JP3365602B2 - 電気自動車の電池出力の制御方法とそれに用いられる電池の端子接続構造 - Google Patents
電気自動車の電池出力の制御方法とそれに用いられる電池の端子接続構造Info
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Description
出力の制御方法と、それに用いられ電池の端子に接続板
をナットで締結して接続した端子接続構造に関する。本
発明の端子接続構造によれば、ナットの弛みによるエネ
ルギーの損失を防止できるので、電気自動車の蓄電池の
接続などに好適に用いることができる。
池を並列あるいは直列に接続して組電池として用い、必
要な電力を取り出すようにされている。このように複数
の蓄電池を接続するには、銅やニッケルなどの導電性金
属から形成された接続板の両端をナットを用いて各蓄電
池の端子に締結し、各蓄電池をその配列に応じて順次接
続した構造が一般に用いられている。
抗を少しでも小さくするために接続板と端子との密着性
を高めることが望ましく、はんだ付けなどによる接続手
段を採用することが特に望ましい。しかし交換などのメ
ンテナンスを考慮すると、端子と接続板とは着脱自在に
接続する必要があり、はんだ付けなどの接続手段は採用
することができない。
にして着脱自在に接続する構造が採用され、従来の端子
接続構造では、例えば図11に示すように、電池蓋10
0の端子101に端子台102と雄螺子をもつ結合突起
103とを形成し、接続板200の目玉部を結合突起1
03に挿通した後、さらにワッシャ300を挿通し、そ
の上からナット400を結合突起103に螺合して、ナ
ット400によりワッシャ300を介して接続板200
を端子台102に強く締結して接続している。
図示はしないが、電池蓋から直接雄螺子をもつ結合突起
が突出した構造の端子に、接続板を二つのナットで締め
付けて固定した構造が開示されている。この端子接続構
造によれば、電流は結合突起から主としてナットを介し
て接続板に、あるいはその逆順に流れる。そして二つの
ナットで接続板を強く締め付けても、電池蓋に対する下
側のナットの締結力を小さくすることができるため、強
く締結した際の電池蓋の破損が防止される。
力だけで接続板を端子に締結した接続構造では、走行時
の振動や熱による膨張・収縮の動きなどによりナットが
弛む場合がある。このようにナットが弛むと、端子と接
続板との間の密着性あるいはナットと接続板との密着性
が低下して接触抵抗が増大するため、エネルギーの損失
が大きくなるという不具合がある。
ものであり、ナットの弛みを自動的に検出して速やかに
対処可能とすることで、エネルギーの損失を最小限に抑
制することを目的とする。
項1に記載の電気自動車の電池出力の制御方法の特徴
は、電池からの電圧がインバータを介してモータに印加
される電気自動車の電池出力の制御方法であって、電池
の端子に接続板とともに圧力検出手段をナットで締結す
ることにより接続板と端子とを導通させてなりナットの
締結力に応じた該圧力検出手段からの信号を検出可能と
した端子接続構造を用い、圧力検出手段からの現実の信
号を検出し、該信号が所定範囲外の場合に圧力検出手段
の検出値からその時のインバータに流すことができる電
流値の上限値である許容電流値を求め、インバータを流
れる現実の電流値が許容電流値を超える場合に現実の電
流値が許容電流値となるようにインバータを制御するこ
とにある。
接続構造の特徴は、電池の端子に接続板をナットで締結
することにより該接続板と該端子とを導通させて接続し
た端子接続構造であって、ナットの締結力により加えら
れる圧力が大きい場合に低抵抗値を示し圧力が小さい場
合に高抵抗値を示すスイッチスペーサを接続板と端子の
間に介在させたことにある。さらに請求項3に記載の電
気自動車の電池出力の制御方法の特徴は、電池からの電
圧がインバータを介してモータに印加される電気自動車
の電池出力の制御方法であって、請求項2に記載の端子
接続構造を用いてインバータを流れる現実の電流値を検
出し、モータに要求される出力からその時にインバータ
を流れるべき必要電流値を求め、現実の電流値と必要電
流値との差が所定値を上回った場合にインバータの駆動
信号の出力を停止することにある。
は、接続板とともに圧力検出手段をナットで締結してい
る。そして圧力検出手段からの検出信号を常時監視する
ことにより、ナットの締結力による圧力が基準値より低
下したことが検出されれば、ナットが弛んだことを検知
することができる。したがってナットの再締め付けなど
の手段を速やかに行うことができ、エネルギーの損失を
最小限に抑制することができる。
用した場合には、圧力検出手段からの検出信号に応じて
モータを制御することにより、自動的に減速・停止させ
ることも可能である。例えば接触面と結合突起をもつ端
子に接続板を接続する場合には、接続板とナットとの間
に圧力検出手段を介在させる。また二つのナットで接続
板を挟持した状態で結合突起に締結する場合には、二つ
のナットの少なくとも一方と接続板との間に圧力検出手
段を介在させる。
ドワッシャや歪ゲージ式の圧力センサを表面にもつロー
ドワッシャなどが例示される。また請求項2に記載の端
子接続構造では、加えられる圧力が大きい場合に低抵抗
値を示し圧力が小さい場合に高抵抗値を示すスイッチス
ペーサが接続板と端子の間に介在されている。したがっ
てナットの締結力による圧力が基準値以上である場合に
は、スイッチスペーサは低抵抗値を示すため接続板と端
子との導通が確保され、電池からの電力を円滑に取り出
すことができる。
より低下した場合には、スイッチスペーサは高抵抗値を
示すため接続板と端子との導通が遮断されるか、もしく
は導通が阻害される。導通が遮断された場合には電池か
らの電力を取り出すことはできない。また導通が阻害さ
れた場合には電池からの電流値が低下する。したがって
電気自動車などの蓄電池に本発明を適用した場合には、
電池からの電流値の低下度合いを検出し、その検出値に
応じてモータを制御すれば、自動的に減速・停止させる
ことが可能となりエネルギーの損失を最小限に抑制する
ことができる。また蓄電池からの電流値に見合った出力
でモータを駆動すれば、減速した状態で修理工場まで走
行することが可能となる。
脂など圧力に応じて弾性変形可能な母材中に、ビーズ、
粉末、繊維などの形状の導電性粒子を含有する複合材料
が例示される。導電性粒子としては、例えばカーボン粉
末、カーボン繊維、樹脂やガラスの基材表面に金やニッ
ケルなどの導電性金属を被覆した導電性ビーズなどが例
示される。
導電性粒子どうしが離間しているため高抵抗値を示す
が、加圧により圧縮されると導電性粒子どうしが近接し
低抵抗値を示すようになる。したがって導電性粒子の形
状や含有量あるいは母材の弾性などを種々選択すること
により、加圧力に対応する抵抗値の変化の程度を種々異
ならせることができる。
いことが望ましい。したがって導電性粉末の粒径は例え
ば0.2〜1μm程度が好ましく、導電性繊維の径は5
〜10μm程度、長さは1mm程度が好ましい。また導
電性ビーズの粒径としては2〜10μm程度が好まし
い。
的に説明する。 (参考例) 図1に本参考例の端子接続構造を示す。電池蓋100の
上端面には、端子台10と端子台10から突出し雄螺子
部11をもつ結合突起12とからなる端子1が固定され
ている。結合突起12には、先ず銅製の接続板13の目
玉部が挿通され、その上部に圧電式の圧力センサからな
るロードワッシャ2が挿通され、その上部にワッシャ3
が挿通された後、最後にナット4が結合突起12に螺合
することで、全体が一体的に締結されている。
圧電体から形成されている。このロードワッシャ2は、
ナット4の締結力による圧力に応じた電圧を発生し、図
2に示すようにロードワッシャ2の発生電圧は、ナット
4の締結力に応じて決まる加圧力(端子1の軸力)とほ
ぼ比例関係にあり、所定の加圧力以上では発生電圧が一
定となる。そして本実施例では、端子1の設計軸力は発
生電圧がP0 以上の範囲とされている。
リに適用され、以下のようにして走行が制御される。図
3に示すように、バッテリ5はインバータ50を介して
モータ51を駆動する。一方、ロードワッシャ2の信号
はECU52に入力され、ECU52はその信号に応じ
てインバータ50を制御するとともに、車室内のメータ
53に設けられた表示部の表示を制御する。
にあり、ロードワッシャ2の発生電圧が図2のP0 より
高い範囲内では、ECU52は通常の条件でインバータ
50を制御し、メータ53には何も表示されない。しか
しナット4が弛みロードワッシャ2の発生電圧が図2の
P0 より低下すると、ECU52はメータ53に信号を
送って「Caution 」、「Fail」などの注意を喚起する表
示を行うとともに、インバータ50の駆動信号(PWM
信号)の出力を止める。したがって車両は次第に減速し
て停止するため、ナット4が弛んだ状態での走行が最小
限にくい止められ、エネルギーの損失を最小限に抑制す
ることができる。
以下のように制御方法が異なる。本実施例では、図3に
示す回路に加えて、図4に示すようにバッテリ5とイン
バータ50を接続する回路から実際に流れている現実の
電流値IB がECU52に入力されている。
ッシャ2の発生電圧と、その時の許容電流値IB ref(A)
との関係が予め求められ、図5に示すようなそのマップ
がECU52に保存されている。ここで許容電流値と
は、ナット4の弛み度合いに応じて設定された電流値I
Bの上限値であり、図5に示すように、ナット4の弛み
度合いがほとんど無い場合(ロードワッシャ2の発生電
圧が所定値より大きい場合)は許容電流値は設定されな
い。そしてナット4の弛み度合いが大きくなるにつれて
(ロードワッシャ2の発生電圧が低下するにつれて)、
許容電流値は低下する。
範囲にあり、ロードワッシャ2の発生電圧が図5のP0
より高い範囲内では、ECU52は通常の条件でインバ
ータ50を制御し、メータ53には何も表示されない。
しかしナット4が弛んでロードワッシャ2の発生電圧が
図5のP0 より低下すると、ECU52はメータ53に
信号を送って「Caution 」、「Fail」などの注意を喚起
する表示を行うとともに、保存してある図5のマップを
参照し、現実の電流値IB がその時の許容電流値を超え
る場合には、許容電流値まで下げるようにインバータ5
0を制御してモータ51の出力を抑制する。
ッシャ2の発生電圧が図5のP0 より低下しても、車両
はナット4の弛み状況に見合った減速された速度で走行
することが可能であり、路上で停止することなく最寄り
の修理工場まで走行することが可能となる。 (実施例2) 図6に本実施例の端子接続構造を示す。電池蓋100の
上端面には、端子台面10と端子台10から突出し雄螺
子部11をもつ結合突起12とからなる端子1が固定さ
れている。結合突起12には、先ず第1スイッチスペー
サ60が挿通され、次いで銅製の接続板13の目玉部が
挿通され、その上部に第2スイッチスペーサ61が挿通
され、その上部にワッシャ3が挿通された後、最後にナ
ット4が結合突起12に螺合することで、全体が一体的
に締結されている。なお、接続板13が直接に結合突起
12と接触しないように、結合突起12と接続板13の
内周面との間には円筒状の絶縁カラー7が配置されてい
る。
チスペーサ61は、ポリエチレン樹脂母材中にカーボン
粉末が10〜30重量%混合された複合材料からなり、
図7に示すようにナット4の締結力による加圧力が所定
値以上では抵抗が小さく導電性を示すが、ナット4の締
結力による加圧力が所定値より低下すると抵抗が急激に
増大して最終的には絶縁性を示す特性を有している。
自動車のバッテリに適用され、以下のようにして走行が
制御される。図8に示すように、バッテリ5はインバー
タ50を介してモータ51を駆動する。またインバータ
50を接続する回路から実際に流れている電流値IB が
ECU52に入力されている。そしてECU52はイン
バータ50を制御するとともに、車室内のメータ53に
設けられた表示部の表示を制御する。
時に流れるべき必要電流値IB needとの関係が予め求め
られ、図9に示すようなそのマップがECU52に保存
されている。本実施例では、ナット4の締結力が正常の
範囲にあり第1スイッチスペーサ60及び第2スイッチ
スペーサ61の抵抗値が所定値以下の範囲内では、EC
U52は通常の条件でインバータ50を制御し、メータ
53には何も表示されない。
ーサ60及び第2スイッチスペーサ61の抵抗値が高く
なると、現実の電流値IB が小さくなる。そのためモー
タ51にある出力が要求された場合には、ECU52は
マップから対応する必要電流値IB needを求め、実際の
電流値IB との差ΔPを求める。そしてΔPが予め設定
された規定値を上回った場合には、ECU52はメータ
53に信号を送って「Caution 」、「Fail」などの注意
を喚起する表示を行うとともに、インバータ50の駆動
信号(PWM信号)の出力を止める。したがって車両は
次第に減速して停止するため、ナット4が弛んだ状態で
の走行が最小限にくい止められ、エネルギーの損失を最
小限に抑制することができる。
が、以下のように制御方法が異なる。すなわち本実施例
では、実施例2と同様に、ナット4の締結力が正常の範
囲にあり第1スイッチスペーサ60及び第2スイッチス
ペーサ61の抵抗値が所定値以下の範囲内では、ECU
52は通常の条件でインバータ50を制御し、メータ5
3には何も表示されない。
ーサ60及び第2スイッチスペーサ61の少なくとも一
方の抵抗値が高くなると、現実の電流値IB が小さくな
る。そのためモータ51にある出力P1 が要求された場
合には、ECU52はマップから対応する必要電流値I
B needを求め、現実の電流値IB との差ΔPを求める。
B ref(C)が予め定められており、そのマップがECU5
2に保存されている。そしてΔPが予め設定された規定
値を上回った場合には、ECU52はメータ53に信号
を送って「Caution 」、「Fail」などの注意を喚起する
表示を行うとともに、保存してあるマップを参照し、現
実の電流値IB がその時のIB ref(C)を超える場合に
は、IB ref(C)まで下がるようにインバータ50を制御
してモータ51の出力を抑制する。
e of charge 電池残存容量)によって変化するので、I
B ref(C)はモータ出力やSOCのいろいろな条件毎に設
定し、刻々と状況が変化する時、その都度その時点のΔ
Pと比較する。したがって本実施例の場合には、第1ス
イッチスペーサ60及び第2スイッチスペーサ61の少
なくとも一方の抵抗値が高くなっても、車両はナット4
の弛み状況に見合った適正な速度で走行することが可能
であり、路上で停止することなく最寄りの修理工場まで
走行することが可能となる。
し雄螺子部11をもつ結合突起12に、先ず第1ナット
40が螺合され、その上部に実施例2と同様の第1スイ
ッチスペーサ60が挿通され、その上部に接続板13が
挿通され、さらにその上部に実施例2と同様の第2スイ
ッチスペーサ61が挿通され、そして第2ナット41が
螺合されている。
突起12から第1ナット40及び第2ナット41を通
じ、第1スイッチスペーサ60及び第2スイッチスペー
サ61を介して接続板13に流れるか、又はその逆順に
流れる。そして第1ナット40及び第2ナット41の少
なくとも一方が弛むと、第1スイッチスペーサ60及び
第2スイッチスペーサ61の少なくとも一方の抵抗値が
増大するため、実施例2又は実施例3と同様に制御が可
能となる。
蓋100に密着する必要が無いので、第1ナット40の
電池蓋100への締結力を強くする必要が無く、端子台
をもたない端子の場合に有用である。
の制御方法とそれに用いられる電池の端子接続構造によ
れば、ナットの弛みを自動的に検出して速やかに対処可
能とすることができ、エネルギーの損失を最小限に抑制
することができる。
る。
示すグラフである。
動車の制御回路を示すブロックダイアグラムである。
動車の制御回路の他の態様を示すブロックダイアグラム
である。
係を示すグラフである。
る。
示すグラフである。
自動車の制御回路を示すブロックダイアグラムである。
である。
図である。
段) 3:ワッシャ 4:ナット 13:接
続板
Claims (4)
- 【請求項1】 電池からの電圧がインバータを介してモ
ータに印加される電気自動車の電池出力の制御方法であ
って、該電池の端子に接続板とともに圧力検出手段をナ
ットで締結することにより該接続板と該端子とを導通さ
せてなり該ナットの締結力に応じた該圧力検出手段から
の信号を検出可能とした端子接続構造を用い、 該圧力検出手段からの現実の信号を検出し、該信号が所
定範囲外の場合に該圧力検出手段の検出値からその時の
該インバータに流すことができる電流値の上限値である
許容電流値を求め、該インバータを流れる現実の電流値
が該許容電流値を超える場合に現実の電流値が該許容電
流値となるように該インバータを制御することを特徴と
する電気自動車の電池出力の制御方法。 - 【請求項2】 電池の端子に接続板をナットで締結する
ことにより該接続板と該端子とを導通させて接続した端
子接続構造であって、該ナットの締結力により加えられ
る圧力が大きい場合に低抵抗値を示し該圧力が小さい場
合に高抵抗値を示すスイッチスペーサを該接続板と該端
子の間に介在させたことを特徴とする電池の端子接続構
造。 - 【請求項3】 電池からの電圧がインバータを介してモ
ータに印加される電気自動車の電池出力の制御方法であ
って、請求項2に記載の端子接続構造を用いて該インバ
ータを流れる現実の電流値を検出し、該モータに要求さ
れる出力からその時に該インバータを流れるべき必要電
流値を求め、現実の該電流値と該必要電流値との差が所
定値を上回った場合に該インバータの駆動信号の出力を
停止することを特徴とする電気自動車の電池出力の制御
方法。 - 【請求項4】 前記現実の電流値と前記必要電流値との
差が所定値を上回った場合に、該差の大きさから前記イ
ンバータに流すことができる電流値の上限値である許容
電流値を求め、現実の電流値が該許容電流値となるよう
に該インバータを制御する請求項3に記載の電気自動車
の電池出力の制御方法。
Priority Applications (1)
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