JP3369192B2 - 向流式電解反応槽 - Google Patents

向流式電解反応槽

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JP3369192B2
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哲之 小西
雄二 成瀬
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日本原子力研究所
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、向流式電解反応槽に
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、酸化
還元反応を高効率で、節約した電力で電解反応として実
施することのできる改良された電解反応槽に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】一般の酸化還元反応を行う反応装置では
反応生成物が混合して得られ、また平衡反応の場合では
未反応の原料も製品に混合する。これを図1として、水
性ガス平衡反応を利用した水蒸気からの水素の製造を例
にとって説明すると、反応器入口(1)には水蒸気と一
酸化炭素が供給され、所定平衡反応の結果水蒸気の一部
が還元されて水素、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素の
混合物が反応器出口(2)より製品流として得られる。
反応器(3)において酸化還元反応が進行する。一方電
解質を固定して隔膜として利用する電解反応装置におい
ては、図2に例示したように、原料水蒸気は反応器入口
(11)より、陰極反応室(13)へ供給され、反応器
出口(12)より製品水素として流出する。水蒸気中の
酸素はイオンとして固体電解質隔膜(17)中を移動
し、陽極上で一酸化炭素を還元する。陽極反応室(1
6)には一酸化炭素が還元剤入口(14)より供給さ
れ、酸化物出口(15)より二酸化炭素が排出される。
すなわち、隔膜(17)の一方の陽極上で酸化反応、他
方で還元反応を行い、それぞれの反応生成物を分離した
状態で得ることができる。この電解法においては、電極
間に電力を供給することにより、化学平衡からは期待で
きない反応を行うこともできる。しかしながら、このよ
うな従来法としては、わずかに固体電解質電解槽を利用
した水蒸気の電解において還元剤を使用する着想が見ら
れるのみである。反応は熱力学的な平衡までしか自発的
には進まないため、高い反応効率を得るためには、すな
わち大部分の水蒸気を分解して水素にするためには、電
力を電極間に供給して強制的に酸素イオンを移動しなけ
ればならない。また、きわめて高い効率を得るためには
高い電解電圧が必要であり、不経済である上に、電解や
電解質の酸化還元反応が起こって反応槽を損傷する恐れ
がある。したがって、通常は製品に未反応の水蒸気と水
素の混合物が、また一方陽極側からは一酸化炭素と二酸
化炭素の混合物が得られる結果となり、さらに後段での
分離工程が必要であったり、原料の無駄を生じることに
なる。 【0003】 【発明が解決しようとする問題点】この発明は、以上の
通りの電解質を隔膜として利用する電解反応槽において
従来装置の欠点を解消し、それぞれの酸化還元反応を高
率で行う一方、必要とする電力を大幅に節減し、また電
圧供給にともなう電解槽の劣化を防止することのできる
改良された電解反応槽を提供することを目的としてい
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、電解質隔膜を有する電解反応槽
であって、槽内の隔膜の両側に酸化剤、還元剤の反応物
質を各々逆方向に向流流通させる流通系を形成してなる
ことを特徴とする向流式電解反応槽を提供する。 【0005】すなわち、この発明は、電解反応槽を、電
解質隔膜とそれにより隔離された陽極室、陰極室の二つ
の細長い反応室で構成し、陰極室に酸化剤、陽極室に還
元剤を逆方向に向流流通させ、イオンを自発的に電解質
中を移動せしめるとともに、それぞれの反応室出口から
は未反応物質を含まない高濃度の所定製品を得んとする
ものである。 【0006】この発明による電解反応槽を、前述の酸素
イオン導電固体電解質と水性ガス反応を例にとって図3
によって説明すると、原料である水蒸気は反応槽の原料
入口(21)より供給され、陰極で還元されながら陰極
反応室(23)中を流れ、製品出口(22)より製品の
水素として流出する。一方還元剤である一酸化酸素は、
還元剤入口(24)より供給され、陽極反応室(26)
で酸化されながら水蒸気と逆方向に流れ、酸化物出口
(25)より放出される。陰極で水蒸気から抽出された
酸素はイオンとして電解質隔膜(27)中を流れ、陽極
で一酸化炭素を酸化する。このとき、陰極反応室(2
3)では流れに沿って水蒸気濃度が減少して水素濃度が
増加するが、陰極反応室(23)に対応する部分の陽極
反応室(26)には常に平衡濃度以上の一酸化炭素が存
在するため、酸素の移動は陰極から陽極へ自発的に進行
する。陰極反応室(23)出口においても対応する陽極
上がほぼ純粋な一酸化炭素であるため、わずかな残留水
蒸気も還元され、水蒸気から水素へのほぼ完全な転換
が、電力を要せずして行われる。一方、対応する化学当
量の一酸化炭素が陽極反応室(26)に供給されると
き、この二酸化炭素への転換もまたほぼ完全に行われ
る。これは理論的には化学平衡の平衡定数によらず、達
成することが可能である。 【0007】陽極と陰極は、電気的に短絡するか、また
は補助電源を接続する。この回路には、反応量に応じた
電流が流れる。反応が電解質の抵抗などにより十分進行
しないときは外部電力を供給する必要があるが、電圧は
きわめて微小ですむため消費電力は少なく、また電極や
電解質の望ましくない反応による損傷の恐れは少ない。
また反応が十分自発的に進行する場合は、逆にこの回路
から電力を取り出すことも可能である。これを積極的に
利用して本装置を燃料電池とする場合、本発明の効用と
して、燃料及び酸化剤の利用効率が高く、つまり未利用
のまま排出される燃料や酸化剤の量が減少する効果が期
待できる。 【0008】この発明に使用できる電解質隔膜として
は、アルミナ、ジルコニア、チタニア等の酸化物、それ
らの複合物等の適宜なものが例示される。以下、実施例
を示してさらに詳しくこの発明の電解反応槽について説
明する。 【0009】 【実施例】図4に、この発明を適用した電解反応槽の実
施例を示す。この例においては、電解質隔膜(37)に
高温で作動する安定化ジルコニアセラミックス、電極に
白金を使用し、反応として水蒸気の水素への還元と重水
素の酸化を行った。反応物質(水蒸気、水素)はセラミ
ックス管の内側および外側を流通した。水蒸気は原料入
口(31)より、また、重水素は、還元剤入口(34)
より導入した。陰極反応室(33)での反応によって生
成した水素は製品出口(32)より回収し、重水は酸化
物出口(35)より放出した。外部電力はほとんど必要
としなかった。 【0010】この条件において水蒸気の水素への還元
と、重水素の酸化が同時に、しかもわずかな電圧で行え
ることが実験的に確認された。 【0011】 【発明の効果】この発明により、以上詳しく説明した通
り、高効率での酸化還元反応が節約された電力によって
実施される。
【図面の簡単な説明】 【図1】従来の一般的酸化還元反応を例示したブロック
図である。 【図2】従来の電解反応槽を示したブロック図である。 【図3】この発明の電解反応槽を例示したブロック図で
ある。 【図4】この発明の実施例としての電解反応槽を例示し
たブロック図である。 【符号の説明】 1 反応器入口 2 反応器出口 3 反応器 11 反応器入口 12 反応器出口 13 陰極反応室 14 還元剤入口 15 酸化物出口 16 陽極反応室 17 固体電解質隔膜 21,31 原料入口 22,32 製品出口 23,33 陰極反応室 24,34 還元剤入口 25,35 酸化物出口 26,36 陽極反応室 27,37 電解質隔膜

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 電解質隔膜を有する電解反応槽であっ
    て、槽内の隔膜の両側に酸化剤、還元剤の反応物質を各
    々逆方向に向流流通させる流通系を形成してなることを
    特徴とする向流式電解反応槽。
JP02091391A 1991-02-14 1991-02-14 向流式電解反応槽 Expired - Lifetime JP3369192B2 (ja)

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JPH04350188A JPH04350188A (ja) 1992-12-04
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