JP3335734B2 - 超音波探触子およびその製造方法 - Google Patents

超音波探触子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波顕微鏡や超音波
探傷装置に用いられ、音響レンズを備えた超音波探触子
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の超音波探触子を示す概略
構成図である。図5において、1は音響レンズであり、
サファイヤ等の固体を柱状(図示例では円柱状)に成形
してなる。音響レンズ1の上面1aには、下部電極4、
圧電膜2および上部電極3が順に積層されている。これ
ら上部、下部電極3、4および圧電膜2により、音響レ
ンズ1内に超音波を放射する超音波発生部PDが構成さ
れている。音響レンズ1の下面1bには、この音響レン
ズ1内に放射された超音波を集束且つ音響レンズ1の外
方に放射する球面状の凹レンズ部9が形成され、その周
囲は音響レンズ1の中心軸AXに対して所定の角度をも
って斜めに交差するテーパ部1cとされている。また、
凹レンズ部9の内面には、凹レンズ部9からの超音波の
放射効率を向上させるための音響マッチング層(不図
示)が形成されている。
【0003】超音波発生部PDは、例えば次のようにし
て製作される。 (1) 音響レンズ1の上面1aに、真空蒸着法によって
CrおよびAuを蒸着して下部電極4を形成する。 (2) 下部電極4の表面に、スパッタリング法によって
所定の膜厚でZnOからなる圧電膜2を形成する。 (3) 圧電膜2の表面に、真空蒸着法によってCrおよ
びAuを蒸着して上部電極3を形成する。 また、音響マッチング層は、たとえばスパッタリング法
によって凹レンズ部9の内面にSiO2層を形成するこ
とにより製作される。
【0004】次に、図5に示す超音波探触子の使用方法
について説明する。発振器5によってパルス波状または
バースト波状の電圧を発生させ、この電圧を矢印6のよ
うにサーキュレータ7を介して圧電膜2に印加すると、
圧電膜2が励振されて超音波ビームが音響レンズ1内に
放射される。この超音波ビームは、圧電膜2の膜厚に対
応して決まる周波数を有し、かつ、上部電極3の面積と
形状に対応して決まるビーム断面積を有する。超音波ビ
ーム8は、音響レンズ1内を伝播してその下面1bに形
成された凹レンズ部9から媒質、たとえば水Wを介して
試料SPに放射され、そのとき、超音波ビーム8は凹レ
ンズ部9の曲率に応じて集束される。そして、試料SP
の表面や内部(例えば、ボイドやクラック等)の音響イ
ンピーダンスの異なる部分で反射され、凹レンズ部9か
ら音響レンズ1内に入射し、圧電膜2で検出される。こ
の検出に伴って生じた電気信号は矢印11に示す如く受
信器12に送られ、ここで増幅されて取り出される。こ
れにより、試料SPの情報を得ることができる。
【0005】通常は、XYステージとして構成された試
料台13をY方向に移動するとともに音響レンズ1を不
図示の走査機構によりY方向に直交するX方向に移動し
て超音波ビーム8を試料SPの表面で走査し、これによ
り、試料SPの任意の領域における情報が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の超音波探触子では、受信器12から得られる受
信信号内に音響レンズ1内での超音波の散乱波に基づく
信号(エコー)が含まれてしまい、この散乱波エコーに
より試料SPからのエコーに影響を及ぼす、という問題
があった。
【0007】すなわち、凹レンズ部9は球面状に形成さ
れているので、凹レンズ部9により反射された超音波は
そのまま圧電膜2に戻って受信される(これをレンズエ
コーと称する)だけでなく、図6に示すように音響レン
ズ1の側面1dで反射されてから圧電膜2に戻って受信
される(これを散乱波エコーと称する)。あるいは、音
響レンズ1のテーパ部1cに反射されてから受信される
ものもある。
【0008】図7に示すように、受信器12からの受信
信号には、これらレンズエコーLE、散乱波エコーCE
および試料エコーSE(試料SPで反射されて得られる
エコー)が含まれる。レンズエコーLEと試料エコーS
Eとでは、超音波の伝播時間に有意な差があるためにこ
れらを峻別することは比較的容易であるが、散乱波エコ
ーCEと試料エコーSEとでは超音波の伝播時間差が比
較的小さく、散乱波エコーCEが試料エコーSEのノイ
ズとなって重畳する可能性がある。このため、散乱波エ
コーCEの存在により試料エコーSEのS/N比を低下
させる、という問題があった。
【0009】本発明の目的は、試料エコーのS/N比を
向上することの可能な超音波探触子およびその製造方法
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、請求項1の発明は、超音波を放射
する超音波発生部PDを音響レンズ1の一端部1aに設
け、この音響レンズ1内を平面波状に伝播した超音波を
音響レンズ1の外方の所定位置に集束するように放射す
る集束部9を音響レンズ1の他端部1bに形成した超音
波探触子に適用される。そして、上述の目的は、集束部
9の界面で反射されて音響レンズ1の側面部1dに入射
する超音波USを多方向に反射させる加工面1eを側面
部1dに形成することにより、上述の目的を達成してい
る。
【0011】音響レンズ1の中心軸に対して斜めに交差
するテーパ部1cを音響レンズ1の他端部1bに形成し
た場合、超音波発生部PDで放射されてテーパ部1cに
入射する超音波を多方向に反射させる加工面をテーパ部
1cに形成することが好ましい。さらに、加工面1eを
超音波の波長と同程度の径を有する球面状凹凸面が多数
形成された面としても良い。また、請求項4の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の超音波探触子を製造す
る方法に適用され、そして、ショットピーニング法によ
り加工面1eを形成することを特徴とする。
【0012】
【作用】音響レンズ1の集束部9の界面で反射されて音
響レンズ1の側面部1dに入射し、および超音波発生部
PDで放射されてテーパ部1cに入射した超音波US
は、これら側面部1dおよびテーパ部1cに形成された
加工面1eにより多方向に反射される。加工面1eにお
ける反射により超音波USは多方向に拡散され、その強
度が減衰する。
【0013】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0014】
【実施例】図1は、本発明による超音波探触子の一実施
例を示す断面図である。なお、以下の説明において、上
述の従来例と同様の構成要素については同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0015】本実施例の超音波探触子では、音響レンズ
1の上面1aおよび凹レンズ部9を除く部分、すなわち
音響レンズ1の側面1dとテーパ部1cが、図2に示す
ように球面状の微小凹凸20が無数にかつランダムに形
成された加工面1e(図1において斜線部分)とされて
いる。
【0016】微小凹凸20は、加工面1eに入射する超
音波USを多方向に反射させて超音波の減衰を図るもの
である。微小凹凸20の寸法は、音響レンズ1内を伝播
する超音波の波長と同程度であることが好ましく、さら
に、微小凹凸20を球面状に形成すると超音波USが広
範囲に散乱され、超音波の減衰を効率よく図ることがで
きる。一例として、波長程度の球面状の微小凹凸により
超音波が50%以上減衰する。
【0017】音響レンズ1がサファイヤで形成されてい
る場合、超音波の周波数がGHz帯であると音響レンズ
1内の超音波の波長は約10μm以下となり、超音波の
周波数が100MHz付近であると音響レンズ1内の超
音波の波長は約100μm程度になる。したがって、微
小凹凸20の大きさはこれら超音波の波長に応じて定め
られる。約10μm程度の微小凹凸20は通常の機械加
工により形成することができる。一方、約100μm程
度の微小凹凸20は機械加工により形成することが困難
であるため、たとえばショットピーニング法により形成
される。
【0018】ショットピーニング法は、たとえば鋳造品
の表面清掃や金属の表面強度向上のために用いられる表
面加工法の一種である。図3に示すように、不図示の吹
付装置により超音波の波長程度の径を有する粒子21、
たとえばSiCの粒子を加工面1eとすべき面に高速度
で吹き付ける。吹き付けられた粒子21は、図4に示す
ように、表面に衝突する際に粒子21の形状に応じてそ
の表面を削り取る。削り取られた部分は微小凹凸20と
なるため、粒子21を吹き付けることにより微小凹凸2
0を多数有する加工面1eを形成することができる。図
3、図4では図示の簡略化のために側面1dを加工して
いる工程のみ示しているが、テーパ部1cについても同
様にショットピーニング法により微小凹凸が形成され
る。なお、微小凹凸20が形成される際に表面の温度上
昇を伴うこともある。
【0019】あるいは、パルス状レーザーを加工面1e
とすべき面に照射しつつレーザー照射部分を走査して、
レーザーにより音響レンズ1の表面の微小部分を溶解さ
せて微小凹凸20を形成してもよい。
【0020】したがって、本実施例によれば、音響レン
ズ1の側面1dおよびテーパ部1cを、微小凹凸20が
無数に形成された加工面1eとしたので、図2に示すよ
うにこれら側面1dおよびテーパ部1cに入射する超音
波USが微小凹凸20により多方向に反射され、超音波
USが散乱され、さらに微小凹凸20により超音波US
が互いに干渉するので、反射超音波の強度を減衰させる
ことができる。これにより、圧電膜2により受信される
散乱波エコーの強度を十分低くすることができ、試料エ
コーのS/N比を向上させることができる。
【0021】なお、本発明の超音波探触子は、その細部
が上述の一実施例に限定されず、種々の変形が可能であ
る。一例として、上述の一実施例では側面1dおよびテ
ーパ部1cの双方を加工面1eとしたが、側面1dのみ
を加工面1eとしてもよい。また、超音波発生部PDを
除いた音響レンズ1の上面1aを加工面1eとしてもよ
い。さらに、微小凹凸20の形状も球面状に限らず、不
規則な反射面を有するようなものであってもよい。ま
た、微小凹凸はランダムに形成される必要はなく、たと
えば旋盤により形成される螺旋状の条溝のような規則的
な凹凸であってもよい。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、音響レンズの側面部およびテーパ部に、入射する
超音波を多方向に反射する加工面を形成したので、これ
ら側面部およびテーパ部に入射する超音波が加工面によ
り多方向に反射されて反射超音波の強度を減衰させるこ
とができる。これにより、受信される散乱波エコーの強
度を十分低くすることができ、試料エコーのS/N比を
向上させることができる。また、請求項4の発明によれ
ば、ショットピーニング法により上述の加工面を形成し
ているので、機械加工では形成が困難な径の凹凸を有す
る加工面を短時間に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である超音波探触子を示す断
面図である。
【図2】加工面による超音波の反射を説明するための図
である。
【図3】一実施例の超音波探触子の製造方法を示す図で
ある。
【図4】微小凹凸が形成される原理を示す図である。
【図5】従来の超音波探触子およびこの超音波探触子が
用いられる装置を示す概略図である。
【図6】散乱波エコーが生じる原因を説明するための図
である。
【図7】レンズエコー、散乱波エコーおよび試料エコー
を示す図である。
【符号の説明】 AX 中心軸 PD 超音波発生部 US 超音波 1 音響レンズ 1a 上面 1b 下面 1c テーパ部 1d 側面 1e 加工面 9 凹レンズ部 20 微小凹凸 21 粒子
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28 H04R 17/00 330 - 332 A61B 8/00 - 8/15 G01B 17/00 - 17/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状の音響レンズの一端部には超音波を
    放射する超音波発生部が設けられ、前記音響レンズの他
    端部には、この音響レンズ内を平面波状に伝播した前記
    超音波が前記音響レンズの外方の所定位置に集束するよ
    うに放射する集束部が形成されてなる超音波探触子にお
    いて、 前記集束部の界面で反射されて前記音響レンズの側面部
    に入射する前記超音波を多方向に反射させる加工面が前
    記側面部に形成されていることを特徴とする超音波探触
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波探触子におい
    て、 前記音響レンズの他端部には前記音響レンズの中心軸に
    対して斜めに交差するテーパ部が形成され、かつ、前記
    超音波発生部で放射されて前記テーパ部に入射する前記
    超音波を多方向に反射させる加工面が前記テーパ面に形
    成されていることを特徴とする超音波探触子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の超音波探触子
    において、 前記加工面は、前記超音波の波長と同程度の径を有する
    球面状凹凸面を多数形成して成ることを特徴とする超音
    波探触子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の超音波
    探触子を製造する方法であって、 ショットピーニング法により前記加工面を形成する工程
    を備えることを特徴とする超音波探触子の製造方法。
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