JP3322547B2 - 開口部騒音抑制装置 - Google Patents

開口部騒音抑制装置

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JP3322547B2 JP33670495A JP33670495A JP3322547B2 JP 3322547 B2 JP3322547 B2 JP 3322547B2 JP 33670495 A JP33670495 A JP 33670495A JP 33670495 A JP33670495 A JP 33670495A JP 3322547 B2 JP3322547 B2 JP 3322547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中航走体外板開口
部、水上船舶船底部開口、あるいは乗用車のサンルー
フ、等に発生する狭帯域騒音を抑制するために適用され
る開口部騒音抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の開口部の騒音抑制は、例えば、図
5に示すように、開口部20まわりにフェアーウォータ
ーなどの構造物21を付加し、開口部10付近の流場を
修正する方法、あるいは開口部上流側に障害物を設け開
口部分への流場を修正するようにし、騒音を少くする方
法がある。
【0003】又、水中を航走する水中航走体が外板表面
に開口部を有する場合には、図4の航走雑音スペクトラ
ムに示すように、周波数fp において航走体開口部に起
因する狭帯域成分(キャビティトーン)15の騒音が発
生することがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、開口部の狭帯域
騒音を抑制する方法として、従来技術で説明したように
開口部20のまわりに構造物21を設ける方法や、又、
開口部上流側に障害物を設け、開口部分への流場を修正
する方法が考えられている。
【0005】しかし、これらの方法では、音響以外の性
能、例えば航走体等の運動性能を阻害する可能性が大き
い。また、開口部の形状、流速、発生音の周波数によっ
て障害物の形状を変更する必要がある。
【0006】本発明はこのような課題に対し、開口部に
構造物を設けたり、障害物を設けたりすることなく、そ
のために航走体、等の運動性能に殆んど影響を与えずに
発生音を抑制できる開口部騒音抑制装置を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、水
中航走体外面の開口部入口近傍に設けられ、同開口部と
連通する共鳴室と;同共鳴室の長さを調整可能なピスト
ン部と;前記開口部内に設けたマイクロホンと;同マイ
クロホンの検出信号を受け、その検出信号が所定の音圧
レベルの狭帯域成分を検出すると制御信号を出力する音
響信号処理部と;同音響信号処理部からの制御信号を受
け、前記ピストン部を駆動し、前記共鳴室の全長を前記
狭帯域成分の波長の1/4の長さに調整するように制御
する制御機構とを具備してなり、前記開口部から航走中
に発生する狭帯域騒音を抑制することを特徴とする開口
部騒音抑制装置を提供する。
【0008】本発明は開口部からの狭帯域騒音を検出す
るため、開口部近傍に取りつけられたマイクロホンによ
り開口部付近の音場をモニターし、その信号を音響信号
処理部へ入力する。音響信号処理部ではモニター音レベ
ルが所定の許容値を越えた場合、発生音の中で卓越する
成分(低減対象音)の周波数を検出することになり、こ
の時に音響信号処理部は駆動信号を制御機構に出力し、
制御機構がピストン部を駆動し、共鳴室の長さを低減対
象成分の1/4波長に調整すると、共鳴室からは低減対
象音と同一周波数の共鳴音を開口部に放射するがこの放
射音はピストン部の固体壁面で反射し、1/2波長
((1/4)λ+(1/4)λ=(1/2)λ))長く
なるため位相が反転する。その結果開口部での発生雑音
と共鳴室からの放射音とで生成される音場は卓越する周
波数成分が低減された音場となる。
【0009】開口部から発生する狭帯域雑音はそのレベ
ル、周波数ともに開口部への流れの速度分布及び開口部
の幾何形状(流れに対する開口部分の幅等)に依存す
る。この依存関係については種々の実験式があるが、厳
密な理論式は見当たらないのが現状である。
【0010】本発明では、前述のように開口部近傍に設
けた共鳴室の長さのみを調整し、発生した狭帯域雑音に
対して同一周波数で位相の逆転した共鳴音を重ね合わせ
ることにより開口部発生音の低減を図るので航走体の運
動性能は殆んど影響を受けない。また、共鳴室長さの調
整により発生音の周波数が変化する場合にも対応可能で
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係る開口部騒音抑制装置が適用される水中
航走体(水中観光船)の斜視図であり、航走体1の外板
には開口部2があり、ある速度で航走中にこの開口部2
より狭帯域雑音3が発生する場合がある。この狭帯域雑
音3は、図4に示すように、ある周波数fp において音
圧レベルが大きく、航走体開口部に起因する狭帯域成分
(キャビティトーン)15が発生する。
【0012】図2はこのような狭帯域雑音を抑制するた
めの開口部騒音抑制装置の構成図である。図において、
開口部2入口近傍にはマイクロホン4が設けられ、音響
信号処理部5へ接続されている。音響信号処理部5は共
鳴室ピストン制御機構6に接続され、これを制御する。
7はピストン(固体壁境界)、8はピストン7と共に構
成する共鳴室、9は固体壁面10に明けられた共鳴室8
の部分となる穴あき壁面である。11は開口部2入口近
辺の境界層流れである。
【0013】このような構成の騒音抑制装置において、
マイクロホン4で開口部2付近の音場を監視し、その検
出信号を音響信号処理部5へ入力し、この処理部5で狭
帯域音が発生した場合、卓越周波数成分を検出する。
【0014】この周波数fp を検出すると、音響信号処
理部5は共鳴室ピストン制御機構6に駆動信号を送り、
共鳴室ピストン制御機構6は、共鳴室8の長さLが、
(1/4)λ、(λは波長)となるようにピストン7を
駆動し、調整する。これを数式で表すと、L=(1/
4)λ=(1/4)(C/fp )となる。ここで、Lは
共鳴室の長さ(m)、Cは水中音速(≒)1500m/
s)、fp は卓越周波数(Hz)である。
【0015】このように共鳴室8の長さLを制御する
と、共鳴室8は長さが1/4波長で、開口部2側が水の
出入自由な穴あき面9、ピストン7側が固体壁面である
ため、共鳴室8の穴あき壁面9から開口部2へ放射され
る音は低減対象雑音成分と周波数が同一で位相が逆転し
たものとなる。従って、卓越周波数成分が互に打ち消さ
れ、開口部2の雑音は低減される。
【0016】この作用は、中間層がある場合の音波伝搬
の理論において入射音側の媒質と中間層の媒質が同一
で、入射音側に比べ透過音側の媒質、密度が極めて大き
く中間層の厚さが入射音波長の1/4である時、入射音
は透過せず、位相が逆転して全反射される場合に相当す
る。
【0017】上記の音波伝搬の理論は、詳しい説明は省
略するが、文献、“ Fundamentalsof Acoustics”by Ki
nsler and Frey の6,3項に中間層の媒体がある場合
において、R=Pr /Pi が(6・12)式として定義
されている。ここで、Pi は入射波の圧力、Pr は反射
波の圧力、Rはこれらにより定義される反射係数であ
る。この式において結果のみ述べると、L=(1/4)
λとすることにより、R=−1となり、Pi +Pr =P
i +(−Pr )=0となることがわかる。
【0018】図3は本発明の実施の形態における共鳴音
による開口部雑音の低減模式図である。図において、
(a)は開口部2にP1 の音が発生し、ピストン7を作
動させて、共鳴室8の長さを(1/4)λにした時の発
生音P1 の波形を示している。(b)は共鳴室8の長さ
を(1/4)λとした時の共鳴室発生音P2 の波形を示
し、ピストン7(固体境界)で反射し、(a)に示す発
生音P1 に対して位相が半波長ずれていることを示して
いる。(c)はこれら(a),(b)で発生した音P1
とP2 が加算され、発生音P1 がほとんど消滅すること
を示している。
【0019】以上、説明の実施の形態においては、開口
部2からの狭帯域騒音3を検出するため開口部2の近傍
に取りつけられたマイクロホン4により、開口部2付近
の音場をモニターし、その検出信号を音響信号処理部5
に入力する。音響信号処理部5においてモニター音レベ
ルが許容値を越えた場合、発生音の中で卓越する成分
(低減対象音)の周波数fp を検出し、ピストン制御機
構6に信号を送り、ピストン7を作動させて共鳴室8の
長さを低減対象成分の1/4波長に調整する。
【0020】このように調整すると共鳴室8からは低減
対象音と同一周波数の共鳴音を開口部2に放射するが、
この放射音は共鳴室8への入射音に対し、伝搬長さが固
体壁面での反射を考慮すれば1/2波長((1/4)λ
+(1/4)λ=(1/2)λ))長くなるため位相が
反転する。その結果開口部2での発生雑音と共鳴室8か
らの放射音とで生成される音場は卓越する周波数成分f
p が低減された音場となる。
【0021】
【発明の効果】以上、具体的に説明したように、本発明
は、水中航走体外面の開口部近傍に設けられた共鳴室、
共鳴室の長さを調整可能なピストン部、開口部に設けた
マイクロホン、マイクロホンの検出信号を入力し、制御
信号を出力する音響信号処理部及びこの制御信号を受
け、ピストン部を制御し、共鳴室の長さを調整する制御
機構を備えた構成として開口部から走行中に発生する狭
帯域騒音を抑制するようにしたので次のような効果を奏
する。
【0022】(1)航走体の運動性能を阻害することな
く開口部から発生する狭帯域雑音を抑制出来る。
【0023】(2)狭帯域雑音の周波数が変化する場合
にも雑音抑制効果を追従させることが出来る。
【0024】(3)原理が簡単であるため、共鳴室長さ
を調整するための複雑な制御論理は不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る開口部騒音抑制装
置が適用される水中航走体の斜視図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る開口部騒音抑制装
置の構成図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る開口部騒音抑制装
置における開口部雑音低減の模式図で、(a)は開口部
での発生音の波形、(b)は共鳴室での発生音の波形、
(c)は共発生者での低減状況をそれぞれ示す。
【図4】航走体の航走雑音スペクトラムを示す図であ
る。
【図5】従来の開口部での騒音低減を示す説明図で、
(a)は騒音低減のための構造物の平面図、(b)はそ
のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 航走体 2 開口部 3 狭帯域雑音 4 マイクロホン 5 音響信号処理部 6 共鳴室ピストン制御機構 7 ピストン 8 共鳴室 9 穴あき壁面 10 固体壁面 15 狭帯域成分
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G63G 8/00 G63G 8/39 B63B 49/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中航走体外面の開口部入口近傍に設け
    られ、同開口部と連通する共鳴室と;同共鳴室の長さを
    調整可能なピストン部と;前記開口部内に設けたマイク
    ロホンと;同マイクロホンの検出信号を受け、その検出
    信号が所定の音圧レベルの狭帯域成分を検出すると制御
    信号を出力する音響信号処理部と;同音響信号処理部か
    らの制御信号を受け、前記ピストン部を駆動し、前記共
    鳴室の全長を前記狭帯域成分の波長の1/4の長さに調
    整するように制御する制御機構とを具備してなり、前記
    開口部から航走中に発生する狭帯域騒音を抑制すること
    を特徴とする開口部騒音抑制装置。
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CN101949732B (zh) * 2010-08-13 2011-11-09 浙江大学 用于深水声波探测的谐振腔式水听器
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