JP3385281B1 - 光ディスク、記録方法及び、光ディスク製造方法 - Google Patents

光ディスク、記録方法及び、光ディスク製造方法

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JP3385281B1
JP3385281B1 JP2002235944A JP2002235944A JP3385281B1 JP 3385281 B1 JP3385281 B1 JP 3385281B1 JP 2002235944 A JP2002235944 A JP 2002235944A JP 2002235944 A JP2002235944 A JP 2002235944A JP 3385281 B1 JP3385281 B1 JP 3385281B1
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Abstract

【要約】 【課題】バーコードを書き込んだ場合、そのバーコード
を読み取るためには、ディスクのデータ領域のデータの
読み取りモード以外に、バーコード読み取りに特有のレ
ーザを設定する必要がある 【解決手段】光の照射により読み取り可能な信号を含む
データ領域と、前記データ領域の上に形成された反射膜
とを備えた光ディスクにバーコードパターンを記録する
方法であって、前記データ領域の上の前記反射膜にレー
ザーによりバーコードパターンを形成し、前記バーコー
ドパターンが前記光ディスクのトラック上に形成される
バーコードパターン記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、記録
方法及び、光ディスク製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ROM型光ディスクの普及に伴
い、海賊版ディスクが登場し、著作権者の権利を侵害し
ている。
【0003】これは、ROMディスクの製造装置が容易
に入手できるようになり、かつ操作が簡単になったこと
による。
【0004】海賊版業者は、CDのソフトの論理データ
のみを抽出し、磁気テープに落とし、原盤作成装置にセ
ットするだけで、CDの原盤ができる。この1枚の原盤
をもとに数十万枚の海賊版ディスクがプレス成形でき
る。この場合、海賊版業者は著作権料を支払わないため
安い価格で海賊版ディスクを販売し、利益を上げてい
る。当然、この分だけ著作権者は損害を被ることにな
る。今のCD規格においては、CDの論理データを読み
出す機能しかなく、ディスクの物理的特徴を検出する機
能をもってない。このため論理データをビット複写によ
りコピーするだけで、海賊版CDが作成できる。
【0005】この物理的特徴を識別する機能を追加する
ことにより、海賊版を防止する方法が従来技術として知
られている。
【0006】これは、原盤に物理的なマークを加える規
格を新たに作ることにより、この規格のディスクの海賊
版の製造を防止する。従来例として特開平5−3251
93に示すような海賊版防止方式が知られている。この
方式はカッティング時に、意図的に特定の領域の記録時
に記録ビームをトラッキング方向に走査させ、ウォブリ
ングを原盤上に形成する。このディスクを再生する時は
再生プレーヤ側で、ウォブリング検出回路を設け、この
ウォブリングが特定の領域にあるかどうかをチェックす
る。特定のウォブリング周波数のウォブリングが特定の
領域にある場合は正規ディスク、ない場合は海賊版ディ
スクと判断する。
【0007】つまり、ウォブリング機能をもつ特殊な原
盤製造装置を用いて、予め設定された物理マークの設計
データに基づき、原盤にその物理マークを作成するもの
である。従って、海賊版業者はこの特殊な原盤製造装置
も物理マークの設計データも、もってないため、海賊版
ディスクを製造できない。この場合、この規格のディス
クには全て海賊版防止マークをつける必要がある。しか
し、この物理マークは正規ディスクを観察することによ
り得られるので、この特殊な原盤製造装置を海賊版業者
が入手した段階で海賊版が製造されるという問題点があ
った。本明細書ではこの原盤に物理マークを設けるタイ
プの海賊盤防止方式を原盤レベル方式と呼ぶ。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】他にも、この原盤レベ
ル方式でさらに複雑な物理マークを作成する方法が提案
されている。しかし、原盤レベルで如何に複雑な物理マ
ークを作成しても、正規ディスクの樹脂を溶かして、直
接全く同じ物理形状のレプリカを作成する原盤複製方法
であるレプリカ方式が知られている。この方法は原盤1
枚を複製するのに時間がかかり、高コストであるが、海
賊版原盤1枚から数十万枚のディスクが成形できるの
で、海賊版ディスク1枚あたりのコストは安い。従っ
て、今後登場するレプリカ方式の普及に伴い、原盤レベ
ルの海賊版防止技術の防止効果が無意味化するという問
題点があった。
【0009】さらに、従来の技術には次のような問題点
があった。すなわち、IDなどをバーコード化し、光デ
ィスクへ書き込んだ場合、そのバーコードを読み取るた
めには、ディスクのデータ領域のデータの読み取りモー
ド以外に、バーコード読み取りに特有のレーザを設定し
たり、バーコード読み取りのための特別な読み取り位置
を指定する必要があるという問題点があった。
【0010】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、光の照射によ
り読み取り可能な信号を含むデータ領域と、前記データ
領域の上に形成された反射膜と、を備え、前記データ領
域上の前記反射膜には情報を表すバーコードバターンが
形成されている光ディスクである。
【0012】又、本発明は、光の照射により読み取り可
能な信号を含むデータ領域と、前記データ領域の上に形
成された反射膜とを備えた光ディスクにバーコードパタ
ーンを記録する方法であって、前記データ領域の上の前
記反射膜にレーザーによりバーコードパターンを形成
し、前記バーコードパターンが前記光ディスクのトラッ
ク上に形成されるバーコードパターン記録方法である。
【0013】又、本発明は、光の照射により読み取り可
能な信号を含むデータ領域を形成するステップと、前記
データ領域上に反射膜を形成するステップと、前記反射
層にレーザーによりバーコードパターンを形成するステ
ップと、を備え、前記バーコードパターンが前記光ディ
スクのトラック上に形成される光ディスクの製造方法で
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる、光ディス
ク、記録方法及び、光ディスク製造方法の実施例を構成
と動作を伴せて説明する。
【0015】本実施例では、先ず、前半部(1)におい
て、ディスクを作成すること、レーザを利用してマーキ
ングを作成すること、そのマーキングの位置情報を読み
取ること、さらにその位置情報等を暗号化等して光ディ
スクに書き込むこと、そしてその光ディスクのプレーヤ
側の再生動作などについて述べる。なお、その暗号化の
点と再生動作に関しては簡単に述べる。
【0016】次に、後半部(2)において、その簡単に
述べられた、マーキング位置情報等の暗号化等、光ディ
スクの位置情報等復号再生等について詳細に説明する。
又、その他の、海賊版防止に関する様々な工夫について
も述べる。
【0017】なお、本明細書においては、レーザートリ
ミングはレーザーマーキングとも呼び、光学マーキング
無反射部は単に、マーキング、あるいは光学マーキン
グ、ディスク固有の物理ID等とも呼ぶ。
【0018】(1) 第1図は、ディスク作成工程から
光ディスクの完成までの全体の大きな流れを示すフロー
チャートである。
【0019】まずソフト会社がソフト制作820におい
てソフトのオーサリングを行う。完成したソフトは、ソ
フト会社から、ディスク製造工場に渡される。そして、
ディスク製造工場のディスク製造工程816では、ステ
ップ818aで完成したソフトを入力して、原盤を作成
し(ステップ818b)、ディスクを成形し(ステップ
818e、ステップ818g)、それぞれのディスクに
反射膜を作成し(ステップ818f、ステップ818
h)、それら2枚のディスクを貼り合わせて(ステップ
818i)、DVDやCD等のROMディスクを完成さ
せる(ステップ818m等)。
【0020】このようにして完成したディスク800
は、ソフトメーカーもしくはソフトメーカーの管理下に
ある工場に渡され、二次記録工程817においては、第
2図に示すような、海賊版防止のマーキング584を施
された後(ステップ819a)、測定手段によりこのマ
ークの正確な位置情報を読み取り(ステップ819
b)、ディスク物理特徴情報としての位置情報を得る。
ステップ819cでこのディスク物理特徴情報を暗号化
する。ステップ819dでは、この暗号をPWM変調し
た信号をレーザにより、バーコード信号としてディスク
上に記録する。なおステップ819cでソフトの特徴情
報とディスク物理特徴情報を合成した情報を暗号化して
もよい。
【0021】さらに、上記各工程を詳しく具体的に述べ
る。すなわち、第4図、第5図、第8図〜第12図など
を用いて本発明による詳細な光ディスクのディスク作成
工程とマーキング作成工程とマーキング位置読み取り工
程と暗号書き込み工程を説明する。尚、第6図、第7図
を用いて、反射層が2つある場合について、補足説明を
加える。また、ここでマーキング作成工程とマーキング
位置読み取り工程と書き込み工程を総合して二次記録工
程と呼ぶ。
【0022】(A)まず、ディスク作成工程について説
明する。第4図に示すディスク作成工程806では、工
程(1)で、透明基板801を成形する。工程(2)で
アルミや金等の金属をスパッタリングさせ、反射層80
2を形成する。別の工程で作成した基板803に紫外線
硬化樹脂の接着層804をスピンコートにより塗布し、
反射層802をもつ透明基板801と張り合わせた後、
高速回転させ張り合わせ間隔を均一にさせる。外部から
紫外線を照射することにより硬化し、2枚は固く接着さ
れる。工程(4)でCDやDVDのタイトルが印字され
た印刷層805をスクリーン印刷やオフセット印刷で印
刷する。こうして、工程(4)で通常の貼り合わ型の光
ROMディスクが完成する。
【0023】(B)次に、第4図と第5図を用いて、マ
ーキング作成工程について説明する。第4図において、
YAG等のパルスレーザー813を用いて、集束レンズ
814によりレーザー光を反射層802近傍に集束させ
ることにより、第5図の工程(6)に示すように無反射
部815を形成する。即ち、第5図の工程(6)におい
て形成された無反射部815から工程(7)の波形
(A)に示すように顕著な波形が再生される。この波形
をスライスすることにより波形(B)のようなマーキン
グ検出信号が得られ、信号(d)に示すようなアドレ
ス、そして、信号(e)に示すようなアドレス、フレー
ム同期信号番号、再生クロック数の階層的なマークの位
置情報が測定できる。
【0024】尚、ここで、上述したように、第6図、第
7図を用いて、別のタイプのディスク(2層式の張り合
わせディスク)について、補足説明を加える。
【0025】即ち、第4図、第5図は、反射層が片側の
基板801にのみ形成されるいわゆる一層式の張り合わ
せディスクの場合を示していた。これに対して、第6
図、第7図は、反射層が、基板801、803の両方に
形成される、いわゆる2層式の張り合わせディスクの場
合を示している。両者は、レーザトリミングを行う上
で、基本的には、同じ工程(5)(6)で処理される
が、主なる相違点を簡単に説明する。まず、1層式の場
合は、反射層が70%以上の高反射率を有するアルミの
膜であるのに対して、2層式の場合は、読みとり側の基
板801に形成される反射層802が、30%の反射率
を有する半透過性の金(Au)の膜であり、印刷層側の
基板803に形成される反射層802は、上記1層式の
場合と同じものである。次に、2層式の場合は、1層式
に比べて、接着層804が、光学的に透明であること、
厚みが均一であること、レーザトリミングにより光学的
な透明性を失わないこと等の光学的な精密度が要求され
る。又、第7図(7)、(8)、(9)では2層の記録
層のディスクの第1層の波形を示す。2層目の波形その
ものは1層目の波形に比べて単に信号レベルが低いだけ
でさほど変わらない。しかし、1層と2層は張り合わせ
てあるため両者の相対位置精度はランダムであり数百ミ
クロンの精度でしか制御できない。後で説明するが、レ
ーザービームは2枚の反射膜を貫通しているため、海賊
版ディスクをつくるには、例えば第1マークの1層目の
位置情報と2層目の位置情報を正規ディスクと同じ値に
一致させる必要がある。しかし一致させるには、サブミ
クロンに近い張り合わせ精度が必要であるため、2層方
式の海賊版ディスクの製造は事実上不可能となる。
【0026】ここで、この光学マーキング無反射部作成
技術について、以下の(a)〜(d)で、張り合わせタ
イプと単板タイプについて、更に詳しく、第8図〜第1
2図等を参照しながら説明する。第8図(a),(b)
は、光学マーキング無反射部を平面的に見た場合の顕微
鏡写真であり、第10図は、2層式の張り合わせディス
クの無反射部の略示断面模式図である。
【0027】(a)5μj/パルスのYAGレーザーを
用いて0.6mm厚のディスクを張り合わせた合計1.
2mm厚のROMディスクの0.6ミリの深さにある5
00オングストロームのアルミ層にレーザーを照射した
ところ、第8図(a)の750倍の顕微鏡写真に示すよ
うな12μm幅のスリット状の無反射部815が形成さ
れた。この場合、750倍の顕微鏡写真では、無反射部
815には、アルミの残りカスは全く確認できなかっ
た。無反射部815と反射部との境界部には2000オ
ングストロームの厚みで、2μm幅の厚く盛り上がった
アルミ層が観察できた。第10図(a)に示すように内
部では大きな破損が起こっていないことを確認した。こ
の場合、パルスレーザーの照射によりアルミの反射層が
溶融し、表面張力により両側の境界部に蓄積される現象
がおこっていると考えられる。我々は、これをHMST
記録方式と呼ぶ(Hot Melt Surface Tention Recording
Method)。この現象は貼り合わせディスク800にのみ
観察される特徴的な現象である。更に、第11図に、上
記レーザートリミングによる無反射部の断面を、透過電
子顕微鏡(TEM)により観察した結果を基にした模式
図を示す。尚、同図によれば、アルミの膜厚増大部の巾
方向領域を1.3μm、厚みを0.20μmとすると、
その部位での増大アルミの量は、1.3×(0.20−
0.05)=0.195μm2となる。レーザー照射部
領域(10μm)の半分の領域(5μm)にあったアル
ミの量は、5×0.05=0.250μm2となる。従
って、それらの差を計算すると、0.250−0.19
5=0.055μm2となる。これを長さに、換算する
と、0.055/0.05=1.1μmとなる。このこ
とから、厚みが0.05μmのアルミ層が1.1μmの
長さだけ残留していることになり、事実上、レーザー照
射部のアルミはほぼ全部、膜厚増大部に引き寄せられた
と考えてよい。このように、同図による解析の結果から
も、上記特徴的な現象についての説明が正しいことが分
かる。
【0028】(b)次に、単板の光ディスク(1枚のデ
ィスクにより構成される光ディスク)の場合について説
明する。片面の成形ディスクの0.05μm厚のアルミ
の反射膜に同じパワーのレーザパルスを加えた場合の実
験結果を第8図(b)に示す。図に示されているように
アルミの残査が残っており、このアルミ残査が再生ノイ
ズになるため、高い密度とエラーの少なさが要求される
光ディスクの情報の2次記録用途には適していないこと
がわかる。又、貼り合わせと異なり第10図(b)に示
すように単板ディスクの場合、無反射部がレーザートリ
ミングされる時、必ず保護層862が破損する。破損の
程度はレーザーパワーにより様々であるが、レーザーパ
ワーを精密に制御しても破損はさけられない。さらに我
々の実験では保護層862の上に数百μmの厚さでスク
リーン印刷された印刷層805が熱吸収率の大きい場合
破損された。単板の場合、保護層の破損に対処するた
め、保護層をもう一度塗布するか保護層を塗布する前に
レーザーカットすることが必要となる。いずれにしても
単板方式ではレーザーカット工程がプレス工程の中に限
定されるという課題が予想される。従って単板ディスク
の場合、有効度は高いが、用途が限定される。
【0029】(c)以上は、2層式の張り合わせディス
クを用いて、単板のディスクと張り合わせディスクとの
比較を説明した。上記説明からわかるように、1層式の
張り合せたディスクの場合でも、2層式の場合と同様の
効果が得られる。従って、ここでは、第12図(a)、
(b)等を用いて、1層式の場合について、更に説明す
る。第12図(a)に示すように反射層802の一方
は、ポリカからなる透明基板801で、もう一方は硬化
した状態の接着層804と基板により充填された密閉状
態となっている。この状態で、パルスレーザーを集束さ
せ加熱すると、反射層802に本実験の場合70nsの
短い時間に5μJ/パルスの熱が10〜20μmの直径
の円形のスポットに加わる。このため瞬時に融点である
600℃に達し溶融状態になる。熱伝導により近接した
透明基板801のごく一部が溶け、接着層804も一部
が溶ける。第12図(b)に示すようにこの状態で溶融
したアルミは表面張力により、両側に張力が加わるた
め、溶けたアルミは境界部821a、821bに集ま
り、集中部822a、822bが形成され再び固まる。
こうしてアルミの残査のない無反射部584が形成され
る。よって、第10図(a)に示すように貼り合わせデ
ィスクにすることにより、レーザートリミングした場合
はっきりとした無反射部584が得られる。単板の場合
に発生する保護膜の破壊による外部環境への反射層の露
出は、レーザーパワーを最適値より10倍以上上げても
みられなかった。レーザートリミングの後、第12図
(b)に示すように無反射部584は2枚の透明基板8
01によりサンドウィッチ構造になるとともに両側が接
着層804により、外部の環境から遮断されているため
環境の影響から保護されるという効果がある。
【0030】(d)さらに、ディスクを2枚張り合わせ
ることによる、他の利点について、説明する。バーコー
ドで二次記録した場合、第10図(b)に示すように、
単板ディスクでは不正業者が、保護層を除去することに
よりアルミ層を露出させられる。このため、正規ディス
クのバーコード部にアルミ層を再度蒸着し、再度別のバ
ーコードをレーザートリミングすることにより、暗号化
されていないデータ部を改ざんされる可能性がある。例
えば、ID番号を平文、もしくは主暗号と分離して記録し
た場合、単板では改ざんされ、他のパスワードでソフト
の不正使用が行われる可能性がある。しかし、第10図
(a)のように貼り合わせディスクに二次記録した場
合、貼り合わせディスクを2枚にはがすのは困難であ
る。このことに加えて、はがす時にアルミ反射膜が部分
的に破壊される。海賊版防止マーキングが破壊された場
合、海賊版ディスクと判別され、作動しなくなる。従っ
て、貼り合わせディスクの場合不正改ざんした場合の歩
留りが悪くなり、経済的に不正改ざんが抑制される。特
に、2層式の貼り合わせディスクの場合、ポリカ材料は
温度湿度の膨張係数をもつため、一旦はがした2枚のデ
ィスクの1層と2層の海賊版防止マーキングを数μmの
精度で貼り合わせて量産することは不可能に近い。従っ
て、2層の場合、さらに防止効果は高くなる。こうして
張り合わせディスク800にレーザートリミングするこ
とにより鮮明な無反射部584のスリットが得られるこ
とが明らかになった。
【0031】以上の説明(a)〜(d)で、光学マーキ
ング無反射部の作成技術に関して説明した。
【0032】(C)次に、作成されたマーキング位置の
読み取り工程を説明する。
【0033】第15図は、光ディスクの製作過程におけ
る、光学マーキング無反射部を検出するための低反射光
量検出部586を中心としたブロック部である。又、第
16図は、低反射部のアドレス・クロック位置検出の原
理図である。尚、以下の説明では、便宜上、1枚のディ
スクから構成された光ディスク上の無反射部を読み取り
対象とした場合の動作原理について説明する。この動作
原理は、2枚のディスクを張り合わせた光ディスクの場
合にも勿論当てはまる。
【0034】第15図に示すように、ディスク800を
低反射部位置検出部600を有するマーキング読み取り
装置に装着し、マーキングを読み取った場合、ピットの
有無による信号波型823と無反射部584の存在によ
る信号波型824は信号レベルが大きく異なるため、簡
単な構成の回路で、第9図(a)の波形図に示すように
明確に区別できる。
【0035】この波形をもつ無反射部564の開始位置
と終了位置は、第15図のブロック図の低反射光量検出
部586によって容易に検出される。そして、再生クロ
ック信号を基準信号とすることにより、低反射部位置情
報出力部596において位置情報が得られる。
【0036】第15図に示すように、低反射光量検出部
586の比較器587は光基準値588より低い信号レ
ベルのアナログの光再生信号を検出することにより、低
反射光量部を検出する。検出期間中、第16図の(5)
のような波形の低反射部検出信号を出力する。この信号
の開始位置と終了位置のアドレスとクロック位置を測定
する。
【0037】さて、光再生信号は、AGC590aをも
つ波形整形回路590により、波形整形されデジタル信
号となる。クロック再生部38aは波形整形信号より、
クロック信号を再生する。復調部591の、EFM復調
器592は信号を復調し、ECCは誤り訂正し、デジタ
ル信号が出力される。EFM復調信号は物理アドレス出
力部593において、CDの場合サブコードのQビット
からMSFのアドレスがアドレス出力部594から出力
され、クレーム同期信号等の同期信号が同期信号出力部
595より出力される。クロック再生部38aからは復
調クロックが出力される。
【0038】低反射部アドレス/クロック信号位置信号
出力部596においては、n−1アドレス出力部597
とアドレス信号、そしてクロックカウンター598と同
期クロック信号もしくは復調クロックを用いて、低反射
部開始/終了位置検出部599により低反射部584の
開始点と終了点を正確に計測する。この方法を第16図
の波形図を用いて具体的に説明する。第16図の(1)
の光ディスクの断面図のように、マーク番号1の低反射
部584が部分的に設けられている。第16図(2)の
ような反射信号つまり第16図(3)のようなエンベロ
ープ信号が出力され、反射部において、光量基準値58
8より低くなる。これを光量レベル比較器587により
検出し、第16図(5)のような低反射光量検出信号が
低反射光量検出部586から出力される。又、第16図
(4)の再生デジタル信号に示すように、マーク領域は
反射層がないため、デジタル信号は出力されない。
【0039】次に、この低反射光量検知信号の開始、終
了位置を求めるためには、アドレス情報と第16図
(6)の復調クロックもしくは同期クロックを用いる。
まず、第16図(7)のアドレスnの基準クロック60
5を測定する。n−1アドレス出力部597により、予
め、アドレスnの一つ前のアドレスを検知すると、次の
sync604はアドレスnのSyncであることがわ
かる。このsync604と低反射光量検知信号の開始
点つまり基準クロック605までのクロック数をクロッ
クカウンター598でカウントする。このクロック数を
基準遅延時間TDと定義し、基準遅延時間TD測定部6
08が測定し、記憶する。
【0040】読み取り用再生装置により、回路の遅延時
間が異なるためこの基準遅延時間TDは読み取り用再生
装置により異なる。そこで、このTDを用いて時間遅れ
補正部607が時間補正を行うことにより、設計の異な
る読み取り用再生装置においても低反射部の開始クロッ
ク数が正確に測定できるという効果がある。次に第16
図(8)のように次のトラックの光学マークNo.1に
対する開始、終了アドレス・クロック数を求めるとアド
レスn+12のクロックm+14が得られる。TD=m
+2であるから、クロック数は12に補正されるが説明
ではn+14を用いる。この読み取り用再生装置によ
り、基準遅延時間TDを求めなくとも、ばらつく遅延時
間の影響をなくすもう一つの方法を述べる。この方法
は、第16図(8)のアドレスnのマーク1ともう一つの
マーク2の相対的な位置関係が一致しているかを照合す
ることにより、正規ディスクかどうかを判別できる。つ
まり、TDを変数として無視し、測定したマーク1の位
置A1=a1+TDとマーク2の位置A2=a2+TDの差を求め
るとA1−A2=a1−a2となる。同時に暗号を復号したマー
ク1の位置a1とマーク2の位置情報a2の差a1−a2と一致
するかを照合することにより正規ディスクかどうかを照
合できる。この方式であるとより簡単な構成で基準遅延
時間TDのバラつきを補正した上で位置を照合できると
いう効果がある。
【0041】(D)つぎに暗号書き込み工程を説明す
る。(C)において読み取られた位置情報は、後の
(2)で詳しく述べるようにして暗号化(ディジタル署
名化)され、バーコード等の方法で、光ディスクに書き
込まれる。その様子を示すのが、第3図である。即ち、
第3図(1)においてパルスレーザーにより、反射層が
トリミングされ、同図(2)のようなバーコード状のト
リミングパターンが形成される。再生装置側(プレーヤ
側)では同図(3)のように、波形が部分的に欠落した
エンベロープ波形が得られる。欠落部は通常のピットに
よる信号では発生しない低いレベルの信号を生じさせる
ので、これを第2スライスレベルのコンパレータでスラ
イスすると同図(4)のような低反射部の検出信号が得
られる。同図(5)でこの低反射部検出信号からPWM
復調部621により、暗号を含む信号が復調される。
【0042】以上は、光ディスク作成側の各種工程につ
いて説明した。次に、このようにして、完成した光ディ
スクをプレーヤ側で再生するための、再生装置(プレー
ヤ)について、第41図を用いてその構成と動作を併せ
て説明する。
【0043】同図において、最初に光ディスク9102
の構成を説明する。光ディスク9102に形成された反
射膜(図示省略)には、マーキング9103が施されて
いる。そのマーキング9103の位置が、光ディスクの
製造段階において、位置検出手段によって検出され、そ
の検出された位置がマーキングの位置情報として光ディ
スクに暗号化されて、バーコード9104で書き込まれ
ている。
【0044】位置情報読み取り手段9101は、そのバ
ーコード9104を読み取って、内蔵する復号化手段9
105によって、そのバーコードの内容を復号化して出
力する。マーキング読み取り手段9106は、マーキン
グ9103の現実の位置を読み取って、出力する。比較
判定手段9107は、位置情報読み取り手段9101に
内蔵された復号手段9105による復号結果と、マーキ
ング読み取り手段9106による読み取り結果とを比較
し、両者が所定の許容範囲内で一致しているか否かを判
定する。一致している場合は、光ディスクを再生するた
めの再生信号9108を出力し、一致していなければ、
再生停止信号9109を出力する。制御手段(図示省
略)は、それらの信号に従って、光ディスクの再生動作
を制御し、再生停止信号が出された場合は、不正に複製
された光ディスクである旨の表示を表示部(図示省略)
に行って、再生動作を停止させる。ここで、マーキング
読み取り手段9106は、マーキング9103の現実の
位置を読み取る際に、復号化手段9105の復号結果を
利用してももちろんよい。
【0045】この様な再生装置によれば、不正に複製さ
れた光ディスクを検知して、その再生を停止することが
出来、事実上不正な複製を防止出来る。
【0046】ここで、光ディスクの製造からプレーヤ側
の再生についての説明を終えて、それらの内容に関連す
る、付随的事項について説明する。
【0047】(A)低反射部の位置情報リストである低
反射部アドレス表について説明する。
【0048】(a)即ち、予め工場において、海賊版防
止マーク作成工程により、無作為にレーザーマーキング
を形成する。この様にして、形成されたレーザーマーキ
ングは、同じ形状のものは作れない。次の工程では各デ
ィスク毎に低反射部584を上述したようにしてDVD
の場合、0.13μmの分解能で測定し、第13図
(a)に示すような低反射部アドレス表609を作成す
る。ここで、第13図(a)は、本実施例により作成さ
れる正規のCDの低反射部アドレス表などを表した図で
あり、第13図(b)は、CDが不正複製されたもので
ある場合の図である。この低反射部アドレス表609を
第18図に示すような一方向関数で暗号化し、第2図に
示すように、ディスクを最内周部に、バーコード状の反
射層のない低反射部群584c〜584eを、2回目の
反射層形成工程において、記録する。もしくは第14図
に示すように、CD−ROMの磁気記録部67に記録し
てもよい。第18図は、暗号化に用いる一方向関数によ
るディスク照合のフローチャートであり、第14図は、
ディスク作成装置、及び専用の記録再生装置のブロック
図である。第13図に示すように正規のCDと不法に複
製されたCDでは低反射部アドレス表609、609x
が大幅に異なる。その要因の1つは、上述したように、
レーザーマーキングは、同じ形状のものが作れないから
である。更に、ディスクにおいて予め割り当てられたセ
クタのアドレスが、ディスクの原盤相互間で相違するこ
とも両者が大幅に異なる第2の要因である。
【0049】即ち、ここで、第13図を参照しながら、
マーキングに関して、正規ディスクと海賊版ディスクと
で得られる位置情報の違いを説明する。同図では、上記
第1、第2の要因が重なっている場合である。又、マー
キングは、ディスク上に2つ形成されている。即ち、マ
ーク番号1のマーキングに対して、正規のCDの場合、
アドレス表609に示されているように第1マークは、
論理アドレスA1のセクタの中の開始点より262番目
のクロックの位置にある。1クロックはDVDの場合、
0.13μmであるため、この精度で測定されている。
次に、海賊版CDの場合、アドレス表609xに示され
ているように、アドレスA2のセクタの中の81番目の
クロックの位置にある。このように、第1マークの位置
が正規ディスクと海賊版ディスクでは違うことから海賊
版ディスクを発見することができる。同様に、第2マー
クの位置も異なる。この正規ディスクと位置情報を一致
させるには、アドレスA1のセクタの262番目の位置
の反射膜を1クロック単位つまり、0.13μmの精度
で加工しないと海賊版ディスクは作動しない。
【0050】従って第14図のように、再生装置におい
てこの暗号化された表を復号して、正規の表をつくり、
照合プログラム535により照合することにより、正規
のディスクと不法複製されたディスクを区別することが
でき、複製ディスクの動作を停止できる。第16図の例
では第17図に示すように正規のディスクと不正複製さ
れたディスクでは低反射部アドレス表609、609x
の値が異なる。第16図(8)のように正規ディスクで
はマーク1の次のトラックでは開始終了はm+14、m
+267であるが、第16図(9)のように不法複製さ
れたディスクではm+21、m+277となり異なる。
こうして第17図に示すように低反射部アドレス表60
9、609xの値が異なり複製ディスクを判別できる。
この低反射部アドレス表609をもつディスクを不法複
製業者が複製する場合は、彼らは第16図(8)に示す
ように再生クロック信号の分解能で正確にレーザートリ
ミングを行う必要がある。DVDディスクの場合、第27
図(5)に示すように再生クロックパルスの周期Tをディ
スク上の距離に換算した場合0.13μmになる。従って、
不法複製するには0.1μmのサブミクロンの分解能で反射
膜を除去することが要求される。確かに光ディスク用の
光ヘッドを用いた場合、サブミクロンの精度でCD-Rのよ
うな記録膜に記録できる。しかし、この再生波形は第9
図(c)のようになり、第9図(a)のような特異な波形
824は反射膜を除去しない限り得られない。
【0051】(b)従ってこの反射膜をとり除く海賊版
の量産方法としてはYAG等の大出力レーザーを用いたレ
ーザートリミングが1番目の方法として考えられる。現
状では最も精度の高い工作用レーザートリミングの加工
精度は数μmしか得られない。半導体のマスク修正用レ
ーザートリミングにおいても1μmが加工精度の限界で
あるといわれている。つまり、レーザートリミングでは
0.1μmの加工精度を量産レベルで達成することは難し
い。
【0052】(c)二番目の方法として、現在サブミク
ロンの加工精度を達成しているのは、超LSIの半導体マ
スクの加工用のX線露光装置やイオンビーム加工装置が
知られているが、非常に高額な装置で1枚あたりの加工
時間も要するため、ディスク1枚毎に加工すると1枚の
コストは高額なものとなる。従って、現行では殆どの正
規ディスクの販売価格を上回るコストとなり、採算がと
れなくなり、海賊版ディスクを作る意味がなくなってし
まう。
【0053】(d)以上のように第1の方法であるレー
ザートリミングでは、サブミクロン加工が困難なため、
海賊版ディスクの量産が困難である。又、第2の方法で
あるX線露光等のサブミクロン加工技術では、1枚あた
りのコストがかかりすぎて、経済面で海賊版ディスクの
生産が無意味となる。従って、低コストのサブミクロン
の量産加工技術が実用化されるのまでの間、海賊版の複
製は防止される。このような技術が実用化されるのは遠
い将来のことであるので海賊版の生産は防止される。ま
た2層ディスクの各層に低反射部を設けた場合、第33
図に示すように上下のピットを合わせて精度よく貼りあ
わせないと海賊版ディスクは複製できないため、防止効
果はさらに上がる。
【0054】(B)次に、低反射部のディスク上の配置
角度を所定のように特定する事項について説明する。
【0055】本発明では、反射層レベルつまり低反射部
マーキングだけで充分な海賊版防止効果がある。この場
合、原盤は複製品であっても防止効果がある。しかし、
原盤レベルの海賊版防止技術と組み合わせることによ
り、さらに防止効果を高められる。低反射部のディスク
上の配置角度を第13図(a)の表532aと表609
のように特定すると、海賊版業者は原盤の各ピットの配
置角度の状態まで正確に複製する必要がある。海賊版の
コストが上がるため、抑制効果がさらに上がる。
【0056】(C)次に、ここで本発明のポイントをま
とめる。本発明では正規業者は数十μmの加工精度の汎
用のレーザートリミング装置で加工すれば、正規のディ
スクが作れる。測定精度には0.13μmが要求される
が、これは民生用のDVDプレーヤーの一般的な回路で
測定できる。この測定結果を暗号の秘密鍵で暗号化する
ことにより正規ディスクが生産できる。つまり、正規業
者は秘密鍵と0.13μmの測定精度の測定器のみが要
求され、要求される加工精度は2〜3桁悪い数十μmで
ある。従って、一般のレーザ加工装置でよい。一方、海
賊版業者は、秘密鍵をもっていないため、正規ディスク
の暗号をそのままコピーせざるを得ない。この暗号の位
置情報つまり、正規ディスクの位置情報に対応した物理
マークを0.13μmの加工精度で加工する必要があ
る。つまり正規業者の加工機より2桁高い加工精度の加
工機で低反射部マークを作成する必要がある。この2桁
高い加工精度つまり、0.1μmの精度による量産は技
術的にも経済的にも近い将来を考えても困難である。こ
のため、海賊版ディスクはDVD規格存続中は防止され
ることになる。つまり、本発明の一つのポイントは一般
的に測定精度が加工精度より数桁高いことを利用してい
る点にある。
【0057】以上のことはCLVの場合、前述のように
原盤のアドレスの座標配置が異なることを利用してい
る。第19図に実際のCDのアドレスの位置について測
定した結果を示す。一般に、ディスク原盤は、一定回転
数つまり等角速度(CAV)でモーターを回転させて記
録されたものと、一定の線速度つまり等線速度(CL
V)でディスクを回転させて記録されたものの2種類が
ある。CAVディスクの場合、論理アドレスは所定の角
度上に配置されるため、論理アドレスと原盤上の物理的
配置角度は何度原盤を作成しても全く同じである。しか
し、CLVディスクの場合、線速度しか制御しないた
め、論理アドレスの原盤上の配置角度はランダムにな
る。第19図の実際のCDの論理アドレスの配置測定結
果に示すように、全く同じデータを原盤作成装置で記録
しても、トラッキングピッチや開始点や線速度が毎回微
妙に違い、この誤差が累積されるため、物理的配置が異
なる。第19図では、第1回目に作成した原盤の各論理
アドレスのディスク上の配置を白丸で示し、第2回目、
第3回目に作成して原盤の配置を黒丸、三角で示す。こ
のように原盤を作成する毎に論理アドレスの物理配置が
ことなることがわかる。尚、第17図は、正規のディス
クと不正複製されたディスクの低反射部アドレス表の比
較図である。
【0058】以上、原盤レベルの防止方式を述べた。こ
れは、同じ論理データから原盤作成装置を用いてCDや
DVDのようなCLV記録の原盤を作成した場合、第1
9図に示すように、正規ディスクと海賊版ディスクで
は、各ピットの原盤上の物理的配置が原盤毎に異なる。
この点に着目して正規ディスクと海賊版ディスクの識別
を行うものである。原盤レベルの海賊版防止技術は単純
に正規ディスクのデータのみを複写した論理レベルの海
賊版を防止できる。しかし、最近ではより高度の技術を
もつ海賊版業者が登場し、正規ディスクのポリカ基板を
溶かすことにより、正規ディスクと全く同じ物理形状の
レプリカの原盤を作成することが可能となっている。こ
の場合、原盤レベルの海賊版防止方式は破られてしま
う。この新たな海賊版ディスクの生産を防止するため、
本発明では反射膜にマーキングする反射層レベルの海賊
版防止方式を考案した。
【0059】さらに、本発明の方法では、上述のよう
に、例え原盤が同じでも、原盤を用いて成形されたディ
スク一枚毎に反射膜作成工程で反射膜を一部削除するこ
とによりマーキングを作成する。従って、ディスク毎に
低反射部マーキングの位置や形状が異なる。サブミクロ
ンの精度で正確に反射膜を部分的に削除することは、通
常工程では不可能に近い。従って本発明のディスクを複
製することは経済的に成立しないため、複製防止の効果
は高い。
【0060】尚、第20図に低反射部アドレス表による
複製CDの検出フローチャート図を示す。再生装置の光
ヘッドや回路等の設計により、光マークの検出に要する
遅延時間が、ごくわずかであるが異なる。この回路遅延
時間TDは設計時点もしくは量産時点で、予測できる。
光マークはフレーム同期信号からのクロック数つまり時
間を測定して位置情報を得る。このためこの回路遅延時
間の影響により、光マークの位置情報の検出データに誤
差が生じる。すると正規のディスクまで海賊版ディスク
であると判定してしまい正規の使用者に迷惑を与える。
そこで、回路遅延時間TDの影響を軽減する工夫を述べ
る。又、ディスクの購入後についた傷により、再生クロ
ック信号が途切れるため光マークの位置情報の測定値に
数クロックの誤差が生じることから、これについての対
策として、ディスクに第27図の許容誤差866と合格
回数867を記録し、再生時における測定値の許容誤差
を実状に応じて認めるとともに、合格回数867に達し
た時点で、再生を許可することによりディスクの表面の
傷による誤差の許容範囲をディスクの出荷時に著作権者
がコントロールできる工夫を第20図を用いて説明す
る。
【0061】即ち、第20図において、ステップ865
aでディスクを再生して、本発明のバーコード記録部も
しくはピット記録部より暗号化された位置情報を入手す
る。ステップ865bで復号もしくは署名検証を行い、
ステップ865cで光マークの位置情報リストを得る。
次に再生回路の遅延時間TDが再生装置の第15図の回
路遅延時間記憶部608aの中に入っている場合はステ
ップ865hより、TDを読み出し、ステップ865x
へ進む。TDが再生装置にない時、もしくはディスクに
測定命令が記録されている時は、ステップ865dに進
み基準遅延時間の測定ルーチンに入る。アドレスNs−
1を検知すると次のアドレスNsの開始位置がわかる。
フレーム同期信号と再生クロックをカウントし、ステッ
プ865fで基準の光マークを検知する。ステップ86
5gで回路遅延時間TDを測定し、記憶する。なお、こ
の動作は第16図(7)を用いて後述する動作と同じで
ある。ステップ865xでアドレスNmの中にある光マ
ークを測定する。ステッブ865i,865j,865
k,865mにおいてはステップ865d,865y,
865f,865yと同様にして、光マークの位置情報
をクロック単位の分解能で検出する。次にステップ86
5nで、海賊版ディスクの検知ルーチンに入る。まず、
回路遅延時間TDを補正する。ステップ865pで、第
27図に示すディスクに記録されている許容誤差866
つまりtAと合格回数867を読み出し、ステップ86
5gで測定した位置情報が許容誤差tAの範囲に収まっ
ているかを照合する。ステップ865rでこの結果がO
Kなら、ステップ865sで、照合したマーク数が合格
回数に達したかをチェックし、OKならステップ865uで
正規ディスクと判別し、再生を許可する。まだ、合格回
数に達していない場合はステップ865zへ戻る。ステ
ップ865rでNOの場合は、ステップ865fで誤検
出回数がNAより少ないかをチェックしOKの場合の
み、ステップ865sへ戻る。OKでない時は、ステッ
プ865vで不正ディスクと判定して停止する。
【0062】以上のようにして、再生装置の回路遅延時
間TDをICのROM内に記録してあるので、より正確
に光マークの位置情報が得られる。又、ディスクのソフ
ト毎に許容誤差866と合格回数を設定することにより
購入後のディスクについた傷に対して、実態に合わせて
海賊版ディスクの判定基準を変更できるので、正規ディ
スクを誤判別する確率が低くなるという効果がある。
【0063】(D)ここで、2枚のディスクを張り合わ
せた光ディスクにおける光学マーキング無反射部の読み
取りに関する説明における、上記動作原理では、触れな
かった点を中心として述べる。
【0064】即ち、第16図のように開始位置のアドレ
ス番号、フレーム番号、クロック番号が1T単位の分解
能つまり、DVD規格においては一般プレーヤーで0.
13μmの分解能で本発明の光学マークを正確に測定で
きる。第16図の光学マークのアドレスの読みとり方法
をDVD規格に適用したものを第27図と第28図に示
す。第16図と同じ動作原理であるため第27図、第2
8図の信号(1)(2)(3)(4)(5)の説明は省
略する。
【0065】ここで、CDの場合の低反射部の位置検出原
理図である第16図と、DVDの場合の第27図、第28
図との対応について述べる。
【0066】第16図(5)は、第27図(1)、第28
図(1)に対応する。第16図(6)の再生クロック信号
は、第27図(5)、第28図(5)に対応する。第16
図(7)のアドレス603は、第27図(2)、第28図
(2)に対応する。
【0067】第16図(7)のフレームSync604は、第2
7図(4)、第28図(4)に対応する。第16図(8)
の開始クロック番号605aは、第27図(6)の再生チャ
ンネルクロック番号に対応する。第16図(7)の終了
クロック番号606に代えて、第27図(7)、第28図
(7)では6bitのマーキング長を用いてデータの圧縮を
計っている。
【0068】図示するようにCDとDVDでは基本的に検出
動作は同じであるが、第1の違いとして第27図(7)
の1bitのマークの層識別子に603aに示すように、低反射
部が1層であるか、2層であるかの識別子が入っている
点が異なる。DVDの2層の場合、上述のように防止効果
が高まる。第2の違いとして線記録密度が倍近く高いた
め、再生クロックの1Tが0.13μmと短くなり、より位置
情報の検出分解能が上がり、防止効果が高い。
【0069】第27図の場合、2層の反射層をもつ2層
式の光ディスクを用いた場合の一層目の信号を示し、信
号(1)は1層目の光学マークの開始位置を検出した状
態を示す。第28図は2層目の信号の状態を示す。
【0070】2層目を読み出す時は、第15図の1層2
層部切換部827より焦点制御部828に切り換え信号
を送り1層から2層へ焦点駆動部829により焦点を切
り換える。第27図からアドレス(n)であることがわ
かり、信号(4)のフレーム同期信号をカウンタでカウ
ントすることにより、フレーム4にあることがわかる。
信号(5)のPLL再生クロック番号がわかり、信号
(6)の光学マーキング位置データが得られる。この位
置データを用いて、一般の民生用DVDプレーヤで光学
マークを0.13μmの分解能で測定することができ
る。
【0071】(E)次に、2枚のディスクを張り合わせ
た光ディスクのさらに関連事項を説明する。
【0072】第28図は、2層目にできた光マーキング
のアドレス位置情報を示す。第7図の工程(b)で示し
たように、レーザー光は1層、2層を貫通させて同じ穴
で開けるため、第1層の反射層802にできた無反射部
815と第2反射層825にできた無反射部826とは
同じ形状をしている。この状態を第33図に表わした斜
視図で示す。本発明では透明基板801と第2基板80
3を張り合わせた後にレーザを貫通させて2層に同じマ
ークを作成する。この場合、1層と2層はピットの座標
配置が異なることと、貼り合わせ時の1層、2層間の位
置関係はランダムであるため、1層と2層では各々異な
るビット部にマークが形成され、全く異なる位置情報が
得られる。この2つの位置情報を暗号化して海賊版防止
ディスクを作成する。このディスクを不正に複製しよう
とした場合、各々2層の光学マークを0.13μm程度
の精度で一致させる必要がある。前述のように0.13
μmつまり0.1μmの精度で光マークで光マークとピ
ットを一致させて複製することは現状では無理である
が、将来、低コストで0.1μmの加工精度で1層ディ
スクを大量にトリミングできる量産技術が実現する可能
性はある。この場合でも2層貼り合わせディスク800
の場合、上下2枚のディスクが同時トリミングされるの
で、上下2枚のピット配置および光学マークを数μmの
精度で合わせる必要がある。しかし、ポリカ基板の温度
係数等によりこの精度で張り合わせることは、不可能に
近い。このため2層のディスク800にレーザーを貫通
させ光学マークを作成した場合、複製が著しく困難な海
賊版防止マークが得られる。このため海賊版防止効果が
高くなるという効果が得られる。以上のようにして、海
賊版防止処理が施された光ディスクが完成する。この場
合、海賊版防止用途の場合、単板のようにディスク工程
とレーザーカット工程が分離できない場合、レーザーカ
ット工程と一体となった暗号化工程及び暗号の秘密鍵の
処理はディスク工場の中で行うことになる。つまり、単
板方式はソフト会社のもつ暗号用の秘密鍵をディスク工
場に渡す必要があり、暗号の機密性が大幅に低下する。
これに対し、本発明の1つの対応である貼り合わせディ
スクにレーザー加工する方式はレーザートリミングがデ
ィスク製造工程とは完全に分離できる。従って、ソフト
メーカーの工場でもレーザートリミングと暗号化作業が
行なえる。ディスク工場にソフトメーカーがもつ暗号の
秘密鍵を渡す必要がなく、暗号の秘密鍵がソフトメーカ
ーの外部に出ないため、暗号の機密性が大幅に向上す
る。
【0073】(2)次に、上述したように、(1)にお
いて簡単に述べられた、(A)マーキング位置情報等の
暗号化(ディジタル署名)等、光ディスクの位置情報等
復号再生等について詳細に説明する。又、(B)その他
の、海賊版防止に関する様々な工夫についても述べる。
【0074】(A)暗号化(ディジタル署名)とその再
生について説明する。
【0075】(a)単純な暗号化(ディジタル署名)の
場合:(RSA関数を用いた場合の説明)先ず、暗号化
を行う際に利用する関数として、RSA関数のようなメ
ッセージリカバリー型署名方式の関数を用いて暗号化す
る場合の例を、第22図、第24図に示すフローチャー
トを参照しながら説明する。
【0076】第22図に示すように、大きなルーチンと
しては、光ディスクメーカ側における、マーキングの位
置情報を測定するステップ735aと、位置情報を暗号
化(又は、署名)するステップ695と、再生装置側に
おける、位置情報の復号化(又は、署名を検証あるいは
認証)するステップ698と、正規の光ディスクかどう
かの照合を行うステップ735wとから構成されてい
る。
【0077】まず、ステップ735aでは、ステップ7
35bで、光ディスク上のマーキングの位置情報を測定
する。その位置情報をステップ735dで圧縮し、ステ
ップ735eで圧縮した位置情報Hを得る。
【0078】ステップ695では、圧縮された位置情報
Hの暗号を作成する。まず、ステップ695で、512
bitもしくは1024bitのdと、256bitも
しくは512bitのpとqの秘密鍵を設定し、ステッ
プ695bで、RSA関数による暗号化を行う。位置情
報Hを、図中に示したMであるとすると、Mをd乗しm
od nの演算を行い暗号Cを得る。ステップ695d
で暗号Cを光ディスク上に記録する。これにより、光デ
ィスクが完成し、光ディスクの出荷が行われる(ステッ
プ735k)。
【0079】再生装置では、ステップ735mで光ディ
スクが装着され、ステップ698で暗号Cを復号する。
具体的には、ステップ698eで暗号Cを再生し、ステ
ップ698fで公開鍵としてのe,nを設定し、ステップ
698bで暗号Cを復号するために、暗号Cをe乗し、
更にその値のmod nを演算し平文Mを得る。この平文M
というのは、圧縮された位置情報Hである。尚、ステッ
プ698gでエラーチェックを行ってもよい。エラーが
ない場合は位置情報が改ざんされてないと判断し、第2
4図のディスクの照合ルーチン735wへ進む。エラー
がある場合は正規のデータでないと判断して停止する。
【0080】さて、次のステップ736aでは圧縮され
た位置情報Hを伸張し、元の位置情報が復元される。ス
テップ736cではの位置情報に示されている光ディス
ク上の位置に、実際にマーキングがあるかをどうかを測
定する。ステップ736dでは、復号により得られた位
置情報と、実際に測定した位置情報の差が許容範囲内か
を照合する。ステップステップ736eでは、照合がOK
ならステップ736hへ進み、光ディスク内のソフトや
データの出力もしくはプログラムを動作させる。もし照
合結果が許容範囲内にない場合、即ち双方の位置情報が
一致しない場合は、不正に複製された光ディスクである
と表示し、ステップ736gで停止させる。RSAの場
合は、暗号だけを記録すればよいので、小さい容量でよ
いという効果がある。
【0081】(楕円関数を用いた場合の説明)次に、暗
号化を行う際に利用する関数として、別の方式であるイ
ンプリント型の署名方式の楕円関数を用いた場合の、第
23図、第24図に示すフローチャートを参照しながら
説明する。
【0082】第23図等に示すように、大きなルーチン
としては、光ディスクメーカ側における、マーキングの
位置情報を測定するステップ735aと、その位置情報
の認証暗号(すなわち署名)を演算するステップ735
fと、再生装置側における、位置情報の認証(すなわち
署名検証)を行うステップ735nと、正規の光ディス
クであるかの照合を行うステップ735wとから構成さ
れている。
【0083】まず、ステップ735aから、ステップ7
35eまでは、RSA関数の場合と同様である。
【0084】ステップ735fでは、圧縮された位置情
報Hの認証暗号を作成する。まず、ステップ735g
で、秘密鍵として、X(128bit以上)と、Kとを
設定し、ステップ735hで、楕円曲線上の点で公開の
システムパラメータGを決め、f(x)を一方向性関数
(one direction function)とした場合、R=f(K×
G)を求めた後、R’=f(R)を求め、S=(K×
R’−H)X-1modQの式により、認証暗号としての
R,Sを生成する。ステップ735jで認証暗号R,S
と、圧縮された位置情報の平文Hとを光ディスク上に記
録し、ステップ735kでディスクを出荷する。
【0085】再生装置では、ステップ735mで光ディ
スクが装着され、ステップ735nで、位置情報の認証
演算をおこなう。
【0086】まず、ステップ735pで装着された光デ
ィスクから、認証暗号RとSと、圧縮された位置情報H
とを再生する。ステップ735rで、公開鍵Y、G、Q
を設定し、ステップ735sで認証演算を行い、A=S
-1modQ、B=HR-1modQからf(A×Y+B
×G)を求め、ステップ735tで、この値がRと一致
するかをチェックする。一致した場合は位置情報が改ざ
んされてないと判断し第24図の光ディスクの照合ルー
チン735wへ進む。一致していない場合は正規のデー
タでないと判断して停止する。
【0087】さて、次のステップ736aから、ステッ
プ736gは、RSA関数の場合と同様である。即ち、
不正に複製された光ディスクであると判定した場合、そ
の旨を表示し、ステップ736gで停止させる。尚、楕
円関数の場合は、RSA関数の場合と比べて、演算時間
が短くて済むので、再生開始までの時間が短く出来ると
いう効果があり、民生用の再生装置への応用に適してい
る。
【0088】(b)マスタ鍵とサブ鍵等を用いて、複雑
に暗号化(ディジタル署名)する場合:すなわち、マー
キングの位置情報だけでなく、光ディスクに入力される
ソフト内容の特徴情報や、海賊版防止識別子をも暗号化
(ディジタル署名)の対象とし、さらに、マスタ鍵とサ
ブ鍵の2つの暗号鍵をもつ点にある。尚、ここでの具体
例としては、秘密鍵系暗号関数と公開鍵系暗号関数を併
用した例を示す。
【0089】ここで、具体例の詳しい説明に入る前に、
基本的な部分を理解するために、先ず第40図を用い
て、本例の基本的な構成を説明する。
【0090】尚、この基本的説明では、公開鍵系暗号関
数により暗号化処理を行う場合の例であり、秘密鍵系暗
号関数による暗号化処理は登場しない。そのため、公開
鍵系暗号用のマスタ秘密鍵、公開鍵系暗号用のサブ秘密
鍵は、それぞれ単にマスタ秘密鍵、サブ秘密鍵と呼ぶ。
又、公開鍵系暗号用のマスタ公開鍵、公開鍵系暗号用の
サブ公開鍵は、それぞれ単にマスタ公開鍵、サブ公開鍵
と呼ぶ。
【0091】第40図に示すように、鍵管理センター9
001は、マスター秘密鍵をその秘密性が保たれる様に
厳重に管理しており、後述するソフトメーカ9002と
通信回線9003で結ばれている。そして、ソフトメー
カ9002から暗号化の依頼があった場合、ネットワー
ク9003を介して送られた暗号化の対象を、そのマス
ター秘密鍵を用いて、暗号化する部門である。
【0092】ソフトメーカ9002は、ここでは説明を
単純にするために、ディスク工場をも含むものとする。
従って、ソフトメーカ9002は、ソフトの作成作業に
加えて、第1図で述べたディスク工場での作業も行う部
門である。即ち、映画のソフトを入力した光ディスクを
製造する際に、海賊版業者の複製を防止するための暗号
化の処理を併せて行う。この暗号化処理を実施するため
に、ソフトメーカ9002は、鍵管理センタ9001か
ら、専用のサブ秘密鍵を渡されている。以上が、光ディ
スクのメーカ側の構成である。
【0093】一方、上記光ディスクを利用するユーザ側
として、プレーヤ9004がある。プレーヤ9004
は、光ディスクを再生するための装置であり、内蔵され
たROMには、鍵管理センタが管理しているマスタ秘密
鍵に対応したマスタ公開鍵があらかじめ格納されてい
る。そして、不正に複製された光ディスクの再生を停止
する機能を有している。
【0094】以上の様な構成において、次に動作説明を
行う。 (b−1)先ず、ソフトメーカ9002が行う暗号化に
関する工程を中心に述べる。
【0095】最初に行われる暗号化処理(第1暗号化処
理)は、ディスクの金型を作る段階における暗号化であ
り、その暗号化された情報が、ディスクの金型の形状に
反映される。そして、最後に行われる暗号化処理(第2
暗号化処理)は、レーザートリミングを行ってマーキン
グを作成した後の段階での暗号化である。
【0096】(1−1)第1暗号化処理では、第2暗号
化処理の際に用いるサブ秘密鍵に対応するサブ公開鍵
と、ソフト特徴情報と、海賊版防止識別子とを用いて暗
号化し、その情報を通信回線9003により鍵管理セン
タ9001へ転送する。ここで、ソフト特徴情報とは、
例えば、光ディスクに書き込む映画ソフトの内容を表し
た情報であり、各映画ソフトによって全て異なる固有の
特徴情報である。又、海賊版防止識別子とは、製造され
た光ディスクが、海賊版防止の処理が施されたものであ
るか否かを検知出来るようにするためのものである。第
2暗号を利用した海賊版防止の処理が施された光ディス
クの識別子は”1”であり、その処理が施されていない
場合は、”0”となる。本例では、この識別子は、当
然、”1”となる。
【0097】(1−2)鍵管理センタ9001は、ソフ
トメーカ9002から転送されてきた上記情報を、自ら
が管理するマスタ秘密鍵を用いて暗号化して、それを再
びソフトメーカ9002へ返送する。このよにして生成
された暗号を第1暗号と呼ぶ。
【0098】(1−3)ソフトメーカ9002は、返送
されてきた第1暗号を映画ソフト等と共に、ディスクの
金型(又は、原盤)へ記録する。
【0099】(1−4)ソフトメーカ9002は、この
ようにして製造した金型を使って、ディスクを成型す
る。
【0100】(1−5)次に、ソフトメーカ9002
は、成型したディスクを用いて光ディスクを作成して、
上述した様にレーザートリミングを行い、光ディスク上
にマーキングを形成する。
【0101】(1−6)更に、ソフトメーカ9002
は、そのマーキングの位置を検出して、その検出の結果
得られた位置情報を、自らが持っているサブ秘密鍵を用
いて暗号化する。このようにして暗号化されたものを第
2暗号と呼ぶ。この第2暗号は、位置情報を暗号化して
いるため、同じ金型から成型されたものであっても、1
枚毎の光ディスクによって、全て異なるものであり、第
1暗号と相違する点である。
【0102】(1−7)最後に、ソフトメーカ9002
は、この第2暗号を光ディスクにバーコードとして記録
する。これにより光ディスクが完成する。(b−2)次
に、この様にして完成された光ディスクを、ユーザが購
入し、プレーヤ9004を用いて再生する際の動作につ
いて説明する。
【0103】(2−1)先ず、プレーヤ9004は、光
ディスクに記録された第1暗号を読み出し、ROMに格
納されているマスタ公開鍵を使って、第1暗号即ち、サ
ブ秘密鍵に対応するサブ公開鍵と、ソフト特徴情報と、
海賊版防止識別子とを合成して暗号化されたものを復号
する。
【0104】(2−2)一方、プレーヤ9004は、光
ディスクに、現実に記録された映画ソフトの内容から、
そのソフト特徴情報を抽出する。この抽出したソフト特
徴情報と、(2−1)で、復号により得られたソフト特
徴情報とを照合し、一致しなければ、不正に複製された
光ディスクであるとの判断により、それ以降の再生動作
を停止する。一致すれば、更に次に進む。
【0105】(2−3)即ち、(2−1)で、復号によ
り得られた海賊版防止識別子が、”1”であるか、”
0”であるかを調べる。”0”であれば、次に説明する
処理を行わず、直ちに再生動作に入る。しかし、”1”
であれば、更に、次に進む。
【0106】尚、これにより、第2暗号を利用した海賊
版防止処理が、施されていない光ディスクであっても、
正規に識別子が”0”に設定されている限り、プレーヤ
9004は、再生を行うものである。又、海賊業者が、
この識別子が”0”となるようにして、不正な複製を行
おうとしても無理である。この識別子は、上述した様に
ソフト特徴情報などと共に合成されたのち、マスタ秘密
鍵で暗号化されているからである。
【0107】(2−4)ここでは、先ず、光ディスクに
記録されている第2暗号を読み出す。そして、その第2
暗号即ち、位置情報を暗号化したものを、(2−1)
で、復号により得られたサブ公開鍵を用いて復号する。
【0108】(2−5)復号された位置情報を用いて、
その位置情報に対応する光ディスク上の位置に、実際に
マーキングが存在するか否かを調べる。その結果、実際
に測定されたマーキングの位置情報と、(2−4)で復
号された位置情報とを照合する。不一致であれば、不正
に複製された光ディスクであると判断して、再生動作を
停止し、一致していれば、正規な光ディスクであると判
断して、それ以降の再生を行う。
【0109】以上で、アウトラインの説明を終わり、次
に、更に具体的な説明を行う。
【0110】即ち、第32図に示すようにソフトコンテ
ンツから各映像ソフトの各チャプターの時間構成を示す
TOC情報や画像圧縮パラメータやタイトル名等の各々
ソフトに固有なソフトパラメータをチェックサム演算と
ガロア体等の演算やSHAやMD5のような一方向性ハ
ッシュ関数864aにより128bitから256bi
tに圧縮したソフト特徴情報863を、ソフト特徴抽出
手段864により抽出圧縮し、更にそれに加えて、各ソ
フトメーカー専門のサブ公開鍵861と、著作権識別子
としての海賊版防止識別子865とを1つのデータに合
成し、ステップ866a、866bで公開鍵系暗号のマ
スタ秘密鍵を用い、暗号化した上で、ステップ866e
で原盤867に本体のソフトとともに記録する。
【0111】尚、秘密鍵系と、公開鍵系とを併用する方
式を採用した場合は、ステップ866cでは秘密鍵系暗
号用マスタ秘密鍵を用い、ステップ866dで暗号化
し、ステップ866eで原盤867に記憶する。
【0112】こうして原盤工程は完了する。原盤に記録
した海賊版防止識別子865は、そのソフトが海賊版防
止付かどうかを示すフラグが1bit、低反射部バーコ
ード付かどうかを示すフラグが1bitスクランブル付
かどうかを示すスクランブル識別子965aのフラグが
1bit、ソフトのダビングを防止するかを示すフラグ
が1bit等の著作権保護フラグが4bit以上入って
いるもので、そのソフトが本来どのような著作権保護す
べきかどうかを規定している。海賊版防止識別子865
とサブ公開鍵861は、ソフト固有のソフト特徴情報8
63と合成されて公開鍵系暗号のマスタ秘密鍵により暗
号化されているため改ざんできない。
【0113】海賊版防止識別子865とサブ公開鍵86
1は各ソフトに固有なソフト特徴情報863とともに1
つのデータとして一括して秘密鍵により暗号化されてい
る。
【0114】このソフト特徴情報863は256bit
とした場合、2の256乗の組み合わせがある。このた
め、ある特定の映画ソフトをオーサリングしたデータの
ソフト特徴情報を抽出した場合、他のソフトのソフト特
徴情報と一致する確率は2の256乗分の1となり、ま
ず一致することはない。MD5やSHAの一方向性ハッ
シュ関数を用いた場合はハッシュ値、つまりソフト特徴
情報963が256bitの場合、現在得られる大型計
算機を10の18乗年の間、演算しつづけないとハッシ
ュ値が同じ2つのソフトコンテンツをみつけ出すことが
できないとされており、ソフトの入れ替えは困難とな
る。オーサリングした特定のソフトに対してソフト特徴
情報は1つの値だけ存在し、かつ他のソフトと同じ値に
なることはない。
【0115】さて、特定のソフト特徴情報と海賊版防止
識別子865とサブ公開鍵861は一括して暗号処理さ
れているため、この2つのどの値も変更することはでき
ない。こうしてオーサリング後の特定のソフトに対する
海賊版防止識別子865およびサブ公開鍵861は特定
されることになる。
【0116】ここで、海賊版防止識別子865を原盤に
記録する点について詳しく述べる。
【0117】各ソフトに対して、海賊版防止識別子86
5をどのように付与するかはソフトの著作権者の選択の
問題である。光ディスクのソフトに海賊版防止対策を施
すと、コストや手間がかかる。従って、全ての光ディス
クに海賊版防止は施されず、海賊版防止もしくは本発明
のバーコードのついた光ディスクとついていない光ディ
スクが混雑することになる。このように、海賊版防止や
バーコードが付与されない正規ディスクも存在を認める
と、当然再生装置はこれらのディスクを正常に再生する
機能をもつ必要がある。この場合、ある海賊版対策なし
ディスクを再生する場合、そのソフトに対してソフト会
社が正規に海賊版防止をはずした場合と、ソフト会社が
海賊版防止機能付と定義したディスクのソフトを海賊版
業者が海賊版防止識別子を不正に変更したものである場
合の、2つのケースが考えられる。
【0118】従って、海賊版防止識別子が不正であるか
を判別する手段が重要となる。
【0119】本発明では海賊版防止識別子を含む海賊版
防止識別子865をソフト特徴情報とまとめて秘密鍵で
暗号化し、原盤の暗号記録部に記録している。再生装置
では所定の公開鍵で復号するので、いずれかを不正に変
更することは防止される。
【0120】海賊版業者にできることは、ソフト特徴情
報863と海賊版防止識別子865を含む第1暗号全部
をそっくり入れ替えることだけである。
【0121】尚、このソフト特徴情報863を、後述す
る、現実に光ディスクに書き込まれた映画ソフトの中か
ら抽出されるソフト特徴情報と区別するために、前者を
第1のソフト特徴情報と呼び、後者を第2ソフト特徴情
報と呼ぶこともある。両者は、同じ映画ソフトの内容を
対象としている点で同じであるが、前者は、光ディスク
製造時に暗号化されて書き込まれ、後者は、再生時に現
実に記録されている映画ソフトの内容を調べて、抽出さ
れる点で異なる。
【0122】第1ソフト特徴情報863はオーサリング
の完了した各ソフトに固有の値であるため、別のソフト
が同じ値になる確率は前述のように2の256乗分の1
で殆どないといってよい。第1ソフト特徴情報863を
入れ換えた場合、再生装置において第38図のステップ
876a、876c、876e、876fに示す照合ル
ーチンによりステップ876eで現実にディスクから抽
出した第2ソフト特徴情報885と一致しなくなるた
め、入れ替えたディスクの再生は防止される。こうし
て、各ソフトの海賊版防止識別子865および後述する
サブ公開鍵の不正変更は防止される。このため、海賊版
業者がディスクからソフトをコピーして海賊版を作成す
る場合、海賊版防止識別子やバーコードのないディスク
を作成しようとすることが考えられる。この時、海賊版
防止識別子865の海賊版防止識別子をオン(”1”)
からオフ(”0”)へ設定変更する必要がある。しか
し、この設定変更には第36図のステップ866aに示
したマスタ秘密鍵により暗号化した第1暗号を鍵管理セ
ンタから発行してもらう必要があるが、海賊版業者に鍵
管理センタが発行することは通常防止されるため、海賊
版防止識別子865が不正変更されることは防止され
る。
【0123】つまり、第1ソフト特徴情報863と海賊
版防止識別子865を一括して暗号化した第1暗号88
6を原盤へ記録することにより、海賊版業者は海賊版防
止マークや機能のない海賊版無対策のディスクのフォー
マットで、海賊版防止機能が付与されているソフトを不
法に作成することが防止されるという効果がある。本発
明の一つの対応であるこの手法により、海賊版対策のし
てないディスクと、対策してあるディスクとを混在させ
ながらディスク規格を作り、世代交代しても第2世代の
再生装置では全てのディスクに対して海賊版防止を実現
するという大きな効果がある。尚、上記具体例では、著
作権保護フラグ(識別子)として、ソフトコンテンツが
海賊版防止の対象ソフトであるか否かを示す海賊版防止
識別子865等を用いた例を説明した。これとは別に、
ソフトコンテンツがコピー防止の対象ソフトであるか否
かを示すコピー防止識別子を用いることにより、本来、
コピー防止であるソフトのディスクが、コピー防止識別
子を解除されて、ディスクの形態で販売されることを防
止できる。
【0124】ここで、公開鍵系秘密鍵において、上記マ
スタ秘密鍵とサブ秘密鍵の必要性及びさらにそれら秘密
鍵の具体的な構成、作用について詳述する。
【0125】本発明の海賊版防止においては二次記録で
きるため暗号用秘密鍵をディスク工場に渡す必要はな
い。しかし、全世界で生産される全てのディスク1枚毎
に、暗号化センターに暗号エンコードしてもらい、暗号
をネットワークで受けとる方式は通信のトラフィック量
が多くなるため現実的でない。かといって、各ソフトメ
ーカーやディスク工場に秘密鍵を渡すことはセキュリテ
ィの面で、できないという問題点がある。この問題点を
解消する方法が求められている。
【0126】本発明ではこれを解消する方法としてマス
タ鍵、サブ鍵方式を提供する。本発明では、鍵管理セン
タ(鍵発行センタ)がマスタ秘密鍵をもち外部に公開し
ない。一方、ソフト会社はサブ秘密鍵をもつことによ
り、自分のソフトのセキュリティを自分の責任で確保す
る。第32図を用いて、上述したように、ソフト特徴情
報と各ソフト会社がもつサブ公開鍵を一括してマスタ秘
密鍵で暗号化し、それを第1暗号とする。再生装置では
第1暗号をマスタ公開鍵で復号し、その復号されたもの
からサブ公開鍵が抽出される。そのため、マーキングの
位置情報を暗号化したものとしての第2暗号を復号する
のに必要となるサブ公開鍵は、不正な変更ができない。
【0127】従って、特定のソフトは特定の秘密鍵つま
り、各ソフトメーカーがもつサブ公開鍵の秘密鍵でしか
暗号化されないこととなる。各ソフトメーカーはこのサ
ブ秘密鍵を用いて自由にソフトの鍵の開閉を設定でき
る。
【0128】逆に海賊版業者は、ソフト毎に異なるサブ
秘密鍵の情報をそのソフトメーカーから盗まない限り海
賊版が製造できないことになる。
【0129】ソフトメーカーは、第32図において、デ
ィスク物理位置情報868とディスクID869を合成
して、サブ秘密鍵876(第32図に合わせるために、
符号を修正しました。以下同様)でステップ866fで
暗号化して公開鍵系暗号859を作成し、光ディスク8
00にバーコード記録する。この場合、マスタ秘密鍵8
66aをソフトメーカーに渡さないでソフトメーカーが
サブ秘密鍵876で海賊版防止ディスクを製造すること
ができる。このため、マスタ秘密鍵のセキュリティが確
保できるという効果がある。もしサブ秘密鍵が盗まれて
海賊版ディスクが生産されても、その被害はサブ秘密鍵
を発行したソフトのみに限定される。ソフトメーカーは
新しいサブ秘密鍵とサブ公開鍵を発行すれば、それ以降
のソフトの海賊版ディスクの生産は防止される。第36
図、第37図の全体のシステム図に、データの流れを示
す。
【0130】第36図は第32図と同じ動作であるので
詳しい説明は省略する。第36図においてソフト会社8
71aではまず各社独自のサブ秘密鍵876を設定し、
演算することによりサブ公開鍵861が求められる。こ
のサブ公開鍵861を、記録対象のソフトのソフト特徴
情報863と合成し鍵発行センター872にインターネ
ット等のネットワークで送信する。鍵発行センター87
2ではマスタ秘密鍵866aで合成信号を暗号化しマス
タ公開鍵暗号858をソフト会社へ返信し、ソフト会社
では、ソフトと合成し合成信号をディスク工場873へ
送り原盤867に記録し、ディスク800が製造され
る。第37図へ進み、ソフト会社871bではディスク
800にマーキングを行い、マークの位置情報を読みと
り、位置情報をサブ公開鍵に対応したサブ秘密鍵876
により、暗号化しディスク800bにパルスレーザー8
13でバーコード記録する。詳しい記録の動作は説明済
みのため省略する。
【0131】次に、このようにして、作成された光ディ
スクを再生する場合の、再生装置における海賊版防止の
動作を第38図を用いて、さらに詳しく具体的に説明す
る。
【0132】まずこの動作は大きく、ソフト照合ステッ
プ874とディスク照合ステップ875に分けられる。
ソフト照合ステップ874のステップ876aでは、ま
ず、ディスク800より第1暗号を再生し、ステップ8
76cで再生装置のROMに入っているマスタ公開鍵を
用いて、ステップ876bで、第1暗号を平文化する。
ステップ876dで第1ソフト特徴情報863とサブ公
開鍵861の平文を入手し、ステップ876eで、一方
向性ハッシュ関数を用いて抽出した第2ソフト特徴情報
とを、ステップ876fで照合する。ステップ876g
で照合が正しくない時は動作を停止し、正しい時は、ス
テップ876hでサブ公開鍵を出力させる。海賊版業者
がサブ公開鍵やソフト属性を変更した場合、照合が一致
せず、不正再生は阻止される。こうして正規のサブ公開
鍵が再生装置において得られる。
【0133】ディスク照合ステップ875のステップ8
76kではサブ公開鍵を入力し、ステップ876mでは
第2暗号つまり公開鍵系暗号859(第32図参照)を
再生し、ステップ876nではサブ公開鍵を用いて平文
化し、ステップ876pでマークの位置情報を得る。こ
の場合、マークの位置情報はサブ公開鍵のサブ秘密鍵8
76(第32図参照)が漏れない限り改ざんされない。
ステップ876pでレーザによりディスクに形成された
マーキングの現実の位置を読み取り、ステップ876r
で照合する。ステップ876sでNoならステップ87
6tで停止し、“海賊版ディスクです。”という表示を
出す。Yesならステップ876uで再生を続ける。
【0134】以上のような再生装置の構成により、不正
に複製したディスクについては、ソフトメーカー保有の
サブ秘密鍵876が盗まれない限り、また無反射部のマ
ークを超サブミクロン例えば0.13μmの精度でレー
ザートリミングさせかつ2枚のディスクをミクロンオー
ダーで正確に貼り合わせない限り、再生装置において再
生動作が行われない。従って、事実上、海賊版を作るこ
とはできない。これにより海賊版が防止されるという効
果がある。
【0135】(c)公開鍵系と秘密鍵系の暗号関数を併
用する例のより詳しい説明:本実施例の暗号化における
第1の特徴としては、1枚毎の光ディスクにおけるマー
キングの位置情報等を暗号化する際に、公開鍵系暗号関
数と秘密鍵系暗号関数の2つの関数を用いている点であ
る。
【0136】ここでは本発明による公開鍵系暗号を用い
た海賊版防止方式を現実に実用化する場合の課題と実現
方法を述べる。尚、公開鍵系暗号とは、上述した位置情
報を公開鍵系暗号関数(例えば、RSA関数)を用い
て、暗号化したものをいう。
【0137】機密性保持の面からは、全ての再生装置に
公開鍵系暗号復合器を設けて本発明の海賊版防止の公開
鍵系暗号を復号するのが望ましい。しかし、512bi
tの公開鍵暗号をCPUで処理する時間は、32bit
50MHzのCPUを用いて0.3秒を要する。一方、
現在の民生機器のDVDプレーヤ制御用ICは8bit
の1chipマイコンが主流である。このCPUでは公
開鍵を処理するのに数分以上かかる。これは数分待たな
いとDVDの画像が出てこないことになり、製品には導
入できないといった課題がある。
【0138】このように現時点では、公開鍵系暗号は、
民生用製品のCPUでは処理できないため、当分の間、
民生用の再生機器は処理量の少ない秘密鍵系暗号用復号
器を搭載せざるを得ない。秘密鍵系暗号は、暗号デコー
ダの情報から暗号化秘密鍵を容易に逆解読することがで
きるため、その時点で秘密鍵系暗号は海賊版防止効果が
なくなる。従って将来、逆解読が困難な公開鍵系暗号に
移行させることが不可避といえる。
【0139】秘密鍵系暗号と公開鍵系暗号には、全く互
換性がない。このため、将来、単純に秘密鍵系暗号を公
開鍵系暗号に切り換えると、秘密鍵系暗号デコーダをも
つ第1世代のプレーヤで、公開鍵系暗号をもつ第2世代
の光ディスクを復号・再生できなくなる。また第1世代
の秘密鍵系暗号をもつ光ディスクを将来のプレーヤで再
生することもできなくなる。もし、この再生を可能に設
定すると、海賊版業者は秘密鍵系暗号の秘密鍵を逆解読
し、これを用いて秘密鍵暗号を作成し、海賊版ディスク
を作成するので、海賊版ディスクが大量に販売されるこ
とになる。秘密鍵系で暗号化されたディスクを将来のプ
レーヤでも再生可能とした場合、公開鍵系暗号を使って
も海賊版は防止できない。
【0140】このことから、将来、秘密鍵系から公開鍵
系へ再生装置の暗号デコーダが移行しても、新しい公開
鍵系暗号デコータをもつ再生装置で初期の光ディスクを
正常に再生し、かつ海賊版ディスクの不法再生を防止す
る互換性維持の工夫が必要となる。
【0141】この互換性の要求を満たす本発明の方法を
開示する。第39図に示すように本発明の光ディスクで
は秘密鍵系暗号記録部879と公開鍵系暗号記録部88
0の双方をもつ。製造方法は第29図を用いて後述す
る。まず第39図のこの光ディスクを再生する時、第1
世代の秘密鍵系暗号デコーダ881をもつ再生装置で
は、正規ディスクの秘密鍵系暗号記録部879から秘密
鍵系暗号デコーダ881によりディスク固有の第1物理
特徴情報(位置情報が暗号化されたものに対応)を平文
化する。又、ディスクの第2物理特徴情報(測定された
位置情報に対応)を測定し、双方の物理情報を照合す
る。
【0142】正規ディスクの場合は、ステップ878a
に示すように双方の物理特徴情報が一致するので通常に
再生される。
【0143】海賊版ディスクの場合は、ステップ878
cに示すように照合結果が一致しないので、不正再生は
防止される。秘密鍵系暗号が破られるまでは防止される
が、上述のように将来、秘密鍵系暗号が破られた後は海
賊版業者は秘密鍵系暗号を不正生成することにより不正
ディスクを大量に作成する。
【0144】従って、ステップ878dに示すように第
1世代の再生装置の秘密鍵系デコーダ881では秘密鍵
系暗号しかチェックしないので照合結果が一致し、海賊
版ディスクが不正に再生される。しかし、将来のこの時
点においては第2世代の公開鍵系暗号デコーダ882を
もつ再生装置が大勢を占めているため、第1世代の再生
装置における海賊版ディスクの不正再生の影響は小さ
い。
【0145】この第2世代の再生装置では、本発明の正
規ディスクは公開鍵系暗号をもつためステップ878b
に示すように正常に再生される。一方、海賊版ディスク
を再生した場合、秘密鍵系暗号の逆解読のいかんにもか
かわらず、ステップ878eに示すように再生装置は公
開鍵系暗号のみをチェックするため、ステップ878e
に示すように、公開鍵系暗号の海賊版防止機能が働き、
第2世代の再生装置では海賊版がほぼ完璧に防止され
る。
【0146】本発明の場合、全てのディスクに秘密鍵暗
号879に加えて公開鍵暗号880を第1世代の再生装
置の出荷段階から予め搭載してある。従って、まず第1
段階では第1世代の再生装置の8bitマイコンで暗号
の処理ができるため、秘密鍵系暗号レベルの海賊版防止
ができる。次に第2段階つまり将来、秘密鍵系暗号が破
られた時点においては、主流となっている第2世代の公
開鍵系暗号デコーダにより完全な海賊版防止ができる。
このため、世代交代が起こっても初代のメディアとの互
換性を完全に保ちながら第2世代の再生装置により中断
することなく、海賊版防止がほぼ完璧に実現するという
世代交代時の互換性を確保する効果がある。
【0147】なお、上記説明では低反射部マーキング方
式、つまり反射層レベルの海賊版防止方式に適用した場
合の例を説明したが、第13図のような原盤の物理特徴
情報を用いる原盤レベルの海賊版防止方式に適用しても
同様の世代交代時の互換性を確保する効果が得られる。
【0148】以上説明した例では、暗号化を行なう場
合、同一の暗号化対象を、公開鍵系暗号関数と秘密鍵系
暗号関数を個別に利用して、それぞれ暗号化し、この双
方をディスク上に記録することを特徴としている。
【0149】従って、現行の8ビットマイコンによる秘
密鍵系暗号関数により暗号化された暗号を復号する復号
器を持ったプレーヤーから、将来の32ビットマイコン
による公開鍵系暗号関数により暗号化された暗号を復号
する復号器を持ったプレーヤーに移行しても、本例によ
る光ディスクであれば、何れのタイプのプレーヤーに対
しても、有効に使用できるという効果がある。
【0150】(B)その他の工夫について説明する。
【0151】(a)次に、別の具体例として、公開鍵系
と秘密鍵系の併用タイプであり、その暗号化対象となる
ものが、ソフト特徴情報、ID番号、マーキングの位置
情報の場合について説明する(第29図参照)。ここ
で、ID番号とは、ディスク毎に与えられた、各ディス
クを識別するための番号である。後述するディスクID
(ディスクID番号とも呼ぶ)も、このID番号と同じ
意味である。本例と上記具体例(第32図、第36図、
第37図参照)との主なる相違点は、(1)上記具体例
では、ソフト特徴情報は、ディスクの原盤に第1暗号と
して書き込まれ、一方、マーキングの位置情報は、成型
されたディスクに第2暗号として書き込まれるのに対し
て、本例では、ソフト特徴情報、ID番号、マーキング
の位置情報の全てが合成されて暗号化され、既に成型さ
れたディスクに書き込まれるという点である。又、
(2)上記具体例では、マスタ秘密鍵とサブ秘密鍵を利
用して、2段階の暗号化を行うのに対して、本例では、
サブ秘密鍵に対応する鍵は使用せず、言うならばマスタ
秘密鍵による暗号化を行う点である。
【0152】即ち、第29図に示す様に、秘密鍵系秘密
鍵834により、上述の合成された信号を秘密鍵系暗号
化部832においてエンコードする。又、公開鍵系秘密
鍵833により、上述の合成された信号を公開鍵系暗号
化部831においてエンコードする。このように、公開
鍵系と秘密鍵系の暗号を併用する。これにより、現在の
再生装置はマイコンの処理速度が遅いため、秘密鍵系暗
号しか復号できない問題点が、解決できる。将来の再生
装置は32ビット等の処理速度が速いマイコンを用いて
セキュリティが強い公開鍵系のみを復号し、海賊版チェ
ックを行うので、海賊版は、ほぼ完全に防止できる。秘
密鍵系が将来被られても、その時点においては公開鍵系
プレーヤが大勢を占めているので、海賊版は実質的に防
止できる。秘密鍵系と公開鍵系暗号を同時に媒体に記録
しておくことによりプレーヤの世代交代が起こっても旧
世代のプレーヤで再生できるとともに実質的に海賊版が
防止できるという効果がある。
【0153】(b)次に、同図を用いて、更にバーコー
ドの変調記録方式について詳細に述べる。
【0154】第29図において、バーコード記録装置
(PWM記録装置)845は、ディスクに暗号化された
情報を書き込むためのものである。
【0155】まず、反射層802、又は第2反射層82
5に設けられた無反射部815の位置情報を光マーク位
置検出手段600で検出する。この検出方法は第15図
等を用いて説明したので省略する。光マーク位置情報
と、ID発生部546によるID番号と、ソフト特徴情
報とを合成手段830により合成する。ソフト特徴情報
はソフトコンテンツの一部をSHA等の一方向ハッシュ
関数で特徴抽出し128ビットや160ビットのハッシ
ュ値を求めることにより得る。ID番号発生部546
は、第14図を用いて説明したので省略する。この物理
特徴情報の合成信号を暗号化部830において公開鍵系
秘密鍵833を用いてRSA等の公開鍵系暗号化部83
1においてエンコードする。
【0156】上記の公開鍵系の暗号と、秘密鍵系の暗号
を合成部835で合成し、記録回路836のエラー訂正
符号化部837の中で、リードソロモン符号化部838
とインターリーブ部839によるインターリーブ/リー
ドソロモンのエラー訂正を行う。この場合のインターリ
ーブ長はディスク上のバーストエラーとしてCD並みつ
まり、2.38mm以上の長さの傷によるバーストエラ
ーに対して、エラー訂正できるように設定することによ
り、民生用途の最悪条件で発生するディスク上の傷に対
して、本発明のバーコード記録データのエラーが訂正さ
れるという効果がある。
【0157】更に、同図を用いて、パルス巾変調方式の
原理を述べる。また、この方式はマスタ秘密鍵による第
1暗号とサブ秘密鍵による第2暗号を使わなくてもよ
い。この方式では、ソフト特徴情報と位置情報とID番
号を合成して暗号化している。年間数十億枚ROMディ
スクは生産されている。このためディスクのマークが偶
然非常に複製しやすい位置パターンのディスクが製造さ
れる可能性がある。この複製しやすい位置情報のマーク
とこの位置情報の正規の暗号の組み合せで、海賊版が製
造されてしまう。第29図においては、位置情報がソフ
ト特徴情報とともに暗号化もしくは署名されている。従
って、この位置情報は、このソフト特徴情報と切り離せ
ない。つまり、複製容易なマークが製造できても、それ
に対応するソフトコンテンツの海賊版ディスクしか製造
できず、被害が、大巾に限定されるという効果がある。
なお、この暗号は原盤に記録しても良い。
【0158】エラー訂正符号化された信号はパルス間隔
変調部840により、PWM信号に変調される。レーザ
ーにより直線を描く場合、線巾を正確に制御してバーコ
ードを作成することは難しい。従って、第30図に示す
ように、本発明ではパルス間隔を1T,2T,3T,4
Tの4値に更け分けマーク843b,843c,843
d,843eを各々例えば00,01,10,11と符
号化することにより、2bitのデータを1本のバーコ
ードで伝送することができる。第30図の線巾と記録速
度の関係表842に示すように、線巾=10μmの時、
ROMディスク800のリードインエリアにPIMバー
コードを記録した場合、1周で5.6Kbitの情報が
ディスクの完成品に追記記録できることがわかる。
【0159】第31図の信号(1)は無反射部の検出信
号を示す。
【0160】まず、信号群は、間隔Tの3本のパルス8
57a,857b,857cからなる開始位置を示す同
期信号領域858がある。次に基準時間Tを測定する基
準時間Tを測定する基準時間領域で4Tのブランクがあ
る。線幅10μmの場合T=20μmである。そして2
次記録データが入っている第1記録領域860が約1K
bitである。そして100μm以上のブランク861
aを空けて、3回目の記録、3次記記録データの第2記
録領域862aが記録される。具体的には、販売店で、
スクランブル解除用のパスワード等が記録される。
【0161】(c)このHMST方式で二次、三次記録
できるバーコードの利用方法について述べる。
【0162】第35図に示すようにソフトメーカーで
は、工程(2)ではディスク1枚ごとに異なるID番号
やユーザーとの秘密通信用のプライベートキーを記録し
たディスク844bを作成しても良い。このディスク8
44c,844dは何もしなくとも再生できる。
【0163】又、後述する第21図において示したよう
に、磁気記録再生回路のMFM変復調部磁気ヘッドをP
WM(PIM)変復調部レーザーに置き換えることによ
り、本発明のHMST方式の記録再生回路が得られる。
【0164】(d)ここで、第35図において、ディス
ク作成の別の具体例を示す。即ち、別の応用として、第
35図に示す工程(3)では、スクランブルしたMPE
G映像信号等の情報をディスク844eに記録する。こ
こで、MPEGスクランブルの動作説明を簡単に行う。
MPEGの画像圧縮信号はAC成分の可変長符号部と固
定長符号部に分けられ、各々に乱数加算部があり、スク
ランブル化される。本発明では、スクランブル解除信号
を一方向関数の暗号エンコーダーで暗号化する。また、
画像圧縮制御部の圧縮プログラムの一部を暗号エンコー
ダーにより圧縮している。このため、複製業者が暗号エ
ンコーダーを不正なものに入れ替えることが困難とな
る。従って、正規のディスクのみがサブ公開鍵で復号さ
れる。
【0165】次に、再び、第35図に戻り、上述した工
程(3)で作成されたディスク844eに対しての、次
の工程(4)以降での処理の内容を説明する。
【0166】即ち、第35図において、ソフト会社では
同図に示す工程(4)においてディスクID番号とスク
ランブル解除情報を復号するためのサブ公開鍵をマスタ
秘密鍵で暗号化した暗号をバーコードで二次記録したデ
ィスク844fを作成する。このディスク844fは、
スクランブルされているので、このディスク単独では再
生はできない。ここで、ディスクID番号は、上述した
ID番号と同じ意味である。工程(5)では、販売店が
客からディスクの代金を受け取った後にサブ公開鍵に対
応しているサブ秘密鍵でディスクID番号を用いてパス
ワードを作成し、ディスクに三次記録する。このあと
は、ディスク844gにはパスワードが記録されている
ため、再生装置でディスクスクランブルされ再生可能と
なる。コンピュータプログラムの場合はインストール可
能となる。この方式を用いると、代金の支払われていな
いディスクが万引きされても映像のスクランブルや暗号
化が解除されないため画像やソフトが再生されない。こ
のため、万引きが無意味になり、防止されるという効果
がある。
【0167】(e)ここで、一旦、第35図を利用した
説明を終えて、第21図を参照しながら同図に示す記録
回路のついた再生装置として、光再生装置に磁気記録再
生回路を組み合わせた記録再生回路における磁気記録再
生回路を中心に構成及び動作を説明する。尚、第21図
では、光再生装置と合体した磁気記録再生回路を用いて
説明しているが、通常の光再生装置とフロッピイドライ
ブの組み合せでもよい。
【0168】同図では磁気再生回路の中の復調器として
MFM復調器30dとは別の方式の第2復調器6b2を
もち、切換部661で切り換えられる。これは対応する
変調器は工場しかもたないため、再生はできるが完全な
記録はできない。従って、工場で特殊変調された領域を
記録した場合、特殊変調信号は記録されない。ドライブ
側ではCPU665により、この領域で特殊変調信号を
再生しない限り、記録できないように制御している。従
って、論理的な、Write Once領域といえ、1
回だけ記録できる。従って再生装置のROM699に記
録されたドライブID699a等のマシンIDを、光デ
ィスクの磁気記録部もしくはフロッピイディスクのWr
ite Once領域に記録すると、ユーザーのドライ
ブでは改ざんすることができなくなり、許可された台数
以上の不正インストールを防止することができる。ここ
で、ドライブIDとは、再生装置毎に与えられた、各再
生装置を識別するための番号である。また、このマシン
IDはパソコンのIDでもよい。ネットワークのインタ
ーフェース部14により、ネットワーク664に、接続
された第2パソコン663の中のHDD等をみて、同じ
ドライブIDやマシンID番号のプログラムが起動や動
作をしないように監視させる。こうして、不正コピーさ
れたソフトの動作を防止する。
【0169】また、本発明のレーザでマーキングする記
録方式を用いると磁気方式のようにディーラーでディー
ラーコードを記録したり等の二次記録ができるが、本発
明の特徴的な部分ではないので、詳しい説明はここでは
省略する。
【0170】レンタルビデオ店では恒久的にパスワード
を記録すると、万引きされた場合、使用されてしまう。
この場合は工程(6)に示すように、レンタル店でスク
ランブルされているディスク844jを客に渡す。ステ
ップ851gでスクランブル解除のためのパスワード
は、ディスクIDもしくは後述するドライブIDをサブ
秘密鍵を用いて算出する。ステップ851jでプリンタ
でレシートに印刷して、客に手渡す。ステップ851u
に示すように電話等で客に通知しても良い。
【0171】客は自宅の再生装置においてステップ85
1rのスクランブル解除処理を行う。まずステップ85
1sで暗号よりスクランブル識別子とソフト特徴情報と
サブ公開鍵で復号化する。復号されたソフト特徴情報と
実際にソフトコンテンツから一方向ハッシュ関数で抽出
したソフト特徴情報を照合し、一致しているか検証す
る。検証できない時は、不正とみなし、ストップする。
ステップ851xでスクランブル識別子がOFFの場合
は、ステップ851pで再生を許可する。スクランブル
識別子がONの場合はステップ851kでユーザがパス
ワードをテンキーで入力し、パスードはサブ公開鍵で演
算する。ステップ851tでさらにディスクIDもしく
は/かつドライブIDを用いた演算を行ないパスワード
演算結果がディスクIDもしくはドライブIDにする場
合のみ、ステップ851pで、スクランブルもしくは暗
号化を解除し、再生もしくは動作を所定の日数だけ許可
する。ディスクの一部のソフトのパスワードのみを与え
てレンタルした場合に、他のソフトをみたくなった時
は、鍵発行センターへ電話し電話で、そのソフトのパス
ワードをステップ851uで通知してもらい、ステップ
851kで入力することにより、ディスクの他のソフト
を再生することができる。
【0172】第35図の工程(5)(6)のセルビデオ
販売店、レンタルビデオ店における動作を第34図を用
いてより具体的に説明する。セルビデオ販売店ではソフ
トメーカーからスクランブルもしくは暗号化がかかった
ディスク844fを受けとり、ユーザーからの入金を確
認するとバーコード記録再生装置845よりディスク8
44fのディスクID番号、サブ公開鍵のデータをPO
S端末846経由でパスワード発行センター852に送
信する。小規模な店舗システムの場合パスワード発行セ
ンター、つまりサブ公開鍵のサブ秘密鍵を含むシステム
はPOS端末の中にあっても良い。パスワード発行セン
ターはステップ851qでディスクID番号と時間情報
を入力し、ステップ851sで演算を行い、ステップ8
51tで、サブ秘密鍵を用いて暗号化し、ステップ85
1gでパスワードを発行しネットワーク848とPOS
端末846を介してバーコード記録装置845にパスワ
ードを送り、記録されたディスク844gが客に渡され
る。このディスク844gは、そのまま再生できる。
【0173】次にレンタル店における動作を詳しく述べ
る。まずスクランブルの解除されていないROMディス
ク844fを店頭に陳列する。客が特定のROMディス
ク844fを指定した場合、うずまき型にスキャンする
回転型の光学ヘッド853を内蔵した円形バーコードリ
ーダ850を手にもち、透明ケース入りのディスク80
0の中心におしつけることにより、ディスク844fの
無反射部815による反射層のバーコードを読み取り、
ディスクID番号を読み取る。商品コードは無反射部8
15の本発明のバーコードから読みとってもよいし、原
盤のピット記録領域外の内周部に予め記録されプレスさ
れた既存の記録方式による円形バーコードから読みとっ
ても良い。これらの情報はPOS端末846により処理
され、レンタル料金が決済されるとともに、前述のよう
にディスクID番号に対応したパスワードがステップ8
51gにおいて発行される。レンタル用途の場合、視聴
可能な日数を制限するためステップ851rで用いたよ
うに日付情報を加えて、ディスクID番号を暗号化しパ
スワードを作成する。このパスワードの場合、特定の日
付しか作動しないため、レンタルの場合例えば3日間の
貸し出し期間をパスワードの中に設定できるという効果
がある。
【0174】さて、こうして発行されたスクランブル解
除のためのパスワードはステップ851iにおいて、貸
出日、返却日、レンタルのタイトル料金とともにレシー
ト849に印刷され客にディスクとともに渡される。客
はディスク844jとレシート849を持ち帰り、ステ
ップ851kでパスワードを第25図の情報処理装置6
76のテンキー等の入力部854に入力することにより
パスワードはディスクID番号と演算されてマスタ暗号
デコーダ534に入力され、公開鍵を用いて平文化され
る。この平文が所定の条件を満たすか平文データ照合部
715で照合され、正しいパスワードである場合のみサ
ブ暗号デコーダ718でプログラムのデータをデスクラ
ンブルし、映像出力させる。
【0175】この場合、パスワードに時間情報が含まれ
ている場合、時計部855の日付データと照合し、一致
した日付の期間、デスクランブルをする。なお、この入
力したパスワードは対応するID番号とともにメモリ7
55の不揮発メモリ755aにストアされ、ユーザーは
一度パスワードを入力すると2度と入力することなしに
デスクランブルされる。こうして流通において電子的に
ディスクの鍵の開閉ができるという効果がある。
【0176】これまでの実施例では、主にディスクにデ
ィスクID番号を付与したディスクID方式を用いて、
説明した。しかしディスクにディスクIDがついていな
い場合は、ドライブのドライブIDを利用する必要があ
る。ここでは、ドライブIDを単独で用いた場合および
ドライブIDとディスクIDの双方を用いた場合のスク
ランブル解除のパスワードの作成と照合の動作につい具
体的に説明する。
【0177】第35図においてソフトのスクランブル解
除用にドライブIDに関連するパスワードを用いる場合
は、まず、再生装置のROM内のドライブID699a
を電話もしくはパソコン通信により、第34図の信号部
851zからパスワード発行センターへ送信する。パス
ワード発行センターでは、ステップ851qでこのドラ
イブIDとソフトのIDを用いて、ステップ851sで
演算しステップ851tでサブ秘密鍵により暗号化し、
ステップ851gでパスワードを作成する。ステップ8
51uで、パスワードを、電話もしくは、パソコン通信
を用いてユーザーのパソコンを含む再生装置の通信部8
5zへ送信する。ユーザーはステップ851kにおいて
パスワードを入力し、ステップ851mでサブ公開鍵で
復号演算する。ステップ851tで、ドライブIDと演
算結果を照合し、一致しない時は停止し、一致する時は
ステップ851pで再生もしくは動作を実行する。
【0178】ここでドライブIDの方式とディスクID
方式の得失について述べる。ディスクIDを用いた場合
は、パスワードはそのディスク1枚にのみ有効である。
従って、全てのドライブで動作するため、映画ソフト等
に適している。しかし、パソコンのビジネスソフトの場
合は、どんなドライブでもインストールできると、1枚
のディスクから複数のパソコンに不正インストールされ
てしまう。
【0179】ドライブID方式が、1台のドライブでし
か動作しない点が映画ソフトでは欠点になる。しかしパ
ソコンソフトの場合は利点となる。1回しかインストー
ルする必要のないビジネスソフトの場合、ドライブID
方式のパスワードプロテクト解除方式により正規の1台
のドライブ以外のドライブを用いてパソコンに不正イン
ストールできないという効果がある。
【0180】しかし、ドライブIDはマシンのEPRO
MにIDを書き込むだけであり、容易に改ざんされる。
このため、同じドライブIDのドライブが販売される
と、大量に不正インストールされるおそれがある。一
方、本発明のディスクIDの改ざんが困難であることを
述べた。第34図のステップ851qにおいてディスク
IDとドライブIDとドライブの双方のパスワードを作
成し、ステップ851tで両方のIDをチェックするよ
うに変更することにより、ディスクIDの方は改ざんさ
れない。このため、同じドライブIDのドライブが大量
に出回っても、ディスクIDが1枚しか存在しないこと
により、大量の不正インストールが抑制されるという効
果がある。
【0181】また上述のように、ドライブID方式とデ
ィスクID方式は各々利点と欠点をもち、用途により利
点が異なる。1回インストールするだけのコンピュータ
ソフト用には主にドライブID、何回も再生する映画、
音楽ソフトにはディスクIDが使われると思われる。従
って、再生装置は両方に対応する必要がある。図42の
フローチャートを用いてドライブIDとディスクIDの
双方に対応する動作を説明する。インストールが開始さ
れると、まず、ステップ901aでスクランブル識別子
がONかどうかをチェックする。識別子がOFFの場合
にソフトがスクランブルされている場合は不正であるの
で停止する。ONの場合にソフトがスクランブルされて
いない時も停止する。既に述べたように、このスクラン
ブル識別子は改ざんできないため不正を防ぐことができ
る。ステップ901cでパソコンをネットワークにより
パスワード発行センターに接続する。ステップ901d
でユーザーIDを入力し、ステップ901eで再生装置
のドライブIDがある時はドライブIDをパスワード発
行センターへ送信する。パスワード発行センターでは入
金を確認した後、ドライブIDとソフトIDから暗号の
サブ秘密鍵を用いて、暗号化と演算を行いパスワード生
成し、ユーザーのパソコンではパスワードをサブ公開鍵
で演算、複号し、パソコンのマシンIDもしくは、ドラ
イブのドライブIDと照合する。照合が一致しない場合
は停止し、照合が一致した場合はステップ901nでイ
ンストールプログラムを動作させる。この場合、具体的
にはステップ901kでパスワードをドライブID番号
と演算する時、プログラムの暗号解除キーを出力して暗
号もしくはスクランブルを解除してもよい。
【0182】さてステップ901eに戻り、ドライブI
Dがない時はステップ901hでディスクにディスクI
Dが記録されているかをチェックし、ディスクIDがな
い場合は停止する。ディスクIDがある時は、ステップ
901cでディスクIDとソフトIDをパスワード発行
センターへ送信する。パスワード発行センターではクレ
ジット会社と交信しクレジットによるオンライン入金決
済確認後ステップ901jでディスクIDとソフトID
により、サブ秘密鍵を用いてパスワードを作成する。ユ
ーザーのパソコンではステップ901mでこのパスワー
ドをサブ公開鍵で復号し、照合OKならプログラムイン
ストールもしくはソフトの再生を実行する。
【0183】このように、ドライブID、ディスクID
のどちらにも対応できるので、様々なIDをもつソフト
に対応して不正インストールを防止しながら正規インス
トールできるという効果がある。
【0184】このようにして、ディスクの物理IDを一
方向性の暗号エンコーダにより暗号化することにより複
製防止の安全度を高めることができる。
【0185】以上のように、本実施例によれば、2枚の
ディスクを張り合わせた光ディスクの反射層上に無反射
部を作成し、少なくともその位置情報を暗号化して、同
じ光ディスク上に書き込むことにより、従来に比べてよ
り一層複製が困難となる。これにより、不正な複製を行
う、いわゆる海賊版の作成を事実上不可能にすることが
できる。
【0186】以上述べたところから明らかなように本発
明は、複製防止能力を従来に比べてより一層向上させる
ことが出来るという長所を有する。
【0187】なお、本実施例によれば、暗号化の工夫に
おいて、第32図等を用いて説明した様に、フォーマッ
トの原盤物理特徴情報876を公開鍵データやソフト特
徴情報と合成して暗号化することにより原盤にも海賊版
防止チェックをかけられるのでよりセキュリティが高く
なる。
【0188】又、第26図ではオンラインショッピング
会社のネットワークセキュリティを向上させる方法を開
示したが、秘密通信用のプライベートキーをオンライン
ショッピング会社が全ディスクに予め二次記録しユーザ
ーに配布することによりプライベートキーを封書でユー
ザーに送る必要がなくなり、ユーザも長い桁数のプライ
ベートキーをキー入力する手間が省ける。また、ユーザ
入力でなくなるため、プライベートキーとして、100
桁以上の長い数値を用いることができるためネットワー
クセキュリティが大巾に向上する。
【0189】又、本発明のマーキングの位置情報は、上
記実施例では、同じディスク上に書き込む場合について
説明したが、これに限らず例えば、他の媒体としての他
のフロッピー(登録商標)ディスクに書き込むようにし
てもよい。
【0190】又、上記実施例では、ディジタル署名の技
術又はディジタル署名的な技術又は暗号化技術に、楕円
関数やRSA関数を応用した場合について説明したが、
それに限らず、例えば、DESの秘密鍵系暗号関数等、
その他の暗号化に関するいかなる技術を利用してもよい
ことは言うまでもない。
【0191】又、上記実施例では、位置情報を暗号化又
はディジタル署名していたが、そのようなことはせず
に、位置情報そのものをディスクに書き込んでもよい。
その様な場合でも、マーキングとその位置情報をコピー
して海賊版を作ることに対しては有効である。
【0192】又、本発明の、レーザにより消滅しない材
料からなる2つの部材により反射膜が直接又は間接的に
挟まれた構造を備えたディスクであって、その反射膜に
レーザーによりマーキングが施されていることを特徴と
する光ディスクは、上記実施例では、海賊版防止技術に
利用した場合について説明したが、これに限らずその他
の技術に応用してももちろんよい。又、本発明のこの光
ディスクは、上記実施例では、接着層を間に設けて2枚
の基板を張り合わせたディスクについて説明したが、こ
れに限らず接着層は無くてもよいし、あるいは、保護層
の様な他の部材が存在してもよく、要するに、レーザに
より消滅しない材料からなる2つの部材により反射膜が
直接又は間接的に挟まれた構造であればよい。更に又、
本発明のこの光ディスクは、上記実施例では、張り合わ
せるものととして、基板を用いた場合について説明した
が、これに限らず例えば保護層等他の部材であってもよ
く、要するにレーザにより消滅しない材料からなる部材
であればよい。
【0193】又、上記実施例では、世代の異なる複数の
暗号の組み合わせ例として、秘密鍵系の暗号と公開鍵系
の暗号の2つの暗号を組み合わせた場合を代表例として
説明した。しかしながらこれに限らず、世代の異なる別
の組み合わせとして、例えば、256ビットの秘密鍵を
持つ公開鍵系暗号のように安全性は低いが、遅いCPU
で処理出来る暗号と、1024ビットの秘密鍵を持つ公
開鍵系暗号のように安全性は高いが、高速のCPUでな
いと処理出来ない暗号との組み合わせのように、安全性
のレベルの異なる公開鍵系暗号の組み合わせでも、同様
の世代交代時の互換性保持効果が得られる。また、秘密
鍵系と低安全度の公開鍵系暗号と高安全度の公開鍵系暗
号の3つの世代の異なる暗号の組み合わせでもよい。
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、IDな
どをバーコード化し、光ディスクへ書き込んだ場合、そ
のバーコードを読み取るために、ディスクのデータ領域
のデータの読み取りモード以外に、バーコード読み取り
に特有のレーザを設定したり、バーコード読み取りのた
めの特別な読み取り位置を指定する必要が無いという長
所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例におけるディスクの製造工程と二次記
録工程図
【図2】(a)は実施例におけるディスクの上面図 (b)は実施例におけるディスクの上面図 (c)実施例におけるディスクの上面図 (d)実施例におけるディスクの横断面図 (e)実施例における再生信号の波形図
【図3】本実施例における、暗号化された位置情報をデ
ィスク上にバーコードにより記録する工程のフローチャ
ート図
【図4】本実施例におけるディスクの作成工程及び二次
記録工程図(その1)
【図5】本実施例におけるディスクの作成工程及び二次
記録工程図(その2)
【図6】本実施例における2層ディスクの作成工程図
(その1)
【図7】本実施例における2層ディスクの作成工程図
(その2)
【図8】(a)は本実施例における張り合わせタイプの
無反射部の拡大図 (b)は本実施例における単板タイプの無反射部の拡大
【図9】(a)は本実施例における無反射部の再生波形
図 (b)は本実施例における無反射部の再生波形図 (c)は本実施例における無反射部の再生波形図
【図10】(a)は本実施例における張り合わせタイプ
の無反射部の断面図 (b)は本実施例における単板タイプの無反射部の断面
【図11】本実施例における無反射部の断面を、透過電
子顕微鏡により観察した結果を基にした模式図
【図12】(a)は本実施例におけるディスクの断面図 (b)は本実施例におけるディスクの無反射部の断面図
【図13】(a)は同実施例における正規のCDのアド
レスの物理配置図 (b)は同実施例における不正に複製されたCDのアド
レスの物理配置図
【図14】実施例におけるディスク作成とディスク作成
のブロック図
【図15】実施例における低反射部位置検出部のブロッ
ク図
【図16】実施例における低反射部のアドレス・クロッ
ク位置検出の原理図
【図17】実施例における正規ディスクと複製ディスク
の低反射部アドレス表の比較図
【図18】実施例における一方向関数によるディスク照
合のフローチャート図
【図19】実施例における原盤別アドレスの座標位置の
比較図
【図20】実施例における低反射位置検出プログラムの
フローチャート図
【図21】同実施例の磁気記録装置のブロック図
【図22】同実施例におけるRSA関数を用いた場合の
暗号化等についてのフローチャート図
【図23】同実施例における楕円関数を用いた場合のデ
ィジタル署名等についてのフローチャート図
【図24】同実施例における位置情報の照合プロセスの
フローチャート図
【図25】同実施例における情報処理装置のブロック図
【図26】同実施例における第2低反射部の上面図
【図27】本実施例における1層目のマーキング信号の
検出波形図
【図28】本実施例における2層目のマーキング信号の
検出波形図
【図29】本実施例におけるディスク作成装置のブロッ
ク図
【図30】第30図は本実施例における無反射部の符号
【図31】第31図は本実施例における無反射部の検出
波形図
【図32】第32図は本実施例におけるバーコード記録
情報の内容及び相互関係の説明図
【図33】第33図は本実施例における二層ディスクの
無反射部の斜視図
【図34】第34図は本実施例における流通におけるデ
ータの流れを説明する図
【図35】第35図は本実施例における流通におけるデ
ィスクの流通図
【図36】第36図は本実施例における位置情報などを
マスタ鍵とサブ鍵等を用いて、複雑に暗号化する場合
の、製造過程を説明するブロック図
【図37】第37図は本実施例における位置情報などを
マスタ鍵とサブ鍵等を用いて、複雑に暗号化する場合
の、製造過程を説明するブロック図
【図38】第38図は本実施例における再生装置におけ
るフローチャート図
【図39】第39図は本実施例における光ディスクに秘
密鍵系と公開鍵系を併用した場合の、再生装置との関係
を示す図
【図40】第40図は本実施例における、光ディスクに
ついて、位置情報などをマスタ鍵とサブ鍵等を用いて暗
号化したものを記録し、再生する場合のアウトラインを
示すブロック図
【図41】第41図は本実施例における光ディスクの再
生装置のブロック図
【図42】第42図は本実施例のプログラムインストー
ルにおけるスクランブル識別子の動作とドライブIDと
ディスクIDの切り換えを示すフローチャート図
【符号の説明】
584 マーキング 800 ディスク 801、803 基板 802 反射層 804 接着層 805 印刷層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−116441(JP,A) 特開 平3−78178(JP,A) 特開 平2−56750(JP,A) 実開 昭59−107729(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/24 G11B 7/26 G11B 20/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の照射により読み取り可能な信号を含
    むデータ領域と、 前記データ領域の上に形成された反射膜と、を備え、 前記データ領域上の前記反射膜には情報を表すバーコー
    ドバターンが形成されている光ディスク。
  2. 【請求項2】 光の照射により読み取り可能な信号を含
    むデータ領域と、前記データ領域の上に形成された反射
    膜とを備えた光ディスクにバーコードパターンを記録す
    る方法であって、 前記データ領域の上の前記反射膜にレーザーによりバー
    コードパターンを形成し、前記バーコードパターンが前
    記光ディスクのトラック上に形成されるバーコードパタ
    ーン記録方法。
  3. 【請求項3】 光の照射により読み取り可能な信号を含
    むデータ領域を形成するステップと、 前記データ領域上に反射膜を形成するステップと、 前記反射層にレーザーによりバーコードパターンを形成
    するステップと、を備え、 前記バーコードパターンが前記光ディスクのトラック上
    に形成される光ディスクの製造方法。
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