JP3344873B2 - 学習型認識判断装置 - Google Patents

学習型認識判断装置

Info

Publication number
JP3344873B2
JP3344873B2 JP15374295A JP15374295A JP3344873B2 JP 3344873 B2 JP3344873 B2 JP 3344873B2 JP 15374295 A JP15374295 A JP 15374295A JP 15374295 A JP15374295 A JP 15374295A JP 3344873 B2 JP3344873 B2 JP 3344873B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
input
output
group
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15374295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH096744A (ja
Inventor
敏行 香田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP15374295A priority Critical patent/JP3344873B2/ja
Priority to US08/668,588 priority patent/US5966701A/en
Priority to DE69606468T priority patent/DE69606468T2/de
Priority to EP96304575A priority patent/EP0750263B1/en
Publication of JPH096744A publication Critical patent/JPH096744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3344873B2 publication Critical patent/JP3344873B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Analysis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力されたパターンデ
ータの学習および認識を行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の、入力されたパターンデータに対
して、まず大分類を行って入力データが属するカテゴリ
群を選択し、次に選択されたカテゴリ群において、細分
類を行なうことによって入力データの認識を行なう学習
型認識判断装置の例としては、たとえば、電子情報通信
学会論文誌D−II Vol.J75-D-II No.3 pp545-553「大規
模ニューラルネット“CombNET−II”」に示され
ている。
【0003】図10はこの従来の学習型認識判断装置の
構成図を示すものであり、101は大分類部で、入力パ
ターン信号を各カテゴリ群に大分類する。102はそれ
ぞれ細分類部で、入力パターン信号を各カテゴリ群内で
細分類する。103は群選択部で、大分類部101の出
力値(以下、適合度と呼ぶ。)から複数個のカテゴリ群
を選択する。104は細分類部入力信号選択部で、群選
択部103で得られる群選択情報に基づいて入力パター
ン信号を入力する細分類部102を選択する。105は
識別部で、群選択部103で選択されたカテゴリ群の適
合度と細分類部102の出力値から入力パターン信号の
識別を行なう。
【0004】大分類部101において、入力部106は
入力パターン信号を入力するもので、多入力−出力信号
処理部107は、入力パターン信号に対する各カテゴリ
群の適合度を計算する。
【0005】細分類部102において、入力部108は
細分類部入力信号選択部104から出力される入力パタ
ーン信号を入力するもので、多入力−出力信号処理部1
09は、それに接続されている下層の入力部108、ま
たは多入力−出力信号処理部109の出力と、その連結
の度合である重み係数とを各々掛け合わせて総和したも
のをしきい値処理して出力する。ここでは、これら複数
個の多入力−出力信号処理部109は層構造を持ち、各
層内相互の結合がなく、上位層にのみ信号が伝搬するよ
うにネットワーク接続することによって、入力パターン
信号に対するカテゴリ群内の各カテゴリに類似する度合
が求められる。110は最大値選択部で、最上位層の複
数個の多入力−出力信号処理部109の出力の中から最
大値を選択する。
【0006】識別部105において、111は類似度計
算部で、群選択部103で選択されたカテゴリ群の適合
度と、そのカテゴリ群に対応する細分類部102の出力
値から各カテゴリの類似度を計算する。112はカテゴ
リ識別部で、類似度計算部111から得られた各カテゴ
リの類似度の最大値を求めることによって、入力パター
ン信号の識別を行なう。
【0007】以上のように構成された従来の学習型認識
判断装置について、以下その動作を説明する。認識対象
物のn個の特徴データからなる入力パターン信号X X=(x1 ,x2 ,…,xn ) (1) は、まず、大分類部101の入力部106に入力され
る。入力部106はパターンデータの特徴データ数に等
しくn個用意されており、各特徴データxi はそれぞれ
対応する入力部106に入力される。大分類部101の
各多入力−出力信号処理部107は、それに接続されて
いる入力部101の入力xj とその連結の度合である重
み係数vij(1≦i≦mr ;mr はカテゴリ群の数、1
≦j≦n)とを乗算したものの総和を計算した後、これ
を入力パターン信号X、および各多入力−出力信号処理
部107の重み係数ベクトルVii =(vi1,vi2,…,vin) (2) のノルム|X|、|Vi |の積で割り算したものを出力
する。
【0008】つまり、重み係数ベクトルVi をもつ多入
力−出力信号処理部107の出力値sim (X,Vi
は、 sim (X,Vi )=(X・Vi )/(|X|、|Vi |) (3) 但し、X・Vi =Σj (xj ・vij) |X| =(Σxj 20.5 |Vi |=(Σvij 20.5 と表わすことができる。
【0009】なお、重み係数ベクトルVi については、
類似した入力パターン信号に対して決まった多入力−出
力信号処理部107が最大出力を発生するように、あら
かじめ設定しておく。
【0010】これらの重み係数ベクトルVi は、従来例
によると、以下のような手法で設計される。まず第1過
程では、重み係数ベクトル設計用の入力パターン信号X
を入力する毎に、最もsim (X,Vi )の大きいVc
求め(このとき、XはVc に最適整合するという。)、
c をXに近づける。また、1つの重み係数ベクトルに
最適整合する入力パターン信号がある一定数以上になっ
た時には、その重み係数ベクトルが担当する領域を2つ
に分割する。
【0011】第2過程では、重み係数ベクトル設計用の
全入力パターン信号に対して、最適整合するVi を求
め、それが前回と変化したかどうかを調べる。そして、
変更があれば、そのVi を修正する。このとき、第1過
程と同様に、重み係数ベクトルの分裂も行なう。これを
重み係数ベクトルの修正、分裂がなくなるまで繰り返
す。
【0012】このようにして、重み係数ベクトルの設計
を行なうことによって、入力パターン信号は複数のカテ
ゴリ群に大分類される。そして、各多入力−出力信号処
理部107の出力値は、入力パターン信号Xに対する各
カテゴリ群の適合度として群選択部103に出力され
る。
【0013】群選択部103では、大分類部101で得
られた適合度の大きい順に任意個のカテゴリ群を選び、
どのカテゴリ群が選択されたかを示す群選択情報とそれ
に対応する適合度を出力する。
【0014】群選択部103から得られる群選択情報に
基づいて、細分類入力信号選択部104は、入力パター
ン信号を入力する細分類部102を選択し、入力パター
ン信号をこれらの細分類部102へ出力する。
【0015】群選択部103で選択されたカテゴリ群に
対応する各々の細分類部102(すなわち、細分類入力
信号選択部104から入力パターン信号を入力された細
分類部102)では、まず、入力部108に、入力パタ
ーン信号Xが入力される。入力部108は、パターン信
号の特徴データ数に等しくN個用意されており、各特徴
データxi はそれぞれ対応する入力部108に入力され
る。細分類部102の各多入力−出力信号処理部109
はそれに接続されている下層の入力部108、または多
入力−出力信号処理部109の出力とその連結の度合で
ある重み係数とを掛け合わせたものの総和をしきい値関
数で変換した後、その値を上層へ出力する。ここで、各
細分類部102の最上位層の多入力−出力信号処理部1
09は、各カテゴリ群に含まれるパターンデータのカテ
ゴリ数と同じ個数に設定され、最上位層の各多入力−出
力信号処理部109は、これらの各カテゴリに対応して
いる。最大値選択部110は最上位層の各多入力−出力
信号処理部109の出力値の中で最大のものを選び、こ
の多入力−出力信号処理部109に対応するカテゴリ
と、その最大出力値を出力する。
【0016】なお、各多入力−出力信号処理部109の
重み係数は、カテゴリ群内の各カテゴリをもつ入力パタ
ーン信号に対して、その各カテゴリに対応する最上位層
の多入力−出力信号処理部109が最大出力を発生する
ように、あらかじめ学習されている。
【0017】具体的には、このような重み係数の学習方
法は、誤差逆伝搬法と呼ばれる学習アルゴリズムによっ
て行われる。誤差逆伝搬法については、たとえばD. E.
Rumelhart, G. E.Hinton and R. J. Williams による
“Learning Representationsby Back-Propagating Erro
rs, ”Nature, vol.323, pp.533-536, Oct. 9, 1986に
示されている。
【0018】以下、誤差逆伝搬法の概略について説明す
る。まず、重み係数学習用のパターン信号Xが細分類部
102の入力部108に入力される。多入力−出力信号
処理部109は、すでに説明したように、各々それに接
続されている下層の入力部108、または多入力−出力
信号処理部109の出力とその連結の度合である重み係
数とを掛け合わせたものの総和をしきい値関数で変換し
た後、その値を上層へ出力する。ここで、全ての最上位
層の多入力−出力信号処理部109の出力信号ok と望
ましい出力信号tk (これを教師信号と呼ぶ)との誤差
Eは下記の第4式のように求められる。
【0019】 E=0.5Σp Σk (tk −ok2 (4) 但し、Σp は教師信号のパターン数に関する総和であ
る。学習の目的は、誤差Eを最小にする重み係数の値を
決定することであり、各多入力−出力信号処理部間10
9の重み係数の変更量Δwijは下記の第5式に基づいて
計算される。
【0020】 Δwij=−ε∂E/∂wij (5) 但し、εは学習レートと呼ばれる正の定数である。この
第5式に基づいた重み係数の更新を、学習用のパターン
信号が入力されるたびに繰り返すことにより、誤差Eを
小さくすることができる。誤差Eが十分小さくなると、
出力信号が望ましい値に十分近くなったものとして、学
習を終了する。
【0021】このような重み係数の学習方法によって、
カテゴリ群内の各カテゴリをもつ入力パターン信号に対
し、その各カテゴリに対応する最上位層の多入力−出力
信号処理部109が最大出力を発生するようにすること
ができる。したがって、最上位層の複数個の多入力−出
力信号処理部109の中で、最大出力を発生するものを
最大値選択部110で選ぶことにより、各カテゴリ群内
において、すなわち、各細分類部102において入力パ
ターン信号のカテゴリを認識することができる。
【0022】識別部105では、まず、類似度計算部1
11において、群選択部103で選択されたカテゴリ群
の適合度と、そのカテゴリ群に対応する細分類部102
の出力値から下記の第6式を用いて細分類部102で得
られた各カテゴリの類似度を計算し、これらの類似度を
カテゴリ識別部112に出力する。
【0023】 (類似度)=(適合度)a (出力値)b (6) 但し、a,bは実定数とする。最後に、カテゴリ識別部
112は、類似度計算部111から得られる各カテゴリ
の類似度を比較し、それらの中で最大となる類似度に対
応するカテゴリを識別結果として出力する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
では、各細分類部の学習は、群参照用パターンと学習す
べき入力パターンの距離すなわち群帰属度を考慮せず、
単一の細分類部でまったく独立に行われるので、カテゴ
リ群間の境界に位置する入力パターンに対する認識精度
が劣化するだけでなく、学習時に類似度算出部のすべて
の層の重み係数を変更する必要があり学習に時間がかか
る。
【0025】また、未学習パターンを誤認識した時に再
度そのパターンを学習する際(追加学習)、大分類部で
群帰属度が最大と判断された細分類部にそのパターンの
カテゴリが属しているとは限らず、どの細分類部を学習
すべきかの判断ができないので、追加学習ができないと
いう課題を有していた。
【0026】本発明はカテゴリ群の境界に位置するパタ
ーンの認識率の向上、ならびに学習が高速かつ効率的に
追加学習が行える学習型認識判断装置を提供することを
目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明の学
習型認識判断装置は、類似パターンの集合から成るカテ
ゴリ群を代表する複数個の群参照用パターン信号が記憶
されている群辞書と、前記の群参照用パターン信号を用
いて入力パターン信号が各カテゴリ群に属する度合であ
る群帰属度を計算するファジィ大分類部と、前記の入力
パターン信号がカテゴリ群内に含まれる各カテゴリに類
似する度合である群内類似度を計算する類似度算出部と
後述する第2の群選択部の出力に応じて後述する類似度
算出部の学習回数を変更する学習強度制御部とからなる
複数個の細分類部と、対応する細分類部の学習回数を変
更する前記の群帰属度から少なくとも1つのカテゴリ群
を選択する第1の群選択部と、前記の細分類部で得られ
た群内類似度を前記選択された群帰属度により重み付け
する識別信号荷重部と、識別信号荷重部の出力から入力
パターン信号の識別を行なうカテゴリ識別部と、前記の
細分類部の学習に必要な学習パターンの教師信号を発生
する第1の教師信号発生部と、各細分類部に属するカテ
ゴリ情報を記憶したカテゴリ情報記憶部と、カテゴリ情
報により入力パターンのカテゴリが存在する細分類部の
中で群帰属度の大きい方から少なくとも1つの群帰属度
を選択する第2の群選択部と、前記の識別結果と第1の
教師信号発生部から出力される入力パターンのカテゴリ
との比較結果に応じて前記細分類部の学習を制御する学
習制御部とを備えた学習型認識判断装置において、前記
類似度算出部は、複数の階層からなり、最下層を複数の
第3の単位認識ユニット、最下層の前層を複数の第2の
単位認識ユニット、それ以外の層を複数の第1の単位認
識ユニットにより構成し、第1の単位認識ユニットは、
信号入力部と、入力信号の出力に応じて量子化を行なう
量子化器と、前記入力信号の量子化結果から量子化区間
に隣接する量子化区間を選択する隣接区間選択部と、前
記入力信号の属する量子化区間ならびに、量子化区間に
隣接する量子化区間に対する荷重値を記憶する荷重テー
ブルと、単一又は複数の経路入力端子を有する経路入力
部と、単一又は複数の経路出力端子を有する経路出力部
と、量子化結果に応じて経路にかける荷重の設定位置を
変えることで前記経路入力部の経路入力端子と前記経路
出力部の経路出力端子との連結強度を変化させる経路荷
重部とを有し、第2の単位認識ユニットは、信号入力部
と、前記入力信号の出力に応じて量子化を行う量子化器
と、単一又は複数の経路入力端子を有する経路入力部
と、単一又は複数の経路出力端子を有する経路出力部
と、経路入力部の経路入力端子に伝達された値をnビッ
トシフトする伝達量変更部と、伝達量変更部の出力に応
じて経路入力端子と前記量子化器の出力値が指し示す経
路出力部の経路出力端子との連結強度を増加する学習器
とを有し、第3の単位認識ユニットは、複数の経路入力
端子からの入力信号を加算する加算器と、加算器の出力
信号をしきい値処理するしきい値処理部とを有すること
を特徴とする。
【0028】
【0029】本発明の第2の発明の学習型認識判断装置
は、第1の発明において、カテゴリ識別部で識別された
認識結果を表示部に出力する認識結果表示部と、この認
識結果が間違っている場合に正解の認識結果を入力する
正解入力部と、この入力された正解の認識結果を入力デ
ータに対応するカテゴリ番号である教師信号に変換する
第2の教師信号発生部と第1の教師信号発生部の出力と
第2の教師信号発生部の出力のどちらか1つを選択する
教師信号選択部とを備えたことを特徴とする。
【0030】
【作用】本発明の第1の発明は、まず、入力パターン信
号をファジィ大分類部に入力する。ファジィ大分類部
は、群辞書に記憶されている全ての群参照用パターン信
号を読み出して、入力パターン信号が各カテゴリ群に属
する度合である群帰属度を求める。これらの群帰属度を
用いて、第1の群選択部は少なくとも1つのカテゴリ群
を選択し、識別信号荷重部に出力する。
【0031】各細分類部は、類似度算出部により入力パ
ターン信号が各カテゴリ群内に含まれる各カテゴリに類
似する度合である群内類似度ベクトルを計算し、識別信
号荷重部に出力する。
【0032】識別信号荷重部では、まず、前記第1の群
選択部で選択されたカテゴリ群の帰属度により、対応す
る細分類部から得られる群内類似度ベクトルを重み付け
し、これをカテゴリ識別部に出力する。
【0033】カテゴリ識別部では、重み付けされた群内
類似度ベクトルから入力パターンの識別を行い識別結果
を学習制御部に出力する。学習制御部は、第1の教師信
号発生部から出力される入力パターンのカテゴリ番号
(教師信号)と前記の識別結果を比較し、比較結果が等
しい場合は、各細分類部の荷重更新を行わずに次の入力
パターンの学習を行い、比較結果が異なる場合には、各
細分類部の荷重値が更新されるように制御する。
【0034】荷重値が変更される場合、第2の群選択部
によりカテゴリ情報記憶部に記憶されたカテゴリ情報に
より入力パターンのカテゴリが存在する細分類部の中で
群帰属度の大きい方から少なくとも1つの群帰属度が選
択され荷重値変更量制御部に出力される。
【0035】
【0036】また、類似度算出部を構成する各階層の単
位認識ユニットの信号入力部に入力パターン信号の各種
一連の特徴データを入力すると、学習モードでは、各階
層の単位認識ユニットは、量子化器の出力に応じてネッ
トワークのより下層より位置する単位認識ユニットとの
結合経路を切り換え、最下層までの選択経路を決定する
ことにより最下層の第3の単位認識ユニットの出力を算
出し、最下層の前層の第2の単位認識ユニットの経路入
力端子に入力された値を、伝達量変更部で変更した値に
応じて、経路入力端子と量子化器の出力値が指し示す経
路出力端子との連結強度を学習器によって増加させるだ
けで学習が行えるので、全ての層の荷重値を変更する必
要がなく、高速学習が可能である。
【0037】
【0038】学習強度制御部は、選択された群帰属度に
応じて対応する類似度算出部の学習強度を変更するの
で、入力パターンのカテゴリ群に対する帰属度を用いな
がら各細分類部が協調して学習されるので、カテゴリ群
の境界に位置するパターンが精度よく学習でき認識率が
向上する。
【0039】本発明の第の発明は、未学習パターンが
入力されると、上記と同様にして、入力パターンの識別
結果がカテゴリ識別部から出力され、認識結果表示部に
表示される。教師信号とその識別結果が異なるとき、正
解入力部から正解が入力されると、第2の教師信号発生
部は入力パターンのカテゴリ番号を教師信号として類似
度算出部に出力し、第1の発明と同様にして、第2の群
選択部で選択された細分類部の荷重値を更新するので、
未学習パターンの追加学習が可能になる。
【0040】また、上記のように追加学習パターンに関
連ある細分類部のみ、重み係数が更新されるので、追加
学習が認識判断装置全体に影響を与えにくく、学習済み
データの認識性能に影響がでにくい追加学習が可能にな
る。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。一般に学習型認識判断装置に入力されるパ
ターンデータとしては、音声などの時系列パターン、文
字・画像などの空間パターン等があるが、本発明におい
ては、いずれのパターンデータでも構わないものとす
る。
【0042】図1は本発明の第1の実施例を示す。1は
群辞書で、入力パターン信号の類似パターンの集合から
成るカテゴリ群を代表する群参照用パターン信号が複数
個記憶されている。
【0043】2はファジィ大分類部で、群辞書1に記憶
されている群参照用パターン信号を用いて入力パターン
信号が各カテゴリ群に属する度合である群帰属度を計算
する。
【0044】3はそれぞれ細分類部で、入力パターン信
号がカテゴリ群内に含まれる各カテゴリに類似する度合
である群内類似度を計算する類似度算出部4と、後述す
る第2の群選択部の出力に応じて類似度算出部4の荷重
値変更量を制御する荷重値変更量制御部5からなる。
【0045】6は第1の群選択部で、群帰属度から複数
個のカテゴリ群を選択する。7は第2の群選択部で、後
述するカテゴリ情報記憶部12に記憶されているカテゴ
リ情報により入力パターン信号のカテゴリが存在する細
分類部3の中で群帰属度の大きい方から少なくとも1つ
の群帰属度を選択する。
【0046】8は識別信号荷重部で、細分類部3で得ら
れた群内類似度を第1の群選択部6で選択されたカテゴ
リ群の群帰属度により重み付けする。識別信号荷重部8
において、9は乗算器で、第1の群選択部6で選択され
たカテゴリ群の群帰属度と前記帰属度に対応する細分類
部3から得られる群内類似度を乗算する。
【0047】10はカテゴリ識別部で、乗算結果をカテ
ゴリ毎に加算し、総和(カテゴリ類似度)を計算した
後、カテゴリ類似度の中から最大値を求めることによっ
て、入力パターン信号のカテゴリの識別を行なう。
【0048】11は第1の教師信号発生部で、各細分類
部3の荷重更新時(学習時)に必要な教師信号を発生す
る。12はカテゴリ情報記憶部で、各細分類部3に属す
るカテゴリ情報を記憶してある。
【0049】13は学習制御部で、カテゴリ識別部10
での識別結果と第1の教師信号発生部11から出力され
る入力パターンのカテゴリとの比較結果に応じて、荷重
変更量制御部5における荷重値変更の有無を制御する。
【0050】図2は、ファジィ大分類部2の具体例を示
す。21は入力部で、入力パターン信号を入力する。2
2は距離計算部で、群辞書1の全ての群参照用パターン
信号と入力パターン信号との距離を計算する。23は割
算器で、距離計算部22の出力の逆数を計算する。24
は加算器で、各々の割算器23の出力の総和を求める。
25は乗算器で、加算器24の出力と距離計算部22の
出力を乗算する。26は割算器で、乗算器25の出力の
逆数を計算する。
【0051】図3は類似度算出部4に用いる第1の単位
認識ユニットの具体例を示す。31は信号入力部で、信
号入力端子31aを介して入力した認識判断の対象とな
る特徴データを量子化器32に入力する。量子化器32
は入力された特徴データを量子化し、量子化したレベル
を示す値を経路荷重部33cと隣接区間選択部34に入
力する。
【0052】隣接区間選択部34は、前記入力信号(特
徴データ)の量子化区間に隣接する量子化区間を選択し
経路荷重部33cに出力する。33a0は経路入力端
子、33b1〜33b5は経路出力端子で、単位認識ユ
ニットを組み合わせてネットワークを構成するときに、
これらの端子を相互に連結する。
【0053】経路荷重部33cは、経路入力部33aと
経路出力部33bとの間を接続する荷重33c1〜33
c5と、後述する荷重テーブル33dに記憶されている
荷重値を前記量子化結果に応じて荷重33c1〜33c
5に設定する荷重設定部33c0とで構成される。
【0054】荷重テーブル33dには、入力信号の属す
る量子化区間に対する荷重値と隣接量子化区間に対する
荷重値が記憶されており、経路荷重部33cでは、荷重
設定部33c0が、前記量子化結果に基づいて、前記荷
重値をそれぞれの量子化区間に対応する位置に設定す
る。荷重33c1〜33c5は、経路入力部から入力さ
れた経路信号を重み付けし、経路出力部33bは、この
重み付けした経路信号を経路出力端子33b1〜33b
5に出力する。
【0055】図4は類似度算出部4におけるネットワー
クの最下層の前層に用いる第2の単位認識ユニットの具
体例を示す。この第2の単位認識ユニットは、図3に示
した第1の単位認識ユニットと同様に構成されており、
信号入力部41と、量子化器42と、1個の経路入力端
子43a1を有する経路入力部43aと、3個の経路出
力端子43b1〜43b3を有する経路出力部43b
と、経路入力部43aの経路入力端子43a1に伝達さ
れた値をnビットシフトする伝達量変更部44と、経路
荷重部43cとによって構成されている。
【0056】荷重43c1〜34c3は、経路出力部4
3bの経路出力端子43b1〜43b3に出力する経路
出力信号に加える重みで、荷重変更処理過程において
は、学習器43c0により、伝達量変更部44の出力値
に応じて経路入力端子43a1と量子化器42の出力値
が指し示す経路出力端子との荷重が更新される。フォワ
ード処理過程においては、量子化器42には信号が入力
されず、荷重43c1〜43c3は伝達量変更部44か
ら出力された信号を重み付けし、経路出力部43bは、
この重み付けした経路信号を経路出力端子43b1〜4
3b3に出力する。
【0057】図5は類似度算出部4におけるネットワー
クの最下層に用いる第3の単位認識ユニットを示す。5
3a0は加算器で、複数の経路入力端子からの入力信号
を加算する。53b0はしきい値処理器で、経路信号を
しきい値処理する。
【0058】図6は類似度算出部4を示す。本実施例で
は、2個からなる2種類の特徴データ(第1特徴デー
タ、第2特徴データ)に基づき、3種類のカテゴリを認
識するもので、単位認識ユニットを複数個組み合わせ
て、2個の木分岐構造を有し、一つの木分岐構造中に4
層の階層を有するようにネットワークを構成してある。
第1層、第2層を構成している単位認識ユニットk11
〜k12、k21〜k30は、例えば、図3に示した第
1の単位認識ユニットを用い、第3層を構成している単
位認識ユニットp31〜p350は、例えば、図4に示
した第2の単位認識ユニットを用い、第4層を構成して
いる単位認識ユニットq41、q42、q43は、図5
に示した第3の単位認識ユニットを用いている。
【0059】各木分岐構造中の1層目、2層目を構成す
る第1の単位認識ユニットの信号入力端子には、判断す
べき特徴データを入力し、3層目を構成する第2の単位
認識ユニットの信号入力端子には、荷重変更処理過程の
み入力データの教師信号を入力する。
【0060】60は動作モード選択部で、荷重変更およ
びフォワード処理モード信号を出力する事により動作モ
ードを切り替える。61は教師信号変換部で、第1の教
師信号発生部11から出力される教師信号を、それに対
応する最終層の単位認識ユニット番号に変換する。
【0061】以上のように構成された学習型認識判断装
置について、以下その動作を説明する。認識対象物のn
個の特徴データからなる入力パターン信号X X=(x1 ,x2 …,xn ) (7) は、ファジィ大分類部2に入力される。ファジィ大分類
部2では、入力部21から入力パターン信号Xを入力
し、r個の距離計算部22へXを出力する。各々の距離
計算部22は、群辞書1に記憶されている各カテゴリ群
を代表する群参照用パターン信号Vi (1≦i≦r;r
は群参照用パターン信号の数、即ち、カテゴリ群数)を
読み出し、下記の第8式に示すXとVi の距離di を計
算し、各々対応する割算器23および乗算器25へ出力
する。
【0062】 di =‖X−Vi2/(f-1) (1≦i≦r) (8) 但し、fはf>1を満たす実数とする。各々の割算器2
3は、距離di の逆数を計算し、その出力を加算器24
へ出力する。加算器24は、全ての割算器23の出力の
総和を計算し、その出力をr個の乗算器25へ出力す
る。各々の乗算器25では、対応する距離計算器22と
加算器24の出力を乗算し、その出力を対応する割算器
26に入力する。各々の割算器26では、対応する乗算
器25の出力の逆数を計算する。最終的にファジィ大分
類部2では、この各割算器26の出力が入力パターン信
号Xに対する各カテゴリ群の群帰属度μi (1≦i≦
r)として、第1の群選択部6に出力される。つまり、
各カテゴリ群の群帰属度μi (1≦i≦r)は、
【0063】
【数1】
【0064】と表わすことができる。なお、群辞書1に
記憶されている各カテゴリ群を代表する群参照用パター
ン信号は、予め、従来のクラスタリング手法、例えば、
電子情報通信学会編 長尾真著「パターン情報処理」
(コロナ社)に示されているK平均アルゴリズム、およ
びIsodata アルゴリズムや、Y.Linde, A.Buzo, and R.
M.Gray による"AnAlgorithm for Vector Quantizer des
ign," IEEE Trans. Commun., COM-28, 1,pp.84-95, Ja
n.1980に示されているLBGアルゴリズムを用いて設計
される。
【0065】以下、K平均アルゴリズムを用いて群辞書
1を設計する方法について簡単に説明する。 〔1〕 認識対象物の群辞書設計用のパターン信号の集
合から、r個(但し、rは予め定められたカテゴリ群
数)のパターン信号を適当に選び、これらをr個の群参
照用パターン信号Vi (1≦i≦r)とする。 〔2〕 全ての群辞書設計用のパターン信号Xについ
て、それぞれ下記の第10式に示される距離dii =‖X−Vi ‖ (10) を最小にするVi を決める。
【0066】このとき、Xはカテゴリ群Si (1≦i≦
r)に属するものとする。 〔3〕 各Si に属するパターン信号Xの平均値を求
め、これをVi とする。 〔4〕 Vi =Vi が全てのiについて成立すれば、こ
のときの群参照用パターン信号Vi を群辞書1に記憶す
る。そうでなければ、Vi を新たな群参照用パターン信
号Vi として、〔2〕に戻る。
【0067】このようにして、群参照用パターン信号を
設計することによって、全てのパターン信号はいくつか
の類似したパターン信号の部分集合(カテゴリ群)に分
割することができる。なお、Isodata アルゴリズム、お
よびLBGアルゴリズムもこのK平均アルゴリズムと基
本的にはほぼ同じ手法である。
【0068】第1の群選択部6では、ファジィ大分類部
2で得られた群帰属度の大きい順に複数個のカテゴリ群
を選び(選択された群帰属度以外は“0”とする)識別
信号荷重部8へ出力する。
【0069】なお、カテゴリ群の選択方法としては、あ
るしきい値以上の群帰属度をもつカテゴリ群を選択する
としてもよい。第1の群選択部6で選択されたカテゴリ
群に対応する各々の細分類部3の類似度算出部4では、
以下の様にして類似度を算出する。
【0070】ここでは、入力パターン信号が、第1特徴
データ(2次元)と第2特徴データ(2次元)から構成
される4次元ベクトルデータで、3種類のカテゴリに分
類する場合を例に、類似度算出部4の動作を説明する。
【0071】各類似度算出部4の各木分岐構造の第1層
目の単位認識ユニットk11〜k12の経路入力端子へ
の経路信号として、常に1を与えておく。まず、動作モ
ード選択部60からフォワード処理モード信号が教師信
号変換部61に出力される。
【0072】入力パターン信号が、第1特徴データと第
2特徴データに分割されそれぞれ第1層目、第2層目の
単位認識ユニットの信号入力端子31aに入力される。
第1層目の各単位認識ユニットは、第1特徴データを量
子化器32で量子化し、量子化結果を荷重設定部33c
0、および隣接区間選択部34に出力する。隣接区間選
択部34は、前記入力信号(特徴データ)の量子化区間
に隣接する量子化区間を選択し経路荷重部33cに出力
する。荷重設定部33c0は、予め設定されている入力
データに対応する前記荷重値ならびに隣接区間の荷重値
を荷重テーブル33dから読み出し、対応する量子化レ
ベル位置に設定する。
【0073】このように1つの単位認識ユニットにおい
て複数の経路が選択され、第2層目の単位認識ユニット
k21〜k30の経路入力端子へ、経路信号と前記荷重
値を掛けた値が送られる。
【0074】第2層目の単位認識ユニットの信号入力端
子には、第2特徴データを入力する(この図の場合に
は、2個の第2特徴データを、それぞれk21〜k2
5、k26〜k30に入力する。)。第1層目の場合と
同様にして複数の経路信号が選択され、第3層目の単位
認識ユニットp31〜p350の経路入力端子へ、経路
信号と前記荷重の値を掛けた値が送られる。
【0075】フォワード処理モードの場合、第3層の単
位認識ユニットp31からp350の信号入力端子に
は、教師入力信号は入力されない。従って、荷重の変更
は行われず、学習時の荷重の状態が保持されており、各
単位認識ユニットの経路入力信号にこれらの荷重を乗じ
て、第4層目の全単位認識ユニットの経路入力端子へ、
経路信号が送られる。
【0076】第4層目の各単位認識ユニットの加算器5
3a0は、入力された経路信号を加算する。しきい値処
理器53b0は、この信号をしきい値処理し、経路出力
端子に出力する。ここで、しきい値処理をする関数とし
ては、シグモイド関数、ステップ関数などを用いること
ができる。
【0077】このようにして、入力したパターン信号の
特徴データに基づき、その時点の荷重値による最終層の
単位認識ユニットの出力が計算される。この出力値が入
力パターン信号Xに対する各カテゴリの群内類似度ベク
トルとして識別信号荷重部8に出力される。識別信号荷
重部8では、乗算器9が第1の群選択部6で選択された
カテゴリ群の群帰属度μi と、そのカテゴリ群に対応す
る細分類部3から得られる群内類似度ベクトル(ν1
ν2 ,…,νc )を乗算し、それらの出力をカテゴリ識
別部10に出力する。つまり、乗算器9は(群参照用パ
ターン信号の数×各細分類部におけるカテゴリ参照用パ
ターン信号数の総和)個用意されており、第1の群選択
部6で選択されたあるカテゴリ群pの群帰属度μp (1
≦p≦r;rはカテゴリ群の数)とそのカテゴリ群pに
対する細分類部3から得られたあるカテゴリqの群内類
似度νpq(1≦q≦c;cはカテゴリ群に続するカテゴ
リ数)が入力される乗算器9の出力値ξpqは、 ξpq=μp ・νpq (13) と表わされる。
【0078】カテゴリ識別部10では、全ての乗算器9
の出力値を各カテゴリ毎にこれらの選択された出力値の
総和をカテゴリ類似度rs (1≦s≦NC ;NC はカテ
ゴリの数)として求め、それらの中で最大となる類似度
に対応するカテゴリ番号を認識結果として出力する。
【0079】第1の教師信号算出部11は、入力パター
ン信号Xに同期してパターンXのカテゴリに対応するカ
テゴリ番号を生成し、学習制御部13と細分類部3の類
似度算出部4に出力する。
【0080】学習制御部13は、上記のようにして算出
された入力パターン信号Xに対する識別結果と入力パタ
ーン信号Xのカテゴリを比較し、比較結果が等しい場合
は、各細分類部3の荷重更新を行わずに次の入力パター
ンの学習を行い、比較結果が異なる場合には、各細分類
部3の荷重値が更新されるように制御する。
【0081】荷重値が変更される場合、第2の群選択部
7はカテゴリ情報記憶部12に記憶されたカテゴリ情報
により入力パターンのカテゴリが存在する細分類部の中
で群帰属度の大きい方から複数のカテゴリ群を選び、荷
重値変更量制御部5に出力する。
【0082】荷重値変更量制御部5は、選択された群帰
属度に応じて対応する類似度算出部4の荷重値を以下の
様に更新する。動作モード選択部60から荷重変更処理
モード信号が教師信号変換部61に出力される。
【0083】教師信号変換部61は、第1の教師信号発
生部11から出力されるカテゴリ番号を上記選択された
カテゴリ群内での最終層の単位認識ユニットの番号即
ち、q41、q42、q43のどれが最も大きい値を出
力することが望ましいかを示す信号に変換し、第3層目
の単位認識ユニットの信号入力端子41aに出力する。
単位認識ユニットp31〜q350の量子化器42は、
例えばq41が最も大きい出力をする場合には、量子化
レベル値が単位認識ユニットq41につながる経路に対
応する値となる様に設定されている。
【0084】荷重値変更量制御部5は、上記の選択され
た群帰属度の値に応じて伝達量変更部44のビットシフ
ト量を変更する。例えば第2の群選択部出で選択された
細分類部の中で、群帰属度が最大の細分類部のビットシ
フト量は0で、2番目の細分類部のビットシフト量は1
といった具合にビットシフト量を変更する。
【0085】学習器43c0は、前記経路入力部43a
の経路入力端子43a1と量子化器42の出力が示す経
路出力部43bの経路出力端子(ここでは、単位認識ユ
ニットq41につながる経路43b1)との連結強度で
ある荷重値43c1を伝達量変更部から出力された値だ
け増加させる。
【0086】このようにして、全ての入力データについ
て、カテゴリ識別部10の認識結果と第1の教師信号発
生部11から出力される教師信号が一致するまで以上の
学習動作を繰り返すことにより、この学習型認識判断装
置は入力パターンに対する認識が可能となる。
【0087】このように本実施例によれば、入力パター
ン信号に対する識別結果が誤っている場合、そのパター
ンの帰属度が大きい複数のカテゴリ群を第2の群選択部
7が選択し、それらに対応する細分類部3がその入力パ
ターンがそれぞれのカテゴリ群に続する帰属度を用いて
荷重変更量を調整しながら協調して学習するので、カテ
ゴリ群の境界に位置するパターンを精度良く学習でき、
認識率も向上する。
【0088】また、類似度算出部4における荷重変更処
理課程では、3層目の第2の単位認識ユニットの荷重値
のみを学習器43c0によって伝達量変更部44から出
力された値だけ増加させるだけで学習が行えるので、全
ての層の荷重値を変更する必要がなく高速学習が可能で
ある。
【0089】(第2の実施例)図7は第2の実施例を示
す。群辞書1、ファジィ大分類部2、細分類部3、類似
度算出部4、第1の群選択部6、第2の群選択部7、識
別信号荷重部8、乗算器9、カテゴリ識別部10、第1
の教師信号発生部11、カテゴリ情報記憶部12、学習
制御部13などは、上述した第1の実施例と同様であ
る。
【0090】図1と異なる構成は、荷重値変更量制御部
5の代わりに第2の群選択部7により選択された群帰属
度に応じて類似度算出部4の学習強度を制御する学習強
度制御部14を設けた点である。
【0091】図8は学習強度制御部14の具体例を示
す。141は基準荷重値更新回数設定部で、荷重値更新
回数の基準値を設定する。142は乗算器で、基準荷重
値更新回数設定部141から出力される荷重値更新回数
の基準値と第2の群選択部7により選択された群帰属度
の内の対応する群帰属度と基準値を乗算する。
【0092】143は荷重更新回数制御部で、乗算器1
42の乗算結果に基づいて類似算出部4の学習器43c
0による荷重更新回数を制御する。このように構成され
た学習型認識判断装置について、以下その動作を説明す
る。
【0093】第1の実施例と同様にして、入力パターン
の識別結果がカテゴリ識別部から出力され、教師信号と
の比較結果が異なる場合には、第2の群選択部7によ
り、カテゴリ情報記憶部12に記憶されたカテゴリ情報
により入力パターンのカテゴリが存在する細分類部の中
で群帰属度の大きい方から複数の群帰属度が選択され対
応する細分類部の学習強度制御部14に出力される。
【0094】各学習強度制御部14は、基準荷重値更新
回数設定部141に予め設定されている荷重値更新回数
の基準値と群帰属度を乗算することにより重み付けし、
荷重更新回数制御部143に出力する。荷重更新回数制
御部143は、第1の実施例と同様の荷重更新処理を乗
算器142から出力される更新回数だけ繰り返す。
【0095】このように本実施例によれば、入力パター
ン信号に対する識別結果が誤っている場合、そのパター
ンの帰属度が大きい複数のカテゴリ群を第2の群選択部
7が選択し、それらに対応する細分類部3がその入力パ
ターンがそれぞれのカテゴリ群に属する帰属度を用いて
荷重更新回数を調整しながら協調して学習するので、カ
テゴリ群の境界に位置するパターンを精度良く学習で
き、認識率も向上する。
【0096】また、類似度算出部4における荷重変更処
理課程では、3層目の第2の単位認識ユニットの荷重値
のみを学習器43c0によって伝達量変更部から出力さ
れた値だけ増加させるだけで学習が行えるので、全ての
層の荷重値を変更する必要がなく高速学習が可能であ
る。
【0097】(第3の実施例)図9は本発明の第3の実
施例を示す。図9において、群辞書1、ファジィ大分類
部2、細分類部3、類似度算出部4、荷重変更量制御部
5、第1の群選択部6、第2の群選択部7、識別信号荷
重部8、乗算器9、カテゴリ識別部10、第1の教師信
号発生部11、カテゴリ情報記憶部12、学習制御部1
3は図1に示した第1の実施例と同様である。
【0098】図1と異なる構成は、カテゴリ識別部10
で識別された認識結果を表示部に出力する認識結果表示
部15と、この認識結果が間違っている場合に正解の認
識結果を入力する正解入力部16と、入力された正解の
認識結果を入力データに対応するカテゴリ番号である教
師信号に変換する第2の教師信号発生部17と、実行モ
ードにより第1の教師信号発生部11の出力と第2の教
師信号発生部17の出力を切り替える教師信号選択部1
8を設けた点である。
【0099】以上のように構成された学習型認識判断装
置について、以下その動作を説明する。なお、学習動作
は第1の実施例と同様であるので省略し、追加学習動作
について説明する。
【0100】実行モードとして、追加学習モードが学習
制御部13に入力され、追加学習パターンとして、未学
習パターンが入力されると、第1の実施例と同様にして
入力パターン信号Xに対する識別結果がカテゴリ識別部
10から出力され、認識結果表示部15に表示される。
その認識結果が入力パターンのカテゴリと異なるとき、
入力データのカテゴリに対応する正しい認識結果がキー
ボード等の正解入力部16から入力されると、第2の教
師信号発生部17は、入力データのカテゴリに対応する
カテゴリ番号を教師信号選択部18に出力する。教師信
号選択部18は、実行モードが追加学習モードの場合、
第2の教師信号選択部17の出力を選択し類似度算出部
4に出力する。以後、カテゴリ識別部10から出力され
る追加学習パターンの認識結果が、第2の教師信号発生
部の出力と一致するまで第1の実施例と同様の学習動作
が繰り返すことにより、追加学習パターンが認識可能と
なる。
【0101】このように本実施例によれば、未学習パタ
ーンの識別結果が誤っている場合、第2の群選択部15
が入力パターンのカテゴリが存在する細分類部を選択し
学習が行われるので、未学習パターンの追加学習が可能
になる。
【0102】また、上記のように追加学習パターンに関
連ある細分類部のみ荷重値が更新されるので、追加学習
が認識判断装置全体に影響を与えにくく、学習済みデー
タの認識性能に影響がでにくい追加学習が可能になる。
【0103】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、入力
パターン信号に対する識別結果が誤っている場合、学習
強度制御部が、第2の群選択部により選択された群帰属
度に応じて、対応する類似度算出部の学習強度を変更す
るので、入力パターンのカテゴリ群に対する帰属度を用
いながら各細分類部が協調して学習されるので、カテゴ
リ群の境界に位置するパターンが精度よく学習でき認識
率が向上する。
【0104】また、類似度算出部を構成する各階層の単
位認識ユニットの信号入力部に入力パターン信号の各種
一連の特徴データを入力すると、学習モードでは、各階
層の単位認識ユニットは、量子化器の出力に応じてネッ
トワークのより下層に位置する単位認識ユニットとの結
合経路を切り換え、最下層までの選択経路を決定するこ
とにより最下層の第3の単位認識ユニットの出力を算出
し、最下層の前層の第2の単位認識ユニットの経路入力
端子に入力された値を伝達量変更部で変更した値に応じ
て経路入力端子と量子化器の出力値が指し示す経路出力
端子との連結強度を学習器によって増加させるだけで学
習が行えるので、全ての層の荷重値を変更する必要がな
く、高速学習が可能である。
【0105】
【0106】本発明の第の発明によれば、未学習パタ
ーンが入力され、教師信号とその識別結果が異なると
き、正解入力部から正解が入力されると、第2の教師信
号発生部は入力パターンのカテゴリ番号を教師信号とし
て類似度算出部に出力し、第1の発明と同様にして、第
2の群選択部で選択された細分類部の荷重値を更新する
ので、未学習パターンの追加学習が可能になる。
【0107】また、上記のように追加学習パターンに関
連ある細分類部のみ、重み係数が更新されるので、追加
学習が認識判断装置全体に影響を与えにくく、学習済み
データの認識性能に影響がでにくい追加学習が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の学習型認識判断装置の第1の実施例を
示すブロック図である。
【図2】同実施例のファジィ大分類部のブロック図であ
る。
【図3】同実施例の類似度算出部における第1の単位認
識ユニットのブロック図である。
【図4】同実施例の類似度算出部における第2の単位認
識ユニットのブロック図である。
【図5】同実施例の類似度算出部における第3の単位認
識ユニットのブロック図である。
【図6】同実施例の類似度算出部の一実施例を示すブロ
ック図である。
【図7】本発明の学習型認識判断装置の第2の実施例を
示すブロック図である。
【図8】同実施例の学習強度制御部の一実施例を示すブ
ロック図である。
【図9】本発明の学習型認識判断装置の第3の実施例を
示すブロック図である。
【図10】従来の学習型認識判断装置のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 群辞書 2 ファジィ大分類部 3 細分類部 4 類似度算出部 5 重み係数更新部 6 第1の群選択部 7 第2の群選択部 8 識別信号荷重部 9 乗算器 10 カテゴリ識別部 11 第1の教師信号発生部 12 カテゴリ情報記憶部 13 学習制御部 14 学習強度制御部 15 認識結果表示部 16 正解入力部 17 第2の教師信号発生部 18 教師信号選択部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−31979(JP,A) 特開 平6−301659(JP,A) 特開 平7−6149(JP,A) 小島良宏・他,「構造化ニューラルネ ットワーク(NARA)によるマルチフ ォント漢字認識」,電子情報通信学会技 術研究報告,日本,社団法人電子情報通 信学会・発行,1991年9月20日,Vo l.91,No.231(NC91−30〜47), pp.9−16 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06N 1/00 - 7/08 G06G 7/60 G06K 9/00 G06T 7/00 JICSTファイル(JOIS) CSDB(日本国特許庁)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】類似パターンの集合から成るカテゴリ群を
    代表する複数個の群参照用パターン信号が記憶されてい
    る群辞書と、 前記の群参照用パターン信号を用いて入力パターン信号
    が各カテゴリ群に属する度合である群帰属度を計算する
    ファジィ大分類部と、 前記の入力パターン信号がカテゴリ群内に含まれる各カ
    テゴリに類似する度合である群内類似度を計算する類似
    度算出部と後述する第2の群選択部の出力に応じて後述
    する類似度算出部の学習回数を変更する学習強度制御部
    とからなる複数個の細分類部と、対応する細分類部の学
    習回数を変更する前記の群帰属度から少なくとも1つの
    カテゴリ群を選択する第1の群選択部と、 前記の細分類部で得られた群内類似度を前記選択された
    群帰属度により重み付けする識別信号荷重部と、 識別信号荷重部の出力から入力パターン信号の識別を行
    なうカテゴリ識別部と、 前記の細分類部の学習に必要な学習パターンの教師信号
    を発生する第1の教師信号発生部と、 各細分類部に属するカテゴリ情報を記憶したカテゴリ情
    報記憶部と、 カテゴリ情報により入力パターンのカテゴリが存在する
    細分類部の中で群帰属度の大きい方から少なくとも1つ
    の群帰属度を選択する第2の群選択部と、 前記の識別結果と第1の教師信号発生部から出力される
    入力パターンのカテゴリとの比較結果に応じて前記細分
    類部の学習を制御する学習制御部とを備えた学習型認識
    判断装置において、 前記類似度算出部は、複数の階層からなり、最下層を複
    数の第3の単位認識ユニット、最下層の前層を複数の第
    2の単位認識ユニット、それ以外の層を複数の第1の単
    位認識ユニットにより構成し、 第1の単位認識ユニットは、信号入力部と、入力信号の
    出力に応じて量子化を行なう量子化器と、前記入力信号
    の量子化結果から量子化区間に隣接する量子化区間を選
    択する隣接区間選択部と、前記入力信号の属する量子化
    区間ならびに、量子化区間に隣接する量子化区間に対す
    る荷重値を記憶する荷重テーブルと、単一又は複数の経
    路入力端子を有する経路入力部と、単一又は複数の経路
    出力端子を有する経路出力部と、量子化結果に応じて経
    路にかける荷重の設定位置を変えることで前記経路入力
    部の経路入力端子と前記経路出力部の経路出力端子との
    連結強度を変化させる経路荷重部とを有し、 第2の単位認識ユニットは、信号入力部と、前記入力信
    号の出力に応じて量子化を行う量子化器と、単一又は複
    数の経路入力端子を有する経路入力部と、 単一又は複数の経路出力端子を有する経路出力部と、経
    路入力部の経路入力端子に伝達された値をnビットシフ
    トする伝達量変更部と、伝達量変更部の出力に応じて経
    路入力端子と前記量子化器の出力値が指し示す経路出力
    部の経路出力端子との連結強度を増加する学習器とを有
    し、 第3の単位認識ユニットは、複数の経路入力端子からの
    入力信号を加算する加算器と、加算器の出力信号をしき
    い値処理するしきい値処理部とを有する学習型認識判断
    装置。
  2. 【請求項2】学習強度制御部は、第2の群選択部の出力
    に応じて対応する細分類部の学習回数を変更する請求項
    記載の学習型認識判断装置。
  3. 【請求項3】カテゴリ識別部で識別された認識結果を表
    示部に出力する認識結果表示部と、 未学習パターンが入力され、その認識結果が間違ってい
    る場合に正解の認識結果を入力する正解入力部と、 入力された未学習パターンの正解の認識結果を入力デー
    タに対応するカテゴリ番号である教師信号に変換する第
    2の教師信号発生部と、前記 第1の教師信号発生部の出力と前記第2の教師信号
    発生部の出力のどちらか1つを選択する教師信号選択部
    とを備えた請求項1記載の学習型認識判断装置。
  4. 【請求項4】ファジィ大分類部は、 入力パターン信号と群辞書に記憶されている全ての群参
    照用パターン信号との距離を計算する複数個の距離計算
    部と、 距離計算部の出力の逆数を計算する複数個の割算器と、 割算器の各出力を加算する加算器と、 加算器の出力と距離計算部の出力を乗算する複数個の乗
    算器と、 乗算器の出力の逆数を計算する複数個の割算器とを備え
    た請求項1,請求項記載の学習型認識判断装置。
  5. 【請求項5】類似度算出部は、第1の教師信号発生部の
    出力を細分類部の中で最も大きな値を出力することが望
    ましい第3の単位認識ユニットの番号に変換する教師信
    号変換部を備え、最下層の前層に位置する第2の単位認
    識ユニットの信号入力部に教師信号変換部の出力を入力
    する請求項1記載の学習型認識判断装置。
  6. 【請求項6】類似度算出部は,第1または第2の教師信
    号選択部の出力を細分類部の中で最も大きな値を出力す
    ることが望ましい第3の単位認識ユニットの番号に変換
    する教師信号変換部を備え、最下層の前層に位置する第
    2の単位認識ユニットの信号入力部に教師信号変換部の
    出力を入力する請求項記載の学習型認識判断装置。
JP15374295A 1995-06-21 1995-06-21 学習型認識判断装置 Expired - Fee Related JP3344873B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15374295A JP3344873B2 (ja) 1995-06-21 1995-06-21 学習型認識判断装置
US08/668,588 US5966701A (en) 1995-06-21 1996-06-19 Recognition and judgement apparatus having various learning functions
DE69606468T DE69606468T2 (de) 1995-06-21 1996-06-20 Erkennungs- und Beurteilungsgerät mit verschiedenen Lernfunktionen
EP96304575A EP0750263B1 (en) 1995-06-21 1996-06-20 Recognition and judgement apparatus having various learning functions

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15374295A JP3344873B2 (ja) 1995-06-21 1995-06-21 学習型認識判断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH096744A JPH096744A (ja) 1997-01-10
JP3344873B2 true JP3344873B2 (ja) 2002-11-18

Family

ID=15569123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15374295A Expired - Fee Related JP3344873B2 (ja) 1995-06-21 1995-06-21 学習型認識判断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3344873B2 (ja)

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
小島良宏・他,「構造化ニューラルネットワーク(NARA)によるマルチフォント漢字認識」,電子情報通信学会技術研究報告,日本,社団法人電子情報通信学会・発行,1991年9月20日,Vol.91,No.231(NC91−30〜47),pp.9−16

Also Published As

Publication number Publication date
JPH096744A (ja) 1997-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5479570A (en) Learning and recognition machine
US5546503A (en) Apparatus for configuring neural network and pattern recognition apparatus using neural network
Meybodi et al. New learning automata based algorithms for adaptation of backpropagation algorithm parameters
US5485547A (en) Recognition unit and recognizing and judging apparatus employing same
US5845051A (en) Learning method for multilayer perceptron neural network with N-bit data representation
US5274744A (en) Neural network for performing a relaxation process
US5966701A (en) Recognition and judgement apparatus having various learning functions
JP3043539B2 (ja) ニューラル・ネットワーク
JP3337597B2 (ja) 学習型認識判断装置
JP3344873B2 (ja) 学習型認識判断装置
JP2779119B2 (ja) 学習認識装置
JPH08329032A (ja) ニュ−ラルネット型パターン認識装置及びニュ−ラルネットの学習方法
JPH05101028A (ja) 複数特徴量の統合判定方法
JPH10187651A (ja) 学習型認識判断装置
JP2924442B2 (ja) パターン認識装置
JPH0991266A (ja) 学習型認識判断装置
JP3180477B2 (ja) パターン認識装置
JP2574517B2 (ja) パターン認識装置
JP3392612B2 (ja) 学習型認識判断装置
JP2001142867A (ja) 学習型認識判断装置
JP3440187B2 (ja) 光学的文字読取装置
JPH09305566A (ja) 学習型認識判断装置
JPH10187650A (ja) 学習型認識判断装置
JPH07325797A (ja) 学習型認識判断装置
CN114676831A (zh) 基于时间编码的低功耗脉冲神经网络片上学习系统

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees