JP3353100B2 - 電気車用の交直切替開閉器 - Google Patents

電気車用の交直切替開閉器

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JP3353100B2
JP3353100B2 JP797496A JP797496A JP3353100B2 JP 3353100 B2 JP3353100 B2 JP 3353100B2 JP 797496 A JP797496 A JP 797496A JP 797496 A JP797496 A JP 797496A JP 3353100 B2 JP3353100 B2 JP 3353100B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流軌道及び直流
軌道の両方を走行できる交直両用の電車又は電気機関車
(以下、電気車という。)に搭載される電気車用の交直
切替開閉器に係り、特に小型化に好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】交直両用の電気車は、交流で駆動する動
力と直流で駆動する動力の双方を備え、交流軌道から直
流軌道に変わるとき又はその逆に変わるとき、その動力
を切り替えるための交直切替開閉器が設けられている。
従来の交直切替開閉器は、通常、車両の屋根上に搭載さ
れ、交流又は直流の電源に接続される共通端子と、交流
負荷動力に接続される交流端子と、直流負荷動力に接続
される直流端子の3つの端子を、三角形の頂点に平面的
に配置し、共通端子に取り付けた可動接触子を回転し
て、交流端子又は直流端子に切り替え接続する、いわゆ
る回転式のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気車の高
速化に伴う低騒音化等の要望から、車両の屋上に搭載し
ていた交直切替開閉器を床下等に設置することが要求さ
れている。
【0004】しかし、交直切替開閉器は高電圧を扱う機
器であるから、床下等に設置する場合は安全のために鉄
板等により形成されたケース(以下、高圧機器箱とい
う。)に収納することが要求され、かつ高圧機器箱の大
きさも制限される。
【0005】本発明は、電気車用の交直切替開閉器を、
車両の床下等に設置する高圧機器箱等に収納可能な小形
にすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の手段によ
り、上記課題を解決しようとするものである。交流端子
と直流端子を共通端子を挟んでほぼ直線状に配置する。
そして、可動接触子を直線状の導体で形成し、かつその
導体の長手方向に沿って直線運動可能に共通端子に設け
られた固定接触子に保持させる。さらに、可動接触子が
その直線運動の一端で交流端子に、他端で直流端子にそ
れぞれ電気的に接続するように、交流端子と直流端子に
固定接触子を設ける。
【0007】これにより、交直の切り替えは可動接触子
をその長手方向に移動させて行うことになる。したがっ
て、可動接触子の長手方向のスペースは大きくなるが、
可動接触子の幅方向のスペースは、絶縁に必要な空間を
確保すればよいから小さくてよい。また、各端子を絶縁
支持する碍子等の絶縁支持部材は、絶縁上から所定の長
さが必要であるが、その幅方向のスペースは絶縁に必要
な空間を確保すればよいから比較的小さくてよい。その
結果、交直切替開閉器の縦、横、高さの3軸方向の外形
寸法のうち、1軸方向の寸法を小さく抑えることができ
る。特に、交直切替開閉器を高圧機器箱に収納して車両
等の床下に設置する場合は、高さ方向(垂直方向)の寸
法が制限されるので、例えば各端子の碍子を車両に対し
て水平に配置すれば、十分に制限を満たすことができ
る。
【0008】また、可動接触子を直線運動させる切替操
作装置は、可動接触子の直線運動面に平行な面内で揺動
可能に軸支された操作レバーと、この操作レバーを揺動
させる駆動手段と、操作レバーの動きを絶縁部材を介し
て可動接触子に伝達する連結手段とを備えることにより
実現できる。
【0009】ここで、操作レバーを揺動させる駆動手段
は、操作レバーにリンク機構を介して連結されたプラン
ジャと、このプランジャを包囲して同軸に間隔を離して
配置された第1と第2の筒状コイルとからなり、第1と
第2の筒状コイルのいずれか一方を励磁することにより
操作レバーを所望の方向に揺動させて、可動接触子を交
流端子と直流端子のいずれか一方に接触させるようにす
