JP3373578B2 - 磁気共鳴画像装置 - Google Patents
磁気共鳴画像装置Info
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Description
磁気共鳴画像装置(以下「MRI」という)に関する。
する物理量であるため、これを観測することは、血行障
害をはじめとする腫瘍等の診断、負荷試験(加温)によ
る体内温度変化のモニタに有用であることが知られてい
る。従って、体温計測、組織温度計測、ハイパーサーミ
ア等幅広い分野において生体内部の温度分布を非侵襲的
に測定する方法の開発が強く望まれている。
試みの一つとして、以下に示す核磁気共鳴信号(以下
「NMR信号」という)の温度依存パラメータを用いる
方法が知られている。 (1)M0 :熱平衡磁化 熱平衡磁化M0 は、次式に示されるように温度に反比例
することが知られている。
0 の温度勾配は、40℃において−0.36[%/K]
となるため、M0 の変化から温度を推定することができ
る。 (2)T1 :縦緩和時間 分子運動速度をプロトンの位置に関する相関関数の時定
数τc で定量化した場合に、T1 は次式で近似的に表さ
れる。
1 の温度勾配は、40゜Cにおいて2.2%/Kと、M
0 に比べて温度に対する感度が高いパラメータとなって
いる。 (3)T2 :横緩和時間 横緩和時間T2 は、次式のような温度の関数として示さ
れる。
から温度変化分(T−T0 )は、以下のように求めるこ
とができる。
に測定にNMR信号の温度依存パラメータを用いる方法
が種々知られている。しかしながら、熱平行磁化に基づ
いて温度計測を行う方法では、温度勾配が非常に小さい
ため、高分解能、高精度を得るために、極めて厳密な測
定を行う必要があった。
度計測を行う方法では、自由水及び結合水の温度依存
性、結合水の比率等あらかじめ測定するしなければなら
ず、測定自体が煩雑であった。また、これら緩和時間を
数%の精度で求めるためには、システム全体の安定性等
に問題があった。さらに、縦緩和時間の測定には非常に
時間が要していた。
う方法では、(T−T0 )<<T0 ,活性化エネルギー=定
数、であるという仮定を前提としているため、これらの
仮定に基づく誤差を含む可能性があり妥当でなかった。
数としても表され、一般に各組織の粘度の温度依存性が
異なるため、各パラメータの温度依存性が各々の組織に
よって異なり、正確な温度分布を算出することが事実上
不可能であった。
ら行われているものの、生理学的な研究はいまなお発展
の途上であり、脳の機能について不明な点が多いの現実
である。従って、従来より、脳機能の解明のために動物
の脳に電極等を設置し、誘発電位を観測するなどの実験
が一般に行われきた。
子干渉素子(以下「SQUID」という)を用いた磁束
計で観測し、活動部位(電流ダイポール源)を推定する
方法が研究されている。これまでに、この方法を用いて
活動部位を単一電流ダイポール源として推定・表示でき
ることが知られている。しかし、脳の活動部位はそれぞ
れの感覚野における広がりを持っているため、単一の電
流ダイポール源からだけでは脳の機能を細かに把握する
ことが困難である。また、反面、複数電流ダイポールを
一意に算出することが数学的に不可能であるとも言われ
ている。
画像化する試みがなされている。これは、血液中のヘモ
グロビンが酸素と結合している状態では反磁性を示すの
に対して、酸素と切り離された状態では常磁性を示す性
質を利用している。脳の活動が活発になると、多くの酸
素が必要となるため酸素と結合したヘモグロビンが活性
化された部位に供給される。このような部位では、局所
