JP3387106B2 - 変調回路 - Google Patents

変調回路

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JP3387106B2
JP3387106B2 JP25069891A JP25069891A JP3387106B2 JP 3387106 B2 JP3387106 B2 JP 3387106B2 JP 25069891 A JP25069891 A JP 25069891A JP 25069891 A JP25069891 A JP 25069891A JP 3387106 B2 JP3387106 B2 JP 3387106B2
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディジタル音声信号
等を記録する記録系の変調回路に関し、例えば、コンパ
クトディスク(CD)方式準拠の追記型(以下、WOと
いう)や書換え型(以下、MOという)のCD記録再生
装置の変調回路において、チャネルコーディングのディ
ジタルサムヴァリエーション(以下、DSVという)の
制御に適用される。
【0002】
【従来の技術】ディジタル音声信号等の記録において、
ディジタル信号は、誤り検出訂正符号が付加された後、
変調回路に供給され記録再生系の特性に適した符号に変
換(チャネルコーディング)される。
【0003】図6(A)は、CD方式の信号フォーマッ
トの概要を示す図であり、変調方式としては8−14変
換(以下、EFMという)が用いられる。
【0004】EFMは、入力する8ビット符号(以下、
シンボルという)を14チャネルビットの符号に変換
し、24チャネルビットの同期信号と14チャネルビッ
トのサブコードを付加した後、これらの符号間を3チャ
ネルビットのマージンビットで連結し、NRZI記録す
る変調方式である。
【0005】図6(B)はCD方式のフレーム構成を示
す図である。
【0006】図示のように、1シンクフレーム(6標本
値区間、LおよびRチャネル各6サンプル、1サンプル
は16ビットデータ)期間にCIRC(クロスインター
リーブリードソロモンコード)エンコーダから変調回路
に入力する24シンボルのデータと8シンボルのパリテ
ィは、それぞれ14チャネルビットに変換され、3チャ
ネルビットのマージンビットで連結されて図示のよう
に、フレーム当り588チャネルビットとされ、4.3
218MbpsのチャネルビットレートでCD上にNR
ZI記録される。
【0007】ここで、変調回路に入力する各シンボル
は、例えば、ルックアップテーブルROMを参照して、
“1”と“1”間の“0”の個数が2個以上かつ10個
以下のチャネルビットパターンにそれぞれ変換される。
また、フレーム同期信号Sfのチャネルビットパターン
は“10000000000100000000001
0”であり、マージンビットパターンは“000”、
“001”、“010”および“100”のうちの一つ
が選択される。更に、1サブコーディングフレームは9
8フレームで構成され、第0および第1フレームのサブ
コードとしてサブコードシンク信号S0(=“0010
0000000001”)、S1(=“0000000
0010010”)が付加される(図6(C)参照)。
【0008】図7は、サンプル値の1例について、EF
M後のチャネルビットパターンとDSV(ディジタルサ
ムバリエーション)を示す図である。
【0009】16ビットの1サンプルは、上位8ビット
と下位8ビットに分割され、CIRCエンコーダを介し
て変調回路に入力し、8ー14変換されてインフォメー
ションビットとされる。インフォメーションビットの
“1”と“1”の間には前述のように2個以上かつ10
個以下の“0”が介在する。マージンビットとして“0
00”、“001”、“010”および“100”のう
ちの1種が選ばれ、インフォメーションビット同士の連
結箇所についてもこの規則が常に成立するようにされ、
17チャネルビット(但し、フレーム同期信号Sfの場
合は27チャネルビット)を単位とするEFM信号が変
調回路から4.3218Mbpsで出力される。
【0010】このように、任意のチャネルビット“1”
と次のチャネルビット“1”の間には2個以上10個以
下のチャネルビット“0”が介在するので、NRZI記
録波形のハイレベルまたはローレベルの継続期間(記録
波長)は必ず3T以上11T以下となる(図7参照)。
即ち、この場合、最短記録波長は3T、最長記録波長は
11Tである。但し、Tはチャネルクロック4.321
8MHzの1周期であり、以下、これをEMF3T〜1
1Tルールという。
【0011】NRZI記録波形のDCバランスの指標と
してディジタルサムバリエーション(DSV)を考え
る。DSVは記録波形の時間積分として与えられる。即
ち、記録波形のハイレベルが単位時間Tだけ継続したと
きのDSVの変化分を+1とし、ローレベルが単位時間
Tだけ継続したときのDSVの変化分をー1とする。
【0012】時刻t0におけるDSVの初期値を零と仮
定した場合のDSVの時間に関する変化を図7の最下段
に示す。ここで、期間t1〜t2における変調信号は17
チャネルビットパターン“0100000100000
1001”によって一義的に定まるものではなく、時刻
1における変調信号レベル、つまり、期間t0〜t1
おける変調信号波形の最終レベル(以下,CWLLとい
う)に依存する。従って、図示の変調信号波形は時刻t
0においてCWLLがローレベル(CWLL=“0”)
の場合であり、時刻t0においてCWLL=“1”(ハ
イレベル)の場合の変調信号波形はハイレベルとローレ
ベルとを置き換えた逆パターンになる。同様に、DSV
の増減もCWLLに依存し、時刻t0においてCWLL
=“0”の場合、インフォメーションビットパターン
“01000100100010”によるDSVの変化
分(以下、14NWDという)、つまり期間t0〜t
0+14におけるDSVの変化分は図示のように+2であ
る。図とは逆に、時刻t0においてCWLL=“1”な
ら14NWD=−2となる。また、期間t0+14〜t1+14
におけるDSVの変化分を17NWDという。
【0013】期間t0+14〜t1に挿入されるマージンビ
ットについて説明する。
【0014】4種類のマージンビット“000”、“0
01”、“010”および“100”のうち、EFM3
T〜11Tルールにより“001”と“100”は挿入
できず、“010”または“000”が挿入可能であ
る。即ち、マージンビットの前に出力される前回のイン
フォメーションビットパターンの終端の“0”の個数を
Bとし、後に出力される今回のインフォメーションビッ
トパターンの先端の“0”の個数をAとすれば、B=1
かつA=1であるためマージンビットの先端は“0”か
つ終端は“0”でなければならず、挿入可能なマージン
ビットパターンは“0x0”となる。
【0015】マージンビットとして“010”を挿入し
たときのDSVを実線で、また“000”を挿入したと
きのDSVを点線で図7に示す。
【0016】このように、4種類のうち2つ以上のマー
ジンビットの付加が可能な場合、今回のインフォメーシ
ョンビットの14NWDに基づいてDSVがなるべく小
さくなるように、いずれか1つのマージンビットが選択
される。即ち、時刻t1+14でのDSVは、“010”の
とき+3、“000”のときー1であるから、最適マー
ジンビットとして“000”が選択され、これが期間t
0+14〜t1に付加される。
【0017】上述のように、マージンビットは、まず、
インフォメーションビットパターン同士の連結点でEF
M3T〜11Tルールを満足するように選択され、次
に、若し複数のマージンビットの挿入が可能ならDSV
を最も零に近ずけるようなマージンビットを選択する。
【0018】図8は、特開平1ー第319178号で開
示された変調回路のブロック図である。
【0019】101はCIRCエンコーダ(図示せず)
から入力する各シンボルの入力端子、102は4.32
18MHzのシステムクロックScの入力端子、103
はフレームシンクタイミング信号の入力端子、104は
サブコーディングフレームのシンクタイミング信号の入
力端子である。
【0020】入力端子101に順次入力するシンボルは
ROM111により8ー14変換されてレジスタ112
に格納されると共に、14ビットデータの先端と終端の
“0”の個数を表す2つの4ビットデータA,Bがレジ
スタ112に格納される。
【0021】各フレームのシンクタイミング、サブコー
ディングフレームのシンクタイミングにおいては、シス
テム制御回路115の制御によりROM116から疑似
フレームシンク信号S’f、サブコーディングフレーム
のシンク信号S0,S1が、それぞれ14ビットデータと
して出力されてレジスタ112に格納される。ここで、
24ビットのフレームシンク信号Sfは、かりに14ビ
ットの疑似フレームシンク信号S’f(=“10000
000000100”)とされ、出力時に24ビットの
フレームシンク信号Sfに変換される。また、シンク信
号S’f,S0,S1の先端および終端の“0”の個数を
表す2つの4ビットデータA,Bがレジスタ112に格
納される。
【0022】レジスタ112に格納された14ビットデ
ータはレジスタ113、114へ順次転送されるので、
レジスタ113には前回の14ビットデータが、またレ
ジスタ114には前前回の14ビットデータが格納され
る。4ビットデータAはレジスタ112からROM11
7、118に供給され、4ビットデータBはレジスタ1
12からレジスタ113へ転送されるので、前回の4ビ
ットデータBがレジスタ113からROM117、11
8に供給される。
【0023】ROM117は4ビットデータAと前回の
4ビットデータBとをアドレス入力とし、EFM3T〜
11Tルールを満足するマージンビットをセレクタ12
0に出力する。EFM3T〜11Tルールには違反しな
いが、マージンビットによって接続されたビットパター
ンの中に24ビットのフレームシンク信号Sfと同一の
ビットパターンを含む結果となる例外的な組合せ(11
例)の場合、ROM118はこのような組合せが発生し
ないように特に制限したマージンビットを出力する。即
ち、ROM118は例外的禁則発生時のマージンビット
をセレクタ120に出力する。
【0024】検出回路119はレジスタ112、11
3、114に格納された3つの14ビットデータとレジ
スタ142に格納された前回のマージンビットとを参照
して、上述した例外的な組合せの発生を検出し、マージ
ンビットの読み出しをROM117からROM118に
切り換える。ROM117またはROM118から出力
されるマージンビットはセレクタ120を介してROM
122にアドレスとして入力する。また、ROM123
にはレジスタ112から14ビットデータがアドレスと
して入力する。
【0025】ROM122は入力するマージンビットに
対するDSVとその極性とを出力し、DSVはDSVレ
ジスタ125に、極性は極性レジスタ127に格納され
る。また、ROM123は入力する14ビットデータに
対するDSVとその極性とを出力し、DSVはDSVレ
ジスタ124に、極性は極性レジスタ126に格納され
る。
【0026】ROM117または118から出力される
マージンビットは最多の場合で4種類(以下、第1、第
2、第3及び第4マージンビットという)であるが、処
理の統一を計るため常に4種類のマージンビットが出力
される。このうちの最適マージンビットは次のようにし
て決定される。
【0027】1) 第1マージンビットのテスト:セレ
クタ121の制御により、セレクタ120は第1マージ
ンビットをアドレス入力としてROM122に供給す
る。ROM122から出力される第1マージンビットに
対するDSVとその極性はレジスタ125と127にそ
れぞれ格納される。これと同時に、ROM123から出
力される14ビットデータに対するDSVとその極性は
レジスタ124と126にそれぞれ格納される。
【0028】レジスタ130から出力される累積DSV
の極性は、論理回路131を介して加減算回路128に
与えられ、負極性なら入力Bプラス入力A、正極性なら
入力Bマイナス入力Aの演算が行われる。ここで、入力
Bはレジスタ129から供給される累積DSVであり、
入力Aはレジスタ125から供給される第1マージンビ
ットに対するDSVである。加減算回路128の演算結
果、即ち第1マージンビットを付加した場合の累積DS
Vは、レジスタ132に格納される。また、演算結果の
絶対値は絶対値回路134を介して、レジスタ135に
格納される。
【0029】次に、レジスタ132に格納された第1マ
ージンビット付加時の累積DSVは入力Bとして加減算
回路128に供給され、レジスタ124に格納された1
4ビットデータに対するDSVは入力Aとして加減算回
路128に供給され、入力Bと入力Aとの加算または減
算が行われる。ここで、加算または減算の演算制御信号
は、レジスタ130に格納された累積DSVの極性とレ
ジスタ127に格納された第1マージンビットの極性と
の排他的論理和として論理回路131から供給される。
【0030】加減算回路128の演算結果とその絶対値
は、レジスタ132とレジスタ135にそれぞれ格納さ
れる。
【0031】論理回路131はレジスタ126、12
7、130に格納された3つの極性の排他的論理和を演
算し、この演算結果はレジスタ138に格納される。
【0032】レジスタ132に格納された累積DSVの
計算に用いたマージンビットの番号(ここでは、第1マ
ージンビットの「1」)は、インジケータ140に格納
される。
【0033】2) 第2マージンビットのテスト:セレ
クタ121の制御によりセレクタ120を介して、RO
M122には第2マージンビットがアドレスとして入力
し、ROM122から出力された第2マージンビットの
DSVとその極性はレジスタ125と127にそれぞれ
格納される。
【0034】加減算回路128による第2マージンビッ
ト付加時の累積DSVの計算は、第1マージンビットの
場合と同様に行われる。第2マージンビット以降の場
合、演算結果とその絶対値は、第1マージンビットの場
合とは異なり(レジスタ132と135ではなく)、レ
ジスタ133とレジスタ136にそれぞれ格納される。
【0035】レジスタ133に格納された第2マージン
ビット付加時の累積DSVを入力Bとする加減算回路1
28による14ビットデータ付加時の累積DSVの演算
は、第1マージンビットの場合と同様に行われ、第2マ
ージンビット以降の場合には演算結果とその絶対値はレ
ジスタ133とレジスタ136にそれぞれ格納される。
【0036】次に、既にテスト済みのマージンビットよ
りも、今回のマージンビットの方が適当か否かの判定を
行う。マージンビットは累積DSVの絶対値をなるべく
零に近ずけるように選ばれるので、レジスタ135に格
納された前回の累積DSVの絶対値とレジスタ136に
格納された今回の累積DSVの絶対値とを比較する。即
ち、論理回路131の制御により減算モードとされた加
減算回路128は、レジスタ135から供給される第1
マージンビットについての累積DSVの絶対値を入力B
とし、レジスタ136から供給される第2マージンビッ
トについての累積DSVの絶対値を入力Aとして、入力
Bから入力Aを減算する。
【0037】この減算結果が正の場合、即ち第2マージ
ンビットの累積DSVの方が零に近い場合には、レジス
タ133の内容をレジスタ132に格納し、論理回路1
31から出力されるレジスタ126、127、130の
3つの極性の排他的論理和をレジスタ138に格納する
と共に、レジスタ132に格納した累積DSVの計算に
用いたマージンビットの番号(ここでは、第2マージン
ビットの「2」)をインジケータ140に格納する。な
お、減算結果が負または零の場合には、上述のようなレ
ジスタ132、138とインジケータ140の内容更新
は行わない。
【0038】このようにして、レジスタ132には今迄
テストしたマージンビットのうちで最適なマージンビッ
トを用いた場合の累積DSVが格納され、レジスタ13
8にはその極性が格納されると共に、インジケータ14
0には最適マージンビット番号が格納される。
【0039】3) 第3マージンビットのテスト:セレ
クタ120を介して供給される第3マージンビットにつ
いても、第2マージンビットの場合と全く同様の処理が
行われる。この結果、レジスタ132には今迄テストし
た第1〜第3マージンビットのうちで最適なマージンビ
ットの累積DSVが格納され、レジスタ138にはその
極性が格納されると共に、インジケータ140には最適
マージンビット番号が格納される。
【0040】4) 第4マージンビットのテスト:セレ
クタ120を介して供給される第4マージンビットにつ
いても、第2、第3マージンビットの場合と全く同様の
処理が行われる。この結果、レジスタ132には全ての
マージンビットのうちで最適なマージンビットの累積D
SVが格納され、レジスタ138にはその極性が格納さ
れると共に、インジケータ140には最適マージンビッ
ト番号が格納される。
【0041】上述のテスト1)〜4)の結果、最適なマ
ージンビットが判明し、次に、出力処理を行う。
【0042】インジケータ140に格納された最適なマ
ージンビットの番号は、セレクタ121を介してセレク
タ120に与えられ、セレクタ120はROM117ま
たは118から入力するマージンビットのうち最適なマ
ージンビットを選択してレジスタ141に出力する。ま
た、レジスタ132に格納された最適マージンビット使
用時の累積DSVを累積DSVレジスタ129に格納す
ると共に、レジスタ138に格納された極性を累積極性
レジスタ130に格納して、両累積レジスタ129、1
30の更新を行う。
【0043】このようにして、レジスタ112に格納さ
れた現在の14ビットデータに対する最適マージンビッ
トの選定と出力は終了し、ROM111またはROM1
16から次の14ビットデータと2つの4ビットデータ
A,Bが出力されてレジスタ112に格納される。これ
と同時に、レジスタ141に格納された現在の14ビッ
トデータに対する最適マージンビットは、レジスタ14
2に転送されて格納される。
【0044】レジスタ142から出力される最適マージ
ンビットに、レジスタ113から出力される今回の14
ビットデータを連結した17ビットデータが、パラレル
イン/シリアルアウトのシフトレジスタ143にロード
され、引き続く17システムクロック(Sc)期間に1
7チャネルビットのシリアルデータとして排他的論理和
(XOR)回路144に出力される。入力端子102か
らシステム制御回路115を介して供給されるフレーム
シンクタイミング信号に基づいて、XOR回路144
は、シフトレジスタ143から入力するシリアルデータ
のうち14ビットの疑似フレームシンク信号S’fを正
規の24ビットフレームシンク信号Sfに変換した後、
フリップフロップ回路145を介して、4、3218M
bpsのEFM信号として出力する。
【0045】上述の従来例においては、累積DSVのオ
ーバーフローを防止するため、サブコーディングフレー
ム毎に(つまり、98シンクフレーム毎に)累積DSV
レジスタ129と累積極性レジスタ130のリセットが
行われる。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の変調回
路においては、4種類のマージンビットの個々について
累積DSVとその極性を実際に算出し、その結果から最
適マージンビットを選定していた。しかし、選択可能な
マージンビットはEFM3T〜11Tルールによって制
限され、かつフレームシンク信号が誤って発生しないよ
うにするため、累積DSVの理想制御(累積DSVを常
に零に近づける制御)が可能とは限らない。この結果、
累積DSVを有限語長(例えば、8ビットデータ)とし
て取り扱う場合、累積DSVの値が数値範囲(この例で
は、+127〜−128)を超えてしまう(以下、累積
DSVのオーバーフローという)ことがあり、制御不能
に陥るという課題があった。このため、前述した従来例
では、サブコーディングフレーム(98シンクフレー
ム)毎に累積DSVをリセットする必要があった。
【0047】そこで、この発明は、累積DSVを算出す
る積分回路の直流利得を有限値とすることにより累積D
SVのオーバーフローを防止すると共に、算出したこの
累積DSVに基づいて、累積DSVの望ましい制御方向
を指示するための制御信号をマージンビット発生回路に
出力するように構成した変調回路を提案するものであ
る。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る変調回路は、入力するmビット符号系
列をそれぞれn(但し、n>m)チャネルビットパター
ンに変換し、このnチャネルビットパターン間を複数種
類の中から選択されるマージンビットにより結合して
ータ符号列を生成した後にNRZI変調する変調回路に
おいて、マージンビットを入力して所定の規格に抵触す
るか否かを判別し、結合に用いるべきではないマージン
ビットである場合には禁止信号を発生する判別回路と、
NRZI変調された変調信号の直流成分を積分し、当該
積分により得られる累積ディジタルサムバリエーション
に応じた制御信号を出力する積分手段と、予めプログラ
ムされたマージンビットの中から判別回路による禁止信
号及び積分手段による制御信号に応じて累積ディジタル
サムバリエーションを零に近づけるための最適なマージ
ンビットを選択するマージビット発生回路とを備え、積
分手段はNRZI変調された信号を計測するDSV計測
回路と、このDSV計測回路により計測された信号の直
流成分を積分する積分回路と、この積分回路より得られ
た積分結果を量子化して累積ディジタルサムバリエーシ
ョンに応じた制御信号をマージビット発生回路へ出力す
る量子化回路とを有することを特徴とするものである。
【0049】
【作用】この発明に係る変調回路によれば、入力するm
ビット符号系列をそれぞれn(但し、n>m)チャネル
ビットパターンに変換し、このnチャネルビットパター
ン間を複数種類の中から選択されるマージンビットによ
り結合してデータ符号列を生成した後にNRZI変調す
る場合に、図2に示す禁止マージンビット判別回路20
では、マージンビットを入力して所定の規格に抵触する
か否かが判別され、このマージンビットがnチャネルビ
ットパターン間の結合に用いるべきではないマージンビ
ットである場合には禁止信号が発生される。また、積分
手段を構成するDSV積分回路60では、NRZI変調
された変調信号の直流成分が積分され、当該積分により
得られる累積ディジタルサムバリエーション(以下DS
Vという)に応じた制御信号がマージビット発生回路4
0へ出力される。つまり、DSV積分回路60のDSV
計測回路61ではNRZI変調された信号が計測され
る。このDSV計測回路61により計測された信号の直
流成分は積分回路62により積分される。この積分回路
62より得られた積分結果はローカル量子化回路63に
よって量子化され、累積DSVに応じた制御信号がマー
ジビット発生回路40へ出力される。マージビット発生
回路40では、予めプログラムされたマージンビットの
中から禁止マージンビット判別回路20による禁止信号
及びDSV積分回路60による制御信号に応じて累積デ
ィジタルサムバリエーションを零に近づけるための最適
なマージンビットを選択するようになされる。このDS
V積分回路60の一例を示す図1において、アップ/ダ
ウン(U/D)カウンタ65は、EFM信号がハイレベ
ルの時システムクロックScをアップカウントし、EF
M信号がローレベルの時システムクロックScをダウン
カウントする。3チャネルビットのマージンビットとこ
れに続く14チャネルビットを1単位とし、この17チ
ャネルビット(但し、シンクフレーム信号の場合のみ2
7チャネルビット)のDSV、即ち17NWDを計数す
る。この計数結果は、タイミング信号によりレジスタ6
6に格納される。これと同時にU/Dカウンタ65は次
の17NWDのカウントのためリセットされる。ここ
で、U/Dカウンタ65とレジスタ66はDSV計測回
路61を構成する。
【0050】レジスタ66に格納された17NWDは積
分回路62に供給されてリーキィ(leaky)に積分
され、積分結果(以下、累積DSVという)はローカル
量子化回路63に出力される。ここで、積分回路62は
加算器67と遅延器68と係数器69で構成される。ま
た、リーキィな積分のため、即ち累積DSVの発散を回
避するため、計数器69の係数αは1より小(α<1)
に設定される。
【0051】ローカル量子化回路63は、供給された累
積DSVを次の3つの領域に量子化し、累積DSVの望
ましい制御方向を指示する制御信号としてマージンビッ
ト発生回路40(図2参照)に出力する。
【0052】第1に、累積DSVの絶対値が所定値Bd
以下(Bd≧累積DSV≧−Bd)の場合、累積DSV
は実質的に零に等しいと見なし、次の17NWDによっ
て累積DSVをなるべく変化させないように指示する制
御信号“010”を量子化出力とする。ここで、所定値
Bdは不感帯(+Bd〜−Bd)を形成し、この不感帯
により累積DSV制御系の安定度が向上する。
【0053】第2に、累積DSVが所定値Bdより大
(累積DSV>Bd)の場合、累積DSVを減少させる
(零に近づける)ことが望ましいので、累積DSVの減
少を指示する制御信号“001”を量子化出力とする。
【0054】第3に、累積DSVが負の所定値−Bdよ
り小(累積DSV<−Bd)の場合、累積DSVを増加
させる(零に近づける)ことが望ましいので、累積DS
Vの増加を指示する制御信号“100”を量子化出力と
する。
【0055】
【実施例】続いて、この発明の実施例について、図面を
参照して詳細に説明する。
【0056】図1は、この発明に係るDSV積分回路6
0の一例を示すブロック図である。
【0057】図2は、上記DSV積分回路60を搭載し
た、この発明に係る変調回路を示すブロック図である。
【0058】まず、図2について説明する。
【0059】入力端子10には、図示しないデータ発生
回路から前述のように1シンクフレーム当たり32シン
ボルのデータが入力する。8ビットの各シンボルはEF
MROM11によりそれぞれ14ビットデータに8−1
4変換される。
【0060】サブコーディングフレームを構成する98
シンクフレームの第0および第1シンクフレームには、
前述のように14ビットのサブコードシンク信号S0お
よびS1が付加される。このサブコードシンク信号S0、
S1の付加は、図示しないサブコードシンクタイミング
信号に基づいて、サブコードシンク付加回路12によっ
て行われる。
【0061】疑似フレームシンク付加回路13は、図示
しないフレームシンクタイミング信号に基づき、14ビ
ットの疑似フレームシンク信号S′f(=“1xxxx
xxxxxxx10”)を各シンクフレームの先頭に付
加する。疑似フレームシンク信号S′fの先端1ビット
および終端2ビットのビットパターンは正規の24ビッ
トフレームシンク信号Sf(=“1000000000
01000000000010”)のそれと同一である
ので、マージンビットを選択する場合、他の14ビット
データと全く同一の処理が可能となる。
【0062】サブコーディングフレームを構成する98
シンクフレームの第0および第1シンクフレームには、
前述のように14ビットのサブコードシンク信号S0お
よびS1が付加される。このサブコードシンク信号S0、
S1の付加は、図示しないサブコードシンクタイミング
信号に基づいて、サブコードシンク付加回路12によっ
て行われる。
【0063】疑似フレームシンク付加回路13は、図示
しないフレームシンクタイミング信号に基づき、14ビ
ットの疑似フレームシンク信号S′f(=“1xxxx
xxxxxxx10”)を各シンクフレームの先頭に付
加する。疑似フレームシンク信号S′fの先端1ビット
および終端2ビットのビットパターンは正規の24ビッ
トフレームシンク信号Sf(=“1000000000
01000000000010”)のそれと同一である
ので、マージンビットを選択する場合、他の14ビット
データと全く同一の処理が可能となる。
【0064】サブコードシンク信号S0、S1および疑似
フレームシンク信号S′fを含む14ビットデータDp
は、順次レジスタ14に供給されてラッチされると共
に、その上位12ビットは禁止マージンビット判別回路
20に供給される。これと同時に、レジスタ14にそれ
までラッチされていた前の14ビットデータDbはフレ
ームシンク変換回路15と禁止マージンビット判別回路
20に出力されると共に、この14ビットデータDbの
下位2ビットはレジスタ31に格納される。前回格納し
た下位2ビット、つまり前々回の14ビットデータDb
bの下位2ビットは、レジスタ31から禁止マージンビ
ット判別回路20に供給される。また、後述するマージ
ンビット発生回路40から供給される今回のマージンビ
ットMpはレジスタ32に格納される。前回格納した3
ビットデータ、つまり前回のマージンビットMbはレジ
スタ32から禁止マージンビット判別回路20に供給さ
れる。
【0065】禁止マージンビット判別回路20は、今回
の14ビットデータDpの上位12ビット、前回の14
ビットデータDb、前回のマージンビットMbおよび前
々回の14ビットデータDbbの下位2ビットに基づい
て、EFM3T〜11Tルールと例外的禁止ルールとに
抵触するマージンビットを判別し、禁止信号としてマー
ジンビット発生回路40に出力する。この禁止信号は4
ビットからなり、各ビットは4種類のマージンビット
“100”、“010”、“001”、“000”にそ
れぞれ対応する。例えば、EFM3T〜11Tルールと
例外的禁止ルールにより第1および第3マージンビット
“100”、“001”が禁止される場合、4ビットの
禁止信号は“1010”とされる。
【0066】ここで、疑似フレームシンク付加回路1
3、レジスタ14,31,32、並びに禁止マージンビ
ット判別回路20は、判別回路30を構成する。
【0067】即ち、判別回路30は、サブコードシンク
付加回路12から供給される14ビットデータDpと、
マージンビット発生回路40から供給されるマージンビ
ットMpとを入力信号とし、前回の14ビットデータD
bをフレームシンク変換回路15に出力すると共に、前
回の14ビットデータDbと今回の14ビットデータD
pとの連結に用いてはならないマージンビットを示す4
ビットの禁止信号をマージンビット発生回路40に出力
する。
【0068】図3は、禁止マージンビット判別のアルゴ
リズムを示す図である。
【0069】禁止マージンビット判別回路20は、入力
信号Dp,Db,MbおよびDbbのうち、図3、図4
中にハッチングで示されるビットのテストを行い、その
結果に応じて前回の14ビットデータDbと今回の14
ビットデータDpとの連結に用いてはならないマージン
ビットMinhを判別し、4ビットの禁止信号Sinhをマー
ジンビット発生回路40に供給する。
【0070】図3において、EFM3T〜11Tルール
による禁止マージンビットMinhの判別アルゴリズムは
次の通りである。
【0071】1)今回の14ビットデータDpの前端の
“0”の個数Aと、前回の14ビットデータDbの終端
の“0”の個数Bとの合計が8個以上(A+B≧8)の
場合:マージンビット“000”が禁止される(Minh
=“000”)。
【0072】2)今回の14ビットデータDpの最上位
ビットC1が“1”(A=0)または次位ビットC2が
“1”(A=1)、若しくは前回の14ビットデータD
bの終端の“0”の個数Bが9個(B=9)の場合:マ
ージンビット“001”が禁止される(Minh=“00
1”)。
【0073】3)今回の14ビットデータDpの最上位
ビットC1が“1”(A=0)、または前回の14ビッ
トデータDbの最下位ビットC14が“1”(B=0)
の場合:マージンビット“010”が禁止される(Min
h=“010”)。
【0074】4)今回の14ビットデータDpの終端の
“0”の個数が9個(A=9)、若しくは前回の14ビ
ットデータDbの最下位ビットC14が“1”(B=
0)または次位ビットC13が“1”(B=1)の場
合:マージンビット“100”が禁止される(Minh=
“100”)。
【0075】図4において、EFM3T〜11Tルール
には抵触しないが、フレームシンク信号の誤発生を防止
するために禁止されるマージンビット、即ち例外的禁止
ルールによる禁止マージンビットの判定は次の通りであ
る。
【0076】ケース(1):前回の14ビットデータD
bの終端の“0”の個数Bが7個、かつ今回のタイミン
グでフレームシンク信号が発生する場合。
【0077】ケース(2):前回にフレームシンク信号
が発生しており、今回の14ビットデータのC1〜C6
が0(A=6)の場合。
【0078】ケース(3):「B=7、かつDpの上位
11ビット=“10000000000”」の場合。
【0079】ケース(4):「Dbの下位13ビット=
“0000000000100”、かつA=5」の場
合。
【0080】ケース(5):「B=6、かつDpの上位
12ビット=“010000000000”」の場合。
【0081】ケース(6):「Dbの下位12ビット=
“000000000010”、かつA=6」の場合。
【0082】ケース(7):「Dbの下位11ビット=
“00000000001”、かつA=7」の場合。
【0083】ケース(8):「前回のマージンビットM
b=“000”、かつDb=“00000001000
000”、かつA=1」の場合。
【0084】ケース(9):「前々回の14ビットデー
タDbbの最下位ビットC14=“0”、かつMb=
“000”、かつDb=“0000001000000
0”」の場合。
【0085】ケース(10):「Mb=“x00”、か
つDb=“00000000100000”、かつA=
2」の場合。
【0086】以上、ケース(1)〜(10)の場合、マ
ージンビット“000”が禁止される(Minh=“00
0”)。
【0087】ケース(11):「Dbbの終端=“0
0”、かつMb=“000”、かつDb=“00000
100000000”」の場合、マージンビット“00
1”が禁止される(Minh=“001”)。
【0088】図2において、フレームシンク変換回路1
5は、図示しないフレームシンクタイミングに基づい
て、順次入力する14ビットデータのうち疑似フレーム
シンク信号S′fを正規の24ビットフレームシンク信
号Sfに変換した後、また他の14ビットデータはその
まま、P/Sレジスタ16に供給する。24ビットのパ
ラレルイン/シリアルアウト(P/S)レジスタ16
は、4.3218MHzのチャネルビットクロックに基
づいて、14ビットデータ(フレームシンク信号Sfの
場合のみ24ビットデータ)と、3ビットデータ(マー
ジンビット)とを交互にシリアル出力する。
【0089】4.3218Mbpsの速度で出力される
シリアル信号は、NRZI回路17によるNRZI変調
後、EFM信号として、例えばロータリトランス、記録
アンプを介して記録ヘッド、或いはレーザーダイオード
(共に図示せず)に供給され、CD上にディジタル記録
される。
【0090】この発明に係るDSV積分回路60は、入
力するEFM信号から累積DSVを算出し、この累積D
SVに基づいて累積DSVの望ましい制御方向(増加、
平衡または減少)を指示する3ビットの制御信号をマー
ジンビット発生回路40に出力する。このDSV積分回
路60については、図1を参照して後述する。
【0091】マージンビット発生回路40は、入力信号
の全ての組み合せに対してそれぞれ最適のマージンビッ
トを一義的に発生するように予めプログラムされたPL
A(プログラム可能なロジックアレイ)を有する。上記
の入力信号として、前述した禁止マージンビット判別回
路20から入力する4ビットの禁止信号と、前述したD
SV積分回路60から入力する3ビットの制御信号のほ
かに、マージンビットの前に置かれる14ビットデータ
Dbの終端でのNRZI信号レベルを表わす1ビットの
CWLL信号と、マージンビットに続く14ビットデー
タDpのDSVを表わす5ビットの2の補数データが供
給される。マージンビット発生回路40は、予め設定さ
れたマージンビットの優先順位と累積DSVの望ましい
制御方向を示す3ビットの制御信号と1ビットのCWL
L信号に基づき、14NWDの5つのケースに対応し
て、禁止信号で示された禁止マージンビット以外のマー
ジンビットのうち最も高い優先順位のマージンビットを
一義的に出力するように構成される。ここで、14NW
Dの5つのケースとは、14NWDが3以上のケース、
2のケース、1のケース、0のケースおよび−1以下の
ケースである。
【0092】次に、図1に示すDSV積分回路60につ
いて説明する。
【0093】DSV積分回路60には、4.3218M
HzのシステムクロックScと、NRZI回路17から
のEFM信号と、このEFM信号中の各インフォメーシ
ョンビット(14チャネルビット、但しフレームシンク
信号の場合のみ24チャネルビットであるが、以下の説
明ではこの注記を省略する)の終端を示すタイミング信
号Tが入力する。
【0094】アップ/ダウン(U/D)カウンタ65
は、EFM信号がハイレベルの時システムクロックSc
をアップカウントし、これとは逆に、EFM信号がロー
レベルの時システムクロックScをダウンカウントす
る。また、U/Dカウンタ65は各インフォメーション
ビットの終端でタイミング信号Tによりリセットされる
ので、U/Dカウンタ65の出力する計数値は、3ビッ
トのマージンビットパターンとこれに続く14チャネル
ビットパターンを単位とする17チャネルビットパター
ンのDSV(ディジタルサムヴァリエーション)、つま
り17NWDである。計数された17NWDはタイミン
グ信号Tをロード信号としてレジスタ66に格納される
と共に、U/Dカウンタはタイミング信号Tでリセット
され、次の17NWDの計数に備える。ここで、各17
NWDは、例えば2の補数で表わされる5ビットデータ
である。また、U/Dカウンタ65とレジスタ66はE
FM信号中の17チャネルビットパターンを1単位とし
て、単位毎のDSV(17NWD)を計数するDSV計
測回路61を構成する。
【0095】DSV計測回路61から出力された各17
NWDは、積分回路62において積分され、累積DSV
として出力される。
【0096】加算器67、遅延器68および係数器69
で構成される積分回路62について図3、図4を参照し
て説明する。
【0097】図3、図4は、係数器69に設定する係数
α(α=1.0、0.75および0.5の場合を図示)
をパラメータとして、積分回路62の入力xに対する出
力yの時間変化を示す図である。
【0098】積分回路62の伝達関数はH=1/(1−
αZ-1)で与えられるので、α=1.0の場合、直流利
得Gdcが無限大(Gdc=∞)の完全積分回路とな
る。また、1.0>α>0の場合には、直流利得Gdc
が有限値(例えばα=0.75ならGdc=12dB、
またα=0.5ならGdc=6dB)のリーキィ(le
aky)な積分回路となり、図示のような飽和特性を有
するので、有限語長(例えば、累積DSVを8ビットの
2進数で表現すること)の場合でも、前述のように累積
DSVがオーバーフローして制御が乱れることは回避で
きる。
【0099】そこで、この発明に係るDSV積分回路6
0は、上述した係数αが1より小さい(1>α>0)、
いわゆるリーキィ(leaky)な積分回路62で構成
される。リーキィな積分回路62を採用する理由は次の
通りである。
【0100】累積DSVを完全積分回路(α=1)で求
め、EFM信号の累積DSVを常に零に近づけるように
制御するのが理想的ではあるが、EFM3T〜11Tル
ールと例外的禁止ルールによる制約から、4種のマージ
ンビットパターンのうち、累積DSVを最も零に近づけ
ることのできる最良のマージンビットの付加が常に可能
とは限らない。即ち、EFM3T〜11Tルールと例外
的禁止ルールによる制約から、CD方式の変調回路にお
ける累積DSVの制御は理想制御から程遠いラフなもの
とならざるを得ない。
【0101】そこで、この発明では、このラフな制御に
見合ったリーキィな積分回路62でDSVを積分し、リ
ーキィな積分回路62の有する利点を充分に活用する結
果、次のような特徴が得られる。
【0102】1)図5に示すように積分値(累積DS
V)は飽和特性を呈するので、有限語長としてもオーバ
ーフローを回避することができ、かつ、図5に示す減衰
特性(図5において、xをステップ状に零とした場合の
yの減少曲線)から明らかなように、何らかの理由によ
り制御が乱れた場合でもその収束が早い。
【0103】2)累積DSVが飽和特性を呈するので、
短い語長とすることができ、回路が簡単かつ小規模にで
きる。
【0104】3)後述するように、ローカル量子化回路
63からの制御信号の出力に際し、不感帯を設けたの
で、累積DSVの制御系が安定である。
【0105】積分回路62から出力される累積DSV
は、その飽和値に見合った語長のデータとしてローカル
量子化回路63に入力する。ローカル量子化回路63
は、入力した累積DSVを次の3つの領域に量子化し、
累積DSVの望ましい制御方向(増加、平衡および減
少)を指示する制御信号としてマージンビット発生回路
40(図2参照)に出力する。
【0106】第1に、累積DSVの絶対値が、予め定め
た値Bdに対してBd≧累積DSV≧−Bdの範囲にあ
る場合、累積DSVを実質的に零と見なして、累積DS
Vの変化を極力避けるように指示する(「平衡」を指示
する)3ビットの制御信号“010”を量子化出力とす
る。
【0107】ここで、上述の範囲:Bd≧累積DSV≧
−Bdは累積DSVの安定制御を助長する不感帯であ
る。
【0108】第2に、累積DSVが所定値Bdより大き
い(累積DSV>Bd)場合、次の17NWDによって
累積DSVを減少させて零に近づけることが望ましいの
で、累積DSVの「減少」を指示する制御信号“00
1”を量子化出力とする。
【0109】第3に、累積DSVが負で、かつその絶対
値が所定値Bdよりも大きい(累積DSV<−Bd)場
合、次の17NWDによって累積DSVを増加させて零
に近づけることが望ましいので、累積DSVの「増加」
を指示する制御信号“100”を量子化出力とする。
【0110】このようにして出力される3ビットの制御
信号“001”、“010”または“100”は、最適
マージンビットの一義的な発生のために前述したマージ
ンビット発生回路40に供給される。
【0111】なお、CD方式準拠の変調回路について上
述したが、この発明の技術思想は、入力するmビット符
号をn(但し、n>m)チャネルビットパターンに変換
し、このnチャネルビットパターン間を複数種類のマー
ジンビットのうちの1つで結合して、最長および最短記
録波長を制限すると共に、記録波形の低域成分を抑圧す
る変調回路一般に適用できることは明かである。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る変調
回路によれば、NRZI変調された変調信号の直流成分
を積分し、当該積分により得られる累積ディジタルサム
バリエーションに応じた制御信号を出力する積分手段を
備え、この積分手段はNRZI変調された信号を計測す
るDSV計測回路と、このDSV計測回路により計測さ
れた信号の直流成分を積分する積分回路と、この積分回
路より得られた積分結果を量子化して累積ディジタルサ
ムバリエーションに応じた制御信号をマージビット発生
回路へ出力する量子化回路とを有するものである。この
構成によって、簡単かつ小規模の回路構成でありなが
ら、マージビット発生回路に対して累積DSVの望まし
い制御方向を指示することができる。従って、累積DS
Vの制御系が乱れた場合でも、制御を迅速に回復させる
ことができると共に、積分手段を含む累積DSVの制御
系を高い安定度に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るDSV積分回路60の一例を示
すブロック図である。
【図2】同DSV積分回路40を適用した場合を示す、
この発明に係る変調回路の一実施例のブロック図であ
る。
【図3】禁止マージンビット判別の説明図である。
【図4】禁止マージンビット判別の説明図である。
【図5】積分回路62の説明図である。
【図6】CD方式の信号フォーマットを示す図である。
【図7】サンプル値とEFM信号の説明図である。
【図8】従来の変調回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 EFMROM 12 サブコードシンク付加回路 13 疑似フレームシンク付加回路 14 レジスタ 15 フレームシンク変換回路 16 パラレルイン/シリアルアウト(P/S)レジス
タ 17 NRZI変調回路 18 EFM信号 20 禁止マージンビット判別回路 40 マージンビット発生回路 60 ディジタルサムヴァリエーション(DSV)積分
回路 61 DSV計測回路 62 積分回路 63 ローカル量子化回路 65 アップ/ダウン(U/D)カウンタ 66 レジスタ 67 加算器 68 遅延器 69 係数器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 G11B 20/14 H03M 7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力するmビット符号系列をそれぞれn
    (但し、n>m)チャネルビットパターンに変換し、こ
    のnチャネルビットパターン間を複数種類の中から選択
    されるマージンビットにより結合してデータ符号列を生
    成した後にNRZI変調する変調回路において、前記マージンビットを入力して所定の規格に抵触するか
    否かを判別し、前記結合に用いるべきではないマージン
    ビットである場合には禁止信号を発生する判別回路と、 前記NRZI変調された変調信号の直流成分を積分し、
    当該積分により得られる累積ディジタルサムバリエーシ
    ョンに応じた制御信号を出力する積分手段と、 予めプログラムされた前記マージンビットの中から前記
    判別回路による禁止信号及び前記積分手段による制御信
    号に応じて前記累積ディジタルサムバリエーションを零
    に近づけるための最適なマージンビットを選択するマー
    ジビット発生回路とを備え、 前記積分手段は、 前記NRZI変調された信号を計測するDSV計測回路
    と、 前記DSV計測回路により計測された信号の直流成分を
    積分する積分回路と、 前記積分回路より得られた積分結果を量子化して累積デ
    ィジタルサムバリエーションに応じた制御信号を前記マ
    ージビット発生回路へ出力する量子化回路とを 有するこ
    とを特徴とする変調回路。
  2. 【請求項2】 前記積分回路は、 前記DSV計測回路により今回計測された信号に前回計
    測され遅延された所定量の信号を演算する加算器と、 前記加算器の出力を遅延する遅延器と、 前記遅延器により遅延された信号に係数を演算する係数
    器とを有しており、 前記係数器に設定する係数をαとし、前記遅延器の定数
    をZ -1 としたとき、当該積分回路の伝達関数Hは、 1/(1−αZ -1 )により与えられることを特徴とする
    請求項1に記載の変調回路。
  3. 【請求項3】 前記積分回路の係数器には、 前記係数αが0<α<1に設定されることを特徴とする
    請求項1に記載の変調回路。
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