JP3323833B2 - 画像符号化装置及び画像復号化装置 - Google Patents

画像符号化装置及び画像復号化装置

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JP3323833B2 JP16269399A JP16269399A JP3323833B2 JP 3323833 B2 JP3323833 B2 JP 3323833B2 JP 16269399 A JP16269399 A JP 16269399A JP 16269399 A JP16269399 A JP 16269399A JP 3323833 B2 JP3323833 B2 JP 3323833B2
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化装置,
及び画像復号化装置に関し、特に、文書画像データ,つ
まり文書画像(文字を含む画像)をスキャナー等により
電子化して得られる2値の画像データを、効率よく符号
化して伝送あるいは蓄積するための符号化処理及びこれ
に対応する復号化処理に関するものである。
【0002】
【0003】
【従来の技術】従来から、文字や写真等を含む文書画像
の情報を電子化して文書画像データとして登録する文書
ファイリング装置があるが、近年、このような文書ファ
イリング装置に登録される文書画像データの増大によ
り、文書画像を登録する際に、文書画像を検索するため
のキーワードや分類コードを入力したり、更新したりす
る労力が多大なものとなっている。
【0004】そこで、このような文書画像の登録時にお
ける、検索用データの入力や更新のための労力を軽減す
るため、最近の文書ファイリング装置では、文書画像デ
ータを蓄積する文書画像蓄積手段は、文書画像をスキャ
ナー等により電子化して得られる文書画像データと、文
書画像を文字認識して得られる文字データとを組み合わ
せて蓄積する構成としている(特許公報第256065
6号(特開平8−87528号)参照)。
【0005】図39は、従来の文書ファイリング装置の
一例を説明するためのブロック図である。従来の文書フ
ァイリング装置3900は、外部から入力される、文書
画像を電子化して得られる2値の画像データ(文書画像
データ)Diを、MH(ModifiedHuffman)やMR(Modifi
ed Read) 等の手法を用いて符号化して、上記文書画像
に対応する符号化データDeを出力する画像符号化手段
3902と、上記文書画像データDiに対して文字認識
処理を施して、上記文書画像に含まれる各文字毎に、複
数の候補文字の文字コードDcoを文字データとして出
力する文字認識手段3901とを有している。この文字
認識手段3901による文字認識処理では、OCR(Op
tical Character Reader)におけるパターン認識等の手
法が用いられている。また、上記文書ファイリング装置
3900は、個々の文書画像に対応する符号化データD
eと文字コード(つまり該文書画像に関連する複数の候
補文字の文字コード)Dcoを関連付けて蓄積する文書
画像蓄積手段3903を有している。
【0006】さらに、上記文書ファイリング装置390
0は、外部から検索データDaとして入力される文字コ
ードに基づいて、上記文書画像蓄積手段3903に格納
されている所定の文書画像に対応する符号化データDe
を読みだすデータ読み出し手段3904と、該読みださ
れた符号化データDeを復号化して、所定の文書画像に
対応する文書画像データDiを復元する画像復号化手段
3905とを有している。ここで、上記データ読み出し
手段3904は、上記検索データDaとしての文字コー
ド(検索文字コード)と、文書画像蓄積手段3903に
蓄積されている文字コード(蓄積文字コード)との照合
を行って、該検索文字コードと一致した蓄積文字コード
に対応する文書画像の符号化データDeを出力する構成
となっている。なお、この文書ファイリング装置390
0では、上記文字認識手段3901を、各文字に対する
文字認識処理により得られる文字データとして、複数の
候補文字の文字コードDcoを出力する構成としてお
り、これにより検索における、文字認識誤りの影響を軽
減している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の文書
ファイリング装置3900では、文書画像データDiが
入力されると、画像符号化手段3902では、該文書画
像データDiの符号化処理が行われて符号化データDe
が出力され、文字認識手段3901では、該文書画像デ
ータDiに基づいて、文書画像からこれに含まれている
文字画像が抽出されて、この文字画像に対応する複数の
候補文字の文字コードDcoが出力される。そして、1
つの文書画像に対応する符号化データDeと複数の文字
コードDcoとが関連付けられて文書画像蓄積手段39
03に蓄積される。また、外部から検索データDaが入
力されると、データ読み出し手段3904では、該検索
データDaとしての文字コードに基づいて、上記文書画
像蓄積手段3900に格納されている所定の文書画像に
対応する符号化データDeが読み出され、該符号化デー
タDeは画像復号化手段3905に復号化処理が施され
て、文書画像データDiが復元される。
【0008】ところが、上記のような構成の従来の文書
ファイリング装置3900では、画像符号化手段390
2による文書画像データDiの符号化処理は、文書画像
に含まれている文字の種類に関係なく、あるいは該文書
画像に含まれる文字,図,写真などの文書画像の構成要
素の種類に関係なく、一様に行われていたため、場合に
よっては符号化効率が悪くなるといった問題点があっ
た。
【0009】また、従来の文書ファイリング装置390
0における文字認識手段3901では、文書画像に含ま
れる各文字に対する文字認識処理により、文書画像に含
まれる各文字毎に、複数の候補文字の文字コードを出力
するようにしているが、一般に1つの文字に対する文字
認識の結果得られる複数の候補文字には、文字形状がよ
く似た文字に対応するものが含まれる傾向がある。言い
換えると、一つの候補文字(通常は第一候補文字)がわ
かれば、その他の候補文字は、概ね類推できるため、上
記のように、各文字に対する文字認識により、複数の候
補文字コードを導出することは、文字認識により得られ
る文字データが冗長なものとなり、データ量の増加につ
ながっていた。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、文字を含む文書画像のデータ
を、文書画像に含まれる文字画像による検索のし易さを
損なうことなく、符号化効率よく符号化する符号化処理
を実現できる画像符号化装置,及び該符号化処理に対応
する復号化処理を良好に行うことができる画像復号化装
置を得ることを目的とする。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【課題を解決するための手段】 本発明(請求項に係
画像符号化装置は、符号化処理の対象となる対象画像
に対応する画像データを、該対象画像に類似した予測画
像に対応する画像データに基づいて符号化する装置であ
って、上記対象画像を構成する複数の部分画像の特徴を
示す画像特徴データに基づいて、上記複数の部分画像に
類似した部分予測画像に対応する画像データを生成する
予測画像生成手段と、上記複数の部分予測画像に対応す
る画像データと、対象画像における部分画像の位置及び
大きさを示す補助データとに基づいて、上記複数の部分
予測画像を合成して、上記予測画像に対応する画像デー
タを生成する画像合成手段と、上記対象画像に対応する
画像データに対して、上記対象画像と予測画像との間で
の画素値相関を利用するエントロピー符号化処理を施し
て、上記対象画像に対応する画像符号化データとしてエ
ントロピー符号を出力するエントロピー符号化手段とを
備え、上記エントロピー符号化手段、上記予測画像の
画像データを、予測画像を構成する所定サイズの予測ブ
ロックに対応するよう分割して、各予測ブロックに対応
する画像データを出力する第1の画像ブロック化手段
と、上記対象画像の画像データを、該対象画像を構成す
る所定サイズの対象ブロックに対応するよう分割して、
各対象ブロックに対応する画像データを出力する第2の
画像ブロック化手段と、上記各対象ブロックに対応する
画像データを、各予測ブロックと対象ブロックの間での
画素値相関に基づいてエントロピー符号化するブロック
予測符号化手段とを有するものであり、上記ブロック予
測符号化手段、上記対象ブロックと予測ブロックとの
画素値の差分が一定の基準値以上であるとき、対象ブロ
ックに対応する画像データに対するエントロピー符号化
を行って、対応する画像符号化データとともに符号化フ
ラグを出力し、上記対象ブロックと予測ブロックとの
素値の差分が一定の基準値未満であるとき、対象ブロッ
クに対するエントロピー符号化処理を行わずに、非符号
化フラグを出力するものであり、上記画像特徴データ及
び補助データは、上記エントロピー符号とともに出力さ
れるものであることを特徴とするものである。
【0015】本発明(請求項に係る画像符号化装置
は、符号化処理の対象となる対象画像に対応する画像デ
ータを、該対象画像に類似した予測画像に対応する画像
データに基づいて符号化する装置であって、上記対象画
像を構成する複数の部分画像の特徴を示す画像特徴デー
タに基づいて、上記複数の部分画像に類似した部分予測
画像に対応する画像データを生成する予測画像生成手段
と、上記複数の部分予測画像に対応する画像データと、
対象画像における部分画像の位置及び大きさを示す補助
データとに基づいて、上記複数の部分予測画像を合成し
て、上記予測画像に対応する画像データを生成する画像
合成手段と、上記予測画像の画像データに対して、該予
測画像における細部が省略されるようフィルタ処理を施
して、予測画像のフィルタ処理データを出力する画像フ
ィルタ処理手段と、上記対象画像に対応する画像データ
に対して、上記フィルタ処理データが示す予測画像と上
記対象画像との間での画素値相関を利用するエントロピ
ー符号化処理を施して、上記対象画像に対応する画像符
号化データとしてエントロピー符号を出力するエントロ
ピー符号化手段とを備え、上記画像特徴データ及び補助
データを、上記エントロピー符号とともに出力するもの
である。
【0016】
【0017】本発明(請求項)に係る画像復号化装置
は、符号化処理の対象となる対象画像に対応する画像デ
ータに対して、上記対象画像を構成する所定サイズの対
象ブロックと、該対象画像に類似する予測画像を構成す
る所定サイズの予測ブロックとの間での画素値相関を利
用したエントロピー符号化処理を施して得られた、上記
対象ブロックに対応する画像符号化データを受け、該画
像符号化データを復号化する装置であって、上記対象画
像を構成する複数の部分画像の特徴を示す画像特徴デー
タに基づいて、上記複数の部分画像に類似した部分予測
画像に対応する画像データを生成する予測画像生成手段
と、上記複数の部分予測画像に対応する画像データと、
上記対象画像における部分画像の位置及び大きさを示す
補助データとに基づいて、上記複数の部分予測画像を合
成して、上記予測画像に対応する画像データを生成する
画像合成手段と、上記予測画像の画像データを上記予測
ブロックに対応するよう分割して、各予測ブロックに対
応する画像データを出力する画像ブロック化手段と、各
予測ブロックに対応する画像データ及び対象ブロックに
対する符号化処理が行われたか否かを示すフラグに応じ
、上記対象ブロックに対応する画像符号化データに対
して、上記対象ブロックと予測ブロックとの間での画素
値相関を利用するエントロピー復号化処理を施して、上
記対象ブロックに対応する画像データを生成するブロッ
ク予測復号化手段と、上記予測ブロックに対応する画像
データと、対象ブロックに対応する画像データとを受
け、上記フラグに基づいて、対象ブロックと予測ブロッ
クを用いて上記対象画像を組み立てて、該対象画像に対
応する画像データを復元するブロック組立て手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0018】本発明(請求項に係る画像復号化装置
は、符号化処理の対象となる対象画像に対応する画像デ
ータに対して、該対象画像とこれに類似する予測画像と
の間での画素値相関を利用したエントロピー符号化処理
を施して得られた、対象画像に対応する画像符号化デー
タを復号化する装置であって、上記対象画像を構成する
複数の部分画像の特徴を示す画像特徴データに基づい
て、上記複数の部分画像に類似した部分予測画像に対応
する画像データを生成する予測画像生成手段と、上記複
数の部分予測画像に対応する画像データと、上記対象画
像における部分画像の位置及び大きさを示す補助データ
とに基づいて、上記複数の部分予測画像を合成して、上
記予測画像に対応する画像データを生成する画像合成手
段と、上記予測画像の画像データに対して、該予測画像
における細部が省略されるようフィルタ処理を施して、
予測画像のフィルタ処理データを出力する画像フィルタ
処理手段と、上記対象画像に対応する画像符号化データ
に対して、上記フィルタ処理データが示す予測画像と上
記対象画像との間での画素値相関を利用するエントロピ
ー復号化処理を施して、上記対象画像に対応する画像デ
ータを生成するエントロピー復号化手段とを備えたこと
を特徴とするものである。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】本発明(請求項)に係る画像符号化装置
は、符号化処理の対象となる対象画像に対応する画像デ
ータを、該対象画像の予測画像に対応する画像データに
基づいて符号化する装置であって、上記対象画像に対応
する画像データに基づいて、上記対象画像からその画像
特徴を抽出して、対象画像に対応する画像特徴データを
出力する画像特徴抽出手段と、上記対象画像に対応する
画像特徴データに基づいて、上記対象画像に類似した類
似画像に対応する画像データを生成する予測画像生成手
段と、符号化処理が完了した対象画像に対応する画像デ
ータ及び画像特徴データを関連付けて、処理済画像に対
応する画像データ及び画像特徴データとして蓄積する予
測画像記憶手段と、対象画像に対応する画像特徴データ
と、予測画像記憶手段に蓄積されている処理済画像に対
応する画像特徴データとの比較により、上記類似画像あ
るいは所定の処理済画像を予測画像として選択する予測
画像選択手段と、上記対象画像に対応する画像データに
対して、上記対象画像と予測画像との間の画素値相関を
利用するエントロピー符号化処理を施して、上記対象画
像に対応する画像符号化データとしてエントロピー符号
を出力するエントロピー符号化手段とを有し、上記予測
画像選択手段は、上記予測画像として、上記類似画像と
所定の処理済画像のいずれを選択したかを示すフラグを
出力するとともに、上記対象画像に対応する画像特徴デ
ータを出力するものであることを特徴とするものであ
る。
【0033】本発明(請求項)は、請求項記載の画
像符号化装置において、上記画像特徴抽出手段は、上記
対象画像に対応する画像データに基づいて、対象画像に
対応する画像特徴データとして、第1の特徴ベクトルを
生成する特徴量抽出手段と、上記第1の特徴ベクトルに
基づいて、上記対象画像に対する文字認識を行って、対
象画像に対応する文字コードを生成する文字認識手段と
から構成されており、上記予測画像生成手段は、上記対
象画像に対応する文字コードに基づいて、該対象画像の
類似画像に対応する画像データを、第1の予測画像デー
タとして生成するものであり、上記予測画像記憶手段
は、上記符号化処理が完了した対象画像に対応する画像
データ,文字コード,及び第1の特徴ベクトルを関連付
けて記憶するものであり、上記予測画像選択手段は、対
象画像に対応する文字コードと一致する文字コードに関
連付けられている画像データ,及び特徴ベクトルを、第
2の予測画像データ及び第2の特徴ベクトルとして読み
出し、上記第1及び第2の特徴ベクトルの比較結果に応
じて、上記第1及び第2の予測画像データの一方を出力
するものであることを特徴とするものである。
【0034】本発明(請求項)に係る画像復号化装置
は、符号化処理の対象となる対象画像に対応する画像デ
ータに対して、該対象画像とこれに対応する予測画像と
の間での画素値相関を利用したエントロピー符号化処理
を施して得られた、対象画像に対応する画像符号化デー
タを復号化する装置であって、上記対象画像の画像特徴
を示す画像特徴データに基づいて、該対象画像に類似す
る類似画像に対応する画像データを生成する予測画像生
成手段と、復号化処理が完了した対象画像に対応する画
像データ及び画像特徴データを関連付けて、処理済画像
に対応する画像データ及び画像特徴データとして蓄積す
る予測画像記憶手段と、符号化処理の際に対象画像に対
応する予測画像として、対象画像の画像特徴から得られ
る類似画像と符号化処理済の画像のいずれを用いたかを
示すフラグ情報に基づいて、上記類似画像あるいは所定
の処理済画像を予測画像として選択する予測画像選択手
段と、上記予測画像に対応する画像データに基づいて、
上記対象画像に対応する画像符号化データに対して、上
記対象画像と予測画像との間での画素値相関を利用する
エントロピー復号化処理を施して、上記対象画像に対応
する画像データを生成するエントロピー復号化手段とを
備えたことを特徴とするものである。
【0035】本発明(請求項)は、請求項記載の画
像復号化装置において、上記予測画像生成手段は、対象
画像に対応する画像特徴データとしての文字コードに基
づいて、上記対象画像に対応する第1の予測画像データ
を生成するものであり、上記予測画像記憶手段は、復号
化処理が完了した対象画像に対応する画像データ及び文
字コードを関連付けて、処理済画像に対応する画像デー
タ及び文字コードとして蓄積するものであり、上記予測
画像選択手段は、対象画像に対応する文字コードと一致
する文字コードに関連付けられている画像データを、第
2の予測画像データとして上記予測画像記憶手段から読
み出し、上記フラグ情報に基づいて、上記第1及び第2
の予測画像データの一方を出力するものであることを特
徴とするものである。
【0036】本発明(請求項)に係る画像符号化装置
は、符号化処理の対象となる対象画像に対応する画像デ
ータを、該対象画像の予測画像に対応する画像データに
基づいて符号化する装置であって、上記対象画像に対応
する画像データに基づいて、上記対象画像からその画像
特徴を抽出して、対象画像に対応する画像特徴データを
出力する画像特徴抽出手段と、上記対象画像に対応する
画像特徴データに基づいて、上記対象画像に類似した類
似画像に対応する画像データを生成する予測画像生成手
段と、符号化処理が完了した対象画像に対応する画像特
徴データを、処理済画像に対応する画像特徴データとし
て蓄積する予測画像記憶手段と、対象画像に対応する画
像特徴データと、予測画像記憶手段に蓄積されている処
理済画像に対応する画像特徴データとの比較により、上
記類似画像に対応する画像データ,対象画像に対応する
画像特徴データ,及び符号化処理を行うことを示す符号
化フラグを出力する第1のデータ出力処理と、対象画像
に対応する画像特徴データ,及び符号化処理を行わない
ことを示す非符号化フラグを出力する第2のデータ出力
処理の一方のデータ出力処理を行うデータ出力制御手段
と、上記対象画像に対応する画像データに対して、上記
対象画像と類似画像との間の画素値相関を利用してエン
トロピー符号化処理を施して、上記対象画像に対応する
画像符号化データとしてエントロピー符号を出力するエ
ントロピー符号化手段とを有し、該エントロピー符号化
手段は、上記符号化フラグを受けたとき、上記エントロ
ピー符号化処理を行い、上記非符号化フラグを受けたと
き上記エントロピー符号化処理を行わず、エントロピー
符号を出力しないものであることを特徴とするものであ
る。
【0037】本発明(請求項10)は、請求項記載の
画像符号化装置において、上記画像特徴抽出手段は、上
記対象画像に対応する画像データに基づいて、対象画像
に対応する画像特徴データとして、第1の特徴ベクトル
を生成する特徴量抽出手段と、上記第1の特徴ベクトル
に基づいて、上記対象画像に対する文字認識を行って、
対象画像に対応する文字コードを生成する文字認識手段
とから構成されており、上記予測画像生成手段は、上記
対象画像に対応する文字コードに基づいて、その類似画
素に対応する画像データを予測画像データとして生成す
るものであり、上記予測画像記憶手段は、上記符号化処
理が完了した対象画像に対応する文字コード,及び第1
の特徴ベクトルを関連付けて記憶するものであり、上記
データ出力制御手段は、対象画像に対応する文字コード
と一致する文字コードに関連付けられている特徴ベクト
ルを、予測画像に対応する第2の特徴ベクトルとして読
み出し、上記類似画像に対応する画像データ,対象画像
に対応する文字コード,及び符号化処理を行うことを示
す符号化フラグを出力する第1のデータ出力処理と、対
象画像に対応する文字コード,及び符号化処理を行わな
いことを示す非符号化フラグを出力する第2のデータ出
力処理の一方のデータ出力処理を行うものであることを
特徴とするものである。
【0038】本発明(請求項11)に係る画像復号化装
置は、符号化処理の対象となる対象画像に対応する画像
データに対して、該対象画像とこれに対応する予測画像
との間での画素値相関を利用したエントロピー符号化処
理を施して得られた、対象画像に対応する画像符号化デ
ータを復号化する装置であって、上記対象画像の画像特
徴を示す画像特徴データに基づいて、該対象画像に対応
する第1の予測画像データを生成する予測画像生成手段
と、復号化処理が完了した対象画像に対応する画像デー
タ及び画像特徴データを関連付けて、処理済画像に対応
する画像データ及び画像特徴データとして蓄積する予測
画像記憶手段と、符号化処理を行なったことを示す符号
化フラグを受けたとき、上記第1の予測画像データ及び
該符号化フラグを出力する第1のデータ出力処理を行
い、一方、符号化処理を行っていないことを示す非符号
化フラグを受けたとき、上記予測画像記憶手段から、復
号化処理済画像に対応する画像データを第2の予測画像
データとして読み出し、第2の予測画像データ及び該非
符号化フラグを出力する第2のデータ出力処理を行うデ
ータ出力制御手段と、上記符号化フラグを受けたとき、
第1の予測画像データに基づいて、上記対象画像と予測
画像との間での画素値相関を利用して、上記対象画像に
対応する画像符号化データに対してエントロピー復号化
処理を施して、上記対象画像に対応する復号化データを
生成し、一方、上記非符号化フラグを受けたとき、上記
第2の予測画像データを、上記対象画像に対応する復号
化データとして出力するエントロピー復号化手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0039】本発明(請求項12)は、請求項11記載
の画像復号化装置において、上記予測画像生成手段は、
対象画像に対応する画像特徴データとしての文字コード
に基づいて、上記対象画像に対応する第1の予測画像デ
ータを生成するものであり、上記予測画像記憶手段は、
復号化処理が完了した対象画像に対応する画像データ及
び文字コードを関連付けて、処理済画像に対応する画像
データ及び文字コードとして蓄積するものであり、上記
データ出力制御手段は、対象画像に対応する文字コード
と一致する文字コードに関連付けられている画像データ
を、第2の予測画像データとして読み出し、上記フラグ
情報に基づいて、上記第1及び第2の予測画像データの
一方を出力するものであることを特徴とするものであ
る。
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1による画
像符号化装置の構成を示すブロック図である。なお、こ
の実施の形態1は請求項1の発明に対応している。この
実施の形態1の画像符号化装置100は、ゴシック体文
字を含む文書画像101をスキャナー等により電子化し
て得られる文書画像データDiを受け、この文書画像デ
ータDiを符号化するものであり、例えば、図39に示
す文書ファイリング装置3900における画像符号化手
段3902として用いられるものである。ここで、文書
画像にはその部分画像として文字や記号、あるいは該文
字や記号の一部からなる文字画像が含まれており、各文
字画像には、文字データが対応付けられている。なお、
ここで、上記文書画像に文字や記号の一部からなる文字
画像が含まれるとしているのは、1つの文字あるいは記
号の各部、1つの文字や記号として認識される場合があ
るためである。例えば、「仁」という漢字文字では、そ
のへんの部分,つくりの部分がそれぞれ、カタカナ文字
「イ」,漢字文字「二」と認識される場合がある。
【0062】この実施の形態1の画像符号化装置100
は、上記文書画像101における各文字に対応する文字
コード、並びに該各文字の大きさ及び文書画像における
該各文字の位置を示す補助情報を含む文字データDcを
受け、上記文字コードに基づいて明朝体のフォント情報
を利用して文書画像における文字画像を予測し、予測文
字画像データPDcを出力する予測画像生成手段103
を有している。また、上記画像符号化装置100は、上
記予測文字画像データPDcを、上記文字データDcに
含まれる、文字の位置及び大きさを示す補助情報に基づ
いて合成して、上記文書画像に対応する文字のみを含む
予測文書画像105に対応する予測文書画像データPD
iを生成する画像合成手段104を有している。
【0063】さらに、上記画像符号化装置100は、上
記文書画像データDiに対して、これに対応する予測文
書画像データPDiを参照して算術符号化処理を施し、
文書画像に対応する符号化データDeとして符号列10
7を出力するエントロピー符号化手段106を有してお
り、上記文書画像に対応する符号化データDeととも
に、文書画像に含まれる文字に対応する文字データDc
を出力する構成となっている。なお、図1中、102は
上記文字データDcに含まれる各文字コードに対応する
文字の列を示している。
【0064】上記文字データDcは、例えば、図39に
示す従来の文書ファイリング装置3900における文書
認識手段3901により、文書画像データDiから抽出
されたものであり、この文字データDcには、文書画像
に含まれる各文字に対応する文字コード,該文書画像に
おける各文字の位置,及び各文字の大きさを示す補助情
報が含まれている。
【0065】図24(a)は上記文書画像に対応するXY
座標を示す図、図24(b)は、上記予測画像生成手段1
03に入力される文字データDcのデータ構造を説明す
るための模式図である。ここで、上記文書画像101に
は、ゴシック体のアルファベット文字からなる、「Pa
nasonic Technical Report
s」という文字列が含まれており、上記文字データDc
には、この文字列を構成する各文字に対応する文字コー
ド,位置,大きさを示すデータが含まれている。つま
り、上記文字データDcを構成する符号列2400は、
例えば、明朝体のアルファベット文字「P」,「a」,
・・・,「s」のそれぞれに対応する符号列2410,
2420,・・・,2430を含んでいる。
【0066】具体的には、符号列2410は、文書画像
の左上隅を原点OとするXY座標における文字「P」の
位置を示すX座標,Y座標に対応する符号2411a,
2411b、上記文字「P」の大きさを示す符号241
2、上記文字「P」に対応する文字コード2413から
構成されている。また、符号列2420は、上記XY座
標における文字「a」の位置を示すX座標,Y座標に対
応する符号2421a,2421b、上記文字「a」の
大きさを示す符号2422、及び上記文字「a」に対応
する文字コード2423から構成されている。符号列2
430は、上記XY座標における文字「s」の位置を示
すX座標,Y座標に対応する符号2431a,2431
b、上記文字「s」の大きさを示す符号2432、及び
上記文字「s」に対応する文字コード2433から構成
されている。
【0067】次に動作について説明する。本実施の形態
1の画像符号化装置100に、文書画像101をスキャ
ナなどで電子化して得られる2値の画像データ(文書画
像データ)Diとともに、上記文書画像101に含まれ
る文字画像に対応する文字データDcが入力されると、
予測画像生成手段103では、上記文字データDcに含
まれる文字コードから、フォント情報を利用して、上記
文書画像に含まれる各文字に対応する予測文字画像のデ
ータ(予測文字画像データ)PDcが生成され、画像合
成手段104に出力される。
【0068】すると、画像合成手段104では、各予測
文字画像が、上記文字データDcに含まれる各文字の位
置及び大きさを示す補助情報に基づいて合成され、上記
予測文字画像のみからなる予測文書画像105に対応す
るデータPDiが上記エントロピー符号化手段106へ
出力される。この予測文書画像105では、各予測文字
画像は、上記補助情報により決まる所定の位置に、所定
の大きさでもって配置されている。そして、エントロピ
ー符号化手段106では、予測文書画像データPDiを
参照しながら文書画像データDiが算術符号化されて、
文書画像101に対応する符号化データDeとして符号
列107が出力される。
【0069】以下に、算術符号化処理について簡単に説
明する。なお、算術符号化の詳細については、”マルチ
メディア符号化の国際標準”,第3章 算術符号化,安
田 浩,丸善株式会社,に記載されている。図25
(a),図25(b),図25(c)は、算術符号化の原理を説
明するための図である。例えば、算術符号化処理では、
所定数の画素からなる画素列における各画素に対応する
画素値の組合せに対して1つの2進小数が、上記所定数
の画素からなる被処理画像に対応する符号化データとし
て求められる。特に、2値の画像データに対する算術符
号化処理では、図25(a)に示すように、「0」,
「1」,「EOF」の3つのシンボルと、これらのシン
ボルの生起確率を示す生起確率モデル2504とが用い
られる。ここで、シンボル「0」は、画素値「0」を有
する白画素に対応するもの、シンボル「1」は、画素値
「1」を有する黒画素に対応するもの、シンボル「EO
F」は、上記画素列の最後であることを示すものであ
る。また、ここでは、生起確率モデル2504では、シ
ンボル「EOF」の生起確率がx,シンボル「0」の生
起確率がy,シンボル「1」の生起確率がzとなってい
る。ただし、x,y,zは、0以上1未満の実数で、x
+y+z=1を満たすものとする。
【0070】以下、図25(b)を用いて、具体的に、2
つの白画素からなる被処理画像に対する算術符号化処理
について説明する。この場合、上記画素列に相当するシ
ンボル列2505は、シンボル「0」,「0」,「EO
T」からなる。まず、0以上かつ1未満の範囲を示す数
直線2501上に、生起確率モデル2504により示さ
れる各シンボルの生起確率に対応する範囲(確率範囲)
が割り当てられる。この場合、上記シンボル列2505
の最初のシンボルはシンボル「0」であるので、上記数
直線2501上の生起確率yに対応する確率範囲が限定
範囲R1として求められる。続いて、数直線上の限定範
囲R1に対して、生起確率モデル2504により示され
る各シンボルの生起確率に対応する確率範囲が割り当て
られる。この場合、上記シンボル列2505の2番目の
シンボルはシンボル「0」であるので、上記数直線25
01上の限定範囲R1における生起確率yの部分が、限
定範囲R2として求められる。最後に、数直線上の限定
範囲R2に対して、生起確率モデル2504により示さ
れる各シンボルの生起確率に対応する確率範囲が割り当
てられる。この場合、上記シンボル列2505の3番目
のシンボルはシンボル「EOF」であるので、上記数直
線2501上の限定範囲R2における生起確率xの部分
が、限定範囲R3として求められる。
【0071】そして、上記数直線2501の上記限定範
囲R3の範囲を示す2進小数2503として、例えば、
図25(c)に示す、小数点以下10桁の2進小数「0.
