JP3369576B2 - 翼型巻き取り紙安定化・回転装置および方法 - Google Patents

翼型巻き取り紙安定化・回転装置および方法

Info

Publication number
JP3369576B2
JP3369576B2 JP50705098A JP50705098A JP3369576B2 JP 3369576 B2 JP3369576 B2 JP 3369576B2 JP 50705098 A JP50705098 A JP 50705098A JP 50705098 A JP50705098 A JP 50705098A JP 3369576 B2 JP3369576 B2 JP 3369576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airfoil
web
paper
boundary layer
continuous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP50705098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002503192A (ja
Inventor
ヘンリー アール ウィルデンバーグ
ダグラス エス ステンツ
Original Assignee
サーモ ウィスコンシン インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サーモ ウィスコンシン インク filed Critical サーモ ウィスコンシン インク
Publication of JP2002503192A publication Critical patent/JP2002503192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3369576B2 publication Critical patent/JP3369576B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H23/00Registering, tensioning, smoothing or guiding webs
    • B65H23/04Registering, tensioning, smoothing or guiding webs longitudinally
    • B65H23/24Registering, tensioning, smoothing or guiding webs longitudinally by fluid action, e.g. to retard the running web

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Advancing Webs (AREA)
  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
  • Preliminary Treatment Of Fibers (AREA)
  • Steering Controls (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は非動力式の巻き取り紙(ウェブ)安定装置に
関し、翼型を特別な形状として、移動中の巻き取り紙に
付随する境界層の空気を利用して巻き取り紙を安定さ
せ、最小限の摩擦で、外部からの供給空気を使わずに、
巻き取り紙の進路に対する変化を補助する装置に関す
る。
薄葉紙(ティッシュ。軽量多孔紙)の製造において、
例えばヤンキーシリンダ(Yankee cylinder)型乾燥機
等の製紙機の乾燥部からの出口と、紙をロールに巻き取
って通常製紙機と離れた場所でさらに加工するための巻
き取り機エリアと、の間には、空間的な距離(間隙)が
あるのが一般的である。この空間距離は、巻き取り機を
製紙機から隔離する一方、カレンダー作業(嵩均一化制
御)、スリッティング作業(「製紙したまま」紙幅を幅
の狭い複数の紙条に切り分ける)、キャリパー調節(紙
の単位重量および/または湿度のリアルタイム計測及び
調整)、起動時または巻き取り紙破断時等における巻き
取られていない紙の再パルプ化(回収、シュレッド裁
断、リサイクルパルプとしての再構成)等の中間作業部
門を収容する。これらの中間作業はそれぞれ巻き取り紙
に対する安定化効果をもつ一方、同時に巻き取り紙の位
置と安定性について特別の要件を課する場合がある。こ
れらの装置は連続的に使用される場合もあるし、そうで
ない場合もあるので、不使用状態のための補償手段を巻
き取り紙の経路に設ける必要がある。
過去において、巻き取り紙が製紙機の乾燥機部から巻
き取り機に移行する際、これを制御するために各種の手
段が用いられてきた。このなかには、曲げパイプすなわ
ちロール、直パイプすなわちロール、大型平板、その他
同様の装置が含まれる。薄葉紙はかなりかさ高で、表面
には多数のパルプ繊維が放射状外向きに形成されるとい
う性質がある。これらの繊維はロールやパイプ等静止し
た剛体装置と強く接触すると切れやすく、その結果ごく
微細な紙塵が発生して、火事が起こりやすい状態になる
とともに、作業員が肺に吸い込むと健康を害する恐れが
ある。作業場の空気中に含まれるこの塵埃の量は、現在
連邦および各州の法令で規制されており、その発生が問
題となっている。理想をいえば、未使用巻き取り紙との
物理的接触を完全に避けるべきだが、これは実際的でな
いし不可能でもある。
薄葉紙製造工程を通る巻き取り紙の進路を変える手段
で、一番よく用いられるのは剛体パイプで、曲げパイプ
にしても直パイプにしても構造が単純で低価格なため広
く普及している。パイプ方式はその使用に特有の大きな
問題が3点ある。第一に、巻き取り紙がパイプに強く接
触するので、巻き取り紙に余分の張力を加えることが必
要である。第二に、紙は摩耗作用があるので(柔らかく
て繊細な紙でも)、パイプが摩耗して定期的に交換が必
要となる。第三に、巻き取り紙がいったんパイプに接触
すると、そのままパイプの湾曲面に付着する傾向があ
り、そのため巻き取り紙を切り離すには余計な張力が必
要になる。通常、粉塵は切断箇所にたまり、パイプの延
長部分を形成するが、これはいずれは崩れてパイプの上
に落下し、巻き取り紙を汚染したり破断したりする。単
純な剛性パイプは、頻繁に清掃し、定期的に交換する必
要があるが、巻き取り紙を制御し、その振動を低減する
には効果的である。
普及しているもう一つの巻き取り紙安定装置および巻
き取り紙搬送装置は、大型平板型式のものである。これ
らの平板は通常機械の進行方向についての長さが数フィ
ートあり、巻き取り紙を保持するには効果的である。こ
の装置では、巻き取り紙は、再パルプ化装置の損紙ピッ
トから放出される空気等のような非常に強い気流にさら
される。この大型平板は概して、乾燥機シリンダと次の
機械部品の間の空隙の大部分を占めるので、起動時や巻
き取り紙破断時にはこの平板を動かして、巻き取り紙が
再パルプ化装置の損紙ピットに移行できるように、障害
物のない通路を形成しなければならない。この平板を動
かすには機械的に駆動される部品を使用する必要がある
が、このため装置全体の複雑さが増大する。平板方式は
好ましくない問題を二点抱えている。第一に、機械方向
の長さは、巻き取り紙が平板の表面にくっつき、次に平
板から離れ、それから再びくっつく(すなわち、ばたつ
く)ほどの長さなので、物理的接触のために塵埃が発生
し、巻き取り紙全体の張力を高める。また、十分な構造
的剛性を得るために、平板に一定の厚みをもたせて形成
し、内部構造的に補強されるようにしなければならな
い。この厚みがあるため、入口端と出口端の形状を工夫
して(一般に丸みをつける)、出入りがスムーズにでき
るようにする。こうした湾曲端部の挙動は剛性パイプ仕
様の場合と同様であるが、巻き取り紙が隣接面に付着す
る傾向がより強いという点が異なっている。これは、使
用する半径が通常の剛性パイプの半径よりも大きいから
である。
したがって、本発明の目的は、以上述べた従来装置の
欠点を克服する、非動力式巻き取り紙安定装置を提供す
ることである。
発明の要約 薄葉紙(軽量多孔紙)等の素材の巻き取り紙(ウェ
ブ)製造に用いられる機械は、移動中の巻き取り紙が、
その機械と接触したり、直接その機械の制御下にならな
いように、そのスパンの長さを調整するのが普通であ
る。機械の構成要素間のこのような間隙において、移動
中の巻き取り紙はランダムな空気流の影響を受け、この
影響は距離が延びるにしたがって破壊的なものになる。
巻き取り紙は通常高速で(毎分4000乃至6000フィート)
移動するので、巻き取り紙の近傍およびその両側に空気
の移動を発生させる。この境界層の空気は巻き取り紙と
同じ方向で、巻き取り紙の速度に迫るスピードで移動す
る。この境界層に特殊設計の翼型安定装置を設けること
により、巻き取り紙はその隣接面に引き寄せられ、その
すぐ近くに保持される一方、巻き取り紙の進路のほうは
安定装置の向きを変えることで切り換えることができ
る。非動力式の翼型は、巻き取り紙が次の機械構成要素
と物理的に接触する前に、巻き取り紙を安定化するとと
もに、巻き取り紙経路方向の角度を変えるためにも利用
できる。
したがって、本発明の一実施例においては、巻き取り
紙経路で各巻き取り紙処理装置の間を移動する巻き取り
紙の方向を、安定させ変化させる装置および方法が提供
される。この装置は、狭くなった後端部に向かって先細
となる丸く膨らんだ形状の前端を備えた翼型を有し、こ
の翼型は互いに逆向きの第一及び第二の面を有する。共
面的な表面が翼型の後端から延び翼型の第二の表面とと
もに作用面を形成する。巻き取り紙は作用面と距離を隔
てつつこれに沿って移動するよう構成されているで、作
用面と、巻き取り紙の移動に伴う境界層空気との相互作
用が、境界層空気と移動中の巻き取り紙の方向を、安定
させると同時に変化させる役割を果たす。
図面の簡単な説明 図1は、本発明による翼型巻き取り紙安定装置の一実
施例を示す。
図2は、翼型の一例についての気流の略側面図であ
る。
図3乃至5は、平板、曲板および航空機翼型の各例に
ついての気流の略側面図である。
図6A乃至6Cは、それぞれ、正、ゼロ及び負の迎え角の
航空機翼型の例についての気流の略側面図である。
図7Aおよび7Bは、それぞれ翼型を分解および組立した
状態で示す、側面断面図である。
図8は、本発明による翼型巻き取り紙安定装置の一例
についての気流の略側面図である。
図9は、本発明による翼型巻き取り紙安定装置の一例
を示す斜視図である。
図10Aおよび10Bは、それぞれ本発明の翼型巻き取り紙
安定装置の一例を分解および組立した状態で示す側面断
面図、図10Cは図10AのA−A切断線による、本発明の翼
型巻き取り紙安定装置の断面図である。
図11は、本発明によるテーパー付き通気孔をもつ延長
フラップの一例を示す、略気流図である。
図12は、平滑平板の解析に基づく境界層厚さのグラフ
である。
図13および14は、それぞれ層流と乱流に対する境界層
速度プロフィルを示すグラフである。
図15は、本発明による翼型巻き取り紙安定装置の一例
についての気流の略側面図である。
図16は、各種の巻き取り紙出口経路をもつ、翼型巻き
取り紙安定装置の一例を示す略側面図である。
図17は、力のバランスを示す図である。
図18は、図17の力のバランス図に対応する、翼型巻き
取り紙安定装置の一例を示す略側面図である。
図19は、従来の製紙機械の略側面図である。
図20は、本発明の翼型巻き取り紙安定装置の一例を実
装した、製紙機械の略側面図である。
図21Aおよび21Bは、本発明の翼型巻き取り紙安定装置
に用いる支持構造の一例を示す、それぞれ略側面図およ
び略正面図である。
図22Aおよび22Bは、本発明の翼型巻き取り紙安定装置
に用いる取付機構の一例を示す、それぞれ略側面図およ
び略正面図である。
実施例の詳細な説明 説明の便宜のため、先ず製紙機械の巻き取り紙に関連
して本発明を記載する。機械の各構成要素間の間隙にお
いて、移動中の巻き取り紙はランダムな気流による影響
を受け、この影響は距離が長くなるにつれて破壊的とな
る。巻き取り紙は通常高速(毎分4000乃至6000フィー
ト)で移動するので、これは巻き取り紙付近およびその
両側で空気の動きを誘発する。この境界層空気の運動量
は、巻き取り紙が機械構成部品(乾燥機等)を離れると
直ちに発生し始め、次の機械構成部品または装置(カレ
ンダ等)に出会うまで、巻き取り紙と同じ方向に移動を
続ける。
この境界層空気は、巻き取り紙の速度に迫る速度で動
き、その速度は巻き取り紙から距離が隔たるにつれて次
第に低下する。本発明の一実施例によれば、特別に設計
した翼型巻き取り紙安定装置10が、図1に示すように、
巻き取り紙11の境界層内に設けられる。したがって、巻
き取り紙は安定装置のごく近くに保持されることで制御
される一方、巻き取り紙の進路は安定装置の向きを変え
ることにより変化させることができる。翼型10を使用す
ることにより、次の機械構成部品に入る前に巻き取り紙
を安定させるとともに、巻き取り紙進路方向の角度変位
に影響を及ぼすことができる。
一連の翼型10を巻き取り紙経路に沿って一定の間隔で
配置することにより、巻き取り紙の制御を維持し、巻き
取り紙の破断、皺、その他の欠陥が起こる可能性を抑制
することができる。過剰な巻き取り紙張力は製品品質に
とっては有害なので、巻き取り紙を巻き取り機に引っ張
るために用いる張力は、巻き取り紙の制御のために必要
な最小限にとどめるべきである。巻き取り紙通路を管理
するために翼型を用いれば、巻き取り紙の安定性と制御
性を犠牲にすることなく張力を抑えることになる。
本発明の第一の実施例では、図2に示すような翼型巻
き取り紙安定装置20の設計を適用して、薄葉巻き取り紙
21が清掃装置に入る前に安定するようになされた。清掃
装置は、製造工程途上で薄葉紙から飛散する紙繊維粉を
除去するために用いられるものである。工程のこの段階
で巻き取り紙を安定にすることは大切である。なぜな
ら、折り目や皺がついたまま清掃装置に入るとそれが恒
久化してしまい、そのような薄葉紙は市販可能な製品へ
最終的に転換するのに不向きとなるからである。このよ
うな応用のために考案された翼型20は、ほぼ対称の翼型
で(長手方向の中心線の上下が同じ形状)、長さと厚さ
の比は約3対1である。この設計は軽量強固、取付が容
易で、必要なら巻き取り紙のねじれに合わせて湾曲させ
ることもできる。
その設計の翼型20は、巻き取り紙通路の機械要素の直
前に配置すれば、安定装置としてよく機能を果たすもの
であるが、既存の巻き取り紙処理装置に対する補完機能
としてこれを使用することを可能にするには、設計を変
更して力を発生する能力を高める必要がある。これは、
図1に示すように、延長作用面12により翼型の長さを延
長し、巻き取り紙をその力から安定的に解放するよう
に、その延長作用面の終端を定めることにより達成され
る。延長作用面の長所は、以下でより詳しく説明する。
本発明の翼型巻き取り紙安定装置の基本的な原理は
「翼型」であるが、翼型とは定義上「周囲の空気に対し
て相対的に移動する際、望ましい反力を形成するよう設
計された物体」である。この翼型の定義は一般に、周辺
空気に対して移動する航空機に該当するものであるが、
この適用例では翼型が静止して、空気がこれに対して移
動する。どちらの場合も、反力は、空気をそれまでの移
動経路から変位させ、その方向を転換するという物理的
行為の結果として生じる。
翼型は、ほぼどのような形状でもよく、どのような形
状でもある程度の大きさの反力を発生することができ
る。翼型は、単純な平板(箱型凧のパネル)から湾曲板
(ヨットの帆)、複雑な形状(航空機の翼)に至るまで
広範囲にわたる。航空機翼の場合は、曲率の違う上下の
面の組み合わせから一定の厚みが生じる。反力は、気流
の方向を変えること(運動量の保存)と、気流を二つの
部分に分け、これら気流のそれぞれを長さの違う経路に
沿って翼型を通過させ、再び合流して一本の気流を構成
するようにすること、の両方により発生する。最大距離
を移動する気流は、もっと短い距離を流れる気流と合流
して元の気流の塊を復元するには、速度を高めなければ
ならない。一つの気流が他の気流よりも速く移動する
と、その気流は反対側の遅い気流に比べて圧力が低下す
る結果となる。この現象はベルヌーイの法則と呼ばれ、
通常、翼型に伴う所望の反力の一部を発生するのは、こ
の圧力差である。
この反力の大きさは以下の5つの要因に関わる。すな
わち、(1)翼型の形状、(2)気流に対する翼型の角
度(迎え角)、(3)気流の速度、(4)翼型の面積、
(5)空気密度である。これらの要素を、多少とも破れ
やすく、たまたま高速で移動している薄葉巻き取り紙を
管理する作業に適用する場合は、これら要素それぞれの
変動可能性と影響とを考慮に入れなければならない。本
発明の目的は巻き取り紙の移動を管理することであるか
ら、翼型は、境界層気流の方向を転換するのに用いられ
る。この気流の一部は、最終的に制御する対象である柔
軟な薄葉巻き取り紙を含むからである。
薄葉巻き取り紙は高速で移動すると考えられている
が、空気力学的には、毎秒60乃至100フィートという速
度範囲は低速と見なされる。空気力学装置を使う場合、
次のような事実のためにさらに複雑になる。すなわち、
いったん巻き取り紙が翼型の影響下に入れば、巻き取り
紙は気流の速度が巻き取り紙の速度にごく接近する場所
の付近に引き込まれるにもかかわらず、静止した翼型に
対する境界層気流の速度は、巻き取り紙からの垂直距離
が大きくなるほど低下するという事実である。薄葉紙製
造工程で用いられる製紙機は概して、連続的な速度と温
度で運転され、製品品質とスループットを最適化するよ
うになっており、いったん運転に入ると変更されること
は稀である。この運転の安定性のために、気流の速度と
密度は不変の特性として固定し、翼型の形状、迎え角を
特定の運転条件に応じて設計することができる。迎え角
は調整可能として設定時に最適化できるようにしてお
き、その後は運転条件の大きな変更によって必要となる
場合を除き、変更しない。
各機械構成部品の間を通る望ましい巻き取り紙経路
と、それに伴う運転条件が分かれば、翼型の断面形状や
面積を定めて工程の最適化を図ることができる。接触角
(angle of wrap)と支持点間の距離は、翼型の選定に
とって最も重要な要素である。翼型装置が正しく機能す
るには、巻き取り紙を多少方向転換することが必要な点
に注意が必要である。角度変位がゼロである場合(例え
ば薄葉紙清掃機直前に配置する場合など)、巻き取り紙
は直線経路からの瞬間的な変位を受けはするものの、実
際には、図2に示すように、翼型に入るときと翼型から
出ていくときの高さが同じになる。巻き取り紙経路の角
度変位を容易にするために翼型を用いる場合、入口と出
口は翼型面に対してほぼ接線をなし、翼型の周囲の気流
に追随する。これは、角度変位が不必要で、巻き取り紙
の安定化が唯一の目的である場合と同様である。
本発明による翼型の設計にとってもう一つ重要なの
は、操作の対象となる巻き取り紙が極めて軽量で非常に
繊細な素材であるという事実である。例えば、拘束しな
い状態で重量が通常3000平方フィート当たり8乃至12ポ
ンドの範囲にある巻き取り紙は、毎分100フィート(ゆ
っくり歩行する速度)をわずかに超える程度で移動する
空気柱でも浮揚することができる。巻き取り紙の張力
は、クレープが薄葉紙から抜けるのを防ぐために絶対最
小限に抑えてあるので、巻き取り紙は非拘束の状態にあ
り、未制御の空気の動きより簡単に動かされると考える
べきである。例えば、損紙ピット(通常巻き取り紙の下
に位置する)から出てくるちょっとした気流でも、自由
区間が大きすぎれば巻き取り紙は過剰に波立つことにな
る。こうした外部の空気発生源の影響は、翼型の数値と
配置を定める場合に考慮する必要がある。
薄葉紙巻き取り紙はこうした外的な気流により動かさ
れやすいので、本発明の翼型巻き取り紙安定装置は、巻
き取り紙進路(とそれに伴う境界層気流)内に配置し、
ベルヌーイの原理を利用して、巻き取り紙を隣接する翼
片面に向かって引き寄せることにより、搬送中の巻き取
り紙に対するコントロールを維持するようにしている。
本発明の翼型巻き取り紙安定装置を、角方向の変化を生
じる手段として用いる場合、巻き取り紙に対して引張力
を加えることは本来安定した動作であるのに対して、巻
き取り紙を(ごく低い張力で)押すほうは、安定性の面
で問題が生じる可能性が高い。適切な翼型の設計は、そ
の上に置かれた巻き取り紙を浮揚させることができると
同時に、下の位置からそれを引き下ろすことができなけ
ればならない。
本発明による巻き取り紙安定機構の機能装置として、
翼型の設計は最も大事な要素である。原則としてこれ
は、できるだけ障害を来すことなく空気(したがって巻
き取り紙)の方向転換を行う一方、同時に巻き取り紙に
対して積極的な影響を及ぼさなければならない。移動中
の巻き取り紙の制御に空気力学を適用することにした場
合、最初になすべき作業は、翼型設計の選定範囲を一覧
して、所期の目的にふさわしい特性のものを選ぶことで
ある。この方面に疎い人々にとっては、「翼型」という
言葉はリクリエーション用の軽飛行機に取り付けた翼を
連想させるもので、「翼」とは何か魔法のように物を持
ち上げるものという印象だろう。実際には、翼の周りに
流れる空気が、その力を翼の面積に加えることによって
浮揚を行っているのである。「翼型」とは、周囲の気流
の変化によって一定程度の反力を生ずるものであれば、
想像できる限りほとんどどんな形状でもよい。
翼型の設計で一番簡単な実施例は、図3に示す平板30
によるものである。平板翼型30により発生する力は、主
として、上側における相対的な気流速度の増加(ベルヌ
ーイ効果)によるものであるが、気流32の角方向の変化
も若干の力を増し加える。平板は、比較的小さい迎え角
(基準線すなわち入射気流に対する角度)に抑えること
で、気流が表面から分離して乱流となりその結果反力が
大きく低下するのを防止するようになっている。迎え角
が大きくなるにつれて、バブル34(上側で空気が通過す
る湾曲路)は大きくなり、気流が平板から離れるまでバ
ブル34は出口端に向かって移動する。迎え角をわずかに
変えるとバブルが大きく移動する場合があり、このため
巻き取り紙部分における外部気流により、運転上の不安
定さが生じる可能性が高い。さらに平板は、厚さ(でき
るだけ薄い方がよい)が剛性や重量、取付上の複雑さと
対立するという構造強度上の対立関係で制限を受ける。
翼型設計のもう一つの実施例は、図4に示すような湾
曲板40である。湾曲板は、気流42の方向における角方向
の変化から反力の大部分を引き出す。ベルヌーイ効果か
らはほとんど力は生じないが、これは、基準線から一番
遠い側での唯一の気流速度上昇は、湾曲板の上面の曲率
半径に平行でその曲率半径より外側へと離れることで長
くなった経路によるものだからである。曲板は平板より
も安定した翼型設計であるが、それは入口と出口の気流
が板の湾曲に対してほぼ接線をなすからである。その接
線方向の気流は空気の方向が急激に変化するのを避け、
そのため気流が表面から離れる恐れを少なくする。
曲板型の翼型設計は、巻き取り紙をその周りで搬送し
て、角方向の変化に影響を与える装置として応用するこ
とができるが、これを使用する場合には巻き取り紙の走
行について正確な方向と配置を定め、入口と出口がかな
らず曲率に対して接線方向となるようにすることが必要
である。巻き取り紙進路が理想的な接線経路上以外の角
度で曲板翼型に出入りすることになった場合、気流の分
離、巻き取り紙の不安定や不慮の接触が起こる場合があ
る。
曲板は空気力学的見地からは効果的な翼型であるが、
平板翼型の場合と同様の構造的限界がある。板の曲率半
径は平板によくある気流の分離を避けるために、大きめ
に設定しなければならない。さらに、理想の入口経路を
定めると、翼型の面と巻き取り紙の間に境界層空気がほ
とんどまたは全く発生せず、巻き取り紙が翼片と接触す
る可能性が大いに増大する。
図5は翼型設計の他の実施例を示すもので、低速のリ
クリエーション用軽飛行機に通常用いられる、航空機翼
タイプの翼型50である。この翼型は、先に見た平板型や
曲板型の使用に比べて、極めて安定していると同時に効
率も優れている。その反力は主としてベルヌーイ効果
(上側の気流経路の長さのほうが明らかに大きい)によ
り発生し、一部の反力は翼型を離れる気流の角方向の変
位の結果である。説明の便宜のため、図5に示す翼型の
下面51は基準線と平行な向きとして、名目上迎え角は
「ゼロ」とする。迎え角が「ゼロ」でも、この翼型なら
相当量の力を発生することができる。
航空機翼タイプの翼型50の周りにある気流52は両側と
もスムーズで、気流は丸みをつけた入口端で分かれてそ
れぞれの経路を流れた後、出口で順調に合流する。翼型
の寸法比率を適正に定めれば、気流は広範囲の迎え角に
わたってずっと翼型に付帯したままで、気流の分離や不
安定が起こるまでの迎え角をより大きくすることができ
る。このタイプの翼型の力学的限界内で、迎え角を変化
させると、流線は、その位置を変えるものの、分離が起
こる箇所に達するまでそのまま連続する。
航空機翼タイプの翼型では、特定の気流速度に対して
反力が最大となると同時に、空力抵抗は最小となる。固
定翼型を使用して空気(そして巻き取り紙)をこれに対
して動かすと、巻き取り紙への抵抗(張力)は最小とな
る。航空機翼タイプの翼型50では十分に丸みをつけた入
口端が与えられるので、外部気流により、ときに発生す
る進入角の不慮の変化も、ある程度許容しうる。
航空機翼タイプの翼型の向きは、翼型を通過する気流
の動きに影響を及ぼす。図6A乃至6Cは、各種の迎え角に
おいて、標準的な航空機翼タイプ翼型に対する気流を比
較した結果を示している。これらの図では、図示の正お
よび負の迎え角はゼロ基準線に関して等しい。
負の迎え角の翼型は、正の角の翼型の場合と同様の反
力を生じるが、反力の分布および最大気流速度の点は、
反対側からの気流に合流する前に翼型の出口端に向かっ
てシフトする。この突然の方向変化はいくらかの量の空
力抵抗を発生し、これは巻き取り紙安定用装置として適
用した場合、巻き取り紙の張力を若干高めることになり
やすい。理想としては、既存の気流(および巻き取り
紙)の向きは翼型の分離面(leaving surface)に対し
て接線方向とすることが望ましい。ここで反力は最大と
なり、反対側との合流もスムーズに行われるからであ
る。
前述のように、航空機翼タイプの翼型は、その気流に
対する向きが迎え角ゼロである場合(平坦な底面が基準
線に平行)でも、正の反力を発生する。翼型が入口端を
中心に回転し、出口端が基準線に対して持ち上がる形に
することにより、正の反力をゼロに減らし、上下両面に
沿ってほぼ等しい正味気流を生ずるには、約6度の角度
変換が必要となる(図6A乃至6Cに示した特定の翼型につ
いて)。効果の上ではこれは次のことを意味している。
すなわち基本的な航空機翼タイプの翼型(図6A乃至6Cに
示したのと変わらないもの)を巻き取り紙安定装置とし
て使用し、巻き取り紙経路が翼型の底側(平坦側)に来
るように配置すれば、巻き取り紙に対するコントロール
を維持するのに十分な反力を加えるには、6度をやや上
回る負の迎え角が必要である。この基本の翼型形状に対
する変更を利用して、迎え角の特性を変え、全体の性能
と安定性を高めることができる。
図2に戻って、本発明の巻き取り紙安定装置構成の第
一の実施例について言えば、これは長さ対厚さの比がほ
ぼ3対1であるほぼ対称形の翼型であった。この形状は
空力抵抗が最小限に抑えられ、広範な迎え角に渡って安
定する。翼型20は、巻き取り紙側の円滑な気流を妨げる
ような継ぎ目や不連続部がないように製作されていた。
この翼型の目的は、巻き取り紙進路を大きく変えること
なく巻き取り紙を安定にすることであった。図7Aおよび
7Bに示すように、構造的には二つの部分から成り、第一
の部分70は作用面(巻き取り紙側)の湾曲へと移行する
入口端半径部分を有し、第二の部分72は内部構造支持部
を構成し、反対側の面を形成して翼型の形状を完成する
形とされる。この製作方法により、捻れや曲がりに抗す
るに十分な強度をもつ、機能的に精度の高い翼型が得ら
れる。
次に図8,9,10A乃至10Cに、本発明による翼型巻き取り
紙安定装置80の望ましい実施例を示す。図7Aおよび7Bに
示すものと同じ構造技術を使用して、翼型の空気力学の
原理を適用し、第一のデザインと同じ基本形状を用いて
翼型巻き取り紙安定装置80を設計し、翼型の作用面を延
長して全体の面積を増やす延長面86を形成した。延長面
は、さらに延長フラップ82により長さを延ばしている。
翼型の下面、延長面86および延長フラップ82の組み合わ
せで、本発明の翼型巻き取り紙安定装置の作用面87を形
成する。延長面86は平坦面でも曲面として形成しても差
し支えない。
構造は二つの部分から成り立ち、第一の部分81は、作
用(巻き取り紙側)面及び延長フラップ82へと移行する
入口端半径部分を有し、第二の部分83は内部構造支持部
を構成し、反対側の面を形成して翼型の形状を完成する
形とする。
全体的な面積が増大するので、強度すなわち反力生成
能力が強化され、巻き取り紙の速度(気流速度)が低い
場合は効果が高まる。さらに、巻き取り紙に影響する強
い外気流がある状況で、性能が向上する。面積を広げる
と、角方向の変換を実現する装置として使用することも
容易になる。最適な形としては、巻き取り紙が翼型の湾
曲に対して接線方向に沿って、翼型巻き取り紙安定装置
に入り、そして出ることが望ましい。接触角が大きくな
るにつれて曲率半径が低下することにより、巻き取り紙
に対するコントロールを保持するのに必要な反力に応じ
た面積を維持する。
翼型巻き取り紙安定装置の反力は、図8に示す通り、
翼型の出口端に延長フラップ82を加えることにより、効
果的に高められる。反力の増加は、有効面積の拡大と、
翼型面全体のキャンバ(湾曲)の増加の両方により達成
される。延長フラップは、巻き取り紙出口点に、翼型の
面に対してある角度をなして配置される。このフラップ
の有効面積は、一連のテーパー付きの通気孔84により、
フラップの長さ方向に沿って次第に減少しており、空気
はこれらの通気孔を経て導入され、巻き取り紙を翼型巻
き取り紙安定装置のコントロール下からスムーズに解除
するための移行帯を形成している。次第に面積が縮小す
るフラップはまた、巻き取り紙が翼型を離れたあとに起
こるかもしれない乱流を吸収するバッファの役割を果た
すもので、これがないと巻き取り紙の安定に悪い影響を
及ぼす場合がある。条件によっては(低速等)、テーパ
ー付き通気孔の利点が低下する場合もあり、その場合は
それら通気孔は除去しても差し支えない。
図8,9,10Cに示す延長フラップ82の後縁85は、フラッ
プの他の部分に対してほぼ90度をなして形成されてお
り、これもやはり翼型の曲率を大きくしている。この成
形部分はフラップの機械的強度を実質的に高めている。
通気孔を設けることによって元々強度が低下しているフ
ラップには、これは有用である。フラップに後縁を設け
ることにより、フラップの直線性と位置的な一貫性が得
られる。
通気孔84と後縁85の両方を備え、出口点で湾曲翼面の
接線に対して一定の角度をなして設置された延長フラッ
プ82は、一応用例であって、その他の構成も可能である
ことは当業者には理解される。フラップ角(フラップが
翼型の底面を通る平面に対してなす角)は、通常15゜未
満と小さいので、気流は表面から急激に外れることな
く、フラップに沿って流れる。ベルヌーイ効果により、
低圧が発生して、フラップ面のテーパー通気孔を経て空
気を吸引する。巻き取り紙が引き寄せられて出口で翼型
と接触する可能性を低減するために、翼型の接触角が小
さくなるにつれてフラップ角も小さくする。
適正な角度を使用することは必須である。というのは
力は有効曲率半径に反比例するもので、接触化が小さく
なると、巻き取り紙の制御をそのままに維持するために
必要な力も低下するからである。角変位の小さい安定化
用翼型の場合は、フラップ角を大きくとりすぎると、翼
型そのものと延長フラップとの接合点で、巻き取り紙が
翼片の表面に接触しやすくなる。同様に、入口端の湾曲
から翼型の主要な湾曲への移行は、実用に差し支えない
範囲で緩やかにして、巻き取り紙がその箇所で接触する
傾向を低減することが必要である。翼型巻き取り紙安定
装置の製作においては、巻き取り紙が翼型と接触する場
合の接触圧を抑制するために、すべての移行部をスムー
ズにすることが大切である。形状に急激な変化がある
と、気流が不安定になり、過剰な接触摩擦が生じるから
である。
幅が可変で、接線部分付近でいちばん狭くなっている
通気孔84を使用すれば、一定割合の空気量をこれらの通
気孔から吸引することができる。吸引された空気は、フ
ラップの両側に気圧の平衡状態を確立しようとするなか
で、2辺を接線とフラップにより画定された三角形の部
分に洩れる。これらのテーパー通気孔の大きさ、形状お
よび配置は、図11に示すように、逆方向に回転する一連
の複雑な気流(渦)の形成を誘発するように定められ
る。各渦の形成に際しては、その渦のうち通気孔を通過
する局部的気流は、その向きを直線的な経路から高い角
速度をもつ経路へと変化する。ここで、回転速度と半径
は対気速度と各設計細目の関数である。回転する空気柱
は、翼型が付近にある場合と同様、隣接する気流に対し
て一定の剛性を付与する。これらの渦は、気流(および
巻き取り紙)と相互作用を行い、緩やかにこれを制御し
て、あたかも巻き取り紙に付着して空力作用を行う無数
の糸のように作用する。各渦の回転速度は、渦が広がる
か、あるいは平面から外れた巻き取り紙のうねりや空力
摩擦により消費される過程で、次第に低下していく。こ
の運動エネルギーが放散されると、渦は存在しなくな
り、巻き取り紙(および気流)はその本来の経路に戻
り、機械の次の構成部分から影響を受けるまでそのまま
となる。
巻き取り紙は、境界層という形で気流を一緒に運ぶ
が、境界層は均一な状態とはほど遠い。安定装置が、装
置のそれに先行する部分に対してほんの1,2フィート下
流にある例では、境界層は翼型ほどの厚さもない。静止
した安定装置は、移動する境界層内に入り始めるまでは
何もせず、顕著な吸込み効果の条件をつくりだすのは巻
き取り紙自体の存在である。
静止平板付近の気流に対する境界層の厚さは、大部分
の流体力学の教科書では、板の前縁からの距離の関数と
して数学的に定義される。これにより、移動する巻き取
り紙で得られる値を近似的に求める手段が与えられる。
この場合前縁はないが、境界層の形成が、ローラやドク
ターなどのなんらかの障害物にあたって開始し、この障
害物はその前の境界層を取り除くものと考えることがで
きる。
図12は、平滑な平板の解析に基づいた境界層の厚さの
グラフであり、したがって、平滑面に対する算出値をあ
らわす。巻き取り紙の煙試験によると、境界層はグラフ
に示された値よりやや厚いことが示唆され、これは表面
の凹凸の影響であると考えられる。図示の速度範囲は薄
葉製紙機では標準的である。巻き取り紙の走行距離が数
フィートと短い場合は、境界層は1インチ未満と示され
ている。
境界層上の速度分布について、計算結果をそれぞれ層
流状態と乱流状態について図13と図14に示す。流速に不
均一があることが一目瞭然となっている。また、境界層
厚さの半分未満で、速度が巻き取り紙速度よりもずっと
下の値に下がることも明らかである。実際の寸法では、
境界層が安定装置を包み込むことは稀であることは明ら
かであり、境界層が巻き取り紙と安定装置作用面の間に
どうにか割り込むという場合が多い。
翼型安定装置150が、図15に示すように巻き取り紙152
により運ばれつつある境界層151中に入ると、境界チャ
ネル(bounded channe1)153が形成される。このチャ
ネルよりも境界層のほうが厚いので、その空気を全部収
容することはできず、安定装置の前縁154の圧力は上昇
傾向となる(よどみ)。空気の一部はこの界面から押し
出されて翼型の上側155の上に流れるが、一部はチャネ
ルの中に移動して加速する。粘性による空気摩擦のため
に、巻き取り紙はチャネルを通して空気を吸い込み、出
口端156から出す。その結果チャネルに沿って圧力勾配
が生じ、これが上昇した気流速度と大気圧より低い静圧
をより顕著にする。巻き取り紙は安定装置の近くに移動
する。
流速がさらに高く、ギャップが狭いと、安定装置作用
面157に対する空気摩擦が高まる。ある所で、この負荷
は巻き取り紙のポンプ能力に等しくなり、チャネル153
と平衡ギャップの中を雰囲気圧とする傾向がある。巻き
取り紙速度、境界層厚さ、安定装置の寸法が与えられる
と、それらに応じてギャップは一意的に定まる。
薄葉巻き取り紙の場合、チャネル内の負圧が巻き取り
紙を通して空気を吸引しようとする。この気流の抵抗は
巻き取り紙152を安定装置150に向かって引き寄せる。逆
に、チャネル内に正圧があると空気は巻き取り紙を通っ
て洩れ出し、巻き取り紙を安定装置から引き離す。どち
らの効果も、非多孔性巻き取り紙での圧力勾配と同じ意
味で、雰囲気圧との平衡を追求するものである。
図15に示すように、安定装置150のノーズすなわち前
端部が巻き取り紙の隣接位置に保持され、かつ後縁が持
ち上がっている場合は、巻き取り紙は安定装置に付着し
たままであろうとする傾向にあり、この状態は別の力が
付着を破ろうとするまで続く。巻き取り紙張力の方向と
大きさにより、この別の力が発生する場合がある。この
場合の空気力学的な力は弱いので、巻き取り紙が安定装
置の平坦な作用面にほぼ平行な後縁を離れれば、最良の
結果が得られる。巻き取り紙が安定装置の平面から遠ざ
かる角度で離れれば、巻き取り紙は離され傾向となる。
巻き取り紙が安定装置の平面に近づく角度で離れれば、
摩擦が起こりがちとなる。これらの効果を、図16の3つ
の図に表す。
テーパー付きの穿孔部をもつ後端形状の詳細はこれま
で説明した通りで、これは巻き取り紙を安定装置から整
然と切り離すのに関係する。テーパー穿孔部が必要な訳
は、巻き取り紙の多孔度に関係している。実験によれ
ば、多孔性巻き取り紙はこの切り離し部分では許容度が
高く、穿孔部は最適動作には必ずしも必要でない。
安定装置の前縁では、巻き取り紙経路の方向転換を行
うと、巻き取り紙が翼型形状のノーズ部に巻き付き、別
の接線ポイントで離れる結果になる。その場合でも、境
界層の高速部分は、巻き取り紙と安定装置の作用面との
間のチャネルに向かって優先的に流れ続け、上述のよう
に付着のメカニズムが機能する。経験によれば、この装
置はこの前縁の巻き付きに対して非常に許容度が高い。
円弧の周りに巻かれ、円弧内の均一な圧力により支持
された巻き取り紙についての力のバランスは、図17に表
され、次式により規定される。
P=27.7(T/R) ここでPはインチ単位の水柱の圧力、Tは直線1インチ
当たりのポンドを単位とした巻き取り紙張力、Rはイン
チ単位の円弧の曲率半径である。
円弧の角度は、支持圧が均一である限り影響しない。
翼型巻き取り紙安定装置の前端はこのような円弧を形成
する。実際、翼型の形状は前縁の円弧を有し、図18に示
すようにこの円弧は始めはかなり小さく、平坦作用面に
融合するまで底面に沿って増大する。式に示す通り、必
要な支持圧は曲率半径が小さくなるにつれて上昇する。
巻き取り紙張力が非常に低い場合、巻き取り紙境界層
内の動圧は、20度以下の適度な接触角で、通常の寸法の
安定装置ノーズ部との接触を避けるのに十分な程度であ
る。実際、薄葉紙への応用では、好ましい平坦デザイン
であれば、接触角がもっと大きくても、この部位に軽い
が許容可能な接触が生じる。接触を最小限度にしたい応
用例では、底部作用面全体が大きな湾曲弧を形成する湾
曲形状を考慮してもよい。
非動力式翼型巻き取り紙安定装置は、軽量巻き取り紙
の動作を制御する装置に用いる用途として大変適してい
る。製紙機械の乾燥機ロール(ヤンキー)と、巻き取り
紙をロールに巻き付けてそれ以降の加工に備えるリール
ドラムとの間で巻き取り紙を搬送する際に、これを制御
するわけである。図19はこのようなスペースの略側面図
で、薄葉紙製造用の標準的な製紙機械では、このスペー
スを経て巻き取り紙を搬送しなければならない。
この種の機械の主たる構成要素として、クレープ付け
ドクター120がある。これは、巻き取り紙122をヤンキー
ロール124から文字通りこそぎとり、ひだを付けて嵩を
増やすものである。スリッパ126が切断ドクター128に取
り付けられ、これは、巻き取り紙がフォイル(foil)13
0の上側に達する可能性をできるだけ抑える、案内部と
して働く。このフォイルのほうはベータゲージ132に巻
き取り紙を案内する。ベータゲージ以降、巻き取り紙は
パイプロール134aの下を通り、スリッタ136を通過し、
このスリッタ136で巻き取り紙はいくつもの狭い帯片に
切り分けられ、さらに別のパイプロール134bと134cの下
を通ってリールドラム138に達する。
図20は図19と同様の略側面図を示すが、スリッパ、フ
ォイル、パイプロールを除去し、代わりに本発明による
非動力式翼型巻き取り紙安定装置140a−fを用いた点が
異なっている。分かりやすいように、スレッドチューブ
(thread tube)装置は図示しないが、安定装置の付属
品として配置してもよい。
本発明の翼型巻き取り紙安定装置は、留め具なしに湾
曲するように設計され、必ずしも強力でないので、翼型
は製造機械に取り付け、この機械は巻き取り紙経路の外
側にある何らかの剛性機械部品に装着する必要がある。
図21A乃至Cと22A乃至Bはそれぞれ、本発明の翼型巻き
取り紙安定装置用支持構造と取付機構の実施例を示す。
翼型巻き取り紙安定装置を望ましい巻き取り紙経路に
合わせて配置するために、安定装置翼型はそれぞれ、機
械の横幅に沿って複数箇所で構造に装着し、垂直方向の
調整(位置合わせ)と角度方向の調整(迎え角)ができ
るようにする。これらの装着箇所は翼型巻き取り紙安定
装置の後ろ側で、空気流との干渉を抑えるように設計さ
れている。
本発明の非動力式翼型巻き取り紙安定装置が、薄葉紙
を製造する製紙機械への使用には限定されないことは、
当業者には自明である。この装置は、高速で移動するど
んな巻き取り紙の位置制御にも効果的に使用可能で、そ
のための条件は、各機械構成要素間の自由間隔が、翼型
により操作できる境界空気層を形成するだけの距離があ
ることである。
このように、本発明の翼型安定装置はいくつかの独自
の特徴を備えていることが分かるであろう。本発明は巻
き取り紙経路を空気力学的に操作するために用いられ
る。巻き取り紙経路は、高速で移動する巻き取り紙に伴
う境界層空気の方向転換により制御される。翼型巻き取
り紙安定装置は非動力式であり、外部の空気供給装置を
使用することなく、物理的な接触なしに低い張力で曲が
る巻き取り紙を支持することができる。渦流を誘引する
テーパー付き通気孔を備えた、翼型の後縁フラップ構成
は、巻き取り紙の振動を吸収し、平面から外れる巻き取
り紙のわずかなうねりを抑制し、制御面からの円滑な解
放を実現する。本発明の翼型巻き取り紙安定装置の面積
と形状は、巻き取り紙速度と曲がり角に応じて変えられ
る(最適化できる)。本発明の翼型巻き取り紙安定装置
の設計原理は、巻き取り紙を取り巻く境界層空気の操作
によって、移動する巻き取り紙を制御することなので、
この特性をもつ翼型の大きさや形状ならどんなものでも
使用できる。翼型巻き取り紙安定装置は、曲げロールの
代わりに用いて、機械の横方向に巻き取り紙の張力を高
め、最小限の接触で用紙の皺を取り除くのに用いること
ができる。取付機構は、翼型全体の周囲の気流に対する
抵抗を最小限に抑えるように設計される。取付機構はま
た、翼型巻き取り紙安定装置の迎え角を調整して、その
都度の特定動作条件に対して巻き取り紙制御を最適化す
る機能も備えている。
以上の記載は本発明の例示のためになされたもので、
限定を目的としたものではない。記載した実施例に対し
て、本発明の本旨と内容を実施する形で修正を加えるこ
とは、当業者により行われ得ることなので、本発明の範
囲は専ら添付の請求の範囲とその均等事項にしたがって
限定すべきものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−228693(JP,A) 特開 平8−48446(JP,A) 特開 平6−92536(JP,A) 西独国実用新案公開9109313(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 23/24

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の巻き取り紙処理装置間の経路に沿っ
    て移動する巻き取り紙を安定させ、その巻き取り紙の方
    向を変化させる装置において、前記装置は、 幅の狭い後端に向かって先細となった膨らんだ前端部を
    有し、第一の面と、この第一の面の反対側の第二の面と
    をもつ翼型であって、前記第一及び第二の面には圧力が
    高くなった気体の通路となる開口がない翼型と、 前記翼型の前記後端から延びて、前記翼型の前記第二の
    面とともに連続した作用面を形成する後部面と、 を含み、 前記巻き取り紙は、前記作用面と間隔を隔てつつこの作
    用面に沿って移動するよう配置され、前記作用面と、前
    記巻き取り紙の移動に伴う境界層空気との相互作用が、
    前記境界層空気と前記移動中の巻き取り紙を安定させか
    つその巻き取り紙の方向を変化させるよう構成されてい
    る装置。
  2. 【請求項2】前記第二の面と前記後部面はさらに、前記
    膨らんだ前端部の前記第二の面の付近に、前記移動中の
    巻き取り紙に対する入口部を形成し、また前記後部面
    の、前記後端から遠方の端部付近に出口部を形成する、
    請求の範囲1の装置。
  3. 【請求項3】前記翼型の前記第一と第二の面は湾曲して
    おり、前記後部面は、前記後端付近に、前記翼型の前記
    第二の面の湾曲に連続する弧を形成する部分を有する、
    請求の範囲1の装置。
  4. 【請求項4】前記翼型の前記第一の面は湾曲し、前記第
    二の面は比較的平坦な部分を含み、前記後部面は、前記
    後端付近に、前記翼型の前記第二の面の前記平坦な部分
    に連続する平坦面を形成する部分を有する、請求の範囲
    1の装置。
  5. 【請求項5】間隔のあいた複数の巻き取り紙処理装置間
    の経路に沿って移動する巻き取り紙の方向を安定させ変
    化させる装置において、前記装置は、 膨らんだ前端部と後方に延びる尾部とをもつ翼型であっ
    て、前記前端部は、第一の面と、この第一の面の反対側
    の第二の面とを有し、これら第一及び第二の面には圧力
    が高くなった気体の通路となる開口がなく、前記尾部は
    前記第二の面の延長部を形成し、かつ前記第二の面と共
    に連続した作用面を形成する翼型と、 前記翼型を前記経路付近の所定の位置に配置し、その位
    置で前記巻き取り紙が前記作用面と間隔を隔てつつこの
    作用面に沿って移動し、前記作用面と前記巻き取り紙の
    移動に伴う境界層空気との相互作用が、前記境界層空気
    と前記移動中の巻き取り紙の方向を安定させかつ変化さ
    せるよう構成する手段と、 を備える装置。
  6. 【請求項6】前記第二の面と前記後部面はさらに、前記
    膨らんだ前端部の前記第二の面の付近に、前記移動中の
    巻き取り紙に対する入口部を形成し、また前記後部面の
    端部付近に出口部を形成する、請求の範囲5の装置。
  7. 【請求項7】前記翼型の前記第一と第二の面は湾曲して
    おり、前記後部面は、前記翼型の前記第二の面の湾曲に
    連続する弧を形成する部分を有する、請求の範囲5の装
    置。
  8. 【請求項8】前記翼型の前記第一の面は湾曲し、前記第
    二の面は比較的平坦な部分を含み、前記後部面は、前記
    翼型の前記第二の面の前記平坦な部分に連続する平坦面
    を形成する部分を有する、請求の範囲5の装置。
  9. 【請求項9】前記後部面はこれを貫通する複数の通気孔
    を有する、請求の範囲2又は6の装置。
  10. 【請求項10】前記通気孔は前記後部面の前記遠方の端
    部付近に配置されている、請求の範囲9の装置。
  11. 【請求項11】前記通気孔は狭い開口部から前記遠方の
    端部に近い広幅の開口部へとテーパーがついている、請
    求の範囲10の装置。
  12. 【請求項12】前記通気孔は前記移動中の巻き取り紙が
    前記出口部から安定して通過させるものとして機能する
    ことが可能な、請求の範囲9の装置。
  13. 【請求項13】前記後部面は、前記遠方の端部に、前記
    作用面に対して直交方向に延びるフランジ端を有する、
    請求の範囲2又は6の装置。
  14. 【請求項14】前記翼型の前記第一と第二の面は湾曲し
    ている、請求の範囲1又は5の装置。
  15. 【請求項15】前記後部面は、前記連続する弧の部分の
    端部から延びる延長フラップを有する、請求の範囲3又
    は7の装置。
  16. 【請求項16】前記延長フラップは、前記連続する弧の
    部分と前記延長フラップとの接合部において、前記作用
    面の湾曲の接線に対して所定の角度で、前記作用面の湾
    曲から変位している、請求の範囲15の装置。
  17. 【請求項17】前記翼型の前記第一の面は湾曲し、前記
    第二の面は比較的平坦な部分を含む、請求の範囲1又は
    5の装置。
  18. 【請求項18】前記後部面は、前記連続する平坦面の端
    部から延びる延長フラップを有する、請求の範囲4又は
    8の装置。
  19. 【請求項19】前記延長フラップは、前記作用面の連続
    する平坦面から所定の角度で変位している、請求の範囲
    18の装置。
  20. 【請求項20】間隔のあいた複数の巻き取り紙処理装置
    間の経路に沿って移動する巻き取り紙の方向を安定させ
    変化させる方法において、前記方法は、 膨らんだ前端部と後方に延びる尾部をもつ翼型であっ
    て、前記前端部は、第一の面と、この第一の面と反対側
    の第二の面とを備え、前記第一及び第二の面には圧力が
    高くなった気体の通路となる開口がなく、前記尾部は前
    記第二の面の延長部を形成し、かつ前記第二の面と共に
    連続した作用面を形成する翼型を形成するステップと、 前記翼型を前記経路付近の所定の位置に配置し、その位
    置で前記巻き取り紙が前記作用面と間隔を隔てつつこの
    作用面に沿って移動し、前記作用面と前記巻き取り紙の
    移動に伴う境界層空気との相互作用が、前記境界層空気
    と前記移動中の巻き取り紙の方向を安定させかつ変化さ
    せるよう構成するステップと、 を含む方法。
JP50705098A 1996-07-23 1997-07-21 翼型巻き取り紙安定化・回転装置および方法 Expired - Fee Related JP3369576B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US68508696A 1996-07-23 1996-07-23
US08/685,086 1996-07-23
US08/895,946 US5967457A (en) 1996-07-23 1997-07-17 Airfoil web stabilization and turning apparatus and method
US08/895,946 1997-07-17
PCT/US1997/012362 WO1998003418A1 (en) 1996-07-23 1997-07-21 Airfoil web stabilization and turning apparatus and method

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002503192A JP2002503192A (ja) 2002-01-29
JP3369576B2 true JP3369576B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=27103487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50705098A Expired - Fee Related JP3369576B2 (ja) 1996-07-23 1997-07-21 翼型巻き取り紙安定化・回転装置および方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US5967457A (ja)
EP (1) EP0918719B1 (ja)
JP (1) JP3369576B2 (ja)
CN (1) CN1093495C (ja)
AT (1) ATE309953T1 (ja)
DE (1) DE69734660T2 (ja)
ES (1) ES2252790T3 (ja)
WO (1) WO1998003418A1 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE29508421U1 (de) * 1995-05-20 1995-09-14 Voith Sulzer Papiermasch Gmbh Stationäre Gleitleiste
US5970627A (en) * 1997-12-11 1999-10-26 Thermo Wisconsin, Inc. Active web stabilization apparatus
JP2943106B1 (ja) 1998-05-18 1999-08-30 株式会社東京機械製作所 走行ウエブの制振方法、制振装置及び紙継ぎ補助装置
US6328852B1 (en) * 1999-08-24 2001-12-11 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method and apparatus for improving stability of moving webs
US6325896B1 (en) 1999-09-23 2001-12-04 Valmet-Karlstad Ab Apparatus for transferring a fast running fibrous web from a first location to a second location
US6669818B2 (en) * 2000-06-28 2003-12-30 Metso Paper Karlstad Ab Shortened layout from dryer to reel in tissue machine
DE10034708A1 (de) * 2000-07-17 2002-01-31 Windmoeller & Hoelscher Trockenkammer zum Trocknen einer bedruckten Bahn
US6565711B1 (en) * 2000-08-05 2003-05-20 Kleissler Jr Edwin A Method for controlling dust on paper machinery and the like
FR2832084B1 (fr) * 2001-11-12 2004-05-14 Vai Clecim Procede et dispositif de stabilisation du defilement a grande vitesse d'un produit en bande
US8673115B2 (en) * 2002-10-07 2014-03-18 Georgia-Pacific Consumer Products Lp Method of making a fabric-creped absorbent cellulosic sheet
DE10254777A1 (de) * 2002-11-22 2004-06-03 Voith Paper Patent Gmbh Vorrichtung zum Führen einer laufenden, feuchten Faserstoffbahn
US8413920B2 (en) * 2003-06-13 2013-04-09 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for unwinding a roll of web material
US6948378B2 (en) * 2003-06-13 2005-09-27 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for measuring tension in a moving web
DE102004038769A1 (de) * 2004-08-09 2006-02-23 Voith Fabrics Patent Gmbh Vorrichtung zur Bahnstabilisierung
US7311234B2 (en) * 2005-06-06 2007-12-25 The Procter & Gamble Company Vectored air web handling apparatus
US7694433B2 (en) * 2005-06-08 2010-04-13 The Procter & Gamble Company Web handling apparatus and process for providing steam to a web material
US8584584B2 (en) * 2006-02-23 2013-11-19 Goss International Americas, Inc. Noncontact web stabilizer
ITFI20060205A1 (it) * 2006-08-11 2008-02-12 Perini Fabio Spa Dispositivo e metodo per alimentare veli di materiale nastriforme
US7914648B2 (en) * 2007-12-18 2011-03-29 The Procter & Gamble Company Device for web control having a plurality of surface features
US20110115254A1 (en) * 2009-03-05 2011-05-19 Joseph Skopic Apparatus for reducing drag on vehicles with planar rear surfaces
SE537870C2 (sv) * 2013-04-29 2015-11-03 Stora Enso Oyj Anordning för att hindra en pappersbana från att lyfta frånen vira
US9631497B2 (en) * 2014-12-19 2017-04-25 The Procter & Gamble Company Web material test stand having a laminar airflow development device
FI128445B (fi) 2017-03-31 2020-05-15 Runtech Systems Oy Menetelmä päänvientinauhan kuljettamiseksi kuiturainakoneessa rakenneryhmältä toiselle sekä laitteisto että sen käyttö
CN107515088B (zh) * 2017-08-04 2019-06-28 中国航空工业集团公司西安飞机设计研究所 一种金属机翼主盒段弯曲刚度测试的模型试验件设计方法
JP6925928B2 (ja) 2017-10-10 2021-08-25 株式会社東芝 給紙装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3398870A (en) * 1967-01-23 1968-08-27 Ibm Controlled air film bearing
CA979936A (en) * 1972-07-24 1975-12-16 Midland-Ross Corporation Web stabilizing device
US3999696A (en) * 1975-05-27 1976-12-28 Crown Zellerbach Corporation Web threading system
US4147287A (en) * 1978-01-05 1979-04-03 Crown Zellerbach Corporation Reel threading system
US4321107A (en) * 1978-09-05 1982-03-23 Beloit Corporation Method of suppressing paper web flutter
US4186860A (en) * 1978-10-16 1980-02-05 Crown Zellerbach Corporation Web threading system
US4726502A (en) * 1986-07-07 1988-02-23 Cryderman Gary G Apparatus for entraining and directing a wet paper web
US4767042A (en) * 1987-06-11 1988-08-30 Advance Systems Inc. Paper web handling apparatus having improved air bar with fine scale turbulence generators
US4913049A (en) * 1989-04-19 1990-04-03 Quad/Tech, Inc. Bernoulli-effect web stabilizer
US5022166A (en) * 1990-06-07 1991-06-11 Union Camp Corporation Flutter suppression air foils
DE9109313U1 (ja) * 1991-07-27 1991-09-26 J.M. Voith Gmbh, 7920 Heidenheim, De
US5370289A (en) * 1992-02-21 1994-12-06 Advance Systems, Inc. Airfoil floater apparatus for a running web
US5317817A (en) * 1992-04-30 1994-06-07 W. R. Grace & Co.-Conn. Trailing sheet assembly for an air turn
JPH0692536A (ja) * 1992-09-11 1994-04-05 Dowa Seisakusho:Kk 新聞本紙類に折込広告類を折り込む丁合方法とその丁合装置
US5466298A (en) * 1993-10-01 1995-11-14 James River Paper Company, Inc. Web cleaning method
ATE158781T1 (de) * 1994-04-01 1997-10-15 Grace W R & Co Luftleitflügel für eine pneumatische wendestange
DE29508421U1 (de) * 1995-05-20 1995-09-14 Voith Sulzer Papiermasch Gmbh Stationäre Gleitleiste

Also Published As

Publication number Publication date
CN1093495C (zh) 2002-10-30
CN1226222A (zh) 1999-08-18
EP0918719A1 (en) 1999-06-02
JP2002503192A (ja) 2002-01-29
EP0918719B1 (en) 2005-11-16
DE69734660D1 (de) 2005-12-22
WO1998003418A1 (en) 1998-01-29
DE69734660T2 (de) 2006-08-10
ATE309953T1 (de) 2005-12-15
US5967457A (en) 1999-10-19
ES2252790T3 (es) 2006-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3369576B2 (ja) 翼型巻き取り紙安定化・回転装置および方法
US4014487A (en) Web threading system
JP2514059B2 (ja) ガスノズル組み立て体
JPS6346436Y2 (ja)
SE504708C2 (sv) Sätt och anordning för överföring av en snabbt löpande färdigtorkad fiberbana, särskilt en tissuebana, från en anordning och längs en förutbestämd bana till en efterföljande anordning
FI77708C (fi) Arrangemang av oevertrycksmunstycken avsett foer behandling av banor.
US6073825A (en) Directional tail transfer threading apparatus
EP1037841B1 (en) Active web stabilization apparatus
JP3518867B2 (ja) 紙ウェブコーティングライン用組立体
US6174368B1 (en) Stationary sliding bar
EP0959033B1 (en) Method and apparatus for web flutter containment, and application to web splicing
US7326301B2 (en) Application device
US8061055B2 (en) Step air foil web stabilizer
JPH08208086A (ja) 移動ウエブの非接触変向装置
JP2804810B2 (ja) ウェブの支持転向延展装置
US10287124B2 (en) Airfoil with perpendicular airflow
US5950899A (en) Device for changing the direction of a moving web without contacting the web
EP1093436A1 (en) Web transport system
US20230132680A1 (en) Method for transporting a tail end in a fiber web machine from one structural section to another, and also an apparatus and the use of it
CA1052155A (en) Web threading system
JPH01145967A (ja) ローラ上を自由状態で牽引されるウエブ材料の縁部を安定化するための方法と装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071115

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081115

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101115

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111115

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111115

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121115

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees