JP3374537B2 - 陰極線管制御装置 - Google Patents

陰極線管制御装置

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JP3374537B2
JP3374537B2 JP17809094A JP17809094A JP3374537B2 JP 3374537 B2 JP3374537 B2 JP 3374537B2 JP 17809094 A JP17809094 A JP 17809094A JP 17809094 A JP17809094 A JP 17809094A JP 3374537 B2 JP3374537 B2 JP 3374537B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受信機ある
いはビデオプロジェクタ等の映し出す画像の幾何学歪お
よびコンバーゼンス誤差の補正を自動的に行う陰極線管
制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】陰極線管の映し出す画像は各種の補正を
行わないと糸巻歪み等の幾何学歪と呼ばれる特有の歪み
が現れる。また、カラーテレビジョン受信機に用いられ
るシャドウマスク型の陰極線管では、赤、緑、青に対応
した3つの電子銃からでた電子ビームが表示画面上で一
点に収束せず、色ずれを起こし画質を劣化させるという
コンバーゼンス誤差を生じる。 【0003】前記各種補正を行うには、陰極線管に映し
出す画像(以下表示画面と記す)の同期信号に同期させ
て各種アナログ基本補正波形を作りだし前記アナログ基
本補正波形を加算する割合や種類をかえて補正するアナ
ログ的コンバーゼンス補正法(以下単にアナログコンバ
ーゼンスと記す)をとっている。 【0004】ところがアナログコンバーゼンスでは補正
精度の点で問題があり、また調整を行う場合表示画面上
でのコンバーゼンス誤差の分布を目視にて確認しどの基
本補正波形をどういった割合で加算するかを判断する必
要があるので調整に技術と時間を要するという問題があ
る。 【0005】また、前記コンバーゼンス誤差は色ずれと
いう形態で識別でき、また、精度の高い補正は困難であ
る。特に業務用モニターや大画面の陰極線管を用いたも
の、またビデオプロジェクター等は高い精度での補正が
要求される。そこで補正精度の高い方法として、画面を
細かい領域に分割し各領域毎の補正量をデジタル的にメ
モリに記憶し、映像同期信号に同期したクロックで読み
だし補正波形を作り出すデジタル的コンバーゼンス補正
法(以下単にデジタルコンバーゼンスと記す)がある。 【0006】ところが、デジタルコンバーゼンスでは補
正精度を高くするために調整点を増やせば調整作業がそ
の分必要となり、調整に要する時間も増えるという問題
点があった。 【0007】前記デジタルコンバーゼンスまたはアナロ
グコンバーゼンスの調整の手間を無くす装置として、自
動調整が可能な装置が提案されており、例えば特公平1
−48553号公報に陰極線管制御装置が、また、特開
平5−300528号公報にデジタルコンバーゼンス補
正装置が示されている。 【0008】第1の従来例として特公平1−48553
号公報による陰極線管制御装置のブロック図を図14に
示す。 【0009】図14において、40は映像信号を映し出
す陰極線管、43はインデックス蛍光体が塗布されたシ
ャドウマスク、44は陰極線管40のコンバーゼンスを
補正するコンバーゼンスヨーク、46は陰極線管40の
偏向を制御する偏向ヨークである。また、101は陰極
線管40の電子ビームの位置を検出する検出器、52は
コンバーゼンスヨーク44や、偏向ヨーク46に出力す
る各走査波形を同期信号に同期させ、出力する波形発生
器、66は検出器101により検出された検出信号か
ら、コンバーゼンス及び偏向波形に使用する補正成分を
発生する処理装置である。 【0010】図15は図14におけるシャドウマスク4
3上に塗布されたインデックス蛍光体の配列状態を陰極
線管のスクリーン側から見た模式図である。1606は
インデックス蛍光体である。また、図16にインデック
ス蛍光体1606の形状を示す。1608は電子ビーム
の2次元的位置を検出する際用いられるテスト信号、1
609はテスト信号1608をコンバーゼンスさせる目
標となる電子ビームの2次元的位置を検出する際用いら
れるテスト信号である。 【0011】以上のように構成された従来の陰極線管制
御装置において、陰極線管内でコンバーゼンス及び幾何
学的整列の両方を自動的に達成するために閉ループ帰還
技術を使用している。例えば所定の位置における赤に対
応する電子ビームを緑に対応する電子ビームにコンバー
ゼンスさせるといった場合、所定の位置にあるインデッ
クス蛍光体1606に関して赤のテスト信号をテスト信
号1608に、緑のテスト信号をテスト信号1609に
対応させて次のようにおこなう。 【0012】テスト信号1608を発生させ、テスト信
号1608による電子ビームがインデックス蛍光体16
06を横切った時間を検出器101で検出し、検出した
時間より電子ビームの垂直位置及び水平位置を求める。
同様にしてテスト信号1609を発生させ、テスト信号
1609による電子ビームの位置を検出器101で検出
することで求める。 【0013】水平方向のコンバーゼンスを合わせる場
合、検出器101でテスト信号1609の水平位置を検
出し、テスト信号1608の水平位置が一致するように
処理装置66で補正成分を発生させ、波形発生器52で
コンバーゼンスヨークに与える各走査波形を発生する。 【0014】テスト信号1608をテスト信号1609
に水平位置及び垂直位置ともに正確に一致させるのは事
実上困難であるから、実施させるにあたっては検出器1
01で検出されたテスト信号1608がテスト信号16
09に水平位置及び垂直位置とともにあらかじめ定めて
おいた値以下になるまで上記の行程を繰り返すことを行
うことになる。 【0015】上述したように所定の位置でのコンバーゼ
ンスを行った後、他の位置でのコンバーゼンスを順次行
い最終的に画面全体のコンバーゼンスを得る。 【0016】第2の従来例として特開平5−30052
8号公報によるデジタルコンバーゼンス補正装置のブロ
ック図を図17に示す。図17において、101は図示
しない陰極線管におけるコンバーゼンス誤差を検出する
検出器、2は補正式の係数を演算する係数演算回路、4
は波形パラメータをデジタルデータとして格納している
波形パラメータROM、5は波形を合成するための演算
用RAM、3は係数演算回路2から与えられる係数に従
って波形パラメータROM4に格納されている波形パラ
メータを読みだし、演算用RAMに与えて波形を合成さ
