JP3375622B1 - ビットストリーム生成方法及び情報記録方法 - Google Patents

ビットストリーム生成方法及び情報記録方法

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JP3375622B1
JP3375622B1 JP2002180487A JP2002180487A JP3375622B1 JP 3375622 B1 JP3375622 B1 JP 3375622B1 JP 2002180487 A JP2002180487 A JP 2002180487A JP 2002180487 A JP2002180487 A JP 2002180487A JP 3375622 B1 JP3375622 B1 JP 3375622B1
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Abstract

【要約】 ディジタル画像データ、オーディオデータ、副映像デー
タを含むマルチメディアデータが記録された光ディスク
において、マルチアングル再生時にアングルの切り替え
部分で、映像が乱れたり音声にノイズがのったり途切れ
たりすることなくスムーズに映像と音声を切り替えるシ
ームレス再生を可能にするビットストリームのインター
リーブ方法及び装置である。各々が異なる視点位置から
見た画像データおよびオーディオデータからなる複数の
システムストリームによってマルチアングルシステムス
トリームが構成され、再生途中において各アングルに相
当するシステムストリームを所定の単位ごとに自由に切
り替えて再生できる前記マルチアングルシステムストリ
ームにおいて、各アングルに相当するシステムストリー
ムに含まれる画像データの表示時間およびオーディオデ
ータの表示時間をアングル切り替え可能な前記所定の単
位ごとにアングル間で同じにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】技術分野 この発明は、一連の関係付けられた内容を有する各タイ
トルを構成する動画像データ、オーディオデータ、副映
像データの情報を搬送するビットストリームに様々な処
理を施して、ユーザーの要望に応じた内容を有するタイ
トルを構成するべくビットストリームを生成し、その生
成されたビットストリームを所定の記録媒体に効率的に
記録する記録装置と記録媒体、及び再生する再生装置及
びオーサリングシステムに用いられるビットストリーム
をマルチアングル接続するエンコードして媒体に記録再
生する方法及びその装置に関する。
【0002】背景技術 近年、レーザーディスクやビデオCD等を利用したシス
テムに於いて、動画像、オーディオ、副映像などのマル
チメディアデータをデジタル処理して、一連の関連付け
られた内容を有するタイトルを構成するオーサリングシ
ステムが実用化されている。
【0003】特に、ビデオCDを用いたシステムに於い
ては、約600Mバイトの記憶容量を持ち本来ディジタ
ルオーディオの記録用であったCD媒体上に、MPEG
と呼ばれる高圧縮率の動画像圧縮手法により、動画像デ
ータの記録を実現している。カラオケをはじめ従来のレ
ーザーディスクのタイトルがビデオCDに置き替わりつ
つある。
【0004】年々、各タイトルの内容及び再生品質に対
するユーザーの要望は、より複雑及び高度になって来て
いる。このようなユーザーの要望に応えるには、従来よ
り深い階層構造を有するビットストリームにて各タイト
ルを構成する必要がある。このようにより深い階層構造
を有するビットストリームにより、構成されるマルチメ
ディアデータのデータ量は、従来の十数倍以上になる。
更に、タイトルの細部に対する内容を、きめこまかく編
集する必要があり、それには、ビットストリームをより
下位の階層データ単位でデータ処理及び制御する必要が
ある。
【0005】このように、多階層構造を有する大量のデ
ジタルビットストリームを、各階層レベルで効率的な制
御を可能とする、ビットストリーム構造及び、記録再生
を含む高度なデジタル処理方法の確立が必要である。更
に、このようなデジタル処理を行う装置、この装置でデ
ジタル処理されたビットストリーム情報を効率的に記録
保存し、記録された情報を迅速に再生することが可能な
記録媒体も必要である。
【0006】このような状況に鑑みて、記録媒体に関し
て言えば、従来用いられている光ディスクの記憶容量を
高める検討が盛んに行われている。光ディスクの記憶容
量を高めるには光ビームのスポット径Dを小さくする必
要があるが、レーザの波長をλ、対物レンズの開口数を
NAとすると、前記スポット径Dは、λ/NAに比例
し、λが小さくNAが大きいほど記憶容量を高めるのに
好適である。
【0007】ところが、NAが大きいレンズを用いた場
合、例えば米国特許5、235、581に記載の如く、
チルトと呼ばれるディスク面と光ビームの光軸の相対的
な傾きにより生じるコマ収差が大きくなり、これを防止
するためには透明基板の厚さを薄くする必要がある。透
明基板を薄くした場合は機械的強度が弱くなると言う問
題がある。
【0008】また、データ処理に関しては、動画像、オ
ーディオ、グラフィックスなどの信号データを記録再生
する方式として従来のMPEG1より、大容量データを
高速転送が可能なMPEG2が開発され、実用されてい
る。MPEG2では、MPEG1と多少異なる圧縮方
式、データ形式が採用されている。MPEG1とMPE
G2の内容及びその違いについては、ISO1117
2、及びISO13818のMPEG規格書に詳述され
ているので説明を省く。MPEG2に於いても、ビデオ
エンコードストリームの構造に付いては、規定している
が、システムストリームの階層構造及び下位の階層レベ
ルの処理方法を明らかにしていない。
【0009】上述の如く、従来のオーサリングシステム
に於いては、ユーザーの種々の要求を満たすに十分な情
報を持った大量のデータストリームを処理することがで
きない。さらに、処理技術が確立したとしても、大容量
のデータストリームを効率的に記録、再生に十分用いる
ことが出来る大容量記録媒体がないので、処理されたデ
ータを有効に繰り返し利用することができない。
【0010】言い換えれば、タイトルより小さい単位
で、ビットストリームを処理するには、記録媒体の大容
量化、デジタル処理の高速化と言うハードウェア、及び
洗練されたデータ構造を含む高度なデジタル処理方法の
考案と言うソフトウェアに対する過大な要求を解消する
必要があった。
【0011】本発明は、このように、ハードウェア及び
ソフトウェアに対して高度な要求を有する、タイトル以
下の単位で、マルチメディアデータのビットストリーム
を制御して、よりユーザーの要望に合致した効果的なオ
ーサリングシステムを提供することを目的とする。
【0012】更に、複数のタイトル間でデータを共有し
て光ディスクを効率的に使用するために、複数のタイト
ルを共通のシーンデータと、同一の時間軸上に配される
複数のシーンを任意に選択して再生するマルチシーン制
御が望ましい。しかしながら、複数のシーン、つまりマ
ルチシーンデータを同一の時間軸上に配する為には、マ
ルチシーンの各シーンデータを連続的に配列する必要が
ある。その結果、選択した共通シーンと選択されたマル
チシーンデータの間に、非選択のマルチシーンデータを
挿入せざるを得ないので、マルチシーンデータを再生す
る際に、この非選択シーンデータの部分で、再生が中断
される事が予期される。
【0013】また、マルチシーンデータが、スポーツの
実況中継の様に、同じ対象物を同時に別の角度(アング
ル)から撮影して得られるような、マルチアングルシー
ンデータの場合、ユーザは、複数のアングルシーンデー
タを自由に選択してデータを再生しようとすると、アン
グルの切り替え部分に於いて、分割されたデータを接続
して自然に再生することができないという問題が予測さ
れる。
【0014】本発明に於いては、このようなマルチアン
グルデータに於いても、各シーンのデータが中断なく、
且つ自然に再生されるシームレス再生を可能にするデー
タ構造と共に、その様なデータ構造を有するシステムス
トリームの生成方法、記録装置、再生装置、及びその様
なシステムストリームが記録する媒体を提供することを
目的とするにすること、及び、そのための再生装置を提
供することを目的とする。なお、本出願は日本国特許出
願番号H7−252734(1995年9月29日出
願)に基づいて出願されるものであって、該両明細書に
よる開示事項はすべて本発明の開示の一部となすもので
ある。
【0015】発明の開示 同一時間軸上で連続する3つ以上のデータ単位で構成さ
れるビットストリームから、2つ以上のデータ単位を選
択して再生するビットストリーム再生に於いて、総ての
データ単位を、順番にアクセスして、選択されたデータ
単位のみを時間的中断無く再生できるように、該データ
単位のそれぞれの再生時間長に基づいて該データ単位を
所定の順番で同一時間軸上に配列して該ビットストリー
ムを生成するインターリーブする。該データ単位は更
に、最小読み出し時間データ単位に分割されて、総ての
該最小読み出し時間データ単位を、順番にアクセスし
て、該選択されたデータ単位の最小読み出し時間データ
単位のみを時間的中断無く再生できるように、それぞれ
の最小読み出し時間に基づいて該最小読み出し時間デー
タ単位を所定の順番で同一時間軸上に配列して前記ビッ
トストリームを生成し、更に該最小読み出し時間データ
単位の再生時間長は同一であることを特徴とするインタ
ーリーブ方法。
【0016】発明を実施するための最良の形態 本発明をより詳細に説明するために、添付の図面に従っ
てこれを説明する。
【0017】オーサリングシステムのデータ構造 先ず、図1を参照して、本発明に於ける記録装置、記録
媒体、再生装置および、それらの機能を含むオーサリン
グシステムに於いて処理の対象されるマルチメディアデ
ータのビットストリームの論理構造を説明する。ユーザ
が内容を認識し、理解し、或いは楽しむことができる画
像及び音声情報を1タイトルとする。このタイトルと
は、映画でいえば、最大では一本の映画の完全な内容
を、そして最小では、各シーンの内容を表す情報量に相
当する。
【0018】所定数のタイトル分の情報を含むビットス
トリームデータから、ビデオタイトルセットVTSが構
成される。以降、簡便化の為に、ビデオタイトルセット
をVTSと呼称する。VTSは、上述の各タイトルの中
身自体を表す映像、オーディオなどの再生データと、そ
れらを制御する制御データを含んでいる。
【0019】所定数のVTSから、オーサリングシステ
ムに於ける一ビデオデータ単位であるビデオゾーンVZ
が形成される。以降、簡便化の為にビデオゾーンをVZ
と呼称する。一つのVZに、K+1個のVTS#0〜V
TS#K(Kは、0を含む正の整数)が直線的に連続し
て配列される。そしてその内一つ、好ましくは先頭のV
TS#0が、各VTSに含まれるタイトルの中身情報を
表すビデオマネージャとして用いられる。この様に構成
された、所定数のVZから、オーサリングシステムに於
ける、マルチメディアデータのビットストリームの最大
管理単位であるマルチメディアビットストリームMBS
が形成される。
【0020】オーサリングエンコーダEC 図2に、ユーザーの要望に応じた任意のシナリオに従
い、オリジナルのマルチメディアビットストリームをエ
ンコードして、新たなマルチメディアビットストリーム
MBSを生成する本発明に基づくオーサリングエンコー
ダECの一実施形態を示す。なお、オリジナルのマルチ
メディアビットストリームは、映像情報を運ぶビデオス
トリームSt1、キャプション等の補助映像情報を運ぶ
サブピクチャストリームSt3、及び音声情報を運ぶオ
ーディオストリームSt5から構成されている。ビデオ
ストリーム及びオーディオストリームは、所定の時間の
間に対象から得られる画像及び音声の情報を含むストリ
ームである。一方、サブピクチャストリームは一画面
分、つまり瞬間の映像情報を含むストリームである。必
要であれば、一画面分のサブピクチャをビデオメモリ等
にキャプチャして、そのキャプチャされたサブピクチャ
画面を継続的に表示することができる。
【0021】これらのマルチメディアソースデータSt
1、St3、及びSt5は、実況中継の場合には、ビデ
オカメラ等の手段から映像及び音声信号がリアルタイム
で供給される。また、ビデオテープ等の記録媒体から再
生された非リアルタイムな映像及び音声信号であったり
する。尚、同図に於ては、簡便化のために、3種類のマ
ルチメディアソースストリームとして、3種類以上で、
それぞれが異なるタイトル内容を表すソースデータが入
力されても良いことは言うまでもない。このような複数
のタイトルの音声、映像、補助映像情報を有するマルチ
メディアソースデータを、マルチタイトルストリームと
呼称する。
【0022】オーサリングエンコーダECは、編集情報
作成部100、エンコードシステム制御部200、ビデ
オエンコーダ300、ビデオストリームバッファ40
0、サブピクチャエンコーダ500、サブピクチャスト
リームバッファ600、オーディオエンコーダ700、
オーディオストリームバッファ800、システムエンコ
ーダ900、ビデオゾーンフォーマッタ1300、記録
部1200、及び記録媒体Mから構成されている。
【0023】同図に於いて、本発明のエンコーダによっ
てエンコードされたビットストリームは、一例として光
ディスク媒体に記録される。
【0024】オーサリングエンコーダECは、オリジナ
ルのマルチメディアタイトルの映像、サブピクチャ、及
び音声に関するユーザの要望に応じてマルチメディアビ
ットストリームMBSの該当部分の編集を指示するシナ
リオデータとして出力できる編集情報生成部100を備
えている。編集情報作成部100は、好ましくは、ディ
スプレイ部、スピーカ部、キーボード、CPU、及びソ
ースストリームバッファ部等で構成される。編集情報作
成部100は、上述の外部マルチメディアストリーム源
に接続されており、マルチメディアソースデータSt
1、St3、及びSt5の供給を受ける。
【0025】ユーザーは、マルチメディアソースデータ
をディスプレイ部及びスピーカを用いて映像及び音声を
再生し、タイトルの内容を認識することができる。更
に、ユーザは再生された内容を確認しながら、所望のシ
ナリオに沿った内容の編集指示を、キーボード部を用い
て入力する。編集指示内容とは、複数のタイトル内容を
含む各ソースデータの全部或いは、其々に対して、所定
時間毎に各ソースデータの内容を一つ以上選択し、それ
らの選択された内容を、所定の方法で接続再生するよう
な情報を言う。
【0026】CPUは、キーボード入力に基づいて、マ
ルチメディアソースデータのそれぞれのストリームSt
1、St3、及びSt5の編集対象部分の位置、長さ、
及び各編集部分間の時間的相互関係等の情報をコード化
したシナリオデータSt7を生成する。
【0027】ソースストリームバッファは所定の容量を
有し、マルチメディアソースデータの各ストリームSt
1、St3、及びSt5を所定の時間Td遅延させた後
に、出力する。
【0028】これは、ユーザーがシナリオデータSt7
を作成するのと同時にエンコードを行う場合、つまり逐
次エンコード処理の場合には、後述するようにシナリオ
データSt7に基づいて、マルチメディアソースデータ
の編集処理内容を決定するのに若干の時間Tdを要する
ので、実際に編集エンコードを行う場合には、この時間
Tdだけマルチメディアソースデータを遅延させて、編
集エンコードと同期する必要があるからである。
【0029】このような、逐次編集処理の場合、遅延時
間Tdは、システム内の各要素間での同期調整に必要な
程度であるので、通常ソースストリームバッファは半導
体メモリ等の高速記録媒体で構成される。
【0030】しかしながら、タイトルの全体を通してシ
ナリオデータSt7を完成させた後に、マルチメディア
ソースデータを一気にエンコードする、いわゆるバッチ
編集時に於いては、遅延時間Tdは、一タイトル分或い
はそれ以上の時間必要である。このような場合には、ソ
ースストリームバッファは、ビデオテープ、磁気ディス
ク、光ディスク等の低速大容量記録媒体を利用して構成
できる。つまり、ソースストリームバッファは遅延時間
Td及び製造コストに応じて、適当な記憶媒体を用いて
構成すれば良い。
【0031】エンコードシステム制御部200は、編集
情報作成部100に接続されており、シナリオデータS
t7を編集情報作成部100から受け取る。エンコード
システム制御部200は、シナリオデータSt7に含ま
れる編集対象部の時間的位置及び長さに関する情報に基
づいて、マルチメディアソースデータの編集対象分をエ
ンコードするためのそれぞれのエンコードパラメータデ
ータ及びエンコード開始、終了のタイミング信号St
9、St11、及びSt13をそれぞれ生成する。な
お、上述のように、各マルチメディアソースデータSt
1、St3、及びSt5は、ソースストリームバッファ
によって、時間Td遅延して出力されるので、各タイミ
ングSt9、St11、及びSt13と同期している。
【0032】つまり、信号St9はビデオストリームS
t1からエンコード対象部分を抽出して、ビデオエンコ
ード単位を生成するために、ビデオストリームSt1を
エンコードするタイミングを指示するビデオエンコード
信号である。同様に、信号St11は、サブピクチャエ
ンコード単位を生成するために、サブピクチャストリー
ムSt3をエンコードするタイミングを指示するサブピ
クチャストリームエンコード信号である。また、信号S
t13は、オーディオエンコード単位を生成するため
に、オーディオストリームSt5をエンコードするタイ
ミングを指示するオーディオエンコード信号である。
【0033】エンコードシステム制御部200は、更
に、シナリオデータSt7に含まれるマルチメディアソ
ースデータのそれぞれのストリームSt1、St3、及
びSt5のエンコード対象部分間の時間的相互関係等の
情報に基づいて、エンコードされたマルチメディアエン
コードストリームを、所定の相互関係になるように配列
するためのタイミング信号St21、St23、及びS
t25を生成する。
【0034】エンコードシステム制御部200は、1ビ
デオゾーンVZ分の各タイトルのタイトル編集単位(V
OB)に付いて、そのタイトル編集単位(VOB)の再
生時間を示す再生時間情報ITおよびビデオ、オーディ
オ、サブピクチャのマルチメディアエンコードストリー
ムを多重化(マルチプレクス)するシステムエンコード
のためのエンコードパラメータを示すストリームエンコ
ードデータSt33を生成する。
【0035】エンコードシステム制御部200は、所定
の相互的時間関係にある各ストリームのタイトル編集単
位(VOB)から、マルチメディアビットストリームM
BSの各タイトルのタイトル編集単位(VOB)の接続
または、各タイトル編集単位を重畳しているインターリ
ーブタイトル編集単位(VOBs)を生成するための、
各タイトル編集単位(VOB)をマルチメディアビット
ストリームMBSとして、フォーマットするためのフォ
ーマットパラメータを規定する配列指示信号St39を
生成する。
【0036】ビデオエンコーダ300は、編集情報作成
部100のソースストリームバッファ及び、エンコード
システム制御部200に接続されており、ビデオストリ
ームSt1とビデオエンコードのためのエンコードパラ
メータデータ及びエンコード開始終了のタイミング信号
のSt9、例えば、エンコードの開始終了タイミング、
ビットレート、エンコード開始終了時にエンコード条
件、素材の種類として、NTSC信号またはPAL信号
あるいはテレシネ素材であるかなどのパラメータがそれ
ぞれ入力される。ビデオエンコーダ300は、ビデオエ
ンコード信号St9に基づいて、ビデオストリームSt
1の所定の部分をエンコードして、ビデオエンコードス
トリームSt15を生成する。
【0037】同様に、サブピクチャエンコーダ500
は、編集情報作成部100のソースバッファ及び、エン
コードシステム制御部200に接続されており、サブピ
クチャストリームSt3とサブピクチャストリームエン
コード信号St11がそれぞれ入力される。サブピクチ
ャエンコーダ500は、サブピクチャストリームエンコ
ードのためのパラメータ信号St11に基づいて、サブ
ピクチャストリームSt3の所定の部分をエンコードし
て、サブピクチャエンコードストリームSt17を生成
する。
【0038】オーディオエンコーダ700は、編集情報
作成部100のソースバッファ及び、エンコードシステ
ム制御部200に接続されており、オーディオストリー
ムSt5とオーディオエンコード信号St13がそれぞ
れ入力される。オーディオエンコーダ700は、オーデ
ィオエンコードのためのパラメータデータ及びエンコー
ド開始終了タイミングの信号St13に基づいて、オー
ディオストリームSt5の所定の部分をエンコードし
て、オーディオエンコードストリームSt19を生成す
る。
【0039】ビデオストリームバッファ400は、ビデ
オエンコーダ300に接続されており、ビデオエンコー
ダ300から出力されるビデオエンコードストリームS
t15を保存する。ビデオストリームバッファ400は
更に、エンコードシステム制御部200に接続されて、
タイミング信号St21の入力に基づいて、保存してい
るビデオエンコードストリームSt15を、調時ビデオ
エンコードストリームSt27として出力する。
【0040】同様に、サブピクチャストリームバッファ
600は、サブピクチャエンコーダ500に接続されて
おり、サブピクチャエンコーダ500から出力されるサ
ブピクチャエンコードストリームSt17を保存する。
サブピクチャストリームバッファ600は更に、エンコ
ードシステム制御部200に接続されて、タイミング信
号St23の入力に基づいて、保存しているサブピクチ
ャエンコードストリームSt17を、調時サブピクチャ
エンコードストリームSt29として出力する。
【0041】また、オーディオストリームバッファ80
0は、オーディオエンコーダ700に接続されており、
オーディオエンコーダ700から出力されるオーディオ
エンコードストリームSt19を保存する。オーディオ
ストリームバッファ800は更に、エンコードシステム
制御部200に接続されて、タイミング信号St25の
入力に基づいて、保存しているオーディオエンコードス
トリームSt19を、調時オーディオエンコードストリ
ームSt31として出力する。
【0042】システムエンコーダ900は、ビデオスト
リームバッファ400、サブピクチャストリームバッフ
ァ600、及びオーディオストリームバッファ800に
接続されており、調時ビデオエンコードストリームSt
27、調時サブピクチャエンコードストリームSt2
9、及び調時オーディオエンコードSt31が入力され
る。システムエンコーダ900は、またエンコードシス
テム制御部200に接続されており、ストリームエンコ
ードデータSt33が入力される。
【0043】システムエンコーダ900は、システムエ
ンコードのエンコードパラメータデータ及びエンコード
開始終了タイミングの信号St33に基づいて、各調時
ストリームSt27、St29、及びSt31に多重化
処理を施して、タイトル編集単位(VOB)St35を
生成する。
【0044】ビデオゾーンフォーマッタ1300は、シ
ステムエンコーダ900に接続されて、タイトル編集単
位St35を入力される。ビデオゾーンフォーマッタ1
300は更に、エンコードシステム制御部200に接続
されて、マルチメディアビットストリームMBSをフォ
ーマットするためのフォーマットパラメータデータ及び
フォーマット開始終タイミングの信号St39を入力
される。ビデオゾーンフォーマッタ1300は、タイト
ル編集単位St39に基づいて、1ビデオゾーンVZ分
のタイトル編集単位St35を、ユーザの要望シナリオ
に沿う順番に、並べ替えて、編集済みマルチメディアビ
ットストリームSt43を生成する。
【0045】このユーザの要望シナリオの内容に編集さ
れた、マルチメディアビットストリームSt43は、記
録部1200に転送される。記録部1200は、編集マ
ルチメディアビットストリームMBSを記録媒体Mに応
じた形式のデータSt43に加工して、記録媒体Mに記
録する。この場合、マルチメディアビットストリームM
BSには、予め、ビデオゾーンフォーマッタ1300に
よって生成された媒体上の物理アドレスを示すボリュー
ムファイルストラクチャVFSが含まれる。
【0046】また、エンコードされたマルチメディアビ
ットストリームSt35を、以下に述べるようなデコー
ダに直接出力して、編集されたタイトル内容を再生する
ようにしても良い。この場合は、マルチメディアビット
ストリームMBSには、ボリュームファイルストラクチ
ャVFSは含まれないことは言うまでもない。
【0047】オーサリングデコーダDC 次に、図3を参照して、本発明にかかるオーサリングエ
ンコーダECによって、編集されたマルチメディアビッ
トストリームMBSをデコードして、ユーザの要望のシ
ナリオに沿って各タイトルの内容を展開する、オーサリ
ングデコーダDCの一実施形態について説明する。な
お、本実施形態に於いては、記録媒体Mに記録されたオ
ーサリングエンコーダECによってエンコードされたマ
ルチメディアビットストリームSt45は、記録媒体M
に記録されている。
【0048】オーサリングデコーダDCは、マルチメデ
ィアビットストリーム再生部2000、シナリオ選択部
2100、デコードシステム制御部2300、ストリー
ムバッファ2400、システムデコーダ2500、ビデ
オバッファ2600、サブピクチャバッファ2700、
オーディオバッファ2800、同期制御部2900、ビ
デオデコーダ3800、サブピクチャデコーダ310
0、オーディオデコーダ3200、合成部3500、ビ
デオデータ出力端子3600、及びオーディオデータ出
力端子3700から構成されている。
【0049】マルチメディアビットストリーム再生部2
000は、記録媒体Mを駆動させる記録媒体駆動ユニッ
ト2004、記録媒体Mに記録されている情報を読み取
り二値の読み取り信号St57を生成する読取ヘッドユ
ニット2006、読み取り信号ST57に種々の処理を
施して再生ビットストリームSt61を生成する信号処
理部2008、及び機構制御部2002から構成され
る。機構制御部2002は、デコードシステム制御部2
300に接続されて、マルチメディアビットストリーム
再生指示信号St53を受けて、それぞれ記録媒体駆動
ユニット(モータ)2004及び信号処理部2008を
それぞれ制御する再生制御信号St55及びSt59を
生成する。
【0050】デコーダDCは、オーサリングエンコーダ
ECで編集されたマルチメディアタイトルの映像、サブ
ピクチャ、及び音声に関する、ユーザの所望の部分が再
生されるように、対応するシナリオを選択して再生する
ように、オーサリングデコーダDCに指示を与えるシナ
リオデータとして出力できるシナリオ選択部2100を
備えている。
【0051】シナリオ選択部2100は、好ましくは、
キーボード及びCPU等で構成される。ユーザーは、オ
ーサリングエンコーダECで入力されたシナリオの内容
に基づいて、所望のシナリオをキーボード部を操作して
入力する。CPUは、キーボード入力に基づいて、選択
されたシナリオを指示するシナリオ選択データSt51
を生成する。シナリオ選択部2100は、例えば、赤外
線通信装置等によって、デコードシステム制御部230
0に接続されている。デコードシステム制御部2300
は、St51に基づいてマルチメディアビットストリー
ム再生部2000の動作を制御する再生指示信号St5
3を生成する。
【0052】ストリームバッファ2400は所定のバッ
ファ容量を有し、マルチメディアビットストリーム再生
部2000から入力される再生信号ビットストリームS
t61を一時的に保存すると共に、及び各ストリームの
アドレス情報及び同期初期値データを抽出してストリー
ム制御データSt63を生成する。ストリームバッファ
2400は、デコードシステム制御部2300に接続さ
れており、生成したストリーム制御データSt63をデ
コードシステム制御部2300に供給する。
【0053】同期制御部2900は、デコードシステム
制御部2300に接続されて、同期制御データSt81
に含まれる同期初期値データ(SCR)を受け取り、内部
のシステムクロック(STC)セットし、リセットされ
たシステムクロックSt79をデコードシステム制御部
2300に供給する。
【0054】デコードシステム制御部2300は、シス
テムクロックSt79に基づいて、所定の間隔でストリ
ーム読出信号St65を生成し、ストリームバッファ2
400に入力する。
【0055】ストリームバッファ2400は、読出信号
St65に基づいて、再生ビットストリームSt61を
所定の間隔で出力する。
【0056】デコードシステム制御部2300は、更
に、シナリオ選択データSt51に基づき、選択された
シナリオに対応するビデオ、サブピクチャ、オーディオ
の各ストリームのIDを示すデコードストリーム指示信
号St69を生成して、システムデコーダ2500に出
力する。
【0057】システムデコーダ2500は、ストリーム
バッファ2400から入力されてくるビデオ、サブピク
チャ、及びオーディオのストリームを、デコード指示信
号St69の指示に基づいて、それぞれ、ビデオエンコ
ードストリームSt71としてビデオバッファ2600
に、サブピクチャエンコードストリームSt73として
サブピクチャバッファ2700に、及びオーディオエン
コードストリームSt75としてオーディオバッファ2
800に出力する。
【0058】システムデコーダ2500は、各ストリー
ムSt67の各最小制御単位での再生開始時間(PTS)
及びデコード開始時間(DTS)を検出し、時間情報信号
St77を生成する。この時間情報信号St77は、デ
コードシステム制御部2300を経由して、同期制御デ
ータSt81として同期制御部2900に入力される。
【0059】同期制御部2900は、同期制御データS
t81として、各ストリームについて、それぞれがデコ
ード後に所定の順番になるようなデコード開始タイミン
グを決定する。同期制御部2900は、このデコードタ
イミングに基づいて、ビデオストリームデコード開始信
号St89を生成し、ビデオデコーダ3800 に入力
する。同様に、同期制御部2900は、サブピクチャデ
コード開始信号St91及びオーディオデコード開始信
号t93を生成し、サブピクチャデコーダ3100及び
オーディオデコーダ3200にそれぞれ入力する。
【0060】ビデオデコーダ3800は、ビデオストリ
ームデコード開始信号St89に基づいて、ビデオ出力
要求信号St84を生成して、ビデオバッファ2600
に対して出力する。ビデオバッファ2600はビデオ出
力要求信号St84を受けて、ビデオストリームSt8
3をビデオデコーダ3800に出力する。ビデオデコー
ダ3800は、ビデオストリームSt83に含まれる再
生時間情報を検出し、再生時間に相当する量のビデオス
トリームSt83の入力を受けた時点で、ビデオ出力要
求信号St84を無効にする。このようにして、所定再
生時間に相当するビデオストリームがビデオデコーダ3
800でデコードされて、再生されたビデオ信号St1
04が合成部3500に出力される。
【0061】同様に、サブピクチャデコーダ3100
は、サブピクチャデコード開始信号St91に基づい
て、サブピクチャ出力要求信号St86を生成し、サブ
ピクチャバッファ2700に供給する。サブピクチャバ
ッファ2700は、サブピクチャ出力要求信号St86
を受けて、サブピクチャストリームSt85をサブピク
チャデコーダ3100に出力する。サブピクチャデコー
ダ3100は、サブピクチャストリームSt85に含ま
れる再生時間情報に基づいて、所定の再生時間に相当す
る量のサブピクチャストリームSt85をデコードし
て、サブピクチャ信号St99を再生して、合成部35
00に出力される。
【0062】合成部3500は、ビデオ信号St104
及びサブピクチャ信号St99を重畳させて、マルチピ
クチャビデオ信号St105を生成し、ビデオ出力端子
3600に出力する。
【0063】オーディオデコーダ3200は、オーディ
オデコード開始信号St93に基づいて、オーディオ出
力要求信号St88を生成し、オーディオバッファ28
00に供給する。オーディオバッファ2800は、オー
ディオ出力要求信号St88を受けて、オーディオスト
リームSt87をオーディオデコーダ3200に出力す
る。オーディオデコーダ3200は、オーディオストリ
ームSt87に含まれる再生時間情報に基づいて、所定
の再生時間に相当する量のオーディオストリームSt8
7をデコードして、オーディオ出力端子3700に出力
する。
【0064】このようにして、ユーザのシナリオ選択に
応答して、リアルタイムにユーザの要望するマルチメデ
ィアビットストリームMBSを再生する事ができる。つ
まり、ユーザが異なるシナリオを選択する度に、オーサ
リングデコーダDCはその選択されたシナリオに対応す
るマルチメディアビットストリームMBSを再生するこ
とによって、ユーザの要望するタイトル内容を再生する
ことができる。
【0065】以上述べたように、本発明のオーサリング
システムに於いては、基本のタイトル内容に対して、各
内容を表す最小編集単位の複数の分岐可能なサブストリ
ームを所定の時間的相関関係に配列するべく、マルチメ
ディアソースデータをリアルタイム或いは一括してエン
コードして、複数の任意のシナリオに従うマルチメディ
アビットストリームを生成する事ができる。
【0066】また、このようにエンコードされたマルチ
メディアビットストリームを、複数のシナリオの内の任
意のシナリオに従って再生できる。そして、再生中であ
っても、選択したシナリオから別のシナリオを選択し
(切り替えて)も、その新たな選択されたシナリオに応
じた(動的に)マルチメディアビットストリームを再生
できる。また、任意のシナリオに従ってタイトル内容を
再生中に、更に、複数のシーンの内の任意のシーンを動
的に選択して再生することができる。
【0067】このように、本発明に於けるオーサリング
システムに於いては、エンコードしてマルチメディアビ
ットストリームMBSをリアルタイムに再生するだけで
なく、繰り返し再生することができる。尚、オーサリン
グシステムの詳細に関しては、本特許出願と同一出願人
による1996年9月27日付けの日本国特許出願に開
示されている。
【0068】DVD 図4に、単一の記録面を有するDVDの一例を示す。本
例に於けるDVD記録媒体RC1は、レーザー光線LS
を照射し情報の書込及び読出を行う情報記録面RS1
と、これを覆う保護層PL1からなる。更に、記録面R
S1の裏側には、補強層BL1が設けられている。この
ように、保護層PL1側の面を表面SA、補強層BL1
側の面を裏面SBとする。この媒体RC1のように、片
面に単一の記録層RS1を有するDVD媒体を、片面一
層ディスクと呼ぶ。
【0069】図5に、図4のC1部の詳細を示す。記録
面RS1は、金属薄膜等の反射膜を付着した情報層41
09によって形成されている。その上に、所定の厚さT
1を有する第1の透明基板4108によって保護層PL
1が形成される。所定の厚さT2を有する第二の透明基
板4111によって補強層BL1が形成される。第一及
び第二の透明基盤4108及び4111は、その間に設
けられ接着層4110によって、互いに接着されてい
る。
【0070】さらに、必要に応じて第2の透明基板41
11の上にラベル印刷用の印刷層4112が設けられ
る。印刷層4112は補強層BL1の基板4111上の
全領域ではなく、文字や絵の表示に必要な部分のみ印刷
され、他の部分は透明基板4111を剥き出しにしても
よい。その場合、裏面SB側から見ると、印刷されてい
ない部分では記録面RS1を形成する金属薄膜4109
の反射する光が直接見えることになり、例えば、金属薄
膜がアルミニウム薄膜である場合には背景が銀白色に見
え、その上に印刷文字や図形が浮き上がって見える。印
刷層4112は、補強層BL1の全面に設ける必要はな
く、用途に応じて部分的に設けてもよい。
【0071】図6に、更に図5のC2部の詳細を示す。
光ビームLSが入射し情報が取り出される表面SAに於
いて、第1の透明基板4108と情報層4109の接す
る面は、成形技術により凹凸のピットが形成され、この
ピットの長さと間隔を変えることにより情報が記録され
る。つまり、情報層4109には第1の透明基板410
8の凹凸のピット形状が転写される。このピットの長さ
や間隔はCDの場合に比べ短くなり、ピット列で形成す
る情報トラックもピッチも狭く構成されている。その結
果、面記録密度が大幅に向上している。
【0072】また、第1の透明基板4108のピットが
形成されていない表面SA側は、平坦な面となってい
る。第2の透明基板4111は、補強用であり、第1の
透明基板4108と同じ材質で構成される両面が平坦な
透明基板である。そして所定の厚さT1及びT2は、共
に同じく、例えば0.6mmが好ましいが、それに限定
されるものでは無い。
【0073】情報の取り出しは、CDの場合と同様に、
光ビームLSが照射されることにより光スポットの反射
率変化として取り出される。DVDシステムに於いて
は、対物レンズの開口数NAを大きく、そして光ビーム
の波長λ小さすることができるため、使用する光スポッ
トLsの直径を、CDでの光スポットの約1/1.6に
絞り込むことができる。これは、CDシステムに比べ
て、約1.6倍の解像度を有することを意味する。
【0074】DVDからのデータ読み出しには、波長の
短い650nmの赤色半導体レーザと対物レンズのNA
(開口数)を0.6mmまで大きくした光学系とが用い
れらる。これと透明基板の厚さTを0.6mmに薄くし
たこととがあいまって、直径120mmの光ディスクの
片面に記録できる情報容量が5Gバイトを越える。
【0075】DVDシステムは、上述のように、単一の
記録面RS1を有する片側一層ディスクRC1に於いて
も、CDに比べて記録可能な情報量が10倍近いため、
単位あたりのデータサイズが非常に大きい動画像を、そ
の画質を損なわずに取り扱うことができる。その結果、
従来のCDシステムでは、動画像の画質を犠牲にして
も、再生時間が74分であるのに比べて、DVDでは、
高画質動画像を2時間以上に渡って記録再生可能であ
る。このようにDVDは、動画像の記録媒体に適してい
るという特徴がある。
【0076】図7及び図8に、上述の記録面RSを複数
有するDVD記録媒体の例を示す。図7のDVD記録媒
体RC2は、同一側、つまり表側SAに、二層に配され
た第一及び半透明の第二の記録面RS1及びRS2を有
している。第一の記録面RS1及び第二の記録面RS2
に対して、それぞれ異なる光ビームLS1及びLS2を
用いることにより、同時に二面からの記録再生が可能で
ある。また、光ビームLS1或いはLS2の一方にて、
両記録面RS1及びRS2に対応させても良い。このよ
うに構成されたDVD記録媒体を片面二層ディスクと呼
ぶ。この例では、2枚の記録層RS1及びRS2を配し
たが、必要に応じて、2枚以上の記録層RSを配したD
VD記録媒体を構成できることは、言うまでもない。こ
のようなディスクを、片面多層ディスクと呼ぶ。
【0077】一方、図8のDVD記録媒体RC3は、反
対側、つまり表側SA側には第一の記録面RS1が、そ
して裏側SBには第二の記録面RS2、それぞ設けれて
いる。これらの例に於いては、一枚のDVDに記録面を
二層もうけた例を示したが、二層以上の多層の記録面を
有するように構成できることは言うまでもない。図7の
場合と同様に、光ビームLS1及びLS2を個別に設け
ても良いし、一つの光ビームで両方の記録面RS1及び
RS2の記録再生に用いることもできる。このように構
成されたDVD記録媒体を両面一層ディスクと呼ぶ。ま
た、片面に2枚以上の記録層RSを配したDVD記録媒
体を構成できることは、言うまでもない。このようなデ
ィスクを、両面多層ディスクと呼ぶ。
【0078】図9及び図10に、DVD記録媒体RCの
記録面RSを光ビームLSの照射側から見た平面図をそ
れぞれ示す。DVDには、内周から外周方向に向けて、
情報を記録するトラックTRが螺旋状に連続して設けら
れている。トラックTRは、所定のデータ単位毎に、複
数のセクターに分割されている。尚、図9では、見易く
するために、トラック1周あたり3つ以上のセクターに
分割されているように表されている。
【0079】通常、トラックTRは、図9に示すよう
に、ディスクRCAの内周の端点IAから外周の端点O
Aに向けて時計回り方向DrAに巻回されている。この
ようなディスクRCAを時計回りディスク、そのトラッ
クを時計回りトラックTRAと呼ぶ。また、用途によっ
ては、図10に示すように、ディスクRCBの外周の端
点OBから内周の端点IBに向けて、時計周り方向Dr
Bに、トラックTRBが巻回されている。この方向Dr
Bは、内周から外周に向かって見れば、反時計周り方向
であるので、図9のディスクRCAと区別するために、
反時計回りディスクRCB及び反時計回りトラックTR
Bと呼ぶ。上述のトラック巻回方向DrA及びDrB
は、光ビームが記録再生の為にトラックをスキャンする
動き、つまりトラックパスである。トラック巻回方向D
rAの反対方向RdAが、ディスクRCAを回転させる
方向である。トラック巻回方向DrBの反対方向RdB
が、ディスクRCBを回転させる方向である。
【0080】図11に、図7に示す片側二層ディスクR
C2の一例であるディスクRC2oの展開図を模式的に
示す。下側の第一の記録面RS1は、図9に示すように
時計回りトラックTRAが時計回り方向DrAに設けら
れている。上側の第二の記録面RS2には、図12に示
すように反時計回りトラックTRBが反時計回り方向D
rBに設けられている。この場合、上下側のトラック外
周端部OB及びOAは、ディスクRC2oの中心線に平
行な同一線上に位置している。上述のトラックTRの巻
回方向DrA及びDrBは、共に、ディスクRCに対す
るデータの読み書きの方向でもある。この場合、上下の
トラックの巻回方向は反対、つまり、上下の記録層のト
ラックパスDrA及びDrBが対向している。
【0081】対向トラックパスタイプの片側二層ディス
クRC2oは、第一記録面RS1に対応してRdA方向
に回転されて、光ビームLSがトラックパスDrAに沿
って、第一記録面RS1のトラックをトレースして、外
周端部OAに到達した時点で、光ビームLSを第二の記
録面RS2の外周端部OBに焦点を結ぶように調節する
ことで、光ビームLSは連続的に第二の記録面RS2の
トラックをトレースすることができる。このようにし
て、第一及び第二の記録面RS1及びRS2のトラック
TRAとTRBとの物理的距離は、光ビームLSの焦点
を調整することで、瞬間的に解消できる。その結果、対
向トラックパスタイプの片側二層ディスクRCoに於い
ては、上下二層上のトラックを一つの連続したトラック
TRとして処理することが容易である。故に、図1を参
照して述べた、オーサリングシステムに於ける、マルチ
メディアデータの最大管理単位であるマルチメディアビ
ットストリームMBSを、一つの媒体RC2oの二層の
記録層RS1及びRS2に連続的に記録することができ
る。
【0082】尚、記録面RS1及びRS2のトラックの
巻回方向を、本例で述べたのと反対に、つまり第一記録
面RS1に反時計回りトラックTRBを、第二記録面に
時計回りトラックTRAを設け場合は、ディスクの回転
方向をRdBに変えることを除けば、上述の例と同様
に、両記録面を一つの連続したトラックTRを有するも
のとして用いる。よって、簡便化の為にそのような例に
付いての図示等の説明は省く。このように、DVDを構
成することによって、長大なタイトルのマルチメディア
ビットストリームMBSを一枚の対向トラックパスタイ
プ片面二層ディスクRC2oに収録できる。このような
DVD媒体を、片面二層対向トラックパス型ディスクと
呼ぶ。
【0083】図12に、図7に示す片側二層ディスクR
C2の更なる例RC2pの展開図を模式に示す。第一及
び第二の記録面RS1及びRS2は、図9に示すよう
に、共に時計回りトラックTRAが設けられている。こ
の場合、片側二層ディスクRC2pは、RdA方向に回
転されて、光ビームの移動方向はトラックの巻回方向と
同じ、つまり、上下の記録層のトラックパスが互いに平
行である。この場合に於いても、好ましくは、上下側の
トラック外周端部OA及びOAは、ディスクRC2pの
中心線に平行な同一線上に位置している。それ故に、外
周端部OAに於いて、光ビームLSの焦点を調節するこ
とで、図11で述べた媒体RC2oと同様に、第一記録
面RS1のトラックTRAの外周端部OAから第二記録
面RS2のトラックTRAの外周端部OAへ瞬間的に、
アクセス先を変えることができる。
【0084】しかしながら、光ビームLSによって、第
二の記録面RS2のトラックTRAを時間的に連続して
アクセスするには、媒体RC2pを逆(反RdA方向
に)回転させれば良い。しかし、光りビームの位置に応
じて、媒体の回転方向を変えるのは効率が良くないの
で、図中で矢印で示されているように、光ビームLSが
第一記録面RS1のトラック外周端部OAに達した後
に、光ビームを第二記録面RS2のトラック内周端部I
Aに、移動させることで、論理的に連続した一つのトラ
ックとして用いることができ。また、必要であれば、上
下の記録面のトラックを一つの連続したトラックとして
扱わずに、それぞれ別のトラックとして、各トラックに
マルチメディアビットストリームMBSを一タイトルづ
つ記録してもよい。このようなDVD媒体を、片面二層
平行トラックパス型ディスクと呼ぶ。
【0085】尚、両記録面RS1及びRS2のトラック
の巻回方向を本例で述べたのと反対に、つまり反時計回
りトラックTRBを設けても、ディスクの回転方向をR
dBにすることを除けば同様である。この片面二層平行
トラックパス型ディスクは、百科事典のような頻繁にラ
ンダムアクセスが要求される複数のタイトルを一枚の媒
体RC2pに収録する用途に適している。
【0086】図13に、図8に示す片面にそれぞれ一層
の記録面RS1及びRS2を有する両面一層型のDVD
媒体RC3の一例RC3sの展開図を示す。一方の記録
面RS1は、時計回りトラックTRAが設けられ、他方
の記録面RS2には、反時計回りトラックTRBが設け
られている。この場合に於いても、好ましくは、両記録
面のトラック外周端部OA及びOBは、ディスクRC3
sの中心線に平行な同一線上に位置している。これらの
記録面RS1とRS2は、トラックの巻回方向は反対で
あるが、トラックパスが互いに面対称の関係にある。こ
のようなディスクRC3sを両面一層対称トラックパス
型ディスクと呼ぶ。この両面一層対称トラックパス型デ
ィスクRC3sは、第一の記録媒体RS1に対応してR
dA方向に回転される。その結果、反対側の第二の記録
媒体RS2のトラックパスは、そのトラック巻回方向D
rBと反対の方向、つまりDrAである。この場合、連
続、非連続的に関わらず、本質的に二つの記録面RS1
及びRS2に同一の光ビームLSでアクセスする事は実
際的ではない。それ故に、表裏の記録面のそれぞれに、
マルチメディアビットストリームMSBを記録する。
【0087】図14に、図8に示す両面一層DVD媒体
RC3の更なる例RC3aの展開図を示す。両記録面R
S1及びRS2には、共に、図9に示すように時計回り
トラックTRAが設けられている。この場合に於いて
も、好ましくは、両記録面側RS1及びRS2のトラッ
ク外周端部OA及びOAは、ディスクRC3aの中心線
に平行な同一線上に位置している。但し、本例に於いて
は、先に述べた両面一層対象トラックパス型ディスクR
C3sと違って、これらの記録面RS1とRS2上のト
ラックは非対称の関係にある。このようなディスクRC
3aを両面一層非対象トラックパス型ディスクと呼ぶ。
この両面一層非対象トラックパス型ディスクRC3s
は、第一の記録媒体RS1に対応してRdA方向に回転
される。
【0088】その結果、反対側の第二の記録面RS2の
トラックパスは、そのトラック巻回方向DrAと反対の
方向、つまりDrB方向である。故に、単一の光ビーム
LSを第一記録面RS1の内周から外周へ、そして第二
記録面RS2の外周から内周へと、連続的に移動させれ
ば記録面毎に異なる光ビーム源を用意しなくても、媒体
PC3aを表裏反転させずに両面の記録再生が可能であ
る。また、この両面一層非対象トラックパス型ディスク
では、両記録面RS1及びRS2のトラックパスが同一
である。それ故に、媒体PC3aの表裏を反転すること
により、記録面毎に異なる光ビーム源を用意しなくて
も、単一の光ビームLSで両面の記録再生が可能であ
り、その結果、装置を経済的に製造することができる。
尚、両記録面RS1及びRS2に、トラックTRAの代
わりにトラックTRBを設けても、本例と基本的に同様
である。
【0089】上述の如く、記録面の多層化によって、記
録容量の倍増化が容易なDVDシステムによって、1枚
のディスク上に記録された複数の動画像データ、複数の
オーディオデータ、複数のグラフィックスデータなどを
ユーザとの対話操作を通じて再生するマルチメディアの
領域に於いてその真価を発揮する。つまり、従来ソフト
提供者の夢であった、ひとつの映画を製作した映画の品
質をそのまま記録で、多数の異なる言語圏及び多数の異
なる世代に対して、一つの媒体により提供することを可
能とする。
【0090】パレンタル 従来は、映画タイトルのソフト提供者は、同一のタイト
ルに関して、全世界の多数の言語、及び欧米各国で規制
化されているパレンタルロックに対応した個別のパッケ
ージとしてマルチレイティッドタイトルを制作、供給、
管理しないといけなかった。この手間は、たいへん大き
なものであった。また、これは、高画質もさることなが
ら、意図した通りに再生できることが重要である。この
ような願いの解決に一歩近づく記録媒体がDVDであ
る。
【0091】マルチアングル また、対話操作の典型的な例として、1つのシーンを再
生中に、別の視点からのシーンに切替えるというマルチ
アングルという機能が要求されている。これは、例え
ば、野球のシーンであれば、バックネット側から見た投
手、捕手、打者を中心としたアングル、バックネット側
から見た内野を中心としたアングル、センター側から見
た投手、捕手、打者を中心としたアングルなどいくつか
のアングルの中から、ユーザが好きなものをあたかもカ
メラを切り替えているように、自由に選ぶというような
アプリケーションの要求がある。
【0092】DVDでは、このような要求に応えるべく
動画像、オーディオ、グラフィックスなどの信号データ
を記録する方式としてビデオCDと同様のMPEGが使
用されている。ビデオCDとDVDとでは、その容量と
転送速度および再生装置内の信号処理性能の差から同じ
MPEG形式といっても、MPEG1とMPEG2とい
う多少異なる圧縮方式、データ形式が採用されている。
ただし、MPEG1とMPEG2の内容及びその違いに
ついては、本発明の趣旨とは直接関係しないため説明を
省略する(例えば、ISO11172、ISO1381
8のMPEG規格書参照)。
【0093】本発明に掛かるDVDシステムのデータ構
造に付いて、図16、図17、図18、図19、及び図
20を参照して、後で説明する。
【0094】マルチシーン 上述の、パレンタルロック再生及びマルチアングル再生
の要求を満たすために、各要求通りの内容のタイトルを
其々に用意していれば、ほんの一部分の異なるシーンデ
ータを有する概ね同一内容のタイトルを要求数だけ用意
して、記録媒体に記録しておかなければならない。これ
は、記録媒体の大部分の領域に同一のデータを繰り返し
記録することになるので、記録媒体の記憶容量の利用効
率を著しく疎外する。さらに、DVDの様な大容量の記
録媒体をもってしても、全ての要求に対応するタイトル
を記録することは不可能である。この様な問題は、基本
的に記録媒体の容量を増やせれば解決するとも言える
が、システムリソースの有効利用の観点から非常に望ま
しくない。
【0095】DVDシステムに於いては、以下にその概
略を説明するマルチシーン制御を用いて、多種のバリエ
ーションを有するタイトルを最低必要限度のデータでも
って構成し、記録媒体等のシステムリソースの有効活用
を可能としている。つまり、様々なバリエーションを有
するタイトルを、各タイトル間での共通のデータからな
る基本シーン区間と、其々の要求に即した異なるシーン
群からなるマルチシーン区間とで構成する。そして、再
生時に、ユーザが各マルチシーン区間での特定のシーン
を自由、且つ随時に選択できる様にしておく。なお、パ
レンタルロック再生及びマルチアングル再生を含むマル
チシーン制御に関して、後で、図21を参照して説明す
る。
【0096】DVDシステムのデータ構造 図22に、本発明に掛かるDVDシステムに於ける、オ
ーサリングデータのデータ構造を示す。DVDシステム
では、マルチメディアビットストリームMBSを記録す
る為に、リードイン領域LI、ボリューム領域VSと、
リードアウト領域LOに3つに大別される記録領域を備
える。
【0097】リードイン領域LIは、光ディスクの最内
周部に、例えば、図9及び図10で説明したディスクに
於いては、そのトラックの内周端部IA及びIBに位置
している。リードイン領域LIには、再生装置の読み出
し開始時の動作安定用のデータ等が記録される。
【0098】リードアウト領域LOは、光ディスクの最
外周に、つまり図9及び図10で説明したトラックの外
周端部OA及びOBに位置している。このリードアウト
領域LOには、ボリューム領域VSが終了したことを示
すデータ等が記録される。
【0099】ボリューム領域VSは、リードイン領域L
Iとリードアウト領域LOの間に位置し、2048バイ
トの論理セクタLSが、n+1個(nは0を含む正の整
数)一次元配列として記録される。各論理セクタLSは
セクタナンバー(#0、#1、#2、・・#n)で区別
される。更に、ボリューム領域VSは、m+1個の論理
セクタLS#0〜LS#m(mはnより小さい0を含む
正の整数)から形成されるボリューム/ファイル管理領
域VFSと、n−m個の論理セクタLS#m+1〜LS
#nから形成されるファイルデータ領域FDSに分別さ
れる。このファイルデータ領域FDSは、図1に示すマ
ルチメディアビットストリームMBSに相当する。
【0100】ボリューム/ファイル管理領域VFSは、
ボリューム領域VSのデータをファイルとして管理する
為のファイルシステムであり、ディスク全体の管理に必
要なデータの収納に必要なセクタ数m(mはnより小さ
い自然数)の論理セクタLS#0からLS#mによって
形成されている。このボリューム/ファイル管理領域V
FSには、例えば、ISO9660、及びISO133
46などの規格に従って、ファイルデータ領域FDS内
のファイルの情報が記録される。
【0101】ファイルデータ領域FDSは、n−m個の
論理セクタLS#m+1〜LS#nから構成されてお
り、それぞれ、論理セクタの整数倍(2048×I、I
は所定の整数)のサイズを有するビデオマネージャVM
Gと、及びk個のビデオタイトルセットVTS#1〜V
TS#k(kは、100より小さい自然数)を含む。
【0102】ビデオマネージャVMGは、ディスク全体
のタイトル管理情報を表す情報を保持すると共に、ボリ
ューム全体の再生制御の設定/変更を行うためのメニュ
ーであるボリュームメニューを表す情報を有する。ビデ
オタイトルセットVTS#kは、単にビデオファイルと
も呼び、動画、オーディオ、静止画などのデータからな
るタイトルを表す。
【0103】図16は、図22のビデオタイトルセット
VTSの内部構造を示す。ビデオタイトルセットVTS
は、ディスク全体の管理情報を表すVTS情報(VTS
I)と、マルチメディアビットストリームのシステムス
トリームであるVTSタイトル用VOBS(VTSTT_VOB
S)に大別される。先ず、以下にVTS情報について説
明した後に、VTSタイトル用VOBSについて説明す
る。
【0104】VTS情報は、主に、VTSI管理テーブ
ル(VTSI_MAT)及びVTSPGC情報テーブル(VTS_PG
CIT)を含む。
【0105】VTSI管理テーブルは、ビデオタイトル
セットVTSの内部構成及び、ビデオタイトルセットV
TS中に含まれる選択可能なオーディオストリームの
数、サブピクチャの数およびビデオタイトルセットVT
Sの格納場所等が記述される。
【0106】VTSPGC情報管理テーブルは、再生順
を制御するプログラムチェーン(PGC)を表すi個
(iは自然数)のPGC情報VTS_PGCI#1〜VTS_PGCI#Iを
記録したテーブルである。各エントリーのPGC情報VT
S_PGCI#Iは、プログラムチェーンを表す情報であり、j
個(jは自然数)のセル再生情報C_PBI#1〜C_PBI#jから
成る。各セル再生情報C_PBI#jは、セルの再生順序や再
生に関する制御情報を含む。
【0107】また、プログラムチェーンPGCとは、タ
イトルのストーリーを記述する概念であり、セル(後
述)の再生順を記述することでタイトルを形成する。上
記VTS情報は、例えば、メニューに関する情報の場合
には、再生開始時に再生装置内のバッファに格納され、
再生の途中でリモコンの「メニュー」キーが押下された
時点で再生装置により参照され、例えば#1のトップメ
ニューが表示される。階層メニューの場合は、例えば、
プログラムチェーン情報VTS_PGCI#1が「メニュー」キー
押下により表示されるメインメニューであり、#2から
#9がリモコンの「テンキー」の数字に対応するサブメ
ニュー、#10以降がさらに下位層のサブメニューとい
うように構成される。また例えば、#1が「メニュー」
キー押下により表示されるトップメニュー、#2以降が
「テン」キーの数字に対応して再生される音声ガイダン
スというように構成される。
【0108】メニュー自体は、このテーブルに指定され
る複数のプログラムチェーンで表されるので、階層メニ
ューであろうが、音声ガイダンスを含むメニューであろ
うが、任意の形態のメニューを構成することを可能にし
ている。
【0109】また例えば、映画の場合には、再生開始時
に再生装置内のバッファに格納され、PGC内に記述し
ているセル再生順序を再生装置が参照し、システムスト
リームを再生する。
【0110】ここで言うセルとは、システムストリーム
の全部または一部であり、再生時のアクセスポイントと
して使用される。たとえば、映画の場合は、タイトルを
途中で区切っているチャプターとして使用する事ができ
る。
【0111】尚、エントリーされたPGC情報C_PBI#j
の各々は、セル再生処理情報及び、セル情報テーブルを
含む。再生処理情報は、再生時間、繰り返し回数などの
セルの再生に必要な処理情報から構成される。ブロック
モード(CBM)、セルブロックタイプ(CBT)、シームレ
ス再生フラグ(SPF)、インターリーブブロック配置フ
ラグ(IAF )、STC再設定フラグ(STCDF)、セ
ル再生時間(C_PBTM)、シームレスアングル切替フラグ
(SACF )、セル先頭VOBU開始アドレス(C_FVOBU_S
A)、及びセル終端VOBU開始アドレス(C_LVOBU_S
A)から成る。
【0112】ここで言う、シームレス再生とは、DVD
システムに於いて、映像、音声、副映像等のマルチメデ
ィアデータを、各データ及び情報を中断する事無く再生
することであり、詳しくは、図23及び図24参照して
後で説明する。
【0113】ブロックモードCBMは複数のセルが1つ
の機能ブロックを構成しているか否かを示し、機能ブロ
ックを構成する各セルのセル再生情報は、連続的にPG
C情報内に配置され、その先頭に配置されるセル再生情
報のCBMには、“ブロックの先頭セル”を示す値、そ
の最後に配置されるセル再生情報のCBMには、“ブロ
ックの最後のセル”を示す値、その間に配置されるセル
再生情報のCBMには“ブロック内のセル”を示す値を
示す。
【0114】セルブロックタイプCBTは、ブロックモー
ドCBMで示したブロックの種類を示すものである。例
えばマルチアングル機能を設定する場合には、各アング
ルの再生に対応するセル情報を、前述したような機能ブ
ロックとして設定し、さらにそのブロックの種類とし
て、各セルのセル再生情報のCBTに“アングル”を示す
値を設定する。
【0115】シームレス再生フラグSPFは、該セルが前
に再生されるセルまたはセルブロックとシームレスに接
続して再生するか否かを示すフラグであり、前セルまた
は前セルブロックとシームレスに接続して再生する場合
には、該セルのセル再生情報のSPFにはフラグ値1を設
定する。そうでない場合には、フラグ値0を設定する。
【0116】インターリーブアロケーションフラグIA
Fは、該セルがインターリーブ領域に配置されているか
否かを示すフラグであり、インターリーブ領域に配置さ
れている場合には、該セルのインターリーブアロケーシ
ョンフラグIAFにはフラグ値1を設定する。そうでな
い場合には、フラグ値0を設定する。
【0117】STC再設定フラグSTCDFは、同期を
とる際に使用するSTCをセルの再生時に再設定する必
要があるかないかの情報であり、再設定が必要な場合に
はフラグ値1を設定する。そうでない場合には、フラグ
値0を設定する。
【0118】シームレスアングルチェンジフラグSAC
Fは、該セルがアングル区間に属しかつ、シームレスに
切替える場合、該セルのシームレスアングルチェンジフ
ラグSACFにはフラグ値1を設定する。そうでない場
合には、フラグ値0を設定する。
【0119】セル再生時間(C_PBTM)はセルの再生時間
をビデオのフレーム数精度で示している。
【0120】C_LVOBU_SAは、セル終端VOBU開始アド
レスを示し、その値はVTSタイトル用VOBS(VTST
T_VOBS)の先頭セルの論理セクタからの距離をセクタ数
で示している。C_FVOBU_SAはセル先頭VOBU開始アド
レスを示し、 VTSタイトル用VOBS(VTSTT_VOB
S)の先頭セルの論理セクタから距離をセクタ数で示し
ている。
【0121】次に、 VTSタイトル用VOBS、つま
り、1マルチメディアシステムストリームデータVTSTT_
VOBSに付いて説明する。システムストリームデータVTST
T_VOBSは、ビデオオブジェクトVOBと呼ばれるi個
(iは自然数)のシステムストリームSSからなる。
各ビデオオブジェクトVOB#1〜VOB#iは、少なくとも1つ
のビデオデータで構成され、場合によっては最大8つの
オーディオデータ、最大32の副映像データまでがイン
ターリーブされて構成される。
【0122】各ビデオオブジェクトVOBは、q個(q
は自然数)のセルC#1〜C#qから成る。各セルC
は、r個(rは自然数)のビデオオブジェクトユニット
VOBU#1 〜VOBU#rから形成される。
【0123】各VOBUは、ビデオエンコードのリフレ
ッシュ周期であるGOPの複数個及び、それに相当する
時間のオーディオおよびサブピクチャからなる。また、
各VOBUの先頭には、該VOBUの管理情報であるナ
ブパックNVを含む。ナブパックNVの構成について
は、図19を参照して後述する。
【0124】図17に、ビデオゾーンVZ(図22)の
内部構造を示す。同図に於いて、ビデオエンコードスト
リームSt15は、ビデオエンコーダ300によってエ
ンコードされた、圧縮された一次元のビデオデータ列で
ある。オーディオエンコードストリームSt19も、同
様に、オーディオエンコーダ700によってエンコード
された、ステレオの左右の各データが圧縮、及び統合さ
れた一次元のオーディオデータ列である。また、オーデ
ィオデータとしてサラウンド等のマルチチャネルでもよ
い。
【0125】システムストリームSt35は、図22で
説明した、2048バイトの容量を有する論理セクタL
S#nに相当するバイト数を有するパックが一次元に配
列された構造を有している。システムストリームSt3
5の先頭、つまりVOBUの先頭には、ナビゲーション
パックNVと呼ばれる、システムストリーム内のデータ
配列等の管理情報を記録した、ストリーム管理パックが
配置される。
【0126】ビデオエンコードストリームSt15及び
オーディオエンコードストリームSt19は、それぞ
れ、システムストリームのパックに対応するバイト数毎
にパケット化される。これらパケットは、図中で、V
1、V2、V3、V4、・・、及びA1、A2、・・と
表現されている。これらパケットは、ビデオ、オーディ
オ各データ伸長用のデコーダの処理時間及びデコーダの
バッファサイズを考慮して適切な順番に図中のシステム
ストリームSt35としてインターリーブされ、パケッ
トの配列をなす。例えば、本例ではV1、V2、A1、
V3、V4、A2の順番に配列されている。
【0127】図17では、一つの動画像データと一つの
オーディオデータがインターリーブされた例を示してい
る。しかし、DVDシステムに於いては、記録再生容量
が大幅に拡大され、高速の記録再生が実現され、信号処
理用LSIの性能向上が図られた結果、一つの動画像デ
ータに複数のオーディオデータや複数のグラフィックス
データである副映像データが、一つのMPEGシステム
ストリームとしてインターリーブされた形態で記録さ
れ、再生時に複数のオーディオデータや複数の副映像デ
ータから選択的な再生を行うことが可能となる。図18
に、このようなDVDシステムで利用されるシステムス
トリームの構造を表す。
【0128】図18に於いても、図17と同様に、パケ
ット化されたビデオエンコードストリームSt15は、
V1、V2、V3、V4、・・・と表されている。但
し、この例では、オーディオエンコードストリームSt
19は、一つでは無く、St19A、St19B、及び
St19Cと3列のオーディオデータ列がソースとして
入力されている。更に、副画像データ列であるサブピク
チャエンコードストリームSt17も、St17A及び
St17Bと二列のデータがソースとして入力されてい
る。これら、合計6列の圧縮データ列が、一つのシステ
ムストリームSt35にインターリーブされる。
【0129】ビデオデータはMPEG方式で符号化され
ており、GOPという単位が圧縮の単位になっており、
GOP単位は、標準的にはNTSCの場合、15フレー
ムで1GOPを構成するが、そのフレーム数は可変にな
っている。インターリーブされたデータ相互の関連など
の情報をもつ管理用のデータを表すストリーム管理パッ
クも、ビデオデータを基準とするGOPを単位とする間
隔で、インターリーブされる事になり、GOPを構成す
るフレーム数が変われば、その間隔も変動する事にな
る。DVDでは、その間隔を再生時間長で、0.4秒か
ら1.0秒の範囲内として、その境界はGOP単位とし
ている。もし、連続する複数のGOPの再生時間が1秒
以下であれば、その複数GOPのビデオデータに対し
て、管理用のデータパックが1つのストリーム中にイン
ターリーブされる事になる。
【0130】DVDではこのような、管理用データパッ
クをナブパックNVと呼び、このナブパックNVから、
次のナブパックNV直前のパックまでをビデオオブジェ
クトユニット(以下VOBUと呼ぶ)と呼び、一般的に
1つのシーンと定義できる1つの連続した再生単位をビ
デオオブジェクトと呼び(以下VOBと呼ぶ)、1つ以
上のVOBUから構成される事になる。また、VOBが
複数集まったデータの集合をVOBセット(以下VOB
Sと呼ぶ)と呼ぶ。これらは、DVDに於いて初めて採
用されたデータ形式である。
【0131】このように複数のデータ列がインターリー
ブされる場合、インターリーブされたデータ相互の関連
を示す管理用のデータを表すナビゲーションパックNV
も、所定のパック数単位と呼ばれる単位でインターリー
ブされる必要がある。GOPは、通常12から15フレ
ームの再生時間に相当する約0.5秒のビデオデータを
まとめた単位であり、この時間の再生に要するデータパ
ケット数に一つのストリーム管理パケットがインターリ
ーブされると考えられる。
【0132】図19は、システムストリームを構成す
る、インターリーブされたビデオデータ、オーディオデ
ータ、副映像データのパックに含まれるストリーム管理
情報を示す説明図である。同図のようにシステムストリ
ーム中の各データは、MPEG2に準拠するパケット化
およびパック化された形式で記録される。ビデオ、オー
ディオ、及び副画像データ共、パケットの構造は、基本
的に同じである。DVDシステムに於いては、1パック
は、前述の如く2048バイトの容量を有し、PESパ
ケットと呼ばれる1パケットを含み、パックヘッダPK
H、パケットヘッダPTH、及びデータ領域から成る。
【0133】パックヘッダPKH中には、そのパックが
図26におけるストリームバッファ2400からシステ
ムデコーダ2500に転送されるべき時刻、つまりAV
同期再生のための基準時刻情報を示すSCRが記録され
ている。MPEGに於いては、このSCRをデコーダ全
体の基準クロックとすることを想定しているが、DVD
などのディスクメディアの場合には、個々のプレーヤに
於いて閉じた時刻管理で良い為、別途にデコーダ全体の
時刻の基準となるクロックを設けている。また、パケッ
トヘッダPTH中には、そのパケットに含まれるビデオ
データ或はオーディオデータがデコードされた後に再生
出力として出力されるべき時刻を示すPTSや、ビデオ
ストリームがデコードされるべき時刻を示すDTSなど
が記録されているPTSおよびDTSは、パケット内に
デコード単位であるアクセスユニットの先頭がある場合
に置かれ、PTSはアクセスユニットの表示開始時刻を
示し、DTSはアクセスユニットのデコード開始時刻を
示している。また、PTSとDTSが同時刻の場合、D
TSは省略される。
【0134】更に、パケットヘッダPTHには、ビデオ
データ列を表すビデオパケットであるか、プライベート
パケットであるか、MPEGオーディオパケットである
かを示す8ビット長のフィールドであるストリームID
が含まれている。
【0135】ここで、プライベートパケットとは、MP
EG2の規格上その内容を自由に定義してよいデータで
あり、本実施形態では、プライベートパケット1を使用
してオーディオデータ(MPEGオーディオ以外)およ
び副映像データを搬送し、プライベートパケット2を使
用してPCIパケットおよびDSIパケットを搬送して
いる。
【0136】プライベートパケット1およびプライベー
トパケット2はパケットヘッダ、プライベートデータ領
域およびデータ領域からなる。プライベートデータ領域
には、記録されているデータがオーディオデータである
か副映像データであるかを示す、8ビット長のフィール
ドを有するサブストリームIDが含まれる。プライベー
トパケット2で定義されるオーディオデータは、リニア
PCM方式、AC−3方式それぞれについて#0〜#7
まで最大8種類が設定可能である。また副映像データ
は、#0〜#31までの最大32種類が設定可能であ
る。
【0137】データ領域は、ビデオデータの場合はMP
EG2形式の圧縮データ、オーディオデータの場合はリ
ニアPCM方式、AC−3方式又はMPEG方式のデー
タ、副映像データの場合はランレングス符号化により圧
縮されたグラフィックスデータなどが記録されるフィー
ルドである。
【0138】また、MPEG2ビデオデータは、その圧
縮方法として、固定ビットレート方式(以下「CBR」
とも記す)と可変ビットレート方式(以下「VBR」と
も記す)が存在する。固定ビットレート方式とは、ビデ
オストリームが一定レートで連続してビデオバッファへ
入力される方式である。これに対して、可変ビットレー
ト方式とは、ビデオストリームが間欠して(断続的に)
ビデオバッファへ入力される方式であり、これにより不
要な符号量の発生を抑えることが可能である。
【0139】DVDでは、固定ビットレート方式および
可変ビットレート方式とも使用が可能である。MPEG
では、動画像データは、可変長符号化方式で圧縮される
ために、GOPのデータ量が一定でない。さらに、動画
像とオーディオのデコード時間が異なり、光ディスクか
ら読み出した動画像データとオーディオデータの時間関
係とデコーダから出力される動画像データとオーディオ
データの時間関係が一致しなくなる。このため、動画像
とオーディオの時間的な同期をとる方法を、図26を参
照して、後程、詳述するが、一先ず、簡便のため固定ビ
ットレート方式を基に説明をする。
【0140】図20に、ナブパックNVの構造を示す。
ナブパックNVは、PCIパケットとDSIパケットか
らなり、先頭にパックヘッダPKHを設けている。PK
Hには、前述したとおり、そのパックが図26における
ストリームバッファ2400からシステムデコーダ25
00に転送されるべき時刻、つまりAV同期再生のため
の基準時刻情報を示すSCRが記録されている。
【0141】PCIパケットは、PCI情報(PCI_GI)
と非シームレスマルチアングル情報(NSML_AGLI)を有
している。PCI情報(PCI_GI)には、該VOBUに含
まれるビデオデータの先頭ビデオフレーム表示時刻(VO
BU_S_PTM)及び最終ビデオフレーム表示時刻 (VOBU_E_
PTM)をシステムクロック精度(90KHz)で記述す
る。
【0142】非シームレスマルチアングル情報(NSML_A
GLI)には、アングルを切り替えた場合の読み出し開始
アドレスをVOB先頭からのセクタ数として記述する。
この場合、アングル数は9以下であるため、領域として
9アングル分のアドレス記述領域(NSML_AGL_C1_DSTA〜
NSML_AGL_C9_DSTA)を有す。
【0143】DSIパケットにはDSI情報(DSI_G
I)、シームレス再生情報(SML_PBI)およびシームレス
マルチアングル再生情報(SML_AGLI)を有している。D
SI情報(DSI_GI)として該VOBU内の最終パックア
ドレス(VOBU_EA)をVOBU先頭からのセクタ数とし
て記述する。
【0144】シームレス再生に関しては後述するが、分
岐あるいは結合するタイトルをシームレスに再生するた
めに、連続読み出し単位をILVUとして、システムス
トリームレベルでインターリーブ(多重化)する必要が
ある。複数のシステムストリームがILVUを最小単位
としてインターリーブ処理されている区間をインターリ
ーブブロックと定義する。
【0145】このようにILVUを最小単位としてイン
ターリーブされたストリームをシームレスに再生するた
めに、シームレス再生情報(SML_PBI)を記述する。シ
ームレス再生情報(SML_PBI)には、該VOBUがイン
ターリーブブロックかどうかを示すインターリーブユニ
ットフラグ(ILVU flag)を記述する。このフラグはイ
ンターリーブ領域に(後述)に存在するかを示すもので
あり、インターリーブ領域に存在する場合"1"を設定す
る。そうでない場合には、フラグ値0を設定する。
【0146】また、該VOBUがインターリーブ領域に
存在する場合、該VOBUがILVUの最終VOBUか
を示すユニットエンドフラグを記述する。ILVUは、
連続読み出し単位であるので、現在読み出しているVO
BUが、ILVUの最後のVOBUであれば"1"を設定
する。そうでない場合には、フラグ値0を設定する。
【0147】該VOBUがインターリーブ領域に存在す
る場合、該VOBUが属するILVUの最終パックのア
ドレスを示すILVU最終パックアドレス(ILVU_EA)
を記述する。ここでアドレスとして、該VOBUのNV
からのセクタ数で記述する。
【0148】また、該VOBUがインターリーブ領域に
存在する場合、次のILVUの開始アドレス (NT_ILVU_
SA)を記述する。ここでアドレスとして、該VOBUの
NVからのセクタ数で記述する。
【0149】また、2つのシステムストリームをシーム
レスに接続する場合に於いて、特に接続前と接続後のオ
ーディオが連続していない場合(異なるオーディオの場
合等)、接続後のビデオとオーディオの同期をとるため
にオーディオを一時停止(ポーズ)する必要がある。例
えば、NTSCの場合、ビデオのフレーム周期は約33.3
3msecであり、オーディオAC3のフレーム周期は32mse
cである。
【0150】このためにオーディオを停止する時間およ
び期間情報を示すオーディオ再生停止時刻1(VOBU_A_S
TP_PTM1)、オーディオ再生停止時刻2(VOBU_A_STP_PT
M2)、オーディオ再生停止期間1(VOB_A_GAP_LEN1)、
オーディオ再生停止期間2(VOB_A_GAP_LEN2)を記述す
る。この時間情報はシステムクロック精度(90KH
z)で記述される。
【0151】また、シームレスマルチアングル再生情報
(SML_AGLI )として、アングルを切り替えた場合の読み
出し開始アドレスを記述する。このフィールドはシーム
レスマルチアングルの場合に有効なフィールドである。
このアドレスは該VOBUのNVからのセクタ数で記述
される。また、アングル数は9以下であるため、領域と
して9アングル分のアドレス記述領域 : (SML_AGL_C1_
DSTA 〜 SML_AGL_C9_DSTA)を有す。
【0152】DVDエンコーダ 図25に、本発明に掛かるマルチメディアビットストリ
ームオーサリングシステムを上述のDVDシステムに適
用した場合の、オーサリングエンコーダECDの一実施
形態を示す。DVDシステムに適用したオーサリングエ
ンコーダECD(以降、DVDエンコーダと呼称する)
は、図2に示したオーサリングエンコーダECに、非常
に類似した構成になっている。DVDオーサリングエン
コーダECDは、基本的には、オーサリングエンコーダ
ECのビデオゾーンフォーマッタ1300が、VOBバ
ッファ1000とフォーマッタ1100にとって変わら
れた構造を有している。言うまでもなく、本発明のエン
コーダによってエンコードされたビットストリームは、
DVD媒体Mに記録される。以下に、DVDオーサリン
グエンコーダECDの動作をオーサリングエンコーダE
Cと比較しながら説明する。
【0153】DVDオーサリングエンコーダECDに於
いても、オーサリングエンコーダECと同様に、編集情
報作成部100から入力されたユーザーの編集指示内容
を表すシナリオデータSt7に基づいて、エンコードシ
ステム制御部200が、各制御信号St9、St11、
St13、St21、St23、St25、St33、
及びSt39を生成して、ビデオエンコーダ300、サ
ブピクチャエンコーダ500、及びオーディオエンコー
ダ700を制御する。尚、DVDシステムに於ける編集
指示内容とは、図25を参照して説明したオーサリング
システムに於ける編集指示内容と同様に、複数のタイト
ル内容を含む各ソースデータの全部或いは、其々に対し
て、所定時間毎に各ソースデータの内容を一つ以上選択
し、それらの選択された内容を、所定の方法で接続再生
するような情報を含無と共に、更に、以下の情報を含
む。つまり、マルチタイトルソースストリームを、所定
時間単位毎に分割した編集単位に含まれるストリーム
数、各ストリーム内のオーディオ数やサブピクチャ数及
びその表示期間等のデータ、パレンタルあるいはマルチ
アングルなど複数ストリームから選択するか否か、設定
されたマルチアングル区間でのシーン間の切り替え接続
方法などの情報を含む。
【0154】尚、DVDシステムに於いては、シナリオ
データSt7には、メディアソースストリームをエンコ
ードするために必要な、VOB単位での制御内容、つま
り、マルチアングルであるかどうか、パレンタル制御を
可能とするマルチレイティッドタイトルの生成である
か、後述するマルチアングルやパレンタル制御の場合の
インターリーブとディスク容量を考慮した各ストリーム
のエンコード時のビットレート、各制御の開始時間と終
了時間、前後のストリームとシームレス接続するか否か
の内容が含まれる。エンコードシステム制御部200
は、シナリオデータSt7から情報を抽出して、エンコ
ード制御に必要な、エンコード情報テーブル及びエンコ
ードパラメータを生成する。エンコード情報テーブル及
びエンコードパラメータについては、後程、図27、図
28、及び図29を参照して詳述する。
【0155】システムストリームエンコードパラメータ
データ及びシステムエンコード開始終了タイミングの信
号St33には上述の情報をDVDシステムに適用して
VOB生成情報を含む。VOB生成情報として、前後の
接続条件、オーディオ数、オーディオのエンコード情
報、オーディオID、サブピクチャ数、サブピクチャI
D、ビデオ表示を開始する時刻情報(VPTS)、オー
ディオ再生を開始する時刻情報(APTS)等がある。
更に、マルチメディアビットストリームMBSのフォー
マットパラメータデータ及びフォーマット開始終了タイ
ミングの信号St39は、再生制御情報及びインターリ
ーブ情報を含む。
【0156】ビデオエンコーダ300は、ビデオエンコ
ードのためのエンコードパラメータ信号及びエンコード
開始終了タイミングの信号St9に基づいて、ビデオス
トリームSt1の所定の部分をエンコードして、ISO
13818に規定されるMPEG2ビデオ規格に準ずる
エレメンタリーストリームを生成する。そして、このエ
レメンタリーストリームをビデオエンコードストリーム
St15として、ビデオストリームバッファ400に出
力する。
【0157】ここで、ビデオエンコーダ300に於いて
ISO13818に規定されるMPEG2ビデオ規格に
準ずるエレメンタリストリームを生成するが、ビデオエ
ンコードパラメータデータを含む信号St9に基に、エ
ンコードパラメータとして、エンコード開始終了タイミ
ング、ビットレート、エンコード開始終了時にエンコー
ド条件、素材の種類として、NTSC信号またはPAL
信号あるいはテレシネ素材であるかなどのパラメータ及
びオープンGOP或いはクローズドGOPのエンコード
モードの設定がエンコードパラメータとしてそれぞれ入
力される。
【0158】MPEG2の符号化方式は、基本的にフレ
ーム間の相関を利用する符号化である。つまり、符号化
対象フレームの前後のフレームを参照して符号化を行
う。しかし、エラー伝播およびストリーム途中からのア
クセス性の面で、他のフレームを参照しない(イントラ
フレーム)フレームを挿入する。このイントラフレーム
を少なくとも1フレームを有する符号化処理単位をGO
Pと呼ぶ。
【0159】このGOPに於いて、完全に該GOP内で
符号化が閉じているGOPがクローズドGOPであり、
前のGOP内のフレームを参照するフレームが該GOP
内に存在する場合、該GOPをオープンGOPと呼ぶ。
【0160】従って、クローズドGOPを再生する場合
は、該GOPのみで再生できるが、オープンGOPを再
生する場合は、一般的に1つ前のGOPが必要である。
【0161】また、GOPの単位は、アクセス単位とし
て使用する場合が多い。例えば、タイトルの途中からの
再生する場合の再生開始点、映像の切り替わり点、ある
いは早送りなどの特殊再生時には、GOP内のフレーム
内符号化フレームであるいフレームのみをGOP単位で
再生する事により、高速再生を実現する。
【0162】サブピクチャエンコーダ500は、サブピ
クチャストリームエンコード信号St11に基づいて、
サブピクチャストリームSt3の所定の部分をエンコー
ドして、ビットマップデータの可変長符号化データを生
成する。そして、この可変長符号化データをサブピクチ
ャエンコードストリームSt17として、サブピクチャ
ストリームバッファ600に出力する。
【0163】オーディオエンコーダ700は、オーディ
オエンコード信号St13に基づいて、オーディオスト
リームSt5の所定の部分をエンコードして、オーディ
オエンコードデータを生成する。このオーディオエンコ
ードデータとしては、ISO11172に規定されるM
PEG1オーディオ規格及びISO13818に規定さ
れるMPEG2オーディオ規格に基づくデータ、また、
AC−3オーディオデータ、及びPCM(LPCM)デ
ータ等がある。これらのオーディオデータをエンコード
する方法及び装置は公知である。
【0164】ビデオストリームバッファ400は、ビデ
オエンコーダ300に接続されており、ビデオエンコー
ダ300から出力されるビデオエンコードストリームS
t15を保存する。ビデオストリームバッファ400は
更に、エンコードシステム制御部200に接続されて、
タイミング信号St21の入力に基づいて、保存してい
るビデオエンコードストリームSt15を、調時ビデオ
エンコードストリームSt27として出力する。
【0165】同様に、サブピクチャストリームバッファ
600は、サブピクチャエンコーダ500に接続されて
おり、サブピクチャエンコーダ500から出力されるサ
ブピクチャエンコードストリームSt17を保存する。
サブピクチャストリームバッファ600は更に、エンコ
ードシステム制御部200に接続されて、タイミング信
号St23の入力に基づいて、保存しているサブピクチ
ャエンコードストリームSt17を、調時サブピクチャ
エンコードストリームSt29として出力する。
【0166】また、オーディオストリームバッファ80
0は、オーディオエンコーダ700に接続されており、
オーディオエンコーダ700から出力されるオーディオ
エンコードストリームSt19を保存する。オーディオ
ストリームバッファ800は更に、エンコードシステム
制御部200に接続されて、タイミング信号St25の
入力に基づいて、保存しているオーディオエンコードス
トリームSt19を、調時オーディオエンコードストリ
ームSt31として出力する。
【0167】システムエンコーダ900は、ビデオスト
リームバッファ400、サブピクチャストリームバッフ
ァ600、及びオーディオストリームバッファ800に
接続されており、調時ビデオエンコードストリームSt
27、調時サブピクチャエンコードストリームSt2
9、及び調時オーディオエンコードSt31が入力され
る。システムエンコーダ900は、またエンコードシス
テム制御部200に接続されており、システムエンコー
ドのためのエンコードパラメータデータを含むSt33
が入力される。
【0168】システムエンコーダ900は、エンコード
パラメータデータ及びエンコード開始終了タイミング信
号St33に基づいて、各調時ストリームSt27、S
t29、及びSt31に多重化(マルチプレクス)処理
を施して、最小タイトル編集単位(VOBs)St35
を生成する。
【0169】VOBバッファ1000はシステムエンコ
ーダ900に於いて生成されたVOBを一時格納するバ
ッファ領域であり、フォーマッタ1100では、St3
9に従ってVOBバッファ1100から調時必要なVO
Bを読み出し1ビデオゾーンVZを生成する。また、同
フォーマッタ1100に於いてはファイルシステム(V
FS)を付加してSt43を生成する。
【0170】このユーザの要望シナリオの内容に編集さ
れた、ストリームSt43は、記録部1200に転送さ
れる。記録部1200は、編集マルチメディアビットス
トリームMBSを記録媒体Mに応じた形式のデータSt
43に加工して、記録媒体Mに記録する。
【0171】DVDデコーダ 次に、図26を参照して、本発明に掛かるマルチメディ
アビットストリームオーサリングシステムを上述のDV
Dシステムに適用した場合の、オーサリングデコーダD
Cの一実施形態を示す。DVDシステムに適用したオー
サリングエンコーダDCD(以降、DVDデコーダと呼
称する)は、本発明にかかるDVDエンコーダECDに
よって、編集されたマルチメディアビットストリームM
BSをデコードして、ユーザの要望のシナリオに沿って
各タイトルの内容を展開する。なお、本実施形態に於い
ては、DVDエンコーダECDによってエンコードされ
たマルチメディアビットストリームSt45は、記録媒
体Mに記録されている。
【0172】DVDオーサリングデコーダDCDの基本
的な構成は図3に示すオーサリングデコーダDCと同一
であり、ビデオデコーダ3800がビデオデコーダ38
01に替わると共に、ビデオデコーダ3801と合成部
3500の間にリオーダバッファ3300と切替器34
00が挿入されている。なお、切替器3400は同期制
御部2900に接続されて、切替指示信号St103の
入力を受けている。
【0173】DVDオーサリングデコーダDCDは、マ
ルチメディアビットストリーム再生部2000、シナリ
オ選択部2100、デコードシステム制御部2300、
ストリームバッファ2400、システムデコーダ250
0、ビデオバッファ2600、サブピクチャバッファ2
700、オーディオバッファ2800、同期制御部29
00、ビデオデコーダ3801、リオーダバッファ33
00、サブピクチャデコーダ3100、オーディオデコ
ーダ3200、セレクタ3400、合成部3500、ビ
デオデータ出力端子3600、及びオーディオデータ出
力端子3700から構成されている。
【0174】マルチメディアビットストリーム再生部2
000は、記録媒体Mを駆動させる記録媒体駆動ユニッ
ト2004、記録媒体Mに記録されている情報を読み取
り二値の読み取り信号St57を生成する読取ヘッドユ
ニット2006、読み取り信号ST57に種々の処理を
施して再生ビットストリームSt61を生成する信号処
理部2008、及び機構制御部2002から構成され
る。機構制御部2002は、デコードシステム制御部2
300に接続されて、マルチメディアビットストリーム
再生指示信号St53を受けて、それぞれ記録媒体駆動
ユニット(モータ)2004及び信号処理部2008を
それぞれ制御する再生制御信号St55及びSt59を
生成する。
【0175】デコーダDCは、オーサリングエンコーダ
ECで編集されたマルチメディアタイトルの映像、サブ
ピクチャ、及び音声に関する、ユーザの所望の部分が再
生されるように、対応するシナリオを選択して再生する
ように、オーサリングデコーダDCに指示を与えるシナ
リオデータとして出力できるシナリオ選択部2100を
備えている。
【0176】シナリオ選択部2100は、好ましくは、
キーボード及びCPU等で構成される。ユーザーは、オ
ーサリングエンコーダECで入力されたシナリオの内容
に基づいて、所望のシナリオをキーボード部を操作して
入力する。CPUは、キーボード入力に基づいて、選択
されたシナリオを指示するシナリオ選択データSt51
を生成する。シナリオ選択部2100は、例えば、赤外
線通信装置等によって、デコードシステム制御部230
0に接続されて、生成したシナリオ選択信号St51を
デコードシステム制御部2300に入力する。
【0177】ストリームバッファ2400は所定のバッ
ファ容量を有し、マルチメディアビットストリーム再生
部2000から入力される再生信号ビットストリームS
t61を一時的に保存すると共に、ボリュームファイル
ストラクチャVFS、各パックに存在する同期初期値デ
ータ(SCR)、及びナブパックNV存在するVOBU制
御情報(DSI)を抽出してストリーム制御データSt6
3を生成する。
【0178】デコードシステム制御部2300は、デコ
ードシステム制御部2300で生成されたシナリオ選択
データSt51に基づいてマルチメディアビットストリ
ーム再生部2000の動作を制御する再生指示信号St
53を生成する。デコードシステム制御部2300は、
更に、シナリオデータSt53からユーザの再生指示情
報を抽出して、デコード制御に必要な、デコード情報テ
ーブルを生成する。デコード情報テーブルについては、
後程、図62、及び図63を参照して詳述する。更に、
デコードシステム制御部2300は、ストリーム再生デ
ータSt63中のファイルデータ領域FDS情報から、
ビデオマネージャVMG、VTS情報VTSI、PGC
情報C_PBI#j、セル再生時間(C_PBTM:Cell Playback t
ime)等の光ディスクMに記録されたタイトル情報を抽
出してタイトル情報St200を生成する。
【0179】ストリーム制御データSt63は図19に
おけるパック単位に生成される。ストリームバッファ2
400は、デコードシステム制御部2300に接続され
ており、生成したストリーム制御データSt63をデコ
ードシステム制御部2300に供給する。
【0180】同期制御部2900は、デコードシステム
制御部2300に接続されて、同期再生データSt81
に含まれる同期初期値データ(SCR)を受け取り、内部
のシステムクロック(STC)セットし、リセットされた
システムクロックSt79をデコードシステム制御部2
300に供給する。
【0181】デコードシステム制御部2300は、シス
テムクロックSt79に基づいて、所定の間隔でストリ
ーム読出信号St65を生成し、ストリームバッファ2
400に入力する。この場合の読み出し単位はパックで
ある。
【0182】次に、ストリーム読み出し信号St65の
生成方法について説明する。デコードシステム制御部2
300では、ストリームバッファ2400から抽出した
ストリーム制御データ中のSCRと、同期制御部290
0からのシステムクロックSt79を比較し、St63
中のSCRよりもシステムクロックSt79が大きくな
った時点で読み出し要求信号St65を生成する。この
ような制御をパック単位に行うことで、パック転送を制
御する。
【0183】デコードシステム制御部2300は、更
に、シナリオ選択データSt51に基づき、選択された
シナリオに対応するビデオ、サブピクチャ、オーディオ
の各ストリームのIDを示すデコードストリーム指示信
号St69を生成して、システムデコーダ2500に出
力する。
【0184】タイトル中に、例えば日本語、英語、フラ
ンス語等、言語別のオーディオ等の複数のオーディオデ
ータ、及び、日本語字幕、英語字幕、フランス語字幕
等、言語別の字幕等の複数のサブピクチャデータが存在
する場合、それぞれにIDが付与されている。つまり、
図19を参照して説明したように、ビデオデータ及び、
MPEGオーディオデータには、ストリームIDが付与
され、サブピクチャデータ、AC3方式のオーディオデ
ータ、リニアPCM及びナブパックNV情報には、サブ
ストリームIDが付与されている。ユーザはIDを意識
することはないが、どの言語のオーディオあるいは字幕
を選択するかをシナリオ選択部2100で選択する。英
語のオーディオを選択すれば、シナリオ選択データSt
51として英語のオーディオに対応するIDがデーコー
ドシステム制御部2300に搬送される。さらに、デコ
ードシステム制御部2300はシステムデコーダ250
0にそのIDをSt69上に搬送して渡す。
【0185】システムデコーダ2500は、ストリーム
バッファ2400から入力されてくるビデオ、サブピク
チャ、及びオーディオのストリームを、デコード指示信
号St69の指示に基づいて、それぞれ、ビデオエンコ
ードストリームSt71としてビデオバッファ2600
に、サブピクチャエンコードストリームSt73として
サブピクチャバッファ2700に、及びオーディオエン
コードストリームSt75としてオーディオバッファ2
800に出力する。つまり、システムデコーダ2500
は、シナリオ選択部2100より入力される、ストリー
ムのIDと、ストリームバッファ2400から転送され
るパックのIDが一致した場合にそれぞれのバッファ
(ビデオバッファ2600、サブピクチャバッファ27
00、オーディオバッファ2800)に該パックを転送
する。
【0186】システムデコーダ2500は、各ストリー
ムSt67の各最小制御単位での再生開始時間(PTS)
及び再生終了時間(DTS)を検出し、時間情報信号St
77を生成する。この時間情報信号St77は、デコー
ドシステム制御部2300を経由して、St81として
同期制御部2900に入力される。
【0187】同期制御部2900は、この時間情報信号
St81に基づいて、各ストリームについて、それぞれ
がデコード後に所定の順番になるようなデコード開始タ
イミングを決定する。同期制御部2900は、このデコ
ードタイミングに基づいて、ビデオストリームデコード
開始信号St89を生成し、ビデオデコーダ3801に
入力する。同様に、同期制御部2900は、サブピクチ
ャデコード開始信号St91及びオーディオエンコード
開始信号St93を生成し、サブピクチャデコーダ31
00及びオーディオデコーダ3200にそれぞれ入力す
る。
【0188】ビデオデコーダ3801は、ビデオストリ
ームデコード開始信号St89に基づいて、ビデオ出力
要求信号St84を生成して、ビデオバッファ2600
に対して出力する。ビデオバッファ2600はビデオ出
力要求信号St84を受けて、ビデオストリームSt8
3をビデオデコーダ3801に出力する。ビデオデコー
ダ3801は、ビデオストリームSt83に含まれる再
生時間情報を検出し、再生時間に相当する量のビデオス
トリームSt83の入力を受けた時点で、ビデオ出力要
求信号St84を無効にする。このようにして、所定再
生時間に相当するビデオストリームがビデオデコーダ3
801でデコードされて、再生されたビデオ信号St9
5がリオーダーバッファ3300と切替器3400に出
力される。
【0189】ビデオエンコードストリームは、フレーム
間相関を利用した符号化であるため、フレーム単位でみ
た場合、表示順と符号化ストリーム順が一致していな
い。従って、デコード順に表示できるわけではない。そ
のため、デコードを終了したフレームを一時リオーダバ
ッファ3300に格納する。同期制御部2900に於い
て表示順になるようにSt103を制御しビデオデコー
ダ3801の出力St95と、リオーダバッファSt9
7の出力を切り替え、合成部3500に出力する。
【0190】同様に、サブピクチャデコーダ3100
は、サブピクチャデコード開始信号St91に基づい
て、サブピクチャ出力要求信号St86を生成し、サブ
ピクチャバッファ2700に供給する。サブピクチャバ
ッファ2700は、ビデオ出力要求信号St84を受け
て、サブピクチャストリームSt85をサブピクチャデ
コーダ3100に出力する。サブピクチャデコーダ31
00は、サブピクチャストリームSt85に含まれる再
生時間情報に基づいて、所定の再生時間に相当する量の
サブピクチャストリームSt85をデコードして、サブ
ピクチャ信号St99を再生して、合成部3500に出
力する。
【0191】合成部3500は、セレクタ3400の出
力及びサブピクチャ信号St99を重畳させて、映像信
号St105を生成し、ビデオ出力端子3600に出力
する。
【0192】オーディオデコーダ3200は、オーディ
オデコード開始信号St93に基づいて、オーディオ出
力要求信号St88を生成し、オーディオバッファ28
00に供給する。オーディオバッファ2800は、オー
ディオ出力要求信号St88を受けて、オーディオスト
リームSt87をオーディオデコーダ3200に出力す
る。オーディオデコーダ3200は、オーディオストリ
ームSt87に含まれる再生時間情報に基づいて、所定
の再生時間に相当する量のオーディオストリームSt8
7をデコードして、オーディオ出力端子3700に出力
する。
【0193】このようにして、ユーザのシナリオ選択に
応答して、リアルタイムにユーザの要望するマルチメデ
ィアビットストリームMBSを再生する事ができる。つ
まり、ユーザが異なるシナリオを選択する度に、オーサ
リングデコーダDCDはその選択されたシナリオに対応
するマルチメディアビットストリームMBSを再生する
ことによって、ユーザの要望するタイトル内容を再生す
ることができる。
【0194】尚、デコードシステム制御部2300は、
前述の赤外線通信装置等を経由して、シナリオ選択部2
100にタイトル情報信号St200を供給してもよ
い。シナリオ選択部2100は、タイトル情報信号St
200に含まれるストリーム再生データSt63中のフ
ァイルデータ領域FDS情報から、光ディスクMに記録
されたタイトル情報を抽出して、内蔵ディスプレイに表
示することにより、インタラクティブなユーザによるシ
ナリオ選択を可能とする。
【0195】また、上述の例では、ストリームバッファ
2400、ビデオバッファ2600、サブピクチャバッ
ファ2700、及びオーディオバッファ2800、及び
リオーダバッファ3300は、機能的に異なるので、そ
れぞれ別のバッファとして表されている。しかし、これ
らのバッファに於いて要求される読込み及び読み出し速
度の数倍の動作速度を有するバッファメモリを時分割で
使用することにより、一つのバッファメモリをこれら個
別のバッファとして機能させることができる。
【0196】マルチシーン 図21を用いて、本発明に於けるマルチシーン制御の概
念を説明する。既に、上述したように、各タイトル間で
の共通のデータからなる基本シーン区間と、其々の要求
に即した異なるシーン群からなるマルチシーン区間とで
構成される。同図に於いて、シーン1、シーン5、及び
シーン8が共通シーンである。共通シーン1とシーン5
の間のアングルシーン及び、共通シーン5とシーン8の
間のパレンタルシーンがマルチシーン区間である。マル
チアングル区間に於いては、異なるアングル、つまりア
ングル1、アングル2、及びアングル3、から撮影され
たシーンの何れかを、再生中に動的に選択再生できる。
パレンタル区間に於いては、異なる内容のデータに対応
するシーン6及びシーン7の何れかをあらかじめ静的に
選択再生できる。
【0197】このようなマルチシーン区間のどのシーン
を選択して再生するかというシナリオ内容を、ユーザは
シナリオ選択部2100にて入力してシナリオ選択デー
タSt51として生成する。図中に於いて、シナリオ1
では、任意のアングルシーンを自由に選択し、パレンタ
ル区間では予め選択したシーン6を再生することを表し
ている。同様に、シナリオ2では、アングル区間では、
自由にシーンを選択でき、パレンタル区間では、シーン
7が予め選択されていることを表している。
【0198】以下に、図21で示したマルチシーンをD
VDのデータ構造を用いた場合の、PGC情報VTS_PGCI
について、図30、及び図31を参照して説明する。
【0199】図30には、図21に示したユーザ指示の
シナリオを図16のDVDデータ構造内のビデオタイト
ルセットの内部構造を表すVTSIデータ構造で記述し
た場合について示す。図において、図21のシナリオ
1、シナリオ2は、図16のVTSI中のプログラムチ
ェーン情報VTS_PGCIT内の2つプログラムチェ
ーンVTS_PGCI#1とVTS_PGCI#2として記述される。すなわ
ち、シナリオ1を記述するVTS_PGCI#1は、シーン1に相
当するセル再生情報C_PBI#1、マルチアングルシ
ーンに相当するマルチアングルセルブロック内のセル再
生情報C_PBI#2,セル再生情報C_PBI#3,
セル再生情報C_PBI#4、シーン5に相当するセル
再生情報C_PBI#5、シーン6に相当するセル再生
情報C_PBI#6、シーン8に相当するC_PBI#
7からなる。
【0200】また、シナリオ2を記述するVTS_PGC#2
は、シーン1に相当するセル再生情報C_PBI#1、
マルチアングルシーンに相当するマルチアングルセルブ
ロック内のセル再生情報C_PBI#2,セル再生情報
C_PBI#3,セル再生情報C_PBI#4、シーン
5に相当するセル再生情報C_PBI#5、シーン7に
相当するセル再生情報C_PBI#6、シーン8に相当
するC_PBI#7からなる。DVDデータ構造では、
シナリオの1つの再生制御の単位であるシーンをセルと
いうDVDデータ構造上の単位に置き換えて記述し、ユ
ーザの指示するシナリオをDVD上で実現している。
【0201】図31には、図21に示したユーザ指示の
シナリオを図16のDVDデータ構造内のビデオタイト
ルセット用のマルチメディアビットストリームであるV
OBデータ構造VTSTT_VOBSで記述した場合に
ついて示す。
【0202】図において、図21のシナリオ1とシナリ
オ2の2つのシナリオは、1つのタイトル用VOBデー
タを共通に使用する事になる。各シナリオで共有する単
独のシーンはシーン1に相当するVOB#1、シーン5
に相当するVOB#5、シーン8に相当するVOB#8
は、単独のVOBとして、インターリーブブロックでは
ない部分、すなわち連続ブロックに配置される。
【0203】シナリオ1とシナリオ2で共有するマルチ
アングルシーンにおいて、それぞれアングル1はVOB
#2、アングル2はVOB#3、アングル3はVOB#
4で構成、つまり1アングルを1VOBで構成し、さら
に各アングル間の切り替えと各アングルのシームレス再
生のために、インターリーブブロックとする。
【0204】また、シナリオ1とシナリオ2で固有なシ
ーンであるシーン6とシーン7は、各シーンのシームレ
ス再生はもちろんの事、前後の共通シーンとシームレス
に接続再生するために、インターリーブブロックとす
る。
【0205】以上のように、図21で示したユーザ指示
のシナリオは、DVDデータ構造において、図30に示
すビデオタイトルセットの再生制御情報と図31に示す
タイトル再生用VOBデータ構造で実現できる。
【0206】シームレス 上述のDVDシステムのデータ構造に関連して述べたシ
ームレス再生について説明する。シームレス再生とは、
共通シーン区間同士で、共通シーン区間とマルチシーン
区間とで、及びマルチシーン区間同士で、映像、音声、
副映像等のマルチメディアデータを、接続して再生する
際に、各データ及び情報を中断する事無く再生すること
である。このデータ及び情報再生の中断の要因として
は、ハードウェアに関連するものとして、デコーダに於
いて、ソースデータ入力される速度と、入力されたソー
スデータをデコードする速度のバランスがくずれる、い
わゆるデコーダのアンダーフローと呼ばれるものがあ
る。
【0207】更に、再生されるデータの特質に関するも
のとして、再生データが音声のように、その内容或いは
情報をユーザが理解する為には、一定時間単位以上の連
続再生を要求されるデータの再生に関して、その要求さ
れる連続再生時間を確保出来ない場合に情報の連続性が
失われるものがある。このような情報の連続性を確保し
て再生する事を連続情報再生と、更にシームレス情報再
生と呼ぶ。また、情報の連続性を確保出来ない再生を非
連続情報再生と呼び、更に非シームレス情報再生と呼
ぶ。尚、言うまでまでもなく連続情報再生と非連続情報
再生は、それぞれシームレス及び非シームレス再生であ
る。
【0208】上述の如く、シームレス再生には、バッフ
ァのアンダーフロー等によって物理的にデータ再生に空
白あるいは中断の発生を防ぐシームレスデータ再生と、
データ再生自体には中断は無いものの、ユーザーが再生
データから情報を認識する際に情報の中断を感じるのを
防ぐシームレス情報再生と定義する。
【0209】シームレスの詳細 なお、このようにシームレス再生を可能にする具体的な
方法については、図23及び図24参照して後で詳しく
説明する。
【0210】インターリーブ 上述のDVDデータのシステムストリームをオーサリン
グエンコーダECを用いて、DVD媒体上の映画のよう
なタイトルを記録する。しかし、同一の映画を複数の異
なる文化圏或いは国に於いても利用できるような形態で
提供するには、台詞を各国の言語毎に記録するのは当然
として、さらに各文化圏の倫理的要求に応じて内容を編
集して記録する必要がある。このような場合、元のタイ
トルから編集された複数のタイトルを1枚の媒体に記録
するには、DVDという大容量システムに於いてさえ
も、ビットレートを落とさなければならず、高画質とい
う要求が満たせなくなってしまう。そこで、共通部分を
複数のタイトルで共有し、異なる部分のみをそれぞれの
タイトル毎に記録するという方法をとる。これにより、
ビットレートをおとさず、1枚の光ディスクに、国別あ
るいは文化圏別の複数のタイトルを記録する事ができ
る。
【0211】1枚の光ディスクに記録されるタイトル
は、図21に示したように、パレンタルロック制御やマ
ルチアングル制御を可能にするために、共通部分(シー
ン)と非共通部分(シーン)のを有するマルチシーン区
間を有する。
【0212】パレンタルロック制御の場合は、一つのタ
イトル中に、性的シーン、暴力的シーン等の子供に相応
しくない所謂成人向けシーンが含まれている場合、この
タイトルは共通のシーンと、成人向けシーンと、未成年
向けシーンから構成される。このようなタイトルストリ
ームは、成人向けシーンと非成人向けシーンを、共通シ
ーン間に、設けたマルチシーン区間として配置して実現
する。
【0213】また、マルチアングル制御を通常の単一ア
ングルタイトル内に実現する場合には、それぞれ所定の
カメラアングルで対象物を撮影して得られる複数のマル
チメディアシーンをマルチシーン区間として、共通シー
ン間に配置する事で実現する。ここで、各シーンは異な
るアングルで撮影されたシーンの例を上げている、同一
のアングルであるが、異なる時間に撮影されたシーンで
あっても良いし、またコンピュータグラフィックス等の
データであっても良い。
【0214】複数のタイトルでデータを共有すると、必
然的に、データの共有部分から非共有部分への光ビーム
LSを移動させるために、光学ピックアップを光ディス
ク(RC1)上の異なる位置に移動することになる。こ
の移動に要する時間が原因となって音や映像を途切れず
に再生する事、すなわちシームレス再生が困難であると
いう問題が生じる。このような問題点を解決するするに
は、理論的には最悪のアクセス時間に相当する時間分の
トラックバッファ(ストリームバッファ2400)を備
えれば良い。一般に、光ディスクに記録されているデー
タは、光ピックアップにより読み取られ、所定の信号処
理が施された後、データとしてトラックバッファに一旦
蓄積される。蓄積されたデータは、その後デコードされ
て、ビデオデータあるいはオーディオデータとして再生
される。
【0215】インターリーブの具体的課題 以下に、DVDシステムに於いて、トラックバッファと
呼ばれるストリームバッファ2400の働きを簡単に説
明する。ストリームバッファ2400への入力、すなわ
ち光ディスクからの転送レートVrは、光ディスクのド
ライブの回転数の制御など、瞬時の対応が不可能であ
り、ほぼ一定のレートとなっている。また、トラックバ
ッファから出力、すなわちデコーダへの転送レートVo
は、DVDに於いてはビデオの圧縮データは可変レート
であり、ユーザの要望あるいは、画質によって、変化す
る。DVDシステムに於いては、ディスクからの転送レ
ートVrは、約11Mbpsと一定であり、Voは最大
10Mbpsとして、可変となっている。このようにV
rとVoにはギャップがあり、ディスクからの転送を連
続して行うと、ストリームバッファ2400のオーバー
フローが発生する。そのため、再生装置では、ディスク
からの転送をストリームバッファ2400がオーバーフ
ロしないように、休止しながら転送、いわゆる間欠転送
をおこなっているのである。通常の連続再生の場合は、
ストリームバッファは常にオーバーフロー気味の状態で
制御されている。
【0216】このようなストリームバッファ2400を
利用すれば、ディスクM上のデータ間を論理セクタLS
を移動させるために、読取ヘッドユニット(光ピックア
ップ)2006がジャンプして、ある程度データの読み
出しが途切れても、データを途切れなく再生は可能であ
る。しかしながら、実際の装置に於いて、ジャンプ時間
はその距離あるいはディスクM上の位置に応じて、20
0msec〜2secも変動してしまう。そのジャンプ
にかかる時間を吸収できるだけの容量のトラックバッフ
ァ(ストリームバッファ)2400を用意することも可
能ではあるが、高画質が要求されている大容量の光ディ
スクMでは、圧縮ビットレートも平均4〜5Mbps、
最大レートで10Mbpsと高く、どの位置からのジャ
ンプであってもシームレスな再生を保証しようとすれ
ば、多くのメモリが必要となってしまい、デコーダDC
が高額なものになってしまう。コスト的にも現実的な製
品を提供するとなると、デコーダDCに搭載できるメモ
リ容量が限られるために、結果として、データが途切れ
なく再生できるジャンプ時間などの制限が存在すること
になる。
【0217】図32に、読取ヘッドユニット2006の
動作モードとストリームバッファ2400内の蓄積デー
タ量の関係を示す。同図に於いて、Trは光ピックアッ
プが光ディスクRCよりデータを読出す期間であり、T
jは光ピックアップが論理セクタ間を移動するジャンプ
期間である。直線L1はデータ読出期間Tr中に、トラ
ックバッファ2400内に蓄積されるデータ量Vdの推
移を表す。直線L2はジャンプ期間Tj中にトラックバ
ッファ2400内に蓄積されるデータ量Vdの推移を表
す。
【0218】データ読出期間Tr中は、読取ヘッドユニ
ット2006は転送レートVrで、光ディスクMからデ
ータを読み出すと同時に、トラックバッファ2400に
供給する。一方、トラックバッファ2400は、転送レ
ートVoにて、各デコーダ3801、3100、及び3
200にデータを供給する。従って、データ読出期間T
rのトラックバッファ2400での蓄積データ量Vd
は、この二つの転送レートVrとVoの差(Vr―V
o)で増加する。
【0219】ジャンプ期間Tj中は、読取ヘッドユニッ
ト2006はジャンプ中であるので、トラックバッファ
2400への光ディスクMから読み出されたデータの供
給はない。しかし、デコーダ3801、3100、及び
3200へのデータ供給は継続するので、トラックバッ
ファ2400での蓄積データ量Vdは、デコーダへの転
送レートVoに従って減少する。尚、同図に於いて、デ
コーダへの転送レートVoは継続して推移している例を
示しているが、実際には各データの種類毎に、デコード
時期が異なるので、断続的に推移するが、此処では、バ
ッファのアンダーフローの概念を説明する為に、簡略に
しめしている。これは、読取ヘッドユニット2006
が、光ディスクMから一定の線速度(CLV)で連続的
に読み出すが、ジャンプ時に断続的に読み出すのと同じ
である。以上より、直線L1及びL2の傾きをそれぞ
れ、L1及びL2とすると、以下の式で表現できる。 L1=Vr―Vo (式1) L2=Vo (式2) 故に、ジャンプ期間Tjが長くて、トラックバッファ2
400内のデータが空になると、アンダーフローが起こ
り、デコード処理が停止する事になる。ジャンプ時間T
jをバッファ2400内のデータが空になる時間以内に
おさめれば、データを途切れる事なくデコード処理を継
続する事ができる。このように、トラックバッファ24
00に於いてデータのアンダーフローを起こさずに、読
取ヘッドユニット2006がジャンプできる時間を、そ
の時点でのジャンプ可能時間と呼ぶ。
【0220】なお、上記の説明では、トラックバッファ
2400内のデータのアンダーフローの原因として、読
取ヘッドユニット2006の物理的移動が例としてあげ
られているが、それ以外に、以下の原因も含まれる。デ
コーダーのデコーディング速度に対して、バッファのサ
イズが小さすぎる。また、マルチメディアビットストリ
ーム再生部2000からトラックバッファ2400に入
力される再生ビットストリームSt61中の複数種類の
VOBの個々の入力単位のサイズが、バッファサイズに
対して不適切である。さらに、再生ビットストリームS
t61中に含まれる複数種類のVOBの個々の入力単位
の順番が、デコーディング速度に対して不適切な為、現
在デコード中のデータをデコード中に、次にデコードす
るデータの入力が間に合わなくなる等の、種々のアンダ
ーフローの要因がふくまれる。
【0221】このようなアンダーフローを生じる一例と
して、ディジタルビデオディスクの再生装置の場合は、
ディスクからの読み出しレートが11Mbps、AVデ
ータの最大圧縮レートが10Mbps、トラックバッフ
ァの容量が4Mビットという値となっている。この再生
装置に於いて、ジャンプしている間に、トラックバッフ
ァのアンダーフロー(トラックバッファへの入力が、出
力に追いつかないこと)が発生しないようにするには、
通常の連続再生時には、オーバーフロー気味の制御であ
るとすれば、ジャンプしている間、最悪10Mbpsの
AVデータの再生があっても、最大400msecのジ
ャンプ可能時間が保証できる事になる。
【0222】ジャンプ可能時間400msecという値
は、実際の装置でも、現実的な値である。実際の再生装
置に於いて、400msecの間に、ジャンプできる距
離は500トラック程度である。ジャンプ可能時間は、
また時間をデータ量で置き換えることによって、ジャン
プ可能距離を定義する事ができる。すなわち、ディスク
上のシーケンシャルデータ列を、ジャンプ可能時間に、
移動できるデータ量である。例えば、ジャンプ可能時間
400msecに相当するデータ量は約250Mビット
である。尚、ジャンプ可能距離として定義されるデータ
量から、記録媒体上のセクター、トラックという単位で
の実際の距離を、その記録媒体に於ける記録方式及び記
録密度から容易に求めることができることは言うまでも
ない。
【0223】上述のジャンプ可能距離250Mビット
は、平均5Mビット/秒のAVデータに於いては、50
秒間の再生時間に相当し、より高品質なAVデータに於
いては、50秒以下になる。また、教育上あるいは文化
的な問題で、特定のシーンのカットが要求されることが
ある映画などのデータに於いては、それらのカットシー
ンの長さは多くは、2分から5分、長いもので10分程
度である。このようなカットシーンに対して、上述の再
生装置では、例えば5分間のカット画面の場合、先行す
る場面にカット場面を接続しさらに後続の場面を接続し
ただけでは、カット場面を表示せずに先行場面と後続画
面の途切れなく接続する事ができない。すなわち、一回
のジャンプでは、上記したような5分間のカット場面を
表すデータをジャンプできない。
【0224】また、400msec以上のジャンプ時間
をかけて、カットシーンデータをジャンプしても、AV
データの圧縮レート、すなわちトラックバッファからの
消費レートVoが10Mbps近くになる場合があり、
バッファがアンダーフローを起こさないことを保証でき
ない。他の対策としては、カットした場合と、カットし
ない場合の2種類のAVデータを用意しておき、ディス
ク上に記録する事も考えられるが、この場合には、限ら
れたディスク容量を有効に使用できず、場合によって
は、多くの時間分のデータをディスクに記録しなければ
ならない場合では、低品質のAVデータになりユーザの
要望を満たすことが困難になる。
【0225】図33に、複数のタイトル間でのデータ共
有の概念を示す。同図に於いて、TL1は第一のタイト
ルは、TL2は第二のタイトルのデータ内容を表す。つ
まり、第一タイトルTL1は、時間Tの経過と共に連続
的に再生されるデータDbA、データDbB、及びデー
タDbDによって構成され、第二タイトルTL2は、デ
ータDbA、データDbB、及びデータDbCによって
構成されている。これらのデータDbA、データDb
B、及びデータDbD、及びデータDbCは、VOBで
あり、それぞれ時間T1、T2、T3、及びT2の表示
時間を有する。このような二つのタイトルTL1及びT
L2を記録する場合、TL1_2に示すように、データDb
A及びデータDbDを共通のデータとして、それぞれ第
一タイトルTL1及び第二タイトルTL2に固有のデー
タDbB及びDbCを、時間T2(切替区間)に於いて
切り替えて再生できるようなデータ構造に設定される。
尚、図33に於いて、各データ間に、時間的ギャップが
あるように見えるが、これは各データの再生経路を分か
りやすく、矢印を用いて示すためであって、実際には時
間的ギャップが無いことは言うまでもない。
【0226】図34に、このようなタイトルTL1_2のデ
ータを連続的に再生するように、光ディスクMに記録さ
れる状態を示す。これらのデータDbA、DbB、Db
C、及びDbDの内連続したタイトルを構成するもの
は、原則的に、トラックTR(図9)上に連続領域に配
置される。すなわち第一タイトルTL1を構成するデー
タDbA、データDbB、データDbDとして、配置さ
れ、その次に第二タイトルTL2に固有のデータDbC
が配置される。このように配置すると、第一タイトルT
L1に関しては、読取ヘッドユニット2006は再生時
間T1、T2、及びT3に同期してトラックTR上でデ
ータDbA、DbB、DbDを移動することによって、
タイトル内容を連続的に途切れずに、すなわちシームレ
スに、再生できる。
【0227】しかしながら、第二タイトルTL2に関し
ては、図中で矢印Sq2aで示されるように、読取ヘッ
ドユニット2006は、再生時間T1にデータDbAを
再生後に、二つのデータDbB及びDbDの距離を飛び
越えて、再生時間T2の開始する前に、データDbCに
到着しなればならない。更に、読取ヘッドユニット20
06は、このデータDbCの再生後に、矢印Sq2bで
示すように、再び二つのデータDbC及びDbDの距離
を逆戻りして、再生時間T3の開始前迄に、データDb
Dの先頭に到着しなければならない。このような、デー
タ間の読取ヘッドユニット2006移動に要する時間の
為に、データDbAとデータDbCの間、データDbC
とデータDbDの間をシームレスに再生する事は保証で
きない。つまり、それぞれのデータ間距離が前述したト
ラックバッファ2400がアンダーフローしない程度で
なければ、シームレス再生ができないのである。
【0228】インターリーブの定義 前述のような、あるシーンをカットする事や、複数のシ
ーンから選択を可能にするには、記録媒体のトラック上
に、各シーンに属するデータ単位で、互いに連続した配
置で記録されるため、共通シーンデータと選択シーンデ
ータとの間に非選択シーンのデータが割り込んで記録さ
れる事態が必然的におこる。このような場合、記録され
ている順序にデータを読むと、選択したシーンのデータ
にアクセスしてデコードする前に、非選択シーンのデー
タにアクセスせざるを得ないので、選択したシーンへの
シームレス接続が困難である。
【0229】しかしながら、DVDシステムに於いて
は、その記録媒体に対する優れたランダムアクセス性能
を活かして、このような複数シーン間でのシームレス接
続が可能である。つまり、各シーンに属するデータを、
所定のデータ量を有する複数の単位に分割し、これらの
異なるシーンの属する複数の分割データ単位を、互いに
所定の順番に配置することで、ジャンプ性能範囲に配置
する事で、それぞれ選択されたシーンの属するデータを
分割単位毎に、断続的にアクセスしてデコードすること
によって、その選択されたシーンをデータが途切れる事
なく再生する事ができる。つまり、シームレスデータ再
生が保証される。
【0230】インターリーブの詳細定義 上述のトラックバッファの入力転送レートVr、データ
の消費レートVoを用いて、本発明に於けるシームレス
接続方法及びデータの分割及び配列の概念を以下に説明
する。図32に於いて、データの消費レートVoが、V
r>Voの関係にあり、その差を利用して、ある量のデ
ータ量をレートVrで読み出し、トラックバッファにバ
ッファリングして、データを蓄積し、次の読み出しデー
タが配置されている位置へ光ピックアップが移動するま
での時間に、データを消費する。この動作を繰り返して
も、トラックバッファがアンダーフローしないように各
シーンに属する所定データ量の分割データ単位を離散的
に配置する。このようなシームレスデータ再生を保証す
るようにデータを配置することをインターリーブと呼
び、前述のトラックバッファにバッファリングするに十
分なデータ量を有する分割データ単位をインターブ分割
ユニットと、配置後のインターブ分割ユニットをインタ
ーリーブユニットILVUと、其々定義する。
【0231】複数シーンから1つのシーンを選択するよ
うな場合、その複数シーンを構成する複数のVOBに対
して、前述のようなインターリーブが必要になる。選択
されたシーンに属する時間軸上で連続する二つのインタ
ーリーブユニットは、その間に配置された他のシーンに
属する一個以上のインターリーブユニットによって、隔
てられている。このように、二つの同一シーンに属する
時間的に連続したインターリーブユニット間の距離をイ
ンターリーブ距離と定義する。
【0232】例えば、記録媒体が光ディスクの場合に
は、10000セクタの移動には260msecの時間
がかかる。ここでは、光ピックアップの10000セク
タ分の移動をインターリーブユニット距離とすると、イ
ンターリーブユニットの所定データ量は、トラックバッ
ファへの入力レートVrと出力レートVoの差とトラッ
クバッファの量とに基づいて決めることができる。例え
ば、Vr=11Mbps、Vo=8Mbpsの固定、すな
わち固定レートの圧縮データを再生しているとして、さ
らにトラックバッファ量を3Mビットとする。前述に示
したようにインターリーブユニット間の移動が1000
0セクタとすると、移動前に260msec分の再生デ
ータ量を、トラックバッファに蓄積するようにトラック
バッファに入力する目的のインターリーブユニットの必
要がある。
【0233】この場合、260msec分の再生データ
量は2080Kビットであり、そのデータをインターリ
ーブ間の移動前にトラックバッファに蓄積するために
は、ソースデータを、転送レートVrとVoの差分のレ
ートで0.7秒(2080キロビット/(11−8)メ
ガビット/秒)以上、入力する必要がある。このよう
に、光ピックアップが目的のインターリーブユニットI
LVUに移動して再びデータの読み出しを再開するまで
のジャンプ時間中に、ジャンプの前に、ジャンプ時間中
のデコーダによるデータ消費に備えて、トラックバッフ
ァにデータを蓄積するべく記録媒体Mから必要量のソー
スデータを読み出す時間を最小蓄積読出時間と定義す
る。
【0234】すなわち、インターリーブユニットとし
て、読み出さなければならないデータ量は7.7Mビッ
ト以上となる。この値を再生時間で換算すると、0.9
6秒分以上の再生時間をもつインターリーブユニットと
そのインターリーブユニット間に20秒間以下の再生時
間をもつデータ量を配置できる事になる。システムスト
リームの消費ビットレートを低くすることで、最小蓄積
読み出し時間は小さく出来る。その結果、インターリー
ブユニットのデータ量も少なくする事ができる。さら
に、インターリーブユニットのデータ量を変えずに、ジ
ャンプ可能時間を長くする事ができるのである。
【0235】図35にシーンの1つの接続例を示す。シ
ーンAからシーンDに接続する場合と、シーンDの一部
をシーンBに置き換える場合と、シーンBで置き換えた
シーンとの異なる時間分だけ、シーンCに置き換える場
合があった場合、図35に示したように、置き換えられ
るシーンDを分断(シーンD−1とシーンD―2とシー
ンD−3)する。シーンB、シーンD−1、シーンC、
シーンD−2に相当するシステムストリームが前述した
ようにVo(=8Mbps)である、トラックバッファ
への入力がVr(=11Mbps)であり、各シーン
が、シーンB、シーンD−1、シーンC、シーンD―2
と配置し、それぞれのシーン長のデータ量が、前述した
ような値(=0.96秒)以上にあって、それぞれの接
続するシーン間に前述の、ジャンプ可能距離内 に、配
置できればよいのである。
【0236】しかしながら、図35のように、シーンD
と開始点が同一でも、終了点の異なるシーンC及びシー
ンBとをインターリーブする場合には、インターリーブ
は、シーンD−1に対応する時間は3つのストリームの
インターリーブ、シーンD−2に対応する時間は2つの
ストリームのインターリーブとなり、処理が複雑になる
きらいがある。複数VOBをインターリーブする場合に
は、開始点、終了点が一致したVOBをインターリーブ
する方が、一般的であり、処理も容易になる。図36は
図35のシーンCにシーンD−2を複製して接続し、複
数シーンへの分岐と結合点とを一致させた、すなわち開
始点、終了点を一致させて、複数VOBをインターリー
ブする事を示している。DVDシステムに於いては、分
岐、結合があるシーンをインターリーブする場合には、
必ず開始点と終了点を一致させてインターリーブしてい
る。
【0237】以下に、インターリーブの概念について、
さらに詳しく説明する。時間情報をもったインターリー
ブ方式としては、前述したAV(オーディオとビデオ)
のシステムストリームがあるが、このインターリーブ方
式は、同一の時間軸をもったオーディオとビデオをバッ
ファ入力時刻の近いデータが近くになるように配置さ
れ、ほぼ同じ再生時間を含むデータ量が交互に配置され
ることになる。しかし、映画等のタイトルに於いては、
新たなシーンで置き換える必要があるが、これら複数の
シーン間で時間長が異なることが多い。このような場合
には、AVシステムストリームのようなインターリーブ
方式を適用した場合、シーン間の時間差が、上述のジャ
ンプ可能時間以内であれば、バッファでこの時間差を吸
収できる。しかし、シーン間時間差がジャンプ可能時間
以上であれば、バッファはこの時間差を吸収できずにシ
ームレス再生が不可能となる。
【0238】このような場合、トラックバッファのサイ
ズを大きくして、一度に蓄積できるデータ量を大きくす
れば、ジャンプ可能時間が大きくとれ、インターリーブ
単位及び配置も比較的にやりやすくなる。しかしなが
ら、マルチアングルなどの、複数のストリームの中から
シームレスに切り替えるようなインタラクティブな操作
を考えると、インターリーブ単位を長くして、一度に蓄
積するデータ量を多くすると、ストリーム切り替えの動
作後の前のアングルのストリーム再生時間が長くなり、
結果として表示上のストリームの切り替えが遅くなる困
難になる。
【0239】つまり、インターリーブは、オーサリング
デコーダのトラックバッファに於いて、ストリームソー
スから供給されたエンコードデータをデコーダのデコー
ディングの為に消費される際に、アンダーフローになら
ないように、ソースストリームの各データ毎の分割単位
での配列を最適化するようすることである。このバッフ
ァのアンダーフローの要因としては、大きなものでは、
光ピックアップの機械的移動があり、小さなものは、通
信系のデコード速度等がある。主に、光ピックアップの
機械的移動は、光ディスクM上のトラックTRをスキャ
ンして読み出す場合に問題になる。それ故に、光ディス
クMのトラックTR上のデータを記録する際に、インタ
ーリーブが必要である。更に、実況中継或いは、ケーブ
ルテレビ等の優先配信、衛星放送等の無線配信のよう
に、ユーザー側で記録媒体からソースストリームを再生
するのでなく、直接ソースストリームの供給を受ける場
合には、通信系のデコード速度等の要因が問題となる。
この場合、配信されるソースストリームのインターリー
ブが必要である。
【0240】厳密にいえば、インターリーブとは、連続
的に入力される複数のソースデータを含むソースデータ
群からなるソースストリーム中の、目的のソースデータ
を断続的且つ順番にアクセスして、目的のソースデータ
の情報を連続的に再生出来るように、ソースストリーム
中の各データを所定の配列に配置することである。この
ように、再生するべき目的のソースデータの入力の中断
時間をインターリーブ制御に於けるジャンプ時間と定義
する。具体的には、前述のように、シーンの分岐や結合
の存在する映画などの一般的なタイトルを、可変長符号
化方式で圧縮したビデオデータを含むビデオオブジェク
トを、途切れずに再生できるように、ランダムアクセス
可能なディスク上に配置するためのインターリーブ方式
が明確に示されていない。そのため、実際にこのような
データをディスク上に配置する場合には、実際に圧縮さ
れたデータを基に思考錯誤が必要でなる。このように複
数のビデオオブジェクトをシームレスに再生できるよう
に配置するために、インターリーブ方式を確立する必要
がある。
【0241】また、前述したDVDへの応用の場合に
は、ビデオの圧縮の単位であるGOP単位で境界をもつ
ある時間範囲(ナブパックNV)の位置で、分断して配
置している。しかしながらGOPデータ長は、ユーザの
要望、高画質化処理のためのフレーム内符号化の挿入な
どで、可変長データになるため、再生時間に依存してい
る管理パック(ナブパックNV)位置は、変動してしま
う場合がある。そのため、アングルの切換時または次の
再生順のデータへのジャンプ点がわからない。また、次
のジャンプ点がわかったとしても、複数のアングルがイ
ンターリーブされていると、連続して読みだすべきデー
タ長が不明である。すなわち、別のアングルデータを読
んで、はじめてデータ終端位置がわかる事になり、再生
データの切り替えが遅くなってしまう。
【0242】本発明は上記問題点に鑑み、複数のタイト
ル間でデータを共有して光ディスクを効率的に使用し、
かつ、マルチアングル再生という新しい機能を実現する
データ構造をもつ光ディスクに於いて、シームレスデー
タ再生を可能にする方法及び装置を以下の実施形態にて
提案するものである。
【0243】インターリーブブロック、ユニット構造 図24及び図37を参照して、シームレスデータ再生を
可能にするインターリーブ方式を説明する。図24で
は、1つのVOB(VOB−A)から複数のVOB(V
OB−B、VOB−D、VOB−C)へ分岐再生し、そ
の後1つのVOB(VOB−E)に結合する場合を示し
ている。図37では、これらのデータをディスク上のト
ラックTRに実際に配置した場合を示している。
【0244】図37に於ける、VOB−AとVOB−E
は再生の開始点と終了点が単独なビデオオブジェクトで
あり、原則として連続領域に配置する。また、図24に
示すように、VOB−B、VOB−C、VOB−Dにつ
いては、再生の開始点、終了点を一致させて、インター
リーブ処理を行う。そして、そのインターリーブ処理さ
れた領域をディスク上の連続領域にインターリーブ領域
として配置する。さらに、上記連続領域とインターリー
ブ領域を再生の順番に、つまりトラックパスDrの方向
に、配置している。複数のVOB、すなわちVOBSを
トラックTR上に配置した場合を図37に示す。
【0245】図37では、データが連続的に配置された
データ領域をブロックとし、そのブロックは、前述の開
始点と終了点が単独で完結しているVOBを連続して配
置している連続ブロック、開始点と終了点を一致させ
て、その複数のVOBをインターリーブしたインターリ
ーブブロックの2種類である。それらのブロックが再生
順に、図38に示すように、ブロック1、ブロック2、
ブロック3、・・・、ブロック7と配置されている構造
をもつ。
【0246】図38に於いて、システムストリームデー
タVTSTT_VOBSは、ブロック1、2、3、4、5、6、及
び7から構成されている。ブロック1には、VOB1が
単独で配置されている。同様に、ブロック2、3、5、
及び7には、それぞれ、VOB2、3、6、及び10が
単独で配置されている。つまり、これらのブロック2、
3、5、及び7は、連続ブロックである。
【0247】一方、ブロック4には、VOB4とVOB
5がインターリーブされて配置されている。同様に、ブ
ロック6には、VOB7、VOB8、及びVOB9の三
つのVOBがインターリーブされて配置されている。つ
まり、これらのブロック4及び6は、インターリーブブ
ロックである。
【0248】図39に連続ブロック内のデータ構造を示
す。同図に於いて、VOBSにVOB−i、VOB−j
が連続ブロックとして、配置されている。連続ブロック
内のVOB−i及びVOB−jは、図16を参照して説
明したように、更に論理的な再生単位であるセルに分割
されている。図39ではVOB−i及びVOB−jのそ
れぞれが、3つのセルCELL#1、CELL#2、C
ELL#3で構成されている事を示している。セルは1
つ以上のVOBUで構成されており、VOBUの単位
で、その境界が定義されている。セルはDVDの再生制
御情報であるプログラムチェーン(以下PGCと呼ぶ)
には、図16に示すように、その位置情報が記述され
る。つまり、セル開始のVOBUと終了のVOBUのア
ドレスが記述されている。図39に明示されるように、
連続ブロックは、連続的に再生されるように、VOBも
その中で定義されるセルも連続領域に記録される。その
ため、連続ブロックの再生は問題はない。
【0249】次に、図40にインターリーブブロック内
のデータ構造を示す。インターリーブブロックでは、各
VOBがインターリーブユニットILVU単位に分割さ
れ、各VOBに属するインターリーブユニットが交互に
配置される。そして、そのインターリーブユニットとは
独立して、セル境界が定義される。同図に於いて、VO
B−kは四つのインターリーブユニットILVUk1、
ILVUk2、ILVUk3、及びILVUk4に分割
されると共に、二つのセルCELL#1k、及びCEL
L#2kが定義されている。同様に、VOB−mはIL
VUm1、ILVUm2、ILVUm3、及びILVU
m4に分割されると共に、二つのセルCELL#1m、
及びCELL#2mが定義されている。つまり、インタ
ーリーブユニットILVUには、ビデオデータとオーデ
ィオデータが含まれている。
【0250】図40の例では、二つの異なるVOB−k
とVOB−mの各インターリーブユニットILVUk
1、ILVUk2、ILVUk3、及びILVUk4と
ILVUm1、ILVUm2、ILVUm3、及びIL
VUm4がインターリーブブロック内に交互に配置され
ている。二つのVOBの各インターリーブユニットIL
VUを、このような配列にインターリーブする事で、単
独のシーンから複数のシーンの1つへ分岐、さらにそれ
らの複数シーンの1つから単独のシーンへのシームレス
な再生が実現できる。このようにインターリーブするこ
とで、多くの場合の分岐結合のあるシーンのシームレス
再生可能な接続を行う事ができる。
【0251】インターリーブ実現のための変形 前述の図35に示すように、シーンAからシーンBに接
続し、シーンBが終了した後、シーンDの途中であるシ
ーンD−3に接続される場合と、シーンAからシーンD
の先頭に接続する場合と、シーンAからシーンCに接続
され、シーンCが終了した後、シーンDの途中であるシ
ーンD―2に接続される場合の3つの分岐シーンがある
場合にも、シームレス再生ができる。また、図36に、
示すように、前後のシーン(シーンD−2)を接続する
事で、開始点、終了点を一致させ、本発明のデータ構造
にあわせる事ができる。このようにシーンのコピーなど
を行い、開始点と終了点を一致させるようなシーンの変
形はかなり複雑な場合にも対応は可能である。
【0252】インターリーブの可変長対応 次に可変長データであるビデオデータへの対応を含んだ
インターリーブアルゴリズム例を以下に説明する。
【0253】複数のVOBをインターリーブする場合に
は、それぞれのVOBを基本的に同一の所定数のインタ
ーリーブユニットに分割する。また、インターリーブさ
れるVOBのビットレート、ジャンプ時間及びそのジャ
ンプ時間に移動できる距離、及びトラックバッファ量、
トラックバッファへの入力レートVrによって、及びV
OBUの位置によって、これら所定数のインターリーブ
ユニットの個々について、そのデータ量を求める事がで
きる。個々のインターリーブユニットは、VOBU単位
から構成されており、そのVOBUはMPEG方式のG
OPの1つ以上から構成され、通常0.4〜1秒間の再
生時間分のデータ量をもっている。
【0254】また、インターリーブする場合には、それ
ぞれ別のVOBを構成するインターリーブユニットIL
VUを交互に配置する。複数のVOBの内で最短長のV
OBにインターリーブされる複数のインターリーブユニ
ットの内で、最小インターリーブユニット長に満たさな
いものがある場合、或いは、複数のVOBの内で上述の
最単長VOB以外のVOBで、構成する複数のインター
リーブユニット長の合計が、最短長のインターリーブ距
離より大きい場合には、このようにインターリーブされ
た最短長のVOBを再生すればアンダーフローが発生す
るので、シームレス再生では無く非シームレス再生とな
る。
【0255】上述の如く、本実施形態では、エンコード
前にインターリーブ配置可能かどうかを判断し、エンコ
ード処理を実施するように配慮している。すなわち、エ
ンコード前の各ストリームの長さから、インターリーブ
が可能かどうかを判断できる。このようにインターリー
ブの効果を事前に知ることができるので、エンコード及
びインターリーブ後に、インターブ条件を調整しなおし
て再エンコードするなどの再処理を未然に防ぐことがで
きる。
【0256】先ず、本発明の光ディスク上に記録するた
めのインターリーブ方法を具体的に実施する場合に於い
て、記録するVOBのビットレート、再生するディスク
の性能などの諸条件についてまず述べる。
【0257】インターリーブを行う場合に於いて、トラ
ックバッファへの入力レートVrと出力レートVoはV
r>Voの関係になる事は既に記述している。すなわち
インターリーブを行う各VOBの最大ビットレートはト
ラックバッファへの入力レートVr以下に設定する。そ
の各VOBの最大ビットレートをBをVr以下の値とす
る。シームレスな再生が可能なインターリーブが可能か
どうかの判断に於いて、インターリーブを行う複数のV
OBのすべてを最大ビットレートBのCBRでエンコー
ドしたと仮定すると、インターリーブユニットのデータ
量は最も多くなり、ジャンプ可能距離に配置できるデー
タ量で再生できる時間が短くなり、インターリーブにと
っては厳しい条件となる。以下、各VOBは最大ビット
レートBのCBRでエンコードしているものとして説明
する。
【0258】再生装置に於いては、ディスクのジャンプ
時間をJT、そのジャンプ時間JTによりジャンプ可能
なディスクの距離をデータ量で表したジャンプ可能距離
をJM、再生装置のトラックバッファへの入力データビ
ットレートをBITとする。
【0259】実際の装置の例であげると、ディスクのジ
ャンプ時間JT=400msec、ジャンプ時間JTに
対応するジャンプ可能距離JM=250Mビットとな
る。また、VOBの最大ビットレートBは、MPEG方
式で、従来のVTR以上の画質を得るために平均6Mb
ps程度が必要である事を考慮して、最大8.8Mbp
sとする。
【0260】ここでは、ジャンプ距離とジャンプ時間お
よびディスクからのデータ読みだし時間などの値に基づ
いて、最小インターリーブユニットデータ量ILVU
M、その最小インターリーブユニットの再生時間をIL
VUMTとして、その値の目安の算出をまず行う。
【0261】最小インターリーブユニットの再生時間I
LVUMTとして以下の式を得ることができる。 ILVUMT ≧ JT + ILVUM/BIT (式3) ILVUMT × B = ILVUM
(式4) 式3より、最小インターリーブユニット再
生時間ILVUMT=2sec、最小GOPブロックデ
ータGM=17.6Mビットとなる。すなわち、レイアウ
トの最小単位であるインターリーブユニットの最小値
は、2秒分のデータ量、GOP構成をNTSCで15フ
レーム構成とすれば、4GOP分のデータ量であること
がわかる。
【0262】また、インターリーブする場合の条件とし
ては、インターリーブ距離がジャンプ可能距離以下であ
るという事である。
【0263】インターリーブ処理を行う複数のVOBの
中で、再生時間の最短長のVOBを除くVOBの合計再
生時間がインターリーブ距離で再生できる時間より短い
事が条件となる。
【0264】前述の例では、ジャンプ可能距離JM=2
50Mビット、VOBの最大ビットレート8.8Mbp
sの場合には、インターリーブ距離JMのデータ量で再
生可能な時間JMTは28.4秒と求める事ができる。
これらの値を使用すると、インターリーブ可能な条件式
を算出する事ができる。インターリーブ領域の各VOB
を同一数のインターリーブブロックに分割する場合、そ
のVOBの分割数をインターリーブ分割数をvとする
と、最小インターリーブユニット長の条件から式5が得
られる。 (最短長VOBの再生時間)/ILVUMT ≦ v (式5)また 、ジャンプ可能再生時間の条件から式6が得られる。 v ≦(最短長VOBを除くVOBの再生時間)/JMT (式6) 以上の条件を満たせば、複数のVOBをインターリーブ
する事が原理的には可能である。さらに現実的に考える
と、インターリーブユニットは各VOBUの境界でのみ
構成されるので、上記の式通り基づいて算出された値
に、VOBU分の補正を加える必要がある。すなわち、
前記式2、式3、式4の条件式への補正としては、前述
の最小インターリーブユニットの再生時間ILVUMT
にVOBUの最大時間(1.0秒)を加え、インターリ
ーブ距離で再生できる時間JMTからは、VOBUの最
大時間を減らす事が必要である。
【0265】上記のようにエンコード前のVOBとなる
シーンをインターリーブするための条件を演算した結
果、シームレス再生可能なインターリーブ配置ができな
いと判断された場合には、インターリーブ時の分割数を
増加させるようにする必要がある。すなわち、最短長の
VOBとなるシーンを後続シーンまたは、前続シーンを
インターリーブ領域に移動して、長くする事である。ま
た、同時に他シーンにも最短長シーンに付加したシーン
と同一のシーンを付加する。一般的に、最小インターリ
ーブユニット長より、インターリーブ距離がはるかに大
きく、式6の右辺の値の増加より、式4の左辺の値の増
加率が大きいため、移動シーン量を多くする事で、条件
を満たす事ができるようになるのである。
【0266】このようなインタ−リーブブロック内のデ
−タは、前述のようにトラックバッファの入力レートV
rと出力レートVoはVr>Voの関係が必須である。
また、連続領域からインターリーブ領域入った直後にジ
ャンプが発生する場合もあり、インターリーブ領域の直
前のデ−タを蓄積する必要があるので、インターリーブ
領域直前のVOBの一部データのビットレ−トを抑える
必要がある。
【0267】また、連続ブロックからインタ−リーブブ
ロックに接続する部分については、インターリーブブロ
ックに入った直後にジャンプする可能性もあり、インタ
−リ−ブブロック直前の連続ブロックの最大ビットレー
トを抑え、トラックバッファにデータを蓄積する事が必
要である。その値としては、連続ブロックの後に再生す
るインターリーブブロックの最大ビットレートから算出
できる最小インターリーブユニット長の再生時間分が目
安となる。
【0268】また、以上はインターリーブの分割数を全
てのVOBで共通としているが、VOBの長さの違いが
大きい場合には、分割数をuとするVOBと(u+1)
とするVOBにグループ化する方法もある。
【0269】すなわち、各VOBの、式5で得られる分
割数の最低値をuとし、その最低値を超える分割が得ら
れないVOBは、分割数uとして、また式4より得られ
る分割数が(u+1)まで、可能なVOBの分割数を
(u+1)とするのである。その例を図41に示す。
【0270】図42に、本発明に掛かる更なる実施の形
態における、インターリーブユニット(以下、ILVU
と呼ぶ)のデータ構造を示す。同図では、図20を参照
して詳述したナブパックNVを先頭として、次のナブパ
ックNVの直前までをVOBとする単位を境界位置とし
て、式5及び式6により決定される、前述のデコーダ性
能やビットレートなどから得られる最小インターリーブ
長以上の長さをインターリーブユニットとして構成して
いる事を示している。各VOBはその管理情報パックで
あるナブパックNVを有し、該VOBUが属するILV
Uの最終パックのアドレスを示すILVU最終パックア
ドレスILVU_EA、次のILVUの開始アドレスNT_ILVU_S
Aが記述されている。尚、上述のように、これらのアド
レスは、該VOBUのNVからのセクタ数で表現されて
いる。つまり、ナブパックNV内には、連続して再生す
べき次のインターリーブユニットの先頭のパックの位置
情報(NT_ILVU_SA )、及びインターリーブユニットの
最後のパックアドレス(ILVU_EA)を記述する。
【0271】また、該VOBUがインターリーブ領域に
存在する場合、次のILVUの開始アドレス(NT_ILVU_
SA)を記述する。ここでアドレスとして、該VOBUの
NVからのセクタ数で記述する。
【0272】この事により、インターリーブユニットの
先頭のパックデータ読んだ際に、次のインターリーブ
ユニットの位置情報とともに、インターリーブユニット
をどこまで読めばよいかという情報も得る事ができる。
この事により、インターリーブユニットのみの読みだし
が可能であり、さらに次のインターリーブユニットへの
スムーズなジャンプ処理を行う事ができる。
【0273】マルチシーン 以下に、本発明に基づく、マルチシーン制御の概念を説
明すると共にマルチシーン区間に付いて説明する。
【0274】異なるアングルで撮影されたシーンから構
成される例が挙げている。しかし、マルチシーンの各シ
ーンは、同一のアングルであるが、異なる時間に撮影さ
れたシーンであっても良いし、またコンピュータグラフ
ィックス等のデータであっても良い。言い換えれば、マ
ルチアングルシーン区間は、マルチシーン区間である。
【0275】パレンタル 図43を参照して、パレンタルロックおよびディレクタ
ーズカットなどの複数タイトルの概念を説明する。同図
は、パレンタルロックに基づくマルチレイティッドタイ
トルストリームの一例を示している。一つのタイトル中
に、性的シーン、暴力的シーン等の子供に相応しくない
所謂成人向けシーンが含まれている場合、このタイトル
は共通のシステムストリームSSa、SSb、及びSS
eと、成人向けシーンを含む成人向けシステムストリー
ムSScと、未成年向けシーンのみを含む非成人向けシ
ステムストリームSSdから構成される。このようなタ
イトルストリームは、成人向けシステムストリームSS
cと非成人向けシステムストリームSSdを、共通シス
テムストリームSSbとSSeの間に、設けたマルチシ
ーン区間にマルチシーンシステムストリームとして配置
する。
【0276】上述の用に構成されたタイトルストリーム
のプログラムチェーンPGCに記述されるシステムスト
リームと各タイトルとの関係を説明する。成人向タイト
ルのプログラムチェーンPGC1には、共通のシステム
ストリームSSa、SSb、成人向けシステムストリー
ムSSc及び、共通システムストリームSSeが順番に
記述される。未成年向タイトルのプログラムチェーンP
GC2には、共通のシステムストリームSSa、SS
b、未成年向けシステムストリームSSd及び、共通シ
ステムストリームSSeが順番に記述される。
【0277】このように、成人向けシステムストリーム
SScと未成年向けシステムストリームSSdをマルチ
シーンとして配列することにより、各PGCの記述に基
づき、上述のデコーディング方法で、共通のシステムス
トリームSSa及びSSbを再生したのち、マルチシー
ン区間で成人向けSScを選択して再生し、更に、共通
のシステムストリームSSeを再生することで、成人向
けの内容を有するタイトルを再生できる。また、一方、
マルチシーン区間で、未成年向けシステムストリームS
Sdを選択して再生することで、成人向けシーンを含ま
ない、未成年向けのタイトルを再生することができる。
このように、タイトルストリームに、複数の代替えシー
ンからなるマルチシーン区間を用意しておき、事前に該
マルチ区間のシーンのうちで再生するシーンを選択して
おき、その選択内容に従って、基本的に同一のタイトル
シーンから異なるシーンを有する複数のタイトルを生成
する方法を、パレンタルロックという。
【0278】なお、パレンタルロックは、未成年保護と
言う観点からの要求に基づいて、パレンタルロックと呼
ばれるが、システムストリーム処理の観点は、上述の如
く、マルチシーン区間での特定のシーンをユーザが予め
選択することにより、静的に異なるタイトルストリーム
生成する技術である。一方、マルチアングルは、タイト
ル再生中に、ユーザが随時且つ自由に、マルチシーン区
間のシーンを選択することにより、同一のタイトルの内
容を動的に変化させる技術である。
【0279】また、パレンタルロック技術を用いて、い
わゆるディレクターズカットと呼ばれるタイトルストリ
ーム編集も可能である。ディレクターズカットとは、映
画等で再生時間の長いタイトルを、飛行機内で供さる場
合には、劇場での再生と異なり、飛行時間によっては、
タイトルを最後まで再生できない。このような事態にさ
けて、予めタイトル制作責任者、つまりディレクターの
判断で、タイトル再生時間短縮の為に、カットしても良
いシーンを定めておき、そのようなカットシーンを含む
システムストリームと、シーンカットされていないシス
テムストリームをマルチシーン区間に配置しておくこと
によって、制作者の意志に沿っシーンカット編集が可能
となる。このようなパレンタル制御では、システムスト
リームからシステムストリームへのつなぎ目に於いて、
再生画像をなめらかに矛盾なくつなぐ事、すなわちビデ
オ、オーディオなどバッファがアンダーフローしないシ
ームレスデータ再生と再生映像、再生オーディオが視聴
覚上、不自然でなくまた中断する事なく再生するシーム
レス情報再生が必要になる。
【0280】マルチアングル 図44を参照して、本発明に於けるマルチアングル制御
の概念を説明する。通常、マルチメディアタイトルは、
