JP3370320B1 - 光ディスク媒体ならびに光ディスク再生装置および記録装置 - Google Patents

光ディスク媒体ならびに光ディスク再生装置および記録装置

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JP3370320B1 JP2002073752A JP2002073752A JP3370320B1 JP 3370320 B1 JP3370320 B1 JP 3370320B1 JP 2002073752 A JP2002073752 A JP 2002073752A JP 2002073752 A JP2002073752 A JP 2002073752A JP 3370320 B1 JP3370320 B1 JP 3370320B1
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成 古宮
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
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Abstract

【要約】 【課題】オーバーヘッドを極力少なくし、かつ、トラッ
クグルーブのウォブルに基づいて高い精度でクロック信
号を再生できる光ディスク媒体を提供する。 【解決手段】本発明による光ディスクのトラックグルー
ブは、トラックグルーブに沿って配列された複数の単位
区間部分であって、トラックグルーブに沿って周期的に
変位する側面を有する複数の単位区間部分を含む。複数
の単位区間部分の側面は、単一の基本周期で変位し、各
単位区間部分に割り当てられた副情報は、信号波形の立
ち上がりと立ち下りが相対的に異なるように規定された
複数種類のウォブルパターンから選択されたウォブルパ
ターンの組み合わせによって表現されている。情報は、
所定長のブロック単位で記録され、各ブロックはトラッ
クグルーブに沿って配列された所定数の単位区間部分を
含む。トラックグルーブには、各ブロック単位の先頭を
表示する識別マークが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度で情報(例
えばデジタルビデオ情報)を記録することができる光デ
ィスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスク媒体の記録密度は上昇
の一途を辿っている。一般に、書き込み可能な光ディス
ク媒体には予めトラックグルーブが形成され、トラック
グルーブを覆うように記録膜が形成されている。ユーザ
によって記録膜に書き込まれるデータまたは情報は、ト
ラックグルーブに沿って、すなわちトラックグルーブの
上またはトラックグルーブで挟まれた領域(ランド)に
記録される。
【0003】トラックグルーブは正弦波状に蛇行して形
成され、蛇行周期(ウォブル周期)に基づいてクロック
信号が再生される。ユーザデータは、このクロック信号
と同期して記録膜に書き込まれ、また記録膜から再生さ
れる。
【0004】光ディスクの所定の位置にデータを記録す
るためには、光ディスク上の物理的な位置を示すアドレ
ス情報(位置情報)を光ディスク上の各部位に割り当
て、その部位にアドレス情報をディスクの製造段階で記
録しておく必要がある。通常、アドレスはトラックグル
ーブに沿って並ぶ所定長さの領域に連続的に割り付けら
れる。このようなアドレス情報を光ディスクに記録させ
る態様には種々のものがある。以下、従来の光ディスク
ディスクにおけるアドレス記録方式を説明する。
【0005】特開平6−309672号公報は、蛇行す
るトラックグルーブを局所的に断続し、その断続部にア
ドレス専用領域を設けたディスク記録媒体を開示してい
る。トラックグルーブ上のアドレス専用領域には、アド
レス情報を記録したプレピットが形成されている。この
光ディスクにおいては、トラックグルーブ上にアドレス
専用領域と(情報を記録するための)データ専用領域が
併存する構成をとる。
【0006】特開平5−189934号公報は、トラッ
クグルーブのウォブル周波数によってアドレス情報を記
載する光ディスクを開示している。このような光ディス
クによれば、アドレス情報が記録されている領域とデー
タが書き込まれる領域とがトラック方向に沿っては分離
されていない。
【0007】特開平9−326138号公報は、隣接す
るトラックグルーブの間にプレピットを形成した光ディ
スクを開示している。このプレビットがアドレス情報を
記録している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した各種光ディス
クによれば、高記録密度化の観点から、以下に示すよう
な解決すべき課題が存在している。
【0009】まず、トラック上のアドレス専用領域内に
プレピットでアドレス情報を記録する光ディスクでは、
アドレス専用領域を確保するため、いわゆるオーバーヘ
ッドが発生し、データ領域が削られてしまう。その結
果、ユーザが利用可能な記録容量を減らさざるを得なく
なる。
【0010】次に、トラックのウォブル周波数を変調す
ることによってアドレスを記録する光ディスクでは、精
度の高い記録クロック信号を生成できないという問題が
ある。そもそも、トラックグルーブのウォブルは、記録
再生動作に必要な同期のためのクロック生成に利用され
ることを主目的として形成されるものである。このウォ
ブル周波数が単一の場合、ウォブルに従って振幅の変化
する再生信号をPLL等によって同期逓倍すれば、精度
の高いクロック信号を生成することができる。しかし、
ウォブル周波数が単一でなく、複数の周波数成分を有し
ている場合、PLLの疑似ロックを避けるため、PLL
追従帯域を(単一周波数ウォブルの場合に比べて)低下
させる必要がある。その場合、PLLは、ディスクモー
ターのジッタやディスク偏心によって生じるジッタに十
分追従できず、その結果、記録信号にジッタが残留する
場合が発生する。
【0011】一方、光ディスク上に形成された記録膜が
例えば相変化膜であった場合、書き換えを繰り返すうち
に記録膜のSNが低下することがある。ウォブル周波数
が単一ならば、狭い帯域のバンドパスフィルタを用いて
ノイズ成分を除去することが可能である。しかし、ウォ
ブル周波数が変調されている場合、フィルタの帯域を拡
げねばならないため、ノイズ成分が混入しやすく、ジッ
タをさらに悪化させるおそれがある。今後、記録密度を
高めてゆくほど、ジッタマージンが減少するため、ウォ
ブル周波数の変調を避けてジッタ増加を抑える必要があ
る。
【0012】アドレス情報を記録するプレピットをグル
ーブ間に形成する構成においては、プレピットの長さを
十分長く、また個数を十分多くすることが難しいため、
記録密度を高めるにつれ、検出エラーが増えるおそれが
ある。グルーブ間に位置するプレピットは、大きく形成
すると、隣接トラックにも影響を及ぼすからである。
【0013】本発明は上記問題点に鑑み、その主な目的
は、オーバーヘッドを極力少なくし、かつ、トラックグ
ルーブのウォブルに基づいて高い精度でクロック信号を
再生できる光ディスク媒体を提供することを目的とす
る。
【0014】本発明の他の目的は、上記光ディスク媒体
に記録されたアドレスを再生する方法および装置を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による光ディスク
媒体は、トラックグルーブを有し、前記トラックグルー
ブに沿って情報が記録される光ディスク媒体であって、
前記トラックグルーブは、前記トラックグルーブに沿っ
て配列された複数の単位区間部分であって、前記トラッ
クグルーブに沿って周期的に変位する側面を有する複数
の単位区間部分を含み、前記複数の単位区間部分の側面
は、単一の基本周期で変位し、各単位区間部分に割り当
てられた副情報を、各単位区間部分に割り当てられた形
状によって表現する。
【0016】好ましい実施形態において、前記トラック
グルーブの側面の変位は、前記トラックグルーブの中心
線に対してディスク内周側または外周側へ生じている。
【0017】好ましい実施形態において、前記情報は所
定長のブロック単位で記録され、各ブロックは前記トラ
ックグルーブに沿って配列されたN個の単位区間部分を
含む。
【0018】好ましい実施形態において、前記複数の単
位区間部分で共通する側面の変位周期は、少なくとも1
つのブロック内において一定の値を有している。
【0019】好ましい実施形態において、各単位区間部
分には1ビットの副情報が割り当てられ、各ブロックに
含まれるN個の単位区間部分にはNビットの副情報群が
記録されている。
【0020】好ましい実施形態において、前記Nビット
の副情報群は、前記副情報群を記録している単位区間部
分が属するブロックのアドレス情報を含んでいる。
【0021】好ましい実施形態において、前記Nビット
の副情報群は、誤り訂正符号および/または誤り検出符
号を含んでいる。
【0022】好ましい実施形態において、前記誤り訂正
符号または誤り訂正符号における、前記アドレス情報の
エラー訂正能力の重み付けは下位ビット側で相対的に大
きく設定されている。
【0023】好ましい実施形態において、各単位区間部
分は、信号波形の立ち上がりが相対的に急峻で、立ち下
りが相対的に緩やかになるように規定された第1の側面
変位パターン、または、信号波形の立ち上がりが相対的
に緩やかで、立ち下りが相対的に急峻になるように規定
された第2の側面変位パターンを有している。
【0024】本発明によるアドレス再生方法は、トラッ
クグルーブを有し、前記トラックグルーブに沿って情報
が記録される光ディスク媒体であって、前記トラックグ
ルーブは、前記トラックグルーブに沿って配列された複
数の単位区間部分であって、前記トラックグルーブに沿
って周期的に変位する側面を有する複数の単位区間部分
を含み、前記複数の単位区間部分の側面は、単一の基本
周期で変位し、各単位区間部分に割り当てられた副情報
を、各単位区間部分に割り当てられた形状によって表現
しており、各単位区間部分の側面は、基本周波数は等し
い形状の異なる第1および第2ウォブルパターンから選
択されたいずれかのパターンに従って変位している光デ
ィスク媒体から、前記副情報を再生する方法であって、
各単位区間部分において、前記第1ウォブルパターンを
検出した回数と前記第2ウォブルパターンを検出した回
数とを比較することにより、前記単位区間部分に割り当
てられている副情報を決定する。
【0025】好ましい実施形態において、前記単位区間
部分内における前記第1ウォブルパターンの検出回数と
前記第2ウォブルパターンの検出回数との差が所定範囲
内にあるとき、当該単位区間部分に割り当てられている
副情報に対して誤り訂正を行う。
【0026】好ましい実施形態において、前記ウォブル
パターンに応じた信号の立ち上がり変位における傾き、
および、立ち下がり変位における傾きに基づいて、ウォ
ブルパターンの種類を検知する。
【0027】好ましい実施形態において、前記信号の立
ち上がり変位における傾きの絶対値、および、立ち下が
り変位における傾きの絶対値を比較することにより、ウ
ォブルパターンの種類を検知する。
【0028】本発明による光ディスク再生装置は、トラ
ックグルーブを有し、前記トラックグルーブに沿って情
報が記録される光ディスク媒体であって、前記トラック
グルーブは、前記トラックグルーブに沿って配列された
複数の単位区間部分であって、前記トラックグルーブに
沿って周期的に変位する側面を有する複数の単位区間部
分を含み、前記複数の単位区間部分の側面は、単一の基
本周期で変位し、各単位区間部分に割り当てられた副情
報を、各単位区間部分に割り当てられた形状によって表
現しており、各単位区間部分の側面は、基本周波数は等
しい形状の異なる第1および第2ウォブルパターンから
選択されたいずれかのパターンに従って変位している光
ディスク媒体から、前記副情報を再生する装置であっ
て、前記光ディスク媒体に光を照射し、前記光ディスク
から反射された光に基づいて、電気信号を生成する光ヘ
ッドと、前記電気信号から、前記ウォブルパターンに応
じて振幅が変化するウォブル信号を生成する再生信号処
理手段と、前記ウォブル信号の立ち上がりタイミングに
おける傾きの絶対値をサンプルホールドする立ち上がり
値取得手段と、前記ウォブル信号の立ち下がりタイミン
グにおける傾きの絶対値をサンプルホールドする立ち下
がり値取得手段と、前記立ち上がり値取得手段と前記立
ち下がり値取得手段の保持する値を比較し、多数決判別
によって副情報を決定する副情報検出手段とを備えてい
る。
【0029】本発明による光ディスク再生装置は、トラ
ックグルーブを有し、前記トラックグルーブに沿って情
報が記録される光ディスク媒体であって、前記トラック
グルーブは、前記トラックグルーブに沿って配列された
複数の単位区間部分であって、前記トラックグルーブに
沿って周期的に変位する側面を有する複数の単位区間部
分を含み、前記複数の単位区間部分の側面は、単一の基
本周期で変位し、各単位区間部分に割り当てられた副情
報を、各単位区間部分に割り当てられた形状によって表
現しており、各単位区間部分の側面は、基本周波数は等
しい形状の異なる第1および第2ウォブルパターンから
選択されたいずれかのパターンに従って変位している光
ディスク媒体から、前記副情報を再生する装置であっ
て、前記光ディスク媒体に光を照射し、前記光ディスク
から反射された光に基づいて、電気信号を生成する光ヘ
ッドと、前記電気信号から、前記ウォブルパターンに応
じて振幅が変化するウォブル信号を生成する再生信号処
理手段と、前記ウォブル信号の立ち上がりタイミング、
立ち下がりタイミング、および、前記副情報の区切りの
タイミングを規定するタイミング信号を生成するタイミ
ング生成手段と、前記タイミング信号に従って前記第1
ウォブルパターンを検出し、検出回数を計数する第1の
形状計数手段と、前記タイミング信号に従って前記第2
ウォブルパターンを検出し、検出回数を計数する第2の
形状計数手段と、前記第1の形状計数手段による計数値
と前記第2の形状計数手段による計数値とを比較し、多
数決判別によって前記副情報を決定する。
【0030】本発明による光ディスク再生装置は、トラ
ックグルーブを有し、前記トラックグルーブに沿って情
報が記録される光ディスク媒体であって、前記トラック
グルーブは、前記トラックグルーブに沿って配列された
複数の単位区間部分であって、前記トラックグルーブに
沿って周期的に変位する側面を有する複数の単位区間部
分を含み、前記複数の単位区間部分の側面は、単一の基
本周期で変位し、各単位区間部分に割り当てられた副情
報を、各単位区間部分に割り当てられた形状によって表
現しており、各単位区間部分の側面は、基本周波数は等
しい形状の異なる第1および第2ウォブルパターンから
選択されたいずれかのパターンに従って変位している光
ディスク媒体から、前記副情報を再生する装置であっ
て、前記光ディスク媒体に光を照射し、前記光ディスク
から反射された光に基づいて、電気信号を生成する光ヘ
ッドと、前記電気信号から、前記ウォブルパターンに応
じて振幅が変化するウォブル信号を生成する再生信号処
理手段と、前記ウォブル信号の立ち上がりタイミング、
立ち下がりタイミング、ならびに前記副情報の区切りの
タイミングを規定するタイミング信号を生成するタイミ
ング生成手段と、前記タイミング信号に従って前記第1
ウォブルパターンを検出し、検出回数を計数する第1の
形状計数手段と、前記タイミング信号に従って前記第2
ウォブルパターンを検出し、検出回数を計数する第2の
形状計数手段と、前記第1の形状計数手段による計数値
と前記第2の形状計数手段による計数値とを比較し、多
数決判別によって副情報を決定する副情報検出手段と、
前記第1の形状計数手段による計数値と前記第2の形状
計数手段による計数値の差が所定範囲内にあるとき、イ
レージャフラグを出力するイレージャ検出手段と、前記
副情報検出手段の出力と前記イレージャ検出手段の出力
に従って誤り訂正を施し、アドレス情報を生成する誤り
訂正手段とを備えている。
【0031】本発明による光ディスク媒体は、トラック
グルーブを有し、前記トラックグルーブの物理的位置を
示す位置情報が前記トラックグルーブのウォブル形状に
よって表現されている光ディスク媒体であって、前記ト
ラックグルーブ上に配列された複数の位置情報単位を有
しており、各位置情報単位は、複数種類のウォブルパタ
ーンから選択されたウォブルパターンの組み合わせによ
って前記位置情報を表現する位置情報部と、前記位置情
報部におけるウォブルパターンから識別可能な形状のウ
ォブルパターンを有する同期マーク部とを有している光
ディスク媒体。
【0032】好ましい実施形態において、各記位置情報
部に先行する位置に設けられた精密位置決めマーク部を
有している。
【0033】好ましい実施形態において、前記精密位置
決めマーク部は、前記位置情報単位の先頭に配置されて
いる。
【0034】好ましい実施形態において、前記精密位置
決めマーク部におけるウォブルパターンは、前記同期マ
ーク部におけるウォブルパターンから識別可能な形状を
有している。
【0035】好ましい実施形態において、前記精密位置
決めマーク部におけるウォブルパターンは、前記位置情
報部におけるウォブルパターンから識別可能な形状を有
している。
【0036】好ましい実施形態において、前記位置情報
部におけるウォブルパターンは、滑らかな正弦波形状を
有する第1部分と、ディスク内周向き変位及び/または
外周向き変位が正弦波形部位よりも急峻な形状を有する
第2部分とを含んでいる。
【0037】好ましい実施形態において、前記同期マー
ク部におけるウォブルパターンは、前記第1部分および
/または前記第2部分を含んでいる。
【0038】好ましい実施形態において、前記精密位置
決めマーク部は、精密位置決めに用いられる識別マーク
を含んでいる。
【0039】好ましい実施形態において、前記識別マー
クは、前記トラックグルーブの一部を不連続にすること
によって形成されたミラーマークである。
【0040】好ましい実施形態において、前記ミラーマ
ークは、前記精密位置決めマーク部における前記ウォブ
ルパターンの最初の2〜4周期目に配置されている。
【0041】好ましい実施形態において、前記精密位置
決めマーク部におけるウォブルパターンは正弦波形状を
有している。
【0042】好ましい実施形態において、前記位置情報
単位内において、前記精密位置決めマーク部、前記位置
情報部、および前記同期マーク部がこの順序で配列され
ている。
【0043】好ましい実施形態において、記録再生の最
小単位である記録ブロックは、前記位置情報単位をL
(Lは自然数)個含んでいる。
【0044】好ましい実施形態において、前記記録ブロ
ックは、エラー訂正符号を構成するデータ単位と一致し
ている。
【0045】好ましい実施形態において、前記記録ブロ
ックの記録は、前記精密位置決めマーク部の開始点より
所定長さ後から開始または終了される。
【0046】好ましい実施形態において、前記記録ブロ
ックの記録は、前記ミラーマークより所定長さ後から開
始または終了される。
【0047】好ましい実施形態において、前記ミラーマ
ークの長さは前記トラックグルーブに沿って1μm〜1
0μmである。
【0048】好ましい実施形態において、M周期(Mは
2以上の自然数)分のウォブルによって1つの副情報単
位が表現されており、各副情報単位に対して前記位置情
報の1ビットが割り当てられている。
【0049】好ましい実施形態において、前記同期マー
ク部は、ディスク内周向き変位と外周向き変位の両方が
急峻な矩形部位を有するウォブルがM周期繰り返された
第1のウォブルパターン、および/または、滑らかな正
弦波状ウォブルがM周期繰り返された第2のウォブルパ
ターンのN個(Nは自然数)の組み合わせによって構成
されている。
【0050】好ましい実施形態において、前記同期マー
ク部は、前記第1のウォブルパターンのみを含んでい
る。
【0051】好ましい実施形態において、前記同期マー
ク部において、前記第1のウォブルパターンおよび前記
第2のウォブルパターンが交互に配列されている。
【0052】好ましい実施形態において、前記同期マー
ク部は、第1のウォブルパターンから第2のウォブルパ
ターンに移行する変化点と、第2のウォブルパターンか
ら第1のウォブルパターンに移行する変化点の両方を包
含する組み合わせによって構成されている。
【0053】好ましい実施形態において、前記位置情
報:Aビット、前記同期マーク部の長さ:ウォブルのB
周期、前記ミラーマークを含む前記精密位置決めマーク
部の長さ:ウォブルのC周期分、ウォブル1周期の長
さ:記録データ1チャンネルビットのW倍、記録再生の
最小単位である記録ブロックのチャンネルビット数:D
ビット、各記録ブロックに割り当てられる前記位置情報
単位の数:Eの場合において、A、B、C、E、M、お
よびWは、いずれも自然数であり、D=(A×M+B+
C)×W×Eの等式を満足する。
【0054】好ましい実施形態において、BはMの倍数
である。
【0055】好ましい実施形態において、A=48、M
=32、B=128、C=8、W=186、E=4であ
る。
【0056】好ましい実施形態において、A=48、M
=36、B=144、C=9、W=155、E=4であ
る。
【0057】好ましい実施形態において、A=48、M
=24、B=96、C=6、W=186、E=4であ
る。
【0058】好ましい実施形態において、A=48、M
=36、B=144、C=9、W=124、E=4であ
る。
【0059】8ビットをFチャネルビットに変換する変
調符号を用いる光ディスク媒体であって、ミラーマーク
を含む精密位置決めマーク部の長さ:ウォブルのC周期
分、ウォブル1周期の長さ:記録データ1チャンネルビ
ットのW倍、精密位置決めマーク部の長さ:記録データ
Pフレーム分、1副情報単位の長さ:記録データQフレ
ーム分、記録データ1フレーム分のバイト数をRの場合
において、C、F、W、およびRは自然数、PおよびQ
は有理数であり、P×R×F=C×W、および、Q×R
×F=M×Wの等式を同時に満足する。
【0060】好ましい実施形態において、F=16、M
=32、C=8、W=186、P=1、Q=4、R=9
3である。
【0061】好ましい実施形態において、F=15、M
=36、C=9、W=155、P=1、Q=4、R=9
3である。
【0062】好ましい実施形態において、F=12、M
=24、C=6、W=186、P=1、Q=4、R=9
3である。
【0063】好ましい実施形態において、F=12、M
=36、C=9、W=124、P=1、Q=4、R=9
3である。
【0064】本発明による位置情報再生方法は、上記の
光ディスク媒体から位置情報を読み出す再生方法であっ
て、前記光ディスク媒体に形成された同期マーク部を検
出する同期マーク検出ステップと、前記精密位置決めマ
ークを検出する精密位置決めマーク検出ステップと、前
記同期マークの検出結果と前記精密位置決めマークの検
出結果の少なくともどちらか一方を用いて位置情報のビ
ット同期をとる位置情報ビット同期ステップと、前記位
置情報ビット同期ステップによるビット同期を基準にし
て位置情報の再生を行う位置情報再生ステップとを含
む。
【0065】本発明によるデータ記録方法は、上記光デ
ィスク媒体にデータの記録を行う記録方法であって、前
記光ディスク媒体に形成された同期マーク部を検出する
同期マーク検出ステップと、前記同期マーク部の検出結
果に基づいて精密位置決めマークを検出する精密位置決
めマーク検出ステップと、前記精密位置決めマークの検
出結果を用いて位置決めを行う位置決めステップと、前
記位置決めステップによる位置決め結果を基準にしてデ
ータの記録開始を行う記録開始ステップとを含む。
【0066】本発明による光ディスク再生装置は、上記
の光ディスク媒体から位置情報を読み出す光ディスク再
生装置であって、前記光ディスク媒体に形成された同期
マーク部を検出する同期マーク検出手段と、前記同期マ
ーク検出手段による同期マーク検出タイミングから所定
の時間経過後、所定の時間幅の第1の検出ウインドウを
生成する第1のウインドウ生成手段と、前記第1の検出
ウインドウを用いて前記光ディスク媒体に形成された識
別マークを検出する識別マーク検出手段と、前記同期マ
ーク検出タイミングと前記識別マーク検出タイミングの
少なくともどちらか一方を用いて前記光ディスク媒体に
形成された位置情報のビット同期をとる位置情報ビット
同期手段と、前記位置情報ビット同期手段によるビット
同期タイミングに応じて位置情報の再生を行う位置情報
再生手段とを備えている。
【0067】本発明による光ディスク記録装置は、上記
の光ディスク媒体にデータの記録を行う光ディスク記録
装置であって、前記光ディスク媒体に形成された同期マ
ーク部を検出する同期マーク検出手段と、前記同期マー
ク検出手段による同期マーク検出タイミングから所定の
時間経過後、所定の時間幅の第1の検出ウインドウを生
成する第1のウインドウ生成手段と、前記第1の検出ウ
インドウを用いて前記光ディスク媒体に形成された識別
マークを検出する識別マーク検出手段と、前記識別マー
ク検出タイミングからデータ記録の開始位置または終了
位置を決定するデータ記録手段とを備えている。
【0068】本発明による光ディスク媒体は、トラック
グルーブを有し、前記トラックグルーブに沿って情報が
記録される光ディスク媒体であって、前記トラックグル
ーブは、前記トラックグルーブに沿って配列された複数
の単位区間部分であって、前記トラックグルーブに沿っ
て周期的に変位する側面を有する複数の単位区間部分を
含み、前記複数の単位区間部分の側面は、共通する周期
で変位し、各単位区間部分に割り当てられた副情報を、
各単位区間部分に割り当てられた形状によって表現し、
前記副情報の組み合わせによって管理情報が表現されて
いる、光ディスク媒体。
【0069】好ましい実施形態において、前記管理情報
は、非ユーザ領域に記録されている。
【0070】本発明による光ディスク媒体は、トラック
グルーブを有し、前記トラックグルーブに沿って情報が
記録される光ディスク媒体であって、光ディスク媒体の
管理情報が前記トラックグルーブのウォブルによって表
現されている。
【0071】好ましい実施形態において、前記管理情報
は、同一の周波数で振動する異なるウォブル波形の組み
合わせによって表現されている。
【0072】好ましい実施形態において、前記管理情報
は、滑らかな正弦波部位と、ディスク内周向きおよび/
またはディスク外周向き変位を急峻にした矩形部位とに
よって構成されたウォブル形状の組み合わせによって表
現されている。
【0073】本発明による光ディスク媒体は、記録面上
にトラックグルーブを有し、前記トラックグルーブに沿
って所定長のブロック単位ごとに情報が記録される光デ
ィスク媒体であって、前記トラックグルーブには各ブロ
ック単位の先頭を表示する識別マークが形成されてお
り、好ましい実施形態において、前記識別マーク上に特
定パターンの信号が上書きされる。
【0074】好ましい実施形態において、前記識別マー
クは、前記信号が記録される領域の略中央に位置してい
る。
【0075】好ましい実施形態において、前記識別マー
クは、前記信号が記録される領域の中央より先行ブロッ
ク側に位置する。
【0076】好ましい実施形態において、前記識別マー
クは、前記トラックグルーブを寸断して設けられた平坦
部を有している。
【0077】好ましい実施形態において、前記識別マー
クは、複数のサブマークを含んでいる。
【0078】好ましい実施形態において、前記トラック
グルーブは周期的にウォブリングしており、前記識別マ
ークは、上記トラックグルーブのウォブル位相が異なる
複数の領域の接続によって形成されている。
【0079】好ましい実施形態において、トラックグル
ーブには周期的な蛇行が設けられており、識別マークが
上記蛇行の周波数とは異なる周波数を有していることを
特徴とする。
【0080】好ましい実施形態において、前記所定長の
ブロック単位は、グルーブに沿って配列された複数のサ
ブブロックを有しており、前記サブブロックのための識
別マークが、該サブブロック内に設けられている。
【0081】好ましい実施形態において、トラックグル
ーブには周期的な蛇行が設けられており、前記サブブロ
ックのための識別マークには、他の部分とは異なる周波
数の蛇行が割り当てられている。
【0082】好ましい実施形態において、前記サブブロ
ックのための識別マークは、対応するザブロックの先頭
に位置している。
【0083】好ましい実施形態において、前記所定長の
ブロック単位に含まれるサブブロックのための識別マー
クは、前記ブロック単位のアドレスを示す副情報を表現
している。
【0084】好ましい実施形態において、前記トラック
グルーブのウォブルは、前記ブロック単位のアドレスを
示す情報に対応した形状を有している。
【0085】本発明による信号記録方法は、記録面上に
トラックグルーブを有し、前記トラックグルーブに沿っ
て所定長のブロック単位ごとに情報が記録される光ディ
スク媒体であって、前記トラックグルーブに各ブロック
単位の先頭を表示する識別マークが形成されている光デ
ィスク媒体に対して、信号を記録する信号記録方法であ
って、信号を記録するべき少なくとも1つのブロック単
位の先頭に位置する識別マークの手前より記録を開始
し、前記信号を記録するべき少なくとも1つのブロック
単位の後尾に位置する識別マークを通過した後に記録を
終了する。
【0086】本発明による信号記録方法は、記録面上に
トラックグルーブを有し、前記トラックグルーブに沿っ
て所定長のブロック単位ごとに情報が記録される光ディ
スク媒体であって、前記トラックグルーブに各ブロック
単位の先頭を表示する識別マークが形成され、各識別マ
ークが複数のサブマークを含んでいる光ディスク媒体に
対して、信号を記録する信号記録方法であって、信号を
記録するべき少なくとも1つのブロック単位の先頭に位
置する識別マークに含まれる最初のサブマークを検出し
た後に記録を開始し、前記信号を記録するべき少なくと
も1つのブロック単位の後尾に位置する識別マークに含
まれる最後のサブマークを検出した後に記録を終了す
る。
【0087】好ましい実施形態において、前記識別マー
ク上に、特定パターンの信号を上書きする。
【0088】好ましい実施形態において、前記特定パタ
ーンの信号はVFOである。
【0089】
【発明の実施の形態】本発明による光ディスク媒体の記
録面1には、図1Aに示すように、トラックグルーブ2
がスパイラル状に形成されている。図1Bは、トラック
グルーブ2の一部を拡大して示している。図1Bにおい
ては、不図示のディスク中心が下方に存在し、ディスク
径方向が矢印aで示されている。矢印bは、ディスク上
に形成される記録/再生光のビームスポットがディスク
の回転に伴って移動する方向を示している。本明細書で
は、矢印aに平行な向きを「ディスク径(ラジアル)方
向」と呼び、矢印bに平行な方向を「トラック方向」と
呼ぶことにする。
【0090】ディスク上に形成される光ビームスポット
を固定した座標系では、光ビームに照射されるディスク
部分(「ディスク照射部」)は、矢印bとは反対の方向
に移動する。
【0091】ここで、図1Bに示すようなX−Y座標を
考えることにする。本発明の光ディスクでは、トラック
グルーブの側面2a、2bのY座標位置がX座標の増加
に伴って周期的に変化している。このようなグルーブ側
面2a、2bの周期的な位置変位をトラックグルーブ2
の「ウォブル」または「ウォブリング」と称する。矢印
a方向の変位は「ディスク外周側変位」と称し、矢印a
の反対方向への変位は「ディスク内周側変位」と称す
る。また、図中、ウォブルの1周期は「T」で示されて
いる。ウォブル周波数は、ウォブルの1周期Tに反比例
し、ディスク上における光ビームスポットの線速度に比
例する。
【0092】図示されている例におけるトラックグルー
ブ2の幅はトラック方向(矢印b)に沿って一様であ
る。このため、トラックグルーブ2の側面2a、2bの
位置がディスク径方向(矢印a)に変位する量は、トラ
ックグルーブ2の中心(破線)がディスク径方向に変位
する量に等しい。このため、以下においては、トラック
グルーブにおける側面位置のディスク径方向変位を「ト
ラックグルーブの変位」または「トラックグルーブのウ
ォブル」と簡略的に表現することにする。ただし、本発
明は、トラックグルーブ2の中心とトラックグルーブ2
の側面2a、2bとがディスク径方向に同じだけウォブ
ルする場合に限定されない。トラックグルーブ2の幅が
トラック方向に沿って変化しても良いし、トラックグル
ーブ2の中心かウォブルせず、トラックグルーブの側面
のみがウォブルしていてもよい。
【0093】本発明では、トラックグルーブ2のウォブ
リング構造が複数種類の変位パターンの組み合わせによ
って規定されている。すなわち、トラックグルーブ2の
平面形状は、図1Bに示すような単なる正弦波形のみか
らなるのではなく、正弦波形とは異なる形状部分を少な
くとも一部に有している。このようなウォブルドグルー
ブの基本構成は、本出願人による特許出願(特願200
0−6593号、特願2000−187259号、およ
び特願2000−319009号)の明細書に開示され
ている。
【0094】図1Bのトラックグルーブ2について、グ
ルーブ中心のY座標をX座標の関数f0(x)で示す
と、f0(x)は、例えば、定数・sin(2πx/
T)で表される。
【0095】以下、図2(a)および(b)を参照しな
がら、本発明で採用するウォブルパターンの構成を詳細
に説明する。
【0096】図2(a)は、トラックグルーブ2のウォ
ブルパターンを構成する4種類の基本要素を示してい
る。図2(a)には、滑らかな正弦波形部位100およ
び101、ディスク外周向き変位を急峻にした矩形部位
102、ならびに、ディスク内周向き変位を急峻にした
矩形部位103が示されている。これらの要素部分の組
み合わせによって、図2(b)に示すような、4種類の
ウォブルパターン104〜107が形成される。
【0097】ウォブルパターン104は矩形部位のない
正弦波である。このパターンを「基本波形」と称するこ
ととする。本明細書において、「正弦波」とは、完全な
サインカーブに限定されず、滑らかな蛇行を広く含むも
のとする。
【0098】ウォブルパターン105は、正弦波形によ
る変位よりも急激にディスク外周側に変位する部分を有
している。このような部分を「外周向き変位矩形部」と
称することにする。
【0099】実際の光ディスクでは、トラックグルーブ
のディスク径方向変位をトラック方向に対して垂直に実
現することは困難であるため、完全な矩形が形成される
わけではない。従って、実際の光ディスクにおける矩形
部のエッジ形状は、正弦波部位に対して相対的に急峻に
変位していれば良く、完全な矩形である必要はない。図
2(b)からもわかるように、正弦波部位では、最内周
側から最外周側への変位がウォブル周期の1/2の時間
で完了する。矩形部位では、同様の変位がウォブル周期
の例えば1/4以下で完了するようにすれば、これらの
形状差を充分に検知することが可能である。
【0100】なお、ウォブルパターン106は、内周向
き変位矩形で特徴付けられ、ウォブルパターン107
は、「内周向き変位矩形」プラス「外周向き変位矩形」
で特徴付けられる。
【0101】ウォブルパターン104は、基本波形のみ
によって構成されているため、その周波数成分は、ウォ
ブル周期Tの逆数に比例する「基本周波数」によって規
定される。これに対して、他のウォブルパターン105
から107の周波数成分は、基本周波数成分以外に、高
周波成分を有している。高周波成分は、ウォブルパター
ンの矩形部分における急激な変位によって発生する。
【0102】ウォブルパターン105〜107につい
て、図1Bの座標系を採用し、トラック中心のY座標を
X座標の関数で示すと、これらの関数をフーリエ級数で
展開することができる。展開されたフーリエ級数には、
sin(2πx/T)よりも振動周期の短いsin関数
の項(高調波成分)が含まれることになる。しかしなが
ら、いずれのウォブルパターンも基本波形成分を有して
いる。本明細書では、基本波形の周波数を「ウォブル周
波数」と称する。上記4種類のウォブルパターンは、共
通のウォブル周波数を有している。
【0103】本発明では、ウォブル周波数を変調するこ
とによってトラックグルーブ2にアドレス情報を書き込
む代わりに、前述の複数種類のウォブルパターンを組み
合わせることによって、アドレス情報を含む種々の情報
をトラックグルーブに記録させることができる。具体的
には、トラックグルーブの所定区間毎に上記4種類のウ
ォブルパターン104〜107のいずれかを割り当てる
ことにより、例えば「B」、「S」、「0」、および
「1」などの4つの符号を記録しておくことが可能であ
る。ここで、「B」はブロック情報を示し、「S」は同
期情報を示すものとする。「0」および「1」は、それ
らの組み合わせによってアドレス番号やその誤り検出符
号などを表現する。
【0104】次に、図3Aおよび図3Bを参照しなが
ら、本発明による光ディスクからトラックグルーブのウ
ォブルによって記録された情報を再生する方法の基本を
説明する。
【0105】まず、図3Aおよび図3Bを参照する。
【0106】図3Aは、再生装置の主要部を示す図であ
り、図3Bは、トラックグルーブと再生信号との関係を
示す図である。
【0107】図3Bに示す模式的に示すトラックグルー
ブ200に対して、再生用レーザビーム201のスポッ
トを矢印方向に走査する。レーザビーム201は光ディ
スクから反射され、反射光202が形成される。反射光
202は、図3Aに示す再生装置のディテクタ203、
204で受け取られる。ディテクタ203、204は、
ディスク半径方向に対応した方向に分割されており、そ
れぞれ、受け取った光の強度に応じた電圧を出力する。
ディテクタ203、204に対する反射光202の照射
位置(受光位置)がディテクタ203とディテクタ20
4との間にある分割位置に対していずれかの側にシフト
すると、ディテクタ203の出力とディテクタ204の
出力との間に差異が発生する(差動プッシュプル検
出)。ディテクタ203、204の出力は差動回路20
5に入力され、差動回路205において引き算が実行さ
れる。その結果、グルーブ200のウォブル形状に応じ
た信号(ウォブル信号)206が得られる。ウォブル信
号206は、ハイパスフィルタ(HPF)207に入力
され、ハイパスフィルタ(HPF)207で微分され
る。その結果、ウォブル信号206に含まれていた滑ら
かな基本成分は減衰し、急峻な傾斜を持った矩形部分に
対応したパルス成分をもつパルス信号208が得られ
る。図3Bからわかるように、パルス信号208におけ
る各パルスの極性は、グルーブ200における急峻な変
位の方向に依存している。このため、パルス信号208
から、グルーブ200の持つウォブルパターンを識別す
ることが可能である。
【0108】次に、図3Cを参照する。図3Cは、図3
Bに示すウォブル信号206からパルス信号208とク
ロック信号209とを生成する回路の構成例を示してい
る。
【0109】図3Cの構成例では、ウォブル信号206
は、第1のバンドバスフィルタBPF1および第2のバ
ンドバスフィルタBPF2に入力される。そして、第1
のバンドバスフィルタBPF1および第2のバンドバス
フィルタBPF2は、それぞれ、パルス信号208およ
びクロック信号209を生成している。
【0110】トラックのウォブル周波数をfw(Hz)
とすると、第1のバンドバスフィルタBPF1は、4f
w〜6fw(例えば5fw)の周波数でゲイン(透過
率)がピークとなる特性をもつフィルタから形成され
る。このようなフィルタによれば、低周波からピーク周
波数までは例えば20dB/decでゲインが上昇し、
ピーク周波数よりも周波数が高い領域では急激に(例え
ば60dB/dec)でゲインが低下することが好まし
い。第1のバンドバスフィルタBPF1は、トラックの
ウォブルが矩形的に変化する部分を示すパルス信号20
8をウォブル信号206から適切に生成することができ
る。
【0111】一方、第2のバンドバスフィルタBPF2
は、所定の周数数帯域(例えばウォブル周波数fwを中
心に含む、0.5fw〜1.5fwの帯域)でゲインが
高く、それ以外の周波数ではゲインが小さいフィルタリ
ング特性を有している。このような第2のバンドバスフ
ィルタBPF2は、トラックのウォブル周波数に対応し
た周波数を持つ正弦波信号をクロック信号209として
生成することができる。
【0112】以下、本発明による光ディスク媒体の実施
形態を詳細に説明する。
【0113】(実施形態1)本実施形態に係る光ディス
クの記録面1にも、図1Aに示すようなスパイラル状ト
ラックグルーブ2が形成されている。
【0114】図4は、本実施形態におけるトラックグル
ーブ2の形状を示している。トラックグルーブ2は、複
数のブロックに分かれており、ブロックとブロックとの
間には、位置決めマークとして機能するブロックマーク
(識別マーク)210が設けられている。本実施形態に
おけるブロックマーク210は、トラックグルーブ2を
寸断することにより形成されている。
【0115】トラックグルーブ2は、複数の単位区間2
2、23を含んでおり、所定数の単位区間22、23に
よって各ブロックが形成される。各単位区間には、複数
のウォブルパターンから選択された任意のウォブルパタ
ーンが割り当てられ得る。図4の例では、単位区間22
には図2(b)のウォブルパターン106が割り当てら
れ、単位区間23にはウォブルパターン105が割り当
てられている。
【0116】ウォブルパターン105およびウォブルパ
ターン106は、それぞれ、1ビットの情報要素
(“0”または“1”)を担っている。この1ビットの
情報要素を本明細書では「副情報」と称することにす
る。トラックグルーブの各単位区間におけるウォブルパ
ターンの種類を検知すれば、その単位区間に割り当てら
れた副情報の内容を再生することができる。そして、複
数ビットの副情報から種々の情報を再生することが可能
になる。
【0117】ウォブルパターンにおける波形の違いは、
前述したように、差動プッシュプル検出で得られる再生
信号の立ち上がり/立下りの傾斜の差となって表れる。
従って、例えば単位区間22のウォブルパターンが図2
Aのウォブルパターン105およびウォブルパターン1
06のいずれであるかを容易に識別できる。前述のよう
に再生信号を微分することによって上記検出を行うと、
ノイズ成分が増加する。このため、SN比の低い高密度
光ディスク媒体に適用する場合、検出エラーが生じる可
能性がある。このような検出エラーを発生させないよう
にするため、本実施形態では、以下に説明する技術を採
用している。
【0118】ユーザによってディスクに書き込まれるべ
き情報(以下、「記録情報」と称する。)は、複数のブ
ロックに分けられ、トラックグループに沿って記録層に
書き込まれる。記録情報の書き込みは、ブロックマーク
210を起点にしてトラックグルーブ2に沿って伸びる
所定長(例えば64キロバイト長)のブロックを単位と
して行われる。このようなブロックは、情報処理上の単
位であり、例えばECCブロックなどを意味する。ブロ
ックはN個(Nは自然数)のサブブロックを含んでい
る。ブロックが62キロバイトで、サブブロックが2キ
ロバイトであるとき、1つのブロックに含まるサブブロ
ックの個数Nは32となる。
【0119】本実施形態では、トラックグルーブ上で各
サブブロックの情報が書き込まれるべき領域は、トラッ
クグルーブの単位区間22、23に対応している。
【0120】単位区間22、23のそれぞれに1ビット
の副情報0または1を記録しているため、各ブロックに
はN=32(ビット)の副情報群が割り当てられる。本
実施形態では、この32ビットの副情報群によって、当
該ブロックのアドレスを表記する。
【0121】例えば、各単位区間の長さを2418バイ
ト(=2048バイト+パリティ)とし、1ウォブル周
期を11.625バイトに相当する長さに設定した場
合、各単位区間には208周期分のウォブルパターンが
含まれることになる。その結果、図3Bおよび図3Cに
示すウォブル信号206をウォブルの208周期分(2
08波数)の期間にわたって検知し、ウォブルパターン
の種類を識別すればよい。このため、信号再生時にノイ
ズによって多少の検出エラーが発生したとしても、副情
報を正確に判別することができる。
【0122】より具体的には、例えば、差動プッシュプ
ル信号の微分波形(パルス信号208)をその立ち上が
り、立ち下がり毎にサンプルホールドする。そして、立
ち上がりの回数および立ち下りの回数をそれぞれ積算し
た値を比較するようにすれば、ノイズ成分がキャンセル
されるため、副情報成分を高い精度で抽出することがで
きる。
【0123】なお、図4のブロックマーク210は、ト
ラックグルーブ2を寸断して設けられているため、ブロ
ックマーク210上の記録層に情報を上書きすると多少
の問題が発生しえる。すなわち、グルーブの有無によっ
て反射光量が大きく変化するため、ブロックマーク21
0の存在が再生信号に対する外乱として作用する。そこ
で、本実施形態では、ブロックマーク210を含む所定
長の領域21にVFO(Variable Frequ
ency Oscillator)記録領域21を割り
当てている。VFO記録領域21とは、単一周波数信号
VFOが記録される領域であり、VFOは、記録情報の
再生に必要なPLLを引き込ませるための信号である。
VFO信号であれば、多少の外乱変動があっても局所的
なジッタが発生するだけであり、エラーが生じることは
ない。また、VFO信号は単一周波数で繰り返される信
号であるため、ブロックマークによる外乱を分離するこ
とも可能である。VFO記録領域21に記録される信号
は、単一周波数に限らずとも、ブロックマーク210に
よる信号と周波数分離可能な十分狭いスペクトル帯域の
特定パターンの信号であればよい。
【0124】(実施形態2)図5を参照しながら、実施
形態1における光ディスク媒体のアドレスを再生する機
能を持った光ディスク再生装置を説明する。
【0125】この再生装置の光ヘッド331から出たレ
ーザビームは、光ディスク1を照射し、光ディスク1の
トラックグルーブ上に光スポットを形成する。光ディス
ク1の回転に伴って光スポットがトラックグルーブ上を
移動するように駆動系の制御が行われる。
【0126】光ヘッド331は、光ディスク1によって
反射されたレーザビームを受け取り、電気信号を生成す
る。光ヘッド331から出力された電気信号は、再生信
号処理回路332に入力され、再生信号処理回路332
において演算される。再生信号処理回路332は、光ヘ
ッド331から得た信号に基づいて、全加算信号とウォ
ブル信号(ブッシュプル信号)とを生成し、出力する。
【0127】ウォブル信号はウォブルPLL回路333
に入力される。ウォブルPLL回路333は、ウォブル
信号からクロック信号を生成し、タイミング発生回路3
35に送出する。クロック信号の周波数は、ウォブル周
波数を逓倍した大きさを持つ。なお、ウォブルPLL部
333が位相同期していない状態では、精度は劣るもの
の基準クロックを用いてタイミングを生成することもで
きる。
【0128】再生信号処理回路332から出力された全
加算信号は、ブロックマーク検出回路334に入力され
る。ブロックマーク検出回路334は、全加算信号から
ブロックマーク210の位置を検出する。実施形態1の
光ディスクでは、ブロックマーク210が形成されてい
る部分からの反射レーザ光強度が他の部分よりも高くな
る。このたため、再生信号処理回路332は、全加算信
号が所定のレベルを超えたとき、ブロックマーク検出信
号を生成し、タイミング発生回路335に送出する。
【0129】タイミング発生回路335は、上記のブロ
ックマーク検出信号およびクロック信号に基づいて、ブ
ロック先頭位置からのクロック数をカウントする。この
カウントにより、ウォブル信号の立ち上がりタイミン
グ、立ち下がりタイミング、副情報の区切りのタイミン
グ、および、ブロックの区切りタイミングを決定するこ
とができる。
【0130】第1の形状計数回路336は、ウォブル信
号の立ちあがり時におけるウォブル信号の傾きが所定値
TH以上になる回数を単位区間毎にカウントする。具体
的には、プッシュプル信号の傾きが、ウォブル信号の立
ちあがり時において、所定値UTH以上であれば、計数値
C1を1だけ増加し、UTH未満であれば、計数値C1を
変化させずにそのまま保持する。ウォブル信号の立ちあ
がり時は、タイミング発生回路335の出力信号によっ
て規定される。
【0131】第2の形状計数回路337は、ウォブル信
号の立ち下がり時におけるウォブル信号の傾きが所定値
th以下になる回数を単位区間毎にカウントする。具体
的には、プッシュプル信号の傾きが、ウォブル信号の立
ち下がり時において、所定値DTH以下であれば、計数値
C2を1だけ増加し、DTHを超えれば、計数値C2を変
化させずにそのまま保持する。ウォブル信号の立ち下が
り時は、タイミング発生回路335の出力信号によって
規定される。
【0132】副情報検出回路338は、タイミング発生
回路335が生成した副情報の区切りタイミング信号に
基づいて、第1の形状計数回路336の計数値C1と第
2の形状計数回路337の計数値C2を比較する。ある
単位区間について、C1≧C2が成立すれば、当該単位
区間における副情報として”1”を出力し、C1<C2
が成立すれば、当該単位区間における副情報として”
0”を出力する。言い換えると、単位区間毎に多数決判
別でウォブル信号の種類を決定している。
【0133】誤り訂正回路339は、1ブロック内に含
まれる複数の単位区間に割り当てられた副情報群に対し
て誤り訂正を施し、アドレス情報を再生する。
【0134】上記の各回路は、独立した別々の回路とし
て構成されている必要はなく、ある回路要素が複数の回
路に共通して用いられていてもよい。また、予めメモリ
に記録されたプログラムに従って動作が制御されるディ
ジタルシグナルプロセッサによって回路の機能が実行さ
せるようにしてもよい。このことは、以下に述べる各実
施形態についても当てはまる。
【0135】(実施形態3)図6を参照しながら、本発
明による光ディスク再生装置の他の実施形態を説明す
る。本実施形態における光ディスク再生装置は、実施形
態4におけるアドレス情報再生装置と比較して、イレー
ジャ検出回路340を備えている点で異なる。また、誤
り訂正回路339の機能も異なっている。これらの点以
外では、本実施形態の装置は実施形態2の装置と同様で
あるので、両実施形態に共通する構成については説明を
繰り返さないこととする。
【0136】イレージャ検出回路340は、各単位区間
について、第1の形状計数回路336が出力する計数値
C1と、第2の形状計数回路337が出力する計数値C
2とを比較する。そして、所定値Eに対して、−E<C
1−C2<+Eの関係が成立したとき、副情報の判別が
あいまいであるとしてイレージャフラグ”1”を出力す
る。一方、−E<C1−C2<+Eの関係が成立しない
とき、イレージャフラグ”0”を出力する。
【0137】誤り訂正回路339は、イレージャフラグ
が”1”のとき、副情報を消去し、強制的に誤り訂正を
施す。
【0138】本実施形態では、このようにイレージャフ
ラグによって誤りビットを消去するため、誤り訂正符号
の訂正可能ビット数が2倍になる。
【0139】なお、イレージャフラグとしては、C1−
C2≦−Eのとき”0”、−E<C1−C2<+Eのと
き”X”、+E≦C1−C2のとき”1”を出力するよ
うにしてもよい。この場合、イレージャフラグが”X”
であれば、強制的にエラー訂正を施すようにしても良
い。
【0140】以上のように本実施形態の光ディスク再生
装置によれば、第1の形状計数値と第2の形状計数値の
差が小さく副情報の判定があいまいな場合、誤り訂正の
過程でそのビットを消去することによって、誤り訂正能
力を向上させ、より信頼性の高いアドレス再生が可能に
なる。
【0141】(実施形態4)図7を参照しながら、本発
明による光ディスク媒体のアドレス再生方法を説明す
る。
【0142】図7の上部には、ウォブル形状351が模
式的に示されている。ウォブル形状351の左部分は立
ち下がり変位が急峻であり、左部分は立ち上がり変位が
急峻である。
【0143】プッシュプル信号に現れたウォブル信号3
52は、ノイズや波形歪みによって品質が劣化してい
る。
【0144】2値化信号353は、ウォブル信号352
を0レベルでスライスした信号である。微分信号354
は、ウォブル信号352を微分した信号である。微分信
号354は、ウォブル形状の傾斜に関する情報を有して
いる。変位点における傾斜を検出している部分以外でも
ノイズや波形歪みによってピーキングが現れている。
【0145】簡単化のため、ウォブル信号のある任意の
第1部分355と第2部分356について説明する。
【0146】ウォブル信号の第1部分355において、
2値化信号803の立ち上がりエッジにおける微分信号
354のサンプリング値357の絶対値と、立ち下がり
エッジにおける微分信号354のサンプリング値358
を絶対値とを比較する。サンプリング値358の絶対値
の方が大きいため、第1部分355が含まれるウォブル
信号は、立ち上がり変位よりも立ち下がり変位が急峻な
ウォブルパターンを有していると決定できる。
【0147】同様に、ウォブル信号の第2部分356に
おいて、2値化信号803の立ち上がりエッジにおける
微分信号354のサンプリング値359の絶対値と、立
ち下がりエッジにおける微分信号354のサンプリング
値360を絶対値とを比較する。サンプリング値359
の絶対値の方が大きいため、第2部分356が含まれる
ウォブル信号は、立ち下がり変位よりも立ち上がり変位
が急峻なウォブルパターンを有していると決定できる。
【0148】このような識別をウォブル周期毎に行い、
識別結果を積算することにより、副情報単位内での多数
決判別を実行することができる。
【0149】このように本発明のアドレス再生方法は、
ウォブル信号を2値化した信号のエッジタイミングにお
いてのみ微分信号をサンプリングし、サンプル値を比較
する。その結果、ウォブル形状の変位点における傾きを
検出し、ノイズや波形歪み等の外乱があっても信頼性の
高い検出ができる。
【0150】(実施形態5)図8を参照しながら、本発
明の光ディスクからアドレスを再生できる他の光ディス
ク再生装置を説明する。
【0151】本実施形態の再生装置と、図5の再生装置
との相違点は、本実施形態の装置がウォブル形状検出回
路361を備えている点にある。ウォブル形状検出回路
361は、1ウォブル周期毎に、ウォブル形状の立ち上
がり変位が急峻な第1の形状であるか、立ち下がり変位
が急峻な第2の形状であるかを識別し、副情報検出回路
338にウォブル形状情報を出力する。副情報検出回路
338は、ウォブル形状回路361から得たウォブル形
状情報に基づいて、形状検出数の多い形状を決定する。
そして、着目する副情報単位に割りあてられた副情報を
識別し、出力する。
【0152】副情報検出回路338は、受け取ったウォ
ブル形状情報にもとづいて、第1の形状の検知を示す信
号を受け取った回数を得るためのカウンタと、第2の形
状の検知を示す信号を受け取った回数を得るためのカウ
ンタとを備えていても良い。両形状についてのカウント
数を比較することにより、多数決判別が実行できる。ま
た、アップダウンカウンタによって、第1の形状を検知
したときは値を1だけ増加させ、第2の形状を検知した
ときは値を1だけ減少させるようにしてしてもよい。こ
の場合、単位区間の終了時点におけるアップダウンカウ
ンタの符号で副情報を表現することができる。
【0153】次に、図9を参照してウォブル形状検出回
路361の動作を詳細に説明する。
【0154】ウォブル形状検出回路361は、プッシュ
プル信号(ウォブル信号)を受け取り、不必要なノイズ
成分を低減するBPF(バンドパスフィルタ)362を
有している。このBPF362は、ウォブル信号の基本
波周波数成分と、ウォブルの傾き情報を有する高調波周
波数成分とを通過させれば良い。ウォブル信号の基本周
波数をfwとすると、線速度の変化マージンを考慮し、
1/2fw〜5fwの帯域を持つバンドパスフィルタを
用いることが好ましい。
【0155】BPF362の出力は、傾き検出回路36
3と2値化回路365に入力される。
【0156】傾き検出回路363は、ウォブル信号の傾
きを検出する。この「傾き」の検出は、ウォブル信号を
微分することによって行われ得る。微分に代えて、傾き
情報を有する高調波成分のみを抽出するHPF(ハイパ
スフィルタ)を用いても良い。傾き検出回路363の出
力は、立ち上がり検出回路366と反転回路364とに
送られる。
【0157】反転回路904は、傾き検出回路363の
出力を0レベルに対して反転し、立ち下がり値取得回路
367に出力する。
【0158】2値化回路905は、ウォブル信号の立ち
上がりゼロクロスタイミングと、立ち下がりゼロクロス
タイミングとを検出する。立ち上がりゼロクロスタイミ
ングは、ウォブル信号が”L”レベルから”H”レベル
に変位するタイミングであり、立ち下がりゼロクロスタ
イミングは、”H”レベルから”L”レベルに変位する
タイミングである。
【0159】立ち上がり値取得回路366は、2値化回
路365が検出した立ち上がりゼロクロスタイミングに
おける傾き検出回路363の出力した傾きをサンプルホ
ールドする。同様に、立ち下がり値取得回路367は、
2値化回路366が検出した立ち下がりゼロクロスタイ
ミングにおける反転回路364が出力した傾き(傾き値
の反転)をサンプルホールドする。
【0160】ここで、立ち上がり値取得回路366がサ
ンプリングする値は、立ち上がりにおける傾きであるこ
とから、正の値である。また、立ち下がり値取得回路3
67がサンプリングする値は、立ち下がりにおける傾き
を反転した値であることから、正の値である。つまり、
立ち上がり値取得回路366ならびに立ち下がり値取得
回路367がサンプリングする値は、それぞれ傾きの絶
対値に相当する。
【0161】比較回路369は、立ち上がり値取得回路
366がサンプルホールドしている立ち上がりタイミン
グにおける傾きの絶対値と、立ち下がり値取得回路37
7がサンプルホールドしている立ち下がりタイミングに
おける傾きの絶対値を、ウォブルの立ち下がりゼロクロ
スタイミングから遅延回路368で所定時間遅延したタ
イミングにおいて比較し、立ち上がり値検出回路366
の値が大きければ第1の形状、そうでなければ第2の形
状として、ウォブル形状情報を出力する。つまり、ウォ
ブル信号の傾き情報が最も確実な(微分値が最大、最小
となる)立ち上がりゼロクロスタイミングにおける傾
き、ならびに、立ち上がりゼロクロスタイミングにおけ
る傾きだけを比較することにより、確実なウォブル形状
の検出を行っている。
【0162】なお、本実施形態では、同一の信号を2値
化回路365と傾き検出回路363の両方に入力してい
るが、本発明はこれに限定されない。ウォブル信号のゼ
ロクロスタイミングをより高精度に検出するため、LP
F(ローパスフィルタ)を介してBPF362の出力を
2値化回路365に入力してもよい。また、BPF36
2として、2種類のBPFを備え、異なる特性を持つB
PFを傾き検出回路363と2値化回路365に割り当
てるようにしてもよい。この場合、各BPFを通過した
ウォブル信号の位相を一致させるため、別途、遅延補正
回路を層に有することが望ましい。
【0163】このように、本実施形態における光ディス
ク再生装置によれば、副情報を有するウォブル信号のゼ
ロクロスタイミングにおいて、ウォブル信号の傾きをサ
ンプルホールドし、そのホールド値を比較する。こうす
ることにより、ウォブル形状の識別を確実に行うことが
でき、ノイズ等による副情報の誤検出を低減することが
できる。
【0164】(実施形態6)図10は、ブロックマーク
210がVFO記録領域21の略中央に配置されている
構成を示している。なお、図10の例では、VFO記録
領域21に矩形波形のウォブルが形成されているが、本
発明は、このような態様に限定されない。
【0165】ここでは、図11Aおよび図11Bを参照
しながら、信号をVFO記録領域21に記録する方法に
ついて説明する。図11Aおよび図11Bでは、簡単化
のため、トラックグルーブ2に形成されているウォブル
の記載を省略している。
【0166】図11Aは、トラックグルーブ2上に1ブ
ロック相当の信号を記録する場合を示している。1ブロ
ック単位の記録信号は、データ(DATA)202とV
FO201、203とを含んでいる。
【0167】各ブロックの記録はVFO201から開始
する。本実施形態におけるVFO202は、VFO領域
21内に記録され、VFO202の記録開始位置はブロ
ックマーク210の手前である。VFO202を記録し
た後、1ブロック分のDATA202が記録され、最後
にVFO203が記録される。VFO203は、VFO
領域31内に記録され、VFO203の記録終了位置は
ブロックマーク210の後方である。すなわち、本実施
形態では、記録予定領域の先頭に位置するブロックマー
クの手前から情報の記録を開始し、前記領域の後尾に位
置するブロックマークを通過した後に情報の記録を終了
する。
【0168】ブロックマーク210の中央からデータの
記録を開始した場合、ブロックマーク210が存在する
部分で記録膜の劣化が顕著に発生する。本実施形態にお
けるブロックマーク210は、トラックグルーブ2を寸
断して設けられたものであるため、ブロックマーク21
0が存在す部分でトラックグルーブ上に段差が形成され
ている。このような段差が存在する部分に情報を記録す
るとき、記録膜に情報を記録するとき、記録膜に高いエ
ネルギを持つレーザビームを照射することより、照射部
分に高い熱エネルギーを与える必要がある。レーザビー
ムの照射領域の前後には大きな温度勾配が発生する。こ
のような温度勾配は記録膜に応力を発生させる。応力発
生部分に上述の段差が存在すると、記録膜などに小さな
亀裂が発生するおそれがある。記録膜などに小さな亀裂
が発生すると、記録を繰り返すうちに亀裂が拡大し、最
終的には膜破損に至る可能性がある。
【0169】本実施形態では、このような膜破損を防ぐ
ため、記録の開始/終了位置をブロックマーク211が
存在しない領域においている。
【0170】VFOは、データ再生のための準備を整え
るためのダミー信号である。VFO信号を再生している
間に、データスライスレベルを再生信号の中心にフィー
ドバック制御し、さらにクロック抽出のためPLLをロ
ックさせる。データを忠実に再生するためには、再生デ
ータ信号の二値化とクロッキングを正確に行う必要があ
る。もし、VFO信号期間が短すぎると、PLLが十分
ロックしない状態でデータの再生を開始するため、ブロ
ック先頭のデータにエラーが発生することがある。この
ため、VFOは、ブロックマークの手前より記録し、十
分長い領域を確保することが好ましい。
【0171】なお、先行するブロックに既にデータが記
録されている場合、図11Bに示すように、これから記
録するブロックのVFOが、先行ブロックのVFOに足
して上書きされる場合がある。このような場合、既に記
録されているVFO信号の一部が消される。また、既存
のVFOと上書きされたVFOとの間で位相が同期して
いない可能性もある。このため、先行するブロックのV
FOを用いて、これから次のブロックのPLLをロック
させることは好ましくない。
【0172】以上、VFOの記録開始位置について述べ
たが、記録膜劣化について、データの記録終了位置につ
いても同様に成り立つ。ただし、記録終了位置は、ブロ
ックマーク310の手前よりも後が好ましい。記録終了
位置をブロックマーク310の手前にすると、当該ブロ
ックと後続するブロックとの間に間隙が形成される場合
がある。この間隙は、高パワーの光が照射されず、マー
クが形成されない領域である。段差と同様、こうした間
隙も膜の劣化に寄与することが懸念される。従って、先
に記録されたブロックの後尾のVFOと、後に記録する
ブロックの先頭のVFOとは、オーバーラップすること
が好ましい。VFOのオーバーラップは、図11Aに示
すように、VFO記録開始位置をブロックマーク210
の手前に設定するとともに、VFOの記録終了位置をブ
ロックマーク310の後に設定することで達成される。
【0173】ブロックマークの位置とVFO記録開始位
置/終了位置との間隔は、記録に用いるレーザ光のビー
ムスポットの10倍程度以上に設定することがすること
が望ましい。ビームスポット径はレーザ光の波長をNA
値で割った大きさを持つため、波長650nmのレーザ
光を出射するNA0.65の光学ヘッドを用いた場合、
ディスク上におけるビームスポット径は1μm(=波長
/NA)となる。この場合、ブロックマークから10u
m以上離れた位置を記録開始点または終了点とすること
が好ましい。ただし、ビームスポットの10倍という基
準は、記録膜の特性(特に熱伝導率)によって修正され
得る。
【0174】なお、ブロックマーク210の手前から記
録を開始するとき、当該ブロックマークは未だ検出され
ていない。このため、正確にブロックマークの手前から
記録を開始するには、何らかの方法でブロックマークの
位置を予測または推定する必要がある。例えば、先行す
るブロックのブロックマークを検出した後、前述のクロ
ック信号からクロック数をカウントし、所定のクロック
数に達したときに、次のブロックのVFOを記録し始め
るようにすればよい。
【0175】(実施形態7)図12を参照しながら、本
実施形態における光ディスク媒体を説明する。前述の実
施形態では、ブロックマーク210をVFO記録領域2
1の略中央に設けたが、本実施形態では、図12に示す
ように、ブロックマーク211をVFO記録領域21の
中央より先行ブロック側に形成している。このような構
成にしたことにより、先頭のVFOをより長く確保する
ことができる。
【0176】(実施形態8)図13、図14A、および
図14Bを参照しながら、本実施形態おける光ディスク
媒体を説明する。
【0177】本実施形態のブロックマーク210は、サ
ブマーク210aおよびサブマーク210bから構成さ
れている。こうした構成により、記録時のタイミングが
とりやすくなる。すなわち、2つのマークが形成されて
いるため、ブロック先頭部分におけるマーク210bが
検出された後、マーク210aが検出される前に記録を
開始するようにできる。また、記録の終了は、次のブロ
ックの先頭部分に位置する2番目のマーク210aが検
出された後に行うことができる。
【0178】このようにすれば、先行ブロックのブロッ
クマークの検出時点からクロックをカウントする必要が
なく、精度よく記録開始位置を定めることができる。
【0179】なお、膜の劣化を避けるために、マーク2
10aとマーク210bとの間隔を充分に広く設定する
ことが好ましい。具体的には、記録開始位置とマーク2
10aまたはマーク210bとの間隔をビームスポット
の約10倍以上にするため、マーク210aとマーク2
10bとの間隔は、ビームスポットの約20倍以上に設
定することが好ましい。光ディスク上におけるビームス
ポットが1μmである場合、上記の間隔は20μm以上
に設定することが望ましい。
【0180】(実施形態9)図15を参照しながら、本
実施形態における光ディスクを説明する。前述の実施形
態では、いずれも、トラックグルーブ2を寸断して作っ
たブロックマーク210を形成している。このようなト
ラックグルーブが寸断された部分は、グルーブが形成さ
れていないため、平坦であり、「ミラーマーク」と呼ば
れる。ミラーマークは、再生光を高い反射率で反射する
ため、検出が容易である。しかし、本実施形態では、ミ
ラーマークによるブロックマークを採用せず、他の形態
のブロックマーク218を用いている。 以下、ブロッ
クマーク218を詳細に説明する。
【0181】本実施形態では、図15に示すように、ト
ラックグルーブのウォブルの位相をVFO記録領域21
内において反転させ、この位相の反転が生じている部分
をブロックマーク218として機能させている。
【0182】前述のように、ミラーマークによるブロッ
クマーク210は、位置決め精度が高く、検出が容易と
いった利点を有しているが、SN比が低い場合、検出誤
りが顕著に増えるといった問題がある。これに対し、ブ
ロックマーク218の前後でウォブルの位相が逆転する
ようにトラックグルーブを形成しておけば、かりにノイ
ズなどが原因でウォブル位相の変化点(ブロックマーク
218)そのものを検出できなかった場合でも、ブロッ
クマーク218を通り過ぎた後におけるウォブル位相を
観察しておくことにより、いずれかの時点でブロックマ
ークを通過したことを検知することができる。
【0183】(実施形態10)図16を参照しながら、
本発明による光ディスクの他の実施形態を説明する。本
実施形態では、各VFO記録領域21内に2つのブロッ
クマーク218aおよび218bを設けている。このブ
ロックマーク218aおよび218bは、いずれも、ト
ラックグルーブのウォブル位相を反転させることにより
形成されている。
【0184】本実施形態と図15の実施形態との主要な
差異は、各ブロック間に形成されたウォブル位相の反転
数が奇数か偶数かの違いにある。図15に示すように、
ウォブルの位相反転が各VFO記録領域21内で1回
(奇数回数)生じる場合、その位相反転が生じた位置以
降におけるウォブルの位相は、次のブロックマークを経
過するまでの間、常に、先行ブロックにおけるウォブル
の位相に対して反転した状態を維持することになる。そ
の結果、トラックグルーブのウォブルからPLL同期で
クロックを抽出しようとすると、そのままではPLL位
相比較出力の極性が反転するため、PLLのスリップが
発生してしまうことになる。このため、図15の例のよ
うに、ウォブルの位相反転回数が奇数であれば、ブロッ
クマークの通過後にPLLの極性を反転させる必要があ
る。
【0185】これに対して、本実施形態では、一旦反転
させた位相(218a)を再度反転(218b)させる
ため、ウォブルの位相が先行ブロックにおける位相と同
一の位相に戻るため、PLL極性の反転は不要になる。
【0186】各VFO記録領域21内でのブロックマー
ク218a、218bの間隔は、想定されるディフェク
トノイズより長くする必要がある。ただし、その間隔を
PLLの応答時間より長くすると、上記スリップの発生
する確率が高くなる。以上のことから、各VFO記録領
域21内でのブロックマーク218a、218bの間隔
は、ウォブル周波数の3〜10倍程度が適当であると考
えられる。
【0187】なお、各VFO記録領域21内におけるブ
ロックマーク218a、218bの数は2個に限定され
ず、偶数個であれば、本実施形態と同様の効果が得られ
る。ただし、限られた長さ範囲内に4個以上のブロック
マーク218a、218bを形成するのは集積度の観点
から望ましくない。
【0188】上記実施形態4および5では、ウォブルの
位相を反転させることにより、ブロックマークを形成し
ているが、位相の変化を検出することができれば、ブロ
ックマークの前後で位相がちょうど90°ずれている必
要はない。ブロックマークの位置で変化するウォブル位
相の好ましい範囲は、例えば45〜135°である。
【0189】(実施形態11) 次に、図17を参照しながら、本発明の実施形態11
説明する。
【0190】本実施形態と上記実施形態との差異は、ブ
ロックマーク219の構成にある。本実施形態のブロッ
クマーク219は、ブロック内部に位置するグルーブに
おけるウォブル周波数とは異なる周波数のウォブルによ
って規定されている。図示されている例では、ブロック
マーク219のウォブル周波数は、ブロック内部のウォ
ブル周波数よりも高い。従って、バンドパスフィルタな
どを用いて再生信号を処理することにより、局所的にウ
ォブル周波数が異なっている信号を分離・識別すれば、
ブロックマーク219の位置を高い精度で検知すること
ができる。
【0191】本実施形態の光ディスク媒体においても、
ブロックマーク219はVFO記録領域21内に形成さ
れており、ブロックマーク219が存在する流域内にも
VFOデータが書き込まれる。
【0192】ブロックマーク219のウォブル周波数
は、ブロック内部におけるウォブル周波数の1.2倍以
上3.0倍以下の範囲内に設定されることが好ましく、
また、1.5倍以上2.0倍以下の範囲内に設定される
ことがさらに好ましい。ブロックマーク219のウォブ
ル周波数がブロック内部のウォブル周波数に近すぎる
と、ブロックマーク219を検知することが困難にな
る。一方、ブロックマーク219のウォブル周波数がブ
ロック内部のウォブル周波数に比較して高くなると、記
録膜に書き込まれる情報の信号周波数に近づくため、両
信号が干渉し、好ましくない。
【0193】なお、ブロック間において、ブロックマー
ク219以外の領域にはブロック内でのウォブル周波数
と同一周波数のウォブルが形成されていることが好まし
い。ブロック間におけるウォブルの形状は、ブロック内
におけるウォブルの形状から異なっていることが望まし
い。図17に示される例では、ブロック間のグルーブは
正弦波カーブを描くように蛇行している。
【0194】(実施形態12) 次に、図18を参照しながら、本発明の実施形態12
説明する。
【0195】本実施形態では、ブロックマークとして、
局所的に振幅や周波数または位相が変化する形状を用い
ず、正弦波カーブを描くように蛇行するグルーブ全体を
ブロックマークとして用いている。また、各サブブロッ
ク221、222の先頭部分に局所的に周波数が変化す
るウォブル228、229が設けられている。
【0196】このように、ウォブルの基本周波数と異な
るウォブル周波数を持つ領域を各サブブロックの先頭に
配置することにより、サブブロック間の境界を適確に検
知することができる。前述の各実施形態では、サブブロ
ックの位置はブロックマークからウォブルを計数するこ
とによって検知しているが、本実施形態では、各サブブ
ロックに与えられたサブブロックマーク(228、22
29)を計数することにより、サブブロックの位置を認
識することができる。
【0197】なお、VFO領域21内の適切な位置に、
前述の各実施形態で採用したブロックマークと同様のブ
ロックマークを形成してもよい。また、本実施形態で
は、各サブブロック221、222の先頭部分にウォブ
ル周波数が局所的に異なるサブブック識別マーク22
8、229を形成しているが、サブブロックマーク22
8、229の位置は各サブブロックの後端部であっても
よい。また、すべてのサブブロックに識別マーク22
8、229を設ける代わりに、奇数番目またはサ偶数番
目のサブブロックのみに設けても良い。
【0198】サブブロックマーク228、229のウォ
ブル周波数は、前述した理由と同様の理由から、他の部
分におけるウォブル周波数の1.2倍以上3.0倍以下
の範囲内に設定されることが好ましく、また、1.5倍
以上2.0倍以下の範囲内に設定されることがさらに好
ましい。
【0199】サブブロックマーク228、229は、サ
ブブロックの開始位置を特定するために好適に用いられ
るが、さらに他の情報を表現していてもよい。例えば、
あるブロック内に含まれる複数のザブロックマークを用
いて、そのブロックまたは他の関連付けられたブロック
のアドレスを記録していてもよいし、他の情報を記録し
ていてもよい。複数のサブブロックマークを用いてブロ
ックのアドレスを記録する場合、そのアドレスはブロッ
ク内のウォブルによっても記録されているため、アドレ
ス再生の信頼度が向上するという利点がある。
【0200】サブブロックマークの組み合わせによっ
て、複数ビットの情報を記録する場合、サブブロックマ
ークに2値以上の識別可能な異なる形状を付与する必要
がある。異なるサブブロックマークのウォブルに対し
て、異なる周波数を割り当てても良いし、異なる位相変
調を割り当ててもよい。
【0201】次に、図19を参照しながら、本実施形態
に係る光ディスク媒体からクロック信号およびアドレス
情報を再生する回路の構成を説明する。
【0202】まず、トラックと直交する方向(ディスク
径方向)に分割された受光素子901と差演算器371
を用いることにより、グルーブのウォブルに対応した信
号成分を含む電気信号を再生する。この再生信号から、
ローパスフィルタ(LPF)374がウォブル信号の基
本周期成分のみを抽出する。基本周期成分のみを有する
信号はクロック生成回路373に与えられる。クロック
生成回路373は、例えばPLL回路などから構成さ
れ、受け取った基本周期信号を所定数逓倍することによ
り、記録再生信号同期処理のためのクロック信号を生成
する。
【0203】一方、ハイパスフィルタ(HPF)375
は、再生ウォブル信号に含まれる高調波成分を選択的に
通過させる。ハイパスフィルタ375の出力には、図1
8に示すサブブロックマーク228、229による高い
周波数成分や、鋸波状ウォブルによって生成される鋸状
信号の急峻エッジ成分が含まれている。
【0204】サブブロックマーク検出回路377は、サ
ブブロックマーク228、229による所定周波数のウ
ォブル成分を検出し、これらのマークを検出したとき、
タイミング信号を発生する。サブブロックマーク検出回
路377から出力されるタイミング信号は、アドレスデ
コーダ378に送出される。
【0205】前述のように、鋸波状ウォブルの急峻エッ
ジの極性はアドレス情報の「1」か「0」かに応じて反
転する。アドレス情報検出回路376は、ハイパスフィ
ルタ375の出力に基づいて、この極性反転を検出し、
ビットストリームをアドレスデコーダ378に送出す
る。ビットストリームを受け取ったアドレスデコーダ3
78は、サブブロックマーク検出回路377から出力さ
れたタイミング信号に基づいて、アドレス情報を再生す
る。
【0206】以上の実施形態によれば、ブロックごとに
VFO信号が上書き可能な識別マークを形成し、グルー
ブウォブルによってアドレスを形成することにより、ブ
ロック単位での情報の記録が容易な、高密度化に適した
光ディスク媒体を提供することができる。また、この識
別マークから十分離れた位置において記録開始または終
了することにより、記録膜の劣化を軽減することができ
る。
【0207】(実施形態13)次に、図20を参照す
る。
【0208】本実施形態における光ディスクでは、副情
報群32ビットの上位21ビットがアドレス情報301
を記録している、そして、副情報群32ビットの中央1
0ビットが誤り訂正符号として機能するパリティ302
を記録し、最下位ビットが付加情報303を記録してい
る。光ディスクが2層の記録層を有する場合、1層目の
記録層における付加情報303に“0”を記録し、2層
目の記録層における付加情報303に“1”を記録して
もよい。付加情報303の内容は、このような層情報に
限定されない。連続する複数のブロックにおける付加情
報を組み合わせることにより、付加情報303によって
表現できる情報の量を増やしてもよい。そうすれば、上
記層情報に比べてさらに複雑な情報、例えば著作権情報
や製造者情報などを記録することが可能である。上記2
1ビットのアドレス情報または31ビットの誤り訂正符
号の排他的論理和による単純パリティとしてよい。それ
により、誤り検出、誤り訂正の能力を向上させることが
できる。付加情報を全て“1”としてもよい。そして、
副情報が“1”である単位区間に後続するブロックマー
クだけをブロックマークと認識するようにすれば、ブロ
ックマーク検出の精度を向上させることができる。
【0209】ここで、上述した31ビットの誤り訂正符
号は、2ビット以上の誤りを訂正できる符号として良く
知られているBCH符号を用いている。図20に示すよ
うにアドレス情報31ビットをb0,b1,・・・,b2
0、パリティ10ビットをp0,p1,・・・,p9とし
て、情報多項式I(x)を(式1),パリティ多項式P
(x)を(式2)で表したとすると、P(x)は(式
3)によって生成される。このときの生成多項式G
(x)は(式4)である。これは(31,21)BCH
符号として良く知られ、31ビットの符号語内に含まれ
る任意の2ビットの誤り訂正が可能である。
【0210】
【式1】
【0211】
【式2】
【0212】
【式3】
【0213】
【式4】
【0214】なお、本実施形態の光ディスクではアドレ
ス情報、パリティ、付加情報の順に配置したが、これに
限るものではない。さらに、予め配置を固定しておけ
ば、副情報群アドレス情報21ビット、パリティ10ビ
ット、付加情報1ビットの全てのビットはどの位置に配
置されていても元に戻して処理を行うことができる。な
お、本実施形態の光ディスクでは1ブロック当たり32
ビットの副情報を持たせる構成としたが、例えば26ビ
ット、52ビット、64ビット等の副情報をもたせる構
成としても、誤り訂正符号として適当なものを選ぶこと
によって同様の効果を発揮させることができる。
【0215】以上のように、本実施形態における光ディ
スク媒体によれば、1情報ブロックをN=32のサブブ
ロックに分割し、それぞれのサブブロックに相当する区
間、副情報に応じた形状のウォブルを予め形成すること
により、オーバーヘッド無しに、またグルーブ間にプレ
ピットを設けることなく、アドレスを形成することがで
きる。さらに、ここで形成されるウォブルは副情報によ
って立ち上がり、立ち下がりの形状は異にしても、ウォ
ブルの周波数そのものは変化しない。よってこれより記
録のためのクロック信号を抽出するときは、その周波数
を通過させるだけの帯域を有したバンドパスフィルタを
用いてノイズ成分を除去した後、単にPLLを用いて同
期逓倍すれば、ジッタの少ないクロック信号を得ること
ができる。さらに副情報群をアドレス情報部とパリティ
部に分割し、誤り訂正符号とすることによって、信頼性
の高いアドレス情報の再生を可能としている。
【0216】(実施形態14)図21に実施形態14に
おける光ディスク媒体の副情報群のビット割り当てを示
す。なお、本実施形態の光ディスクは、実施形態13の
光ディスクと副情報群の構成は異なるが、その他の副情
報の配置、形状等は実施形態13の光ディスクと同一で
あるとする。
【0217】通常、アドレス情報はシーケンシャルに配
置されるので先行するブロックのアドレスが認識できて
いれば後続するブロックのアドレスは予測可能である。
ただし、誤トラックジャンプ等によって連続性が保たれ
ない場合もある。しかしながら、誤トラックジャンプ等
によるアドレスの不連続性は下位ビット側のみが変化す
る場合が多く、また上位ビット側は光ヘッドの半径位置
等からも類推することもできるため、アドレス情報は下
位ビット側での変動性が高く重要性が高いと言える。
【0218】そこで、本実施形態における光ディスクで
は21ビットのアドレス情報を14ビットのアドレス情
報上位311と、7ビットのアドレス情報下位312に
分割し、アドレス情報上位311に1ビットの上位のパ
リティ313を付加して15ビットの誤り訂正符号(誤
り検出符号)とし、さらにアドレス情報下位312に8
ビットの下位のパリティ314を付加して15ビットの
誤り訂正符号としている。さらに、2ビットの付加情報
315を追加して合計32ビットの副情報群を構成して
いる。なお、付加情報315は実施形態13で示した付
加情報303と同様のものとする。
【0219】ここで、上述したアドレス情報下位312
と下位のパリティ314から構成される15ビットの誤
り訂正符号は2ビット以上の誤りを訂正できる符号とし
て良く知られているBCH符号を用いている。7ビット
のアドレス情報下位312をb0,b1,・・・,b6、
8ビットの下位のパリティ314をp0,p1,・・・,
p7として、情報多項式I(x)を(式5),パリティ
多項式P(x)を(式6)で表したとすると、P(x)
は(式7)によって生成される。このときの生成多項式
G(x)は(式8)である。これは(15,7)BCH
符号として良く知られ、15ビットの符号語内に含まれ
る任意の2ビットの誤り訂正が可能である。
【0220】
【式5】
【0221】
【式6】
【0222】
【式7】
【0223】
【式8】
【0224】また、上位のパリティ313(p10とす
る)は、14ビットのアドレス情報上位311をb8,
b9,・・・,b20とすると、p10=b8+b9+・・・
b20(+は排他的論理和)として求められる偶数パリ
ティとしている。これは符号語内に含まれる任意の1ビ
ットの誤り検出が可能である。このように、アドレス情
報の上位は冗長を小さいパリティ、下位は冗長を大きな
パリティを用いることによって、言うなればアドレス情
報のエラー訂正能力の重み付けを、下位ビット側でより
強力にした構成としている。
【0225】なお、本実施形態の光ディスクではアドレ
ス情報上位14ビットに1ビットのパリティ、アドレス
情報下位7ビットに8ビットのパリティを付加して誤り
訂正符号としたが、例えば上位16ビットに1ビットの
パリティ、下位5ビットに10ビットのパリティ(下位
は(15,5)BCH符号)、また、上位9ビットにパ
リティなし、下位12ビットに11ビットのパリティ
(下位は(23,12)BCH符号)というように、上
位、下位の分割ビット数はこれに限るものではない。
【0226】以上のように、本実施形態における光ディ
スク媒体によれば、実施形態13の光ディスク媒体に加
えて、アドレス情報を上位と下位で分割し、下位ビット
側における誤り訂正能力を向上させることによって、さ
らに信頼性の高いアドレス情報の再生が可能としてい
る。
【0227】しかしながら実施形態13ならびに実施形
態14の光ディスク媒体では、BCH符号という複雑な
誤り訂正符号を用いているため、アドレス再生に必要な
回路規模が大きくなるという課題が一方では存在する。
【0228】(実施形態15)図22に実施形態15に
おける光ディスク媒体の副情報群のビット割り当てを示
す。なお、本実施形態の光ディスク媒体は、実施形態1
3の光ディスク媒体と副情報群の構成は異なるが、その
他の副情報の配置、形状等は実施形態13の光ディスク
と同一であるとする。本実施形態の光ディスク媒体にお
ける副情報群は図22に示すように、21ビットのアド
レス情報321と11ビットのパリティ322の計32
ビットから構成される。
【0229】以下、図23を用いて詳細な構成を説明す
る。アドレス情報321をb0からb20の21ビット
をb20からb14、b13からb7、b6からb0の
7行×3列に配置し、1行7ビットにパリティ1ビット
を付加して8ビットとし、1列3ビットにパリティ1ビ
ットを付加して4ビットとして、(7+1)×(3+
1)の計32ビットの誤り訂正符号としている。付加す
るパリティp0からp10はパリティビットを加えた1
行8ビット4行ならびに1行4ビット7列の符号がそれ
ぞれ偶数パリティ符号となるように”1”または”0”
を選択している。さらに、p0はp7からp0が偶数パ
リティ符号となるように選んでいる。つまり、p0から
p10は(式9)から(式19)のように求められる。
【0230】
【式9】
【0231】
【式10】
【0232】
【式11】
【0233】
【式12】
【0234】
【式13】
【0235】
【式14】
【0236】
【式15】
【0237】
【式16】
【0238】
【式17】
【0239】
【式18】
【0240】
【式19】
【0241】ここで、偶数パリティ符号は符号語内に含
まれる1の数が偶数になるようにパリティビットを選択
する符号で、1ビットの誤り検出が可能であることが良
く知られている。また、誤り検出は情報ビット全ての排
他的論理和をとれば良いだけであるため、回路構成が非
常に単純化できる。さらに、例えばb18が誤って反転
したと仮定すると、行のパリティp10ならびに列のパ
リティp4からb18が誤りであると誤り位置も検出で
きるため、b18を反転するというようにすれば誤り訂
正も可能である。
【0242】以上のように、本実施形態の光ディスクに
よれば、アドレス情報を2次元配置し2次元方向それぞ
れに単純なパリティ符号を用いることによって、アドレ
ス再生回路規模が小さくとも強力な誤り訂正が可能とな
る。
【0243】(実施形態16)図24(a)〜(d)を
参照しながら、本発明による光ディスク媒体の実施形態
を説明する。
【0244】図24(a)は、光ディスク媒体の記録面
401を示しており、記録面401には所定のトラック
ピッチでスパイラル状にトラックグルーブ402が形成
されている。データの記録再生は記録ブロック403を
最小単位として行う。
【0245】各記録ブロック403には、その記録ブロ
ックの位置を管理するための位置情報(アドレス情報)
が関連付けられているが、本実施形態では、図24
(b)に示すように、各記録ブロック403が4つの位
置情報単位404を含んでいる。
【0246】各位置情報単位404には、光ディスク媒
体上の物理的位置情報や、その検出の指標が予め記録さ
れている。本実施形態では、これらの情報がトラックグ
ルーブのウォブル形状の組み合わせなどによって表現さ
れている。ウォブルドグルーブは、光ディスク媒体の製
造時に形成される。ウォブルパターンの組み合わせとし
て記録された位置情報は書き換えられない。
【0247】このように本実施形態では、データの記録
再生の最小単位である1つの記録ブロック403に対し
て、そのブロックの位置情報を複数の領域に記録してい
る。このため、複数の位置情報のうちのひとつでも検出
できれば、記録ブロック403の位置特定をできる利点
がある。
【0248】ここで、位置情報単位404は、図24
(c)に示すとおり、精密位置決めマーク部405、位
置情報部406、同期マーク部407を含んでいる。精
密位置決めマーク部405には、データの記録時におけ
る絶対位置決めの指標として用いられる精密位置決めマ
ーク(識別マーク)が形成されている。精密位置決めマ
ークは、前述の実施形態で採用したブロックマークと同
様の構造を有していることが好ましい。
【0249】精密位置決めマークは、記録装置を用いて
データを光ディスクの記録膜に対して記録する際に重要
な働きをする。絶対位置決め精度を高めるには、比較的
高周波の信号として検出される形状を用いることが好ま
しい。
【0250】位置情報部406および同期マーク部40
7には、トラックグルーブ402のウォブル形状を変化
させることによって、位置情報などの種々の情報が書き
込まれている。トラックグルーブのウォブル形状の変化
は、グルーブのディスク径方向変位の振幅、周波数、お
よび/または位相の変化によって与えられう得る。採用
するウォブル形状は、記録データに悪影響を与えにく
く、トラックグルーブのウォブルによって表現される位
置情報と、記録膜の膜質変化として記録されたデータと
の信号分離が容易になるように決定される。より具体的
には、ウォブル信号の周波数は、記録膜に書き込まれる
データの記録周波数よりも十分に低い周波数帯に属して
いることが好ましい。また、前述したように、ウォブル
パターンの識別を高い精度で行うための種々の工夫を採
用することが好ましい。
【0251】同期マーク部407は、位置情報部406
に記録された位置情報を読み出すためのビット同期を容
易にする目的で配置されている。同期マーク部407、
位置情報部406には出現しないようなグルーブ形状を
持つことが好ましい。そうすることにより、同期マーク
部407を正確に検出する確立が上昇し、ビット同期の
誤検出を防ぐことができる。
【0252】図24(c)に示すように、連続する2つ
の位置情報単位404において、後の位置情報単位40
4に含まれる精密位置決めマーク部405は、先行する
位置情報単位404に含まれる同期マーク部407の後
方に配置されている。
【0253】上記の配置を採用することにより、単独で
も検出されやすい同期マーク部407の検出結果を利用
して、後続の精密位置決めマーク部405内の精密位置
決めマークを高精度で検出することができる。具体的に
は、同期マーク部407の検出時点から所定時間が経過
した後に、精密位置決めマークの検出予測窓を開き、検
出予測窓内にある精密位置決めマークのみを検出するこ
とができる。このようにすれば、精密位置決めマークの
誤検出を防ぐことができる。
【0254】上記の効果を得るには、同期マーク部40
7の直後に精密位置決めマーク部405を配置すること
が望ましい。このため、各位置情報単位404において
は、図24(c)に示すように、先頭から精密位置決め
マーク部405、位置情報部406、および同期マーク
部407をこの順序で配置することが好ましい。
【0255】図24(d)は、上記のようなトラックグ
ルーブ構造を有する光ディスク媒体に記録するデータの
構成を示している。ディスク上に記録されている位置情
報と関連付けて記録データを管理するため、データの記
録再生は記録ブロック403を最小単位として行う。
【0256】連続する2つの記録ブロック403は、リ
ンキング部408によって接続されている。記録の開始
及び終了は、リンキング部408内で行われる。リンキ
ング部408の位置と、精密位置決めマーク部405の
位置とは略一致する。リンキング部408に対して、ユ
ーザデータを含まないパターンを記録するようにするこ
とが望ましい。こうすることにより、リンキング部40
8の記録信号が精密位置決めマークとの干渉によって悪
影響を受けても、データ再生への悪影響が発生しないよ
うにできる。
【0257】なお、記録開始/終了点に位置するリンキ
ング部408では記録データが不連続となる。このた
め、安定なデータの読み出しを可能にするためには、リ
ンキング部408には、単一周波数の信号であるVFO
などを記録することが好ましい。
【0258】以下、図25を参照しながら、本実施形態
をさらに詳しく説明する。
【0259】本実施形態に係る光ディスク媒体の記録面
401には、相変化材料が塗布されており、トラックピ
ッチ0.32μmでスパイラル状にトラックグルーブ4
02が形成されている。記録面上にはさらに厚さ0.1
mmの誘電体膜が形成されていて、記録再生が行われる
場合、波長405nmのレーザが、NA0.85の対物
レンズによって照射される。トラックグルーブ402は
略11.47μm周期で内周側、外周側に蛇行(ウォブ
ル)している。上記トラックグルーブのウォブルは、プ
ッシュプル信号より検出することができ、その信号を1
86逓倍することによって、チャネルビット長さ0.0
617μm(=11.47/186)の略一定線密度で
記録するための記録クロックを生成することができる。
【0260】トラックグルーブ402は連続する位置情
報セグメント403から構成されている。ユーザデータ
の記録再生は、位置情報セグメント403に相当する領
域を最小単位として行う。位置情報セグメント403に
相当する領域に記録されるデータ単位を記録ブロックと
定義する。
【0261】エラー訂正、インタリーブ、交代処理等も
同様に記録ブロックを最小単位として処理を行う。本実
施形態における1記録ブロックは、64キロバイトのユ
ーザデータを含んでいる。
【0262】記録データには、エラー訂正符号が付加さ
れ、光ディスク媒体に適した記録にするための変調がな
される。エラー訂正符号として、DVDなどで用いられ
るリードソロモン−プロダクトコードを採用することが
でき、記録データの変調としては、8−16変調を採用
することができる。さらに、記録データには、再生信号
のビット同期をとるためのSYNC(SYNCrona
ization Code)や、PLLを引き込むため
のVFO(Variable Frequency O
scillator)が付加される。本実施形態におけ
る記録データは、1243968チャネルビット長さを
有する。
【0263】位置情報セグメント403は4つの位置情
報単位404で構成されている。位置情報単位404
は、精密位置決めマーク部405、位置情報マーク部4
06、および同期マーク部407から構成されている。
【0264】本実施形態の精密位置決めマーク部405
は、図26Aに示すように、トラックグルーブが正弦波
状にウォブルしている正弦波ウォブル501が8波連続
することによって形成されている。そして、このような
精密位置決めマーク部には、図27に示すようにウォブ
ルの2波目にトラックグルーブを所定長さ寸断すること
によってミラーマーク601が形成されている。ミラー
マーク601は再生レーザ光のディスク反射によって得
られる全加算信号から検出することが可能である。
【0265】精密位置決めマークは、位置情報検出に必
要な絶対位置を決定するための指標や、データ記録時に
おけるデータの絶対位置の指標として用いられる。
【0266】本実施形態におけるミラーマーク601の
長さは2バイト(32チャネルビット)である。ミラー
マーク601の長さは、隣接するトラックグルーブに対
する影響や、2層ディスクにおける層間の影響がなるべ
く小さくなるように設定されることが好ましく、例えば
10バイト(=10μm)以下に設定される。一方、ミ
ラーマーク601の長さは、その検出が十分に実行でき
る長さに設定されることが好ましく、例えば1バイト
(=1μm)以上に設定される。
【0267】ミラーマーク601は、精密位置決めマー
ク部405内のウォブル2波目以降に配置されることが
好ましく、また、同期マーク部407の検出によって生
成するウインドウの位置精度を高く確保できるように、
ウォブル4波目以前に配置することが好ましい。
【0268】本実施形態では、精密位置決めマーク部4
05において、データの記録開始ならびに記録終了を行
うようにする。すなわち、記録データのつなぎ目の役割
をするリンキング部408を精密位置決めマーク部40
5に対応させる。こうすることにより、精密位置決めマ
ークを記録データの位置決めに有効利用することができ
る。
【0269】ミラーマーク601が存在する部分で記録
開始ならびに記録終了が行われると、記録信号に対する
ミラーマーク601の影響が懸念される。この影響が記
録データの実質的な部分に及ぶことを避けるため、本実
施形態では、精密位置決めマーク部405にVFOを記
録する。
【0270】次に、ミラーマーク601の位置と記録開
始/終了位置との好ましい関係は、以下の通りである。
【0271】(A)記録開始位置は精密位置決めマーク
部におけるミラーマークの後にする。
【0272】(B)記録終了位置は精密位置決めマーク
部のミラーマークの後にする。
【0273】(C)精密位置決めマーク部の始端から記
録開始位置までの長さは、精密位置決めマーク部の始端
から記録終了位置までの長さより短くなるようにする。
【0274】(D)繰り返し記録がなされる光ディスク
媒体に対しては、繰り返し記録による記録膜劣化の影響
がミラーマークにまで及ばない程度に記録開始位置及び
記録終了位置とミラーマークとを隔離する。
【0275】(E)記録装置でミラーマークを検出した
後、記録を実際に開始するまでに必要な記録装置の処理
遅延時間を考慮し、ミラーマークの位置と記録開始位置
の位置関係を決める。
【0276】以下、条件(A)から条件(E)のそれぞ
れについて、詳細を説明する。
【0277】条件(A)は記録開始点の絶対位置精度を
勘案した条件である。図31Aに示すように、記録の開
始位置901を精密位置決めマーク部405におけるミ
ラーマーク601の後にすることにより、記録装置にお
いて、ミラーマークの検出後すぐに記録を開始すること
ができるため、ブロック開始位置を特定するというミラ
ーマークの目的を最大限に活かすことが可能で、記録開
始点の絶対位置精度を向上する事が可能となる。
【0278】条件(B)は記録終了点の絶対位置精度を
勘案した条件である。図31Bに示すように、記録の終
了位置902を精密位置決めマーク部405におけるミ
ラーマーク601の後にすることにより、記録装置にお
いて、ミラーマークの検出後すぐに記録を終了すること
ができるため、記録開始点に対する条件(A)と同様の
観点で、記録終了点の絶対位置精度を向上することが可
能となる。
【0279】条件(C)は記録の終了点・開始点が同一
の精密位置決めマーク部で行われる際に、図31Cに示
すように、先行記録ブロックの記録終了位置902と直
後の記録ブロックの記録開始位置901がオーバーラッ
プするように記録することを意味する。このように記録
開始位置・記録終了位置を決定すれば、記録の開始・終
了箇所に隙間、すなわち未記録領域が残るのを防ぐこと
ができる。未記録領域が残るような記録を行うと、再生
装置において記録情報を再生する際に、上記未記録領域
において再生信号が出てこないことになるため、再生信
号の2値化・クロッキングが一時不安定になり、よろし
くない。記録の開始・終了が常にオーバーラップしてな
されるようにすれば、再生信号が全く出てこない期間が
なくなるため、データ再生の安定性を向上することが可
能となる。
【0280】条件(D)はいわゆる記録始終端劣化の影
響でミラーマークの検出に悪影響が出てくることを防ぐ
ためである。記録始終端劣化とは光ディスク媒体の記録
膜が例えばいわゆる相変化材料である場合等によく知ら
れている現象で、記録の開始位置及び終了位置には熱ス
トレスがかかり、繰り返し記録をすることにより記録膜
が変質したり破損したりすることを意味する。再生装置
で記録膜の変質破損が起こっている領域を再生すると全
反射光量の変化が観測される。従って、記録始終端劣化
が発生した領域にミラーマークが入っていたり近接して
いたりすると、元々全反射光量の変化により検出するミ
ラーマークが始終端劣化に伴う全反射光量の変化と区別
が困難となり、ミラーマークの検出に悪影響が出てくる
ことが懸念される。上記影響を防止するためには、図3
1Dに示すように、記録の開始位置901から始端劣化
が及ぶと予想される領域903より離れた位置に、ミラ
ーマーク601を配置すると良い。また、図31Eに示
すように、記録の終了位置902から終端劣化が及ぶと
予想される領域904より離れた位置に、ミラーマーク
601を配置すると良い。
【0281】条件(E)は条件(A)をさらに厳密に定
義したもので、装置の処理遅延まで考慮してミラーマー
クの位置から記録開始位置までの長さを決定しようとす
るものである。装置の処理遅延としては、例えば、ミラ
ーマークを検出する手段の処理遅延、ミラーマークを検
出してから同期を補正するまでの処理遅延、記録レーザ
パワーを発生するための準備に必要な時間等が挙げられ
る。これらの処理遅延時間を考慮して、記録開始位置を
決定することにより、条件(A)について説明したミラ
ーマークの目的、すなわち、「記録開始点の絶対位置精
度向上」を効果的に達成することができる。
【0282】さらに、位置情報マーク部406ならびに
同期マーク部407は同一形状のウォブルが32波連続
する副情報単位408の集合によって構成されている。
位置情報マーク部406は、図26B〜26Cに示すよ
うな、内周向き変位が急峻な形状のウォブルまたは外周
向き変位が急峻な形状のウォブルによって「1」または
「0」の1ビットの情報を副情報として与え、副情報単
位が48連続することによって48ビットの位置情報な
らびにそのエラー検出符号を構成している。
【0283】ここで、位置情報マーク部から位置情報を
検出するには位置情報マーク部の先頭を特定する必要が
ある。そこで上述した精密位置決めマーク部405にお
けるミラーマーク601が用いられる。しかし、ミラー
マーク601の検出は単独では誤検出や未検出の懸念が
ある。本発明の光ディスク媒体は、同期マーク407の
直後に後続する位置情報単位404の精密位置決めマー
ク部405が配置され、精密位置決めマーク部405内
に存在するミラーマーク601の位置が同期マークの検
出によって絞込みが高精度に行えるため、絶対位置の特
定に必要なミラーマーク601の検出精度が高くできる
ことが特徴である。
【0284】同期マーク部407は内周向き変位および
外周向き変位の両方が急峻なウォブルまたは内外周変位
とも正弦波状のウォブルによって構成される副情報単位
408が4連続することによって構成されている。図2
8A〜28Eに同期マーク部407のウォブル形状の例
を示す。同期マーク407は図26Dのように内周向き
変位ならびに外周向き変位が両方とも急峻なウォブル5
04(以下、両矩形ウォブル)と図26Aのように正弦
波状のウォブル501(以下、正弦波ウォブル)の組み
合わせによって形成される。なお、図28A〜28Eで
は、両矩形ウォブル504を「S」、正弦波ウォブル5
01を「B」と表記している。
【0285】図28Aは、4副情報単位すべてが両矩形
ウォブル504によって構成され、同一形状のウォブル
の連続性が高いため検出精度が高いという特徴を有す
る。図28Bならびに図28Cは副情報単位毎に両矩形
ウォブル504と正弦波ウォブル501が交互に形成さ
れて、ウォブル形状の変化点が多数存在するため、絶対
位置精度が高くなるという特徴を有する。図28Dなら
びに図28Eは両矩形ウォブル、正弦波ウォブル、正弦
波ウォブル、両矩形ウォブル(あるいはその逆のパター
ン)という構成である。この構成では両矩形ウォブル5
04から正弦波ウォブル501に移行する変化点と、正
弦波ウォブル501から両矩形ウォブル504に移行す
る変化点の両方が存在するため、その位置関係から絶対
位置の誤認識に対する信頼性が高くなるという特徴を有
する。
【0286】なお、本実施形態の光ディスク媒体では、
記録ブロックの一単位に相当する位置情報セグメントが
4位置情報単位によって構成されているが、本発明はこ
れに限定されない。位置情報セグメントはL個(Lは自
然数)の位置情報単位によって構成されていれば良い。
【0287】ここで、以下のように仮定する。
【0288】各位置情報部406の情報量:Aビット 各同期マーク部407の長さ:ウォブルのB周期 精密位置決めマーク部405の長さ:ウォブルのC周期 副情報単位の長さ:ウォブルのM周期 ウォブル1周期の長さ:記録データ1チャンネルビット
のW倍 各記録ブロックのチャンネルビット数:Dビット 各位置情報セグメント中の位置情報数:E個 ここで、A、B、C、D、E、M、およびWは、いずれ
も自然数であり、以下の式20を満足するように決定さ
れる。
【0289】(式20) D=(A×M+B+C)×W×E 本実施形態では、記録信号の変調符号として良く知られ
ている8−16変調に従って、ウォブル周期を186チ
ャネルビットとしている(W=186)。また、密位置
決めマーク部405はウォブル8周期、副情報単位40
8はウォブル32周期としている(C=8、M=3
2)、本発明はこれに限られず、例えば8ビットを15
ビットに変換される変調符号を採用すれば、ウォブル一
周期を155チャネルビットとしてもよい。また、精密
位置決めマーク部405をウォブル9周期、副情報単位
408をウォブル36周期としてもよい。
【0290】良く知られている(1,7)変調のように
2ビットを3ビット(8ビットを12ビット)に変換す
る変調符号を採用する場合、ウォブル周期を186チャ
ネルビットとし、精密位置決めマーク部405をウォブ
ル6周期、副情報単位408をウォブル24周期にして
も良いし、そうする代わりに、ウォブル一周期を124
チャネルビット、精密位置決めマーク部405をウォブ
ル9周期、副情報単位408をウォブル36周期として
もよい。
【0291】つまり、8ビットをFチャネルビットに変
換する変調符号を用いた場合、以下のことを仮定する。
【0292】ウォブル周期の長さ:Wチャネルビット、 精密位置決めマーク部405:ウォブルC周期、 副情報単位408:ウォブルM周期。
【0293】このとき、以下に示す(式21)および
(式22)を同時に満足するように光ディスク媒体を構
成すれば、精密位置決めマーク部405、位置情報部4
06、同期マーク部407を全て本実施形態のウォブル
の波数と同等の割合で構成することができる。
【0294】(式21) P×R×F=C×W (式22) Q×R×F=M×W ここで、P、Qはそれぞれ有理数、Rは自然数である。
Pは、精密位置決めマーク部の長さが記録データにして
Pフレーム分の長さに相当することを意味する。本実施
形態では、P=1である。Qは、1副情報単位が記録デ
ータにしてQフレーム分の長さに相当することを意味し
ている。本実施形態では、Q=4である。Rは、記録デ
ータ1フレームのバイト数であり、本実施形態ではR=
93である。なお、(式21)および(式22)より、
P:Q=C:Mの関係が成立する。
【0295】上記のように構成することで、光ディスク
媒体に予めカッティングされた蛇行グルーブ(位置情報
及びミラーマークを含む)と、記録データの関連付けを
容易に行うことが可能となる。その結果、本実施形態に
おける光ディスク媒体用の記録装置及び再生装置の構成
を簡略化することが可能となる。また、PおよびQは有
理数であればよいが、整数であればさらに好ましい。
【0296】本実施形態の光ディスク媒体は、精密位置
決めマーク部405の全てに精密位置決めマークとして
のミラーマーク601を設け、それによって位置情報検
出の精度を高くするようにしている。しかし、ミラーマ
ーク601による隣接トラックや2層ディスクにおける
層間の影響を少なくするように、位置情報セグメントの
先頭に位置する位置情報単位404内の精密位置決めマ
ーク部405にのみミラーマーク601を配置するよう
にしてもよい。
【0297】精密位置決めマークは、本実施形態で用い
たミラーマークに限定されない。位置決め精度の高い検
出信号が得られ、位置情報を得るための信号との識別が
容易なマークであればよい。例えば、位置情報のために
形成されたウォブルの周期より充分に周期の短いウォブ
ルを形成し、これを精密位置決めマークとしてもよい。
また、隣接するウォブルグルーブの溝間(「ランド」)
に孤立ピットを設け、それを精密位置決めマークとして
もよい。
【0298】本実施形態においては、副情報「1」を内
周向け変位が急峻なウォブルパターン、副情報「0」を
外周向け変位が急峻なウォブルパターンとし、同期マー
ク部を両矩形ウォブル(S)と正弦波ウォブル(B)と
の組み合わせで表記するようにしている。これは、情報
「1」と「0」が最大のユークリッド距離で識別でき、
しかも、情報「B」と「S」が最大のユークリッド距離
で判別できる。従って、同様の効果を得るため、情報
「1」と「0」とをそれぞれ両矩形と正弦波で表記し、
同期マーク「B」と「S」をそれぞれ外周または内周向
けに急峻部を設けたウォブルパターンによって表現して
も良い。
【0299】また、本実施形態においては、4種類(正
弦波/両矩形/内周向け変位のみ急峻/外周向け変位の
み急峻)のウォブルパターンを全て用いて同期マーク及
び位置情報を記録しているが、本発明はこれに限定され
るものではない。例えば、このうち2種類(内周向け変
位のみ急峻/外周向け変位のみ急峻)のウォブルパター
ンのみを用いてもよいし、3種類のウォブルパターン用
いてもよい。2種類のウォブルパターンを用いる場合に
は、同期マークと位置情報の識別を容易にすることが好
ましい。このためには、位置情報を所定の変調規則に則
って変調し、同期マークには前記変調規則には出てこな
いようなユニークパターンを配置してもよい。
【0300】また、本実施形態においては、単一周期で
トラックグルーブを蛇行(ウォブル)させ、蛇行の変位
の形状変化(滑らかか/急峻か)により位置情報及び同
期マークの記録を行っている。しかし、同期マークを精
密位置決めマークの前に配置することによって得られる
精密位置決めマークの検出精度向上効果は、トラックグ
ルーブのウォブルパターンの種類によって制限されるも
のではない。上記配置構成果は、例えば、トラックグル
ーブのウォブル周期変化、ウォブル位相変化、ウォブル
振幅変化などによってアドレスなどを記録するタイプの
光ディスクや、グルーブの幅の変化や深さの変化等によ
ってアドレスなどを記録するタイプの光ディスクに適用
してもよい。
【0301】以上のように、位置情報単位の中に、精密
位置決めマーク部、位置情報部、および同期マーク部を
この順序に配置すれば、連続する位置情報単位におい
て、精密位置決めマーク部に含まれる精密位置決めマー
ク(ミラーマーク)が同期マーク部に後続して配置され
ることになる。このため、手前の同期マーク部の検出結
果を用いて後続する位置情報単位の先頭に配置された精
密位置決めマーク(ミラーマーク)の検出精度を向上さ
せることができる。
【0302】次に、図31A〜31Cを参照しながら本
実施形態における記録データフォーマットの一例につい
て説明する。ここで、図31Aは記録開始点における記
録ブロックのデータフォーマット、図31Bは連続記録
中の記録ブロックのデータフォーマットを、図31Cは
記録終了点における記録ブロックのデータフォーマット
を示している。
【0303】図において、各データフィールド(Dat
a field1、Data field2、Data
field3、Data field4)は1934
4バイト長を有し、93バイト長のフレーム領域(図示
せず)が208個連続して配置されている。93バイト
長の各フレーム領域は、先頭のSYNCコード2バイト
と、変調された記録データ91バイトとから構成され
る。従って、記録データの最大量は91×208=18
928バイトになる。しかし、実際に記録可能なユーザ
データ量は、16キロバイトであり、これに対して、エ
ラー訂正/エラー検出のためのパリティや、記録データ
位置の識別の為のID等の冗長データなとが付加され
る。
【0304】各VFOフィールド(VFO1,VFO
2,VFO3)は、再生装置の動作に必要なPLLの引
込みに利用される領域であり、ここにはユーザデータは
記録されない。各VFOフィールドには、PLLの引き
込みを高速に行うことによってビット同期をとりやすく
するため、例えば固定チャンネルビット長のマーク/ス
ペースを繰り返して記録することが好ましい。
【0305】各PAフィールド(PA)は、直前のデー
タフィールドの後端との接続の機能を果たす。例えばデ
ータフィールドの変調符号として、良く知られているラ
ンレングス制限符号(以下RLL符号)を用いた場合、
直前のデータフィールドの後端との接続部分においても
ランレングス制限を満たすようにするとともに、再生時
にデータフィールドの後端の復号が正しく行われるよう
にする。
【0306】各PSフィールド(PS)は後続のデータ
フィールドの先頭検出や、バイト同期を強化する為の役
目をする。他の各領域(データフィールドやVFOフィ
ールドやPAフィールド)とは誤検出しにくいようなパ
ターン、例えば、他の領域には存在しないようなユニー
クパターンや、ビットシフトさせても他の領域のいかな
る部分とも一致しないよう急峻な自己相関特性を持つパ
ターンを記録すると良い。
【0307】なお、図31Aから31Cに示す記録ブロ
ックは、図25に示す位置情報セグメント403に対応
している。そして、各データフィールドは位置情報単位
404に関連付けて記録される。つまり、各データフィ
ールド(Data field1、Data fiel
d2、Data field3、Data field
4)の長さは、位置情報セグメント403を構成する4
つの位置情報単位404のうち、(位置情報部+同期マ
ーク部)の長さに一致させて記録する。また、(PA+
VFO2+PS)の長さは93バイト長になっており、
精密位置決めマーク部405の長さに一致させて記録す
る。
【0308】また、図31Aに示すように、各VFOフ
ィールドのうち、記録開始点の記録ブロックの終端に位
置するVFO3は、41バイト長である。また、図31
Bに示すように、連続記録中の記録ブロックの始端に位
置するVFO1は45バイト長である。これらのバイト
長を合計すると、86バイト長となり、VFO2の長さ
と秘匿しなる。また同様に、図31Bに示す連続記録中
の記録ブロックの終端に位置するVFO3は41バイト
長であり、図31Cに示す記録終了点の記録ブロックの
始端に位置するVFO1は45バイト長である。これら
のバイト長を合計すると、86バイト長となり、VFO
2の長さと等しくなる。従って、連続記録中の記録ブロ
ック間の接続部において、(PA+VFO3+VFO1
+PS)の合計も93バイト長となり、精密位置決めマ
ーク部405の長さと一致する。
【0309】こうすることにより、光ディスク媒体に予
めカッティングされている位置情報に関連づけてデータ
の記録を行うことが可能となり、記録されたデータ位置
の管理も上記位置情報を参照して行うことも可能とな
る。
【0310】精密位置決めマーク部405の長さ93バ
イトは、データフィールドを構成するフレーム領域の長
さと同一であるため、連続記録中の精密位置決めマーク
部、すなわち(PA+VFO+PS)の記録部分は、一
個のフレーム領域として扱うことができる。従って、各
データフィールドの接続部分においても、データフィー
ルド内と同様にフレーム同期をとることが可能となり、
再生装置における再生動作を容易にすることが出来る。
【0311】図32に記録開始及び終了点におけるデー
タ記録方法の一例を示している。図32(a)は精密位
置決めマーク部に予めカッティングされている正弦波ウ
ォブルとミラーマークを示している。この図では、変調
符号として公知の(1,7)変調を想定し、1バイト=
12チャンネルビット、ウォブル1周期は124チャン
ネルビット長、精密位置決めマーク部の長さをウォブル
9周期とした。また、正弦波ウォブルの頂点の位置を精
密位置決めマーク部の開始位置とし、ミラーマークの開
始位置は精密位置決めマーク部の開始位置より22バイ
ト目、ミラーマークの幅は2バイト長としている。
【0312】このようにすれば、精密位置決めマーク部
の開始位置からミラーマーク601の中心位置(23バ
イト目)までの長さは、(23×12)÷124≒2.
23であるので、およそウォブル2.25周期分とな
り、図に示すとおり、正弦波ウォブルの3波目の立ち下
がりゼロクロス点と略一致することになる。
【0313】図32(b)は記録開始点における記録ブ
ロックを示している。この例では、VFOフィールド
(VFO1)が(45+k)バイト分記録された後に、
PSフィールド、データフィールド(Data fie
ld1)が連続して記録される。ここで、kは0から7
までの整数を示している。例えば、記録装置においてデ
ータの記録を行う度に整数kをランダムに設定すること
により、同じデータが同一箇所に記録することによる記
録膜劣化を起こりにくくする効果がある。
【0314】図32(c)は記録ブロックにおける記録
終了点を示している。この例では、データフィールド
(Data field4)の後にPAフィールドが続
き、VFOフィールド(VFO3)が(50―k’)バ
イト分記録されて終了する。このk’も0から7までの
整数を示している。このようにすることで、記録終了位
置においても記録膜劣化を起こりにくくできる。この
k’の値は、記録開始時のkと同じ値に設定しても良い
し、記録開始/終了で別々の値にしてもよい。
【0315】8ビットをFチャンネルビットに変換する
変調符号を採用した場合、ミラーマークの終端から記録
開始位置(VFO1の開始点)までの長さを(20+j
/F)バイトとすることが好ましい。jは0から(F−
1)までの整数とする。例えば、記録装置においてデー
タの記録を行う度に整数jをランダムに設定することに
より、同一箇所で繰り返し記録を行った場合でも、記録
開始点での記録膜劣化を抑制することができる。
【0316】本実施形態では、繰り返し記録を行った
際、記録膜の始終端劣化が起こる領域を、記録開始点よ
り後方にGバイト、記録終了点より手前にGバイトとす
ることとする。
【0317】上記のミラーマーク終端からの長さは、前
述の条件(A)、(D)および(E)を満たすように決
定している。言いかえると、整数jを上記の範囲にした
場合、ミラーマーク終端から記録開始点までの長さは2
0バイト以上21バイト未満となり、最低でも20バイ
ト以上確保されることになる。この程度の長さを確保す
れば、記録始端劣化が及ぶ範囲や、記録装置においてミ
ラーマークの検出から記録開始までに必要な処理遅延時
間などを勘案しても十分である。
【0318】一方、ミラーマークの終端から記録終了位
置(VFO3の終了点)までの長さは29バイトとな
り、記録位置精度がゼロの理想的な記録がなされた場
合、記録終端劣化が及ぶ範囲G<29であれば、記録終
端劣化の領域からミラーマークの位置を離すという条件
(D)に当てはめることができる。これが条件(B)を
満たしていることは明白である。
【0319】また、精密位置決めマーク部の始端から記
録開始位置までの長さは(44+j/F)バイト、精密
位置決めマーク部の始端から記録終了位置までの長さは
(53+j/F)バイトとなり、両者の差は9バイトと
なる。つまり、条件(C)を満たしていることとなり、
記録位置精度がゼロの理想的な記録がなされた場合、記
録開始/終了位置のオーバーラップは9バイトあること
になり、記録位置の変動が合計9バイトあっても、未記
録領域が残ることはない。
【0320】以上のようにデータの記録開始/終了位置
を設定した場合、前述の条件(A)から(E)を全て満
たす位置関係となっているため、ミラーマークを用いた
「記録開始/終了位置精度の向上」を効果的に達成する
ことが可能となる。
【0321】なお、VFOフィールド(VFO1)は、
再生装置において再生データの2値化及びPLL引込み
の為に用いられるが、(45−G)の範囲が実際に上記
目的に使用できる領域である。
【0322】(実施形態17) 図29を参照しながら、実施形態16における光ディス
ク媒体のアドレスを再生する光ディスク記録再生装置を
説明する。図29において、801はレーザビームを集
光し光ディスク媒体1のトラックグルーブに光スポット
を追従させ、光ディスクの明暗の信号検出を行う光ヘッ
ド、802は光ヘッド801の検出信号を演算処理し、
全加算信号、ウォブル信号を生成する再生信号処理部で
ある。ウォブル信号は内周側が正、外周側が負の信号と
して現れるものとする。副情報検出部は立ち上がり変位
のみが急峻なウォブル信号を検出すると「1」を出力
し、立下り変位のみが急峻なウォブル信号を検出すると
「0」を出力する。
【0323】ここで、図示しないフォーカス制御部、ト
ラッキング制御部によって光スポットがトラックグルー
ブを追従するように制御が係ると、本実施形態の光ディ
スク記録再生装置はまず、トラックグルーブの絶対位置
を特定するために位置情報を検出する必要がある。以
下、位置情報検出のための動作を説明する。
【0324】図33は、本実施形態における光ディスク
記録再生装置の位置情報再生処理の一例を示すフローチ
ャートである。まず、同期マーク部において同期マーク
の検出を行う(Step1)。同期マークが検出される
と、位置情報粗同期状態とし同期マークの検出結果から
後続の精密位置決めマーク(ミラーマーク)が現れるべ
き期間の予測を行う(Step2)。予測される期間内
において精密位置決めマーク(ミラーマーク)が検出
(Step3)されると、位置情報精密同期状態とし精
密位置決めマークの検出結果より副情報の区切り(位置
情報のビット区切り)を予測する(Step4)。予測
される期間を過ぎても精密位置決めマークが検出されな
いかった場合には、位置情報粗同期状態のままで同期マ
ークの検出結果から副情報の区切り(位置情報のビット
区切り)を予測する。予測した区切りに応じて位置情報
部の再生を行い、位置情報を読み出す(Step5)。
【0325】以上のように、精密位置決めマーク(ミラ
ーマーク)が検出された場合には、副情報の区切りを正
確に予測できるため、位置情報の検出誤りを低減するこ
とが可能であり、精密位置決めマーク(ミラーマーク)
が検出されない場合にも、同期マークの検出結果を用い
て副情報の区切りを予測することは可能である。
【0326】なお、図33に示す処理流れでは、Ste
p1において同期マークが検出できない場合は検出でき
るまで精密位置決めマークの検出には移行しないように
しているが、当該ブロックより前のブロックにおける同
期マークの検出結果を用いて処理を変えてもよい。図3
4は上記処理を含めた位置情報再生処理の一例を示すフ
ローチャートである。
【0327】図34においては、Step1で同期マー
クが検出出来なかった場合に、先行のNブロック(Nは
自然数)で同期マークの検出状況を判断(Step6)
し、検出が行われていれば精密位置決めマーク(ミラー
マーク)の検出に移行するようにしている。つまり、当
該ブロックにおいて同期マークが検出できなくても、手
前Nブロックの検出結果より位置情報の粗同期を補間が
可能であり、同期マークの未検出で即当該ブロックの位
置情報を読み出せないということがなくなる。なお、パ
ラメータNは、粗同期の補間を何ブロック行うかを示し
ており、Nを大きくすればより長い期間、粗同期の補間
を行うことになる。Nを極端に大きくすると、諸々の変
動要素の影響で同期ずれの可能性が出てくるため、装置
の性能や光ディスク媒体の特性に応じて最適な値に設定
すると良い。
【0328】また、位置情報の粗同期もしくは精密同期
の条件に、読み出した位置情報やその誤り検出結果を用
いても良い。例えば、何ブロックか連続して位置情報に
誤りが検出(パリティ検出等)されたり、連続したブロ
ック間で位置情報(アドレス)の値が不連続であった場
合には、粗同期もしくは精密同期状態を一旦外して、再
度同期引込みを行う等が考えられる。
【0329】以上に説明したような流れを、図29に示
した装置での動作について説明する。
【0330】同期マーク検出部804は、ウォブル信号
の立ち上がり変位、立ち下がり変位が両方とも急峻な信
号を検出すると同期マーク検出信号を出力する。第1の
ウインドウ検出部809は同期マーク検出部804によ
って検出された同期マークのタイミングに基づいて、ミ
ラーマークが現れるべき所定時間後から所定期間幅の検
出窓を生成する。ミラーマーク検出部805は第1のウ
インドウ検出部809の生成した検出窓の期間内で全加
算信号が所定レベル以上となるミラーマーク位置信号を
出力する。実施形態1における光ディスク媒体は、同期
マークの直後に後続する精密位置決めマーク部にミラー
マークが存在するため、上記検出窓を絞り込むことがで
き、誤検出を防止することができる。
【0331】位置情報同期部807は第1のウインドウ
検出部809の生成した検出窓の期間内にミラーマーク
検出部805がミラーマークを検出していればそのタイ
ミングに基づいて位置情報検出の副情報区切りタイミン
グを生成する。また、ミラーマークが検出できない場合
は上記検出窓のタイミングに基づいて位置情報検出の副
情報区切りタイミングを生成する。この場合、ミラーマ
ーク検出時に比べて検出精度、誤り率は劣るものの、位
置情報の特定は可能である。位置情報検出部808は位
置情報同期部の生成した副情報区切りタイミングに基づ
いて副情報が「1」あるいは「0」であるかを判断しア
ドレス情報を検出する。
【0332】ここで、一旦ミラーマーク検出ならびに位
置情報の検出(誤りなしと検出された場合)が行われる
と、そのミラーマーク検出位置は正しいと判断できるた
め、同一トラックグルーブ上の後続する位置情報単位の
ミラーマークの検出窓はさらに絞り込むことによって誤
検出をより抑制することもできる。
【0333】情報の記録時には、システム制御部810
が記録命令を記録部806に発行する。記録部806は
上述したミラーマーク検出位置から特定された絶対位置
に基づいて記録開始位置ならびに記録終了位置を特定
し、光ヘッド801のレーザを強発光させ情報の記録を
行う。
【0334】図35は本実施形態における光ディスク記
録再生装置のデータ記録処理の一例を示すフローチャー
トである。
【0335】図35において、Step1からStep
6までの各処理は、図33及び図34にて説明した位置
情報再生処理と同様である。Step1からStep6
までの処理によって位置情報(アドレス)の再生を行
い、再生された位置情報(アドレス)の記録すべき位置
を示している、即ち、再生されたアドレスから次のブロ
ックは記録対象のブロック(ターゲット)かどうかを判
断(Step7)し、次はターゲットアドレスでないと
判断されるともう一度位置情報の再生に戻る(Step
1からStep6)。次はターゲットアドレスであると
判断されると、精密同期状態であるかどうかの判断(S
tep8)に移行する。精密位置決めマークの検出状態
から精密同期状態にあると判断されると、精密位置決め
マークの検出結果からデータの記録開始タイミングを決
定し記録を行う(Step9)。精密同期状態にないと
判断されると、手前のトラックに戻り再度位置決め処理
を行う(Step10)。
【0336】また、記録開始位置ならびに記録終了位置
は前もってミラーマークの検出ならびに位置情報の検出
がなされていれば、位置情報セグメントの先頭に位置す
るミラーマークが検出されなくとも先行する位置情報セ
グメントにおけるミラーマークから補間することによっ
て特定する事もできる。
【0337】なお、記録の実行に移行する精密同期OK
の条件に、読み出した位置情報やその誤り検出結果を用
いても良い。例えば、当該ブロックもしくは手前の何ブ
ロックか連続して位置情報に誤りが検出(パリティ検出
等)されたり、連続したブロック間で位置情報(アドレ
ス)の値が不連続であった場合には、精密位置決めマー
クが検出されていても記録の開始を行わず、再度位置決
めを行う等が考えられる。
【0338】以上のように本実施形態のアドレス情報再
生装置によれば、絶対位置を特定するための精密位置決
めマーク(ミラーマーク)が、先行する位置情報単位の
後部に配置された同期マーク部の直後に存在するため、
同期マークを検出しそのタイミングによって精密位置決
めマーク(ミラーマーク)の検出窓を生成し直後に後続
する精密位置決めマーク(ミラーマーク)を検出するこ
とによって、精密位置決めマーク(ミラーマーク)の検
出精度を向上させることができ、位置情報再生の信頼性
を向上させることができる。
【0339】また、本実施形態の光ディスク記録装置に
よれば、データの記録開始時においても、同様にして、
同期マークを検出結果により精密位置決めマーク(ミラ
ーマーク)の検出位置を絞り込むことが高精度に行える
ため、データの記録開始位置及び記録終了位置の精度も
向上させることができる。
【0340】(実施形態18) 以下、通常はリードイン領域などに記録される「管理情
報」をグルーブの形状変化の組み合わせによって記録す
る実施形態を説明する。
【0341】公知のDVD−RAMでは、リードイン領
域内の管理情報領域に管理情報がエンボスにより物理的
な凹凸を持つプレピットとして記録されている。管理情
報とは、典型的には、物理フォーマット情報、ディスク
製造情報、および著作権保護情報などを指す。物理フォ
ーマット情報は、記録再生時に光ディスク媒体に照射す
るレーザ光のパワーの決定やパワーの補償に必要な情報
を含み、ディスク製造情報は、光ディスク媒体の製造者
や製造ロットなどに関する情報を含んでいる。また、著
作権保護情報は、暗号化/復号化に必要なキー情報など
を含んでいる。従来、このような管理情報はピットによ
って記録されていた。
【0342】前述した本発明の実施形態では、ユーザ領
域(データ領域)におけるグルーブを蛇行させ、グルー
ブの形状変化(ウォブル波形の変化)を複数組み合わせ
ることにより、位置情報を記録している。本実施形態で
は、製造段階で、リードイン領域および/またはリード
アウト領域に記録される管理情報を蛇行するグルーブの
ウォブルパターンを複数組み合わせることによって記録
している点に特徴を有している。
【0343】以下、図面を参照しながら、本実施形態を
説明する。
【0344】まず、図36を参照する。図36は本実施
形態における光ディスク媒体の構成図である。図36に
示す光ディスク媒体の記録面401には相変化材料が塗
布されており、トラックピッチ0.32μmでスパイラ
ル状にトラックグルーブ1502が形成されている。記
録面上にはさらに厚さ0.1mmの誘電体膜が形成され
ていて、記録再生が行われる場合、波長405nmのレ
ーザが、NA0.85の対物レンズによって照射され
る。
【0345】ユーザデータ領域の内周側に位置するリー
ドイン領域内には、少なくとも管理情報を記録するため
のトラックグルーブ1502が形成されている。このト
ラックグルーブ1502は、図25に示されるユーザ領
域内のトラックグルーブ402と連続している。リード
イン領域内のトラックグルーブ1502も、トラックグ
ルーブ402と同様に略11.47μm周期で内周側、
外周側に蛇行(ウォブル)している。
【0346】トラックグルーブ1502は、連続する複
数の位置情報単位、または、複数の位置情報単位を含む
位置情報セグメントから構成されている。位置単位の各
々は、グルーブに沿って配列された複数の副情報単位4
08を含んでいる。これらの点において、トラッグルー
ブ1502はトラックグルーブ402と同様の構成を有
している。
【0347】トラックグルーブ1502における副情報
単位408の各々は、位置情報を構成する1ビットの情
報(位置情報エレメント1503)と、光ディスク媒体
の管理情報を構成する管理情報エレメント1505を記
録している。
【0348】本実施形態では、位置情報エレメント15
03は副情報単位408の前半部分におけるウォブル形
状によって表現され、管理情報エレメント1505は副
情報単位408の後半部分におけるウォブル形状によっ
て表現されている。
【0349】図36の例においては、「1」または
「0」の1ビットの位置情報を示す位置情報エレメント
1503が16周期のウォブルによって記録されてい
る。より具体的には、内周向き変位矩形ウォブルによっ
て「0」が表現され、外周向き変位矩形ウォブルによっ
て「1」が表現される。この例では、信号再生の信頼度
を向上させるため、ウォブル16周期にわたって、同じ
形状のウォブルが形成されており、これらの全体で1ビ
ットの位置情報エレメント1503が表現されている。
【0350】一方、管理情報は、上記の2種類のウォブ
ルの組み合わせによって、ウォブル4周期で「0」また
は「1」が1ビットの管理情報エレメントが表現されて
いる。図36の例では、「0」→「0」→「1」→
「1」のウォブル4周期で「0」の管理情報エレメント
が表現され、「1」→「1」→「0」→「0」のウォブ
ル4周期で「1」の管理情報エレメントが表現される。
すなわち、ウォブル2周期をひとつの単位とするバイフ
ェーズ符号により、ウォブル4周期で1ビットの管理情
報エレメントが表現される。図36の例では、各副情報
単位408が4ビットの管理情報エレメントを記録して
いる。バイフェーズ符号の単位は2周期のウォブルに限
定されない。バイフェーズ符号の単位は、管理情報とし
て必要な情報の量と、確実に検出できる信頼度とを考慮
して決定される。必要な情報量が比較的少ない場合、8
周期のウォブルを1単位とするバイフェーズ符号を採用
することにより、再生の信頼性をさらに向上させること
もできる。また、副情報単位に含まれる位置情報エレメ
ントおよび管理情報エレメントの各々のウォブル数も、
上記の例に限定されず、位置情報および管理情報に関す
る信頼性の重み付けに基づいて適宜決定され得る。
【0351】上記のバイフェーズ符号方式を採用するこ
とにより、各副情報単位408の管理情報を記録してい
る後半部分において、「0」を表現するウォブルの数と
「1」を表現するウォブルの数は等しくなる。その結
果、位置情報エレメントの読み出しに際し、ウォブル1
6周期のうち各ウォブルが「0」か「1」かを判別し、
多数決によって1ビットの位置情報エレメントを決定す
る方式を採用する場合、管理情報の内容が位置情報エレ
メントの決定(多数決判別)には全く影響を与えない。
【0352】複数の副情報単位から得られる複数ビット
の位置情報エレメント1503によって位置情報単位
(ブロック)の位置情報が再生され、また、複数ビット
の管理情報エレメント1505によってディスクの管理
情報が再生される。
【0353】従来のエンボスによって管理情報を記録す
る場合、グルーブの深さを再生レーザ光の波長(λ)の
1/6よりも浅くしてゆくと、エンボスの有無による再
生信号の振幅が減少する傾向にある。一方、ユーザ情報
の再生信号振幅を大きくするには、グルーブ深さをλ/
12程度に浅くすることが好ましい。このため、ユーザ
情報の再生を重視し、グルーブ深さをλ/12に設定し
た場合、エンボス形状で記録した管理情報を再生するこ
とは極めて困難になる。
【0354】しかし、本実施形態によれば、グルーブの
蛇行形状の組み合わせによって管理情報を記録している
ため、グルーブの深さを浅くしても、充分に高い信頼性
で管理情報を再生することが可能になる。
【0355】次に、図39を参照しながら、光ディスク
記録再生装置の構成を説明する。
【0356】図39の光ディスク記録再生装置が図29
の装置と異なる点は、再生信号処理部802からの出力
から管理情報エレメントを検出する管理情報エレメント
検出部812と、得られた管理情報エレメントから管理
情報を検出する管理情報検出部814とを備えている点
にある。
【0357】管理情報エレメント検出部812は、副情
報検出部803と同様の構成を有する回路から構成され
ており、管理情報エレメント検出部812は、立ち上が
り変位のみが急峻なウォブル信号を検出すると「1」を
出力し、立下り変位のみが急峻なウォブル信号を検出す
ると「0」を出力する。管理情報検出部814は、位置
情報検出部807と同様の構成を有しており、位置情報
同期部808の生成した副情報区切りタイミングに基づ
いて副情報が「1」あるいは「0」であるかを判断し、
管理情報を検出する。管理情報はシステム制御部810
に送られる。
【0358】このように本実施形態によれば、グルーブ
の蛇行形状から、クロック信号を再生するだけではな
く、アドレス情報や管理情報を再生することができる。
このような管理情報が書き込まれる領域には、ユーザデ
ータが書き込まれないようにすることが好ましい。ユー
ザデータは、光ディスクのリードイン領域やリードアウ
ト領域には書き込まれないため、管理情報はリードイン
領域やリードアウト領域内に記録することが望ましい。
【0359】ユーザデータが書き込まれないグルーブで
は、再生信号にユーザデータが重畳されないため、再生
信号から位置情報や管理情報を高い信頼度で抽出するこ
とができる。このため、非ユーザ領域では、ユーザ領域
内に比べて少ないウォブル数(波数)で1ビットの情報
を記録することができる。このため、本実施形態では、
1ビットの位置情報エレメント1503を表示するため
のウォブル数(波数)が18であり、ユーザ領域内にお
いて、1ビットの副情報「1」または「0」を表示する
ために必要なウォブル数の半分に減少しているが、再生
の信頼性は充分に高い。
【0360】また、非ユーザ領域では、管理情報を書き
込むべきグルーブの蛇行量(ラジアル方向のウォブル振
幅)についても、ユーザ領域における蛇行量よりも大き
くする(例えば2倍に増加させる)ことができる。逆
に、データが書き込まれていてもウォブル信号の再生に
問題が生じない場合は、追記すべき管理情報などをトラ
ックグルーブ1502上に記録してもよい。
【0361】次に、図37A〜37Eを参照しながら、
管理情報の記録形態の他の例を説明する。
【0362】図37Aの例では、各ウォブル1周期に1
ビットの管理情報エレメントを割り当てている。各ウォ
ブル1周期の形状は、「1」か「0」を示している。図
37の例に比較して、情報量を4倍に増加することがで
きる。
【0363】図37Bの例では、各ウォブル1周期に1
ビットの管理情報エレメントを割り当てている。この点
では、図37Aと同様であるが、各ウォブル1周期の形
状は、「B」か「S」を示している点で異なる。この例
によれば、「1」または「0」で表現される副情報から
の識別が容易になる。
【0364】図37Cの例では、ウォブル2周期で1ビ
ットを表示するバイフェーズ符号を採用している。図3
7の例に比較して、情報量を2倍に増加できる。
【0365】図37Dの例では、図37Cの例における
「1」を「B」に置き換え、「0」を「S」に置き換え
ている。
【0366】図37Eの例では、「S」、「B」、
「1」、および「0」の4種類のウォブル形状によっ
て、「11」「00」「01」「10」の2ビット情報
を記録している。信頼性を高めるため、それぞれのウォ
ブル形状をウォブル2周期繰り返している。
【0367】次に、図38を参照する。図38に示す例
では、ひとつの位置情報セグメント403が4つの位置
情報単位を含んでいる。そして、4つの位置情報単位の
うち、先頭の位置情報単位の位置情報部には位置情報セ
グメント403の「位置情報」を記録し、他の3つの位
置情報単位の位置情報部には「管理情報」を記録してい
る。各位置情報単位は、位置情報部に記録されている情
報が「位置情報」を示すものか、「管理情報」を示すも
のかを指定する識別情報を有している。
【0368】以上のように、連続する位置情報単位にお
いて、同期マーク部の後に、精密位置決めマーク部を配
置している場合、同期マークの検出結果と精密位置決め
マークの検出結果の少なくともどちらか一方を用いて、
位置情報の区切りを確実に検出できる。また、この場
合、同期マークの検出を用いて精密位置決めマークの検
出位置を絞り込むことも高精度に行える。その結果、記
録開始位置及び記録終了位置に精度を向上し、位置情報
再生の信頼性を向上させることができる。
【0369】また、本発明による光ディスク媒体は、前
記位置情報及び同期マークの記録をグルーブのウォブル
パターンを変化させることによって行うとともに、精密
位置決めマークとしては、ミラーマーク等のように、位
置情報記録のためのグルーブ形状とは異なる形状を持つ
部分にわたって形成している。これにより、同期マーク
と精密位置決めマークとの識別が容易となる。その結
果、本発明の位置情報再生方法及び装置、データ記録方
法及び装置に関して開示した、同期マークの検出結果と
精密位置決めマークの検出結果を併用して位置情報再生
及びデータの記録を高い精度で実行できる。
【0370】
【発明の効果】本発明の光ディスク媒体によれば、トラ
ックグルーブのウォブルパターンを複数組み合わせるこ
とによって位置情報などを製造段階で記録しているた
め、位置情報を記録するためのオーバーヘッドをトラッ
クグルーブの特定領域に設ける必要がない。しかも、本
発明では、トラックグルーブの与えるウォブルは単一周
波数で変位しているため、安定したクロック信号を形成
するのが容易である。
【0371】このように本発明によれば、高い密度で情
報を記録することができる光ディスク媒体が提供させ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明による光ディスク媒体の上面図であ
る。
【図1B】本発明による光ディスク媒体におけるトラッ
クグルーブの平面形状を示す上面図である。
【図2】(a)は、ウォブルパターンの要素を示す平面
図であり、(b)は、上記要素を組み合わせて形成され
る4種類のウォブルパターンを示す平面図である。
【図3A】トラックグルーブのウォブルに従って振幅の
変化するウォブル信号に基づいてウォブルパターンの種
類を識別することができる装置の基本構成を示す図であ
る。
【図3B】トラックグルーブのウォブルパターン、ウォ
ブル信号、およびパルス信号を示す波形図である。
【図3C】ウォブル信号からパルス信号とクロック信号
とを分離する回路構成を示す図である。
【図4】実施形態1における光ディスク媒体の要部構成
図である。
【図5】実施形態2における光ディスク再生装置の構成
図である。
【図6】実施形態3における光ディスク再生装置の構成
図である。
【図7】実施形態4におけるアドレス再生方法を説明す
るための図である。
【図8】実施形態5における光ディスク再生装置の構成
図である。
【図9】実施形態5におけるウォブル形状検出手段の詳
細を示す図である。
【図10】実施形態6における光ディスク媒体の要部構
成図である。
【図11A】信号をVFO記録領域21に記録する方法
について説明するための図である。
【図11B】信号をVFO記録領域21に記録する方法
について説明するための図である。
【図12】実施形態7における光ディスク媒体の要部構
成図である。
【図13】実施形態8における光ディスク媒体の要部構
成図である。
【図14A】実施形態8における信号記録方法の説明図
である。
【図14B】実施形態8における信号記録方法の説明図
である。
【図15】実施形態9における光ディスク媒体の要部構
成図である。
【図16】実施形態10における光ディスク媒体の要部
構成図である。
【図17】実施形態11における光ディスク媒体の要部
構成図である。
【図18】実施形態12における光ディスク媒体の要部
構成図である。
【図19】実施形態12の光ディスク媒体からクロック
信号およびアドレス信号を再生する装置の構成図であ
る。
【図20】実施形態13における光ディスク媒体の副情
報群の構成図である。
【図21】実施形態14における光ディスク媒体の副情
報群の構成図である。
【図22】実施形態15における光ディスク媒体の副情
報群の構成図である。
【図23】実施形態15における光ディスク媒体の副情
報群の各ビットを表す詳である。
【図24】(a)〜(d)は、実施形態16における光
ディスク媒体の構成図である。
【図25】実施形態16における光ディスク媒体の構成
を示す図である。
【図26A】実施形態16における光ディスク媒体のト
ラックグルーブを模式的に示した図である。
【図26B】実施形態16における光ディスク媒体のト
ラックグルーブを模式的に示した図である。
【図26C】実施形態16における光ディスク媒体のト
ラックグルーブを模式的に示した図である。
【図26D】実施形態16における光ディスク媒体のト
ラックグルーブを模式的に示した図である。
【図27】実施形態16における光ディスク媒体の精密
位置決めマーク部を示した図である。
【図28A】実施形態16における光ディスク媒体の同
期マーク部の構成を示した図である。
【図28B】実施形態16における光ディスク媒体の同
期マーク部の構成を示した図である。
【図28C】実施形態16における光ディスク媒体の同
期マーク部の構成を示した図である。
【図28D】実施形態16における光ディスク媒体の同
期マーク部の構成を示した図である。
【図28E】実施形態16における光ディスク媒体の同
期マーク部の構成を示した図である。
【図29】実施形態17における光ディスク記録再生装
置の構成図である。
【図30A】実施形態16における記録開始/終了位置
とミラーマークの位置関係を説明するための図である。
【図30B】実施形態16における記録開始/終了位置
とミラーマークの位置関係を説明するための図である。
【図30C】実施形態16における記録開始/終了位置
とミラーマークの位置関係を説明するための図である。
【図30D】実施形態16における記録開始/終了位置
とミラーマークの位置関係を説明するための図である。
【図30E】実施形態16における記録開始/終了位置
とミラーマークの位置関係を説明するための図である。
【図31A】実施形態16における記録データフォーマ
ットの例を示す図である。
【図31B】実施形態16における記録データフォーマ
ットの例を示す図である。
【図31C】実施形態16における記録データフォーマ
ットの例を示す図である。
【図32】(a)から(c)は、実施形態16における
記録開始/終了位置におけるデータ記録方法の一例を示
す図である。
【図33】実施形態17における位置情報再生処理例の
流れを示すフローチャートである。
【図34】実施形態17における位置情報再生処理例の
流れを示すフローチャートである。
【図35】実施形態17におけるデータ記録処理例の流
れを示すフローチャートである。
【図36】実施形態18における光ディスク媒体の構成
を示す図である。
【図37A】実施形態18に関し、管理情報の記録形態
の他の例を示す図である。
【図37B】実施形態18に関し、管理情報の記録形態
の他の例を示す図である。
【図37C】実施形態18に関し、管理情報の記録形態
の他の例を示す図である。
【図37D】実施形態18に関し、管理情報の記録形態
の他の例を示す図である。
【図37E】実施形態18に関し、管理情報の記録形態
の他の例を示す図である。
【図38】ひとつの位置情報セグメント403に含まれ
る4つの位置情報単位が位置情報と管理情報を別々に含
んでいる実施形態を示す図である。
【図39】グルーブのウォブリングによって記録された
管理情報を再生することのできる光ディスク記録再生装
置の構成図である。
【符号の説明】
T ウォブルの1周期 BPF1 第1のバンドバスフィルタ BPF2 第2のバンドバスフィルタ 1 光ディスク(記録面) 2 トラックグルーブ 2a、2b トラックグルーブの側面 22、23 複数の単位区間 100、101 滑らかな正弦波形部位 102 ディスク外周向き変位を急峻にした矩
形部位 103 ディスク内周向き変位を急峻にした矩
形部位 104〜107 4種類のウォブルパターン 200 トラックグルーブ 201 再生用レーザビーム 202 反射光 203、204 再生装置のディテクタ 205 差動回路 206 ウォブル信号 207 ハイパスフィルタ(HPF) 208 パルス信号 209 クロック信号 210 ブロックマーク(識別マーク) 331 再生装置の光ヘッド 332 再生信号処理回路 333 ウォブルPLL回路 334 ブロックマーク検出回路 335 タイミング発生回路 336 第1の形状計数回路 337 第2の形状計数回路 338 副情報検出回路 339 誤り訂正回路 340 イレージャ検出回路 401 光ディスク媒体の記録面 402 トラックグルーブ 403 記録ブロック 404 位置情報単位 405 精密位置決めマーク部 407 同期マーク部 408 リンキング部 601 ミラーマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2001−185729(P2001−185729) (32)優先日 平成13年6月20日(2001.6.20) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2001−196258(P2001−196258) (32)優先日 平成13年6月28日(2001.6.28) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2001−212071(P2001−212071) (32)優先日 平成13年7月12日(2001.7.12) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願2001−219292(P2001−219292) (32)優先日 平成13年7月19日(2001.7.19) (33)優先権主張国 日本(JP) 早期審査対象出願 (72)発明者 具島 豊治 大阪府羽曳野市高鷲3−5−10 (56)参考文献 特開 平11−283280(JP,A) 特開 平10−3667(JP,A) 特開 平5−325193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/24

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックグルーブを有し、前記トラック
    グルーブに沿って情報が記録される光ディスク媒体であ
    って、 前記トラックグルーブは、トラック方向 に沿って配列された複数の単位区間部分で
    あって、前記トラック方向に沿って周期的に変位する側
    面を有する複数の単位区間部分を含み、 前記複数の単位区間部分の側面は、単一の基本周期で変
    位し、 各単位区間部分の側面の変位は副情報を表現し、前記
    情報は、信号波形の立ち上がりと立ち下りが相対的に異
    なるように規定された複数種類のウォブルパターンから
    選択されたウォブルパターンの組み合わせによって表現
    されており、 前記情報は、所定長のブロック単位で記録され、各ブロ
    ックは前記トラックグルーブに沿って配列された所定数
    の単位区間部分を含み、 前記トラックグルーブには、各ブロック単位の先頭を表
    示する識別マークが形成されている光ディスク媒体。
  2. 【請求項2】 各単位区間部分に割り当てられた副情報
    は、信号波形の立ち上がりが相対的に急峻で、立ち下り
    が相対的に緩やかになるように規定された第1の変位形
    状、または信号波形の立ち上がりが相対的に緩やかで、
    立ち下りが相対的に急峻になるように規定された第2の
    変位形状、によって表現されている請求項1に記載の光
    ディスク媒体。
  3. 【請求項3】 前記トラックグルーブの側面の変位は、
    前記トラックグルーブの中心線に対してディスク内周側
    または外周側へ生じている、請求項1または2に記載の
    光ディスク媒体。
  4. 【請求項4】 前記識別マークは、複数のサブマークを
    含んでいる請求項1から3のいずれかに記載の光ディス
    ク媒体。
  5. 【請求項5】 前記識別マークは、上記トラックグルー
    ブのウォブル位相が異なる複数の領域の接続によって形
    成されている請求項1から3のいずれかに記載の光ディ
    スク媒体。
  6. 【請求項6】 識別マークが前記基本周期とは異なる
    期のウォブルパターンを有していることを特徴とする請
    求項1から3のいずれかに記載の光ディスク媒体。
  7. 【請求項7】 前記所定長のブロック単位は、グルーブ
    に沿って配列された複数のサブブロックを有しており、 前記サブブロックのための識別マークが、該サブブロッ
    ク内に設けられている請求項1から3のいずれかに記載
    の光ディスク媒体。
  8. 【請求項8】 前記サブブロックのための識別マークに
    は、他の部分とは異なる周期のウォブルパターンが割り
    当てられている請求項7に記載の光ディスク媒体。
  9. 【請求項9】 前記サブブロックのための識別マーク
    は、対応するサブブロックの先頭に位置している請求項
    8に記載の光ディスク媒体。
  10. 【請求項10】 前記所定長のブロック単位に含まれる
    サブブロックのための識別マークは、前記ブロック単位
    のアドレスを示す副情報を表現している請求項7に記載
    の光ディスク媒体。
  11. 【請求項11】 各ブロックの位置情報は、前記トラッ
    クグルーブの側面の変位パターンによって表現されてい
    る請求項1から10のいずれかに記載の光ディスク媒
    体。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれかに記載の
    光ディスク媒体から副情報を再生することのできる装置
    であって、 前記光ディスク媒体に光を照射し、前記光ディスクから
    反射された光に基づいて、電気信号を生成する光ヘッド
    と、 前記電気信号から、前記ウォブルパターンに応じて振幅
    が変化するウォブル信号を生成する再生信号処理手段
    と、 前記ウォブル信号に基づいて副情報を決定する副情報検
    出手段と、 を備えた装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から11のいずれかに記載の
    光ディスク媒体から副情報を再生する方法であって、 前記光ディスク媒体に光を照射し、前記光ディスクから
    反射された光に基づいて、電気信号を生成するステップ
    と、 前記電気信号から、前記ウォブルパターンに応じて振幅
    が変化するウォブル信号を生成するステップと、 前記ウォブル信号に基づいて副情報を決定するステップ
    と、 を包含する方法。
  14. 【請求項14】 請求項1から11のいずれかに記載の
    光ディスク媒体から前記ブロックのアドレス情報を読み
    出す再生方法であって、 前記光ディスク媒体に光を照射し、前記光ディスクから
    反射された光に基づいて、電気信号を生成するステップ
    と、 前記電気信号から、前記ウォブルパターンに応じて振幅
    が変化するウォブル信号を生成するステップと、 前記ウォブル信号に基づいて前記ブロックに含まれる各
    単位区間部分に割り当てられた副情報を決定し、前記副
    情報から前記アドレスを決定するステップと、を包含す
    る方法。
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