JP3355376B2 - 質量分析装置、スキマ−コ−ン組立体及びスキマ−コ−ン - Google Patents

質量分析装置、スキマ−コ−ン組立体及びスキマ−コ−ン

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JP3355376B2 JP03788395A JP3788395A JP3355376B2 JP 3355376 B2 JP3355376 B2 JP 3355376B2 JP 03788395 A JP03788395 A JP 03788395A JP 3788395 A JP3788395 A JP 3788395A JP 3355376 B2 JP3355376 B2 JP 3355376B2
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    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は質量分析装置、スキマ−
コ−ン組立体及びスキマ−コ−ン、特に河川水、湖沼
水、水道浄水などの環境水に含まれる微量のカドミウ
ム、鉛、マンガン等々の金属元素、マイクロコンピュー
タなどのメモリICの製造プロセスラインで使用される
高純度試薬中の極微量の鉄、クロム、ニッケルなどの金
属元素、更には人間の血清中に含まれる極微量のセレ
ン、砒素などの重金属元素を定量分析するのに好適な質
量分析装置、スキマ−コ−ン組立体及びスキマ−コ−
関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマ質量分析装置によれば、プラズ
マ中に導入された試料はイオン化され、それによって生
成されたイオンはサンプリングコ−ンの開口を通して抽
出され、この抽出されたイオンは更にスキマ−コ−ンの
開口を通してイオンレンズにより収束され、そしてこの
収束されたイオンは質量分析される。
【0003】プラズマは大気圧中で生成されるが、その
生成されたイオンの質量分析は10-4 Pa(10-6
orr)又はそれ以上の高真空中で行なわれる必要があ
る。このためには高真空部がプラズマ生成部の大気圧の
影響を実質的に受けないように両部分を真空的に実質的
に遮断する必要がある。この条件を満足させるために、
サンプリングコ−ンとスキマ−コ−ンとの間の空間をプ
ラズマ生成部よりも低い圧力、たとえば660 Pa
(5 Torr)に、また、スキマ−コ−ンの下流側の
空間をそれよりも低い圧力、たとえば10-4 Pa(1
-6 Torr)にそれぞれ維持するように両部分が差
動排気される。
【0004】プラズマはアルゴンや窒素等の不活性ガス
に高周波又はマイクロ波エネルギ−を与えて生成される
高速プラズマガス流で、その温度は5000K以上であ
る。イオンの再結合や分子イオンの生成を防止して前記
高温高速プラズマガス流中のイオンを効果的に抽出する
ためにサンプリングコ−ンはプラズマと接触して配置さ
れる。また、高温高速プラズマガス流の乱れやイオン流
の乱れを軽減するようにサンプリングコ−ン及びスキマ
−コ−ンは末広にされる。
【0005】サンプリングコ−ンの開口(一般にはオリ
フィスと呼ばれる)については、これが小さすぎると目
詰まりが生じやすくなり、逆にあまり大きすぎると差動
排気効果が弱くなり、したがって真空度が低下すること
から、開口の大きさはこれらを考慮して適切に定められ
る。スキマ−コ−ンの開口(一般にはオリフィスと呼ば
れる)についても、これが大きすぎると同様に真空度低
下が生じ、結果的に感度が低下するので、この点を考慮
して開口の大きさが決定される。
【0006】プラズマからサンプリングコ−ンの開口を
通して抽出されるイオンは超音速ジェット流となってス
キマ−コ−ンに向かう。このとき、イオンの残留ガスと
の衝突からマッハディスクと呼ばれる衝撃波がスキマ−
コ−ン付近にできる。マッハディスクの生じる位置は排
気速度に関係するが、それがスキマ−コ−ンよりも手前
に生じるとイオンの再結合が起こりやすくなるので、こ
の点を考慮してサンプリングコ−ンとスキマ−コ−ンと
の間隔が決定される。
【0007】スキマ−コ−ンは一般に切削加工(旋盤加
工)により円錐形状をもつように形成され、その後その
頂部に所定の大きさの開口が形成される。スキマ−コ−
ンの形状や開口の大きさに関する報告はなされている。
たとえば、形状は国際出願番号WO 90/09031に、オリフ
ィス直径とイオン出力信号の関係はスペクトロシミカ・
アクタ(Spectrochimica acta), 45B, 1289-1299(1990)
にそれぞれ示され、また、オリフィス直径とイオン信号
出力の関係を理論的に扱ったものとしてはアナリティカ