ることが好ましい。これによれば、操作レバーを揺動さ
せる駆動手段を1つのプランジャにより実現でき、駆動
手段を簡単な構造のもので実現できる。
【0010】また、第1と第2の筒状コイルは同軸に間
隔を離して配置されたそれぞれ2つの筒状コイルを含ん
でなり、プランジャはリンク機構に連結された動作軸に
同軸に間隔を離して取り付けられた3つの第1〜第3の
プランジャを含んでなり、真中の第2のプランジャは筒
状に形成されて動作軸に遊嵌され、かつ筒壁に軸方向の
長穴が形成され、この長穴に動作軸に固定されたピンを
挿入して係合されてなり、この第2のプランジャの移動
範囲を他の第1,3のプランジャの移動範囲よりも小さ
い範囲に規制する位置にヨークを設けることが好まし
い。これによれば、各プランジャがヨークに当接する衝
撃の最大値を低減できるとともに、操作レバー、可動接
触子及び絶縁部材からなる可動部材の速度の最大値を抑
えて、それらの慣性モーメントを軽減して切り替え終了
時の衝撃力を軽減できる。
【0011】すなわち、例えば、第1の筒状コイルの励
磁を開始した切り替え動作の初期には、第1と第2のプ
ランジャに電磁力が働き、動作軸の動きに応じて操作レ
バー等の可動部材は大きな駆動力で動き始める。これに
より、操作レバー等の可動部材の初期動作に必要な慣性
エネルギーを十分に与えることができる。次に、動作軸
がある位置まで動くと、第2のプランジャの動きはヨー
クに当接して停止する。これにより、動作軸のピンは第
2のプランジャの長穴内を自由に移動できるから、動作
軸は第1のプランジャの電磁力のみにより駆動される。
その結果、第2のプランジャ及び第1のプランジャがヨ
ーク等の磁極部材に当接するときの衝撃の最大値を低く
するとともに、操作レバー等の可動部材に作用する駆動
力が小さくなり、可動部材の慣性モーメントを軽減し
て、切り替え動作の終了時における衝撃を軽減できる。
【0012】また、操作レバーの揺動範囲を規制するス
トッパを設けるとともに、その規制された揺動範囲の両
端近傍に達したことを検知する位置検知器を設け、その
位置検知器の検知信号が入力されたときは操作レバーの
戻り動作を規制する突起を操作レバーの揺動面内に突出
させ、可動接触子を他の端子に切り替える切替指令が入
力されたときはその突起を戻すインターロック機構を設
けることが好ましい。これによれば、電気車の振動など
により、慣性モーメントの大きい可動接触子及び可動接
触子と操作レバーとを連結する連結絶縁部材が動いて、
可動接触子と固定接触子の接触が離れてしまうような誤
動作を防止することができ、信頼性を確保できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る交直切替開閉
器の全体構成を示す平面図であり、一部を断面にして示
している。図2は、電磁駆動装置の拡大図であり、一部
を断面にして示している。
【0014】図1に示すように、交直切替開閉器はフレ
ーム1に組み付けられ、高圧機器箱の取付け面2等にボ
ルトにより着脱可能に取り付けられる。交流端子3と直
流端子4は共通端子5を挟んでほぼ直線状に配置されて
いる。交流端子3と共通端子5は、それぞれ碍子6,7
を介してフレーム2にボルトにより固定され、直流端子
4は碍子8を介して電磁駆動装置9を収納する箱10に
ボルトにより固定されている。共通端子5には架線など
から集電された交流又は直流の電源配線が接続される。
交流端子3と直流端子4は、それぞれ図示していない動
力負荷の配線が接続される。交流端子4と共通端子5に
は、円形の貫通穴を有する貫通型の固定接触子11,1
2がそれぞれ取り付けられ、それらの貫通穴は同軸上に
配置されている。
【0015】可動接触子13は丸棒状の銅の導体等によ
り形成され、その一端側は共通端子5の貫通穴に挿通さ
れ、これにより電気的に固定接触子12に接続され、か
つ導体の長手方向に直線運動可能に保持されている。貫
通型の固定接触子11,12が可動接触子13と接触す
る部分は、図示していないが、複数の導体片を円筒状に
配置し、それぞれの導体片をスプリングによって貫通穴
の中心方向に付勢するように形成され、可動接触子13
と良好に接触させるようになっている。可動接触子13
の他端側は直流端子4に取り付けられた固定接触子14
の近くに位置させて形成され、その端部に平板状の可動
接触子15を垂下して取り付けている。固定接触子14
は、可動接触子15を挟んで2つの接触片を対向配置
し、それらの接触片をスプリングで付勢してなるクリッ
プ状に形成され、接触を確実にするために各接触片はそ
れぞれ2つに分割して形成されている。なお、図示状態
の可動接触子13は、共通端子5を直流端子4側に接続
した切り替え状態を示している。絶縁ロッド16は可動
接触子15とともに可動接触子13の端部にボルトによ
り締め付けられている。絶縁ロッド16の他端は操作レ
バー17の端部に形成された長穴18に、ピン19とロ
ーラ20を介して係合されている。
【0016】可動接触子13の切替操作を行う切替操作
装置は、操作レバー17及び電磁駆動装置9から構成さ
れている。操作レバー17は、固定ピン21に軸支さ
れ、可動接触子13の直線運動と平行な面内で揺動可能
になっている。長穴18は操作レバー17の長手方向に
長く形成され、これにより操作レバー17の先端部の運
動軌跡22が円弧状であっても、ピン19の運動軌跡2
3を直線状にすることができる。また、操作レバー17
の揺動面に平行にプレート24を配置し、これにピン1
9とローラ20の動きを案内するガイド溝25を設ける
ことにより、操作レバー17の回転運動を可動接触子1
3の動きに適した直線運動に変換できる。
【0017】操作レバー17の揺動範囲はストッパ2
6,27によって切り替え位置Aと切り替え位置Bの間
に規制される。切り替え位置Aを規制するストッパ26
は、可動接触子15が直流端子4の固定接触子14に接
続する位置に対応し、切り替え位置Bを規制するストッ
パ27は、可動接触子13の図において左の先端が交流
端子3の固定接触子11に接続する位置に対応して設置
される。ストッパ26,27が操作レバー17に対向す
る面には、それぞれゴム等の緩衝材28を挟んで当て板
29が取り付けられている。
【0018】次に、操作レバー17を駆動する電磁駆動
装置9について、図2を合わせて参照しながら説明す
る。円板状の端板31,32の間に、筒状コイル33〜
36が円環状の中間ヨーク37〜39を挟んで同軸に配
置され、そして端板31,32と中間ヨーク37〜39
との間に、それぞれ筒状コイル33〜36の長さに相当
するヨーク55〜58を挟み、ボルト59とナット60
により締め付けて構成されている。
【0019】そして、中間ヨーク37と39の円環の内
側に、コップ状のヨーク40,41が、それぞれ開口を
端板31,32側に向けて同軸に固定されている。端板
31とヨーク40,41の軸心位置に貫通穴が形成さ
れ、この貫通穴に断面円形の動作軸42が挿通されてい
る。動作軸42に挿通させて第1〜3のプランジャ43
〜45が設けられ、各プランジャは動作軸42に植設さ
れたピン46〜48を介してそれぞれ係合されている。
動作軸42の一端はピン49を介してリンク50が連結
され、このリンク50の他端はピン51を介して操作レ
バー17に連結されている。
【0020】ここで、第1のプランジャ43の軸方向長
さ及び取付け位置は、動作軸42を図示矢印52の方向
に抜き出して操作レバー17が一方の切り替え位置Aに
達したときに、端板31に当接するように、かつ動作軸
42を図示矢印53の方向に引き込んで操作レバー17
が他方の切り替え位置Bに達したときに、ヨーク40の
底に当接するように決定され、ピン46によって動作軸
42に固定されている。
【0021】一方、第3のプランジャ45の軸方向長さ
及び取付け位置は、動作軸42を図示矢印53の方向に
引き込んで操作レバー17が他方の切り替え位置Bに達
したときに、端板32に当接するように、かつ動作軸4
2を図示矢印52の方向に抜き出して操作レバー17が
一方の切り替え位置Aに達したときに、コップ状のヨー
ク41の底に当接するように決定され、ピン48により
動作軸42に固定されている。
【0022】また、真中の第2のプランジャ44は、筒
状のプランジャ壁に形成された軸方向の長穴54を有
し、この長穴54に動作軸42に植え込まれたピン47
が挿入されている。この長穴54の長さ及び位置は、動
作軸42が操作レバー17の切り替え位置Aに相当する
位置に達したとき、第2のプランジャ44がコップ状の
ヨーク40に当接し、かつピン47が長穴54の図にお
いて右端に位置するように設定され、かつ動作軸42が
操作レバー17の切り替え位置Bに相当する位置に達し
たときに、第2のプランジャ44がコップ状のヨーク4
1に当接し、かつピン47が長穴54の図において左端
に位置するように設定される。
【0023】なお、第1と第3のプランジャ43,45
が端板31,32と当接する面に、それぞれ磁気遮蔽板
61が、第2のプランジャ44の両側の端面には磁気遮
蔽版62がそれぞれねじ止めされている。
【0024】ここで、図1に戻り、操作レバー17の動
きを規制する制御機器について説明する。操作レバー1
7の切り替え位置A,Bに対応させて、インターロック
ロッド71A,Bを有する電磁コイル73A,Bがフレ
ーム24に取り付けられている。インターロックロッド
71A,Bは切り替え位置A,Bの操作レバー17より
も揺動範囲の内側位置され、電磁コイル73A,Bを消
磁(オフ)することによりバネの力によって揺動面内に
突出し、逆に励磁(オン)することによりバネの力に抗
して揺動面内から退出するようになっている。
【0025】また、操作レバー17の下端部の動きに関
連して動作する動作完了検出スイッチ74,75が設け
られている。動作完了スイッチ74は操作レバー17が
切り替え位置Aに達したときにオンされるリミットスイ
ッチで、動作完了スイッチ75は操作レバー17が切り
替え位置Bに達したときにオンされるリミットスイッチ
で形成されている。そして、図示していないが、動作完
了スイッチ74,75の動作完了検出信号によって前記
電磁コイル73A,Bをオフし、インターロックロッド
71A,Bを突出させて、操作レバー17が振動などの
他の力により戻らないように、一定の範囲内に拘束する
ようになっている。この範囲は、インターロックロッド
71A,Bの位置によって決まる。
【0026】なお、操作レバー17の中立位置にトグル
バネ76が設けられ、これにより操作レバー17の動き
を補助するようになっている。また、操作レバー17の
速度を抑制する空気式ダンパ77が設けられ、これによ
り動作時の衝撃を緩和するようになっている。さらに、
操作レバー17の切り替え状態を検出するリミットスイ
ッチ78が、操作レバー17の下端部の動きに関連させ
て併設されている。
【0027】次に、このように構成される本発明の交直
切替開閉器の使用状態における動作について、直流軌道
から交流軌道に移る場合を例にして説明する。直流軌道
を走行している場合の交直切替開閉器の状態は図1に示
した状態になっている。これを交流側に切り替えるに
は、まず電磁コイル73A,Bをオンしてしてインター
ロックロッド71A,Bを操作レバー17の揺動面内か
ら退出させる。これと同時に、AC側切り替え用の2つ
の筒状コイル35,36を共に励磁する。これにより、
第2と第3のプランジャ44,45はそれぞれヨーク4
1と端板32との間に働く電磁吸引力を受け、図示矢印
53の方向の移動力が付与される。これに合わせて、動
作軸42とリンク49を介して操作レバー17は切り替
え位置Bの方向に回動される。操作レバー17が途中ま
で回動されると、第2のプランジャ44はヨーク41に
当接し、その動きが規制されて停止する。しかし、動作
軸42のピン47は長穴54内を滑って移動できるか
ら、動作軸42は第2のシリンダ44の停止に拘束され
ない。そして、動作軸42は第3のプランジャ45から
与えられる駆動力のみによって更に矢印53の方向に移
動し、第3のプランジャ45が端板32に当接したとき
に停止する。このとき、操作レバー17は切り替え位置
Bに達する。
【0028】このような操作レバー17の運動に合わせ
て、可動接触子13は共通端子5の固定接触子12との
接触を保ちながら、図1において左側に移動し、まず可
動接触子15と直流端子4の固定接触子14との接続が
切り離され、次いで可動接触子13の先端部が交流端子
3の固定接触子11の貫通穴に挿入され、共通端子5が
交流端子4に接続され、交流への切り替え動作が完了す
る。
【0029】この切り替え動作の完了は動作完了検出ス
イッチ75によって検出される。この検出信号によって
電磁コイル73A,Bがオフされ、インターロックロッ
ド71A,Bが突出される。これにより、操作レバー1
7の動きは切り替え位置Bにおいて拘束され、AC側切
り替え用の筒状コイル35,36の励磁を解いても、可
動接触子13が車両の振動などにより動かされて固定接
触子11との接触が外れるなどの誤動作を防止できる。
なお、図示していないが、切り替え完了の検出信号など
により、必要な表示及び交流負荷動力の使用を阻止する
インターロック等が解除され、交流による走行に切り替
えられる。
【0030】一方、交流軌道から直流軌道に移るとき、
上述した交流側切り替え動作の場合と反対の動作により
切り替えられる。つまり、DC切り替え用の筒状コイル
33,34を励磁すると同時に、電磁コイル73A,B
を励磁してインターロックピン71A,Bを退出させ、
上記と同様の動作により、操作レバー17を切り替え位
置Aに移動させる。このときの第2のプランジャ44の
動作は、上述した交流側切り替え動作の場合と同様であ
る。
【0031】以上説明したように、図1,2に示した交
直切替開閉器には、次に述べるような特徴がある。ま
ず、交直の切り替えは可動接触子13をその長手方向に
移動させて行う構成であるから、可動接触子13の長手
方向のスペースは必要であるが、可動接触子13の幅方
向(図1の紙面に直角な方向)のスペースは、絶縁に必
要な空間を確保すればよいから、その方向のスペースを
小さくできる。また、各端子を支持する碍子6,7,8
の径方向のスペースも、絶縁に必要な空間を確保すれば
よいから、比較的小さいスペースでよい。したがって、
交直切替開閉器の縦、横、高さの3軸方向の外形寸法の
うち、1軸方向(図1の紙面に直角な方向)の寸法を小
さく抑えることができる。その結果、この交直切替開閉
器を収納する高圧機器箱の高さ方向(図1の紙面に直角
な方向)の寸法を小さくできるので、車両の床下に配置
することが容易になる。
【0032】また、操作レバーを駆動する電磁駆動装置
のプランジャに対し、DC側切り替え用の筒状コイル3
3,34とAC側切り替え用の筒状コイル35,36を
同軸に配置し、これらの一方を励磁して可動接触子を交
流端子と直流端子に切り替え接続するようにしているか
ら、図4に示すようにDC側又はAC側の切り替え用と
して、別々に電磁駆動手段85,86を設ける場合に比
較して、簡単な構造にできる。なお、図4に示す交直切
替開閉器においては、操作レバー87の先端部をリンク
88を介して前縁ロッド16に連結し、他端をリンク8
9とリンク90を介して電磁駆動手段85,96に連結
し、電磁駆動手段のプランジャを出し入れすることによ
り、可動接触子13を駆動して交直の切り替えを行うよ
うにしている。また、図4において図1と同一の符号を
付した部品は、図1と同様一の機能構成を有するもので
ある。
【0033】また、プランジャは動作軸42に同軸に間
隔を離して取り付けた3つの第1〜第3のプランジャ4
3,44,45に分け、真中の第2のプランジャ44に
長穴54を形成し、この長穴54に動作軸42に固定さ
れたピン47を挿入して係合させたことから次のような
効果がある。
【0034】まず、プランジャと端板又はヨークとの間
に作用する電磁吸引力は、それらの間の空隙長の二乗に
反比例することから、空隙長が大きいうちは吸引力が極
端に小さく、空隙長が小さくなるにつれて吸引力が急激
に増加することになる。
【0035】一方、操作レバー17を駆動するために必
要な力は、動作開始時の静止摩擦力と可動接触子13に
噛み合う固定接触子11,12,14のバネ反力と、ト
グルバネ76の反力などであり、これらの合計は図3の
線81に示すように、駆動の初期時に最も大きく、途中
で小さく、終期に少し大きくなっている。したがって、
電磁力もその必要な駆動力に見合った出力特性であれ
ば、効率がよくかつ衝撃力も少なく理想的である。ここ
で、図2のAC側又はDC側の2つの筒状コイルに対し
てプランジャを1つ設け、必要な初期の駆動力を満足さ
せた場合の電磁力の出力特性は、図3の線82に示すよ
うに、途中から終期にかけて余剰力が非常に大きくな
り、効率が悪いばかりでなく、プランジャ、操作レバー
17、及び可動接触子13の切り替え停止位置における
衝撃力が大きくなってしまう。
【0036】これに対して、図2に示した電磁駆動装置
の場合、DC側切り替え用としては、第1と第2の2つ
のプランジャにより、AC側切り替え用としては第2と
第3の2つのプランジャにより、電磁力を発生するよう
にしている。特に、第2のプランジャ44は、動作軸4
2に対して長穴54の遊びを持って係合することによ
り、プランジャの実際のストロークを小さく(例えば、
図2の場合は第1,3のプランジャのストロークの約1
/2)できる。したがって、初期の空隙長がその分小さ
いから、初期の電磁力を大きくでき、しかも第2のプラ
ンジャ44がヨーク41に当接して停止すると、そのプ
ランジャ44は駆動に寄与しなくなるので、第1又は第
3のプランジャの駆動力のみに低下する。この駆動力の
変化を図3の線83に示す。これにより、駆動初期には
十分大きな駆動力を出力できる一方で、各プランジャが
端板又はヨークなどのストッパに衝突する際の衝撃、あ
るいは操作レバー17がストッパ26,27に衝突する
際の衝撃、あるいは可動接触子13が固定接触子11,
14に接触する際の衝撃を小さくできる。なお、第1と
第2,又は第2と第3のプランジャの出力特性は、対応
する筒状コイルの電磁力により調整することができる。
【0037】ところで、図1に示した交直切替開閉器で
は、直流端子4と可動接触子13の接続を、クリップ型
の固定接触子14により平板状の可動接触子15を挟む
ようにしたが、これに変えて図4に示すように直流端子
側の固定接触子14を交流側のと同様に貫通型とするこ
とができる。つまり、絶縁ロッド16の外径を可動接触
子13と同等以下にし、切り替え位置Bにおいて貫通型
の固定接触子14が絶縁ロッド16上に位置するように
する。しかし、これによれば、貫通型の固定接触子に塗
布する潤滑油により絶縁ロッドが汚染され、絶縁が低下
する等の問題が生ずる。
【0038】また、操作レバー17の先端部の運動軌跡
は円弧になるが、ピン19及びローラ20を操作レバー
17の長穴18に係合させるとともに、直線状のガイド
溝25に沿って案内するようにしたから、可動接触子1
3の先端部の動きはスムースな直線運動になる。つま
り、操作レバー17の円弧状の動きに伴う可動接触子1
3の先端の振れを防止できるので、可動接触子13の先
端が交流端子3の固定接触子11の貫通穴に進入する動
作を安定に行わせることができる。これに対し、図4に
示すように、操作レバー87の円弧状の運動を絶縁ロッ
ド16に伝達するようにすると、リンク88を介在させ
ても可動接触子13の先端部が振れるため、安定に挿入
させるには、交流端子3の固定接触子11の貫通穴等を
工夫する必要がある。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電気車の床下等に設置するに好適な小形の交直切替開閉
器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気車用の交直切替開閉器の構成
を示す平面図であり、一部を断面にして示している。
【図2】本発明に係る電気車用の交直切替開閉器の操作
レバーを駆動する電磁駆動装置の断面図であり、一部を
断面にして示している。
【図3】本発明に係る電磁駆動装置の駆動力の変化を説
明するための線図である。
【図4】本発明に係る電気車用の交直切替開閉器の特徴
を説明するための比較例の交直切替開閉器を示す平面図
であり、一部を断面にして示している。
【符号の説明】
1 フレーム 3 交流端子 4 共通端子 5 直流端子 6,7,8 碍子 9 電磁駆動装置 10 駆動装置収納箱 11,12 固定接触子 14 固定接触子 15 平板状可動接触子 16 絶縁ロッド 17 操作レバー 18 長穴 19 ピン 21 固定ピン 25 ガイド溝 26,27 ストッパ 31,32 端板 33〜36 筒状コイル 37〜39 中間ヨーク 41,42 ヨーク 43〜45 プランジャ 46〜49,51 ピン 50 リンク 54 長穴 55〜58 ヨーク 61 磁気遮蔽板 71A,B インターロックピン 73A,B 電磁コイル 74,75 動作完了検出器 76 トグルバネ 77 空気式ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 英雄 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 国分工場内 (72)発明者 沼野 稔夫 東京都千代田区丸の内一丁目番6番5号 東日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 神孫子 博 東京都千代田区丸の内一丁目番6番5号 東日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 東 義行 東京都千代田区丸の内一丁目番6番5号 東日本旅客鉄道株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−153702(JP,A) 特開 昭64−21836(JP,A) 特開 平6−54417(JP,A) 特開 平3−34226(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 9/30 H01H 31/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流又は直流の電源に接続される共通端
    子と、交流端子と、直流端子と、前記共通端子と前記交
    流端子又は直流端子とを切り替え接続する可動接触子と
    を備えてなる電気車用の交直切替開閉器において、 前記交流端子と前記直流端子とが前記共通端子を挟んで
    ほぼ直線状に配置し、前記可動接触子を直線状の導体で
    形成し、かつその導体の長手方向に沿って直線運動可能
    に前記共通端子に設けられた固定接触子に保持させ、前
    記可動接触子がその直線運動の一端で前記交流端子に、
    他端で前記直流端子にそれぞれ電気的に接続する固定接
    触子を設けたことを特徴とする電気車用の交直切替開閉
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電気車用の交直切替開
    閉器において、前記可動接触子を直線運動させる切替操
    作装置は、前記可動接触子の直線運動面に平行な面内で
    揺動可能に軸支された操作レバーと、この操作レバーを
    揺動させる駆動手段と、前記操作レバーの動きを前記可
    動接触子に伝達する絶縁ロッドとを備えてなることを特
    徴とする電気車用の交直切替開閉器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電気車用の交直切替開
    閉器において、前記操作レバーを揺動させる駆動手段
    は、前記操作レバーにリンク機構を介して連結されたプ
    ランジャと、このプランジャを包囲して同軸に間隔を離
    して配置された第1と第2の筒状コイルとからなり、第
    1と第2の筒状コイルのいずれか一方を励磁することに
    より前記操作レバーを所望の方向に揺動させて、前記可
    動接触子を前記交流端子と直流端子の固定接触子のいず
    れか一方に接触させるものであることを特徴とする電気
    車用の交直切替開閉器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電気車用の交直切替開
    閉器において、前記第1と第2の筒状コイルは同軸に間
    隔を離して配置されたそれぞれ2つの筒状コイルを含ん
    でなり、前記プランジャは前記リンク機構に連結された
    動作軸に同軸に間隔を離して取り付けられた第1乃至第
    3のプランジャを含んでなり、真中の第2のプランジャ
    は筒状に形成されて前記動作軸に遊嵌され、かつ筒壁に
    軸方向の長穴が形成され、この長穴に前記動作軸に固定
    されたピンを挿入して係合されてなり、第2のプランジ
    ャの移動範囲を他の第1及び第3のプランジャの移動範
    囲よりも小さい範囲に規制する位置にヨークを設けてな
    ることを特徴とする電気車用の交直切替開閉器。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4に記載のいずれかの交直
    切替開閉器において、前記操作レバーの揺動範囲を規制
    するストッパを設けるとともに、その規制された揺動範
    囲の両端近傍に達したことを検知する動作完了検知器を
    設け、その動作完了検知器の検知信号が入力されたとき
    は前記操作レバーの戻り動作を規制する突起を前記操作
    レバーの揺動面内に突出させ、前記可動接触子を他の端
    子に切り替える切替指令が入力されたときは前記突起を
    戻す前記インターロック機構を設けたことを特徴とする
    電気車用の交直切替開閉器。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5に記載のいずれかの交直
    切替開閉器において、前記交流端子と前記共通端子の固
    定接触子が、前記可動接触子の導体を挿通する貫通穴を
    有し、この貫通穴に前記可動接触子と電気的に接触する
    接触子を備えたものとし、前記可動接触子の前記絶縁ロ
    ッドが連結される側に平板状可動接触子を取付け、前記
    直流端子の固定接触子が前記平板状可動接触子を挾み込
    むクリップ状に形成されてなることを特徴とする電気車
    用の交直切替開閉器。
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