JP3330769B2 - パターン認識装置 - Google Patents

パターン認識装置

Info

Publication number
JP3330769B2
JP3330769B2 JP01949895A JP1949895A JP3330769B2 JP 3330769 B2 JP3330769 B2 JP 3330769B2 JP 01949895 A JP01949895 A JP 01949895A JP 1949895 A JP1949895 A JP 1949895A JP 3330769 B2 JP3330769 B2 JP 3330769B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesh
recognition
character mark
density value
average density
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01949895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08212302A (ja
Inventor
秀明 村上
尚道 山田
真彦 宇野
辰則 火原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP01949895A priority Critical patent/JP3330769B2/ja
Publication of JPH08212302A publication Critical patent/JPH08212302A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3330769B2 publication Critical patent/JP3330769B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Character Input (AREA)
  • Character Discrimination (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像データより1つ
1つ切り出された文字、記号、商標等の文字マークをは
じめとする、認識対象となる各種形状パターンの認識を
行うパターン認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は例えば「電子情報通信学会論文誌
D」Vol.J71-D No.6(1988年)の第1037〜1047頁に掲
載された論文「情景画像からの文字パターン抽出と認
識」(大谷 淳、塩 昭夫)に示された、従来のパター
ン認識装置における文字マーク濃淡画像の2値化法の原
理を示す説明図である。図において、1は文字マーク濃
淡画像の原画であり、2はこの原画1を複数に分割した
小領域である。
【0003】次に動作について説明する。ここで、文字
マークと文字マークの背景部分との濃度コントラストが
高く局所的には2値的であり、多くの文字マークの文字
や記号などの外接枠は矩形を示し、原画1中の文字マー
クに対応する箇所をパターンとして切り出せば文字認識
処理で読むことが可能であることから、一般的なパター
ン認識装置にあっては、テレビカメラなどの画像撮像装
置を用いて撮像された文字マーク濃淡画像を所定のしき
い値で2値化して2値化画像に変換し、この2値化画像
より各文字マークを切り出してそれら文字マークの認識
を行っている。しかしながら、このような方式では、撮
像の際の照明の照度が変化すると2値化画像が大きな影
響を受け、文字マーク周辺の濃度値が低い場合には2値
化画像に欠落が発生したり、背景画像の一部が文字マー
クの一部として検出されてしまうことがあり、良好な2
値化画像を得るためには照明を厳しく調整することが必
要となる。
【0004】そのため、この方式ではまず、図6(a)
に示すように、撮像された文字マーク濃淡画像の原画1
を複数(図示の例では3×3=9個)の小領域2に分割
し、分割された小領域2のそれぞれに対して、図6
(b)に示すような2値化のための最適なしきい値θ11
〜θ33を設定する。このようにして得られた各小領域2
のしきい値θ11〜θ33は小領域2の境界で不連続である
ため、これを用いて各小領域2毎に2値化処理を行った
場合、図6(c)に示すように小領域2の境界部分にお
いて画像に不連続が生じる。そこで図6(d)に示すよ
うに、各小領域2毎に得られたしきい値θ11〜θ33をそ
れぞれの小領域2の中心の画素に与えて線形補間を行
い、得られた画素毎のしきい値を用いて2値化処理を行
う。これによって、図6(e)に示すような滑らかな2
値化画像を得ることができる。この方式は、このように
して得られた2値化画像より各文字マークを切り出し
て、それら各文字マークの認識を行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のパターン認識装
置は以上のように構成されているので、固定的な所定の
しきい値で文字マーク濃淡画像全体を2値化処理する一
般的なパターン認識装置に比べて、照明の照度が変化す
る場合や、局所的に濃淡のむらがある低品質の文字マー
クを読み取る場合には有効であるが、小領域2の分割方
法によってはノイズ領域も抽出してしまう可能性が高く
なるため、文字マークの正確な切り出しができるとは限
らず、非常に優れた認識処理機能を有していても、認識
処理自体、認識対象となる文字マークの正確な切り出し
を前提とするものであるので、文字マーク認識が良好に
機能しなくなり、FA(ファクトリー・オートメーショ
ン:Factory Automation)の分野で用いられるパターン
認識装置などのように、撮影環境等により良好な文字マ
ーク濃淡画像が得られることがまれなパターン認識装置
においては、文字マークの誤認識がどうしても多くなっ
てしまうなどの問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、照明の照度変化に強く、局所的
に濃淡のむらがあるような低品質の画像についても常に
正確な認識が安定に行え、かつ回路構成も比較的簡単な
パターン認識装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るパターン認識装置は、切り出し手段によって濃淡画
像から認識対象を1つ1つ切り出し、特徴量抽出手段に
よって濃淡画像より直接、それら各認識対象の認識対象
領域内の正規化された特徴量を抽出し、さらに認識手段
によってその特徴量のデータより認識対象の認識を行う
とともに、切り出された認識対象領域内で走査した、縦
横それぞれの方向毎の走査線上の平均濃度値の分布から
平均濃度値分布の累積関数を求め、それをもとにしてメ
ッシュ領域の分割を行い、それら全てのメッシュ領域の
特徴量をそれぞれ濃淡画像より直接計算して認識手段に
出力する機能を特徴量抽出手段に持たせたものである。
【0008】 また、請求項に記載の発明に係るパター
ン認識装置は、さらに、メッシュ領域の分割を、縦横そ
れぞれの方向毎の平均濃度値分布の累積関数上でメッシ
ュ間隔内の和が一定となるように分割幅を変動させて行
う機能を特徴量抽出手段に持たせたものである。
【0009】 また、請求項に記載の発明に係るパター
ン認識装置は、各メッシュ領域のそれぞれにおいてまず
平均濃度値を算出し、それらの中の最低値をそれぞれの
メッシュ領域の平均濃度値から減算して、得られた各メ
ッシュ領域の差引平均濃度値をそれらの中の最高値で除
算し、その計算値を各メッシュ領域の特徴量として抽出
する機能を特徴量抽出手段に持たせたものである。
【0010】 また、請求項に記載の発明に係るパター
ン認識装置は、各メッシュ領域が認識対象部分か認識対
象の背景部分かを、それぞれのメッシュ領域における、
認識対象領域内の平均濃度値以上の濃度値を持つ画素の
割合に基づいて判定する機能を特徴量抽出手段に持たせ
たものである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明における特徴量抽出手段
は、切り出し手段が画像撮像装置からの濃淡画像より1
つ1つ切り出した認識対象の認識対象領域内の正規化さ
れた特徴量を、濃淡画像より直接抽出して認識手段に入
力し、その特徴量のデータより認識対象の認識を行わせ
ることにより、局所的なむらの発生や、照明の照度が変
化した場合においても、常に正確な認識が安定に行える
パターン認識装置を、比較的簡単な回路構成にて実現す
る。また、特徴量抽出手段は、切り出された認識対象領
域内での縦および横方向の各走査線上の平均濃度値分布
から求めた平均濃度値分布の累積関数に基づいて、メッ
シュ領域の分割を行うことにより、認識対象の切り出し
に際して多少の位置ずれがあっても、その影響を受けず
に認識対象を認識することを可能とし、濃淡画像よりそ
れら全てのメッシュ領域の特徴量を直接計算することに
より、画像データを取り込む際に生じたノイズによる位
置ずれ誤差を考慮する必要性をなくし、認識手段へのデ
