JP3350449B2 - 商品陳列棚台 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として、小売店
舗の売場などの商品展示場に設置される商品陳列棚台に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の商品陳列棚台には、通路
に沿って並列される平面的な棚形式以外に、通路コーナ
ーやレジスタ付近、更には、デリバリー商品を置くのに
都合の良い出入口付近に置かれる立体陳列棚台形式のも
のがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】特に、後者の形式のも
のは、顧客に対して商品を目立たせるために、意匠的な
工夫と、多種少容量の分別陳列および多用途性とを兼ね
備える必要がある。また、最近の商品は、同一種のもの
でも、商品の大きさ、形、包装形式に多様性があり、こ
の陳列にも適応できる必要がある。

【０００４】この発明は、上述のような立体陳列棚台と
しての機能性に優れ、しかも、比較的簡単な構成で、商
品の大きさ、形、包装形式などにも適応性を発揮できる
商品陳列棚台を提供することを目的としてなされたもの
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため、請求項１で
は、図示の実施の形態でも明らかにしたように、基台１
に、前方に張り出した状態で、上下に延びる陳列壁２を
構成し、該陳列壁２は、平面視で、ほぼ台形、三角形、
四角形などの多角形の陳列壁面部２ａ、２ｂ、２ｃを有
しており、各陳列壁面部の両側には、棚板３などを支持
するための棚受具５などを係脱自在に係合する係合孔よ
りなる係合部４が上下多段に配設されていることを特徴
としている。

【０００６】さらに詳細には、下台１ａとその背部の衝
立部１ｂを有する基台１の下台１ａ上に、前方に張り出
した状態で、上下に延びる多角の陳列壁２を構成し、該
陳列壁２は、平面視で、ほぼ台形、三角形、四角形など
の多角形の陳列壁面部２ａ、２ｂ、２ｃを有しており、
各陳列壁面部の両側には、棚板３などを支持するための
棚受具５などを係脱自在に係合する係合孔よりなる係合
部４が上下多段に配設され、陳列壁２の上端部内には、
照明灯１１を設け、この照明灯１１は、下台１ａと略相
似形の透明、半透明、又は着色透明の照明カバー１２に
より覆われている。

【０００７】さらに、前記棚受具５の先端部の上面には
爪部５ａが一体に突出形成され、この爪部５ａが前記棚
板５の前縁部３ｂの背部に形成された保持空間３ｄ内に
抜差自在に挿入保持されていることを特徴としている。
また、請求項２では、前記棚板（３）の底面の左右に、
前記棚受具（５）の外側又は内側に沿って、前記棚板
（３）の左右方向のずれを防止する止板（１５）が突設
されていることを特徴としている。

【０００８】請求項３では、前記各陳列壁面部２ａ、２
ｂ、２ｃの両側に形成された係合部４には、上部に棚板
３を有する左右一対の棚受具５、５が係脱自在に設けら
れ、該左右一対の棚受具５、５は、その下部において第
１のスライドバー６により結合され、この第１のスライ
ドバー６には、前方に伸びる多数のフック７が左右に摺
動可能に係合支持されている。

【０００９】請求項４では、前記各陳列壁面部２ａ、２
ｂ、２ｃの両側に形成された係合部４には、第２のスラ
イドバー８両側の係合子８ａが、係脱自在に設けられ、
この第２のスライドバー８には、前方に伸びる多数のフ
ック７が左右に摺動可能に係合支持されている。

【００１０】従って、この商品陳列棚台は、比較的簡単
な構成で、しかも、商品の大きさ、特に、その陳列に必
要な空間を確保するため、商品高さに応じて、棚板３の
レベルを、多角の各陳列壁面部２ａ、２ｂ、２ｃ毎に個
別に上下に調節できる。また、比較的狭い間口でも、陳
列壁２を前方に張り出すことで、充分な棚空間を確保で
きる効果もある。また、仕切られた陳列壁面部毎に別商
品を陳列することで、多種少容量での、商品の分別性を
発揮できる。

【００１１】また、要すれば、棚受具５が、その左右一
対で、前面にスライド溝６ａを持った第１のスライドバ
ー６で連結され、該スライド溝６ａに、陳列壁面部の前
方に延びる多数のフック７を、摺動可能に係合支持する
構成とすることで、棚板３の上に商品を陳列すると共
に、必要なら、その下に、フック掛けの商品を、前後に
並べて陳列することができ、種々の包装形式に対しても
適応する陳列が実現できる。

【００１２】また、棚板３とともに、単独でフック掛け
の商品に適応するように、陳列壁面部の左右の係合部４
に着脱自在に係合する係合子８ａを左右の背面に有する
第２のスライドバー８を装備するとよく、第２のスライ
ドバー８にスライド溝８ｂを設けて、これに、陳列壁面
部から前方に延びる前述のフック７を、摺動可能に係合
支持させてもよい。

【００１３】このように、本発明の商品陳列棚台では、
多角の各陳列壁面部に、上記棚板３や第１のスライドバ
ー６及び第２のスライドバー８を用いて、多種多様な商
品を整理して陳列することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態を、図面を参照して、具体的に説明する。実施の形
態に係る商品陳列棚台は、基本的には、図１および図２
に示すように、基台１に、前方に張り出した状態で、上
下に延びる台形など多角の陳列壁２を構成し、陳列壁２
に対して、高さ調節可能に、多数の棚板３などを上下多
段に装着したものである。そして、陳列壁２が、平面視
で、ほぼ台形（あるいは、三角形、四角形などの多角）
の陳列壁面部２ａ、２ｂ、２ｃに仕切られている。基台
１は、その下台１ａの上に陳列壁２が置かれ、この陳列
壁２の後側に衝立部１ｂが設けられた構成であり、必要
なら、この衝立部１ｂと陳列壁２とで仕切られた空間に
は、陳列商品の照明のための電気設備（図示せず）など
を装備するとよい。

【００１５】また、各陳列壁面部の両側には、棚板３な
どを支持するための、上下多段の角形などの係合孔より
なる係合部４が、左右に並列した状態で、上下に多数、
所定ピッチで、配置されている。そして、図３および図
４に示すように、この棚板３は、例えば、陳列壁面部２
ａ、２ｂ、２ｃの左右の係合部３に着脱自在に係合する
棚受具５によって支持されている。また、棚受具５は、
その先端の上面に棚板３のズレを防止する爪部５ａが一
体に突出形成され、また、係合部４にそれぞれ着脱自在
に係合する、上下一対の鈎付きの係合部５ｂ、５ｂを備
えている。棚板３の底面の左右には、上記一対の棚受具
５の外側又は内側に沿って止板１５が突設され、棚板３
の左右方向のずれを防止している。

【００１６】尚、棚板３の両側部に左右一対の棚受具５
を一体に或いは固定して設けてもよい。

【００１７】更に、棚受具５は、その左右一対が、蟻溝
形に形成されたスライド溝６ａを持った第１のスライド
バー６で連結され、スライド溝６ａに、陳列壁面部の前
方に延びる棒状の多数のフック７が、その基部に設けた
スライド片７ａを摺動可能に係合することで、第１のス
ライドバー６に支持されている。なお、図６に示すよう
に、このフック７には、スライド片７ａから前方に延び
るアーム７ｂが設けられて、その前端に商品表示ラベル
（図示せず）などを取り付ける取付板７ｃを設けてもよ
い。

【００１８】また、図７に示すような第２のスライドバ
ー８を用いることができる。この第２のスライドバー８
は、フック掛けの商品に適応するように、陳列壁面部の
左右の係合部４にそれぞれ着脱自在に係合する上下一対
の鈎付きの係合子８ａ、８ａを左右の背面に有し、各陳
列壁面部の幅に合わせた長さである。この第２のスライ
ドバー８の全面には、その長手方向に蟻溝形に形成され
たスライド溝８ｂが設けられていて、これに、陳列壁面
部から前方に延びる前述のフック７を、多数摺動可能に
係合支持させることができる。

【００１９】また更に、上記棚板３は、例えば、化粧鋼
板などでプレス成形され、その左右に補強用のリブ３ａ
を立てると共に、正面に、折り曲げ加工によって、商品
価格表示用などの前縁部３ｂを形成している。この前縁
部３ｂの表に、商品表示ラベル（図示せず）を保持する
ための透明なプラスチック板よりなる表示板９を装着し
ている。ここでは、表示板９は、その下縁を折り曲げ
て、上述の前縁部３ｂの下縁に固着されていて、その前
縁部３ｂの表側との間に前記商品表示ラベルを挟み込む
ようにしている。

【００２０】上記棚板３の前縁部３ｂは、棚板３の前縁
を一旦上方に立ち上げ前方に水平に折り曲げた後下方に
折り曲げた形状、即ち略倒コ形断面形状をなし、その下
方折り曲げ片部の背面の棚板３本体の下方には、左右方
向に連続して保持片３ｃが一体に突設されている。この
前縁部３ｂと保持片３ｃによって囲まれた空間は、棚板
３の装着時に、上記棚受具５先端の爪部５ａが抜挿し自
在に挿入される保持空間３ｄとされている。棚板３は、
その前後の移動と上下の移動が、上記保持空間３ｄの内
壁面特に保持片３ｃの上面によって阻止されて、安定し
ている。

【００２１】また、陳列壁２の頂部に取付板１０が設け
られ、そこに照明用の環状蛍光灯などよりなる照明灯１
１が装備され、これには、基台１の下台１ａと相似形の
照明カバー（透明あるいは半透明）１２が被嵌されてい
る。なお、図中、符号１３は照明カバー１２を装着する
ための取付けブラケットであり、１４は取付けネジより
なる取付具である。

【００２２】このような実施の形態の構成では、比較的
簡単な構成で、しかも、商品の大きさ、特に、その陳列
に必要な空間を確保するため、商品高さに応じて、多角
の各輪列壁面部毎に棚板３のレベルを個別に調節でき
る。また、比較的狭い間口でも、陳列壁２を前方に張り
出すことで、充分な棚空間を確保できる効果もある。ま
た、仕切られた陳列壁面部毎に別商品を陳列すること
で、多種少容量での、商品の分別性を発揮できる。フッ
ク７を用いることで、棚板３の下に、フック掛けの商品
を、前後に並べて陳列することができ、種々の包装形式
に対しても、充分に適応する陳列が実現できる。さら
に、棚板３の前部の保持空間３ｄが棚受具５先端の爪部
５ａに抜挿し自在に挿入係合され、安全である。

【００２３】

【発明の効果】本発明は、以上詳述したようになり、基
台に、前方に張り出した状態で、上下に延びる多角の陳
列壁を構成し、該陳列壁の各陳列壁面部毎に、高さ調節
可能に、多数の棚板などを上下多段に装着したので、立
体陳列棚台としての機能性に優れ、しかも、比較的簡単
な構成で、商品の大きさ、形、包装形式などにも適応性
を発揮でき、商品の陳列密度を向上することができる。

【００２４】さらに、棚板左右の棚受具に第１のスライ
ドバーを設け、あるいは、左右に係合子を有する第２の
スライドバーを用いることにより、商品の陳列密度を一
層向上させることができる。

【００２５】また、棚板の前部に保持空間を形成すると
ともに、棚受具の先端に該保持空間に係脱自在に挿入さ
れる爪部を設けることにより、棚板が安定し安全であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す陳列棚台の概略斜視
図である。

【図２】同じく、棚板などを取り除いた状態の一部分解
斜視図である。

【図３】同じく、棚板および棚受具の組立配置を示す平
面図である。

【図４】同じく、棚板、棚受具、フックの分解斜視図で
ある。

【図５】図３の５−５線における断面図である。

【図６】同じく、フックの他の実施の態様を示す側面図
および正面図である。

【図７】同じく、第２のスライドバーを示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 基台 １ａ 下台 １ｂ 衝立部 ２ 陳列壁 ２ａ〜２ｃ 陳列壁面部 ３ 棚板 ３ａ リブ ３ｂ 前縁部 ３ｃ 保持片 ３ｄ 保持空間 ４ 係合部 ５ 棚受具 ５ａ 爪部 ５ｂ 係合部 ６ 第１のスライドバー ６ａ スライド溝 ７ フック ７ａ スライド片 ７ｂ アーム ７ｃ 取付板 ８ 第２のスライドバー ８ａ 係合子 ８ｂ スライド溝 ９ 表示板 １０ 取付板 １１ 照明灯 １２ 照明カバー １３ 取付けブラケット １４ 取付具 １５ 止板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 透浩 神奈川県横浜市栄区飯島町2073−６− 205 (72)発明者 佐々木 久利 神奈川県横浜市緑区長津田町3377−６ (72)発明者 濱岡 賢向 東京都中央区京橋１丁目18番１号 シー アイ化成株式会社内 (56)参考文献 実開 平１−155848（ＪＰ，Ｕ) 実開 平５−60357（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭62−11498（ＪＰ，Ｙ１) 登録実用新案3021240（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47F 5/00 - 8/02 A47B 77/00 - 77/18 A47B 83/00 - 88/22

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台に、前方に張り出した状態で、上下
   に延びる陳列壁を構成し、該陳列壁は、平面視で、ほぼ
   台形、三角形、四角形などの多角形の陳列壁面部を有し
   ており、各陳列壁面部の両側には、棚板を支持するため
   の棚受具などを係脱自在に係合する係合部が上下多段に
   配設されている商品陳列棚台において、 前記棚受具（５）は前記陳列壁面部の前記係合部に着脱
   自在に係合する係合部（５ｂ）を備えているとともに、
   該棚受具（５）の先端部には前記棚板のずれを防止する
   爪部（５ａ）が一体に突出形成され、この爪部（５ａ）
   が前記棚板前縁部の背部に形成された保持空間（３ｄ）
   内に抜差自在に挿入保持 されていることを特徴とする商
   品陳列棚台。
2. 【請求項２】 前記棚板（３）の底面の左右には、前記
   棚受具（５）の外側又は内側に沿って、前記棚板（３）
   の左右方向のずれを防止する止板（１５）が突設されて
   いることを特徴とする請求項１に記載の商品陳列棚台。
3. 【請求項３】 前記各陳列壁面部の両側に形成された係
   合部には、上部に棚板を有する左右一対の棚受具が係脱
   自在に設けられ、該左右一対の棚受具は、その下部にお
   いて第１のスライドバーにより結合され、この第１のス
   ライドバーには、前方に伸びるフックが摺動可能に係合
   支持されていることを特徴とする請求項１又は２に記載
   の商品陳列棚台。
4. 【請求項４】 前記各陳列壁面部の両側に形成された係
   合部には、第２のスライドバー両側の係合子が、係脱自
   在に設けられ、この第２のスライドバーには、前方に伸
   びるフックが左右に摺動可能に係合支持されていること
   を特徴とする請求項１又は２に記載の商品陳列棚台。