JP3334857B2 - ガスメータ - Google Patents

ガスメータ

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JP3334857B2
JP3334857B2 JP21235297A JP21235297A JP3334857B2 JP 3334857 B2 JP3334857 B2 JP 3334857B2 JP 21235297 A JP21235297 A JP 21235297A JP 21235297 A JP21235297 A JP 21235297A JP 3334857 B2 JP3334857 B2 JP 3334857B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスメータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガスメータは大別すると、推量式と体積
実測式との2つのタイプがある。従来から広く一般に用
いられて来たガスメータとして膜方式のガスメータがあ
るが、この膜方式のガスメータは、ガスメータの筐体内
部にガス流の圧力によって振動を繰り返す膜を有してお
り、この膜の振動に対応してガスの流量を計測するとい
う、いわば機械的な動作を用いたメータである。その簡
易で実用的な構造と高い耐久性を備えているといった特
質から、従来から広く盛んに利用されて来た。
【0003】しかし、このような従来の膜方式のガスメ
ータでは、前記の如く機械式であるという特質もあって
近年のガスメータのデジタル化に対しては馴染み難いと
いう不都合がある。一方、その他にも種々の方式のガス
メータが案出され、また幾つかは実際に用いられている
が、特に近年では、ガスの流体としての物理的数値を計
測し、その計測値に対応してガス流量の数値を演算する
という、いわゆる推量式のガスメータが注目されてい
る。
【0004】即ち、推量式のガスメータは、ガス流量の
数値をその計測段階からデジタル信号として取り扱って
いるので、ガス流量の値をその計測後もデジタルデータ
として伝送〜処理〜記憶することができる。従って、そ
のようなデータ管理を行うシステム等にも極めて良好に
馴染むという特質を備えているので、近年のデジタル化
が進むガスメータにおいては特に好適な技術として注目
されている。
【0005】このような推量式のガスメータには、超音
波の伝搬時間差を用いた超音波計測方式をはじめとし
て、ガス流によるタービンの回転数をロータリエンコー
ダのような機器で計数し、これに基づいてガスの流量の
値を演算するというタービン計測方式や、ガス流によっ
て生じる2地点での圧力差を用いた差圧計測方式など、
幾種類かの方式が提案されているが、いずれもガスの流
量を連続値で精確に測定できるものとして注目されてい
る。
【0006】その中でも、特に超音波計測方式は、小型
で簡易な構造でありながら精確な流量を計測できる技術
として知られている。超音波計測方式のガスメータは、
図5にその構造の概要を示すように、気密構造に形成さ
れた気密室を2つの室つまり第1室501および第2室
502に分割する隔壁503と、上流側のガス配管50
4に接続されて前記第1室501にガス505を導入す
る導入口506と、下流側のガス配管507に接続され
て前記第2室502からガス505を送出する送出口5
08と、前記隔壁503を貫通するように配置され、前
記第1室501から前記第2室502へとガス505を
通過させる筒状のガス導通路509と、前記ガス導通路
509を通過するガス505の流速を計測し、この流速
の値に基づいてガス505の流量を算出するために、ガ
ス流に対して平行方向に所定の長さを取って対向配置さ
れる超音波発/受振510,511とから、その主要部
が形成されている。
【0007】超音波計測方式のガスメータは、このよう
に比較的簡易な構造によって、精確なガス流量を計測す
ることが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなガスメータが実際に設置されてガスが加圧されて
用いられる際には、そのガス中には一般に、水分をはじ
めとしてガス製造時に混入した塵埃や石油精製工程で生
じた油脂系不純物などの不純物が、不可避的に含まれて
いる。
【0009】これらの不純物は、ガス505が加圧され
てガス配管504を通ってガスメータに供給されて第1
室501に入ると、ガス導通路509を通過する際にそ
のガス導通路509の断面積に対応した流速に加速され
て圧力は低下する。このときの流速は前記の超音波発/
受振器510,511によってガス505の流量を算出
するためにある程度速い流速であることが要請されるの
で、一般にガス505はここで加速される。従ってガス
505は、ガス導通路509を通過する際に圧力が低下
し、これに起因してガス導通路509の内壁には、ガス
505に含まれていた前記の水分や油脂系不純物等が結
露または付着する。
【0010】そして一旦結露または付着した水分や油脂
系不純物は、さらにその界面における吸引力のため、ガ
ス流中に混入している塵埃をはじめとしてさらに新たに
ガス流に含まれて流れてくる水分や油脂系不純物等を吸
収する。このようにして、長年に亙ってガスメータを使
用している間に、ガス導通路509の内壁にはガス50
5中に含まれている不純物等が汚泥状になって堆積して
しまい、ガス導通路509の内径が次第に小さくなり、
またその不純物等の堆積の表面でのガス流に対する摩擦
等に起因してガス505の流速が最初の純正な状態から
ずれてしまう。その結果、ガス流量の正確な計測が出来
なくなると言う問題がある。
【0011】また、水分や油脂系不純物が結露または付
着して、特にガス導通路509の下側に配置されている
超音波発/受振器511に溜ってしまい、超音波発/受
振器511自体の動作不良や、その超音波検知機能にも
悪影響を与えるという問題もある。
【0012】このような不都合な事態を回避するために
は、前記のガス505中に含まれている塵埃や水分や油
脂系不純物等の不純物を除去するフィルタをガスメータ
の上流側のガス配管504辺りに付設することも考えら
れるが、実際にはそれも不都合な点が多く実用的でな
い。即ち、特に上記のような方式が利用される一般住宅
用のガスメータにおいては、ガスメータには構造の簡易
化や小型化、さらには低コスト化が厳しく要求されるの
で、構造の繁雑さや外寸が増大する上に高コストとなる
フィルタを付設することは、実際上好ましくない。
【0013】しかも、塵埃や水滴等であれば比較的粗い
フィルタで除去可能だが、ガス505中に不飽和蒸気状
態で含まれているような水分や油脂系不純物について
は、これをフィルタで除去することは容易ではなく、逆
にそのようなフィルタを付設することで、そのフィルタ
がガス流の抵抗となってしまい、そのフィルタ以降の下
流側でのガスの圧力が低下してしまうという不都合が生
じる。圧力が特定されているガスメータにおいては、こ
のようなガス505の圧力低下の点でも、フィルタを付
設することは極めて不都合なものである。
【0014】このように、実際上は塵埃や水分や油脂系
不純物等の不純物も含まれているガスをガスメータに直
接供給せざるを得ず、上記のようにガス導通路509の
内壁に、ガス505中に含まれている不純物等が汚泥状
になって堆積してしまい、その結果、ガス流量の正確な
計測が出来なくなると言う問題があった。
【0015】本発明はこのような問題を解決するために
成されたものである。本発明は、ガス導通路509の内
壁にガス505中に含まれている不純物等が汚泥状にな
って堆積するという従来の問題を、構造の繁雑化や高コ
スト化を生じること無く簡易な手法によって解消して、
長年使用しても常にガス導通路509の内壁を清浄に保
つことでガス流量の正確な計測が可能であるガスメータ
を実現することを課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1に、本発明のガスメ
ータは、気密構造に形成された気密室と、該気密室を2
つの第1室および第2室に分割する隔壁と、上流側のガ
ス配管に接続されて前記第1室にガスを導入する導入口
と、下流側のガス配管に接続されて前記第2室にガスを
送出する送出口と、前記隔壁を貫通するように配置さ
れ、前記第1室から前記第2室へとガス流体を通過させ
る筒状のガス導通路と、前記ガス導通路を通過するガス
の流速を計測して該ガスの流量を算出するガス流量算出
手段とを有するガスメータにおいて、前記ガス導通路を
備えたガスメータが用いられる際に水平方向に対して前
記ガス導通路の長手方向が傾斜するように前記ガス導通
路が配置されていることを特徴とするガスメータであ
る。
【0017】このようにガス導通路を水平方向に対して
傾斜するように配置することによって、ガス導通路内に
結露または付着しようとする水分や油脂系不純物あるい
は塵埃等を、それが時間経過と共に硬化あるいは堆積し
てしまう前に、傾斜面に働く重力によってガス導通路の
傾斜の長手方向下側へと積極的に落下させることができ
る。
【0018】このとき、特に油脂系不純物については、
油脂系であるという特質のため、ガス導通路内に結露ま
たは付着した時点では粘性が未だ比較的小さく、結露ま
たは付着した後に時間が経過すればするほど硬化してい
く場合が殆どである。そこで、油脂系不純物等がガス導
通路内に付着した時点では未だ粘性が小さいので、この
流し易いときに油脂系不純物等をも本発明の技術によっ
て速やかに流し去ることができ、従来のガスメータにお
いて硬化した後には除去し難いと思われていた油脂系不
純物であっても、本発明によれば効果的に流し落とすこ
とができる。
【0019】また、粘性が元来小さい水についても、本
発明によれば、塵埃等が付着してこれと混ざり合い汚泥
化する前に、速やかに流し去ることができる。ここで、
上記傾斜のさらに具体的な角度については、ガスメータ
の需要が最も多いと考えられる都市ガスの場合、LNG
(液化天然ガス)を主体とするため、油脂系不純物は殆
ど含まれておらず水分が多く含まれているので、この水
分を基準に取ると、ガス導通路の壁面に結露した水を効
果的に流し落とすためには、ガス導通路の長手方向中心
線と水平方向とのなす角が5度以上であることが望まし
い。
【0020】なお、このとき最大角度については重力が
最も効果的に働く角度は90度であることは言うまでも
ないが、実際的には90度ではガス導通路が隔壁を貫通
しないことになってしまうから、この最大角度について
はガス導通路が隔壁を貫通する範囲内での実際的な最大
角度であれば良い。また一方、前記の最小角度について
は、水の場合には5度以上であればその傾斜でも流れる
が、ガスに含まれていてガス導通路の壁面に結露または
付着する不純物としては、水の他にも油脂系不純物など
粘性の異なる物質が種々存在している。例えば都市近郊
部等でよく用いられるプロパンガスや、車両の動力用燃
料等に用いられるブタンガスのような液化石油ガス等に
ついては、石油精製工程や石油採掘工程で生じる随伴ガ
スであり油脂系不純物を多く含んでいる。従ってこのよ
うな種類のガスに用いられるガスメータの場合について
も、上記と同様の作用を用いて、それら油脂系不純物が
ガス導通路の壁面に結露または付着した直後に効果的に
重力によって流し落せるような角度に、ガス導通路を傾
斜させれば良い。
【0021】従って本発明は第2に、第1に記載のガス
メータにおいて、前記ガスメータに流されるガス種類に
対応して発生し前記ガス導通路内に付着する不純物を該
不純物の前記ガス導通路の壁面に対する粘性付着力に対
抗して前記ガス導通路の傾斜の下側へと落下させる角度
に、前記ガス導通路を傾斜して配置したことを特徴とす
るガスメータである。ここで、粘性付着力の最も強い種
類の不純物を流し落とすことができる角度にすれば、そ
の他の種類の不純物もさらに容易に流し落とすことがで
きるのだから、実際上はこのようにして粘性付着力の最
も強い種類の不純物に対応して前記の傾斜角度を決定す
ればよい。
【0022】第3に、本発明は、第1又は第2に記載の
ガスメータにおいて、前記ガス導通路は、該ガス導通路
の下流側である前記第2室側の端部が、上流側である前
記第1室側の端部よりも低くなるように、傾斜して配置
されたガス導通路であることを特徴とするガスメータで
ある。
【0023】即ち、ガス流の下流側のガス導通路の端部
を、傾斜の下側にすることにより、ガス導通路の壁面に
結露または付着した不純物を斜面に働く重力によって下
へと流し落とすだけでなく、ガス導通路を流れるガス流
