JP3341449B2 - ヒートパイプ - Google Patents

ヒートパイプ

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JP3341449B2
JP3341449B2 JP06979294A JP6979294A JP3341449B2 JP 3341449 B2 JP3341449 B2 JP 3341449B2 JP 06979294 A JP06979294 A JP 06979294A JP 6979294 A JP6979294 A JP 6979294A JP 3341449 B2 JP3341449 B2 JP 3341449B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、宇宙用、工業用、家
庭用の熱交換器、排熱装置として用いられ、複数の流路
をもつヒートパイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5(a)は複数の流路を備えた従来の
ヒートパイプを示した図で、図5(b)はそのBB断面
図である。図において1は熱の授受を行う図示していな
い作動流体の蒸気が点線矢印方向に移動する蒸気路、2
a,2bは第1及び第2の流路であって、その中には作
動流体の液体を実線矢印方向へ移動させる周知のウィッ
ク3が設けられている。4はヒートパイプの外形及び流
路を形成しているエンベロープで、その端部にはそれぞ
れ発熱体5と吸熱体6が取り付けられている。7は流路
中に作動流体とともに混入した不凝縮性ガスが形成する
非動作領域であり、第1の流路2aの不凝縮性ガス量が
第2の流路2bより多いため、第1の流路2aの非動作
領域7が長くなっている。8は流路の管壁に取り付けら
れた温度センサで、非動作領域7の長さ測定に使用され
る。なお、第1及び第2の流路はそれぞれ閉空間となっ
ており、作動流体は相互に流れず、また流路間の熱抵抗
が小さくなるよう配慮されている。図6は、非動作領域
の長さを測定する機能試験において、温度センサ8が測
定した第1及び第2の流路の管壁での温度分布を示す。
【0003】まず、ヒートパイプの動作について第1の
流路2aに着目し説明する。エンベロープ4の端部が発
熱体5にて加熱されると第1の流路2a内にある作動流
体が蒸発し、蒸気の形で吸熱体6にて冷却されている端
部に流れ(点線矢印に示す流れ)て凝縮し液体となる。
液体となった作動流体は、第1の流路2a内に設けられ
たウィック3にて発生する毛細管力により発熱体5にて
加熱されている端部へ帰還(実線矢印に示す流れ)す
る。このサイクルを繰り返すことにより発熱体5にて発
生した熱を吸熱体6にまで運んでいる。このように、作
動流体は潜熱の形で熱の授受を行うため、発熱体及び吸
熱体が取り付けられた管壁温度はそれぞれ一定となる。
なお、本ヒートパイプは2つの流路がそれぞれ上述のサ
イクルを行うため、流路が1つのヒートパイプの2倍の
熱量を輸送できるとともに、一方の流路が故障しても他
方の流路にて動作できる冗長構成となっていることが特
徴である。しかしながら、流路内に作動流体のほかに多
量の不凝縮性ガスが混入していると上述のサイクルが行
われずヒートパイプが熱を輸送できなくなる。混入した
不凝縮性ガスは、作動流体蒸気の流れにより吸熱体の取
り付けられている流路端部に運ばれ、凝縮せずにこの領
域にたまり、作動流体が吸熱体に熱を輸送できない非動
作領域7を形成する。この非動作領域が長いヒートパイ
プは熱を輸送できないため、この非動作領域の長さがあ
る規格値より短いことを確認する機能試験がヒートパイ
プ動作確認に必要である。次に機能試験について説明す
る。エンベロープ端部を発熱体5で加熱し、もう一方の
端部を吸熱体6にて冷却し、不凝縮性ガスによる非動作
領域7を冷却されている端部に形成させる。冷却されて
いる端部の管壁には温度センサ8を取り付け温度分布が
測定できるようにする。正常に動作している冷却部で
は、作動流体が潜熱の形で熱を供給しているため、管壁
の温度が一定になる。しかしながら、非動作領域が存在
する冷却部では作動流体からの熱の供給がないため、正
常に動作している領域より管壁の温度が低くなる。この
原理を利用して、図6に示すように管壁の温度が降下し
ている領域を不凝縮性ガスによる非動作領域とし、この
非動作領域の長さが規格値より短いことを機能試験で確
認する。ただし、第1及び第2の流路のように各流路に
混入した不凝縮性ガス量が異なり非動作領域の長さが違
う場合(第1の流路の非動作領域が第2の流路より長
い)でも、第1の流路と第2の流路の管壁はほぼ同じ温
度分布を示し非動作領域の長さの違いが測定できない。
これは、流路間の熱抵抗が流路と吸熱体の熱抵抗より小
さいため、等温領域の長い第2の流路が管壁の温度分布
において支配的になっているためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の複数の流路をも
つヒートパイプでは、流路間の熱抵抗が流路と吸熱体の
熱抵抗に比べ小さいため、上記のように非動作領域長さ
がそれぞれの流路にて異なっていても温度センサでは認
識できないという問題があった。
【0005】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、流路毎に不凝縮性ガスによる非
動作領域長さを温度センサにて測定できることを課題と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による複数の流
路を持つヒートパイプは、不凝縮性ガスによる非動作領
域が形成させる流路の端部において、この流路間の熱抵
抗を大きくするために流路間にスリットまたは溝をつけ
温度センサで測定可能にしたものである。
【0007】また、ヒートパイプは一つのエンベロープ
に複数の流路を形成し、それぞれの流路には作動流体を
移動させるためのウィックを設け、さらに上記複数の流
路それぞれに対応した熱的に独立した容器を取付け温度
センサで測定可能にしたものである。
【0008】さらに、ヒートパイプは一つのエンベロー
プに複数の流路を形成し、それぞれの流路には作動流体
を移動させるためのウィックを設け、さらに上記複数の
流路の端部を互いにその長手方向にずらして熱的に独立
し温度センサで測定可能にしたものである。
【0009】
【作用】この発明によるヒートパイプは、不凝縮性ガス
による非動作領域が形成させる複数の流路の端部におい
て、複数の流路間の熱抵抗を大きくしている。このた
め、各流路の管壁に温度センサを貼り付けることにより
流路毎に不凝縮性ガスが形成する非動作領域の長さを測
定することができる。
【0010】
【実施例】
実施例1.図1(a)はこの発明の実施例1の図、図1
(b)及び図1(c)は図1(a)のAA断面図を示
す。図2は機能試験における第1の流路及び第2の流路
の管壁での温度分布を示す。図1(a)においてエンベ
ロープ端部の流路間には、端部の流路間熱抵抗のみを大
きくするためにスリット9を設けている。エンベロープ
端部を発熱体にて加熱し、もう一方のスリットが設けら
れている端部を吸熱体にて冷却する機能試験では、スリ
ットのある流路端部に不凝縮性ガスによる非動作領域が
形成される。この端部ではスリットにより各流路間の熱
抵抗が大きくなっている。このため、非動作領域の存在
する流路端部では作動流体及び隣接している流路からの
熱の供給がないために管壁の温度は吸熱体により下が
る。従って、図2に示すように非動作領域の長さの違う
第1の流路と第2の流路の管壁では異なる温度分布が管
壁に生じ、管壁に取り付けた温度センサにて各流路での
非動作領域の長さを測定できる。なお、スリットの代わ
りに図1(c)に示す溝10も同等の効果を有する。
【0011】実施例2.図3はこの発明の実施例2を示
す。第1の流路及び第2の流路それぞれに対応して容器
11を取り付けている。機能試験時にこの容器内に不凝
縮性ガスによる非動作領域を形成させると各容器が熱的
に独立しているため、容器の管壁に取り付けた温度セン
サにて各流路での不凝縮性ガスによる非動作領域長さを
測定できる。
【0012】実施例3.図4はこの発明の実施例3の側
面図を示す。第1の流路と第2の流路の端部の位置を互
いにその長手方向にずらしている。このため、機能試験
時にそれぞれ両端に突き出ている流路の端部内に不凝縮
性ガスによる非動作領域を形成させると各流路が熱的に
独立しているため、端部の管壁に取り付けた温度センサ
にて各流路での不凝縮性ガスによる非動作領域長さを測
定できる。
【0013】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、不凝
縮性ガスが形成する非動作領域の長さにより各流路の管
壁の温度分布が異なる構造にしてあるため、各流路ごと
に不凝縮性ガスによる非動作領域の長さを温度センサで
測定できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるヒートパイプを示す
図である。
【図2】非動作領域がひきおこすこの発明のヒートパイ
プ管壁での温度分布を示す図である。
【図3】この発明の実施例2によるヒートパイプを示す
図である。
【図4】この発明の実施例3によるヒートパイプを示す
図である。
【図5】従来のヒートパイプを示す図である。
【図6】非動作領域がひきおこす従来のヒートパイプ管
壁での温度分布を示す図である。
【符号の説明】
1 蒸気路 2 流路 3 ウィック 4 エンベロープ 5 発熱体 6 吸熱体 7 非動作領域 8 温度センサ 9 スリット 10 溝 11 容器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つのエンベロープに複数の流路を形成
    し、それぞれの流路には作動流体を移動させるためのウ
    ィックを設け、さらに上記エンベロープの端部の上記複
    数流路間に熱抵抗を大きくするためにスリットまたは溝
    を設け温度センサで測定可能にしたことを特徴とするヒ
    ートパイプ。
  2. 【請求項2】 一つのエンベロープに複数の流路を形成
    し、それぞれの流路には作動流体を移動させるためのウ
    ィックを設け、さらに上記複数の流路それぞれに対応し
    熱的に独立した容器を取付け温度センサで測定可能に
    たことを特徴とするヒートパイプ。
  3. 【請求項3】 一つのエンベロープに複数の流路を形成
    し、それぞれの流路には作動流体を移動させるためのウ
    ィックを設け、さらに上記複数の流路の端部を互いにそ
    の長手方向にずらして熱的に独立し温度センサで測定可
    能にしたことを特徴とするヒートパイプ。
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