JP3390237B2 - プロセス制御方法および装置 - Google Patents

プロセス制御方法および装置

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JP3390237B2 JP34515793A JP34515793A JP3390237B2 JP 3390237 B2 JP3390237 B2 JP 3390237B2 JP 34515793 A JP34515793 A JP 34515793A JP 34515793 A JP34515793 A JP 34515793A JP 3390237 B2 JP3390237 B2 JP 3390237B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御対象プロセスから
取り込んだプロセス情報の推移を予測しながら、多数の
制御効果器のそれぞれを制御目的に応じて制御するプロ
セス制御方法および装置に関する。
【0002】さらに具体的に言えば、種類の異なった複
数の制御効果器を制御目的に応じて効率良く動作させる
ための運転案候補を、遺伝的アルゴリズム手法に代表さ
れる広域的最適化手法により予め立案すると共に、この
運転案候補を対象に、今度はニューロに代表されるの逐
次比較型最適化手法を駆使して最適運転案を決定し、こ
の最適運転案を順次採用して各制御効果器を動作させる
プロセス制御方法および装置に関する。
【0003】
【従来の技術】現在のプロセス制御では、所望の目的項
目の目標値と、当該目的項目のセンサ値との差分求め、
この差分が最小となる様に制御効果器の運転量を定める
方法が主流であり、その代表例としては、例えばプロセ
ス値の変化等に着眼したPID制御がある。
【0004】しかしながら、精度のより一層の向上、環
境対策、および省エネルギー等の強い要望に対し、従来
の一般的な制御方法では、特に下記の点で十分に対応で
きない状況となってきた。 (1) 省エネルギと高速動作といったように、制御目的が
複数存在し、かつそれが相反するものや定性的なもので
あり、かつ (2) 種類の異なった複数の制御効果器が存在し、かつ各
制御効果器のそれぞれが取り得る動作状態を組み合わせ
て立案される運転案の候補が膨大である場合。
【0005】上記問題点を解決するために、例えば特開
昭58−190204号公報では、列車走行時に人間が
感じる“快適さ”といった定性的な項目をも評価すると
共に、複数の目的項目に対する制御操作量を、ファジィ
理論を応用して決定する制御方法が提案されている。ま
た、特開昭63−69577号公報では、トンネル内の
汚染量を基準値内に保持しつつ消費エネルギーを最小と
するトンネル換気制御方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術は、
いずれも前記問題点(1) の解決に対しては有効である
が、問題点(2) については対策が不十分であった。すな
わち、種類の異なった多数の制御効果器が存在する場
合、その運転案の候補が膨大であるために、その中から
リアルタイムで最適な運転案を選択することは困難であ
った。
【0007】したがって前記いずれの方法でも、制御応
答許容時間が十分にある特定のプロセス制御以外では、
“最適な運転案”を選択することができず、“比較的適
した運転案”を選択せざるを得なかったため、上記した
多様かつ高度なニーズに応えることができなかった。
【0008】以下、実例を用いて上記問題点を更に詳細
に説明する。ここでは、多目的かつ複数、異種の効果器
を有するプロセスとして、図6に示す縦流式のトンネル
換気プロセスを取り上げて説明する。
【0009】本プロセスでは制御効果器として、複数の
ジェットファン(JF)と、複数の集塵機が設置されて
いる。ジェットファンは、空気の流れを加速して煤煙や
有害ガスをトンネル出口から排出する。集塵機は、ジェ
ットファンと同様に空気の流れを加速する機能に加え、
一定の大きさ以上の塵を電気的に除去する。各制御効果
器は、トンネル内において人体に有害なCOやNOx等
のガス、あるいは視界を妨げて安全走行に支障をきたす
煤煙の濃度(それぞれ、CO計、VI計で検出される)
が基準値以下に抑制されるように運転される。
【0010】これらの制御にあたっては、複数存在する
前記制御効果器の運転可能範囲において、それらの全て
の組合せで、それぞれ制御を行なった場合の制御結果を
実時間でシミュレーションし、汚染を基準値内に保持し
つつ、消費電力量を最小とする様な運転案が最適運転案
として選択される。
【0011】この時、図6に示す様にジェットファンが
7台、集塵機1が63ノッチ(ノッチは制御量を表わす
単位)、集塵機2が15ノッチ、集塵機3が63ノッチ
の制御可変領域を有すると仮定すると、可能な運転案の
組合せは、各々の制御効果器の取り得る運転案の数の積
となるので、 8×64×16×64=524288(通り) となる。
【0012】本例では、制御段階が離散的に定められる
としたため、50万通り程度となっているが、各々が連
続的(アナログ)可変である場合には、更に多くの組合
せが存在することになる。
【0013】本例で全ての組合せを実時間でシミュレー
ションするのに要する時間は、1つの案でのシミュレー
ション時間を100(ms)としても、 524288(通り)×100(ms/通り) =52,428(秒)=14.6(時間) となる。
【0014】現実的な制御周期ニーズは数秒〜5分間で
あるから、全ての制御案を実時間でシミュレーションす
ることは困難である。
【0015】本発明の目的は、上記した問題点を解決
し、組合せの数が膨大である制御効果器の運転案の中か
ら、制御目的項目値を最適(最大あるいは最小)にする
運転案を、精度を低下させることなく極めて短時間(数
秒〜数分以内)で立案できるプロセス制御方法および装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記した目的を解決する
ために、本発明では、従来の遺伝的アルゴリズム(GENE
TIC ALGORITHM :GA)等の広域的最適化手法と、ニュ
ーロのボルツマンマシンあるいはシミュレーテッドアニ
ーリング等の、単一案を徐々に変更してゆく逐次比較型
の最適化手法との双方の利点を組み合わせて、上記課題
を解決している。
【0017】GAおよびニューロは、共に最適化手法の
1つであるが、GAは最適解の探索確率が低いものの準
最適解への収束速度が速いという性質を有するのに対し
て、ニューロ(ボルツマン)は最適解の探索確率が高い
ものの処理時間が長いという性質を有する。
【0018】すなわち、図20に示したように、従来の
GA的手法では、評価値(あるいは適応値)の改善が一
定の検討後に停止してしまい、それ以後は、検討を繰り
返しても改善が期待できなくなる。一方、ニューロのボ
ルツマンマシンでは、多くの検討を実行してゆくにつれ
評価値は徐々に改善されてゆくが、初期段階での運転案
(計画案)の良否により、改善具合が大きくバラついて
しまう。
【0019】そこで、本発明では、立上り初期段階では
GA的手法を採用して高い評価値改善能力を得ると共
に、改善の度合が小さくなる段階では、逐次比較型の最
適化手法を採用するようにしている。これにより、検討
初期段階でも十分に良い解に到達し、かつ更に検討を加
えることにより最適解に限りなく近付くことになる。
【0020】さらに具体的に言えば、本発明では上記し
た目的を達成するために、制御対象プロセスに設けられ
た複数の制御効果器に関する運転案を立案・評価し、評
価結果に基づいて最適運転案を立案するプロセス制御装
置および制御方法において、それぞれ以下のような手法
または方法を講じた点に特徴がある。 (1) 立案された運転案を実行すれば得られるプロセス情
報の予測結果を定量的に表すことにより、各運転案を定
量的な評価値で評価する手段または工程。 (2) 各制御効果器が取り得る動作状態を組み合わせて立
案される多数の運転案の中から、予定数の運転案のみを
選択する手段または工程。 (3) 前記選択された予定数の運転案から、評価値のより
高い複数の運転案を、優性遺伝的最適化手法により生成
する手段または工程。 (4) 前記生成された複数の運転案の中から、評価値の最
も高い運転案を準最適運転案として選択し、これを最初
の最適運転案候補とする手段または工程。 (5) 最適運転案候補の一部を変更して、新たに今回最適
運転案候補を立案する立案手段または工程。 (6) 前記最適運転案候補の評価値と前記今回最適運転案
候補の評価値とを比較する比較手段または工程。 (7) 前記今回最適運転案候補の評価値が前記最適運転案
候補の評価値よりも低く、かつ両者の差分が、立案回数
iを変数とする関数F(i)を上回るとき以外は、今回
最適運転案候補を新たな最適運転案候補として置き換え
る置換手段または工程。 (8) 前記(5) 、(6) 、(7) 手段を、予定時間および予定
回数のいずれかだけ繰り返し作動させる制御手段とを具
備したことを特徴とするプロセス制御装置。
【0021】
【作用】上記した構成(1) によれば、種類の異なった複
数の制御効果器のそれぞれが取り得る動作状態を組み合
わせて立案される多数の運転案を、同一空間、同一尺度
で評価することが可能になる。
【0022】上記した構成(2) によれば、膨大な運転案
の一部のみについて、これを実行したと仮定して得られ
るプロセス情報の予測結果をシミュレーションすれば良
いので、シミュレーションに要する時間が短縮される。
【0023】上記した構成(3),(4) によれば、最終的に
最適解(最適運転案)には達しないものの、極めて短時
間で、比較的評価値の高い準最適運転案を見出だすこと
が可能になる。
【0024】上記した構成(5),(6),(7),(8) によれば、
準最適運転案が徐々に最適運転案に近付く一方、特に前
記構成(7) によれば、今回立案された運転案の評価値が
前回立案された運転案の評価値よりも低い場合であって
も、それが最適運転案に近付く過程での一時的な評価値
の低下であれば、今回立案された運転案が最適運転案候
補として採用されるので、運転案が極値に留まることな
く、確実に短い時間内で最適解に近付くようになる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である遺
伝的ニューロファジィ制御装置の概略構成を示したブロ
ック図である。
【0026】本発明の遺伝的ニューロファジィ制御装置
1は、プロセス入力手段2と、遺伝的ニューロファジィ
制御手段3と、プロセス出力手段4と、記憶手段5とか
ら構成されている。プロセス入力手段2は、制御対象の
プロセスに設置されたセンサ(例えば、前記図6に関し
て説明したVI計、CO計など)により測定された信号
を取り込んでディジタル信号に変換する。
【0027】遺伝的ニューロファジィ制御手段3は、最
適な制御効果器(例えば、前記図6に関して説明したジ
ェットファンや集塵機など)の運転案を決定する機能を
有し、図2に示したように、全体制御処理手段6と、遺
伝的最適化手段7と、ニューロ最適化手段8と、予見フ
ァジィ評価手段9とから構成されている。なお、当該制
御手段3の動作については、実プロセスの具体例を用い
て後に詳述する。
【0028】プロセス出力手段4は、前記遺伝的ニュー
ロファジィ制御手段3で得られた運転案を、制御対象プ
ロセスに設置されている制御効果器の制御信号に変換し
て出力する。
【0029】以下、上記遺伝的ニューロファジィ制御装
置1の動作を、前記図6に関して説明した縦流式のトン
ネル換気制御に適用した場合を例にして説明する。
【0030】図6は、プロセスの概要と各制御効果器に
対する運転案の定義を示しており、運転案は、同図(a)
のように、GAにおけるバイナリ要素の染色体で表現さ
れている。ビット数は少なくとも、各々の制御効果器の
ノッチ範囲を表現できる数だけ確保する。すなわち、ジ
ェトファン(a1)のノッチ範囲は0〜7であるから3
ビット、集塵器1(a2)のノッチ範囲は0〜63ノッ
チであるから6ビット、集塵器2(a3)のノッチ範囲
は0〜15ノッチであるから4ビット、集塵器3(a
4)のノッチ範囲は0〜63ノッチであるから6ビット
が、それぞれ割り当てられている。この結果、本実施例
での運転案は、19ビットの符号なし整数xで表わされ
る。
【0031】図6(b) に例示したツマミの状態での運転
指令は、ジェットファン(a1)を5台作動させ、集塵
機1(a2)を50(ノッチ)で作動させ、集塵機2
(a3)を1(ノッチ)で作動させ、集塵機3(a4)
を0(ノッチ)で作動(すなわち停止)させるものであ
る。制御は1〜5分間隔で、一定時間後のプロセスの推
移を予測しながら周期的に行なわれる。
【0032】図7は、前記図6(b) に示したツマミの状
態で表された運転案で作動している状態から他の運転案
に切り換えた場合に、制御目的項目であるVI値、電力
量、切替電力量を予測してファジィ量として評価した値
(ファジィ評価値)と、この3種のファジィ評価値の積
算値(以下、ファジィ評価値の積算値を適応値と表現す
る)がどのように変化するのかを、選択し得る全ての運
転案について示した表であり、前述の通り、全ての制御
効果器の変化し得る運転案の積として524288通り
が存在することになる。
【0033】ここでVI値とは、例えばトンネルの軸方
向(走行方向)に100(m)の間隔で設置した送受光
器間で送受光を行い、光の減衰が全くない場合を100
(%)とした場合の光透過率を示している。したがっ
て、光量が半分の場合は50(%)となる。トンネル内
での安全運転環境を維持するには十分な透過度が必要で
あり、例えば最高速度が時速80(km/h)のトンネル
においては、少なくとも40(%)の透過度が必要とさ
れている。
【0034】電力量は、制御効果器の運転量から求める
ことができる。切替電力量は、停止状態から起動する
際、あるいは低レベルから急激な高レベル運転へ切替る
際に要する過剰な電力量である。頻繁な起動や急激なノ
ッチ変化は、プロセスに乱れを生じさせ、また制御効果
器の寿命を縮めるので好ましくない。
【0035】図9は、予見値のファジィメンバーシップ
関数を用いて各制御目的項目のファジィ評価値を求める
方法を模式的に示した図である。
【0036】ここでは、前記図7に示した下記の3種の
運転案1、2、3を例にして説明する。カッコ内の数値
は、それぞれJFの作動台数、および集塵機1のノッ
チ、集塵機2のノッチ、集塵機3のノッチを表してい
る。
【0037】(案1)=(5,52,1,19) (案2)=(5,50,1,0) (案3)=(3,30,0,0) 現在の運転状態が(案2)であるとすると、(案1)で
は集塵機1を50ノッチから52ノッチまで上げ、集塵
機3を0から19ノッチまで上げ、総合的には、換気力
を増大させることになる。一方(案3)では、JFを2
台停止し、集塵機1を20ノッチ下げ、集塵機2を停止
している。
【0038】まず、VI値の推移を比較すると、図9
(a) に示したように、現在タイミングt0 で45(%)
であったVI値は、運転状態を切り換えた後のタイミン
グt1では、(案1)に切り換えた場合は52(%)、
(案3)に切り換えた場合は38(%)に推移すること
が予見演算により求まる。なお、運転状態を切り換えず
に(案2)を継続した場合には、45(%)のまま推移
する。
【0039】VI値は、交通量の増減による汚染量の増
減値と換気量とによって定めることができる。同図右側
は、VI値(横軸)とファジィ評価値(縦軸)との関係
を、予め実験的、経験的に定めたファジィのメンバーシ
ップ関数であり、記憶手段5に予め記憶されている。こ
のメンバーシップ関数では、良好な場合のファジィ評価
値を1.0、そうでない場合のファジィ評価値を0.0
とし、各々のVI値に対して0.0〜1.0の範囲でフ
ァジィ評価値を定めている。
【0040】(案1)でのVI予見値(52%)に対す
るファジィ評価値は0.94、(案2)では0.69、
(案3)では0.08となっている。VI値に関して
は、その基準値が40(%)以上に規定されているた
め、40(%)以下の(案3)ではファジィ評価値が極
端に低い値となっていることがわかる。
【0041】同図(b) の電力量および同図(c) の切替電
力量についても同様な評価が行なわれる。ここでは、V
I値の評価が高い案程、他の電力量、切替電力量の評価
は低くなっており、トンネル換気制御は、相反する利益
を内包する多目的問題であることがわかる。
【0042】図8は、上記ファジィ評価値を演算して得
られる適応値の推移を3次元グラフで表現したものであ
る。ここでの適応値は、 適応値=(VI値ファジィ評価値) +(電力量ファジィ評価値) +(切替電力量ファジィ評価値) で定義している。
【0043】3次元グラフで示すために、集塵機2およ
び集塵機3をノッチ0(停止)に固定し、第1の軸にジ
ェットファン台数(a1)、第2の軸に集塵機1ノッチ
(a2)、第3の軸に(適応値)を定義すると、図8の
様に、“適応値”はいくつかの頂点(峰)を有する多峰
関数となることがわかる。この峰のうち最も高い値を与
える運転案が最適解である。
【0044】最適解を決定するには、全ての運転案を検
討すればよいが、これを実時間(数秒)内で行なうこと
は困難である。そこで、本発明では、上記課題を以下の
様にして解決している。
【0045】図3は、前記遺伝的ニューロファジィ制御
装置3の処理手順を示したフローチャートである。当該
処理では、ステップS10において、初めに遺伝的最適
化処理で広域的な探索を実行して準最適解を求め、ステ
ップS20では、ニューロ最適化処理で最適解を得る。
そして、ステップS30では、得られた最適解を制御情
報に変換して出力する。
【0046】図4は、前記遺伝的最適化処理(図3のス
テップS10)の手順を具体的に示したフローチャート
である。当該処理の主たる目的は、短時間で準最適解を
見つけることである。従って、全ての運転案の中から複
数個の運転案(初期個体)を予め選択し、これらを遺伝
的アルゴリズムの個体として最適化を図る。
【0047】図10は、準最適解を見つけるうえでの出
発点となる初期個体の選択概念を模式的に表した図であ
る。できるだけ広域な空間を探索するために、各制御効
果器の操作範囲を均等に分割し、代表点(図中の格子
点)を定める。
【0048】図示した例では、ジェットファン台数(a
1)と、5ノッチづつに分割した集塵機1ノッチ(a
2)との交差点(合計104点)を初期個体としてい
る。実際には、集塵機2のノッチ(a3)および集塵機
3のノッチ(a4)についても、同様に代表点を選択し
てゆく。
【0049】このようにして初期値が定まると、図4に
示した以下のステップで遺伝的最適化処理(前記図3の
ステップS10)が行なわれる。[ステップS11]遺
伝的最適化処理がスタートすると、ステップS11で
は、交配させるための親運転案の組み合わせが初期個体
の中から選択される。
【0050】以下、ルーレットホイール(親選択グラ
フ)を利用した親の選択手法について説明するが、ここ
では説明を分かり易くするするために、図14に示す1
0個の個体f(X1 )〜f(X10)が初期個体の運転案
として予め用意されているものとし、各々の適応値(評
価値)は図示の通りであるものとする。
【0051】制御の目的は、進化における淘汰および優
性遺伝の性質を利用して、適応値の最も高い運転案を決
定することであるから、用意された運転案の中から適応
値の高いものを次世代の運転案の親として選択してゆく
ことが必要である。そこで、まず適応値の下降順に運転
案を並べ換え、その順位テーブル102を定める。
【0052】このようにして個体の順位が定まると、別
途作成されたルーレットホイール101と一様乱数とを
利用して親を決定する。図から明らかなように、ルーレ
ットホイール101は、0.1%を最小目盛(すなわ
ち、1000目盛)とする円グラフ的機能であり、これ
が異なったセクション比で複数に分割され、セクション
比の大きいセクションが適応値の高い個体と対応するよ
うに、各固体が各セクションに振り分けられている。図
示の例では、順位=1のセクションには個体f
(X6 )、順位=2のセクションには個体f(X4
…、順位=10のセクションには個体f(X2 )が、そ
れぞれ振り分けられている。
【0053】ここで、1〜1000に相当する一様整乱
数を発生させ、当該箇所の個体を親とすれば、その適応
値の順位に対応する確率で親が選択されていくことにな
る。すなわち、優性遺伝が実現される。
【0054】図示した例では、例えば1回目に発生した
整乱数i1 が“182”であると、これは1から250
のセクションに属するためX6が親個体として選択され
る。同様に、2回目の一様整乱数i2 が“492”であ
ると、これは目盛として451〜605のセクションに
属するためX3が親個体として選ばれる。
【0055】このようにして遺伝操作に必要な親個体数
分の一様整乱数が発生され、ルーレットホイールを探索
することにより親個体が決定されてゆく。
【0056】図13は、前記ルーレットホイール親選択
手法によって、第1世代から第20世代まで遺伝的操作
を行なった場合の、各生存個体i=1〜10の適応値a
および適応値aの比率ap(%)の推移を示しており、
同図(a),(b) に示したように、初期段階の世代において
は適応値aが個体間で大きなバラつきを有しているが、
世代が進むにつれてバラつきが小さくなり、第20世代
に至っては、各固体iの適応値が、いずれも最適値の近
傍に収束している様子がわかる。
【0057】なお、同図(a) に示した各固体iの適応値
比率ap(%)は同図(c) のようになることから、優性
遺伝を正確に実現するためには、次世代(gn)を生成
する際に使用するルーレットホイールの前記セクション
比を、直前の世代(gn−1)での各固体の適応値比率
ap(%)に基づいて決定することが望ましい。図15
は、このようにして決定された世代ごとのルーレットホ
イールを示している。
【0058】一方、世代gnをパラメータとした各固体
iごとの適応値比率apは、世代が進むにつれて減少す
る指数P(gn)を有する指数関数に近似しており、次式
で表すことができる。
【0059】ap(i)=a(i)P(gn) +C(gn) ここでC(gn)は世代gnで定まる定数である。
【0060】本実施例の最適化対象である制御問題にお
いて、制御効果器の位置、数を変えて統計、解析を行な
った結果、P(gn)やC(gn)は初期親個体や遺伝的操
作により影響を受けるものの、初期個体のパラメータや
遺伝的操作手順を固定した場合は同一となることがわか
った。
【0061】すなわち、最適化対象と遺伝的操作が定ま
れば、世代毎に優性的に選択される親は、適応値(評価
値)順位によって定まっていることを示している。つま
り、ルーレットホイール作成処理や一様乱数の生成は、
計画過程でその都度行なう必要はなく、決定論的に予め
定めておくことができることを意味する。 [ステップS12]このようにして一組の親が選択され
ると、ステップS12では、次のようにして交配テンプ
レートにより交配操作が加えられ、新たな運転案が生成
される。ここでは、前記ルーレットホイール親選択手法
により、次の親X1、X2がペアとして選択されたもの
とする。
【0062】X1=(a1,a2,a3,a4)=
(5,50,1,0) X2=(0,15,10,63) 図11に示したように、親X1、X2では、19(ビッ
ト)の符号無乱数PTN(テンプレートと称す)により
遺伝的に交配が行われる。ここでは、PTN中の“0”
に該当する、親のそれぞれのビットが互いに交換され、
新たに以下の子運転案Y1、Y2が生成される。その結
果、それぞれ親X1、X2の性質を引き継いだ運転案と
なる。
【0063】Y1=(5,31,3,42) Y2=(0,34,8,21) [ステップS13]子運転案Y1、Y2が求まると、ス
テップS13では、制御予見シュミレーションによっ
て、当該運転案によるプロセス値の予測値が求められ
る。 [ステップS14]ステップS14では、前記図9に関
して説明したファジーのメンバーシップ関数を利用し
て、各子運転案Y1、Y2の適応値が算出される。 [ステップS15]ステップS15では、上記ステップ
S11〜S14の処理が個体数だけ繰り返されたか否か
を判断する。ここで、10個の子運転案が生成されたと
判断されると、当該10個の各子運転案が次世代の運転
案になる。 [ステップS16]ステップS16では、生成された次
世代の運転案を、図14に関して前述したのと同様に適
応値の下降順に並べ換える。 [ステップS17]ステップS17では、上記ステップ
S11〜S16の処理が、予定の世代数だけ、あるいは
制限時間いっぱい繰り返されたか否かが判断され、繰り
返されていると当該処理を終了し、最新の世代で最も適
応値の高い運転案が準最適運転案となる。
【0064】このようにして遺伝的最適化処理が終了す
ると、当該処理は前記図3に示したステップS20のニ
ューロ最適化処理へ進む。
【0065】図12は、以上の遺伝的最適化処理によ
り、運転案が最適解に近づいてゆく状況を模式的に示し
た図である。同図(a) は第1世代、すなわち初期状況を
示しており、前記の通り複数の運転案は空間内に均一に
分布している。
【0066】ところが世代が進んで第10世代になる
と、同図(b) に示したように、個体(運転案)は、それ
ぞれの峰のふもとから頂点に集中してきていることがわ
かる。すなわち、多数回の交配処理により、生存する個
体(運転案)は一様に高い適応値を持つ様になる。
【0067】上記した説明の通り、遺伝的最適化手段7
により、極めて少ない回数の運転案の検討により、最適
解に近い唯一の準最適解が得られることになる。そし
て、このように得られた準最適解は、ニューロ最適化処
理8に送られる。
【0068】図5は、前記ニューロ最適化処理(ステッ
プS20)の手順を具体的に示したフローチャートであ
る。当該処理の主たる目的は、前記GA手法により得ら
れた準最適解に操作を加えて、最適解(最適運転案)を
得ることである。 [ステップS21]図16は、ステップS21の処理動
作例を模式的に示した図である。ここでは、前記遺伝的
最適化処理により最終的に得られた準最適運転案Xが以
下の運転案Xであるものとして説明を続ける。
【0069】X=(5,50,1,0) この運転案の一部を、図17に示す一様乱数を用いて変
化させる。すなわち、各制御効果器のいずれか1つのみ
を操作する状況を全て並べると、152通りの運転状況
が存在する。ここで、この運転案を僅かづつ変化させる
ために、0〜151の範囲内で一様乱数mを生成する。
【0070】ここで、m=107とすると、これは制御
効果器である集塵機3(a4)を19(ノッチ)にする
ことなので、図16に示したように、集塵機(a4)の
ノッチを0から19に変化させ、以下のような新たな運
転案Yを立案する。
【0071】Y=(5,50,1,19) [ステップS22]ステップS22では、運転案Yを実
行した場合の制御目的項目値(VI値、電力量、切替電
力量)を予見演算により求める。 [ステップS23]ステップS23では、前記図9に関
して説明したように、各々の制御目的項目値をファジィ
量で評価してファジィ評価値を求めると共に、これらを
加算して適応値を求める。以下では、前回運転案の適応
値をf(X)、今回運転案の適応値をf(Y)とする。 [ステップS24]上記のようにして、前回運転案の適
応値f(X)と今回運転案の適応値f(Y)とが求めら
れると、今回運転案が前回運転案よりも最適運転案に近
付いたか否か、すなわち今回運転案Yが前回運転案Xよ
りも優れているか否かが以下のようにして判断される。
【0072】図21は、当該処理の基本理念を説明する
ための図であり、横軸は立案回数i毎に定まる計画順ベ
クトル(i)を示し、縦軸は、その目的関数値(適応
値)を示している。
【0073】計画順ベクトルX(i)の並びを少しずつ
変化させ、その時の目的関数値を比較しながら、最適解
Xopt に近い計画順ベクトルに置き代えて行くと、図示
したように、例えば、適応値が計画順ベクトルXiにお
けるf(Xi )の様な極値(極小値)になる場合でも、
次のベクトルに移行させて十分な回数の立案を行なう
と、最適解Xopt に到達することがわかる。
【0074】したがって、毎回新しい運転案(Xi+1)
を作成して適応値f(Xi+1)を演算し、前回の運転案
Xiの適応値f(Xi)と比較して、より優れた(図で
は、より小さい)ものを最適運転案候補としていく処理
を行なえば、最終的に最適解が得られることになる。
【0075】同図(b) は、横軸に計画順ベクトルXiを
とり、縦軸に、その適応値f(Xi)のXiに対する微
分値△f(Xi)をとって表現したものである。すなわ
ち、△f(Xi)は次式で表される。
【0076】△f(Xi)=dF(Xi)/dXi=f
(Xi+1)−f(Xi) これは、本実施例では次式で表される。
【0077】△f(Xi)=f(Y)−f(X) 上記△f(Xi)は立案回数毎の適応値差分値を表わし
ており、新しい運転案(Xi+1)の適応値が前回の計画
における適応値より小さくなる場合には負となり、そう
でない場合は、ゼロまたは正となる。
【0078】その推移は、図示の通りf(Xi)と対応
するが、波形はゼロを中心とした減衰振動(すなわち、
振幅が小さくなりながら周期も変化していく波形)に類
似した波形になる。
【0079】厳密な実験によると、一般的な制御問題に
おいては、問題の内容にかかわらずこの様な形となり、
Xiを時刻と考えた場合の振幅の減衰度合は、次式の相
似形になることがわかった。
【0080】C/Log(i+2) (C=100) これは、△Fが正になった場合、つまり、新しい計画の
適応値が前回の計画より悪くなった時でも、△FがC/
Log(i+2)より小さな場合には、新しい運転案を
最適解候補に置き換えてゆくことにより、十分大きな立
案回数iに対応する順ベクトルXiでは、必ず最適解に
達することを示している。
【0081】これにより、制御許容時間内に、この処理
を十分繰り返すことにより、確実に最適解に近づいてゆ
くことになる。
【0082】図22は、前記記憶手段5(図1)に予め
格納されている定数の一例を示した図である。同図(a)
のテーブル201には、前述の通り各制御効果器の操作
し得る状況の数、すなわち0〜151に一様に分布する
正乱数が格納されている。また、同図(b) のテーブル2
02には、適応値差{f(Y)−f(X)}と比較する
為の定数C(i)が格納され、例えば、くり返し回数i
に対し、次の様に変化する値が格納されている。
【0083】C(i)=(C1 ・a(i))/Log
(i+2) 但し、Logは自然対数、a(i)は「0.0」から
「1.0」に分布する一様実乱数である。
【0084】すなわち、C(i)は、立案繰り返し回数
iの増加により、分布する範囲が小さくなる様な値であ
ればよい。C1 は適応値範囲により定めることができ、
同図(c) は、C1 =1.0とした本実施例でのC(i)
の分布エリアの推移を示しており、C(i)は斜線領域
内に存在することになる。
【0085】図18は、以上の処理の概念的に示した図
である。横軸に集塵機1(a2)のノッチ変化、縦軸に
適応値を定義し、適応値が最適値に達する状況を示して
いる。他の制御効果器については、便宜上省略してい
る。
【0086】本処理の初期値として、前記遺伝的最適化
処理によって決定された準最適運転案を用いると、いく
つかの極値を通過して最適解に達することがわかる。こ
こで、初期運転案を単なる乱数的な手法で定めた場合に
は、最適解からほど遠い(すなわち、適応値が低い)運
転案から最適化が行われるために、最適解へ到達する時
間(検討回数)が大きくなるが、本発明では、遺伝的最
適化方法により、最適解に十分近い準最適運転案を予め
用意しておき、当該準最適運転案を出発点としてニュー
ロ最適化処理が実行されるため、最適解へ到達する時間
を十分短く、かつ安定させることが可能になった。
【0087】以上のように、ニューロ最適化手段8は、
前記遺伝的最適化手段7で得られた準最適運転案を初期
運転案として、許容される時間内で確実に最適案に近い
運転案を決定することができる。
【0088】図19は、本発明によるプロセス制御装置
を用いて、トンネル換気制御を行なった結果例である。
従来の方法では、VI値が基準値である40(%)以下
となってしまう場合があったのに対し、本発明では、基
準値以上に保持されていることがわかる。
【0089】また換気機の運転に関しても、その起動回
数や急激な運転量の変化が少ない為、電力量も従来方法
に比べて大きく低減していることがわかる。
【0090】図20は、本発明の最適運転案決定の処理
パフォーマンスの実験結果を示したものである。従来方
法としては、交配操作と突然変異操作を遺伝的操作とす
る標準的な遺伝的アルゴリズム(GA)と、ニューラル
ネットワーク構造を有するボルツマンマシンとした。
【0091】従来のGAでは、処理開始から0.3
(秒)後まで、適応値が急速に上昇してゆくが、0.3
秒以後の上昇率は少なくなり、ほとんど改善がみられな
くなっている。一方、ニューロ(ボルツマンマシン)で
は、処理開始からの適応値の上昇はなだらかであるが、
適応値の改善が着実に行なわれ、処理開始から2.3
(秒)後には、GAによるベスト値よりも良い結果が得
られている。
【0092】これに対し、本発明のように立上り初期段
階ではGA的手法を採用し、その後にニューロ(ボルツ
マンマシン)的手法を採用すると、開始から、0.3
(秒)後付近まで急激な適応値の改善があり、かつ0.
3(秒)後も確実に改善が行なわれており、2.3
(秒)後には、ほぼ最適解に達していることが判る。
【0093】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、GA
により広域的な探索を実施した後、この広域的探索によ
り得られた準最適解を出発点として、ニューロにより局
所的な探索を行うようにしたので、GAによる広域的探
索を継続する場合や、初めからニューロにより局所的な
探索を行う場合に比べて、短時間でより最適な運転案を
決定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遺伝的ニューロファジィ制御装置の構成例で
ある。
【図2】 遺伝的ニューロファジィ制御手段の詳細構成
例である。
【図3】 遺伝的ニューロファジィ制御装置の処理手順
を示したフローチャートである。
【図4】 遺伝的最適化処理の詳細を示したフローチャ
ートである。
【図5】 ニューロ最適化処理の詳細を示したフローチ
ャートである。
【図6】 染色体と制御効果器との対応説明を説明する
ための図である。
【図7】 個体(運転案)毎の適応値の計算結果例であ
る。
【図8】 集塵機2、3を固定した場合の適応値分布グ
ラフである。
【図9】 予見値とファジィメンバーシップ関数により
ファジィ評価値を求める方法を説明した図である。
【図10】 初期個体(運転案)の配置例を示した図で
ある。
【図11】 運転案の交配例の説明図である。
【図12】 遺伝的最適化手段による世代毎の最適化概
念図である。
【図13】 淘汰、優性遺伝の性質を説明した図であ
る。
【図14】 優性遺伝的親の選択例を示した図である。
【図15】 世代毎の優性親選択グラフを示した図であ
る。
【図16】 運転案の摂動例を示した図である。
【図17】 運転案の摂動テーブル説明図である。
【図18】 ニューロ最適化手段による最適化概念図で
ある。
【図19】 制御結果比較グラフを示した図である。
【図20】 処理パフォーマンス評価グラフを示した図
である。
【図21】 最適値推移の性質を説明するための図であ
る。
【図22】 最適化定数例である。
【符号の説明】
1…遺伝的ニューロファジィ制御装置、2…プロセス入
力手段、3…遺伝的ニューロファジィ制御手段、4…プ
ロセス出力手段、5…記憶手段、6…全体制御手段、7
…遺伝的最適化手段、8…ニューロ最適化手段、9…予
見ファジィ評価手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 兼一 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 水谷 真由美 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 八尋 正和 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株式会社 日立製作所 大みか工場内 (72)発明者 阿部 登 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株式会社 日立製作所 大みか工場内 (72)発明者 佐藤 良幸 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株式会社 日立製作所 大みか工場内 (72)発明者 掛川 誠 東京都千代区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所内 (56)参考文献 特開 平5−204891(JP,A) 特開 平7−141318(JP,A) 柳浦睦憲・他,「1機械スケジューリ ング問題に対する遺伝的アルゴリズムの 適用について」,電子情報通信学会技術 研究報告,日本,社団法人電子情報通信 学会,1991年 5月17日,Vol.91, No.39(COMP91−12〜21),p p.43−52 小圷成一・他,「遺伝的状態生成処理 を取入れた改良型アニーリング法による フロアプラン」,電気学会論文誌C,日 本,社団法人電気学会,1992年 7月20 日,Vol.112,No.7,pp.411 −416 森啓之・他,「確率的組合わせ法によ る配電系統におけるキャパシター配置計 画」,電気学会電力技術研究会資料,日 本,1991年,Vol.PE−91,No. 107−120,pp.57−66 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06N 1/00 - 7/08 G05B 13/02 G06F 17/60 G06F 19/00 B23Q 41/08 JSTファイル(JOIS) CSDB(日本国特許庁) INSPEC(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象プロセスに設けられた複数の制
    御効果器に関する運転案を立案すると共に、立案された
    運転案を実行したと仮定して得られるプロセス情報の予
    測結果に基づいて各運転案を定量的に評価し、評価結果
    に基づいて最適運転案を立案するプロセス制御装置にお
    いて、 各制御効果器が取り得る動作状態を組み合わせて立案さ
    れる多数の運転案の中から、予定数の運転案のみを選択
    する手段と、 前記選択された予定数の運転案から、評価値のより高い
    複数の運転案を、優性遺伝的最適化手法により生成する
    手段と、 前記生成された複数の運転案の中から、評価値の最も高
    い運転案を準最適運転案として選択し、これを最初の最
    適運転案候補とする手段と、 最適運転案候補の一部を変更して、新たに今回最適運転
    案候補を立案する立案手段と、 前記最適運転案候補の評価値と前記今回最適運転案候補
    の評価値とを比較する比較手段と、 前記今回最適運転案候補の評価値が前記最適運転案候補
    の評価値よりも低く、かつ両者の差分が、立案回数i
    増大に応じて単調減少する関数F(i)を上回るとき以
    外は、今回最適運転案候補を新たな最適運転案候補とし
    て置き換える置換手段と、 前記立案手段、比較手段、および置換手段を、予定時間
    および予定回数のいずれかだけ繰り返し作動させる制御
    手段とを具備したことを特徴とするプロセス制御装置。
  2. 【請求項2】 前記立案回数iの増大に応じて単調減少
    する関数F(i)は、次式で表されることを特徴とする
    請求項1記載のプロセス制御装置。 F(i)=C/Log(i+2) 但し、C :正の整数 Log:常用対数
  3. 【請求項3】 前記運転案を定量的に評価する手段は、 プロセス情報と評価値との対応関係を定めた手段と、 運転案を実行したときに得られる複数のプロセス情報を
    予測する手段と、 プロセス情報の予測結果から、これに応答した評価値を
    前記対応関係に基づいてプロセス情報ごとに選択する手
    段と、 プロセス情報ごとに求められた評価値に基づいて、当該
    運転案の評価値を算出する手段とを具備したことを特徴
    とする請求項1または2に記載のプロセス制御装置。
  4. 【請求項4】 前記プロセス情報と評価値との対応関係
    を定めた手段は、予め先験的に定めたファジィのメンバ
    ーシップ関数であることを特徴とする請求項3に記載の
    プロセス制御装置。
  5. 【請求項5】 前記準最適運転案を優性遺伝的最適化手
    法により生成する手段は、 評価値の高い運転案がより高い確率で選択されるように
    して、前記予定数の運転案の中から一組の運転案を選択
    する手段と、 選択された一組の運転案を予定の手順で優性遺伝的に交
    配させ、両者の性質を引き継いだ新たな運転案を生成す
    る手段と、 前記運転案の選択および交配を繰り返して、予定数の新
    たな運転案からなる次世代の運転案を形成する手段と、 前記次世代の運転案に対して、前記運転案の選択および
    交配を繰り返し、新たな次世代の運転案を順次形成する
    手段と、 最新の世代において、最も評価値の高い運転案を準最適
    運転案とする手段とを具備したことを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載のプロセス制御装置。
  6. 【請求項6】 前記一組の運転案を選択する手段は、 ルーレットホイール親選択手法により一組の運転案を選
    択することを特徴とする請求項5に記載のプロセス制御
    装置。
  7. 【請求項7】 前記次世代の運転案を形成する手段は、 各運転案をバイナリービットで染色体表現する手段と、 予め定められている交配テンプレートにより、染色体表
    現された各運転案の各ビットに適宜の操作を加える手段
    とを具備したことを特徴とする請求項5または6に記載
    のプロセス制御装置。
  8. 【請求項8】 制御対象プロセスに設けられた複数の制
    御効果器に関する運転案を立案すると共に、立案された
    運転案を実行したと仮定して得られるプロセス情報の予
    測結果に基づいて各運転案を定量的に評価し、評価結果
    に基づいて最適運転案を立案するプロセス制御方法にお
    いて、 各制御効果器が取り得る動作状態を組み合わせて立案さ
    れる多数の運転案の中から、予定数の運転案のみを選択
    する工程と、 前記選択された予定数の運転案から、評価値のより高い
    複数の運転案を、優性遺伝的最適化手法により生成する
    工程と、 前記生成された複数の運転案の中から、評価値の最も高
    い運転案を準最適運転案として選択し、これを最初の最
    適運転案候補とする工程と、 最適運転案候補の一部を変更して、新たに今回最適運転
    案候補を立案する立案工程と、 前記最適運転案候補の評価値と前記今回最適運転案候補
    の評価値とを比較する比較工程と、 前記今回最適運転案候補の評価値が前記最適運転案候補
    の評価値よりも低く、かつ両者の差分が、立案回数i
    増大に応じて単調減少する関数F(i)を上回るとき以
    外は、今回最適運転案候補を新たな最適運転案候補とし
    て置き換える置換工程と、 前記立案工程、比較工程、および置換工程を、予定時間
    および予定回数のいずれかだけ繰り返し作動させる工程
    とを具備したことを特徴とするプロセス制御方法。
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