JP3364471B2 - クランプ - Google Patents

クランプ

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JP3364471B2
JP3364471B2 JP2000170562A JP2000170562A JP3364471B2 JP 3364471 B2 JP3364471 B2 JP 3364471B2 JP 2000170562 A JP2000170562 A JP 2000170562A JP 2000170562 A JP2000170562 A JP 2000170562A JP 3364471 B2 JP3364471 B2 JP 3364471B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線を支持するク
ランプに関し、特に、電線を支持しつつ取付板に取付け
られることにより、電線に配設されたシールド線を電気
的に接地可能なクランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、情報、OA機器等の電線は、
その芯線を挿通した絶縁体の周りにノイズ対策を目的と
したシールド線を配設し、さらにこのシールド線を被覆
材により覆うことにより構成されている。そして、この
シールド線に帯電した電荷を外部に逃がすため、被覆材
の所定箇所にはシールド線の露出部が形成され、この部
分に接地用の取付板に接続されるアースクランプが取り
付けられる。
【0003】このアースクランプは、電線を支持する一
方で、シールド線と取付板との間に介装され、シールド
線に帯電した電荷を取付板に流すことにより、シールド
線を電気的に接地する役割を奏する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のアースクランプは、電線を支持するための所定の
強度を保持するために、その本体を金属製部材により構
成したものがほとんどであった(以下、これを「金属製
クランプ」ともいう)。
【0005】しかしながら、このような金属製クランプ
は、その剛性が高いために、電線を包囲・支持する部
分の径の大きさに自由度がなく、電線の径のバラツキを
許容できない、金属製クランプとシールド線との接触
がほぼ点接触状態となるため、その接地能力が低い、
金属製クランプ側の界面が平滑であるため、シールド線
との間の摩擦抵抗が小さく、一旦固定したクランプ位置
がずれやい。そのため、横ずれ防止用の構造を別途設け
ることが必要となり、製造が煩雑となる、クランプの
際に外部から大きな変形力を付与する必要がある、とい
った問題があった。また、金属製クランプの端部は通常
鋭利であるため、この端部によりシールド線が切断され
てしまう、或いは作業者がけがをしやすい、といった問
題もあった。
【0006】本発明はこうした問題に鑑みてなされたも
のであり、接地性能がよく、取扱が容易なクランプを提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
に鑑み、請求項1記載のクランプは、電線を包囲する包
囲部と、この包囲部の両端から略同方向に互いに対向し
て延設され、所定の取付板に締結部材を介して取り付け
られる一対の取付部とを有する非導電性の樹脂からなる
クランプ本体と、上記包囲部の内周から上記一対の取付
部の各対向面にわたって配設される帯状の本体を有し、
この一対の取付部の少なくとも一方において上記締結部
材に当接可能に形成された導電性樹脂からなる導電部材
と、を備え、これら導電部材とクランプ本体とが嵌着さ
れて形成され、前記クランプ本体は、前記一対の取付部
を貫通する嵌合孔と、前記包囲部の内周から前記一対の
取付部の各対向面にわたって延設され、該嵌合孔に連通
した帯状の嵌合溝とを有し、前記導電部材は、前記帯状
の本体の両端に、前記締結部材を挿通可能な一対の筒状
嵌合部を有し、該一対の筒状嵌合部が前記一対の取付部
の各々の前記嵌合孔に嵌着され、前記帯状の本体が前記
嵌合溝に嵌着されることにより、前記クランプ本体に固
定されるように形成されたことを特徴とする。
【0008】このように、本クランプにおいては、クラ
ンプ本体が樹脂から構成されているため、上述した金属
製クランプと比較して可撓性に富む。このため、当該ク
ランプ本体は、電線のクランプの際にその径に合わせて
容易に変形し、電線を把持することができる。また、樹
脂製であるためその端部は鋭利ではなく、電線を切断し
たり、作業者が指にけがをする等の問題が生じることも
ない。
【0009】また、導電部材が樹脂から形成されている
ため、例えば電線にアース部を設け、このアース部に導
電部材を当接させてアースをとる場合には、当該導電部
材がその柔軟性によりアース部との当接面において容易
に変形することができ、アース部に柔軟に密着すること
ができる。このため、アース部との当接は、金属製クラ
ンプのような点接触ではなく面接触することになり、そ
の接触面積を大きくとることができる。この結果、クラ
ンプの接地性能が向上する。また、このように導電部材
がアース部に対して弾性的に密着することにより、電線
の固定の際にクランプ部に従来のような横ずれ防止構造
を設ける必要もなく、導電部材とアース部との摩擦力の
みで横ずれを防止することができる。この結果、クラン
プの構成が簡素化され、製造効率の向上にもつながる。
【0010】また、このように導電部材をも樹脂で形成
することにより、金属製クランプと比較してクランプ全
体の軽量化を図ることができると共に、これらの可撓性
により電線への取付けを小さな力で容易に行うことがで
きる。さらに、導電性樹脂からなる導電部材は、非導電
性の部材からなるクランプ本体の包囲部の内周から取付
部の対向面、つまりクランプの内面に配設されるため、
何らかの原因で当該クランプに導電性の物体が接触した
としても、この物体と導電部材及びアース部とが短絡す
ることはない。この場合、アース部は導電性樹脂及び締
結部材を介して接地用の取付板に接続されることにな
る。
【0011】
【0012】また、上記クランプ本体が、その一対の取
付部を貫通する嵌合孔と、その包囲部の内周からこの嵌
合孔に連設された帯状の嵌合溝とを備える一方、上記導
電部材が、その帯状の本体の両端に、上記一対の取付部
の各々の嵌合孔に挿通嵌合される一対の筒状嵌合部を備
ている。
【0013】この場合、導電部材は、その一対の筒状嵌
合部が上記一対の取付部の各々の嵌合孔に、さらにその
帯状の本体が嵌合溝に、ぞれぞれ嵌着されることにより
クランプ本体に固定される。尚、この場合は、例えばネ
ジ、ボルト、ビス、或いはリベット等の上記締結部材が
上記一対の筒状嵌合部に挿通されることにより、弾性部
材が当該締結部材を介して取付板に導通する構成とする
ことができる。
【0014】また、この場合、請求項2に記載のよう
に、上記筒状嵌合部は、嵌合孔に嵌合された際に、取付
板の上記対向面とは反対側の面から所定量突出する高さ
に形成されているのが好ましい。このように構成されて
いると、例えば上記筒状嵌合部に締結部材を挿通した
後、これを締結すると、当該筒状嵌合部がその可撓性に
より軸方向に押しつぶされると共に、その内径方向及び
外径方向に膨らむことになる。このため、締結部材の締
結に際し、導電部材と締結部材との密着性が良好とな
り、これらの導電性が向上する。また同時に、上記クラ
ンプ本体と導電部材との密着性がより良好となり、これ
らを安定して固定することができる。また、これらを分
解する際には、締結部材を取り外して筒状嵌合部の突出
部を指で押し込むことにより、その分解をより簡単かつ
迅速に行うことができる。
【0015】また、シールド線と導電部材との導通は、
例えば、シールド線を覆う被覆線の一部に露出部を設
け、この露出部に露出したシールド線に対して導電部材
を当接させることにより行われる。従ってこの際、クラ
ンプ本体に嵌合された導電部材の表面が当該クランプ本
体の内面と同位置に配置されていたり、これより後退し
て嵌合溝の内部に配置されていたりすると、クランプ本
体及び導電部材に弾性があるとはいえ、当該導電部材を
シールド線に接触させることが困難となる。
【0016】そこで、請求項4に記載のように、上記導
電部材を、クランプ本体に嵌合装着されたときに、その
包囲部の内周面及び取付部の対向面からそれぞれ所定量
突出する厚みに形成するとよい。このように構成すれ
ば、導電部材の突出した表面がシールド線に押し付けら
れる態様で確実に当接することになるため、クランプの
接地性能を十分に確保することができる。
【0017】また、上記一対の筒状嵌合部は、請求項3
及び請求項5に記載のように、その各々がクランプ本体
の上記取付部に装着される方向に小さくなる段差形状を
有し、その小さい側の筒状部が当該取付部の嵌合孔に嵌
合装着されるように構成することが好ましい。
【0018】このように構成すれば、筒状嵌合部の大き
い側の筒状部が取付部の内面に係止されることになり、
当該筒状嵌合部を嵌合孔の所定位置に安定して固定する
ことができるからである。さらに、請求項6に記載のよ
うに、上記導電部材を、その幅がクランプ本体の幅より
も小さくなるように形成すれば、外部の物体との短絡等
がさらに効果的に防止される。
【0019】また、請求項7に記載のように、上記導電
部材がクランプ本体の中央に延設される構成とし、この
ように導電部材が配設されたクランプ本体の包囲部が、
その中央よりもその両外側において薄肉形状に形成され
るように構成してもよい。このように構成すれば、包囲
部の中央においては導電部材を嵌合するための十分な深
さの嵌合溝を形成することができる一方、その両側にお
ける薄肉化により包囲部の柔軟性を一層高めることがで
きると共に、この部分の材料の削減によるクランプの軽
量化を図ることができる。また、上記導電部材と上記ク
ランプ本体とは、分離が困難なほど強固に嵌着されてい
てもよいが、請求項8に記載のように、互いに分離可能
に嵌着されているとさらに好ましい。このように、導電
部材がクランプ本体に対して分離可能に嵌着される構成
をとることにより、例えば導電部材又はクランプ本体の
一方が経年により劣化したとしても、その一方を取り外
して新しいものに交換することができるので都合がよ
い。また、これら導電部材及びクランプ本体は共に樹脂
から構成されるが、導電部材は導電性の樹脂からなる一
方、クランプ本体は非導電性の樹脂からなるものであり
その材質が異なる。このため、リサイクルする際にはこ
れらを分別する必要があるが、上記構成によれば、これ
らが互いに分離可能であるため何ら問題がない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面と共に説明する。図1は本実施例に係るクランプの斜
視図、図2(a)はその正面図、図2(b)はその平面
図、図2(c)はその右側面図である。
【0021】図1に示すように、クランプ1は、U字状
のクランプ本体10と、クランプ本体10の内周面に脱
着可能に嵌合装着された同じくU字状の導電部材20と
から構成される。まず、クランプ本体10の詳細構造に
ついて図2及び図3に基づいて説明する。尚、図3
(a)は図2(a)のA−A断面図、図3(b)は図2
(a)のB−B断面図、さらに図3(c)は図2(c)
のC方向矢視図である。
【0022】クランプ本体10は、非導電性の樹脂から
なり、図2(a)及び(b)に示すように、所定の幅を
有する略円弧状の包囲部11と、この包囲部11の両端
縁から同幅で略同方向(水平)に対向して延設された一
対の取付部13とから形成される。この非導電性の樹脂
としては、例えばポリウレタン,ポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリアセタール、ナイロン、ポリエステル等
の合成樹脂等を用いることができる。
【0023】包囲部11は、その下端面にて後述する取
付板に当接できるよう、その下端から接線方向(水平方
向)に延出した形状を有する一方、その上部内面にて後
述する電線に密着できるよう、その上端からやや下がっ
た位置まで円弧形状が続き、そこから水平方向に延出し
た形状を有する。
【0024】一対の取付部13の各々には、その中央を
上下に貫通する円状の嵌合孔15が形成されている。ま
た、図3(a)及び(b)に示すように、包囲部11の
内周面から両取付部13の各対向面にわたり帯状の嵌合
溝17が連設されており、この嵌合溝17の両端の各々
が一対の嵌合孔15のそれぞれに連通している。また、
図2(c)に示すように、嵌合孔15には、導電部材2
0の筒状嵌合部(後述する)を挿通した際にこれを所定
の位置で係止させるために、内方から外方に向かって小
さくなる段差部15aが形成されている。一方、嵌合溝
17には、その中央をさらにその全長にわたって延びる
凹部17aが延設され、この凹部17aによって形成さ
れた段差部が嵌合孔15の段差部15aに連設される態
様となっている。
【0025】また、図3(a)及び(b)からも分かる
ように、包囲部11の中央部11aには嵌合溝17が設
けられるため、当該中央部11aは、取付部13と同じ
厚みで形成されているが、中央部11aの両外側には薄
肉部11bが形成されている。このように、包囲部11
の両外側を薄肉形状にすることにより、包囲部11の柔
軟性を一層高めると共に、この部分の材料の削減による
クランプ1の軽量化が図られている。
【0026】さらに、クランプ本体10に外力(締結
力)が加わった際の応力集中を防止するために、包囲部
11の中央部11aと薄肉部11bとの連設部分はテー
パ状に形成され、また、図3(c)に示すように、包囲
部11の中央部11a及び薄肉部11bと取付部13と
の連設部分にはそれぞれアール形状が付与されている。
【0027】次に、導電部材20の詳細構造について図
4に基づいて説明する。尚、図4(a)は導電部材20
の正面図を、同図(b)はその平面図を、同図(c)は
その底面図を、さらに同図(d)はその左側面図をそれ
ぞれ示し、同図(e)は同図(a)のD−D断面を、同
図(e)は同図(b)のE−F−G−H部分断面図(右
側面図に相当)を示す。
【0028】導電部材20は導電性樹脂からなり、上述
したクランプ本体10の包囲部11の内周面から一対の
取付部13の各対向面にわたって配設される帯状の本体
21と、本体21の両端に連設され、一対の取付部13
の各々の嵌合孔15にそれぞれ挿通嵌合される一対の筒
状嵌合部22とから構成される。
【0029】ここで、導電性樹脂としては、例えばベー
スとなる樹脂材に導電性物質を含浸させたものが使用さ
れる。この樹脂材としては、例えばポリウレタン,ポリ
アミド(PA)、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC
/ABS)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン
テレフタレート(PBT)、TPS(スチレン系エラス
トマー)、TPEE(エステル系エラストマー)等の熱
可塑性樹脂が挙げられる。また、導電性物質としては、
金,銀,銅,アルミ等の導電性の高い金属の微粒子や繊
維、ガラス等の非導電性の微粒子や繊維にメッキ,蒸着
等の方法にて金属コーティングを施して導電性を付与し
た微粒子や繊維、カーボン粉末,炭素繊維をカットした
もの,及びこれに金属メッキを施したもの、ポリアニリ
ン,ポリピロール,ポリアセチレン,ポリアセン等の導
電性高分子化合物等が挙げられる。
【0030】本体21は、上述したクランプ本体10の
内周面に沿った形状を有し、図4(a)〜(f)に示す
ように、略円弧状の当接部23と、この当接部23の両
端縁から略同方向(水平)に対向して延設された一対の
導通部24とから形成される。これら当接部23及び導
通部24は、いずれもクランプ本体10の嵌合溝17と
ほぼ同じ幅を有する。また、当接部23及び導通部24
の外面(上下面)の中央には、外方に突設された凸部2
5、26がそれぞれ所定長さにわたって延設されてお
り、これら凸部25、26は、上記クランプ本体10の
凹部17aに嵌合可能な形状に形成されている。
【0031】一方、筒状嵌合部22は、クランプ本体1
0の取付部13に対して装着される方向に小さくなる段
差形状を有し、その小さい側の筒状部22aが取付部1
3の嵌合孔15に嵌合装着され、その大きい側の筒状部
22bがその上面で取付部13の内面に係止されること
により、筒状嵌合部22が嵌合孔15の所定位置に安定
して固定されるように構成されている。そして、一対の
筒状嵌合部22の内方に形成された挿通孔22cは、ク
ランプ1を後述する取付板に固定するためのネジ(締結
部材)を挿通可能な大きさに形成されている。
【0032】尚、導電部材20は、クランプ本体10に
嵌合装着されたときに、その当接部23の内周面及び導
通部24の対向面が、クランプ本体10の包囲部11の
内周面及び取付部13の対向面からそれぞれ所定量突出
する程度の厚みに形成されており(図2(a)参照)、
この導電部材20の突出した表面が電線のシールド線に
対して押し付けられる態様で確実に当接できるように構
成されている。
【0033】このように構成された導電部材20は、そ
の一対の筒状嵌合部22がクランプ本体10の一対の取
付部13の各々の嵌合孔15に、さらにその帯状の本体
21が嵌合溝17に、ぞれぞれ嵌合装着されることによ
りクランプ本体10に固定される。こうして、図1に示
したクランプ1が形成される。尚、これらクランプ本体
10と導電部材20との固定については、このような2
部品組立方式の他に、異形質成形法(いわゆる2色射出
成形等)を用いて行うこともできる。ただし、後者の場
合、一次(ここでいうクランプ本体10)側の材料に対
し、溶融温度の低い材料を用いれば分離・分解は可能と
なるが、その逆であれば材料によっては分離不能になる
(熱溶着してしまう)場合もある点に注意を要する。
【0034】図5は、クランプ1の使用態様を示す説明
図である。同図に示すように、上述のようにして構成さ
れたクランプ1は、電線50を包囲部11にてクランプ
した状態で、ネジ60を介して金属製の取付板65に螺
合装着される。
【0035】そしてこのとき、電線50の被覆材51の
所定箇所にはシールド線53を露出させるための露出部
55が形成され、この部分にクランプ1の導電部材20
が密着させられる。このため、シールド線53に帯電し
た電荷は、導電部材20及びネジ60を通って取付板6
5に流れ、これによりシールド線53が電気的に接地さ
れる。
【0036】以上のように、上記実施例では、クランプ
本体10が可撓性に富む樹脂から構成されているため、
電線50のクランプの際にその径に合わせて容易に変形
し、電線50を把持することができる。また、樹脂製で
あるためその端部は鋭利ではなく、作業者が指にけがを
する等の問題が生じることもない。
【0037】また、シールド線53に当接する導電部材
20が樹脂から形成されているため、その柔軟性により
シールド線53との当接面において容易に変形すること
ができ、シールド線53に柔軟に密着することができ
る。このため、シールド線53との接触面積を大きくと
ることができ、クランプ1の接地性能が向上する。さら
に、このように導電部材20がシールド線53に対して
弾性的に密着することにより、電線50を固定する際の
クランプ部の横ずれを、導電部材20とシールド線53
との摩擦力のみで防止することができる。
【0038】また、このようにクランプ1全体を樹脂で
形成することにより、その軽量化を図ることができると
共に、その可撓性により電線50への取付けを小さな力
で容易に行うことができる。さらに、クランプ本体10
と導電部材20とが分離可能に嵌着される構成であるた
め、リサイクルの際にはこれらを分別することが容易で
あり都合がよい。
【0039】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明の実施の形態は、上記実施例に何ら限定され
ることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形
態をとり得ることはいうまでもない。例えば、クランプ
本体10及び導電部材20の形状については、上述した
形状に限られず、設計の都合上適宜選択し得ることはも
ちろんである。具体的には、上記実施例では、導電部材
20の幅と嵌合溝17の幅とを等しくした例を示した
が、導電部材20をT字状断面等を有する形状とし、包
囲部11の内周面や取付部13の対向面の全面にわたっ
て配置されるようにしてもよい。ただし、作業者が導電
部材20やシールド線53にできるだけ触れない構成と
する場合には、上記実施例に示した構成の方が好ましい
と考えられる。また、上記実施例では、筒状嵌合部22
の形状を、取付部13に装着される方向に小さくなる段
差形状としたが、取付部13を挟み込む形状、つまり、
取付部13の対向面とは反対側の面にて嵌合孔15より
も径が大きくなる形状に構成してもよい。このような形
状とすれば、クランプ本体10と導電部材20とがより
安定して固定される。また、導電部材20とクランプ本
体10を分離する際には、筒状嵌合部20の可撓性を利
用してこれを縮めることにより、当該筒状嵌合部20を
嵌合孔15から容易に引き抜くことができる。
【0040】また、上記実施例では、クランプ1をネジ
により取付板65に固定する構成としたが、ボルト、ビ
ス、リベットその他の締結部材により固定する構成とし
てもよいし、取付部13と取付板65とを互いに嵌着で
きる態様とする等、他の取付方法を採用する構成として
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るクランプの斜視図であ
る。
【図2】 クランプの構造の詳細を示す説明図である。
【図3】 クランプの構造の詳細を示す説明図である。
【図4】 クランプを構成する導電部材の構造の詳細を
示す説明図である。
【図5】 クランプの使用態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・クランプ、 10・・・クランプ本体、11・
・・包囲部、 11a・・・中央部、 11b・・・薄
肉部、13・・・取付部、 15・・・嵌合孔、 1
5a・・・段差部、17・・・嵌合溝、 17a・・・
凹部、 20・・・導電部材、21・・・本体、 22
・・・筒状嵌合部、 22a・・・筒状部、22b・・
・筒状部、 22c・・・挿通孔、 23・・・当接
部、24・・・導通部、 25・・・凸部、 50・・
・電線、51・・・被覆材、 53・・・シールド線、
55・・・孔、60・・・ネジ、 65・・・取付板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/30 F16L 3/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線を包囲する包囲部と、該包囲部の両
    端から略同方向に互いに対向して延設され、所定の取付
    板に締結部材を介して取り付けられる一対の取付部と、
    を有する非導電性の樹脂からなるクランプ本体と、 前記包囲部の内周から前記一対の取付部の各対向面にわ
    たって配設される帯状の本体を有し、該一対の取付部の
    少なくとも一方において前記締結部材に当接可能に形成
    された導電性樹脂からなる導電部材と、 を備え、 前記導電部材と前記クランプ本体とが嵌着されて形成さ
    前記クランプ本体は、前記一対の取付部を貫通する嵌合
    孔と、前記包囲部の内周から前記一対の取付部の各対向
    面にわたって延設され、該嵌合孔に連通した帯状の嵌合
    溝とを有し、 前記導電部材は、前記帯状の本体の両端に、前記締結部
    材を挿通可能な一対の筒状嵌合部を有し、該一対の筒状
    嵌合部が前記一対の取付部の各々の前記嵌合孔に嵌着さ
    れ、前記帯状の本体が前記嵌合溝に嵌着されることによ
    り、前記クランプ本体に固定されるように形成されたこ
    を特徴とするクランプ。
  2. 【請求項2】 前記筒状嵌合部は、前記嵌合孔に嵌着さ
    れた際に、前記取付板の前記対向面とは反対側の面から
    所定量突出する高さに形成されたことを特徴とする請求
    項1に記載のクランプ。
  3. 【請求項3】 前記筒状嵌合部は、前記取付部に装着さ
    れる方向に小さくなる段差形状を有し、その小さい側の
    筒状部が前記嵌合孔に嵌着されるように形成されたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載のクランプ。
  4. 【請求項4】 電線を包囲する包囲部と、該包囲部の両
    端から略同方向に互いに対向して延設され、所定の取付
    板に締結部材を介して取り付けられる一対の取付部と、
    を有する非導電性の樹脂からなるクランプ本体と、 前記包囲部の内周から前記一対の取付部の各対向面にわ
    たって配設される帯状の本体を有し、該一対の取付部の
    少なくとも一方において前記締結部材に当接可能に形成
    された導電性樹脂からなる導電部材と、 を備え、 前記導電部材と前記クランプ本体とが嵌着されて形成さ
    れ、 前記導電部材は、前記クランプ本体に嵌着されたとき
    に、前記包囲部の内周面及び前記取付部の対向面からそ
    れぞれ所定量突出する厚みに形成されたことを特徴とす
    るクランプ。
  5. 【請求項5】 前記筒状嵌合部は、前記取付部に装着さ
    れる方向に小さくなる段差形状を有し、その小さい側の
    筒状部が前記嵌合孔に嵌着されるように形成されたこと
    を特徴とする請求項4記載のクランプ。
  6. 【請求項6】 電線を包囲する包囲部と、該包囲部の両
    端から略同方向に互いに対向して延設され、所定の取付
    板に締結部材を介して取り付けられる一対の取付部と、
    を有する非導電性の樹脂からなるクランプ本体と、 前記包囲部の内周から前記一対の取付部の各対向面にわ
    たって配設される帯状の本体を有し、該一対の取付部の
    少なくとも一方において前記締結部材に当接可能に形成
    された導電性樹脂からなる導電部材と、 を備え、 前記導電部材と前記クランプ本体とが嵌着されて形成さ
    れ、 前記導電部材は、その幅が前記クランプ本体の幅よりも
    小さくなるように形成されたことを特徴とするクラン
    プ。
  7. 【請求項7】 電線を包囲する包囲部と、該包囲部の両
    端から略同方向に互いに対向して延設され、所定の取付
    板に締結部材を介して取り付けられる一対の取付部と、
    を有する非導電性の樹脂からなるクランプ本体と、 前記包囲部の内周から前記一対の取付部の各対向面にわ
    たって配設される帯状の本体を有し、該一対の取付部の
    少なくとも一方において前記締結部材に当接可能に形成
    された導電性樹脂からなる導電部材と、 を備え、 前記導電部材と前記クランプ本体とが嵌着されて形成さ
    れ、 前記導電部材は、前記クランプ本体の中央に延設され、
    前記包囲部は、該導電部材が配設された中央よりもその
    両外側において薄肉形状に形成されていることを特徴と
    するクランプ。
  8. 【請求項8】 前記導電部材と前記クランプ本体とが、
    互いに分離可能に嵌着 されて形成されたことを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載のクランプ。
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