JP3362184B2 - 看 板 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、新しい構造の看板
に係り、特に広告文、店名などの文言を表示する記載部
をシート状体で構成し、このシート状体の取付け、取外
しや変更などの取扱い操作を簡素化した新しい構造の看
板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】店頭などに掲示する看板については、従
来各種構造のものが開発され、使用されている。例え
ば、ガソリンスタンドの店頭において、従来、第６図に
示すＡ型看板と称する看板１が知られている。この看板
１は、左右の平らな縦長な板状材の表示板２，３で構成
されている。表示板２，３の頂部４，４において、図示
省略の蝶番などを介して表示板２，３が開閉可能に構成
され、下端部の脚片５，５に係止杆６，６を設け、係止
杆６の先端部の係止具７を相手側の止め具８に係合させ
ることにより表示板２，３の開放を防いで、地面に立設
できるように構成されている。表示板２，３の表面に
は、所定の文言が記載されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種看板
１にあっては、その表示板２，３は、一般的に表材の表
面に平らな木製板や金属製板、合成樹脂製板などの板状
材９で構成され、この表面に所定の文言が手書き、或い
は印刷などにより記載してある。

【０００４】このため、一旦記載された文言を変更する
には、手書きの場合は書き直したり、表示板２，３を取
替えなければならない。また、印刷の場合は表示板２，
３を取替えることになる。

【０００５】一方、看板１は、通常店頭に配置するた
め、表示板２，３の文言は、風雨などの自然現象の影響
を受け、その経時変化により記載文言が薄くなったり、
一部文言が剥離するなどして看板としての目的を達成で
きない欠点があった。

【０００６】また、この表示板２，３は、上記するよう
に板状材で構成されるため、変化に乏しく、その記載文
言も自ずから制限され、旧態依然とした画一的な看板で
あり、時代に適した新しい感覚の看板が要望されてい
る。

【０００７】本発明は、このような観点を考慮して創作
されたものであり、その目的は、特に文言の記載部をシ
ート状体で構成することにより、その取付け、取外しや
変更などの取扱い操作を簡単化した構成簡易な新しい構
造の看板を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の看板は、主枠間に連結枠及び横枠を配した
上部枠体と、主枠の下端挿入孔に挿脱可能な突出部を備
える補助枠間に横枠及び連結枠を配した下部枠体からな
る左右の枠体を、両上部枠体の頂部を軸支させて開閉可
能に構成した支持枠と、基端部に垂下状の係止部を設け
た杆体の先端側にＵ字状の案内弯曲部に続く延長部を形
成した取付具を構成し、巻解き可能なシート材の記載部
を備えるシート状体の上下端部の筒部内に配した案内杆
の両端部の挿入孔に取付具の延長部をそれぞれ差込み、
さらにこの取付具の係止部を上記上部枠体と下部枠体の
連結枠に設けた取付孔にそれぞれ差込み、支持枠の左右
の枠体にシート状体をそれぞれ張設することを特徴とす
るものである。

【０００９】また、本発明の看板は、主枠間に連結枠及
び横枠を配した上部枠体と、主枠の下端挿入孔に挿脱可
能な突出部を備える補助枠間に横枠及び連結枠を配した
下部枠体からなる枠体と、基端部に垂下状の係止部を設
けた杆体の先端側にＵ字状の案内弯曲部に続く延長部を
形成した取付具を構成し、巻解き可能なシート材の記載
部を備えるシート状体の上下端部の筒部内に配した案内
杆の両端部の挿入孔に取付具の延長部をそれぞれ差込
み、さらにこの取付具の係止部を上記上部枠体と下部枠
体の連結枠に設けた取付孔にそれぞれ差込み、枠体にシ
ート状体を張設することを特徴とすることができ、この
看板のシート状体の案内杆は、中央部に外側に向かって
少許アールを付した弯曲部を形成したことを特徴として
いる。

【００１０】

【作用】左右の枠体で構成される支持枠からなる看板に
あっては、一方側の支持枠に対し、上下の案内杆の挿入
孔に取付具の延長部をそれぞれ差込んだ後、上端の案内
杆に配した取付具の係止部を上部枠体の連結枠の取付孔
の上方から差込み、また下部枠体の連結杆の取付孔の下
方から下端の案内杆に配した取付具の係止部をそれぞれ
差込むことにより、一方側の枠体にシート状体を張設で
きる。この場合、シート状体は、案内杆の弯曲側を表面
に張設することによって、シート状体はしわの発生を防
ぎ、張りを保って張設できる。反対側の枠体にも同様な
操作でシート状体を張りを保って張設できる。

【００１１】一つの枠体のみで支持枠を構成させる看板
にあっても、上記と同様な操作によって、シート状体を
張りを保って張設できる。また、シート状体の取外し
は、各取付孔から取付具の係止部を取出せばよく、シー
ト状体は支持枠から簡易に取外すことができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図１〜図
４に基づいて説明する。図１は、本発明の使用状態を示
す一部切欠斜視図、図２は、シート状体を示す一部切欠
斜視図、図３は、支持枠の分解状態を示す斜視図、図４
は、同支持枠の組立状態を示す斜視図である。図５は、
他の使用状態を示す一部切欠斜視図。

【００１２】本発明の看板１５は、所定の文言を記載す
るシート状体１６とこのシート状体１６を張設できる支
持枠１７及び錘体１８とで構成されている。シート状体
１６は、図２に示すようにシート状の記載部１９の上下
端部に筒部２０を介して案内杆２１が取付けられてい
る。この案内杆２１は、この実施例では、合成樹脂製の
パイプを使用して両端部を挿入孔２２としてあるが、金
属製のパイプを使用してもよく、また木製の杆体の両端
部に同様な挿入孔を構成することができる。このシート
状体１６の記載部１９の表面には、店名や案内文、広告
文など所定の文言を記載して看板の目的を達成するよう
にしてある。また、このシート状体１６の案内杆２１
は、表面側に突出するように少許アールを付けた弯曲部
２３を形成してあり、使用時に記載部１９にしわが発生
しないで美麗な張りを形成するようにすることが好まし
い。

【００１３】上記シート状体１６は、ターポリンシー
ト、塩ビシート、ポンジ布、トロピカル布、不織布、ユ
ポなどのシート状材を使用することが好ましい。

【００１４】次に、上記シート状体１６を取付ける支持
枠１７について説明すると、この支持枠１７は、図２及
び図３に示すように左右一対の枠体２５，２６から構成
されている。各枠体２５，２６は、上部枠体２７ａ，２
７ｂと下部枠体２８ａ，２８ｂとでそれぞれ構成され、
上部枠体２７ａ，２７ｂは、所定間隔を保って２本の主
枠２９，２９間に連結枠３０と横枠３１，３１，…を横
設させて構成されている。そして、各上部枠体２７ａ，
２７ｂの上端部内側に設けた突片３２，３２を互いに当
接させてピン止め３３を介して左右の上部枠体２７ａ，
２７ｂは、開閉可能に構成されている。なお、このピン
止め３３に代え、蝶番など公知手段により上部枠体２７
ａ，２７ｂを開閉可能に構成してもよい。

【００１５】この実施例では、上記各上部枠体２７ａ，
２７ｂの下端部には、下部枠体２８ａ，２８ｂを挿脱可
能に取付け、支持枠１７の大型化を図っているが、上記
主枠２９，２９を延長させて一体化することができる。
この下部枠体２８ａ，２８ｂは、図２に示すように上記
主枠２９，２９間と同様な間隔を保って２本の補助枠３
７，３７間に横枠３８と連結枠３９を横設させてある。
また、補助枠３７，３７の上端部には、上記上部枠体２
７ａ，２７ｂにおける主枠２９，２９の下端部の挿入孔
３４に合致する径を備える突出部４０を突設させ、下端
部には、看板１５の使用時に支持枠１７の安定性を確保
するためにアジャスター４１，４１，…をそれぞれ設
け、ボルト４４とナットで調整するようにしている。こ
れら主枠２９及び補助枠３７は、この実施例では、金属
製のパイプを使用しているが、強度、重量、取扱いなど
の面から好ましいが、合成樹脂や木材などの丸、角状な
どの素材を使用してもよい。

【００１６】このような構成の上部枠体２７ａ，２７ｂ
と下部枠体２８ａ，２８ｂとは、上部枠体２７ａ，２７
ｂにおける主枠２９，２９の下端部の挿入孔３４に、下
端枠体２８ａ，２８ｂにおける補助枠３７，３７の上端
部に突設させた突出部４０をそれぞれ挿入させ、主枠２
９と突出部４０のボルト孔３５，４２をそれぞれ合致さ
せて蝶ボルト４３を螺合し、一体化させることにより、
支持枠１７が強固に組立てることができる。

【００１７】組立てた支持枠１７には、図３に示すよう
な左右対称に構成させた一対構成の取付具４５ａ，４５
ｂを介してシート状体１６を取付け、看板１５を構成す
るようにしてある。つまり、この取付具４５ａ，４５ｂ
は、直線状に延びる金属製で構成する杆体４６の基端部
に垂直状の係止部４７を設けると共に、先端部側にそれ
ぞれＵ字状に折返した左開き及び右開き状の案内弯曲部
４８ａ，４８ｂを介して延長部４９を形成してある。こ
の実施例の場合、案内弯曲部４８ａ，４８ｂ側の杆体４
６は、図示のように案内弯曲部４８ａ，４８ｂ側に若干
折曲げた折曲部５０を設けてあるが、この折曲部５０
は、使用時に案内弯曲部４８ａ，４８ｂと上部枠体２７
ａ，２７ｂ或いは下部枠体２８ａ，２８ｂの主枠２９、
補助枠３７との安定性を増すための目的であるが、この
折曲部５０の存在は任意な事項である。

【００１８】上記取付具４５ａ，４５ｂは、図３に示す
ように左右の各上部枠体２７ａ，２７ｂの連結枠３０と
左右の各下部枠体２８ａ，２８ｂの連結枠３９に設けた
取付孔５５，５６，…に、それぞれ主枠２９、補助枠３
７を案内弯曲部４８ａ，４８ｂが挟持するように取付具
４５ａ，４５ｂの係止部４７をそれぞれ差込み係合させ
て、取付具４５ａ，４５ｂを上記連結枠３０，３９に取
付ける。そして、一方の上部枠体２７ａと下部枠体２８
ａに取付けた取付具４５ａ，４５ｂの延長部４９に、シ
ート状体１６を上下の筒部１９の挿入孔２１，２１，…
にそれぞれ挿入することにより、シート状体１６を支持
枠１７に取付けることができる。この場合、下部枠体２
８ａ，２８ｂに対する取付具４５ａ，４５ｂの取付け
は、図示のように下部枠体２８ａ，２８ｂの挿入孔２１
に下方から差込んで取付けることにより、シート状体１
６の張引力による取付具４５ａ，４５ｂの離脱を防ぐと
共に、シート状体１６の張りを保ち、美麗な構成にでき
る。他方の上部枠体２７ｂと下部枠体２８ｂにも同様に
取付具４５ａ，４５ｂを介してシート状体１６を取付
け、看板１５を組立・構成できる。

【００１９】支持枠１７の下端部、具体的には、下部枠
体２８ａ，２８ｂの下端部には、錘体１８を載置する載
置台５７を着脱可能に配するようにしてある。この実施
例では、載置台５７は、網体５８で構成され、両端の起
立部５９に設けた係止片６０，６１を介して下部枠体２
８ａ，２８ｂの連結枠３９に係合させてある。この実施
例の錘体１８は、ウォータータンク６２を使用してある
が、その他重量のある錘体を使用できる。

【００２０】上記説明の看板１５は、いわゆるＡ型構成
の看板であり、図５に示すような外壁面６５などの垂下
面に取付けて使用する看板６６に構成できる。次に、こ
の看板６６の一使用例を説明すると、図示から明らかな
ように、この看板６６は、上記支持枠１７の一方のみを
使用した例であり、基本的な構成は、上記構成と同じで
あるため、同じ構成は同一符号を付して説明してある。
つまり、一方の枠体２５を所望する壁面６５に直接或い
は着脱可能に取付けて使用できる。

【００２１】この場合、壁面６５の取付けは、枠体２５
を構成する主枠２９と補助枠３７とをネジ６７などの緊
締具や半円弧部を備える金具６８を介して直接固定した
り、一対の半円弧状のバネ板６９構成の着脱具７０など
を使用して取付けてある。また、下部枠体２８ａを構成
する補助枠３７は、シート状体１６の下端部から大きく
露呈しない寸法とすることが好ましいが、任意な設計事
項である。

【００２２】本発明は、以上のように左右枠体２５，２
６で構成される支持枠１７或いは一方のみの枠体２５で
構成される看板１５，６６であり、所定の文言を記載し
てあるシート状体１６は、上下の挿入孔２２に延長部４
９をそれぞれ配した取付具４５ａ，４５ｂの係止部４７
を上部枠体２７ａ，２７ｂ及び下部枠体２８ａ，２８ｂ
の連結枠３０，３９の取付孔５５，５６にそれぞれ差込
むことにより構成できる。このため、シート状体１６の
取付け、取外し操作が簡易であり、簡素化できるもので
ある。

【００２３】

【発明の効果】以上構成の本発明によれば、所定の文言
を記載してあるシート状体は、取付具を介して左右の支
持枠或いは一方の支持枠に取付けることができ、極めて
簡素化された看板を構成できる。

【００２４】また、シート状体の取付け、取外しは、取
付具を介して行うことができ、文言の変更やその取付
け、取外し操作が簡易であるなど構成簡易な看板であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の使用状態を示す一部切欠斜視図。

【図２】シート状体を示す一部切欠斜視図。

【図３】支持枠の分解状態を示す斜視図。

【図４】同支持枠の組立状態を示す斜視図。

【図５】他の例の使用状態を示す一部切欠斜視図。

【図６】従来例を示す斜視図。

【符号の説明】

１６ シート状体 １７ 支持枠 ２０ 筒部 ２１ 案内杆 ２２ 挿入孔 ２５，２６ 枠体 ２７ａ，２７ｂ 上部枠体 ２８ａ，２８ｂ 下部枠体 ３０，３９ 連結枠 ４５ａ，４５ｂ 取付具 ４７ 係止部 ４９ 延長部 ５５，５６ 取付孔

フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭56−55863（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭50−92197（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−28879（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−84880（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−66936（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G09F 15/00 G09F 17/00 G09F 11/21

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 主枠間に連結枠及び横枠を配した上部枠
   体と、主枠の下端挿入孔に挿脱可能な突出部を備える補
   助枠間に横枠及び連結枠を配した下部枠体からなる左右
   の枠体を、両上部枠体の頂部を軸支させて開閉可能に構
   成した支持枠と、基端部に垂下状の係止部を設けた杆体
   の先端側にＵ字状の案内弯曲部に続く延長部を形成した
   取付具を構成し、巻解き可能なシート材の記載部を備え
   るシート状体の上下端部の筒部内に配した案内杆の両端
   部の挿入孔に取付具の延長部をそれぞれ差込み、さらに
   この取付具の係止部を上記上部枠体と下部枠体の連結枠
   に設けた取付孔にそれぞれ差込み、支持枠の左右の枠体
   にシート状体をそれぞれ張設することを特徴とする看
   板。
2. 【請求項２】 主枠間に連結枠及び横枠を配した上部枠
   体と、主枠の下端挿入孔に挿脱可能な突出部を備える補
   助枠間に横枠及び連結枠を配した下部枠体からなる枠体
   と、基端部に垂下状の係止部を設けた杆体の先端側にＵ
   字状の案内弯曲部に続く延長部を形成した取付具を構成
   し、巻解き可能なシート材の記載部を備えるシート状体
   の上下端部の筒部内に配した案内杆の両端部の挿入孔に
   取付具の延長部をそれぞれ差込み、さらにこの取付具の
   係止部を上記上部枠体と下部枠体の連結枠に設けた取付
   孔にそれぞれ差込み、枠体にシート状体を張設すること
   を特徴とする看板。
3. 【請求項３】 シート状体の案内杆は、中央部に外側に
   向かって少許アールを付した弯曲部を形成したことを特
   徴とする請求項１または２記載の看板。