対象物を時間Tの経過と共に録音及び撮影(以降、単に
撮影と言う)して得られる。#SC1、#SM1、#S
M2、#SM3、及び#SC3の各ブロックは、それぞ
れ所定のカメラアングルで対象物を撮影して得られる撮
影単位時間T1、T2、及びT3に得られるマルチメデ
ィアシーンを代表している。シーン#SM1、#SM
2、及び#SM3は、撮影単位時間T2にそれぞれ異な
る複数(第一、第二、及び第三)のカメラアングルで撮
影されたシーンであり、以降、第一、第二、及び第三マ
ルチアングルシーンと呼ぶ。
【0281】ここでは、マルチシーンが、異なるアング
ルで撮影されたシーンから構成される例が挙げられてい
る。しかし、マルチシーンの各シーンは、同一のアング
ルであるが、異なる時間に撮影されたシーンであっても
良いし、またコンピュータグラフィックス等のデータで
あっても良い。言い換えれば、マルチアングルシーン区
間は、マルチシーン区間であり、その区間のデータは、
実際に異なるカメラアングルで得られたシーンデータに
限るものでは無く、その表示時間が同一の期間にある複
数のシーンを選択的に再生できるようなデータから成る
区間である。
【0282】シーン#SC1と#SC3は、それぞれ、
撮影単位時間T1及びT3に、つまりマルチアングルシ
ーンの前後に、同一の基本のカメラアングルで撮影され
たシーンあり、以降、基本アングルシーンと呼ぶ。通
常、マルチアングルの内一つは、基本カメラアングルと
同一である。
【0283】これらのアングルシーンの関係を分かりや
すくするために、野球の中継放送を例に説明する。基本
アングルシーン#SC1及び#SC3は、センター側か
ら見た投手、捕手、打者を中心とした基本カメラアング
ルにて撮影されたものである。第一マルチアングルシー
ン#SM1は、バックネット側から見た投手、捕手、打
者を中心とした第一マルチカメラアングルにて撮影され
たものである。第二マルチアングルシーン#SM2は、
センター側から見た投手、捕手、打者を中心とした第二
マルチカメラアングル、つまり基本カメラアングルにて
撮影されたものである。
【0284】この意味で、第二マルチアングルシーン#
SM2は、撮影単位時間T2に於ける基本アングルシー
ン#SC2である。第三マルチアングルシーン#SM3
は、バックネット側から見た内野を中心とした第三マル
チカメラアングルにて撮影されたものである。
【0285】マルチアングルシーン#SM1、#SM
2、及び#SM3は、撮影単位時間T2に関して、表示
(presentation)時間が重複しており、この期間をマル
チアングル区間と呼ぶ。視聴者は、マルチアングル区間
に於いて、このマルチアングルシーン#SM1、#SM
2、及び#SM3を自由に選択することによって、基本
アングルシーンから、好みのアングルシーン映像をあた
かもカメラを切り替えているように楽しむことができ
る。なお、図中では、基本アングルシーン#SC1及び
#SC3と、各マルチアングルシーン#SM1、#SM
2、及び#SM3間に、時間的ギャップがあるように見
えるが、これはマルチアングルシーンのどれを選択する
かによって、再生されるシーンの経路がどのようになる
かを分かりやすく、矢印を用いて示すためであって、実
際には時間的ギャップが無いことは言うまでもない。
【0286】図23を参照して、本発明に基づくシステ
ムストリームのマルチアングル制御を、データの接続の
観点から説明する。基本アングルシーン#SCに対応す
るマルチメディアデータを、基本アングルデータBAと
し、撮影単位時間T1及びT3に於ける基本アングルデ
ータBAをそれぞれBA1及びBA3とする。マルチア
ングルシーン#SM1、#SM2、及び#SM3に対応
するマルチアングルデータを、それぞれ、第一、第二、
及び第三マルチアングルデータMA1、MA2、及びM
A3と表している。先に、図44を参照して、説明した
ように、マルチアングルシーンデータMA1、MA2、
及びMA3の何れかを選択することによって、好みのア
ングルシーン映像を切り替えて楽しむことができる。ま
た、同様に、基本アングルシーンデータBA1及びBA
3と、各マルチアングルシーンデータMA1、MA2、
及びMA3との間には、時間的ギャップは無い。
【0287】しかしながら、MPEGシステムストリー
ムの場合、各マルチアングルデータMA1、MA2、及
びMA3の内の任意のデータと、先行基本アングルデー
タBA1からの接続と、または後続基本アングルデータ
BA3への接続時は、接続されるアングルデータの内容
によっては、再生されるデータ間で、再生情報に不連続
が生じて、一本のタイトルとして自然に再生できない場
合がある。つまり、この場合、シームレスデータ再生で
あるが、非シームレス情報再生である。
【0288】更に、図23参照してDVDシステムに
於けるマルチシーン区間内での、複数のシーンを選択的
に再生して、前後のシーンに接続するシームレス情報再
生であるマルチアングル切替について説明する。
【0289】アングルシーン映像の切り替え、つまりマ
ルチアングルシーンデータMA1、MA2、及びMA3
の内一つを選択することが、先行する基本アングルデー
タBA1の再生終了前までに完了されてなけらばならな
い。例えば、アングルシーンデータBA1の再生中に別
のマルチアングルシーンデータMA2に切り替えること
は、非常に困難である。これは、マルチメディアデータ
は、可変長符号化方式のMPEGのデータ構造を有する
ので、切り替え先のデータの途中で、データの切れ目を
見つけるのが困難であり、また、符号化処理にフレーム
間相関を利用しているためアングルの切換時に映像が乱
れる可能性がある。MPEGに於いては、少なくとも1
フレームのリフレッシュフレームを有する処理単位とし
てGOPが定義されている。このGOPという処理単位
に於いては他のGOPに属するフレームを参照しないク
ローズドな処理が可能である。
【0290】言い換えれば、再生がマルチアングル区間
に達する前には、遅くとも、先行基本アングルデータB
A1の再生が終わった時点で、任意のマルチアングルデ
ータ、例えばMA3、を選択すれば、この選択されたマ
ルチアングルデータはシームレスに再生できる。しか
し、マルチアングルデータの再生の途中に、他のマルチ
アングルシーンデータをシームレスに再生することは非
常に困難である。このため、マルチアングル期間中に
は、カメラを切り替えるような自由な視点を得ることは
困難である。
【0291】以下に、図76、図77、及び図45を参
照して、マルチアングル区間中のデータ切り替えについ
て詳しく説明する。
【0292】図76は、図23に示したマルチアングル
データMA1、MA2、及びMA3のそれぞれの、最小
アングル切り替え単位毎の表示時間を示しでいる。DV
Dシステムに於いて、マルチアングルデータMA1、M
A2、及びMA3は、タイトル編集単位であるビデオオ
ブジェクトVOBである。第一アングルデータMA1
は、所定数のGOPから構成されるアングルシーン切り
替え可能最小単位であるインターリーブユニット(IL
VU)A51、A52、及びA53を有している。
【0293】第一アングルデータMA1のインターリー
ブユニットA51、A52、及びA53は、それぞれ1
秒、2秒、3秒の表示時間が、つまり第一アングルデー
タMA1全体で6秒の表示時間が設定されている。同様
に、第二アングルデータMA2は、それぞれ、2秒、3
秒、1秒の表示時間が設定されたインターリーブユニッ
トB51、B52、及びB53を有している。更に、第
三アングルデータMA3は、それぞれ3秒、1秒、2秒
の表示時間が設定されたインターリーブユニットC5
1、C52、及びC53を有している。なお、この例で
は、各マルチアングルデータMA1、MA2、及びMA
3は、6秒の表示時間が、また各インターリーブユニッ
トもそれぞれ個別の表時間が設定されているが、これら
は一例であって、他の所定値をとり得ることは言うまで
もない。
【0294】以下の例では、アングル切り替えに於い
て、インターリーブ単位の再生途中で、次のアングルへ
の再生が始まる場合について説明する。
【0295】例えば、第一アングルデータMA1のイン
ターリーブユニットA51を再生中に、第二アングルデ
ータMA2への切り替えを指示した場合、インターリー
ブユニットA51の再生を停止し、第二アングルデータ
MA2の二番目のインターリーブユニットB52の再生
を開始する。この場合には、映像・音声が途切れて、非
シームレス情報再生になる。
【0296】また、このようにして、切り替わった第二
アングルデータMA2の第二のインターリーブユニット
B52の再生中に、第三アングルデータMA3のアング
ルシーンへの切り替えを指示すれば、インターリーブユ
ニットB52は再生途中で再生を停止し、インターリー
ブユニットC53の再生へ切り替わる。この場合も、映
像・音声は切り替わる時に途切れて、非シームレス情報
再生になる。
【0297】以上の場合については、マルチアングルの
切り替えは行うが、再生の途中で、その再生を停止する
ため、映像・音声が途切れずに再生、すなわちシームレ
ス情報再生していない。
【0298】以下に、インターリーブユニットの再生を
完了して、アングルを切り替える方法について説明す
る。例えば、第一アングルデータMA1のインターリー
ブユニットA51を再生中に、第二アングルデータMA
2への切り替えを指示した場合、1秒の表示時間を有す
るインターリーブユニットA51を再生完了した時点か
ら、第二アングルデータMA2の二番目のインターリー
ブユニットB52切り替わった場合、B52の開始時間
はアングル区間先頭から2秒後である。すなわち、時間
的経過としては、アングル区間の先頭から1秒後だった
のが2秒後に切り替わった事になるので、時間的な連続
性はない。すなわち、音声などの連続性がないため、音
声がシームレスに連続して再生される事はあり得ない。
【0299】また、このようにして、切り替わった第二
アングルデータMA2の第二のインターリーブユニット
B52の再生中に、第三アングルデータMA3のアング
ルシーンへの切り替えを指示すれば、インターリーブユ
ニットB52の再生完了後に、インターリーブユニット
C53へ切り替わる。この場合には、B52の再生完了
は、アングル区間の先頭から5秒後であり、またC53
の先頭はアングル区間先頭から4秒後となり、時間経過
としては連続しない事になる。よって前の場合と同様
に、両ユニットB52及びC53間で再生される映像と
音声が共にうまくつながらない。すなわち、各アングル
のインターリーブユニット内で再生時間、ビデオに於い
ては、再生フレーム数が同一である事がマルチアングル
のシームレス情報切り替えには必要となる。
【0300】図77は、マルチアングル区間のインター
リーブユニットにおけるビデオパケットV及びオーディ
オパケットAが、インターリーブされている様子を示し
ている。図において、BA1、BA3は、アングルシー
ンの前後に接続する基本アングルシーンデータであり、
MAB,MACはマルチアングルシーンデータである。
マルチアングルシーンデータMABは、インターリーブ
ユニットILVUb1とILVUb2で構成され、MACは、インタ
ーリーブユニットILVUc1とILVUc2で構成されている。
【0301】インターリーブユニットILVUb1、I
LVUb2、ILVUc1、及びILVUc2のそれぞ
れは、ビデオデータおよびオーディオデータが各パケッ
ト毎に、図示の如く、インターリーブされている。な
お、同図中で、ビデオパケット及びオーディオパケット
は、それぞれ、A及びVとして表示されている。
【0302】通常、オーディオの各パケットAのデータ
量および表示時間は一定である。本例では、各インター
リーブユニットILVUb1、ILVUb2、ILVU
c1、及びILVUc2は、それぞれ、オーディオパケ
ットAを3個、2個、2個、及び3個づつ有している。
つまり、マルチアングル区間T2に於ける、マルチアン
グルデータMAB及びMACのそれぞれは、オーディオ
パケット数は5、ビデオパケット数は13と一定であ
る。
【0303】このような、パケット構造を有するマルチ
アングルシステムストリーム(VOB)から成るマルチ
アングル区間に於ける、アングル制御は以下のようにな
る。例えば、インターリーブユニットILVUb1から
インターリーブユニットILVUc2切り替えようとす
ると、この二つのインターリーブユニットILVUb1
及びILVUc2での合計オーディオパケット数が6と
なり、このマルチアングル区間T2での所定数5より、
1多い。そのため、この二つのILVUを接続して再生
すると音声が1オーディオパケット分重複してしまう。
【0304】逆に、それぞれ2個のオーディオパケット
を有するインターリーブユニットILVUc1及びIL
VUb2間で切り替えると、合計オーディオパケット数
が4であるので、マルチアングル区間T2の所定数5よ
り1つ少なくなる。その結果、この二つのILVUを接
続して再生すると、1オーディオパケット分の音声が途
切れてしまう。このようにして、接続するILVUに含
まれるオーディオパケット数が、対応マルチアングル区
間での所定数と同一で無い場合には、音声がうまくつな
がらず、音声にノイズがのったり途切れたりする非シー
ムレス情報再生になる。
【0305】図45は、図77に示すマルチアングルデ
ータに於いて、マルチアングルデータMAB及びMAC
が異なるオーディオデータを持つ場合のマルチアングル
制御の様子を表した図である。マルチアングルデータB
A1及びBA3は、マルチアングル区間の前後共通音声
を表すオーディオデータである。第一アングルデータM
ABは、マルチシーン区間内でのアングル切り替え最小
単位である第一アングルインターリーブユニットオーデ
ィオデータILVUb1及びILVUb2からなる。同
様に、第二アングルデータMACは、第二アングルイン
ターリーブユニットオーディオデータILVUc1及び
ILVUc2から成る。
【0306】図15に、マルチアングル区間T2におけ
るマルチアングルデータMAB及びMACが有するオー
ディオデータの音声波形を示す。それぞれ、マルチアン
グルデータMABの一つの連続した音声は、二つのイン
ターリーブユニットオーディオデータILVUb1及び
ILVUb2によって形成されている。同様に、マルチ
アングルデータMACの音声は、インターリーブユニッ
トILVUc1及びILVUc2によって、形成されて
いる。
【0307】ここで例えば、マルチアングルデータMA
Bの最初のインターリーブユニットオーディオデータI
LVUb1を再生中に、マルチアングルデータMACを
再生するように切り替える場合を考えてみる。この場
合、インターリーブユニットILVUb1の再生完了後
に、インターリーブユニットILVUc2の再生が行わ
れる、その時の再生音声波形はMAB−Cで示される通
り、この二つのインターリーブユニットの音声波形の合
成波形になる。図15の場合、この合成波形は、アング
ル切替点で不連続である。つまり、音声がうまくつなが
らない。
【0308】また、これらのオーディオデータがAC3
という音声符号化方式を用いて符号化されたデータであ
る場合には、さらに深刻な問題が発生する。AC3の符
号化方式は、時間軸方向の相関をとって符号化する。す
なわち、マルチアングル再生時に於いて、あるアングル
のオーディオデータを途中で切って別のアングルのオー
ディオデータと接続しようとしても、時間軸方向の相関
をとって符号化しているため、アングルの切り替え点で
再生できなくなってしまう。
【0309】以上のように、マルチアングルに於いてア
ングル毎に個別のオーディオデータを持つ場合、アング
ル切り替え時に、切替点での接続データ間での不連続が
生じる場合がある。このような場合、接続されるデータ
の内容によっては、例えば音声等では、再生時にノイズ
がのったり途切れたりすることがあり、ユーザに不快感
を与えるという可能性がある。この不快感は、再生され
る情報の内容に不連続が生じる為に引き起こされるの
で、情報の連続性の確保或いは情報の中断を防止するこ
とにより避けることができる。このようにして、シーム
レス情報再生が実現できる。
【0310】図46に、本発明に掛かるマルチアングル
制御を示す。この例では、マルチアングル区間T2に
は、三つのマルチアングルデータMA1、MA2、及び
MA3が設けられている。マルチアングルデータMA1
は、さらに三つのアングル切り替え最小単位であるイン
ターリーブユニットILVUa1、ILVUa2、及び
ILVUa3から構成されている。これらインターリー
ブユニットILVUa1、ILVUa2、及びILVU
a3は、それぞれ2秒、1秒、3秒の表示時間が設定さ
れている。
【0311】同様に、第二マルチアングルデータMA2
は、それぞれ2秒、1秒、及び3秒の表示時間が設定さ
れたインターリーブユニットILVUb1、ILVUb
2、及びILVUb3から構成されている。更に、第三
マルチアングルデータMA3も、ILVUc1、ILV
Uc2、及びILVUc3から構成されている。このよ
うに、同期したインターリーブユニットは、同一の表示
時間が設定されているので、異なるアングルデータへの
切替を指示しても、アングル切り替え位置で映像と音声
が途切れたり重複したりすることなく、連続して映像と
音声を再生することができ、シームレス情報再生が可能
となることは、前述の通りである。
【0312】図46に示すデータ構造を有するように、
つまり、実際に画像データの表示時間をアングル切り替
え最小単位毎にマルチアングル区間で同じに設定するに
は、インターリーブユニット内の再生フレーム数を同一
にする事である。MPEGの圧縮は通常GOP単位で処
理が行われており、そのGOP構造を定義するパラメー
タとして、M、Nの値の設定がある。Mは、IまたはP
ピクチャの周期、NはそのGOPに含まれるフレーム数
である。MPEGのエンコードの処理に於いて、Mまた
はNの値をエンコード時に頻繁にかえる事は、MPEG
ビデオエンコードの制御が複雑になり、通常行う事はな
い。
【0313】図46に示すデータ構造を有するように、
実際に画像データの表示時間をアングル切り替え最小単
位毎にマルチアングル区間で同じに設定する方法を、図
78を用いて説明する。同図では、簡略の為に、マルチ
アングル区間には三つでは無く二つのマルチアングルデ
ータMABとMACが設けられ、アングルデータはそれ
ぞれ二つのインターリーブユニットILVUb1及びI
LVUb2と、ILVUc1及びILVUc2とを有す
るものとし、それぞれのGOP構造を示している。一般
的にGOPの構造はMとNの値で表される。Mは、Iま
たはPピクチャの周期、NはGOPに含まれるフレーム
数である。
【0314】GOP構造は、マルチアングル区間に於い
て、それぞれ同期したインターリーブユニットILVU
b1とILVUc1のMとNの値が同じ値に設定され
る。同様にインターリーブユニットILVUb2とIL
VUc2のMとNの値も同じ値に設定される。このよう
にGOP構造をアングルデータMAB、及びMACの間
で同じ値に設定することで、画像データの表示時間をア
ングル切り替え最小単位毎にアングル間で同じにするこ
とができ、例えば、アングルデータMABのILVUb
1からアングルデータMACのILVUc2へ切り替え
た場合、これら二つのILVU間での切替タイミングが
同じなので、アングル切り替え位置で映像が途切れたり
重複したりすることなく、連続して映像を再生すること
ができる。
【0315】次に、実際にオーディオデータの表示時間
をアングル切り替え最小単位毎にアングル間で同じに設
定する方法を図79を用いて説明する。同図は、図77
と同様に、図80に示すインターリーブユニットILV
Ub1、ILVUb2、ILVUc1、及びILVUc
2のそれぞれにおいて、ビデオパケットV及びオーディ
オパケットAが、インターリーブされている様子を示し
ている。
【0316】通常、オーディオの各パケットAのデータ
量および表示時間は一定である。図に示すように、マル
チアングル区間に於いてILVUb1及びILVUc1
は同じオーディオパケット数が設定される。同様に、イ
ンターリーブユニットILVUb2及びILVUc2も
同じオーディオパケット数が設定される。このようにオ
ーディオパケット数を各アングルデータMAB、及びM
AC間で、インターリーブユニットILVUの単位で同
じように設定することで、オーディオデータの表示時間
をアングル切り替え最小単位毎にアングル間で同じにす
ることができる。こうすることで例えば、各アングルデ
ータMAB及びMAC間でアングルを切り替えた場合、
アングル切替タイミングが同じであるので、アングル切
り替え位置で音声にノイズがのったり途切れたりするこ
となく、連続して音声を再生することができる。
【0317】しかしながら、音声の場合、図15を参照
して説明したように、マルチアングル区間内に於いて、
各最小切替単位毎に個別の音声波形を有するオーディオ
データを持つと、上述のようにオーディオデータの表示
時間をアングル切り替え最小単位ILVU毎に同じにし
ただけでは、アングル切り替え点で連続してオーディオ
データを再生することができない場合がある。このよう
な事態を避けるには、マルチアングル区間に於いて、切
替最小単位ILVU毎に共通のオーディオデータを持て
ば良い。すなわち、シームレス情報再生では、再生する
データの接続点の前後で連続した情報内容を基にデータ
を配置するか、それとも接続点で完結する情報を有する
データを配置する。
【0318】図80に、マルチアングル区間に於いてア
ングル毎に共通のオーディオデータを持つ場合の様子を
示す。本図は、図45とは異なり、マルチアングルデー
タMAB及びMACが、それぞれ切替単位であるインタ
ーリーブユニットILVU毎に完結するオーディオデー
タを持つ場合のマルチアングル制御の様子を表してい
る。このようなデータ構造を有するように、エンコード
されたオーディオデータのマルチアングル区間に於ける
第1アングルのインターリーブユニットILVUb1か
ら第2アングルのインターリーブユニットILVUc2
に切り替えるの場合でも、前述の如く、各オーディオデ
ータはインターリーブユニットILVU単位で完結して
いるので、アングル切替点で異なる音声波形を合成して
不連続な音声波形を有するオーディオデータを再生する
ことは無い。なお、オーディオデータは、インターリー
ブユニットILVU単位で同一の音声波形を有するよう
構成すれば、インターリーブユニットILVU単位で完
結する音声波形で構成した場合と同様に、シームレス情
報再生が可能であることは明白である。
【0319】これらのオーディオデータがAC3という
音声符号化方式を用いて符号化されたデータである場合
でも、オーディオデータはアングルデータ間の最小切替
単位であるインターリーブユニットILVU間で共通、
或いは、インターリーブユニットILVU単位で完結し
ているので、アングルを切り替えた時でも時間軸方向の
相関を保つことができ、アングル切り替え点で音声にノ
イズがのったり途切れたりすることなく、連続して音声
を再生することができる。なお、本発明は、マルチアン
グル区間のアングルデータMAの種類は2、3個に限定
されるものではなく、また、マルチアングル区間T2も
VOB単位に限定されずに、タイトルストリームの全域
に及んでも良い。このようにして、先に定義した情報連
続再生が実現出来る。以上に、DVDデータ構造に基づ
いた、マルチアングル制御の動作を説明した。
【0320】更に、そのような同一アングルシーン区間
内の一データを再生中に、異なるアングルを選択出来る
ようなマルチアングル制御データを記録媒体に記録する
方法について説明する。
【0321】図中のマルチアングルは、図23に於い
て、基本アングルデータBA1が連続データブロックに
配置され、マルチアングル区間のMA1、MA2、MA
3のインターリーブユニットデータがインターリーブブ
ロックに配置され、その後に続く基本アングルデータB
A3が続く連続ブロックに配置される。また、図16に
対応するデータ構造としては、基本アングルBA1は、
1つのセルを構成し、マルチアングル区間のMA1、M
A2、MA3がそれぞれセルを構成し、さらにMA1、
MA2、MA3に対応するセルがセルブロック(MA1
のセルのCBM=“セルブロック先頭”、MA2のセル
のCBM=“セルブロックの内”、MA3のセルのCB
M=“セルブロックの最後”)を構成し、それらセルブ
ロックはアングルブロック(CBT=“アングル”)とな
る。基本アングルBA3はそのアングルブロックに接続
するセルとなる。また、セル間の接続がシームレス再生
(SPF=“シームレス再生”)とする。
【0322】図47に、本発明の本実施の形態におけ
る、マルチアングル区間を有するストリームの構成及び
ディスク上のレイアウトの概要を示す。マルチアングル
区間とは、ユーザーの指定により自由にストリームを切
り替えることができる区間である。図47に示すデータ
構造を有するストリームに於いては、VOB−Bを再生
中は、VOB−C及びVOB−Dへの切り替えが可能で
ある。また同様に、VOB−Cを再生中には、VOB−
B及びVOB−Dへの切り替えが可能である。さらに、
VOB−Dを再生中にはVOB−B及びVOB−Cへの
切り替えが自由に行える。
【0323】アングルを切り替える単位は、前述で示し
た、式3及び式4からの条件で得られる最小インターリ
ーブユニットをアングル切り替え単位として、アングル
インターリーブユニット(以下A−ILVUと称する)
と定義する。このA−ILVUは1つ以上のVOBUか
ら構成される。また、このA−ILVUと共にA−IL
VU管理情報を付加する。前述したナブパックNVがそ
れに相当する。
【0324】図48に実施の形態として、当該A−IL
VUの最後のパックアドレスと、次のA−ILVUのア
ドレスをアングル数分記述する例を示している。本図は
図42の例に類似しているが、本例では、アングルイン
ターリーブユニットA−ILVUは、二つのVOBUか
ら構成されており、各VOBUのナブパックNVには、
該VOBUが属するILVUの最終パックのアドレスを
示すILVU最終パックアドレスILVU_EA及び、各アン
グルデータ毎の次のILVUの開始アドレスSML_AGL_C1
_DSTA〜 SML_AGL_C9_DSTA(アングル#1〜アングル#
9)が記述されている。
【0325】これらのアドレスは、該VOBUのNVか
らのセクタ数で表現されている。尚、アングルが存在し
ないフィールドに於いては、アングルが存在しない事を
示すデータ、例えば“0”を記述する。この最後のパッ
クアドレスにより、アングル情報の余分な情報を読む事
なく、また、次アングルのアドレスを得る事で、次アン
グルへの切り替えも行う事が可能である。
【0326】マルチアングル区間におけるインターリー
ブ方法としては、アングルのインターリーブ単位を最小
読み出し時間として、全てのアングルを同じ時刻のイン
ターリーブ境界とする。すなわち、プレイヤの性能範囲
で、できるだけすばやくアングルを切り替えられるよう
にするためである。インターリーブ単位のデータは一旦
トラックバッファに入力され、その後、切り替え後のア
ングルのデータが、トラックバッファに入力され、前の
アングルのトラックバッファ内のデータが消費後でなけ
れば、次アングルの再生ができないのである。次アング
ルへの切り替えを素早くするためには、インターリーブ
単位を最小に抑える必要がある。また、切り換えをシー
ムレスに行うには、切り替え時刻も同一でなければなら
ない。すなわち、各アングルを構成するVOB間では、
インターリーブ単位、境界は共通である必要がある。
【0327】すなわち、VOB間では、VOBを構成す
るビデオエンコードストリームの再生時間が同一であ
り、また、各アングルの同一再生時間でのインターリー
ブユニット内で、再生できる時間が同一インターリーブ
境界が共通である必要がある。各アングルを構成するV
OBは同数のインターリーブユニットに分割され、か
つ、該インターリーブユニットの再生時間は各アングル
で同一である必要がある。つまり、各アングルを構成す
るVOBは同数Nのインターリーブユニットに分割さ
れ、かつ、各アングルに於いてk番目の(1≦k≦n)
インターリーブユニットは、同一の再生時間を有す必要
がある。
【0328】さらに、各アングル間のインターリーブユ
ニット間をシームレスに再生するには、エンコードスト
リームはインターリーブユニット内で完結、すなわちM
PEG方式では、クローズドGOPの構成を持たせて、
インターリーブユニット外のフレームを参照しない圧縮
方式をとる必要がある。もし、その手法をとらなけれ
ば、各アングル間のインターリーブユニットをシームレ
スに接続して再生する事はできない。このようなVOB
構成、およびインターリーブユニット境界にする事によ
り、アングル切り替えの操作を行った場合でも、時間的
に連続して再生する事が可能になるのである。
【0329】また、マルチアングル区間におけるインタ
ーリーブの数は、インターリーブユニットを読み出した
後にジャンプ可能な距離の間に配列できる他のアングル
のインターリーブユニット数から決定される。インター
リーブ後の各アングルのインターリーブユニット毎の配
列としては、最初に再生される各アングルのインターリ
ーブユニットがアングル順に配列され、次に再生される
各アングルのインターリーブユニットがアングル順に配
列されていくのである。つまり、アングル数をM(M:
1≦M≦9を満たす自然数)、m番目のアングルをアン
グル#m(m:1≦m≦Mの自然数)、インターリーブ
ユニット数をN(N:1以上の自然数)、VOBにおけ
るn番目のインターリーブユニットをインターリーブユ
ニット#n(n:1≦n≦Nの自然数)とすると、アン
グル#1のインターリーブユニット#1、アングル#2
のインターリーブユニット#1、アングル#3のインタ
ーリーブユニット#1の順に配置される。このようにア
ングル#Mのインターリーブユニット#1の配置後、ア
ングル#1のインターリーブユニット#2、アングル#
2のインターリーブユニット#2と配置する。
【0330】アングル切り替えをシームレスに行うシー
ムレス切り替えアングルの場合は、各アングルのインタ
ーリーブユニットの長さが、最小読み出し時間であれ
ば、アングル間移動の時に、最大ジャンプしなければい
けない距離は、同一時間に再生される各アングルのイン
ターリーブユニットの配列の内、最初に配列されている
アングルのインターリーブユニットから、次の再生され
る各アングルのインターリーブユニットの配列の最後に
配列されているインターリーブユニットへの距離であ
る。アングル数をAnとすると、ジャンプ距離が以下の
式を満たす必要がある。
【0331】 アングル内の最大ILVU長×(An−1)×2 ≦ ジャンプ可能距 離 (式7) また、非シームレス切り替えマルチアングルの場合は、
各アングルの再生はシームレスに行う必要があるが、ア
ングル間移動時は、シームレスである必要はない。その
ため、各アングルのインターリーブユニットの長さが、
最小読み出し時間であれば、最大ジャンプしなければい
けない距離は、各アングルのインターリーブユニット間
の距離である。アングル数をAnとすると、ジャンプ距
離が以下の式を満たす必要がある。
【0332】 アングル内の最大ILVU長×(An−1)≦ ジャンプ可能距離 (式8) 以下に、図49及び図50を参照して、マルチアングル
区間における各マルチアングルデータVOB間での切替
単位での、互いのアドレスの管理方法を説明する。図4
9は、アングルインターリーブユニットA−ILVUが
データ切替単位であり、各A−ILVUのナブパックN
Vに、他のA−ILVUのアドレスが記述される例を示
している。図49はシームレス再生、すなわち映像や音
声が途切れない再生を実現するためのアドレス記述例で
ある。すなわち、アングルを切り替えた場合での、再生
しようとするアングルのインターリーブユニットのデー
タのみをトラックバッファに読み出す事ができる制御を
可能としている。
【0333】図50は、ビデオオブジェクトユニットV
OBUがデータ切替単位であり、各VOBUのナブパッ
クNVに、他のVOBUのアドレスが記述される例を示
している。図50は非シームレス再生、すなわちアング
ルを切り替える場合に、切り替えた時間に近い他のアン
グルにできるだけ早く切り替えための制御を可能とする
アドレス記述である。
【0334】図49に於いて、三つのマルチアングルデ
ータVOB−B、VOB−C、及びVOB−Dに関し
て、各A−ILVUが次に再生A−ILVUのアドレス
として、時間的に後のA−ILVUが記述される。ここ
で、VOB−Bをアングル番号#1、VOB−Cをアン
グル番号#2、VOB−Dをアングル番号#3とする。
マルチアングルデータVOB−Bは、アングルインター
リーブユニットA−ILVUb1、A−ILVUb2、
及びA−ILVUb3からなる。同様に、VOB−Cは
アングルインターリーブユニットA−ILVUc1、I
LVUc2、及びILVUc3からなり、VOB−Dは
アングルインターリーブユニットA−ILVUd1、A
−ILVUd2、及びA−ILVUd3からなる。
【0335】アングルインターリーブユニットA−IL
VUb1のナブパックNVには、線Pb1bで示すよう
に、同じVOB−Bの次のアングルインターリーブユニ
ットA−ILVUb2の相対アドレスSML_AGL_C#1_DSTA
、線Pb1cで示すように同アングルインターリーブ
ユニットA−ILVUb2に同期したVOB−Cのアン
グルインターリーブユニットA−ILVUc2の相対ア
ドレスSML_AGL_C#2_DSTA、及び線Pb1dで示すように
VOB−DのアングルインターリーブユニットA−IL
VUd2の相対アドレスを示すSML_AGL_C#3_DSTAが記述
されている。
【0336】同様に、A−ILVUb2のナブパックN
Vには、線Pb2b、Pb2c、及びPb2dで示すよ
うに、各VOB毎の次のアングルインターリーブユニッ
トA−ILVUb3の相対アドレスを示すSML_AGL_C#1_
DSTA、A−ILVUc3の相対アドレスを示すSML_AGL_
C#2_DSTA 、及びA−ILVUd3の相対アドレスを示
すSML_AGL_C#3_DSTAが記述されている。相対アドレス
は、各インターリーブユニット内に含まれるVOBUの
ナブパックNVからのセクタ数で記述されている。
【0337】更に、VOB−Cに於いても、A−ILV
Uc1のナブパックNVには、線Pc1cで示すよう
に、同じVOB−Cの次のアングルインターリーブユニ
ットA−ILVUc2の相対アドレスを示すSML_AGL_C#
2_DSTA、線Pc1bで示すようにVOB−Bのアングル
インターリーブユニットA−ILVUb2の相対アドレ
スを示すSML_AGL_C#1_DSTA、及び線Pb1dで示すよう
にVOB−DのアングルインターリーブユニットA−I
LVUd2の相対アドレスを示すSML_AGL_C#3_DSTAが記
述されている。同様に、A−ILVUc2のナブパック
NVには、線Pc2c、Pc2b、及びPc2dで示す
ように、各VOB毎の次のアングルインターリーブユニ
ットA−ILVUc3、A−ILVUb3、及びA−I
LVUd3の各相対アドレスSML_AGL_C#2_DSTA、SML_AG
L_C#1_DSTA、SML_AGL_C#3_DSTAが記述されている。VO
B−Bでの記述と同様に、相対アドレスは、各インター
リーブユニット内に含まれるVOBUのナブパックNV
からのセクタ数で記述されている。
【0338】同様に、VOB−Dに於いては、A−IL
VUd1のナブパックNVには、線Pd1dで示すよう
に、同じVOB−Dの次のアングルインターリーブユニ
ットA−ILVUd2の相対アドレスを示すSML_AGL_C#
3_DSTA、線Pd1bで示すようにVOB−Bのアングル
インターリーブユニットA−ILVUb2の相対アドレ
スを示すSML_AGL_C#1_DSTA、及び線Pd1cで示すよう
にVOB−Cの次のアングルインターリーブユニットA
−ILVUc2の相対アドレスを示すSML_AGL_C#2_DSTA
が記述されている。
【0339】同様に、A−ILVUd2のナブパックN
Vには、線Pd2d、Pd2b、及びPd2cで示すよ
うに、各VOB毎の次のアングルインターリーブユニッ
トA−ILVUd3、A−ILVUb3、及びA−IL
VUc3の各相対アドレスSML_AGL_C#3_DSTA、SML_AGL_
C#1_DSTA、SML_AGL_C#2_DSTAが記述されている。 VO
B−B、VOB−Cでの記述と同様に、相対アドレス
は、各インターリーブユニット内に含まれるVOBUの
ナブパックNVからのセクタ数で記述されている。
【0340】尚、各ナブパックNVには、上述の相対ア
ドレスSML_AGL_C#1_DSTA〜 SML_AGL_C#9_DSTAの他に
も、各種のパラメータが記入されていることは、図20
を参照して説明済みであるので、簡便化の為にこれ以上
の説明は省く。
【0341】このアドレス記述について、更に、詳述す
ると、図中のA−ILVUb1のナブパックNVには、
A−ILVUb1自身のエンドアドレスであるILVU_E
A、並びに、次に再生可能なA−ILVUb2のナブパ
ックNVのアドレスSML_AGL_C#1_DSTA、A−ILVUc
2のナブパックNVのアドレスSML_AGL_C#2_DSTA及びA
−ILVUd2のナブパックNVのアドレスSML_AGL_C#
3_DSTAが記述される。A−ILVUb2のナブパックN
Vには、B2のエンドアドレスILVU_EA 、並びに、次に
再生するA−ILVUb3のナブパックNVのアドレス
SML_AGL_C#1_DSTA、A−ILVUc3のナブパックNV
のアドレスSML_AGL_C#2_DSTA及びA−ILVUd3のナ
ブパックNVのアドレスSML_AGL_C#3_DSTAが記述され
る。A−ILVUb3のナブパックNVには、A−IL
VUb3のエンドアドレスILVU_EAと次に再生するA−
ILVUのナブパックNVのアドレスとしての終端情
報、例えば、NULL(ゼロ)に相当するあるいは全て“1"
等のパラメータをILVU_EAとして記述する。VOB−C
及びVOB−Dに於いても同様である。
【0342】このように、各A−ILVUのナブパック
NVから、時間的に後に再生するA−ILVUのアドレ
スを先読みできるので、時間的に連続して再生するシー
ムレス再生に適している。また、同一アングルにおける
次のアングルのA−ILVUも記述されているので、ア
ングルを切り替えた場合と切り替えない場合とを考慮す
る事なく、単純に選択されたアングルの次のジャンプア
ドレスを得て、そのアドレス情報を基に、次のインター
リーブユニットへジャンプする同一のシーケンスにより
制御できる。
【0343】このように各アングル間に於いて切り替え
可能なA−ILVUの相対アドレスを記述し、かつ、各
A−ILVUに含まれるビデオエンコードデータはクロ
ーズドGOPで構成されているので、アングルの切り替
え時に映像は乱れることなく連続的に再生できる。
【0344】また、音声は各アングルで同一の音声であ
れば、或いは、前述の如く各インターリーブユニットI
LVU間で完結或いは独立したオーディオデータを連続
的にシームレスに再生できる。さらに、各インターリー
ブユニットILVUに全く同一のオーディオデータが記
録されている場合には、各アングル間に渡って切り替え
て連続的に再生しても、切り替えた事すら、聞いている
人にはわからない。
【0345】一方、アングル切り替えを非シームレス情
報再生、つまり再生される情報の内容に不連続を許すシ
ームレスデータ再生を実現するデータ構造について図5
0を用いて説明する。
【0346】図50では、マルチアングルデータVOB
−Bは、三つのビデオオブジェクトユニットVOBUb
1、VOBUb2、及びVOBUb3から成る。同様
に、VOB−Cは三つのビデオオブジェクトユニットV
OBUc1、VOBUc2、及びVOBUc3から成
る。更に、VOB−Dは三つのビデオオブジェクトユニ
ットVOBUd1、VOBUd2、及びVOBUd3か
ら成る。図49に示す例と同様に、各ビデオオブジェク
トユニットVOBUのナブパックNVに、各VOBUの
最後のパックアドレスVOBU_EAが記述される。尚、この
パックアドレスVOBU_EAとは、ナブパックNVを含む一
つ以上のパックから構成されるVOBU内のナブパック
NVのアドレスである。しかながら、本例に於いては、
各VOBUのナブパックNVには、時間的に後のVOB
Uのアドレスではなく、別アングルの、再生時刻が切り
替え以前のVOBUのアドレスNSML_AGL_C#_DSTAが記
述される。
【0347】つまり、当該VOBUと同期している別ア
ングルのVOBUのアドレスNSML_AGL_C1_DSTAからNSML
_AGL_C9_DSTAが記述される。ここで#1〜#9の数字
は、それぞれアングル番号を示す。そして、そのアング
ル番号に対応するアングルが存在しないフィールドには
アングルが存在しないことを示す値、例えば“0”を記
述する。つまり、マルチアングルデータVOB−Bのビ
デオオブジェクトユニットVOBUb1のナブパックN
Vには、線Pb1c‘及び、Pb1d’で示すように、
VOB−C‘及びVOD−D’のそれぞれ同期したVO
BUc1及びVOBUd1の相対アドレスNSML_AGL_C#
2_DSTA〜NSML_AGL_C#3_DSTAが記述されている。
【0348】同様に、VOBUb2のナブパックNVに
は、線Pb2c‘で示すようにVOBUc2の、そし
て、線Pb2d’で示すように、VOBUd2の相対ア
ドレスNSML_AGL_C#2_DSTA〜NSML_AGL_C#3_DSTAが記述
されている。更に、VOBUb3のナブパックNVに
は、線Pb3c‘で示すようにVOBUc3の、そし
て、線Pb3d’で示すようにVOBUd3の相対アド
レスNSML_AGL_C#2_DSTA〜NSML_AGL_C#3_DSTAが記述さ
れている。
【0349】同様に、VOB−Cの各VOBUc1、V
OBUc2、及びVOBUc3のナブパックNV、VO
B−Dの各VOBUd1、VOBUd2、及びVOBU
d3のナブパックNVには、図中で線Pc1b‘、Pc
1d’、 Pc2b‘、Pc2d’、 Pc3b‘、Pc
3d’で示すVOBUの相対アドレスNSML_AGL_C#1_DS
TA、NSML_AGL_C#3_DSTAが、Pd1b‘、 Pd1
c’、Pd2b‘、 Pd2c’、Pd3b‘、及び P
d3c’で示すVOBUの相対アドレスNSML_AGL_C#1_D
STA 〜NSML_AGL_C#2_DSTAが記述されている。また、こ
こで切り替えるアングルが存在しないアングル#3〜ア
ングル#9に対応するアングル切換のアドレス情報、NS
ML_AGL_C#4_DSTA〜NSML_AGL_C#9_DSTAには、アングルが
存在しないため該フィールドにはアングルが存在しない
ことを示す値、例えば“0”を記述する。
【0350】このようなデータ構造をもつアングルデー
タに対して、DVDデコーダでは、アングル切り替え時
には、再生中のアングルのVOBUのデータ再生を中断
し、切り替えられたアングルのVOBUのデータの読み
出し、再生を行う。
【0351】尚、図50に於いて、VOB−CがVOB
−D及びVOB−Bに比べて時間的遅れているように見
えるが、これは各VOBのナブパックNVに於けるアド
レスの記述関係を解りやすくするためにしたものであっ
て、各VOB間に時間的ずれは無いことは、図49の例
と同様である。
【0352】このように、図50に示した、データ構造
は、次に再生するVOBUとして、時間的に本来同時で
ある別のVOBUか或いはそれ以前のVOBUを記述す
る例である。従って、アングル切り替えを行った場合、
時間的に前の(過去の)シーンから再生することにな
る。シームレスなアングル切り替えが要求されない、つ
まり再生される情報に連続性が要求されない非シームレ
ス情報再生である場合には、このようなアドレス情報の
記述方法がより適している。
【0353】フローチャート:エンコーダ 図27を参照して前述の、シナリオデータSt7に基づ
いてエンコードシステム制御部200が生成するエンコ
ード情報テーブルについて説明する。エンコード情報テ
ーブルはシーンの分岐点・結合点を区切りとしたシーン
区間に対応し、複数のVOBが含まれるVOBセットデ
ータ列と各シーン毎に対応するVOBデータ列からな
る。図27に示されているVOBセットデータ列は、後
に詳述する。
【0354】図51のステップ#100で、ユーザが指
示するタイトル内容に基づき、DVDのマルチメディア
ストリーム生成のためにエンコードシステム制御部20
0内で作成するエンコード情報テーブルである。ユーザ
指示のシナリオでは、共通なシーンから複数のシーンへ
の分岐点、あるいは共通なシーンへの結合点がある。そ
の分岐点・結合点を区切りとしたシーン区間に相当する
VwOBをVOBセットとし、VOBセットをエンコー
ドするために作成するデータをVOBセットデータ列と
している。また、VOBセットデータ列では、マルチシ
ーン区間を含む場合、示されているタイトル数をVOB
セットデータ列のタイトル数に示す。
【0355】図27のVOBセットデータ構造は、VO
Bセットデータ列の1つのVOBセットをエンコードす
るためのデータの内容を示す。VOBセットデータ構造
は、VOBセット番号(VOBS_NO)、VOBセット内の
VOB番号(VOB_NO)、先行VOBシームレス接続フラ
グ(VOB_Fsb)、後続VOBシームレス接続フラグ(VOB
_Fsf)、マルチシーンフラグ(VOB_Fp)、インターリー
ブフラグ(VOB_Fi)、マルチアングル(VOB_Fm)、マル
チアングルシームレス切り替えフラグ(VOB_FsV)、イ
ンターリーブVOBの最大ビットレート(ILV_BR)、イ
ンターリーブVOBの分割数(ILV_DIV)、最小インタ
ーリーブユニット再生時間(ILV_MT)からなる。
【0356】VOBセット番号VOBS_NOは、例えばタイ
トルシナリオ再生順を目安につけるVOBセットを識別
するための番号である。
【0357】VOBセット内のVOB番号VOB_NOは、例
えばタイトルシナリオ再生順を目安に、タイトルシナリ
オ全体にわたって、VOBを識別するための番号であ
る。
【0358】先行VOBシームレス接続フラグVOB_Fsb
は、シナリオ再生で先行のVOBとシームレスに接続す
るか否かを示すフラグである。
【0359】後続VOBシームレス接続フラグVOB_Fsf
は、シナリオ再生で後続のVOBとシームレスに接続す
るか否かを示すフラグである。マルチシーンフラグVOB_
Fpは、VOBセットが複数のVOBで構成しているか否
かを示すフラグである。
【0360】インターリーブフラグVOB_Fiは、VOBセ
ット内のVOBがインターリーブ配置するか否かを示す
フラグである。
【0361】マルチアングルフラグVOB_Fmは、VOBセ
ットがマルチアングルであるか否かを示すフラグであ
る。
【0362】マルチアングルシームレス切り替えフラグ
VOB_FsVは、マルチアングル内の切り替えがシームレス
であるか否かを示すフラグである。
【0363】インターリーブVOB最大ビットレートIL
V_BRは、インターリーブするVOBの最大ビットレート
の値を示す。
【0364】インターリーブVOB分割数ILV_DIVは、
インターリーブするVOBのインターリーブユニット数
を示す。
【0365】最小インターリーブユニット再生時間ILVU
_MTは、インターリーブブロック再生時に、トラックバ
ッファのアンダーフローしない最小のインターリーブユ
ニットに於いて、そのVOBのビットレートがILV_BRの
時に再生できる時間を示す。
【0366】図28を参照して前述の、シナリオデータ
St7に基づいてエンコードシステム制御部200が生
成するVOB毎に対応するエンコード情報テーブルにつ
いて説明する。このエンコード情報テーブルを基に、ビ
デオエンコーダ300、サブピクチャエンコーダ50
0、オーディオエンコーダ700、システムエンコーダ
900へ、後述する各VOBに対応するエンコードパラ
メータデータを生成する。図28に示されているVOB
データ列は、図51のステップ#100で、ユーザが指
示するタイトル内容に基づき、DVDのマルチメディア
ストリーム生成のためにエンコードシステム制御内で作
成するVOB毎のエンコード情報テーブルである。1つ
のエンコード単位をVOBとし、そのVOBをエンコー
ドするために作成するデータをVOBデータ列としてい
る。例えば、3つのアングルシーンで構成されるVOB
セットは、3つのVOBから構成される事になる。図2
8のVOBデータ構造はVOBデータ列の1つのVOB
をエンコードするためのデータの内容を示す。
【0367】VOBデータ構造は、ビデオ素材の開始時
刻(VOB_VST)、ビデオ素材の終了時刻(VOB_VEND)、
ビデオ素材の種類(VOB_V_KIND)、ビデオのエンコード
ビットレート(V_BR)、オーディオ素材の開始時刻(VO
B_AST)、オーディオ素材の終了時刻(VOB_AEND)、オ
ーディオエンコード方式(VOB_A_KIND)、オーディオの
ビットレート(A_BR)からなる。
【0368】ビデオ素材の開始時刻VOB_VSTは、ビデオ
素材の時刻に対応するビデオエンコードの開始時刻であ
る。
【0369】ビデオ素材の終了時刻VOB_VENDは、ビデオ
素材の時刻に対応するビデオエンコードの終了時刻であ
る。
【0370】ビデオ素材の種類VOB_V_KINDは、エンコー
ド素材がNTSC形式かPAL形式のいづれかである
か、またはビデオ素材がテレシネ変換処理された素材で
あるか否かを示すものである。
【0371】ビデオのビットレートV_BRは、ビデオのエ
ンコードビットレートである。
【0372】オーディオ素材の開始時刻VOB_ASTは、オ
ーディオ素材の時刻に対応するオーディオエンコード開
始時刻である。
【0373】オーディオ素材の終了時刻VOB_AENDは、オ
ーディオ素材の時刻に対応するオーディオエンコード終
了時刻である。
【0374】オーディオエンコード方式VOB_A_KINDは、
オーディオのエンコード方式を示すものであり、エンコ
ード方式にはAC−3方式、MPEG方式、リニアPC
M方式などがある。
【0375】オーディオのビットレートA_BRは、オーデ
ィオのエンコードビットレートである。
【0376】図29に、VOBをエンコードするための
ビデオ、オーディオ、システムの各エンコーダ300、
500、及び900へのエンコードパラメータを示す。
エンコードパラメータは、VOB番号(VOB_NO)、ビデ
オエンコード開始時刻(V_STTM)、ビデオエンコード終
了時刻(V_ENDTM)、エンコードモード(V_ENCMD)、ビ
デオエンコードビットレート(V_RATE)、ビデオエンコ
ード最大ビットレート(V_MRATE)、GOP構造固定フ
ラグ(GOP_FXflag)、ビデオエンコードGOP構造(GO
PST)、ビデオエンコード初期データ(V_INTST)、ビデ
オエンコード終了データ(V_ENDST)、オーディオエン
コード開始時刻(A_STTM)、オーディオエンコード終了
時刻(A_ENDTM)、オーディオエンコードビットレート
(A_RATE)、オーディオエンコード方式(A_ENCMD)、
オーディオ開始時ギャップ(A_STGAP)、オーディオ終
了時ギャップ(A_ENDGAP)、先行VOB番号(B_VOB_N
O)、後続VOB番号(F_VOB_NO)からなる。
【0377】VOB番号VOB_NOは、例えば タイトルシ
ナリオ再生順を目安に、タイトルシナリオ全体にわたっ
て番号づける、VOBを識別するための番号である。
【0378】ビデオエンコード開始時刻V_STTMは、ビデ
オ素材上のビデオエンコード開始時刻である。
【0379】ビデオエンコード終了時刻V_STTMは、ビデ
オ素材上のビデオエンコード終了時刻である。
【0380】エンコードモードV_ENCMDは、ビデオ素材
がテレシネ変換された素材の場合には、効率よいエンコ
ードができるようにビデオエンコード時に逆テレシネ変
換処理を行うか否かなどを設定するためのエンコードモ
ードである。
【0381】ビデオエンコードビットレートV_RATEは、
ビデオエンコード時の平均ビットレートである。
【0382】ビデオエンコード最大ビットレートはV_MR
ATEは、ビデオエンコード時の最大ビットレートであ
る。
【0383】GOP構造固定フラグGOP_FXflagは、ビデ
オエンコード時に途中で、GOP構造を変えることなく
エンコードを行うか否かを示すものである。マルチアン
グルシーン中にシームレスに切り替え可能にする場合に
有効なパラメータである。
【0384】ビデオエンコードGOP構造GOPST
は、エンコード時のGOP構造データである。
【0385】ビデオエンコード初期データV_INSTは、ビ
デオエンコード開始時のVBVバッファ(復号バッフ
ァ)の初期値などを設定する、先行のビデオエンコード
ストリームとシームレス再生する場合に有効なパラメー
タである。
【0386】ビデオエンコード終了データV_ENDSTは、
ビデオエンコード終了時のVBVバッファ(復号バッフ
ァ)の終了値などを設定する。後続のビデオエンコード
ストリームとシームレス再生する場合に有効なパラメー
タである。
【0387】オーディオエンコーダ開始時刻A_STTMは、
オーディオ素材上のオーディオエンコード開始時刻であ
る。
【0388】オーディオエンコーダ終了時刻A_ENDTM
は、オーディオ素材上のオーディオエンコード終了時刻
である。
【0389】オーディオエンコードビットレートA_RATE
は、オーディオエンコード時のビットレートである。
【0390】オーディオエンコード方式A_ENCMDは、オ
ーディオのエンコード方式であり、AC−3方式、MP
EG方式、リニアPCM方式などがある。
【0391】オーディオ開始時ギャップA_STGAPは、V
OB開始時のビデオとオーディオの開始のずれ時間であ
る。先行のシステムエンコードストリームとシームレス
再生する場合に有効なパラメータである。
【0392】オーディオ終了時ギャップA_ENDGAPは、V
OB終了時のビデオとオーディオの終了のずれ時間であ
る。後続のシステムエンコードストリームとシームレス
再生する場合に有効なパラメータである。
【0393】先行VOB番号B_VOB_NOは、シームレス接
続の先行VOBが存在する場合にそのVOB番号を示す
ものである。
【0394】後続VOB番号F_VOB_NOは、シームレス接
続の後続VOBが存在する場合にそのVOB番号を示す
ものである。
【0395】図51に示すフローチャートを参照しなが
ら、本発明に係るDVDエンコーダECDの動作を説明
する。なお、同図に於いて二重線で囲まれたブロックは
それぞれサブルーチンを示す。本実施形態は、DVDシ
ステムについて説明するが、言うまでなくオーサリング
エンコーダECについても同様に構成することができ
る。
【0396】ステップ#100に於いて、ユーザーは、
編集情報作成部100でマルチメディアソースデータS
t1、St2、及びSt3の内容を確認しながら、所望
のシナリオに添った内容の編集指示を入力する。
【0397】ステップ#200で、編集情報作成部10
0はユーザの編集指示に応じて、上述の編集指示情報を
含むシナリオデータSt7を生成する。
【0398】ステップ#200での、シナリオデータS
t7の生成時に、ユーザの編集指示内容の内、インター
リーブする事を想定しているマルチアングル、パレンタ
ルのマルチシーン区間でのインターリーブ時の編集指示
は、以下の条件を満たすように入力する。
【0399】まず画質的に十分な画質が得られるような
VOBの最大ビットレートを決定し、さらにDVDエン
コードデータの再生装置として想定するDVDデコーダ
DCDのトラックバッファ量及びジャンプ性能、ジャン
プ時間とジャンプ距離の値を決定する。上記値をもと
に、式3、式4より、最小インターリーブユニットの再
生時間を得る。
【0400】次に、マルチシーン区間に含まれる各シー
ンの再生時間をもとに式5及び式6が満たされるかどう
か検証する。満たされなければ後続シーン一部シーンを
マルチシーン区間の各シーン接続するなどの処理を行い
式5及び式6を満たすようにユーザは指示の変更入力す
る。
【0401】さらに、マルチアングルの編集指示の場
合、シームレス切り替え時には式7を満たすと同時に、
アングルの各シーンの再生時間、オーディオは同一とす
る編集指示を入力する。また非シームレス切り替え時に
は式8を満たすようにユーザは編集指示を入力する。
【0402】ステップ#300で、エンコードシステム
制御部200は、シナリオデータSt7に基づいて、先
ず、対象シーンを先行シーンに対して、シームレスに接
続するのか否かを判断する。シームレス接続とは、先行
シーン区間が複数のシーンからなるマルチシーン区間で
ある場合に、その先行マルチシーン区間に含まれる全シ
ーンの内の任意の1シーンを、現時点の接続対象である
共通シーンとシームレスに接続する。同様に、現時点の
接続対象シーンがマルチシーン区間である場合には、マ
ルチシーン区間の任意の1シーンを接続出来ると言うこ
とを意味する。ステップ#300で、NO、つまり、非
シームレス接続と判断された場合にはステップ#400
へ進む。
【0403】ステップ#400で、エンコードシステム
制御部200は、対象シーンが先行シーンとシームレス
接続されることを示す、先行シーンシームレス接続フラ
グVOB_Fsbをリセットして、ステップ#600に進む。
【0404】一方、ステップ#300で、YES、つま
り先行シートとシームレス接続すると判断された時に
は、ステップ#500に進む。
【0405】ステップ#500で、先行シーンシームレ
ス接続フラグVOB_Fsbをセットして、ステップ#600
に進む。
【0406】ステップ#600で、エンコードシステム
制御部200は、シナリオデータSt7に基づいて、対
象シーンを後続するシーンとシームレス接続するのか否
かを判断する。ステップ#600で、NO、つまり非シ
ームレス接続と判断された場合にはステップ#700へ
進む。
【0407】ステップ#700で、エンコードシステム
制御部200は、シーンを後続シーンとシームレス接続
することを示す、後続シーンシームレス接続フラグVOB_
Fsfをリセットして、ステップ#900に進む。
【0408】一方、ステップ#600で、YES、つま
り後続シートとシームレス接続すると判断された時に
は、ステップ#800に進む。
【0409】ステップ#800で、エンコードシステム
制御部200は、後続シーンシームレス接続フラグVOB_
Fsfをセットして、ステップ#900に進む。
【0410】ステップ#900で、エンコードシステム
制御部200は、シナリオデータSt7に基づいて、接
続対象のシーンが一つ以上、つまり、マルチシーンであ
るか否かを判断する。マルチシーンには、マルチシーン
で構成できる複数の再生経路の内、1つの再生経路のみ
を再生するパレンタル制御と再生経路がマルチシーン区
間の間、切り替え可能なマルチアングル制御がある。シ
ナリオステップ#900で、NO、つまり非マルチシー
ン接続であると判断されて時は、ステップ#1000に
進む。
【0411】ステップ#1000で、マルチシーン接続
であることを示すマルチシーンフラグVOB_Fpをリセット
して、エンコードパラメータ生成ステップ#1800に
進む。ステップ#1800の動作については、あとで述
べる。
【0412】一方、ステップ#900で、YES、つま
りマルチシーン接続と判断された時には、ステップ#1
100に進む。
【0413】ステップ#1100で、マルチシーンフラ
グVOB_Fpをセットして、マルチアングル接続かどうかを
判断するステップ#1200に進む。
【0414】ステップ#1200で、マルチシーン区間
中の複数シーン間での切り替えをするかどうか、すなわ
ち、マルチアングルの区間であるか否かを判断する。ス
テップ#1200で、NO、つまり、マルチシーン区間
の途中で切り替えずに、1つの再生経路のみを再生する
パレンタル制御と判断された時には、ステップ#130
0に進む。
【0415】ステップ#1300で、接続対象シーンが
マルチアングルであること示すマルチアングルフラグVO
B_Fmをリセットしてステップ#1302に進む。
【0416】ステップ#1302で、先行シーンシーム
レス接続フラグVOB_Fsb及び後続シーンシームレス接続
フラグVOB_Fsfの何れかがセットされているか否かを判
断する。ステップ#1300で、YES、つまり接続対
象シーンは先行あるいは後続のシーンの何れかあるい
は、両方とシームレス接続すると判断された時には、ス
テップ#1304に進む。
【0417】ステップ#1304では、対象シーンのエ
ンコードデータであるVOBをインターリーブすること
を示すインターリーブフラグVOB_Fiをセットして、ステ
ップ#1800に進む。
【0418】一方、ステップ#1302で、NO、つま
り、対象シーンは先行シーン及び後続シーンの何れとも
シームレス接続しない場合には、ステップ#1306に
進む。
【0419】ステップ#1306でインターリーブフラ
ッグVOB_Fiをリセットしてステップ#1800に進む。
【0420】一方、ステップ#1200で、YES、つ
まりマルチアングルであると判断された場合には、ステ
ップ#1400に進む。
【0421】ステップ#1400では、マルチアングル
フラッグVOB_Fm及びインターリーブフラッグVOB_Fiをセ
ットした後ステップ#1500に進む。
【0422】ステップ#1500で、エンコードシステ
ム制御部200はシナリオデータSt7に基づいて、マ
ルチアングルシーン区間で、つまりVOBよりも小さな
再生単位で、映像やオーディオを途切れることなく、い
わゆるシームレスに切替られるのかを判断する。ステッ
プ#1500で、NO、つまり、非シームレス切替と判
断された時には、ステップ#1600に進む。
【0423】ステップ#1600で、対象シーンがシー
ムレス切替であることを示すシームレス切替フラッグVO
B_FsVをリセットして、ステップ#1800に進む。
【0424】一方、ステップ#1500、YES、つま
りシームレス切替と判断された時には、ステップ#17
00に進む。
【0425】ステップ#1700で、シームレス切替フ
ラッグVOB_FsVをセットしてステップ#1800に進
む。このように、本発明では、編集意思を反映したシナ
リオデータSt7から、編集情報が上述の各フラグのセ
ット状態として検出されて後に、ステップ#1800に
進む。
【0426】ステップ#1800で、上述の如く各フラ
グのセット状態として検出されたユーザの編集意思に基
づいて、ソースストリームをエンコードするための、そ
れぞれ図27及び図28に示されるVOBセット単位及
びVOB単位毎のエンコード情報テーブルへの情報付加
と、図29に示されるVOBデータ単位でのエンコード
パラメータを作成する。次に、ステップ#1900に進
む。
【0427】このエンコードパラメータ作成ステップの
詳細については、図52、図53、図54、図55を参
照して後で説明する。
【0428】ステップ#1900で、ステップ#180
0で作成してエンコードパラメータに基づいて、ビデオ
データ及びオーディオデータのエンコードを行った後に
ステップ#2000に進む。尚、サブピクチャデータ
は、本来必要に応じて、ビデオ再生中に、随時挿入して
利用する目的から、前後のシーン等との連続性は本来不
要である。更に、サプピクチャは、およそ、1画面分の
映像情報であるので、時間軸上に延在するビデオデータ
及びオーディオデータと異なり、表示上は静止の場合が
多く、常に連続して再生されるものではない。よって、
シームレス及び非シームレスと言う連続再生に関する本
実施形態に於いては、簡便化のために、サブピクチャデ
ータのエンコードについては説明を省く。
【0429】ステップ#2000では、VOBセットの
数だけステップ#300からステップ#1900までの
各ステップから構成されるループをまわし、図16のタ
イトルの各VOBの再生順などの再生情報を自身のデー
タ構造にもつ、プログラムチェーン(VTS_PGC#I)情報
をフォーマットし、マルチルチシーン区間のVOBをイ
ンターリーブ配置を作成し、そしてシステムエンコード
するために必要なVOBセットデータ列及びVOBデー
タ列を完成させる。次に、ステップ#2100に進む。
【0430】ステップ#2100で、ステップ#200
0までのループの結果として得られる全VOBセット数
VOBS_NUMを得て、VOBセットデータ列に追加し、さら
にシナリオデータSt7に於いて、シナリオ再生経路の
数をタイトル数とした場合の、タイトル数TITLE_NOを設
定して、エンコード情報テーブルとしてのVOBセット
データ列を完成した後、ステップ#2200に進む。
【0431】ステップ#2200で、ステップ#190
0でエンコードしたビデオエンコードストリーム、オー
ディオエンコードストリーム、図29のエンコードパラ
メータに基づいて、図16のVTSTT_VOBS内のVOB(VO
B#i)データを作成するためのシステムエンコードを行
う。次に、ステップ#2300に進む。
【0432】ステップ#2300で、図16のVTS情
報、VTSIに含まれるVTSI管理テーブル(VTSI_M
AT)、VTSPGC情報テーブル(VTSPGCIT)
及び、VOBデータの再生順を制御するプログラムチェ
ーン情報(VTS_PGCI#I)のデータ作成及びマルチシーン
区間に含めれるVOBのインターリーブ配置などの処理
を含むフォーマットを行う。
【0433】このフォーマットステップの詳細について
は、図56、図57、図58、図59、図60を参照し
て後で説明する。
【0434】図52、図53、及び図54を参照して、
図51に示すフローチャートのステップ#1800のエ
ンコードパラメータ生成サブルーチンに於ける、マルチ
アングル制御時のエンコードパラメータ生成の動作を説
明する。
【0435】先ず、図52を参照して、図51のステッ
プ#1500で、NOと判断された時、つまり各フラグ
はそれぞれVOB_Fsb=1またはVOB_Fsf=1、VOB_Fp=1、V
OB_Fi=1、VOB_Fm=1、FsV=0である場合、すなわちマ
ルチアングル制御時の非シームレス切り替えストリーム
のエンコードパラメータ生成動作を説明する。以下の動
作で、図27、図28に示すエンコード情報テーブル、
図29に示すエンコードパラメータを作成する。
【0436】ステップ#1812では、シナリオデータ
St7に含まれているシナリオ再生順を抽出し、VOB
セット番号VOBS_NOを設定し、さらにVOBセット内の
1つ以上のVOBに対して、VOB番号VOB_NOを設定す
る。
【0437】ステップ#1814では、シナリオデータ
St7より、インターリーブVOBの最大ビットレート
ILV_BRを抽出、インターリーブフラグVOB_Fi=1に基づ
き、エンコードパラメータのビデオエンコード最大ビッ
トレートV_MRATEに設定。
【0438】ステップ#1816では、シナリオデータ
St7より、最小インターリーブユニット再生時間ILVU
_MTを抽出。
【0439】ステップ#1818では、マルチアングル
フラグVOB_Fp=1に基づき、ビデオエンコードGOP構
造GOPSTのN=15、M=3の値とGOP構造固定フラグG
OPFXflag="1"に設定。
【0440】ステップ#1820は、VOBデータ設定
の共通のルーチンである。図53に、ステップ#182
0のVOBデータ共通設定ルーチンを示す。以下の動作
フローで、図27、図28に示すエンコード情報テーブ
ル、図29に示すエンコードパラメータを作成する。
【0441】ステップ#1822では、シナリオデータ
St7より、各VOBのビデオ素材の開始時刻VOB_VS
T、終了時刻VOB_VENDを抽出し、ビデオエンコード開始
時刻V_STTMとエンコード終了時刻V_ENDTMをビデオエン
コードのパラメータとする。
【0442】ステップ#1824では、シナリオデータ
St7より、各VOBのオーディオ素材の開始時刻VOB_
ASTを抽出し、オーディオエンコード開始時刻A_STTMを
オーディオエンコードのパラメータとする。
【0443】ステップ#1826では、シナリオデータ
St7より、各VOBのオーディオ素材の終了時刻VOB_
AENDを抽出し、VOB_AENDを超えない時刻で、オーディオ
エンコード方式できめられるオーディオアクセスユニッ
ト(以下AAUと記述する)単位の時刻を、オーディオ
エンコードのパラメータである、エンコード終了時刻A_
ENDTMとする。
【0444】ステップ#1828は、ビデオエンコード
開始時刻V_STTMとオーディオエンコード開始時刻A_STTM
の差より、オーディオ開始時ギャップA_STGAPをシステ
ムエンコードのパラメータとする。
【0445】ステップ#1830では、ビデオエンコー
ド終了時刻V_ENDTMとオーディオエンコード終了時刻A_E
NDTMの差より、オーディオ終了時ギャップA_ENDGAPをシ
ステムエンコードのパラメータとする。
【0446】ステップ#1832では、シナリオデータ
St7より、ビデオのビットレートV_BRを抽出し、ビデ
オエンコードの平均ビットレートとして、ビデオエンコ
ードビットレートV_RATEをビデオエンコードのパラメー
タとする。
【0447】ステップ#1834では、シナリオデータ
St7より、オーディオのビットレートA_BRを抽出し、
オーディオエンコードビットレートA_RATEをオーディオ
エンコードのパラメータとする。
【0448】ステップ#1836では、シナリオデータ
St7より、ビデオ素材の種類VOB_V_KINDを抽出し、フ
ィルム素材、すなわちテレシネ変換された素材であれ
ば、ビデオエンコードモードV_ENCMDに逆テレシネ変換
を設定し、ビデオエンコードのパラメータとする。
【0449】ステップ#1838では、シナリオデータ
St7より、オーディオのエンコード方式VOB_A_KINDを
抽出し、オーディオエンコードモードA_ENCMDにエンコ
ード方式を設定し、オーディオエンコードのパラメータ
とする。
【0450】ステップ#1840では、ビデオエンコー
ド初期データV_INSTのVBVバッファ初期値が、ビデオ
エンコード終了データV_ENDSTのVBVバッファ終了値
以下の値になるように設定し、ビデオエンコードのパラ
メータとする。
【0451】ステップ#1842では、先行VOBシー
ムレス接続フラグVOB_Fsb=1に基づき、先行接続のVO
B番号VOB_NOを先行接続のVOB番号B_VOB_NOに設定
し、システムエンコードのパラメータとする。
【0452】ステップ#1844では、後続VOBシー
ムレス接続フラグVOB_Fsf=1に基づき、後続接続のVO
B番号VOB_NOを後続接続のVOB番号F_VOB_NOに設定
し、システムエンコードのパラメータとする。
【0453】以上のように、マルチアングルのVOBセ
ットであり、非シームレスマルチアングル切り替えの制
御の場合のエンコード情報テーブル及びエンコードパラ
メータが生成できる。
【0454】次に、図54を参照して、図51に於い
て、ステップ#1500で、Yesと判断された時、つ
まり各フラグはそれぞれVOB_Fsb=1またはVOB_Fsf=1、V
OB_Fp=1、VOB_Fi=1、VOB_Fm=1、VOB_FsV=1である場
合の、マルチアングル制御時のシームレス切り替えスト
リームのエンコードパラメータ生成動作を説明する。
【0455】以下の動作で、図27、図28に示すエン
コード情報テーブル、及び図29に示すエンコードパラ
メータを作成する。
【0456】ステップ#1850では、シナリオデータ
St7に含まれているシナリオ再生順を抽出し、VOB
セット番号VOBS_NOを設定し、さらにVOBセット内の
1つ以上のVOBに対して、VOB番号VOB_NOを設定す
る。
【0457】ステップ#1852では、シナリオデータ
St7より、インターリーブVOBの最大ビットレート
いLV_BRを抽出、インターリーブフラグVOB_Fi=1に基
づき、ビデオエンコード最大ビットレートV_RATEに設
定。
【0458】ステップ#1854では、シナリオデータ
St7より、最小インターリーブユニット再生時間ILVU
_MTを抽出。
【0459】ステップ#1856では、マルチアングル
フラグVOB_Fp=1に基づき、ビデオエンコードGOP構
造GOPSTのN=15、M=3の値とGOP構造固定フラグG
OPFXflag="1"に設定。
【0460】ステップ#1858では、シームレス切り
替えフラグVOB_FsV=1に基づいて、ビデオエンコードG
OP構造GOPSTにクローズドGOPを設定、ビデオエン
コードのパラメータとする。
【0461】ステップ#1860は、VOBデータ設定
の共通のルーチンである。この共通のルーチンは図52
に示しているルーチンであり、既に説明しているので省
略する。
【0462】以上のようにマルチアングルのVOBセッ
トで、シームレス切り替え制御の場合のエンコードパラ
メータが生成できる。
【0463】次に、図55を参照して、図51に於い
て、ステップ#1200で、NOと判断され、ステップ
1304でYESと判断された時、つまり各フラグはそ
れぞれVOB_Fsb=1またはVOB_Fsf=1、VOB_Fp=1、VOB_F
i=1、VOB_Fm=0である場合の、パレンタル制御時のエ
ンコードパラメータ生成動作を説明する。以下の動作
で、図27、図28に示すエンコード情報テーブル、及
び図29に示すエンコードパラメータを作成する。
【0464】ステップ#1870では、シナリオデータ
St7に含まれているシナリオ再生順を抽出し、VOB
セット番号VOBS_NOを設定し、さらにVOBセット内の
1つ以上のVOBに対して、VOB番号VOB_NOを設定す
る。
【0465】ステップ#1872では、シナリオデータ
St7より、インターリーブVOBの最大ビットレート
ILV_BRを抽出、インターリーブフラグVOB_Fi=1に基づ
き、ビデオエンコード最大ビットレートV_RATEに設定す
る。
【0466】ステップ#1874では、シナリオデータ
St7より、VOBインターリーブユニット分割数ILV_
DIVを抽出する。
【0467】ステップ#1876は、VOBデータ設定
の共通のルーチンである。この共通のルーチンは図52
に示しているルーチンであり、既に説明しているので省
略する。
【0468】以上のようにマルチシーンのVOBセット
で、パレンタル制御の場合のエンコードパラメータが生
成できる。
【0469】次に、図61を参照して、図51に於い
て、ステップ#900で、NOと判断された時、つまり
各フラグはそれぞれVOB_Fp=0である場合の、すなわち
単一シーンのエンコードパラメータ生成動作を説明す
る。以下の動作で、図27、図28に示すエンコード情
報テーブル、及び図29に示すエンコードパラメータを
作成する。
【0470】ステップ#1880では、シナリオデータ
St7に含まれているシナリオ再生順を抽出し、VOB
セット番号VOBS_NOを設定し、さらにVOBセット内の
1つ以上のVOBに対して、VOB番号VOB_NOを設定す
る。
【0471】ステップ#1882では、シナリオデータ
St7より、インターリーブVOBの最大ビットレート
ILV_BRを抽出、インターリーブフラグVOB_Fi=1に基
づき、ビデオエンコード最大ビットレートV_MRATEに設
定。
【0472】ステップ#1884は、VOBデータ設定
の共通のルーチンである。この共通のルーチンは図52
に示しているルーチンであり、既に説明しているので省
略する。
【0473】上記ようなエンコード情報テーブル作成、
エンコードパラメータ作成フローによって、DVDのビ
デオ、オーディオ、システムエンコード、DVDのフォ
ーマッタのためのエンコードパラメータは生成できる。
【0474】フォーマッタフロー 図56、図57、図58、図59及び図60に、図51
に示すステップ#2300のDVDマルチメディアスト
リーム生成のフォーマッタサブルーチンに於ける動作に
ついて説明する。
【0475】図56に示すフローチャートを参照しなが
ら、本発明に係るDVDエンコーダECDのフォーマッ
タ1100の動作を説明する。なお、同図に於いて二重
線で囲まれたブロックはそれぞれサブルーチンを示す。
ステップ#2310では、VOBセットデータ列のタイ
トル数TITLE_NUMに基づき、VTSI内のビデオタイト
ルセット管理テーブルVTSI_MATにTITLE_NUM数分のVTSI_
PGCIを設定する。
【0476】ステップ#2312では、VOBセットデ
ータ内のマルチシーンフラグVOB_Fpに基づいて、マルチ
シーンであるか否かを判断する。ステップ#2112で
NO、つまり、マルチシーンではないと判断された場合
にはステップ#2114に進む。
【0477】ステップ#2314では、単一のVOBの
図25のオーサリグエンコーダにおけるフォーマッタ1
100の動作のサブルーチンを示す。このサブルーチン
については、後述する。
【0478】ステップ#2312に於いて、YES、つ
まり、マルチシーンであると判断された場合にはステッ
プ#2316に進む。
【0479】ステップ#2316では、VOBセットデ
ータ内のインターリーブフラグVOB_Fiに基づいて、イン
ターリーブするか否かを判断する。ステップ#2316
でNO、つまり、インターリーブしないと判断された場
合には、ステップ#2314に進む。
【0480】ステップ2318では、VOBセットデー
タ内のマルチアングルフラグVOB_Fmに基づいて、マルチ
アングルであるか否かを判断する。ステップ#2318
でNO、つまり、マルチアングルでなないと判断された
場合には、すなわちパレンタル制御のサブルーチンであ
るステップ#2320に進む。
【0481】ステップ#2320では、パレンタル制御
のVOBセットでのフォーマッタ動作のサブルーチンを
示す。このサブルーチンは図59に示し、後で詳細に説
明する。
【0482】ステップ#2320に於いて、YES、つ
まりマルチアングルである判断された場合にはステップ
#2322に進む。
【0483】ステップ#2322では、マルチアングル
シームレス切り替えフラグVOB_FsVに基づいて、シーム
レス切り替えか否かを判断する。ステップ#2322
で、NO、つまりマルチアングルが非シームレス切り替
え制御であると判断された場合には、ステップ#232
6に進む。
【0484】ステップ#2326では、非シームレス切
り替え制御のマルチアングルの場合の図25のオーサリ
ングエンコードのフォーマッタ1100の動作のサブル
ーチンを示す。図57を用いて、後で詳細に説明する。
【0485】ステップ#2322に於いて、YES、つ
まりシームレス切り替え制御のマルチアングルであると
判断された場合には、ステップ#2324に進む。
【0486】ステップ#2324では、シームレス切り
替え制御のマルチアングルのフォーマッタ1100の動
作のサブルーチンを示す。図58を用いて、後で詳細に
説明する。
【0487】ステップ2328では、先のフローで設定
しているセル再生情報CPBIをVTSIのCPBI情
報として記録する。
【0488】ステップ#2330では、フォーマッタフ
ローがVOBセットデータ列のVOBセット数VOBS_NUM
で示した分のVOBセットの処理が終了したかどうか判
断する。ステップ#2130に於いて、NO、つまり全
てのVOBセットの処理が終了していなければ、ステッ
プ#2112に進む。
【0489】ステップ#2130に於いて、YES、つ
まり全てのVOBセットの処理が終了していれば、処理
を終了する。
【0490】次に図57を用いて、図56のステップ#
2322に於いて、NO、つまりマルチアングルが非シ
ームレス切り替え制御であると判断された場合のサブル
ーチンステップ#2326のサブルーチンについて説明
する。以下に示す動作フローにより、マルチメディアス
トリームのインターリーブ配置と図16でしめすセル再
生情報(C_PBI#i)の内容及び図20に示すナブパック
NV内の情報を、生成されたDVDのマルチメディアス
トリームに記録する。
【0491】ステップ#2340では、マルチシーン区
間がマルチアングル制御を行う事を示すVOB_Fm=1の情
報に基づいて、各シーンに対応するVOBの制御情報を
記述するセル(図16のC_PBI#i)のセルブロックモー
ド(図16中のCBM)に、例えば、図23に示すMA
1のセルのCBM=“セルブロック先頭=01b”、MA
2のセルのCBM=“セルブロックの内=10b”、MA
3のセルのCBM=“セルブロックの最後=11b”を記
録する。
【0492】ステップ#2342では、マルチシーン区
間がマルチアングル制御を行う事を示すVOB_Fm=1の情
報に基づいて、各シーンに対応するVOBの制御情報を
記述するセル(図16のC_PBI#i)のセルブロックタイ
プ(図16中のCBT)に“アングル”示す値=“01b”
を記録する。
【0493】ステップ#2344では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のシームレス再生フラグ(図16中のSPF)に"
1"を記録する。
【0494】ステップ#2346では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のSTC再設定フラグ(図16中のSTCDF)に"
1"を記録する。
【0495】ステップ#2348では、インターリーブ
要である事を示すVOB_FsV=1の情報に基づいて、シーン
に対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16の
C_PBI#i)のインターリーブブロック配置フラグ(図1
6中のIAF)に"1"を記録する。
【0496】ステップ#2350では、図25のシステ
ムエンコーダ900より得られるタイトル編集単位(以
下、VOBと記述する)より、ナブパックNVの位置情
報(VOB先頭からの相対セクタ数)を検出し、図51
のステップ#1816で得たフォーマッタのパラメータ
である最小インターリーブユニットの再生時間ILVU_MT
のデータに基づいて、ナブパックNVを検出して、VO
BUの位置情報(VOBの先頭からのセクタ数など)を
得てVOBU単位に、分割する。例えば、前述の例で
は、最小インターリーブユニット再生時間は2秒、VO
BU1つの再生時間0.5秒であるので、4つVOBU
毎にインターリーブユニットとして分割する。この分割
処理は、各マルチシーンに相当するVOBに対して行
う。
【0497】ステップ#2352では、ステップ#21
40で記録した各シーンに対応するVOBの制御情報と
して、記述したセルブロックモード(図16中のCB
M)記述順(“セルブロック先頭”、“セルブロックの
内”、“セルブロックの最後”とした記述順)に従い、
例えば、図23に示すMA1のセル、MA2のセル、M
A3のセルの順に、ステップ#2350で得られた各V
OBのインターリーブユニットを配置して、図37また
は図38で示すようなインターリーブブロックを形成
し、VTSTT_VOBデータに加える。
【0498】ステップ#2354では、ステップ#23
50で得られたVOBUの位置情報をもとに、各VOB
UのナブパックNVのVOBU最終パックアドレス(図
20のCOBU_EA)にVOBU先頭からの相対セクタ数を
記録する。
【0499】ステップ#2356では、ステップ#23
52で得られるVTSTT_VOBSデータをもとに、各セルの先
頭のVOBUのナブパックNVのアドレス、最後のVO
BUのナブパックNVのアドレスとして、VTSTT_VOBSの
先頭からのセクタ数をセル先頭VOBUアドレスC_FVOB
U_SAとセル終端VOBUアドレスC_LVOBU_SAを記録す
る。
【0500】ステップ#2358では、それぞれのVO
BUのナブパックNVの非シームレスアングル情報(図
20のNSM_AGLI)に、そのVOBUの再生開始時刻に近
い、すべてのアングルシーンのVOBUに含まれるナブ
パックNVの位置情報(図50)として、ステップ#2
352で形成されたインターリーブブロックのデータ内
での相対セクタ数を、アングル#iVOBU開始アドレ
ス(図20のNSML_AGL_C1_DSTA 〜 NSML_AGL_C9_DSTA
)に記録する。
【0501】ステップ#2160では、ステップ#23
50で得られたVOBUに於いて、マルチシーン区間の
各シーンの最後VOBUであれば、そのVOBUのナブ
パックNVの非シームレスアングル情報(図20のNSM_
AGLI)のアングル#iVOBU開始アドレス(図20の
NSML_AGL_C1_DSTA 〜 NSML_AGL_C9_DSTA )に“7FF
FFFFFh”を記録する。
【0502】以上のステップにより、マルチシーン区間
の非シームレス切り替えマルチアングル制御に相当する
インターリーブブロックとそのマルチシーンに相当する
再生制御情報であるセル内の制御情報がフォーマットさ
れる。
【0503】次に図58を用いて、図56のステップ#
2322に於いて、YES、つまりマルチアングルがシ
ームレス切り替え制御であると判断された場合のサブル
ーチンステップ#2324について説明する。以下に示
す動作フローにより、マルチメディアストリームのイン
ターリーブ配置と図16でしめすセル再生情報(C_PBI#
i)の内容及び図20に示すナブパックNV内の情報
を、生成されたDVDのマルチメディアストリームに記
録する。
【0504】ステップ#2370では、マルチシーン区
間がマルチアングル制御を行う事を示すVOB_Fm=1の情
報に基づいて、各シーンに対応するVOBの制御情報を
記述するセル(図16のC_PBI#i)のセルブロックモー
ド(図16中のCBM)に、例えば、図23に示すMA
1のセルのCBM=“セルブロック先頭=01b”、MA
2のセルのCBM=“セルブロックの内=10b”、MA
3のセルのCBM=“セルブロックの最後=11b”を記
録する。
【0505】ステップ#2372では、マルチシーン区
間がマルチアングル制御を行う事を示すVOB_Fm=1の情
報に基づいて、各シーンに対応するVOBの制御情報を
記述するセル(図16のC_PBI#i)のセルブロックタイ
プ(図16中のCBT)に“アングル”示す値=“01b”
を記録する。
【0506】ステップ#2374では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のシームレス再生フラグ(図16中のSPF)に"
1"を記録する。
【0507】ステップ#2376では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のSTC再設定フラグ(図16中のSTCDF)に"
1"を記録する。
【0508】ステップ#2378では、インターリーブ
要である事を示すVOB_FsV=1の情報に基づいて、シーン
に対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16の
C_PBI#i)のインターリーブブロック配置フラグ(図1
6中のIAF)に"1"を記録する。
【0509】ステップ#2380では、図25のシステ
ムエンコーダ900より得られるタイトル編集単位(以
下、VOBと記述する)より、ナブパックNVの位置情
報(VOB先頭からの相対セクタ数)を検出し、図53
のステップ#1854で得たフォーマッタのパラメータ
である最小インターリーブユニットの再生時間ILVU_MT
のデータに基づいて、ナブパックNVを検出して、VO
BUの位置情報(VOBの先頭からのセクタ数など)を
得てVOBU単位に、分割する。例えば、前述の例で
は、最小インターリーブユニット再生時間は2秒、VO
BU1つの再生時間0.5秒であるので、4つVOBU
単位毎にインターリーブユニットとして分割する。この
分割処理は、各マルチシーンに相当するVOBに対して
行う。
【0510】ステップ#2382では、ステップ#21
60で記録した各シーンに対応するVOBの制御情報と
して、記述したセルブロックモード(図16中のCB
M)記述順(“セルブロック先頭”、“セルブロックの
内”、“セルブロックの最後”とした記述順)に従い、
例えば、図23に示すMA1のセル、MA2のセル、M
A3のセルの順に、ステップ#1852で得られた各V
OBのインターリーブユニットを配置して、図37また
は図38で示すようなインターリーブブロックを形成
し、VTSTT_VOBSデータに加える。
【0511】ステップ#2384では、ステップ#23
60で得られたVOBUの位置情報をもとに、各VOB
UのナブパックNVのVOBU最終パックアドレス(図
20のCOBU_EA)にVOBU先頭からの相対セクタ数を
記録する。
【0512】ステップ#2386では、ステップ#23
82で得られるVTSTT_VOBSデータをもとに、各セルの先
頭のVOBUのナブパックNVのアドレス、最後のVO
BUのナブパックNVのアドレスとして、VTSTT_VOBSの
先頭からのセクタ数をセル先頭VOBUアドレスC_FVOB
U_SAとセル終端VOBUアドレスC_LVOBU_SAを記録す
る。
【0513】ステップ#2388では、ステップ#23
70で得たインターリーブユニットのデータに基づい
て、そのインターリーブユニットを構成するそれぞれV
OBUのナブパックNVのインターリーブユニット最終
パックアドレス(ILVU最終パックアドレス)(図2
0のILVU_EA)に、インターリーブユニットの最後のパ
ックまでの相対セクタ数を記録する。
【0514】ステップ#2390では、それぞれのVO
BUのナブパックNVのシームレスアングル情報(図2
0のSML_AGLI)に、そのVOBUの再生終了時刻に続く
開始時刻をもつ、すべてのアングルシーンのVOBUに
含まれるナブパックNVの位置情報(図50)として、
ステップ#2382で形成されたインターリーブブロッ
クのデータ内での相対セクタ数を、アングル#iVOB
U開始アドレス(図20のSML_AGL_C1_DSTA 〜 SML_AGL
_C9_DSTA )に記録する。
【0515】ステップ#2392では、ステップ#23
82で配置されたインターリーブユニットがマルチシー
ン区間の各シーンの最後のインターリーブユニットであ
れば、そのインターリーブユニットに含まれるVOBU
のナブパックNVのシームレスアングル情報(図20の
SML_AGLI)のアングル#iVOBU開始アドレス(図2
0のSML_AGL_C1_DSTA 〜 SML_AGL_C9_DSTA )に“FF
FFFFFFh”を記録する。
【0516】以上のステップにより、マルチシーン区間
のシームレス切り替えマルチアングル制御に相当するイ
ンターリーブブロックとそのマルチシーンに相当する再
生制御情報であるセル内の制御情報がフォーマットされ
た事になる。
【0517】次に図59を用いて、図56のステップ#
2318に於いて、NO、つまりマルチアングルではな
く、パレンタル制御であると判断された場合のサブルー
チンステップ#2320について説明する。
【0518】以下に示す動作フローにより、マルチメデ
ィアストリームのインターリーブ配置と図16でしめす
セル再生情報(C_PBI#i)の内容及び図20に示すナブ
パックNV内の情報を、生成されたDVDのマルチメデ
ィアストリームに記録する。
【0519】ステップ#2402では、マルチシーン区
間がマルチアングル制御を行なわない事を示すVOB_Fm=
0の情報に基づいて、各シーンに対応するVOBの制御
情報を記述するセル(図16のC_PBI#i)のセルブロッ
クモード(図16中のCBM)に“00b”を記録す
る。
【0520】ステップ#2404では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のシームレス再生フラグ(図16中のSPF)に"
1"を記録する。
【0521】ステップ#2406では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のSTC再設定フラグ(図16中のSTCDF)に"
1"を記録する。
【0522】ステップ#2408では、インターリーブ
要である事を示すVOB_FsV=1の情報に基づいて、シーン
に対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16の
C_PBI#i)のインターリーブブロック配置フラグ(図1
6中のIAF)に"1"を記録する。
【0523】ステップ#2410では、図25のシステ
ムエンコーダ900より得られるタイトル編集単位(以
下、VOBと記述する)より、ナブパックNVの位置情
報(VOB先頭からの相対セクタ数)を検出し、図55
のステップ#1874で得たフォーマッタのパラメータ
であるVOBインターリーブ分割数ILV_DIVのデータに
基づいて、ナブパックNVを検出して、VOBUの位置
情報(VOBの先頭からのセクタ数など)を得て、VO
BU単位に、VOBを設定された分割数のインターリー
ブユニットに分割する。
【0524】ステップ#2412では、ステップ#24
10で得られたインターリーブユニットを交互に配置す
る。例えばVOB番号の昇順に、配置し、図37または
図38で示すようなインターリーブブロックを形成し、
VTSTT_VOBSに加える。
【0525】ステップ#2414では、ステップ#21
86で得られたVOBUの位置情報をもとに、各VOB
UのナブパックNVのVOBU最終パックアドレス(図
20のCOBU_EA)にVOBU先頭からの相対セクタ数を
記録する。
【0526】ステップ#2416では、ステップ#24
12で得られるVTSTT_VOBSデータをもとに、各セルの先
頭のVOBUのナブパックNVのアドレス、最後のVO
BUのナブパックNVのアドレスとして、VTSTT_VOBSの
先頭からのセクタ数をセル先頭VOBUアドレスC_FVOB
U_SAとセル終端VOBUアドレスC_LVOBU_SAを記録す
る。
【0527】ステップ#2418では、ステップ#24
12で得た配置されたインターリーブユニットのデータ
に基づいて、そのインターリーブユニットを構成するそ
れぞれVOBUのナブパックNVのインターリーブユニ
ット最終パックアドレス(ILVU最終パックアドレ
ス)(図20のILVU_EA)に、インターリーブユニット
の最後のパックまでの相対セクタ数を記録する。
【0528】ステップ#2420では、インターリーブ
ユニットILVUに含まれるVOBUのナブパックNV
に、次のILVUの位置情報として、ステップ#241
2で形成されたインターリーブブロックのデータ内での
相対セクタ数を、次インターリーブユニット先頭アドレ
スNT_ILVU_SAを記録する。
【0529】ステップ#2422では、インターリーブ
ユニットILVUに含まれるVOBUのナブパックNV
にILVUフラグILVUflagに"1"を記録する。
【0530】ステップ#2424では、インターリーブ
ユニットILVU内の最後のVOBUのナブパックNV
のUnitENDフラグUnitENDflagに"1"を記録する。
【0531】ステップ#2426では、各VOBの最後
のインターリーブユニットILVU内のVOBUのナブ
パックNVの次インターリーブユニット先頭アドレスNT
_ILVU_SAに“FFFFFFFFh”を記録する。
【0532】以上のステップにより、マルチシーン区間
のパレンタル制御に相当するインターリーブブロックと
そのマルチシーンに相当するセル再生制御情報であるセ
ル内の制御情報がフォーマットされる。
【0533】次に図60を用いて、図56のステップ#
2312及びステップ#2316に於いて、NO、つま
りマルチシーンではなく、単一シーンであると判断され
た場合のサブルーチンステップ#2314について説明
する。以下に示す動作フローにより、マルチメディアス
トリームのインターリーブ配置と図16でしめすセル再
生情報(C_PBI#i)の内容及び図20に示すナブパック
NV内の情報を、生成されたDVDのマルチメディアス
トリームに記録する。
【0534】ステップ#2430では、マルチシーン区
間ではなく、単一シーン区間である事を示すVOB_Fp=0
の情報に基づいて、各シーンに対応するVOBの制御情
報を記述するセル(図16のC_PBI#i)のセルブロック
モード(図16中のCBM)に非セルブロックである事
を示す“00b”を記録する。
【0535】ステップ#2432では、インターリーブ
不要である事を示すVOB_FsV=0の情報に基づいて、シー
ンに対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16
のC_PBI#i)のインターリーブブロック配置フラグ(図
16中のIAF)に“0”を記録する。
【0536】ステップ#2434では、図25のシステ
ムエンコーダ900より得られるタイトル編集単位(以
下、VOBと記述する)より、ナブパックNVの位置情
報(VOB先頭からの相対セクタ数)を検出し、VOB
U単位に配置し、マルチメディア緒ストリームのビデオ
などのストリームデータであるVTSTT_VOBに加える。
【0537】ステップ#2436では、ステップ#24
34で得られたVOBUの位置情報をもとに、各VOB
UのナブパックNVのVOBU最終パックアドレス(図
20のCOBU_EA)にVOBU先頭からの相対セクタ数を
記録する。
【0538】ステップ#2438では、ステップ#24
34で得られるVTSTT_VOBSデータに基づいて、各セルの
先頭のVOBUのナブパックNVのアドレス、及び最後
のVOBUのナブパックNVのアドレスを抽出する。更
に、VTSTT_VOBSの先頭からのセクタ数をセル先頭VOB
UアドレスC_FVOBU_SAとして、 VTSTT_VOBSの終端から
のセクタ数をセル終端VOBUアドレスC_LVOBU_SAとし
て記録する。
【0539】ステップ#2440では、図51のステッ
プ#300またはステップ#600で、判断された状
態、すなわち前後のシーンとシームレス接続を示すVOB_
Fsb=1であるか否かを判断する。ステップ#2440で
YESと判断された場合、ステップ#2442に進む。
【0540】ステップ#2442では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のシームレス再生フラグ(図16中のSPF)に"
1"を記録する。
【0541】ステップ#2444では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=1の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のSTC再設定フラグ(図16中のSTCDF)に"
1"を記録する。
【0542】ステップ#2440でNOと判断された場
合、すなわち、前シーンとはシームレス接続しない場合
には、ステップ#2446に進む。
【0543】ステップ#2446では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=0の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のシームレス再生フラグ(図16中のSPF)に
“0”を記録する。
【0544】ステップ#2448では、シームレス接続
を行う事を示すVOB_Fsb=0の情報に基づいて、シーンに
対応するVOBの制御情報を記述するセル(図16のC_
PBI#i)のSTC再設定フラグ(図16中のSTCDF)に
“0”を記録する。
【0545】以上に示す動作フローにより、単一シーン
区間に相当するマルチメディアストリームの配置と図1
6でしめすセル再生情報(C_PBI#i)の内容及び図20
に示すナブパックNV内の情報を、生成されたDVDの
マルチメディアストリーム上に記録される。
【0546】デコーダのフローチャート ディスクからストリームバッファ転送フロー 以下に、図62および図63を参照して、シナリオ選択
データSt51に基づいてデコードシステム制御部23
00が生成するデコード情報テーブルについて説明す
る。デコード情報テーブルは、図62に示すデコードシ
ステムテーブルと、図63に示すデコードテーブルから
構成される。
【0547】図62に示すようにデコードシステムテー
ブルは、シナリオ情報レジスタ部とセル情報レジスタ部
からなる。シナリオ情報レジスタ部は、シナリオ選択デ
ータSt51に含まれるユーザの選択した、タイトル番
号等の再生シナリオ情報を抽出して記録する。セル情報
レジスタ部は、シナリオ情報レジスタ部は抽出されたユ
ーザの選択したシナリオ情報に基いてプログラムチェー
ンを構成する各セル情報を再生に必要な情報を抽出して
記録する。
【0548】更に、シナリオ情報レジスタ部は、アング
ル番号レジスタANGLE_NO_reg、VTS番号レジスタVTS_
NO_reg、PGC番号レジスタVTS_PGCI_NO_reg、オーデ
ィオIDレジスタAUDIO_ID_reg、副映像IDレジスタSP
_ID_reg、及びSCR用バッファレジスタSCR_bufferを
含む。
【0549】アングル番号レジスタANGLE_NO_regは、再
生するPGCにマルチアングルが存在する場合、どのア
ングルを再生するかの情報を記録する。VTS番号レジ
スタVTS_NO_regは、ディスク上に存在する複数のVTS
のうち、次に再生するVTSの番号を記録する。PGC
番号レジスタVTS_PGCI_NO_regは、パレンタル等の用途
でVTS中存在する複数のPGCのうち、どのPGCを
再生するかを指示する情報を記録する。
【0550】オーディオIDレジスタAUDIO_ID_regは、
VTS中存在する複数のオーディオストリームの、どれ
を再生するかを指示する情報を記録する。副映像IDレ
ジスタSP_ID_regは、VTS中に複数の副映像ストリー
ムが存在する場合は、どの副映像ストリームを再生する
か指示する情報を記録する。SCR用バッファSCR_buff
erは、図19に示すように、パックヘッダに記述される
SCRを一時記憶するバッファである。この一時記憶さ
れたSCRは、図26を参照して説明したように、スト
リーム再生データSt63としてデコードシステム制御
部2300に出力される。
【0551】セル情報レジスタ部は、セルブロックモー
ドレジスタCBM_reg、セルブロックタイプレジスタCBT_r
eg、シームレス再生フラグレジスタSPB_reg、インター
リーブアロケーションフラグレジスタIAF_reg、STC再設
定フラグレジスタSTCDF_reg、シームレスアングル切り
替えフラグレジスタSACF_reg、セル最初のVOBU開始
アドレスレジスタC_FVOBU_SA_reg、セル最後のVOBU
開始アドレスレジスタC_LVOBU_SA_regを含む。
【0552】セルブロックモードレジスタCBM_regは複
数のセルが1つの機能ブロックを構成しているか否かを
示し、構成していない場合は値として“N_BLOCK”を記
録する。また、セルが1つの機能ブロックを構成してい
る場合、その機能ブロックの先頭のセルの場合“F_CEL
L”を、最後のセルの場合“L_CELL”を、その間のセル
の場合“BLOCK”を値として記録する。
【0553】セルブロックタイプレジスタCBT_regは、
セルブロックモードレジスタCBM_regで示したブロック
の種類を記録するレジスタであり、マルチアングルの場
合 "A_BLOCK"を、マルチアングルでない場合“N_BLOCK"
を記録する。
【0554】シームレス再生フラグレジスタSPF_reg
は、該セルが前に再生されるセルまたはセルブロックと
シームレスに接続して再生するか否かを示す情報を記録
する。前セルまたは前セルブロックとシームレスに接続
して再生する場合には、値として“SML”を、シームレ
ス接続でない場合は値として“NSML”を記録する。
【0555】インターリーブアロケーションフラグレジ
スタIAF_regは、該セルがインターリーブ領域に配置さ
れているか否かの情報を記録する。インターリーブ領域
に配置されている場合には値として“ILVB"を、インタ
ーリーブ領域に配置されていない場合は"N_ILVB"を記録
する。
【0556】STC再設定フラグレジスタSTCDF_reg
は、同期をとる際に使用するSTC(System Time Cloc
k)をセルの再生時に再設定する必要があるかないかの
情報を記録する。再設定が必要な場合には値として“ST
C_RESET”を、再設定が不要な場合には値として、“STC
_NRESET”を記録する。
【0557】シームレスアングルチェンジフラグレジス
タSACF_regは、該セルがアングル区間に属しかつ、シー
ムレスに切替えるかどうかを示す情報を記録する。アン
グル区間でかつシームレスに切替える場合には値とし
て"SML"を、そうでない場合は"NSML"を記録する。
【0558】セル最初のVOBU開始アドレスレジスタ
C_FVOBU_SA_regは、セル先頭VOBU開始アドレスを記
録する。その値はVTSタイトル用VOBS(VTSTT_VO
BS)の先頭セルの論理セクタからの距離をセクタ数で示
し、該セクタ数を記録する。
【0559】セル最後のVOBU開始アドレスレジスタ
C_LVOBU_SA_regは、セル最終VOBU開始アドレスを記
録する。その値は、VTSタイトル用VOBS(VTSTT_
VOBS)の先頭セルの論理セクタから距離をセクタ数で示
し、該セクタ数を記録する。
【0560】次に、図63のデコードテーブルについて
説明する。同図に示すようにデコードテーブルは、非シ
ームレスマルチアングル情報レジスタ部、シームレスマ
ルチアングル情報レジスタ部、VOBU情報レジスタ
部、シームレス再生レジスタ部からなる。
【0561】非シームレスマルチアングル情報レジスタ
部は、NSML_AGL_C1_DSTA_reg〜NSML_AGL_C9_DSTA_regを
含む。N SML_AGL_C1_DSTA_reg〜NSML_AGL_C9_DSTA_reg
には、図20に示すPCIパケット中のNSML_AGL_C1_DS
TA〜NSML_AGL_C9_DSTAを記録する。
【0562】シームレスマルチアングル情報レジスタ部
は、SML_AGL_C1_DSTA_reg〜SML_AGL_C9_DSTA_regを含
む。S ML_AGL_C1_DSTA_reg〜SML_AGL_C9_DSTA_regに
は、図20に示すDSIパケット中のSML_AGL_C1_DSTA
〜SML_AGL_C9_DSTAを記録する。VOBU情報レジスタ
部は、VOBU最終アドレスレジスタVOBU_EA_reg
を含む。
【0563】VOBU情報レジスタVOBU_EA_regに
は、図20に示すDSIパケット中のVOBU_EAを記
録する。
【0564】シームレス再生レジスタ部は、インターリ
ーブユニットフラグレジスタILVU_flag_reg、ユニット
エンドフラグレジスタUNIT_END_flag_reg、ILVU最
終パックアドレスレジスタILVU_EA_reg、次のインター
リーブユニット開始アドレスNT_ILVU_SA_reg、VOB内
先頭ビデオフレーム表示開始時刻レジスタVOB_V_SPTM_r
eg、VOB内最終ビデオフレーム表示終了時刻レジスタ
VOB_V_EPTM_reg、オーディオ再生停止時刻1レジスタVO
B_A_GAP_PTM1_reg、オーディオ再生停止時刻2レジスタ
VOB_A_GAP_PTM2_reg、オーディオ再生停止期間1レジス
タVOB_A_GAP_LEN1、オーディオ再生停止期間2レジスタ
VOB_A_GAP_LEN2を含む。
【0565】インターリーブユニットフラグレジスタIL
VU_flag_regはVOBUが、インターリーブ領域に存在
するかを示すものであり、インターリーブ領域に存在す
る場合“ILVU”を、インターリーブ領域に存在しない場
合“N_ILVU"を記録する。
【0566】ユニットエンドフラグレジスタUNIT_END_f
lag_regは、VOBUがインターリーブ領域に存在する
場合、該VOBUがILVUの最終VOBUかを示す情
報を記録する。ILVUは、連続読み出し単位であるの
で、現在読み出しているVOBUが、ILVUの最後の
VOBUであれば“END”を、最後のVOBUでなけれ
ば“N_END"を記録する。
【0567】ILVU最終パックアドレスレジスタILVU
_EA_regは、VOBUがインターリーブ領域に存在する
場合、該VOBUが属するILVUの最終パックのアド
レスを記録する。ここでアドレスは、該VOBUのNV
からのセクタ数である。
【0568】次のILVU開始アドレスレジスタNT_ILV
U_SA_regは、VOBUがインターリーブ領域に存在する
場合、次のILVUの開始アドレスを記録する。ここで
アドレスは、該VOBUのNVからのセクタ数である。
【0569】VOB内先頭ビデオフレーム表示開始時刻
レジスタVOB_V_SPTM_regは、VOBの先頭ビデオフレー
ムの表示を開始する時刻を記録する。
【0570】VOB内最終ビデオフレーム表示終了時刻
レジスタVOB_V_EPTM_regは、VOBの最終ビデオフレー
ムの表示が終了する時刻を記録する。
【0571】オーディオ再生停止時刻1レジスタVOB_A_
GAP_PTM1_regは、オーディオ再生を停止させる時間を、
オーディオ再生停止期間1レジスタVOB_A_GAP_LEN1_reg
はオーディオ再生を停止させる期間を記録する。
【0572】オーディオ再生停止時刻2レジスタVOB_A_
GAP_PTM2_regおよび、オーディオ再生停止期間2レジス
タVOB_A_GAP_LEN2に関しても同様である。
【0573】次に図69示すDVDデコーダフローを参
照しながら、図26にブロック図を示した本発明に係る
DVDデコーダDCDの動作を説明する。
【0574】ステップ#310202はディスクが挿入
されたかを評価するステップであり、ディスクがセット
されればステップ#310204へ進む。
【0575】ステップ#310204に於いて、図22
のボリュームファイル情報VFSを読み出した後に、ステ
ップ#310206に進む。
【0576】ステップ#310206では、図22に示
すビデオマネージャVMGを読み出し、再生するVTSを抽出
して、ステップ#310208に進む。
【0577】ステップ#310208では、VTSの管理
テーブルVTSIより、ビデオタイトルセットメニューアド
レス情報VTSM_C_ADTを抽出して、ステップ#31021
0に進む。
【0578】ステップ#310210では、VTSM_C_ADT
情報に基づき、ビデオタイトルセットメニューVTSM_V
OBSをディスクから読み出し、タイトル選択メニュー
を表示する。このメニューに従ってユーザーはタイトル
を選択する。この場合、タイトルだけではなく、オーデ
ィオ番号、副映像番号、マルチアングルを含むタイトル
であれば、アングル番号を入力する。ユーザーの入力が
終われば、次のステップ#310214へ進む。
【0579】ステップ#310214で、ユーザーの選
択したタイトル番号に対応するVTS_PGCI#Jを管理テーブ
ルより抽出した後に、ステップ#310216に進む。
【0580】次のステップ#310216で、PGCの
再生を開始する。PGCの再生が終了すれば、デコード
処理は終了する。以降、別のタイトルを再生する場合
は、シナリオ選択部でユーザーのキー入力があればステ
ップ#310210のタイトルメニュー表示に戻る等の
制御で実現できる。
【0581】次に、図64を参照して、先に述べたステ
ップ#310216のPGCの再生について、更に詳し
く説明する。PGC再生ステップ#310216は、図
示の如く、ステップ#31030、#31032、#3
1034、及び#31035よりなる。
【0582】ステップ#31030では、図62に示し
たデコードシステムテーブルの設定を行う。アングル番
号レジスタANGLE_NO_reg、VTS番号レジスタVTS_NO_r
eg、PGC番号レジスタPGC_NO_reg、オーディオIDレ
ジスタAUDIO_ID_reg、副映像IDレジスタSP_ID_reg
は、シナリオ選択部2100でのユーザー操作によって
設定する。
【0583】ユーザーがタイトルを選択することで、再
生するPGCが一意に決まると、該当するセル情報(C_P
BI)を抽出し、セル情報レジスタに設定する。設定する
レジスタは、CBM_reg、 CBT_reg、 SPF_reg、 IAF_re
g、 STCDF_reg、 SACF_reg、 C_FVOBU_SA_reg、 C_LVOB
U_SA_regである。
【0584】デコードシステムテーブルの設定後、ステ
ップ#31032のストリームバッファへのデータ転送
処理と、ステップ#31034のストリームバッファ内
のデータデコード処理を並列に起動する。
【0585】ここで、ステップ#31032のストリー
ムバッファへのデータ転送処理は、図26に於いて、デ
ィスクMからストリームバッファ2400へのデータ転
送に関するものである。すなわち、ユーザーの選択した
タイトル情報、およびストリーム中に記述されている再
生制御情報(ナブパックNV)に従って、必要なデータ
をディスクMから読み出し、ストリームバッファ240
0に転送する処理である。
【0586】一方、ステップ#31034は、図26に
於いて、ストリームバッファ2400内のデータをデコ
ードし、ビデオ出力3600およびオーディオ出力37
00へ出力する処理を行う部分である。すなわち、スト
リームバッファ2400に蓄えられたデータをデコード
して再生する処理である。このステップ#31032
と、ステップ#31034は並列に動作する。
【0587】ステップ#31032について以下、更に
詳しく説明する。ステップ#31032の処理はセル単
位であり、1つのセルの処理が終了すると次のステップ
#31035でPGCの処理が終了したかを評価する。
PGCの処理が終了していなければ、ステップ#310
30で次のセルに対応するデコードシステムテーブルの
設定を行う。この処理をPGCが終了するまで行う。
【0588】次に、図70を参照して、ステップ#31
032の動作を説明する。ストリームバッファへのデー
タ転送処理ステップ#3102は、図示の如く、ステッ
プ#31040、#31042、#31044、#31
046、および#31048よりなる。
【0589】ステップ#31040は、セルがマルチア
ングルかどうかを評価するステップである。マルチアン
グルでなければステップ#31044へ進む。
【0590】ステップ#31044は非マルチアングル
における処理ステップである。
【0591】一方、ステップ#31040でマルチアン
グルであれば、ステップ#31042へ進む。このステ
ップ#31042はシームレスアングルかどうかの評価
を行うステップである。
【0592】シームレスアングルであれば、ステップ#
31046のシームレスマルチアングルのステップへ進
む。一方、シームレスマルチアングルでなければステッ
プ#31048の非シームレスマルチアングルのステッ
プへ進む。
【0593】次に、図71を参照して、先に述べたステ
ップ#31044の非マルチアングル処理について、更
に詳しく説明する。非マルチアングル処理ステップ#3
1044は、図示の如く、ステップ#31050、#3
1052、及び#31054よりなる。
【0594】まず、ステップ#31050に於いてイン
ターリーブブロックかどうかの評価を行う。インターリ
ーブブロックであれば、ステップ#31052の非マル
チアングルインターリーブブロック処理へ進む。ステッ
プ#31052はシームレス接続を行う分岐あるいは結
合が存在する、例えばマルチシーンにおける処理ステッ
プである。
【0595】一方、インターリーブブロックでなけれ
ば、ステップ#31054の非マルチアングル連続ブロ
ック処理へ進む。
【0596】ステップ#31054は、分岐および結合
の存在しない場合の処理である。
【0597】次に、図72を参照して、先に述べたステ
ップ#31052の非マルチアングルインターリーブブ
ロックの処理について、更に詳しく説明する。ステップ
#31060でセル先頭のVOBU先頭アドレス(C_FVO
UB_SA_reg)へジャンプする。
【0598】更に詳しく説明すると、図26に於いて、
デコードシステム制御部2300内に保持しているアド
レスデータ(C_FVOBU_SA_reg)をSt53を介して機構制御部
2002に与える。機構制御部2002はモータ200
4および信号処理部2008を制御して所定のアドレス
へヘッド2006を移動してデータを読み出し、信号処
理部2008でECC等の信号処理を行った後、St61を
介してセル先頭のVOBUデータをストリームバッファ
2400へ転送し、ステップ#31062へ進む。
【0599】ステップ#31062では、ストリームバ
ッファ2400に於いて、図20に示すナブパックNV
データ中のDSIパケットデータを抽出し、デコードテ
ーブルを設定し、ステップ#31064へ進む。ここで
設定するレジスタとしては、ILVU_EA_reg、 NT_ILVU_SA
_reg、VOB_V_SPTM_reg、 VOB_V_EPTM_reg、VOB_A_STP_P
TM1_reg、VOB_A_STP_PTM2_reg、VOB_A_GAP_LEN1_reg、V
OB_A_GAP_LEN2_regがある。
【0600】ステップ#31064では、セル先頭VO
BU先頭アドレス(C_FVOBU_SA_reg)からインターリー
ブユニット終端アドレス(ILVU_EA_reg)までのデー
タ、すなわち1つのILVU分のデータをストリームバッフ
ァ2400に転送しステップ#31066へ進む。更に
詳しく説明すると、図26のデコードシステム制御部2
300内に保持しているアドレスデータ(ILVU_EA_reg)
をSt53を介して機構制御部2002に与える。機構制御
部2002はモータ2004および信号処理部2008
を制御してILVU_EA_regのアドレスまでのデータを読み
出し、信号処理部2008でECC等の信号処理を行っ
た後、St61を介してセル先頭のILVU分のデータをストリ
ームバッファ2400へ転送する。このようにしてディ
スク上連続する1インターリーブユニット分のデータを
ストリームバッファ2400へ転送することができる。
【0601】ステップ#31066では、インターリー
ブブロック内のインターリーブユニットを全て転送した
かどうか評価する。インターリーブブロック最後のイン
ターリーブユニットであれば、次に読み出すアドレスと
して終端を示す"0x7FFFFFFF"がレジスタNT_ILVU_SA_reg
に設定されている。ここで、インターリーブブロック内
のインターリーブユニットを全て転送し終わっていなけ
れば、ステップ#31068へ進む。
【0602】ステップ#31068では、次に再生する
インターリーブユニットのアドレス(NT_ILVU_SA_reg)へ
ジャンプし、ステップ#31062へ進む。ジャンプ機
構については前述と同様である。
【0603】ステップ#31062以降に関しては前述
と同様である。
【0604】一方、ステップ#31066に於いて、イ
ンターリーブブロック内のインターリーブユニットを全
て転送し終わっていれば、ステップ#31052を終了
する。
【0605】このようにステップ#31052では、1
つのセルデータをストリームバッファ2400に転送す
る。
【0606】次に、図73を参照して、先に述べたステ
ップ#31054の非マルチアングル連続ブロックの処
理を説明する。
【0607】ステップ#31070でセル先頭のVOB
U先頭アドレス(C_FVOUB_SA_reg)へジャンプし、ステッ
プ#31072へ進む。ジャンプ機構に関しては前述と
同様である。このように、セル先頭のVOBUデータを
ストリームバッファ2400へ転送する。
【0608】ステップ#31072では、ストリームバ
ッファ2400に於いて、図20に示すナブパックNV
データ中のDSIパケットデータを抽出し、デコードテ
ーブルを設定し、ステップ#31074へ進む。ここで
設定するレジスタとしては、VOBU_EA_reg、VOB_V_S
PTM_reg、VOB_V_EPTM_reg、VOB_A_STP_PTM1_reg、VOB_A
_STP_PTM2_reg、VOB_A_GAP_LEN1_reg、VOB_A_GAP_LEN2_
regがある。
【0609】ステップ#31074では、セル先頭VO
BU先頭アドレス(C_FVOBU_SA_reg)からVOBU終端
アドレス(VOBU_EA_reg)までのデータ、すなわち
1つのVOBU分のデータをストリームバッファ240
0に転送し、ステップ#31076へ進む。このように
してディスク上連続する1VOBU分のデータをストリ
ームバッファ2400へ転送することができる。
【0610】ステップ#31076では、セルのデータ
の転送が終了したかを評価する。セル内のVOBUを全
て転送し終わっていなければ、連続して次のVOBUデ
ータを読み出し、ステップ#31070へ進む。
【0611】ステップ#31072以降は前述と同様で
ある。
【0612】一方、ステップ#31076に於いて、セ
ル内のVOBUデータを全て転送し終わっていれば、ス
テップ#31054を終了する。このようにステップ#
31054では、1つのセルデータをストリームバッフ
ァ2400に転送する。
【0613】次に、図74を参照して、先に述べたステ
ップ#31044の非マルチアングル処理についての他
の方法について説明する。
【0614】ステップ#31080でセル先頭のVOB
U先頭アドレス(C_FVOUB_SA_reg)へジャンプし、セル先
頭のVOBUデータをストリームバッファ2400へ転
送しステップ#31081へ進む。
【0615】ステップ#31081では、ストリームバ
ッファ2400に於いて、図20に示すナブパックNV
データ中のDSIパケットデータを抽出し、デコードテ
ーブルを設定し、ステップ#31082へ進む。ここで
設定するレジスタとしては、SCR_buffer、 VOBU_EA
_reg、 ILVU_flag_reg、 UNIT_END_flag_reg、 ILVU_EA
_reg、 NT_ILVU_SA_reg、 VOB_V_SPTM_reg、 VOB_V_EPT
M_reg、 VOB_A_STP_PTM1_reg、 VOB_A_STP_PTM2_reg、
VOB_A_GAP_LEN1_reg、 VOB_A_GAP_LEN2_regがある。
【0616】ステップ#31082では、セル先頭VO
BU先頭アドレス(C_FVOBU_SA_reg)からVOBU終端
アドレス(VOBU_EA_reg)までのデータ、すなわち
1つのVOBU分のデータをストリームバッファ240
0に転送し、ステップ#31083へ進む。
【0617】ステップ#31083では、セルのVOB
Uを全て転送したかどうか評価する。
【0618】全て転送していれば、本ステップ#310
44を終了する。転送が終わってなければステップ#3
1084へ進む。
【0619】ステップ#31084ではインターリーブ
ユニット最後のVOBUかを評価する。インターリーブ
ユニット最後のVOBUでなければステップ#3108
1へ戻り。そうであればステップ#31085へ進む。
このようにして、VOBU単位に1セル分のデータをス
トリームバッファ2400に転送する。
【0620】ステップ#31081以降の処理に関して
は前述の通りである。
【0621】ステップ#31085でインターリーブブ
ロックの最後のILVUかを評価する。インターリーブ
ブロックの最後のILVUであれば、本ステップ#31
044を終了し、そうでなければ、ステップ#3108
6へ進む。
【0622】ステップ#31086で次のインターリー
ブユニットのアドレス(NT_ILVU_SA_reg)へジャンプし、
ステップ#31081へ進む。このようにして、1セル
分のデータをストリームバッファ2400へ転送するこ
とができる。
【0623】次に、図75を参照して、先に述べたステ
ップ#31046のシームレスマルチアングルの処理を
説明する。
【0624】ステップ#31090でセル先頭のVOB
U先頭アドレス(C_FVOUB_SA_reg)へジャンプし、ステッ
プ#31091へ進む。ジャンプ機構に関しては前述と
同様である。このように、セル先頭のVOBUデータを
ストリームバッファ2400へ転送する。
【0625】ステップ#31091では、ストリームバ
ッファ2400に於いて、図20に示すナブパックNV
データ中のDSIパケットデータを抽出し、デコードテ
ーブルを設定し、ステップ#31092へ進む。ここで
設定するレジスタとしては、ILVU_EA_reg、 SML_AGL_C1
_DSTA_reg〜SML_AGL_C9_DSTA_regVOB_V_SPTM_reg、 VOB
_V_EPTM_reg、 VOB_A_STP_PTM1_reg、 VOB_A_STP_PTM2_
reg、 VOB_A_GAP_LEN1_reg、 VOB_A_GAP_LEN2_regがあ
る。
【0626】ステップ#31092では、セル先頭VO
BU先頭アドレス(C_FVOBU_SA_reg)からILVU終端
アドレス(ILVU_EA_reg)までのデータ、すなわち1つ
のILVU分のデータをストリームバッファ2400に転送
し、ステップ#31093へ進む。このようにしてディ
スク上連続する1ILVU分のデータをストリームバッ
ファ2400へ転送することができる。
【0627】ステップ#31093では、ANGLE_NO_reg
の更新を行い、ステップ#31094へ進む。ここで
は、ユーザー操作、すなわち図26のシナリオ選択部2
100に於いて、アングルが切り替えられた場合、この
アングル番号をレジスタANGLE_NO_regに再設定する。
【0628】ステップ#31094では、アングルセル
のデータの転送が終了したかを評価する。セル内のIL
VUを全て転送し終わっていなければ、ステップ#31
095へ、そうでなければ終了する。
【0629】ステップ#31095では、次のアングル
(SML_AGL_C#n_reg)にジャンプし、ステップ#310
91へ進む。ここで、 SML_AGL_C#n_regは、ステップ#
31093で更新したアングルに対応するアドレスであ
る。このように、ユーザー操作により設定されたアング
ルのデータを、ILVU単位にストリームバッファ24
00に転送することができる。
【0630】次に、図65を参照して、前述のステップ
#31048の非シームレスマルチアングルの処理を説
明する。
【0631】ステップ#31100でセル先頭のVOB
U先頭アドレス(C_FVOUB_SA_reg)へジャンプし、ステッ
プ#31101へ進む。ジャンプ機構に関しては前述と
同様である。このように、セル先頭のVOBUデータを
ストリームバッファ2400へ転送する。
【0632】ステップ#31101では、ストリームバ
ッファ2400に於いて、図20に示すナブパックNV
データ中のデータを抽出し、デコードテーブルを設定
し、ステップ31102へ進む。ここで設定するレジス
タとしては、VOBU_EA_reg、NSML_AGL_C1_DSTA_reg〜NSM
L_AGL_C9_DSTA_regm、VOB_V_SPTM_reg、VOB_V_EPTM_re
g、VOB_A_STP_PTM1_reg、 VOB_A_STP_PTM2_reg、VOB_A_
GAP_LEN1_reg、 VOB_A_GAP_LEN2_regがある。
【0633】ステップ#31102では、セル先頭VO
BU先頭アドレス(C_FVOBU_SA_reg)からVOBU終端
アドレス(VOBU_EA_reg)までのデータ、すなわち1つ
のVOBU分のデータをストリームバッファ2400に
転送し、ステップ#31103へ進む。このようにして
ディスク上連続する1VOBU分のデータをストリーム
バッファ2400へ転送することができる。
【0634】ステップ#31103では、ANGLE_NO_reg
の更新を行い、ステップ#31104へ進む。ここで
は、ユーザー操作、すなわち図26のシナリオ選択部2
100に於いて、アングルが切り替えられた場合、この
アングル番号をレジスタANGLE_NO_regに再設定する。
【0635】ステップ#31104では、アングルセル
のデータの転送が終了したかを評価する。セル内のVO
BUを全て転送し終わっていなければ、ステップ#31
105へ進み、そうでなければ終了する。
【0636】ステップ#31105で次のアングル(NS
ML_AGL_C#n_reg)にジャンプし、ステップ#31106
へ進む。ここで、NSML_AGL_C#n_regは、ステップ#31
103で更新したアングルに対応するアドレスである。
このように、ユーザー操作により設定されたアングルの
データを、VOBU単位にストリームバッファ2400
に転送することができる。
【0637】ステップ#31106では、アングル切替
えを高速に行う場合に有効なステップであり、ストリー
ムバッファ2400をクリアする。ここでストリームバ
ッファをクリアすることで、デコードされていないアン
グルのデータを再生することなく、新しく切り替えられ
たアングルのデータを再生することができる。つまり、
ユーザー操作に対して、より早く対応することができ
る。
【0638】本発明のDVDデコーダにおいて、特に本
発明の主眼であるシームレス再生において、インターリ
ーブユニットILVU、及びVOBU等のデータの終端
検出からすばやく次のデータ読み出しの処理へ移行し、
データの読み出しを効率的に行う事が重要である。
【0639】図66を参照して、インターリーブユニッ
トILVUの終端検出を効率的実施できるストリームバ
ッファ2400の構造及び動作について簡単に説明す
る。
【0640】ストリームバッファ2400は、VOBバ
ッファ2402、システムバッファ2404、ナブパッ
ク抽出器2406、データカウンタ2408から構成さ
れる。
【0641】システムバッファ2404は、ビットスト
リーム再生部2000からSt61に含まれるタイトル
管理データVTSI(図16)のデータを一旦格納し、
プログラムチェーン情報VTS_PGCなどの制御情報St2
450(St63)を出力する。
【0642】VOBバッファ2402は、St61に含
まれるタイトル用VOBデータVTSTT_VOB(図16)デ
ータを一旦格納し、システムデコーダ2500への入力
ストリームSt67として出力する。
【0643】ナブパック抽出器2406は、VOBバッ
ファ2402に入力するVOBデータが同時に入力さ
れ、VOBデータからナブパックNVを抽出し、さらに
図20に示すDSI情報DSI_GIであるVOBU最終パッ
クアドレスのCOBU_EAまたはILVU最終パックアドレ
スILVU_EAを抽出し、パックアドレス情報St2452
(St63)を生成する。
【0644】データカウンタ2408は、 VOBバッ
ファ2402に入力するVOBデータが同時に入力さ
れ、図19に示した各パックデータをバイト単位でカウ
ントし、パックデータが入力完了した瞬間にパック入力
終了信号St2454(St63)として生成する。
【0645】以上のようなブロック構成により、例え
ば、図72の示すフローチャートのステップ#3106
4のILVU_EAまでのVOBUデータの転送処理において
は、インターリーブユニットILVUの先頭のVOBU
データのVOBバッファ2402への入力と同時に、ナ
ブパック抽出器2406、データカウンタ2408に入
力する。その結果、ナブパック抽出器では、ナブパック
NVデータ入力と同時に、ILVU_EA及びNT_ILVU_SAのデ
ータを抽出する事ができ、St2452(St63)と
して、デコードシステム制御部2300に出力する。
【0646】デコードシステム制御部2300では、S
t2452をILVU_EA_reg、NT_ILVU_SA_regに格納し、
データカウンタ2408からのパック終了信号St24
54によりパック数をカウントを開始する。前述のパッ
ク数のカウント値とILVU_EA_regに基づいて、ILVU
の最後のパックデータの入力が完了した瞬間、すなわち
ILVU最後のパックの最後のバイトデータの入力が完
了した瞬間を検出し、デコードシステム制御部2300
は、 ビットストリーム再生部2000に、 NT_ILVU_SA
_regに示すセクタアドレスに読み出し位置を移動するよ
うに指示を与える。ビットストリーム再生部では、NT_I
LVU_SA_regにしめすセクタアドレスに移動し、データの
読み出しを開始する。
【0647】以上のような動作で、ILVUの終端検出
と、次のILVUへの読み出し処理を効率的に行う事が
できる。
【0648】本実施形態では、ディスクからのMBSデ
ータがビットストリーム再生部2000で、バッファリ
ングなしに、ストリームバッファ2400に入力する場
合を説明したが、ビットストリーム再生部2000の信
号処理部2008に、例えばECCの処理のためのバッ
ファがある場合には、当然ながら前述のILVUの最後
のパックデータの入力の完了を検出し、更にビットスト
リーム再生部2000の内部バッファをクリアした後、
NT_ILVU_SA_regに示すセクタアドレスに読み出し位置
を移動するように、指示を与える。
【0649】このような処理を行う事で、ビットストリ
ーム再生部2000にECC処理などのバッファがある
場合でも、効率よくILVUのデータ再生を行う事がで
きる。
【0650】また、前述のようにビットストリーム再生
部2000にECC処理のためのECC処理用バッファ
がある場合には、そのECC処理バッファの入力部に図
66のデータカウンタ2408と同等の機能をもつ事に
より、データの転送を効率よく行う事ができる。すなわ
ち、ビットストリーム再生部2000において、ECC
処理用バッファへのパック入力完了信号をSt62を生
成し、デコードシステム制御部2300では、St62
に基づき、NT_ILVU_SA_regに示すセクタアドレスに読み
出し位置を移動するように、ビットストリーム再生部2
000に指示を与える。以上のように、ビットストリー
ム再生部2000にディスクからのデータをバッファリ
ングする機能がある場合でも、データ転送を効率的に行
う事ができる。
【0651】また、VOBUの終端検出に関しても、イ
ンターリーブユニットILVUを例に説明した上述の装
置及び方法と基本的に同一の装置及び方法を用いること
ができる。つまり、上述のILVU_EA、NT_ILVU_SAの抽出
とILVU_EA_reg、NT_ILVU_SA_regへの格納を、VOBU_EA
の抽出とVOBU_EA_regへの格納とすることによりVOB
Uの終端検出にも応用可能である。すなわちステップ#
31074、ステップ#31082、ステップ#310
92、ステップ#31102におけるVOBU_EA_regまで
のVOBUデータの転送処理に有効である。
【0652】以上のような処理により、ILVUやVO
BUのデータの読み出しを効率よく行う事ができる。
【0653】ストリームバッファからのデコードフロー 次に図67を参照して、図64に示したステップ#31
034のストリームバッファ内のデコード処理について
説明する。
【0654】ステップ#31034は、図示の如くステ
ップ#31110、ステップ#31112、ステップ#
31114、ステップ#31116からなる。
【0655】ステップ#31110は、図26に示すス
トリームバッファ2400からシステムデコーダ250
0へのパック単位でのデータ転送を行い、ステップ#3
1112へ進む。
【0656】ステップ#31112は、ストリームバッ
ファ2400から転送されるパックデータを各バッフ
ァ、すなわち、ビデオバッファ2600、サブピクチャ
バッファ2700、オーディオバッファ2800へのデ
ータ転送を行う。
【0657】ステップ#31112では、ユーザの選択
したオーディオおよび副映像のID、すなわち図62に
示すシナリオ情報レジスタに含まれるオーディオIDレ
ジスタAUDIO_ID_reg、副映像IDレジスタSP_ID_reg
と、図19に示すパケットヘッダ中の、ストリームID
およびサブストリームIDを比較して、一致するパケッ
トをそれぞれのバッファ(ビデオバッファ2600、オ
ーディオバッファ2700、サブピクチャバッファ28
00)へ振り分け、ステップ#31114へ進む。
【0658】ステップ#31114は、各デコーダ(ビ
デオデコーダ、サブピクチャデコーダ、オーディオデコ
ーダ)のデコードタイミングを制御する、つまり、各デ
コーダ間の同期処理を行い、ステップ#31116へ進
む。ステップ#31114の各デコーダの同期処理の詳
細は後述する。
【0659】ステップ#31116は、各エレメンタリ
のデコード処理を行う。つまり、ビデオデコーダはビデ
オバッファからデータを読み出しデコード処理を行う。
サブピクチャデコーダも同様に、サブピクチャバッファ
からデータを読み出しデコード処理を行う。オーディオ
デコーダも同様にオーディオデコーダバッファからデー
タを読み出しデコード処理を行う。デコード処理が終わ
れば、ステップ#31034を終了する。
【0660】次に、図68を参照して、先に述べたステ
ップ#31114について更に詳しく説明する。
【0661】ステップ#31114は、図示の如く、ス
テップ#31120、ステップ#31122、ステップ
#31124からなる。
【0662】ステップ#31120は、先行するセルと
該セルがシームレス接続かを評価するステップであり、
シームレス接続であればステップ#31122へ進み、
そうでなければステップ#31124へ進む。
【0663】ステップ#31122は、シームレス用の
同期処理を行う。一方、ステップ#31124は、非シ
ームレス用の同期処理を行う。
【0664】以上説明したように、本発明によれば、各
々が異なる視点位置から見た画像データおよびオーディ
オデータからなる複数のシステムストリームによってマ
ルチアングルシステムストリームが構成され、再生途中
に於いて各アングルに相当するシステムストリームを所
定の単位ごとに、動的に、自由に切り替えて再生できる
前記マルチアングルシステムストリームに於いて、各ア
ングルに相当するシステムストリームに含まれる画像デ
ータの表示時間およびオーディオデータの表示時間がア
ングル切り替え可能な前記所定の単位ごとにアングル間
で同じになるように設定することによって、マルチアン
グル時に、ユーザの好みの位置で、あたかもカメラを切
り替えているかのように、あるアングルから別のアング
ルに切り替えた場合でも、映像が乱れたり途切れたり、
音声にノイズがのったり途切れたりすることなく、スム
ーズに映像と音声を切り替えることができる。
【0665】さらに、各アングルに相当するシステムス
トリームに含まれるオーディオデータがアングル間で同
じになるようにしたので、マルチアングル時に、ユーザ
の好みの位置で、あたかもカメラを切り替えているかの
ように、あるアングルから別のアングルに切り替えた場
合でも、音声にノイズがのったり途切れたりすることな
く、スムーズに音声を再生することができる。
【0666】産業上の利用可能性 以上のように、本発明にかかるビットストリームのイン
ターリーブて媒体に記録再生する方法及びその装置は、
様々な情報を搬送するビットストリームから構成される
タイトルをユーザーの要望に応じて編集して新たなタイ
トルを構成することができるオーサリングシステムに用
いるのに適しており、更に言えば、近年開発されたデジ
タルビデオディスクシステム、いわゆるDVDシステム
に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マルチメディアビットストリームのデータ構
造を示す図
【図2】 オーサリングエンコーダを示す図
【図3】 オーサリングデコーダを示す図
【図4】 単一の記録面を有するDVD記録媒体の断面
を示す図
【図5】 単一の記録面を有するDVD記録媒体の断面
を示す図
【図6】 単一の記録面を有するDVD記録媒体の断面
を示す図
【図7】 複数の記録面(片面2層型)を有するDVD
記録媒体の断面を示す図
【図8】 複数の記録面(両面1層型)を有するDVD
記録媒体の断面を示す図
【図9】 DVD記録媒体の平面図
【図10】 DVD記録媒体の平面図
【図11】 片面2層型DVD記録媒体の展開図
【図12】 片面2層型DVD記録媒体の展開図
【図13】 両面一層型DVD記録媒体の展開図
【図14】 両面一層型DVD記録媒体の展開図
【図15】 マルチアングル区間のオーディオデータの
音声波形例を示す図
【図16】 VTSのデータ構造を示す図
【図17】 システムストリームのデータ構造を示す図
【図18】 システムストリームのデータ構造を示す図
【図19】 システムストリームのパックデータ構造を
示す図
【図20】 ナブパックNVのデータ構造を示す図
【図21】 DVDマルチシーンのシナリオ例を示す図
【図22】 DVDのデータ構造を示す図
【図23】 マルチアングル制御のシステムストリーム
の接続を示す図
【図24】 マルチシーンに対応するVOBの例を示す
【図25】 DVDオーサリングエンコーダを示す図
【図26】 DVDオーサリングデコーダを示す図
【図27】 VOBセットデータ列を示す図
【図28】 VOBデータ列を示す図
【図29】 エンコードパラメータを示す図
【図30】 DVDマルチシーンのプログラムチェーン
構成例を示す図
【図31】 DVDマルチシーンのVOB構成例を示す
【図32】 ストリームバッファのデータ蓄積量の推移
を示す図
【図33】 複数タイトル間でのデータ共有概念を示す
【図34】 複数タイトル間でのデータ共有の記録例を
示す図
【図35】 マルチシーンの接続例を示す図
【図36】 DVDにおけるマルチシーンの接続例を示
す図
【図37】 インターリーブブロック構成例を示す図
【図38】 VTSのVOBブロック構成例を示す図
【図39】 連続ブロック内のデータ構造を示す図
【図40】 インターリーブブロック内のデータ構造を
示す図
【図41】 インターリーブブロック構成例を示す図
【図42】 インターリーブユニットのデータ構造を示
す図
【図43】 マルチレイティッドタイトルストリームの
一例を示す図
【図44】 マルチアングル制御の概念を示す図
【図45】 マルチアングル区間のインターリーブユニ
ットのオーディオデータ構成例を示す図
【図46】 マルチアングルデータのインターリーブユ
ニット切り替え例を示す図
【図47】 マルチアングル区間のシステムストリーム
の構成例を示す図
【図48】 A−ILVUのデータ構造を示す図
【図49】 A−ILVU単位のアングル切り替えを示
す図
【図50】 VOBU単位のアングル切り替えを示す図
【図51】 エンコード制御フローチャートを示す図
【図52】 非シームレス切り替えマルチアングルのエ
ンコードパラメータ生成フローチャートを示す図
【図53】 エンコードパラメータ生成の共通フローチ
ャートを示す図
【図54】 シームレス切り替えマルチアングルのエン
コードパラメータ生成フローチャートを示す図
【図55】 パレンタル制御のエンコードパラメータ生
成フローチャートを示す図
【図56】 フォーマッタ動作フローチャートを示す図
【図57】 非シームレス切り替えマルチアングルのフ
ォーマッタ動作サブルーチンフローチャートを示す図
【図58】 シームレス切り替えマルチアングルのフォ
ーマッタ動作サブルーチンフローチャートを示す図
【図59】 パレンタル制御のフォーマッタ動作サブル
ーチンフローチャートを示す図
【図60】 単一シーンのフォーマッタ動作サブルーチ
ンフローチャートを示す図
【図61】 単一シーンのエンコードパラメータ生成フ
ローチャートを示す図
【図62】 デコードシステムテーブルを示す図
【図63】 デコードテーブルを示す図
【図64】 PGC再生のフローチャートを示す図
【図65】 非シームレスマルチアングルデコード処理
フローチャートを示す図
【図66】 ストリームバッファのブロック図
【図67】 ストリームバッファ内のデータデコード処
理フローチャートを示す図
【図68】 各デコーダの同期処理フローチャートを示
す図
【図69】 デコーダのフローチャートを示す図
【図70】 ストリームバッファへのデータ転送のフロ
ーチャートを示す図
【図71】 非マルチアングルのデコード処理フローチ
ャートを示す図
【図72】 インターリーブ区間のデコード処理フロー
チャートを示す図
【図73】 連続ブロック区間のデコード処理フローチ
ャートを示す図
【図74】 非マルチアングルのデコード処理フローチ
ャートを示す図
【図75】 シームレスマルチアングルデコード処理フ
ローチャートを示す図
【図76】 マルチアングルデータ切り替え例を示す図
【図77】 マルチアングル区間のインターリーブユニ
ットのパックデータ構成例を示す図
【図78】 マルチアングルデータのインターリーブユ
ニットのGOP構造例を示す図
【図79】 マルチアングル区間のインターリーブユニ
ット内のパックデータ構成例を示す図
【図80】 マルチアングル区間のインターリーブユニ
ットのオーディオデータ構成例を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷部 巧 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 森 美裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 濱坂 浩史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−339665(JP,A) 特開 平7−176175(JP,A) 特開 平7−177459(JP,A) 国際公開95/12197(WO,A1) 三村英紀 他,DVD−Video用 アプリケーションフォーマット,東芝レ ビュー,日本,株式会社東芝 技術企画 部,1996年12月 1日,51巻12号,p p.12−17 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/76 - 5/956 G11B 20/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体(M)に記録されたビデオ
    データおよび音声データを含む複数のビデオオブジェク
    ト(VOB)を含むビットストリームを生成するビット
    ストリーム生成方法であって、前記ビデオオブジェクト
    (VOB)は、m個のビデオオブジェクト(VOB)か
    ら1個のビデオオブジェクト(VOB)を選択的に再生
    可能にするものであり、前記ビットストリーム生成方法
    は、 各々が同一のビデオデータ表示期間を有するm個のビデ
    オオブジェクト(VOB)を選択するステップと、 前記選択されたm個のビデオオブジェクト(VOB)の
    各々をv個で同数のインターリーブ単位(ILVU)に
    区分するステップと、 前記区分されたビデオオブジェクト・インターリーブ単
    位(ILVUij)が、 以下のシーケンス、 ILVU11 . . . ILVU21 . . . ILVU(-1)1 . . . ILVU 1 . . ILVU12 . . . ILVU22 . . . ILVU(-1)2 . . . ILVU 2 . . . . . ILVU1(-1) . . . ILVU2(-1) . . . ILVU(-1)(-1) . . . ILVUm(v -1) . . . ILVU1 . . . ILVU2 . . . ILVU(-1)v . . . ILVU mv . . にインターリーブ化されたビットストリームを生成する
    ステップとを含み、 iはビデオオブジェクト(VOB)を示す1からmまで
    の範囲の順次索引であり、jはインターリーブ単位(I
    LVU)を示す1からvまでの範囲の順次索引であり、
    かつ、同一の索引jを有するm個のインターリーブ単位
    (ILVUij)のすべては同一のビデオ表示期間を有
    し、 前記インターリーブ単位は、ビデオデータおよび管理情
    報(NV)が記録されている1個または複数のサブ領域
    (VOBU)を含み、 前記管理情報(NV)は、情報記録媒体情報内で付随す
    るインターリーブ単位(ILVU)の終端アドレスを示
    す終端アドレス情報(ILVUEA)を含むことを特
    徴とするビットストリーム生成方法。
  2. 【請求項2】 前記インターリーブ単位(ILV
    ij)はMPEG標準に準拠するビデオデータを含
    み、かつ、同一の索引jを有するm個のインターリーブ
    単位(ILVUij)に対する画像グループ(GOP)
    構造は同一であることを特徴とする請求項1に記載のビ
    ットストリーム生成方法。
  3. 【請求項3】 情報記録媒体(M)に2個以上のビデオ
    オブジェクト(VOB)を記録するための情報記録方法
    であって管理情報記憶領域(VTSI)に ビデオオブジェクト
    (VOB)の再生シーケンスを示す再生シーケンス情報
    および、どのビデオオブジェクト(VOB)と選択的に
    再生可能な他のどのビデオオブジェクト(VOB)が同
    一のグループに関連付けられているかを示すグループ情
    報を記録するステップ 個または複数のビデオオブジェクト(VOB)を記録
    するためのビデオオブジェクト(VOB)記憶領域、 同一のグループに関連付けられたm個(mは2以上の整
    数値)のビデオブジェクト(VOB)の各々は同一の表
    示期間を有するビデオデータを含み、 前記m個のビデオオブジェクト(VOB)の各々はv個
    で同数のインターリーブ単位(ILVUij)に区分さ
    れており、 前記インターリーブ単位(ILVUij)は、以下のシ
    ーケンス、 ILVU11 . . . ILVU21 . . . ILVU(-1)1 . . . ILVU 1 . . ILVU12 . . . ILVU22 . . . ILVU(-1)2 . . . ILVU 2 . . . . . ILVU1(-1) . . . ILVU2(-1) . . . ILVU(-1)(-1) . . . ILVUm(v -1) . . . ILVU1 . . . ILVU2 . . . ILVU(-1)v . . . ILVU mv . . にインターリーブ化され、iはビデオオブジェト(V
    OB)を示す1からmまでの範囲の順次索引を示し、j
    はインターリーブ単位(ILVU)を示す1からvまで
    の範囲の順次索引を示し、かつ、同一の索引jを有する
    m個のインターリーブ単位(ILVUij)のすべては
    同一のビデオ表示期間を有する信号群を構成するステッ
    前記信号群をj番号の小さいものから順番に、i番号の
    昇順方向に1つのビッ トストリームとして記録するステ
    ップよりなり、 前記インターリーブ単位は、ビデオデータおよび管理情
    報(NV)が記録されている1個または複数のサブ領域
    (VOBU)を含み、 前記管理情報(NV)は、情報記録媒体情報内で付随す
    るインターリーブ単位(ILVU)の終端アドレスを示
    す終端アドレス情報(ILVUEA)を含むことを特
    徴とする情報記録方法
  4. 【請求項4】 前記インターリーブ単位(ILV
    ij)はMPEG標準に準拠するビデオデータを含
    み、かつ、同一の索引jを有するm個のインターリーブ
    単位(ILVUij)に対する画像グループ(GOP)
    構造は同一であることを特徴とする請求項記載の情報
    記録方法
  5. 【請求項5】 請求項3の情報記録方法で記録された記
    録媒体を再生する方法であって、情報読み取り手段がビ
    ットストリームを読み込むに際し、ビデオオブジェクト
    (VOB)を示す1からmまでの同一索引iを有するイ
    ンターリーブ単位を索引jが昇順となるインターリーブ
    単位を連続したビットストリームにすることで同一撮影
    アングルの再生を行うことを特徴とするビットストリー
    ム再生方法。
  6. 【請求項6】 請求項3の情報記録方法で記録された記
    録媒体を再生する方法であって、情報読み取り手段がビ
    デオオブジェクト(VOB)を示す1からmまでのイン
    ターリーブ単位で異なる索引iを有するインターリーブ
    単位を索引jが昇順となるインターリーブ単位を連続し
    たビットストリームにすることで異なる撮影アングルを
    組み合わせた再生を行うことを特徴とするビットストリ
    ーム再生方法。
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