JP3396797B2 - 水中送受波器 - Google Patents

水中送受波器

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JP3396797B2
JP3396797B2 JP00421897A JP421897A JP3396797B2 JP 3396797 B2 JP3396797 B2 JP 3396797B2 JP 00421897 A JP00421897 A JP 00421897A JP 421897 A JP421897 A JP 421897A JP 3396797 B2 JP3396797 B2 JP 3396797B2
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秀則 小畑
友宏 坪井
隆 吉川
章好 河守
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中で使用される
フレクステンショナル型の水中送受波器、特に容器と駆
動部との間での振動の伝達効率の向上を図るものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の水中送受波器の平面断面図
である。図において、1は容器である楕円シェル、2は
コイルと駆動材からなる駆動部である。この駆動部2
は、両端にスペーサ3を介して楕円シェル1の内面に接
触するように該楕円シェル1内に取り付けられる。な
お、駆動部2は楕円シェル1の長軸方向に取り付けられ
る。また、スペーサ3は半円状の部分が楕円シェル1の
内面に接触するようになっている。ここで、駆動部2に
は、所望のプリストレスが与えられている。ここでは図
示しないが、楕円シェル1の開口部は蓋で塞がれ、楕円
シェル1内は密封される。
【0003】上記従来の水中送受波器を水中に入れる
と、図2(a)に示す状態から水圧負荷により楕円シェ
ル1が図2(b)に示すように長軸方向に変形する。こ
のとき、楕円シェル1とスペーサ3との接点3aが移動
することにより、駆動部2に与えているプリストレスが
変化しないようになっている。従って、従来の水中送受
波器は、楕円シェル1とスペーサ3の接触部分はいかな
る水圧負荷時にも駆動部2のプリストレスを変化させな
いような形状の設定にしなければならないが、このよう
な形状の設定や実際の加工は非常に困難であり、実際に
はプリストレスが変わってしまったり、駆動部2と楕円
シェル1との間での力の伝達が効率よく行われず、送受
波器としての性能が落ちるという問題がある。また、楕
円シェル1に駆動部2やスペーサ3を組み込む時に、駆
動部2のプリストレスを変化させないようにスペーサ3
の厚みを調整する等の作業が必要で、組立が困難である
という問題もあった。そこで、かかる問題を解決するも
のとして提案されたのが図7に示すもう一つの従来の水
中送受波器である。
【0004】図7はもう一つの従来の水中送受波器の構
造図で、図5(a)は全体の平面断面図、図5(b)は
要部平面断面図である。図において、図6の従来例と同
様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略
する。5は駆動部2の両端に取り付けられた伝達ロッ
ド、6は伝達ロッド5に設けられたピストン部、7はこ
のピストン部6に開けられた流動空間である貫通穴であ
り、駆動部2と伝達ロッド5とピストン部6とは剛体結
合した状態となっている。8はピストン部6が移動でき
る空間部であるオイルスペースで、このオイルスペース
8には十分脱泡されたオイル9が充填され、伝達ロッド
5に取り付けたOリング5aで密封されている。この貫
通穴7は空間部であるオイルスペース8内におけるピス
トン部6で区切られた空間間で流体が移動できる微少な
流動空間である。なお、このオイルスペース8は楕円シ
ェル1に開けた穴に蓋10をすることで形成される。
【0005】また、伝達ロッド3がオイルスペース8内
を左右に移動したときに伝達ロッド5に応力が発生しな
いように、伝達ロッド5で区切られた左右のオイルスペ
ース8の体積変化率が同じとなるような形状とする。即
ち、ピストン部5が左右に移動したときに生じる左右の
体積変化量(一方は増大、一方は減少)が同じとなるよ
うにする。
【0006】もう一つの従来例の水中送受波器では、電
気信号により駆動部2を駆動すると、伝達ロッド5、ピ
ストン部6を介してオイル9に力が伝達される。このと