ータ量も削減して認識に要する時間を短縮する。
【0012】 また、請求項に記載の発明における特徴
量抽出手段は、縦および横方向毎の平均濃度値分布の累
積関数上で、メッシュ間隔内の和が一定となるように分
割幅を変動させてメッシュ分割を行うことにより、認識
対象の位置ずれの影響を抑えることを可能とし、さらに
文字マークの認識などに適用した場合には、フォントや
印字太さなどの多少の違いを吸収して、少ない登録数で
多品種の認識対象を認識できるようにする。
【0013】 また、請求項に記載の発明における特徴
量抽出手段は、まず各メッシュ領域内の平均濃度値を算
出してそれらの中の最低値をそれぞれのメッシュ領域の
平均濃度値から減算し、その後、それら各メッシュ領域
の差引平均濃度値をそれらの中の最高値で除算した計算
値を各メッシュ領域の特徴量として抽出することによ
り、照明の照度変化による影響を受けにくい、ロバスト
性に優れたパターン認識装置を実現する。
【0014】 また、請求項に記載の発明における特徴
量抽出手段は、それぞれのメッシュ領域における、認識
対象領域内の平均濃度値以上の濃度値を持つ画素の割合
を調べ、それに基づいて各メッシュ領域内が認識対象部
分か認識対象の背景部分かを判定することにより、認識
対象の背景にノイズが含まれていてもその影響を受けに
くくして、認識対象の認識精度を向上させる。
【0015】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1
はこの発明の実施例1によるパターン認識装置の構成を
示すブロック図である。図において、11は文字、記
号、商標などの認識対象としての文字マークが表記され
ている被検体を撮像して、当該認識対象の濃淡画像であ
る文字マーク濃淡画像の画像データを生成する画像撮像
装置であり、例えばCCD(電荷結合デバイス)による
テレビカメラなどが用いられる。12はこの画像撮像装
置11によって撮像された文字マーク濃淡画像の画像処
理を実行し、文字マークを1つ1つ切り出してそれら文
字マークの認識を行う文字マーク認識装置であり、例え
ばニューラルネットワークを用いた電子計算機などが用
いられている。
【0016】 また、この文字マーク認識装置12内にお
いて、13は画像撮像装置11よりこの文字マーク認識
装置12に入力された文字マーク濃淡画像の画像データ
を記憶する画像データ記憶手段である。14はこの画像
データ記憶手段13に記憶されている画像データを読み
出し、その文字マーク濃淡画像から直接、認識対象領域
としての各文字マークの文字マーク領域を1つ1つ切り
出す、切り出し手段としての文字マーク切り出し手段で
ある。15はこの文字マーク切り出し手段14によって
切り出された各文字マークの文字マーク領域内の正規化
された特徴量(以下、文字マーク特徴量という)を、前
記文字マーク濃淡画像より直接抽出する特徴量抽出手段
としての文字マーク特徴量抽出手段である。16はこの
文字マーク特徴量抽出手段15によって抽出された文字
マーク特徴量のデータを用いて、文字マーク切り出し手
段14によって切り出された文字マークの認識処理を実
行する認識手段としての文字マーク認識手段であり、例
えば学習機能を備えたニューラルネットワークによって
構成されている。17はこの文字マーク認識手段16を
構成するニューラルネットワークの学習手段である文字
マーク学習手段であり、18はその学習データベースで
ある文字マーク学習データベースである。ちなみに、こ
の文字マーク認識手段16を構成しているニューラルネ
ットワークは文字マーク学習手段17において、文字マ
ーク学習データベース18に記憶されている基準文字マ
ークデータを学習済である。
【0017】 次に動作について説明する。ここで、図2
はこの実施例1における文字マーク認識装置12の処理
の流れを示すフローチャートであり、図3は文字マーク
特徴量抽出手段15による文字マーク特徴量抽出の方法
を説明するための動作説明図である。この図3におい
て、3は切り出された認識対象領域としての文字マーク
領域であり、4(i,j)はこの文字マーク領域3を複
数(m×n個)に分割したメッシュ領域である。なお、
この図3では、文字マーク領域3を128個(m=8、
n=16)の領域に分割した場合について示しており、
カッコ内のi,jはそれぞれ、i=0・・・7、j=0
・・・15である。
【0018】 まずステップST1において、画像撮像装
置11によって撮像された文字マーク濃淡画像の画像デ
ータが文字マーク認識装置12に入力され、画像データ
記憶手段13に格納される。次にステップST2におい
て、この画像データ記憶手段13より文字マーク切り出
し手段14によって文字マーク濃淡画像の画像データが
読み出され、その文字、記号、商標等の文字マークを含
んだ矩形の文字マーク領域3が、当該文字マーク濃淡画
像より1つ1つ直接切り出される。なお、この文字マー
ク領域3の切り出しは、例えば、文字マーク濃淡画像上
の文字マーク行に対して平行、および垂直に走査を行っ
て求めた、各走査線毎の濃度値の変動状態、および平均
濃度値のデータを用いて行われるものである。なお、そ
のとき文字マーク領域3を示す矩形の上下左右の座標を
記憶しておく。
【0019】 次に、文字マーク特徴量抽出手段15はス
テップST3において、文字マーク切り出し手段14が
上述のようにして切り出した文字マーク領域3内で縦横
両方向の走査を行い、それぞれの方向の走査線上の平均
濃度値分布を調べる。なお、図3(a)はその様子を示
したものであり、以後、横方向をX軸方向、縦方向をY
軸方向という。ここで、図中のhは当該文字マーク領域
3の高さを、wはその幅をそれぞれ示している。また、
H(x)はX軸方向への走査線上の平均濃度値分布を、
V(y)はY軸方向への走査線上の平均濃度値分布をそ
れぞれ表しており、それらは文字マーク領域3内の画素
の濃度値をF(x,y)とすれば、次に示す式(1)お
よび式(2)によって与えられる。なお、そのときの
x、yはそれぞれ、0≦x≦(w−1)、0≦y≦(h
−1)で規定される文字マーク領域区間内にある。
【0020】
【数1】
【0021】次に、文字マーク特徴量抽出手段15はス
テップST4において、文字マーク切り出し手段14に
よって切り出された文字マーク領域3を複数(m×n
個)のメッシュ領域4(i,j)に分割する。図3
(b)はその様子を示したものであり、この文字マーク
領域3の分割に際しては、まず、0≦x≦(w−1)、
0≦y≦(h−1)で規定される文字マーク領域区間に
おける走査線上の平均濃度分布の累積関数Cx(X)お
よびCy(Y)を、次に示す式(3)、式(4)を用い
て求める。
【0022】
【数2】
【0023】そして、文字マーク領域3をm×n個のメ
ッシュ領域4(i,j)に分割するために、以下に示す
式(5)、式(6)を用いて、メッシュ間隔δx(i)
およびδy(j)を求める。
【0024】 δx(i)=Xi+1 −Xi ・・・・・・・・(5) δy(j)=Yj+1 −Yj ・・・・・・・・(6)
【0025】 ただし、上記式(5)および式(6)にお
けるXi 、Yj は、それぞれ次に示す式(7)あるいは
式(8)の条件を満たすものである。
【0026】 Xi =min {X| Cx(X)≧i×Cx(w−1)/n}・・・(7) Yj =min {Y| Cy(Y)≧j×Cy(h−1)/m}・・・(8)
【0027】 すなわち、X軸上の第i番目のメッシュ分
割点iは、上記式(5)によって得られたメッシュ間隔
δx(i)内での走査線上の平均濃度値分布H(x)の
和が一定となるところに定められる。Y軸においても同
様に、Y軸上の第j番目のメッシュ分割点jは、式
(6)で得られたメッシュ間隔δy(j)内での走査線
上の平均濃度値分布V(y)の和が一定となるところに
定められる。以上の操作を行うことによって、文字マー
ク領域3をm×n個のメッシュ領域4(i,j)に分割
する。
【0028】 ここで、走査線上の平均濃度値が高い部分
ほど文字マーク部分であると考えられる。そこで、前述
のようにメッシュ間隔δx(i)およびδy(j)内で
の走査線上の平均濃度値分布H(x)あるいはV(y)
の和がそれぞれ一定となるように、文字マーク領域3を
メッシュ領域4(i,j)に分割すると、文字マークが
密な部分では走査線上の平均濃度値は当然高い値を示す
ため、メッシュ間隔δx(i)、δy(j)は細かくな
る。従って、文字マークが密な部分ではより多くのメッ
シュ領域4(i,j)に分割されることとなるため、詳
細に文字マークの特徴を抽出することが可能となる。そ
の上、文字マークをメッシュ化しているので、位置ずれ
の影響を抑えることができる。また、同一の字種では、
文字マークの各部分がほぼ同じメッシュ位置に配置され
るようになるため、文字マークのフォントや印字太さに
違いがある場合においても、それらの違いを吸収するこ
とができる利点がある。
【0029】 次に、文字マーク特徴量抽出手段15はス
テップST5において、前述のようにして分割した各メ
ッシュ領域4(i,j)毎に、その平均濃度値と最高濃
度値を求め、得られた最高濃度値で平均濃度値を除算し
て、その計算値(0から1までの実数)を各メッシュ領
域4(i,j)の特徴量として抽出する。この演算処理
を全てのメッシュ領域4(i,j)について実行するこ
とにより、文字マーク3の1つ1つをm×n個の実数デ
ータに変換する。図3(c)はその様子を示したもので
あり、ここではその0から1までの実数データの値が濃
度の変化によって表現している。ただし、各メッシュ領
域4(i,j)毎に、文字マーク領域3内の平均濃度値
以上の濃度値を持つ画素の割合を調べて、それが所定の
割合以下である場合にはそのメッシュ領域4(i,j)
を文字マークの背景と考えて、当該メッシュ領域4
(i,j)の実数データの値を0(白)とする。
【0030】 このように、上記方法で各メッシュ領域4
(i,j)の特徴量を抽出した場合には、それぞれのメ
ッシュ領域4(i,j)毎にその最高濃度値で平均濃度
値を除算して正規化しているため、抽出される特徴量が
コントラストに対して不変となり、ロバスト性に優れた
ものとなる。
【0031】 次に、文字マーク認識手段16はステップ
ST6において、文字マーク特徴量抽出手段15によっ
て抽出されたm×n個の実数データを入力として文字マ
ークの認識処理を実行する。なお、この文字マーク認識
手段16を構成するニューラルネットワークとしては、
例えば自己組織化ネットワークが用いられており、文字
マーク学習手段17によって認識の基準データとなる文
字マークの学習がすでに済んでおり、その学習済のデー
タは文字マーク学習データベース18に記録されてい
る。入力される文字マークの種類が英数字である場合、
当該文字マーク認識手段16の出力は、例えば“A”で
ある可能性が0.9、“B”である可能性が3.2など
のようになる。この文字マーク認識手段16の出力値
は、その文字マークに対してどれだけ近いかという量を
定量化したものであり、値が小さいほどその文字マーク
に近いことを示している。
【0032】 実施例2. なお、上記実施例1では、各メッシュ領域4(i,j)
の特徴量の抽出に際して、それぞれの平均濃度値と最高
濃度値を求めて、得られた最高濃度値で平均濃度値を除
算し、その計算値を特徴量とする場合について説明した
が、他の方法を用いて抽出するようにしてもよい。例え
ば、各メッシュ領域4(i,j)の平均濃度値の中の最
低値を調べておき、その最低平均濃度値をそれぞれのメ
ッシュ領域4(i,j)の平均濃度値から減算する。そ
の後、そのようにして得られた各メッシュ領域4(i,
j)の差引平均濃度値を、全メッシュ領域4(i,j)
の差引平均濃度値の中の最高値で除算して、その計算値
(0から1までの実数)を各メッシュ領域4(i,j)
の特徴量として抽出する。この演算処理を実施例1の場
合と同様に、全てのメッシュ領域4(i,j)について
実行することによって、文字マーク3の1つ1つをm×
n個の実数データに変換するものである。
【0033】 このように、上述の方法で各メッシュ領域
4(i,j)の特徴量を抽出した場合には、それぞれの
メッシュ領域4(i,j)の平均濃度値から全メッシュ
領域4(i,j)の平均濃度値の最低値を減算している
ため、画像撮像装置11より入力される文字マーク濃淡
画像に直流ノイズ成分が重畳されていてもその影響を受
けることはない。そして、各メッシュ領域4(i,j)
の差引平均濃度値を全メッシュ領域4(i,j)の差引
平均濃度値の中の最高値で除算して正規化した特徴量を
抽出しているため、抽出される特徴量はコントラストに
対して不変となり、ロバスト性に優れたものとなる。
【0034】 実施例3. また、上記各実施例では、文字マークが背景よりも高い
濃度値を示す場合の処理について説明したが、文字マー
ク背景の濃度値が文字マークの濃度値よりも高い場合で
も、入力される文字マーク濃淡画像を反転させることに
より、上記実施例と同様の処理を行うことが可能であ
る。図4は入力画像濃度値と出力画像濃度値との関係を
示す特性図であり、同図(a)は実施例1における画像
反転を行わない場合の特性を示し、同図(b)はこの実
施例3における画像反転を行う場合の特性を示してい
る。この図4(b)に示した特性を有する変換器を、画
像処理装置11の出力部、もしくは文字マーク認識装置
12内の文字マーク切り出し手段14よりも前に設置す
ることにより容易に実現することができる。
【0035】 実施例4. また、上記各実施例では、文字マーク認識手段16を学
習機能を備えたニューラルネットワークで構成した場合
について説明したが、通常のノイマン型の演算処理を行
うCPU(中央演算処理装置)を用いて構成してもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0036】 実施例5. また、上記実施例1ではこの発明によるパターン認識装
置を文字マークの認識に適用する場合について説明した
が、それを文字マークの印字品質の検査に適用すること
も可能である。ここで、文字マークの印字品質の検査と
は、図5(a)に符号5を付して示すような文字マーク
の欠けや、同図(b)に符号6を付して示すような傷を
検出して不良品とするものである。これは、ニューラル
ネットワークによる文字マーク認識手段16の出力値が
所定のしきい値以下でないときに、その文字マークは不
良品であるというような判定をすることによって容易に
実現できる。
【0037】 実施例6. また、上記実施例5では文字マークの印字品質の検査に
適用した場合について説明したが、生産ライン上におけ
る異品種の混入検出にも適用可能である。生産ライン上
を流れる部品などに異品種が混入したことを検出するに
は、文字マークの良品/不良品の判別をする必要はな
く、部品等の型名さえ認識できればよい。従って、その
ような場合には、実施例1における文字マーク認識手段
16の出力値が最小になった文字マークを強制的に出力
し、それに基づいて異品種の混入を検査するようにす
る。
【0038】 実施例7. また、上記実施例1では文字マークの認識、実施例5で
は文字マークの良否の判定、実施例6では異物の混入検
出に適用した場合について説明したが、部品の形状など
についても同様の認識や検査を行うことが可能である。
すなわち、ある部品の形状データなどを基準データとし
てニューラルネットワークに学習させておくことによっ
て、文字マーク以外の認識対象についても、その認識、
良品/不良品の判別、異品種の混入検査などを行うこと
ができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、画像撮像装置が撮像した濃淡画像より切り出し
手段が1つ1つ直接切り出した認識対象の認識対象領域
内の正規化された特徴量を、その濃淡画像より特徴量抽
出手段によって直接抽出して認識手段に入力し、その特
徴量のデータより認識対象の認識を行わせるように構成
したので、照明の照度変化に強く、局所的なむらが発生
した低品質の濃淡画像であっても常に正確で安定した認
識が行え、かつ回路構成の比較的簡単なパターン認識装
置が得られる効果がある。また、各認識対象領域を複数
のメッシュ領域に分割する際に、切り出された認識対象
領域内での縦および横方向の各走査線上の平均濃度値分
布から求めた平均濃度値分布の累積関数に基づいて分割
するように構成したので、認識対象の切り出しに際して
多少の位置ずれがあっても、その影響を受けることなく
認識対象の認識を行うことが可能である。そして、上記
分割した各メッシュ領域の特徴量を濃淡画像より直接計
算それら各メッシュ領域の特徴量を濃淡画像より直接計
算するように構成したので、各認識対象領域ではその濃
淡画像がメッシュデータに変換されて縮退され、その画
像データを取り込む際に生じたノイズによる位置ずれ誤
差がその縮退データに吸収されてしまうため、認識手段
における認識処理に際して当該誤差の考慮が無用とな
り、さらに、縮退の過程で大きさの異なる相似形状の認
識対象を同一の縮退データに変換することができるた
め、認識対象が文字マーク等である場合には極めて有効
であり、認識手段へのデータ量も削減されて、認識に要
する時間を短縮することができるなどの効果がある。
【0040】 また、請求項に記載の発明によれば、各
認識対象領域を複数のメッシュ領域に分割する際に、縦
および横方向毎の平均濃度値分布の累積関数上で、メッ
シュ間隔内の和が一定となるように分割幅を変動させて
メッシュ分割を行うように構成したので、認識対象の複
雑な部分がより多くのメッシュ領域に分割されることと
なり、より詳細に認識対象の特徴を抽出することが可能
となるばかりか、対象の位置ずれの影響を抑えることが
可能となり、さらには認識対象の多少の違いを吸収する
ことができるようになるため、文字マークの認識に適用
した場合、フォントや印字太さの違いが吸収されて、よ
り少ない登録数で多品種の文字マークを認識することが
可能になる効果がある。
【0041】 また、請求項に記載の発明によれば、各
メッシュ領域の特徴量を抽出する際に、まず各メッシュ
領域内の平均濃度値を算出してそれらの中の最低値をそ
れぞれのメッシュ領域の平均濃度値から減算し、その
後、それら各メッシュ領域の差引平均濃度値をそれらの
中の最高値で除算した計算値を各メッシュ領域の特徴量
とするように構成したので、抽出される特徴量は、入力
された画像データに直流ノイズ成分が重畳されていても
それに影響されることはなく、かつコントラストに対し
ても不変となるため、照明の照度変化による影響を受け
にくく、ロバスト性に優れたパターン認識装置が得られ
る効果がある。
【0042】 また、請求項に記載の発明によれば、分
割された各メッシュ領域の画素について、認識対象領域
内の平均濃度値以上の濃度値を持つものの割合を調べ、
その割合に基づいて各メッシュ領域内が認識対象部分か
認識対象の背景部分かを判定するように構成したので、
認識対象の背景部分にノイズが含まれていてもその影響
を受けることが少なくなり、より認識精度の高いパター
ン認識装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1によるパターン認識装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 上記実施例における処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図3】 上記実施例における文字マーク特徴量抽出の
方法を説明するための動作説明図である。
【図4】 この発明の実施例3を説明するための、入力
画像濃度値と出力画像濃度値の関係を示す特性図であ
る。
【図5】 この発明の実施例5を説明するための、文字
マークの不良の一例を示す説明図ある。
【図6】 従来のパターン認識装置における文字マーク
濃淡画像の2値化原理を示す説明図である。
【符号の説明】
3 認識対象領域(文字マーク領域)、4(i,j)
メッシュ領域、11画像撮像装置、14 切り出し手段
(文字マーク切り出し手段)、15 特徴量抽出手段
(文字マーク特徴量抽出手段)、16 認識手段(文字
マーク認識手段)。
フロントページの続き 審査官 小林 勝広 (56)参考文献 特開 昭63−262778(JP,A) 特開 平4−68482(JP,A) 特開 平4−78972(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 9/00 - 9/82

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像撮像装置によって撮像された濃淡画
    像から認識対象を1つ1つ切り出す切り出し手段と、前
    記切り出し手段にて切り出された各認識対象の認識対象
    領域内の正規化された特徴量を、前記濃淡画像より直接
    抽出する特徴量抽出手段と、前記特徴量抽出手段の抽出
    した特徴量のデータを用いて、前記切り出し手段にて切
    り出された認識対象の認識を行う認識手段とを備え、前
    記特徴量抽出手段が、前記切り出し手段にて切り出され
    た各認識対象の認識対象領域内で縦方向および横方向の
    走査を行い、それぞれの方向毎の走査線上の平均濃度値
    の分布から求めた平均濃度値分布の累積関数をもとにし
    て、前記メッシュ領域の分割を行い、前記各メッシュ領
    域の特徴量を前記濃淡画像より直接計算し、全ての前記
    メッシュ領域の計算値を前記認識手段に出力することを
    特徴とするパターン認識装置。
  2. 【請求項2】 前記特徴量抽出手段が、前記縦方向およ
    び横方向の走査線上の平均濃度値分布の累積関数上でメ
    ッシュ間隔内の和が一定となるように分割幅を変動させ
    て、前記メッシュ領域の分割を行うものであることを特
    徴とする請求項に記載のパターン認識装置。
  3. 【請求項3】 前記特徴量抽出手段が、分割された前記
    メッシュ領域のそれぞれにおいて平均濃度値を算出し、
    それら各平均濃度値の最低値を各メッシュ領域の平均濃
    度値からそれぞれ減算して差引平均濃度値を求め、それ
    ら各差引平均濃度値の最高値によって、前記各メッシュ
    領域の差引平均濃度値を除算した値を、前記各メッシュ
    領域の正規化された特徴量として抽出するものであるこ
    とを特徴とする請求項に記載のパターン認識装置。
  4. 【請求項4】 前記特徴量抽出手段が、前記認識対象領
    域内の平均濃度値以上の濃度値を持つ画素の割合を前記
    メッシュ領域毎に調べ、その結果に基づいて前記メッシ
    ュ領域が認識対象部分か認識対象の背景部分かの判定を
    行うものであることを特徴とする請求項に記載のパタ
    ーン認識装置。
JP01949895A 1995-02-07 1995-02-07 パターン認識装置 Expired - Fee Related JP3330769B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01949895A JP3330769B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 パターン認識装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01949895A JP3330769B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 パターン認識装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08212302A JPH08212302A (ja) 1996-08-20
JP3330769B2 true JP3330769B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=12001044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01949895A Expired - Fee Related JP3330769B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 パターン認識装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3330769B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08212302A (ja) 1996-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111179243A (zh) 一种基于计算机视觉的小尺寸芯片裂纹检测方法及系统
EP1254431B1 (en) Method and system for detecting defects on a printed circuit board
US7715628B2 (en) Precise grayscale character segmentation apparatus and method
JP2001133418A (ja) 形状特徴に基づく欠陥検出の方法及び装置
CN111489337B (zh) 一种自动光学检测伪缺陷去除方法及系统
CN114926839B (zh) 基于rpa和ai的图像识别方法及电子设备
JP2002133426A (ja) 多値画像から罫線を抽出する罫線抽出装置
CN116433666B (zh) 板卡线路缺陷在线识别方法、系统、电子设备及存储介质
JPS59790A (ja) パタ−ン識別装置
CN112419260A (zh) 一种pcb文字区域缺陷检测方法
JPH03257304A (ja) 位置認識装置
CN111354047B (zh) 一种基于计算机视觉的摄像模组定位方法及系统
CN104331695A (zh) 一种鲁棒的圆形标志符形状质量检测方法
CN115205223A (zh) 透明物体的视觉检测方法、装置、计算机设备及介质
CN117115130A (zh) 一种晶圆边缘缺陷检测方法及装置
CN111814673A (zh) 一种修正文本检测边界框的方法、装置、设备及存储介质
CN110288040B (zh) 一种基于拓扑验证的图像相似评判方法及设备
JP2011007728A (ja) 欠陥検出方法、欠陥検出装置、および欠陥検出プログラム
JP3711599B2 (ja) 実装部品検査装置
CN112200053B (zh) 一种融合局部特征的表格识别方法
CN112419225B (zh) 一种基于引脚分割的sop型芯片检测方法及系统
JP3330769B2 (ja) パターン認識装置
CN114529555A (zh) 一种基于图像识别的烟箱高效进出库检测方法
JP2005250786A (ja) 画像認識方法
JPH08122267A (ja) マーク認識装置およびマーク認識方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070719

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees