JP3377004B2 - 流体噴射ノズル - Google Patents

流体噴射ノズル

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JP3377004B2
JP3377004B2 JP2002022194A JP2002022194A JP3377004B2 JP 3377004 B2 JP3377004 B2 JP 3377004B2 JP 2002022194 A JP2002022194 A JP 2002022194A JP 2002022194 A JP2002022194 A JP 2002022194A JP 3377004 B2 JP3377004 B2 JP 3377004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体噴射ノズルに開
するもので、例えば自動車用の内燃機関(以下、内燃機
関」をエンジンという)へ燃料を噴射して供給する燃料
噴射弁の噴射ノズル部に開するものである。
【0002】
【従来の技術】このような燃料噴射弁では、燃料消費量
の低減、排気エミッションの向上、エンジンの安定した
運転性等の観点から、噴孔から噴射される「燃料の微粒
化」が重要な要素の一つである。噴射燃料の微粒化を促
進する方法としては、噴射燃料への空気の衝突、噴孔付
近の加熱等による補助的な微粒化手段があるが、これら
の微粒化手段はいずれも高価なものとなるという問題が
ある。
【0003】一方、燃料噴射弁の先端部にオリフィスを
形成したオリフィスプレートを設け微粒化を促進するも
のとして、米国特許番号第5383607号明細書に開
示される燃料噴射弁が知られている。この燃料噴射弁で
は、ニードル弁の先端に凹部を形成する構成や、ニード
ル先端をニードル軸方向に直角にフラットに形成する構
成が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記米
国特許番号第5383607号明細書に開示された燃料
噴射弁では、微粒化を促進しようとしても、オリフィス
から噴射される噴霧が噴射先で重複してしまうという恐
れがあった。
【0005】本発明の目的は、微粒化された流体噴霧が
噴射先で重なることを抑制する流体噴射ノズルを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
流体噴射ノズルによると、オリフィスは二重同心円上に
配置されており、流体室を流れる流体が各オリフィスか
ら噴射されるので、各オリフィスから噴射される微粒化
された噴霧が噴射先で重複することを抑制し、微粒化さ
れた噴霧を均一に供給できる。
【0007】本発明の請求項4、5記載の流体噴射ノズ
ルによると、オリフィスから噴射される流体の噴霧角を
拡大することができるので、広範囲に流体を噴射でき
る。
【0008】本発明の請求項6記載の流体噴射ノズルに
よると、外周側のオリフィスの傾斜角が内周側のオリフ
ィスの傾斜角よりも大きいので、外周側のオリフィスと
内周側のオリフィスから噴射される噴霧が重複しない。
したがって、微粒化された噴霧を均一に供給できる。
【0009】本発明の請求項7記載の流体噴射ノズルに
よると、流れ方向制御用プレートとしてのオリフィスプ
レートの弁部材と対向する対向面において、オリフィス
間のピッチDHと弁部材のシート径DSとの間に1.5
<DS/DH<6の関係がある。したがって、弁座に当
接可能な弁部材が弁座から離座し、弁部材の先端面、バ
ルブボディの内壁面、およびオリフィスプレートの対向
面とで区画形成される略円板状の流体室に流体が流入し
た際に、この流れの主流はオリフィスプレートにより方
向を変えられ、オリフィスに直接向かう流れとオリフィ
ス間を通過してオリフィスプレート中心で対向する流れ
によってUターンしてオリフィスに向かう流れを生じ、
結果として均等にオリフィスに向かう流れを作ることが
できる。
【0010】また、オリフィスに対向する位置に設けら
れて弁部材の先端部に形成される先端面とオリフィスプ
レートとの間の弁部材リフト時の弁部材軸方向の距離h
とオリフィスの径dとの間にh<1.5dの関係があ
る。しかも、弁座の環状シート部とオリフィスプレート
の対向面までの垂直距離Hとオリフィスの径dとの間に
H<4dの関係があるので、先端面とオリフィスプレー
トとの間の流体流路を偏平化でき、オリフィスプレート
の対向面に沿った流れをつくりオリフィス直上での流体
流れ同士の互いの衝突を誘起することができる。
【0011】したがって、オリフィスプレートから噴出
される流体は衝突による乱れのために微粒化が促進され
かつ方向性をもった噴霧になる。
【0012】本発明の請求項8記載の流体噴射ノズルに
よると、当接部の下流側の流体主流の方向が対向面と交
差する位置を結んだ仮想包線の内側にオリフィスを形
成することにより、オリフィスプレートに衝突すること
なくオリフィスから直接流体主流が噴射されることを防
止している。したがって、オリフィスプレートに衝突し
た流体主流はオリフィスプレートに沿って向きを変えて
他の流体流れと衝突する。オリフィスから噴出される流
体は衝突による乱れのために微粒化が促進され、かつ方
向性をもった噴霧になる。
【0013】本発明の請求項9記載の流体噴射ノズルに