0010101011」が求められ、この値を示すデー
タが上記シンボル列2505に対応する符号化データと
して出力される。この2進小数2503は、その最後の
桁の後に、如何なる桁数を続けても、上記数直線上の限
定範囲R3から外れないもっとも短い桁数の小数となっ
ている。
【0072】図26は、2値画像データに対する一般的
な算術符号化処理のフローを示している。算術符号化が
開始されると(ステップS2601)、生起確率モデル
が適用される数直線の適用範囲R(k)〔kは自然数〕
が0≦R(1)<1に初期設定される(ステップS26
02)。そして、上記シンボル列2505を構成する各
シンボルが入力されると(ステップS2603)、数直
線上の現在の適用範囲R(k)に対して、生起確率モデ
ルにおける各シンボルの生起確率に対応する確率範囲が
割り当てられ、上記現在の適用範囲R(k)における、
入力されたシンボルの生起確率に対応する確率範囲が、
新しい適用範囲R(k+1)とされる(ステップS26
04)。さらに、ステップS2605にて、入力シンボ
ルが終了シンボルであるか否かの判定が行われ、これが
終了シンボルであれば、終了シンボルの1つ前のシンボ
ルにより限定された適用範囲が2進小数で表され,2進
小数が出力され(ステップS2606)、算術符号化が
終了する(ステップS2607)。
【0073】一方、ステップS2605での判定の結
果、入力シンボルが終了シンボルでなければ,シンボル
列における続くシンボルが入力される(ステップS26
03)。但し,シンボル列におけるシンボルの個数が決
まっていれば,終了シンボル「EOF」は省略できる。
なお、シンボル列に対応する符号化データに対する算術
復号化は,2進小数からシンボル列を決定することによ
り行なわれる。
【0074】このような算術符号化処理は、シンボル列
におけるシンボルの生起確率と、生起確率モデルにより
示される各シンボルの生起確率の誤差が小さければ小さ
いほど、また、シンボル列におけるシンボルの生起確率
に偏りがあればあるほど、シンボル列に対応する符号化
データの符号量は減少する性質をもつことが知られてい
る。また、1つのシンボル列における各シンボルの符号
化処理が行われている間、生起確率モデルが変更されて
も、その変更のされ方が分かっていれば、シンボル列に
対応する符号化データの復号化処理が可能であることも
知られている。
【0075】図27は、予測文書画像105を参照して
文書画像101を示す画像データDiに対して算術符号
化処理を施す具体的な方法を説明するための図である。
この場合、符号化の対象となるシンボル列は、文書画像
101の各画素の画素値に対する文書画像101の左側
から右側への横方向スキャンを、その上側から下側に行
って得られる、「0」または「1」の画素値からなる。
そして、生起確率モデルにより与えられる各シンボルの
生起確率の範囲を数直線上に割り当てる割当処理が、上
記シンボル列におけるすべてのシンボルに対して行わ
れ、これにより最終的に得られた数直線上の限定範囲に
対応する2進小数を示すデータが、上記文書画像101
に対応する符号化データとして求められる。ただし、こ
の実施の形態1では、上記シンボル列における、割当処
理の対象となる対象シンボル毎に、生起確率モデルを予
測文書画像における、対象シンボルに対応する対応画素
の画素値に応じて切り換えるようにしている。
【0076】以下、上記生起確率モデルの切り換えにつ
いて具体的に説明する。例えば、上記予測文書画像にお
ける、対象シンボルに対応する対応画素としては、3つ
の画素、具体的には、予測文書画像において、文書画像
における対象画素の位置と相対的に同じ位置にある同位
置画素と、この同位置画素の前後に位置する前画素及び
後画素とを用いる。なお、この前画素及び後画素は、上
記文書画像に対するスキャンと同様なスキャンを予測文
書画像に対して行って得られる画素列において、上記同
位置画素の前後に位置するものである。そして、上記3
つの画素の画素値の組合せには、以下の8つのパターン
があり、各パターン毎に、白画素,黒画素,及びEOF
に対する確率が設定された生起確率モデルが対応付けら
れている。
【0077】(第1のパターン)前画素,同位置画素,
後画素がすべて白画素である。第1のパターンに対応す
る生起確率モデルでは、EOF,白画素,黒画素に対す
る確率範囲は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、
[0.05,0.95)、[0.95,1.0)に設定
されている。 (第2のパターン)前画素が黒画素で、同位置画素及び
後画素が白画素である。第2のパターンに対応する生起
確率モデルでは、EOF,白画素,黒画素に対する確率
範囲は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、[0.0
5,0.75)、[0.75,1.0)に設定されてい
る。 (第3のパターン)前画素及び同位置画素が白画素で、
後画素が黒画素である。第3のパターンに対応する生起
確率モデルでは、EOF,白画素,黒画素に対する確率
範囲は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、[0.0
5,0.7)、[0.7,1.0)に設定されている。 (第4のパターン)前画素及び後画素が白画素で、同位
置画素が黒画素である。第4のパターンに対応する生起
確率モデルでは、EOF,白画素,黒画素に対する確率
範囲は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、[0.0
5,0.65)、[0.65,1.0)に設定されてい
る。 (第5のパターン)前画素及び後画素が黒画素であり、
同位置画素が白画素である。第5のパターンに対応する
生起確率モデルでは、EOF,白画素,黒画素に対する
確率範囲は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、
[0.05,0.45)、[0.45,1.0)に設定
されている。 (第6のパターン)前画素,同位置画素が黒画素であ
り、後画素が白画素である。第6のパターンに対応する
生起確率モデルでは、EOF,白画素,黒画素に対する
確率範囲は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、
[0.05,0.4)、[0.4,1.0)に設定され
ている。 (第7のパターン)前画素が白画素で、同位置画素,後
画素が黒画素である。第7のパターンに対応する生起確
率モデルでは、EOF,白画素,黒画素に対する確率範
囲は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、[0.0
5,0.35)、[0.35,1.0)に設定されてい
る。 (第8のパターン)前画素,同位置画素,後画素がすべ
て黒画素である。第8のパターンに対応する生起確率モ
デルでは、EOF,白画素,黒画素に対する確率範囲
は、例えばそれぞれ、[0,0.05)、[0.05,
0.15)、[0.15,1.0)に設定されている。
【0078】例えば、図27に示す文書画像101にお
ける対象画素2701について、生起確率の範囲を数直
線上に割り当てる割当処理では、予測文書画像における
同位置画素2702が白画素,その前画素が黒画素,そ
の後画素が白画素であるので、生起確率モデルとして
は、上記第2のパターンに設定されている生起確率モデ
ルが用いられる。この場合は、対象画素は白画素である
ので、現在の数直線上の限定範囲における[0.05,
0.75)で示される範囲が新たな限定範囲となる。
【0079】このように、文書画像における各画素毎
に、予測文書画像における対応する画素の画素値に応じ
て生起確率モデルを切り換えて数直線上の確率範囲を限
定する処理を、文書画像における先頭画素からEOFま
で行うことにより、最終的に限定された確率範囲を示す
2進小数が、上記文書画像に対応するエントロピー符号
(符号化データ)として出力されることとなる。
【0080】このように本実施の形態1では、文書画像
101のデータDiから抽出した文字データDcに基づ
いて、上記文書画像101に対する予測文書画像105
を作成し、さらに、上記文書画像データDiに対して、
上記予測文書画像データPDiを参照して生起確率モデ
ルを切り換える算術符号化処理を施すようにしたので、
生起確率モデルで示される白画素,黒画素の生起確率
が、文書画像における白画素及び黒画素の生起確率と非
常に近いものとなり、上記文書画像データに対する算術
符号化器での符号化効率を向上することができる効果が
ある。また、文字データDcでは、文書画像における各
文字については1つの文字コードを含む構成としている
ので、文書画像に対する文字認識により得られる文字デ
ータが冗長なものとなるのを回避できる。
【0081】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の
形態2による画像符号化装置の構成を示すブロック図で
ある。なお、この実施の形態2は、特に請求項2に対応
するものである。この実施の形態2の画像符号化装置2
00は、画像情報の蓄積や送受信を行う情報処理装置、
例えば、図39に示す文書ファイリング装置3900や
ファクシミリ装置等の、スキャナを有する電子機器にお
ける画像符号化手段として用いられるものである。
【0082】この実施の形態2の画像符号化装置200
は、文書画像データ(文書画像201をスキャナ等によ
り電子化して得られる2値画像データ)Diを受け、こ
の文書画像データDiから、図24(b)に示すような符
号列2400からなる文字データDcを抽出する画像特
徴抽出手段202を有するものである。この画像特徴抽
出手段202は、OCRなどで用いられている一般的な
手法によって文字認識を行う文字認識装置であり、上記
文字データDcは、文書画像における文字列203の各
文字画像に対応する文字コード(画像特徴)とともに、
文書画像における文字の位置及び大きさを示す補助情報
を有するものである。
【0083】また、上記画像符号化装置200は、実施
の形態1の画像符号化装置100と同様、上記文字デー
タDcに含まれる文字コードに基づいて、上記文書画像
における各文字に対応する文字画像を予測し、そのデー
タ(予測文字画像データ)PDcを出力する予測画像生
成手段204と、予測文字画像データPDc、及び上記
文字データにおける、文字の位置及び大きさを示す補助
情報に基づいて、各文字に対応する予測文字画像を所定
の画像空間上に配置して、上記各文字に対応する予測文
字画像を含む予測文書画像206を合成し、そのデータ
(予測文書画像データ)PDiを出力する画像合成手段
205とを有している。
【0084】さらに、上記画像符号化装置200は、上
記予測文書画像206と文書画像201の両者の相関を
利用して、予測文書画像データPDiを参照しながら文
書画像データDiを算術符号化処理して、文書画像に対
応する符号化データDeとして符号列208を出力する
エントロピー符号化手段207を有しており、上記文書
画像データに対応する符号化データDeとともに、文書
画像に含まれる文字に対応する文字データDcを出力す
る構成となっている。なお、上記実施の形態2の画像符
号化装置200における予測画像生成手段204,画像
合成手段205,及びエントロピー符号化手段207は
それぞれ、実施の形態1における画像符号化装置100
を構成する予測画像生成手段103,画像合成手段10
4,及びエントロピー符号化手段106と全く同一の構
成となっている。
【0085】次に動作について説明する。なお、符号化
の対象とする文書画像データDiは、実施の形態1のも
のと同様、文書画像201をスキャナなどにより電子化
して得られる2値の画像データであり、上記文書画像2
01にはその部分画像として文字や記号あるいはその一
部からなる文字画像が含まれている。
【0086】本実施の形態2の画像符号化装置200
に、上記文書画像データDiが入力されると、画像特徴
抽出手段202では、文書画像データDiから、文書画
像201内の各文字に対応する文字コード,文書画像に
おける位置及び大きさを示す補助情報が抽出され、該文
字コード及び補助情報を含む文字データDcが上記予測
画像生成手段204に出力される。ここで、上記文字デ
ータDcの構成は図24(b)に示したものと同じであ
る。また、画像特徴抽出手段202は文字認識装置であ
り、OCRなどで用いられている一般的な手法によって
文書画像に含まれる文字の認識を行うものであり、ここ
では具体的な抽出方法は省略する。
【0087】この予測画像生成手段204では、上記文
字データDcに含まれる文字コードから、フォント情報
を利用して、上記文書画像に含まれる各文字に対応する
予測文字画像のデータ(予測文字画像データ)PDcが
生成され、画像合成手段205に出力される。すると、
画像合成手段205では、各予測文字画像が、上記文字
データDcに含まれる補助情報に基づいて合成され、予
測文書画像206に対応するデータ(予測文書画像デー
タ)PDiが上記エントロピー符号化手段207へ出力
される。なお、上記予測文書画像206では、各予測文
字画像は、上記補助情報により決まる所定の位置に、所
定の大きさでもって配置されている。
【0088】そして、エントロピー符号化手段207で
は、実施の形態1のエントロピー符号化手段106と同
様にして、予測文書画像データPDiを参照しながら、
文書画像201の電子データ,つまり文書画像データD
iが算術符号化されて、対応する符号列208が符号化
データDeとして出力される。
【0089】このように本実施の形態2では、上記実施
の形態1の画像符号化装置100の構成に加えて、上記
文書画像データDiから文字データDcを抽出する画像
特徴抽出手段202を備えたので、実施の形態1におけ
る、文書画像に対する検索のし易さを損なうことなく符
号化効率を向上できるという効果に加えて、文字画像デ
ータDiからの文字データDcの抽出が自動的に行われ
ることとなり、ファクシミリ装置等における画像符号化
手段として有用な画像符号化装置を得ることができる。
また、画像特徴抽出手段202では、文書画像における
各文字については1つの文字コードを文字データDcと
して抽出するので、文書画像に対する文字認識により得
られる文字データが冗長なものとなるのを回避できる。
【0090】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3による画像復号化装置を説明するためのブロック図
である。なお、この実施の形態3は、請求項5に対応す
るものである。この実施の形態3の画像復号化装置30
0は、上記実施の形態1あるいは2の画像符号化装置1
00あるいは200に対応するものであり、図39に示
す文書ファイリング装置3900やファクシミリ装置に
おける画像復号化手段として用いられるものである。つ
まり、この画像復号化装置300は、上記実施の形態1
あるいは2の画像符号化装置100あるいは200から
出力される符号化データDe及び文字データDcを受
け、該符号化データDeを文字データDcに基づいて復
号化して、文書画像301に対応する文書画像データD
iを、文書画像307に対応する復号化データDdとし
て復元する構成となっている。
【0091】以下詳述すると、この実施の形態3の画像
復号化装置300は、文字列302における個々の文字
に対応する文字データDcを受け、該文字データDcに
含まれる文字コード(画像特徴)に基づいてフォント情
報を利用して、文書画像における文字画像を予測し、予
測文字画像のデータ(予測文字画像データ)PDcを出
力する予測画像生成手段303と、上記予測文字画像デ
ータPDcを、上記文字データDcに含まれる、各文字
の位置及び大きさを示す補助情報に基づいて合成して、
上記文書画像に対応する文字のみを含む予測文書画像3
05に対応する予測文書画像データPDiを生成する画
像合成手段304とを有している。
【0092】また、上記画像復号化装置300は、符号
列301として、予測文書画像と文書画像の両者の相関
を利用して算術符号化処理して得られる符号化データD
eを受け、該符号化データDeを、予測文書画像データ
PDiを参照して算術復号化し、文書画像307に対応
する文書画像データDdを出力するエントロピー復号化
手段306を有している。
【0093】次に動作について説明する。この実施の形
態3の画像復号化装置300に符号化データDe及び文
字データDcが入力されると、予測画像生成手段303
では、上記文字データDcに含まれる文字コードから、
フォント情報を利用して、上記文書画像に含まれる各文
字に対応する予測文字画像のデータ(予測文字画像デー
タ)PDcが生成され、画像合成手段304に出力され
る。すると、画像合成手段304では、各予測文字画像
が、上記文字データDcに含まれる補助情報に基づいて
合成され、予測文書画像305に対応するデータPDi
が上記エントロピー符号化手段306へ出力される。
【0094】そして、エントロピー復号化手段306で
は,予測文書画像データPDiを参照しながら,符号化
データDeの算術復号化処理が行われ、文書画像307
に対応する文書画像データDdが出力される。このエン
トロピー復号化手段306では、実施の形態1あるいは
2のエントロピー符号化手段と同様に、生起確率モデル
の切り替えが行われ、エントロピー符号化器から出力さ
れた符号化データの復号化処理が行われる。例えば、上
記エントロピー復号化手段306では、対応画素に対応
する予測文書画像における3つの対応画素の画素値の組
合せが、実施の形態1で説明した第2のパターンである
場合、EOF,白画素,黒画素に対応する確率範囲がそ
れぞれ[0,0.05)、[0.05,0.75)、
[0.75,1.0)に設定された生起確率モデルが用
いられる。
【0095】このように本実施の形態3の画像復号化装
置300では、所定の文書画像に含まれている文字に対
応する文字データDcに基づいて、上記所定の文書画像
を予測して、予測文書画像に対応するデータPDiを生
成し、さらに上記所定の文書画像に対応する符号化デー
タDeを、上記予測文書画像データPDiを参照して算
術復号化するので、予測文書画像データPDiを用いた
効率のよい文書画像データDiの算術符号化処理に対応
する復号化処理を実現することができる。また、この実
施の形態3の画像復号化装置300は、上記実施の形態
2の画像符号化装置200とともに、ファクシミリ装置
や文書ファイリング装置に適用することができるもので
ある。
【0096】以下まず、上記実施の形態2の画像符号化
装置及び実施の形態3の画像復号化装置を備えたファク
シミリ装置について簡単に説明する。図41(a)は、上
記ファクシミリ装置10を説明するためのブロック図で
ある。このファクシミリ装置10は、文書画像201を
読み取って電子データ(文書画像データ)Diを出力す
るスキャナ11と、該文書画像データDiの符号化処理
を行って、符号化データDeとともに、文書画像に含ま
れる文字に対応する文字データDcを出力する画像符号
化装置200aと、上記符号化データDeとこれに関連
する文字データDcを付加して、符号化データDe及び
文字データDcを含む複合データDmを、電話回線15
を介して送受信する送受信装置12とを有している。こ
こで、上記画像符号化装置200aは上記実施の形態2
における画像復号化装置200と同一構成となってい
る。
【0097】上記ファクシミリ装置10は、上記電話回
線15を介して送受信装置12に受信された複合データ
Dmに含まれる符号化データDe及び文字データDcを
受け、該符号化データDeを文字データDcに基づいて
復号化して、文書画像データDdを出力する画像復号化
装置300aと、上記文書画像データDdに基づいて、
文書画像の表示あるいはプリントアウトを行う画像出力
装置13とを有している。ここで、上記画像復号化装置
300aは上記実施の形態3における画像復号化装置3
00と同一構成となっている。
【0098】このような構成のファクシミリ装置10で
は、上記画像符号化装置200aにより、文書画像20
1の電子データ(文書画像データDi)Diを、文書画
像に含まれる文字に対応する文字データを用いて効率よ
く符号化データに変換することができ、しかも該画像符
号化装置200aから出力される符号化データDeを、
これに文書画像の検索用データDcを付与して送信する
ことができる効果がある。また、上記ファクシミリ装置
10では、文書画像データDiを文字データDcを用い
て符号化して得られる符号化データDe、及び文字デー
タDcを含む複合データを受信したときには、上記復号
化データDeを文字データDcを用いて正しく復号化す
ることができる。
【0099】次に、上記実施の形態2の画像符号化装置
及び実施の形態3の画像復号化装置を備えた文書ファイ
リング装置について簡単に説明する。図41(b)は、上
記文書ファイリング装置20を説明するためのブロック
図である。この文書ファイリング装置20は、文書画像
201を読み取って電子データ(文書画像データ)Di
を出力するスキャナ21と、該文書画像データDiの符
号化処理を行って、符号化データDeとともに、文書画
像に含まれる文字に対応する文字データDcを出力する
画像符号化装置200aと、上記符号化データDeとこ
れに対応する文字データDcとを関連付けて蓄積する文
書画像蓄積手段22とを有している。ここで、上記画像
符号化装置200aは上記実施の形態2における画像復
号化装置200と同一構成となっている。
【0100】上記文書ファイリング装置20は、外部か
ら検索データDaとして入力される文字コードに基づい
て、上記文書画像蓄積手段22に格納されている所定の
文書画像に対応する符号化データDeを、これに対応す
る文字データDcとともに読みだすデータ読み出し手段
23と、該読みだされた符号化データDeを、上記文字
データDcを用いて復号化して、所定の文書画像に対応
する文書画像データDiを復元する画像復号化手段30
0aと、上記文書画像データDdに基づいて、文書画像
の表示あるいはプリントアウトを行う画像出力装置13
とを有している。ここで、上記画像復号化装置300a
は上記実施の形態3における画像復号化装置300と同
一構成となっている。
【0101】このような構成の文書ファイリング装置2
0では、上記画像符号化装置200aにより、文書画像
201の電子データ(文書画像データDi)Diを、文
書画像に含まれる文字に対応する文字データを用いて効
率よく符号化データに変換することができ、しかも該画
像符号化装置200aから出力される符号化データDe
を、これに文書画像の検索用データDcを付与して蓄積
することができる効果がある。また、上記文書ファイリ
ング装置20では、文書画像データDiを文字データD
cを用いて符号化して得られる符号化データDeを、外
部から入力される検索データと文字データDcの照合に
より簡単に文書画像蓄積手段から読みだすことができる
という効果がある。
【0102】(実施の形態4)図4は、本発明の実施の
形態4による画像符号化装置の構成を示すブロック図で
ある。なお、この実施の形態4は、特に請求項3に対応
するものである。この実施の形態4の画像符号化装置4
00は、画像情報の蓄積や送受信を行う情報処理装置、
例えば、図39に示す文書ファイリング装置3900、
ファクシミリ装置等のスキャナを有する電子機器におけ
る画像符号化手段として用いられるものである。
【0103】この実施の形態4の画像符号化装置400
は、文書画像データ(文書画像401をスキャナ等によ
り電子化して得られる2値画像データ)Diを受け、こ
の文書画像データDiから文字データDcを抽出する画
像特徴抽出手段402と、上記文字データDcに含まれ
る文字コードに基づいて予測文字画像データPDcを出
力する予測画像手段404と、予測文字画像データPD
c、及び上記文字データにおける補助情報に基づいて、
上記各文字に対応する予測文字画像を含む予測文書画像
406を合成し、そのデータ(予測文書画像データ)P
Diを出力する画像合成手段405とを有している。こ
こで、上記画像特徴抽出手段402,予測画像生成手段
404,及び画像合成手段405は、上記実施の形態2
の画像符号化装置200における対応する手段202,
204,205と全く同一の構成となっている。
【0104】そして、この実施の形態4の画像符号化装
置400は、上記予測文書画像406を所定サイズの画
像空間(予測文書画像ブロック)に分割して、各ブロッ
クに対応する画像データ(予測ブロックデータ)BPD
iを出力する第1の画像ブロック化手段408と、上記
文書画像401を所定サイズの画像空間(文書画像ブロ
ック)に分割して、各ブロックに対応する画像データ
(ブロックデータ)BDiを出力する第2の画像ブロッ
ク化手段407とを有している。ここで、上記文書画像
ブロック及び予測文書画像ブロックは、それぞれ16×
16画素からなる画像空間となっている。
【0105】さらに、この実施の形態4の画像符号化装
置400は、上記予測ブロックデータBPDi及びブロ
ックデータBDiに基づいて、上記予測文書画像ブロッ
クと文書画像ブロックの間で各画素値の比較を行い、画
素値の比較誤差が所定値より大きければ、ブロックデー
タBDiに対して予測ブロックデータBPDiを用いて
算術符号化処理を施し、符号化データBDeとともに、
符号化フラグFc1を出力し、上記予測文書画像ブロッ
クと文書画像ブロックの間で各画素値の比較誤差が所定
値より小さければ、上記ブロックデータBDiに対する
算術符号化処理は行わずに、非符号化フラグFc0を出
力するブロック予測符号化手段409を有している。
【0106】次に動作について説明する。なお、符号化
の対象とする文書画像データDiは、文書画像401を
スキャナなどで電子化した2値画像データであり、上記
文書画像401には部分画像として文字や記号あるいは
その一部から成る文字画像が含まれている。本実施の形
態4の画像符号化装置400に、上記文書画像データD
iが入力されると、画像特徴抽出手段402では、文書
画像データDiから、文書画像401内の各文字に対応
する文字コード,文書画像における位置及び大きさを示
す補助情報が抽出され、該文字コード及び補助情報を含
む文字データDcが上記予測画像生成手段404に出力
される。
【0107】この予測画像生成手段404では、上記文
字データDcに含まれる文字コードから予測文字画像デ
ータPDcが生成され、画像合成手段405に出力され
る。すると、画像合成手段405では、各予測文字画像
が、上記補助情報に基づいて合成され、予測文書画像4
06に対応するデータ(予測文書画像データ)PDiが
第1の画像ブロック化手段408に出力される。そし
て、第1の画像ブロック化手段408では、予測文字画
像データPDcに基づいて、予測文書画像が所定のサイ
ズのブロックに分割され、各ブロックに対応する予測ブ
ロックデータBPDiがブロック予測符号化手段409
に出力される。
【0108】このとき、上記文書画像データDiは、第
2の画像ブロック化手段407に出力され、第2の画像
ブロック化手段409では、文字画像データDcに基づ
いて、文書画像が所定のサイズのブロックに分割され、
各ブロックに対応するブロックデータPDiがブロック
予測符号化手段409に出力される。なお、上記各ブロ
ック化手段では、予測文書画像及び文書画像はそれぞ
れ、16×16画素からなるブロックに分割される。そ
して、上記ブロック予測符号化手段409では、上記予
測ブロックデータBPDi及びブロックデータBDiに
基づいて、ブロックデータBDiに対して予測ブロック
データBPDiを用いて算術符号化処理が行われる。
【0109】図28はブロック予測符号化手段409に
おける符号化処理のフローを示す図である。上記ブロッ
ク予測符号化手段409では、第2のブロック化手段4
07から出力された文書画像ブロックのデータBDiの
読み込みが行われ(ステップS2802)、対応する予
測文書画像ブロックのデータBPDiの読み込みが行わ
れる(ステップS2803)。
【0110】次に、読み込まれた両ブロック間で、対応
する画素の画素値の差分が求められ、この差分の絶対値
の総和が計算される(ステップS2804)。そして、
その差分の絶対値が閾値(ここでは閾値は7)以上なら
ば、上記予測誤差が大きいと判断され、閾値(ここでは
閾値は7)未満なら上記予測誤差が小さいと判断される
(ステップS2805)。さらに、上記判定の結果、予
測誤差が閾値以上である場合、上記ブロック予測符号化
手段409から、値「1」を有する符号化フラグFc1
が出力され(ステップS2806)、予測文書画像ブロ
ックの画像データを用いて文書画像ブロックの画像デー
タが算術符号化されて、文書画像ブロックに対応する符
号化データDeが出力される(ステップS2808)。
【0111】一方、上記ステップS2805での判定の
結果、上記予測誤差が上記閾値より小さいと判断された
場合、上記ブロック予測符号化手段409から、値
「0」を有する非符号化フラグFc0が出力される(ス
テップS2807)。そして、ブロック予測符号化手段
409での処理対象となっている対象ブロックが、上記
文書画像における最後の文書画像ブロックであるか否か
の判定が行われ(ステップS2809)、上記対象ブロ
ックが最後の文書画像ブロックであるときは、符号化処
理が終了し(ステップS2810)、上記対象ブロック
が最後の文書画像ブロックでなければ、続くブロックに
対して上記ステップS2802〜ステップS2809の
処理が行われる。
【0112】なお、図29は、上記ブロック予測符号化
手段409から出力される、各画像ブロックに対応する
符号化データBDe及びフラグFc1,Fc0を含む複
合データMDeの形式を示している。この複合データM
Deは、上記文書画像における第1,第2,第3,第
4,第5,・・・,第n番目の各画像ブロックに対応す
る符号列B(1),B(2),B(3),B(4),B
(5),・・・,B(n)を含んでいる。ここでは、符
号列B(1),B(3),B(4),・・・,B(n)
は、値「0」の非符号化フラグFc0から構成されてお
り、符号列B(2)及びB(5)は、値「1」の符号化
フラグFc1と、第2,第5番目の画像ブロックのデー
タに対応する算術符号BDeとから構成されている。
【0113】このように本実施の形態4では、文書画像
に含まれる文字に対応する文字データに基づいて予測文
書画像を合成し、この予測文書画像を所定サイズの予測
文書ブロックに分割するとともに、上記文書画像を所定
サイズの文書ブロックに分割し、各文書ブロックに対応
する画像データを、対応する予測文書ブロックに対応す
る画像データを参照して算術符号化し、この際、予測文
書ブロックとの間での画素値の差分が所定値より大きい
文書ブロックについてのみ、対応する符号化データを送
信するようにしたので、ブロック単位の比較における小
さな相違を無視して、視聴者に画質が劣化したといった
印象を与えることなく、符号化効率を大きく向上させる
ことが可能となる。
【0114】(実施の形態5)図5は本発明の実施の形
態5による画像復号化装置の構成を示すブロック図であ
る。なお、この実施の形態5は、特に請求項6に対応す
るものである。この実施の形態5の画像復号化装置50
0は、上記実施の形態4の画像符号化装置400に対応
するものであり、図39に示す文書ファイリング装置3
900,ファクシミリ装置等のスキャナを有する電子機
器における画像復号化手段として用いられるものであ
る。つまり、この画像復号化装置500は、上記実施の
形態4の画像符号化装置4から出力される複合データM
De及び文字データDcを受け、該複合データMDeに
含まれる符号化ブロックデータBDeを、文字データD
c及び複合データMDeに含まれるフラグFc1,Fc
0に基づいて復号化して、文書画像509に対応する文
書画像データDiを復元する構成となっている。
【0115】以下詳述すると、この実施の形態5の画像
復号化装置500は、文字列502における個々の文字
に対応する文字データDcを受け、該文字データDcに
含まれる文字コード(画像特徴)に基づいてフォント情
報を利用して、文書画像における文字画像を予測し、予
測文字画像を表示するための予測文字画像データPDc
を出力する予測画像生成手段503と、上記予測文字画
像データPDcを、上記文字データDcに含まれる、各
文字の位置及び大きさを示す補助情報に基づいて合成し
て、上記文書画像に対応する文字のみを含む予測文書画
像505に対応する予測文書画像データPDiを生成す
る画像合成手段504とを有している。
【0116】また、この実施の形態5の画像符号化装置
500は、予測文書画像データPDiを受け、上記予測
文書画像505を所定サイズの画像空間(予測文書画像
ブロック)に分割して、各ブロックに対応する画像デー
タ(予測ブロックデータ)BPDiを出力する画像ブロ
ック化手段506と、上記符号化ブロックデータBDe
を、これに対応する予測文書ブロックデータBPDiを
用いて算術復号化して、復元文書ブロックに対応する復
号化ブロックデータBDdを出力するブロック予測復号
化手段507とを有している。
【0117】さらに、上記画像復号化装置500は、上
記復号化ブロックデータBDd及び予測ブロックデータ
BPDiを受け、予測文書ブロック及び復元文書ブロッ
クをフラグFc1,Fc0に基づいて組み立てて、文書
画像509に対応する文書画像データDdを出力する画
像ブロック組み立て手段508を有している。ここで、
上記文書ブロック,予測文書ブロック,復元文書ブロッ
クは、それぞれ16×16画素からなる画像空間となっ
ている。なお、上記予測画像生成手段503及び画像合
成手段504は,それぞれ実施の形態1における予測画
像生成手段103及び画像合成手段104と同一構成と
なっており、画像ブロック化手段506は、実施の形態
4における第1の像ブロック化手段408と同一構成と
なっている。
【0118】次に動作について説明する。この実施の形
態5の画像復号化装置500に符号化データMDe及び
文字データDcが入力されると、予測画像生成手段50
3では、上記文字データDcに含まれる文字コードか
ら、フォント情報を利用して、上記文書画像に含まれる
各文字に対応する予測文字画像のデータ(予測文字画像
データ)PDcが生成され、画像合成手段504に出力
される。すると、画像合成手段504では、各予測文字
画像が、上記文字データDcに含まれる補助情報に基づ
いて合成され、予測文書画像505に対応するデータP
Diが画像ブロック化手段506に出力される。この画
像ブロック化手段506では、予測文字画像データPD
cに基づいて、予測文書画像が所定のサイズのブロック
に分割され、各ブロックに対応する予測ブロックデータ
BPDiがブロック予測復号化手段507に出力され
る。そして、上記ブロック予測復号化手段507では、
上記予測ブロックデータBPDi及び複合データMDe
に基づいて、該複合データに含まれるブロックデータB
Diに対して予測ブロックデータBPDiを用いて算術
復号化処理が施され、対応する文書画像ブロックの画像
データBDdが復元される。さらに、画像ブロック組み
立て手段508では、上記画像データBDd及び予測画
像ブロックに対応するデータBPDiが入力され、上記
複合データMDeに含まれる各ブロックに対応するフラ
グFc1,Fc0に基づいて、予測画像ブロックと復元
画像ブロックの組み立てが行われて、文書画像509に
対応する画像データDdが復元される。
【0119】以下、上記ブロック予測復号化手段507
による復号化処理について詳しく説明する。図30は、
ブロック予測復号化手段507による復号化処理のフロ
ーを示している。上記ブロック予測復号化手段507で
は、文書画像の各ブロックに対応する符号化データBD
eの読み込みが行われ(ステップS3002)、さらに
画像ブロック化手段506から出力された予測文書画像
の各ブロックに対応するデータBPDiの読み込みが行
われる(ステップS3003)。
【0120】続いて、複合データMDeに含まれるフラ
グが符号化フラグFc1であるか非符号化フラグFc0
あるかの判断が行われる(ステップS3004)。この
判定の結果、上記フラグが符号化フラグである場合、上
記復号化手段507では、予測文書画像ブロックのデー
タBPDiを参照しながら、続く上記符号化フラグに続
く算術符号化データBDeに対する復号化処理が行われ
(ステップS3005)、復号化ブロックのデータBD
dが出力される(ステップS3006)。一方、上記ス
テップS3004での判定の結果、上記フラグが非符号
化フラグである場合は、予測文書画像ブロックのデータ
BPDiがそのまま出力される(ステップS300
7)。
【0121】そして、ブロック予測復号化手段での処理
対象となっている対象ブロックが、上記文書画像におけ
る最後の画像ブロックであるか否かの判定が行われ(ス
テップS3008)、上記対象ブロックが最後の画像ブ
ロックであるときは、復号化処理が終了し(ステップS
3009)、上記対象ブロックが最後の画像ブロックで
なければ、続くブロックに対して上記ステップS300
2〜ステップS3008の処理が行われる。その後は、
上述したように、画像ブロック組立手段508では,画
像ブロック単位で入力された画像ブロックが所定の画像
空間上に順番に並べられて、文書画像509に対応する
画像データDdが復元される。
【0122】このように本実施の形態5では、あらかじ
め文書画像から抽出されている文字情報から予測文書画
像を作成し、この予測文書画像を所定サイズの予測文書
ブロックに分割して、予測画像ブロックに対応するデー
タBPDiを生成し、予測画像ブロックのデータBPD
iを参照して、文書画像を分割して得られる所定サイズ
の画像ブロックに対応する符号化データBDeを算術復
号化し、この際、符号化処理が行われていない、予測誤
差が小さい文書画像のブロックについては、対応する予
測文書画像のブロックのデータを出力するようにしたの
で、予測文書画像データPDiを用いた、所定サイズの
ブロック単位での効率のよい文書画像データDiの符号
化処理に対応する復号化処理を実現することができる。
【0123】また、上記実施の形態4の画像符号化装置
400及び実施の形態5の画像復号化装置500を備え
たファクシミリ装置は、図41(a)におけるファクシミ
リ装置における画像符号化装置200a及び画像復号化
装置300aをそれぞれ、上記画像符号化装置400及
び画像復号化装置500に置き換えることにより実現す
ることができる。さらに、上記実施の形態4の画像符号
化装置400及び実施の形態5の画像復号化装置500
を備えた文書ファイリング装置は、図41(b)における
文書ファイリング装置における画像符号化装置200a
及び画像復号化装置300aをそれぞれ、上記画像符号
化装置400及び画像復号化装置500に置き換えるこ
とにより実現することができる。
【0124】(実施の形態6)図6は、本発明の実施の
形態6による画像符号化装置の構成を示すブロック図で
ある。なお、この実施の形態6は、特に請求項4に対応
する。この実施の形態6の画像符号化装置600は、画
像情報の蓄積や送受信を行う情報処理装置、例えば、図
39に示す文書ファイリング装置3900、ファクシミ
リ装置等のスキャナを有する電子機器における画像符号
化手段として用いられるものである。
【0125】この実施の形態6の画像符号化装置600
は、文書画像データ(文書画像601をスキャナ等によ
り電子化して得られる2値画像データ)Diを受け、こ
の文書画像データDiから文字データDcを抽出する画
像特徴抽出手段602と、上記文字データDcに含まれ
る文字コードに基づいて予測文字画像データPDcを出
力する予測画像手段604と、予測文字画像データPD
c、及び上記文字データにおける補助情報に基づいて、
上記各文字に対応する予測文字画像を含む予測文書画像
606を合成し、そのデータ(予測文書画像データ)P
Diを出力する画像合成手段605とを有している。
【0126】そして、この実施の形態6の画像符号化装
置600は、予測文書画像606の細部が省略されるよ
う、上記予測文書画像データPDiに対してモーフォロ
ジカルフィルタ処理や平滑化フィルタ処理等のフィルタ
処理を施して、フィルタ処理データFPDiを出力する
画像フィルタ処理手段607と、フィルタ処理された予
測文書画像606と文書画像601の両者の相関を利用
して、該フィルタ処理データFPDiを参照しながら、
文書画像データDiを算術符号化処理して符号化データ
Deとして符号列609を出力するエントロピー符号化
手段608とを有している。ここで、上記画像特徴抽出
手段602,予測画像生成手段604,画像合成手段6
05,及びエントロピー符号化手段608は、上記実施
の形態2の画像符号化装置200における、対応する手
段202,204,205,207と全く同一の構成と
なっている。
【0127】次に動作について説明する。なお、符号化
の対象とする文書画像データDiは、文書画像601を
スキャナなどで電子化した2値画像データであり、上記
文書画像601には部分画像として文字や記号あるいは
その一部から成る文字画像が含まれている。
【0128】本実施の形態6の画像符号化装置600に
文書画像データDiが入力されると、上記画像特徴抽出
手段602,予測画像生成手段604,及び画像合成手
段605ではそれぞれ、実施の形態2の画像特徴抽出手
段202,予測画像生成手段204,及び画像合成手段
205と全く同一の処理が行われ、上記画像合成手段6
05から出力された予測文書画像606に対応する画像
データ(予測文書画像データ)PDiが画像フィルタ処
理手段607に入力される。すると、上記画像フィルタ
処理手段607では、予測文書画像606の細部が省略
されるよう、上記予測文書画像データPDiに対してモ
ーフォロジカルフィルタを用いたフィルタ処理が施され
る。
【0129】図31は、上記モーフォロジカルフィルタ
による処理を説明するための模式図である。モーフォロ
ジカルフィルタ3102では、予測文書画像を構成する
個々の画素に対して順次、予測文書画像上でフィルタ処
理の対象となる対象画素3101aを中心とする所定サ
イズの領域(3×3画素のマスク)3102aを設定
し、対象画素3101aの画素値を、マスク内画素の最
大画素値で置き換えるフィルタ処理が行われる。なお、
3101bは、マスク内にて最大画素値を有する画素で
ある。
【0130】例えば、上記予測文書画像を白黒の画像と
すると、上記フィルタ処理後の予測文書画像3103
は、図31に示すように、上記フィルタ処理前の予測文
書画像3101に比べて細部が省略され、黒色部分の領
域が拡張したものとなっている。
【0131】そして、エントロピー符号化手段608で
は、上記フィルタ処理が施された予測文書画像データF
PDiを参照しながら、文書画像601のデータDiが
算術符号化されて、対応する符号列609が符号化デー
タDeとして出力される。
【0132】このように本実施の形態6では、文書画像
データから抽出した文字データに基づいて、上記文書画
像に対する予測文書画像を作成し、該予測文書画像のデ
ータに対してフィルタ処理を施し、該フィルタ処理が施
された予測文書画像データを参照して、上記文書画像デ
ータに対する算術符号化処理を行うようにしたので、上
記フィルタ処理により文書画像に対する予測文書画像の
予測誤差が小さくなり、上記文書画像データに対する算
術符号化器での符号化効率をより向上することができる
効果がある。
【0133】(実施の形態7)
【0134】図7は本発明の実施の形態7による画像復
号化装置の構成を示すブロック図である。なお、この実
施の形態7は、特に請求項7に対応している。この実施
の形態7の画像復号化装置700は、上記実施の形態6
の画像符号化装置600に対応するものであり、図39
に示す文書ファイリング装置3900やファクシミリ装
置等のスキャナを有する電子機器における画像復号化手
段として用いられるものである。つまり、この画像復号
化装置700は、上記実施の形態6の画像符号化装置6
00から出力される符号化データDe及び文字データD
cを受け、該符号化データDeを文字データDcに基づ
いて復号化して、文書画像701に対応する文書画像デ
ータDiを、文書画像708に対応する復号化データD
dとして復元する構成となっている。
【0135】以下詳述すると、この実施の形態7の画像
復号化装置700は、文字列702における個々の文字
に対応する文字データDcを受け、該文字データDcに
含まれる文字コード(画像特徴)に基づいてフォント情
報を利用して、文書画像における文字画像を予測し、予
測文字画像を表示するための予測文字画像データPDc
を出力する予測画像生成手段703と、上記予測文字画
像データPDcを、上記文字データDcに含まれる、各
文字の位置及び大きさを示す補助情報に基づいて合成し
て、上記文書画像に対応する文字のみを含む予測文書画
像705に対応する予測文書画像データPDiを生成す
る画像合成手段704とを有している。
【0136】また、この画像復号化装置700は、予測
文書画像705の細部が省略されるよう、上記予測文書
画像データPDiに対してモーフォロジカルフィルタ処
理や平滑化フィルタ処理等のフィールド処理を施して、
フィルタ処理データFPDiを出力する画像フィルタ処
理手段706と、符号列701として、予測文書画像と
文書画像の両者の相関を利用して算術符号化処理して得
られる符号化データDeを受け、該符号化データDe
を、フィルタ処理が施された予測文書画像データ,つま
りフィルタ処理出力FPDiを用いて算術復号化し、文
書画像708に対応する文書画像データ(復号化デー
タ)Ddを出力するエントロピー復号化手段707とを
有している。ここで、上記予測画像生成手段703,画
像合成手段704,及びエントロピー復号化手段707
は、上記実施の形態3の画像符号化装置300におけ
る、対応する手段303,304,306と全く同一の
構成となっている。
【0137】次に動作について説明する。この実施の形
態7の画像復号化装置700に符号化データDe及び文
字データDcが入力されると、上記予測画像生成手段7
03及び画像合成手段704では、それぞれ、実施の形
態3の予測画像生成手段303及び画像合成手段304
と全く同一の処理が行われ、上記画像合成手段704か
ら出力される予測文書画像705に対応する画像データ
(予測文書画像データ)PDiが画像フィルタ処理手段
706に入力される。
【0138】すると、画像フィルタ処理手段706で
は、上記予測文書画像データPDiに対して、実施の形
態6の画像符号化装置600における画像フィルタ処理
手段607と同一のフィルタ処理が施されて、フィルタ
処理データ(フィルタ処理が施された予測文書画像デー
タ)FPDiが出力される。そして、エントロピー復号
化手段707では、フィルタ処理が施された予測書画像
データFPDiを参照しながら,符号化データDeの復
号化処理が行われ、文書画像708に対応する文書画像
データDdが出力される。なお、エントロピー復号化手
段707では、予測文書画像データをそのまま用いるの
ではなく、画像フィルタ処理手段706においてフィル
タ処理された予測文書画像データを参照する点以外は、
実施の形態3のエントロピー復号化手段306と全く同
じ処理が行われる。
【0139】このように本実施の形態7では、あらかじ
め文書画像から抽出されている文字情報から予測文書画
像を作成し、この予測文書画像の細部が省略されるよ
う、予測文書画像データに対してフィルタ処理を施し、
フィルタ処理が施された予測文書画像データFPDiを
参照して、文書画像に対応する符号化データDeを算術
復号化するようにしたので、フィルタ処理を施した予測
文書画像データFPDiを用いた効率のよい文書画像デ
ータDiの符号化処理に対応する復号化処理を実現する
ことができる。
【0140】また、上記実施の形態6の画像符号化装置
600及び実施の形態7の画像復号化装置700を備え
たファクシミリ装置は、図41(a)におけるファクシミ
リ装置における画像符号化装置200a及び画像復号化
装置300aをそれぞれ、上記画像符号化装置600及
び画像復号化装置700に置き換えることにより実現す
ることができる。さらに、上記実施の形態6の画像符号
化装置600及び実施の形態7の画像復号化装置700
を備えた文書ファイリング装置は、図41(b)における
文書ファイリング装置における画像符号化装置200a
及び画像復号化装置300aをそれぞれ、上記画像符号
化装置600及び画像復号化装置700に置き換えるこ
とにより実現することができる。
【0141】(実施の形態8)図8は本発明の実施の形
態8による画像符号化装置の構成を示すブロック図であ
る。なお、この実施の形態8は、請求項8に対応するも
のである。この実施の形態8の画像符号化装置800
は、例えば、図39に示す文書ファイリング装置390
0等の、スキャナを有する電子機器における画像符号化
手段として用いられるものである。
【0142】以下詳述すると、この実施の形態8の画像
符号化装置800は、符号化の対象となる対象画像の画
像特徴を示すデータ(画像特徴データ)Dicを受け、
該画像特徴データDicに基づいて、上記対象画像に類
似した予測画像のデータ(予測画像データ)PDitを
生成する予測画像生成手段801と、上記対象画像のデ
ータ(対象画像データ)Ditと予測画像データPDi
tとを受け、対象画像データDitをこれに対応する予
測画像データPDitを参照して算術符号化処理して、
上記対象画像に対応するエントロピー符号をその符号化
データDieとして出力するエントロピー符号化手段8
02とを備えている。
【0143】図32は、上記画像特徴を説明するための
模式図である。入力される画像は、白画素及び黒画素か
らなる2値画像とする。画像特徴は、対象2値画像に類
似した2値画像を再生可能なものを用いる。例えば、対
象2値画像が、上述した実施の形態における文字を含む
文書画像である場合は、画像特徴としては、次に述べる
メッシュ特徴等を用いることができる。さらに、上記画
像特徴としては、文字コードや文字認識におけるいわゆ
る特徴ベクトルを用いることもできる。
【0144】以下、ここで用いる画像特徴について説明
する。上記画像特徴は以下のようにして求められる。対
象2値画像3200を一定のサイズの領域(例えば8×
8画素のブロック)3201に分割する。各ブロック内
画素の画素値を、該ブロック内画素の画素値のうちで最
も頻度の高い画素値で置き換える。2値画像の場合、上
記ブロック内の黒画素と白画素のうちブロック内におい
て数の多い方の画素値で置き換える。結果として、入力
2値画像(例えば64×64画素)の画像特徴は、8画
素×8画素の縮小2値画像3202となる。以降この特
徴のことをメッシュ特徴と呼ぶことにする。
【0145】次に動作について説明する。本実施の形態
8の画像符号化装置800に対象画像データDit及び
画像特徴データDicが入力されると、予測画像生成手
段801では、上記のような縮小2値画像3202を示
す画像特徴データに基づいて、上記対象画像に対応する
予測画像が生成され、そのデータ(予測画像データ)P
Ditが出力される。ここで、上記予測画像は上記縮小
2値画像を拡大することにより生成される。
【0146】図33は、上記縮小2値画像の拡大方法を
説明するための模式図である。例えば、縮小2値画像3
301における複数の画素3301aの各々に対応させ
て、各画素と同一画素値を持つ8画素×8画素のブロッ
クを生成する。例えば、上記拡大処理では、縮小2値画
像3301における左上隅の画素3301a1は、予測
画像3302における左上隅の8×8画素のブロック3
302a1に変換される。そして、エントロピー符号化
手段802では、上記予測画像データPDitを参照し
つつ、対象画像データDitに対する算術符号化処理
が、実施の形態1のエントロピー符号化手段106にお
ける符号化処理と同様に行われる。
【0147】このように本実施の形態8では、符号化処
理の対象となる対象画像から予め抽出されている画像特
徴を示すデータ(画像特徴データ)Dicに基づいて、
上記対象画像に対応する予測画像のデータ(予測画像デ
ータ)PDitを生成し、該予測画像データPDitに
基づいて対象画像データDitに対する算術符号化処理
を行うので、エントロピー符号化器での符号化効率の向
上が可能となる。また、上記対象画像データDitに対
応するエントロピー符号(符号化データ)Dieととも
に、対象画像に対応する画像特徴のデータを出力するの
で、画像特徴データにより対象画像に対応する符号化デ
ータの検索も可能となっている。
【0148】(実施の形態9)図9は、本発明の実施の
形態9による画像符号化装置の構成を示すブロック図で
ある。なお、この実施の形態9は、特に請求項9,1
0,13に対応するものである。この実施の形態9の画
像符号化装置900は、例えば、図39に示す文書ファ
イリング装置3900、ファクシミリ装置等の、スキャ
ナを有する電子機器における画像符号化手段として用い
られるものである。この実施の形態9の画像符号化装置
900は、上記実施の形態8の画像符号化装置800の
構成に加えて、対象画像データDitから画像特徴デー
タDicを抽出する画像特徴抽出手段901を備えたも
のであり、上記対象画像データDitを、これに対応す
る画像特徴データDicから得られる予測画像データP
Ditを参照して算術符号化処理するものである。つま
り、上記画像符号化装置900を構成する予測画像生成
手段904及びエントロピー符号化手段905はそれぞ
れ、上記実施の形態8の画像符号化装置800における
予測画像生成手段801及びエントロピー符号化手段8
02と全く同一構成となっている。
【0149】ここで、上記画像特徴抽出手段901は、
符号化の対象となる対象画像から画像特徴としてメッシ
ュ特徴を抽出する構成となっており、対象画像をブロッ
ク(ここでは、8×8画素からなる画像空間)に分割し
て、各ブロックに対応するブロックデータBDitを出
力するするブロック化手段902と、ブロック内画素
(ブロックを構成する画素)の画素値を平滑化するブロ
ック平滑化手段903とから構成されている。このブロ
ック平滑化手段903では、具体的には、ブロック内画
素の画素値を、ブロック内にて出現頻度が最も高い画素
値で置き換える処理が行われる。例えば、黒画素と白画
素により表示される2値画像では、出現頻度が最も高い
画素値は、ブロック内の黒画素と白画素のうちで数の多
い方の画素の画素値である。
【0150】次に動作について説明する。なお、本実施
の形態9の画像符号化装置900に入力される対象画像
データは、2値画像のデータとする。上記画像符号化装
置900に、上記対象画像データDitが入力される
と、画像特徴抽出手段901にて対象画像データDit
から画像特徴データDicが抽出される。つまり、画像
特徴抽出手段901のブロック化手段902では、対象
画像である2値画像が所定サイズ(8×8画素)のブロ
ックに分割され、各ブロックに対応する画像データBD
itが出力される。次に、ブロック平滑化手段903で
は、上記ブロック画像データBDitに対して、ブロッ
ク内の各画素の画素値を出願頻度が最も高い画素値に順
次置き換える平滑化処理が行われ、平滑化されたブロッ
ク画像データが画像特徴データDicとして出力され
る。ここでは対象画像は2値画像であるため、上記平滑
化処理では、ブロック内画素の画素値は、黒画素と白画
素のうちブロック内において数の多い方の画素値に置き
換えられる。
【0151】この平滑化処理の結果、上記対象2値画像
が64画素×64画素からなる画像である場合、上記対
象2値画像に対する画像特徴として、8画素×8画素か
らなる縮小2値画像が画像特徴(メッシュ特徴)として
得られる。そして、予測画像生成手段904では、上記
画像特徴データDicに基づいて、対象画像に対応する
予測画像のデータPDitが生成され、エントロピー符
号化手段905では、対象画像データDitに対して、
上記予測画像データPDitを参照して算術符号化処理
が施され、対象画像データに対応する符号化データDi
eとしてエントロピー符号が出力される。
【0152】このように本実施の形態9では、実施の形
態8の構成に加えて、対象画像データDitから対象画
像の画像特徴を示すデータDicを抽出する画像特徴抽
出手段901を備えたので、実施の形態8の効果に加え
て、画像符号化装置にて、対象画像データからの画像特
徴データの抽出が行われることとなり、文書ファイリン
グ装置やファクシミリ装置における画像符号化手段とし
て適した画像符号化装置を得ることができる。また、対
象画像に対応する画像データを、対象画像を分割する所
定サイズの複数のブロックに対応するよう分割し、上記
各ブロックに対応する画像データを、各ブロック内の各
画素の画素値うちで出現頻度が最も高い最頻画素値に置
き換えて、上記対象画像に対する画像特徴データとし
て、上記各ブロックに対応す最頻画素値からなる、縮小
画像に対応する画像データを出力するようにしたので、
対象画像の特徴を示す画像特徴データを簡単に作成する
ことができる。
【0153】(実施の形態10)図10は本発明の実施
の形態10による画像復号化装置の構成を示すブロック
図である。なお、この実施の形態10は、請求項12,
14に対応するものである。この実施の形態10の画像
復号化装置1000は、上記実施の形態8あるいは9の
画像符号化装置800あるいは900に対応するもので
あり、図39に示す文書ファイリング装置3900、フ
ァクシミリ装置等の、スキャナを有する電子機器におけ
る画像復号化手段として用いられるものである。つま
り、この画像復号化装置1000は、上記実施の形態8
あるいは9の画像符号化装置800あるいは900から
出力されるエントロピー符号(符号化データ)Die及
び画像特徴データDicを受け、該符号化データDie
に対して、画像特徴データDicに基づいて生成される
予測画像データPDitを参照して算術復号化処理を施
す構成となっている。
【0154】具体的には、上記画像復号化装置1000
は、画像特徴データDicに基づいて予測画像データP
Ditを生成する予測画像生成手段1001と、該符号
化データDieに対して上記予測画像データPDitを
参照して算術復号化処理を施して、対象画像に対応する
復号画像データDidを出力するエントロピー復号化手
段1002とを有している。ここで、画像特徴は実施の
形態8に示したような縮小画像(メッシュ特徴)であ
り、対象画像は2値画像である。また、入力される符号
化データDieは、実施の形態8あるいは9の画像符号
化装置における対象画像と予測画像との相関を利用した
算術符号化処理により得られたエントロピー符号であ
る。
【0155】次に動作について説明する。この実施の形
態10の画像復号化装置1000に符号化データDie
及び画像特徴データDicが入力されると、予測画像生
成手段1001では、上記画像特徴データDicに基づ
いて、上記対象画像に対する予測画像のデータPDit
が生成される。そして、エントロピー復号化手段100
2では、対象画像に対応する符号化データDieに対し
て、上記予測画像データPDitを参照して算術復号化
処理が施され、対象画像に対応する復号画像データDi
dが出力される。
【0156】このように本実施の形態10の画像復号化
装置1000では、対象画像に対応する画像特徴データ
Dicに基づいて対象画像に対応する予測画像データP
Ditを生成する予測画像生成手段1001を備え、該
符号化データDieに対する算術復号化処理を、予測画
像データPDitを参照しながら行うので、対象画像と
予測画像との相関を利用した符号化効率のよい算術符号
化処理により得られたエントロピー符号を正しく復号化
する画像復号化装置を実現できる。また、上記実施の形
態9の画像符号化装置900及び実施の形態10の画像
復号化装置1000を備えたファクシミリ装置は、図4
1(a)におけるファクシミリ装置における画像符号化装
置200a及び画像復号化装置300aをそれぞれ、上
記画像符号化装置900及び画像復号化装置1000に
置き換えることにより実現することができる。さらに、
上記実施の形態9の画像符号化装置900及び実施の形
態10の画像復号化装置1000を備えた文書ファイリ
ング装置は、図41(b)における文書ファイリング装置
における画像符号化装置200a及び画像復号化装置3
00aをそれぞれ、上記画像符号化装置900及び画像
復号化装置1000に置き換えることにより実現するこ
とができる。
【0157】(実施の形態11)図11は本発明の実施
の形態11による画像符号化装置の構成を示すブロック
図である。なお、この実施の形態11は、特に請求項
9,11,15に対応するものである。この実施の形態
11の画像符号化装置1100は、例えば、図39に示
す文書ファイリング装置3900、ファクシミリ装置等
の、スキャナを有する電子機器における画像符号化手段
として用いられるものである。
【0158】この実施の形態11の画像符号化装置11
00は、上記実施の形態8の画像符号化装置800の構
成に加えて、対象画像データDitから画像特徴データ
Dicとして、対象画像に類似した類似画像に対応する
識別子を抽出する画像特徴抽出手段1101を備えたも
のであり、上記対象画像データDitを、これに対応す
る画像特徴データDicから得れらる予測画像データP
Ditを参照して算術符号化処理するものである。つま
り、上記画像符号化装置1100を構成する予測画像生
成手段1104及びエントロピー符号化手段1105は
それぞれ、上記実施の形態8の画像符号化装置800に
おける予測画像生成手段801及びエントロピー符号化
手段802と全く同一構成となっている。
【0159】ここで、上記画像特徴抽出手段1101
は、符号化の対象となる対象画像から、該画像の特徴を
表す特徴ベクトルを抽出する特徴量抽出手段1102
と、該対象画像に対応する特徴ベクトルに対してベクト
ル量子化処理を施して、類似画像の識別子を出力するベ
クトル量子化手段1103とを有する。また、上記特徴
ベクトルは、文字のパターン認識等で利用される特徴量
の一種である。この特徴ベクトルは、文字認識等で利用
できるものであれば何でもよいが、特に背景特徴や輪郭
方向特徴などが効果的である(「パターン認識、電子情
報通信学会、p.43」参照)。例えば、平仮名文字「あ」
を示す2値画像に対応する特徴ベクトルとしては、図3
2に示す文字画像「あ」3200の縮小画像3202に
おける各画素を、所定の順番で白画素を「0」,黒画素
を「1」としてスキャンして得られる「0」と「1」の
配列を要素とするベクトルが挙げられる。
【0160】また、ベクトル量子化処理では、特徴ベク
トルに基づいて、VQコードブックを用いて上記識別子
が導出される。上記VQコードブックでは、代表特徴ベ
クトルが、識別子と対応付けられている。上記代表特徴
ベクトルは、ベクトル空間上で定義されている複数の学
習ベクトルを複数個のグループにクラスタリングした時
の各グループに設定されたベクトルである。
【0161】そして、任意のベクトルが上記ベクトル量
子化手段1103に入力されると、上記ベクトル空間上
で上記任意ベクトルと代表特徴ベクトルとの距離が最小
となるグループが探索され、VQコードブックに基づい
て、このグループを表す代表特徴ベクトルに対応づけら
れた識別子が出力される。なお、VQコードブックの作
成方法は、「Linde,Buzo,Gray;An Algorithm for Vecto
r Quantizer Design,IEEE Trans. Commun.,COM-28-1,p
p.84-95,1980」に記されている。
【0162】なお、本実施の形態では、ベクトルとし
て、画像から得られる特徴ベクトルを考える。学習ベク
トルとして文字フォント(2値文字画像)から求めた特
徴ベクトルを用い、ベクトル間の距離はユークリッド距
離を用いる。VQコードブックの要素は、グループの代
表特徴ベクトルと識別子の組からなっている。また、上
記画像符号化装置1100を構成する予測画像生成手段
1104及びエントロピー符号化手段1105はそれぞ
れ、上記実施の形態8の画像符号化装置800における
予測画像生成手段801及びエントロピー符号化手段8
02と全く同一構成となっている。
【0163】次に動作について説明する。なお、本実施
の形態11の画像符号化装置1100に入力される対象
画像データは、2値画像のデータとする。上記画像符号
化装置1100に、上記対象画像データDitが入力さ
れると、画像特徴抽出手段1101にて対象画像データ
Ditから画像特徴データDicが抽出される。つま
り、画像特徴抽出手段1101の特徴量抽出手段110
2では、入力画像から文字認識等で利用される特徴量と
して特徴ベクトルVcが出力される。すると、ベクトル
量子化手段1103では、得られた特徴ベクトルVcに
最も近い代表特徴ベクトルを探索し、この代表特徴ベク
トルに対応づけられた識別子Dicが求められて出力さ
れる。
【0164】そして、予測画像生成手段1104では、
ベクトル量子化手段1103から出力される識別子(画
像特徴データ)Dicに基づいて予測画像データPDi
tが求められて出力される。ここで、予測画像は、識別
子に対応づけられたベクトル空間内のグループを代表す
る画像であり、該グールプに対応する代表特徴ベクトル
と距離が最も近い特徴ベクトルを持つ文字画像となって
いる。なお、予測画像は、上記のもの以外に、上記ベク
トル画像空間内の各グループに属する複数の特徴ベクト
ルに対応する文字画像を平均化したものとすることもで
きる。最後に、エントロピー符号化手段1105では、
上記実施の形態9と同様に、予測画像生成手段1104
から出力された予測画像データに基づいて、予測画像と
対象画像との相関を利用した算術符号化処理が行われ
る。
【0165】このように本実施の形態11の画像符号化
装置1100では、対象画像より画像特徴として、対象
画像に類似する類似画像に対応する識別子を抽出する画
像特徴抽出手段1101を備え、上記識別子に基づいて
対象画像の予測画像として上記類似画像を求め、この類
似画像を参照して対象画像のデータに対する算術符号化
処理を行うようにしたので、算術符号化器での符号化効
率を向上することが可能となり、しかも、上記識別子を
用いた、対象画像に対する符号化データDeの検索も可
能となる。
【0166】また、対象画像(文書画像)に含まれる個
々の文字画像に対応する特徴ベクトルVcを量子化し
て、これに対応する代表特徴ベクトルに基づいて、上記
文字画像に対応する予測画像を生成するようにしている
ので、上記文書画像における各文字のデータとしては1
つの代表特徴ベクトルが出力されることとなり、文書画
像に対応する文字データが冗長なものとなるのを回避で
き、しかも、文書画像の文字データによる検索時におけ
る、文字認識の誤り(特徴抽出のばらつき)の影響を軽
減することができる。
【0167】(実施の形態12)図12は本発明の実施
の形態による画像復号化装置の構成を示すブロック図で
ある。なお、この実施の形態12は、請求項16に対応
するものである。この実施の形態12の画像復号化装置
1200は、上記実施の形態11の画像符号化装置11
00に対応するものであり、図39に示す文書ファイリ
ング装置3900、ファクシミリ装置等の、スキャナを
有する電子機器における画像復号化手段として用いられ
るものである。つまり、この画像復号化装置1200
は、上記実施の形態11の画像符号化装置1100から
出力されるエントロピー符号(符号化データ)Die及
び画像特徴データ(予測画像識別子)Dicを受け、該
符号化データDieに対して、画像特徴データDicに
基づいて生成される予測画像データPDitを参照して
算術復号化処理を施す構成となっている。
【0168】具体的には、上記画像復号化装置1200
は、画像特徴データDicに基づいて予測画像データP
Ditを生成する予測画像生成手段1201と、該符号
化データDieに対して上記予測画像データPDitを
参照して算術復号化処理を施して、対象画像に対応する
復号画像データDidを出力するエントロピー復号化手
段1202とを有している。ここで、画像特徴は、実施
の形態11における類似画像を示す識別子であり、対象
画像は2値画像である。また、入力される符号化データ
Dieは、実施の形態11の画像符号化装置における対
象画像と予測画像(類似画像)との相関を利用した算術
符号化処理により得られたエントロピー符号である。こ
こで、上記識別子は、例えば、上記特徴ベクトルに対す
るベクトル量子化によって得られた代表特徴ベクトルに
対応するものであるとする。
【0169】次に動作について説明する。この実施の形
態12の画像復号化装置1200に符号化データDie
及び画像特徴データ(予測画像識別子)Dicが入力さ
れると、予測画像生成手段1201では、上記予測画像
識別子Dicに基づいて、上記対象画像に対する類似画
像のデータ(予測画像データ)PDitが生成される。
そして、エントロピー復号化手段1202では、対象画
像に対応する符号化データDieに対して、上記予測画
像データPDitを参照して算術復号化処理が施され、
対象画像に対応する復号画像データDidが出力され
る。
【0170】このように本実施の形態12の画像復号化
装置1200では、対象画像に対応する画像特徴データ
(予測画像識別子)Dicに基づいて対象画像に類似す
る類似画像のデータPDitを生成する予測画像生成手
段1201を備え、該符号化データDieに対する算術
復号化処理を、予測画像データPDitを参照しながら
行うので、対象画像と予測画像との相関を利用した符号
化効率のよいエントロピー符号化処理により得られたエ
ントロピー符号を正しく復号化する画像復号化装置を実
現できる。また、上記実施の形態11の画像符号化装置
1100及び実施の形態12の画像復号化装置1200
を備えたファクシミリ装置は、図41(a)におけるファ
クシミリ装置における画像符号化装置200a及び画像
復号化装置300aをそれぞれ、上記画像符号化装置1
100及び画像復号化装置1200に置き換えることに
より実現することができる。さらに、上記実施の形態1
1の画像符号化装置1100及び実施の形態12の画像
復号化装置1200を備えた文書ファイリング装置は、
図41(b)における文書ファイリング装置における画像
符号化装置200a及び画像復号化装置300aをそれ
ぞれ、上記画像符号化装置1100及び画像復号化装置
1200に置き換えることにより実現することができ
る。
【0171】(実施の形態13)図13は本発明の実施
の形態13による画像符号化装置の構成を示すブロック
図である。なお、この実施の形態13は、請求項17に
対応するものである。この実施の形態13の画像符号化
装置1300は、例えば、図39に示す文書ファイリン
グ装置3900における画像符号化手段として用いられ
るものである。以下詳述すると、この実施の形態13の
画像符号化装置1300は、符号化の対象となる対象画
像のデータ(対象画像データ)Dit、及び該対象画像
に類似した予測画像のデータ(予測画像データ)PDi
cを受け、対象画像データDitをこれに対応する予測
画像データPDitを参照して算術符号化処理して、上
記対象画像に対応するエントロピー符号をその符号化デ
ータDieとして出力するエントロピー符号化手段13
01を備えたものである。
【0172】次に作用効果について説明する。本実施の
形態13の画像符号化装置1300に対象画像データD
itとともに、予測画像データPDitが入力される
と、エントロピー符号化手段1302では、上記予測画
像データPDitを参照しつつ、対象画像データDit
に対する算術符号化処理が、実施の形態1のエントロピ
ー符号化手段106における符号化処理と同様に行われ
る。このように本実施の形態13の画像符号化装置13
00では、対象画像データDitをこれに対応する予測
画像データPDitを参照して算術符号化処理するエン
トロピー符号化手段1301を備えたので、対象画像デ
ータDitの符号化処理を行う際、該対象画像に類似し
た類似画像のデータを指定してそのデータPDitを、
対象画像に対応する予測画像データとして入力すること
により、算術符号化器での符号化効率を向上することが
可能となる。
【0173】(実施の形態14)図14は本発明の実施
の形態14による画像符号化装置の構成を示すブロック
図である。なお、この実施の形態14は、請求項18,
19に対応するものである。この実施の形態14の画像
符号化装置1400は、例えば、図39に示す文書ファ
イリング装置3900、ファクシミリ装置等の、スキャ
ナを有する電子機器における画像符号化手段として用い
られるものである。
【0174】この実施の形態14の画像符号化装置14
00は、上記実施の形態11の画像符号化装置11にお
ける画像特徴抽出手段1101及び予測画像生成手段1
104に代えて、対象画像データDitから、これに対
応する予測画像データPDicを生成する画像予測手段
1401を備えたものであり、上記対象画像データDi
tを、予測画像データPDitを参照して算術符号化す
るものである。つまり、上記画像符号化装置1400を
構成するエントロピー符号化手段1405は、上記実施
の形態11の画像符号化装置1100におけるエントロ
ピー符号化手段1105と全く同一構成となっている。
【0175】ここでは、上記画像予測手段1401は、
符号化の対象となる対象画像から、該画像の特徴を表す
特徴ベクトルVcを抽出する特徴量抽出手段1402
と、該対象画像に対応する特徴ベクトルに対してベクト
ル量子化処理を施して、類似画像の識別子Dicを出力
するベクトル量子化手段1403と、上記識別子に基づ
いて対象画像に対応する予測画像データPDitを生成
する予測画像生成手段1404とから構成されている。
なお、ここでは、予測画像データの抽出処理の一例とし
てベクトル量子化を利用しており、上記特徴量抽出手段
1402,ベクトル量子化手段1403,及び予測画像
生成手段1404はそれぞれ、実施の形態11における
特徴量抽出手段1101,ベクトル量子化手段110
3,及び予測画像生成手段1104と同一の構成となっ
ている。
【0176】次に動作について説明する。上記画像符号
化装置1400に、上記対象画像データDitが入力さ
れると、画像予測手段1401にて対象画像データDi
tから予測画像データPDitが生成される。上記画像
予測手段1401では、予測画像データが、上記特徴量
抽出手段1402、ベクトル量子化手段1403及び予
測画像生成手段1404にて、それぞれ実施の形態11
の対応する手段1101,1103,1104と同様の
処理が行われて生成される。そして、エントロピー符号
化手段1405では、実施の形態11のエントロピー符
号化手段1105と同様の処理により、上記予測画像デ
ータPDitと対象画像データDitとの相関を利用し
た、対象画像データDitに対するエントロピー符号化
が行われる。
【0177】このように本実施の形態14の画像符号化
装置1400では、対象画像データDitから、これに
対応する予測画像データPDicを生成する画像予測手
段1401を備え、上記対象画像データDitを、予測
画像データPDitを参照してエントロピー符号化する
ようにしたので、算術符号化器での符号化効率を向上す
ることが可能となり、しかも、上記予測画像データPD
itを用いた、対象画像に対する符号化データDeの検
索も可能となる。
【0178】(実施の形態15)
【0179】図15は本発明の実施の形態15による画
像復号化装置の構成を示すブロック図である。なお、こ
の実施の形態15は、請求項20に対応するものであ
る。この実施の形態15の画像復号化装置1500は、
上記実施の形態14の画像符号化装置1400に対応す
るものであり、図39に示す文書ファイリング装置39
00、ファクシミリ装置等の、スキャナを有する電子機
器における画像復号化手段として用いられるものであ
る。つまり、この画像復号化装置1500は、上記実施
の形態14の画像符号化装置1400から出力されるエ
ントロピー符号(符号化データ)Die及び予測画像デ
ータPDitを受け、該符号化データDieに対して、
予測画像データPDitを参照して算術復号化処理を施
す構成となっている。
【0180】次に動作について説明する。この実施の形
態15の画像復号化装置1500に符号化データDie
とともに、予測画像データPDicが入力されると、エ
ントロピー復号化手段1501では、対象画像に対応す
る符号化データDieに対して、上記予測画像データP
Ditを参照して算術復号化処理が施され、対象画像に
対応する復号画像データDidが出力される。このよう
に本実施の形態15の画像復号化装置1500では、対
象画像に対応する符号化データDieを、対象画像に対
応する予測画像データPDitを参照してエントロピー
復号化処理を施すようにしたので、対象画像と予測画像
との相関を利用した符号化効率のよいエントロピー符号
化処理により得られたエントロピー符号を正しく復号化
する画像復号化装置を実現できる。
【0181】なお、上記実施の形態13あるいは14の
画像符号化装置1300あるいは1400及び実施の形
態15の画像復号化装置1500を備えたファクシミリ
装置は、図41(a)におけるファクシミリ装置における
画像符号化装置200a及び画像復号化装置300aを
それぞれ、上記画像符号化装置1300あるいは140
0、及び画像復号化装置1500に置き換えることによ
り実現することができる。さらに、上記実施の形態13
あるいは14の画像符号化装置1300あるいは140
0及び実施の形態15の画像復号化装置1500を備え
た文書ファイリング装置は、図41(b)における文書フ
ァイリング装置における画像符号化装置200a及び画
像復号化装置300aをそれぞれ、上記画像符号化装置
1300あるいは1400、及び画像復号化装置150
0に置き換えることにより実現することができる。
【0182】(実施の形態16)図16は本発明の実施
の形態16による画像符号化装置の構成を示すブロック
図である。この実施の形態16は、請求項33に対応す
るものである。この実施の形態16の画像符号化装置1
600は、例えば、図39に示す文書ファイリング装置
3900、ファクシミリ装置等の、スキャナを有する電
子機器における画像符号化手段として用いられるもので
ある。この実施の形態16の画像符号化装置1600
は、対象画像データDitを符号化して符号化データD
ieを出力する画像符号化手段1601と、対象画像に
関する属性情報Daiを、上記対象画像に対応する符号
化データDieとともに受け、上記属性情報Daiを符
号化データDieに付加して、属性付加符号化データD
aieを出力する属性情報付加手段1602とを有して
いる。
【0183】ここで、上記画像符号化手段1601は、
実施の形態9の画像符号化装置900と同一構成となっ
ている。なお、上記画像符号化装置1601は、実施の
形態9の画像符号化装置900により構成したものに限
らず、実施の形態8,11,13及び14のいずれかの
画像符号化装置により構成してもよい。また、上記対象
画像としては、文字を含む文書画像や文字そのものを示
す文字画像等があるが、ここでは、上記対象画像は文字
画像とし、属性情報は文字画像に関する属性を示すもの
とする。従って、上記画像符号化手段1601は、符号
化データDieとして、文字画像に対応する文字画像符
号を出力するものとなっている。
【0184】図34は、上記文字画像に関する属性情報
を説明するための模式図である。属性情報には、対象と
なる文字画像が文書画像中に配置されていた位置、文書
画像中の文字画像領域の高さ及び幅、文書画像中の文字
画像領域に対する縦書き,横書きの区別等の複数の属性
項目が含まれている。ここで、文字画像の文書画像中に
おける位置は、文字画像に外接する矩形(長方形)の左
上頂点の座標(外接矩形の左上座標)により表される。
また、上記文字画像領域の高さは、文字画像の縦方向の
寸法である。
【0185】また、上記属性情報における各属性項目
は、図34に示すように、属性項目を識別するための識
別子(属性識別子)A(i)〔i=0,1,2,・・・,
n〕と、属性項目を数量的に表す属性値M(i)〔i=
0,1,2,・・・,n〕の組(一般にベクトル)によ
り記述されており、符号例における1つの属性情報の最
終位置は、EOT(End Of Table)という特殊な属性識
別子により表すようにしている。
【0186】例えば、属性識別子A(0)は、属性項目
としての外接矩形の左上座標を示すもので、属性識別子
A(0)は値「0」を有しており、属性値M(0)は上
記外接矩形の左上座標の値である。属性識別子A(1)
は、属性項目としての文字画像領域の高さを示すもの
で、属性識別子A(1)は値「1」を有しており、属性
値M(1)は上記文字画像領域の高さの数値である。属
性識別子A(2)は、属性項目としての文字画像領域の
幅を示すもので、属性識別子A(2)は値「2」を有し
ており、属性値M(2)は上記文字画像領域の幅の数値
である。属性識別子A(3)は、属性項目としての文字
画像の縦書き(0)/横書き(1)の区別を示すもの
で、属性識別子A(3)は値「3」を有しており、属性
値M(3)は上記縦書き(0)/横書き(1)の区別を
示す数値「0」または数値「1」である。また、属性識
別子A(i−1)は、i番目の属性項目を示すもので、
属性識別子A(i−1)は所定の値「i−1」を有し、
属性値M(i−1)は、上記i番目の属性項目を示す所
定の数値である。さらに、属性識別子A(n)は、n番
目の属性項目に続く属性項目がないことを示すもので、
属性識別子A(n)は記号「EOT」を有している。
【0187】図35(a)は、ある文字画像の属性情報
が、外接矩形の座標(104、23)、文字画像領域の
幅(53)、縦書き(0)という3つの属性項目を有す
る場合の属性付加符号化データDaieにおける符号列
を示している。この属性付加符号化データDaieで
は、文字画像に対応する符号化データDieの前に属性
情報Daiが付加されており、この属性情報Daiに対
応する符号列には、値「0」を有する属性識別子A
(0)と値(104,23)を有する属性値M(0)、
値「2」を有する属性識別子A(2)と値(53)を有
する属性値M(2)、値「3」を有する属性識別子A
(3)と値(0)を有する属性値M(3)がそれぞれ対
となって含まれており、属性値M(3)の後には、記号
「EOT」を有する属性識別子A(n)が配置されてい
る。
【0188】次に動作について説明する。この実施の形
態16の画像符号化装置1600に対象画像(文字画
像)のデータDitが入力されると、該対象画像データ
Ditは画像符号化手段1601にて実施の形態9の画
像符号化装置900と同様、予測画像データPDitを
参照しながらエントロピー符号化され、符号化データ
(文字画像符号)Dieが画像特徴データDicととも
に出力される。このとき、属性情報付加手段1602に
は、上記文字画像符号化Dieが入力されるとともに、
外部から対象画像(入力文字画像)の属性情報Daiが
入力される。すると、属性情報付加手段1602では、
文字画像符号Dieにその属性情報Daiが付加され
て、属性付加符号化データDaieが出力される。
【0189】このように本実施の形態16の画像符号化
装置1600では、文字画像データを符号化して符号化
データ(文字画像符号)Dieを出力する画像符号化手
段1601として、実施の形態9の画像符号化装置90
0と同一構成の手段を備え、該画像符号化手段1601
から出力される文字画像符号Dieに、その属性情報D
aiを付加sd出力するようにしたので、実施の形態9
の効果に加えて、文字画像符号を復号することなく文字
画像の属性を知ることができる。また、画像特徴データ
を用いて文字画像の検索を行う場合には、文字画像の属
性情報を参照して絞り込み検索を行うことが可能とな
る。
【0190】(実施の形態17)図17は本発明の実施
の形態17による画像符号化装置の構成を示すブロック
図である。この実施の形態17は、請求項34に対応す
るものである。この実施の形態17の画像符号化装置1
700は、例えば、図39に示す文書ファイリング装置
3900、ファクシミリ装置等の、スキャナを有する電
子機器における画像符号化手段として用いられるもので
ある。
【0191】この実施の形態17の画像符号化装置17
00は、対象画像のデータDitを受け、対象画像に含
まれる文字画像に対応する画像データを符号化し、該文
字画像に対応する符号化データ(文字画像符号)De1
とともに、上記対象画像における文字画像の位置を示す
位置データDcpを出力する文字画像符号化手段170
1と、対象画像データDitと上記文字画像の位置デー
タDcpとを受け、対象画像から文字画像を消去して得
られる非文字画像に対応するデータDcdを出力する文
字画像消去手段1702と、非文字画像データDcdに
対して符号化処理を施して、非文字画像に対応する符号
化データ(非文字画像符号)De2を出力する非文字画
像符号化手段1703とを有している。ここで、上記文
書画像符号化手段1701は、文字画像データ及びその
属性情報に基づいて文字画像データの符号化を行って、
文字画像の属性情報Dai及び文字画像符号Dieを含
む属性付加符号化データDaieを出力する実施の形態
16の画像符号化装置をその一部として含む構成となっ
ている。
【0192】次に動作について説明する。この実施の形
態17の画像符号化装置1700に、対象画像データD
itとして2値文書画像のデータが入力されると、文字
画像符号化手段1701では、対象画像における文字部
分の画像が文字画像として順次抜き出されて、各文字画
像のデータに対して符号化処理が施されて、文字画像に
対応する符号化データとして文字画像符号De1が出力
される。なお、このとき、文書画像符号De1とともに
文書画像の属性情報(図示せず)も出力される。
【0193】次に、文字画像消去手段1702では、対
象画像(文書画像)から文字部分(文字画像)が消去さ
れ、その後対象画像における消去部分を構成する画像の
画素値が、該消去部分周辺に位置する画像の画素値によ
り補間される。対象画像が2値画像である場合は、消去
部分は白画素により埋め尽くされる。これにより、上記
文字画像消去手段1702からは、非文字画像のデー
タ,つまり対象画像の文字部分を構成する画素の画素値
がその周辺の画素の画素値で置き換えられた画像に対応
するデータDcdが出力される。
【0194】最後に非文字画像符号化手段1703で
は、非文字画像データDcdが、JBIG(Joint Bi-L
evel Image Coding Experts Group)、MMR(Modifie
d Modified Read)、JPEG (Joint Photographic Co
rding Experts Group)等の圧縮符号化方法により符号化
されて、非文字画像に対応する符号化データが非文字画
像符号De2として出力される。
【0195】以下、上記画像符号化装置1700による
符号化処理を具体的に説明する。図36は、上記画像符
号化装置1700による処理を説明するための図であ
る。例えば、上記画像符号化装置1700に、表を用い
た文書の画像としての2値文書画像3601が、該文書
画像に含まれる文字画像の位置及び大きさを示す属性情
報とともに入力されると、文字画像符号化手段1701
にて上記文書画像における各文字画像3603のデータ
が抽出され、このデータが各文字画像毎に符号化され
る。これにより、上記文字画像符号化手段1701か
ら、各文字画像に対応する符号化データが文字画像符号
De1として順次出力される。また、文字画像消去手段
1702では、文書画像に含まれる文字画像の位置及び
大きさを示す属性情報に基づいて、文書画像における各
文字画像の部分を白画素で埋め尽くする画素置換処理が
行われて、文書画像における文字部分が消された非文字
画像3602のデータDcdが出力される。
【0196】そして、非文字画像符号化手段1703で
は、非文字画像3602のデータDcdがJBIG、M
MR、JPEG等の圧縮符号化方法により符号化され
て、非文字画像に対応する符号化データが非文字画像符
号De2として出力される。
【0197】このように本実施の形態17の画像符号化
装置1700では、文書画像に対応するデータDitを
受け、該文書画像に含まれる文字画像を抽出して、該文
字画像のデータを符号化する文字画像符号化手段170
1と、文書画像に対応するデータDitを受け、該文書
画像に含まれる文字部分を消した非文字画像に対応する
データを生成する文字画像消去手段1702とを備え、
文書画像のデータを文字画像と非文字画像とに分けて符
号化するようにしたので、文字画像と非文字画像とを、
それぞれに適した符号化効率のよい符号化方法により符
号化することができる。また、文字画像に対応する符号
化データ(文字画像符号)を利用して、文書検索を行う
ことを可能としている。
【0198】(実施の形態18)図18は本発明の実施
の形態18による画像復号化装置の構成を示すブロック
図である。この実施の形態18は、請求項35に対応す
るものである。この実施の形態18の画像復号化装置1
800は、上記実施の形態17の画像符号化装置170
0に対応するものであり、例えば、図39に示す文書フ
ァイリング装置3900、ファクシミリ装置等の、スキ
ャナを有する電子機器における画像符号化手段として用
いられるものである。この実施の形態18の画像復号化
装置1800は、順次入力される文字画像符号De1を
受け、該文字画像符号Deを復号化して文字画像データ
Dd1を生成する文字画像復号化手段1801と、非文
字画像符号De2を受け、非文字画像符号を復号化し
て、非文字画像データDd2を生成する非文字画像復号
化手段1802と、上記非文字画像データと文字画像デ
ータを受け、文書画像の属性情報(図示せず)に基づい
て、上記非文字画像上の所定位置に各文字画像が配置さ
れるよう文書画像の再構成を行って、対象画像としての
文書画像のデータDdを生成する画像再構成手段180
3とを有している。
【0199】次に動作について説明する。本実施の形態
18の画像復号化装置1800に、文字画像符号De1
及び非文字画像符号De2が入力されると、文字画像復
号化手段1801では、文字画像符号に対して、上記画
像符号化装置1700での文字画像の符号化処理に対応
した復号化処理が施され、文字画像データDd1が生成
される。また、このとき、非文字画像復号化手段180
2では、非文字画像符号De2に対して、上記画像符号
化装置1700での非文字画像の符号化処理に対応した
復号化処理が施され、非文字画像データDd2が生成さ
れる。そして、画像再構成手段1803では、上記非文
字画像データと文字画像データを用いて、文書画像の属
性情報(図示せず)に基づいた文書画像の再構成処理が
行われ、上記非文字画像上の所定位置に各文字画像が配
置された文書画像のデータDdが生成される。
【0200】このように本実施の形態18の画像復号化
装置1800では、文書画像に対応する符号化データと
して、文書画像における文字画像の符号化データDe1
と、文書画像における文字画像を消去した非文字画像の
符号化データDe2とを別々に受け、各符号化データを
別々に復号化して文書画像データDd1及び非文書画像
データDd2を生成し、これらのデータDd1及びDd
2に基づいて文書画像の再構成を行って文書画像データ
を生成するので、文字画像及び非文字画像のそれぞれに
合った効率的な符号化方法により符号化された符号化デ
ータDe1及びDe2を正しく復号化することができる
画像復号化装置を実現できる。また、文字画像に対応す
る符号化データ(文字画像符号)を利用して、文書画像
の検索を行うこともできる。
【0201】なお、上記実施の形態16あるいは17の
画像符号化装置1600あるいは1700及び実施の形
態18の画像復号化装置1800を備えたファクシミリ
装置は、図41(a)におけるファクシミリ装置における
画像符号化装置200a及び画像復号化装置300aを
それぞれ、上記画像符号化装置1600あるいは170
0、及び画像復号化装置1800に置き換えることによ
り実現することができる。
【0202】さらに、上記実施の形態16あるいは17
の画像符号化装置1600あるいは1700及び実施の
形態18の画像復号化装置1800を備えた文書ファイ
リング装置は、図41(b)における文書ファイリング装
置における画像符号化装置200a及び画像復号化装置
300aをそれぞれ、上記画像符号化装置1600ある
いは1700、及び画像復号化装置1800に置き換え
ることにより実現することができる。
【0203】(実施の形態19)図19は本発明の実施
の形態19による文字照合装置の構成を示すブロック図
である。この実施の形態19は、請求項36に対応する
ものである。この実施の形態19の文字照合装置190
0は、例えば、図39に示す文書ファイリング装置39
00等の電子機器における情報検索装置の一部として用
いられるものである。上記文字照合装置1900は、属
性情報Daiが付加された文字画像符号D19を受け、
外部から入力される検索条件のデータSdに基づいて、
上記文字画像符号D19が検索条件を満たしているかの
照合結果を示すデータSrを出力する文字属性照合手段
1901を有している。
【0204】ここで、属性情報Daiが付加された文字
画像符号D19は、実施の形態16の画像符号化装置1
600から出力される属性付加符号化データDaieと
同様なデータ構造となっている。この属性情報は、図3
4に示すように、種々の属性に対応する属性識別子A
(i)と属性値M(i)を含むものであり、各属性項目
に対応する、属性識別子と属性値の組(一般にベクト
ル)の集合からなる。また、上記検索条件データSdは
複数の属性別条件を含み、各属性別条件は属性識別子
と、その属性値を変数とした条件式の組で記述されてい
る。上記文字画像符号D19における特定属性の属性値
が、上記検索条件における対応する属性別条件における
属性値の条件式を満たしていれば、この属性別条件は真
とされ、上記特定属性の属性値が属性別条件における属
性値の条件式を満たしていなければ、検索条件における
この属性別条件は偽とされる。
【0205】そして、検索条件における全ての属性別条
件が真であれば、検索の対象となっている文字画像符号
は検索条件を満たしていると判断される。例えば、文字
画像符号D19が図35(a)のような属性情報を持って
いるとする。つまり、属性識別子A(0)が示す属性
(外接矩形の左上の座標)の属性値M(0)が(10
4、23)であり、属性識別子A(2)が示す属性(領
域の幅)の属性値M(2)が53であり、属性識別子A
(3)が示す属性(縦書き・横書きの区別)の属性値M
(3)が0(縦書き)である。
【0206】また、検索条件は、図35(b)のように、
2つの属性別条件3501及び3502を含んでいる。
上記属性別条件3501は、属性識別子SA(2)と、
これが示す属性(領域の幅)に関する属性値の条件式S
M(2)とを含んでおり、該属性値の条件式SA(2)
は、X>30となっており、領域の幅が30より大きい
ことを示している。また、上記属性別条件3502は、
属性識別子SA(3)と、これが示す属性(縦書き,横
書きの区別)に関する属性値SM(3)とを含んでお
り、属性値SM(3)は、X==0となっており、縦書
きであることを示している。この時、図35(a)に示す
属性情報Daiを持つ文字画像符号D19は、上記検索
条件3500における2つの属性別条件3501,35
02を満たしているので、文字画像符号D19は検索条
件3500を満たしていることになる。
【0207】次に動作について説明する。上記実施の形
態19の文字照合装置1900に文字画像符号D19及
び検索条件3500を示すデータSdが入力されると、
文字属性照合手段1901では、上記検索条件3500
における各属性別条件毎に、上記文字画像符号D19が
属性別条件を満たしているか否かの判定が行われる。つ
まり、検索条件3500は図35(b)のように、属性識
別子SA(2)と属性値SM(2)からなる属性別条件
3501と、属性識別子SA(3)と属性値SM(3)
からなる属性別条件3502を含んでいるので、検索条
件を満たす文字画像は、文字画像の領域の幅が30より
大きく、文字画像が縦書きであるものとなる。
【0208】これに対して、文字画像符号D19は、図
35(a)のように、属性識別子A(0),A(2),A
(3)及び属性値M(0),M(2),M(3)を含む
属性情報を持っているので、この文字画像は、その外接
矩形の左上座標が(104、23)であり、文字画像の
領域の幅が53であり、文字画像が縦書きである文字画
像であることが分かる。そこで、上記文字属性照合手段
1901では、上記文字画像符号D19に対応する文字
画像は、上記検索条件3500における各属性別条件3
501,3502の両方とも満たすものであると判定さ
れ、上記文字照合装置1900からは、例えば、文書画
像におけるタイトル行に含まれる大きな文字、及び縦書
きの文字列に対応する文字画像符号(文字画像の符号化
データ)が抽出されることとなる。このように本実施の
形態19の文字照合装置1900では、文字画像符号に
付加された属性情報と、検索条件との照合により、属性
情報が検索条件を満たすか否かを判定する文字照合手段
1901を備えたので、文字画像データが符号化された
状態でも、文書画像におけるタイトル行に含まれる大き
な文字や、縦書きといった文字列のみを抽出することが
可能となる。
【0209】(実施の形態20)図20は本発明の実施
の形態20による文字照合装置の構成を示すブロック図
である。なお、この実施の形態20は、請求項37,3
8に対応するものである。この実施の形態20の文字照
合装置2000は、例えば、図39に示す文書ファイリ
ング装置3900等の電子機器における情報検索装置の
一部として用いられるものである。この文字照合装置2
000は、外部から入力される文字画像を特定する文字
コードDcoを受け、画像特徴データV20が付加され
た文字画像符号D20に対応する文字画像と、上記文字
コードにより特性される文字画像とを照合して、照合結
果を示すデータSrを出力するものである。
【0210】すなわち、この文字照合装置2000は、
上記文字コードにより特定される文字画像に含まれる画
像特徴を抽出する画像特徴抽出手段2001を有してお
り、この画像特徴抽出手段2001は、文字コードDc
oに基づいて、該文字コードにより特定される文字画像
のデータDiを生成する文字画像生成手段2002と、
上記文字画像データDiを受け、文字コードにより特定
される文字画像に含まれている画像特徴を抽出して、画
像特徴データVcを出力する特徴量抽出手段2003と
から構成されている。ここで、上記画像特徴データV2
0及び画像特徴データVcは、実施の形態11の画像符
号化装置1100の特徴量抽出手段1102から出力さ
れる画像特徴データと同様ベクトルにより表されるもの
である。
【0211】また、上記文字照合装置2000は、文字
画像符号D20が有する画像特徴データV20と、画像
特徴抽出手段2001から得られた画像特徴データVc
とのユークリッド距離を求めて、距離情報Cdを出力す
る距離計算手段2004と、該距離情報Cdに基づい
て、文字画像符号D20に対応する文字画像と、上記文
字コードにより特性される文字画像とが一致しているか
どうかの照合結果を示すデータSrを出力する照合判定
手段2005とを有している。なお、この実施の形態で
は、文字画像に含まれる画像特徴は、図32に示したよ
うな縮小画像(メッシュ特徴)3202としており、画
像特徴データは、例えば、縮小画像の各画素(メッシ
ュ)の画素値をスキャンして得られる複数の値を成分と
するベクトルとなっている。
【0212】次に動作について説明する。上記実施の形
態20の文字照合装置2000に文字画像符号D20及
び文字コードDcoが入力されると、文字画像生成手段
2002では、コンピュータ等で使用される文字フォン
ト情報に基づいて、文字コードDcoからこれにより特
定される文字画像のデータDiが生成される。この文字
画像データDiが特徴量抽出手段2003に入力される
と、該手段2003では、文字画像の画像特徴が抽出さ
れ、この画像特徴を示すデータ(ベクトル)Vcが生成
される。この特徴量抽出手段2003による処理は、実
施の形態9における特徴量抽出手段901と同様に行わ
れる。上記画像特徴として得られた縮小画像が8画素×
8画素から構成されている場合、縮小画像は、64次元
のユークリッド空間上のベクトル(特徴ベクトル)と考
えることができる。
【0213】そして、距離計算手段2004では、文字
画像符号D20に付加されている画像特徴データV20
と、上記画像特徴抽出手段2001から出力された画像
画像特徴データVcとに基づいて、これらのデータが示
す2つの特徴ベクトル間のユークリッド距離が求めら
れ、距離情報Cdが出力される。すると、照合判定手段
2005では、この距離情報Cdに基づいて、上記ユー
クリッド距離がある閾値よりも小さければ、文字画像符
号D20に対応する文字画像と、文字コードDcoによ
り特定される文字画像とは一致したと判断され、上記ユ
ークリッド距離が閾値よりも大きければ、上記両文字画
像は不一致であったと判断される。
【0214】このように本実施の形態20の文字照合装
置2000では、外部から入力される文字コードDco
に基づいて、該文字コードにより特定される文字画像の
画像特徴を抽出して、画像特徴データVcを出力する画
像特徴抽出手段2001を備えたので、文字画像符号D
20に含まれる特徴画像データV20と、文字コードD
coに対応する文字画像の画像特徴データVcとが比較
されることとなる。このため、画像特徴データV20が
付加されている文字画像符号D20と文字コードDco
との間での、対応する文字画像の照合が可能となる。従
って、文字コードDcoにより特定される文字画像と、
文字画像符号D20に対応する文字画像とが一致した場
合には、文字画像符号D20を復号化しなくても、文字
画像符号D20に対応する文字画像を知ることができ、
文字画像符号D20に対応する文字画像と他の文字画像
との間での形状比較が可能となる。
【0215】(実施の形態21)図21は本発明の実施
の形態21による文字照合装置の構成を示すブロック図
である。なお、この実施の形態21は、請求項39,4
0に対応するものである。この実施の形態21の文字照
合装置2100は、例えば、図39に示す文書ファイリ
ング装置3900等の電子機器における情報検索装置の
一部として用いられるものである。この文字照合装置2
100は、外部から入力される文字画像を特定する文字
コードDcoを受け、上記文字画像に類似する予測文字
画像のデータ(予測文字画像データ)PDiが付加され
た文字画像符号D21に対応する文字画像と、上記文字
コードにより特定される文字画像とを照合して、照合結
果を示すデータSrを出力するものである。
【0216】すなわち、この文字照合装置2100は、
上記文字画像符号D21を受け、これに付加されている
予測文字画像データPDiに基づいて、予測文字画像か
らその画像特徴を抽出し、第1の画像特徴データVc1
を出力する第1の特徴量抽出手段2101と、上記文字
コードDcoを受け、該文字コードにより特定される文
字画像の画像特徴を抽出して、第2の画像特徴データV
c2を出力する第2の画像特徴抽出手段2101とを有
している。
【0217】この第2の画像特徴抽出手段2102は、
文字コードDcoに基づいて、該文字コードにより特定
される文字画像のデータDiを生成する文字画像生成手
段2103と、上記文字画像データDiに基づいて、上
記第2の画像特徴データVc2を出力する特徴量抽出手
段2104とから構成されている。ここで、上記文字画
像生成手段2103は、実施の形態20における文字画
像生成手段2002と同一構成となっており、上記特徴
量抽出手段2104及び第1の画像特徴抽出手段210
1はそれぞれ、実施の形態11における特徴量抽出手段
1102と同一構成となっている。従って、上記第1,
第2の画像特徴データVc1,Vc2は、実施の形態1
1の画像符号化装置1100の特徴量抽出手段1102
から出力される画像特徴データと同様、実施の形態11
における文字認識等で使用される特徴ベクトルにより表
されるものである。
【0218】また、上記文字照合装置2100は、上記
第1の画像特徴抽出手段2101から出力される第1の
画像特徴データVc1と、第2の画像特徴抽出手段21
03から出力される第2の画像特徴データVc2とのユ
ークリッド距離を求めて、距離情報Cdを出力する距離
計算手段2105と、該距離情報Cdに基づいて、文字
画像符号D21に対応する文字画像と、上記文字コード
により特性される文字画像とが一致しているかどうかの
照合結果を示すデータSrを出力する照合判定手段21
06とを有している。
【0219】次に動作について説明する。上記実施の形
態21の文字照合装置2100に文字画像符号D21及
び文字コードDcoが入力されると、上記文字画像生成
手段2103では、文字コードDcoに基づいて実施の
形態20の文字画像生成手段2002と同様な処理が行
われ、特徴量抽出手段2104及び第1の画像特徴抽出
手段2101では、実施の形態11の特徴量抽出手段1
102と同様な画像特徴の抽出処理が行われる。これに
より、第1の画像特徴抽出手段2101からは第1の画
像特徴データ(特徴ベクトル)Vc1が、特徴量抽出手
段2104からは第2の画像特徴データ(特徴ベクト
ル)Vc2が出力される。次に、距離計算手段2105
では、上記第1,第2の画像特徴データVc1,Vc2
に基づいて、これら2つの特徴ベクトル間のユークリッ
ド距離が求められ、距離情報Cdが出力される。
【0220】すると、照合判定手段2106では、この
ユークリッド距離がある閾値よりも小さければ、文字画
像符号D21に対応する文字画像と、文字コードDco
により特定される文字画像とは一致したと判断され、上
記ユークリッド距離が閾値よりも大きければ、上記両文
字画像は不一致であったと判断される。
【0221】このように本実施の形態21の文字照合装
置2100では、文字画像符号D21を受け、これに付
加されている予測文字画像データPDiに基づいて、予
測文字画像に対応する第1の画像特徴データVc1を出
力する第1の特徴量抽出手段2101と、外部から入力
される文字コードDcoに基づいて、該文字コードによ
り特定される文字画像の画像特徴を抽出して、第2の画
像特徴データVc2を出力する第2の画像特徴抽出手段
2102を備えたので、文字コードDcoに対応する文
字画像の画像特徴データVc2と、文字画像符号D21
に含まれる予測文字画像の特徴画像データVc1とが比
較されることとなる。このため、予測文字画像データP
Diが付加されている文字画像符号D21と文字コード
Dcoとの間での、対応する文字画像の照合が可能とな
る。従って、文字コードDcoにより特定される文字画
像と、文字画像符号D21に対応する予測文字画像とが
一致したと判定された場合には、文字画像符号D21を
復号化しなくても、文字画像符号D21に対応する文字
画像を知ることができ、文字画像符号D21に対応する
文字画像と他の文字画像との間での形状比較が可能とな
る。
【0222】(実施の形態22)図22は本発明の実施
の形態22による文字照合装置の構成を示すブロック図
である。この実施の形態22は、請求項41に対応する
ものである。この実施の形態22の文字照合装置220
0は、例えば、図39に示す文書ファイリング装置39
00等の電子機器における情報検索装置の一部として用
いられるものである。この実施の形態22の文字照合装
置2200は、例えば、図39に示す文書ファイリング
装置3900等の電子機器における情報検索装置の一部
として用いられるものである。
【0223】この文字照合装置2200は、外部から入
力される文字画像を特定する文字コードDcoを受け、
予測文字画像識別子Pidが付加された文字画像符号D
22に対応する文字画像と、上記文字コードにより特定
される文字画像とを照合して、照合結果を示すデータS
rを出力するものである。ここで、上記予測文字画像識
別子Pidは、上記文字コードDcoにより特定される
文字画像に類似する予測文字画像を識別するための識別
子である。
【0224】すなわち、この文字照合装置2200は、
上記予測文字画像識別子Pid及び文字コードDco
と、これらを変数として計算された距離情報との対応関
係を示す文字間距離テーブル3701を格納したテーブ
ル記憶部2201と、文字画像符号D22と文字コード
Dcoとを受け、上記文字間距離テーブルを参照して、
文字画像符号D22に付加されている予測文字画像識別
子Pid,文字コードDcoを変数とする距離情報Cd
を求める距離計算手段2202と、文字画像符号D22
に対応する文字画像と、上記文字コードDcoにより特
性される文字画像とが一致しているかどうかの照合結果
を示すデータSrを出力する照合判定手段2203とを
有している。
【0225】図37は文字間距離テーブル3701を説
明するための図である。上記予測文字画像識別子Pid
は、実施の形態11におけるベクトル量子化手段110
3により特徴ベクトルを量子化して得られる各代表特徴
ベクトルに対応するものである。上記文字間テーブル3
701では、予測文字画像識別子Pidの値P(j)
(j=0〜n-1)と、文字コードDcoの値S(i)
(i=0〜m-1)により、これらを変数とする距離情報
Cdの値Dijが定義されている。
【0226】以下簡単に上記距離情報Cdについて説明
する。上記各予測文字画像識別子の値P(j)は、VQ
コードブックにより代表特徴ベクトルV(j)に一対一
に対応つけられている。また、文字コードの値S(i)
は、上記実施の形態20の画像特徴抽出手段2001に
よる処理と同様な、上記文字コードに対する画像特徴抽
出処理により求められる特徴ベクトルW(i)に対応し
ている。そして、上記文字間距離テーブルの要素(距離
情報の値)Dijは、上記特徴ベクトルW(i)と代表
特徴ベクトルV(j)との間にユークリッド距離となっ
ている。
【0227】なお、文字間距離テーブルの要素(距離情
報の値)Dijは、予め閾値Tと比較し、閾値T未満で
あれば1、上記閾値T以上であれば0としておくことに
より、テーブルの大きさを圧縮でき、また高速な照合処
理が可能となる。この場合には、照合判定手段2203
は、距離が1であれば文字画像符号と文字コードは一致
したと判断し、0であれば不一致であったと判断する構
成となる。
【0228】次に動作について説明する。上記実施の形
態22の文字照合装置2200に上記文字画像符号D2
1及び文字コードDcoが入力されると、まず、上記距
離計算手段2202では、文字間距離テーブル2201
を参照して、文字画像符号D22に付加されている予測
文字画像識別子Pidと文字コードDcoにより定義さ
れる距離情報Cdが求められる。この距離情報Cdの値
Dijは、上記文字コードDcoの値S(i)から得ら
れる特徴ベクトルW(i)と、予測文字画像識別子Pi
dの値P(j)から得られる代表特徴ベクトルV(j)
との間のユークリッド距離である。すると、照合判定手
段2203では、この距離情報の値Dijが所定の閾値
Tより小であれば、文字画像符号D22が文字コードD
coと一致するものと判定され、この距離情報の値Di
jが上記閾値Tよりも大きければ、文字画像符号D22
が文字コードDcoと一致しないものと判定される。
【0229】このように本実施の形態22の文字照合装
置2200では、文字画像符号D22に付加されている
予測文字画像識別子Pid及び文字コードDcoと、こ
れらを変数として定義された距離情報Cdとの対応関係
を示す文字間距離テーブル3701を格納したテーブル
記憶部2201を備え、上記予測文字画像識別子Pid
を、上記文字画像符号D22に対応する文字画像に類似
する予測文字画像を識別するものとし、上記距離情報C
dの値Dijを、上記文字コードDcoの値S(i)か
ら得られる特徴ベクトルW(i)と、予測文字画像識別
子Pidの値P(j)から得られる代表特徴ベクトルV
(j)との間のユークリッド距離としたので、文字コー
ドDcoに対応する特徴ベクトルと、文字画像符号D2
2に含まれる予測文字画像識別子に対応する特徴ベクト
ルとが比較されることとなる。このため、予測文字画像
識別子Pidが付加された文字画像符号D22と文字コ
ードDcoとの間での、対応する文字画像の照合が可能
となる。従って、文字コードDcoにより特定される文
字画像と、文字画像符号D22に対応する予測文字画像
とが一致したと判定された場合には、文字画像符号D2
2を復号化しなくても、入力した文字コードDcoによ
って、文字画像符号D22に対応する文字画像を知るこ
とができ、文字画像符号D22に対応する文字画像と他
の文字画像との間での形状比較が可能となる。
【0230】(実施の形態23)
【0231】図23は本発明の実施の形態23による文
字照合装置の構成を示すブロック図である。なお、この
実施の形態23は、請求項42,43に対応するもので
ある。この実施の形態23の文字照合装置2300は、
例えば、図39に示す文書ファイリング装置3900等
の電子機器における情報検索装置の一部として用いられ
るものである。この文字照合装置2300は、外部から
入力される文字画像を特定する文字コードDcoを受
け、上記文字画像に類似する予測文字画像のデータ(予
測文字画像データ)PDiが付加された文字画像符号D
23に対応する文字画像と、上記文字コードDcoによ
り特性される文字画像とを照合して、照合結果を示すデ
ータSrを出力するものである。
【0232】すなわち、この文字照合装置2300は、
上記文字画像符号D23を受け、これに付加されている
予測文字画像識別子Pidに基づいて、この識別子が示
す予測文字画像からその画像特徴を抽出し、第1の画像
特徴データVc1を出力する第1の特徴量抽出手段23
01と、上記文字コードDcoを受け、該文字コードに
より特定される文字画像の画像特徴を抽出して、第2の
画像特徴データVc2を出力する第2の画像特徴抽出手
段2302とを有している。
【0233】この第2の画像特徴抽出手段2302は、
文字コードDcoに基づいて、該文字コードにより特定
される文字画像のデータDiを生成する文字画像生成手
段2303と、上記文字画像データDiに基づいて、上
記第2の画像特徴データVc2を出力する特徴量抽出手
段2304とから構成されている。ここで、上記文字画
像生成手段2303は、実施の形態20における文字画
像生成手段2002と同一構成となっており、上記特徴
量抽出手段2304は、実施の形態11における特徴量
抽出手段1102と同一構成となっている。また、第2
の画像特徴抽出手段2302は、画像特徴抽出手段20
01と同一構成となる。また、上記第1,第2の画像特
徴データVc1,Vc2は、実施の形態11の画像符号
化装置1100の特徴量抽出手段1102から出力され
る画像特徴データと同様、実施の形態11における文字
認識等で使用される特徴ベクトルにより表されるもので
ある。
【0234】また、上記文字照合装置2300は、上記
第1の画像特徴抽出手段2301から出力される第1の
画像特徴データVc1と、第2の画像特徴抽出手段23
02から出力される第2の画像特徴データVc2とのユ
ークリッド距離を求めて、距離情報Cdを出力する距離
計算手段2305と、該距離情報Cdに基づいて、文字
画像符号D23に対応する文字画像と、上記文字コード
Dcoにより特性される文字画像とが一致しているかど
うかの照合結果を示すデータSrを出力する照合判定手
段2306とを有している。なお、上記予測画像識別子
は、例えば実施の形態11に示したベクトル量子化によ
って得られたものであるとする。
【0235】次に動作について説明する。上記実施の形
態23の文字照合装置2300に、予測文字画像識別子
Pidが付加された文字画像符号D23及び文字コード
Dcoが入力されると、第1の画像特徴抽出手段230
1では、予測文字画像識別子Pidに基づいて、この識
別子が示す予測文字画像からその画像特徴が抽出し、第
1の画像特徴データVc1が出力される。また上記文字
画像生成手段2303では、文字コードDcoに基づい
て実施の形態20の文字画像生成手段2002と同様な
処理が行われ、特徴量抽出手段2304では、実施の形
態11の特徴量抽出手段1102と同様な画像特徴の抽
出処理が行われ、第2の画像特徴データ(特徴ベクト
ル)Vc2が出力される。
【0236】次に、距離計算手段2305では、上記第
1,第2の画像特徴データVc1,Vc2に基づいて、
これら2つの特徴ベクトル間のユークリッド距離が求め
られ、距離情報Cdが出力される。
【0237】すると、照合判定手段2306では、この
ユークリッド距離がある閾値よりも小さければ、文字画
像符号D23に対応する文字画像と、文字コードDco
により特定される文字画像とは一致したと判断され、上
記ユークリッド距離が閾値よりも大きければ、上記両文
字画像は不一致であったと判断される。なお、予測文字
画像識別子Pidが文字画像を文字認識した結果である
文字コードであれば、第1の特徴量抽出手段2301
は、実施の形態20における特徴量抽出手段2001と
同一構成となる。
【0238】このように本実施の形態23の文字照合装
置2300では、文字画像符号D23を受け、これに付
加されている予測文字画像識別子Pidに基づいて、予
測文字画像に対応する第1の画像特徴データVc1を出
力する第1の特徴量抽出手段2301と、外部から入力
される文字コードDcoに基づいて、該文字コードによ
り特定される文字画像の画像特徴を抽出して、第2の画
像特徴データVc2を出力する第2の画像特徴抽出手段
2102を備えたので、文字コードDcoに対応する文
字画像の画像特徴データVc2と、文字画像符号D23
に含まれる予測文字画像識別子に対応する特徴画像デー
タVc1とが比較されることとなる。
【0239】このため、予測文字画像識別子ータPid
が付加されている文字画像符号D23と文字コードDc
oとの間での、対応する文字画像の照合が可能となる。
従って、文字コードDcoにより特定される文字画像
と、文字画像符号D23に対応する予測文字画像とが一
致したと判定された場合には、文字画像符号D23を復
号化しなくても、入力した文字コードDcoによって、
文字画像符号D23に対応する文字画像を知ることがで
き、文字画像符号D23に対応する文字画像と他の文字
画像との間での形状比較が可能となる。
【0240】なお、上述した各実施の形態の何れか一つ
の実施の形態の装置を構成する複数の手段の全部又は一
部の手段の機能をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムを記録した磁気記録媒体や光記録媒体を作成し
て、これを用いて上記動作をコンピュータに実行させる
ことによっても、上記と同様の効果が得られる。また、
本発明の実施の形態1から7では、画像特徴として文字
認識装置から得られた文字コードを用いたが、実施の形
態8のメッシュ特徴で示される画像形状を概ね再生でき
るような特徴量を用いることも可能である。その場合、
図1から図7に示す各装置における予測画像生成手段
は、予測画像生成手段801と同一構成となる。このよ
うな構成の装置は、文書画像ではなく、一般の画像の符
号化にも適用可能となる。
【0241】また、本発明の実施の形態1から7では、
画像特徴として文字認識装置から得られた文字コードを
用いたが、画像特徴としては、実施の形態11で用いた
ベクトル量子化を利用して予測画像識別子を用いること
も可能である。この場合、図1から図7の装置における
予測画像生成手段は、図11の予測画像生成手段110
4と同一構成となる。
【0242】また、実施の形態2,4,6における画像
特徴抽出手段(図2,図4,図6参照)は、図38に示
す画像特徴抽出手段3801としてもよい。
【0243】この画像特徴抽出手段3801は、画像デ
ータDiに基づいて、画像からその部分画像を抽出して
部分画像データDbiを出力する領域分割手段3802
と、それぞれの部分画像データDbiに基づいて、部分
画像に対する特徴ベクトルVbiを抽出する特徴量抽出
手段3803と、得られた特徴ベクトルVbiから、代
表特徴ベクトルに対応する予測画像識別子Dbipを求
めるベクトル量子化手段3804とから構成されてい
る。このように上記実施の形態2,4,6における画像
特徴抽出手段を、上記画像特徴抽出手段3801に置き
換えた画像符号化装置では、文字データDcにおける文
字コードを予測画像識別子に置き換えた部分画像特徴デ
ータDbidが出力される。
【0244】上記領域分割手段3802は対象となる画
像の種類に依存するが、文書画像の場合は、例えば
「辻:スプリット検出法による文書画像構造解析、信学
論、Vol.J74-D-II、No.4、pp.491-499」等に記載の方法
を用いることが可能である。
【0245】また、本発明の実施の形態11、12で
は、ベクトル量子化処理を用いて、画像に類似した予測
画像の識別子を求めているが、対象となる画像が文字と
限定されている場合には文字認識装置を用いることも可
能である。
【0246】すなわち、図11に示す実施の形態11の
画像符号化装置において画像特徴抽出手段1101に代
えて文字認識手段を備え、予測文字画像識別子の代わり
に文字コードを出力するようにする。この場合、図11
及び図12の予測画像生成手段は、図1の予測画像生成
手段103と同一構成とする必要がある。
【0247】また、本発明の実施の形態1から15で
は、エントロピー符号化手段、エントロピー復号化手
段、ブロック予測符号化手段、及びブロック予測復号化
手段は、算術符号化処理及びこれに対応する算術復号化
処理を行う構成としているが、符号化処理及び復号化処
理は、ハフマン符号化処理及びこれに対応する復号化処
理を用いてもよい。
【0248】(実施の形態24)図42は、本発明の実
施の形態24による画像符号化装置の構成を示すブロッ
ク図である。なお、この実施の形態24は、請求項2
1,22に対応するものである。この実施の形態24の
画像符号化装置4200は、例えば、図39に示す文書
ファイリング装置3900、ファクシミリ装置等の、ス
キャナを有する電子機器における画像符号化手段として
用いられるものである。この実施の形態24の画像符号
化装置4200は、符号化処理の対象となる対象画像デ
ータDitとして、文字に対応する文字画像のデータを
受け、その予測画像を参照して上記対象画像データDi
tに対するエントロピー符号化処理を施して、上記対象
画像に対応する符号化データとしてエントロピー符号D
ieを出力する構成となっている。
【0249】すなわち、上記画像符号化装置4200
は、上記対象画像に対する文字認識により、上記対象画
像に対応する文字コードDcoと、該対象画像の特徴を
示す第1の特徴ベクトルVc1とを出力する画像特徴抽
出手段4201を有している。この画像特徴抽出手段4
201は、上記対象画像からその画像特徴を抽出して特
徴ベクトルVc1を出力する特徴量抽出手段4202
と、この第1の特徴ベクトルVc1を用いて、上記対象
画像に対する文字認識を行って、上記対象画像に対応す
る文字コードDcoを出力する文字認識手段4203と
から構成されている。
【0250】また、上記画像符号化装置4200は、対
象画像データDitと、対象画像データDitから得ら
れた文字コードDoc及び特徴ベクトルVc1を受け、
現在処理対象となっている文字画像(対象画像)に対応
する文字コードDcoに基づいて予測された第1の予測
画像データPDit1と、すでに処理済みの文字画像に
対応する画像データ(第2の予測画像データPDit
2)のうちどちらかを選択する予測画像選択手段420
5を有している。この予測画像選択手段4205は、上
記選択された予測画像データPDit1あるいはPDi
t2とともに、上記第1,第2の予測画像データPDi
t1,PDit2のいずれを選択したかを示すフラグF
c0あるいはFc1、及び上記対象画像に対応する文字
コードDco出力する構成となっている。
【0251】さらに、上記画像符号化装置4200は、
上記対象画像に対応する文字コードDcoを予測画像選
択手段4205を介して受け、上記対象画像の文字コー
ドDcoに対応するフォント画像に基づいて、第1の予
測画像データPDit1を生成する予測画像生成手段4
206と、上記対象画像データDitと、これに対応す
る文字コードDco及び第1の特徴ベクトルVc1とを
関連づけて、1つのエントリーに対応する1組のデータ
として記憶する予測画像記憶手段4207とを有してい
る。ここで、上記予測画像生成手段4206は実施の形
態1の画像符号化装置100における予測画像生成手段
103と同一の構成となっている。また、上記予測画像
記憶手段4207は、上記予測画像選択手段4205か
らの要求,つまり対象画像に対応する文字コードDco
を受け、該文字コードDcoに対応する文字画像データ
及び特徴ベクトルを、それぞれ第2の予測画像データP
Dit2及び第2の特徴ベクトルVc2として出力する
構成となっている。そして、上記画像符号化装置420
0は、上記予測画像選択手段4205から出力される第
1予測画像データPDit1あるいは第2の予測画像デ
ータPDit2を参照して、上記対象画像データDit
に対して算術符号化処理を施して、上記対象画像に対応
するエントロピー符号Dieを出力するエントロピー符
号化手段4208を有している。
【0252】次に動作について説明する。この実施の形
態24の画像符号化装置4200に、符号化処理の対象
となる文字画像(対象画像)の画像データDitが入力
されると、画像特徴抽出手段4201では、上記対象画
像データDitに対応する文字コードDco及び第1の
特徴ベクトルVc1が生成される。つまり、特徴量抽出
手段4202では、上記対象画像から文字認識等で利用
される特徴量が抽出され、これに対応する第1の特徴ベ
クトルVc1が出力される。すると、文字認識手段42
03では、上記第1の特徴ベクトルVc1に最も近い画
像特徴と最も近い画像特徴を有する文字が探索され、こ
の文字に対応する文字コードDcoが出力される。この
手段4203における文字認識の手法は「パターン認
識、電子情報通信学会」等に記述されているので、ここ
ではその詳細は省略する。
【0253】続いて、予測画像選択手段4205では、
上記文字コードDco及び第1の特徴ベクトルVc1に
応じて、予測画像生成手段4206にて生成された第1
の予測画像データPDit1と、予測画像記憶手段42
07に記憶されている第2の予測画像データPDit2
の一方が選択される。そして、選択された予測画像デー
タとともに、いずれの予測画像データが選択されたかを
示すフラグFc0,Fc1及び文字コードDcoが出力
される。エントロピー符号化手段4208では、対象画
像データDitに対する算術符号化処理が、上記予測画
像選択手段4205にて選択された予測画像データPD
it1あるいはPDit2に応じて行われ、上記対象画
像に対応する符号化データとしてエントロピー符号Di
eが出力される。
【0254】以下、上記予測画像選択手段4205にお
ける処理について詳しく説明する。図44は、上記予測
画像選択手段4205の動作フローを示している。ま
ず、上記予測画像選択手段4205では、処理が開始さ
れると(ステップS4401)、対象画像データDi
t,画像特徴抽出手段4201からの文字コードDco
及び第1の特徴ベクトルVc1の読み込みが順次行われ
る( ステップS4402〜S4404) 。次に、予測画
像記憶手段4207に上記対象画像の文字コードDco
のエントリーがあるかが判定される(ステップS440
5)。この判定の結果、上記対象画像の文字コードに対
応するエントリーがあれば、その文字コードDcoに対
応する特徴量(第2の特徴ベクトル)Vc2の、該予測
画像記憶手段4207からの読み込みが行われる(ステ
ップS4406)。
【0255】すると、上記第1の特徴ベクトルVc1と
第2の特徴ベクトルVc2の間のユークリッド距離が求
められ(ステップS4407)、この距離が所定の閾値
より大きいか否かの判定が行われる(ステップS440
8)。この判定の結果、上記距離が所定の閾値よりも大
きい場合、上記予測画像生成手段4206にて生成され
た、対象画像に対する第1の予測画像データPDit1
が、上記予測画像選択手段4205からエントロピー符
号化手段4208へ出力され(ステップS4409)、
同時に、上記第1の予測画像データが選択されたことを
示すフラグFc0が、上記対象画像の文字コードDco
とともに出力される(ステップS4410)。
【0256】一方、上記ステップS4408での判定の
結果、上記ユークリッド距離が所定の閾値以下である場
合、予測画像記憶手段4207に蓄積されている、上記
文字コードDcoに対応する文字画像データが、上記対
象画像に対する第2の予測画像データPDit2とし
て、上記予測画像選択手段4205からエントロピー符
号化手段4208へ出力され(ステップS4411)、
同時に、上記第2の予測画像データPDit2が選択さ
れたことを示すフラグFc1が、上記対象画像の文字コ
ードDcoとともに出力される(ステップS441
2)。
【0257】最後に、上記ステップS4402〜S44
04でのデータ読み込み処理により上記予測画像選択手
段4205に読み込まれた対象画像データDit、文字
コードDco及び特徴量(第1の特徴ベクトル)Vc1
が、新たなエントリーに対応する1組のデータとして予
測画像記憶手段4207に蓄積される(ステップS44
13)。
【0258】なお、上記予測画像記憶手段4207に対
象画像の文字コードに対応する新たなエントリーに対応
するデータが蓄積される際、上記記憶手段4207に同
一の文字コードDcoに対応するエントリーがすでに格
納されている場合は、既存のエントリーに対応する古い
特徴量と対象画像データを、新たなエントリーに対応す
る特徴量と対象画像データに書き換える書き換え処理、
または対象画像の文字コードに対応する特徴量及び対象
画像データを、新たなエントリと既存のエントリとの間
で平均化して、既存のエントリーに対応する古い特徴量
と対象画像データを、平均化された特徴量と平均化され
た対象画像データに書き換える平均化処理が行われる。
【0259】このように本実施の形態24の画像符号化
装置4200では、対象画像の文字コードDcoに基づ
いて、対象画像の文字コードに対応するフォント画像の
データである第1の予測画像データPDit1を生成す
る予測画像生成手段4206と、対象画像データDit
と、これに対応する文字コードDco及び第1の特徴ベ
クトルVc1とを関連づけて記憶する予測画像記憶手段
4207とを備え、対象画像の文字コードから得られる
フォント画像(第1の予測画像)と、過去に符号化した
文字画像(第2の予測画像)のうち、対象画像により類
似している方を予測画像として選択し、対象画像データ
に対する算術符号化処理を、選択された予測画像データ
に応じて生起確率モデルを切り替えて行うようにしたの
で、算術符号化器での符号化効率を向上できるだけでな
く、符号化処理の対象となる文字画像が、既に符号化処
理が施された文字画像と同一である場合には、対象画像
に対する予測画像データを生成する処理を省略すること
ができ、予測画像を用いた算術符号化処理における演算
負荷を軽減することができる。
【0260】また、対象画像に対する文字コードDco
を、対象画像に対応するエントロピー符号Dieととも
に出力するので、上記文字コードを用いた、対象画像に
対する符号化データDieの検索も可能となる。
【0261】(実施の形態25)図43は本発明の実施
の形態25による画像復号化装置の構成を示すブロック
図である。なお、この実施の形態25は、請求項23,
24に対応するものである。この実施の形態25の画像
復号化装置4300は、上記実施の形態24の画像符号
化装置4200に対応するものであり、図39に示す文
書ファイリング装置3900、ファクシミリ装置等の、
スキャナを有する電子機器における画像復号化手段とし
て用いられるものである。つまり、この画像復号化装置
4300は、上記実施の形態24の画像符号化装置42
00から出力されるエントロピー符号(符号化データ)
Die,文字コードDco,及びフラグFc0,Fc1
を受け、該符号化データDieに対して、文字コードD
co及びフラグFc0,Fc1に基づいて生成される予
測画像データPDitを参照して算術復号化処理を施し
て、対象画像データDidを復元する構成となってい
る。
【0262】具体的には、上記画像復号化装置4300
は、入力された対象画像の文字コードDcoに基づいて
フォント情報等を用いて、対象画像に対する第1の予測
画像データPDit1を出力する予測画像生成手段43
02と、上記対象画像データDitとこれに対応する文
字コードDcoとを関連づけて、1つのエントリーに対
応する1組のデータとして記憶する予測画像記憶手段4
303とを有している。ここで、上記予測画像生成手段
4302は実施の形態1の画像符号化装置100におけ
る予測画像生成手段103と同一の構成となっている。
また、上記予測画像記憶手段4303は、対象画像に対
応する文字コードDcoを受け、該文字コードDcoに
対応する文字画像データを、第2の予測画像データPD
it2として出力する構成となっている。
【0263】また、上記画像復号化装置4300は、復
号化の対象となっているエントロピー符号Dieに対応
する文字コードDcoと、フラグFco,Fc1とに基
づいて、上記予測画像生成手段4302から得られる第
1の予測画像データPDit1と、予測画像記憶手段4
303から得られる第2の予測画像PDit2のうちど
ちらかを選択して出力する予測画像選択手段4301を
有している。さらに、上記画像復号化装置4300は、
予測画像選択手段4302から出力される第1予測画像
データPDit1あるいは第2の予測画像データPDi
t2を参照して、上記エントロピー符号Dieに対して
算術復号化処理を施して、上記復号化データを対象画像
データDidとして出力するエントロピー復号化手段4
304とを有している。なお、このエントロピー復号化
手段4304は、実施の形態3の画像復号化装置300
におけるエントロピー復号化手段306と同一の構成と
なっている。
【0264】次に動作について説明する。この実施の形
態25の画像復号化装置4300に、上記実施の形態2
4の画像符号化装置4200からの、符号化処理の対象
となった文字画像(対象画像)に対応する文字コードD
co,フラグFc0あるいはFc1,及びエントロピー
符号Dieが入力されると、予測画像選択手段4301
では、上記文字コードDco及びフラグFc0,Fc1
に応じて、予測画像生成手段4302にて生成された第
1の予測画像データPDit1と、予測画像記憶手段4
303に記憶されている第2の予測画像データPDit
2の一方が選択される。そして、選択された予測画像デ
ータPDit1あるいはPDit2とともに、これに対
応するフラグFc0,Fc1が上記エントロピー復号化
手段4304に出力される。このエントロピー符号化手
段4304では、エントロピー符号Dieに対する算術
復号化処理が、上記予測画像選択手段4301にて選択
された予測画像データPDit1あるいはPDit2に
応じて行われ、上記対象画像に対応する復号化データと
して対象画像データDidが出力される。
【0265】以下、上記予測画像選択手段4301にお
ける処理について詳しく説明する。図45は、上記予測
画像選択手段4301の動作フローを示している。ま
ず、上記予測画像選択手段4301では、処理が開始さ
れると(ステップS4501)、上記画像符号化装置4
200からの、対象画像に対応する文字コードDco及
びフラグFc0あるいはFc1の読み込みが順次行われ
る( ステップS4502,S4503) 。そして、この
フラグが、エントロピー符号の復号化処理に予測画像生
成手段4302にて生成された第1の予測画像データP
Dit1を用いることを示すフラグFc0と、予測画像
記憶手段4303に記憶されている第2の予測画像デー
タPDit2を用いることを示すFc1のいずれである
かの判定が行われる(ステップS4504)。
【0266】上記判定の結果、入力されたフラグがフラ
グFc1であるとき、予測画像記憶手段4303から、
これに格納されている上記文字コードDcoに対応する
文字画像データ(第2の予測画像データ)が読み込まれ
る(ステップS4505)。一方、入力されたフラグが
フラグFc0であるとき、予測画像生成手段4302に
て、文字コードDcoに基づいて生成された第1の予測
画像データPDit1が読み込まれる(ステップS45
06)。
【0267】そして、上記予測画像選択手段4301に
て選択された予測画像データPDit1あるいはPDi
t2を用いた、エントロピー符号に対する算術復号化処
理により得られた復号化データ(対象画像データ)Di
dが、これに対応する文字コードDcoとともに、新た
なエントリーに対応する1組のデータとして予測画像記
憶手段4303に記録される(ステップS4507)。
【0268】なお、上記予測画像記憶手段4303に対
象画像の文字コードに対応する新たなエントリーに対応
するデータが蓄積される際、上記記憶手段4303に同
一の文字コードDcoに対応するエントリーがすでに格
納されている場合は、既存のエントリーに対応する古い
特徴量と対象画像データを、新たなエントリーに対応す
る特徴量と対象画像データに書き換える書き換え処理、
または対象画像の文字コードに対応する特徴量及び対象
画像データを、新たなエントリと既存のエントリとの間
で平均化して、既存のエントリーに対応する古い特徴量
と対象画像データを、平均化された特徴量と平均化され
た対象画像データに書き換える平均化処理が行われる。
【0269】このように本実施の形態25の画像復号化
装置4300では、対象画像の文字コードDcoに基づ
いて、対象画像の文字コードに対応するフォント画像の
データを第1の予測画像データPDit1として出力す
る予測画像生成手段4302と、対象画像データDid
とこれに対応する文字コードDcoとを関連づけて記憶
する予測画像記憶手段4303とを備え、対象画像の文
字コードから得られるフォント画像(第1の予測画像)
と、過去に復号化処理を施した文字画像(第2の予測画
像)のうち、対象画像により類似している方を予測画像
として選択し、対象画像に対するエントロピー符号に対
する算術復号化処理を、選択された予測画像データに応
じて生起確率モデルを切り替えて行うようにしたので、
算術符号化器での符号化効率が高く、しかも、符号化処
理の対象となる文字画像が、既に符号化処理が施された
文字画像と同一である場合に、対象画像に対する予測画
像データの生成処理を省略できる演算負荷の低減が可能
な算術符号化処理に対する算術復号化処理を実現するこ
とができる。また、本実施の形態25の画像復号化装置
4300では、対象画像に対する文字コードDcoを、
対象画像に対応するエントロピー符号Dieとともに受
けるのでので、上記文字コードを用いた、対象画像に対
する符号化データDeの検索も可能となる。
【0270】なお、上記実施の形態24では、エントロ
ピー符号化装置として、算術符号化処理を行うものを示
したが、これはハフマン符号化処理を行うものでもよ
い。また、上記実施の形態25では、エントロピー復号
化装置として、算術復号化処理を行うものを示したが、
これはハフマン復号化処理を行うものでもよい。また、
上記実施の形態24の画像符号化装置4200及び実施
の形態25の画像復号化装置4300を備えたファクシ
ミリ装置は、図41(a)におけるファクシミリ装置にお
ける画像符号化装置200a及び画像復号化装置300
aをそれぞれ、上記画像符号化装置4200及び画像復
号化装置4300に置き換えることにより実現すること
ができる。
【0271】さらに、上記実施の形態24の画像符号化
装置4200及び実施の形態25の画像復号化装置43
00を備えた文書ファイリング装置は、図41(b)にお
ける文書ファイリング装置における画像符号化装置20
0a及び画像復号化装置300aをそれぞれ、上記画像
符号化装置4200及び画像復号化装置4300に置き
換えることにより実現することができる。
【0272】(実施の形態26)図46は、本発明の実
施の形態26による画像符号化装置の構成を示すブロッ
ク図である。この実施の形態26は、請求項25,26
に対応するものである。この実施の形態26の画像符号
化装置4600は、例えば、図39に示す文書ファイリ
ング装置3900、ファクシミリ装置等の、スキャナを
有する電子機器における画像符号化手段として用いられ
るものである。この実施の形態26の画像符号化装置4
600は、符号化処理の対象となる対象画像データDi
tとして、文字に対応する文字画像のデータを受け、そ
の文字画像の画像特徴を示す特徴量に応じて、上記対象
画像データDitに対するエントロピー符号化処理を行
って、上記対象画像に対応する符号化データとしてエン
トロピー符号Dieを出力するとともに、上記文字画像
に対応する文字コードDco、及び上記エントロピー符
号化処理に関する情報を出力する構成となっている。
【0273】すなわち、上記画像符号化装置4600
は、上記対象画像に対する文字認識により、上記対象画
像に対応する文字コードDcoと、該対象画像の特徴を
示す特徴ベクトル(第1の特徴ベクトル)Vc1とを出
力する画像特徴抽出手段4601を有している。この画
像特徴抽出手段4601は、上記対象画像からその画像
特徴を抽出して上記第1の特徴ベクトルVc1を出力す
る特徴量抽出手段4602と、この第1の特徴ベクトル
Vc1を用いて、上記対象画像に対する文字認識を行っ
て、上記対象画像に対応する文字コードDcoを出力す
る文字認識手段4603とから構成されている。
【0274】また、上記画像符号化装置4600は、対
象画像データDitから得られた文字コードDoc及び
第1の特徴ベクトルVc1に応じて、第1及び第2のデ
ータ出力処理の一方を行う予測画像選択手段(データ出
力制御手段)4604を有している。ここで、上記第1
のデータ出力処理では、現在処理対象となっている文字
画像(対象画像)に対応する文字コードDco,予測画
像データPDit1,及びフラグFc0が出力され、第
2のデータ出力処理では、上記対象画像の文字コードD
co及びフラグFc1が出力される。
【0275】さらに、上記画像符号化装置4600は、
上記対象画像に対応する文字コードDcoを予測画像選
択手段4604を介して受け、上記対象画像の文字コー
ドDcoに対応するフォント画像の画像データを、第1
の予測画像データPDit1として出力する予測画像生
成手段4605と、上記対象画像データDitに対応す
る文字コードDco及び特徴ベクトル(第1の特徴ベク
トル)Vc1を関連づけて、1つのエントリーに対応す
る1組のデータとして記憶する予測画像記憶手段460
6とを有している。
【0276】ここで、上記画像特徴抽出手段4601は
上記実施の形態24の画像特徴抽出手段4201と同一
の構成となっており、上記予測画像生成手段4605は
実施の形態1の画像符号化装置100における予測画像
生成手段103と同一の構成となっている。また、上記
予測画像記憶手段4606は、上記予測画像選択手段4
603からの要求,つまり対象画像に対応する文字コー
ドDcoを受け、該文字コードDcoにより特定される
処理済の文字画像の画像特徴を示す特徴ベクトル(第2
の特徴ベクトル)Vc2を出力する構成となっている。
【0277】そして、上記画像符号化装置4600は、
上記フラグFc0を受けたときには、対象画像の予測画
像データPDit1を参照して、対象画像データDit
に対して、対象画像と予測画像の画素値相関を利用した
算術符号化処理を行って、対象画像に対応する符号化デ
ータとしてエントロピー符号Dieを出力し、上記フラ
グFc1を受けたときには、対象画像データDitに対
する算術符号化処理は行わず、符号化データの出力は行
わないエントロピー符号化手段4607を有している。
【0278】次に動作について説明する。この実施の形
態26の画像符号化装置4600に、符号化処理の対象
となる文字画像(対象画像)の画像データDitが入力
されると、画像特徴抽出手段4601では、上記対象画
像データDitに対応する文字コードDco及び特徴ベ
クトル(第1の特徴ベクトル)Vc1が生成される。つ
まり、特徴量抽出手段4602では、上記対象画像から
文字認識等で利用される特徴量が抽出され、これに対応
する上記第1の特徴ベクトルVc1が出力される。する
と、文字認識手段4603では、上記第1の特徴ベクト
ルVc1で示される画像特徴と最も近い画像特徴を有す
る文字が探索され、この文字に対応する文字コードDc
oが出力される。この手段4603における文字認識の
手法は「パターン認識、電子情報通信学会」等に記述さ
れているので、ここではその詳細は省略する。
【0279】続いて、予測画像選択手段4604では、
上記文字コードDco及び第1の特徴ベクトルVc1に
応じて、上記第1及び第2のデータ出力処理の一方が選
択される。第1のデータ出力処理が選択されたとき、現
在処理対象となっている文字画像(対象画像)に対応す
る文字コードDco,予測画像データPDit1,及び
フラグFc0が出力され、一方第2のデータ出力処理が
選択されたとき、上記対象画像の文字コードDco及び
フラグFc1が出力される。
【0280】そして、エントロピー符号化手段4607
では、上記フラグFc0を受けたときには、対象画像の
予測画像データPDit1を参照して、対象画像データ
Ditに対する算術符号化処理が行われ、対象画像に対
応する符号化データとしてエントロピー符号Dieが出
力される。一方、上記フラグFc1を受けたときには、
対象画像データDitに対する算術符号化処理は行わ
ず、符号化データの出力は行われない。
【0281】以下、上記予測画像選択手段4604にお
ける処理について詳しく説明する。図48は、上記予測
画像選択手段4604の動作フローを示している。ま
ず、上記予測画像選択手段4604では、処理が開始さ
れると(ステップS4801)、画像特徴抽出手段46
01からの文字コードDco及び第1の特徴ベクトルV
c1の読み込みが順次行われる( ステップS4802,
S4803)。次に、予測画像記憶手段4606に上記
対象画像の文字コードDcoのエントリーがあるかが判
定される(ステップS4804)。この判定の結果、上
記対象画像の文字コードに対応するエントリーがあれ
ば、その文字コードDcoに対応する特徴量(第2の特
徴ベクトル)Vc2の、該予測画像記憶手段4605か
らの読み込みが行われる(ステップS4805)。
【0282】次に、上記第1の特徴ベクトルVc1と第
2の特徴ベクトルVc2の間のユークリッド距離が求め
られ(ステップS4806)、この距離が所定の閾値よ
り大きいか否かの判定が行われる(ステップS480
7)。この判定の結果、上記距離が所定の閾値よりも大
きい場合、上記予測画像生成手段4605にて生成され
た、対象画像に対する第1の予測画像データPDit1
が、上記予測画像選択手段4604からエントロピー符
号化手段4607へ出力され(ステップS4808)、
同時に、上記フラグFc0が、上記対象画像の文字コー
ドDcoとともに出力される(ステップS4809)。
一方、上記ステップS4807での判定の結果、上記ユ
ークリッド距離が所定の閾値以下である場合、上記フラ
グFc1が、上記対象画像の文字コードDcoとともに
出力される(ステップS4810)。
【0283】最後に、上記ステップS4802,S48
03でのデータ読み込み処理により上記予測画像選択手
段4604に読み込まれた文字コードDco及び特徴量
(第1の特徴ベクトル)Vc1が、新たなエントリーに
対応する1組のデータとして予測画像記憶手段4606
に蓄積される(ステップS4812)。なお、上記予測
画像記憶手段4406に新たなエントリーに対応するデ
ータが蓄積される際、上記記憶手段4406に、文字コ
ードDcoが新たなエントリーと同一のエントリーがす
でに格納されている場合は、既存のエントリーに対応す
る古い特徴量を、新たなエントリーに対応する特徴量に
書き換える書き換え処理、または特徴量を、新たなエン
トリと既存のエントリとの間で平均化して、既存のエン
トリーに対応する古い特徴量を、平均化された特徴量に
書き換える平均化処理が行われる。
【0284】このように本実施の形態26の画像符号化
装置4600では、対象画像の文字コードDcoに基づ
いて、対象画像の文字コードに対応するフォント画像の
データである第1の予測画像データPDit1を生成す
る予測画像生成手段4605と、対象画像データDit
に対応する文字コードDco及び第1の特徴ベクトルV
c1を関連づけて記憶する予測画像記憶手段4606と
を備え、処理の対象となっている文字画像の特徴ベクト
ル(第1の特徴ベクトル)Vc1と、処理済の文字画像
に対応する特徴ベクトル(第2の特徴ベクトル)Vc2
との比較結果に基づいて、上記フォント画像を予測画像
として対象画像に対する算術符号化処理を行って、エン
トロピーDie,文字コードDco及びフラグFc1を
出力する第1のデータ処理、あるいは文字コードDco
及びフラグFc1のみを出力する第2のデータ処理を行
うようにしたので、算術符号化器での符号化効率を向上
できるだけでなく、符号化処理の対象となる文字画像
が、既に符号化処理が施された文字画像と同一である場
合には、対象画像に対する予測画像データを生成する処
理,対象画像データに対する算術符号化処理を省略する
ことができ、予測画像を用いた算術符号化処理における
演算負荷を軽減することができる。
【0285】また、上記画像符号化装置4600では、
符号化処理の対象となる文字画像の文字コードDco
を、上記第1及び第2のデータ処理に拘わらず、出力す
るので、上記文字コードを用いた、対象画像に対する符
号化データDeの検索も可能となる。
【0286】(実施の形態27)図47は本発明の実施
の形態27による画像復号化装置の構成を示すブロック
図である。なお、この実施の形態27は、請求項27,
28に対応するものである。この実施の形態27の画像
復号化装置4700は、上記実施の形態26の画像符号
化装置4600に対応するものであり、図39に示す文
書ファイリング装置3900、ファクシミリ装置等の、
スキャナを有する電子機器における画像復号化手段とし
て用いられるものである。つまり、この画像復号化装置
4700は、上記実施の形態26の画像符号化装置46
00から出力されるエントロピー符号(符号化データ)
Die,文字コードDco,及びフラグFc0,Fc1
を受け、該符号化データDieに対して、文字コードD
co及びフラグFc0,Fc1に基づいて算術復号化処
理を施して、対象画像データDidを復元する構成とな
っている。
【0287】具体的には、上記画像復号化装置4700
は、入力された対象画像の文字コードDcoに基づいて
フォント情報等を用いて、対象画像に対する第1の予測
画像データPDit1を出力する予測画像生成手段47
02と、上記復元された対象画像データDidとこれに
対応する文字コードDcoとを関連づけて、1つのエン
トリーに対応する1組のデータとして記憶する予測画像
記憶手段4703とを有している。ここで、上記予測画
像生成手段4702は実施の形態1の画像符号化装置1
00における予測画像生成手段103と同一の構成とな
っている。また、上記予測画像記憶手段4703は、対
象画像に対応する文字コードDcoを受け、文字コード
Dcoに対応付けて記憶されている文字画像データを、
第2の予測画像データPDit2として出力する構成と
なっている。
【0288】また、上記画像復号化装置4300は、復
号化の対象となっているエントロピー符号Dieに対応
する文字コードDcoと、フラグFco,Fc1とに基
づいて、上記予測画像生成手段4702から得られる第
1の予測画像データPDit1と、予測画像記憶手段4
703から得られる第2の予測画像PDit2のうちど
ちらかを選択して、対応するフラグFc0,Fc1とと
もに出力する予測画像選択手段4701を有している。
【0289】さらに、上記画像復号化装置4700は、
予測画像選択手段4702から出力される第1の予測画
像データPDit1を参照して上記エントロピー符号D
ieに対して算術復号化処理を施して、上記復号化デー
タを対象画像データDidとして出力する第1のデータ
処理と、上記第2の予測画像データPDit2をそのま
ま、出力する第2のデータ処理を、上記フラグFc0あ
るいはフラグFc1に応じて行うエントロピー復号化手
段4704とを有している。ここで、フラグFc0は、
予測画像生成手段4702から得られる第1の予測画像
データPDit1を参照した算術復号化処理を行うべき
ことを示しており、フラグFc1は、予測画像記憶手段
4703から得られる第2の予測画像データPDit1
をそのまま復号化データとして出力すべきことを示して
いる。
【0290】次に動作について説明する。この実施の形
態27の画像復号化装置4700に、上記実施の形態2
6の画像符号化装置4600からの、符号化処理の対象
となった文字画像(対象画像)に対応する文字コードD
co,フラグFc0あるいはFc1,及びエントロピー
符号Dieが入力されると、予測画像選択手段4701
では、上記文字コードDco及びフラグFc0,Fc1
に応じて、予測画像生成手段4702にて生成された第
1の予測画像データPDit1と、予測画像記憶手段4
703に記憶されている第2の予測画像データPDit
2の一方が選択される。そして、選択された予測画像デ
ータPDit1あるいはPDit2とともに、これに対
応するフラグFc0,Fc1が上記エントロピー復号化
手段4704に出力される。
【0291】このエントロピー符号化手段4704で
は、上記予測画像選択手段4701にて選択された予測
画像データPDit1を用いたエントロピー符号Die
に対する算術復号化処理により対象画像データDidを
復元する第1のデータ処理と、上記予測画像選択手段4
701にて選択された予測画像データPDit2をその
まま復号化データとして出力する第2のデータ処理のい
ずれかの処理が行われる。
【0292】以下、上記予測画像選択手段4701にお
ける処理について詳しく説明する。図47は、上記予測
画像選択手段4701の動作フローを示している。ま
ず、上記予測画像選択手段4701では、処理が開始さ
れると(ステップS4701)、上記画像符号化装置4
600からの、対象画像に対応する文字コードDco及
びフラグFc0,Fc1の読み込みが順次行われる( ス
テップS4702,S4703) 。そして、このフラグ
が、エントロピー符号の復号化処理に、予測画像生成手
段4702にて生成された第1の予測画像データPDi
t1を用いることを示すフラグFc0と、予測画像記憶
手段4703に記憶されている第2の予測画像データP
Dit2を用いることを示すフラグFc1のいずれであ
るかの判定が行われる(ステップS4704)。
【0293】上記判定の結果、入力されたフラグがフラ
グFc1であるとき、予測画像記憶手段4703から、
これに格納されている上記文字コードDcoに対応する
文字画像データ(第2の予測画像データ)が読み込まれ
る(ステップS4705)。一方、入力されたフラグが
フラグFc0であるとき、予測画像生成手段4702に
て、文字コードDcoに基づいて生成された第1の予測
画像データPDit1が読み込まれる(ステップS47
06)。そして、上記予測画像選択手段4701にて選
択された予測画像データPDit1あるいはPDit2
を用いて復号化された、エントロピー符号に対する復号
化データ(対象画像データ)Didが、これに対応する
文字コードDcoとともに、新たなエントリーに対応す
る1組のデータとして予測画像記憶手段4703に記録
される。
【0294】なお、上記予測画像記憶手段4703に対
象画像の文字コードに対応する新たなエントリーに対応
するデータが蓄積される際、上記記憶手段4703に同
一の文字コードDcoに対応するエントリーがすでに格
納されている場合は、既存のエントリーに対応する古い
対象画像データを、新たなエントリーに対応する対象画
像データに書き換える書き換え処理、または対象画像の
文字コードに対応する対象画像データを、新たなエント
リと既存のエントリとの間で平均化して、既存のエント
リーに対応する古い対象画像データを、平均化された対
象画像データに書き換える平均化処理が行われる。
【0295】このように本実施の形態27の画像復号化
装置4700では、対象画像の文字コードDcoに基づ
いて、対象画像の文字コードに対応するフォント画像の
データを第1の予測画像データPDit1として出力す
る予測画像生成手段4702と、対象画像データDid
とこれに対応する文字コードDcoとを関連づけて記憶
する予測画像記憶手段4703とを備え、対象画像の文
字コードから得られるフォント画像(第1の予測画像)
と、過去に復号化処理を施した文字画像(第2の予測画
像)のうち、対象画像により類似している方を選択し、
対象画像に対するエントロピー符号に対する算術復号化
処理を第1の予測画像データに応じて生起確率モデルを
切り替えて行って復号化データを生成する第1のデータ
処理と、第2の予測画像データをそのまま出力する第2
のデータ処理の一方を行うようにしたので、算術符号化
器での符号化効率を向上できるだけでなく、符号化処理
の対象となる文字画像が、既に符号化処理が施された文
字画像と同一である場合には、対象画像に対する予測画
像データを生成する処理,対象画像データに対する算術
符号化処理を省略することができる、演算負荷を低減可
能な算術符号化処理に対する算術復号化処理を実現する
ことができる。
【0296】また、本実施の形態27の画像復号化装置
4700では、対象画像に対する文字コードDcoを、
対象画像に対応するエントロピー符号Dieとともに受
けるので、上記文字コードを用いた、対象画像に対する
符号化データDeの検索も可能となる。なお、上記実施
の形態26では、エントロピー符号化装置として、算術
符号化処理を行うものを示したが、これはハフマン符号
化処理を行うものでもよい。また、上記実施の形態27
では、エントロピー復号化装置として、算術復号化処理
を行うものを示したが、これはハフマン復号化処理を行
うものでもよい。また、上記実施の形態26の画像符号
化装置4600及び実施の形態27の画像復号化装置4
700を備えたファクシミリ装置は、図41(a)におけ
るファクシミリ装置における画像符号化装置200a及
び画像復号化装置300aをそれぞれ、上記画像符号化
装置4600及び画像復号化装置4700に置き換える
ことにより実現することができる。
【0297】さらに、上記実施の形態26の画像符号化
装置4600及び実施の形態27の画像復号化装置47
00を備えた文書ファイリング装置は、図41(b)にお
ける文書ファイリング装置における画像符号化装置20
0a及び画像復号化装置300aをそれぞれ、上記画像
符号化装置4600及び画像復号化装置4700に置き
換えることにより実現することができる。
【0298】さらに、上記各実施の形態で示した装置に
よる画像符号化処理、画像復号化処理あるいは文字照合
処理をコンピュータにより行うためのプログラムを、フ
ロッピーディスク等のデータ記憶媒体に記録するように
することにより、上記各実施の形態で示した処理を、独
立したコンピュータシステムにおいて簡単に実施するこ
とが可能となる。
【0299】図40(a),図40(b),図40(c)は、上
記実施の形態で示した処理を、上記プログラムを格納し
たフロッピーディスクを用いて、コンピュータシステム
により実施する場合を説明するための図である。図40
(b)は、フロッピーディスクの正面からみた外観、断面
構造、及びフロッピーディスクを示し、図40(a)は、
記録媒体本体であるフロッピーディスクの物理フォーマ
ットの例を示している。フロッピーディスクFDはケー
スF内に内蔵され、該ディスクの表面には、同心円状に
外周からは内周に向かって複数のトラックTrが形成さ
れ、各トラックは角度方向に16のセクタSeに分割さ
れている。従って、上記プログラムを格納したフロッピ
ーディスクでは、上記フロッピーディスクFD上に割り
当てられた領域に、上記プログラムとしてのデータが記
録されている。
【0300】また、図40(c)は、フロッピーディスク
FDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示
す。上記プログラムをフロッピーディスクFDに記録す
る場合は、コンピュータシステムCsから上記プログラ
ムとしてのデータをフロッピーディスクドライブFDD
を介して書き込む。また、フロッピーディスク内のプロ
グラムにより上記画像符号化装置、画像復号化装置ある
いは文字照合装置をコンピュータシステム中に構築する
場合は、フロッピーディスクドライブFDDによりプロ
グラムをフロッピーディスクから読み出し、コンピュー
タシステムに転送する。なお、上記説明では、データ記
録媒体としてフロッピーディスクを用いて説明を行った
が、光ディスクを用いても同様に行うことができる。ま
た、記録媒体はこれに限らず、ICカード、ROMカセ
ット等、プログラムを記録できるものであれば同様に実
施することができる。
【0301】
【0302】
【0303】
【発明の効果】 本発明(請求項に係る画像符号化装
置によれば、対象画像の特徴を示す画像特徴データに基
づいて、対象画像に対応する予測画像データを生成し、
上記対象画像に対応する画像データに対して、上記予測
画像データを参照するエントロピー符号化処理を施すの
で、上記対象画像の画像データに対するエントロピー符
号化処理における符号化効率を向上することができる効
果があり、また、画像特徴データによる対象画像に対す
る検索のし易さを損なうことがないという効果もある。
さらに、対象画像に対応する予測画像データに基づい
て、この予測画像を所定サイズの予測ブロックに分割す
るとともに、上記対象画像を所定サイズの対象ブロック
に分割し、各対象ブロックに対応する画像データを、対
応する予測ブロックに対応する画像データを参照してエ
ントロピー符号化し、この際、予測ブロックとの間での
画素値の差分が所定値より大きい対象ブロックについて
のみ、対応する符号化データを送信するので、対象画像
における、予測画像との相違の小さい部分に対する符号
化処理を省いて、対象画像に対する符号化効率を大きく
向上させることができ、視聴者に画質が劣化したといっ
た印象を与えることもないという効果がある
【0304】本発明(請求項)に係る画像符号化装置
よれば対象画像の特徴を示す画像特徴データに基づ
いて、対象画像に対応する予測画像データを生成し、上
記対象画像に対応する画像データに対して、上記予測画
像データを参照するエントロピー符号化処理を施すの
で、上記対象画像の画像データに対するエントロピー符
号化処理における符号化効率を向上することができる効
果があり、また、画像特徴データによる対象画像に対す
る検索のし易さを損なうことがないという効果がある。
さらに、上記エンロトピー符号化処理として、対象画像
に対応する画像データに基づいて得られた予測画像デー
タに対してフィルタ処理を施し、該フィルタ処理が施さ
れた予測画像データを参照して、上記対象画像の画像デ
ータに対するエントロピー符号化処理を行うので、上記
フィルタ処理により対象画像に対する予測画像の予測誤
差が小さくなり、上記対象画像の画像データに対するエ
ントロピー符号化処理における符号化効率をより向上す
ることができる効果ある。
【0305】
【0306】本発明(請求項)に係る画像復号化装置
よれば、対象画像の画像特徴に基づいて、対象画像に
対応する予測画像データを生成し、対象画像に対応する
符号化データを、上記予測画像データを参照してエント
ロピー復号化するので、予測画像データを用いた効率の
よい対象画像データのエントロピー符号化処理に対応す
る復号化処理を実現することができる。 さらに、あらか
じめ対象画像から抽出されている画像特徴から予測画像
を作成し、この予測画像を所定サイズの予測文書ブロッ
クに分割して、予測画像ブロックに対応する画像データ
を生成し、予測画像ブロックの画像データを参照して、
対象画像を分割して得られる所定サイズの画像ブロック
に対応する符号化データをエントロピー復号化し、この
際、符号化処理が行われていない、予測誤差が小さい対
象画像のブロックについては、対応する予測画像のブロ
ックの画像データを出力するので、予測画像データを用
いた、所定サイズのブロック単位での効率のよい対象画
像の画像データの符号化処理に対応する復号化処理を実
現することができる。
【0307】本発明(請求項)に係る画像復号化装置
よれば、対象画像の画像特徴に基づいて、対象画像に
対応する予測画像データを生成し、対象画像に対応する
符号化データを、上記予測画像データを参照してエント
ロピー復号化するので、予測画像データを用いた効率の
よい対象画像データのエントロピー符号化処理に対応す
る復号化処理を実現することができる。 さらに、あらか
じめ対象画像の画像特徴に基づいて予測画像に対応する
画像データを作成し、この予測画像の細部が省略される
よう、予測画像データに対してフィルタ処理を施し、フ
ィルタ処理が施された予測画像データを参照して、対象
画像に対応する符号化データをエントロピー復号化する
ので、フィルタ処理を施した予測画像データを用いた効
率のよい対象画像データの符号化処理に対応する復号化
処理を実現することができる。
【0308】
【0309】
【0310】
【0311】
【0312】
【0313】
【0314】
【0315】
【0316】
【0317】
【0318】
【0319】
【0320】
【0321】
【0322】
【0323】本発明(請求項)に係る画像符号化装置
によれば、対象画像に対応する画像特徴データと、予測
画像記憶手段に蓄積されている処理済画像に対応する画
像特徴データとの比較により、該対象画像に対応する類
似画像と、所定の処理済画像の一方を選択する予測画像
選択手段を備え、上記対象画像に対応する画像データに
対してエントロピー符号化を行うエントロピー符号化手
段では、上記類似画像と所定の処理済画像のいずれを選
択したかを示すフラグを出力するとともに、上記対象画
像に対応する画像特徴データを出力するので、エントロ
ピー符号化処理における符号化効率を向上できるだけで
なく、例えば、符号化処理の対象となる文字画像が、既
に符号化処理が施された文字画像と同一である場合に
は、対象画像に対する予測画像データを生成する処理を
省略することができ、予測画像を用いた符号化処理にお
ける演算負荷を軽減することができる。
【0324】本発明(請求項)によれば、請求項
載の画像符号化装置において、上記予測画像選択手段で
は、類似画像に対応する特徴ベクトルと、処理済画像に
対応する特徴ベクトルとの比較により、上記類似画像あ
るいは処理済画像を予測画像として選択するので、類似
画像あるいは処理済画像の選択を、対応する特徴ベクト
ルの比較という簡単な処理により行うことができる。
【0325】本発明(請求項)に係る画像復号化装置
によれば、対象画像の文字コードから得られるフォント
画像(第1の予測画像)と、過去に復号化処理を施した
文字画像(第2の予測画像)のうち、対象画像により類
似している方を予測画像として選択し、対象画像に対す
るエントロピー符号に対する復号化処理を、選択された
予測画像データを参照して行うので、符号化処理の対象
となる文字画像が、既に符号化処理が施された文字画像
と同一である場合に、対象画像に対する予測画像データ
の生成処理を省略できる符号化効率のよいエントロピー
符号化処理に対応する復号化処理を実現することができ
る。
【0326】本発明(請求項)によれば、請求項
載の画像復号化装置において、上記フラグ情報に基づい
て、対象画像の文字コードから得られるフォント画像
(第1の予測画像)と、過去に復号化処理を施した文字
画像(第2の予測画像)のうち、対象画像により類似し
ている方を予測画像として選択するので、復号化側での
予測画像の選択処理は簡単に行うことができる。
【0327】本発明(請求項)に係る画像符号化装置
によれば、対象画像に対応する画像特徴データと、予測
画像記憶手段に蓄積されている処理済画像に対応する画
像特徴データとの比較により、上記類似画像に対応する
画像データ,対象画像に対応する画像特徴データ,及び
符号化処理を行うことを示す符号化フラグを出力する第
1のデータ出力処理と、対象画像に対応する画像特徴デ
ータ,及び符号化処理を行わないことを示す非符号化フ
ラグを出力する第2のデータ出力処理の一方のデータ出
力処理を行うので、エントロピー符号化処理における符
号化効率を向上できるだけでなく、例えば、符号化処理
の対象となる文字画像が、既に符号化処理が施された文
字画像と同一である場合には、対象画像に対する予測画
像データを生成する処理,及び対象画像データに対する
エントロピー号化処理を省略することができ、予測画
像を用いた算術符号化処理における演算負荷を軽減する
ことができる。
【0328】本発明(請求項10)によれば、請求項
記載の画像符号化装置において、符号化処理の対象とな
る文字画像の文字コードを、上記第1及び第2のデータ
処理に係わらず、出力するので、上記文字コードを用い
た、対象画像に対する符号化データの検索も可能とな
る。
【0329】本発明(請求項11)に係る画像復号化装
置によれば、符号化フラグを受けたとき、対象画像に対
応する予測画像データに基づいて、上記対象画像に対応
する画像符号化データに対して、上記対象画像と予測画
像との画素値相関を利用するエントロピー復号化処理を
施して、上記対象画像に対応する復号化データを生成
し、一方、上記非符号化フラグを受けたとき、復号化処
理済画像に対応する画像データを上記対象画像に対応す
る復号化データとして出力するので、算術符号化器での
符号化効率を向上できるだけでなく、例えば、符号化処
理の対象となる文字画像が、既に符号化処理が施された
文字画像と同一である場合には、対象画像に対する予測
画像データを生成する処理,及び対象画像データに対す
る算術符号化処理を省略することができる算術符号化処
理に対応する算術復号化処理を実現することができる。
【0330】本発明(請求項12)によれば、請求項
記載の画像復号化装置において、上記フラグ情報に基
づいて、対象画像の文字コードから得られるフォント画
像(第1の予測画像)と、過去に復号化処理を施した文
字画像(第2の予測画像)のうち、対象画像により類似
している方を予測画像として選択するので、復号化側で
の予測画像の選択処理は簡単に行うことができる。
【0331】
【0332】
【0333】
【0334】
【0335】
【0336】
【0337】
【0338】
【0339】
【0340】
【0341】
【0342】
【0343】
【0344】
【0345】
【0346】
【0347】
【0348】
【0349】
【0350】
【0351】
【0352】
【0353】以上のように本願の各請求項に係る画像符
号化装置及び画像復号化装置は、画像符号化の効率を高
めることができ、特にこれらの装置は、画像、特に文書
画像を伝送するファクシミリ装置や文書画像を検索可能
に蓄積するファイリング装置にとってきわめて有用なも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1による画像符号
化装置を説明するためのブロック図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態2による画像符号
化装置を説明するためのブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態3による画像復号
化装置を説明するためのブロック図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態4による画像符号
化装置を説明するためのブロック図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態5による画像復号
化装置を説明するためのブロック図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態6による画像符号
化装置を説明するためのブロック図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態7による画像復号
化装置を説明するためのブロック図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態8における画像符
号化装置を説明するためのブロック図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態9における画像符
号化装置を説明するためのブロック図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態10による画
像復号化装置を説明するためのブロック図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態11による画
像符号化装置を説明するためのブロック図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態12による画
像復号化装置を説明するためのブロック図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態13による画
像符号化装置を説明するためのブロック図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態14による画
像符号化装置を説明するためのブロック図である。
【図15】図15は、本発明の実施の形態15による画
像復号化装置を説明するためのブロック図である。
【図16】図16は、本発明の実施の形態16による画
像符号化装置を説明するためのブロック図である。
【図17】図17は、本発明の実施の形態17による画
像符号化装置を説明するためのブロック図である。
【図18】図18は、本発明の実施の形態18による画
像復号化装置を説明するためのブロック図である。
【図19】図19は、本発明の実施の形態19による文
字照合装置を説明するためのブロック図である。
【図20】図20は、本発明の実施の形態20による文
字照合装置を説明するためのブロック図である。
【図21】図21は、本発明の実施の形態21による文
字照合装置を説明するためのブロック図である。
【図22】図22は、本発明の実施の形態22による文
字照合装置を説明するためのブロック図である。
【図23】図23は、本発明の実施の形態23による文
字照合装置を説明するためのブロック図である。
【図24】図24(a)は、上記実施の形態1における文
字画像に対応するXY座標を示す図、図24(b)は、該
文書画像に含まれる文字列に対応する文字データの構造
を示す図である。
【図25】図25(a)は、上記実施の形態1の画像符号
化装置における算術符号化処理に用いる生起確率モデル
を示す図、図25(b)は、上記生起確率モデルを用いた
算術符号化処理を説明するための模式図、図25(c)
は、上記算術符号化処理により得られる2進小数を示す
図である。
【図26】図26は、上記実施の形態1の画像符号化装
置における算術符号化処理の流れを説明するための図で
ある。
【図27】図27は、上記実施の形態1における予測文
書画像と文書画像の対応関係を説明するための図であ
る。
【図28】図28は、上記実施の形態4におけるブロッ
ク予測符号化手段による処理の流れを説明するための図
である。
【図29】図29は、上記実施の形態4におけるブロッ
ク予測符号化手段により符号化されたデータを説明する
ための模式図である。
【図30】図30は、上記実施の形態5におけるブロッ
ク予測復号化手段による処理の流れを説明するための図
である。
【図31】図31は、上記実施の形態6におけるモーフ
ォロジカルフィルタの動作を説明するための図である。
【図32】図32は、上記実施の形態8におけるメッシ
ュ特徴の抽出方法を説明するための図である。
【図33】図33は、上記実施の形態8におけるメッシ
ュ特徴から予測画像を生成する方法を説明するための図
である。
【図34】図34は、上記実施の形態16における属性
情報を説明するための図である。
【図35】図35(a)は、上記実施の形態16における
属性情報の具体例を示す模式図、図35(b)は、上記実
施の形態19における検索条件の具体例を示す模式図で
ある。
【図36】図36は、本発明の実施の形態17による画
像符号化装置により文書画像を符号化する処理の一例を
具体的に説明するための図である。
【図37】図37は、上記実施の形態22における文字
間距離テーブルを説明するための図である。
【図38】図38は、上記実施の形態2,4,6におけ
る画像特徴抽出手段の他の構成例を示すブロック図であ
る。
【図39】図39は、従来の文書ファイリング装置を説
明するためのブロック図である。
【図40】図40(a),図40(b),図40(c)は、本発
明の各実施の形態における符号化処理,復号化処理,あ
るいは照合処理を、ソフトウェアを利用して行うための
プログラムを格納するためのデータ記憶媒体について説
明するための図である。
【図41】図41(a)は、上記実施の形態2の画像符号
化装置及び上記実施の形態3の画像復号化装置を備えた
ファクシミリ装置を説明するためのブロック図、図41
(b)は、これらの画像符号化装置及び画像復号化装置を
備えた文書ファイリング装置を説明するためのブロック
図である。
【図42】図42は、本発明の実施の形態24による画
像符号化装置を説明するためのブロック図である。
【図43】図43は、本発明の実施の形態25による画
像復号化装置を説明するためのブロック図である。
【図44】図44は、上記実施の形態24の画像符号化
装置を構成する予測画像選択手段の動作フローを示す図
である。
【図45】図45は、上記実施の形態25の画像復号化
装置を構成する予測画像選択手段の動作フローを示す図
である。
【図46】図46は、本発明の実施の形態26による画
像符号化装置を説明するためのブロック図である。
【図47】図47は、本発明の実施の形態27による画
像復号化装置を説明するためのブロック図である。
【図48】図48は、上記実施の形態26の画像符号化
装置を構成する予測画像選択手段の動作フローを示す図
である。
【図49】図49は、上記実施の形態27の画像復号化
装置を構成する予測画像選択手段の動作フローを示す図
である。
【符号の説明】
10 ファクシミリ装置 11 スキャナ 12 送受信装置 13,24 画像出力装置 15 電話回線(通信回線) 20 ファイリング装置 22 文書画像蓄積手段 23 データ読み出し手段 100,200,200a,400,600,800,
900,1100,1300,1400,1600,1
700,2400,2600,4200,4600 画
像符号化装置 101,201,307,402,509,601,7
08 文書画像 102,203,301,403,502,603,7
01 文字列 103,204,303,404,503,604,7
03,801,904,1001,1104,120
1,1404,4206,4302,4605,470
2 予測画像生成手段 104,205,304,405,504,605,7
04 画像合成手段 105,206,305,406,505,606,7
05 予測文書画像 107,208,301,410,501,701 符
号列 106,207,608,802,904,1105,
1301,1405,4208,4607 エントロピ
ー符号化手段 202,402,602,901,1101,200
1,3801,4201,4601 画像特徴抽出手段 300,300a,500,700,1000,120
0,1500,1800,2500,2700 画像復
号化装置 306,707,1002,1202,1501,43
04,4704 エントロピー復号化手段 506 画像ブロック化手段 507 ブロック予測復号化手段 508 画像ブロック組立手段 607,706 画像フィルタ処理手段 902 ブロック化手段 903 ブロック平滑化手段 1102,1402,2003,2104,2304,
3803,4202,4602 特徴量抽出手段 1103,1403,3804 ベクトル量子化手段 1401 画像予測手段 1601 画像符号化手段 1602 属性情報付加手段 1701 文字画像符号化手段 1702 文字画像消去手段 1703 非文字画像符号化手段 1801 文字画像復号化手段 1802 非文字画像復号化手段 1803 画像再構成手段 1900,2000,2100,2200,2300
文字照合装置 1901 文字属性照合手段 2002,2103,2303 文字画像生成手段 2004,2105,2202,2305 距離計算手
段 2005,2106,2203,2306 照合判定手
段 2101,2301 第1の画像特徴抽出手段 2102,2302 第2の画像特徴抽出手段 2201 文字間距離テーブル 2401 文字データ 2504 生起確率モデル 3102 モーフォロジカルフィルタ 3202 メッシュ特徴 3601 2値文書画像 3602 非文字画像 3701 文字間距離テーブル 3802 領域分割手段 3805 部分画像データ 3900 ファイリング装置 3901,42034603 文字認識手段 3902 画像符号化手段 3903 文書画像蓄積手段 3904 データ読み出し手段 3905 画像復号化手段 4205,4301,4604,4701 予測画像選
択手段 4207,4303,4606,4703 予測画像記
憶手段 A 属性識別子 M 属性値 Cs コンピュータシステム D フロッピディスク本体 FC フロッピディスクケース FD フロッピディスク FDD フロッピディスクドライブ Se セクタ Tr トラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 幸一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 栄藤 稔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−37700(JP,A) 特開 平4−287179(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/41 - 1/419 H03M 7/36 H04N 7/32

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化処理の対象となる対象画像に対応
    する画像データを、該対象画像に類似した予測画像に対
    応する画像データに基づいて符号化する装置であって、 上記対象画像を構成する複数の部分画像の特徴を示す画
    像特徴データに基づいて、上記複数の部分画像に類似し
    た部分予測画像に対応する画像データを生成する予測画
    像生成手段と、 上記複数の部分予測画像に対応する画像データと、対象
    画像における部分画像の位置及び大きさを示す補助デー
    タとに基づいて、上記複数の部分予測画像を合成して、
    上記予測画像に対応する画像データを生成する画像合成
    手段と、 上記対象画像に対応する画像データに対して、上記対象
    画像と予測画像との間での画素値相関を利用するエント
    ロピー符号化処理を施して、上記対象画像に対応する画
    像符号化データとしてエントロピー符号を出力するエン
    トロピー符号化手段とを備え、 上記エントロピー符号化手段は、 上記予測画像の画像データを、予測画像を構成する所定
    サイズの予測ブロックに対応するよう分割して、各予測
    ブロックに対応する画像データを出力する第1の画像ブ
    ロック化手段と、 上記対象画像の画像データを、該対象画像を構成する所
    定サイズの対象ブロックに対応するよう分割して、各対
    象ブロックに対応する画像データを出力する第2の画像
    ブロック化手段と、 上記各対象ブロックに対応する画像データを、各予測ブ
    ロックと対象ブロックの間での画素値相関に基づいてエ
    ントロピー符号化するブロック予測符号化手段とを有す
    るものであり、 上記ブロック予測符号化手段は、上記対象ブロックと予
    測ブロックとの画素値の差分が一定の基準値以上である
    とき、対象ブロックに対応する画像データに対するエン
    トロピー符号化を行って、対応する画像符号化データと
    ともに符号化フラグを出力し、上記対象ブロックと予測
    ブロックとの画素値の差分が一定の基準値未満であると
    き、対象ブロックに対するエントロピー符号化処理を行
    わずに、非符号化フラグを出力するものであり、 上記画像特徴データ及び補助データは、上記エントロピ
    ー符号とともに出力されるものであることを特徴とする
    画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 符号化処理の対象となる対象画像に対応
    する画像データを、該対象画像に類似した予測画像に対
    応する画像データに基づいて符号化する装置であって、 上記対象画像を構成する複数の部分画像の特徴を示す画
    像特徴データに基づいて、上記複数の部分画像に類似し
    た部分予測画像に対応する画像データを生成する予測画
    像生成手段と、 上記複数の部分予測画像に対応する画像データと、対象
    画像における部分画像の位置及び大きさを示す補助デー
    タとに基づいて、上記複数の部分予測画像を合成して、
    上記予測画像に対応する画像データを生成する画像合成
    手段と、 上記予測画像の画像データに対して、該予測画像におけ
    る細部が省略されるようフィルタ処理を施して、予測画
    像のフィルタ処理データを出力する画像フィルタ処理手
    段と、 上記対象画像に対応する画像データに対して、上記フィ
    ルタ処理データが示す予測画像と上記対象画像との間で
    の画素値相関を利用するエントロピー符号化処理を施し
    て、上記対象画像に対応する画像符号化データとしてエ
    ントロピー符号を出力するエントロピー符号化手段とを
    備え、 上記画像特徴データ及び補助データを、上記エントロピ
    ー符号とともに出力することを特徴とする画像符号化装
    置。
  3. 【請求項3】 符号化処理の対象となる対象画像に対応
    する画像データに対して、上記対象画像を構成する所定
    サイズの対象ブロックと、該対象画像に類似する予測画
    像を構成する所定サイズの予測ブロックとの間での画素
    値相関を利用したエントロピー符号化処理を施して得ら
    れた、上記対象ブロックに対応する画像符号化データを
    受け、該画像符号化データを復号化する装置であって、 上記対象画像を構成する複数の部分画像の特徴を示す画
    像特徴データに基づいて、上記複数の部分画像に類似し
    た部分予測画像に対応する画像データを生成する予測画
    像生成手段と、 上記複数の部分予測画像に対応する画像データと、上記
    対象画像における部分画像の位置及び大きさを示す補助
    データとに基づいて、上記複数の部分予測画像を合成し
    て、上記予測画像に対応する画像データを生成する画像
    合成手段と、 上記予測画像の画像データを上記予測ブロックに対応す
    るよう分割して、各予測ブロックに対応する画像データ
    を出力する画像ブロック化手段と、 各予測ブロックに対応する画像データ及び対象ブロック
    に対する符号化処理が行われたか否かを示すフラグに応
    じて、上記対象ブロックに対応する画像符号化データに
    対して、上記対象ブロックと予測ブロックとの間での画
    素値相関を利用するエントロピー復号化処理を施して、
    上記対象ブロックに対応する画像データを生成するブロ
    ック予測復号化手段と、 上記予測ブロックに対応する画像データと、対象ブロッ
    クに対応する画像データとを受け、上記フラグに基づい
    て、対象ブロックと予測ブロックを用いて上記対象画像
    を組み立てて、該対象画像に対応する画像データを復元
    するブロック組立て手段とを備えたことを特徴とする画
    像復号化装置。
  4. 【請求項4】 符号化処理の対象となる対象画像に対応
    する画像データに対して、該対象画像とこれに類似する
    予測画像との間での画素値相関を利用したエントロピー
    符号化処理を施して得られた、対象画像に対応する画像
    符号化データを復号化する装置であって、 上記対象画像を構成する複数の部分画像の特徴を示す画
    像特徴データに基づいて、上記複数の部分画像に類似し
    た部分予測画像に対応する画像データを生成する予測画
    像生成手段と、 上記複数の部分予測画像に対応する画像データと、上記
    対象画像における部分画像の位置及び大きさを示す補助
    データとに基づいて、上記複数の部分予測画像を合成し
    て、上記予測画像に対応する画像データを生成する画像
    合成手段と、 上記予測画像の画像データに対して、該予測画像におけ
    る細部が省略されるようフィルタ処理を施して、予測画
    像のフィルタ処理データを出力する画像フィルタ処理手
    段と、 上記対象画像に対応する画像符号化データに対して、上
    記フィルタ処理データが示す予測画像と上記対象画像と
    の間での画素値相関を利用するエントロピー復号化処理
    を施して、上記対象画像に対応する画像データを生成す
    るエントロピー復号化手段とを備えたことを特徴とする
    画像復号化装置。
  5. 【請求項5】 符号化処理の対象となる対象画像に対応
    する画像データを、該対象画像の予測画像に対応する画
    像データに基づいて符号化する装置であって、 上記対象画像に対応する画像データに基づいて、上記対
    象画像からその画像特徴を抽出して、対象画像に対応す
    る画像特徴データを出力する画像特徴抽出手段と、 上記対象画像に対応する画像特徴データに基づいて、上
    記対象画像に類似した類似画像に対応する画像データを
    生成する予測画像生成手段と、符号化処理が完了した対象画像に対応する画像データ及
    び画像特徴データを関連付けて、処理済画像に対応する
    画像データ及び画像特徴データとして蓄積する予測画像
    記憶手段と、 対象画像に対応する画像特徴データと、予測画像記憶手
    段に蓄積されている処理済画像に対応する画像特徴デー
    タとの比較により、上記類似画像あるいは所定の処理済
    画像を予測画像として選択する予測画像選択手段と、 上記対象画像に対応する画像データに対して、上記対象
    画像と予測画像との間の画素値相関を利用するエントロ
    ピー符号化処理を施して、上記対象画像に対応する画像
    符号化データとしてエントロピー符号を出力するエント
    ロピー符号化手段とを有し上記予測画像選択手段は、上記予測画像として、上記類
    似画像と所定の処理済画像のいずれを選択したかを示す
    フラグを出力するとともに、上記対象画像に対応する画
    像特徴データを出力するものである ことを特徴とする画
    像符号化装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像符号化装置におい
    て、 上記画像特徴抽出手段は、 上記対象画像に対応する画像データに基づいて、対象画
    像に対応する画像特徴データとして、第1の特徴ベクト
    ルを生成する特徴量抽出手段と、 上記第1の特徴ベクトルに基づいて、上記対象画像に対
    する文字認識を行って、対象画像に対応する文字コード
    を生成する文字認識手段とから構成されており 上記予測画像生成手段は、上記対象画像に対応する文字
    コードに基づいて、該対象画像の類似画像に対応する画
    像データを、第1の予測画像データとして生成するもの
    であり、 上記予測画像記憶手段は、上記符号化処理が完了した対
    象画像に対応する画像データ,文字コード,及び第1の
    特徴ベクトルを関連付けて記憶するものであり、 上記予測画像選択手段は、対象画像に対応する文字コー
    ドと一致する文字コードに関連付けられている画像デー
    タ,及び特徴ベクトルを、第2の予測画像データ及び第
    2の特徴ベクトルとして読み出し、上記第1及び第2の
    特徴ベクトルの比較結果に応じて、上記第1及び第2の
    予測画像データの一方を出力する ものであることを特徴
    とする画像符号化装置。
  7. 【請求項7】 符号化処理の対象となる対象画像に対応
    する画像データに対して、該対象画像とこれに対応する
    予測画像との間での画素値相関を利用したエントロピー
    符号化処理を施して得られた、対象画像に対応する画像
    符号化データを復号化する装置であって、 上記対象画像の画像特徴を示す画像特徴データに基づい
    て、該対象画像に類似する類似画像に対応する画像デー
    タを生成する予測画像生成手段と、 復号化処理が完了した対象画像に対応する画像データ及
    び画像特徴データを関連付けて、処理済画像に対応する
    画像データ及び画像特徴データとして蓄積する予測画像
    記憶手段と、 符号化処理の際に対象画像に対応する予測画像として、
    対象画像の画像特徴から得られる類似画像と符号化処理
    済の画像のいずれを用いたかを示すフラグ情報に基づい
    て、上記類似画像あるいは所定の処理済画像を予測画像
    として選択する予測画像選択手段と、 上記予測画像に対応する画像データに基づいて、上記対
    象画像に対応する画像符号化データに対して、上記対象
    画像と予測画像との間での画素値相関を利用するエント
    ロピー復号化処理を施して、上記対象画像に対応する画
    像データを生成するエントロピー復号化手段とを備えた
    ことを特徴とする画像号化装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の画像復号化装置におい
    て、 上記予測画像生成手段は、対象画像に対応する画像特徴
    データとしての文字コードに基づいて、上記対象画像に
    対応する第1の予測画像データを生成するものであり、 上記予測画像記憶手段は、復号化処理が完了した対象画
    像に対応する画像データ及び文字コードを関連付けて、
    処理済画像に対応する画像データ及び文字コードとして
    蓄積するものであり、 上記予測画像選択手段は、対象画像に対応する文字コー
    ドと一致する文字コードに関連付けられている画像デー
    タを、第2の予測画像データとして上記予測画像記憶手
    段から読み出し、上記フラグ情報に基づいて、上記第1
    及び第2の予測画像データの一方を 出力するものである
    ことを特徴とする画像復号化装置。
  9. 【請求項9】 符号化処理の対象となる対象画像に対応
    する画像データを、該対象画像の予測画像に対応する画
    像データに基づいて符号化する装置であって、 上記対象画像に対応する画像データに基づいて、上記対
    象画像からその画像特徴を抽出して、対象画像に対応す
    る画像特徴データを出力する画像特徴抽出手段と、 上記対象画像に対応する画像特徴データに基づいて、上
    記対象画像に類似した類似画像に対応する画像データを
    生成する予測画像生成手段と、 符号化処理が完了した対象画像に対応する画像特徴デー
    タを処理済画像に対応する画像特徴データとして蓄積
    する予測画像記憶手段と、 対象画像に対応する画像特徴データと、予測画像記憶手
    段に蓄積されている処理済画像に対応する画像特徴デー
    タとの比較により、上記類似画像に対応する画像デー
    タ,対象画像に対応する画像特徴データ,及び符号化処
    理を行うことを示す符号化フラグを出力する第1のデー
    タ出力処理と、対象画像に対応する画像特徴データ,及
    び符号化処理を行わないことを示す非符号化フラグを出
    力する第2のデータ出力処理の一方のデータ出力処理を
    行うデータ出力制御手段と、 上記対象画像に対応する画像データに対して、上記対象
    画像と類似画像との間の画素値相関を利用するエントロ
    ピー符号化処理を施して、上記対象画像に対応 する画像
    符号化データとしてエントロピー符号を出力するエント
    ロピー符号化手段とを有し、 該エントロピー符号化手段は、上記符号化フラグを受け
    たとき、上記エントロピー符号化処理を行い、上記非符
    号化フラグを受けたとき上記エントロピー符号化処理を
    行わず、エントロピー符号を出力しない ものであること
    を特徴とする画像符号化装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の画像符号化装置におい
    て、 上記画像特徴抽出手段は、 上記対象画像に対応する画像データに基づいて、対象画
    像に対応する画像特徴データとして、第1の特徴ベクト
    ルを生成する特徴量抽出手段と、 上記第1の特徴ベクトルに基づいて、上記対象画像に対
    する文字認識を行って、対象画像に対応する文字コード
    を生成する文字認識手段とから構成されており、 上記予測画像生成手段は、上記対象画像に対応する文字
    コードに基づいて、その類似画素に対応する画像データ
    を予測画像データとして生成するものであり、 上記予測画像記憶手段は、上記符号化処理が完了した対
    象画像に対応する文字コード,及び第1の特徴ベクトル
    を関連けて記憶するものであり、 上記データ出力制御手段は、対象画像に対応する文字コ
    ードと一致する文字コードに関連付けられている特徴ベ
    クトルを、予測画像に対応する第2の特徴ベクトルとし
    て読み出し、上記類似画像に対応する画像データ,対象
    画像に対応する文字コード,及び符号化処理を行うこと
    を示す符号化フラグを出力する第1のデータ出力処理
    と、対象画像に対応する文字コード,及び符号化処理を
    行わないことを示す非符号化フラグを出力する第2のデ
    ータ出力処理の一方のデータ出力処理を行うものである
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  11. 【請求項11】 符号化処理の対象となる対象画像に対
    応する画像データに対して、該対象画像とこれに対応す
    る予測画像との間での画素値相関を利用したエントロピ
    ー符号化処理を施して得られた、対象画像に対応する画
    像符号化データを復号化する装置であって、 上記対象画像の画像特徴を示す画像特徴データに基づい
    て、該対象画像に対応する第1の予測画像データを生成
    する予測画像生成手段と、 復号化処理が完了した対象画像に対応する画像データ及
    び画像特徴データを関連付けて、処理済画像に対応する
    画像データ及び画像特徴データとして蓄積する予測画像
    記憶手段と、 符号化処理を行なったことを示す符号化フラグを受けた
    とき、上記第1の予測画像データ及び該符号化フラグを
    出力する第1のデータ出力処理を行い、一方、符号化処
    理を行っていないことを示す非符号化フラグを受けたと
    き、上記予測画像記憶手段から、復号化処理済画像に対
    応する画像データを第2の予測画像データとして読み出
    し、第2の予測画像データ及び該非符号化フラグを出力
    する第2のデータ出力処理を行うデータ出力制御手段
    と、 上記符号化フラグを受けたとき、第1の予測画像データ
    に基づいて、 上記対象画像に対応する画像符号化データ
    に対して、上記対象画像と予測画像との間での画素値相
    関を利用してエントロピー復号化処理を施して、上記対
    象画像に対応する復号化データを生成し、一方、上記非
    符号化フラグを受けたとき、上記第2の予測画像データ
    を、上記対象画像に対応する復号化データとして出力す
    エントロピー復号化手段とを備えたことを特徴とする
    画像復号化装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の画像復号化装置にお
    いて、 上記予測画像生成手段は、対象画像に対応する画像特徴
    データとしての文字コードに基づいて、上記対象画像に
    対応する第1の予測画像データを生成するものであり、 上記予測画像記憶手段は、復号化処理が完了した対象画
    像に対応する画像データ及び文字コードを関連付けて、
    処理済画像に対応する画像データ及び文字コードとして
    蓄積するものであり、 上記データ出力制御手段は、対象画像に対応する文字コ
    ードと一致する文字コードに関連付けられている画像デ
    ータを、第2の予測画像データとして読み出し、上記フ
    ラグ情報に基づいて、上記第1及び第2の予測画像デー
    タの一方を出力するものであることを特徴とする画像復
    号化装置。
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