JP3315117B2 - ヘリコプタのヨー運動を自動的に静定する装置 - Google Patents

ヘリコプタのヨー運動を自動的に静定する装置

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JP3315117B2 JP50710593A JP50710593A JP3315117B2 JP 3315117 B2 JP3315117 B2 JP 3315117B2 JP 50710593 A JP50710593 A JP 50710593A JP 50710593 A JP50710593 A JP 50710593A JP 3315117 B2 JP3315117 B2 JP 3315117B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 この発明は、模型サイズ及び実用サイズのヘリコプタ
におけるヨー制御技術に関するものである。特に、本発
明は、ヘリコプタのテールロータ制御要素の外端部に回
動可能に取り付けられ、ヨー運動を静定するために、テ
ールロータのスラストを自動的に変化させる装置に関す
るものである。
背景技術 一般に、ホバリング中や低速飛行中に、安定したヨー
方向の向きを維持することは、パイロットにとって困難
な作業である。メインロータブレード及び横からの突風
等の大気の状態によりヘリコプタの胴体に負荷される定
常的に変化するトルクに対してバランスを得るために
は、ヘリコプタのパイロットは、連続的に航空機のヨー
制御機構を操作しなければならない。
従来、実用サイズのヘリコプタのパイロットは、コッ
クピット内に配置されたフットペダルを操作してテール
ロータを制御する。ペダルは、ケーブル、プッシュ/プ
ルロッド及びベルクランクによりテールロータブレード
のコレクティブピッチ制御機構に接続される。パイロッ
トがペダル位置を調整すると、傾斜(ピッチ)角及びこ
れに関連する回転中のテールロータのスラスト力の変化
により、ヘリコプタの重心を中心としたヨー方向のモー
メントが発生する。このモーメントは、ヘリコプタの運
動に用いられ、または、パイロットが関知する不安定な
ヨー運動に抗するために用いられる。
無線操縦式の模型ヘリコプタも、実用サイズのヘリコ
プタと同様の要領で動作する。パイロットは、携帯用の
無線送信機を操作して、飛行中の模型内に配置された電
気機械式サーボアクチュエータに指令を送出する。プッ
シュ/プルロッド及びベルクランクは、サーボをテール
ロータブレードのコレクティブピッチ制御機構に連結す
る。ヨー方向の不安定さは、パイロットの制御を特に困
難にする。これは、パイロットが、模型ではなく無線送
信機に取り付けられた制御部材を操作しているため、ヨ
ー方向、ロール方向及び前後の際クリック方向の制御
が、模型のノーズがパイロットに向かっている場合に
は、操作方向が逆になるためである。
ヨー方向の不安定さを制御するために、実用サイズ及
び模型のヘリコプタには、しばしばスタビライザが装備
される。ジャイロスタビライザは、機械式及び電気機械
式のスタビライザとして広く分類される。機械的システ
ムは、比較的大きなジャイロアームまたはフライホイル
のすりこぎ運動(角度)変位により、ヘリコプタのいか
なるヨー方向変位にも抗する方向にテールロータブレー
ドのピッチを変化させる。電気機械式のシステムは、比
較的小さなフライホイル機構の変位を検出して、電子的
な増幅作用及び電気機械式及び/または油圧式サーボア
クチュエータによりテールロータブレードを制御する。
近代的なヘリコプタには、しばしばテールロータサーボ
制御回路に電気的に結合された電気機械式ジャイロスタ
ビライザ装置が用いられている。これらのジャイロシス
テムは、比較的高価で、重く、航空機に搭載される無線
受信機のバッテリの電力を消費させる。実用ヘリコプタ
におけるこうした電気機械式システムのデザインは、ア
メリカ特許第3,528,633号に示されている。
いくつかのヨー方向運動のスタビライザシステム、特
に専用の電気機械式スタビライザシステムは、パイロッ
トが航空機を操縦する場合には、常に解除される。他の
システム、もっとも一般的には機械式のシステムは、パ
イロットが望むヨー方向の運動をも含めて、ヨー方向の
運動を抑制するように作用する。こうした機械式システ
ムにおいては、パイロットは、トリミング(trimming)
や平常の航行におけるテールロータ制御のために強制的
にジャイロ機構から制御を引き継ぐ。ジャイロ機構は、
変位に対して抵抗として作用する傾向があるため、パイ
ロットは、制御入力に対する抵抗を受けることになる。
この抵抗は、ヨーレートがゼロでない限り持続する。一
般に、こうしたシステムは、制御性を犠牲にして安定性
を増強している。
こうした機械式の装置の一つが、アメリカ特許第3,00
4,736号に示されている。この機構は、ジンバル継ぎ手
を介して回転スプライン軸より放射方向に延びるととも
にこれに固着された錘付きのアームとして形成されるジ
ャイロマスを含み、スプライン軸は、他方においてテー
ルロータのピッチ制御機構に連結されている。回転軸に
対して垂直で、かつ回転軸からオフセットした軸を中心
とする回転アームのすりこぎ運動(傾動)により、スプ
ライン軸が軸線方向に変位してテールロータブレードの
ピッチを変化させる。テールロータ制御ケーブルには、
切り替えスプリングが設けられ、スプライン軸の軸線方
向の移動を吸収する。パイロットの制御入力により、制
御が強制的にジャイロ機構から移され、航空機が手動制
御される。関連する機械式ジャイロスタビライザ機構
は、1973年3月発行の雑誌「アメリカン・エアクラフト
・モデラー」(当初、コロンビア特別区20005、ワシン
トン、15番・ストリート、ノースウエスト、733に所
在)の第41頁に詳細が記載されている。この機構におい
て、ヨーモーメントは、ジャイロリングに負荷され、リ
ングにオフセット軸を中心とする垂直位置からのすりこ
ぎ運動(傾動)を生起する。リングの変位により、テー
ルロータシャフトのスライダが移動して、ヨー方向のモ
ーメントに抗するようにテールロータブレードのピッチ
が変化する。この機構は、またパイロットも入力をも抑
制し、切り替えスプリング、ボールベアリング、ピボッ
トリンク、ジンバル機構及び特別のデザインのテールの
ブーム構造を必要とする。
他の機械式ジャイロスタビライザシステムは、アメリ
カ特許第4,759,514号に開示されている。この機構は、
テールロータ装置全体のオフセット軸を中心とするジャ
イロ的なすりこぎ運動により、テールロータブレードに
連結されたスライダを変位させる。このシステムは、パ
イロットの制御入力に切り替えられるというよりは、む
しろ機械的に混合されるスタビライザ制御入力を有する
点で、上記の機械的システムとは異なっている。このシ
ステムの明らかな欠点は、テールロータの取り付け構造
が複雑で、テールロータ駆動軸に内蔵されたユニバーサ
ルジョイントを必要とする点にある。
ヘリコプタのテールロータ制御及びスタビライザ装置
の他の参考文献には、基本的なロータ制御システムを示
すアメリカ特許第3,211,235号、主制御リンクが故障し
た場合の帰還航行に十分なテールロータピッチの制御の
ためのスプリングにより付勢されたアクチュエータを軍
用ヘリコプタに用いることを開示するアメリカ特許第3,
532,302号、及びギアと、レバーと、プッシュ/プルロ
ッドの複雑なシステムによりトルク変化の検出及び修正
を行う、模型ヘリコプタにおける過渡状態におけるヨー
方向の不安定さを減少させるジャイロを用いない技術を
開示するアメリカ特許第4,272,041号が含まれる。
現在使用されているこれらの及びこれらに類するヨー
静定システムは、一つまたはそれ以上の欠点を有してい
る。機械的な構成は、高価なマルチプルボールベアリン
グ、複雑な構成のジンバル機構、特別なデザインのスラ
イディング軸、特別のデザインのテールブーム構造及び
ピボット機構を必要とする。また、多くの機械式の構成
では、注意深く調整または「整調」しなければならない
パイロット用ヨー制御ケーブルの切り替えスプリングを
必要とする。硬いスプリングは、ジャイロの有効性を阻
害し、また柔らかすぎるスプリングは、パイロットの制
御を減少させて危険を招く恐れがある。電気機械式シス
テムは、模型に用いるには重く、高価であり、実用サイ
ズのものに用いる場合には、複雑で、高価なサーボアク
チュエータを必要とする。
従って、構造が簡単で、計量で、安価で、低電力消費
で動作し、かつ通常操作においてパイロットの制御を過
剰に阻害しないスタビライザシステムが必要とされてい
る。
発明の要旨 一般的にいって、本発明によれば、ヘリコプタのヨー
方向運動を自動的に静定する装置が提供される。こうし
た装置は、テールロータのピッチ変化制御要素によりサ
ポートされ、パイロットのテールロータ制御に対するオ
フセットとして動作する。
水平ロータ軸を中心に回転する中空ロータシャフトか
ら放射状に延びる複数のロータブレードを持つテールロ
ータを備え、中空シャフトを通って延び、ブレードのコ
レクティブピッチを手動変化させるためにブレードに動
作可能に連結されたプッシュ/プルロッドを有するヘリ
コプタにおいて、ヘリコプタのヨー方向運動を自動的に
静定する装置は、テールロータとともに回転し、プッシ
ュ/プルロッドの外側端部において、この外側端部によ
り実質的前後方向の軸線を中心に回動してヨー運動に応
じてブレードのコレクティブピッチを自動的に変化させ
るように取り付けられたジャイロを持つジャイロ装置を
備えている。ジャイロ装置は、プッシュ/プルロッド
と、テールロータ及びジャイロロータに動作可能に連結
され、これらをプッシュ/プルロッドとともに一体的に
移動させて、ロータシャフトに対するプッシュ/プルロ
ッドの手動変位によりロータブレードのコレクティブピ
ッチを変化させるとともに、ジャイロロータのすりこぎ
運動によりロータブレードのコレクティブピッチを変化
させるためにプッシュ/プルロッドに対して自動的にス
ライドするピッチスライダを有している。
本発明の目的は、ヘリコプタのヨー運動を自動的に静
定するための改良された装置を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、航空機に負荷されて航空
機を不安定にするヨーモーメントに基づいて自動的テー
ルロータのヨー制御を行う装置を提供することにある。
本発明の他の目的及び利点は、以下の好適実施例の説
明より明らかになろう。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の好適実施例によるヘリコプタのヨ
ー運動を自動的に静定する装置の平面図であり、駆動バ
ー65、コイルスプリング74及びジャイロアーム67、68の
一部を図示を明瞭にするために取り除いてしめす、 第2図は、第1図の装置の背面図であり、ギアボック
スの一部を図示を明瞭にするために切り欠いて示す、 第3図は、第2図に示す装置のロータハブ20と、プッ
シュ/プルロッド31、ピッチスライダ35、ジャイロ取付
部材36及びジャイロ回動アーム50の斜視図である。
好適実施例の説明 本発明の要旨の理解を助けるために、図面に示し、特
定の名称を用いて示された実施例を参照する。なお、以
下の説明により本発明の範囲が制限されないことは、と
もかく理解されなければならない。以下に説明する装置
は、他の実施態様又は変形例及び以下に説明する本発明
の原理の他の用途への使用は、本発明に関連して当業者
において通常生じるものであると予測される。
第1図及び第2図には、本発明の好適実施例によるヘ
リコプタのテールブーム12の後端部に設けられたテール
ロータ11に動作可能に連結されたヨー静定装置が示され
ている。テールブーム12は、ヘリコプタのキャビン部よ
り後方に延び、テールロータのギアボックス14を支持し
ている。ギアボックス14は、テールブーム12からロータ
シャフト17に回転駆動力を伝達するギア装置15を収容し
ている。ロータシャフト17は、ギアボックス14を通って
左右方向に延びており、左右方向のロータ軸19を中心に
回転する出力駆動ギア18に回転可能に固着されている。
ロータシャフト17は、中空で、その外端部はロータハブ
20内に位置している。一対のブレード把持部材25、26
は、ハブ20から放射状に延び、対応する対の相互に反対
側に位置するブレード23、24を保持している。ブレード
把持部材25、26は、ハブ20に取り付けられて、ロータ軸
19に対して直角に交差するピッチ軸27を中心に回動す
る。ブレード把持部材25、26及びそれらに把持されたロ
ータブレード23、24のピッチ軸27を中心とする相互回動
により、以下に説明するように。ロータブレード23、24
のコレクティブピッチが変化して、ロータブレードの回
転によって発生される対応するスラストを変化させて、
ヘリコプタのメインロータ軸を中心とするヨーモーメン
トを発生する。
パイロットによるヨー運動指令は、テールブーム12に
点30において回動可能に取り付けられたベルクランク29
により伝達される。プッシュ/プルロッド31は、端部32
においてベルクランク29に取り付けられるとともに。ギ
アボックス14の回りにU字状に延びており、中空ロータ
シャフト17を通ってロータブレード23、24よりも外側に
延びている。
第1、2、3図に示すように、ヨー静定装置10の残り
の構成部材は、ピッチスライダ35を含むテールロータ11
と、ジャイロ取付部材36と、ジャイロロータ37、ジャイ
ロ保持カラ38、クロスリンク39及びピッチリンク40、41
である。ジャイロ取付部材36は、プッシュ/プルロッド
31の外端部に取り付けられ、セットネジ84により固定さ
れている。ジャイロ取付部材36は、ほぼ円筒状である
が、外向きに延びる回動アーム延長部45を有している。
回動アーム延長部45の外端部は、ジャイロ回動を支える
尾根部44で衝合する一対のピッチ規制面42、43を規定す
る。ピッチ規制面42、43は、尾根部44から内向きに傾斜
しており、ロータ軸線19に垂直な面(すなわちジャイロ
取付部材36の平坦面47)に対して約15度傾斜している。
ジャイロ取付部材36は、プッシュ/プルロッド31に固定
され、尾根部44をヘリコプタのメインロータ軸に対して
ほぼ垂直に保持する。回動アーム延長部45は、さらに、
後向きの平坦面46を規定し、この後向き平坦面は、外向
きの平坦面47とともに、ジャイロアーム50の軸部49を収
容する回動アーム収容溝48を形成する。回動アーム延長
部45は、前後方向のボア52を有しており、このボアは左
右方向のロータ軸19に(点54で)直交する前後方向のジ
ャイロ回動軸53を規定する。ジャイロ回動アーム50は、
ボア52を通って延び、軸交点54において折れ曲がり、回
動アーム収容溝48を通って外側に突出して、外側に突出
した軸部49を形成する。ジャイロロータ37は、軸部49に
回転可能に取り付けられ、軸部によって規定されるジャ
イロ軸56を中心に回転する。ジャイロ軸56は、矢印51で
示す角度を通り、前述のようにピッチ規制面42、43によ
り機械的に規定された上限及び下限56a,56b間で回動す
る。ボア52の前側端部から突出した回動アーム50は、ほ
ぼ上向きに延び、次いで後ろ向きに延びてスライダ結合
アーム55を形成する。第3図に示すように、中立位置の
回動アーム52においてジャイロ軸56と左右方向ロータ軸
19は同軸状に配置される。回動アーム50が回動軸53を中
心に回動すると、軸部49とジャイロ軸56が56aと56b間で
回動して、結合アーム55を矢印57で示すように左右に回
動させる。
ピッチスライダ55は、ほぼ円筒状に形成され、プッシ
ュ/プルロッド31が挿通する中央通路62を有しており、
スライダ35のジャイロ取付部材36とハブ間でロッド31及
び軸19に沿った摺動を可能としている。ピッチスライダ
55は、さらに、半可撓性スライダリンク59を有してお
り、ほぼ上向きに延び、次いで外向きに延びて回動アー
ム50のスライダ結合アーム55に回動可能に連結されてい
る。スライダ35のスライダリンク部59は、プッシュ/プ
ルロッド31が軸19に沿って直線運動するときにスライダ
35がプッシュ/プルロッド31とほぼ一体的に移動するの
に十分な剛性を有し、かつ結合アーム55が57で示す円弧
にそって回動する時に僅かに垂直方向に曲がるのに十分
な可撓性を備えたナイロン等の材料で形成される。実用
サイズのヘリコプタへの適用においては、半可撓性リン
ク59は、好ましくは、一端をアーム55に連結され、他端
をスライダ35に連結された単一のリンクに変更する。ス
ライダ35は、クロスリンク39に係合する中央の、小径部
58を規定する。クロスリンク39は、ほぼ棒状であり、小
径部58を包囲して、スライダ35及び軸19を中心に回転自
在であり、かつ矢印63で示すようにスライダ35と軸19と
一体的に左右に摺動するように小径部58と係合するサイ
ズの中心孔(図示せず)を有している。クロスリンク39
は、一対の外向きに延びる駆動バー64、65を有してい
る。一対の直径方向に対向するピッチリンク40、41は、
外側ヨーク端部のおいてクロスリンク39に回動可能に連
結されており、その内端部は対応するブレード把持アー
ム60、61に結合されている。他方、ブレード把持アーム
60、61はそれぞれブレード把持部材25、26に固着されて
いる。この結合により、クロスリンク39及びこれに取り
付けられたピッチリンク40、41の左右方向への移動によ
り、把持アーム60、61が回転し、対応するブレード把持
部材26、26がピッチ軸27を中心に回動して、ロータブレ
ード23、24のコレクティブピッチを変化させる。
ジャイロロータ37は、ジャイロハブ66と一対の直径方
向に延びる錘付きジャイロアーム67、68を有している。
ジャイロロータ37は、セットネジ69により軸部49の端部
に固着されたジャイロ保持カラー38によって軸部49上に
ジャイロ軸56を中心に回転可能に保持されている。この
構成において、ジャイロロータ27及びそのほぼ平坦な内
側部72がジャイロ取付部材36の外側端部、特にジャイロ
回動の尾根部44に衝合した状態で回転する。
錘付きのジャイロアーム67、68は、ほぼ平坦で、矩形
断面(第1図に示すように)を有し、ハブ66からほぼ放
射方向に延びている。各アーム67、68は、対応する一方
の駆動バー64、65が挿通する孔(図示せず)を有してお
り、これによりジャイロロータ37を、クロスリンク39及
びテールロータ11に一体的に回転させる。各アーム67、
68の孔は、アーム67、68が回動アーム50とともに回動し
たときに、対応する駆動バー64、65に対して角度を持つ
ことが出来る寸法に形成される。一対のコイルスプリン
グ74、75は、クロスリンク39と対応するジャイロアーム
67、68間で、それぞれ対応する駆動バー64、65を包囲す
る。スプリング74、75は、望ましくない振動を緩衝し、
ジャイロロータ37を、軸部49及びそのジャイロ軸56が第
2図及び第3図に示すように左右方向のロータ軸19と一
直線に整列するゼロ位置又は中立位置に付勢する。
動作において、ヨー静定装置10は、テールロータとと
もに以下の通り動作する。
スライダ35、ジャイロ取付装置36、ジャイロ回動アー
ム50及びジャイロ保持カラ38は、すべて接続され、プッ
シュ/プルロッド31とともにギアボックス14に対して軸
にそって一体に移動する。これらの要素は、ギアボック
ス14に対して軸19を中心には回転しない。中空ロータシ
ャフト17とロータブレード23、24、ピッチリンク40、4
1、クロスリンク39、駆動バー64、65及びジャイロロー
タ37は、すべて相互接続され、ジャイロ軸56を中心に回
転するジャイロロータを除くすべてが左右方向のロータ
軸19を中心に一体的に回転する。動作中に、回転するブ
レード23、24により軸19と平行な方向に発生されるスラ
ストは、プッシュ/プルロッド及びこれに相互接続され
た部材(カラ38、ジャイロロータ37、ジャイロ取付部材
36、スライダ36、クロスリンク39及びピッチリンク40、
41)を軸19に沿って直線運動させるピボット接続部30を
中心とするベルクランク29の手動回転により変化する。
この結果生じるピッチリンク40、41の左右方向の変位に
より、ブレード23、24をピッチ軸を中心として回動さ
せ、従ってコレクティブピッチを変化させ、これに応じ
てロータのスラストを変化させる。このスラスト力は、
ヘリコプタのメインロータ軸を中心とするヨーモーメン
トを発生する。ジャイロロータ37は、プッシュ/プルロ
ッド31の動作によって直線的に変位するので、ロータ37
にはすりこぎ運動(傾動)を生起しない。すなわち、ジ
ャイロロータ37は回転56(ゼロ位置又は中立位置ではロ
ータ軸19と一致する)の軸以外の軸を中心としては回転
しない。
突風やヘリコプタの正常動作におけるメインロータ装
置のトルクの変化によって、ヘリコプタには突然ヨー運
動(メインロータ軸を中心とする回転)が生じる。一般
に、回転面を除くすべての面において、ジャイロ機構へ
のモーメント負荷を与えると、すりこぎ動作が生じる。
ヘリコプタのヨー運動により、両軸53及び19に垂直な軸
を中心とするジャイロロータ37の有効なモーメントが生
じ、軸部49が限界位置56a及び56b間で変位する。パイロ
ットにより、ベルクランク29が固定されている限り、回
動アーム50の角度変位によりピッチスライダ35が半可撓
性スライダリンク59を介してクロスバー39及びピッチリ
ンク40、41を通じてロータ11のコレクティブピッチを変
化させる。この結果生じたスラストの変化が、誘起のも
ととなったヨー運動に抗する。
このヨー静定装置10により補正されるヨー運動補正の
限界は、面42、43の角度によって規定される。すなわ
ち、回動アーム50は、回動軸53を中心に回転し、ジャイ
ロロータ37は、軸部49を中心に回転し、ジャイロロータ
37の面の内側部72は、結果として面42、43のいずれかに
衝合する。ジャイロロータ37が、この機械的な限界に対
してすりこぎ運動すると、さらにすりこぎ運動をするこ
とは出来ず、テールロータ装置に対するジャイロからの
入力が不能となる。
機能的にいえば、本発明は、パイロットによるテール
ロータの制御に対して、オフセット又は制限調整された
静定機能を構成する。新たな機首方向へのヘリコプタを
旋回させるために必要な連続的なパイロットによるヨー
制御入力は、ジャイロ装置に予め設定された限界へのす
りこぎ運動を生起し、この限界点に到達すると、その後
はヨー方向の変化に対してこれに対向する力が作用しな
くなる。瞬間的な制御入力によりジャイロスコープ部分
を、回転軸に実質的に平行に変位させる。こうした直線
変位は、ジャイロ装置部に対してすりこぎ運動を生起さ
せず、従って上記のジャイロ機構はこうした入力操作に
対する抵抗を生じない。これは、本発明がヘリコプタを
静定するが、パイロットによる制御を過剰に阻害しない
ことを意味するものである。
なお、変形例によれば、ジャイロ回動軸53を水平線に
対して幾分傾斜させれば、ヨー及びロールの双方に対し
てジャイロを反応させることが出来る。
またさらに他の実施例によれば、スプリング74、75の
機能は、ジャイロ取付部材36とピッチスライダ35を連結
するスプリング装置、ジャイロ取付部材36とジャイロ回
動アームを連結するスプリング装置、又は軸部49とジャ
イロ取付部材36を回動軸53の近傍で連結するナイロン等
の材料で形成された可撓ヒンジに置き換えることが出来
る。
さらに、他の実施例によれば、錘付きのアーム67、68
は、エアフォイル断面として、二次的テールロータ装置
として作用させることが出来る。
さらに他の実施例によれば、ジャイロによる自動的な
静定動作の機械的限界は、ピッチスライダ35の移動又は
回動アームの変位を制限することにより与えられるよう
にしてもよい。
なお、本発明は、図面及び上記の説明により詳細に説
明したが、これらは説明的なものであり、限定的な性質
のものではなく、単に好適実施例を示したのみであり、
本発明の要旨に含まれるすべての変更、変形が保護され
るべきであることが理解されなければならない。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B64C 27/04 - 27/82

Claims (42)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テールブーム(12)と、ロータブレード
    (23,24)を有するテールロータ(11)と、該ロータブ
    レード(23,24)のピッチを変更するピッチ変更手段と
    を備えたヘリコプタのヨー運動を自動的に静定する装置
    であって、 該装置は、該テールロータ(11)により発生されるスラ
    スト力の強度を変化させるように該ロータブレード(2
    3,24)のピッチを変更する該ピッチ変更手段への第一の
    入力をなす操縦手段を有し、該操縦手段は、該ピッチ変
    更手段に連結された第一のリンク機構と、該ピッチ変更
    手段を作動させるように該第一のリンク機構を動作させ
    る手段とを有し、 該装置は更に、該第一の入力を変化させずにヘリコプタ
    に飛行中に作用する外力によるヘリコプタのヨー運動の
    断続的な変化に対抗するように、該操縦手段により与え
    られたロータブレード(23,24)のピッチを継続的に調
    整する該ピッチ変更手段への補足的な入力をするジャイ
    ロスコープ手段を有し、該ジャイロスコープ手段は、ジ
    ャイロロータ(37)と、該ジャイロロータ(37)を飛行
    中のヘリコプタに作用する外力に反応してテールロータ
    (11)に対して回動することを可能に支持するジャイロ
    ロータ受け台手段と、該操縦手段により与えられたロー
    タブレードのピッチを調整するように該ピッチ変更手段
    と回動可能な該ジャイロロータ(37)とを相互に連結し
    て該第一のリンク機構とは独立に動作する第二のリンク
    機構とを備えていることを特徴とするヘリコプタのヨー
    運動を自動的に静定する装置。
  2. 【請求項2】前記第一のリンク機構が往復運動可能なプ
    ッシュ/プルロッド(31)を有し、前記受け台手段は該
    プッシュ/プルロッド(31)に付着されていることを特
    徴とする請求の範囲第1項に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記テールロータ(11)は中空のロータシ
    ャフト(17)を有し、該中空シャフトは左右方向のロー
    タ軸線(19)の周りを回転するように取り付けられてお
    り、前記プッシュ/プルロッド(31)は、該中空シャフ
    ト(17)を通って延長し、一方ではヘリコプタのテール
    ブーム(12)の近傍に位置する内側端部を有し、他方で
    は該テールブーム(12)から離れて位置する外側端部を
    有し、更に、前記受け台手段は、該外側端部に付着され
    て該中空シャフト(17)を該テールブーム(12)と前記
    ジャイロロータ(37)との間に位置させていることを特
    徴とする請求の範囲第2項に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記第一のリンク機構が、前記それを動作
    する手段に連結されたベルクランク(29)を有し、前記
    プッシュ/プルロッド(31)は該ベルクランク(29)と
    前記ピッチ変更手段とに連結されており、一方前記第二
    のリンク機構は、プッシュ/プルロッド(31)と離間し
    た状態を保ちながらプッシュ/プルロッド(31)に対し
    て運動可能に配置されていることを特徴とする請求の範
    囲第2項に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記第二のリンク機構は、プッシュ/プル
    ロッド(31)上で前後にスライド可能なスライド手段を
    有していることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の
    装置。
  6. 【請求項6】前記テールロータ(11)は左右方向のロー
    タ軸線(19)の周りを回転するように取り付けられた中
    空のロータシャフト(17)を有し、前記ロータブレード
    (23,24)は該中空のロータシャフト(17)から放射方
    向にのびるように配置されており、前記第一のリンク機
    構は、該中空シャフト(17)中を延長するプッシュ/プ
    ルロッド(31)を有し、該プッシュ/プルロッドは手動
    式に該ブレード(23,24)のコレクティブピッチを変更
    するように動作可能に該ブレード(23,24)に連結され
    ており、更に前記ジャイロロータ(37)は、該プッシュ
    /プルロッド(31)の外側端部においてピボット軸線
    (53)周りに回転することを特徴とする請求の範囲第1
    項に記載の装置。
  7. 【請求項7】前記ピボット軸線(53)は前記左右方向の
    ロータ軸線(19)と垂直に交差することを特徴とする請
    求の範囲第6項に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記ジャイロスコープ手段は、前記ロータ
    シャフト(17)に対して前記プッシュ/プルロッド(3
    1)が手動で動作されるに従い前記ロータブレード(23,
    24)のコレクティブピッチを変更するために、概して該
    プッシュ/プルロッド(31)と一体的に変位するように
    プッシュ/プルロッド(31)、テールロータ(11)及び
    ジャイロロータ(37)と動作可能に連結されたピッチス
    ライダ(35)を更に有していることを特徴とする請求の
    範囲第6項に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記ピッチスライダ(35)は、該ジャイロ
    ロータ(37)の歳差運動に対し前記ロータブレード(2
    3,24)のコレクティブピッチを変更するように該プッシ
    ュ/プルロッド(31)に対し自動的にスライドするよう
    に、動作可能に前記プッシュ/プルロッド(31)、テー
    ルロータ(11)及びジャイロロータ(37)に連結されて
    いることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の装置。
  10. 【請求項10】前記ジャイロスコープ手段は、前記プッ
    シュ/プルロッド(31)の外側端部に固定されたジャイ
    ロ受け台(36)を有し、該ジャイロ受け台はピボット軸
    線(53)の周りで回動可能なジャイロ回動アーム(50)
    を支持するように形成され、該ジャイロ回動アーム(5
    0)は、ジャイロ軸線(56)を規定し自らこれと同軸で
    ある軸部(49)を有し、該軸部は、前記ジャイロロータ
    (37)を回転可能に軸支するように、該ピボット軸線
    (53)とロータ軸線(19)の交差点から延長するように
    形成されていることを特徴とする請求の範囲第9項に記
    載の装置。
  11. 【請求項11】前記第二のリンク機構は、前記軸部(4
    9)が前記ピボット軸線(53)の周りを回動する時に前
    記ピッチスライダ(35)を前記プッシュ/プルロッド
    (31)に対し変位させるように、該回動アーム(50)の
    軸部(49)と該ピッチスライダ(35)を動作可能に連結
    していることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の装
    置。
  12. 【請求項12】前記ジャイロスコープ手段は、前記テー
    ルロータ(11)に沿って前記ジャイロロータ(37)を駆
    動する駆動手段と、該ジャイロロータ(37)を中立位置
    に付勢するセンタリング手段とを備えていることを特徴
    とする請求の範囲第6項に記載の装置。
  13. 【請求項13】前記駆動手段はピッチスライダ(35)の
    周りを回転するように取り付けられた駆動バー(64,6
    5)とクロスリンク(39)とを有し、また前記センタリ
    ング手段は、前記ジャイロロータ(37)を前記ロータ軸
    線(19)を中心に回転するように付勢するスプリング手
    段(74,75)を有していることを特徴とする請求の範囲
    第12項に記載の装置。
  14. 【請求項14】前記ジャイロスコープ手段は更に、前記
    ジャイロロータ(37)が前記ロータブレード(23,24)
    のコレクティブピッチを変化させる度合いの限界を規定
    する制限手段を設けられていることを特徴とする請求の
    範囲第6項の装置。
  15. 【請求項15】前記制限手段はプッシュ/プルロッド
    (31)の外側端部に固定されたジャイロ受け台(36)を
    有し、該ジャイロ受け台(36)は一対の回動制限面(4
    2,43)を画成しており、前記ジャイロロータ(37)は、
    略前後方向の前記ピボット軸線(53)の周りで最大回動
    角まで回動した時、該回動制限面に対して寄りかかった
    状態で当接することを特徴とする請求の範囲第14項に記
    載の装置。
  16. 【請求項16】前記ジャイロロータ(37)は、ジャイロ
    ハブ(66)から放射方向にのびる複数のジャイロアーム
    (67,68)を有していることを特徴とする請求の範囲第
    6項に記載の装置。
  17. 【請求項17】前記ジャイロロータ(37)は、一対の錘
    付きアーム(67,68)を有しており、該錘付きアーム
    は、独自のスラスト力を発生して二次的テールロータ装
    置として働くように、断面形状をエーロフォイル状にさ
    れることを特徴とする請求の範囲第16項に記載の装置。
  18. 【請求項18】前記テールロータ(11)は、前記テール
    ブーム(12)の片側に取り付けられ、前記ヘリコプタ上
    のメインロータの回転軸の後方、該テールブーム(12)
    を横切る方向にスラスト力を発生するように、該ヘリコ
    プタ機上に搭載された動力源により左右方向のロータ軸
    線(19)の周りを回転され、一方、前記ジャイロスコー
    プ手段は、ヨー動作に対抗するように自動的に該テール
    ロータ(11)のスラスト力を変化させるように、該テー
    ルロータ(11)及び該テールブーム(12)の両方の外側
    の片側で、該テールロータ(11)に対して動作可能に取
    り付けられていることを特徴とする請求の範囲第1項に
    記載の装置。
  19. 【請求項19】前記テールロータ(11)は左右方向のロ
    ータ軸線(19)の周りを回転可能に支持されており、該
    テールロータ(11)は、前記ヘリコプタ搭載の動力源に
    より駆動される動作可能に連結可能な中空のロータシャ
    フト(17)と、各対応するピッチ軸線(27)に沿って該
    ロータシャフト(17)から放射状にのびる複数のロータ
    ブレード(23,24)とを有し、該ロータブレード(23,2
    4)はコレクティブピッチを可変式に構成されており、
    前記ピッチ変更手段は、前記ヘリコプタの操縦者が手動
    で該ロータブレード(23,24)のコレクティブピッチの
    度合いを変更可能なように、ロータシャフト(17)中を
    通り延長されており、該ピッチ変更手段は該ロータブレ
    ード(23,24)に連結されたプッシュ/プルロッド(3
    1)を有しており、前記ジャイロスコープ手段は、ヨー
    動作に反応しこれに対抗するように該ロータブレード
    (23,24)のコレクティブピッチを自動的に変更し、前
    記ジャイロロータ(37)は、該ピッチ変更手段の同時的
    動作により発生されたピッチ変動を補足するように該ロ
    ータブレード(23,24)のコレクティブピッチを変更す
    るように、該ジャイロロータ(37)がプッシュ/プルロ
    ッド(31)に対して回動するように回動可能にプッシュ
    /プルロッド(31)に設置されていることを特徴とする
    請求の範囲第1項に記載の装置。
  20. 【請求項20】前記第一のリンク機構は、軸方向に移動
    可能なプッシュ/プルロッド(31)を有し、前記ジャイ
    ロスコープ手段は、前記プッシュ/プルロッドに動作可
    能に連結されたピッチスライダ(35)と、テールロータ
    (11)と、前記プッシュ/プルロッド(31)とともにほ
    ぼ一体として移動するジャイロロータ(37)とを備え、
    前記ロータシャフト(17)に対してプッシュ/プルロッ
    ド(31)を手動で移動させることにより、前記ロータブ
    レード(23,24)のコレクティブピッチを変化させる、
    請求の範囲第1項に記載の装置。
  21. 【請求項21】前記ピッチスライダ(35)は、前記プッ
    シュ/プルロッド(31)と、テールロータ(11)と、ジ
    ャイロロータ(37)とに動作可能に接続されており、前
    記プッシュ/プルロッド(31)に対して自動的にスライ
    ドすることにより前記ジャイロロータ(37)の歳差運動
    に対して前記ロータブレード(23,24)のコレクティブ
    ピッチを変化させる、請求の範囲第20項に記載の装置。
  22. 【請求項22】前記ジャイロスコープ手段はさらに、前
    記テールロータ(11)とともに前記ジャイロロータ(3
    7)を駆動する駆動手段と、前記ジャイロロータ(37)
    を中立位置に付勢するセンタリング手段とを備えてい
    る、請求の範囲第1項に記載の装置。
  23. 【請求項23】前記駆動手段は、前記テールロータ軸線
    (19)からこれに対してほぼ直交するように延設されて
    いる第一の駆動リンク機構(39)と、前記テールロータ
    回転軸線(19)から離隔してこれとほぼ平行に配設され
    ている第二の駆動リンク機構(64,65)とを備えてい
    る、請求の範囲第1項に記載の装置。
  24. 【請求項24】前記第一の駆動リンク機構は、スライダ
    (35)に回転自在に取り付けられて前記テールロータ
    (11)とともに回転可能なクロスリンク(39)を備え、
    前記第二の駆動リンク機構は前記クロスリンク(39)及
    び前記ジャイロロータ(37)に接続された駆動バー(6
    4,65)である、請求の範囲第23項に記載の装置。
  25. 【請求項25】前記センタリング手段は、前記ジャイロ
    ロータ(37)にバイアスを与えて前記ロータ軸線(19)
    の周りに回転させるスプリング手段(74,75)を備えて
    いる、請求の範囲第23項に記載の装置。
  26. 【請求項26】前記ジャイロスコープ手段はさらに、前
    記ジャイロロータ(37)が前記ロータブレード(23,2
    4)のコレクティブピッチを変化させることができる角
    度を制限する制限手段を備えている、請求の範囲第1項
    に記載の装置。
  27. 【請求項27】前記第一のリンク機構は、軸方向に移動
    可能なプッシュ/プルロッド(31)を有し、前記制限手
    段は、前記プッシュ/プルロッド(31)の外側端部に固
    定されたジャイロ受け台(36)を備え、このジャイロ受
    け台(36)は、前記ジャイロロータ(37)がほぼ長手方
    向のピボット軸線(53)に対して最大の回動角をもって
    回動したときに当接する一対の回動制限面(42,43)を
    画成している、請求の範囲第26項に記載の装置。
  28. 【請求項28】前記テールロータ(11)は、テールロー
    タ回転軸線(19)の周りに回転し、前記ジャイロロータ
    (37)はヘリコプタのヨー運動に対してピボット軸線
    (53)の周りに回動するように取り付けられており、前
    記ジャイロピボット軸線(53)は前記テールロータ回転
    軸線(19)とほぼ交差している、請求の範囲第1項に記
    載の装置。
  29. 【請求項29】前記ジャイロスコープ手段は、前記テー
    ルロータ回転軸線(19)から離隔しており、ジャイロロ
    ータ(37)からテールロータブレード(23,24)のピッ
    チを変化させる制御指令を伝達するリンク(59)を備え
    ている、請求の範囲第28項に記載の装置。
  30. 【請求項30】前記ジャイロロータ(37)はヘリコプタ
    のヨー運動に対してピボット軸線(53)の周りに回動す
    るように取り付けられており、前記第二のリンク機構は
    前記ジャイロロータ(37)の回動に応じて軸方向に移動
    可能である、請求の範囲第1項に記載の装置。
  31. 【請求項31】前記第二のリンク機構は、前記ピッチ変
    更手段に連結されたピッチスライダ(35)と、そのピッ
    チスライダに連結されたリンク(59)とを備え、前記ジ
    ャイロロータ(37)が前記ジャイロロータピボット軸線
    (53)の周りに傾斜することにより前記リンク(59)を
    動作させるとともに前記ピッチスライダ(35)を軸方向
    (63)に移動させ、それによって前記テールロータ(1
    1)が発生するスラスト力を変化させる、請求の範囲第3
    0項に記載の装置。
  32. 【請求項32】前記第一のリンク機構は、ピッチスライ
    ダ(35)にリンクされたプッシュ/プルロッド(31)を
    備え、前記ピッチスライダは前記ピッチ変更手段に連結
    されており、前記プッシュ/プルロッド(31)を作動さ
    せる操縦士の制御指令により前記ピッチスライダ(35)
    が軸方向(63)に移動し、それによって前記テールロー
    タ(11)が発生するスラスト力を変化させる、請求の範
    囲第1項に記載の装置。
  33. 【請求項33】前記ジャイロロータ(37)は、ヘリコプ
    タのヨー運動に応じてピボット軸線(53)の周りに回動
    するように取り付けられており、前記第二のリンク機構
    は前記ジャイロロータ(37)の回動に応答するリンク
    (59)を備え、このリンク(59)は前記ピッチスライダ
    (35)に連結されて前記プッシュ/プルロッド(31)を
    作動させる操縦士の制御指令とは独立してそのピッチス
    ライダ(35)を移動させ、それによって前記テールロー
    タ(11)が発生するスラスト力を変化させる、請求の範
    囲第32項に記載の装置。
  34. 【請求項34】前記ジャイロロータ(37)は、ヘリコプ
    タの主ロータ軸線周りの回転に応じて回動するととも
    に、操縦士の制御指令によって移動されるように、ヘリ
    コプタに動作可能に取り付けられており、前記ピッチ変
    更手段は前記ジャイロロータの回動動作及び非回動動作
    に応答して、前記テールロータ(11)が発生するスラス
    ト力を変化させる、請求の範囲第1項に記載の装置。
  35. 【請求項35】前記ジャイロロータ(37)は、前記ジャ
    イロ軸線(56)の周りに回転したときに空力的な力を発
    生することができる、少なくとも1つのエーロフォイル
    アーム(67a)を有している、請求の範囲第1項に記載
    の装置。
  36. 【請求項36】前記ジャイロロータ(37)は複数のエー
    ロフォイルアーム(67a,68a)を備えて、第二のテール
    ロータシステムとして機能する、請求の範囲第35項に記
    載の装置。
  37. 【請求項37】主ロータ軸線と、テールロータを駆動す
    るための動力源と、長手方向の軸線を有するテールブー
    ムとを備えたヘリコプタのヨー運動を静定するための装
    置であって、 ヘリコプタのテールブーム(12)に取り付け可能であ
    り、前記動力源によって交差するロータ軸線(19)の周
    りに回転されて、テールブーム(12)と交差するととも
    に前記主ロータ軸線から偏ったスラスト力を発生するテ
    ールロータ(11)と、 操縦士が前記スラスト力の強さを遠隔操作で変更できる
    ようにしているスラスト変更手段と、 ヨー運動に対抗する前記スラスト力を自動的に変化させ
    るジャイロスコープ手段と、 前記各スラスト変更手段及びジャイロスコープ手段が独
    立して動作して前記テールロータ(11)が発生するスラ
    スト力を変化させるべく、前記各ジャイロスコープ手段
    及びスラスト変更手段を前記テールロータ(11)に独立
    して連結する手段と を有する。
  38. 【請求項38】前記テールロータは、ロータ軸線(19)
    周りに回転可能なロータシャフト(17)と、ロータシャ
    フト(17)に設けられたロータハブ(20)と、ピッチ軸
    線(27)周りに回動してロータブレード(23,24)のコ
    レクティブピッチを変化させるロータハブ(20)に取り
    付けられたロータブレード(23,24)と、そのロータブ
    レード(23,24)に結合され、前記ピッチ軸線(27)周
    りにロータブレード(23,24)を回動させるロータ軸線
    (19)に沿って軸方向に移動可能なリンク機構(35,59,
    55,50)とを備え、前記スラスト変更手段は軸方向に移
    動可能なプッシュ/プルロッド(31)を備え、前記連結
    手段は、前記プッシュ/プルロッド(31)とともに移動
    すべくこれに取り付けられ、リンク機構(35,59,55,5
    0)に連結されてロータ軸線(19)に沿ってそのリンク
    機構(35,59,55,50)を移動させ、プッシュ/プルロッ
    ド(31)の軸方向の移動に応じてピッチ軸線(27)周り
    に前記ロータブレード(23,24)を回動させるジャイロ
    受け台(36)を備えている、請求の範囲第37項に記載の
    装置。
  39. 【請求項39】前記リンク機構(35,59,55,50)は、前
    記プッシュ/プルロッド(31)に取り付けられてロータ
    軸線(19)に沿ってスライド移動するピッチスライダ
    (35)と、そのピッチスライダ(35)に連結されたリン
    ク(59)と、前記リンク(59)及び前記ジャイロ受け台
    (36)に連結されてそれらとともに移動するピボットア
    ーム(55,50)とを備えている、請求の範囲第38項に記
    載の装置。
  40. 【請求項40】前記テールロータは、ロータ軸線(19)
    周りに回転可能なロータシャフト(17)と、ロータシャ
    フト(17)に設けられたロータハブ(20)と、ピッチ軸
    線(27)周りに回動してロータブレード(23,24)のコ
    レクティブピッチを変化させるロータハブ(20)に取り
    付けられたロータブレード(23,24)と、そのロータブ
    レード(23,24)に結合され、前記ピッチ軸線(27)周
    りにロータブレード(23,24)を回動させるロータ軸線
    (19)に沿って軸方向に移動可能なリンク機構(35,59,
    55,50)とを備え、前記スラスト変更手段は軸方向に移
    動可能なプッシュ/プルロッド(31)を備え、前記ジャ
    イロスコープ手段は、軸部(49)に取り付けられて前記
    プッシュ/プルロッド(31)に対してジャイロピボット
    軸線(53)周りに回動運動するジャイロロータ(37)を
    備え、前記連結手段は、前記軸部(49)と前記リンク機
    構(35,59,55,50)とに連結され、そのリンク機構(35,
    59,55,50)をロータ軸線(19)に沿って移動させ、プッ
    シュ/プルロッド(31)の軸方向移動とは独立したジャ
    イロロータ(37)の回動運動に応じて、前記ロータブレ
    ード(23,24)をピッチ軸線(27)周りに回動させる連
    結部を備えている、請求の範囲第37項に記載の装置。
  41. 【請求項41】前記ジャイロピボット軸線(53)はロー
    タ軸線(19)と交差する、請求の範囲第38項に記載の装
    置。
  42. 【請求項42】前記リンク機構(35,59,55,50)は、プ
    ッシュ/プルロッド(31)に取り付けられてロータ軸線
    (19)に沿ってスライド運動するピッチスライダ(35)
    と、そのピッチスライダ(35)に連結されて前記ロータ
    軸線(19)から離隔した関係で位置すべく整列されてい
    るリンク(59)とを備えている、請求の範囲第40項に記
    載の装置。
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