JP3360268B2 - 防菌・防黴性無機質複合化木材の製造方法 - Google Patents

防菌・防黴性無機質複合化木材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防菌・防黴性を付
与した無機質複合化木材を製造する方法に関し、特に木
材中に生成させた防菌・防黴性成分が水などの作用で溶
出することを防ぎ、木材に防菌・防黴性能を半永久的に
付与した無機質複合化木材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】木材を
利用するにあたって、その特徴である「燃える」「腐
る」「寸法が狂う」といった性質が欠点となり、そのた
めに利用が制限されることが多い。
【0003】このため、これらの性質を改良する種々の
提案がなされており、防菌・防黴性、防腐性付与につい
ても従来から下記のような様々な処理法が実施され、あ
るいは提案されている。
【0004】現在使用されている防腐(防菌・防黴性)
処理の中で、古くから用いられているものの一つにクレ
オソート油がある。その主成分は芳香族炭化水素であ
り、無数の化合物を含む混合物である。クレオソート油
防腐処理木材の用途は枕木や電柱などであり、木材防腐
剤としては安価で浸透性がよく、防腐効力に優れている
などの長所を有する反面、悪臭や眼、皮膚への刺激など
の問題がある。また、溶脱して周辺の土壌などを汚染し
たり、河川等への流出による魚類などへの魚毒性の問題
など、環境に与える負荷は避け難い。
【0005】また、現在最も多く使用されているエクス
テリアウッドは、CCA加圧注入処理木材である。CC
Aは基剤として銅(Cu)、クロム(Cr)、ヒ素(A
s)を含む水溶性の薬剤で、処理木材の性能は大変優れ
ており、世界中で広く使用されている。しかしながら、
クロム、ヒ素といった元素が含まれているため、処理剤
の安全性について懸念され、既に使用を制限している国
もある。また、CCA処理木材が公園や校庭の道具に多
く使用され、皮膚接触による生体への影響も危惧されて
いる。更に経口毒性に関しては、乳幼児用の屋外遊具と
しての使用を考えると、十分にその毒性を考慮する必要
がある。一方、近年酸性雨が世界的な環境破壊の原因と
して問題となっているが、CCA処理木材の成分が酸性
雨によって溶出することが予想される。更に、CCA処
理木材が廃棄で焼却される際には、CCA成分からヒ素
化合物が三酸化二ヒ素として昇華し、大気中に放出され
ると同時に、微粒子として銅やクロムの酸化物が放出さ
れる。従って、安全上の立場からEPA(米国環境保護
庁)は廃棄した処理材を焚火や暖炉に用いてはならない
とし、また英国では処理材を野外裸火する場合には、人
家より100m以上離れることが要求されている。
【0006】このようにクレオソート油とCCAは環境
への負荷が大きく、地球環境の諸問題がクローズアップ
されてきた昨今、これらの使用には十分な配慮が必要で
ある。そこで、注入用保存薬剤として急激にそのシェア
を伸ばしているのがDDAC(ジデシルジメチルアンモ
ニウムクロリド)である。これは金属塩を含んだもの
で、CCAにおいて懸念されている廃棄の問題がクリア
されることで、その需要が増大するものとみられる。し
かしながら、その効力の持続性には問題があり、半永久
的な固定は実現していない。このほか、表面処理用防腐
剤としてのナフテン酸金属塩は加圧注入用薬剤として多
く用いられており、安全性の高い薬品として知られてい
るが、ここでも効力の持続性に問題があり、主に土台処
理用として使用されている(木材科学講座5,環境,海
青社,1995)。一方、昨夏の病原性大腸菌O−15
7による集団食中毒の発生でみられるように、防菌・防
黴性、殺菌性などに対する社会的要求は著しく高く、そ
の半永久的な効果の持続と安全性を保持した材料や処理
剤の開発が急務である。
【0007】そこで、本発明者らは、これら環境汚染性
や溶脱性などの欠点を改良した高機能性木材の開発につ
いて鋭意検討した結果、木材にケイ素アルコキシドを含
浸させ、加水分解・重縮合によりケイ素酸化物を木材細
胞空隙に生成・固定させることにより、木材に耐腐朽
性、寸法安定性、難燃性などの諸機能を付与した改質木
材の調製方法を見出した〔日本木材学会誌38(1
1),1043(1992)〕。この製造方法は、金属
アルコキシドのゾル−ゲル法に基づくもので、金属アル
コキシド−水−アルコール−触媒の出発溶液において、
金属アルコキシドは加水分解と自己重縮合により金属酸
化物のゾルとなる。溶液は更に反応が進んでゲルとな
る。この反応を木材細胞内で行わせることで木材の金属
酸化物による無機質複合化が実現する。
【0008】しかしながら、木材と金属酸化物との複合
化のプロセスは、用いる金属アルコキシドの加水分解速
度に大きく依存し、その金属酸化物の木材細胞内分布は
調製条件で大きく異なることが近年の研究で明らかにな
ってきた。例えば、加水分解速度の小さいケイ素アルコ
キシドを用いた木材の無機質複合化では、用いた木材が
調湿試片(木材中に含まれる水はすべて結合水で細胞壁
内にのみ存在)の場合には、ケイ素アルコキシドの加水
分解・重縮合反応は結合水の存在する細胞壁内でのみ進
行し、細胞内腔が空隙の無機質複合化木材が得られる。
この複合化木材は、木材の有する軽くて強く断熱性に富
む特性を維持したもので、木材の多孔質特性を維持しな
がら、耐腐朽性や寸法安定性、難燃性を付与した改質木
材となる〔日本木材学会誌39(3),301(199
3)〕。しかし用いる木材が飽水試片(細胞壁内のみな
らず細胞内腔にも水が満たされたもの)の場合には、細
胞壁内のみならず、内腔をも金属酸化物が埋め尽くした
無機質複合化木材となることが明らかとなった〔日本木
材学会誌39(3),301(1993)〕。
【0009】ところが、ひとたび用いる金属アルコキシ
ドが変わると、全く異なった分布の無機質複合化木材が
得られる。例えば、加水分解速度の大きいチタンアルコ
キシドを用いた場合、調湿試片では、細胞内腔のみにチ
タン酸化物が生成し、飽水試片では試片の外表面に酸化
物が生成するのみで、試片内部は金属酸化物による複合
化ができない等の知見が得られている〔日本木材学会誌
39(3),308(1993)〕。
【0010】更に、これらの知見をもとに、金属酸化物
の細胞内分布と付与される機能との関連を調べてみる
と、細胞壁内に選択的に金属酸化物を複合化すること
が、わずかな金属酸化物の生成で効果的に諸機能を発現
し得る鍵であることを明らかにした〔木材工業50
(9),400(1995)〕。このような複合化が可
能なものの一つとして、ケイ素アルコキシドからのケイ
素酸化物による無機質複合化木材が挙げられる。また、
細胞壁内に分布したこのケイ素酸化物は水などによる溶
脱もなく、半永久的に木材細胞壁内に固定されることも
明らかになっている。
【0011】本発明は、上記のような研究開発の結果下
において、更に防菌・防黴性に優れた無機質複合化木材
を得るためになされたもので、木材細胞壁中に分布し固
定されるケイ素酸化物と防菌・防黴性有機ケイ素化合物
とがSi−O−Si結合により共有結合し、そのために
防菌・防黴成分も半永久的に木材内に固定され、長期に
わたって安定した防菌・防黴性能を発揮し得る無機質複
合化木材の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、木材のもつ本来の風合いを損なうことなく、新し
い防菌・防黴性木材を容易且つ確実に製造し得る全く新
しい技術を見出した。即ち、木材にケイ素アルコキシド
を含浸させる際に、加水分解性アルコキシシリル基含有
の防菌・防黴性有機ケイ素化合物、更に加水分解性アル
コキシシリル基含有の撥水性有機ケイ素化合物を含む混
合溶液を同時に含浸させ、その後これらの化合物を加水
分解もしくは加熱分解させ、更に重縮合させることによ
って、ケイ素酸化物に有機ケイ素化合物が共有結合し、
且つ該木材中に固定され、防菌・防黴性を半永久的且つ
持続的に付与した無機質複合化木材が得られることを見
出した。また同時に付与した撥水性能により、防菌・防
黴性能がより一層向上することが認められることを知見
し、本発明を完成したものである。
【0013】即ち、本発明は、 (I)下記一般式(1) (CH3aSi(OR)4-a …(1) (式中、Rは炭素原子数1〜12の非置換又は置換一価
炭化水素基を示し、aは0,1,2又は3である。)で
示されるケイ素アルコキシドと加水分解性アルコキシシ