き、オイルスペース8がキャビティ(キャビティ内のオ
イル9の粘弾性が剛性として働く)、貫通穴7内のオイ
ル9がマスとなるヘルムホルツ共振系とみなすことがで
きる。ここで、ヘルムホルツ共振系は質量−バネの1自
由度共振系と同じと見なすことができる。
【0007】ヘルムホルツ共振系の特徴として、共振周
波数以前の周波数では貫通穴8内のマス、ここではオイ
ル9が自由に振動できるが、共振周波数を越える徐々に
マスの振動が小さくなってくる。共振周波数より十分大
きな周波数となるとマスは殆ど振動しなくなる。従っ
て、使用帯域である共振周波数の高周波になると、貫通
穴7内のオイル9は左右に移動しなくなり、見かけ上オ
イル9は完全剛体となるため、駆動部2で発生した力を
伝達ロッド5を介して効率よく楕円シェル1に伝達する
ことができる。また、使用帯域外の低周波数では、貫通
穴7を通ってオイル9が左右に移動し、伝達ロッド5と
ピストン部6が左右に移動するだけで駆動部2で発生し
た力は楕円シェル1には伝達されない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示す従来の水中送受波器では、使用帯域である共振周波
数の高周波で使用した場合において、伝達ロッド5を大
振幅で駆動する時に伝達ロッド−オイル間に負圧(キャ
ビテーション)が発生し、力を楕円シェル1に効率良く
伝達することが困難であるという新たな問題が生じるも
のであった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水中送受波
器は、密閉された容器内にプリストレスを与えた状態で
駆動部を取り付け部により移動可能に取り付け、取り付
け部は、駆動部からの力を伝達ロッドを介して受けるピ
ストン部と、容器側に設けられてピストン部が移動でき
る空間部とを備え、空間部に流体を充填し、かつ、ピス
トン部で区切られた空間間で流体が移動できる微少な流
動空間をピストン部に形成して、駆動部あるいは容器が
所望の周波数域で振動した場合は流動空間の流体が移動
せず、ピストン部と空間部が一体になって振動して駆動
部か容器のどちらか一方の振動が他方に伝達されて振動
し、それ以下の周波数域では流動空間の流体が移動して
どちらか一方の振動が他方に伝達されない構造となって
いる水中送受波器において、容器に空間部の流体に圧力
負荷を加える流体圧力加圧手段を設けたものである。
【0010】本発明においては、水中送受波器の容器
に、空間部の流体に圧力負荷を加える流体圧力加圧手段
を設けたから、駆動部と伝達ロッドとピストン部との剛
体結合の剛性が高まり、駆動部あるいは容器が所望の周
波数域で振動した場合に流動空間の流体がより移動しに
くくなって、駆動部か容器のどちらか一方の振動が他方
に伝達される伝達効率が向上し、キャビテーションも防
止される。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1. (構成)図1は本発明の実施形態1の水中送受波器の構
造図で、図1(a)は全体の平面断面図、図1(b)は
全体の側面図、図1(c)は要部側面断面図である。図
において、図7の従来例と同一の構成は従来例と同一符
号を付して重複した構成の説明を省略する。11は容器
である楕円シェル1の力の伝達面以外の位置に設けら
れ、楕円シェル1の外部から空間部であるオイルスペー
ス8まで貫通する貫通ネジ穴で、オイルスペース1aに
注油およびオイルスペース8に注油されたオイル4に圧
力を負荷するためのものである。12は貫通ネジ穴11
に螺合するネジ栓である。この実施の形態1のオイルス
ペース8の流体に圧力負荷を加える流体圧力加圧手段は
貫通ネジ穴11とネジ栓12で構成されている。
【0012】なお、貫通ネジ穴11の直径および長さは
ヘルムホルツ共振系に影響しないように設定される。ま
た、貫通ネジ穴11を楕円シェル1の力の伝達面以外の
位置に設けたのは、貫通ネジ穴11が力の伝達面に配置
されると力の伝達効率が低下するためである。さらに、
貫通穴7の径は使用帯域により決定する。オイル9は使
用帯域により種類、粘度ともそれに適したオイルを選定
する。また、オイル9に関しては非圧縮粘性流体とみな
せる程度の流体であればオイルでなくても良い。また、
例えばゲルのような流動性を有するものであれば流体で
なくても良い。
【0013】(動作)この実施の形態1では、オイルス
ペース8に充填されているオイル9に圧力負荷を加える
場合、貫通ネジ穴11内にその開口付近まで追加のオイ
ル9を注油し、しかる後に貫通ネジ穴11にネジ栓12
を螺合してオイル9に圧力負荷を加えている。オイルス
ペース8に充填されているオイル9に圧力負荷を加える
と、駆動部2と伝達ロッド5とピストン部6との剛体結
合の剛性が高まる。従って、使用帯域である共振周波数
の高周波で駆動部2が振動した場合に、流動空間である
貫通穴7内のオイル9がより移動しにくくなって見かけ
上オイル9はより完全剛体となるため、駆動部2の振動
が伝達ロッド5を介してオイル9に圧力負荷を加えない
場合に比べてより効率よく楕円シェル1に伝達すること
ができる。また、使用帯域外の低周波数では、貫通穴7
を通ってオイル9が左右に移動し、伝達ロッド5とピス
トン部6が左右に移動するだけで駆動部2の振動は楕円
シェル1には伝達されない。
【0014】なお、この実施の形態1では、貫通ネジ穴
11内にその開口付近まで追加のオイルを注油し、しか
る後に貫通ネジ穴11にネジ栓12を螺合してオイル9
に圧力負荷を加えているが、貫通穴にオイル加圧手段で
加圧したオイルを注油し、しかる後に貫通穴に栓をして
オイルスペース8内のオイル9に圧力負荷を加えるよう
にしてもよい。また、オイル9は、流動性を失わない範
囲で粘度が高いほど摩擦による結合力が生じ、伝達効率
は高くなる。なお、速度が非常に遅い深度変化に対して
は、上述の低周波数での動作と同様であり、水圧により
楕円シェル1が長軸方向に伸ばされるがオイルスペース
8内のオイル9が貫通穴7を通って移動するだけであ
り、伝達ロッド5には力が加わらないため、駆動部分2
に力が加わることがない。
【0015】(効果)以上のように本発明の実施の形態
1では、駆動部2が使用帯域である共振周波数の高周波
で振動した場合に、貫通ネジ穴11とネジ栓12で構成
された流体圧力加圧手段によってオイルスペース8に充
填されているオイル9に圧力負荷が加えられて駆動部2
と伝達ロッド5とピストン部6との剛体結合の剛性が高
まり、流動空間である貫通穴7内のオイル9がより移動
しにくくなって見かけ上オイル9はより完全剛体となる
ため、駆動部2の振動が伝達ロッド5を介してオイル9
に圧力負荷を加えない場合に比べてより効率よく楕円シ
ェル1に伝達することができ、キャビテーションも防止
される。
【0016】実施の形態2. (構成)図2は本発明の実施形態2の水中送受波器の構
造図で、図2(a)は全体の平面断面図、図2(b)は
全体の側面図、図2(c)は要部側面断面図である。本
発明の実施の形態2は、実施の形態1のような貫通ネジ
11およびネジ栓12が無く、楕円シェル1内の駆動部
近傍位置にヒータ13が取り付けられてなるものであ
る。このヒータ13はオイルスペース8のオイル9に熱
膨張により圧力負荷を加える加熱手段である。他の構成
は実施の形態1と同様である。 (動作)この実施の形態2では、ヒータ13の発熱エネ
ルギを楕円シェル1を介してオイルスペース8のオイル
4に伝達し、オイル4に熱膨張を起こさせ、その熱膨張
を利用してオイル9に圧力を負荷するようにしている。
なお、ヒータ13はオイル49に効率良く熱エネルギが
伝達できる場所なら楕円シェル1以外の場所に取り付け
ても構わない。
【0017】(効果)本発明の実施の形態2は、ヒータ
13で構成されている流体圧力加圧手段によってオイル
スペース8のオイル9に圧力負荷が加えられて駆動部2
と伝達ロッド5とピストン部6との剛体結合の剛性が高
まり、流動空間である貫通穴7内のオイル9がより移動
しにくくなって見かけ上オイル9はより完全剛体となる
ため、駆動部2の振動が伝達ロッド5を介してオイル9
に圧力負荷を加えない場合に比べてより効率よく楕円シ
ェル1に伝達することができ、キャビテーションも防止
される。また、楕円シェル1にヒータ13を取り付ける
だけでよく、構造が簡単となる。
【0018】実施の形態3. (構成)図3は本発明の実施形態3の水中送受波器の構
造図で、図3(a)は全体の平面断面図、図3(b)は
全体の側面図、図3(c)は要部側面断面図である。本
発明の実施の形態3は、実施の形態1のような貫通ネジ
11およびネジ栓12が無く、伝達ロッド5をヒートパ
イプ15で構成し、ヒートパイプ15に設けられたピス
トン部6に放熱部材16を取り付けてなる構造のもので
ある。他の構成は実施の形態1と同様である。
【0019】(動作)この実施の形態3では、実施の形
態2のヒータ12から得られる熱エネルギの代わりに、
駆動部2が駆動する際に発生する熱エネルギをヒートパ
イプ15を介してオイルスペース8のオイル4に伝達
し、オイル4に熱膨張を起こさせ、その熱膨張を利用し
てオイル9に圧力を負荷するようにしている。また、ピ
ストン部6に放熱部材16を取り付けているから、オイ
ル4への熱エネルギの伝達がより良好となる。 (効果)本発明の実施の形態3は、ヒートパイプ15で
構成されている流体圧力加圧手段によってオイルスペー
ス8のオイル4に圧力負荷が加えられて駆動部2と伝達
ロッド5とピストン部6との剛体結合の剛性が高まり、
流動空間である貫通穴7内のオイル9がより移動しにく
くなって見かけ上オイル9はより完全剛体となるため、
駆動部2の振動が伝達ロッド5を介してオイル9に圧力
負荷を加えない場合に比べてより効率よく楕円シェル1
に伝達することができ、キャビテーションも防止され
る。また、伝達ロッド5をヒートパイプ15で構成すれ
ばたり、構造が簡単となる。
【0020】実施の形態4. (構成)図4は本発明の実施形態4の水中送受波器の構
造図で、図4(a)は全体の平面断面図、図4(b)は
全体の側面図、図4(c)は要部側面断面図である。本
発明の実施の形態4は、実施の形態1の貫通ネジ穴11
に相当する貫通穴21が楕円シェル1の水圧を受ける場
所に配置され、実施の形態1のネジ栓12の代わりにベ
ロフラム22が貫通穴21の外部側端部に取り付けられ
た構造のものである。オイルスペース8のオイル9に深
度変化に対応して圧力負荷を加える流体圧力加圧手段は
貫通穴21とベロフラム22で構成されている。他の構
成は実施の形態1と同様である。
【0021】(動作)この実施の形態4では、実施の形
態1の予圧の代わりに水圧によりオイル9に圧力負荷を
加え、しかも深度変化に対応してベロフラム22により
水圧の圧力負荷が加えられるものである。 (効果)本発明の実施の形態4は、貫通穴21とベロフ
ラム22で構成された深度変化に対応して圧力負荷を加
える流体圧力加圧手段によってオイルスペース8のオイ
ル9に圧力負荷が加えられて駆動部2と伝達ロッド5と
ピストン部6との剛体結合の剛性が高まり、流動空間で
ある貫通穴7内のオイル9がより移動しにくくなって見
かけ上オイル9はより完全剛体となるため、駆動部2の
振動が伝達ロッド5を介してオイル9に圧力負荷を加え
ない場合に比べてより効率よく楕円シェル1に伝達する
ことができ、キャビテーションも防止される。また、オ
イルスペース8の圧力を高圧のまま保持する構造が不要
になる。
【0022】実施の形態5. (構成)図5は本発明の実施形態5の水中送受波器の構
造図で、図5(a)は全体の平面断面図、図5(b)は
全体の側面図、図5(c)は要部側面断面図である。本
発明の実施の形態5は、実施の形態1の貫通ネジ穴11
に相当する貫通穴31が楕円シェル1の水と接する場所
に配置され、貫通穴31を通してオイルスペース8内に
水が充填される構造である。なお、この実施の形態で
は、伝達ロッド5に負荷される圧力が駆動部2のプリス
トレスに影響しない程度の外径(受圧面積)があるの
で、蓋10に貫通穴31が設けられている。深度変化に
対応して圧力負荷を加える流体圧力加圧手段は貫通穴3
1で構成されている。他の構成は実施の形態1と同様で
ある。
【0023】(動作)この実施の形態5では、深度が深
くなればなるほど貫通穴31から流入する水の水圧が上
昇し、オイルスペース8内の水の水圧は圧力負荷が加え
られたようになる。 (効果)本発明の実施の形態5は、貫通穴31で構成さ
れている深度変化に対応して圧力負荷を加える流体圧力
加圧手段によって深度が深くなればなるほど貫通穴31
から流入する水の水圧が上昇し、オイルスペース8内の
水の水圧は圧力負荷が加えられたようになり、深度が深
くなればなるほど駆動部2と伝達ロッド5とピストン部
6との剛体結合の剛性が高まり、流動空間である貫通穴
7内の水がより移動しにくくなって見かけ上水はより完
全剛体となるため、駆動部2の振動が伝達ロッド5を介
してオイル9に圧力負荷を加えない場合に比べてより効
率よく楕円シェル1に伝達することができ、キャビテー
ションも防止される。また、オイルスペース8の圧力を
高圧のまま保持する構造が不要になる。
【0024】実施の形態6. (構成)本発明の実施の形態6は、実施の形態1のよう
な貫通ネジ11およびネジ栓12が無く、製造の際に冷
却した凝縮状態の流体を充填し、常温の使用時に流体が
熱膨張により圧力負荷を加えられた圧力流体とするよう
にした構造のものである。他の構成は実施の形態1と同
様である。具体的には、製造の際にオイルスペース8に
0度から−60度のオイル9を充填して水中送受波器を
完成させる。そして、完成した水中送受波器を常温で使
用するようにしている。 (動作)この実施の形態6では、常温での使用時にはオ
イル9が熱膨張により圧力負荷を加えられた圧力流体と
している。なお、オイルスペース8に充填される流体は
オイル9に限らず、低温で凍結しないものであれば、海
水等であってもよい。
【0025】(効果)実施の形態1と同じで、常温での
使用時にはオイル9が熱膨張により圧力負荷を加えられ
た状態となっているから、駆動部2と伝達ロッド5とピ
ストン部6との剛体結合の剛性が高まり、流動空間であ
る貫通穴7内のオイル9がより移動しにくくなって見か
け上オイル9はより完全剛体となるため、駆動部2の振
動が伝達ロッド5を介してオイル9に圧力負荷を加えな
い場合に比べてより効率よく楕円シェル1に伝達するこ
とができ、キャビテーションも防止される。また、製造
の際にオイルスペース8に0度から−60度のオイル9
を充填すればよいだけであるから、構造が簡単となる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1によれ
ば、水中送受波器の容器に空間部の流体に圧力負荷を加
える流体圧力加圧手段を設けたから、駆動部と伝達ロッ
ドとピストン部との剛体結合の剛性が高まり、駆動部あ
るいは容器が所望の周波数域で振動した場合に流動空間
の流体がより移動しにくくなって、駆動部か容器のどち
らか一方の振動が他方に伝達される伝達効率が向上し、
キャビテーションも防止されるという効果を有する。
【0027】また、本発明の請求項5によれば、水中送
受波器の容器に空間部の流体に深度変化に対応して圧力
負荷を加える流体圧力加圧手段を設けたから、深度変化
に対応して駆動部と伝達ロッドとピストン部との剛体結
合の剛性が高まり、駆動部あるいは容器が所望の周波数
域で振動した場合に流動空間の流体がより移動しにくく
なって、深度変化に応じて駆動部か容器のどちらか一方
の振動が他方に伝達される伝達効率が向上し、キャビテ
ーションも防止されるという効果を有する。
【0028】また、本発明の請求項6によれば、製造の
際に水中送受波器の容器側に設けられてピストン部が移
動できる空間部に0度から−60度の流体を充填し、使
用時は常温であるから、使用時には空間部に充填されて
いる流体は熱膨張によりその流体圧力が大きくなって、
駆動部と伝達ロッドとピストン部との剛体結合の剛性が
高まり、駆動部あるいは容器が所望の周波数域で振動し
た場合に流動空間の流体がより移動しにくくなって、駆
動部か容器のどちらか一方の振動が他方に伝達される伝
達効率が向上し、キャビテーションも防止され、しかも
格別の水中送受波器の容器に空間部の流体に圧力負荷を
加える流体圧力加圧手段を設けなくても済み、安価に製
造できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の水中送受波器の構造図で
ある。
【図2】本発明の実施形態2の水中送受波器の構造図で
ある。
【図3】本発明の実施形態3の水中送受波器の構造図で
ある。
【図4】本発明の実施形態4の水中送受波器の構造図で
ある。
【図5】本発明の実施形態5の水中送受波器の構造図で
ある。
【図6】従来の水中送受波器の構造図である。
【図7】もう一つの従来の水中送受波器の構造図であ
る。
【符号の説明】
1 楕円シェル 2 駆動部 5 伝達ロッド 6 ピストン部 7 貫通穴 8 オイルスペース 9 オイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04R 1/44 G01S 7/52 (72)発明者 河守 章好 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−13985(JP,A) 特開 平9−18988(JP,A) 特開 平5−76099(JP,A) 特表 平5−508269(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/00 331 H04R 1/00 332 G01S 7/52 H04R 1/44 330

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉された容器内にプリストレスを与え
    た状態で駆動部を取り付け部により移動可能に取り付
    け、 前記取り付け部は、駆動部からの力を伝達ロッドを介し
    て受けるピストン部と、前記容器側に設けられて前記ピ
    ストン部が移動できる空間部とを備え、 前記空間部に流体を充填し、かつ、ピストン部で区切ら
    れた空間間で流体が移動できる微少な流動空間を前記ピ
    ストン部に形成し、 前記駆動部あるいは容器が所望の周波数域で振動した場
    合は前記流動空間の流体が移動せず、ピストン部と空間
    部が一体になって振動して駆動部か容器のどちらか一方
    の振動が他方に伝達されて振動し、それ以下の周波数域
    では前記流動空間の流体が移動してどちらか一方の振動
    が他方に伝達されない構造となっている水中送受波器に
    おいて、 前記容器に、前記空間部の流体に圧力負荷を加える流体
    圧力加圧手段を設けたことを特徴とする水中送受波器。
  2. 【請求項2】 前記流体圧力加圧手段は、前記容器に設
    けられ、外部と前記空間部を貫通し、前記空間部の流体
    に圧力負荷を加えることが可能な貫通孔と、前記貫通孔
    に該貫通孔を密閉する栓とからなることを特徴とする請
    求項1記載の水中送受波器。
  3. 【請求項3】 前記流体圧力加圧手段は、前記容器内の
    前記駆動部近傍位置に設けられ、前記空間部の流体に熱
    膨張により圧力負荷を加える加熱手段であることを特徴
    とする請求項1記載の水中送受波器。
  4. 【請求項4】 前記流体圧力加圧手段は、駆動部が駆動
    する際に発生する熱エネルギを前記空間部の流体に伝達
    し、熱膨張により圧力負荷を加えるヒートパイプで形成
    された伝達ロッドであることを特徴とする請求項1記載
    の水中送受波器。
  5. 【請求項5】 密閉された容器内にプリストレスを与え
    た状態で駆動部を取り付け部により移動可能に取り付
    け、 前記取り付け部は、駆動部からの力を伝達ロッドを介し
    て受けるピストン部と、前記容器側に設けられて前記ピ
    ストン部が移動できる空間部とを備え、 前記空間部に流体が充填されて前記ピストン部で区切ら
    れた空間間で流体が移動できる微少な流動空間を前記ピ
    ストン部に形成し、 前記駆動部あるいは容器が所望の周波数域で振動した場
    合は前記流動空間の流体が移動せず、ピストン部と空間
    部が一体になって振動して駆動部か容器のどちらか一方
    の振動が他方に伝達されて振動し、それ以下の周波数域
    では前記流動空間の流体が移動してどちらか一方の振動
    が他方に伝達されない構造となっている水中送受波器に
    おいて、 前記容器に、前記空間部の流体に深度変化に対応して圧
    力負荷を加える流体圧力加圧手段を設けたことを特徴と
    する水中送受波器。
  6. 【請求項6】 前記流体圧力加圧手段は、前記容器の水
    圧を受ける箇所に設けられ、外部と前記空間部を貫通す
    る貫通孔と、前記貫通孔の外部側端部に取り付けられ、
    水圧負荷を前記空間部の流体に伝達するベロフラムとか
    らなることを特徴とする請求項4記載の水中送受波器。
  7. 【請求項7】 前記流体圧力加圧手段は、前記容器の水
    圧が負荷される箇所に設けられ、外部と前記空間部を貫
    通し、周囲の水を前記空間部に流動させる貫通孔である
    ことを特徴とする請求項4記載の水中送受波器。
  8. 【請求項8】 密閉された容器内にプリストレスを与え
    た状態で駆動部を取り付け部により移動可能に取り付
    け、前記取り付け部は、駆動部からの力を伝達ロッドを
    介して受けるピストン部と、前記容器側に設けられて前
    記ピストン部が移動できる空間部とを備え、前記空間部
    に製造の際に0度から−60度の流体を充填し、かつ、
    ピストン部で区切られた空間間で流体が移動できる微少
    な流動空間を前記ピストン部に形成して、前記駆動部あ
    るいは容器が常温における使用時に所望の周波数域で振
    動した場合は前記流動空間の流体が移動せず、ピストン
    部と空間部が一体になって振動して駆動部か容器のどち
    らか一方の振動が他方に伝達されて振動し、それ以下の
    周波数域では前記流動空間の流体が移動してどちらか一
    方の振動が他方に伝達されない構造となっていることを
    特徴とする水中送受波器。
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