よると、各オリフィスを中心として同一径の円を互いに
ほぼ接して確保できるようにオリフィスを配置すること
により、各オリフィスから噴射される噴霧が等しい領域
を確保できる。したがって、各オリフィスから噴射され
る微粒化された噴霧が噴射先で重複することを抑制する
ので、微粒化された噴霧を均一に供給できる。
【0014】本発明の請求項10記載の流体噴射ノズル
によると、オリフィスプレートの板厚tと、オリフィス
の径dとの間に、0.5<t/d<1.0の関係があ
る。0.5≧t/dであるとオリフィスから噴射される
流体噴霧の方向性が安定しない。また、t/d≧1.0
であるとオリフィスを通過する間に微粒化された噴霧が
再付着を起こして十分に流体噴霧を微粒化することがで
きない。つまり、0.5<t/d<1.0の関係を保つ
ことにより、所定方向に流体を噴射することができると
ともに、流体噴霧を十分に微粒化することができる。
【0015】本発明の請求項11記載の流体噴射ノズル
によると、オリフィスプレートに向かって流れ込む流体
流れにオリフィスプレートに沿った流れ方向を形成する
ことができるので、オリフィスに直接流体が流入せず、
かつオリフィスプレートに衝突することによる流体同士
の衝突エネルギーの減少を低減できる。したがって、オ
リフィス直上で流体同士が衝突し、流体の微粒化を促進
する。
【0016】本発明の請求項12記載の流体噴射ノズル
によると、内壁面が円錐斜面であるのでさらに流体流れ
が均等に衝突する。したがって、流体の微粒化がさらに
促進される。
【0017】本発明の請求項13記載の流体噴射ノズル
によると、流体が先端面に案内されオリフィスプレート
に沿って均等に流体室に流入するので、各オリフィスに
流入する流体流れの強さが等しくなり、噴霧に偏りが発
生しない。
【0018】本発明の請求項14または15記載の流体
噴射ノズルによると、小径のオリフィス径を設定するこ
とでオリフィスを多数設けて所定噴射量を噴射すること
になるので、オリフィスから噴射される燃料が空気と接
触する面積をより多くして、より微粒化を促進できる。
【0019】本発明の請求項16記載の燃料供給装置に
よると、請求項1〜15のいずれか1つの流体噴射ノズ
ルを有する燃料噴射装置を、スロットル弁の下流側、か
つ各気筒にそれぞれ接続する吸気分配管の集合部上流に
搭載することにより、一つの燃料噴射装置により各気筒
に均等に均一な燃料噴霧を供給できる。したがって、本
発明の燃料噴射装置は小型のエンジンに搭載する場合に
特に好適である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0021】(第1実施例)本発明をガソリン機関用燃
料供給装置の燃料噴射弁に適用した第1実施例を図1、
図2および図3に示す。
【0022】図3に示すように、強磁性材料からなる固
定コア21は燃料噴射装置としての燃料噴射弁10の樹
脂製のハウジングモールド11の内部に収容されてい
る。磁性材料からなる可動コア22は筒状に形成されて
おり、非磁性パイプ23および磁性パイプ24の内部空
間に配設されている。可動コア22の外径は非磁性パイ
プ23の内径より僅かに小さく設定され、可動コア22
は非磁性パイプ23に摺動可能に支持されている。可動
コア22は、固定コア21と軸方向に対向し、固定コア
21の下端面と所定の隙間を形成するように配設されて
いる。
【0023】非磁性パイプ23は、固定コア21の可動
コア側端部外周に嵌合し、レーザ溶接等により固定され
ている。非磁性パイプ23の反固定コア側端部には、磁
性材料からなり段付きパイプ状に形成された磁性パイプ
24が接続されている。なお、非磁性パイプ23の反固
定コア側は可動コア22の案内部をなしている。図1に
示すように、弁部材としてのニードル弁25の燃料噴射
側の先端面25aは燃料流れに向かってその径が徐々に
縮小するなだらかな円錐凸状に形成されており、当接部
25bがバルブボディ30に設けられた弁座31bに円
環状に着座可能である。ニードル弁25の他方の端部に
は図3に示すように接合部25dが形成されている。そ
して、接合部25dと可動コア22とがレーザ溶接さ
れ、ニードル弁25と可動コア22とが一体に連結され
る。接合部25dの外周には燃料通路としての二面取り
が設けられている。
【0024】バルブボディ30は、スペーサ28を介し
て磁性パイプ24に挿入され、磁性パイプ24とレーザ
溶接等により固定されている。スペーサ28の厚みは固
定コア21と可動コア22とのエアギャップを所定値に
するように調節される。
【0025】ステンレス製のオリフィスプレート32は
カップ状に形成されており、ニードル弁25の燃料下流
側でバルブボディ30の先端に溶接、例えば全周溶接に
より接合されている。
【0026】スリーブ40は樹脂製であり、バルブボデ
ィ30およびオリフィスプレート32の外周に圧入さ
れ、オリフィスプレート32を保護している。オリフィ
スプレート32に形成されたオリフィス32a、32b
から噴射される燃料はスリーブ40の開口部40aから
エンジンに噴射される。
【0027】圧縮コイルスプリング26の一端は、可動
コア22に設けられたスプリング座22aに当接し、圧
縮コイルスプリング26の他端は、アジャスティングパ
イプ27の底部に当接している。圧縮コイルスプリング
26は、可動コア22とニードル弁25とを図3の下
方、つまり当接部25bがバルブボディ30の弁座31
bに着座する方向に付勢している。
【0028】アジャスティングパイプ27は固定コア2
1の内周に圧入されている。組付け時にアジャスティン
グパイプ27の圧入位置を調整することにより圧縮コイ
ルスプリング26の付勢力を調整可能である。
【0029】電磁コイル50は樹脂製のスプール51の
外周に巻回されており、スプール51は固定コア21、
非磁性パイプ23、磁性パイプ24の外周に配設されて
いる。電磁コイル50およびスプール51の外周にハウ
ジングモールド11が樹脂成形され、ハウジングモール
ド11により電磁コイル50が包囲されている。図示し
ない電子制御装置によってターミナル52からリード線
を介して電磁コイル50に励磁電流が流れると、ニード
ル弁25および可動コア22が圧縮コイルスプリング2
6の付勢力に抗して固定コア21の方向へ吸引され、当
接部25bが弁座31bから離座する。
【0030】ターミナル52はハウジングモールド11
に埋設されており、電磁コイル50に電気的に接続され
ている。ターミナル52は図示しない電子制御装置にワ
イヤハーネスを介して接続されている。
【0031】2枚の金属プレート61および62は上方
の一端が固定コア21の外周に接し、下方の他端が磁性
パイプ24の外周に接するように設けられ、電磁コイル
50への通電時の磁束を通す磁路を形成する部材であ
る。この2枚の金属プレート61、62により電磁コイ
ル50が保護されている。
【0032】フィルタ63は固定コア21の上方に配設
されており、燃料タンクから燃料ポンプ等によって圧送
され、燃料噴射弁10内に流入する燃料中のゴミ等の異
物を除去する。固定コア21内にフィルタ63を通して
流入した燃料は、アジャスティングパイプ27からニー
ドル弁25の接合部25dに形成された二面取り部との
隙間、さらには、バルブボディ30とニードル弁25と
の摺動部に形成された四面取り部との隙間を通過し、ニ
ードル弁25の当接部25bと弁座31bとよりなる弁
部に到る。図1に示すように、当接部25bが弁座31
bから離座すると、当接部25bと弁座31bとが形成
する開口部から燃料が燃料室35に流入する。
【0033】流体室としての燃料室35は、オリフィス
プレート32の対向面33と、バルブボディ30の円錐
斜面31aと、先端面25aとで仕切られ、略円板状に
形成されている。
【0034】以下、ニードル弁25、バルブボディ3
0、オリフィスプレート32の構造を順次詳細に説明す
る。
【0035】(1)ニードル弁25 図1に示すように、ニードル弁25の先端部は先端面2
5a、当接部25bおよび先端面25aと当接部25b
とを連結する円環状曲面25cからなる。先端面25a
は当接部25bの内周側に形成され、中心がニードル弁
25の軸上に位置している。先端面25aとオリフィス
プレート32の対向面33とのニードル開弁時における
ニードル弁の軸方向の距離hとオリフィスプレート32
の後述するオリフィス32a、32bの径dとは、次式
(1)を満たすように設定されている。
【0036】 h<l.5d 、d<0.3(mm) ・・・(1) とりわけ、d<0.25程度の小径オリフィスにして多
数のオリフィスを設けることで噴射量を稼ぐようにする
とよい。これは、所定流量の燃料が多数のオリフィスを
通過するようにすることで、オリフィスから噴射される
燃料が空気と接触する面積をより多くして、より微粒化
を促進するためである。
【0037】またオリフィス径が小径のため、所定の面
積のオリフィスプレートにおいてオリフィス間の燃料の
通路を形成しやすい。このため、後述するようにニード
ル弁25のシート径をDS、各オリフィス間のピッチを
DHとしたときのDS/DHの値を広い範囲に設定でき
る。より好ましくはd=0.15程度であるのがよい。
【0038】式(1)を満たすように距離hおよびオリ
フィス径dを設定するのは、バルブボディ30の円錐斜
面31aからニードル弁25が離間したとき、当接部2
5bと円錐斜面31aとの隙間をオリフィスプレート3
2側に燃料が進み、オリフィスプレート32の対向面3
3に当たることで燃料室35に向けて曲げられ、対向面
33に沿った燃料流れを形成するためである。この燃料
流れは、直接オリフィスに向かう流れと、オリフィス間
を通過する流れとに別れ、オリフィス間を通過した流れ
はオリフィスプレート中心で対向する流れによりUター
ンしてオリフィスに向かう流れとなる。これら互いに径
方向の反対方向からオリフィスに向かう燃料流れがオリ
フィス直上で衝突しあい、不安定な流れ状態を作り燃料
の微粒化を促進する。
【0039】すなわち距離hと径dとが式(1)を満た
すように設定されているので、先端面25aと対向面3
3との狭い隙間に燃料を流すことができ、対向面33に
沿った燃料流れ同士の衝突を誘起することができる。こ
れにより燃料同士の衝突のエネルギーを大きくして燃料
の微粒化を促進することができる。
【0040】(2)バルブボディ30 バルブボディ30の内径は先端付近からオリフィスプレ
ート32に向かうにしたがい縮径しており、流体通路と
しての燃料通路を形成する内壁面31のオリフィスプレ
ート32側に円錐斜面31aが形成されている。ニード
ル弁25の当接部25bは円錐斜面31aに形成された
弁座31bに着座可能である。
【0041】弁座31bと対向面33との間の垂直距離
Hと、オリフィス32a、32bの径dとは次式(2)
を満たすように設定されている。
【0042】 H<4d ・・・(2) すなわち燃料室35への燃料の入口である弁座31bが
オリフィスプレート32に近く設定されている。
【0043】燃料下流側に向けて円錐斜面31aを縮径
させ、弁座31bと対向面33との間の垂直距離Hとオ
リフィス32a、32bの径dとを、式(2)を満たす
ように設定していることにより、ニードル弁25とバル
ブボディ30とが離間している場合、当接25bと弁座
31bとの間から円錐斜面31aに治って燃料室35に
流入する燃料を対向面33に沿わせることができる。
【0044】(3)オリフィスプレート32 噴霧の流れ方向を制御するオリフィスプレート32に
は、図2の(A)に示すようにオリフィスプレート32
を板厚方向に貫通して径dの等しいオリフィス32a、
32bが合計12個形成されている。図1に示すよう
に、オリフィス32a、32bは、当接部25bの下流
側の燃料主流の方向が対向面33と交差する位置を結ん
だ仮想包路線、図1では円錐斜面31aと対向面33と
の交線の内側に形成されている。
【0045】図2の(A)に示すようにオリフィス32
aおよび32bはそれぞれ同心円上に配置されており、
オリフィス32aがオリフィス32bの内周側に位置し
ている。さらに、各オリフィスの中心から同一半径で互
いに接して円を確保できるように各オリフィスが配置さ
れている。したがって、各オリフィスから噴射される噴
霧がほぼ等しい領域を確保できるので、噴射先で噴霧が
重複しにくい。
【0046】また、オリフィス32a、32bは、図2
の(B)および(C)に示すようにオリフィスプレート
32の燃料下流側に向けて中心軸から遠ざかるように傾
斜しており、オリフィスプレート32の板厚方向に対す
るオリフィス32a、32bの傾斜角度をθ1、θ2と
すると、θ1、θ2は次式(3)を満たしている。
【0047】 θ1<θ2 ・・・(3) 外周側のオリフィス32bの方が傾斜角度が大きいの
で、傾斜角度θ1、θ2を適切に設定すれば各オリフィ
ス32a、32bから噴射される噴霧が互いに重なるこ
となく均一に微粒化される。
【0048】また、オリフィス32aの数をn1、オリ
フィス32bの数をn2とするとn1=n2である。オ
リフィスの数の配分を前述のように等しくし、中心から
同一半径で互いに接して円を確保できるように各オリフ
ィス32a、32bを配置すると、各オリフィスを通ら
ずに線対称の軸を引くことができない。つまり、本実施
例の配置によれば噴霧は一方向になる。
【0049】図1に示すように、各オリフィス32a、
32b間のピッチをDH0、DH1、ニードル弁25の
シート径をDSとすると、DH0、DH1とDSとは次
式(4)を満たしている。
【0050】 1.5<DS/DH0<6、1.5<DS/DH1<6・・・(4) したがって、ニードル弁25とバルブボディ30とが離
間している場合、当接部25bと弁座31bとの間から
燃料室35へ流入する燃料は円錐斜面31aに沿って流
れた後に、オリフィスに直接流入することなくオリフィ
スプレート32の対向面33により方向転換した後で対
向面33と平坦面25aの間を所定距離進む。したがっ
て燃料の主流が直接オリフィス32a、32bに流入す
ることがなく燃料を効率的に微粒化できる。また、式
(4)を満たすことにより、オリフィスプレート32の
中心に近づき過ぎず、かつオリフィスプレート32の外
周側に広がりすぎない範囲内にオリフィス32a、32
bを配置できる。したがって、各オリフィス32a、3
2bに流入する燃料流れの強さを流入方向によらずほぼ
均等にすることができる。これにより燃料の内部エネル
ギーを流れ同士の衝突による乱れという形で効率よく利
用することができ、きわめて理想的な微粒化を実現でき
る。
【0051】また、オリフィスの入口中央で均一な衝突
を得ることができるのでオリフィスを形成する側壁全周
の傾斜にそってきわめて方向性のいい噴霧を得ることが
できる。
【0052】図4はDS/DH、1.5d−h、4d−
Hのそれぞれの値を横軸に、微粒化の度合いを縦軸にグ
ラフに表したものである。オリフィス径d=0.15m
mである。図4の(A)、(B)、(C)の測定結果
は、式(1)、(2)、(4)の内、他の二つの式を満
たす範囲で二式のパラメータを振らせ、その範囲内で残
る一つの式のパラメータを振らせたものである。
【0053】微粒化の度合いはSMD(Sauter
Mean Diameter、ザウター平均粒径)で表
し、図4(A)よりDS/DHの値が1.5〜6の範
囲で、図4(B)より1.5d−hの値が0以上の範
囲で、図4(C)より4d−H(mm)の値が0以上
の範囲でSMDの値がそれぞれ100μm未満となり、
良好な微粒化を実現できることがわかる。
【0054】燃料噴射弁10を吸気管に取り付けた状態
を図5および図6に示す。図5および図6に示すエンジ
ンは3気筒エンジンである。燃料噴射弁10は、吸気流
れ下流側で各気筒に接続するインテークマニホールド2
の各吸気分配管2a、2b、2cの集合部3よりも上流
側、かつ図示しないスロットル弁よりも下流側の吸気管
1に搭載されている。図5および図6に示す点線は燃料
噴射弁10の噴霧範囲を示している。
【0055】本実施例の燃料噴射弁10は、図5および
図6に示すように微粒化された燃料を広範囲に渡って噴
射することができるので、一つの燃料噴射弁により各気
筒に均等に、かつ均一に燃料を供給できる。したがっ
て、各気筒毎に燃料噴射弁を取り付けるものに比べ、部
品点数が少なく燃料噴射弁の制御も簡単化されるので製
造コストが低減する。特に、小型エンジンに本実施例の
燃料噴射弁10を搭載することが効果的である。
【0056】次に、燃料噴射弁10の作動について説明
する。
【0057】(1)電磁コイル50への通電オフ時、可
動コア22およびニードル弁25は圧縮コイルスプリン
グ26の付勢力により図2の下方に付勢され、ニードル
弁25の当接部25bが弁座31bに着座する。これに
より、オリフィス32a、32bからの燃料噴射が遮断
される。
【0058】(2)電磁コイル50への通電をオンする
と、圧縮コイルスプリング26の付勢力に抗して可動コ
ア22が固定コア21に吸引されるので、ニードル弁2
5の当接部25bが弁座31bから離座する。これによ
り、当接部25bと弁座31bとの開口部から燃料室3
5に燃料が流入する。燃料室35に流入した燃料は、燃
料室35の中心部に向かう。中心部に向かう燃料は中央
部で互いに衝突して径方向外側に向かう流れを生じ、こ
の径方向外側に向かう燃料流れと中心部に向かう燃料流
れとがオリフィス32a、32b上で衝突する。そし
て、微粒化された燃料がオリフィス32a、32bから
噴射される。
【0059】(変形例1)図7に本実施例の変形例1を
示す。
【0060】オリフィス71、72は同心円上にそれぞ
れ4個、合計8個形成されており、オリフィス71はオ
リフィス72の内周側に位置している。前述した実施例
と同量の燃料を噴射するために、各オリフィスの径は前
述した実施例よりも大きくなっている。変形例1も、各
オリフィスを通らずに線対称の軸を引くことができない
ので一方向噴射になる。
【0061】変形例1でも前述した実施例と同様に、オ
リフィス71、72から噴射される燃料噴霧の微粒化が
促進される。
【0062】(変形例2)図8に本実施例の変形例2を
示す。
【0063】オリフィス73、74は同心円上にそれぞ
れn1=4個、n2=8個の合計12個形成されてお
り、オリフィス73はオリフィス74の内周側に位置し
ている。各オリフィスの径は前述した実施例と同じであ
る。変形例2では各オリフィスを通らずに線対称の軸を
引くことができる。つまり、変形例2の配置によれば噴
霧は二方向になる。
【0064】変形例2でも前述した実施例と同様に、オ
リフィス73、74から噴射される燃料噴霧の微粒化が
促進される。
【0065】(変形例3)図9に本実施例の変形例3を
示す。
【0066】オリフィス75、76は同心円上にそれぞ
れn1=2個、n2=4個の合計6個形成されており、
オリフィス75はオリフィス76の内周側に形成されて
いる。前述した実施例と同量の燃料を噴射するために、
各オリフィスの径は変形例1よりも大きくなっている。
変形例3では各オリフィスを通らずに線対称の軸を引く
ことができる。つまり、変形例3の配置によれば噴霧は
二方向になる。
【0067】変形例3でも前述した実施例と同様に、オ
リフィス75、76から噴射される燃料噴霧の微粒化が
促進される。
【0068】以上説明した本発明の第1実施例およびそ
の変形例では、内周側および外周側のオリフィスの径を
同じにしたが、内周側と外周側とで異なる値にしてもよ
い。
【0069】また、式(1)、(2)、(4)を満たし
ていれば、各オリフィスを中心として同一径の円を互い
にほぼ接して確保できるようにオリフィスを配置しなく
てもよい。また、各オリフィスを中心として同一径の円
を互いにほぼ接して確保できるようにオリフィスを配置
してあるなら、式(1)、(2)、(4)を満たしてい
なくてもよい。
【0070】(第2実施例)本発明の第2実施例を図1
0に示す。
【0071】ニードル弁80の先端部は、先端面80
a、当接部80b、および先端面80aと当接部80b
とを連結する円環状曲面80cからなる。当接部80b
はバルブボディ81の内壁面としての円錐斜面82に設
けた弁座82aに着座可能である。先端面80aは、当
接部80bの内周側にオリフィスプレート83の対向面
83aとほぼ平行、つまり面広がり方向において対向面
83aとほぼ等間隔になるように平面状に形成されてい
る。
【0072】バルブボディ81の内径は先端付近からオ
リフィスプレート83に向かうにしたがい縮径してお
り、流体通路としての燃料通路を形成する内壁面のオリ
フィスプレート83側に円錐斜面82が形成されてい
る。ニードル弁80の当接部80bは円錐斜面82に形
成された弁座82aに着座可能である。
【0073】オリフィスプレート83には、オリフィス
プレート83を板厚方向に貫通して径dの等しいオリフ
ィス84が合計4個形成されている。オリフィス84
は、当接部80bの下流側の燃料主流の方向が対向面8
3aと交差する位置を結んだ仮想包路線、図10では円
錐斜面82の仮想延長面と対向面83aとの交線の内側
に形成されている。
【0074】ニードル開弁時における先端面80aと対
向面83aとのニードル弁80の軸方向の距離hとオリ
フィスプレート83のオリフィス84の径dとは式
(1)を満たすように設定されている。弁座82aと対
向面83aとの間の垂直距離Hと、オリフィス84の径
dとは式(2)を満たすように設定されている。
【0075】また、オリフィス84は、燃料下流側に向
かうにしたがいニードル弁80の中心軸から遠ざかるよ
うに傾斜している。ニードル弁80の中心軸に対するオ
リフィス84の傾斜角度をθとすると、θは次式(5)
を満たしている。
【0076】 15°≦θ(望ましくは20°≦θ) ・・・(5) 対向面83aにおける各オリフィス84のピッチをD
H、ニードル弁80のシート径をDSとすると、DHと
DSとは次式(6)を満たしている。
【0077】 1.5<DS/DH<6 ・・・(6) 以上のような構成により、先端面80a、円錐斜面82
および対向面83aで区画形成される流体室としての燃
料室85に流入した燃料流れは各オリフィス84から直
接噴射されることなくオリフィスプレート83に衝突し
た後に向きを変えてオリフィス直上で互いに衝突してか
ら噴射されるので、第1実施例と同様にオリフィス84
から噴射される燃料噴霧の微粒化が促進される。
【0078】(第3実施例)本発明の第3実施例を図1
1に示す。
【0079】ニードル弁86の先端部は先端面86aお
よび当接部86bからなる。先端面86aは、当接部8
6bの内周側に燃料下流側に突出する凸球面状に形成さ
れている。当接部86bは弁座82aに着座可能であ
る。
【0080】オリフィスプレート87は、予めオリフィ
ス88を形成した平板部材を例えば先端が球面状のポン
チでプレスして凹ませることにより形成される。オリフ
ィスプレート87の対向面87aは、先端面86aの形
状に合わせ先端面86aとのの間隔がほぼ等しくなるよ
うに凹球面状に形成されている。ここで対向面87a
は、ニードル弁86が弁座82aから離座したときに流
入する燃料にオリフィスプレート87が晒される範囲内
の面を表す。さらに先端面86aと対向面87aとの間
隔がほぼ等しいとは、先端面86aおよび対向面87a
に降ろした共通垂線の長さが任意のニードル弁リフト位
置における面広がり方向においてほぼ等しいことを表
す。オリフィスプレート87には、オリフィスプレート
87を板厚方向に貫通して径dの等しいオリフィス88
が合計4個形成されている。オリフィス88は、当接部
86bの下流側の燃料主流の方向が対向面87aと交差
する位置を結んだ仮想包路線、図11では円錐斜面82
の仮想延長面と対向面87aとの交線の内側に形成され
ている。
【0081】ニードル開弁時における先端面86aと対
向面87aとの距離hとオリフィス88の径dとは式
(1)を満たすように設定されている。ここで距離h
は、ニードル開弁時に先端面86aおよび対向面87a
に降ろした最短の共通垂線の長さを表す。弁座82aか
ら対向面87aの外周縁を通りニードル弁86の中心軸
と直交する仮想平面までの垂直距離Hと、オリフィス8
8の径dとは式(2)を満たすように設定されている。
【0082】また、オリフィス88は燃料下流側に向か
うにしたがいニードル弁86の中心軸から遠ざかるよう
に傾斜しており、ニードル弁86の中心軸に対するオリ
フィス88の傾斜角度をθとすると、θは式(5)を満
たしている。
【0083】対向面87aにおける各オリフィス88の
ピッチをDH、ニードル弁86のシート径をDSとする
と、DHとDSとは式(6)を満たしている。
【0084】第3実施例では、ニードル弁86の先端形
状に合わせてオリフィスプレート87を燃料下流側に凹
ませているので、予めオリフィスを形成した平板部材を
凹ませる際に、ニードル弁86の中心軸からオリフィス
88がさらに遠ざかる。これにより、平板状のオリフィ
スプレートでは加工が困難な傾斜角度の大きいオリフィ
スであっても、ニードル弁の先端面の形状に合わせてオ
リフィスプレートを凹ませることによりニードル弁の中
心軸に対するオリフィスの傾斜角度を容易に拡大し、燃
料噴霧角度を拡大することができる。したがって、吸気
弁に近づけて極力ノズル直下の噴霧を燃焼室に噴射する
ために大きな噴霧角度を必要とする燃料噴射弁を容易に
製造できる。
【0085】さらに、先端面86a、円錐斜面82およ
び対向面87aで区画形成される流体室としての燃料室
89に流入した燃料流れは各オリフィス88から直接噴
射されることなくオリフィスプレート87に衝突した後
に向きを変えてオリフィス直上で互いに衝突してから噴
射されるので、第1実施例と同様にオリフィス88から
噴射される燃料噴霧の微粒化が促進される。
【0086】(第4実施例)本発明の第4実施例を図1
2に示す。
【0087】ニードル弁90の先端部は先端面90aお
よび当接部90bからなる。先端面90aは、当接部9
0bの内周側に燃料下流側に突出する凸円錐状に形成さ
れている。当接部90bは弁座82aに着座可能であ
る。
【0088】オリフィスプレート91は、予めオリフィ
ス92を形成した平板部材を例えば先端が円錐状のポン
チでプレスして凹ませることにより形成される。オリフ
ィスプレート91の対向面91aは、先端面90aの形
状に合わせ先端面90aとの間隔がほぼ等しくなるよう
に凹円錐状に形成されている。ここで対向面91aは、
ニードル弁90が弁座82aから離座したときに流入す
る燃料に晒される範囲内の面を表す。さらに先端面90
aと対向面91aとの間隔がほぼ等しいとは、先端面9
0aおよび対向面91aに降ろした共通垂線の長さが任
意のニードル弁90のリフト位置における面広がり方向
においてほぼ等しいことを表す。オリフィスプレート9
1には、オリフィスプレート91を板厚方向に貫通して
径dの等しいオリフィス92が合計4個形成されてい
る。オリフィス92は、当接部90bの下流側の燃料主
流の方向が対向面91aと交差する位置を結んだ仮想包
路線、図12では円錐斜面82の仮想延長面と対向面9
1aとの交線の内側に形成されている。
【0089】ニードル開弁時における先端面90aと対
向面91aとの距離hとオリフィス92の径dとは式
(1)を満たすように設定されている。ここで距離h
は、ニードル開弁時に先端面90aおよび対向面91a
に降ろした最短の共通垂線の長さを表す。弁座82aか
ら対向面91aの外周縁を通りニードル弁90の中心軸
と直交する仮想平面までの垂直距離Hと、オリフィス9
2の径dとは式(2)を満たすように設定されている。
【0090】また、オリフィス92は燃料下流側に向か
うにしたがいニードル弁90の中心軸から遠ざかるよう
に傾斜しており、ニードル弁90の中心軸に対するオリ
フィス92の傾斜角度をθとすると、θは式(5)を満
たしている。対向面91aにおける各オリフィス92の
ピッチをDH、ニードル弁90のシート径をDSとする
と、DHとDSとは式(6)を満たしている。
【0091】第4実施例でも、第3実施例と同様にニー
ドル弁90の先端形状に合わせてオリフィスプレート9
1を燃料下流側に凹ませているので、ニードル弁の中心
軸に対するオリフィスの傾斜角度を容易に拡大し、燃料
噴霧角度を拡大することができる。したがって、大きな
噴霧角度を必要とする燃料噴射弁を容易に製造できる。
【0092】さらに、先端面90a、円錐斜面82およ
び対向面91aで区画形成される流体室としての燃料室
93に流入した燃料流れは各オリフィス92から直接噴
射されることなくオリフィスプレート91に衝突した後
に向きを変えてオリフィス直上で互いに衝突してから噴
射されるので、第1実施例と同様にオリフィス92から
噴射される燃料噴霧の微粒化が促進される。
【0093】以上説明した本発明の上記複数の実施例お
よび第1実施例の各変形例では、ニードル弁とバルブボ
ディとが離間している場合、全周からオリフィスプレー
トの中央に向かって流れた燃料の一部はオリフィスプレ
ートの中央部において方向を変えられ、Uターンして各
オリフィスに向かう。このオリフィスプレートの中央部
からUターンする燃料流れは、オリフィスプレート外周
からオリフィスヘ流入する流れとオリフィス入口の中央
で互いに衝突する。
【0094】オリフィスプレート中央でUターンした後
にオリフィスヘ流入する流れの強さはオリフィスプレー
ト外周からオリフィスヘ流入する流れとほぼ同じ強さの
ためオリフィス周囲に渦の生じない均等な衝突を得るこ
とができより効率的な微粒化ができる。同時にオリフィ
スの入口中央で燃料が衝突し、しかも均一な衝突が得ら
れるので微粒化した燃料はオリフィスにより方向性が良
好に制御される。
【0095】このようにオリフィスから噴射される燃料
噴霧の微粒化が促進されることにより、燃料噴霧が広範
囲に渡って空気と混合しやすく燃料の燃焼効率が増大す
るので、排気ガス中に排出される有害物質および燃料消
費量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射弁の噴射ノ
ズル部を示す断面図である。
【図2】(A)は本実施例のオリフィスの配置を示す平
面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図であり、
(C)は(A)のC−C線断面図である。
【図3】本実施例の燃料噴射弁を示す縦断面図である。
【図4】(A)はDS/DHとSMDとの関係を示す特
性図であり、(B)は1.5d−hとSMDとの関係を
示す特性図であり、(C)は4d−HとSMDとの関係
を示す特性図である。
【図5】本実施例の燃料噴射弁を吸気管に搭載した状態
を示す平面図である。
【図6】図5のVI方向矢視図である。
【図7】本実施例の変形例1によるオリフィスの配置を
示す平面図である。
【図8】本実施例の変形例2によるオリフィスの配置を
示す平面図である。
【図9】本実施例の変形例3によるオリフィスの配置を
示す平面図である。
【図10】本発明の第2実施例による燃料噴射弁の噴射
ノズル部を示す断面図である。
【図11】本発明の第3実施例による燃料噴射弁の噴射
ノズル部を示す断面図である。
【図12】本発明の第4実施例による燃料噴射弁の噴射
ノズル部を示す断面図である。
【符号の説明】
10 燃料噴射弁 21 固定コア 22 可動コア 25、80、86、90 ニードル弁(弁部材) 25a、80a、86a、90a 先端面 25b、80b、86b、90b 当接部 30、81 ノズルボディ 31 内壁面 31a、82 円錐斜面 31b、82a 弁座 32、83、87、91 オリフィスプレート 32a、32b、71、72、73、74、75、7
6、84、88、92 オリフィス 33、83a、87a、91a 対向面 35、85、89、93 燃料室(流体室)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 1/00 - 1/36 F02M 39/00 - 71/04

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体通路を形成する内壁面に弁座を設け
    たバルブボディと、 前記弁座に環状に着座可能な当接部を有し、前記当接部
    が前記弁座から離座ならびに前記弁座に着座することに
    より前記流体通路を開閉する弁部材と、 前記弁部材よりも流体下流側の前記バルブボディに取付
    けられるオリフィスプレートであって、板厚方向に貫通
    する複数のオリフィスを有するオリフィスプレートとを
    備え、 前記オリフィスプレートの前記弁部材との対向面と、前
    記弁部材の下流側先端部において前記当接部の内周側に
    形成される先端面と、前記内壁面とで略円盤状の流体室
    を形成する燃料噴射弁の流体噴射ノズルであって、 前記オリフィスは二重同心円上に配置されており、 前記流体室を流れる流体が前記各オリフィスから噴射さ
    れることを特徴とする流体噴射ノズル。
  2. 【請求項2】 前記二重同心円の内周側円上のオリフィ
    スの数をn1 、外周側円上のオリフィスの数をn2
    とするとn1 =n2 であることを特徴とする請求項
    1記載の流体噴射ノズル。
  3. 【請求項3】 前記二重同心円の内周側円上のオリフィ
    スの数をn1 、外周側円上のオリフィスの数をn2
    とするとn1 ×2=n2 であることを特徴とする請
    求項1記載の流体噴射ノズル。
  4. 【請求項4】 前記オリフィスは前記オリフィスプレー
    トの板厚方向に対して所定角傾斜していることを特徴と
    する請求項1ないし3いずれか1つに記載の流体噴射ノ
    ズル。
  5. 【請求項5】 前記オリフィスは、流体下流側に向かう
    にしたがい前記弁部材の中心軸から遠ざかる方向に15
    °以上傾斜していることを特徴とする請求項4記載の流
    体噴射ノズル。
  6. 【請求項6】 前記オリフィスプレートの板厚方向に対
    する前記二重同心円の内周側円上のオリフィスの傾斜角
    をθ1 、前記二重同心円の外周側円上のオリフィスの
    傾斜角をθ2 とすると、θ1 <θ2 であることを
    特徴とする請求項1ないし5いずれか1つに記載の流体
    噴射ノズル。
  7. 【請求項7】 前記弁座に着座する前記当接部の環状の
    シート径をDS 、前記対向面における前記オリフィス
    間のピッチをDH 、前記オリフィスの径をd、前記弁
    座の前記当接部との環状シート部から前記対向面までの
    垂直距離をH、前記弁部材のリフト時における前記先端
    面から前記対向面までの距離をhとすると、 1.5<DS /DH <6、 h<1.5d、 H<4d を同時に満たすことを特徴とする請求項1ないし6いず
    れか1つに記載の流体噴射ノズル。
  8. 【請求項8】 前記オリフィスは前記当接部の下流側の
    流体主流の方向が前記対向面と交差する位置を結んだ
    想包絡線の内側に形成されたことを特徴とする請求項1
    ないし7いずれか1つに記載の流体噴射ノズル。
  9. 【請求項9】 前記各オリフィスを中心として同一径の
    円を互いにほぼ接して確保できるように前記オリフィス
    を配置することを特徴とする請求項1ないし8いずれか
    1つに記載の流体噴射ノズル。
  10. 【請求項10】 前記オリフィスプレートの板厚をtと
    すると、0.5<t/d<1.0であることを特徴とす
    請求項1ないし9いずれか1つに記載の流体噴射ノズ
    ル。
  11. 【請求項11】 前記内壁面は、流体の流れ方向に向か
    ってその径が縮小する傾斜面を有することを特徴とする
    請求項1ないし10いずれか1つに記載の流体噴射ノズ
    ル。
  12. 【請求項12】 前記内壁面は、円錐斜面であることを
    特徴とする請求項11記載の流体噴射ノズル。
  13. 【請求項13】 前記先端面は、前記弁部材の下流側先
    端部の中心に設けられていることを特徴とする請求項1
    2記載の流体噴射ノズル。
  14. 【請求項14】 前記オリフィスはd<0.3mmであ
    ることを特徴とする請求項1ないし13いずれか1つに
    記載の流体噴射ノズル。
  15. 【請求項15】 前記オリフィスはd<0.25mm
    あることを特徴とする請求項14記載の流体噴射ノズ
    ル。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし15いずれか1つに記
    載の流体噴射ノズルを有する燃料噴射装置を、スロット
    ル弁の下流側、かつ各気筒にそれぞれ接続する吸気分配
    管の集合部上流に搭載することを特徴とする燃料供給装
    置。
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