リル基を含有する防菌・防黴性有機ケイ素化合物と下記
一般式(3) R3 mSi(OR44-m …(3) (式中、R3は炭素原子数2〜18の非置換又は置換一
価炭化水素基を示し、その少なくとも1個が炭素原子に
結合した水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換さ
れた基であり、R4は炭素原子数1〜6の一価炭化水素
基を示し、mは1,2又は3である。)で示される撥水
性有機ケイ素化合物とを含む処理溶液を木材中に含浸し
て、木材細胞空隙内で上記ケイ素アルコキシド、加水分
解性アルコキシシリル基含有防菌・防黴性有機ケイ素化
合物及び撥水性有機ケイ素化合物を加水分解又は加熱分
解し、重縮合させることを特徴とする防菌・防黴性無機
質複合化木材の製造方法、(II)防菌・防黴性有機ケ
イ素化合物が下記一般式(2)で示されるものである上
記(I)記載の製造方法、
【0014】
【化2】 (式中、R1は炭素原子数11〜22の脂肪族一価炭化
水素基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基、Xはハ
ロゲン原子をそれぞれ示し、bは0又は1の数を示
す。)を提供する。
【0015】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明で用いられる原料木材としては特に限定されず、
例えば原木丸太、製材品、スライス単板、合板などが挙
げられ、それらの樹種などについても限定されない。
【0016】また、本発明で用いるケイ素アルコキシド
は、下記一般式(1)で示されるものである。 (CH3aSi(OR)4-a …(1)
【0017】ここで、Rは炭素原子数1〜12、特に1
〜4の非置換又は置換一価炭化水素基であり、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等
のアルキル基などが挙げられる。なお、Rとしては炭素
原子数1〜4のメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基が特に好ましい。また、aは0,
1,2又は3であり、好ましくは0,1である。
【0018】上記式(1)のケイ素アルコキシドは、そ
の一種を単独で又は二種以上を併用して用いることがで
きる。
【0019】また、本発明で用いる加水分解性アルコキ
シシリル基含有の防菌・防黴性有機ケイ素化合物は、下
記一般式(2)で示される化合物が好ましい。
【0020】
【化3】
【0021】ここで、R1は炭素原子数11〜22の脂
肪族一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜4の
アルキル基、Xはハロゲン原子をそれぞれ示し、bは0
又は1の数を示す。
【0022】炭素原子数11〜22の脂肪族一価炭化水
素基としては、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基で
もよく、また直鎖でも分枝状でもよい。更に、炭素原子
に結合する水素原子の一部又は全部が水酸基やハロゲン
原子などで置換されていてもよい。具体的には、オクタ
デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、ステアリル基等
が挙げられる。また、R2としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基を挙げることができる。Xは
ハロゲン原子であり塩素、臭素、ヨウ素等が例示され
る。
【0023】上記式(2)の化合物は、第四アンモニウ
ム塩基を有し、末端に加水分解性アルコキシシリル基を
含有する有機ケイ素化合物で防菌・防黴性能を有する。
また、有毒な重金属原子を含んでいないので土壌や河川
等を汚染することがなく、且つ人体に対する毒性が極め
て小さく刺激性や臭気が少ない。
【0024】上記式(2)で示される有機ケイ素化合物
は、ケイ素原子に直結した3−ハロゲノプロピル基及び
アルコキシル基を有する、例えば、3−クロロプロピル
トリメトキシシランと式R1N(CH32(式中、R1
炭素原子数11〜22の脂肪族一価炭化水素基を示
す。)で示されるアミン化合物、例えばC1633N(C
32、C1837N(CH32などをジメチルホルムア
ミドのような溶媒中で加熱反応させる方法により、第四
アンモニウム塩型化合物として容易に得ることができ
る。
【0025】これらの防菌・防黴性有機ケイ素化合物の
添加量は、上記式(1)のケイ素アルコキシド1モルに
対し、好ましくはモル比で0.0001〜0.5モル、
より好ましくは0.001〜0.01モルの範囲とすれ
ばよく、この添加量が多すぎると目的とする防菌・防黴
効果を得ることができないことがある。なお、本発明に
おいて、“防菌・防黴性”とはこれを広い意味に解釈す
るものとし、防腐性、殺菌性をも含むものとする。
【0026】更に、本発明で用いる加水分解性アルコキ
シシリル基含有の撥水性有機ケイ素化合物は、下記一般
式(3)で示される化合物が好ましい。 R3 mSi(OR44-m …(3)
【0027】ここで、R3は炭素原子数2〜18、特に
2〜12の非置換又は置換一価炭化水素基で、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基な
どのアルキル基であり、これらの炭素原子に結合した水
素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換したγ−ト
リフルオロプロピル基、2−ヘプタフルオロブチルエチ
ル基、2−ヘプタデカフルオロオクチルエチル基等のパ
ーフルオロアルキル基、パーフルオロポリエーテル基、
シアノ基で置換したシアノエチル基等が例示される。こ
れらの中で炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部
をハロゲン原子で置換したハロゲン置換アルキル基が好
ましく、特にパーフルオロアルキル基やパーフルオロエ
ーテル基等のフッ素含有基が好ましい。またR4は炭素
原子数1〜6、特に1〜4の一価炭化水素基であり、特
にメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、エチニル基、プロペニル基等の炭素
原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数2〜6のアル
ケニル基が好ましい。更に、mは1,2又は3であり、
特に1が好ましい。
【0028】上記式(3)の化合物として具体的には、
γ−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−ヘ
プタフルオロブチルトリメトキシシラン、γ−ヘプタデ
カフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン、γ−ト
リフルオロプロピルトリエトキシシランなどが例示され
る。
【0029】このような化合物を上記式(1)のケイ素
アルコキシドに対し、好ましくはモル比で0.0001
〜0.5の範囲、より好ましくは0.01モル程度加え
るのがよく、多すぎると均一な撥水性能が得られない。
【0030】本発明の防菌・防黴性無機質複合化木材の
製造方法は、上記式(1)のケイ素アルコキシドの一種
又は二種以上を組み合わせた溶液に式(2)の加水分解
性アルコキシシリル基含有の防菌・防黴性有機ケイ素化
合物、更に式(3)の加水分解性アルコキシシリル基含
有の撥水性有機ケイ素化合物を加え、この混合処理溶液
を調湿木材に含浸させた後、ケイ素アルコキシド等の化
合物を加水分解又は加熱分解、続いて重縮合させること
によってケイ素酸化物を生成し、それに共有結合した形
で防菌・防黴性の有機ケイ素化合物、撥水性有機ケイ素
化合物を付与し、それを乾燥させて製造するものであ
る。
【0031】この処理溶液を調製する際には、ケイ素ア
ルコキシドと有機ケイ素化合物の混合溶液を使用しても
よく、また、アルコール、アセトン、脂肪族炭化水素、
芳香族炭化水素のような溶媒で希釈したものを用いても
よい。また、これに酸性触媒を添加してもアルカリ触媒
を添加してもよく、用いなくてもよい。
【0032】この混合溶液を木材に含浸させる場合に
は、木材は調湿状態でも放水状態でもいずれでも構わな
いが、予め木材の水分含有率を10〜50重量%に調湿
しておくことが好ましく、上記の混合溶液に直接浸漬す
るか、減圧又は加圧注入法を用いるのがよい。
【0033】次に、この混合溶液を含浸させた木材を、
室温で1〜7日程度10〜15mmHgの減圧下で保持
し、その後溶液から取り出し、室温下で1日程度放置し
た後、50〜110℃で半日〜2日程度加熱乾燥するこ
とが好ましい。この過程でケイ素アルコキシドは、加水
分解及び加熱分解、続いて重縮合し、ケイ素酸化物に変
化して細胞壁内に固定される。その際に併用する有機ケ
イ素化合物は、ケイ素酸化物と共有結合して木材内に半
永久的に固定される。
【0034】
【発明の効果】本発明の防菌・防黴性無機質複合化木材
の製造方法によれば、ケイ素アルコキシドと共に防菌・
防黴性及び撥水性有機ケイ素化合物を用いることによっ
て、これらの防菌・防黴成分が木材内に半永久的に固定
され、また撥水性付与により防菌・防黴効果が一段と向
上した無機質複合化木材を調製することが可能となる。
これにより、これまでなし得なかった防菌・防黴成分が
抽出又は溶脱されず、加工時の接着性能や塗布性能を阻
害することもなく、耐腐朽(防菌・防黴)性能を付与す
ることができる。また、本発明に係わる無機質複合化木
材の製造方法を実施することによって、新建築基準法に
適合した開口部の部材として、あるいは建築内装材や特
に外装材として使用し得る防菌・防黴性木材を大量生産
することができる等の特徴を有するものである。
【0035】
【実施例】以下、実施例、比較例及び参考例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は以下に示す実施例
に限定されるものではない。
【0036】なお、無機質複合化木材の物性評価は下記
の方法で行った。 (1)重量増加率(WPG) アセトン及び水により、それぞれ24時間ソックスレー
抽出した未処理の木材試験片の絶乾重量(Wu)を求め
る。次に、この試験片を無機質複合化した後、105℃
で24時間乾燥して、無機質複合化木材の絶乾重量(W
t)を求めて、以下の式から無機質複合化木材の重量増
加率(WPG)を算出する。 WPG(%)=〔(Wt−Wu)/Wu〕×100 (2)白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による木材腐朽試験 防菌・防黴性能評価のため、日本木材保存協会(JWP
A)規格第3号−1992「木質材料の耐久性試験方
法」に準拠して無機質複合化木材の腐朽試験を行った。
60℃で48時間の乾燥・滅菌の後、ガラス瓶中の培養
器で十分成育させた白色腐朽菌カワラタケ〔Corio
lus versicolor(L.exFr.)Qu
el〕(IFO 30340)及び褐色腐朽菌オオウズ
ラタケ〔Tyromyces palustris(B
erk.et Curk.Murr.)〕(IFO 3
03390)の菌叢上に調製した試験片を置いた。8週
間、室温26℃,相対湿度55−65%の恒湿室で培養
後、試験片を取り出し、試験片表面についた菌を取り除
き、試験片の絶乾重量を求めた。予め計っておいた処理
前の絶乾重量から腐朽菌による重量減少率(%)を求め
た。 (3)腐朽菌の走査型電子顕微鏡観察 (2)で処理して得られた試験片の内部をミクロトーム
で切り出し、金蒸着した後、走査型電子顕微鏡で腐朽菌
の成育状態を観察した。 (4)埋没試験による腐朽試験 アセトン及び水により、それぞれ24時間ソックスレー
抽出した未処理の木材試験片及び無機質複合化木材につ
いて、無殺菌土壌中(地上より17cm)での9ケ月の
埋没試験を行い、試験前の絶乾重量と試験後の絶乾重量
から重量減少率を算出して、腐朽の度合いの進行を推定
した。
【0037】〔参考例1〕 アセトン及び水により、それぞれ24時間ソックスレー
抽出したヒノキ辺材50mm×100mm,厚さ1mm
の単板を調湿して得られた含水率25%の試片に、テト
ラエトキシシラン〔TEOS,Si(OC254〕、
エタノール、酢酸からなる反応溶液(モル比1:1:
0.01)に3−トリメトキシシリルプロピルオクタデ
シルアンモニウムクロリド(TMSAC)(40重量%
メタノール溶液)をモル比で0.001添加した反応溶
液を、減圧下で3日間室温にて含浸した。その後、試片
を65℃で24時間、105℃で24時間処理し、ゲル
の熟成を行って無機質複合化木材を得た。この無機質複
合化木材のケイ素酸化物などによる重量増加率(WP
G)は4.6%であった。次に、この無機質複合化木材
試片を白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による8週間の木材腐
朽試験を行った場合の重量減少率は、それぞれ3.0%
及び4.0%であった、また、9ケ月の埋没試験後の重
量減少率は10.4%であった。
【0038】〔参考例2〕 参考例1において、TMSACの添加量をモル比で0.
005とした以外は、同様の操作法によりWPG5.6
%の無機質複合化木材を得た。得られた結果は表1の通
りで、白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による腐朽試験での重
量減少率はそれぞれ2.4%及び2.8%で、埋没試験
では5.4%であった。
【0039】〔参考例3〕 参考例1において、TMSACの添加量をモル比で0.
01とした以外は、同様の操作法によりWPG8.1%
の無機質複合化木材を得た。得られた結果は表1の通り
で、白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による腐朽試験での重量
減少率はそれぞれ2.9%及び0.4%で、埋没試験で
は7.8%であった。
【0040】〔実施例1〕 参考例1において、更にヘプタフルオロオクチルエチル
トリメトキシシラン(HFOETMOS)を反応系にモ
ル比で0.004添加して、同様の操作法によりWPG
4.8%の無機質複合化木材を得た。得られた結果は表
1の通りで、白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による腐朽試験
での重量減少率は共に0%で、埋没試験でも1.7%で
あった。
【0041】〔実施例2〕 参考例2において、更にヘプタフルオロオクチルエチル
トリメトキシシラン(HFOETMOS)を反応系にモ
ル比で0.004添加して、同様の操作法によりWPG
7.0%の無機質複合化木材を得た。得られた結果は表
1の通りで、白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による腐朽試験
での重量減少率は共に0%で、埋没試験でも3.1%で
あった。
【0042】〔実施例3〕 参考例3において、更にヘプタフルオロオクチルエチル
トリメトキシシラン(HFOETMOS)を反応系にモ
ル比で0.004添加して、同様の操作法によりWPG
8.8%の無機質複合化木材を得た。得られた結果は表
1の通りで、白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による腐朽試験
での重量減少率は共に0%で、埋没試験でも2.7%で
あった。
【0043】〔比較例1〕 参考例1〜3,実施例1〜3と同様の操作法及び条件
で、無処理木材に対し白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による
腐朽試験を行ったところ、表1に示すように、重量減少
率はそれぞれ10.7%及び7.9%であった。更に、
埋没試験では21.6%であった。
【0044】〔比較例2〕 参考例1において、TMSACを添加しない溶液で、同
様の操作法によりWPG6.5%の無機質複合化木材を
得た。得られた結果は表1の通りで、白色腐朽菌及び褐
色腐朽菌による腐朽試験での重量減少率はそれぞれ1
1.4%及び4.3%で、埋没試験でも18.0%と大
きな値を示した。
【0045】〔比較例3〕 参考例1において、TEOSを添加せず、同体積のエタ
ノールを添加した反応溶液で、同様の操作法によりWP
G0.1%のTMSAC処理木材を得た。得られた結果
は表1の通りで、白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による腐朽
試験での重量減少率はそれぞれ5.1%及び5.3%と
比較的良好な結果であったが、埋没試験では15.6%
と9ヵ月間の処理には防菌・防黴性能は低かった。
【0046】〔比較例4〕 参考例1において、TEOSを添加せず、同体積のエタ
ノールを添加し、且つTMSAC(40重量%メタノー
ル溶液)をモル比で0.005添加した反応溶液で、同
様の操作法によりWPG1.0%のTMSAC処理木材
を得た。得られた結果は表1の通りで、白色腐朽菌及び
褐色腐朽菌による腐朽試験での重量減少率はそれぞれ
5.5%及び5.8%で、埋没試験では6.8%であっ
た。
【0047】〔比較例5〕 参考例1において、TEOSを添加せず、同体積のエタ
ノールを添加し、且つTMSAC(40重量%メタノー
ル溶液)をモル比で0.01添加した反応溶液で、同様
の操作法によりWPG1.8%のTMSAC処理木材を
得た。得られた結果は表1の通りで、白色腐朽菌及び褐
色腐朽菌による腐朽試験での重量減少率はそれぞれ1.
7%及び2.2%で良好であったが、埋没試験では9ヵ
月と長く、9.0%とかなり高い重量減少率を示した。
【0048】
【表1】
【0049】上記参考例2、実施例2及び比較例1,
2,4での試験片に対する白色腐朽菌の走査型電子顕微
鏡観察写真を図1に、褐色腐朽菌の同様の顕微鏡写真を
図2に示す。なお、図1,2において、(a)は比較例
1、(b)は比較例2、(c)は比較例4、(d)は参
考例2、(e)は実施例2の顕微鏡写真であり、(a)
〜(c)で観察される白色腐朽菌、褐色腐朽菌は、
(e)では減少し、ほとんど認められないことがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】白色腐朽菌の電子顕微鏡写真であり、(a)は
比較例1、(b)は比較例2、(c)は比較例4、
(d)は参考例2、(e)は実施例2の試験片の電子顕
微鏡写真である。
【図2】褐色腐朽菌の電子頭微鏡写真であり、(a)は
比較例1、(b)は比較例2、(c)は比較例4、
(d)は参考例2、(e)は実施例2の試験片の電子顕
微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 昭 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平9−59116(JP,A) 特開 平6−320505(JP,A) 特開 平8−318509(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27K 3/15 - 3/52

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) (CH3aSi(OR)4-a …(1) (式中、Rは炭素原子数1〜12の非置換又は置換一価
    炭化水素基を示し、aは0,1,2又は3である。)で
    示されるケイ素アルコキシドと加水分解性アルコキシシ
    リル基を含有する防菌・防黴性有機ケイ素化合物と下記
    一般式(3) R3 mSi(OR44-m …(3) (式中、R3は炭素原子数2〜18の非置換又は置換一
    価炭化水素基を示し、その少なくとも1個が炭素原子に
    結合した水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換さ
    れた基であり、R4は炭素原子数1〜6の一価炭化水素
    基を示し、mは1,2又は3である。)で示される撥水
    性有機ケイ素化合物とを含む処理溶液を木材中に含浸し
    て、木材細胞空隙内で上記ケイ素アルコキシド、加水分
    解性アルコキシシリル基含有防菌・防黴性有機ケイ素化
    合物及び撥水性有機ケイ素化合物を加水分解又は加熱分
    解し、重縮合させることを特徴とする防菌・防黴性無機
    質複合化木材の製造方法。
  2. 【請求項2】 防菌・防黴性有機ケイ素化合物が下記一
    般式(2) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数11〜22の脂肪族一価炭化
    水素基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基、Xはハ
    ロゲン原子をそれぞれ示し、bは0又は1の数を示
    す。)で示されるものである請求項1記載の製造方法。
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