JP3400670B2 - 中性子ビームの制御方法及び制御装置 - Google Patents
中性子ビームの制御方法及び制御装置Info
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Description
ーム形状、速度方向、偏極等を制御する方法及び装置に
関する。
そのエネルギーと波長が原子レベルの運動や構造の大き
さと同程度である、磁気モーメントを持っている、透過
力が強い等の特徴を有し、物質研究において重要な粒子
である。
は電磁相互作用を基礎としており、電子状態に対しての
情報を得る手段である。これに対して中性子は核力を基
礎として、物質中の原子核に関する情報を提供する。原
子雲ではなく、原子核の位置自体を研究対象とするよう
な場合には中性子による散乱実験が不可欠である。
則性を持たず、かつ同位元素によっても異なる。X線で
は元素の原子番号が増すにつれて相互作用の強さが単調
に大きくなっていくのとは大きく異なっている。このよ
うな特性を利用して、研究対象物に原子散乱因子が近い
物が含まれていてそれらを区別するのが困難な場合や、
原子番号が同じ同位体元素の配置や位置情報が必要な場
合などには中性子散乱を用いる。また、原子番号が大き
な元素が含まれた研究対象物の中にある原子番号が小さ
な元素を精度よく見るような場合にも中性子散乱が有用
である。中性子は軽水素原子核との相互作用が極めて大
きいことから、X線散乱では測定が極めて難しい有機物
中の水素原子の位置の情報を得るような場合などは、中
性子散乱実験が不可欠といっても良いような好例であ
る。
子モーメントを持っていることから、物質の磁気構造を
調べるにも好都合である。さらに、放射線で工業製品等
の大型の対象物の内部を研究するような場合には、荷電
粒子やX線等の手段で透視することは現実的でないが、
中性子であれば透過力が強いために実際に透視が可能と
なる。
供給できる場所は原子炉及び加速器施設などに限られ
る。したがって、中性子ビームをプローブとして用いる
際にはその効率性が重要である。特に、中性子源自体の
強度を向上させるには費用、技術の両面から強い制約を
受けるため、中性子源から利用装置までビームを導く際
の効率の向上は不可欠である。そのような中性子ビーム
輸送技術の根本的な開発は、中性子の利用効率を上げ、
測定の所要時間の短縮のみならず、これまでには強度な
どの観点から困難であった一過性現象などを含むその場
測定を可能としたり、大型の結晶が得られにくいような
新物質の研究等の分野に進展をもたらす可能性を内包し
ている。さらに、放射線安全上の問題からも中性子ビー
ムの利用効率の向上は意義深い。
く手段として、中性子導管が用いられている。空気中か
ら他の媒質への中性子入射角を小さくしていくと中性子
は全反射を起こし、中性子ビームの方向を変えることに
利用できる。中性子導管は、この媒質界面での中性子の
全反射を利用したもので、空気散乱等による中性子の飛
行中の強度減少を防ぐため内部を真空にしたガラス管等
の内壁にニッケルなど中性子全反射鏡の材料として適当
なものを蒸着したものである。中性子導管に入射した中
性子のうち内壁材料の臨界角以下の角度で入射した中性
子は、中性子導管内壁面で全反射されて下流側へ運ばれ
る。
析を行う従来の分析装置の概念図を示し、(a)は全体
図、(b)は試料近傍の拡大図である。原子炉や放射性
同位体あるいは荷電粒子ビームで照射されるターゲット
等の中性子源100から四方八方に放出される中性子の
一部は、中性子導管101によって試料102の位置ま
で導かれ、試料102に照射される。比例計数管等で構
成される中性子検出器103は試料102によって角度
θ方向に散乱された中性子の強度を検出する。散乱中性
子強度の角度分布を求めることにより、試料102の構
造解析を行うことができる。中性子導管101の断面は
通常5cm程度のものが使用され、試料102の寸法は
1〜2cm程度以上のものが使用される場合が多い。
ャピラリー管を用いる方法がある。この方法では、図1
8に示すように、直径10ミクロン程度のガラス管11
0を多数束ねたものを使用する。この非常に細いキャピ
ラリー管110の中に中性子を通すことによって、中性
子導管と同様にキャピラリー管110に沿って中性子を
導いて行くことが出来る。このキャピラリー管110を
所定の角度に曲げておくことによって、中性子を狭い領
域113にある程度収束させ、中性子密度を高めること
ができる。
ビームの平行度が十分良いことが要求される。入射ビー
ムが発散ビームである場合には散乱角を定義することが
できなくなるからである。平行度の良いビームを得るた
めに現在用いられている方法は、中性子回折現象を利用
するものである。しかし、この方法によると実際に試料
側に導かれる中性子ビームは強度が極端に減少してしま
うという難点がある。
ブとして用いて新材料の研究を行う場合、試料としては
微小なものしか用意できない場合が多い。したがって、
微小な試料に対して高密度の中性子ビームを収束して照
射することが要求される。また、中性子散乱実験で入射
ビームに対する散乱角を高精度に測定するためには、試
料に入射する中性子ビームの平行度を上げることが必要
である。
反射を利用する従来の中性子導管は、中性子を導管に沿
って導く機能を有するだけであり、中性子ビームを収束
させたり、ビーム発散を制御する機能は有していない。
そのため、図17(b)に矢印で示すように、中性子導
管101から出射した中性子ビーム104は平行ビーム
ではなく発散ビームとなり、検出器103には試料10
2からθ1,θ2,…と種々の散乱角で散乱された中性子
が入射し、中性子散乱角の計測に誤差をもたらす。した
がって、試料上流側にスリットを設けてビームの平行度
を保証するという方法が採られるが、当然ながら中性子
源100から放出される中性子の利用効率は低下する。
ムを導く方法によると、中性子の密度を高めることがで
きる。しかし、図18に示すように、入射中性子ビーム
111のうちキャピラリー管110とキャピラリー管1
10の間を通過する中性子112は利用されないため、
中性子源から放出される中性子の利用効率が高いとはい
えない。また、キャピラリー管を曲げることで中性子ビ
ームを収束させるものであるため、ビーム発散は大きく
なってしまい、平行度の高い中性子ビームを得ることは
できない。
などによる中性子回折現象を用いたものが存在するが、
ビーム発散を極めて小さく抑えることはできてもビーム
強度は著しく減少する。
技術によっては、狭い領域に一定の方向から高密度の中
性子を効率よく照射すること、換言すると、細くかつ強
度の高い中性子ビームを得ることはできなかった。
現状に鑑みてなされたもので、測定側からの必要性に応
じてビーム強度が高く、ビーム発散の小さい中性子ビー
ムを得る方法及び装置を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、中性子ビームのビーム形状、速度方向等
を制御する方法及び装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、以上の好ましいビーム特性を持ちか
つ偏極した中性子ビームを得るための方法及び装置、中
性子偏極の新しい方法及び装置を提供することを目的と
する。
が磁気双極子能率を持つため、非一様磁場中では力を受
け運動方向が変化する。中性子のスピンは磁場があると
角振動数ωL=γBでラーモア歳差運動をする。ここ
で、γは中性子の磁気回転比であり、Bは外部磁場であ
る。外部磁場が非一様な場合には、中性子にかかる磁場
は中性子の運動に伴って変化し、次の〔数1〕で表され
る角振動数でその方向が変化する。
スピンの磁場に平行な成分は磁場の変化に追随すること
が知られており、断熱的であると呼ばれている。
る場合を考える。磁場領域に入った時点でスピンが量子
化され、磁場に平行な成分と反平行な成分とに半分ずつ
に別れると考えることにする。その後、中性子の軌跡に
沿って常に断熱条件が成立しているとすると、最初にス
ピンが磁場に平行だった中性子は最後まで平行であり、
反平行の場合は最後まで反平行である。中性子の位置を
r、質量をmとすると、運動方程式はスピンが磁場に平
行、反平行の場合について次の〔数2〕のように書くこ
とができる。右辺の符号は、−がスピンが磁場に平行の
場合、+がスピンが磁場に反平行の場合に対応する。ま
た、中性子の磁気双極子能率をμとして、α=μ/mで
ある。
図1に矢印で示すような強度分布を有する場合、すなわ
ち次の〔数3〕の成分を有する場合を考える。ただし、
a>0とし、B0は断熱条件(Γ≫1)が全ての場所で
成立するように付加される一定の磁場である。
は、ω2=2aαとおくと、次の〔数4〕のようにな
る。
き、位相空間(xξ空間)での一次変換で下記〔数6〕
のように表すことができる。
れ、中性子のスピンが磁場にそれぞれ平行、反平行の場
合に対応する。x0,ξ0は、それぞれx,ξの初期値で
ある。また、θ=ωtとおいた。
ヴィユの定理に従っている。図2は、〔数6〕及び〔数
7〕で表される中性子ビームの位相空間(xξ空間)上
での運動を示す図である。LPは、図2(a)に示すよ
うに、スピンが磁場と平行な中性子ビームをxξ空間上
で−θだけ回転させ、実空間では凸レンズとして利用す
ることができる。また、LAは、図2(b)に示すよう
に、スピンが磁場と反平行な中性子ビームをxξ空間上
で(1,1)方向へexp(θ)倍、(−1,1)方向へexp
(−θ)倍拡大し、実空間では凹レンズとして利用するこ
とができる。磁場がないときには〔数7〕は次の〔数
8〕と書けるので、中性子ビームの挙動は位相空間上で
の一次変換で表現できる。
束、発散を制御することができる。例えば、図3に示す
ように、ビーム軸方向の速度vzを有する平行な非偏極
中性子ビーム10が前記〔数3〕で表される磁場を発生
する長さl1の磁石11に入射する場合を考える。磁石
11の下流側の磁場は十分弱い一様磁場に断熱的に接続
されているものとする。このとき、中性子ビーム10は
下記〔数9〕を満たすl2だけ磁石11の下流の位置に
収束される。そして、収束された中性子は磁場と平行な
向きのスピンを有するので(磁場と反平行な向きのスピ
ンを有する中性子は発散する)、結果として局所的な磁
場の方向に偏極した中性子ビームが収束されることにな
る。
互作用についての検討に基づいてなされたものであり、
磁場勾配を用いて位相空間上で中性子ビームの分布を制
御することで、実空間内での中性子ビームの形状、方向
等を制御することを特徴とする。
御方法は、中性子ビームをビーム中心軸と直交する方向
に所定の磁場勾配を有する磁場中に所定の距離だけ通過
させることにより位相空間内での中性子ビームの分布形
状を所望の形状に変化させることを特徴とする。ここ
で、位相空間内でのビーム分布形状とは、空間的な位置
とそれに対応する方向への速度で構成される多次元空間
内での分布形状を指し、実空間での形状が同一でも速度
空間での分布が異なっていれば異なったビーム分布形状
であるものとする。
ームは位相空間内で回転され、実空間でのビーム位置と
速度空間でのビーム位置すなわちビーム発散とを相互に
変換することができる。したがって、スリットを用いて
実空間における大きさが小さいビームを入射させると、
ビーム発散の小さなビームに変換することができる。こ
のような実空間でのビーム分布と速度空間でのビーム分
布を相互変換する作用は、これまでの中性子ビーム制御
では自由に行えなかったものである。
間においてビーム分布の伸縮を実現できる。この作用を
上記の凸レンズの作用と組み合わせることによって、種
々の中性子散乱実験にとって最適化されたビームを作り
出すことが可能になる。例えば、位相空間内でのビーム
分布が実空間側では小さいが速度空間側ではとても大き
なビームの平行度を向上させたいという場合には、まず
凸レンズを使ってξ軸が(−1,1)方向になるように
回転させた後に凹レンズを使用すると、位相空間上でよ
り小さなビーム発散を持ったビームを作ることができ
る。
わせる制御方法は、位相空間内で中性子ビームを回転さ
せるステップと、中性子ビームのスピンと局所的な磁場
との相対的関係を反転させるステップと、位相空間内に
おける中性子ビームの長手方向に中性子ビームを圧縮す
るステップとを含むことで実現することができる。
て強度が増す磁場分布が偶関数的な場合と、ビーム中心
軸と垂直な方向に一定符号の磁場勾配を有し磁場分布が
奇関数的な場合とが考えられ、中性子ビーム制御の目的
に合わせて用いる勾配磁場を選択する。一般に、偶関数
的な場合にはビームは上記のような位相空間中での回
転、伸縮に相当する変換を与える。磁場分布が中心軸か
らの距離の自乗に比例する六極磁場の場合には解析的に
解が求められ、正確に位相空間中での回転、伸縮を与え
る。それ以外の一般の場合には運動方程式が非線形にな
り一般に解析解を求めることはできないが、大まかには
位相空間中の差動回転、及び非線形な伸縮を与える。磁
場分布が奇関数的である場合には、ビーム全体が方向を
曲げられることになる。特に四極磁場の場合には解析解
を求めることができ、磁場勾配方向に放物運動をするこ
とになる。さらに高次の場合には非線形ではあるが大ま
かにはビームが曲げられることになる。
制御すると、各中性子のスピンは局所的な磁場の方向に
ついて一定の偏極を持つことになる。これを磁石の出口
において断熱的に一様磁場に接続すると、偏極中性子ビ
ームが得られる。逆に磁石の入口で断熱的に接続されて
いる場合には、入射させた中性子の偏極に従って、中性
子を振り分けることもできる。
第1の勾配磁場発生装置と、第1の勾配磁場発生装置か
ら出射した中性子ビームのスピンと局所的な磁場との相
対関係を反転させるスピン反転装置と、スピン反転装置
を通った中性子ビームが入射する第2の勾配磁場発生装
置とを備え、第1の勾配磁場発生装置は位相空間内で中
性子ビームを回転させて実空間で中性子ビームを収束さ
せる機能を有し、第2の勾配磁場発生装置は位相空間内
で中性子ビームを長手方向に圧縮して実空間で中性子ビ
ームを平行ビームにする機能を有することを特徴とす
る。この制御装置を複数段つなげて中性子ビームの制御
を行うようにしてもよい。
置は、位相空間内で中性子ビームを回転させて実空間で
のビーム位置とビーム形状との相互変換を行う勾配磁場
発生装置を備えることを特徴とする。これらの勾配磁場
発生装置は、六極磁場発生装置とすることができる。
置は、ビーム中心軸と直交する方向に一定符号の勾配を
有する勾配磁場を発生する勾配磁場発生装置を備え、中
性子ビームの経路を湾曲させる機能を有することを特徴
とする。さらに、局所磁場を一様磁場に断熱的に接続す
ることによって、中性子の偏極装置、または偏極解析装
置としての機能を有することを特徴とする。
施の形態について説明する。図4は本発明による中性子
ビーム制御装置の一例を示すものであり、(a)は装置
の全体図、(b)は(a)のA−A断面図である。中性
子源20から発生された中性子は、入口スリット25に
よって整形され六極磁場発生装置26に入射する。六極
磁場発生装置26を通過した中性子ビームは、出口スリ
ット27を通って中性子カウンター28に入射する。六
極磁場発生装置26は、(b)の断面図に示されている
ように、長手方向中心軸Oに対して軸対称に6個の磁石
26a〜26fを、極性を交互に反転させて配置したも
ので、xy平面内で中心軸Oからの距離rにおける磁場
強度B(r)は、cを定数として次の〔数10〕で表さ
れる。磁石26a〜26fは、永久磁石であっても電磁
石であってもよい。
で磁場強度が増大する六極磁場は、前述のようにスピン
の向きが磁場と平行な中性子ビームを磁場強度が弱い中
心軸方向に収束し、スピンの向きが磁場と反平行な中性
子ビームを磁場強度が強い周辺方向に発散させる作用を
有する。
条件のもとに調べた。中性子源20としては、鉛とタン
グステンで構成されたターゲット21に1次ビームとし
て電子加速器22からエネルギー45MeVの電子ビー
ム23をパルス照射し、ターゲット21からパルス的に
放出される中性子を用いた。電子ビーム23は、制御装
置24で電子加速器22を制御して、パルス幅3μs、
繰り返し周波数25Hzで発生した。六極磁場発生装置
26の磁場はω≒4.8×102[s-1]に相当し、六
極磁場の作用するz方向の長さは2mとした。入口スリ
ット25は直径2mmの円形形状、出口スリット27は
直径5mmの円形形状とした。中性子カウンター28と
しては3He比例計数管を用いた。比較のため、六極磁
場発生装置26の部分を、六極磁場発生装置26と同じ
構造及び材質とし、磁化させていないダミー装置も作製
した。
ター28の出力をマルチチャンネルスケーラ(MCS)
29に供給し、ターゲット21への1次電子ビーム23
の入射をスタートとして中性子カウンター28のカウン
ト数を計数した。マルチチャンネルスケーラ29の出力
は表示装置30に供給され、横軸をスタートからの時
間、縦軸をカウント値としたデータが表示される。スタ
ートからの時間は、中性子カウンター28で検出された
中性子の速度の逆数に対応する。
ームは位相空間上で図5の長方形35で与えられる。な
お、y軸方向についても全く同型の方程式を満足するの
で、ここでは簡単のため1次元で議論する。磁場を通過
することによってスピンが局所的な磁場に平行な成分は
〔数7〕のLPの作用を受け、位相空間上で回転する。
図5中、破線は磁石の口径を表している。中性子が磁石
の口径を超えた場合には磁石の部材で散乱される。ここ
では簡単のために散乱された中性子は失われたとみなす
ことにすると、図5に示す通りθ1の回転後、磁石を通
過する中性子は図5の斜線部36となる。さらにθ2だ
け回転された後には、同様に図5の斜線部37となる。
になる条件はθ=πで与えられ、このとき中性子ビーム
は図5の斜線部38になる。一方、θ=πのとき、磁場
がない場合には、中性子ビームは図5の平行四辺形39
になる。よって、磁石の軸上では磁場の作用によって多
くの中性子ビームが輸送されたことになり、磁石出口で
中性子は収束されたことになる。
は、λ≒13Åと算定される。すなわち、磁場の作用す
る距離をl、中性子の速度をvとして、θの定義式であ
るθ=ωt=ω・l/vに、θ=π、ω≒4.8×10
2[s-1]を代入すると、v≒300[ms-1]と求ま
る。この中性子の速度vの値と、中性子に対する定数λ
・v=3956Åms-1から、λ≒13Åと求まる。
磁場発生装置26を装着したときの中性子カウンター2
6のカウント値をダミー装置で計測した中性子カウンタ
ー28のカウント値で各波長毎に除算した値を縦軸にと
ってプロットしたものである。図から分かるように、磁
石出口において、収束が見込まれる中性子波長(13
Å)において中性子強度の増幅が認められる。
置の他の例を示す説明図である。この中性子ビーム制御
装置は、点中性子源から放出された発散中性子ビームを
平行度の高い細いビームに整形するために使用すること
ができる。
第2領域、第3領域からなり、第1領域と第3領域には
同一構造の六極磁場発生装置41,43が配置されてい
る。六極磁場発生装置41,43は、先に図4で説明し
たのと同じ構造のものである。領域2には均一磁場が印
加され、中性子スピンフリッパー42が配置されてい
る。磁場強度は、中性子スピンフリッパー42を除く中
性子の軌跡の全ての点でΓ≫1を満たすように設定す
る。ここでいうスピンフリッパーは、中性子ビームの経
路にΓ≪1となるような急激な磁場変化をする領域を設
け、その領域の前後で磁場の方向が反転しているように
設定したものであり、中性子スピンと磁場の相対的な関
係を反転する。Γ≪1であるため、中性子スピンは空間
的な方向を変える以前に反転した磁場領域内に入ってし
まい、その後はその反転した磁場によってスピンが保持
されるため、結果的に中性子スピンと磁場の相対的な平
行、反平行の関係が入れ替わる。Γ≪1の領域は互いに
反転した磁場をできるだけ狭い領域に押し込めることに
より実現するが、具体的にはシート状の電流を設けた
り、両磁場を超伝導物質でできたシートで区切って超伝
導物質のマイスナー効果を利用したり等して実現でき
る。
置の作用を位相空間上で説明する図である。点中性子源
40から放出された中性子ビーム45は位相空間(xξ
空間)上で正の勾配を持ち、原点を通る線分50で表さ
れる。領域1の六極磁場発生装置41は、領域1の入口
で磁場に平行なスピンを有する中性子に対して前記〔数
7〕のLPとして作用し、磁場に反平行なスピンを有す
る中性子に対して前記〔数7〕のLAとして作用する。
したがって、領域1に入射した中性子のうちの半分(磁
場に平行なスピンを有する中性子)は領域1の出口側に
輸送され、他の半分(磁場に反平行なスピンを有する中
性子)は六極磁場発生装置の中心から外れて発散する。
1だけ回転された結果、線分51に変換される。次に、
中性子ビームは領域2に入ってスピンフリッパー42を
通り、磁場に対するスピンの向きが反転した上で線分5
2となる。領域1の長さl1及び領域2の長さl2は、線
分52がxξ平面上で(−1,1)方向になるように決
められる。領域2を通って、スピンの向きが磁場に反平
行となった中性子ビームは、次いで領域3の六極磁場発
生装置43に入射する。領域3で中性子ビームは、前記
〔数7〕のLAの作用を受け、xξ空間の(1,1)方
向へexp(θ3)倍、(−1,1)方向へexp(−θ3)倍拡大
する。この結果、領域3を通過した中性子ビームは位相
空間内での寸法の小さな線分53に圧縮され、実空間内
での大きさと速度空間内での大きさが限定された中性子
ビーム、すなわち細くて平行度が高い中性子ビーム46
(図7参照)を得ることができる。また、得られた中性
子ビーム46は局所的な磁場に対して偏極しており、断
熱的に一様磁場に接続することによって偏極ビームを得
ることができる。
源ではなく、ビーム断面の位置に関わらずある一定のビ
ーム発散を持ち位相空間内で帯状である場合について、
位相空間上で制御を説明する図である。これは、中性子
導管によって導かれた中性子ビームの場合に対応する。
図9(a)は、そのような中性子源60からz方向に放
出される中性子ビーム61を模式的に示している。この
中性子ビーム61は位相空間上では、図9(b)に示し
たx方向位置が限定された帯62として表される。
に平行なスピンを有する中性子に対して前記〔数7〕の
LPとして作用し、磁場に反平行なスピンを有する中性
子に対して前記〔数7〕のLAとして作用する。したが
って、領域1に入射した中性子のうち磁場に平行なスピ
ンを有する中性子は領域1の出口側に輸送され、磁場に
反平行なスピンを有する中性子は領域1の六極磁場の中
心から外れて発散する。
る間に位相空間内でθ1だけ回転して帯63となる。次
に、中性子ビームは領域2に入ってスピンフリッパー4
2を通り、磁場に対するスピンの相対的な関係が反転さ
れた後に帯64となる。領域2を通って、スピンの向き
が磁場に反平行となった中性子ビームは、次いで領域3
の六極磁場に入射し、前記〔数7〕のLAの作用を受け
てxξ空間の(1,1)方向へexp(θ3)倍、(−1,
1)方向へexp(−θ3)倍拡大される。領域3の磁場強度
及び長さl3を適当に設定することにより、中性子ビー
ムは領域3の中で位相空間内の帯65に変換される。こ
の時も中性子は局所的な磁場に対して偏極しているの
で、一様磁場に断熱的に接続すると偏極中性子ビームが
得られる。
中心軸に対して対称な形で制御を行う場合について説明
してきた。しかし、一般には、もっと多様な特性の中性
子ビームを得ることができる。例えば、実空間でx=0
付近に配置した十分細いスリットを通過させて、図10
に示すように、位相空間上でξ軸上に分布した入射ビー
ム67を得た後、それを前記〔数7〕のLPの作用でθ1
=90゜となるように回転すると、ビーム分散の小さな
中性子ビーム68が得られる。また、充分小さな散乱体
若しくはスリットからやってくる様々な大きさの分散の
混在した中性子をLPに通すと、それらは実空間での位
置の差として分離されることになる。これは磁石の中心
軸と中性子の速度の方向がなす角を選択するようなデバ
イスでありこれまでにはないものである。これは、散乱
角の精密測定、特に小さな散乱角に対する測定精度を向
上させることに利用できる。
置の他の例を示す説明図であり、(a)は斜視図、
(b)はxy平面で見た図である。この中性子ビーム制
御装置は四極磁場を利用するもので、中性子ビームの進
路を曲げるために使用することができる。この中性子ビ
ーム制御装置は、中心軸(z軸)に対して軸対称に4個
の磁石70a〜70dを、極性を交互に反転させて配置
したもので、xy平面内での磁場強度Bx,Byは、cを
定数として次の〔数11〕で表される。磁石70a〜7
0dは永久磁石であっても電磁石であってもよい。
とおくと、次の〔数12〕で与えられ、その解は〔数1
3〕と求められる。ただし、ξは〔数5〕においてωを
βで置き換えたものであり、x0,ξ0はx,ξの初期値
である。従って、中性子は〔数12〕の右辺の符号が負
の場合には〔数14〕で表されるように、位相空間内の
放物線上を図12の矢印の方向へ移動することになり、
ビームの経路が曲げられる。
性子ビーム経路湾曲制御装置を組み合わせて用いる例を
示す概念図である。中性子ビーム収束制御装置としては
図7に示した装置を用いることができ、中性子ビーム経
路湾曲装置としては図11に示した装置を用いることが
できる。中性子源80は、原子炉、加速器を用いたスパ
レーション中性子源、放射性同位体を用いた中性子源か
ら放出される高速中性子を減速材で減速したものなどを
用いることができ、矢印で示すように減速材表面から中
性子が四方八方に放出される。
た中性子は中性子ビーム収束装置81a〜81eにより
高強度の細いビームに収束され、あるものは中性子ビー
ム経路湾曲装置82a〜82cを介して中性子散乱実験
装置等の中性子ビーム利用装置83aに導かれる。ま
た、他のものは、中性子ビーム経路湾曲装置82d〜8
2lによって1本のビームにまとめられ、さらにビーム
収束制御装置81fを通すことによって細いビームに収
束されて中性子ビーム利用装置83bに導かれる。この
ような配置によると、高強度でビーム発散が制御された
中性子ビームを得ることが可能となり、中性子ビームの
利用効率を向上させ、これまでは強度の問題でできなか
った程に微小な試料の研究が可能となり、同時にやはり
同じく強度の問題上困難であったその場測定が可能にな
る。さらに、一様磁場に断熱的に接続することによっ
て、以上の特性を持った偏極中性子ビームを作り出すこ
ともできる。
装置の他の例を示す説明図である。この装置は、x方向
に一定符号の磁場勾配を有するy方向磁場を発生する。
この装置のz軸方向に沿って中性子ビームを入射する
と、+y方向のスピンを有する中性子は+x方向に曲げ
られ、−y方向のスピンを有する中性子は−x方向に曲
げられる。このような変換は、x方向についてのみ位相
空間上で図12と同様に放物線軌道を描いたことに相当
する。これによって、x軸方向の速度を選択的に制御す
ることができる。±y方向には中性子導管と同じように
中性子反射体を配置しておけば、通常の中性子導管にビ
ーム経路の湾曲をある特定の方向のみについて有効とし
たデバイスとなる。
装置の他の例を示す説明図である。この装置は、x方向
に磁場強度が偶関数的な磁場を発生させ、y方向には磁
場勾配が無視できるほど小さいとする。この装置のz軸
方向に沿って中性子ビームを入射すると、+y方向のス
ピンを有する中性子はx=0の平面に集められ、−y方
向のスピンを有する中性子はx=0の平面から離れる方
向に曲げられる。このような変換は、x方向についての
み前記〔数7〕の凸レンズ、凹レンズ効果を作用させる
ものである。±y方向には中性子導管と同じように中性
子反射体を配置しておけば、通常の中性子導管に加えて
x軸方向に収束、発散角制御等の機能が付加されたもの
となる。したがって、凸レンズ、スピンフリッパー、凹
レンズの順に組み合わせることによって、この装置は薄
いシート状の中性子ビームを発生するために利用でき
る。
について説明する。一般解は解析的に求められないの
で、定性的に説明する。簡単のため、x方向の位相空間
xξのみについて、凸レンズ的に作用する場合に限って
説明する。運動方程式は時間変数tを適当にスケールし
て、次の〔数15〕の形に書くことができる場合につい
て説明する。
は奇数に限定する。n=1の場合が六極磁場に相当す
る。
運動を定性的に説明する図である。(a)は、位置の時
間変化を数値的に求めたものである。nが奇数である限
り、〔数15〕の解は周期解となることが分かる。
(b)は、その周期のnに対する依存性を示しており、
スケールされた時間変数についての周期はnの増加につ
れて長くなることが分かる。(c)は、各nに対する位
相空間上での軌跡を模式的に表している。n=1すなわ
ち六極磁場の場合には、原点を中心とした円上を等速運
動する。n=∞の時には、n=1の場合の円に外接する
四角形上を運動する。x軸に平行な辺上をある有限の速
度で等速運動するが、ξ軸に平行な辺は無限大の速度で
運動する。これはちょうど中性子導管と同等の機能であ
る。n>1の場合には、これらの中間的な運動をするこ
とになる。nが大きいということは、ξ軸に平行な運動
はxが0から離れるほど速度が大きい、換言するとxが
0から離れたところに選択的に磁場の影響を及ぼすこと
ができる。これを応用する例としては、ビームの中心部
分は比較的望みのビーム特性なのだが、周辺部がある制
御をすべき状態にあるような場合がある。これらを組み
合わせることによって、単純なビーム湾曲、ビーム収束
などだけでなく、ビームの特定の場所に制御を与えて、
よりきめの細かいビームの最適化が可能となる。
方向が変わるが、曲がる量は中性子のエネルギーによっ
て異なり、より速い中性子はあまり曲がることなく磁場
を通り抜け、遅い中性子は大きく曲げられる。したがっ
て、これを利用すると中性子の速度、つまりエネルギー
の測定が可能となる。これは例えば散乱によって中性子
が試料にエネルギーを与えた、すなわち非弾性散乱をし
た場合に、その与えたエネルギーを測定することに利用
できる。いま問題としている中性子は熱中性子以下のエ
ネルギー領域にあるため、それを検出するには核反応に
よってMeV程度の荷電粒子に変換した後に検出するし
か方法がない。したがって、中性子を検出した途端、そ
の中性子は失われてしまう。中性子のエネルギーは飛行
時間法を用いれば測定できるが、検出の際に中性子が失
われてしまうため飛行時間法が適用できるのは中性子の
発生時間が明確に定義できる時に限られる。しかし、一
般に散乱時刻を特定することはできないので、飛行時間
法を非弾性散乱後の中性子エネルギーの測定に使用する
ことは一般的でない。中性子回折等を利用すればこの問
題を回避することはできるが、その場合には回折条件を
満たすものを選択的に測定することになり、効率が低下
してしまう。磁場による経路湾曲によって非破壊的に中
性子の速度を測定する方法は、非弾性散乱実験の可能性
を広げるものである。
分布形状、速度方向等を自由に制御することができ、ビ
ーム強度が高く平行度のよい中性子ビームやシート状の
中性子ビームを得ることができる。また、偏極した中性
子ビームを得たり、偏極を測定するために使用すること
ができる。
あり、(a)はスピンが磁場と平行な中性子ビームの運
動を示す図、(b)はスピンが磁場と反平行な中性子ビ
ームの運動を示す図。
ビームの収束を説明する図。
すものであり、(a)は装置の全体図、(b)は(a)
のA−A断面図。
中性子係数の増加率の関係を示す図。
示す説明図。
相空間上で説明する図。
上で制御を説明する図であり、(a)は棒状中性子源か
ら放出される中性子ビームを模式的に示す図、(b)は
位相空間上での中性子ビームの運動を示す図。
を説明する図。
を示す説明図。
図。
路湾曲制御装置を組み合わせて用いる例を示す概念図。
を示す説明図。
を示す説明図。
に説明する図。
来の分析装置の概念図を示し、(a)は全体図、(b)
は試料近傍の拡大図。
方法を説明する図。
源、21…ターゲット、22…電子加速器、23…電子
ビーム、24…制御装置、25…入口スリット、26…
六極磁場発生装置、26a〜26f…磁石、27…出口
スリット、28…中性子カウンター、29…マルチチャ
ンネルスケーラ、30…表示装置、40……中性子源、
41…六極磁場発生装置、42…中性子スピンフリッパ
ー、43…六極磁場発生装置、45,46…中性子ビー
ム、60…棒状中性子源、70a〜70d…磁石、80
…中性子源、81a〜81f…中性子ビーム収束装置、
82a〜82l…中性子ビーム経路湾曲装置、83a,
83b…中性子ビーム利用装置、100…中性子源、1
01…中性子導管、102…試料、103…検出器、1
04…中性子ビーム、110…キャピラリー管、111
…中性子ビーム
Claims (11)
- 【請求項1】 中性子ビームをビーム中心軸と直交する
方向に勾配を有する勾配磁場中に通過させ、中性子ビー
ムを位相空間内で回転させることにより、実空間でのビ
ーム位置とビーム発散とを相互に変換することを特徴と
する中性子ビームの制御方法。 - 【請求項2】 中性子ビームをビーム中心軸と直交する
方向に勾配を有する勾配磁場中に通過させ、位相空間内
での回転と伸縮とを組み合わせて位相空間内での中性子
ビームのサイズを縮小することを特徴とする中性子ビー
ムの制御方法。 - 【請求項3】 位相空間内での回転と伸縮とを組み合わ
せて位相空間内での中性子ビームのサイズを縮小するこ
とにより、実空間で細くかつ平行度の高い中性子ビーム
を得ることを特徴とする請求項2記載の中性子ビームの
制御方法。 - 【請求項4】 位相空間内で中性子ビームを回転させる
ステップと、中性子ビームのスピンと局所的な磁場との
相対的関係を反転させるステップと、位相空間内におけ
る中性子ビームの長手方向に中性子ビームを圧縮するス
テップとを含むことを特徴とする請求項2又は3記載の
中性子ビームの制御方法。 - 【請求項5】 前記勾配磁場はビーム中心軸から離れる
につれて強度が増す勾配磁場であることを特徴とする請
求項1〜4のいずれか1項記載の中性子ビームの制御方
法。 - 【請求項6】 前記勾配磁場は六極磁場であることを特
徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の中性子ビー
ムの制御方法。 - 【請求項7】 偏極した中性子ビームを得ることを特徴
とする請求項1〜6のいずれか1項記載の中性子ビーム
の制御方法。 - 【請求項8】 第1の勾配磁場発生装置と、前記第1の
勾配磁場発生装置から出射した中性子ビームのスピンを
反転させるスピン反転装置と、前記スピン反転装置を通
った中性子ビームが入射する第2の勾配磁場発生装置と
を備え、前記第1の勾配磁場発生装置は位相空間内で中
性子ビームを回転させて実空間で中性子ビームを収束さ
せる機能を有し、前記第2の勾配磁場発生装置は位相空
間内で中性子ビームを長手方向に圧縮して実空間で前記
中性子ビームを平行ビームにする機能を有することを特
徴とする中性子ビームの制御装置。 - 【請求項9】 請求項8記載の中性子ビームの制御装置
を複数段備えることを特徴とする装置。 - 【請求項10】 位相空間内で中性子ビームを回転させ
て実空間でのビーム位置と位相空間内でのビーム分布形
状との相互変換を行うための、ビーム中心軸と直交する
方向に勾配を有する勾配磁場を発生する勾配磁場発生装
置を備えることを特徴とする中性子ビームの制御装置。 - 【請求項11】 前記勾配磁場発生装置は、六極磁場発
生装置であることを特徴とする請求項8、9又は10記
載の中性子ビームの制御装置。
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