JP3386262B2 - 光複合海底電力ケーブル及びそれを用いた懸錨感知方法 - Google Patents

光複合海底電力ケーブル及びそれを用いた懸錨感知方法

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JP3386262B2 JP31575894A JP31575894A JP3386262B2 JP 3386262 B2 JP3386262 B2 JP 3386262B2 JP 31575894 A JP31575894 A JP 31575894A JP 31575894 A JP31575894 A JP 31575894A JP 3386262 B2 JP3386262 B2 JP 3386262B2
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拓郎 余田
正幸 広瀬
幸雄 瀬川
成陳 安松
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Chugoku Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Chugoku Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸錨感知機能を備えた
光複合海底電力ケーブルと該ケーブルを用いた懸錨感知
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図3
(イ)及び(ロ)はいずれも従来提唱されている懸錨感
知に用いられる光ケーブルの構造例の横断面図である。
図3(イ)の光ケーブル10は、中心にテンションメンバ
12を有し、外周に深溝13と浅溝14を形成したスペーサ11
の上記溝13、14内に光ファイバ心線を収納し、深溝13内
に収納した光ファイバ心線15を通信用光ファイバとして
使用し、浅溝14内に収納した光ファイバ心線16を懸錨感
知用として使用するもので、海底電力ケーブルの電力ケ
ーブル心の外側に複合して使用される。なお17はケーブ
ルシースである。(1992年電子情報通信学会春季大会、
B−911 「懸錨感知光ファイバケーブルの開発」参照)
【0003】上述した懸錨感知光ファイバケーブルは、
懸錨感知用光ファイバを収納する溝を浅くして、海底ケ
ーブルに側圧が加わり、光ファイバケーブルに側圧が生
じたときに光ファイバにロスが発生することによって懸
錨を感知しようとするものである。このようにスペーサ
に形成した溝の深さによって通信用と懸錨感知用(側圧
感知用)を使い分けしているが、通信用と懸錨感知用光
ファイバの感度差が小さく、通信用が健全なうちに懸錨
感知用光ファイバのロスが増加するような機能を持たせ
ることが困難である。又溝付スペーサを用いる構造上、
懸錨感知用光ファイバケーブルの外径が大きくなり、ひ
いてはこれを複合して構成される海底ケーブルの外径が
大きくなるという問題がある。
【0004】図3(ロ)の光ケーブル20は、中心にテン
ションメンバ22を有し、外周に溝23を形成したスペーサ
21の上記溝23内に通信用の光ファイバ24を収納し、その
外側に設けた内部シース25の外周上に介在用のプラスチ
ック紐27とともに側圧感知用の光ファイバ26を配列し、
その上に外部シース28を設けて構成されている。(1992
年電子情報通信学会春季大会、B−910 「側圧傷害検知
用光ケーブルの検討」参照)
【0005】このような光ケーブルは、図3(イ)の光
ケーブルと同様に、例えば海底電力ケーブルの電力心の
外側に複合して使用されるが、スペーサの溝内に光ファ
イバ心線を収納した通信用光ケーブルの外周上に、さら
に側圧感知用光ファイバを配置した構成であるため、外
径が大きくなり、これを複合して構成される海底ケーブ
ルの外径もまた大きくなるという問題がある。
【0006】又特開平3-102714号公報には、懸錨感知を
目的としたものではないが、金属管内に光ファイバを収
納した光ファイバユニットを、例えば電力ケーブル心の
外周上にプラスチック紐の介在とともに配列し、その外
側に鉄線外装を設けた光ファイバ複合海底ケーブルが開
示されている。このような海底ケーブルにおいて、通信
用として複合された光ファイバユニットの一部を懸錨感
知用として使用することが考えられるが、この場合、通
信用光ファイバユニットと懸錨感知用ユニットに過大な
側圧が加わったときの感度差(光ファイバロスの増加特
性)がなく、海底ケーブルが正常な段階での懸錨の感知
が不可能である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解消し、懸錨等の側圧に対して高い感知能力を有する光
複合海底電力ケーブルとそれを用いた懸錨感知方法を提
供するもので、その特徴は、光ファイバを収納した金属
管の複数本あるいは金属管とプラスチック紐を撚合せて
構成した懸錨感知用光ユニットを、電力ケーブル心の外
側に配列して複合した光複合海底電力ケーブルとそれを
用いた懸錨感知方法にある。
【0008】
【作用】海底ケーブルに錨が引っかかったり、のったり
して過大な側圧が加わると、前述のように光ファイバを
収納した金属管にも側圧が加わる。このとき金属管が単
心であると、その内層のプラスチックシースによって側
圧が緩和され金属管が変形するに到らないことがある。
又海底ケーブルは一般に外側に鉄線外装が施されてお
り、ケーブルへの過大な側圧も内部に伝わりにくく、特
に二重鉄線外装ケーブルや外層の鉄線外装のピッチを小
さくし、耐外傷性を向上させたアイリッシュ外装の場合
は懸錨を感知することは極めて困難である。
【0009】しかしながら、本発明のように、懸錨感知
用光ユニットを光ファイバを収納した金属管の複数本を
撚合せて構成すると、金属管同士が接触しているヶ所で
は点ないし線接触であるため、比較的小さい側圧でも金
属管が変形し易く、収納されている光ファイバのロスも
増加し易い。
【0010】
【実施例】図1(イ)は本発明の光複合海底電力ケーブ
ルの具体例の横断面図で、図1(ロ)は複合される懸錨
感知光ユニットの横断面図、図1(ハ)は通信用光ユニ
ットの横断面図である。図面において、1は電力ケーブ
ル心、2は鉛等の金属シース、3はポリエチレン等のプ
ラスチックシースである。プラスチックシース3の外周
上には懸錨感知用光ユニット4及び通信用光ユニット5
が、ナイロン、ポリエステル等のプラスチック介在紐6
とともに配列されており、その外側には二重の鉄線外装
7が施されている。
【0011】懸錨感知用光ユニット4は図1(ロ)に示
すように、光ファイバ心線41を収納した金属管41の3本
を撚合せ、その外側にプラスチックシース43を設けて構
成されている。又通信用光ユニット5は図1(ハ)に示
すように、光ファイバ心線52を収納した金属管51の外周
上にプラスチックシース53を設けて構成されている。上
記金属管41、51はステンレスが製造上及び耐腐食性の点
から望ましいが、銅管やアルミ管でもよい。又プラスチ
ックシース43、53としてはナイロン、ポリエチレン、ポ
リエステル等が用いられる。
【0012】図2(イ)及び(ロ)はいずれも懸錨感知
用光ユニットの他の構造例の横断面図である。図2
(イ)は内部に光ファイバ心線42を収納し、外周上にプ
ラスチックシース43' を施した金属管41の3本を撚合せ
て構成したものである。又図2(ロ)は光ファイバ42を
収納し、外周上にプラスチックシース43' を施した金属
管41とプラスチック紐44を撚合せて構成したもので、プ
ラスチック紐44としてはナイロン、ポリエステルが用い
られ、光ファイバ入り金属管41のシース材料より硬い材
質を使用するのが望ましい。なお、図1(イ)及び図2
(イ)(ロ)において、懸錨感知用光ユニットとして3
心構成のものを示したが、2心構成等、複数本撚合せた
ものでよい。
【0013】上述のような光複合海底電力ケーブルに用
いて、懸錨等を検知するには、上記ケーブルに複合され
ている懸錨感知用ユニットの光ファイバの一端にOTD
Rを持続するか、一端に光源、他端に光パワーメータを
接続しておき、光ロスを測定することにより容易に実施
できる。
【0014】図1に示すような、光複合二重鉄線外装海
底ケーブルにおいて、懸錨感知ユニットとして内部に光
ファイバ心線を収納し、外側にプラスチックシースを設
けたステンレス管の3本を撚合せ包絡円外径を4mmに構
成したものと、内部に光ファイバ心線を収納し、外側に
プラスチックシースを設けたステンレス管1本で構成し
た外径4mmの懸錨感知用ユニットを用い、図4(ロ)に
示すような懸錨を模擬試験の結果は図4(イ)に示す通
りであり、3心構成の光ユニットタイプAが単心の光ユ
ニットBに比して光ロスの増加が顕著にあらわれ、懸錨
が高感度で感知できることが確認された。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光複合海
底電力ケーブルによれば、懸錨等の側圧に対して高い感
度を有しているため、懸錨や漁具等による過大な側圧が
加わるような海底ケーブルとして利用するとき、光ファ
イバのパワーロスを測定することにより、感度よく外圧
を感知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(イ)は本発明の光複合海底電力ケーブル
の具体例の横断面図、図1(ロ)は複合する懸錨感知用
光ユニット、図1(ハ)は通信用光ユニットのそれぞれ
横断面図である。
【図2】図2(イ)及び(ロ)はいずれも懸錨感知用光
ユニットの他の構造例の横断面図である。
【図3】図3(イ)及び(ロ)はいずれも従来の懸錨感
知用光ケーブルの構造例の横断面図である。
【図4】図4(イ)は懸錨を横擬した圧縮試験結果の光
ロスの増加と圧縮荷重の関係図、図4(ロ)は上記試験
の説明図である。
【符号の説明】
1 電力ケーブル心 2 金属シース 3 プラスチックシース 4 懸錨感知用光ユニット 41 金属管 42 光ファイバ心線 43 プラスチックシース 5 通信用光ユニット 6 プラスチック介在紐 7 鉄線外装
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬川 幸雄 尾道市新高山三丁目1170−27 中国電力 株式会社尾道電力所内 (72)発明者 安松 成陳 尾道市新高山三丁目1170−27 中国電力 株式会社尾道電力所内 (72)発明者 森田 忠光 尾道市新高山三丁目1170−27 中国電力 株式会社尾道電力所内 (56)参考文献 実開 平4−118522(JP,U) 実開 昭60−163627(JP,U) 実開 昭60−67610(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 11/22 H01B 7/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバを収納した金属管の複数本あ
    るいは金属管とプラスチック紐を撚合せて構成した懸錨
    感知用光ユニットを、電力ケーブル心の外側に配列して
    複合したことを特徴とする光複合海底電力ケーブル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光複合海底電力ケーブル
    に複合されている懸錨感知用光ユニットの光ファイバの
    光パワーロスを測定することによって懸錨を感知するこ
    とを特徴とする光複合海底電力ケーブルの懸錨感知方
    法。
JP31575894A 1994-11-25 1994-11-25 光複合海底電力ケーブル及びそれを用いた懸錨感知方法 Expired - Lifetime JP3386262B2 (ja)

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JPH08153423A JPH08153423A (ja) 1996-06-11
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