JP3366456B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体デバイスの表面
実装化における耐半田ストレス性に優れた半導体封止用
エポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスタ、集積
回路等の電子部品を熱硬化性樹脂で封止しているが、特
に集積回路では耐熱性、耐湿性に優れたオルソクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂をフェノールノボラック樹
脂で硬化させ、充填材として溶融シリカ、結晶シリカ等
の無機充填材を配合したエポキシ樹脂組成物が用いられ
ている。ところが近年、集積回路の高集積化に伴いチッ
プが段々大型化し、かつパッケージは従来のDIPタイ
プから表面実装化された小型、薄型のQFP、SOP、
SOJ、TSOP、TQFP、PLCCに変わってきて
いる。即ち大型チップを小型で薄いパッケージに封入す
ることになり、熱応力によりクラックが発生し、これら
のクラックによる耐湿性の低下等の問題が大きくクロー
ズアップされている。特に半田付けの工程において急激
に200℃以上の高温にさらされることによりパッケー
ジの割れや樹脂とチップの剥離により耐湿性が劣化して
しまうといった問題点がでてきている。従って、これら
の大型チップを封止するのに適した信頼性の高い半導体
封止用樹脂組成物の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な問
題点に対して、フェノール樹脂硬化剤として式(1)で
示されるフェノール樹脂硬化剤を用いることにより、基
板実装時における半導体パッケージの耐半田ストレス性
を著しく向上させた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を
提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)エポキ
シ基を2個以上有する芳香族化合物、(B)下記式
(1)で示されるフェノール樹脂硬化剤を総フェノール
樹脂硬化剤量に対して30〜100重量%含むフェノー
ル樹脂硬化剤、
【0005】
【化2】 (mの値は1以上の整数、nの値は0または1以上の整
数でm+n=1〜20、m+nに対するmの割合が30
重量%以上、式中のRは水素、ハロゲン類、アルキル基
の中から選択される同一もしくは異なる原子又は基)
【0006】(C)無機充填材、及び(D)硬化促進剤
を必須成分とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物であ
り、従来のエポキシ樹脂組成物に比べ優れた信頼性とし
て耐半田クラック性と半田処理後の耐湿性を有するもの
である。
【0007】本発明で用いるエポキシ基を2個以上有す
る芳香族化合物とは、例えば、ビフェニル型エポキシ化
合物、ビスフェノール型エポキシ化合物、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ化合物、ア
ルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ化合物等の
ことを言う。特にエポキシ樹脂組成物としての無機充填
材量を80〜90重量%と設定する場合、3,3′,
5,5′−テトラメチルビフェノールジグリシジルエー
テルやビスフェノール型エポキシ化合物等の比較的低分
子のものを用いた方が溶融粘度の設定上好ましい。式
(1)の分子構造で示されるフェノール樹脂硬化剤は、
オルソキシレン及びパラキシレン、又はオルソキシレン
とフェノール類とをフリーデル・クラフツ反応により重
合させることにより得られる樹脂硬化剤で、従来のフェ
ノールノボラック樹脂に比べゴム領域における高温時の
弾性率が低く、低吸湿性、リードフレーム等の金属類と
の接着性に優れている。又、最近耐半田ストレス性に優
れているとして用いられている下記式(2)に示される
パラキシリレン変性フェノール樹脂硬化剤に対してオル
ソクレゾールを導入することにより、
【0008】
【化3】 (n=0〜20)
【0009】エポキシ樹脂組成物としては、ゴム領域に
おける高温時の強度が高く、明らかに耐半田クラック性
に優れるエポキシ樹脂組成物を得ることができる。式
(1)の構造式で示されるフェノール系樹脂硬化剤は、
当然オルソキシレンのみで変性されたものでもよく、パ
ラキシレンとの共重合ではランダム共重合、ブロック共
重合のどちらでもよい。式(1)の構造式中のオルソキ
シレンの全キシレン変性分に対する割合はオルソキシレ
ンの効果をだすために30%以上の変性割合が好まし
い。このフェノール樹脂硬化剤の使用量は、これを調節
することにより耐半田クラック性を最大限に引きだすこ
とができる。耐半田クラック性の効果を引きだすために
は、式(1)で示されるフェノール樹脂硬化剤を総フェ
ノール樹脂硬化剤量に対して30重量%以上、好ましく
は50重量%以上の使用が望ましい。30重量%未満だ
と目標とした耐半田クラック性が不充分である。更に式
中のRは水素原子が好ましい。
【0010】式(1)で示されるフェノール樹脂硬化剤
以外に他のフェノール樹脂硬化剤を併用する場合、フェ
ノール性水酸基を有するポリマー全般を言う。例えば、
フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキ
シリレン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール
樹脂、トリフェノールメタン化合物等が挙げられ、特に
フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性
フェノール樹脂、パラキシリレン変性フェノール樹脂、
テルペン変性フェノール樹脂及びこれらの混合物が好ま
しい。また、これらの硬化剤の配合量としてはエポキシ
化合物のエポキシ基数と硬化剤の水酸基数を合わせるよ
うに配合することが好ましい。本発明で用いる無機充填
材としては、溶融シリカ粉末、球状シリカ粉末、結晶シ
リカ粉末、2次凝集シリカ粉末、多孔質シリカ粉末、ア
ルミナ等が挙げられ、特に球状シリカ粉末、及び溶融シ
リカ粉末と球状シリカ粉末との混合物が好ましい。更に
無機充填材の配合量としては、耐半田クラック性から総
エポキシ樹脂組成物量に対して70〜90重量%が好ま
しい。無機充填材量が70重量%未満だと低熱膨張化、
低吸水化が得られず耐半田クラック性が不充分である。
又、無機充填材量が90重量%を越えると高粘度化によ
る半導体パッケージ中のダイパッド、金線ワイヤーのず
れ等の不都合が生じる。
【0011】本発明に使用される硬化促進剤は、エポキ
シ基と水酸基との硬化反応を促進させるものであればよ
く、一般に封止材料に使用されているものを広く使用す
ることができる。例えば1,8−ジアザビシクロウンデ
セン、トリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルアミ
ンや2−メチルイミダゾール等が挙げられ、単独もしく
は2種類以上混合して用いられる。本発明のエポキシ樹
脂組成物はエポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、無機
充填材及び硬化促進材を必須成分とするが、これ以外に
必要に応じてシランカップリング剤、ブロム化エポキシ
樹脂、三酸化アンチモン、ヘキサブロムベンゼン等の難
燃剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、天然ワ
ックス、合成ワックス等の離型剤及びシリコーンオイ
ル、ゴム等の低応力添加剤等の種々の添加剤を適宜配合
しても差し支えがない。又、本発明の封止用エポキシ樹
脂組成物を成形材料として製造するには、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂硬化剤、充填材、硬化促進剤、その
他の添加剤をミキサー等によって充分に均一に混合した
後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後
粉砕して封止材料とすることができる。これらの成形材
料は電気部品あるいは電子部品であるトランジスタ、集
積回路等の被覆、絶縁、封止等に適用することができ
る。
【0012】以下本発明を実施例で具体的に説明する。 実施例1 下記組成物 下記式(3)で示されるエポキシ基を有する芳香族化合物(3,3′,5,5 ′−テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル)(融点102℃、エポキシ 当量192g/eq) 7.32重量部
【0013】
【化4】
【0014】 下記式(4)で示されるフェノール樹脂硬化剤(軟化点65℃、水酸基当量1 70g/ep) 1.94重量部
【0015】
【化5】 (nの値は0から3を示す混合物であり、その重量割合
はn=0が1に対してn=1が0.62、n=2が0.
40、n=3が0.25である。)
【0016】 下記式(2)で示されるフェノール樹脂硬化剤(軟化点63℃、水酸基当量1 70g/ep) 4.54重量部
【化6】 (nの値は0から3を示す混合物であり、その重量割合
はn=0が1に対してn=1が0.60、n=2が0.
42、n=3が0.22である。)
【0017】 溶融シリカ粉末(平均粒径10μm、比表面積2.0m2/g) 35重量部 球状シリカ粉末(平均粒径30μm、比表面積2.5m2/g) 50重量部 トリフェニルホスフィン 0.2重量部 カーボンブラック 0.5重量部 カルナバワックス 0.5重量部 をミキサーで常温で混合し、70〜100℃で2軸ロー
ルにより混練し、冷却後粉砕して成形材料とした。得ら
れた成形材料をタブレット化し、低圧トランスファー成
形機にて175℃、70kg/cm2、120秒の条件
で半田クラック試験用として6×6mmのチップを52
pQFPに封止し、また半田耐湿性試験用として3×6
mmのチップを16pSOPに封止した。封止したテス
ト用素子について下記の半田クラック試験及び半田耐湿
性試験を行なった。
【0018】半田クラック試験:封止したテスト用素子
を85℃、85%RHの環境下で24時間、48時間、
72時間及び120時間処理し、その後260℃の半田
槽に10秒間浸漬後顕微鏡で外部クラックを観察した。 半田耐湿性試験:封止したテスト用素子を85℃、85
%RHの環境下で72時間処理し、その後260℃の半
田槽に10秒間浸漬後、プレッシャークッカー試験(1
25℃、100%RH)を行い、回路のオープン不良を
測定した。 曲げ強度:JIS K6911に準じ、240℃で測
定。 以上の試験結果を表1に示す。 実施例2〜5 表1の処方に従って配合し、実施例1と同様にして成形
材料を得た。実施例5のフェノール樹脂硬化剤は、下記
式(1)で示される(軟化点65℃、水酸基当量170
g/eq)。
【0019】
【化7】 (mの値は1と2の整数、nの値は0、1、2の整数、
m+nの値は1〜4で、その重量割合はmが1でnが0
の構造のものが1に対し、mが1でnが1の構造のもの
が0.65、mが2でnが1の構造のものが0.41、
mが2でnが2の構造のものが0.25である。)
【0020】この成形材料で試験用の封止した成形品を
得、この成形品を用いて実施例1と同様に半田クラック
試験及び半田耐湿性試験を行なった。試験結果を表1に
示す。 比較例1、2 表1の処方に従って配合し、実施例1と同様にして成形
材料を得た。この成形材料で試験用の封止した成形品を
得、この成形品を用いて実施例1と同様に半田クラック
試験及び半田耐湿性試験を行なった。試験結果を表1に
示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によると、半導体パッケージの基
板への実装時におけるパッケージの耐半田クラック性が
著しく向上し、かつ耐湿性も向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−97435(JP,A) 特開 平5−25364(JP,A) 特開 平5−25365(JP,A) 特開 平5−315472(JP,A) 特開 平6−322073(JP,A) 特開 平6−326220(JP,A) 特開 平7−273251(JP,A) 特開 平7−273252(JP,A) 特開 平8−53534(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/62 C08L 63/00 - 63/10 H01L 23/29

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ基を2個以上有する芳香
    族化合物、(B)下記式(1)で示されるフェノール樹
    脂硬化剤を総フェノール樹脂硬化剤量に対して30〜1
    00重量%含むフェノール樹脂硬化剤、 【化1】 (mの値は1以上の整数、nの値は0または1以上の整
    数でm+n=1〜20、m+nに対するmの割合が30
    重量%以上、式中のRは水素、ハロゲン類、アルキル基
    の中から選択される同一もしくは異なる原子又は基) (C)無機充填材、及び(D)硬化促進剤を必須成分と
    することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 芳香族化合物が3,3′,5,5′−テ
    トラメチルビフェニルジグリシジルエーテルである請求
    項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 Rが水素である請求項1又は請求項2記
    載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
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