的な磁場の不均一性が変化するため図3に示す磁場の不
均一性を反映したT2*強調画像を撮像するパルスシーケ
ンスを用いることによって、画像強度の変化から脳の発
火部位を把握することができる。これまでに光刺激によ
る第1〜5視覚野あるいは音刺激による第1・2聴覚野
の発火部位の画像化が主に報告されている。
よって変化することが指摘されているため位相画像によ
って脳機能を画像化することができる。しかしながら、
このような画像強度の変化から生体内、特に脳内の生理
機能を診断しようとする場合に、観測される画像強度の
変化は数%程度であるためこのような微小な変化を検出
するには100以上の画像S/Nが必要となり、通常こ
のような画像S/Nを得るためにボクセルサイズを粗く
するなどの方法がとられる。このため十分な空間分解能
を実現することができなかった。また、画像強度の変化
がボクセル内の磁場分布の変化を反映するものであるた
め、ボクセル内で脳の活性化による磁場分布の変化がボ
クセル内で一様である場合にはこの部位を脳の活性部位
として検出することができなかった。
温度分布を非侵襲的に測定にNMR信号の温度依存パラ
メータを用いる方法は種々知られており、理論的には確
認されているが、温度分解能(計測精度)、空間分解
能、画像化時間等の点において、十分な非侵襲温度分布
計測方法は確立されておらず、従って、高速かつ高精度
の温度分布計測を可能とする磁気共鳴画像装置は実現さ
れていなかった。
度分布計測を可能とする磁気共鳴画像装置を提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するために、静磁場中におかれた被検体内の
対象核種を励起すべく高周波磁場を印加した後、前記対
象各種の磁化に読み出し勾配磁場を複数回反転させなが
ら印加させつつ、前記対象核種の磁化に位相エンコード
磁場を印加するパルスシーケンスにより、前記被検体内
から発生した磁気共鳴信号を収集して画像化する磁気共
鳴画像装置において、前記高周波磁場の印加開始時間と
前記磁気共鳴信号の収集開始時間との間隔を異ならせた
2組の前記パルスシーケンスで得られる画像から静磁場
分布を求める手段と、前記静磁場分布を温度変化の前後
で求め、その差をとることにより化学シフト磁場の変化
を求める手段と、前記化学シフト磁場の変化から化学シ
フトの温度依存性に基づいて温度変位を算出する手段と
を具備することを特徴とする磁気共鳴画像装置を提供す
る。
シフトが温度依存性を示すことに注目し、温度によって
変化する化学シフト(周波数)情報を超高速画像収集手
法として知られているEPI(Echo Planar Imaging) を
用いて収集し、得られる画像歪又は濃度値の変化等から
温度又は温度差を算出し、画像を表示する。
ータ収集開始時間までの時間が異なる少なくとも2つの
EPIパルスシーケンスで得られた温度変化の前後の画
像の位相情報から温度又は温度差を算出し、画像を表示
する。
て温度依存性に基づく周波数シフトを検出することで温
度分布を非侵襲的にかつ高速に求め、これを視覚的に画
像化できる。
について説明する。温度(ブラウン運動)に依存する水
素結合強度は、遮蔽定数(化学シフト)に影響を及ぼ
す。このため、水素結合したOH基の化学シフトの変化
を測定することによって温度を知ることができる。純
水、メタノール(CH3 OH;OH基とCH3 基間のシ
フト量)、エチレングリコール(OH−CH2 −CH2
−OH;OH基とCH2 間のシフト量)のOH基の化学
シフトは温度に比例する(−0.01[ppm /℃])こ
とがJ.C.Hindman (J.Chem.Phys.44,4582,1966)、A.L.
Van Geet(Anal.Chem.40-14,2227,1968 Anal.Chem.42-
6,679,1970 )によって実験的に確認されている。ま
た、この温度依存性が組織によらないほぼ一定の値を示
すことが報告されている。そのため、化学シフト情報と
温度との関係を予め測定しておくことによって温度を算
出することが可能となる。
B0 は、次式のように磁石固有の不均一性、並びにサン
プルの帯磁率・形状が異なることに起因して誘起される
成分δB0 と、温度の関数として表される化学シフト磁
場BC (T(r))の和となる。
おける静磁場分布と温度変化後Tに得られる静磁場分布
の差をとることによって温度変化に伴う化学シフト磁場
の変化のみを抽出することができる。
し、化学シフト磁場の温度依存性に基づいて温度変化を
算出することができる。この磁場分布は後述するように
図5、6に示すPhase Mapping パルスシーケンスで得ら
れる位相画像に比例する。
に説明する。 [第1発明]図1は、第1発明の一実施例に係る温度依
存性に基づく化学シフト成分を利用した磁気共鳴画像装
置の構成を示す図である。
場(静磁場)を発生するための主磁石10及び主磁石電
源11と直交するX,Y,Zの3軸方向にそれぞれ線形
の勾配磁場分布を有する勾配磁場を生成するための勾配
コイル12及び勾配コイル電源13と、複数のシムコイ
ルを含むシムコイル14及びシムコイル電源15と、高
周波磁場を印加し、かつ、磁気共鳴信号を検出する高周
波プローブ(多核種の磁気共鳴信号の信号検出可能な様
に調整可)16と、該プローブ16に高周波信号を供給
する送信器17とプローブで検出された磁気共鳴信号を
受信した後検波及び増幅する受信器18と、シーケンス
コントローラ19及び演算部20によって構成される。
また、温熱療法(ハイパーサーミア)用の加温装置21
や加温制御装置22を付加することができる。
説明する。図2は、EPI基本パルスシーケンスの一例
を示した図である。このとき、得られた画像データを多
次元フーリエ変換により再構成を行った場合の原画像
は、静磁場の不均一性の影響により画像歪ならびに濃度
値の変化を受ける。EPIの場合には静磁場の不均一性
が磁化の位相に積算され、得られるエコーデータS
(t)は次式で表される。
す。
ド方向の画像歪・濃度値の変化として現れることがわか
る。例えば、図3に示すようにある点A(X,Y)にお
ける静磁場の不均一性がB(X,Y)であった場合にE
PIで収集した再構成画像はエンコード方向(この場合
はY方向)にB(X,Y)/GYに比例した距離だけ画
像歪を受けることになり、この移動量から各位置におけ
る静磁場の不均一性を得ることができる。ただし、位置
の重なりが生じる場合には正確に静磁場の値を算出すこ
ことができないため位相エンコード勾配磁場の大きさを
調整する必要がある。
ならびにエンコード磁場強度の関数として表されるため
濃度値の変化から静磁場の分布を知ることができる。こ
のようにEPI手法によって得られた温度変化前後の画
像歪、濃度値の変化から式7における化学シフト磁場の
変化を式9を用いて得ることが可能となる。
加開始時間とデータ収集開始時間との間隔を異ならせた
2組のEPIパルスシーケンスで得られる画像の位相情
報は、時間間隔ΔTと静磁場の不均一性に比例する。こ
れを式を用いて説明する。時間間隔が図4(a)とΔT
だけ異なる図4(b)の場合に得られる信号は次式で表
される。
t,KY=GYt (読み出し勾配磁場の方向を考慮しkx−k
y空間における並び換え後)とおき逆フーリエ変換を施
した場合に、得られる再構成画像ρ"(X,Y)は次式で表さ
れる。
ケンスにおいて得られた画像との位相差Δθに相当する
ため、図4(a)及び(b)で得られる画像から磁場分
布を算出することができる。
にはこの画像歪を簡単な1次座標変換によって補正する
必要がある。
て式7に示されるように温度変化に伴う化学シフト磁場
の変化のみを抽出することができる。図4は、高周波パ
ルスを1回のみ印加する基本的なパルスシーケンスであ
るが、例えば図5に示すように、90度−180度高周
波パルスを印加する場合においては、90度パルス−1
80度パルス間隔と、180度パルス−データ収集開始
時間との時間間隔ΔTを異ならせることで同様に磁場の
分布を得ることができる。
物は、温度変化の影響を受けないため内部基準物質とし
て用いることが可能となる。また、逆に温度測定領域内
に脂肪などの温度依存性を示さない物質がある場合に温
度計測誤差を生じる可能性がある。このためEPIパル
スシーケンスに先立ち選択的に温度依存性を示す物質あ
るいは温度依存性を示さない物質を予め飽和あるいは励
起するパルス系列を付加することが考えられる。
ンのみの信号を得るために脂肪等の信号を飽和させるパ
ルス系列を加えたパルスシーケンスである。また、図6
において選択性パルスの中心周波数を変えることによっ
て温度依存性を示さない物質による信号のみを抽出する
ために例えば水信号を抑圧することができる。
ない物質の画像と温度依存性を示す物質の画像から、両
成分間の化学シフト温度依存性をあらかじめ測定してお
き校正することで絶対温度を算出することが可能とな
る。
されにくいスピンエコー手法によって得られる画像の相
対濃度値と画像形状とEPIによって得られる画像の相
対濃度値および画像形状を用いて静磁場の不均一性の分
布を推定することが精度向上の面から有利である。
である。同図(a)及び(b)はそれぞれ図4のパルス
シーケンスで得られたは水プロトンの画像、脂肪プロト
ン画像の位相差画像である。いま、画素I,K,Lのよ
うに温度依存性を示す物質と示さない物質が同一画素内
に分布している場合には水プロトン位相差画像と脂肪プ
ロトン位相差画像との位相差を算出することができる。
予め水プロトン化学シフトと脂肪プロトン化学シフトと
の温度依存性が校正されていればこの差から絶対温度を
算出できる。これは、位相差に限らず前述したように、
画像歪・濃度値の変化からも同様に算出できる。
素Jの場合には温度分布が滑らかに変化することを利用
して近傍画素のI,K,L等の水信号あるいは脂肪信号
を用いることで温度分布を補正(補間)することができ
る。
依存性を用いた方法について説明してきたが、これに限
るものでない。例えば、13C、19F等を用いた温度計測
方法(特開昭59−196431号公報)を用いてもよ
い。また、同一核種の計測だけでなく温度基準物質とし
て多核種の温度依存性を用いてもよい。これにより、温
度計測の高速化、精度向上が図られる。
度変化を知ることができれば、例えば、ハイパーサーミ
ア(温熱療法)における加温効果を非侵襲的に測定でき
る。すなわち、加温(治療)前後の画像から温度分布画
像として表示することができる。その結果、加温効果の
判定が容易にできるようになる。
る組織の場合に温度依存性を示さなCH2 ,CH3 等の
化学シフト成分を基準にすれば、さきに述べた絶対温度
を表示することが可能となり、生体温度分布の異常から
疾病の診断が可能となる。 [第2発明]図8は、第2発明の一実施例に係る温度依
存性に基づく化学シフト成分を利用した磁気共鳴画像装
置の構成を示す図である。
な刺激を与えるための刺激発生装置81及びこれを制御
する刺激発生装置制御部82が設けられている以外は、
第1発明における磁気共鳴画像装置の構成と同じであ
る。
まず、ボクセル内の磁場不均一性がどのように画像に反
映されるかを示す。図9に示すパルスシーケンスで得ら
れる観測データS(t)は、式15のように表される。
ρ'(X,Y)は、磁場の不均一性が読み出し勾配磁場に比べ
て十分小さいとすれば式16で表される。
各ボクセル内にて行われる。式16から、各ボクセル内
の磁場不均一性がコントラストに反映された画像が得ら
れることがわかる。すでに述べたように、ある種の生理
的刺激によって脳が活性化された部位の血流量が変化
し、これに伴って帯磁率が変化するため磁場のボクセル
内の磁場の均一性が変化する。式16からわかるように
各位値の磁場均一性の分布によって画像のボクセル強度
値(絶対値)が変化する。このときの様子を図10に示
す。すなわち、刺激前の図10(a)の状態から刺激の
ため反磁性を呈するヘモグロビンが流入するため局所的
な磁場均一性が向上し、図10(b)に示すように位相
の乱れが小さくなり信号強度が増加する。このような刺
激前後の画像強度の変化により脳が活性化された部位を
検出することができる。ただし、このときの画像強度の
変化は数%であるため精度良く、あるいは高分解能な画
像を得るには十分とはいえない。検出感度を向上するた
めにエコータイムを伸張し、磁化の位相乱れを大きくす
ることが可能であるが、エコータイムの伸張のために信
号S/Nが悪化し、検出感度が逆に劣化する場合があ
る。
よる磁場不均一性を位相変化として検出することが可能
である。近似的に各点におけるプロトン密度が等しいと
するとボクセル信号として観測される位相値はこれらの
平均的な値となる。
性に変化が生じると、各位置における磁化の位相はこの
各々の点における磁場の不均一性に比例するため個々の
位相回転角は異なるものの、観測されるボクセルの位相
はこれらの磁化の平均値として磁場不均一性の変化に比
例した値となる。従って、この位相値の変化から刺激に
よる活性部位を検出することができる。
検出に比べて刺激強度を線形的に把握することができる
ため微小な変化を落とさずにかつ定量的に画像化するこ
とが可能となる。これは、ボクセル内の各磁化の位相乱
れによる絶対値変化が三角関数的な検出感度を有し、微
小変化に対して検出感度が悪いのに対して、ボクセルの
位相変化は刺激による変化に対して線形に検出できるこ
とによる。
もう一つの利点は、刺激に基づく血液の流入によるボク
セル内の磁場不均一性がボクセル全体に一様に変化する
場合の検出もできることである。前述した絶対値の変化
による脳機能部位の検出を考えた場合に、ボクセル内の
磁化の位相が全体にほぼ一様に変化をした場合には絶対
値は変化しないかあるいは変化量が極めて小さいため、
このようなボクセルが生じた場合には活性部位として検
出することができない。これに対してボクセルの位相で
活性部位を検出した場合にはボクセル内の磁場不均一性
が一様に生じた場合にもボクセルの位相回転が観測でき
るため脳機能を感度良く検出することができる。この様
子を図11(a)に示す。ただし、刺激による血流量の
変化によってボクセル内の磁化が乱れた場合でもボクセ
ル全体としての位相が変化しない図11(b)のような
場合が生じるためこのようなボクセルについては絶対値
による検出が有利となる。このため最も信頼性の高い脳
機能画像を得るためには振幅ならびに位相の両情報を有
効に用いることである。
位相の変化量を各々正規化し、次に振幅変化に関しては
前述したように三角関数の重みが重畳されているのでこ
れを補正する。この後、両画像のボクセルごとの最大値
を表示する、あるいは両画像の平均値を表示する。平均
値、最大値を算出する処理は、結局、振幅、位相画像に
各々重み関数を重畳し加算する処理となる。以上の操作
を図12に示す。
磁場分布又はその変化を超高速EPIパルスシーケンス
によって測定する方法について説明する。EPI基本パ
ルスシーケンスは、第1発明における図2で示したもの
と同じものである。このパルスシーケンスで得られる画
像は、いわゆるT2*強調画像となるため上記絶対値画像
から刺激による脳活性部位を検出することができる。
影響がエンコード方向の画像歪・濃度値の変化として現
れるため、刺激による信号の絶対値変化を観測するため
には、刺激による磁場変化に対して十分大きな位相エン
コード用磁場を用いる必要がある。また、逆に、ボクセ
ル内の位相乱れが生じないような小ボクセル高分解能画
像を局所的に得た場合には、この情報を有効に用いても
よい。この方法については、すでに説明したので省略す
る。 [第3発明]上述のように、温度分布画像、脳機能画像
とも磁場分布に比例する位相画像を基に得られ、図13
に示すグラディエントエコーパルスシーケンスによるPh
aseMapping 基本パルスシーケンスや、上述した図4に
示すEPIによるPhase Mapping 基本パルスシーケンス
によって位相画像を得ることができる。温度変化前後、
あるいは刺激前後の位相画像の差から温度分布画像、脳
機能画像をそれぞれ得ることができる。
の変化が0.01ppmオーダと微小なため、少しでも
被検体が動くいた場合には、被検体が誘起する静磁場の
不均一性によって、位相分布が影響を受け、真の生理学
情報を得ることができない。そこで、これらの影響を受
けない領域の位相画像(位置ずれ検出用位相画像)をあ
らかじめ収集し、温度変化前後あるいは刺激前後のこれ
らの領域の位相変化から被検体の動きを検知することが
できる。ここで、温度分布画像収集の際には温度依存性
が少ない脂肪組織の領域が、脳機能画像収集の際には血
流の影響を受けない毛細管が周囲にない領域が選ばれ
る。このパルスシーケンスを図14に示す。図は位置ず
れ検出用位相画像を超高速手法を用いて収集するパルス
シーケンスを示しており、計測時間の点でグラディエン
トエコー手法を用いて画像収集した場合よりも有利であ
る。また、温度基本的には温度変化あるいは刺激前後で
同一のパルスシーケンスを用いれば良いのであるが、超
高速パルスシーケンスの場合には温度変化あるいは刺激
後の磁場分布の変化により画像のエンコード方向のシフ
トが生じるため図14のように温度変化あるいは刺激前
後でエコータイムを異ならせた2回のデータ収集を行い
位置ずれによる影響を除去することが望ましい。ただ
し、この場合には位置ずれ検出用の位相画像の収集は各
々のパルスシーケンスに先立ち行う必要は必ずしも必要
とはならない。
に示すように観測を目的とする全領域にわったってもよ
いが局所励起法を用いて図16のようにポイント状に設
定することも可能であり、計測時間の点でポイント設定
の方が有利である。
に被検体に接した図17に示す位置ずれ検出ファントム
171を装着することによって、定量的な動き量も把握
することができる。なお、図17(a)は、被検体に位
置ずれ検出ファントムを装着した場合の状態を示す斜視
図、同図(b)は、計測平面のMRI画像を示す図であ
る。
ずれによる磁場不均一性が出易いような形状が望まし
い。このようにして得られた位相画像に変化が生じた場
合には、被検体が動いた可能性があるためデータの収集
を再度行うか、あるいは、時系列的なデータを収集して
いる際に位置ずれが生じた場合には、位置ずれが生じた
直後のデータの差分をとることは信頼性にかけるため、
このデータとこれまでに得られたデータの差分をとるこ
とはせず、このデータをこれ以降の差分をとる際の新た
な基準データとして処理することが考えられる。
対象領域の決定のための勾配磁場強度を僅かに変化させ
て位相画像の差が無くなる様に対象領域を選択すること
ができる。このとき、磁石自身の磁場不均一性によって
位相画像は影響を受けるため、磁石自身の磁場分布を予
め測定しておきこれを補正することが望ましい。
変え、位相画像の差が消滅した位置が本来撮像すべき領
域であるため、以後この領域の画像データの収集を行
う。このように、位置ずれを検知し、あるいは、位置を
補正することで生理機能を反映した真の分布画像を得る
ことができるため誤診断を防ぐことができる。なお、振
幅情報、位相情報が得られた後の処理過程は、上述の方
法が同様に用いられる。
度依存性を示す化学シフト成分の画像をEPI手法を用
いて収集し、また、温度依存性を示さない化学シフト成
分を基準として収集することで高速かつ高精度の温度分
布画像を実現することができる。このためハイパーサー
ミアにおける加温モニタをはじめ、温度分布異常のある
場合にその温度パターンを基に疾病の鑑別・診断が可能
となる。
く化学シフト成分を利用した磁気共鳴画像装置の構成を
示す図。
スの一例を示す図。
測パルスシーケンスの一例を示す図。
フト成分を励起(飽和)するEPI温度分布パルスシー
ケンスを示す図。
温度分布を表示する一例を示す図。
く化学シフト成分を利用した磁気共鳴画像装置の構成を
示す図。
示す図。
る舞いを示す図。
のボクセル位相及び振幅を示す図。
能画像化の手順を示す図。
パルスシーケンスを示す図。
た温度分布画像、脳機能画像収集基本パルスシーケンス
を示す図。
す図。
す図。
示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】静磁場中におかれた被検体内の対象核種を
励起すべく高周波磁場を印加した後、前記対象各種の磁
化に読み出し勾配磁場を複数回反転させながら印加させ
つつ、前記対象核種の磁化に位相エンコード磁場を印加
するパルスシーケンスにより、前記被検体内から発生し
た磁気共鳴信号を収集して画像化する磁気共鳴画像装置
において、 前記高周波磁場の印加開始時間と前記磁気共鳴信号の収
集開始時間との間隔を異ならせた2組の前記パルスシー
ケンスで得られる画像から静磁場分布を求める手段と、 前記静磁場分布を温度変化の前後で求め、その差をとる
ことにより化学シフト磁場の変化を求める手段と、 前記化学シフト磁場の変化から化学シフトの温度依存性
に基づいて温度変位を算出する手段とを具備することを
特徴とする磁気共鳴画像装置。 - 【請求項2】前記温度変位を画像化する手段を更に備え
たことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴画像装置。
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