せるマイクロプロセッサ、6は演算用RAM5の合成さ
れた波形を一時的に格納する補正データメモリ、8は補
正データメモリ6に格納されているデータに対して補正
点の垂直方向補間を行う垂直内挿演算回路、9は垂直内
挿演算回路8より補間されたデジタルの波形データを図
示しない補正コイルに補正電流を流しコンバーゼンス補
正を行うためにアナログ波形データに変換するD/Aコ
ンバータである。また、7は水平・垂直の同期信号を受
取りマイクロプロセッサ3と補正データメモリに制御信
号を与えるPLLタイミングジェネレータである。 【0017】図18は表示画面上での検出点を9点とし
たときの各検出点の設定位置とコンバーゼンス誤差の量
を示す模式図である。図18においてP1〜P9は表示
画面上の検出器101における検出点である。a1〜a
9は検出点P1〜P9における水平方向のコンバーゼン
ス誤差であり、b1〜b9は検出点P1〜P9における
垂直方向のコンバーゼンス誤差である。検出点P1〜P
9の電子ビームが通る水平走査時間をth、垂直走査時
間をtvとした時の、検出点P1〜P9のおける補正量
を次式の2元高次関数であらわす。 【0018】 【数1】 【0019】(数1)においてk1〜k9は各項におけ
る係数である。図19は(数1)で表わされる2元高次
関数の各項に対応する水平補正関数と補正名称を示す模
式図である。図19の各補正関数の振幅レベルをk1〜
k9としてそれぞれを合成したものが(数1)となって
いる。水平補正関数の係数k1〜k9は次式から求めら
れる。 【0020】 【数2】 【0021】同様に垂直補正関数の係数k1〜k9は
(数2)のa1〜a9をb1〜b9に置き換えて求めら
れる。 【0022】以上のように構成された従来例において動
作を説明する。検出器101よりコンバーゼンス誤差a
1〜a9、b1〜b9を検出し、係数演算回路2により
(数2)にしたがって係数k1〜k9を水平・垂直につ
いてそれぞれ求める。マイクロプロセッサ3は係数演算
回路2により求められた係数k1〜k9をもとに波形パ
ラメータROM4に格納されている波形パラメータを読
みだし、演算用RAM5に与えて波形を合成させる。合
成された波形は補正データメモリ6に格納され、垂直内
挿演算回路8より波形の垂直方向の補間がおこなわれて
コンバーゼンス補正コイルに流される事によって自動的
なコンバーゼンス補正が行われる。 【0023】 【発明が解決しようとする問題点】しかしながら第1の
従来例の構成および行程では、波形発生器52の発生す
る各走査波形による電子ビーム位置の制御が所定のイン
デックス蛍光体1606の占める範囲のみに及ぶように
しておく必要があり、電子ビーム位置の制御の精度が要
求される。したがって、画面の広範囲に及ぶような電子
ビーム位置の制御方法と組み合わせて用いることは不可
能である。 【0024】前記した電子ビーム位置の制御の及ぶ範囲
の精度を解決する方法としてデジタルコンバーゼンスを
用いる事が考えられる。デジタルコンバーゼンスの調整
点は検出点であるインデックス蛍光体1606の位置と
一致させる必要があり、表示画面の振幅が変化したとき
など調整点と検出点を常に一致させるのが困難であると
いう問題点もある。 【0025】また、たとえデジタルコンバーゼンスを用
いてもコンバーゼンス補正コイル(コンバーゼンスヨー
ク)に出力するためのアンプの周波数特性等、種々の理
由により、インデックス蛍光体1606での制御を行っ
た際、既に制御を行った部分が影響を受けて再び狂って
くるという問題点もある。 【0026】また、第2の従来例の構成では、波形パラ
メータROM4に格納されている波形および係数による
波形の振幅の変化、また、それらの加算合成による補正
が表示画面上で理想的に行われないと補正誤差が生じる
という問題点がある。また、第1の従来例と同様に検出
点の位置が正しく合ってなければならない。 【0027】従来例における陰極線管制御装置では以上
に述べたような問題点を有しており、本発明はかかる点
に鑑み、電子ビームまたは偏向の制御方法による影響の
受けない自動的なコンバーゼンス及び幾何学調整を行う
陰極線管制御装置を提供する事を目的とする。 【0028】また、本発明の目的は自動調整中に一度調
整が終わった調整点が、他の調整点での調整中に狂って
くることのない自動的なコンバーゼンス及び幾何学調整
をおこなう陰極線管制御装置を提供することである。 【0029】また、本発明の目的は検出点と調整点の位
置(または制御範囲)の影響の受けない自動的なコンバ
ーゼンスおよび幾何学調整を行う陰極線管制御装置を提
供することである。 【0030】上記したコンバーゼンス調整とはコンバー
ゼンス誤差を無くすことのみでなくコンバーゼンス誤差
を所定の状態にすることも含む。また、幾何学的調整と
は糸巻歪みや台形歪み、リニアリティー等の偏向の歪み
や、画面振幅、画面位置等の調整も含む。 【0031】 【問題点を解決するための手段】前記の問題点を解決す
るため本発明の陰極線管制御装置は、陰極線管と、前記
陰極線管の映し出す画像の幾何学歪みまたはコンバーゼ
ンス誤差を検出する検出手段と、複数の制御量(以下、
制御量群と記す)により前記陰極線管の偏向またはコン
バーゼンスを制御する制御手段と、第1の制御量群の変
化に対する前記検出手段の検出結果の変化を求め、第1
の制御量群に対する検出結果と目標検出結果との差を求
め、前記変化と前記差と前記第1の制御量群より第2の
制御量群を求める第1の行程と、前記第2の制御量群を
前記第1の制御量群として前記第1の行程を繰り返し、
前記目標検出結果に対する制御量群を求める第2の行程
と、前記第1の行程および第2の行程で処理を行う処理
手段とを備える。 【0032】また、本発明の陰極線管制御装置は、陰極
線管と、前記陰極線管の映し出す画像の幾何学歪みまた
はコンバーゼンス誤差を検出する検出手段と、複数の制
御量(以下、制御量群と記す)により前記陰極線管の偏
向またはコンバーゼンスを制御する制御手段と、第1の
制御量群の変化に対する前記検出手段の検出結果の変化
を求め、前記第1の制御量群に対する検出結果と目標検
出結果との差の自乗和を求め、前記変化と前記自乗和と
前記第1の制御量群より第2の制御量群を求める第1の
行程と、前記第2の制御量群を前記第1の制御量群とし
て前記第1の行程を繰り返し、前記自乗和が最小になる
ように制御量群を求める第2の行程と、前記第1の行程
および第2の行程で処理を行う処理手段とを備える。 【0033】 【作用】前記した構成により本発明の陰極線管制御装置
によれば、コンバーゼンスの制御方法または偏向の制御
方法による影響の受けない自動的なコンバーゼンス及び
幾何学調整、また、自動調整中に一度調整が終わった調
整点が、他の調整点での調整中に狂ってくることのない
自動的なコンバーゼンス及び幾何学調整を達成する。 【0034】また、前記した構成により本発明の陰極線
管制御装置は、コンバーゼンスの制御方法または偏向の
制御方法による影響の受けない自動的なコンバーゼンス
及び幾何学調整、また、自動調整中に一度調整が終わっ
た調整点が、他の調整点での調整中に狂ってくることの
ない自動的なコンバーゼンス及び幾何学調整を達成す
る。また、検出点と調整点の位置(または制御範囲)の
影響の受けない自動的なコンバーゼンス及び幾何学調整
を達成する。 【0035】 【実施例】 (実施例1)図1は本発明の第1の実施例における陰極
線管制御装置のブロック図を示すものである。本実施例
では陰極線管制御装置を用いてシャドウマスク型インラ
イン電子銃配置の陰極線管における3つの電子ビームの
コンバーゼンスを自動的に行う場合を例に説明する。 【0036】図1において101は図示しない陰極線管
の表示画面上における特定位置のコンバーゼンス誤差を
検出する検出器である。102は検出器101が検出し
た検出量を後述するマイクロプロセッサ120に与える
ためにデジタルのデータに変換するA/D変換回路であ
る。120は後述する演算手段104、偏微分係数行列
演算手段103、偏微分係数行列記憶手段105、制御
量群記憶手段106を含み各手段がそれぞれの機能を実
現するために必要な制御を行う処理手段としてのマイク
ロプロセッサである。 【0037】103はマイクロプロセッサ120に含ま
れており、A/D変換回路102により受け取ったデジ
タルのデータから、後述する演算手段104が制御補正
量を演算する際に用いる偏微分係数行列Jを求める偏微
分係数行列測定手段である。105はマイクロプロセッ
サ120に含まれており、偏微分係数行列測定手段10
3により測定された偏微分係数行列Jを記憶する偏微分
係数行列記憶手段である。104はマイクロプロセッサ
120に含まれており、A/D変換回路102により変
換されたデジタルのデータを数列eとし、偏微分係数行
列記憶手段105から偏微分係数行列Jをとりだし後述
する方法で連立一次方程式を構成し、それを解く事によ
り制御補正量を求める演算手段である。 【0038】106はマイクロプロセッサ120に含ま
れており、演算手段104により出力された制御補正量
を現在記憶している制御量群に加算し、新たな制御量群
として記憶する制御量群記憶手段である。107はマイ
クロプロセッサ120内の制御量群記憶手段106より
取り出された制御量群より図示しない陰極線管における
コンバーゼンスを制御するデジタルコンバーゼンス回路
である。デジタルバーゼンス回路107は本実施例の動
作の理解を容易にするため次のようなものとする。 【0039】図2はデジタルコンバーゼンス回路107
により提供されるコンバーゼンス調整点の配置を示した
ものである。図2において、調整点は横方向13点、縦
方向13点の計169点としている。垂直線X1〜X1
3と水平線Y1〜Y13の交差するところが調整点であ
る。また、図2において参照符号201を付けた四角内
部の領域は陰極線管における表示画面領域である。図か
らわかるように水平線Y1,Y13上にある調整点、及
び、垂直線X1,X13上にある調整点は表示画面外に
位置しており外挿点と呼ぶことにする。また、外挿点以
外の調整点は表示画面内に位置しており内挿点と呼ぶこ
とにする。従って内挿点の個数は水平方向11点、垂直
方向11点の計121点となる。 【0040】各調整点におけるコンバーゼンスの制御は
赤、青の各色に対応した電子ビームを水平、垂直に移動
させ緑に対応する電子ビームに一致させることにより行
う。従ってデジタルコンバーゼンス回路107は赤の水
平チャンネル、赤の垂直チャンネル、青の水平チャンネ
ル、青の垂直チャンネルの4つのチャンネルを持ってお
り、それぞれのチャンネル毎で補正波形を出力し、表示
画面上での補正が行われる。各チャンネルでの調整量は
制御量群記憶手段106に記憶され、マイクロプロセッ
サ121によりいつでも参照、更新が可能になってい
る。更新されればただちにデジタルコンバーゼンス回路
107により補正波形に反映される。 【0041】図3は検出器101によるコンバーゼンス
誤差の検出点を表示画面領域中、横方向11点、縦方向
11点の計121点としたときの配置を示した図であ
る。参照符号201を付けた四角内部の領域は図2と同
様に表示画面領域を示している。図3において○で示し
た点が検出点であり、点線で示したIy1〜Iy11上
に水平方向に11点づつ配列されている。水平線Iy1
〜Iy11は図2の水平線Y2〜Y12にそれぞれ対応
しており、表示画面において同一直線上になるように配
置されている。また図2の各内挿点と図3の各検出点は
表示画面上で一致するように配置されている。 【0042】デジタルコンバーゼンス回路107におけ
る調整点のうち11点の内挿点が検出器101の検出点
と位置が一致する必要があるのは後述する(数7)の解
が一意に定まる必要があるからである。デジタルコンバ
ーゼンス回路107の各調整点における制御の及ぶ範囲
を工夫することにより、必ずしも調整点と検出点が一致
してなくても(数7)の解が一意に定まるようにするこ
とが可能である。 【0043】以上のように構成した陰極線管制御装置に
おいて自動的なコンバーゼンスを実現するのに用いる行
程を説明する。動作の理解を容易にするために特定の検
出点が並んだ1水平ラインにおける赤の水平チャンネル
のコンバーゼンスを行う場合を例に説明する。 【0044】本実施例で用いる行程では検出器101に
よりコンバーゼンスの検出をおこなう検出点が表示画面
上の1水平ラインに11点あり、また、デジタルコンバ
ーゼンス回路107によりコンバーゼンスの調整が可能
な調整点も表示画面上に1水平ラインに11点と一致し
ているが、一般的に調整点と検出点が一致している事が
条件となる。 【0045】図4は検出点の並んだ特定の1水平ライン
における赤の水平方向のコンバーゼンスの状態を表わし
た模式図である。縦軸は赤の緑に対するコンバーゼンス
誤差の検出器101の検出値を表わしている。横軸は水
平ラインにおける水平位置を表わし、横軸上の11個の
点は検出点を表わしている。図中のe1〜e11は検出
器101による各11点の検出点におけるコンバーゼン
ス誤差の検出値を表わしている。e1〜e11をまとめ
て以下のように記述する。 【0046】 【数3】 【0047】図5はデジタルコンバーゼンス回路107
による図4に示した1水平ラインに対応する調整点の調
整量の状態を示した模式図である。図中のx1〜x11
は各調整点における調整量であり、制御量群記憶回路1
06に記憶されている。x1〜x11をまとめて以下の
ように記述する。 【0048】 【数4】 【0049】図1の構成より調整量xを変化させれば検
出値eは変化するのは明らかである。そこでそれぞれの
検出値e1,e2,..,e11は調整量xを変数とす
る関数であるとして次のように記述する。 【0050】 【数5】【0051】また関数f1,f2,..,f11をまと
めて 【0052】 【数6】 【0053】のように記述すれば、(数5)は単に次の
ように記述しても同義である。 【0054】 【数7】 【0055】電子ビームのコンバーゼンスを各検出点で
所定の状態にあわせるといった場合、(数7)の左辺に
適当な定数を代入し、解が求まれば調整量xが決定され
る。(数7)の連立方程式は変数xのeに与える影響が
互いに関係を持たない場合解が求まることが知られてい
る。本実施例のような各電子ビームのコンバーゼンスを
行う場合、左辺に0を代入し(数7)を解けばよい。 【0056】図6は(数7)を解く際にニュートン法を
当てはめた時の手順をフローチャートにしたものであ
る。図6に示した手順を用いれば関数fそのものを決定
しなくても(数5)の解xを求めることが可能である。
701はループカウンタiを初期化するルーチン、70
2は制御量群記憶回路に調整量xの初期値 【0057】 【数8】 【0058】をセットするルーチンである。セットした
初期値にしたがってデジタルコンバーゼンス回路107
により補正波形がつくられる。 【0059】703はコンバーゼンス誤差の検出を行う
ルーチンである。また、調整量xが特定の状態xiのと
きのコンバーゼンス誤差を 【0060】 【数9】 【0061】と記述する。704は収束判定を行う分岐
である。コンバーゼンス誤差e1,e2,..,e11
の中で最大最小値を求めその差があらかじめ定めておい
た値ε以下になったとき収束したと判断し(ミニマック
ス判定)、コンバーゼンス調整を終了する。705は調
整量xについての偏微分係数行列Jの測定を行うルーチ
ンである。偏微分係数行列Jは各変数x1,x
2,..,x11の変化に対するfの変化の割合の事で
あり、xの要素x1,x2,..x11、fの要素f1
(x),f2(x),..,f11(x)を用いて行列として
書くと次式の様になる。 【0062】 【数10】 【0063】また、調整量xが特定の状態xiのときの
偏微分係数行列Jを特に 【0064】 【数11】 【0065】と記述する。前記偏微分係数行列を求める
手順は後述する。706は調整量xに対する補正量uを
演算するルーチンである。補正量uは次式を満たすよう
な値である。 【0066】 【数12】 【0067】(数12)において右辺にあるxiは調整
量xの現在の値。左辺は新たな調整量の値をさしてい
る。ルーチン703で検出したコンバーゼンス誤差ei
及び補正量uを次のようにベクトル記号を用いて表わ
す。 【0068】 【数13】【0069】以上のf(xi)と、ルーチン705で測定
した偏微分係数行列Jiより、次の連立方程式を解いて
補正量uを演算する。 【0070】 【数14】 【0071】補正量uは後述するルーチンで現在の調整
量xiに加算される。707はルーチン706で求めた
補正量uを現在の調整量xiに加算させ新しい調整量を
求め、デジタルコンバーゼンス回路107を通して出力
するルーチンである。708はループカウンタiをイン
クリメントするルーチンである。709はループカウン
タiとループ回数制限値imaxとを比較し、iがループ回
数制限値imaxより小さければ上記の処理を継続し、そ
うでなければ収束しなかったとして位置水平ラインの特
定チャンネルのコンバーゼンス調整を終了する分岐であ
る。以上が1水平ラインにおけるコンバーゼンスを行う
場合での手順である。ループ回数制限値ima xは実際に
収束するまでの平均反復回数より数割多めの値を設定す
る。 【0072】以上のようにして各調整点の並んだ1水平
ラインのコンバーゼンスを行う。内挿点は垂直方向に1
1点あるのでこれを各垂直方向の11点について同様に
繰返すことにより表示画面の内挿点におけるコンバーゼ
ンスを終了する。また、外挿点の処理は内挿点の制御量
群から演算処理を行い外挿を行う。以上の処理を各コン
バーゼンスのチャンネル毎に行い画面全体のコンバーゼ
ンスを得る。 【0073】各チャンネル間でのクロストークによる影
響を低減するために上記した画面全体のコンバーゼンス
の処理を繰り返すことによって更にコンバーゼンスの精
度を上げてもよい。 【0074】前記偏微分係数行列の測定について図7を
用いて説明する。図7は偏微分係数行列を測定する手順
を示したフローチャートである。801はどの調整量を
操作するか決めるカウンタn(1≦n≦11)に初期値と
して1を代入するルーチンである。802はカウンタn
に対応する調整量の値を保存するルーチンである。保存
場所をtmpという名前で表わしている。803はカウ
ンタnの値に対応する調整量xnからあらかじめ定めて
おいた値Δxの2分の1を引いた値を新たなxnとする
ルーチンである。式で表わすと次式のようになる。 【0075】 【数15】 【0076】(数15)において矢印←は代入を表わ
す。Δxはどのような値が適当なのかは具体的な判断基
準はないが、偏微分係数行列が正確に測定可能な程小さ
く、尚且つ検出ノイズなどの影響が受けにくくなる程度
に大きくなくてはいけない。xnに代入された値はただ
ちにデジタルコンバーゼンス回路107によって補正波
形に反映され、表示画面上のコンバーゼンスに影響を及
ぼす。804は検出器101によって1水平ライン分の
検出点におけるコンバーゼンスを検出するルーチンであ
る。検出した値を(数16)のように記述する。 【0077】 【数16】 【0078】805はカウンタnの値に対応する調整量
xnからルーチン803で用いた値Δxを加算し、前記
加算の結果を新たなxnとするルーチンである。 【0079】 【数17】 【0080】xnに代入された値はただちにデジタルコ
ンバーゼンス回路107によって補正波形に反映され、
表示画面上のコンバーゼンスに影響を及ぼす。806は
検出器101によって1水平ライン分の検出点における
コンバーゼンスを検出するルーチンである。検出した値
を 【0081】 【数18】 【0082】と記述する。807は上記の検出結果(数
17)、(数18)と、Δxから調整量の変化に対する
コンバーゼンスの変化量を次式より求めるルーチンであ
る。 【0083】 【数19】 【0084】808はtmpに保存しておいた値をxn
に戻すルーチンである。809はカウンタnをインクリ
メントし次の調整量を以降の操作対象にするルーチンで
ある。810は分岐であり、カウンタnが(数20)を
満たせばカウンタnに対応する調整量が存在するという
ことでルーチン801に分岐し以上の手順を繰り返す。 【0085】 【数20】 【0086】カウンタnが(数20)を満たさなかった
場合、偏微分係数行列の測定を終了する。 【0087】以上のように本実施例によれば、調整量の
変化に対する各検出値の変化を偏微分係数行列として調
べ、検出値が所定の状態になるよう反復を繰り返すの
で、デジタルコンバーゼンス回路107の制御量群によ
る電子ビームの影響が表示画面の他の検出点に及んでい
てもコンバーゼンスの自動補正が可能となる。 【0088】 ただし各制御量x1,...,x11の
検出値eに与える影響が互いに関係を持たないように、
即ち、線形独立であるように(数7)の解が一意に定ま
るようにすることが必要である。例えば、デジタルコン
バーゼンス回路107における調整点のうち11点の内
挿点が検出器101の検出点と位置が一致するように、
デジタルコンバーゼンス回路107及び検出器101を
構成する。 【0089】また、測定した偏微分係数行列Jが常に正
則で数学的に(数7)の解が一意に定まるように図1の
構成がなされてなければならない。 【0090】(実施例2)図8は本発明の第2の実施例
における陰極線管制御装置のブロック図を示すものであ
る。第2の実施例では陰極線管制御装置を用いてシャド
ウマスク型インライン電子銃配置の陰極線管における3
つの電子ビームのコンバーゼンスを自動的に行う場合を
例に説明する。なお、図8において第1の実施例の構成
で用いたものと同一のものは同じ参照符号を付けて詳細
な説明は省略する。 【0091】101は図示しない陰極線管の表示画面上
における特定位置のコンバーゼンス誤差を検出する検出
器であり、第1の実施例の図1に記載したものと同一の
ものである。102は検出器101が検出した検出量を
後述するマイクロプロセッサ121に出力するためにデ
ジタルのデータに変換するA/D変換回路である。12
1は後述する演算手段104、偏微分係数行列演算手段
103、偏微分係数行列記憶手段105、制御量群記憶
回路106、調整点数変換手段901を含み各手段がそ
れぞれの機能を実現するために必要な制御を行う処理手
段としてのマイクロプロセッサである。 【0092】103はマイクロプロセッサ121に含ま
れており、A/D変換回路102により変換されたデジ
タルのデータから、後述する演算手段104が補正デー
タを演算する際に用いる偏微分係数行列Jを求める偏微
分係数行列測定手段である。105はマイクロプロセッ
サ121に含まれており、偏微分係数行列測定手段10
3により測定された偏微分係数行列Jを記憶する偏微分
係数行列記憶手段である。104はマイクロプロセッサ
121に含まれており、A/D変換回路102より受け
取ったデジタルのデータを数列eとし、偏微分係数行列
記憶手段105から偏微分係数行列Jをとりだし第1の
実施例と同様にして連立一次方程式を解きその解を制御
補正量として出力する演算手段である。 【0093】106はマイクロプロセッサ121に含ま
れており、演算手段104により出力された制御補正量
を現在記憶している制御量群に加算し、新たな制御量群
として記憶する制御量群記憶手段である。 【0094】901はマイクロプロセッサ121に含ま
れており、制御量群記憶手段106より制御量群を受取
り、また、表示画面の画面振幅、画面位置情報を貰い調
整点位置を可変させ、常に検出器101の検出点とコン
バーゼンスの調整点が演算手段104、および偏微分係
数行列測定手段105にとって仮想的に一致するように
制御量の個数を変換する調整点数変換手段である。90
7はマイクロプロセッサ内の調整点数変換手段901に
よって変換された制御量群を受取り、図示しない陰極線
管におけるコンバーゼンスを制御するデジタルコンバー
ゼンス回路である。 【0095】デジタルコンバーゼンス回路907は複数
の調整点(制御点)を持ち、その調整点における制御量
を変化させることで陰極線管の表示画面上の調整点にお
けるコンバーゼンスの独立な補正が可能である。 【0096】本実施例の第1の実施例との構成上の違い
はデジタルコンバーゼンス回路の調整点数が違っている
ことと、制御量群記憶手段106の後に調整点数変換手
段901が加わっていることである。 【0097】図9はデジタルコンバーゼンス回路907
の調整点の配置を示したものである。図9において、垂
直線X1〜X15と水平線Y1〜Y13の交差するとこ
ろが調整点であり、横方向15点、縦方向13点の計1
95点の調整点がある。第1の実施例における図2のデ
ジタルコンバーゼンス回路107と水平方向の調整点数
が異なっていることを除けば同じものである。201を
付けた四角内部の領域は陰極線管における表示画面領域
を示している。 【0098】第1の実施例のときと同様、表示画面外に
位置している調整点を外挿点と呼び、それ以外の調整点
は内挿点と呼ぶ。内挿点の個数は水平方向13点、垂直
方向11点の計143点となる。 【0099】図10は調整点数変換手段901による調
整点数の変換の様子を示した模式図である。 【0100】図10においてIyNは図3の水平線Iy
1〜Iy11の任意の一つを表わしており点線上に配置
された黒点は検出器101による検出点の水平位置を表
わしている。YN、及びYiNは図9の水平線Y1〜Y
13のひとつに対応している。ただし、YiNは調整点
数変換手段901によって変換された仮想調整点を表わ
しており、Xi1〜Xi11は各仮想調整点における仮
想調整量を表わしている。また、YNはデジタルコンバ
ーゼンス回路907による実際の調整点を表わしてお
り、Xr1,..,Xr15はデジタルコンバーゼンス
回路907に与えられる調整量である。各仮想調整量X
i1,..,Xi11は調整点数変換手段901によっ
て図10のように重み付け加算処理されXr1,..,
Xr15が定められる。重み付けを行う各係数の値を画
面振幅や画面位置情報に従って変化させることにより仮
想調整点の位置を一定に保つ。 【0101】以上のように構成した陰極線管制御装置に
おいて自動的なコンバーゼンスを実現するのに用いる行
程を説明する。動作の理解を容易にするために特定の検
出点が並んだ1水平ラインにおける赤の水平チャンネル
のコンバーゼンスを行う場合を例に説明する。 【0102】本実施例は第1の実施例と違い検出器10
1の検出点とデジタルコンバーゼンス回路907の調整
点が一致していないが、演算手段104および偏微分係
数測定手段103からみれば、調整点数変換手段901
を通しているので第1の実施例と全く同様な行程でコン
バーゼンスの自動調整を行う。 【0103】以上により本実施例によれば制御点変換手
段を用いることにより検出器101の検出点とデジタル
コンバーゼンス回路907の調整点が一致してなくても
第1の実施例と同様な行程でコンバーゼンスの自動調整
が可能となる。 【0104】また、表示画面の映像信号の画面振幅や画
面位置に応じて制御点変換手段の仮想制御位置を変化さ
せることにより常に安定したコンバーゼンスの自動制御
が可能となる。 【0105】(実施例3)図11は本発明の第3の実施
例における陰極線管制御装置のブロック図である。第3
の実施例では第1の実施例と同様に陰極線管制御装置を
用いてシャドウマスク型インライン電子銃配置の陰極線
管における3つの電子ビームのコンバーゼンスを自動的
に行う場合を例に説明する。また、図11において第1
の実施例の構成で用いたものと同一のものは同じ参照符
号を付けて詳細な説明は省略する。 【0106】101は図示しない陰極線管の表示画面上
における特定位置のコンバーゼンス誤差を検出する検出
器である。第1の実施例で用いた図1の検出器と同等の
ものである。102は検出器101が検出したデータを
デジタルのデータに変換するA/D変換回路であり、第
1の実施例で用いた図1のA/D変換回路と同等のもの
である。122はA/D変換回路102により変換され
たデータから、後述する制御量群記憶回路106に与え
る制御量群を演算するマイクロコンピュータである。1
03はマイクロプロセッサ122に含まれており、A/
D変換回路102により変換されたデジタルのデータか
ら、後述する演算手段104が補正データを演算する際
に用いる偏微分係数行列Jを求める偏微分係数行列測定
手段である。 【0107】105はマイクロプロセッサ122に含ま
れており、偏微分係数行列測定手段103により測定さ
れた偏微分係数行列Jを記憶する偏微分係数行列記憶手
段である。104はマイクロプロセッサ122に含まれ
ており、A/D変換回路102より受け取ったデジタル
のデータの自乗和が最小になるように、偏微分係数行列
記憶手段105から取り出した偏微分係数行列Jを用い
て後述する方法より連立方程式を立てこれを解いてその
解uを制御補正量として出力する演算手段である。 【0108】106はマイクロプロセッサ121に含ま
れており、演算手段104により出力された制御補正量
を現在記憶している制御量群に加算し、新たな制御量群
として記憶する制御量群記憶手段である。901はマイ
クロプロセッサ121に含まれており、制御量群記憶手
段106より制御量群を受取り、検出器101の検出点
とコンバーゼンスの制御点が演算手段104、および偏
微分係数行列測定手段105にとって仮想的に一致する
ように制御量群の制御点を変換する制御点変換手段であ
る。1207はマイクロコンピュータ121により出力
された制御量群から図示しない陰極線管におけるコンバ
ーゼンスを制御するデジタルコンバーゼンス回路であ
る。 【0109】図12はデジタルコンバーゼンス回路90
7により提供されるコンバーゼンス調整点の配置を示し
たものである。図12において、調整点は横方向9点、
縦方向13点の計117点としている。垂直線X1〜X
13と水平線Y1〜Y9の交差するところが調整点であ
る。201を付けた四角内部の領域は陰極線管における
表示画面領域を示している。内挿点の個数は水平方向7
点、垂直方向11点の計77点となる。本実施例と第1
の実施例との構成における相違はデジタルコンバーゼン
ス回路1207の制御量の個数(調整点数)が違う事で
ある。したがって本実施例では、第1の実施例のような
制御量群を直接変数とする非線型方程式を検出量の数だ
け用意しても未知数と方程式の数が一致せず連立方程式
の解を求めることができない。 【0110】以上のように構成した陰極線管制御装置に
おいて自動的なコンバーゼンスを実現するのに検出値と
非線型方程式の差の2乗和が最小になるという条件で連
立方程式を構成する。 【0111】動作の理解を容易にするために特定の検出
点が並んだ1水平ラインにおける赤の水平チャンネルの
コンバーゼンスを行う場合を例に説明する。デジタルコ
ンバーゼンス回路1207に与える調整量を、 【0112】 【数21】 【0113】で表わす。第1の実施例のときと同様、調
整量xが特定のある値になっているときを、 【0114】 【数22】 【0115】と添え字を付けて表わす。各検出点で検出
される検出値は緑の電子ビームと赤の電子ビームの差で
あり、各検出点での目的電子ビーム位置f(xg)とし、
赤の電子ビーム位置をf(x)として検出値を次式で表わ
すようにする。 【0116】 【数23】 【0117】調整量xiに補正量uを足し電子ビーム位
置を補正して赤の電子ビーム位置を目的電子ビーム位置
に近付ける事を考える。 【0118】調整量xiに補正量uを足したときの赤の
電子ビーム位置を表わす関数をテーラー展開すると、 【0119】 【数24】 【0120】となり、fの高次偏微分の項を省略する
と、 【0121】 【数25】 【0122】となる。(数23)の目的電子ビーム位置
と(数25)の赤の電子ビーム位置の差の自乗和εは次
式で表わされる。 【0123】 【数26】 【0124】(数26)に(数25)を代入し、xがx
iの時の(数23)を代入すれば 【0125】 【数27】 【0126】となる。(数27)を最小にするuは次の
連立一次方程式の解となることが一般的に証明されてい
る。 【0127】 【数28】 【0128】上式でJiは各調整量に対する赤の電子ビ
ーム位置の変化の割合を示した行列であるが、赤の電子
ビーム位置の変化が実際に測定できない場合(数23)
より次式にて測定が可能になる。 【0129】 【数29】 【0130】(数25)のところで高次偏微分の項を省
略しているので(数28)を解いて得られた調整量から
(数28)を解くことを繰り返して自乗和εが所定の値
εより小さくなった時の値を最終的な調整量としてい
る。 【0131】図13は上記の処理をフローチャートにし
たものである。1401はループカウンタiに初期値0
をいれるルーチンである。1402はコンバーゼンス誤
差を検出するルーチンである。1403はルーチン14
02で検出したコンバーゼンス誤差から自乗和εiを算
出するルーチンである。1404はルーチン1403で
算出した自乗和εiと所定の値εを比較して、εの方が
大きければコンバーゼンス補正は十分としてコンバーゼ
ンス調整の処理を終了し、そうでなければ次の処理に移
る収束判定の分岐である。 【0132】1405は偏微分係数を測定するルーチン
である。前記偏微分係数の測定法は第1の実施例に記述
したものと同様である。1406は(数28)を解き補
正量uを求めるルーチンである。1407はルーチン1
406で求めた補正量uを調整量xiに加算し新たな調
整量を出力するルーチンである。出力された調整量はた
だちにデジタルコンバーゼンス回路1207によって補
正波形に反映され、表示画面上のコンバーゼンスに影響
を及ぼす。 【0133】1408はループカウンタiをインクリメ
ントするルーチンである。1409はループカウンタi
がループ回数制限値imaxに達していたらループを抜け
コンバー調整の処理を終了する分岐である。 【0134】上記のフローチャートに従って各調整点の
並んだ1水平ラインのコンバーゼンスを行う。内挿点は
垂直方向に11点あるのでこれを各垂直方向の11点に
ついて同様に繰返すことにより表示画面の内挿点におけ
るコンバーゼンスを終了する。また、外挿点の処理は内
挿点の制御量から演算処理を行い外挿を行う。 【0135】以上の処理を各コンバーゼンスのチャンネ
ル毎に行い画面全体のコンバーゼンスを得る。 【0136】各チャンネル間でのクロストークによる影
響を低減するために上記した画面全体のコンバーゼンス
の処理を繰り返すことによって更にコンバーゼンスの精
度を上げてもよい。 【0137】以上のように本実施例によれば、調整量の
変化に対する各検出値の変化を偏微分係数行列として調
べ、検出値の自乗和が小さくなるように反復を繰り返す
ので、デジタルコンバーゼンス回路1207の調整点と
検出器101の検出点の数が一致していなくても、また
調整点の及ぶ範囲が検出器101の複数の検出点に及ん
でいても自動的なコンバーゼンス調整が可能となる。 【0138】 ただし検出点と調整点の位置関係または
実施例を構成する各回路及び装置が、前記した様に各調
整量x1,....,x7が検出値eに与える影響が互
いに影響を持たないように、即ち線形独立であるように
なされてなくてはならない。例えば、デジタルコンバー
ゼンス回路1207における調整点の内7点の内挿点が
検出器101の検出点と位置が一致するように、デジタ
ルコンバーゼンス回路1207及び検出器101を構成
する。 【0139】また、検出したコンバーゼンス誤差から自
乗和εiを最小にしたときの各制御量の取り得る値が一
意に定まるように調整点と検出点の位置関係がなされて
なければならない。 【0140】なお、第1、第2、第3の実施例において
シャドウマスク型インライン電子銃配置の陰極線管にお
ける3つの電子ビームのコンバーゼンスを自動的に行う
場合を例に説明したが、これは本発明の限定を意図する
ものでなく他の形式の陰極線管における電子ビームの偏
向制御に応用可能なことはいうまでもない。 【0141】また、第1、第2、第3の実施例において
検出器101は各電子ビームの2次元的位置を知る必要
は特になくコンバーゼンス誤差が検出可能なものなら十
分である。もちろん各電子ビームの2次元的位置を検出
し、その各値を演算処理し、コンバーゼンス誤差を出す
ようなものでも良い。検出器101は陰極線管に含まれ
るもの、陰極線管の外部にあるものにかかわらずどのよ
うな構成、方法、手段でも良く、特に限定しない。ま
た、いかなる周知、未知の方法を用いても構わない。 【0142】また、第1、第2、第3の実施例おいて1
07、907、1207はデジタルコンバーゼンス回路
としたが従来例のところで記述したアナログコンバーゼ
ンス回路を用いてもよいし、その他のいかなる手段を用
いたものでも良い。ただし検出点と調整点の位置関係ま
たは構成する各回路及び装置が、各調整量の検出値eに
与える影響に関して互いに関係を持たないように、即ち
線形独立であるようになされてなくてはならない。 【0143】また、第1、第2の実施例において分岐7
04の収束判定で、ミニマックス判定を行っていたが、
反復法を用いた処理においての収束判定は一般的課題で
あり、対象物の特性があらかじめ解っていれば対象物の
特性に合った収束判定条件を選ぶのがよい。例えば他
に、 1.「コンバーゼンス誤差e1,e2,..,e11の
2乗和σeと、あらかじめ定めておいた値εを比較して
σe≦εになったとき収束したと判断する(最小自乗判
定)」 2.「隣り合う検出点におけるコンバーゼンス誤差e1
−e2,e2−e3,..,e10−e11のそれぞれ
がすべてあらかじめ定めておいた値β以下になっている
とき収束したと判断する」 等があげられ、これらの条件を組み合わせて用いても良
い。 【0144】また、第1、第2の実施例において(数1
4)の意味は数学的に下記のニュートン法の式と同義で
ある。 【0145】 【数30】 【0146】(数14)を用いることにより(数30)
における偏微分係数行列Jの逆行列を求める処理を省略
可能であるが、もちろん(数13)を用いて演算処理を
行ってもよい。 【0147】また、第1及び第3の実施例において図6
及び図13のフローチャートにおいて実際に実施する場
合、安定な収束に必要なための特種処理を行った方が良
い場合がある。例えば、 1.安定に収束させるために次式のような、 【0148】 【数31】 【0149】リーク係数γ(0<γ<1)を補正量uの
各要素に掛ける。 2.補正量uの値にリミッタλ(0<λ)を設け補正量
uの絶対値がλを越えないようにする。 【0150】3.補正量が反復を繰り返す度に大きくな
るならば初期値を変えて調整を初めからやり直す。 【0151】4.偏微分係数行列測定結果より行列の正
則性の判断を行う。などが処理として上げられる。 【0152】また、加算して得た調整量xがデジタルコ
ンバーゼンス回路107またはデジタルコンバーゼンス
回路907のレンジを越えないように上限加減のリミッ
ト処理を行ってもよい。 【0153】また、第1及び第2の実施例において偏微
分係数行列の測定の際、1水平ライン分全ての検出点に
おけるコンバーゼンスを測定したが、それぞれの調整点
における変化の影響の検出可能な検出点がわかっている
ならば他の検出点の検出を省略して調整時間の短縮を図
ってもよい。その際偏微分係数行列Jが3重対角行列に
なるならば(数7)を解く処理の簡略化及び時間の短縮
化が数学的に可能となる。対角行列になれば1変数のニ
ュートン法になり、更に処理の簡略化及び時間の短縮化
が可能になる。 【0154】また、第1の実施例において図6のルーチ
ン705で偏微分係数行列の測定を反復を繰り返す度に
やりなおしているが、関数f(x)の非線型の程度が少な
い場合等、偏微分係数行列の測定結果をあとの反復時に
も流用することで自動調整に要する時間を短縮してもよ
い。 【0155】同様に第2の実施例においても図10のフ
ローチャート1105の偏微分係数行列の測定を同様に
処理してもよい。 【0156】また、第1、第2、第3の実施例において
1水平ライン毎にコンバーゼンスの測定及び補正を行っ
ているが、コンバーゼンスの検出、補正値の出力等各ラ
インにおける処理で並列化可能なところは記憶手段を設
けることで並列化を行い、処理時間の短縮化を図っても
よい。 【0157】また、第1、第2、第3の実施例において
1水平ライン毎にコンバーゼンス調整を行っているが、
複数ラインにまたがったコンバーゼンスの調整を行った
り、デジタルコンバーゼンス回路の他のチャンネルの調
整も同時に行ってもよい。 【0158】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子ビームまたは偏向の制御方法による影響の受けない
自動的なコンバーゼンス及び幾何学調整を行う陰極線管
制御装置、また、自動調整中に一度調整が終わった調整
点が他の調整点での調整中に狂ってくることのない自動
的なコンバーゼンス及び幾何学調整をおこなう陰極線管
制御装置、また、検出点と調整点の位置(または制御範
囲)の影響の受けない自動的なコンバーゼンス及び幾何
学調整を行う陰極線管制御装置を提供することが可能と
なり、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施例における陰極線管制御装
置のブロック図 【図2】同実施例のコンバーゼンス調整点の配置図 【図3】同実施例のコンバーゼンス誤差検出点の配置図 【図4】同実施例の1水平ラインにおける赤の水平方向
のコンバーゼンス誤差の状態を表わした図 【図5】同実施例の1水平ライン上の調整点の調整量の
状態を示した図 【図6】同実施例の非線型方程式を解くフローチャート 【図7】同実施例の偏微分係数行列を解くフローチャー
ト 【図8】本発明の第2の実施例における陰極線管制御装
置のブロック図 【図9】同実施例のコンバーゼンス調整点の配置図 【図10】同実施例の調整点数変換手段901による調
整点数の変換の様子を示した図 【図11】本発明の第3の実施例における陰極線管制御
装置のブロック図 【図12】同実施例のコンバーゼンス調整点の配置図 【図13】同実施例の非線型方程式を解くフローチャー
ト 【図14】第1の従来例の陰極線管制御装置のブロック
図 【図15】第1の従来例におけるインデックス蛍光体の
配置を示す図 【図16】第1の従来例におけるインデックス蛍光体の
形状を示す図 【図17】第2の従来例の陰極線管制御装置のブロック
図 【図18】第2の従来例における検出点の設定位置とコ
ンバーゼンス誤差の量を示す図 【図19】第2の従来例における2元高次関数の各項に
対応する水平補正関数と補正名称とを示す図 【符号の説明】 2 係数演算回路 3 マイクロプロセッサ 4 波形パラメータROM 5 演算用RAM 6 補正データメモリ 7 PLLタイミングジェネレータ 8 垂直内挿演算回路 9 D/Aコンバータ 40 陰極線管 43 インデックス蛍光体が塗布されたシャドウマスク 44 コンバーゼンスヨーク 46 偏向ヨーク 52 波形発生器 66 処理装置 101 検出器 102 A/D変換回路 103 偏微分係数行列測定手段 104 演算手段 105 偏微分係数行列記憶手段 106 制御量群記憶手段 107 デジタルコンバーゼンス回路 120 マイクロプロセッサ 121 マイクロプロセッサ 123 マイクロプロセッサ 201 表示画面領域 701 ループカウンタiの初期化を行うルーチン 702 調整量xに初期値を設定するルーチン 703 コンバーゼンス誤差の検出を行うルーチン 704 収束判定の分岐 705 偏微分係数行列の測定を行うルーチン 706 連立方程式を解き調整量uを求めるルーチン 707 調整量xiに補正量uを加算し、調整量として
出力するルーチン 708 ループカウンタiをインクリメントするルーチ
ン 709 ループ回数判定の分岐 801 カウンタnの初期化を行うルーチン 802 カウンタnに対応する調整量xnを保存するル
ーチン 803 カウンタnの値に対応する調整量xnの値から
あらかじめ定めておいた値Δxの2分の1を引き、引い
た結果を新たなxnとする処理を行うルーチン 804 コンバーゼンスの検出を行うルーチン 805 カウンタnの値に対応する調整量xnからルー
チン803で用いた値Δxを加算し、前記加算の結果を
新たなxnとするルーチン 806 コンバーゼンスの検出を行うルーチン 807 測定結果の演算及び保存を行うルーチン 808 保存しておいたカウンタnに対応する調整量x
nの復帰を行うルーチン 809 カウンタnのインクリメントを行うルーチン 810 カウンタnが最後の調整量xnを越えたかどう
かを調べる分岐 901 調整点数変換手段 907 デジタルコンバーゼンス回路 1207 デジタルコンバーゼンス回路 1401 ループカウンタiの初期化を行うルーチン 1402 コンバーゼンスの検出を行うルーチン 1403 コンバーゼンスの自乗和εiを算出するルー
チン 1404 収束判定の分岐 1405 偏微分係数行列の測定を行うルーチン 1406 連立方程式を解いて調整量uを求めるルーチ
ン 1407 調整量xiに補正量uを加算し、調整量とし
て出力するルーチン 1408 ループカウンタiをインクリメントするルー
チン 1409 ループ回数判定の分岐 1606 インデックス蛍光体 1608、1609 テスト信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−24186(JP,A) 特開 平5−244615(JP,A) 特開 平5−300528(JP,A) 特開 平6−276532(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/28

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 陰極線管と、前記陰極線管の映し出す画
    像の幾何学的歪みまたはコンバーゼンス誤差を検出する
    検出手段と、複数の制御量(以下制御量群と記す)によ
    り前記陰極線管の偏向またはコンバーゼンスを制御する
    制御手段と、第1の制御量群の変化に対する前記検出手
    段の検出結果の変化を求め、前記第1の制御量群に対す
    る検出結果と目標検出結果との差の自乗和を求め、前記
    変化と前記自乗和と前記第1の制御量群より第2の制御
    量群を求める第1の行程と、前記第2の制御量群を前記
    第1の制御量群として前記第1の行程を繰り返し、前記
    自乗和が最小になるように制御量群を求める第2の行程
    と、前記第1の行程及び第2の行程で処理を行う処理手
    段とを備えたことを特徴とする陰極線管制御装置。
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