ル・ケミストリ−(Analitical chemistry), 57, 2674-
2679(1985))がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】スキマ−コ−ンに関し
ては、上述のように、そのオリフィスすなわち開口の大
きさについての研究は色々となされている。しかし、そ
の開口深さがどのような値であるべきかについての十分
な検討あるいは研究はなされていない。そのためか、そ
の開口深さに関する研究結果の報告は殆ど見当らない。
【0009】後述するように、本発明者の実験研究によ
れば、スキマ−コ−ンの開口深さは質量分析装置として
の性能に重大な影響を与えることがわかった。すなわ
ち、質量分析装置の感度はスキマ−コ−ンの開口深さに
極めて敏感で、その深さ寸法が小さいほど感度が高くな
ることがわかった。これは、その開口深さ寸法が小さ
く、しかもその深さ寸法の許容誤差が小さいことが望ま
しいことを意味する。
【0010】これに対して、スキマ−コ−ンは、前述の
ように、切削加工により作られることから、その開口
を、小さくしかも高精度の深さをもつように加工するこ
とが困難であり、したがって、これによって質量分析装
置の高感度化が阻害される。
【0011】本発明の目的はスキマ−コ−ンの開口を浅
くしかも高精度をもって形成することができ、その結果
質量分析装置の高感度化を図るのに適した質量分析装
置、スキマ−コ−ン組立体及びスキマ−コ−ンを提供す
ることにある。
【0012】本発明のもう一つの目的は低廉化を図るの
に適した質量分析装置、スキマ−コ−ン組立体及びスキ
マ−コ−ンを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の課題解決手段は
次のとおりである。
【0014】本発明の質量分析装置は、プラズマを生成
する手段と、試料をイオン化し、それによってその試料
のイオンを生成するように前記試料を前記プラズマに導
入する手段と、前記生成されたイオンを通す開口を有す
るサンプリングコ−ンと、金属製の平板を円錐形状をも
つように加圧成形して得られたものであって、その円錐
形状の頂部に前記開口を通ったイオンを通す開口をもつ
スキマ−コ−ン基体を有するスキマ−コ−ンと、前記サ
ンプリングコ−ンと前記スキマ−コ−ンの間の空間を前
記プラズマが形成される空間よりも低圧力に、前記スキ
マ−コ−ンの後段の空間を前記サンプリングコ−ンと前
記スキマ−コ−ンの間の空間よりも低圧力にそれぞれ維
持する手段と、前記スキマ−コ−ンの開口を通ったイオ
ンを質量分析し、この質量分析されたイオンを検出する
手段とを備えていることを特徴とする。
【0015】記スキマ−コ−ンはスキマ−コ−ン基体
とその表面に形成されたコ−トを含むことが好ましい
【0016】記コ−トは金又は白金が好ましい
【0017】
【0018】記プラズマ生成手段は前記プラズマを高
周波エネルギ−又はマイクロ波エネルギ−によって生成
するタイプのものであることが好ましい
【0019】本発明のスキマ−コ−ンは、平板を円錐形
状をもつように加圧成形して得られたものであって、そ
の円錐形状の頂部にイオンを通す開口をもつことを特徴
とする。
【0020】そのスキマ−コ−ンは、スキマ−コ−ン基
体とその表面に形成されたコ−トを含むことを特徴とす
る。
【0021】記コ−トは金又は白金で作られているこ
とを特徴とする。
【0022】本発明のスキマ−コ−ン組立体は、平板を
円錐形状をもつように加圧成形して得られたものであっ
て、その円錐形状の頂部にイオンを通す開口をもつスキ
マ−コ−ンと、台座と、押え具と、前記押え具を前記台
座に、その両者間に前記スキマ−コ−ンの基部を挟持す
るように着脱可能に結合する手段とを備えていることを
特徴とする。
【0023】前述のスキマ−コ−ン組立体は、スキマ−
コ−ン基体とその表面に形成されたコ−トを含むことを
特徴とする。
【0024】記コ−トは金又は白金で作られているこ
とを特徴とする。
【0025】本発明のスキマ−コ−ンは、平板を用意
し、その用意された平板を円錐形状体に加圧成形し、し
かる後その加圧成形された円錐形状体の頂部にイオンを
通す開口を形成することが好ましい
【0026】本発明に係る質量分析装置は、プラズマを
高周波エネルギ−によって生成する手段と、試料をイオ
ン化し、それによってその試料のイオンを生成するよう
に前記試料を前記プラズマ生成手段に導入する手段と、
前記プラズマと接触して、前記生成されたイオンを通す
開口を頂部に有する末広のサンプリングコ−ンと、平板
を末広の円錐形状をもつように加圧成形して得られたも
のであって、その円錐形状の頂部に前記開口を通ったイ
オンを通す開口をもつスキマ−コ−ン基体を有するスキ
マ−コ−ンと、前記サンプリングコ−ンと前記スキマ−
コ−ンの間の空間を前記プラズマが形成される空間より
も低圧力に、前記スキマ−コ−ンの後段の空間を前記サ
ンプリングコ−ンと前記スキマ−コ−ンの間の空間より
も低圧力にそれぞれ維持する手段と、前記スキマ−コ−
ンの開口を通ったイオンを質量分析する質量分析手段
、この質量分析されたイオンを検出する検出手段とを
備えていることが好ましい
【0027】
【作用】スキマ−コ−ンは平板を加圧成形して円錐状を
もつように形成され、その円錐形状の頂部に開口をもっ
ている。一般によく知られるように、平板それ自体は薄
くしかも高寸法精度をもって作られ得る。したがって、
これを円錐形状をもつように加圧成形し、その頂部に開
口を形成した場合は、その開口深さ寸法は円錐形状にさ
れる前の、高寸法精度をもつ平板の厚さがそのまま維持
される。すなわち、その開口は浅くしかも高寸法精度を
もって形成される。したがって、結果としては、質量分
析の高感度化が図られるようになる。また、円錐形状は
加圧成形によって得られるから、切削加工による場合に
比べて製作が格段と容易となり、低廉化が図られるよう
になる。
【0028】台座と押え具が備えられていて、押え具は
台座に、その両者間にスキマ−コ−ンの基部を挟持する
ように着脱可能に結合されている。したがって、これに
よれば、スキマ−コ−ンの交換が必要になったとき、こ
れを簡単に交換することができる。しかも、その交換対
象はスキマコ−ンだけでよいので、製作コストのより低
減化が図られるようになる。
【0029】スキマ−コ−ンを、その基体とその表面に
形成されるコ−トとをもって形成すると、その基体をた
とえば銅のような低廉な材料で作り、コ−トを鍍金等に
より金又は白金といった対腐食性に富んだ材料で形成す
ることができる。これは、スキマ−コ−ン全体を高価な
金や白金といった対腐食性材料で形成する場合に比べて
格段と安いコストで製作ができることを意味する。
【0030】
【実施例】図1は本発明にもとづく一質量分析装置の実
施例を示す。不活性ガスボンベ1から流量調整器2、6
を経てネブライザー3、トーチ管8にそれぞれアルゴン
や窒素のような不活性プラズマガスが供給される。ネブ
ライザ3に供給される不活性ガスはキャリヤ−ガスとし
て働き、ネブライザ3は溶液試料4をキャリヤーガスを
媒介として吸引し、霧化する。霧化された試料4はエア
ロゾールとなってプラズマ5の中に導入される。プラズ
マ5は高周波誘導コイル7に供給される高周波エネルギ
−によるプラズマガスの放電を通じてのイオン化により
形成される。もちろん、プラズマ5はマイクロ波エネル
ギ−によって形成されてもよい。プラズマ5は周辺が冷
却された円錐状面と、その頂点に開口を備える導電体で
ある金属製のサンプリングコーン10に接し、その背面
が減圧されたサンプリングコーンの開口を通してイオン
流が吸引、抽出される。図示から明らかなように、サン
プリングコ−ン10は末広となっている。抽出されたイ
オン流は更にその頂点に細孔を備える円錐面状のスキマ
−コーン12に接し、背面が更に減圧された真空室13
に吸引、抽出される。スキマ−コ−ン12もまた図示の
ように末広となっている。真空室13の中には静電レン
ズ16があり、これによりイオン流は仕切り壁40の開
口に収束され、真空室17に入る。
【0031】次にイオン流は四重極マスフィルター18
に入り、質量分析される。すなわち、目的とする質量数
(m/z)のイオンが選択される。その選択された質量数を
もつイオンは偏向レンズ20を通り、イオン検出器21
に入射し、検出される。検出されたイオンはパルス増幅
器22により計数されて、出力表示部23に表示され
る。質量分析装置全体をシステムとして自動制御するの
が制御装置24である。
【0032】プラズマ5は体気圧中で生成され、一方、
質量分析を行なうための真空室17は10-4 Pa(1
-6 Torr)又はそれ以上の高真空に保たれるよう
真空ポンプ19で排気される。大気圧の真空室17の高
真空への影響を防止するために、サンプリングコ−ン1
9とスキマ−コ−ン12の間の空間は660 Pa(5 Tor
r)程度の圧力に、また、真空室13は10-4 Pa(10
-6 Torr)の圧力となるようにそれぞれ真空ポンプ11
及び14により排気される。
【0033】図2は図1のインタ−フェ−ス部の拡大断
面を示す。図中、27はイオン流、25はサンプリング
コ−ン10を冷却する水冷ブロック、28は真空室13
の壁である。
【0034】図3は通常のサンプリングコーン12aの
断面を示す。サンプリングコ−ン12aは円錐形状をな
しており、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属材料
のブロックから旋盤加工により製作される。円錐形状の
頂部に形成される開口29aは直径0.3〜0.8mmφの穴であ
り、大きいほどイオン流を増加させるが、同時に真空室
の真空度を低下させるので、真空排気ポンプの排気能力
とのバランスで選択される。開口29aの深さl(mm)は浅
い程、真空のコンダクタンスを大きくし吸引されるイオ
ン流を大きくすることができる。しかし、機械強度が低
くなり、取扱いにおいて変形することがある。
【0035】図4は本発明になる円錐形状をもつ、図1
のスキマ−コーン12の拡大面を示す。これはl(mm)の
金属製平板を加圧成形して作られたもので、その頂部に
開口29を有する。具体的には、スキマ−コ−ン12
は、雄形の円錐形ダイス型と雌形の円錐形ダイス型とを
用意し、その両者間に導電体である金属製の平板を介在
させて、一方のダイス型を他方のダイス型にプレスして
円錐形状体を作り、その後その頂部に開口29をたとえ
ばレ−ザ−ビ−ム加工により形成することで得られる。
この場合、開口29の深さl(mm)の寸法は最初の平板の
厚さで決まる。すなわち、最初の平板の厚さが開口29
の深さとしてそのまま維持される。誤差の小さい正確な
厚さをもつ平板が容易に得られることはよく知られてい
るところであり、したがって、得られたスキマ−コ−ン
12の開口29の深さは非常に正確となる。また、スキ
マ−コ−ン12は加圧成形によって円錐形状に形成し、
その頂部に開口29を形成するだけであるので、切削加
工による場合に比べて製作が格段と容易となり、低廉化
が図られる。
【0036】平板に最初に開口29を形成し、しかる後
その開口29が頂部に位置するように平板を円錐形状に
加圧成形してもよいが、そのようにすると、加圧成形の
際に開口29が変形する恐れがあるので、開口29は円
錐形状にされた後に形成されるのがよい。
【0037】図5はスキマ−コ−ン12の開口29の深
さl(mm)に体する質量分析装置のイオン信号強度特性
(したがって感度特性)の、本発明者による実験デ−タ
を示す。これは試料中の Co 濃度が1 ppb である場合
59Co+ イオンについての測定値である。図から、感
度はスキマ−コ−ン12の開口深さに極めて敏感である
と同じに、その開口深さが浅くなるほど高感度になるこ
とが分かる。これは、前述したように、その開口深さ寸
法を小さく、しかもその深さ寸法の許容誤差が小さいこ
とが望ましいことを意味する。しかし、その開口深さ寸
法の下限は使用に当たっての変形の問題等から制限さ
れ、無限であるわけではない。こういった実用的観点か
ら、実施例では、スキマ−コ−ン12の開口深さl(mm)
は 0.2±0.02 mmとされている。
【0038】スキマ−コ−ン12はチャ−ジアップ防止
のために導電性であることが望ましい。この点から、ス
キマ−コ−ン12は銅、アルミニウム、ステンレス等の
金属製からなるものである。また、導電性を更によく
し、しかも耐腐食性を増大させるために、スキマ−コ−
ン12は金や白金等の材料で作られてもよい。しかし、
金や白金は高価である。そこで、実施例では、両者のよ
い面を活かすため、スキマ−コ−ン12を基体とその表
面に形成されるコ−トで構成し、基体を銅やアルミニウ
ム等の材料で、コ−トを金や白金等の、導電性にすぐれ
かつ対腐食性の材料で作っている。もちろん、コ−トは
鍍金等で容易に形成することができる。
【0039】図6は図1のスキマ−コ−ン12の組立体
を示す。円錐形状部をもつ台座33及び押え具34があ
って、その間に図4のスキマ−コ−ン12の基部が挟持
されるように押え具34が台座33に着脱可能にねじ3
5によって結合されている。スキマ−コ−ン12の真空
室13の壁28(図2参照)に対する取付けはねじ穴3
6を通して壁28にねじ(図示せず)を締め付けること
によって行なわれる。
【0040】これによれば、スキマ−コ−ン12の交換
が必要になったとき、これを簡単に交換することがで
き、また、その交換対象はスキマ−コ−ン12だけでよ
いので、製作コストのより低減化が図られる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、スキマ−コ−ンの開口
を浅くしかも高精度をもって形成することができ、その
結果質量分析装置の高感度化が図られると共に、低廉化
が図られるのに適した質量分析装置、スキマ−コ−ン組
立体、スキマ−コ−ン及びその製造法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく一位置実施例を示す質量分析
装置の構成図である。
【図2】図1のインタ−フエ−ス部の拡大断面図であ
る。
【図3】従来技術のスキーマコーンの断面図である。
【図4】図1のスキーマコーンを示し、(a)はその断
面図、(b)はその側面図である。
【図5】スキマ−コ−ンの開口深さに対するイオン信号
強度特性の、本発明者による実験デ−タを示すグラフで
ある。
【図6】図1のスキマ−コ−ンの組立体の断面図であ
る。
【符号の説明】
1:アルゴンガスボンベ、2および6:流量調節器、
3:ネブライザー、4:溶液試料、5:高周波誘導結合
プラズマ、7:誘導コイル、8:トーチ管、9:エアロ
ゾール、10:サンプリングコーン、12:スキーマコ
ーン、11、14、19:真空排気ポンプ、13、1
7:真空容器、16:イオンレンズ、18:四重極マス
フィルター、20:偏向レンズ、21:イオン検出器、
22:パルス増幅器、23:出力表示装置、24:シス
テム制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯野 敬史 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社 日立製作所 計測器事業部内 (56)参考文献 実開 平4−69846(JP,U) 実開 昭64−20669(JP,U) 実開 平2−8854(JP,U) 特表 平7−501418(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 49/00 - 49/48

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマを生成する手段と、前記プラズマ
    試料を導入する手段と、前記プラズマによって生成さ
    れたイオンを通す開口を有するサンプリングコーンと、
    金属製の平板円錐形状に加圧成形され円錐形状の
    頂部に前記イオンを通す開口が形成されたスキマーコー
    ン基体を有するスキマーコーンと、前記サンプリングコ
    ーンと前記スキマーコーンの間の空間を前記プラズマが
    形成される空間よりも低圧力に、前記スキマーコーンの
    後段の空間を前記サンプリングコーンと前記スキマーコ
    ーンの間の空間よりも低圧力にそれぞれ維持する手段
    と、前記スキマーコーンの開口を通ったイオンを質量分
    する質量分析手段と、該質量分析手段を通過したイオ
    ンを検出する検出手段とを備えていることを特徴とする
    質量分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記スキマーコーン基
    体表面にコ−トが形成されていることを特徴とする質量
    分析装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記コ−トは金又は白
    金でであることを特徴とする質量分析装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載された質量
    分析装置において、前記プラズマ生成手段は前記プラズ
    マを高周波エネルギー又はマイクロ波エネルギーによっ
    て生成するタイプのものであることを特徴とする質量分
    析装置。
  5. 【請求項5】金属製の平板が円錐形状に加圧成形され、
    前記円錐形状の頂部にイオンを通す開口が形成されたス
    キマーコーン基体を有することを特徴とするスキマーコ
    ーン。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記スキマーコーン基
    体表面にコ−トが形成されていることを特徴とするスキ
    マーコーン。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記コートは金又は白
    金であることを特徴とするスキマーコーン。
  8. 【請求項8】金属製の平板を円錐形状に加圧成形し、前
    記円錐形状の頂部にイオンを通す開口が形成されたスキ
    マーコーン基体と、該スキマーコーン基体表面に形成さ
    れたコートと、円錐形状部を有する台座と、該円錐形状
    部を有する押え具とを有し、前記押え具と前記台座の円
    錐形状部間に前記スキマーコーン基体を挟持させ、前記
    押え具と前記台座をねじによって結合したことを特徴と
    するスキマーコーン組立体。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記コートは金又は白
    金であることを特徴とするスキマーコーン組立体。
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