JP3313156B2 - 泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造 - Google Patents

泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造

Info

Publication number
JP3313156B2
JP3313156B2 JP27507692A JP27507692A JP3313156B2 JP 3313156 B2 JP3313156 B2 JP 3313156B2 JP 27507692 A JP27507692 A JP 27507692A JP 27507692 A JP27507692 A JP 27507692A JP 3313156 B2 JP3313156 B2 JP 3313156B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding plate
plate
fixed plate
ready
wear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27507692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06101633A (ja
Inventor
治久 田所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shintec Co Ltd
Original Assignee
Shintec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shintec Co Ltd filed Critical Shintec Co Ltd
Priority to JP27507692A priority Critical patent/JP3313156B2/ja
Publication of JPH06101633A publication Critical patent/JPH06101633A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3313156B2 publication Critical patent/JP3313156B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は泥状物圧送用ポンプにお
ける生コンクリート等の泥状物の吸入と吐出の切り換え
部である固定板と摺動板の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にパイプを用いて生コンクリート等
の泥状物を給送するために圧送用ポンプが使用されてい
る。この圧送用ポンプとして従来からシリンダとそれに
係合するピストンとから成る2本のプランジャポンプを
摺動板に直交して平行に接続し、この摺動板を油圧シリ
ンダによって前記プランジャポンプと同期して固定板上
を水平方向に往復摺動運動するように構成し、この摺動
板が密接して摺接する固定板の中央に吐出管を連結する
一方、該吐出管の両側に、ホッパに一端を接続した供給
管を2本接続した構成の装置例が知られている。
【0003】上記固定板は、真中に生コンクリート等の
泥状物の吐出孔が開口され、左右にホッパから生コンク
リート等の泥状物が送り込まれる供給孔が開口された三
ツ穴面板で構成されている。一方前記摺動板は、供給孔
を介して送り込まれる生コンクリート等の泥状物を吐出
孔から吐出する2個の給排口が開口された二ツ穴面板で
構成されている。そしてホッパは三ツ穴面板に一体的に
固定されており、二ツ穴面板は水平方向に所定距離だけ
摺動移動するようになっている。
【0004】上記装置の駆動に際しては、何れか一方の
シリンダと供給管とを連通させてシリンダ内に生コンク
リート等の泥状物を吸入させる間に、他方のシリンダが
吐出管と連通して、シリンダ内に吸入された生コンクリ
ート等の泥状物を押出し、この吸入と押出し動作を交互
に行うことによって、生コンクリート等の泥状物の連続
的圧送を行わしめている。従ってこのような装置を用い
ることにより、切換弁などの複雑な構成を要しないので
流路抵抗の急激な増大がなく、生コンクリート等の泥状
物の連続的圧送をスムーズに行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような泥状物圧送
用ポンプは、油圧シリンダを用いて摺動板を固定板上で
密接して水平方向に往復摺動させることにより、プラン
ジャポンプに吸入された生コンクリート等の泥状物を吐
出管に押し出しているので、この摺動板と固定板との液
密性、特には固定板の吐出孔及び供給孔と摺動板の給排
口の連通時の液密性を長期間に渡って良好に保つことが
不可欠である。上記固定板と摺動板の隙間は、平行であ
りながら0であることが理想的であるが、両面板を完全
な平面にすることは機械的な精度上から無理であり、若
干隙間のある部位と接触している部位が生じることは避
けられない。
【0006】両面板間に隙間が多い場合には、この隙間
に生コンクリート等の泥状物中の砂が介在して面板の摩
耗を早めてしまい、効率の低下とかコンクリート等の泥
状物の閉塞、最大圧送距離の短縮等の原因となる。特に
摩耗は固定板の吐出孔及び供給孔と摺動板の給排口の各
孔の縁部に最も発生し易く、液漏れ等の欠陥を生じるこ
とがある。また、逆に両面板が強く過度に接触している
場合には、生コンクリート等の泥状物の吸入と吐出の切
り換えが十分に行われず、その結果閉塞したり、その部
分での焼き付きとか、かじりを生じたり、表面に小さな
クラックや歪を生じる惧れがある。
【0007】上記の難点に対処するために、従来出願人
は固定板と摺動板とを左右対称形に構成して、摩耗時に
固定板は反転させることによって両面を使用するように
したり、更には特に摩耗の激しい摺動板の給排口間に、
耐摩耗性の材料を用いた別体のライナーを固定する手段
を実施している。例えば図12は従来の二ツ穴面板で成
る摺動板2の平面図であり、図13は従来の三ツ穴面板
で成る固定板11の平面図を示している。これら摺動板
2と固定板11は何れも左右対称形に構成されている。
摺動板2にはシリンダに連接する給排口24a、24b
が開口されているとともに、周縁部に沿って多数個のボ
ルト孔2a,2a・・・・が開口されており、摩耗の激しい
給排口24a、24bとの間に、耐摩耗性の材料を用い
た別体のライナー34がボルト止め等の手段によって固
定されている。なお、このライナー34も左右対称形で
あり摩耗時には反転させて両面を使用するものである。
同様に固定板11には、生コンクリート等の泥状物の供
給管4に連接する供給孔22a、22bと、生コンクリ
ート等の泥状物の吐出管に連接する吐出孔23が開口さ
れており、周縁部に沿って多数個のボルト穴11a,1
1aが開口されている。
【0008】また、上記の固定板の吐出孔及び供給孔と
摺動板の給排口の連通時の液密性とともに固定板と摺動
板の摺動面と外部との液密性を維持するために、摺動板
が摺接する固定板上の供給管と吐出管を囲む部位に半硬
質の樹脂又はゴム材で成るパッキンを装着している。例
えば図11に示した構造例では、ホッパ側に位置して三
ツ穴面板取付台30が配置され、この三ツ穴面板取付台
30の内側にパッキン押え枠31に支持されたシールパ
ッキン32がはめ込まれ、該シールパッキン32によっ
て液密された状態として固定板11と摺動板2とが密接
して配設されている。上記三ツ穴面板取付台30にはホ
ッパブラケット33がボルトにより固定されている。
【0009】そして固定板の吐出孔及び供給孔と摺動板
の給排口の各孔の縁部や他の部分が反転や交換を必要と
する程度に摩耗した場合には固定板11を取付台の一端
部に設けた軸着部分を回動中心として上下方向に開放
し、該固定板11を摺動板2から離反してから固定板1
1の反転或いは交換と摺動板2の交換、又はライナー3
4の反転或いは交換等の煩瑣な作業を実施することによ
って対処している。例えば通常の泥状物圧送用ポンプに
おいて生コンクリートを圧送する場合、流量が約150
0〜2000m3毎にライナー34の反転或いは交換を
必要としている。
【0010】特に固定板11と摺動板2との摺動運動は
常時行われているため、生コンクリート等の泥状物に含
まれる微細な骨材とかセメントの噛込みによって固定板
11と摺動板2の各部の摩耗速度が早くなってしまうと
いう欠点を有している。
【0011】そこで本発明は、上記した固定板及び摺動
板の反転作業とか交換作業を煩瑣に行わなくとも液密性
を長期間に渡って良好に保ち、かつ、交換等を行う場合
の作業を簡略化するために、耐久性の向上、メンテナン
スの容易性、ランニングコストの低廉化、現場での保守
・点検作業の実施を可能とすること、従来品との互換性
を有すること等を目的とした新規な泥状物圧送用ポンプ
における固定板と摺動板の構造を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、前記泥状物圧送用ポンプにおける固定板に開
口された生コンクリート等の泥状物の供給孔及び吐出孔
と、摺動板に開口された生コンクリート等の泥状物の
排口の内壁部分に、外周面の幅員方向の略中心位置に固
定用ボルトの先端部分が嵌合可能な溝をエンドレスの状
態に掘設されてなり、該溝に固定板又は摺動板の周縁部
から螺合された締付ボルトが接合圧接することによって
固定される耐磨耗性リングを固定したことを特徴として
いる。更に、この耐磨耗性リングは超硬合金或いは高合
金高速度鋼からなる。
【0013】
【作用】上記構成の本発明によれば、耐摩耗性リングを
固定板に開口された供給孔及び吐出孔と、摺動板に開口
された給排口の内壁部分,即ち最も摩耗が激しい部分に
装着したことにより、上記供給孔,吐出孔及び給排孔の
周辺部分における摩耗が上記耐摩耗性リングによって受
け止められ、固定板と摺動板の摩耗を防止することが出
来る。従って長期間に渡って摺動板と固定板との液密性
が良好に保持される。しかも耐摩耗性リング、固定板、
摺動板ともに反転させて両面を使用することができる。
そして、この反転作業及び交換作業が極めて容易であ
り、現場にて作業をすることができるという作用が得ら
れる。また、耐摩耗性リングを使用しているため、固定
板及び摺動板を交換するに際して、耐摩耗性リングその
ものは再使用することができる。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。図4は本発明の実施に用いた泥状物圧送用ポンプ
の概略構造を示す側面図であり、図5及び図6はその動
作説明図である。図において、1、1aはコンクリート
シリンダ、2はコンクリートシリンダ1、1aが固定さ
れた摺動板、3は案内台、4、4aは生コンクリート等
の泥状物の供給管、5は吐出管である。吐出管5は固定
板11の中央に連結され、その両側に一端がホッパ13
に接続された供給管4、4aが連結されている。コンク
リートシリンダ1、1aはその一端が開口されて摺動板
2に直交して連結され、その他端に油圧シリンダ14、
14aが連結されて2本のプランジャポンプP、Mを構
成している。
【0015】油圧シリンダ14、14aは両端部にピス
トン6、7、6a、7aを有するピストンロッド8、8
aがシリンダ12、12a内部の軸線方向に挿入されて
構成されている。9はプランジャポンプPとプランジャ
ポンプMとの連結箱である。前記摺動板2は案内台3と
係合して水平方向に往復動自在となっている。10はこ
れらのプランジャポンプP、Mと摺動板2を一体にして
案内台3の内方を水平方向に移動させるための油圧シリ
ンダである。案内台3は適宜の取付台上に固定設置され
ていて、摺動板2と密接する固定板11を備えている。
【0016】上記生コンクリート等の泥状物の供給管
4、4aには、図4に示したように攪拌機を内蔵するホ
ッパ13が連結されており、該ホッパ13内に投入され
た生コンクリート等の泥状物が順次供給管4、4aに供
給されるようになっている。そして、固定板11は案内
台3の下部に張出すブラケット27と軸28とを介して
上下方向へ回動自在に軸支されている。上記ホッパ13
にはシリンダ15とロッド16とからなる伸縮自在なア
ーム17を有してこのロッド16をホッパ13の一端
に、又シリンダ15を案内台3上の水タンク18に夫々
軸着してある。
【0017】図7,8に示したように、三ツ穴面板で成
る固定板11には、前記供給管4に連接する供給孔22
a、22bと、前記吐出管5に連接する吐出孔23が開
口されている。そして固定板11には周縁部に沿って多
数個のボルト孔11a,11a…が開口されており、更
に該固定板11の厚み方向の略中心部から各供給孔22
a、22bと吐出孔23に貫通する固定用ボルト挿通孔
11b,11b…が形成されている。この供給孔22
a、22b及び吐出孔23は、摺動板2に連結されたコ
ンクリートシリンダ1、1aの開口部と対面する位置に
ある。
【0018】他方で図9,10に示したように、二ツ穴
面板で成る摺動板2には、前記シリンダ1に連接する給
排口24a、24bが開口している。そして摺動板2に
は周縁部に沿って多数個のボルト孔2a,2aが開口さ
れており、更に該摺動板2の厚み方向の略中心部から各
給排口24a、24bに貫通する固定用ボルト挿通孔2
b,2b…が形成されている。
【0019】図1は摺動板2と固定板11の摺接部分を
解放した状態を示す斜視図であり、固定板11は供給孔
22a、22b及び吐出孔23に連通する開口部を有す
る別体の型枠20にボルト等により固定されている。3
1はパッキン押え枠、32はシールパッキンであり、こ
のシールパッキン32は、固定板11の供給孔22a、
22b及び吐出孔23を一体として囲む位置に装着され
ている。
【0020】図1中に示す25は、本実施例の最も特徴
的な構成物である耐摩耗性リングであって、一方の耐摩
耗性リング25は、固定板11の供給孔22a、22b
及び吐出孔23の内壁部分に装着され、他方の耐摩耗性
リング25は摺動板2の給排口24a、24bの内壁部
分に装着されている。
【0021】図2,3に示したように、耐摩耗性リング
25は一定の幅員Lを持つ円環状の硬質部材で構成さ
れ、該耐摩耗性リング25の外周面で幅員方向の略中心
位置に溝25aがエンドレスの状態に掘設されている。
【0022】耐摩耗性リング25に用いられる材料とし
ては、例えば原素材としてのWC,Coその他を混合,
プレス,半焼結,成形,焼結した後、熱間静水プレス処
理(HIP処理)して得られた超硬合金を用いる。上記
WC−Co系超硬合金は、圧縮強さ,硬度,耐蝕性及び
耐摩耗性が他材料に較べて非常に高く、特に炭化物の粒
度が小さく、Co含有量が少ないほど硬度,圧縮強さが
ともに大きくなり、逆にCo含有量が多く炭化物の粒度
が大きい場合には曲げ強さが大きくなるという特性を有
している。本実施例では、上記超硬合金の持つ硬度,耐
蝕性及び耐摩耗性に着目して積極的な利用をはかること
を特徴としている。
【0023】更に耐摩耗性リング25の材料としては高
合金高速度鋼を用いる。この高合金高速度鋼は耐摩耗性
と共に靱性、無方向性に優れており、耐摩耗性リング2
5の材料として適当である。なお高合金高速度鋼として
はHRCの硬度65〜72程度のものが適当である。
【0024】組付時には、図1に示したように超硬リン
グ25を固定板11の供給孔22a、22b及び吐出孔
23と、摺動板2の給排口24a、24b内に挿通し、
固定板11の厚み方向の略中心部に形成された固定用ボ
ルト挿通孔11b,11b…と、摺動板2の厚み方向の
略中心部に形成された固定用ボルト挿通孔2b,2b…
に締付ボルト35,35を螺合固定する。これにより該
締付ボルト35,35の先端部が超硬リング25の略中
心位置に掘設された溝25a内に嵌合圧接して、該超硬
リング25の脱落が防止された状態として各孔内に支持
固定される。このとき耐摩耗性リング25の外周と各孔
の内周面との間にシリコンを充填し、又固定用ボルト挿
通孔11b,11b…内にシリコンを充填しておくと錆
止め、衝撃吸収、緩みどめ等として効果的である。
【0025】この締付ボルト35,35を使用して耐摩
耗性リング25を固定することが本発明の特徴の一つで
ある。耐摩耗性リング25の摩耗は固定板11及び摺動
板2自体の摩耗に比べて極めて少ないため、耐摩耗性リ
ング25のみを再使用することができる。そのため、耐
摩耗性リング25の取外し、取付けを現場にて簡単に行
えるようにするため締付ボルト35,35を使用して固
定するものである。すなわち、圧入、焼嵌、冷嵌といっ
た手段では現場での作業が困難である。また、固定板1
1、摺動板2の厚さ及び幅が狭いため、圧入、焼嵌、冷
嵌といった手段では強く締め付けることができないため
である。そのため、圧入、焼嵌、冷嵌といった手段を採
用した場合には、摺動板2の繰返しの摺動動作により、
耐摩耗性リング25がその都度衝撃を受けるため、耐摩
耗性リング25が吐出してしまい、耐摩耗性リング25
同士がかじり又は割れを発生してしまうこととなるので
ある。
【0026】また耐摩耗性リング25の外周面で幅員方
向の略中心位置にエンドレスの状態に掘設された溝25
aに締付ボルト35,35が嵌合圧接されるため、耐摩
耗性リング25を供給孔22a等の各孔に挿通する際の
位置決めが不要であり、締付ボルト35,35が嵌合圧
接する個所は溝25aのどの個所でもよい。そのため、
耐摩耗性リング25を回転させて位置を変えて使用する
ことができる。
【0027】かかる構成によれば、基本的な動作とし
て、先ずホッパ13内に生コンクリート等の泥状物を投
入し、次いで油圧シリンダ10を駆動してプランジャポ
ンプP、M及び摺動板2を案内台3をガイドとして固定
板11に対して摺動させ、図5に示す如くコンクリート
シリンダ1の開口部と供給管4とが連通する。次にプラ
ンジャポンプPを駆動してピストン6を矢印Aの如く摺
動板2から離反する方向へ引くと、生コンクリート等の
泥状物がコンクリートシリンダ1内に吸入される。次に
再び油圧シリンダ10を駆動してプランジャポンプPと
摺動板2を水平方向に移動させ、図6に示す如くコンク
リートシリンダ1の開口部と生コンクリート等の泥状物
の吐出管5を連通させる。ここでピストン6を矢印Bの
如く摺動板2側へ押し出すと、コンクリートシリンダ1
内に吸入された生コンクリート等の泥状物が吐出管5内
へ圧送される。
【0028】この時コンクリートシリンダ1a内の開口
部は供給管4aと連通しており、プランジャポンプMを
駆動してピストン6aを矢印Aの如く摺動板2から離反
する方向へ引いて、生コンクリート等の泥状物をコンク
リートシリンダ1a内に吸入している。コンクリートシ
リンダ1内の生コンクリート等の泥状物が全て押し出さ
れると、次に油圧シリンダ10を駆動して、再び図5に
示す如くコンクリートシリンダ1aの開口部と吐出管5
を連通させ、ピストン6aを矢印Bの如く摺動板2側へ
押し出して再度前記した吐出動作を行う。この間にコン
クリートシリンダ1内には供給管4から新たな生コンク
リート等の泥状物が吸入されている。このようにして生
コンクリート等の泥状物の吸入動作と押出動作を交互に
コンクリートシリンダ1とコンクリートシリンダ1aが
行うことにより、生コンクリート等の泥状物の圧送が行
われる。
【0029】また、アーム17のロッド16をシリンダ
15から突出させ、固定板11を軸28を中心として下
方へ回動させると、固定板11及びこの固定板11に連
結されたホッパ13、吐出管5がともに図4の仮想線に
示した位置に、軸28を中心として回動する。この状態
で固定板11と摺動板2とは、その摺動部分がむき出し
となるので、固定板11、摺動板2及び耐摩耗性リング
25の反転或いは交換調整その他の作業を簡単に行うこ
とができる。
【0030】そして本実施例では、超硬リング25が固
定板11に開口された供給孔22a,22b及び吐出孔
23と、摺動板2に開口された給排口24a,24bの
内壁部分に締付ボルト35,35を用いて固定されてお
り、換言すれば最も摩耗が激しい部分に超硬リング25
が配置されているため、これら供給孔,吐出孔及び給排
孔の周辺部分における摩耗を上記超硬リング25によっ
て受け止めることが出来る。従って常時摺動板2と固定
板11との液密性を長期間に渡って良好に保持すること
が出来る上、この超硬リング25の交換を必要とする場
合の作業は極めて容易であるという特徴が得られる。
【0031】
【発明の効果】以上説明した本発明に係る泥状物圧送用
ポンプにおける固定板と摺動板の構造によれば、耐摩耗
性リングを固定板に開口された供給孔及び吐出孔と、摺
動板に開口された給排口の内壁部分,即ち圧送用ポンプ
による稼働時に最も摩耗が激しい部分に装着したので、
上記の供給孔,吐出孔及び給排孔の周辺部分における摩
耗を上記耐摩耗性リングによって受け止めることが可能
となり、生コンクリート等の泥状物の吸入と吐出の切り
換え部である固定板と摺動板の液密性、耐久性等を維持
・向上させることが出来る。その結果次のような著効を
奏する。
【0032】まず、固定板と摺動板の耐久性が飛躍的に
向上するため、長期間に渡って部品反転或いは交換の必
要がなく、メンテナンスが容易であり、ランニングコス
トを低廉化することができる。実験によれば固定板及び
摺動板は生コンクリート等の泥状物の流量が約7,50
0m3毎に反転、約15,000m3で交換すればよい。
このときに併せて耐摩耗性リングを回転、或いは反転さ
せていけば耐摩耗性リングは約60,000m3までの
耐久性を有することを確認した。ちなみに従来は約1,
500m3毎に固定板及び摺動板の反転或いは交換を必
要としていた。
【0033】また、耐摩耗性リングを締付ボルトにて固
定するため、耐摩耗性リングの反転或いは交換作業が容
易であり、工場に圧送用ポンプを搬入することなく、打
設現場にて簡単に作業を行うことができる。更に、本考
案にかかる固定板と摺動板の構造は従来の圧送用ポンプ
についてもそのまま適用することが可能である。
【0034】従って摺動板と固定板とが完全な平面でな
く、多少の隙間を有していても、生コンクリート等の泥
状物中の骨材の介在に伴う摩耗をなくして、生コンクリ
ート等の泥状物の圧送効率の向上とか最大圧送距離の維
持をはかることが出来るとともに、液漏れ等を長期間に
渡って著しく少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した泥状物圧送用ポンプの要部の
構造を示す斜視図。
【図2】本発明で採用した耐摩耗性リングの構造を示す
平面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】泥状物圧送用ポンプの概略構造を示す側面図。
【図5】泥状物圧送用ポンプの動作説明図。
【図6】泥状物圧送用ポンプの動作説明図。
【図7】本発明を適用した固定板の平面図。
【図8】図7のB矢視図。
【図9】本発明を適用した摺動板の平面図。
【図10】図9のC矢視図。
【図11】泥状物圧送用ポンプの摺動部の要部断面図。
【図12】従来の摺動板の構造を示す平面図。
【図13】従来の固定板の構造を示す平面図。
【符号の説明】
1、1a…コンクリートシリンダ 2…摺動板 2a…ボルト孔 2b…固定用ボルト挿通孔 4,4a…供給管 5…吐出管 6、6a、7、7a…ピストン 8、8a…ピストンロッド 10…油圧シリンダ 11…固定板 11a…ボルト孔 11b…固定用ボルト挿通孔 13…ホッパ 14、14a…油圧シリンダ 15…シリンダ 17…アーム 20…面板 22a,22b…供給孔 23…吐出孔 24a,24b…給排孔 25…超硬リング 25a…溝 35…締付ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/00 - 19/24 F04B 23/00 - 23/04 F04B 53/00 - 53/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生コンクリート等の泥状物を投入するホ
    ッパに連結されて、該生コンクリート等の泥状物の供給
    管に連接する供給孔と該生コンクリート等の泥状物の吐
    出管に連接する吐出孔が開口された固定板と、該固定板
    に密接して摺動可能に装備され、かつ、シリンダとピス
    トンから成るプランジャポンプが直交して接続されてい
    るとともに該シリンダに連接する生コンクリート等の泥
    状物の給排口が開口された摺動板と、この摺動板と上記
    プランジャポンプとを一体として前記固定板と平行な方
    向へ往復動作可能とした油圧シリンダとを具備した泥状
    物圧送用ポンプにおいて、 前記固定板に開口された生コンクリート等の泥状物の供
    給孔及び吐出孔と、前記摺動板に開口された生コンクリ
    ート等の泥状物の給排口の内壁部分に、外周面の幅員方
    向の略中心位置に固定用ボルトの先端部分が嵌合可能な
    溝をエンドレスの状態に掘設されてなり、該溝に固定板
    又は摺動板の周縁部から螺合された締付ボルトが接合圧
    接することによって固定される耐磨耗性リングを固定し
    たことを特徴とする泥状物圧送用ポンプにおける固定板
    と摺動板の構造。
  2. 【請求項2】 前記耐磨耗性リングは、原素材としての
    WC,Co粉末を混合,プレス,成形,焼結後、熱間静
    水プレス処理して得られた超硬合金からなる請求項
    載の泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構
    造。
  3. 【請求項3】 前記耐磨耗性リングは高合金高速度鋼か
    らなる請求項記載の泥状物圧送用ポンプにおける固定
    板と摺動板の構造。
JP27507692A 1992-09-17 1992-09-17 泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造 Expired - Fee Related JP3313156B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27507692A JP3313156B2 (ja) 1992-09-17 1992-09-17 泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27507692A JP3313156B2 (ja) 1992-09-17 1992-09-17 泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06101633A JPH06101633A (ja) 1994-04-12
JP3313156B2 true JP3313156B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=17550493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27507692A Expired - Fee Related JP3313156B2 (ja) 1992-09-17 1992-09-17 泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3313156B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114017308B (zh) * 2021-11-10 2023-03-10 江苏徐工工程机械研究院有限公司 混凝土泵车用眼镜板、制备方法及混凝土泵车

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06101633A (ja) 1994-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4036124A (en) Sludge press
GB1380476A (en) Pumps for concrete and other sludgy materials
US3726614A (en) Pump construction
GB1502028A (en) Valve assembly for concrete pumps
US5857490A (en) Structure of a pump valve for concrete mixture pumping trucks
US3829254A (en) Pump for concrete and the like
RU2006112600A (ru) Поршневой насос для подачи высокоплотных сред с постоянной скоростью
AU727999B2 (en) Two-cylinder thick-matter pump
JP3313156B2 (ja) 泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造
US4472118A (en) Multi-way valves for pumps for conveying heavy flowable materials
US9188112B2 (en) Distributing valve for concrete pump and the concrete pump
US4979884A (en) Multi-cylinder pump for heavy flowable materials
JP3070645U (ja) 泥状物圧送用ポンプにおける固定板と摺動板の構造
US4486156A (en) Concrete pump with buttressed distribution pipe
US4893992A (en) Two-cylinder thick-material pump
GB1397778A (en) Slurry pumps
CN113669317A (zh) 一种具有集成推缸和控制阀块的液压泵送装备
CN1032710C (zh) 混凝土泵的s形闸门阀滑动面密封连接装置
CN217463319U (zh) 一种分配阀
JP3545711B2 (ja) 泥状物圧送ポンプと泥状物圧送ポンプを用いた配管の清掃方法
CN2242982Y (zh) 混凝土泵车的泵阀门
CN210178525U (zh) 进出料柱塞泵
US3312176A (en) Pumping machine for heavy flowable cementitious materials
JP2021001555A (ja) ピストンポンプ
CN219795477U (zh) 微型混凝土输送泵

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees