JP3404380B2 - 適応型予測符号化、復号化方法およびそれらの装置ならびに適応型予測符号化、復号化プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

適応型予測符号化、復号化方法およびそれらの装置ならびに適応型予測符号化、復号化プログラムを記録した記録媒体

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JP3404380B2
JP3404380B2 JP2000402163A JP2000402163A JP3404380B2 JP 3404380 B2 JP3404380 B2 JP 3404380B2 JP 2000402163 A JP2000402163 A JP 2000402163A JP 2000402163 A JP2000402163 A JP 2000402163A JP 3404380 B2 JP3404380 B2 JP 3404380B2
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英徳 坂無
哲也 樋口
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は予測符号化方式におい
て、情報圧縮効果を向上させるために、参照する周囲画
素の位置パターンを高速に精度よく最適化するための技
術に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】画像情
報の各画素のとる値を周囲画素の状態により予測し、そ
の予測結果に基づいて画像情報を符号化する予測符号化
方式において、各画素のとる値の予測精度が高いほど情
報圧縮効果が向上する。予測精度は、参照画素数を増や
すことにより向上する。また、参照する画素の位置パタ
ーンを最適化することにより、予測精度を高めることが
できる。以下、参照する周囲画素のことを参照画素と呼
ぶ。
【0003】図1(a)〜(c)は参照画素位置パター
ンの既知例を示す。以下では、このような参照画素位置
パターンのことをテンプレートと呼ぶ。同図において、
ハッチングを施した四角が注目画素、白い空白の四角が
参照画素を示す。図示の3種類のテンプレートは、いず
れも10画素を参照する場合の例である。
【0004】一般に、文字や図形のような画像を圧縮符
号化処理する場合、図1(a)のように、全参照画素が
注目画素の近くに密集配置されているテンプレートが予
測精度向上に有効である。自然画や写真などの場合に
は、同図(b)や(c)のように、参照画素を分散配置
させた方が高い予測精度を得られることが多い。ただ
し、どのように分散配置すべきかということは画像の性
質に大きく依存する。
【0005】図2は、2値画像符号化の国際標準である
JBIG(Joint Bi−level Image
experts Group)方式のテンプレートを
示す。同図において、ハッチングを施した四角は注目画
素、x1〜x9とAで示される四角は参照画素を示す。
全10個の参照画素のうち、Aで示す画素はAT(Ad
aptive Template)画素と呼ばれ、画像
の性質に応じて、図中に示すほぼ256×256画素の
領域内において任意の位置に動くことが許されている。
【0006】しかし、このように広大な領域から最適な
位置を発見するのは非常に困難で、大きな計算コストを
要するために、JBIG方式を実装した多くのシステム
では、AT画素が同図中の×印で示す8画素の範囲でし
か動かないように制限している。 なお、JBIG方式
の規格において、相関強度の最も強い周囲画素を選択す
る後述の方法が、AT画素位置を決定する方式として推
奨されている。
【0007】ところで、画像の種類には前述のような文
字や図形,自然画,写真の他に、印刷用の網点構造を有
する画像(網点画像)がある。網点画像とは、色の濃淡
をほぼ規則的に配した点列における点(網点)の大きさ
で表現する印刷用画像である。この網点は、さらに細か
い点の集合により表現され、これはデジタルデータにお
ける画素に対応する。
【0008】図3は網点構造の模式図で、同図(a)の
空白の正方形はハーフトーンセルと呼ばれる。色の濃い
領域のハーフトーンセルには大きな網点、薄い領域には
小さな網点が1つずつ配置される。同図(b)はハーフ
トーンセルが画素から構成されていることを示す。 単
位長さ当たりのハーフトーンセルの個数を線数、単位長
さあたりの画素数を解像度といい、通常は単位長さとし
てインチを用いる。図3の場合、線数が6 lpi(L
ines Per Inch)、解像度が36dpi
(Dots Per inch)となる。
【0009】網点画像の例を図4(a)〜(c)に示
す。同図(a)がサンプル画像の全体図で、(b)が一
部を拡大した図、(c)はそれをさらに拡大した図であ
る。同図(c)において、色の薄い右上の領域では小さ
な網点が、色の濃い左下の領域では大きな網点が、それ
ぞれ画素の密集度合により構成されている様子がわか
る。印刷機やプリンタ,ファックス,複写機などでは、
同図(c)のような画像データの黒い画素に対応する位
置にインクをのせることで、紙などの媒体上に同じ絵柄
を再現することになる。CRT(Cathode Ra
y Tube:いわゆるブラウン管)など、媒体がディ
スプレイの場合は、同図(c)における白い画素に対応
する位置を発色させることで、画像を再現し、出力可能
である。
【0010】カラー印刷物では、シアン(Cyan)、
マゼンタ(Magenta)、黄(Yellow)、黒
(Black)の4色(CMYK)に対応する4つ網点
画像を重ね刷りすることで、色調や濃淡を表現してい
る。さらに精細な画質を再現したい場合は要素色を4色
から6色に増やしたり、金や銀などの特殊色のために網
点画像を用意する場合もあるが、複数の網点画像を重ね
刷りすることで色調や濃淡を表現することに変わりはな
い。
【0011】このように重ね刷りするとき、複数の網点
画像を単純に重ね刷りしただけでは、紙などの媒体上の
同一の位置に異なるインクがのってしまい、その位置は
黒くなるだけで、色調を表現することができなくなる。
そこで、網点画像を少しずつ傾けて重ね刷ることが行わ
れる。図5は、4つの網点画像をそれぞれ0°,15
°,45°,75°に重ね合わせた状態を示す模式図で
ある。このとき、網点列の傾き角度のことをスクリーン
角度という。
【0012】スクリーン角度が0°の場合、網点を構成
する画素の座標値は整数で表現することが可能であるた
め、網点の中心間隔は常に一定となる。しかし、網点画
像を傾けてしまうと、画素の座標値を整数で表現できな
くなるため、座標値を整数で丸めるための操作が必要と
なる。そして、このときの丸め誤差などの影響により、
網点の中心間隔が必ずしも一定でない場合もある。
【0013】以上が網点構造を有する画像の性質につい
ての説明で、次にJBIG方式のような予測符号化を適
用することを考える。白黒の2値画像における予測符号
化は、色の濃い領域では黒い画素が密集し、薄い領域に
は白い画素が密集する傾向がある、という性質を利用し
ている。一方、網点画像の性質はその網点構造によって
決定されるので、網点画像の画素値予測を高精度に行う
には、複数の網点の状態を観測し、これを画素値予測に
際し参照する必要がある。
【0014】ところが、図1(a)に示すテンプレート
を図4のサンプル画像に適用しても、テンプレートは高
々1つの網点しか観測することができない。図2のJB
IG方式でAT画素を動かしても高々2つの網点しか参
照できないため、十分な予測精度を得ることは難しい。
そこで、予測精度を高めるためには、位置を変えること
のできる参照画素(AT画素)の数を増やすことが必要
となる。
【0015】しかし、浮動参照画素の数が増えると、取
りえるテンプレートの数は指数関数的に増大する。JB
IG方式のようにAT画素(浮動参照画素)の移動可能
範囲(参照可能範囲)をほぼ256×256画素とし、
そこから10個の参照画素を自由に選べるものとする
と、取りえるテンプレートの数は10の47乗通り以上
となり、全ての場合を調べあげることは現実的には不可
能である(1秒間に1億通りのテンプレートを調べられ
るとしても10の31乗年かかる)。つまり、単純に浮
動参照画素数を増やすだけでは予測精度を高めることが
できなず、テンプレートを最適化するためのメカニズム
が重要となる。
【0016】そのための方法として、たとえば、宇都宮
大学の加藤らの方式(電子情報通信学会論文誌,vo
l.J70−B,no.7,第798〜804頁,1987.7)
や、米国特許5023611号明細書(ATTベル研究
所)では、2値画像中で周囲画素のとる値が注目画素の
とる値と同一であった回数を数え上げ、圧縮の最中にそ
の値が一定条件を満たした場合、値の大きい周囲画素か
ら順に参照画素としてテンプレートに組入れる方法を採
用している。
【0017】また、特開平6−90363号公報(株式
会社リコー)では、上記のように逐次的にテンプレート
を変更する方式の他に、圧縮する前に画面全体にわたっ
て周囲画素の相関の強さを予め求めておき、それに基づ
いてテンプレートを決定する方法や、予め用意したテン
プレートから画像情報に適したものを選択する方式につ
いて言及している。
【0018】しかし、上記3方式のように、注目画素と
の相関の強さだけに基づく方式では、網点画像において
最適なテンプレートを決定することができない。なぜな
ら、1つの網点内における画素同士の相関が強いため、
単純に相関強度だけに基づいて参照画素を選び出すと、
図1(a)のように密集したテンプレートとなってしま
うためである。
【0019】これに対し、特開平5−30362号公報
(富士通株式会社)では、注目画素までのラン(同一ラ
イン上で同一の画素値が連続する領域)と直前の同一色
のランの距離差を網点の周期性として用いる方法が記さ
れている。しかし、この方式でも最適なテンプレートを
得ることは難しい。
【0020】その原因として、隣接するランの長さから
だけでは正しく周期性を推定することができないことが
上げられる。その上、何らかの方式で仮に周期性を正し
く推定できたとしても、それだけでは最適なテンプレー
トを求めることはできない。網点の周期性は隣接する網
点同士の位置関係しか現しておらず、周囲の網点の大き
さの関係までは表現できないためである。ここで、隣接
する網点の大きさの関係というのは、網点画像の表現す
る絵柄に関する情報に他ならない。すなわち、網点画像
における最適なテンプレートは、網点構造の周期性のほ
か、画像の絵柄によっても変化する。
【0021】特開平11−243491号公報(三菱重
工業株式会社ほか)では、テンプレートの最適化のため
に、重回帰分析と、圧縮率を評価関数とした遺伝的アル
ゴリズムを用いて、網点構造と画像が表現する絵柄に起
因する性質の両方への対応を図っている。遺伝的アルゴ
リズムは、自然界にみられる生物の進化や適応をモデル
化した計算方式で、人工知能の強力な探索手法である。
これにより膨大な可能性の中から、適切なテンプレート
を選び出すことが可能となる。
【0022】しかし、この方式には、処理速度が極めて
遅いという問題点がある。その理由は、遺伝的アルゴリ
ズムの実装方法にある。遺伝的アルゴリズムは、複数の
解候補からなる集団を用意し、それぞれを評価し、評価
に基づいて新しい解候補集団を生成するというプロセス
を1世代とし、停止条件が満たされるまで何世代も繰り
返すという計算手続きをとる。すなわち、1回の試行に
つき[個体集団サイズ]×[世代数]回の評価を要す
る。
【0023】一方、特開平11−243491号公報の
方式では、評価方法として圧縮率の計算を使っているた
めに、1回の評価を行うために圧縮対象である画像デー
タを1度符号化して、圧縮率を求なければならない。つ
まり、同方式でテンプレートを最適化するためには、テ
ンプレートの最適化を行わない場合と比較して、[個体
集団サイズ]×[世代数]倍の計算時間が必要となる。
たとえば、個体集団サイズを30、世代数を100とす
ると、最適化されたテンプレートを得るためには、遺伝
的アルゴリズムを使用しない場合よりも3000倍長い
計算時間が必要となる。
【0024】ファクシミリ装置のような画像伝送システ
ムへの適用を鑑みた場合、このように膨大な時間をかけ
て遺伝的アルゴリズムでテンプレートの最適化をしてい
る間に、無圧縮のデータ転送が完了してしまう。また、
印刷用画像データのように数百ギガバイトの画像の圧縮
を完了するためには莫大な計算時間が必要となり、とて
も現実的ではない。
【0025】本発明は、予測符号化における上記の問題
を解決し、各種画像情報に対して常に高いデータ圧縮効
率を得るための、テンプレート(参照画素位置パター
ン)の高速な適応的調整方法、装置及びそれを動作させ
るプログラムを記憶した記録媒体を提供することを目的
とする。
【0026】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
のために、本発明は、(A)入力された画像情報に対し
てその局所的な類似度に基づいて画像分割を行い、
(B)分割された領域ごとに周期性推定を行って高速に
テンプレート決定し、その後に、(C)高速化機構を有
する遺伝的アルゴリズム等を用いたテンプレート最適化
により予測精度を高め、常にデータ圧縮効率の高い適応
型予測符号を得ることを特徴とする。また、テンプレー
ト最適化処理では、計算速度と予測精度向上のどちらを
優先させるか任意に制御するために、画素情報の間引き
や部分領域の切り出しなどを行う。
【0027】入力された画像情報を適切に分割するとい
うことは、同一の領域内では均質で、隣り合う領域同士
では異なる性質を持つ領域単位で画像を切り分けること
である。こうすることで、同一領域内では無条件に同じ
テンプレートを用いることができるようになる。さら
に、適切に画像分割することで、木目細かなテンプレー
トの最適化を行えるようになり、分割画像ブロック内で
の画素値予測の精度が向上するため、結果として全体の
圧縮効率が向上する。
【0028】また、従来手法のように単純な相関強度に
基づく参照画素選択ではなく、画像の大局的な特性を取
り出すことのできる分析法によって、高速かつ精度の高
いテンプレートを決定することを可能とする。さらに、
遺伝的アルゴリズム等の強力な最適化能力を利用して、
適応的に調整することによって、より高い予測精度に寄
与するテンプレートを高速に得ることができる。
【0029】分割された画像ブロック毎に最適化された
テンプレートによって作成された画像データの圧縮符号
は、画像分割情報、テンプレートとともに伝送され、受
信された予測符号はテンプレートによって復号化される
とともに画像分割情報によって分割された画像は一画像
に再合成される。
【0030】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例を詳細に説明する。図6は、本発明の一実施例に係
る画像伝送装置の送信側の構成図を示している。同図に
おいて、画像バッファ3は、画像データ入力線2から入
力される画像データ1を一時保存しておくためのもので
ある。保存された画像データ1は、後述するブロック判
定器6からのブロック情報に基づいて、ブロック判定器
6、コンテキスト生成器5、テンプレート発生器8、圧
縮符号化器11(いずれも後述)へと、画像データ信号
線4を通して出力される。
【0031】ブロック判定器6は、入力される画像デー
タ1を、1つ以上の特徴的なブロック単位に分割し、以
降の処理をブロックごとに行わせることで、圧縮符号化
効率を高めるためのものである。ブロック判定器6へ
は、画像データ信号線4を介して画像データ1が入力さ
れ、これを基にブロック分割の仕方が決定され、ブロッ
ク情報(各ブロックの大きさと位置)がブロック情報信
号線7を通して出力される。
【0032】なお、ブロック分割の仕方は、ブロック判
定器制御信号線17を通してブロック判定器制御信号を
入力することにより、外部から決定・制御することも可
能である。また、ブロック判定機は、画像データが最初
に入力された時点で画像の大きさを読み取り、これを圧
縮符号化済みデータのヘッダ情報に含めるために、後述
する圧縮符号化済みデータ合成器へブロック情報信号線
を介して送信する。
【0033】なお、本発明の実施例において「圧縮符号
化済みデータ」という語は、後述する圧縮符号化器が出
力する「圧縮データ」と明確に区別するために用いる。
具体的には、図22の例示を用いて後述するように、ヘ
ッダ(圧縮対象である画像データの大きさ、解像度,線
数,スクリーン角度,画像データを生成したシステム名
とバージョン,画像データの作成日時など)と、ブロッ
ク分割された画像データの各ブロックに対する圧縮情報
とを連結したものである。
【0034】テンプレート発生器8は、入力される画像
ブロックに対して最適なテンプレートを決定し、圧縮率
を最大化するためのものである。ここへは、画像データ
信号線を通して画像データ1と、圧縮データ信号線12
を介して圧縮データが入力される。圧縮データは、テン
プレート発生器8が出力したテンプレートの良さを示す
指標として利用される。なお、テンプレート発生器制御
信号線16を通して、外部からテンプレートを強制的に
指定し、圧縮符号化を行わせることも可能である。
【0035】コンテクスト生成器5は、テンプレート信
号線9を介して入力されるテンプレートを用いて、画像
データ信号線を介して入力される画像データ1における
参照画素のとる値のパターン(コンテクスト)を取得す
るためのものである。圧縮符号化器11は、コンテクス
ト信号線を介して入力されるコンテクストを用いて、画
像データ信号線を介して入力される画像データ1を圧縮
符号化し、圧縮データを生成するためのものである。
【0036】圧縮符号化済みデータ合成器13は、圧縮
符号化済みデータのヘッダ情報を生成し、圧縮データに
対して、それを生成するために使用したテンプレート
と、圧縮データの元となったブロック情報を付加して、
圧縮符号化済みデータを生成するためのものである。こ
こへは、ブロック情報信号線を介してブロック情報、テ
ンプレート信号線を介してテンプレート、圧縮データ信
号線を介して圧縮データが入力される。
【0037】また、当該システムの外部から、画像デー
タに関する属性情報(画像データの解像度,線数,スク
リーン角度,画像データを生成したシステム名とバージ
ョン,画像データの作成日時など)を属性データ入力線
を介して圧縮符号化済みデータ合成器13に入力し、圧
縮符号化済みデータのヘッダに記録することもできる。
【0038】図6を参照して、画像データの圧縮および
圧縮符号化済みデータの出力までの手順を簡単に説明す
る。まず、当該システムの外部から、画像データに関す
る属性情報(画像データ1の解像度,線数,スクリーン
角度,画像データを生成したシステム名とバージョン,
画像データ1の作成日時など)が属性データ入力線を介
して圧縮符号化済みデータ合成器に入力され、圧縮符号
化済みデータのヘッダに記録される。この属性情報はな
くても構わない。
【0039】続いて、圧縮対象となる画像データ1が画
像データ入力線2を通して画像バッファ3へと入力され
る。このデータは画像データ信号線4を通してブロック
判定器6へと送られる。このとき、画像データ1の大き
さ(縦横サイズ)が判明するので、ブロック情報信号線
7を介して圧縮符号化済みデータ合成器13に送られ、
圧縮符号化済みデータのヘッダに記録される。
【0040】ブロック判定器6では画像に対するブロッ
ク分割の仕方が計算される。なお、たとえば新聞の紙面
のように文字領域や写真領域の位置が紙面編集の段階で
確定しているような場合には、ブロック判定器6で最適
なブロック分割の仕方を計算する必要はなく、これを行
わないことで処理速度を向上させることができる。そこ
で、画像データ1の最適な分割の仕方であるブロック分
割情報があらかじめ判明しているような場合は、当該シ
ステムの外部から人間のオペレータや別のシステムが、
ブロック判定器制御信号線17を通して、ブロック分割
の仕方を制御するための信号をブロック判定器6に入力
することで、ブロック判定器6によるブロック分割情報
を計算する処理を省略することが可能である。
【0041】上記の手順で決定されたブロック分割情報
は、画像バッファ3へと送られ、画像バッファ3からは
ブロック単位で画像データ1がテンプレート発生器8へ
と送られる。テンプレート発生器8では、図8のフロー
チャートに示す手順に基づいて、ブロック毎に最適なテ
ンプレートが計算される。なお、フォントサイズの小さ
な文字領域については、図1(a)のように注目画素の
周囲に参照画素が密集した形状のテンプレートが有効に
機能することが知られているため(電子情報通信学会論
文誌,vol.J70−B,no.7に掲載された加藤
らの論文である“参照画素のダイナミック選択による2
値画像の適応マルコフモデル符号化”)、テンプレート
最適化を必ずしも行う必要はない。
【0042】そこで、このように特定のブロックに対す
る最適なテンプレートがあらかじめ判明している場合に
は、当該システムの外部から人間のオペレータや別のシ
ステムが、テンプレート発生器制御信号線16を通して
テンプレートをテンプレート発生器8に入力すること
で、テンプレート発生器8におけるテンプレート最適化
処理を省略することが可能である。
【0043】コンテクスト生成器5では、テンプレート
発生器8で計算されたテンプレートを用いて、画像バッ
ファ3から画像データ信号線4を通して送られてくるブ
ロック分割された画像データ1を走査しながら、各画素
毎にコンテクストを抽出する。ここでコンテクストとは
テンプレートにより指定された位置にある画素のとる値
を取り出して並べたベクトルのことである。たとえば図
14(a)のようなテンプレートでは、ハッチングを施
した四角が注目画素、p1〜p4が参照画素の位置を示
すもとのすると、同図(d)においてp1〜p4に対応
する画素の持つ値を並べた<0100>がコンテクスト
となる。
【0044】圧縮符号化器11では、画像バッファ3か
ら画像データ信号線4を通して送られてくるブロック分
割された画像データ1の各画素と、上記の手順で得られ
たコンテクストを用いて圧縮データを生成する。得られ
た圧縮データは圧縮データ信号線12を通して圧縮符号
化済みデータ合成器13へと送られ、ブロック判定器6
からブロック情報信号線7を通して送られてくるブロッ
ク情報と、テンプレート発生器8からテンプレート信号
線9を通して送られてくるテンプレートと合成され、各
ブロックに関する圧縮情報単位で連結され、圧縮符号化
済みデータとして圧縮符号化済みデータ出力線14を通
して受信側へと送信される。
【0045】なお、圧縮符号化器11から生成される圧
縮データはテンプレート発生器8におけるテンプレート
最適化処理において圧縮率の計算に使用されるため、圧
縮データ信号線を通してテンプレート発生器8へも送ら
れる。このテンプレート最適化処理については図11の
フローチャートを用いて後述する。
【0046】図7は、本発明の一実施例に係る画像伝送
装置の受信側の構成図を示している。同図において、デ
ータ解析器22は、圧縮符号化済みデータ入力線21か
ら入力される圧縮符号化済みデータ20から、ヘッダ
と、ブロックごとに圧縮された各ブロックに関する圧縮
情報(テンプレート,ブロック情報,圧縮データ)を分
離し、ブロック情報に基づいてテンプレートと圧縮デー
タを出力するためのものである。
【0047】コンテクスト生成器27は、テンプレート
信号線25を介して入力されるテンプレートを用いて、
復号データ信号線29を介して入力される復号データに
おける参照画素のとる値のパターン(コンテクスト)を
取得するためのものである。圧縮符号復号化器25は、
コンテクスト信号線28を介して入力されるコンテクス
トを用いて、圧縮データ信号線23を介して入力される
圧縮データを復号化し、復号データを生成するためのも
のである。
【0048】圧縮符号復号化器26からは、ブロック分
割された復号データがパッチワークのように断片的に出
力されるため、これらを正しく配列しなければ原画像を
復元することはできない。そこで、伸張データ合成器3
0は、圧縮符号復号化器26から復号データ信号線29
を通して入力される復号データを受け取り、データ解析
器22からブロック情報信号線23を通して受け取るブ
ロック情報に基づいて、復号データを配置しながら蓄え
ることで伸張データ32を合成し、伸張データ出力線3
1を通して外部へと出力する。
【0049】図7を参照して,圧縮データの復号および
伸張データの出力までの手順を簡単に説明する。まず、
圧縮符号化済みデータ入力線21を介してデータ解析器
22へと圧縮符号化済みデータ20が入力される。圧縮
符号化済みデータ20のフォーマットは図24を用いて
後述する。
【0050】データ解析器22は、圧縮符号化済みデー
タを解析し、ヘッダと、各ブロックに関する圧縮情報
(ブロック情報,テンプレート,圧縮データ)を分離し
て取り出す。ヘッダに記録されていた情報は、伸張デー
タ合成器30へと送られ、伸張画像データのヘッダに記
憶される。また、ヘッダには必ず原画像データの大きさ
(縦横サイズ)が記録されており、伸張データ合成器3
0はこの情報を用いて、復号データから伸張データの復
元を行う。
【0051】圧縮データは圧縮データ信号線24を通し
て圧縮符号復号化器26へと送られ、これに対応するテ
ンプレートがテンプレート信号線25を介してコンテク
スト生成器27へと送られる。圧縮符号復号化器26で
は、コンテクスト生成器27からコンテクスト信号線2
8を介してコンテクストを受け取り、これを用いて圧縮
データを復号化して、復号データ信号線29を介して出
力する。出力された復号データはコンテクスト生成器2
7へと送られ、テンプレートを用いてコンテクストを生
成するために使用される。
【0052】ところで、圧縮符号復号化器26から出力
される復号データは、パッチワークのようにブロック分
割されたデータであり、断片化された画像データに過ぎ
ない。そこで、元の画像を復元するためには、復号デー
タを適切に再配置し直して伸張データ32を合成する必
要がある。この作業を行うのが伸張データ合成器30で
ある。
【0053】伸張データ合成器30は、圧縮符号復号化
器26から復号データ信号線29を介して入力される伸
張データと、データ解析器22からブロック情報信号線
23を介して入力されるブロック情報とを用いて、断片
化された画像データとしての復号データの再配置が行わ
れ、伸張データ32を合成する。伸張データ32は伸張
データ出力線31を介して外部へと出力される。
【0054】以上の構成で、次に本発明の実施例におけ
る適応型テンプレート調整方法について説明する。な
お、図6における各要素のうち、この適応型テンプレー
ト調整方法に係るのはテンプレート発生器8とブロック
判定器だけで、残りの要素は、特開平6−90363号
公報や特開平11−243491号公報に記載されてい
るような、他の一般の予測符号化方式において同等の機
能を有する要素と同じ手順で動作するものである。
【0055】例えば、コロナ社が1998年に出版し
た、小野文孝ら著「国際標準画像符号化の基礎技術」の
第11頁目記載にみられるように、画像データの圧縮は
一般に、情報源符号化(モデル化)とエントロピ符号化
という2段階の処理で行われる。本発明の実施例で言う
ところの予測符号化は情報源符号化のための一方式であ
り、本発明の実施例における圧縮符号化器はエントロピ
符号化のような一般的な意味のエントロピ符号化を行う
要素である。
【0056】本発明のテンプレートの最適処理方法を図
8のフローを参照して説明する。入力画像データに対し
て、はじめに、性質の似通った領域単位で別々に圧縮処
理を行うために画像分割処理(ステップS1)を行う。
これ以降の処理は、分割されたブロック毎にテンプレー
トを決定するための処理である。
【0057】まず、第1番目のブロックに対して画像解
析処理(ステップS2)が行われ、初期テンプレートが
生成される。この初期テンプレートは、後述するテンプ
レート最適化処理(ステップS4)において用いられる
ことで、探索手続きの高速化と高精度化に大きく寄与す
る。
【0058】次に、ステップS3において、テンプレー
ト最適化処理(ステップS4)を行うか否かを決定す
る。行うか行わないかの判断基準は任意で、当該システ
ムの外部から、人間のオペレータあるいは別のシステム
からの入力により、どちらが選ばれるのかを制御するの
は可能である。一般的な傾向としては、保存目的でデー
タ圧縮を行う場合や時間的な余裕がある場合には、テン
プレート最適化を行った方がよい。最適なテンプレート
の形状は画像の絵柄毎に異なるため、この処理により、
できるだけ優れたテンプレートを求めておいた方が高い
圧縮率を得られるためである。
【0059】一方、もともとの画像データのサイズが小
さい場合、データ圧縮の目的がデータ保存ではない場合
などには、テンプレート最適化に要する時間的コストに
対して圧縮効果がそれほど得られないこともあり、その
ような場合では、テンプレート最適化を行わない方がよ
い。
【0060】ステップS3でテンプレート最適化を行わ
ないと選択した場合は、ステップS5において、当該ブ
ロックが圧縮データにおける最終ブロックであるか否か
を調べる。ここで当該ブロックが最終ブロックである場
合は処理を完了し、そうでない場合はステップS2に戻
る。ステップS3においてテンプレート最適化を行うと
判断されたときは、テンプレート最適化処理(ステップ
S4)により、画像解析処理(ステップS2)で得られ
た初期テンプレートを利用して、さらに高い予測精度に
寄与するテンプレートの探索を行う。
【0061】前述のように、ステップS5において、当
該ブロックが圧縮データにおける最終ブロックであるか
否かを調べ、処理を完了するか、ステップ2に戻るか
の、どちらかが選ばれる。
【0062】以下に、図8における各処理について順に
説明する。なお、画像分割の方法としては、図13のよ
うに、水平方向のみ、垂直方向のみ、水平および垂直方
向の3通りが考えられるが、ここでは(a)の水平方向
のみの分割について説明する。ここで、入力された画像
データは、同一ラインにおいては左から右へ、さらに上
方のラインからから下方のラインへと走査されるものと
する。他の分割方法は、画像データの走査方向を変える
ことにより容易に実現可能である。
【0063】また本実施例では、あらかじめ入力画像を
全て読み込んでから、画像分割を行い、テンプレート決
定を行う手順を想定して説明を進めるが、入力画像を読
み込みながら、並列処理で画像分割とテンプレート決定
を行うことも可能である。
【0064】図9は、図8の画像分割処理(ステップS
1)を示すフローチャートであるが、全体の流れについ
て概説してから、個々の処理要素について詳述する。は
じめに、ステップS101において先頭ブロックの開始
位置を記録し、ステップS102において、注目してい
るラインが画像末端でないことを確認する。ここで画像
末端である場合には、ステップS106を実行して、画
像分割処理を完了する。
【0065】画像末端でない場合は、S103で注目ラ
インの特徴量を計算し、その特徴量と前ラインの特徴量
をステップS104において比較する。ここで両者の差
異が大きいとステップS105で判定された場合、これ
は注目しているラインは前ラインと異なるブロックに属
するべきであることを示しており、ステップS101に
戻って、注目ラインから新しいブロックが始まることを
記録する。逆に、差異が小さいということは、注目ライ
ンは前ラインと同じブロックに属するということである
ため、次のラインを調べるためにステップS102に戻
る。
【0066】以下、図9の各要素を順に詳述する。新ブ
ロック定義処理(ステップS101)では、新ブロック
の開始画素位置を記録する。ここでは、まだ新ブロック
は1つも定義されておらず、画像の左上端(0,0)の
位置にある画素が新ブロックの開始点になるので、
(0,0)が記録される。
【0067】次に画像末端か否かの判断処理(ステップ
S102)では、当該ラインが画像末端であるかどうか
を調べる。画像末端ラインである場合は処理を完了す
る。画像末端でない場合は、ステップS103において
当該ラインを走査し、走査したラインの特徴量を抽出す
る。ここでは特徴量として、参照可能範囲内にある全て
の画素に関して、注目画素と同じ値を持つ確率、すなわ
ち同時確率密度を採用する。
【0068】図14を参照してこの同時確率密度を説明
する。同図(a)において、p1〜p4の4画素を参照
可能範囲にある全ての画素、ハッチングを施した四角が
注目画素であるものとする。また、同図(b)の第2ラ
イン目が、現在着目しているラインであるものとする。
同時確率密度を求めるためには同図(c)〜(e)のよ
うに注目ラインを走査して、各参照画素が注目画素と同
じ値を取る確率を計算する。同図(c)では、参照画素
p1とp4がデータの定義域の外に出てしまっている
が、この場合は0であるものとすると、p3以外が着目
画素と同じ値を持つ。
【0069】同様に同図(d)ではp2だけ、同図
(e)ではp1だけが注目画素と同じ値を持ち、同図
(c)〜(e)まで1ラインを走査すると、p1〜p4
注目画素と同じ値であった回数は、それぞれ5,5,
3,3となり、それぞれの注目画素に対する相関強度を
意味する。そして、これを正規化して得られる5/1
6,5/16,3/16,3/16が同時確率密度であ
り、当該ラインの特徴量となる。
【0070】図9の特徴量比較処理(ステップS10
4)では、前ラインの特徴量と当該ラインの特徴量の比
較を行う。ここでは比較を行ううえでの規範として、K
L(Kullback−Leibler)情報量を用い
る。すなわち、Xiを当該ラインの特徴量、Yiを前ラ
インの特徴量であるとすると、KL情報量であるKLD
は次式で計算される。
【0071】 KLD = KL(X) + KL() ただし、ここで KL(X) = Σ{Xi×log(Xi/Yi)} KL(Y) = Σ{Yi×log(Yi/Xi)} であるものとする。
【0072】なお、特徴量の比較を行う際に、前ライン
だけの特徴量ではなく、当該ブロックにおける前ライン
までの全てのラインに関する特徴量を計算しておき、こ
れを当該ラインの特徴量と比較することによりより精度
の高い特徴量比較を行うことができる。
【0073】また、特徴量比較における規範として、K
L情報量の他にMDL(Minimum Descri
ption Length)基準、AIC(Akaik
e’s Information Criterio
n)、ベクトル間の距離などを使用してもよい。
【0074】さらに、特徴量を求める際に、参照可能範
囲内にある全ての画素に関して計算をするのではなく、
直前のブロックで使用したテンプレートに含まれる参照
画素だけに関して計算を行うことで、高速化を図ること
ができる。
【0075】閾値を超えた否かの判断(ステップS10
5)では隣り合うライン同士が同じブロックに属するか
どうかを検査する。すなわち、ステップS105では、
ステップS104で計算した特徴量の差もしくは比があ
らかじめ定めておいた閾値以上であるかどうか調べる。
閾値以下であるということは、前ラインと当該ラインが
非常に近い性質を持つということであるため、前ライン
と当該ラインが同じブロックに属することに決定し、ス
テップS102に戻って、次ラインが当該ブロックに含
まれるかどうかを調べる。特徴量が閾値以上である場合
は、当該ラインから新しいブロックを始めるためにステ
ップS101に戻る。
【0076】つづいて、図8における画像解析処理(ス
テップS2)について述べる。画像解析処理(ステップ
S2)の目的は初期テンプレートを生成することであ
り、その処理手順は図10の通りであるが、全体の流れ
について概説してから、各処理要素について詳述する。
【0077】なお、この全ての処理は、画像分割で得ら
れた分割画像ブロックの全てに対して行われる。また、
計算速度を向上させるため、全ての分割画像ブロックで
はなく、一部の分割画像ブロックを代表例として処理
し、その結果を単純に他の分割ブロックに適用するとい
うことも可能である。
【0078】まず、入力パラメータ処理(ステップS2
01)にて、画像解析処理に必要なパラメータを取得す
る。ステップS202において、解像度,線数及びスク
リーン角度の3パラメータがステップS201で入力さ
れているかどうかを確認する。
【0079】3パラメータのうちどれかが欠けている場
合には、相関分析処理(ステップS206)により初期
テンプレートを決定し、画像解析手続きを完了する。相
関分析処理(ステップS203)では、まず、参照可能
範囲にある全ての画素について、注目画素との相関を計
算する。そして、テンプレートがn画素から構成される
場合、ステップS204において、相関の強い順にn個
の画素を選び出して初期テンプレートに採用し、画像解
析手続きを完了する。
【0080】なお、相関強度を計算する際、通常は分割
画像ブロックを構成する全ての画素を走査するが、計算
を省略することで高速化することが可能である。すなわ
ち、数画素おき、数ラインおきに走査すること、あるい
は一部の領域内だけを走査することにより計算速度を向
上させられる。
【0081】ところで、網点画像において、1つのハー
フトーンセルを構成する画素数が非常に多い場合、単純
に相関強度の大きさに基づく選択基準では、図1(a)
のように、注目画素周囲に参照画素が密集してしまう。
このようなテンプレートは文字領域では有効であるもの
の、網点画像には不適切である。なぜならば、隣接する
ハーフトーンセルに配置された網点の状態を参照するこ
とができないためである。このような場合、相関の強い
画素から単純に選び出す方法だけでなく、選び出された
画素に隣接する画素の相関強度を強制的に減少させ、よ
り参照画素の配置を広く分散させることも必要となる。
【0082】相関強度に基づきながら参照画素配置を広
く分散させる方法の一例を、図15(a)を用いて説明
する。同図中、ハッチングを施した四角は注目画素、空
白の四角は相関強度が0の画素、数字が入力された四角
はその数字を相関強度として持つ画素である。この例で
は、テンプレートは3つの参照画素から構成されるもの
とする。ここで、参照画素が単純に相関強度の大きさだ
けを基準として選び出させる場合には、相関強度が10
0, 90, 80の画素がテンプレートを構成すること
になる。しかし、参照画素として選び出された画素の隣
接画素の相関強度を強制的に減少させることにより、異
なるテンプレートが生成される。
【0083】すなわち、参照画素として選び出された画
素の隣接画素の相関強度を、そのたびに90%に減少さ
せるものとすると、相関強度が100, 90の2つの
画素が選び出された後の状態は図15(b)のようにな
る。図15(a)で相関強度が80であった画素は、相
関強度100, 90の2画素が選び出されることによ
り、その相関強度は80×0.9×0.9=64.8に
まで減少する。したがって、この場合の3つ目の参照画
素としては、相関強度が70の画素が選ばれることにな
る。
【0084】図10の判断ステップS202の条件分岐
において3パラメータともに入力されている場合は、ス
テップS205において相関分析と周期性推定のどちら
で初期テンプレートを生成するのかを選択する。この選
択基準は全くの任意で、当該システムの外部から、人間
のオペレータあるいは別のシステムから指定されること
で、どちらが優先的に選択するのかが決定される。
【0085】相関分析処理を実行する場合は前述のよう
にステップS203を実行する。周期性推定を選択した
場合は、周期性推定処理(ステップS206)を実行
し、この結果を用いて初期テンプレートを決定し(ステ
ップS207)、画像解析手続きを完了する。
【0086】周期性推定処理(ステップS206)で
は、まず相関分析と同様に、参照可能範囲にある全ての
画素について、注目画素との相関を計算する。次に、注
目画素から一定距離以上離れている周囲画素のうち、最
も相関の強い画素を一つ選び出す。
【0087】符号化対象の画像が網点構造を有している
場合、各網点は一定角度傾き(スクリーン角度)、特定
の辺の長さを持つ正方形の頂点に配置されるため、注目
画素から選び出された画素までの距離と方向は、図16
(a)の関係性を満たしている蓋然性が高い。同図にお
いて、ハッチングを施した四角は注目画素、×印の四角
は注目画素から一定距離以上離れた画素のうちで最も大
きな相関強度を持つ画素、空白の四角はこれらの関係性
から強い相関を持つと推定される画素を示す(以下、こ
れらを理想配置画素と呼ぶ)。そこで、理想配置画素の
中から参照画素を選択することで、単純な相関強度に基
づく参照画素の選択方法よりも精度よくテンプレートを
決定することが可能となる。
【0088】参照可能範囲に存在する理想配置画素数m
が、テンプレートを構成する参照画素数nよりも多い場
合、注目画素からの距離が小さい順にn個の理想配置画
素を選択し、初期テンプレートの構成参照画素として採
用する。例えば図16(a)のような理想配置画素かつ
参照画素数n=10の場合、p1〜p10までの理想配
置画素が参照画素として選択される。
【0089】逆に、参照可能範囲に存在する理想配置画
素数nがテンプレートを構成する参照画素数mよりも少
ない場合は、注目画素の隣接画素と、理想配置画素の隣
接画素の中から、注目画素からの距離が小さい順に参照
画素を選択する。例えば図16(a)のような理想配置
画素かつ参照画素数n=16の場合、p1〜p13まで
の理想配置画素をテンプレートに採用し、なお不足する
参照画素を補充するため、相関強度の強い順に3つの参
照画素を選択する。
【0090】ところが、参照可能範囲が狭すぎて十分な
数の理想配置画素数を包含できない場合、あるいは参照
可能範囲に対する理想配置画素間の距離が極めて大きい
場合、一般に相関強度の強い画素は注目画素近傍に集ま
りやすいため、理想配置画素以外の参照画素は全て注目
画素近傍から選ばれることになる可能性が高い。
【0091】図16(b)は参照可能範囲が狭すぎる場
合の例である。ここで参照画素数n=16とすると、理
想配置画素p1〜p5以外の11個の参照画素は全て注
目画素近傍から選ばれる可能性が高い。同図(b)中で
は、注目画素近傍の添え字のない空白の四角で示される
画素が、不足分を補充するための参照画素として選択さ
れている。
【0092】このような場合、相関分析処理(ステップ
S206)によって決定されるテンプレートとの差異が
小さくなってしまうため、以下に説明するような方式で
テンプレートを決定する。すなわち、まず、注目画素に
隣接する画素のうちで注目画素との相関が最も強い画素
を参照画素として採用する。次に、注目画素から近い順
に理想配置画素を選び、それと隣接する画素のうちで注
目画素との相関が最も強い画素を参照画素として採用す
る。
【0093】図16(b)の例の場合、ここまでの手順
で、注目画素と1つの隣接画素、5個の理想配置画素と
それぞれ1つずつの隣接画素の、合計12個の参照画素
が決定される。これでもまだ総参照画素数よりも少ない
場合は、注目画素に隣接する画素から2つ目の参照画素
を採用し、さらに理想配置画素に隣接する画素からもそ
れぞれ2つめの参照画素を採用するプロセスを、採用し
た参照画素数がテンプレートを構成する総参照画素数に
達するまで繰り返す。ここまでが、図8における画像解
析処理(ステップS2)の動作説明に関する説明であ
る。
【0094】つづいて、テンプレート最適化処理(ステ
ップS4)について、図11のフローチャート例を参照
して説明する。この例では最適化処理は2段階の処理か
らなる。第1段階では、画像解析処理(ステップS2)
で得られた初期テンプレートを用いて遺伝的アルゴリズ
ム(ステップS301)を実行し、テンプレートの最適
化を行う。その後、第2段階で、得られたテンプレート
を局所探索処理(ステップS302)にてさらに調整
し、処理を完了する
【0095】ここで、遺伝的アルゴリズム(ステップS
301)について説明する。遺伝的アルゴリズムの参考
文献としては、例えば、出版社ADDISON−WES
LEY PUBLISHING COMPANY、IN
C.が1989年に出版した、David E.Gol
dberg著の「Genetic Algorithm
s in Search、Optimization、
and Machine Learning」がある。
【0096】一般的な遺伝的アルゴリズムでは、まず遺
伝子を持つ仮想的な生物の集団を設定し、あらかじめ定
めた環境に適応している個体が、その適応度の高さに応
じて生存し、子孫を残す確率が増えるようにする。そし
て、遺伝的操作と呼ばれる手順で親の遺伝子を子に継承
させる。このような世代交代を実行し、遺伝子および生
物集団を進化させることにより、高い適応度を持つ個体
が生物集団の大勢を占めるようになる。そしてその際の
遺伝的操作としては、実際の生物の生殖においても生じ
る、遺伝子の交叉、および突然変異等が用いられる。
【0097】図12は、かかる遺伝的アルゴリズムの概
略手順を示すフローチャートであり、ここでは、初めに
ステップS401で、個体の染色体を決定する。すなわ
ち、世代交代の際に親の個体から子孫の個体に、どのよ
うな内容のデータをどのような形式で伝えるかを定め
る。
【0098】図17に染色体を例示する。ここでは、対
象とする最適化問題の変数ベクトルxを、M個の記号A
i(i=1,2,…,M)の列で表わすことにし、これ
をM個の遺伝子からなる染色体とみなす。図17中、C
hは染色体、Gsは遺伝子を示し、遺伝子の個数Mは5
である。遺伝子の値Aiとしては、ある整数の組、ある
範囲の実数値、単なる記号の列などを問題に応じて定め
る。図17の例では、a〜eのアルファベットが遺伝子
である。このようにして記号化された遺伝子の集合が個
体の染色体である。
【0099】上記ステップS401では次に、各個体が
環境にどの程度適応しているかを表わす適応度の計算方
法を決定する。その際、対象とする最適化問題の評価関
数の値がより高い変数あるいはより低い変数ほど、それ
に対応する個体の適応度が高くなるように設計する。ま
たその後に行う世代交代では、適応度の高い個体ほど、
生き残る確率あるいは子孫を作る確率が他の適応度の低
い個体よりも高くなるようにする。逆に、適応度の低い
個体は、環境にうまく適応していない個体とみなして、
消滅させる。これは、進化論における自然淘汰の原理を
反映したものである。すなわち適応度は、生存の可能性
という面から見て各個体がどの程度優れているかを表わ
す尺度となる。
【0100】遺伝的アルゴリズムでは、探索開始時にお
いては、対象とする問題は一般にまったくのブラックボ
ックスであり、どのような個体が望ましいかはまったく
不明である。このため通常、初期の生物集団は乱数を用
いてランダムに発生させる。従ってここにおける手順で
も、ステップS402で処理を開始した後のステップS
403では、初期の生物集団は乱数を用いてランダムに
発生させる。なお、探索空間に対して何らかの予備知識
がある場合は、評価値が高いと思われる部分を中心にし
て生物集団を発生させるなどの処理を行うこともある。
ここで、発生させる個体の総数を、集団の個体数とい
う。
【0101】次にステップS404で、生物集団中の各
個体の適応度を、先にステップS401で決めた計算方
法に基づいて計算する。各個体について適応度が求めた
後、次にステップS405で、次の世代の個体の基とな
る個体を集団から選択淘汰する。しかしながら選択淘汰
を行うだけでは、現時点で最も高い適応度を持つ個体が
生物集団中に占める割合が高くなるだけで、新しい探索
点が生じないことになる。このため、次に述べる交叉と
突然変異と呼ばれる操作を行う。
【0102】すなわち、次のステップS406では、選
択淘汰によって生成された次世代の個体の中から、所定
の発生頻度で二つの個体のペアをランダムに選択し、染
色体を組み変えて子の染色体を作る(交叉)。ここで、
交叉が発生する確率を、交叉率と呼ぶ。交叉によって生
成された子孫の個体は、親にあたる個体のそれぞれから
形質を継承した個体である。この交叉の処理によって、
個体の染色体の多様性が高まり進化が生じる。
【0103】交叉処理後は、次のステップS407で、
個体の遺伝子を一定の確率で変化させる(突然変異)。
ここで、突然変異が発生する確率を突然変異率と呼ぶ。
遺伝子の内容が低い確率で書き換えられるという現象
は、実際の生物の遺伝子においても見られる現象であ
る。ただし、突然変異率を大きくしすぎると、交叉によ
る親の形質の遺伝の特徴が失われ、探索空間中をランダ
ムに探索することと同様になるので注意を必要とする。
【0104】以上の処理によって次世代の集団が決定さ
れ、ここでは次に、ステップS408で、生成された次
世代の生物集団が探索を終了するための評価基準を満た
しているか否かを調べる。この評価基準は、問題に依存
するが、代表的なものとして次のようなものがある。 ・生物集団中の最大の適応度が、ある閾値より大きくな
った。 ・生物集団全体の平均の適応度が、ある閾値より大きく
なった。 ・生物集団の適応度の増加率が、ある閾値以下の世代が
一定の期間以上続いた。 ・世代交代の回数が、あらかじめ定めた回数に到達し
た。
【0105】上述の如き終了条件の何れかが満たされた
場合は、探索を終了し、その時点での生物集団中で最も
適応度の高い個体を、求める最適化問題の解とする。終
了条件が満たされない場合は、ステップS404の各個
体の適応度の計算の処理に戻って探索を続ける。このよ
うな世代交代の繰り返しによって、集団の個体数を一定
に保ちつつ、個体の適応度を高めることが出来る。以上
が一般的な遺伝的アルゴリズムの概略である。
【0106】上で述べた遺伝的アルゴリズムの枠組み
は、実際のプログラミングの詳細を規定しない緩やかな
ものとなっており、個々の問題に対する詳細なアルゴリ
ズムを規定するものではない。このため、遺伝的アルゴ
リズムを本実施例のテンプレート最適化に用いるには、
以下の項目をテンプレート最適化用に実現する必要があ
る。 (a) 染色体の表現方法 (b) 初期個体集団の発生方法 (c) 個体の評価関数 (d) 選択淘汰方法 (e) 交叉方法 (f) 突然変異方法 (g) 探索終了条件
【0107】図20は、本発明の実施例における染色体
の表現方法を示す。同図は、テンプレートを構成する参
照画素数をn個、参照可能範囲を256×256画素の
領域とした場合の例である。ただし、本実施例における
参照可能範囲の広さは任意であり、あらかじめ定めてお
けば、どのような参照可能範囲でもよい。このとき、染
色体は、それぞれが1つの参照画素に対応するn個の部
分に分けられる。また各部分はさらに2つに分けられ、
参照画素のx座標とy座標位置を特定することとなる。
図の例では、参照可能範囲の大きさはx方向,y方向と
もに256であるため、それぞれ8ビットの2進数表現
される。
【0108】なお、染色体における参照画素の座標位置
を2進数ではなくグレイコードで表現することも可能で
ある。またさらに、{0,1}の2値で染色体を表現す
るのではなく、参照画素位置の座標を示す整数で染色体
を構成することも可能である。つまり、この場合には同
図(b)におけるx座標値とy座標値がともに{0,
…,255}の値をとる。
【0109】本実施例では、図8における画像解析処理
(ステップS2)において、分割画像ブロックごとに、
分析的・解析的な手法を用いて初期テンプレートを決定
している。そこで、この初期テンプレートを個体集団に
埋め込んで、遺伝的アルゴリズムにおける初期個体集団
を生成する。
【0110】図24は、6つの染色体から構成される個
体集団への、初期テンプレートの埋めこみ方の例を示す
模式図である。同図(a)は、全ての染色体をランダム
に初期化する方法であり、通常の遺伝的アルゴリズムと
同じである。同図(b)は、初期テンプレートを染色体
表現に変換したものをマスター染色体とし、これを個体
集団の第1染色体にコピーして、残る5つの染色体をラ
ンダムに初期化する方法である。マスター染色体を第1
染色体だけでなく、個体集団内の任意の個数の染色体に
コピーしてもよい。
【0111】図24(b)の方法で個体集団を初期化す
る場合、マスター染色体を個体集団にコピーする数が多
いほど探索速度が向上するが、反面、個体集団の多様性
が小さくなるために、最適なテンプレートを発見する以
前に進化が止まってしまう可能性が高くなる。このよう
な場合、数多くのマスター染色体を個体集団にコピーす
るのではなく、マスター染色体に突然変異を施した染色
体をにコピーすることで、個体集団の多様性を維持する
ことができる。
【0112】同図(c)は上記の方法の一例を示す模式
図である。ここでは、マスター染色体を突然変異させた
染色体を3つ生成し、個体集団の第1染色体にはマスタ
ー染色体をコピーし、第2〜第4染色体にはマスター染
色体を突然変異させて得られた3つの染色体をそれぞれ
コピーし、残る2つの染色体だけをランダムに初期化す
る方法である。個体集団内の複数の染色体にマスター染
色体をコピーしてもよく、マスター染色体を突然変異さ
せて得られる染色体の個数も任意であり、どちらもパラ
メータで制御可能としておく。
【0113】本実施例で使用する遺伝的アルゴリズムに
おける個体の評価関数Fとしては、個体が特定するテン
プレートを用いて入力画像を圧縮符号化して得られる圧
縮データの大きさの逆数であるものとする。すなわち、
遺伝的アルゴリズムにおける各個体はテンプレートを表
現するので、評価の際には、個体集団は、それぞれが表
現するテンプレートを用いて、対象である画像データを
圧縮符号化し、その結果得られる圧縮データの大きさの
逆数を各個体の適応度とする。
【0114】例えば、圧縮データの大きさが1KByt
eとなった場合、適応度の値は1/(1×1024)と
する。遺伝的アルゴリズムは、評価関数Fを最大化する
ように振る舞うため、圧縮データの大きさの逆数が最大
化されることにより、圧縮データの大きさを最小化する
テンプレートを表現する個体が探索されることとなる。
【0115】なお、染色体の適応度を示す指標は、圧縮
データの大きさの逆数だけでなく、圧縮データが小さく
なるほど大きくなるという性質をもつものであれば何で
もよい。たとえばある特定の値から圧縮データの大きさ
を差し引いて得られる値を適応度として用いることもで
きる。
【0116】なお、適応度を計算するために圧縮データ
の大きさを用いるということは、大きな計算コストを必
要とするため、入力画像全てを適応度計算のために圧縮
する代わりに、数画素おき、数ラインおきに間引いた縮
小画像を圧縮することもできる。入力画像の一部を切り
出して、切り出し領域だけを圧縮して、適応度を計算し
てもよい。このような間引きや切り出しにより評価関数
の精度は落ちるものの、計算時間を大きく節約すること
が可能となる。
【0117】また、圧縮データの大きさの代わりに、エ
ントロピを使用することもできる。情報理論的には、エ
ントロピを最小化することと圧縮データの大きさを最小
化することは等価であるため、理想状態において両者は
区別されない。なお、エントロピ計算においても、上記
のような間引きや切り出しを用いてもよい。
【0118】選択処理においては、集団から適応度に比
例した確率で個体を選び出す作業を、集団の個体数分だ
け行う(ルーレット選択)。これにより、新しい個体集
団が生成される。ルーレット選択のほか、トーナメント
選択やランク選択と呼ばれる手法を用いてもよい。
【0119】交叉処理では、集団からランダムに選ばれ
た2つの親個体A,Bに対して、図19(a)の説明図
に示す方法を用いる。これは染色体をランダムな位置で
座標値を一塊として部分的に入れ替える操作であり、一
点交叉と呼ばれる手法である。図19(a)では、Ch
1およびCh2が親個体A,Bの染色体であり、ここに
おける交叉処理では、これらの染色体を、ランダムに選
んだ交叉位置CPで切断する。図19(a)の例では、
左から2番目の遺伝子と3番目の遺伝子の間を交叉位置
としている。そして、切断した部分的な遺伝子型を入れ
替えることによって、染色体Ch3およびCh4をそれ
ぞれ持つ子個体A’,B’を生成する。なお、一点交叉
のかわりに、二点交叉や一様交叉と呼ばれる手法を用い
てもよい。
【0120】交叉に引続いて実行する突然変異は、全染
色体の全遺伝子の値を突然変異率に従って反転させる操
作とした。図19(b)に突然変異の例を示す。この図
では、染色体Ch5において、2番目の遺伝子の値が突
然変異率に基づく確率で反転している。
【0121】なお、{0,1}の2値ではなく、整数で
染色体を表現している場合はビット反転できないため、
染色体の各遺伝子にガウス分布N(0,σ)に従って発
生させた正規乱数を加算する操作を行う。ガウス分布以
外のコーシー分布などの他の分布を用いてもよい。
【0122】また、テンプレート最適化のために、遺伝
的アルゴリズムの代わりに、枚挙法や進化戦略,山登り
法,焼きなまし法,タブーサーチなどの所謂ブラインド
サーチ手法を適用することもできる。特に山登り法と焼
きなまし法は遺伝的アルゴリズムほどの高い探索能力を
持たないが、処理が高速というメリットがある。なお、
上記ブラインドサーチ方式において、評価関数として圧
縮データの大きさとエントロピどちらを用いてもよい。
また、参照可能範囲が小さく、テンプレートを構成する
画素数も少ない場合には、取り得る全てのテンプレート
を枚挙法(Enumeration)によって調べあげ
ることにより、確実なテンプレートを発見することも可
能である。
【0123】なお、進化戦略の参考文献としては、例え
ば、出版社John Wiley&Sonsが1995
年に出版した、H.P.Schwefel著の「Evo
lution and Optimum Seekin
g」がある。
【0124】また焼きなまし方の詳細は、例えば、出版
社John Wiley & Sonsが1995年に
出版した、E.Aarts and J.Korst著
の「Simulated Annealing and
Boltzmann Machines」を参照され
たい。
【0125】つづいて、図11における局所探索処理
(ステップS302)の説明を行う。遺伝的アルゴリズ
ムは、非常に強力な探索手法であるが、探索手続きの終
盤で、最適解あるいは局所解近傍において探索速度が低
下するという問題がある。すなわち、図20に例示する
ように、探索の序盤から中盤にかけて、世代数が進むご
とに適応度の増加率が低下してゆき、終盤では殆ど適応
度が改善されなくなる。そこで、本実施例では、遺伝的
アルゴリズムによる探索で得られた最良のテンプレート
に対して、山登り方を用いて最終調整を行う。この処理
を導入することにより、遺伝的アルゴリズムにおける終
盤の無駄な探索を行わずに済むため、全体として探索速
度が向上する。ここまでが、図8のテンプレート最適化
処理(ステップS4)に関する説明である。
【0126】これまでに述べた実施例による適応型予測
符号化および復号化方法をコンピュータによって実行す
るためのプログラムを、ハードディスク,フレキシブル
ディスク,CD−ROMまたはDVD−ROM等の記録
媒体に記録しておけば、このような記録媒体をコンピュ
ータに読み込ませることにより、コンピュータを利用し
て、この実施例による適応型予測符号化および復号化方
法を簡単に実施することができる。
【0127】このような適応型予測符号化処理プログラ
ムは図21に示されるような(1)圧縮すべき画像デー
タを読み込む手順(ステップS601)と、(2)圧縮
符号化済みデータのヘッダを生成し、出力する手順(ス
テップS602)と、(3)入力された画像データを、
特徴的なブロック単位に分割する手順(ステップS60
3)と、(4)ブロック毎に最適なテンプレートを生成
する手順(ステップS604)と、(5)ブロック内の
全ての画素に対して、走査方向順にコンテクストを発生
する手順(ステップS605)と、(6)ブロック内の
全ての画素と、ステップS605で生成されたその画素
に対応するコンテクストを用いて圧縮データを生成する
手順(ステップS606)と、(7)これまでの手順で
得られたブロック情報,テンプレート情報,圧縮データ
を合成して、圧縮符号化済みデータを生成および出力す
る手順(ステップS607)とを実行するものである。
【0128】なお、図21のプログラムのように、画像
データを全て読み込んでからブロック分割を行い、ブロ
ック毎に圧縮符号化処理を行うのではなく、ブロック分
割を行いながら当該ブロックに属する画像データだけを
読み込んで圧縮符号化処理を行うことにより、コンピュ
ータの使用メモリサイズを小さく抑えることが可能であ
る。
【0129】図22(a)は、圧縮対象である画像デー
タが、n個のブロックに分割された場合における、圧縮
符号化済みデータのフォーマットの一例を示す模式図
で、ヘッダと、n個の画像ブロックに対応する圧縮情報
から構成される。ヘッダには、圧縮対象である画像デー
タの大きさ(縦横サイズ)と、解像度,線数,スクリー
ン角度,画像生成システム名とそのバージョン等が記録
される。
【0130】同図(b)は、第i番目の画像ブロックに
対応する圧縮情報の構成例を示す模式図で、各ブロック
の大きさと位置(ブロック情報)が記録されるブロック
ヘッダと、対応する画像ブロックの圧縮符号化に用いた
テンプレートと、圧縮データと、第i番目の圧縮情報の
終端を示す終端記号から構成される。
【0131】本発明が使用する予測適応型符号の復号化
プログラムは、図23に示されるように、(1)圧縮符
号化済みデータを読み込む手順(ステップS701)
と、(2)圧縮符号化済みデータを解析して、伸張画像
全体の大きさ(縦横サイズ)と、ブロック分割された各
ブロックに対応する圧縮情報とに分離し、各ブロックを
圧縮する際に使用したテンプレートと圧縮データを取り
出す手順(ステップS702)と、(3)伸張された画
像ブロックの先頭からコンテクストを逐次生成するため
の手順(ステップS703)と、(4)コンテクストを
用いて圧縮データから復号データを生成する手順(ステ
ップS704)と、(5)各ブロックに対応する復号デ
ータを合成して、1つの伸張画像データを生成する手順
(ステップS705)とを実行するものである。
【0132】なお、本発明は網点画像だけでなく、通常
の2値画像(文字画像,線画像,ディザ法や誤差拡散法
などで2値化された画像,これらの混在画像など)の全
てに対して適用可能である。さらに、多値画像について
も、ビットスライス処理や画像幅の拡大処理を行って複
数の2値画像に分解することで適用可能である。
【0133】ここでビットスライス処理とは、たとえば
図25(a)の場合、各画素は8ビットで表現されるの
で、第1番目のビットだけで構成した2値画像から、第
8番目のビットだけで構成した2値画像までの、8つの
2値画像に、1つの8ビット画像を分解する処理であ
る。 画像幅の拡大処理とは、例えば図25(b)の場
合、上述の例と同じく256階調(8ビット)画像の場
合、画像幅を仮想的に8倍にし、画素を構成するビット
を分解してそのまま同一ライン上に並べるだけの処理で
ある。
【0134】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範
囲内で当業者が容易に改変し得る他の構成や方法をも含
むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】既知の各種テンプレートを示す説明図である。
【図2】JBIG方式で用いられるテンプレートを示す
説明図である。
【図3】ハーフトーンセルと画素の関係を示す模式図で
ある。
【図4】網点構造を持つ画像例の拡大図である。
【図5】スクリーン角度の異なる4つの網点画像を重ね
合わせた様子を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る画像伝送装置の送信側
のブロック構成図である。
【図7】本発明の一実施例に係る画像伝送装置の受信側
のブロック構成図である。
【図8】本発明の一実施例に係るテンプレート最適化方
法の処理フローチャートである。
【図9】本発明の一実施例に係る画像分割処理のフロー
チャートである。
【図10】本発明の一実施例に係る画像解析処理のフロ
ーチャートである。
【図11】本発明の一実施例に係るテンプレート最適化
処理のフローチャートである。
【図12】遺伝的アルゴリズムの処理フローチャートで
ある。
【図13】画像のブロック分割方法を示す模式図であ
る。
【図14】同時確率密度の計算方法を示す模式図であ
る。
【図15】画像解析処理で行う相関分析の動作原理を示
す説明図である。
【図16】画像解析方式で行う周期性推定処理の原理を
示す説明図である。
【図17】染色体と遺伝子との関係を示す模式図であ
る。
【図18】遺伝的アルゴリズムにおける染色体表現の説
明図である。
【図19】遺伝的アルゴリズムにおける交叉と突然変異
の処理原理を示すの説明図である。
【図20】遺伝的アルゴリズムの一般的な学習曲線の例
である。
【図21】符号化プログラムの動作手順を示すフローチ
ャートである。
【図22】圧縮符号化済みデータのフォーマット例を示
す模式図である。
【図23】復号化プログラムの動作手順を示すフローチ
ャートである。
【図24】遺伝的アルゴリズムにおける個体集団の初期
化方法例を示す模式図である。
【図25】本発明を多値画像に適用可能とするための方
法例を示す模式図である。
【符号の説明】
3 画像バッファ 5,27 コンテクスト生成器 6 ブロック判定機 8 テンプレート発生器 11 圧縮符号化器 13 圧縮符号化済みデータ合成器 22 データ解析器 26 圧縮符号復号化器 29 復号データ信号線 30 伸長データ合成器 p 参照画素 X 注目画素
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−243491(JP,A) 特開 平5−30362(JP,A) 特開 平6−90363(JP,A) 特開 平6−326876(JP,A) 特開 平6−311372(JP,A) 特開 平4−35468(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/41 - 1/419

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報をその画像の性質(局所的類似
    度)により領域単位で分割し、該分割された画像情報毎
    に周期性推定を行って高速にテンプレートを決定してデ
    ータ圧縮を行う適応型予測符号化方法において、 注目画素とその周囲の画素を観測して得られる同時確率
    密度から計算されたKL情報量、MDL基準、AIC、
    ベクトル間距離のいずれか1つを前記各領域の特徴量と
    して用い、該各領域の特徴量により前記画像情報を1つ
    以上の領域(ブロック)に分割し、該各領域(ブロッ
    ク)毎に注目画素と所定距離以上離れて該注目画素との
    相関強度が最も強い参照画素(p1)、次いで注目画素との
    相関強度が強い他の参照画素の順に参照画素を探索して
    最適なテンプレートを作成し、 前記ブロック情報、テンプレート情報及び圧縮データと
    で伝送用圧縮符号化済みデータを合成することを特徴と
    する適応型予測符号化方法。
  2. 【請求項2】 前記最適なテンプレートを探索するため
    に、枚挙法、遺伝的アルゴリズム、進化戦略、山登り
    法、焼き鈍し法、タブーサーチ法のいずれか1つ、ある
    いはこれらを組み合わせた最適化方法を用いることを特
    徴とする前記請求項1記載の適応型予測符号化方法。
  3. 【請求項3】 前記テンプレートは、符号化圧縮率ない
    しエントロピのいずれか若しくは両者を評価関数とする
    最適化方法によって探索されることを特徴とする前記請
    求項2記載の適応型予測符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1記載の符号化方法により合
    成された伝送用圧縮符号化済みデータを受信し、該受信
    された上記圧縮符号化済みデータから各ブロックに対応
    するテンプレートと圧縮情報を分離し、該分離された情
    報からコンテクスト情報を生成し、上記圧縮情報とコン
    テクスト情報とから前記圧縮符号化情報を復号すること
    を特徴とする適応型予測復号化方法。
  5. 【請求項5】 画像情報をその画像の性質(局所的類似
    度)により領域単位で分割し、該分割された画像情報毎
    に周期性推定を行って高速にテンプレートを決定してデ
    ータ圧縮を行う適応型予測符号化装置において、 上記画像情報を格納する画像バッファと、注目画素とそ
    の周囲の画素を観測して得られる同時確率密度から計算
    されたKL情報量、MDL基準、AIC、ベク トル間距
    離のいずれか1つを前記各領域の特徴量として用い、該
    各領域の特徴量により前記画像情報を1つ以上の領域
    (ブロック)に分割し、ブロック情報を作成するブロッ
    ク判定器と、 該ブロック判定器により分割された各領域(ブロック)
    毎に、注目画素と所定距離以上離れて該注目画素との相
    関強度が最も強い参照画素(p1)、次いで注目画素との相
    関強度が強い他の参照画素の順に参照画素を探索して最
    適なテンプレートを作成するテンプレート発生器と、 テンプレートと画像データとに基づいてコンテクスト情
    報を生成するコンテクスト生成器と、 画像データとコンテクスト情報により伝送用圧縮符号化
    済みデータを合成する圧縮符号化器と、 を具備することを特徴とする適応型予測符号化装置。
  6. 【請求項6】 前記最適なテンプレートを探索するため
    に、枚挙法、遺伝的アルゴリズム、進化戦略、山登り
    法、焼き鈍し法、タブーサーチ法のいずれか1つ、ある
    いはこれらを組み合わせた最適化方法を用いることを特
    徴とする前記請求項5記載の適応型予測符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記テンプレートは、符号化圧縮率ない
    しエントロピのいずれか若しくは両者を評価関数とする
    最適化方法によって探索されることを特徴とする前記請
    求項6記載の適応型予測符号化方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項5記載の符号化装置により合
    成された伝送用圧縮符号化済みデータを受信し、該受信
    された上記圧縮符号化済みデータから各ブロックに対応
    するテンプレートと圧縮情報を分離し、該分離された情
    報からコンテクスト情報を生成し、上記圧縮情報とコン
    テクスト情報とから前記圧縮符号化情報を復号すること
    を特徴とする適応型予測復号化装置。
  9. 【請求項9】 画像情報をその画像の性質(局所的類似
    度)により領域単位で分割し、該分割された画像情報毎
    に周期性推定を行って高速にテンプレートを決定してデ
    ータ圧縮を行う適応型予測符号化処理において、 圧縮すべき画像データを読み込む手順と、ヘッダを生成
    し、出力する手順と、 入力された画像データを、注目画素とその周囲の画素を
    観測して得られる同時確率密度から計算されたKL情報
    量、MDL基準、AIC、ベクトル間距離のいずれか1
    を前記各領域の特徴量として用い、該各領域の特徴量
    により前記画像情報を1つ以上の領域(ブロック)に分
    割する手順と、 該各領域(ブロック)毎に注目画素と所定距離以上離れ
    て該注目画素との相関強度が最も強い参照画素、次いで
    注目画素との相関強度が強い他の参照画素の順に参照画
    素を探索して最適なテンプレートを作成する手順と、 上記領域(ブロック)内の全ての画素に対して、走査方
    向に順にコンテクストを発生する手順と、 該領域(ブロック)内の全ての画素と生成された画素に
    対応するコンテクストを用いて圧縮符号化データを生成
    する手順と、 これまでの手順で得られたブロック情報、テンプレート
    情報、圧縮データを合成して、圧縮符号化済みデータ生
    成し、出力する手順とを実行させることを特徴とする適
    応型予測符号化プログラムを記録した記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記請求項9記載の記録媒体に記録さ
    れたプログラムにより生成された圧縮符号化済みデータ
    を読み込む手順と、 該圧縮符号化済みデータを解析して、ブロック分割され
    た各領域(ブロック)に対応するテンプレートと圧縮情
    報とを分離し、各領域(ブロック)を圧縮する際に使用
    したテンプレートと圧縮符号化データを取り出す手順
    と、 圧縮符号化データの先頭から画像データのコンテクスト
    を逐次生成するための手順と、 コンテクストを用いて圧縮符号化データから伸張データ
    を生成する手順と、 各ブロックに対応する伸張データを合成して、1つの画
    像データを生成する手順と、を実行させることを特徴と
    する復号化プログラムを記憶した記録媒体。
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