自体の風圧によってさらに強く効果的に傾斜下向きに流
し落とすことができる。これにより、さらに効果的に不
純物をガス導通路の壁面から流し落して排除することが
できる。
【0024】第4に、本発明のガスメータは、上記第1
乃至第3に記載のガスメータにおいて、前記ガスメータ
に流されるガス種類に対応して発生し前記ガス導通路内
に付着し該ガス導通路の傾斜によって前記ガス導通路の
端部からさらに下へと落下して前記第2室又は前記第1
室の底部に溜った不純物を排出する排出口を、前記第2
室又は前記第1室の底部にさらに備えたことを特徴とし
ている。
【0025】即ち、第1〜第3に記載したように、本発
明によれば、ガス導通路の壁面に結露または付着した不
純物や塵埃は、ガス導通路の傾斜下向きに流れ落ちて行
き、最終的にはガス導通路の端部から滴り落ちて、前記
の第2室あるいは第1室の底部に溜って行く。しかしこ
こで、その第2室あるいは第1室の容積が、ガスメータ
の小型化・薄型などのために小さな容積しか無かった場
合などには、溜った水や不純物でガス導通路が塞がれる
ことも考えられる。そこで、このような極めて小さい容
積のガスメータの場合などに生じることも考えられる不
都合を避けるために、前記のような第2室又は前記第1
室の底部に溜った不純物を排出する排出口を配設すれば
良い。そしてこの排出口は第1室または第2室の底部の
一か所に配設してもよく、あるいは複数箇所に配設して
も良い。また、排出口の形状としては、細穴状に形成し
ても良く、あるいは蓋状に形成しても良い。いずれにせ
よ気密室の底部に溜った不純物や塵埃等を効果的に排出
できるような寸法および形状および個数であることが望
ましいことは言うまでもない。
【0026】第5に、本発明のガスメータは、上記第1
乃至第4に記載のガスメータにおいて、前記ガスメータ
の使用寿命の期間中に前記気密室の底部に溜ることが想
定される不純物の高さよりも高い位置に、前記ガス導通
路が配置されていることを特徴としている。
【0027】即ち、上記第4記載の場合には、ガスメー
タ自体が小さな容積などのために溜った不純物で満杯に
なってしまうといった不都合を解消するための技術であ
ったが、この第5記載の技術によれば、ガスメータの容
積の大小に関わらず、長年使用している間に水のような
不純物が溜ってガス導通路の高さまで達してしまいガス
導通路の機能を損なう、といった不都合を防ぐために、
その不純物がガスメータの寿命期間中に溜ると想定され
る最高の高さよりも高い位置にガス導通路を配置する、
つまり溜ると想定される不純物を予め避けるようにガス
導通路を高い位置に配置しておく、というものである。
これにより、ガスメータの寿命までの間、常に精確なガ
ス流量の計測を保つことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガスメータの実施
形態を図面に基づいて詳細に説明する。 (実施形態1)図1は、本発明に係る第1の実施形態の
ガスメータの内部構造の概要を示す断面図(a)、およ
び一対の超音波発/受振器どうしがZ法で配置された第
1の実施形態のガスメータの内部構造を、左斜め上から
の視点で示した断面図(b)である。
【0029】この第1の実施形態のガスメータは、都市
ガス用途として用いられる場合のガスメータを想定して
形成されるものである。このガスメータは、気密構造に
形成された気密室を2つの室つまり第1室101および
第2室102に分割する隔壁103と、上流側のガス配
管104に接続されて前記第1室101にガス100を
導入する導入口105と、下流側のガス配管106に接
続されて前記第2室102からガス100を送出する送
出口107と、前記隔壁103を貫通するように配置さ
れ、前記第1室101から前記第2室102へとガス1
00を通過させる筒状のガス導通路108と、前記ガス
導通路108を通過するガス100の流速を計測する超
音波発/受振器111,112とを備えてガス100の
流量を算出するガス流量算出手段109とを有している
ことは、従来のガスメータと同様である。
【0030】そしてこのようなガスメータにおいて、こ
のガスメータが用いられる際に、水平方向200に対し
て前記ガス導通路108の長手方向、つまりそのガス導
通路108の長手方向の中心線110が、傾斜するよう
に、前記ガス導通路108が傾斜して配置されているこ
とを特徴とするガスメータである。
【0031】そしてさらに、前記の第2室102の底部
に溜った不純物つまり本実施形態では主に水201を排
出する排出口301および気密蓋302を前記の第2室
102の底部に備えている。これにより、不純物つまり
ここでは水201が溜っても、例えばガスメータの定期
的検査の際などに、溜っていた水201を排出口301
から排出することができる。
【0032】一般に、ガスメータは図1(a)に示すよ
うな姿勢に直立させた状態で、設置場所に設置されるの
で、隔壁103は地上における水平方向に対してほぼ直
立するように形成されているから、前記のガス導通路1
08の長手方向の中心線110と水平方向200とのな
す角βは、実質的に、ガス導通路108の長手方向の中
心線110と隔壁103とのなす角の余角と等しいこと
になる。従って、ガス導通路108の長手方向の中心線
110と水平方向200とのなす角β、つまりガス導通
路108を水平方向200に対して傾ける傾斜角度β
は、実際にはガス導通路108を隔壁103に対して傾
けて配置するその傾斜角度の余角として設定すればよ
い。つまりガス導通路108を隔壁103に対して角度
(90−β)度だけ傾けて配置すればよい。
【0033】このような角度βとしては、本実施形態に
おいては都市ガス用のガスメータを想定した関係上、結
露あるいは付着が想定される不純物は殆どが水であるた
め、この水を流し落すことができる角度である5度以上
〜85度以下の角度に設定すれば良いことを本件発明者
は種々の実験から確認した。なお、上限の85度につい
ては実際上、ガス導通路108を隔壁103に対して貫
通可能に配置できる最大の角度として算出した値であ
る。
【0034】超音波発/受振器111,112は、図1
(b)に示すように、ガス100の流れに対して斜めに
横切るように超音波を飛ばすために、それらを結ぶ線2
02がガス導通路108の長手方向中心線110に対し
て角度αで交差するように対向配置される、いわゆるZ
法と呼ばれる配置方式に配置されている。そしてこれら
の超音波発/受振器111,112は、ガス導通路10
8の側面部に配置されているので、ガス導通路108の
内部の壁面で結露して流れ落ちていく水がその窪み部分
に溜まることを避けることができるようになっている。
【0035】しかしここで、超音波発/受振器11,1
12が図1(b)に示すように横方向に突出する構造の
場合には、その突出によって横方向の寸法が大きくなる
ことは避けられない。ところで住宅用のガスメータは一
般に小型化あるいは薄型化が要請されており、特に住宅
の外観上や建築意匠の観点などからするとこのような計
器類は設置場所の建築壁面から出来るだけ張り出さない
ような薄型であることが好ましい。従ってこのような薄
型化の観点からは、超音波発/受振器111,112の
突出を、ガスメータの気密室内部では比較的空間に余裕
のある上下方向に突出させることで、その突出分は薄型
化できるので好ましいことになる。しかし、そのように
超音波発/受振器111,112の突出をガス導通路1
08の上下方向に配置すると、ガス導通路108内部の
壁面を流れ落ちる途中の水が超音波発/受振器111,
112にまで流入してしまうことも有り得る。そこで、
このような場合には、図2に示すように、ガス導通路1
08を傾斜して配置すると共に、超音波発/受振器11
1,112も水平方向200から少し斜めにずらして配
置させても良い。即ち、図2に示すように、ガス導通路
108を斜めに配置すると共に、超音波発/受振器11
1,112とを結ぶ中心線を水平方向から少しずれるよ
うに超音波発/受振器111,112を配置することに
より、図2に模式的に示す如く、それらに水201が流
入することを避けることができる。
【0036】(実施形態2)図3は、本発明に係る第2
の実施形態のガスメータの構造の概要を示す図である。
この第2の実施形態のガスメータにおいては、第1に、
超音波発振器111および超音波発/受振器112が、
ガス導通路108の両端に、それとは少し距離を隔てて
配置されていることが、上記の第1の実施形態とは異な
る点である。このように、超音波発/受振器111,1
12を上記のZ法配置以外の配置方式で配置する場合に
も、本発明に係る技術を適用することができる。
【0037】そして第2の違いは、ガス導通路108
が、第1の実施形態のガス導通路108よりも急な角度
β´で傾斜して配置されていることが、上記の第1の実
施形態と異なる点である。このような急な角度β´で傾
斜配置しているのは、この第2の実施形態のガスメータ
が都市ガス用ではなくプロパンガス用のメータとして利
用されるガスメータであるからで、一般にプロパンガス
のような石油精製品のガスには水よりも粘性の高い油脂
系不純物が含まれており、これをガス導通路108内壁
に付着させないように流し落すためには、その粘性付着
力に対抗できるような斜面下向きの力が必要だからであ
る。
【0038】また第3の違いは、本実施形態において
は、ガス導通路108は気密室においてかなり上の方に
配置されており、ガス導通路108の下端と第2室10
2の底部との間にはかなりの空間が開けられている。従
って、このガスメータが使用寿命の尽きるまで継続して
使用され、その間に不純物等がガス導通路108から第
2室102の底部へと流れ落ちて溜ったとしても、その
上面がガス導通路108にまで到達して不都合を生じる
ということは、実際上有り得ないようになっている。そ
してその他は、上記実施形態と同様の構造に形成されて
いる。
【0039】なお、上記の各実施形態においては、いず
れも第2室102側のガス導通路108の端部がその反
対側の端部よりも下に位置するようにガス導通路108
を傾斜させたが、これとは逆に、第1室101側のガス
導通路108の端部が下に位置するように傾斜させて配
置してもよいことは言うまでもない。ただしこの場合に
は、不純物や塵埃は、ガス流とは反対方向に流れること
になるので、ガス流自体の流れの風圧を利用することは
できなくなるが、実質的にそのようなガス流を用いなく
とも済む場合などにはこのようにしても良いことは言う
までもない。
【0040】また、上記の各実施形態においては、いず
れも超音波方式の計測手段を用いた推量式のガスメータ
の場合について述べたが、本発明の技術の適用は、この
ような超音波方式の場合のみには限定されない。この他
にも上記のような筒状のガス導通路108を用いるガス
メータにおいて適用できることは言うまでもない。
【0041】また、上記各実施形態においてはいずれ
も、ガス導通路108は一般的な形状の一例として断面
が円形つまり円筒状の(いわゆるチューブ)の場合につ
いて述べたが、ガス導通路108の形状としてはこれの
みには限定しないことは言うまでもない。この他にも、
例えば断面が六角形である筒状のガス導通路でも良く、
あるいはガス導通路の内径がその長手方向で変化するよ
うな形状の、例えば図4にその一例を示すような形状の
ガス導通路401を用いたガスメータにおいても適用可
能である。
【0042】あるいは、上記実施形態では超音波を超音
波発/受振器111から超音波発/受振器112へと一
方的に伝搬させる場合について述べたが、この他にも、
超音波発/受振器111および超音波発/受振器112
を、いずれも超音波を発信する機能と受信する機能とを
併せ持ったものとし、このとき超音波発/受振器111
側から超音波発/受振器112側へと伝搬させた超音波
の伝搬時間T1と、その逆に超音波発/受振器112側
から超音波発/受振器111側へと伝搬させた超音波の
伝搬時間T2とを計測して、その両者の差ΔT=T1−
T2を演算し、このΔTに基づいてガス流量を演算する
ような方式を採用した場合にも、上記に述べた本発明に
係る技術は適用可能である。
【0043】また、このガス導通路108の材質は、上
記の水分の結露や油脂系不純物をはじめとして各種不純
物や塵埃等がその表面に付着しにくいような界面特性の
材質であることが望ましいことは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、ガス導通路の内壁にガス中に含まれてい
る不純物等が汚泥状になって堆積するという従来の問題
を、構造の繁雑化や高コスト化を生じること無く簡易な
手法によって解消して、長年使用しても常にガス導通路
の内壁を清浄に保つことでガス流量の正確な計測が可能
であるガスメータを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のガスメータの構
造の概要を示す断面図(a)およびそれを上から見下し
た際の一対の超音波発/受振器がZ法配置された第1の
実施形態のガスメータの内部構造を示す平面図(b)で
ある。
【図2】ガス導通路108を傾斜して配置すると共に、
超音波発/受振器111,112も水平方向200から
少し斜めにずらして配置させた場合を示す図である。
【図3】本発明に係る第2の実施形態のガスメータの構
造の概要を示す図である。
【図4】ガス導通路の内径がその長手方向で変化するよ
うな形状のガス導通路の一例を示す図である。
【図5】超音波計測方式の従来のガスメータの内部構造
の概要を示す図である。
【符号の説明】
101…第1室、102…第2室、103…隔壁、10
4…ガス配管、105…導入口、106…ガス配管、1
07…送出口、108…ガス導通路、109…ガス流量
算出手段、110…ガス導通路の長手方向中心線、11
1,112…超音波発/受振器、200…水平方向、2
01…水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/66

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密構造に形成された気密室と、該気密
    室を第1室および第2室の2つの室に分割する隔壁と、
    上流側のガス配管に接続されて前記第1室にガスを導入
    する導入口と、下流側のガス配管に接続されて前記第2
    室からガスを送出する送出口と、前記隔壁を貫通するよ
    うに配置され、前記第1室から前記第2室へとガス流体
    を通過させる筒状のガス導通路と、前記ガス導通路を通
    過するガスの流速を計測して該ガスの流量を算出するガ
    ス流量算出手段とを有するガスメータにおいて、 前記ガス導通路を備えたガスメータが用いられる際に水
    平方向に対して前記ガス導通路の長手方向が傾斜するよ
    うに、前記ガス導通路が配置されていることを特徴とす
    るガスメータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガスメータにおいて、 前記ガスメータに流されるガス種類に対応して発生し前
    記ガス導通路内に付着する不純物を該不純物の前記ガス
    導通路の壁面に対する粘性付着力に対抗して前記ガス導
    通路の傾斜の下側へと落下させる角度に、前記ガス導通
    路を水平方向に対して傾斜させて配置したことを特徴と
    するガスメータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のガスメータにおい
    て、 前記ガス導通路は、該ガス導通路の下流側の端部が上流
    側の端部よりも低くなるように傾斜して配置されたガス
    導通路であることを特徴とするガスメータ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のガスメータにおい
    て、 前記ガスメータに流されるガス種類に対応して発生し前
    記ガス導通路内に付着し該ガス導通路の傾斜によって前
    記ガス導通路の端部からさらに下へと落下して前記第2
    室又は前記第1室の底部に溜った不純物を排出する排出
    口を、前記第2室又は前記第1室の底部にさらに備えた
    ことを特徴とするガスメータ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載のガスメータにおい
    て、 前記ガスメータの使用寿命の期間中に前記気密室の底部
    に溜ることが想定される不純物の高さよりも高い位置
    に、前記ガス導通路が配置されていることを特徴とする
    ガスメータ。
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