JP3302503B2 - タンクローリ - Google Patents
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Description
すなわち、タンクの内部に各種油その他液状の積荷を積
載して運搬する、トレーラータイプのタンクローリに関
するものである。
クローリのトレーラーを示し、(1)図は側面概略図、
(2)図は平面概略図、(3)図はトラクタ側のカプラ
等と共に示した側面概略図である。同図にも示したよう
に、トレーラータイプのタンクローリでは、タンク1を
備えたトレーラー2がトラクタ3にて牽引される。そし
て、トラクタ3の後部フレーム4上にカプラ5が付設さ
れると共に、トレーラー2のフレーム6の前端部下にキ
ングピン7が垂下設されて、カプラ5に回動自在に嵌挿
保持され、もって、トラクタ3にトレーラー2が左右に
揺動可能に連結されている。そしてタンク1は、前後が
閉鎖された筒状をなし、内部に各種油その他液状の積荷
Aが積載されるが、従来、タンク1の前部にはステー8
が付設されており、このようなステー8が、タンク1の
前部を保持しつつキングピン7やカプラ5上に位置して
いた。
前後方向の荷重配分,耐荷重限界に関しては、前軸たる
キングピン7やカプラ5側そしてトラクタ3や前輪9の
車軸側より、後軸たるトレーラー2の後輪10の車軸側
の方が、一般的に余裕がある。もって従来は、余裕のな
い前軸側に加わる荷重を出来るだけ軽減すべく、キング
ピン7やカプラ5に対しタンク1の前部は、後方つまり
余裕のある後軸側に離れて位置せしめられていた。つま
りキングピン7やカプラ5は、タンク1の前後方向の積
荷Aの荷重中心Bから、なるべく前方に離れるように位
置していた。そこで、このままでは強度上の不具合が生
じるので、トレーラー2のフレーム6の前部に、補強用
の支持部材たるステー8が取付けられており、このよう
なステー8がタンク1の前部を保持しつつ、前軸たるキ
ングピン7やカプラ5上に位置することにより、上述し
た強度上の不具合を解消していた。
従来例にあっては、次の第1,第2,第3,第4の問題
が指摘されていた。第1に、このようなステー8を用い
ても、ステー8によるタンク1の前部の保持,補強には
強度上自ずと限界があり、タンク1の前部をあまり後方
に離れて位置せしめることはできなかった。そこで依然
として、タンク1に積載された積荷Aについて前後方向
の荷重配分のバランスが悪いという難点があり、まず
、タンク1の前軸たるキングピン7やカプラ5側そし
てトラクタ3側より、後軸たるトレーラー2の後輪10
の車軸側の方に、耐荷重限界上かなり余裕が存在するの
に対し、前軸のトラクタ3側は、作用する荷重に耐え
るべく大きな積載能力のものが要求され、結果的に、
タンク1の積荷Aの積載量に悪影響を及ぼす、等々の問
題が指摘されていた。
の転倒事故時において、タンク1の前部は転倒による衝
撃を受けやすく、前部の鏡板の側方に張り出した左右側
部分を始め、タンク1の前部各所に損傷,亀裂が発生し
やすかった。特に、タンク1の前部の鏡板の左右側部分
は、側方に張り出しているので、転倒事故時の変形によ
る応力集中により、損傷,亀裂が発生しやすいという指
摘があった。そして、タンク1の前部の鏡板に損傷,亀
裂が発生した場合には、タンク1内の例えば最前室たる
第1室に積載された各種油等の積荷Aが、そこから外部
に洩れ出して大事故につながる危険があり、安全性に問
題があった。
やその取付部材は、タンク1とは別体として製造された
後に取付けられると共に、補強用・強度上の観点から、
非常に大きく特殊な形状の複雑なフレーム構造よりなっ
ていた。そこで、このようなステー8等について、製造
コスト,タンク1への取付作業性,デザイン面等に問題
が指摘されていた。
ー8,フレーム6,キングピン7,トラクタ3側のカプ
ラ5等については、加わる荷重を考慮しこれに的確に耐
えるべく、製造時に相互間で微妙で精緻な位置合わせが
要求されるが、従来、このような位置合わせが容易でな
いという指摘があった。つまり、上述の第3でも述べた
ように、ステー8やその取付部材が特殊で複雑な構造よ
りなることもあり、これらとタンク1,フレーム6,キ
ングピン7,カプラ5間の位置合わせが容易でなく、非
常に手間取るという問題もあった。
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、請求
項1のタンクローリのトレーラーは、フレーム上にタン
クとステー部が予め全体的かつ一体的に設けられた構造
よりなり、請求項2のタンクローリのトレーラーは、前
端部や後端部のフレーム上にタンクやステー部が予め一
体的に設けられた構造よりなり、請求項3のタンクロー
リのトレーラーは、フレーム上にタンクとステー部が後
で全体的に取付けられた構造よりなる。そして請求項
1,2,3共に、タンクと同一断面形状をなし前側が閉
鎖された中空構造のステー部を、タンクの閉鎖された前
側に一体的に連設して、キングピンやカプラ上に位置せ
しめたことにより、第1に、タンクに積載された積荷に
ついて、前後方向の荷重配分のバランスが向上し、第2
に、転倒事故時のタンクの前部の損傷,亀裂も防止され
て、安全性が向上すると共に、第3に、製造コスト,取
付作業性,デザイン面等にも優れ、第4に、製造時の微
妙で精緻な位置合わせも容易に実施可能な、トレーラー
タイプのタンクローリを提案することを目的とする。
明の技術的手段は、次のとおりである。このタンクロー
リは、タンクを備えたトレーラーがトラクタにて牽引さ
れる、トレーラータイプのものよりなる。そして請求項
1の上記トレーラーは、フレーム上に該タンクとそのス
テー部が、予め全体的かつ一体的に設けられた構造より
なると共に、該フレームの前端部下にキングピンが後端
部下に後輪が、後でそれぞれ取付けられた構造よりな
る。又、請求項2の上記トレーラーは、前端部のフレー
ムや後端部のフレーム上にタンクやそのステー部が、予
め一体的に設けられた構造よりなると共に、該前端部の
フレーム下にキングピンが該後端部のフレーム下に後輪
が、後でそれぞれ取付けられた構造よりなる。更に、請
求項3の上記トレーラーは、フレームの前端部下にキン
グピンが後端部下に後輪が、予めそれぞれ一体的に設け
られた構造よりなると共に、該フレーム上に該タンクと
そのステー部が、後で全体的に取付けられた構造よりな
る。
ラー側のキングピンが、上記トラクタの後部フレーム上
に付設されたカプラに回動自在に嵌挿保持され、もっ
て、上記トレーラーがトラクタに左右に揺動可能に連結
されている。これと共に上記トレーラー側において、該
タンクは、前後が閉鎖された筒状をなし、内部に各種油
その他液状の積荷が積載されると共に、マンホールや底
弁等の積荷用設備が付設されており、該ステー部は、該
タンクの閉鎖された前側に一体的に連設され、該タンク
と同一断面形状をなすと共に前側が閉鎖された中空構造
よりなり、上記積荷は積載されず上記積荷用設備も付設
されず、該キングピンやカプラ上に位置している。
ように作用する。まず請求項1は、フレーム上にタンク
とステー部が予め全体的かつ一体的に設けられ、フレー
ム下に後でキングピンや後輪が取付けられた、トレーラ
ー構造よりなる。又請求項2は、前端部や後端部のフレ
ーム上にタンクやステー部が予め一体的に設けられ、後
でキングピンや後輪が取付けられた、トレーラー構造よ
りなる。更に請求項3は、フレーム下にキングピンや後
輪が予め一体的に設けられ、フレーム上に後でタンクと
ステー部が全体的に取付けられた、トレーラー構造より
なる。そして、このような請求項1,2,3のトレーラ
ータイプのタンクローリのトレーラーでは、いずれも中
空構造のステー部が、タンクの前側に一体的に連設され
ると共に、連結用のキングピンやカプラ上に位置してい
る。
り、タンクの前部は確実に保持され十分に補強される。
もって、タンクの前部をキングピンやカプラから大きく
後方に離れて位置させ、タンクに積載された積荷の荷重
中心を後方に移動させて、キングピンやカプラを荷重中
心からはるかに前方に離れて位置させること、等々が可
能となる。従って荷重配分,耐荷重限界上、余裕がある
後軸たる後輪の車軸側に、より大きな荷重を負担させ、
その分だけ、前軸たるキングピンやカプラ側そしてトラ
クタ側に加わる荷重を軽減でき、荷重配分のバランスが
向上し、効率的な荷重配分が実現される。
われるように保護され補強されている。そこで転倒事故
時において、タンクの前部はこのようなステー部にて緩
衝され応力集中も回避され、その損傷,亀裂が防止され
る。第3に、しかもこのステー部は、タンクと共に簡単
容易に製造でき、製造コスト面に優れると共にタンクへ
の取付作業上の問題もなく、更に、タンクと同一形状よ
りなりデザイン面にも優れている。
ングピン,カプラ等は、加わる荷重に耐えるべく、製造
時に相互間で微妙で精緻な位置合わせが要求される。そ
してその際、このステー部はタンクと一体的であると共
に、このようなタンク,ステー部とキングピンとが、フ
レームに対し所定の順序で、予め一体的に設けられたり
後で取付けられるようになっているので、上述した位置
合わせは容易に実施可能である。
いて、詳細に説明する。図1の(1)図は、本発明の実
施例の分解状態の側面概略図、図1の(2)図は、同分
解状態の背面概略図である。図2は、他の実施例の分解
状態の側面概略図であり、図3は、更に他の実施例の分
解状態の側面概略図である。図4の(1)図は、図1の
実施例の側面図、図4の(2)図は同要部の側面図であ
り、図5の(1)図は、同要部の平面図、図5の(2)
図は、同背面図である。
レーラー2がトラクタ3にて牽引される、トレーラータ
イプのものよりなる。そして、まず図4や図5に示した
ように、牽引車たるトラクタ3は、前方にキャブ11そ
して後方に後部フレーム4を備えると共に、前後1組の
前輪9が設けられており、後部フレーム4のほぼ中央部
の上面に、取付部12やピン13を介し、カプラ5が付
設されている。カプラ5は、第5輪とも称され、略平板
状をなすと共に中央にキングピン7の嵌挿保持部が形成
され、ピン13を中心に揺動可能となっている。
上に後述するタンク1とその前側のステー部15とを備
えてなると共に、フレーム14の前端部下の中央付近に
キングピンプレート16を介しキングピン7を、フレー
ム14の後端部下にリヤフレーム17を介し後輪10
を、それぞれ備えてなる。そしてトレーラー2側のキン
グピン7が、トラクタ3側のカプラ5に左右方向に回動
自在に嵌挿保持され、もって、トラクタ3の後部フレー
ム4上にトレーラー2のフレーム14の前端部が枢支さ
れ、トラクタ3にトレーラー2が左右に揺動可能に連結
されている。なお図示例では、トレーラー2の後輪10
は前後1組の2軸方式よりなるが、これによらず、例え
ば1軸方式や3軸方式も勿論可能である。
ついて、更に詳述する。まず、図1更には図4,図5に
示した実施例において、トレーラー2は、フレーム14
上にタンク1とそのステー部15が、予め全体的かつ一
体的に設けられた構造よりなると共に、フレーム14の
前端部下にキングピン7が後端部下に後輪10が、後で
それぞれ取付けられた構造よりなる。すなわち、この図
1等に示したトレーラー2では、例えば左右2本のフレ
ーム14上に、タンク1とステー部15が予め全体的,
一体的,固定的に溶接等により設けられたものが用いら
れ、これに対し後で左右のフレーム14下に、キングピ
ンプレート16を介しキングピン7が、リヤフレーム1
7を介し後輪10が、それぞれボルト等により取付けら
れている。なお、このようなトレーラー2はセミモノコ
ックタイプのトレーラーとも称され、フレーム14はサ
ブフレームとも称される。又、図1中、Pはブラケッ
ト,Qは板ばね,Rは軸であり、これらは、リヤフレー
ム17と後輪10との間に介装されている。
レーラー2は、前端部のフレーム18や後端部のフレー
ム19上にタンク1やそのステー部15が、予め一体的
に設けられた構造よりなると共に、前端部のフレーム1
8下にキングピン7が後端部のフレーム19下に後輪1
0が、後でそれぞれ取付けられた構造よりなる。
図1等におけるフレーム14に代え、前後に大きく間隔
を存して分離された、前端部のフレーム18と後端部の
フレーム19とが用いられている。この前端部のフレー
ム18や後端部のフレーム19は、タンク1の前端部や
後端部下に、部分的な補強受部として配されており、そ
れぞれ、例えば左右2本のフレーム部材よりなるが、勿
論純粋なフレーム形状のものに限定されることなく、そ
の他各種の補強形状のものを採用可能である。そして、
前端部のフレーム18上に、図示のようにステー部15
のみ又はステー部15とタンク1の前部が、予め一体
的,固定的に溶接等により設けられると共に、後端部の
フレーム19上に、タンク1の後部が予め一体的,固定
的に溶接等により設けられている。そして後で、前端部
のフレーム18下に、キングピンプレート16を介しキ
ングピン7が、又、後端部のフレーム19下に、リヤフ
レーム17を介し後輪10が、それぞれボルト等により
取付けられている。なお、このようなトレーラー2は、
モノコックタイプのトレーラーとも称される。又、この
図2のトレーラー2に関し、その他の構成等は、図1,
図4,図5のトレーラー2について前述したところに準
じるので、その説明は省略する。
レーラー2は、フレーム20の前端部下にキングピン7
が後端部下に後輪10が、予めそれぞれ一体的に設けら
れた構造よりなると共に、フレーム20上にタンク1と
そのステー部15が、後で全体的に取付けられた構造よ
りなる。
例えば左右2本のフレーム20について、前端部下にキ
ングピン7が、一体的,固定的に溶接等により設けられ
ると共に、後端部下に後輪10が、ブラケットP,板ば
ねQ,軸R等を介し一体的,固定的に設けられている。
そして、後でこのようなフレーム20上に、タンク1と
そのステー部15が、例えば予め付設されていた補助的
なフレーム21を介し、ボルト等により取付けられる。
なお、このフレーム21は、シャーシフレームとも称さ
れる。又、この図3のトレーラー2に関し、その他の構
成等は、図1,図4,図5のトレーラー2について前述
したところに準じるので、その説明は省略する。
各実施例のタンクローリのトレーラー2は、このように
なっている。そして、このような各実施例を通じ、その
タンク1やステー部15は、次のようになっている。ま
ずタンク1は、前後が閉鎖された筒状をなし、内部に各
種油その他液状の積荷Aが積載されると共に、マンホー
ル22(前述した図6の(2)図を参照)や底弁(図示
せず)等の積荷用設備が付設されている。これらについ
て詳述すると、タンク1は、前後が鏡板23にて閉鎖さ
れた筒状をなし、内部に、ガソリン,軽油,灯油等の各
種油、その他液状の積荷Aが積載される。危険物たる積
荷Aを積載する場合は、内部が幅方向に沿った仕切板に
より2室から7室程度の複数のタンク室に区画される
(図示せず)。そして積荷Aは、例えば、上部のマンホ
ール22付近の注入口からタンク1のタンク室内に積込
まれ、目的地まで積載,運搬された後、下部の底弁を介
し荷卸しされる。なおタンク1は、断面形状が円形,楕
円形,略船型等をなし、通常は直線的な筒状をなす。
ステー部15は、タンク1の閉鎖された前側に一体的に
連設され、タンク1と同一断面形状をなすと共に前側が
閉鎖された中空構造よりなり、積荷Aは積載されずマン
ホール22や底弁等の積荷用設備も付設されず、キング
ピン7やカプラ5上に位置している。
は、タンク1の前部の鏡板23の前側に一体的かつ同軸
に連設されており、タンク1に対応した円形,楕円形,
略船型等の断面形状をなし、その前側が、上述したタン
ク1側の鏡板23に準じた構造の鏡板24にて閉鎖さ
れ、内部には、空間室たる中空部25が形成されてい
る。すなわちステー部15は、タンク1の胴板を前方に
延出せしめて鏡板24にて閉鎖した形態、言い換えれ
ば、タンク1の前側をあたかも一部区画して形成された
ような形態よりなる。そしてステー部15は、タンク1
と同様に、トレーラー2のフレーム14上に設けられる
か(図1等の実施例)、前端部のフレーム18上に設け
られるか(図2の実施例)、フレーム20上に取付けら
れている(図3の実施例)。なお図示例では、このよう
なステー部15のほぼ中央部付近下に、キングピン7や
カプラ5が位置しているが、ステー部15の長手方向の
長さCは、タンク1そしてトレーラー2の全体的な長さ
等に応じて、適宜設定される。各図中26は、タンク1
上に周設された防護枠であるが、図示の防護枠26は、
ステー部15上をも含みつつ周設されている。
いる。そこで以下のようになる。まず、図1,図4,図
5に示した実施例のトレーラータイプのタンクローリ
は、トレーラー2のフレーム14上に、タンク1とステ
ー部15が予め全体的かつ一体的に設けられ、フレーム
14下に後で、キングピン7や後輪10が取付けられた
構造よりなる。又、図2に示した実施例のトレーラータ
イプのタンクローリは、トレーラー2の前端部や後端部
のフレーム18,19上に、タンク1やステー部15が
予め一体的に設けられ、前端部や後端部のフレーム1
8,19下に後で、それぞれキングピン7や後輪10が
取付けられた構造よりなる。更に、図3に示した実施例
のトレーラータイプのタンクローリは、フレーム20下
にキングピン7や後輪10が予め一体的に設けられ、フ
レーム20上に後でタンク1とステー部15が全体的に
取付けられた構造よりなる。
図5等に示した各実施例のトレーラータイプのタンクロ
ーリは、共に、トレーラー2のタンク1の内部に各種油
その他液状の積荷Aを積載して運搬し、タンク1には、
マンホール22や底弁等の積荷用設備が付設されてい
る。そして、このタンク1の閉鎖された前側に、タンク
1と同一断面形状をなし前側が閉鎖された中空構造のス
テー部15が、一体的に連設されている。そして、この
ようなステー部15が、トラクタ3とトレーラー2を連
結するキングピン7やカプラ5上に位置している。そこ
で、これらのタンクローリでは、次の第1,第2,第
3,第4のようになる。
テー部15を設けたことにより、トレーラー2のタンク
1の前部をかなり後方に位置させても、強度上の不具合
を生じることなく、タンク1を確実に保持し十分に補強
することができるようになる。従って、前述した図6の
この種従来例に比し、タンク1の前部をキングピン7や
カプラ5に対し、はるかに大きく後方に離れて位置させ
ることが可能となる。つまり、トレーラー2のタンク1
に積載された積荷Aの前後方向の荷重中心Bを、図示し
たように大きく後方に移動させて、キングピン7やカプ
ラ5を、タンク1の荷重中心Bからはるかに前方に離れ
て位置させることが可能となる。
ーラー2のタンク1に積載された積荷Aの前後方向の荷
重配分,耐荷重限界上、余裕がない前軸たるキングピン
7やカプラ5側そしてトラクタ3や前輪9の車軸側よ
り、一般的に余裕がある後軸たるトレーラー2の後輪1
0の車軸側の方に、前述した図6のこの種従来例に比し
より大きな荷重を負担させ、その分、前軸側に加わる荷
重を軽減させることができる。このようにして、これら
のタンクローリでは、タンク1の荷重配分のバランスが
向上し、前後方向に無駄のない効率的な荷重配分が実現
される。
中空構造のステー部15にて、覆われるように保護され
十分に補強されている。そこで、タンクローリの転倒事
故時やトレーラー2の転倒事故時において、前方に位置
するステー部15が、衝撃を受けたり変形による応力集
中により損傷,亀裂を生じても、タンク1の前部は、こ
のようなステー部15にて緩衝されると共に、変形によ
る応力集中も回避される。このようにして、転倒事故時
におけるトレーラー2のタンク1の前部の損傷,亀裂は
確実に防止され、タンク1の例えば最前室たる第1室の
タンク室からの油等の洩れ出しも阻止される。
部15は、タンク1と同形状で一体的に連設される。そ
こでこれらのタンクローリでは、トレーラー2のタンク
1の製造時にその胴板を前方に延出せしめて、鏡板24
にて閉鎖することにより、ステー部15がタンク1と共
に簡単容易に製造でき、製造コスト面に優れている。特
に、前述した図6のこの種従来例において、非常に特殊
で複雑なフレーム構造のステー8等を別途製造して、タ
ンク1に取付けていたのに比し、製造コストが大きく軽
減される。又、このステー部15は、このようにタンク
1と共に製造できるので、取付作業上の問題もなく、更
に、タンク1と同一形状よりなり外見上も一体的であ
り、デザイン面にも優れている。
ーム14(図1等の実施例),前端部のフレーム18
(図2の実施例),フレーム20(図3の実施例),キ
ングピンプレート16,キングピン7,トラクタ3側の
カプラ5等々については、タンク1の積荷A側から加わ
る荷重を考慮し、これに効率良く的確に耐えるべく、タ
ンクローリの製造時に、これら相互間で微妙で精緻な位
置合わせが要求される。そしてその際、これらのタンク
ローリのトレーラー2のステー部15は、タンク1と一
体的に連設されてなると共に、このようなタンク1,ス
テー部15とキングピン7とが、フレーム14,前端部
のフレーム18,フレーム20等に対し、所定の順序
で、予め一体的に設けられたり後で取付けられるように
なっている。つまり図1等の実施例では、タンク1とそ
のステー部15が予めフレーム14上に一体的に設けら
れた後、キングピン7が取付けられ、図2の実施例で
は、ステー部15等が予め前端部のフレーム19上に一
体的に設けられた後、キングピン7が取付けられ、図3
の実施例では、予めキングピン7が取付けられたフレー
ム20上に、後でタンク1とそのステー部15が取付け
られるようになっている。そこで、上述した相互間の位
置合わせも、容易かつ効率良く的確に実施可能である。
ローリは、以上説明したように、請求項1では、フレー
ム上にタンクとステー部が予め全体的かつ一体的に設け
られたトレーラー構造よりなり、請求項2では、前端部
や後端部のフレーム上にタンクやステー部が予め一体的
に設けられたトレーラー構造よりなり、請求項3では、
フレーム上にタンクとステー部が後で全体的に取付けら
れたトレーラー構造よりなる。そして請求項1,2,3
共に、タンクと同一断面形状をなし前側が閉鎖された中
空構造のステー部を、タンクの閉鎖された前側に一体的
に連設して、キングピンやカプラ上に位置せしめたこと
により、次の効果を発揮する。
すなわち、このトレーラータイプのタンクローリでは、
ステー部により強度上必要かつ十分な補強が行えるの
で、耐荷重限界上余裕のある後軸側に、より大きな荷重
を負担させることができる。もってその分、前軸側に加
わる荷重が軽減され、タンクの積荷の荷重配分のバラン
スが向上し、より積載能力の小さなトラクタを用いるこ
とが可能となり、結果的にタンクの積荷の積載量を増加
させることもできる。
クの前部の損傷,亀裂が防止される。すなわち、このト
レーラータイプのタンクローリでは、転倒により衝撃を
受けやすく応力集中もみられたタンクの前部の鏡板等
が、ステー部にて覆われるように保護され十分に補強さ
れているので、これらは回避され損傷,亀裂の発生が防
止される。もって、タンクに積載されていた各種油等の
積荷が外部に洩れ出すことがなく、大事故につながる危
険も回避され、安全性が大きく向上する。
ン面等にも優れている。すなわち、このトレーラータイ
プのタンクローリでは、そのステー部が、タンクと共に
製造でき、製造コストが大きく軽減されると共に、ステ
ー部のタンクへの取付作業上の問題もなく、デザイン面
にも優れている。
易に実施可能である。すなわち、トレーラー側のタン
ク,ステー部,フレーム,キングピン,トラクタ側のカ
プラ等については、加わる荷重を考慮しこれに的確に耐
えるべく、製造時に相互間で微妙で精緻な位置合わせが
要求されるが、このトレーラータイプのタンクローリで
は、これらは簡単容易に実施可能である。このように、
この種従来例に存した問題点が一掃される等、本発明の
発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
(1)図は、分解した状態の側面概略図、(2)図は、
分解した状態の背面概略図である。
す、分解した状態の側面概略図である。
示す、分解した状態の側面概略図である。
は側面図、(2)図は要部の側面図である。
部の平面図、(2)図は背面図である。
(1)図は側面概略図、(2)図は平面概略図、(3)
図はトラクタ側のカプラ等と共に示した側面概略図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 タンクを備えたトレーラーがトラクタに
て牽引される、トレーラータイプのタンクローリであっ
て、上記トレーラーは、フレーム上に該タンクとそのス
テー部が、予め全体的かつ一体的に設けられた構造より
なると共に、該フレームの前端部下にキングピンが後端
部下に後輪が、後でそれぞれ取付けられた構造よりな
り、 上記トレーラー側のキングピンが、上記トラクタの後部
フレーム上に付設されたカプラに回動自在に嵌挿保持さ
れ、もって、上記トレーラーがトラクタに左右に揺動可
能に連結されており、 かつ上記トレーラー側において、該タンクは、前後が閉
鎖された筒状をなし、内部に各種油その他液状の積荷が
積載されると共に、マンホールや底弁等の積荷用設備が
付設されており、該ステー部は、該タンクの閉鎖された
前側に一体的に連設され、該タンクと同一断面形状をな
すと共に前側が閉鎖された中空構造よりなり、上記積荷
は積載されず上記積荷用設備も付設されず、該キングピ
ンやカプラ上に位置していること、を特徴とするタンク
ローリ。 - 【請求項2】 タンクを備えたトレーラーがトラクタに
て牽引される、トレーラータイプのタンクローリであっ
て、上記トレーラーは、前端部のフレームや後端部のフ
レーム上にタンクやそのステー部が、予め一体的に設け
られた構造よりなると共に、該前端部のフレーム下にキ
ングピンが該後端部のフレーム下に後輪が、後でそれぞ
れ取付けられた構造よりなり、 上記トレーラー側のキングピンが、上記トラクタの後部
フレーム上に付設されたカプラに回動自在に嵌挿保持さ
れ、もって、上記トレーラーがトラクタに左右に揺動可
能に連結されており、 かつ上記トレーラー側において、該タンクは、前後が閉
鎖された筒状をなし、内部に各種油その他液状の積荷が
積載されると共に、マンホールや底弁等の積荷用設備が
付設されており、該ステー部は、該タンクの閉鎖された
前側に一体的に連設され、該タンクと同一断面形状をな
すと共に前側が閉鎖された中空構造よりなり、上記積荷
は積載されず上記積荷用設備も付設されず、該キングピ
ンやカプラ上に位置していること、を特徴とするタンク
ローリ。 - 【請求項3】 タンクを備えたトレーラーがトラクタに
て牽引される、トレーラータイプのタンクローリであっ
て、上記トレーラーは、フレームの前端部下にキングピ
ンが後端部下に後輪が、予めそれぞれ一体的に設けられ
た構造よりなると共に、該フレーム上に該タンクとその
ステー部が、後で全体的に取付けられた構造よりなり、 上記トレーラー側のキングピンが、上記トラクタの後部
フレーム上に付設されたカプラに回動自在に嵌挿保持さ
れ、もって、上記トレーラーがトラクタに左右に揺動可
能に連結されており、 かつ上記トレーラー側において、該タンクは、前後が閉
鎖された筒状をなし、内部に各種油その他液状の積荷が
積載されると共に、マンホールや底弁等の積荷用設備が
付設されており、該ステー部は、該タンクの閉鎖された
前側に一体的に連設され、該タンクと同一断面形状をな
すと共に前側が閉鎖された中空構造よりなり、上記積荷
は積載されず上記積荷用設備も付設されず、該キングピ
ンやカプラ上に位置していること、を特徴とするタンク
ローリ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10187994A JP3302503B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | タンクローリ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10187994A JP3302503B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | タンクローリ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07277065A JPH07277065A (ja) | 1995-10-24 |
JP3302503B2 true JP3302503B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=14312239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10187994A Expired - Lifetime JP3302503B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | タンクローリ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3302503B2 (ja) |
-
1994
- 1994-04-15 JP JP10187994A patent/JP3302503B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07277065A (ja) | 1995-10-24 |
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