JP3396726B2 - 電離真空計 - Google Patents

電離真空計

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空計に関し、特
に高真空から超高真空の圧力を測定可能な電離真空計に
関する。
【0002】
【従来の技術】高真空から超高真空の圧力測定を可能と
するものとして電離真空計が知られている。電離真空計
は、加熱したフィラメントから放出された熱電子を加速
し、気体分子と衝突させた場合に生じるイオンを捕集す
る。捕集されるイオンの生成量は、気体分子の密度と比
例するので、このイオン生成量に基づいて圧力測定が可
能となる。
【0003】古くから知られている三極型電離真空計に
おいては、測定圧力に限界が生じるX線効果という問題
がある。熱電子がこれを加速するグリッドに衝突した際
には、軟X線が放射されるが、軟X線により発生する残
留電流は、イオンを捕集して生じるイオン電流と区別で
きない。イオンの数が少ない超高真空を測定する場合に
おいては、イオン電流に対する残留電流の影響が大きく
なり、正確な測定が困難になる。
【0004】このような背景から、BA(Bayard-Alper
t)型電離真空計が発明され、超高真空を測定する場合に
使用されている。BA型電離真空計においては、イオン
コレクタ電極は線状に形成され、グリッドの中に配置さ
れる。この線状のイオンコレクタ電極により、軟X線の
被照射面積は極めて小さくなり、X線効果による残留電
流の影響が少なく、これによって10-8Paまでの超高
真空における圧力測定が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方で、BA型電離真
空計において、イオンコレクタ電極は、フィラメントの
電位に対し負電位にあるので、フィラメントから放出さ
れる電子は、イオンコレクタ電極と反発して、その軌道
が修正される。この結果、以下のような問題が生じる。
【0006】(1)BA型電離真空計では、一般に上下に
開放された螺旋状のグリッドが用いられるが、上記イオ
ンコレクタ電極に対する電子の反発により、電子の一部
はグリッドの上下方向に軌道修正され、グリッド外に拡
散してしまう。このためフィラメントから放出される電
子の数に対し、生成されるイオン量が少なく、測定感度
が必ずしも良好でない。この場合に、グリッドの上下を
閉塞して電子の拡散を制限する方法もあるが、グリッド
の設計、製造が難しく、コストの上昇を招く。
【0007】(2)イオンコレクタ電極に対する電子の反
発により、イオンコレクタ電極の近傍におけるイオンの
生成効率が悪く、したがってイオンが捕集されにくい。
【0008】一方、特開平11−72406号公報に
は、グリッド内に2本のイオンコレクタ電極を分離して
配置したBA型電離真空計が開示されている。この種の
BA型電離真空計においては、上記(2)に示した問題は
解決できるものの、依然として上記(1)に示した電子の
グリッド外への拡散の問題は避けられない。
【0009】また、上記BA型電離真空計においては、
各イオンコレクタ電極をあまり細く形成すると、形状の
安定性がなくなり、測定の信頼性が低下するので、これ
らをあまり細くすることができない。この結果、イオン
コレクタ電極に対する電子の衝突の確率が高まり、X線
効果の影響が無視できないものとなる。
【0010】従って本発明の目的は、イオンコレクタ電
極の形状を工夫することにより、フィラメントから放出
される電子が、開放グリッドから外に出る量を抑え、こ
れによって圧力測定の感度を向上させた電離真空計を提
供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、形状が安定し
たイオンコレクタ電極を備え、これによって測定の信頼
性を向上させた電離真空計を提供することにある。
【0012】さらに、本発明の他の目的は、イオンコレ
クタ電極の形状を工夫することにより、開放グリッド内
における電子の軌道をより長くすることができる電離真
空計を提供することにある。
【0013】さらに、本発明の他の目的は、従来型のB
A電離真空計の設計を大幅に変えることなく、上記各目
的を達成する電離真空計を提供することにより、そのコ
ストを抑え、また従来のBA型電離真空計で用いられて
いるコントローラの使用を可能にする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電離真空計
は、陽極体積を形成する開放グリッドと、前記陽極体積
の外側に配置される電子源と、前記陽極体積内に配置さ
れるイオンコレクタを備える。本発明において、イオン
コレクタは、ループ状に形成され、該ループで形成され
る面が前記電子源に向けられている。
【0015】フィラメントから放出される電子は、これ
に対し正電位にされたグリッドに引かれ、その隙間から
陽極体積内に至る。ここで、陽極体積内において、電子
はイオンコレクタと反発し、その軌道は修正されるが、
イオンコレクタがループ状をなしているため、多くの電
子は該反発力によって、該ループ内に集束するよう軌道
修正される。ループ内を通過する多くの電子は、グリッ
ドの反対面側に至り、一旦陽極体積の外に出るが、これ
にまた引かれて陽極体積内に戻り、今度は、イオンコレ
クタのループの反対面側からここを通過する。電子はこ
の飛行を繰り返す過程において、陽極体積内の気体分子
と衝突し、イオンを生成する。ここで、多くのイオンは
前記イオンコレクタのループ内の空間で生成されるた
め、その周囲に配置された該ループ状イオンコレクタに
よるイオンの捕集効率は極めて高いものとなる。また、
前記イオンコレクタ電極のループによる電子の集束の効
果は、その飛行経路長さを増大させ、陽極体積内の電子
密度、延いては生成されるイオン密度を増大する。
【0016】この場合において、前記開放グリッドが、
好ましくは筒状に形成され、より好ましくは楕円円筒状
に形成され、前記イオンコレクタが、該楕円の長軸を含
む面内に配置される。
【0017】また、本発明においては、前記電子源が、
前記楕円円筒状の開放グリッドの長軸を径とする円内に
配置されていることが好ましい。
【0018】また、前記開放グリッドが、螺旋コイル状
に形成されていることが好ましい。 本発明において
は、前記イオンコレクタが、前記開放グリッドの軸方向
に縦長のループ状を有することが好ましい。
【0019】また、前記開放グリッドの軸方向における
前記イオンコレクタの端部が、前記開放グリッドで形成
される陽極体積内に納められていることが好ましい。
【0020】前記イオンコレクタは、好ましくは方形状
のループに形成されるが、円形又は楕円形であっても良
い。
【0021】また、前記イオンコレクタの軸径は、0.
20mm以下であることが好ましい。
【0022】好適な本発明の実施形態において、前記電
子源は、前記開放グリッドの軸方向に沿う線状に形成さ
れ、前記ループ状のイオンコレクタの幅方向における略
中央に配置される。
【0023】本発明の電離真空計はまた、前記開放グリ
ッド、前記電子源及び前記イオンコレクタを収容すると
共に、これらを支承する外囲体を備えて構成することが
できる。
【0024】この場合において、前記外囲体がガラスか
らなる電離真空計であって、前記開放グリッド及び前記
電子源の外側を覆うアース電極を更に備えることができ
る。
【0025】また、前記イオンコレクタは、前記外囲体
に垂下支持されることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
沿って説明する。図1〜図3は、本発明の一実施形態に
係るガラス包囲型電離真空計を示す図であり、それぞ
れ、その一部を破断した斜視図、その平断面図、及びそ
の側断面図を示している。これら図において、電離真空
計10は、グリッド12、フィラメント14、イオンコ
レクタ電極16及びアース電極18を備えており、その
周囲はガラス製の外囲器20によって覆われている。
【0027】グリッド12は、タングステン又はモリブ
デン等の材料からなる金属細線を螺旋円筒状にして形成
され、その上下が開放された開放グリッドである。グリ
ッド12は、その電極端子22から印加される電圧によ
って、フィラメント14から放出される電子よりも高い
電位(例えば、180V)に維持される。該電位によっ
て、グリッド12の内部には陽極体積が形成され、ここ
でフィラメント14からの電子が加速される。グリッド
12内で加速される電子は、該空間内に存在する気体分
子と衝突しイオンを生成する。好適な実施形態におい
て、グリッド12は、図2で明らかなように、楕円円筒
状を有している。後述するように、グリッド12を楕円
状にすることによって、フィラメント14とイオンコレ
クタ電極16との距離を近づけることができる。
【0028】フィラメント14は、グリッド12で形成
される陽極体積の外側に配置されている。フィラメント
14は、タングステンやイリジウム等の材料からなる金
属細線をヘアピン線状に加工してなり、その上下端は電
極端子24に繋がれると共にこれによって支持されてい
る。電極端子24からフィラメント14に所定の電圧
(例えば、45V)を印加することにより、フィラメン
ト14の軸線に沿って電子が放出され、グリッド12内
へ引き込まれる。図2で示すように、好適な実施形態で
フィラメント14は、前記グリッド12の楕円の短軸の
延長線上に配置されると共に、その長軸を径とする円内
に位置している。グリッド12を楕円状とし、フィラメ
ント14を前記円内に位置させることによって、フィラ
メント14とイオンコレクタ電極16との距離を近づけ
ることができると共に、電離真空計の外形寸法を小さく
することができる利点がある。一つの実施例において、
フィラメント14は、直径0.125mm程の、トリア
コートイリジウムである。
【0029】イオンコレクタ電極16は、グリッド12
で形成される陽極体積内に配置され、その形状はループ
状をなしている。図に示す実施形態において、イオンコ
レクタ電極16は、上下及び左右の辺で構成される縦長
長方形状を有している。もっとも、円形或いは楕円形状
のループによってイオンコレクタ電極16を構成しても
良い。ループ状イオンコレクタ電極16は、その上辺に
測定端子26をスポット溶接その他の方法で接合し、こ
れを介して外囲器20に垂下支承されている。測定端子
26は、外囲器20の上方からその外部へ引き出され、
図示しない電流計に接続される。イオンコレクタ電極1
6は、外囲器20と同じ接地電位にされる。これによっ
てイオンコレクタ電極16に接続された電流計は、該電
極に捕集されたイオンによってここに流れるイオン電流
を計測する。一般的な計測ユニットにより、前記電流値
に基づいて陽極体積内の圧力が測定される。
【0030】ループ状イオンコレクタ電極16は、図1
及び図2で示されるように、そのループで形成される面
が、楕円状のグリッド12の長軸を含む面内に位置する
よう配置される。すなわち、ループ状イオンコレクタ電
極16は、該ループで形成される面が、フィラメント1
4に向けられている。実施形態において、フィラメント
14は、ループ状イオンコレクタ電極16の幅方向にお
ける略中央に位置する。このような配置構成において、
フィラメント14から放出され、グリッド12内に引き
込まれる電子の多くは、ループ状イオンコレクタ電極1
6のループの内側を通過する。ループ状イオンコレクタ
電極16の作用的側面については、後述する。ループ状
イオンコレクタ電極16は、例えば、直径0.18mm
程の、白金を被覆したモリブデン等の線材をループ状に
することで形成でき、その縦径は20mm程、横径は1
2mm程である。ループ状のイオンコレクタ電極は、そ
の型崩れが起き難く、またこれを垂下支持することによ
って、外囲器20内で安定してその形状を保持できる。
イオンコレクタ電極の安定した形状は、その高度な測定
信頼性を保証する。
【0031】アース電極18は円筒状をなし、外囲器2
0内で前記グリッド12、フィラメント14及びイオン
コレクタ電極16の周囲を覆う。アース電極18は、電
極端子28を介して所定電位(例えば、接地電位)に維
持され、外囲器20に対しイオンが付着することによる
測定への影響を抑える。
【0032】外囲器20は、コバールガラスなどから好
ましくは円筒状に形成される。外囲器20に備えられた
配管30を介して、電離真空計10は真空チャンバーと
接続され、それと同一の真空度を保ち、該真空チャンバ
ー内の圧力測定を可能とする。。
【0033】次に、本発明に係るループ状イオンコレク
タ電極を備えた電離真空計における、機能的側面につい
て説明する。図4は、線状のイオンコレクタ電極を有す
る従来構造の電離真空計(同図(A))と、ループ状イ
オンコレクタ電極を有する本発明に係る電離真空計(同
図(B))の電子の軌道の違いを説明するための概念図
である。
【0034】同図(A)に示す従来型の電離真空計40
においては、螺旋状のグリッド41の中央に線状のイオ
ンコレクタ電極42が備えられている。フィラメント4
3から放出される電子は、これに対し正電位にされたグ
リッド41に引かれ、その隙間から陽極体積44内外を
飛行する。しかしながら、陽極体積44内において、電
子はフィラメント43に対し負電位にされたイオンコレ
クタ電極42と反発するため、その軌道が修正される。
その結果、イオンコレクタ電極42の近傍における電子
の密度が下がって、この近傍で気体分子と衝突する確率
が低下すると共に、電子の飛行距離を短くする。また、
前記イオンコレクタ電極42の反発力によって、電子の
一部はグリッド41の開放された上下の領域から陽極体
積外へ出てしまい、イオン生成に寄与しなくなる。これ
らのことから、イオンコレクタ電極42によるイオンの
捕集効率が悪くなり、測定感度に限界が生じる。
【0035】一方、同図(B)に示す本発明に係る電離
真空計45においては、螺旋状のグリッド46内にルー
プ状のイオンコレクタ電極47が、そのループ面をフィ
ラメント48に向けて配置されている。フィラメント4
8から放出される電子は、これに対し正電位にされたグ
リッド46に引かれ、その隙間から陽極体積49内に至
る。ここで、陽極体積49内において、電子はイオンコ
レクタ電極47と反発し、その軌道は修正されるが、イ
オンコレクタ電極47がループ状をなしているため、多
くの電子は該反発力によって、該ループ内に集束するよ
う軌道修正される。ループ内を通過する多くの電子は、
グリッド46の反対面側に至り、一旦陽極体積49の外
に出るが、これにまた引かれて陽極体積内に戻り、今度
は、イオンコレクタ電極47のループの反対面側からこ
こを通過する。電子はこの飛行を繰り返す過程におい
て、陽極体積49内の気体分子と衝突し、イオンを生成
する。ここで、多くのイオンは前記イオンコレクタ電極
47のループ内の空間で生成されるため、その周囲に配
置された該ループ状イオンコレクタ電極47によるイオ
ンの捕集効率は極めて高いものとなる。また、前記イオ
ンコレクタ電極47のループによる電子の集束の効果
は、その飛行経路長さを増大させ、陽極体積49内の電
子密度、延いては生成されるイオン密度を増大する。以
上の結果、電離真空計の測定感度が向上し、より高い真
空度の測定が可能となる。
【0036】図5〜図7は、本発明の他の実施形態に係
るメタル包囲型電離真空計を示した図であり、それぞ
れ、その内部を透過して示した斜視図、その平断面図、
及びその側断面図を示している。これら図において、電
離真空計50は、グリッド52、フィラメント54、イ
オンコレクタ電極56を備えており、その周囲は金属製
の外囲器58によって覆われている。
【0037】グリッド52は、基本的には先の実施形態
におけるものと同様で、金属細線を螺旋状にした楕円円
筒状の開放グリッドである。フィラメント54は、グリ
ッド52で形成される陽極体積の外側に配置されてお
り、本実施形態においては、2本(1本は他方が断線し
た場合の予備用)が備えられている。先の実施形態の場
合と同様、図6で明らかなように、フィラメント54
は、前記グリッド52の楕円の長軸を径とする円内に位
置している。
【0038】イオンコレクタ電極56は、グリッド52
で形成される陽極体積内に配置され、その形状は長方形
のループ状をなしている。本実施形態においてループ状
イオンコレクタ電極56は、その下辺に測定端子60を
接合し、これを介して外囲器58に支承されている。先
の実施形態と同様に、ループ状イオンコレクタ電極56
は、そのループで形成される面が、楕円状のグリッド5
2の長軸を含む面内に位置するよう配置され、フィラメ
ント54に向けられている。本実施形態に係る電離真空
計50においても、フィラメント54から放出されグリ
ッド52内に引き込まれる電子の多くは、それが中央に
集められるように集束し、ループ状イオンコレクタ電極
56のループの内側を通過する。前記作用により、電子
軌道が延長されると共に、ループ状イオンコレクタ電極
56内でイオンが生成され、測定に寄与する。
【0039】以上、本発明の実施形態を図面に沿って説
明した。本発明の適用範囲は前記実施形態に示された事
項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基づいて種々
の変更又は改良が可能である。前記各実施形態において
は、ガラス又は金属からなる外囲器を備えた電離真空計
を示したが、外囲器を有さない電離真空計においても本
発明を適用することができる。また、前記実施形態では
グリッドを楕円円筒状とすることによって、フィラメン
トとループ状イオンコレクタ電極との距離を近づけ、こ
れによってフィラメントからの電子が該ループ内に導か
れやすいように構成しているが、グリッドが真円状の構
成を有する電離真空計においても、本発明の利点を享受
できることは明らかである。
【0040】
【発明の効果】以上如く本発明によれば、イオンコレク
タ電極をループ状に構成し、電子源からの電子が該ルー
プ内に集束するように構成したので、イオンコレクタ電
極の近傍におけるイオンの生成効率が高まり、また、電
子の飛行経路が長くなって、該領域における電子密度が
向上する。これによって、より高真空の圧力測定が可能
となる。
【0041】また、本発明によれば、イオンコレクタ電
極はループ形状を有しているため、形状的に安定してお
り、これが測定の信頼性を向上させる。また、形状的に
安定していることから、イオンコレクタ電極を比較的細
い径の線から形成することができ、従って、従来のBA
型電離真空計同様、X線効果の問題を最小限に抑えるこ
とができる。
【0042】さらに、本発明によれば、従来型のBA電
離真空計の設計を大幅に変えることなく、本発明に係る
電離真空計を製造することができ、これによって、その
製造コストが抑えられ、また従来のBA型電離真空計で
用いられているコントローラの使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るガラス包囲型電離真
空計を示す、その一部を破断した斜視図である。
【図2】図1の電離真空計の平断面図である。
【図3】図1の電離真空計の側断面図である。
【図4】図4は、線状のイオンコレクタ電極を有する従
来構造の電離真空計と、ループ状イオンコレクタ電極を
有する本発明に係る電離真空計の電子の軌道の違いを説
明するための概念図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るメタル包囲型電離
真空計を示す、その内部を透過して示した斜視図であ
る。
【図6】図5の電離真空計の平断面図である。
【図7】図5の電離真空計の側断面図である。
【符号の説明】
10 電離真空計 12 グリッド 14 フィラメント 16 イオンコレクタ電極 18 アース電極 20 外囲器 22、24、28 電極端子 26 測定端子 30 配管 50 電離真空計 52 グリッド 54 フィラメント 56 イオンコレクタ電極 58 外囲器 60 測定端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 21/30 H01J 41/02

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極体積を形成する開放グリッドと、 前記陽極体積の外側に配置される電子源と、 前記陽極体積内に配置されるループ状のイオンコレクタ
    であって、該ループで形成される面が前記電子源に向け
    られているものと、を備えた電離真空計。
  2. 【請求項2】 前記開放グリッドが、筒状に形成された
    請求項1に記載の電離真空計。
  3. 【請求項3】 前記開放グリッドが楕円円筒状に形成さ
    れ、前記イオンコレクタが、該楕円の長軸を含む面内に
    配置されている請求項2に記載の電離真空計。
  4. 【請求項4】 前記電子源が、前記楕円円筒状の開放グ
    リッドの長軸を径とする円内に配置されている請求項3
    に記載の電離真空計。
  5. 【請求項5】 前記開放グリッドが、螺旋コイル状に形
    成された請求項2〜4の何れかに記載の電離真空計。
  6. 【請求項6】 前記イオンコレクタが、前記開放グリッ
    ドの軸方向に縦長のループ状を有する請求項1〜5の何
    れかに記載の電離真空計。
  7. 【請求項7】 前記開放グリッドの軸方向における前記
    イオンコレクタの端部が、前記開放グリッドで形成され
    る陽極体積内に納められている請求項1〜6の何れかに
    記載の電離真空計。
  8. 【請求項8】 前記イオンコレクタが、方形状のループ
    に形成された請求項1〜7の何れかに記載の電離真空
    計。
  9. 【請求項9】 前記イオンコレクタの軸径が、0.20
    mm以下である請求項1〜8の何れかに記載の電離真空
    計。
  10. 【請求項10】 前記電子源が、前記開放グリッドの軸
    方向に沿う線状に形成された請求項1〜9の何れかに記
    載の電離真空計。
  11. 【請求項11】 前記電子源が、前記ループ状のイオン
    コレクタの幅方向における略中央に配置されている請求
    項10に記載の電離真空計。
  12. 【請求項12】 前記開放グリッド、前記電子源及び前
    記イオンコレクタを収容すると共に、これらを支承する
    外囲体を更に備えた請求項1〜12の何れかに記載の電
    離真空計。
  13. 【請求項13】 前記外囲体がガラスからなる電離真空
    計であって、前記開放グリッド及び前記電子源の外側を
    覆うアース電極を更に備える請求項12に記載の電離真
    空計。
  14. 【請求項14】 前記イオンコレクタが、前記外囲体に
    垂下支持されている請求項12又は13に記載の電離真
    空計。
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