JP3346203B2 - フィードフォワード増幅器 - Google Patents

フィードフォワード増幅器

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JP3346203B2 JP34779296A JP34779296A JP3346203B2 JP 3346203 B2 JP3346203 B2 JP 3346203B2 JP 34779296 A JP34779296 A JP 34779296A JP 34779296 A JP34779296 A JP 34779296A JP 3346203 B2 JP3346203 B2 JP 3346203B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、衛星通信、地上
マイクロ波通信、移動体通信等に使用する線形低歪増幅
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は特開平1−198809号公報
に記載された第1の従来例のフィードフォワード増幅器
の基本構成を示す構成図である。フィードフォワード増
幅器は主に歪検出回路1と歪除去回路2から構成され
る。歪検出回路1は第一方向性結合器3により主増幅器
信号経路7と線形信号経路13とに分配され、主増幅器
信号経路7は第一可変減衰手段4、第一可変位相手段
5、主増幅器6によって構成され、線形信号経路13は
遅延回路12によって構成される。また、歪除去回路2
は、遅延回路9から構成される主増幅器出力経路10
と、第二可変減衰手段15、第二可変位相手段16、補
助増幅器17によって構成される歪注入経路18、およ
び、上記主増幅器出力経路10に歪注入経路18の信号
を注入するための第二方向性結合器11、歪検出回路1
と歪除去回路2の間に挿入される第三方向性結合器8、
第四方向性結合器14によって構成されている。19は
入力端子、20は出力端子である。
【0003】次に動作について説明する。入力端子19
に入力された信号は方向性結合器3によって主増幅器信
号経路7と線形信号経路13に分配される。主増幅器信
号経路7の信号は第一可変減衰手段4、第二可変位相手
段5を介して、主増幅器6により増幅される。線形信号
経路13の信号は主増幅器信号経路7と同じ遅延時間の
遅延回路を通過する。上記2つの信号が第三方向性結合
器8および第四方向性結合器14によって歪除去回路2
の歪注入経路18に同振幅逆位相で合成されるように第
一可変減衰手段4、第二可変位相手段5を調整する。そ
の場合、主増幅器信号経路7の信号は、線形増幅された
信号と主増幅器6の非線形歪成分の和であり、線形信号
経路13の信号は線形な信号のみであり、その2つの信
号が同振幅逆位相で合成されるため、歪注入経路18に
は、主増幅器6で発生した非線形歪成分のみが検出され
ることになる。次に、歪除去回路2においては、主増幅
器出力経路10の信号は主増幅器6で線形増幅された信
号と非線形歪成分の信号の和であり、歪注入経路18の
信号は、主増幅器6の非線形歪成分のみの信号である。
方向性結合器11より、上記2つの信号が同振幅逆位相
で合成されるように第二可変減衰手段および第二可変位
相手段を調整する。また、遅延回路9の遅延量は歪注入
経路の遅延量と一致する値に設定しておく。その場合、
主増幅器出力経路10の信号の中の非線形歪成分と歪注
入経路18の主増幅器6の非線形歪成分が出力端子20
において相殺され、結果として、主増幅器6によって線
形増幅された信号のみが出力端子から出力されることに
なる。
【0004】図12は、特開平4−233811号公報
に記載された第2の従来例のフィードフォワード増幅器
を示す構成説明図である。このフィードフォワード増幅
器は上記第1の従来例のフィードフォワード増幅器の入
力経路に第一信号源22から出力された特定周波数の第
一のパイロット信号を注入する第一注入手段21を挿入
し、歪検出回路1の主増幅器信号経路7に第二信号源2
5から出力された第二のパイロット信号を注入する第二
注入手段26を挿入し、歪除去回路2の歪注入経路18
に第一のパイロット信号のレベルを検出するための信号
検出器27とそのレベルを検出するレベル検出器36を
挿入し、出力端子に第二のパイロット信号のレベルを検
出するための信号検出器30とそのレベルを検出するレ
ベル検出器37を挿入し、出力端子20に、上記第一信
号源22の出力を可変減衰器32、可変位相器33、増
幅器34を介して出力端子20に注入するための注入手
段31を挿入し、第1の従来例の可変減衰手段、可変位
相手段として、電気的に制御可能な、第一電気的可変減
衰手段23、第一電気的可変位相手段24、第二電気的
可変減衰手段28、第二電気的可変位相手段29を用
い、さらに、上記レベル検出器37の出力に基づき、上
記電気的可変減衰手段および電気的可変位相手段を制御
する制御回路を有した構成となっている。
【0005】次に動作について説明する。第2の従来例
のフィードフォワード増幅器は、第1の従来例の構成を
全て有しているために第1の従来例と同様に出力端子2
0から、主増幅器6によって線形増幅された信号のみが
出力される。その上で信号源22から出力された特定周
波数の第一のパイロット信号は第一注入手段21により
注入された後、方向性結合器3により、主増幅器信号経
路7と線形信号経路13に分配され、それぞれの経路を
通過した後、方向性結合器8および14によって合成さ
れ、歪注入経路18において、第一のパイロット信号を
検出する信号検出器27およびそのレベル検出器36に
よって検出される。このとき、レベル検出器36の出力
レベルが最小となるように第一電気的可変減衰手段23
および第一電気的可変位相手段24を制御回路35によ
って調節する。歪注入経路18における第一のパイロッ
ト信号のレベルが最小となるということは、歪検出回路
1の主増幅器信号経路7を通過した信号と線形信号経路
13を通過した信号は同振幅逆位相の関係で合成される
ことを意味するため、結果として制御回路35による第
一電気的可変減衰手段23および第一電気的可変位相手
段24の制御により、第1の従来例で述べたように歪注
入経路18に注入される信号は主増幅器6の非線形歪成
分のみの信号になるように調整されることになる。
【0006】信号源25から出力された特定周波数の第
二のパイロット信号は第二注入手段26により主増幅器
信号経路7に注入されたのち方向性結合器8および14
により、主増幅器出力経路10と歪注入経路18に分配
され、それぞれの経路を通過した後、方向性結合器11
によって合成され、出力端子20の前に設けられた第二
のパイロット信号を検出する信号検出器30およびその
レベル検出器37によって検出される。このとき、レベ
ル検出器37の出力レベルが最小となるように第二電気
的可変減衰手段28および第二電気的可変位相手段29
を制御回路35によって調節する。出力端子20におけ
る第二のパイロット信号のレベルが最小となるというこ
とは、歪除去回路2の主増幅器出力経路10を通過した
信号と歪注入経路18を通過した信号は同振幅逆位相の
関係で合成されることを意味するため、結果として制御
回路による第二電気的可変減衰手段28および第二電気
的可変位相手段29の制御により、第1の従来例で述べ
たように出力端子20に出力される主増幅器6の非線形
歪成分は相殺され最小となり、結果として出力端子20
に出力される信号は主増幅器6によって線形増幅された
信号のみとなるように調整される。したがって、制御回
路35により、電気的可変減衰手段、電気的可変位相手
段を調整することにより、温度変化、電源電圧変化等に
よる主に主増幅器6、補助増幅器17の特性変化による
フィードフォワード増幅器の歪み特性劣化を抑えること
が可能となる。また、上記第一信号源22から出力され
た第一のパイロット信号の一部を可変減衰手段32、可
変位相手段33、増幅器34を介した後、フィードフォ
ワード増幅器出力に含まれる第一のパイロット信号と同
振幅逆位相となるように注入することによって、不要な
フィードフォワード増幅器出力に含まれる第一のパイロ
ット信号を除去することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のフィード
フォワード増幅器においては、主増幅器6と出力端子2
0の間に、通常、同軸ケーブル、マイクロストリップ線
路等で構成される遅延回路、方向性結合器、信号検出
器、注入手段等が挿入されている。それらの損失によ
り、フィードフォワード増幅器全体での効率が劣化する
という問題点がある。また、主増幅器信号経路7および
歪注入経路18には、可変減衰器、可変位相器、多段増
幅器が挿入され、構成が大きくなるという問題点があ
る。この発明は歪注入経路の補正増幅器である多段増幅
器の遅延量を小さくして、主増幅器出力経路の遅延回路
を低損失化することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のフィードフォ
ワード増幅器は、主増幅器を有する主増幅器信号経路と
遅延回路を有する線形信号経路とを備え、主増幅器の非
線形歪成分を検出する歪検出回路と、遅延回路を有する
主増幅器出力経路と補助増幅器を有する歪注入経路とを
備え、上記歪検出回路で検出した非線形歪成分を補助増
幅器で増幅した後、主増幅器の出力に再び注入すること
により、主増幅器で発生した非線形歪成分を相殺する歪
除去回路とを有するフィードフォワード増幅器におい
て、上記歪注入経路の補助増幅器を、段間のインピーダ
ンス整合を共役整合で行った多段増幅器で構成して上記
歪注入経路の遅延量を低減し、上記主増幅器出力経路の
遅延回路を短小化したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】実施の形態1. 図1(a)はこの発明の実施の形態1のフィードフォワ
ード増幅器の構成説明図である。図において、101は
導波管遅延回路であり、それ以外の部分は図11に示し
た第1の従来例と同様である。
【0010】次に動作について説明する。図1(b)は
図1(a)の導波管遅延回路101の外観図、図1
(c)は図1(b)の外観図中のA−A′面での断面
図、図1(d)は等価回路を示す図である。図1
(b)、(c)の導波管遅延回路101では、導波管内
径をW1、W2と変化させることにより、W1の場合に
は誘導性、W2の場合には容量性としており、電気的な
等価回路は図1(d)となる。図1(d)より直列のイ
ンダクタンスLと並列のキャパシタンスCの多段回路と
なるため、通常の導波管よりも大きな遅延量を得ること
ができ、必要な遅延量を得るための導波管の長さlを小
さくでき、小形な導波管遅延回路を得ることができる。
また、図1(d)より直列のインダクタンスLと並列の
キャパシタンスCの多段回路であるため、カットオフ周
波数1/(LC)1/2 のローパスフィルタとなってい
る。したがって、fc<1/(LC)1/2 <2fc(た
だし、fc:キャリア周波数)とすることにより、高調
波抑圧フィルタとしても動作する。したがって、このフ
ィードフォワード増幅器をアンテナの給電回路に適用す
る場合に、フィードフォワード増幅器とアンテナの間に
挿入する高調波抑圧フィルタを取り除くことができ、給
電回路の小形化を図れる。また、導波管遅延回路101
を歪除去回路2の主増幅器出力経路10の遅延回路とし
て用いることにより、通常用いる同軸ケーブル、マイク
ロストリップ線路等の遅延回路と比較して、損失が少な
く、さらには、フィードフォワード増幅器とアンテナ間
に高調波抑圧フィルタを設ける必要がなくなり、増幅器
とアンテナの間の損失を減らすことができ、フィードフ
ォワード増幅器としての線形性を損なうことなく、高効
率化を図ることができる。ここでは、方形の導波管につ
いて述べたが、円形の導波管を用いても同様の効果が得
られる。
【0011】実施の形態2. 図2(a)はこの発明の実施の形態2のフィードフォワ
ード増幅器の構成説明図である。図において、102は
90゜位相差で2分配する分配器と、上記分配器の2つ
の分配出力の振幅を増幅する可変利得増幅器と、上記可
変利得増幅器出力を合成する合成器によって構成される
可変位相増幅器と可変利得増幅器を備えた可変位相・可
変利得増幅器である。なお、歪注入経路18の構成以外
は図11と同様である。図2(b)に上記可変位相・可
変利得増幅器102の構成例を示す。90゜位相差で2
分配する分配器203と、上記分配器203の2つの分
配出力の振幅を増幅する第一可変利得増幅器204と第
二可変利得増幅器205と上記第一可変利得増幅器20
4と第二可変利得増幅器205の出力を合成する合成器
206で構成される前段可変位相増幅器209、2段目
の可変利得増幅器207、そして、その後段の多段増幅
器208によって構成されている。201は入力端子、
202は出力端子である。
【0012】次に動作について説明する。入力端子20
1に入力された信号は分配器203により90゜の位相
差で2分配され、それぞれ、第一可変利得増幅器20
4、第二可変利得増幅器205によって増幅されたのち
合成器206によって合成される。第一可変利得増幅器
204、第二可変利得増幅器205、合成器206の出
力ベクトルをそれぞれPA、PB、PCとすると、その
関係は図3のようになる。したがって、第一可変利得増
幅器204、第二可変利得増幅器205の利得を変化す
ることにより、合成した信号の位相Θを最大で90゜の
範囲で変化することができる。また、2段目に可変利得
増幅器207を設け、その後段に、多段増幅器208を
設けることにより、全体として可変位相・可変利得増幅
器102を構成することができる。
【0013】上記の様に可変位相・可変利得増幅器10
2のみで歪注入経路18を実現することによって、従
来、可変減衰手段、可変位相手段で生じていた損失を補
償するためにも必要であった歪注入経路18の増幅器の
総段数を減らすことができ、構成を簡単にすることがで
きる。さらに、歪注入経路18の増幅器の総段数が減る
ことにより、歪注入経路18全体での遅延量を小さくで
き、したがって、主増幅器6と出力端子20の間に挿入
されている主増幅器出力経路10の遅延回路9の長さを
短くできる。このことにより、主増幅器6と出力端子2
0の間の損失を少なくできるため、フィードフォワード
増幅器の高効率化を図ることができる。
【0014】なお、可変位相・可変利得増幅器102に
おいて、可変位相増幅器209および可変利得増幅器2
07については可変位相・可変利得増幅器102の中の
何段目の増幅器として構成されていても同様な効果が得
られる。
【0015】実施の形態3. 図4はこの発明の実施の形態3のフィードフォワード増
幅器の構成説明図である。図において、102は90゜
位相差で2分配する分配器と、上記分配器の2つの分配
出力の振幅を増幅する可変利得増幅器と、上記可変利得
増幅器出力を合成する合成器によって構成される可変位
相増幅器と可変利得増幅器を備えた可変位相・可変利得
増幅器である。なお、主増幅器信号経路7の構成以外は
図11と同様である。また、可変位相・可変利得増幅器
102の構成例は上記図2(b)である。
【0016】次に動作について説明する。実施の形態2
において記した様に、図2(b)に示した可変位相・可
変利得増幅器102では位相と利得を変化させることが
できる。この様な可変位相・可変利得増幅器102のみ
で主増幅器信号経路7を実現することによって、従来、
可変減衰手段、可変位相手段で生じていた損失を補償す
るためにも必要であった主増幅器信号経路7の増幅器の
総段数を減らすことができ、構成を簡単にすることがで
きる。さらに、主増幅器信号経路7の増幅器の総段数が
減ることにより、主増幅器信号経路7での遅延量を小さ
くでき、線形信号経路13の遅延回路12の長さを短く
構成することができ、フィードフォワード増幅器の小型
化を実現することができる。
【0017】なお、可変位相・可変利得増幅器102に
おいて、可変位相増幅器209および可変利得増幅器2
07については可変位相・可変利得増幅器102の中の
何段目の増幅器として構成されていても同様な効果が得
られる。
【0018】実施の形態4. 図5(a)はこの発明の実施の形態4のフィードフォワ
ード増幅器の構成説明図である。この実施の形態4で
は、歪注入経路18の補助増幅器として段間インピーダ
ンス整合を共役整合で行った多段増幅器103を用いて
いる。なお、歪注入経路18の構成以外は図11と同様
である。
【0019】図5(b)は上記段間インピーダンス整合
を共役整合で行った多段増幅器103の構成説明図であ
り、トランジスタ211、および、入力整合回路21
2、共役整合を行う段間整合回路213、出力整合回路
214によって構成される。また、210は入力端子、
215は出力端子である。
【0020】フィードフォワード増幅器においては、高
出力が要求されるため、多段増幅器を構成する場合に一
般的には内部整合FETが使用され、その場合、シング
ルエンド増幅器の多段接続構成となる。図6にシングル
エンド増幅器216を多段接続した場合の多段増幅器の
構成図を示す。図6において、トランジスタ211、入
力整合回路212、出力整合回路214によって構成さ
れるシングルエンド増幅器216の多段構成となってい
る。また、210は入力端子、215は出力端子であ
る。図5(b)の段間インピーダンス整合を共役整合で
行った多段増幅器103と図6のシングルエンド増幅器
216を多段接続した場合の多段増幅器を比較すると、
段間のインピーダンス変換は、図5(b)の段間インピ
ーダンス整合を共役整合で行った多段増幅器103では
トランジスタ211の片側に設けられ、図6のシングル
エンド増幅器216ではトランジスタ211の両側に設
けられるため、段間のインピーダンス変換の回数は、段
間インピーダンス整合を共役整合で行った多段増幅器1
03ではシングルエンド増幅器216を多段接続した場
合の多段増幅器の半分で済み、したがって、段間整合回
路213の数も半分で済むため、同じ段数の多段増幅器
を構成した場合、段間インピーダンス整合を共役整合で
行った多段増幅器103の方が遅延量は小さくなる。し
たがって、主増幅器出力経路10に挿入される遅延回路
9の長さを短くし、損失を小さくすることができるた
め、フィードフォワード増幅器の効率を高くすることが
できる。
【0021】実施の形態5. 図7はこの発明の実施の形態5のCDMA( Code Divi
sion Multiple Access:符号分割多元接続方式)変調波
用フィードフォワード増幅器の構成説明図である。この
実施の形態5では図12に比べ、第一信号源22に代え
て第一のパイロット信号の信号源としてCDMA変調波
の自チャンネル内の周波数の信号源104もしくは特に
キャリア周波数の信号源104を用い、出力端子20に
パイロット信号を同振幅逆位相で注入するための注入手
段31並びに可変減衰手段32、可変位相手段33、お
よび増幅器34を用いない構成である。
【0022】次に動作について説明する。上記CDMA
変調波用フィードフォワード増幅器においては、歪検出
回路1、歪除去回路2、および、線形出力を得るための
制御手段については第2の従来例のフィードフォワード
増幅器と同じであり、第2の従来例のフィードフォワー
ド増幅器同様、温度変化や電源電圧変化によらず主増幅
器6で線形増幅された信号のみが出力端子より出力され
る。
【0023】第一のパイロット信号の周波数としてCD
MA変調波の自チャンネル内の周波数を、さらには特に
キャリア周波数を選択する場合について説明する。
【0024】まず、第一のパイロット信号としてCDM
A変調波の自チャンネル内の周波数の信号を用いた場合
について説明する。図8(a)にCDMA変調波信号に
CDMA変調波の自チャンネル内の周波数の第一のパイ
ロット信号を重畳した場合のRF信号スペクトルを示
す。図中、斜線部分が通信情報の含まれた所望信号のス
ペクトル、太線のスペクトルがパイロット信号のスペク
トルである。この信号が送信および受信され、周波数変
換された後の周波数スペクトルを図8(b)に、さら
に、逆拡散された後の周波数スペクトルを図8(c)に
示す。スペクトル拡散技術の特長により、逆拡散するこ
とにより、所望信号は情報信号周波数帯域に変換される
が、第一のパイロット信号、その他の多重化された信号
および雑音は、逆拡散しても情報信号周波数帯域には変
換されない。したがって、第一のパイロット信号は受信
信号に影響を与えないこととなる。
【0025】次に特に、第一のパイロット信号として、
キャリア周波数の信号を用いた場合について説明する。
図9(a)にCDMA変調波信号にキャリア周波数の第
一のパイロット信号を重畳した場合のRF信号スペクト
ルを示す。図中、斜線部分が通信情報の含まれた所望信
号のスペクトル、太線のスペクトルが第一のパイロット
信号のスペクトルである。この信号が送信および受信さ
れ、周波数変換された後の周波数スペクトルを図9
(b)に、さらに、逆拡散された後の周波数スペクトル
を図9(c)に示す。周波数変換の局部発信器の周波数
はキャリア周波数であり、パイロット信号の周波数と一
致しているため、周波数変換により第一のパイロット信
号は変換されず、第一のパイロット信号を完全に除去す
ることができる。したがって、第一のパイロット信号は
受信信号に全く影響を与えないことになる。
【0026】したがって、上記実施の形態5のCDMA
変調波用フィードフォワード増幅器によれば、フィード
フォワード増幅器の出力端子20から第一のパイロット
信号が出力されたとしても、通信にはほとんど影響を与
えることはない。また、第一のパイロット信号は自チャ
ンネル内の周波数の信号であるため他の通信を妨害する
こともない。そのため、第2の従来例で用いるような、
出力端子にパイロット信号を同振幅逆位相で注入するた
めの注入手段31および可変減衰手段32、可変位相手
段33、増幅器34を必要とせず、フィードフォワード
増幅器の構成を小形にすることができる。また同時に、
出力端子20に注入手段31を挿入する必要がないた
め、注入手段31による損失の分だけ、主増幅器6と出
力端子20の間の損失を減らすことができ、フィードフ
ォワード増幅器の効率を高めることができる。
【0027】実施の形態6. 図10はこの発明の実施の形態6のCDMA変調波用フ
ィードフォワード増幅器の構成説明図である。この実施
の形態6では図12に比べ、第二のパイロット信号の信
号源である第二信号源25に代えて第一のパイロット信
号とは異なりかつCDMA変調波の自チャンネル内の周
波数の信号源104もしくは第一のパイロット信号がキ
ャリア周波数でない場合には特にキャリア周波数の信号
源104を用いる構成である。
【0028】次に動作について説明する。上記実施の形
態5において記したように、CDMA変調波の自チャン
ネル内の周波数のパイロット信号が出力端子20から出
力されたとしても、スペクトル拡散方式の特長により通
信にはほとんど影響を与えない。また、特にキャリア周
波数のパイロット信号を用いた場合には、送信および受
信後にキャリア周波数と同じ周波数の局部発信器の信号
により周波数変換されるため、パイロット信号は周波数
変換されず完全に除去され、通信に影響を全く与えな
い。
【0029】したがって、上記実施の形態6のCDMA
変調波用フィードフォワード増幅器によれば、第二のパ
イロット信号による通信への影響を抑えることができ
る。また、第二のパイロット信号として自チャンネル内
の周波数の信号もしくはキャリア周波数の信号を用いて
いるため、パイロット信号による他の通信への影響を無
くすことができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1のフィードフォワード増幅器に
よれば、歪注入経路の補助増幅器を、段間のインピーダ
ンス整合を共役整合で行った多段増幅器で構成したの
で、シングルエンド増幅器での構成に比べ、段間のイン
ピーダンス変換の回数を低減でき、補助増幅器の遅延量
を少なくできるため、主増幅器出力経路の遅延回路も短
小化できて低損失化され、フィードフォワード増幅器の
高効率化を図れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のフィードフォワー
ド増幅器の構成説明図である。
【図2】 この発明の実施の形態2のフィードフォワー
ド増幅器の構成説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2のフィードフォワー
ド増幅器の可変位相・可変利得増幅器における出力ベク
トルの説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態3のフィードフォワー
ド増幅器の構成説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態4のフィードフォワー
ド増幅器の構成説明図である。
【図6】 シングルエンド増幅器の多段接続により構成
される多段増幅器の構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態5のCDMA変調波用
フィードフォワード増幅器の構成説明図である。
【図8】 CDMA変調波信号にCDMA変調波の自チ
ャンネル内の周波数のパイロット信号を重畳した場合の
周波数スペクトルの説明図である。
【図9】 CDMA変調波信号にキャリア周波数のパイ
ロット信号を重畳した場合の周波数スペクトルの説明図
である。
【図10】 この発明の実施の形態6のCDMA変調波
用フィードフォワード増幅器の構成説明図である。
【図11】 第1の従来例のフィードフォワード増幅器
の基本構成を示す構成図である。
【図12】 第2の従来例のフィードフォワード増幅器
を示す構成説明図である。
【符号の説明】
1 歪検出回路、2 歪除去回路、3 第一方向性結合
器、4 第一可変減衰手段、5 第一可変位相手段、6
主増幅器、7 主増幅器信号経路、8 第三方向性結
合器、9 遅延回路、10 主増幅器出力経路、11
第二方向性結合器、12 遅延回路、13 線形信号経
路、14 第四方向性結合器、15 第二可変減衰手
段、16 第二可変位相手段、17 補助増幅器、18
歪注入経路、19 入力端子、20 出力端子、21
第一注入手段、22 第一信号源、23 第一電気的
可変減衰手段、24 第一電気的可変位相手段、25
第二信号源、26 第二注入手段、27 信号検出器、
28 第二電気的可変減衰手段、29 第二電気的可変
位相手段、30 信号検出器、31 注入手段、32
可変減衰器、33 可変位相器、34 増幅器、35
制御回路、36、37 レベル検出器、101 導波管
遅延回路、102 可変位相・可変利得増幅器、103
段間インピーダンス整合を共役整合で行った多段増幅
器、104 信号源、201 入力端子、202 出力
端子、203 分配器、204 第一可変利得増幅器、
205 第二可変利得増幅器、206 合成器、207
可変利得増幅器、208 多段増幅器、209 可変
位相増幅器、210 入力端子、211 トランジス
タ、212 入力整合回路、213 段間整合回路、2
14 出力整合回路、215 出力端子、216 シン
グルエンド増幅器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 直 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−42324(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 1/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主増幅器を有する主増幅器信号経路と遅
    延回路を有する線形信号経路とを備え、主増幅器の非線
    形歪成分を検出する歪検出回路と、遅延回路を有する主
    増幅器出力経路と補助増幅器を有する歪注入経路とを備
    え、上記歪検出回路で検出した非線形歪成分を補助増幅
    器で増幅した後、主増幅器の出力に再び注入することに
    より、主増幅器で発生した非線形歪成分を相殺する歪除
    去回路とを有するフィードフォワード増幅器において、
    上記歪注入経路の補助増幅器を、段間のインピーダンス
    整合を共役整合で行った多段増幅器で構成して上記歪注
    入経路の遅延量を低減し、上記主増幅器出力経路の遅延
    回路を短小化したことを特徴とするフィードフォワード
    増幅器。
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