JP3302300B2 - 信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents

信号処理装置および信号処理方法

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JP3302300B2
JP3302300B2 JP19403697A JP19403697A JP3302300B2 JP 3302300 B2 JP3302300 B2 JP 3302300B2 JP 19403697 A JP19403697 A JP 19403697A JP 19403697 A JP19403697 A JP 19403697A JP 3302300 B2 JP3302300 B2 JP 3302300B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声認識装置やテ
レビ会議装置などの音声入力のため、複数のマイクロホ
ンを用いて雑音を抑圧し、目的の音声を取り出すマイク
ロホンアレイ信号処理のための信号処理装置および信号
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】取得しようとする目的の音声(目的信
号)を、雑音に阻害されないように抽出するために、複
数のマイクロホンを用いて雑音を抑圧するマイクロホン
処理技術は、音声認識装置やテレビ会議装置などの音声
入力を目的として従来から研究が重ねられている。中で
も、少ないマイクロホン数で雑音に対する大きな抑圧効
果が得られる適応ビームフォーマを利用したマイクロホ
ンアレイに関しては、“文献1(電子情報通信学会編:
音響システムとデジタル処理)”あるいは“文献2(H
eykin著:Adaptive Filter Th
eory (Plentice Hall))”に述べ
られているように、一般化サイドローブキャンセラ(G
SC)、フロスト型ビームフォーマ、参照信号法など、
種々の方法が知られている。
【0003】適応ビームフォーマ処理は、一般には、妨
害雑音の到来方向に死角を形成したフィルタにより、雑
音を抑圧する処理であるが、“実際の目的信号の到来方
向”が、“仮定した到来方向”と異なる場合、目的信号
が雑音とみなされて除去されてしまい、性能が劣化する
という問題がある。
【0004】そこで、これを防ぐため、例えば“文献3
(宝珠山他: “ブロッキング行列にリーク適応フィル
タを用いたロバスト一般化サイドローブキャンセラ”、
電子情報通信学会論文誌A VoLJ79−A No.
9 pp1516〜1524(1996.9)参照)”
に開示されているように、“仮定した到来方向”と“実
際の到来方向”とのずれを許容するような技術が開発さ
れているが、この場合、目的信号の除去は軽減されて
も、“実際の到来方向”と、“仮定した到来方向”との
ずれにより、目的信号が歪むおそれがある。
【0005】これに対し、例えば、特開平9−9794
号公報において、目的信号を追尾することにより、ずれ
を小さくする方法が開示されており、これを利用すれば
目的信号の歪みを小さくすることができる。なお、以
後、簡単のため、ビームフォーマ処理の際に仮定する目
的信号の方向を、“入力方向”と呼ぶことにする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】抽出しようとする音声
などの信号である目的信号を、雑音から阻害されないよ
うにして得るために、妨害雑音の到来方向に死角を形成
したフィルタを用い、雑音を抑圧する処理があるが、こ
の処理法の場合、目的信号の到来方向が、仮定した到来
方向と違っていたとすると、前記目的信号が雑音とみな
されて除去されてしまうことになる。
【0007】そこで、これを防ぐために、目的信号につ
いて“仮定した到来方向”と“実際の到来方向”との間
にずれがあった場合に、そのずれをある程度、許容する
ような技術が開発されているが、この場合、目的信号の
除去は軽減されても、“実際の到来方向”と、“仮定し
た到来方向”とのずれにより、目的信号が歪むおそれが
ある。
【0008】これに対し、例えば、特開平9−9794
号公報に開示されたように、目的信号を追尾することに
より、上記の“仮定した到来方向”と“実際の到来方
向”との間のずれを小さくする方法があり、これを利用
すれば目的信号の歪みを小さくすることができる。
【0009】しかしながら、この追尾手法は、音源方向
検出のための空間探索に要する計算量が大きく、この演
算量が入力チャネル数に比例する。そのため、チャネル
数が大きい場合に不利となるという問題があった。
【0010】そこで、この発明の目的とするところは、
計算量の多い空間探索処理などを使わずに、簡単な構成
で信号到来方向を追尾することが可能であり、従って、
少ない計算量で、しかも、目的信号キャンセルの現象を
回避しつつ目的信号を高精度に抽出することが可能とな
る信号処理装置及び信号処理方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のようにする。
【0012】すなわち、第1には、複数のビームフォー
マを具備し、ビームフォーマ毎にわずかにずれた方向を
入力方向とするように各ビームフォーマの入力方向を設
定し、各ビームフォーマの出力パワーを比較して真の到
来方向がどのビームフォーマの入力方向に近いかを検出
し、真の到来方向に近い入力方向の方に各ビームフォー
マの入力方向を同時に少しづつずらしていくことによ
り、真の到来方向を追尾するようにしている。
【0013】これは、各ビームフォーマの出力を比べた
場合、入力方向が真の到来方向から遠いビームフォーマ
ほど、目的信号がキャンセルされて出力が低下すること
を利用している。
【0014】この構成により、計算量の多い空間探索処
理や、周波数領域の処理が不要となり、非常に単純な構
成で目的音源を追尾して目的信号キャンセルによる劣化
のないロバストな処理が可能となる。
【0015】さらに本発明は、前述の複数のビームフォ
ーマに加えて、別の1個のビームフォーマをさらに具備
し、その入力方向を先の複数のビームフォーマの入力方
向の中間に向けるようにする。
【0016】このようにすると、前述の複数のビームフ
ォーマに加えて、別の1個のビームフォーマを具備して
おり、この別の1個のビームフォーマの入力方向を先の
複数のビームフォーマの入力方向の中間に向けることに
よって、より正確に目的信号の到来方向に該1個のビー
ムフォーマの入力方向を設定することができ、このビー
ムフォーマの出力を目的信号として用いれば、これ以外
の複数のビームフォーマのいずれかの出力を目的信号と
した場合よりも高精度に目的信号の抽出が行える。この
場合、複数のビームフォーマの出力は追尾のみに関与
し、出力信号の品質に直接影響しないので、これらのビ
ームフォーマのフィルタ長を小さくして全体処理量を小
さくすることが可能であるという利点もある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0018】(第1の実施の形態)第1の実施の形態
は、互いに入力方向を異ならせた複数のビームフォーマ
の出力に基づいて信号の到来方向を追尾する場合の実施
例である。わかり易くするため、2つのビームフォーマ
を使って水平面内のいずれかの方向から信号が到来する
と仮定して2次元空間上での追尾処理について説明す
る。尚、3つのビームフォーマを使って3次元空間にお
ける到来方向を追尾する場合については第2の実施の形
態で説明するが、4つ以上の場合も同様に拡張すれば容
易に実施可能である。
【0019】互いに入力方向を異ならせた複数のビーム
フォーマの出力に基づいて信号の到来方向を追尾する場
合の装置構成例を図1に示す。図1において、Sch1,
Sch2,Sch3,〜SchMは第1チャネル(ch1)から
第Mチャネル(chM)までの各チャネルでの入力信号
である。これらの各チャネルの信号は、音響信号を電気
信号に変換する音響−電気信号変換素子(以後、センサ
と呼ぶ)M個分を、例えば、直線状に並べるなどして所
要の配置状態にした図示しないマイクロホンアレイ(以
後、アレイセンサと呼ぶ)の当該センサ(各音響−電気
信号変換素子)より得るもので、各センサがそれぞれ特
定チャネル用変換素子となっている。各センサは指向性
であった方が高い精度が得られるので望ましいが、無指
向性であっても、もちろん差し支えない。
【0020】図1において、1は複数チャネル(この例
ではMチャネル分(M=1,2,3,…))の入力信号
Sch1,Sch2,Sch3,〜SchMに対して、予め設定し
た所定方向を入力方向として、この入力方向外成分を抑
圧することにより、雑音を抑圧するフィルタ演算を行う
と共に、自己宛の更新情報を受けるとその更新情報対応
に入力方向を更新設定する入力方向可変型の第1のビー
ムフォーマであり、2はこの第1のビームフォーマ1と
異なった所定方向を予め設定した入力方向として入力信
号Sch1,Sch2,Sch3,〜 SchMに対して、当該入
力方向外成分を抑圧することにより、雑音を抑圧するフ
ィルタ演算を行うと共に、自己宛の更新情報を受けると
その更新情報対応に入力方向を更新設定する入力方向可
変型の第2のビームフォーマであり、また、3は前記第
1と第2のビームフォーマ1,2の出力信号のパワーに
基づき、実際の到来信号が第1のビームフォーマ1と第
2のビームフォーマ2の対象とする設定入力方向のう
ち、どちらの設定入力方向に近いかを判定してその度合
い対応に入力方向修正量を求め、その分、各ビームフォ
ーマ1,2の入力方向をそれぞれ修正した新たな入力方
向を求め、これを更新情報として対応のビームフォーマ
1,2に与える入力方向更新部である。
【0021】本装置においては、入力信号Sch1〜SchM
を第1及び第2のビームフォーマ1,2にそれぞれ与え
て処理するが、第1のビームフォーマ1の出力信号を本
装置の最終出力信号として利用する。
【0022】ビームフォーマの方式としては、従来技術
で述べたように、種々の方法が適用可能であって、本発
明はビームフォーマ処理の方式には依存せず、単純な遅
延和など、固定したビームフォーマでも良いが、ここで
は例えば、上述の“文献2”に開示されている一般的な
ビームフォーマ処理の一つであるGliffith−J
imサイドローブキャンセラ(GSC)を例にとる。
【0023】ビームフォーマ処理としてGSCを用いた
場合、第1のビームフォーマ1と第2のビームフォーマ
2はいずれも図2に示すような構成とする。図2におい
て、11は各チャネルの信号(Sch1,Sch2,Sch3,
〜SchM)に遅延を与える遅延器、12はGSCであ
り、ビームフォーマの入力方向の設定は、各チャネルの
信号(Sch1,Sch2,Sch3,〜SchM)に遅延を与え
ることにより行う。
【0024】第mチャネル目の信号Schmに与える遅延
時間τm は、ビームフォーマにおいて設定する入力方向
から計算できる。すなわち、図3に示すように、例え
ば、直線状配列のアレイセンサを信号入力に用い、配列
に垂直な方向(ブロードサイド)を0°とし、ビームフ
ォーマの入力方向をθとした場合、第1チャネル目を基
準として、 τm =−rm sin (θ)/c …(1) により与える。ここで、rm は第1チャネル目のセンサ
と第mチャネル目のセンサ間の距離、cは信号の伝播速
度である。尚、第1チャネル目の遅延時間τ1はゼロと
おいている。これにより、角度θ方向から到来した場合
の時間遅延を補正して、信号が0°方向から到来したと
きと等価となるようにする。
【0025】信号に遅延を与える方法に関しては、例え
ば、上述した“文献1(音響システムとデジタル処理、
pp.215)”に述べられているように、sinc関
数を時間軸上でシフトしてから窓掛けして有限長にする
ことにより、時間差τm の遅延を実現するデジタルフィ
ルタを生成し、これを第mチャネル目の信号に畳み込め
ば良い。なお、ビームフォーマ処理方式によっては、必
ずしも遅延器がなくても任意の方向に入力方向の設定が
可能であるが、遅延を用いるようにする方が、計算量の
面で有利である。
【0026】Griffith−Jim型GSC12
は、図4に示す如き構成であって、Sch1,Sch2,Sch
3,〜SchMは第1チャネルから第Mチャネルまでの各
チャネルでの入力信号である。GSC12は、図4に示
す如く、Sch1,Sch2,Sch3,〜SchMの入力信号の
うち、隣り合ったチャネル間の信号の差分をそれぞれと
ることにより、M−1チャネル分の差分信号を得るブロ
ッキングフィルタ121と、Mチャネル分の入力信号S
ch1,Sch2,Sch3,〜SchMの和をとる加算器122
と、ブロッキングフィルタ121より得られるM−1チ
ャネル分の差分信号を参照信号とし、加算器122の出
力を希望応答とするM−1チャネル入力の適応フィルタ
123とから構成される。尚、GSCの処理について
は、例えば、上述の“文献2”に詳述されているので、
それを参照することとし、ここでは述べない。
【0027】本システムにおいては、ビームフォーマ
1,2における上述の遅延器11を用いて入力信号Sch
1,Sch2,Sch3,〜SchMを所望量、遅延させるよう
にしたことにより、ビームフォーマ1,2の入力方向を
それぞれ任意方向に設定できるようにしてある。従っ
て、第1のビームフォーマ1の入力方向と第2のビーム
フォーマ2の入力方向はそれぞれが異なる所望の方向に
なるように、各ビームフォーマ1,2の遅延器11を初
期設定する。
【0028】第1のビームフォーマ1と第2のビームフ
ォーマ2の入力方向は、ずれがあれば目的は達成するの
で、そのずれの程度は任意でよいが、制御のし易さから
云えば、例えば、図5に示すように、第1のビームフォ
ーマ1の入力方向θ1 の初期値θ0 1 を5°、第2のビ
ームフォーマ2の入力方向θ2 の初期値θ0 2 を−5°
と云った具合に僅かに異なる程度に設定すると良い。
【0029】この2つのビームフォーマ1,2の出力を
用い、入力方向更新部3において、どちらビームフォー
マの入力方向が実際の目的信号の到来方向に近いかを検
出する。この処理は、2つのビームフォーマ1,2の出
力のパワーを比較することにより行うことができ、「パ
ワーの大きい方のビームフォーマに設定されている入力
方向が、実際の到来信号の方向に近い方である」とする
ことができる。なぜなら、ビームフォーマの設定された
入力方向が実際の到来方向と一致した場合には、その信
号がそのまま出力されるので大きなパワーとなるが、入
力方向が実際の到来方向から遠くなるほど、到来信号が
雑音とみなされて除去され易くなり、パワーが急激に小
さくなるからである。
【0030】実際は、入力方向更新部3においては、新
たな入力データに対するビームフォーマ処理における入
力方向を計算するため、まず、次式により入力方向の変
化量dを計算する。
【0031】d=(p1/p2−1.0)*μ (但し、p1>p2のとき) …(2) d=−(p2/p1−1.0)*μ (但し、p2>p1のとき) …(3) ここで、p1は第1のビームフォーマ1の出力パワー、
p2は第2のビームフォーマ2の出力パワー、μはステ
ップサイズであり、例えば、μ=0.1とする。変化量
dが正のときは実際の到来方向は第1のビームフォーマ
1の入力方向に近く、dが負のときは第2のビームフォ
ーマ2の入力方向に近いことを意味する。
【0032】但し、変化量dの計算方法はこれに限るも
のではなく、例えば、一定値αを定めて d=α (p1>p2のとき) d=−α (p2>p1のとき) としても良い。αの値は例えば、0.1度とする。
【0033】これを用い、iを更新回数としてi+1回
目の更新による新たな入力方向θi+ 1 1 、θi+1 2 を、 θi+1 1 =θi 1 +d …(4) θi+1 2 =θi 2 +d …(5) とするように更新する。
【0034】以上のようにして更新した入力方向を各ビ
ームフォーマ1,2の遅延器11に与えて入力方向を設
定し直せば、実際の到来方向に入力方向が近づくので、
この処理を一定時間おき、例えば10msおきに繰り返
し行うことにより、真の信号到来方向に入力方向を徐々
に近づけることができ、また、到来方向が動いた場合で
も追尾することが可能となる。
【0035】本実施例のビームフォーマの処理の流れを
図6を参照しながら説明する。なお、入力方向更新の処
理は一定周期で行うようにしており、この周期に相当す
るデータ長を1ブロックとしてブロック処理する。ブロ
ック長としては、例えば、サンプリング周波数を11k
Hzとして1チャネル当たり100サンプルとする。
【0036】入力方向更新部3における入力方向更新処
理を主体に、その手順を説明すると次の如きである。
【0037】[1] まず、初期設定で入力方向更新のス
テップサイズμ、チャネル数M、第1のビームフォーマ
1の入力方向の初期値θ0 1 、第2のビームフォーマ2
の入力方向の初期値θ0 2 を設定し、ビームフォーマの
フィルタの値を例えばすべて“0”、入力方向更新の回
数iを“0”とおく(ステップS1)。
【0038】[2] 次に、ビームフォーマ1と2におい
て、入力データを読み込み、i回目の更新後の入力方向
θi 1 、θi 2 に基づいて1ブロック長の入力信号につ
いて遅延処理を行う(ステップS2)。
【0039】[3] 次に、第1のビームフォーマ1と第
2のビームフォーマ2において、遅延処理後の信号に対
し適応フィルタ演算を含むビームフォーマ処理を行う
(ステップS3)。
【0040】[4] 次に、入力方向更新部3において、
第1のビームフォーマ1,第2のビームフォーマ2の出
力信号の2乗和をとって各々のビームフォーマ1,2の
出力パワーp1,p2を計算する。そして、上述の式
(2)、式(3)、式(4)、式(5)に基づいて第1
のビームフォーマ1及び第2のビームフォーマ2の入力
方向を更新し、入力方向更新の回数iをインクリメント
し、ステップS2に戻る(ステップS4)。
【0041】入力方向更新部3では、以上の処理を入力
データが終わるまで繰り返すことにより、入力方向を更
新していく。
【0042】そして、更新した入力方向を各ビームフォ
ーマ1,2の遅延器11に与えて入力方向を設定し直せ
ば、実際の到来方向に入力方向が近づくので、この処理
を一定時間おき、例えば10msおきに繰り返し行うこ
とにより、真の信号到来方向に各ビームフォーマ1,2
の入力方向を徐々に近づけることができ、また、到来方
向が動いた場合でも追尾することが可能となる。
【0043】以上、述べたように、第1の実施の形態に
よれば、音響信号を電気信号に変換する音響−電気信号
変換素子(センサ)複数個分を、所要の配置状態にした
マイクロホンアレイ(アレイセンサ)からの当該センサ
(各音響−電気信号変換素子)からそれぞれ得た入力信
号について、ビームフォーマにより適応フィルタ処理を
行うことにより、雑音を抑圧し、目的の方向から到来す
る信号を抽出して出力信号として出力する信号処理装置
において、前記ビームフォーマを前記出力信号の抽出用
と対比参照用にそれぞれ1組ずつ設けると共に、各ビー
ムフォーマは、目的とする入力方向を可変可能にし、か
つ、初期時には前記目的とする入力方向をそれぞれ僅か
に異なった方向に設定した構成とし、また、両ビームフ
ォーマの出力のパワーを調べ、このパワーの大きい方に
従って、方向修正のための修正量を求め、その修正量
分、各ビームフォーマの入力方向の設定値を修正した新
たな入力方向に更新する操作を逐次行う入力方向更新部
とを備え、もともと入力方向に僅かに差を与えた2つの
ビームフォーマの出力を調べてパワーの大きい方に従
い、方向修正のための修正量を求め、この修正量分の修
正を各ビームフォーマの入力方向に加えた新たな入力方
向を求め、これを更新情報として各ビームフォーマの入
力方向更新して入力方向の修正を逐次実施するようにし
たことにより、計算量の多い空間探索処理などを使わず
に、簡単な構成で信号到来方向を追尾することが可能と
なり、少ない計算量で目的信号キャンセルの現象を回避
して目的信号を高精度に抽出することが可能となった。
【0044】(第2の実施の形態)上述した第1の実施
の形態の例は、入力方向の異なる2つのビームフォーマ
を用いて水平面内のある方向から信号が到来する場合を
仮定した処理であったが、本実施例では、入力方向の互
いに異なる3つのビームフォーマを用いて3次元空間の
どの方向から信号が到来する場合でも信号到来方向に追
尾できるようにして信号抽出を行う場合の例を説明す
る。
【0045】本実施例の構成を図7に示す。図7におい
て、31は複数チャネルの入力信号に対して、雑音を抑
圧するフィルタ演算を行う第1のビームフォーマ、32
はこの第1のビームフォーマ31と異なった方向を入力
方向としてフィルタ演算を行う第2のビームフォーマ、
33は前記第1のビームフォーマ31および前記第2の
ビームパフォーマ32と異なった方向を入力方向として
フィルタ演算を行う第3のビームフォーマ、34はこれ
ら第1乃至第3のビームフォーマ31,32,33の出
力信号のパワーに基づき、実際の到来信号がこれらビー
ムフォーマ31,32,33のいずれの入力方向に近い
かを判定して入力方向を更新する入力方向更新部であ
る。
【0046】本装置においては、入力信号Sch1〜SchM
を第1乃至第3のビームフォーマ31,32,33にそ
れぞれ与えて処理するが、第1のビームフォーマ31の
出力信号を本装置の最終出力信号として利用する。
【0047】本実施の形態において、第1及び第2のビ
ームフォーマ31,32は、第1の実施の形態において
説明した第1および第2のビームフォーマ1,2と基本
的に同じであり、また、その他も多くは同じである。本
実施の形態において、第1の実施の形態で説明した例と
異なるのは、遅延量の計算方法と第3のビームフォーマ
33の入力方向の与え方、および、入力方向更新の計算
方法であるので、これについて説明する。
【0048】まず、第3のビームフォーマ33の入力方
向に関しては、図8に示すように、3次元空間における
方向θを2つの角度を成分とするベクトルθ=(φ、
ψ)で表すことにし、図9のように、3つのビームフォ
ーマの入力方向ベクトルを各々θ1 、θ2 、θ3 とし、
これらが一直線上に並ばないように、その初期値
θo 1、θo 2 、θo 3 を例えば、 θo 1 =(−5°、90°) …(6) θo 2 =(5°、90°) …(7) θo 3 =(0°、85°) …(8) とする。
【0049】図8から、直角座標(x,y,z)と角度
とφ、ψの関係は x=sin(ψ)cos(φ) …(9) y=sin(ψ)cos(φ) …(10) z=cos(ψ) …(11) である。
【0050】図10から、ベクトルθ方向をビームフォ
ーマの入力方向として設定するため信号に与えるべき遅
延量は、1チャネル目のセンサ位置を原点におき、原点
(0,0,0)とmチャネル目のセンサ位置(am ,b
m ,cm )を含む平面との間の距離をrm とすると、 τm =−rm /v …(12) であり、よく知られた平面と点の間の距離を求める式
を、原点とmチャネルのセンサ位置(am ,bm
m )を含む平面との間の距離rm に適用すると、 rm =|xam +ybm +zcm |/(x2 +y2 +z2 1/2 …(13) となるので、τm は、式(12)に式(13),式
(9),式(10),式(11)を代入すれば求まる。
ここで、vは信号の伝播速度である。
【0051】次に、入力方向更新部34におけるビーム
フォーマの入力方向の更新は、3つのビームフォーマの
出力から各々のパワーp1,p2,p3を計算し、これ
らを用いて、例えば、次式により変化量ベクトルdを求
める。
【0052】 d=(p1/(p2+p3)/2)・1.0)*μ*θi 1 (p1が最大のとき) …(14) d=(p2/(p1+p3)/2)・1.0)*μ*θi 2 (p2が最大のとき) …(15) d=(p3/(p1+p2)/2)・1.0)*μ*θi 3 (p3が最大のとき) …(16) 但し、dの計算方法は、これに限定されるものではな
く、例えば、一定値αを用いて d=α・θi 1 (p1が最大の時)、 d=α・θi 2 、 (p2が最大の時)、 d=α・θi 3 (p3が最大の時)、 とすることもできる。
【0053】ここで、θi 1 、θi 2 、θi 3 は3つの
ビームフォーマのi回目の更新後の入力方向ベクトルで
ある。これを用い、次式によりi+1回目の更新を行
う。
【0054】 θi+1 1 =θi 1 +d …(17) θi+1 2 =θi 2 +d …(18) θi+1 3 =θi 3 +d …(19) 以上のようにして求めた新しい入力方向にビームフォー
マを設定し、これを繰り返すことにより、3次元空間上
の信号追尾が可能となる。
【0055】次に、実施例全体の処理の流れを図11を
参照しながら説明する。第1の実施の形態に示した例と
同様、入力方向更新部34における入力方向更新の処理
は一定周期で行うようにしており、この周期に相当する
データ長を1ブロックとしてブロック処理する。ブロッ
ク長としては、例えば、サンプリング周波数を11kH
zとして、1チャネルあたり50サンプルとする。
【0056】[i] まず、初期設定でステップサイズ
μ、チャネル数M、ビームフォーマ31,32,33の
入力方向の初期値θ0 1 、θ0 2 、θ0 3 を設定し、ビ
ームフォーマのフィルタの値を例えばすべて“0”、入
力方向更新の回数iを“0”とおく(ステップS1
1)。
【0057】[ii] 次に、ビームフォーマ31,32,
33において、入力データを読み込み、i回目の更新後
の入力方向θi 1 、θi 2 、θi 3 に基づいて1ブロッ
ク長の入力信号に対して式(9)から式(13)に基づ
いて遅延処理を行い、入力方向を設定する(ステップS
12)。
【0058】[iii] 次に、ビームフォーマ31,3
2,33において、遅延処理後の入力信号に対しフィル
タ演算を含むビームフォーマ処理を行う(ステップS
3)。
【0059】次に、入力方向更新部34において、ビー
ムフォーマ31,32,33の出力信号のパワーを計算
し、式(14)から式(19)に基づいてビームフォー
マ31,32,33の入力方向を更新し、入力方向更新
の回数iをインクリメントし、ステップS12に戻る
(ステップS14)。
【0060】入力方向更新部34では、以上のステップ
S12以降の処理を入力データが終わるまで繰り返す。
【0061】以上、述べたように、第2の実施の形態に
よれば、音響信号を電気信号に変換する音響−電気信号
変換素子(センサ)複数個分を、所要の配置状態にした
マイクロホンアレイ(アレイセンサ)からの当該センサ
(各音響−電気信号変換素子)からそれぞれ得た入力信
号について、ビームフォーマにより適応フィルタ処理を
行うことにより、雑音を抑圧し、目的の方向から到来す
る信号を抽出して出力信号として出力する信号処理装置
において、前記ビームフォーマを前記出力信号の抽出用
に一つと、対比参照用に二つの計3組を設けると共に、
各ビームフォーマは、目的とする入力方向を可変可能に
し、かつ、初期時には前記目的とする入力方向をそれぞ
れ異なった方向に設定した構成とし、また、各ビームフ
ォーマの出力のパワーを調べ、このパワーの大きい方に
従って、方向修正のための修正量を求め、その修正量
分、各ビームフォーマの入力方向の設定値を修正した新
たな入力方向に更新する操作を逐次行う入力方向更新部
とを備え、もともと入力方向に差を与えた3つのビーム
フォーマの出力を調べてパワーの大きい方に従い、方向
修正のための修正量を求め、この修正量分、各ビームフ
ォーマの入力方向を修正した更新情報を求める操作を逐
次実施するようにしたことにより、計算量の多い空間探
索処理などを使わずに、簡単な構成で3次元空間の任意
方向からの到来信号を追尾することが可能となり、少な
い計算量で目的信号キャンセルの現象を回避して目的信
号を高精度に抽出することが可能となった。
【0062】(第3の実施の形態)次に、入力方向を更
新するために用いる複数のビームフォーマの他に、これ
らのビームフォーマの入力方向の中間の方向を入力方向
とするもう一つのビームフォーマ処理を行うことによ
り、さらに高精度に到来信号を抽出する場合について説
明する。なお、本実施例は第1の実施の形態での例を拡
張する形で説明するが、第2の実施の形態での例に関し
ても同様にすれば容易に拡張可能である。
【0063】本実施例の構成を図12に示す。図12に
おいて、1は複数チャネル(この例ではMチャネル分
(M=1,2,3,…))の入力信号Sch1,Sch2,S
ch3,〜SchMに対して、予め設定した所定方向を入力
方向として雑音を抑圧するフィルタ演算を行うと共に、
自己宛の更新情報を受けるとその更新情報対応に入力方
向を更新設定する入力方向可変型の第1のビームフォー
マ、2はこの第1のビームフォーマ1と異なった方向を
予め入力方向として設定されて、入力信号Sch1,Sch
2,Sch3,〜SchMに対し、雑音を抑圧するフィルタ演
算を行うと共に、自己宛の更新情報を受けるとその更新
情報対応に入力方向を更新設定する入力方向可変型の第
2のビームフォーマ、41は第1及び第2のビームフォ
ーマ1,2の中間の方向を入力方向として予め設定さ
れ、入力信号Sch1,Sch2,Sch3,〜SchMに対して
入力方向外成分を抑圧することにより、雑音を抑圧する
フィルタ演算を行い、目的信号として出力すると共に、
自己宛の更新情報を受けるとその更新情報対応に入力方
向を更新設定する入力方向可変型の中間位置用ビームフ
ォーマ、42は第1及び第2のビームフォーマ1,2の
出力信号のパワーに基づき、実際の到来信号がこれらビ
ームフォーマ1,2の対象とする設定入力方向のうち、
いずれの入力方向に近いかを判定して、その度合い対応
に入力方向修正量を求めてその分、各ビームフォーマ
1,2の入力方向をそれぞれ修正した“新たな入力方
向”を更新情報として対応する各ビームフォーマ1,2
に出力すると共に、両ビームフォーマ1,2,の更新情
報であるそれぞれの前記“新たな入力方向”の中間の位
置となる入力方向を求めて、中間位置用ビームフォーマ
41に更新情報として出力する入力方向更新部である。
【0064】本装置においては、入力信号Sch1〜SchM
を第1乃至第3のビームフォーマ1,2,41にそれぞ
れ与えて処理するが、第3のビームフォーマである中間
位置用ビームフォーマ41の出力信号を本装置の最終出
力信号として利用する。
【0065】本実施例の場合、第1のビームフォーマ1
と第2のビームフォーマ2の処理および入力方向更新部
42の処理は、第1の実施の形態で説明した例と全く同
じであり、さらに、入力方向更新部42により求められ
た新たな入力方向に対して、中間位置用ビームフォーマ
41の入力方向θ3 を、第1のビームフォーマ1の入力
方向と第2のビームフォーマ2の入力方向との中間の値
に設定する。
【0066】すなわち、 θ3 =(θ1 +θ2 )/2 …(20) とする。
【0067】第1のビームフォーマ1の入力方向と第2
のビームフォーマ2の入力方向は、常に一定の方向差が
あるようになっているため、図13のように、追尾が良
好に行われて、真の信号到来方向が、第1のビームフォ
ーマ1の入力方向と第2のビームフォーマ2の入力方向
との中間に来た場合、両ビームフォーマの入力方向は真
の到来方向とは僅かにずれた状態で停滞し、図14に示
すような軌跡を描くことになる。
【0068】これは、1,2のうちの、どちらのビーム
フォーマも真の方向とは完全には一致しないことを意味
する。入力方向の差は小さいため、これによる出力信号
の劣化は小さいが、真の到来方向にビームフォーマの入
力方向をさらによく一致させて高精度に信号を抽出でき
るようにするため、本実施例では、中間位置用ビームフ
ォーマ41を設けてここで1,2のビームフォーマの中
間位置方向を入力方向とするビームフォーマ処理を行う
ようにしている。
【0069】なお、第1のビームフォーマ1と第2のビ
ームフォーマ2の中間の入力方向を持つビームフォーマ
41の出力を入力方向更新に用いることも可能である。
【0070】本実施例の全体処理の流れを、図15を参
照しながら説明する。なお、入力方向更新の処理は一定
周期で行うようにしており、この周期に相当するデータ
長を1ブロックとしてブロック処理する。ブロック長と
しては、例えば、サンプリング周波数を11kHzとし
て1チャネルあたり50サンプルとする。
【0071】[I] まず、初期設定で入力方向更新のス
テップサイズμ、チャネル数M、ビームフォーマ1、2
の入力方向の初期値θ0 1 、θ0 2 を設定し、ビームフ
ォーマのフィルタの値を例えばすべて“0”、入力方向
更新の回数iを“0”とおく(ステップS21)。
【0072】[II] 次に、ビームフォーマ1,2におい
て、入力データを読み込み、i回目の更新後の入力方向
θi 1 、θi 2 に基づいて1ブロック長の入力信号につ
いて遅延処理を行う(ステップS22)。
【0073】[III] 次に、中間位置用ビームフォーマ
41において、入力データを読み込み、i回目の更新後
の入力方向θi 1 、θi 2 を用い、式(20)によりθ
i 3 を計算し、1ブロック長の入力信号について遅延処
理を行う(ステップS23)。
【0074】[IV] 次に、第1及び第2のビームフォー
マ1,2および中間位置用ビームフォーマ41におい
て、遅延処理後の入力信号に対し、フィルタ演算を含む
ビームフォーマ処理を行う(ステップS24)。
【0075】[V] 次に、入力方向更新部42におい
て、第1及び第2のビームフォーマ1,2の出力信号の
パワーを計算し、式(2)〜式(5)に基づいて第1及
び第2のビームフォーマ1,2の入力方向を更新し、入
力方向更新の回数iをインクリメントし、ステップS2
2に戻る(ステップS25)。
【0076】入力方向更新部42では、以上の処理のう
ち、S22以降の処理を入力データが終わるまで繰り返
す。
【0077】本実施例で述べたように、2つのビームフ
ォーマの入力方向の中間の方向を入力方向する第3のビ
ームフォーマ(中間位置用ビームフォーマ)を用いるよ
うにしたことにより、信号の真の到来方向に正確にビー
ムフォーマの入力方向を一致させて高精度に信号を抽出
することが可能となった。
【0078】すなわち、以上、述べたように、第3の実
施の形態によれば、音響信号を電気信号に変換する音響
−電気信号変換素子(センサ)複数個分を、所要の配置
状態にしたマイクロホンアレイ(アレイセンサ)からの
当該センサ(各音響−電気信号変換素子)からそれぞれ
得た入力信号について、ビームフォーマにより適応フィ
ルタ処理を行うことにより、雑音を抑圧し、目的の方向
から到来する信号を抽出して出力信号として出力する信
号処理装置において、前記ビームフォーマを前記出力信
号の抽出用一つと、対比参照用二つの計3組設けると共
に、各ビームフォーマは、目的とする入力方向を可変可
能にし、かつ、初期時には前記目的とする入力方向をそ
れぞれ異なった方向に設定した構成とし、また、対比参
照用の両ビームフォーマの出力パワーを調べ、このパワ
ーの大きい方に従って、方向修正のための修正量を求
め、その修正量分、対比参照用の各ビームフォーマの入
力方向の設定値を修正した新たな入力方向に更新する操
作と、対比参照用の各ビームフォーマの修正した新たな
入力方向の中間方向を求めて前記抽出用のビームフォー
マ用の新たな入力方向として更新する操作とを逐次行う
入力方向更新部とを備え、もともと入力方向に差を与え
た2つのビームフォーマの出力を調べてパワーの大きい
方に従い、方向修正のための修正量を求め、この修正量
分の修正を各ビームフォーマの入力方向に加えた新たな
入力方向を求め、これを更新情報として対比参照用の各
ビームフォーマに与えて入力方向を修正する操作を逐次
実施すると共に、これに合わせて抽出用のビームフォー
マの入力方向を、対比参照用の各ビームフォーマの新た
な入力方向の中間値に更新してビームフォーマ処理を行
わせ、当該抽出用ビームフォーマの出力信号を最終出力
として得るようにしたことにより、計算量の多い空間探
索処理などを使わずに、簡単な構成で信号到来方向を追
尾することが可能となり、少ない計算量で、しかも、目
的信号キャンセルの現象を回避しつつ目的信号を高精度
に抽出することが可能となった。
【0079】(第4の実施の形態)次に、複数のビーム
フォーマを用いて信号の到来方向を追尾する際、入力方
向の更新をビームフォーマの出力パワーに基づいて行う
のではなく、ビームフォーマのフィルタの応答特性に基
づいて行うようにした場合の実施例を第4の実施の形態
として説明する。
【0080】本実施例の構成を図16に示す。図16に
おいて、51は複数チャネル(この例ではMチャネル分
(M=1,2,3,…))の入力信号Sch1,Sch2,S
ch3,〜SchMに対して、予め設定した所定方向を入力
方向として雑音を抑圧するフィルタ演算を行うと共に、
自己宛の更新情報を受けるとその更新情報対応に入力方
向を更新設定する入力方向可変型の第1のビームフォー
マ、52はこの第1のビームフォーマ51と異なった方
向を予め入力方向として設定されて、入力信号Sch1,
Sch2,Sch3,〜SchMに対し、雑音を抑圧するフィル
タ演算を行うと共に、自己宛の更新情報を受けるとその
更新情報対応に入力方向を更新設定する入力方向可変型
の第2のビームフォーマ、53は第1のビームフォーマ
51のフィルタから第2のビームフォーマ52の入力方
向に対する応答特性を計算する第1の応答特性計算部、
54は第2のビームフォーマ52のフィルタから第1の
ビームフォーマ51の入力方向に対する応答特性を計算
する第2の応答特性計算部、55は第1及び第2の応答
特性計算部53,54の応答特性に基づき、実際の到来
信号が第1及び第2のビームフォーマ51,52のいず
れの入力方向に近いかを判定して更新情報を得る入力方
向更新部であって、第1及び第2の応答特性計算部5
3,54の応答特性に基づき、実際の到来信号が第1の
ビームフォーマ51と第2のビームフォーマ52の対象
とする設定入力方向のうち、どちらの設定入力方向に近
いかを判定してその度合い対応に入力方向修正量を求
め、その分、各ビームフォーマ51,52の入力方向を
それぞれ修正した新たな入力方向を求め、これを更新情
報として対応のビームフォーマ51,52に与えるもの
である。
【0081】本装置においては、入力信号Sch1〜SchM
を第1及び第2のビームフォーマ51,52にそれぞれ
与えて処理するが、第1のビームフォーマ51の出力信
号を本装置の最終出力信号として利用する。
【0082】この実施例の構成において、応答特性計算
部53,54は、ビームフォーマ51,52の内部にお
いて計算されているフィルタから、その空間的な応答特
性を計算する。
【0083】ある方向Φに対する応答特性とは、その方
向Φから信号が到来したと仮定したときに計算されるフ
ィルタの出力パワーの値であり、信号としては、例え
ば、白色雑音を仮定する。
【0084】ビームフォーマは、一般に、入力方向から
の到来信号を減衰させずに通過させるため、入力方向の
応答特性は大きな値となる。図17に示すように、ビー
ムフォーマ51の入力方向θ1 が実際の信号到来方向と
一致しており、ビームフォーマ52の入力方向θ2 が実
際の信号到来方向と一致しない場合、ビームフォーマ5
2のフィルタは信号を除去するように適応しているた
め、θ1 の方向に感度が低くなっている。
【0085】従って、第2のビームフォーマ52のθ1
の方向の応答特性と、第1のビームフォーマ51のθ2
の方向の応答特性とを比較し、第1のビームフォーマ5
1のθ2 の方向の応答特性の方が大きい場合は到来信号
方向がθ1 に近く、そうでなければθ2 に近いとするこ
とができる。
【0086】フィルタの応答特性を用いる場合は、ビー
ムフォーマの出力パワーを用いる場合に比べ、応答特性
計算に計算量がかかるものの、雑音の影響を小さくでき
るため精度よく到来方向に追尾できるという利点があ
る。
【0087】応答特性の計算は、例えば、方向θ1 また
はθ2 から白色雑音が到来したものと仮定して観測され
る入力信号を第1の実施の形態での例で述べた遅延量の
計算方法に基づいて生成し、生成した信号をフィルタに
入力して出力のパワーを計算しても良いし、これと等価
な計算を周波数領域で行うため、フィルタをフーリエ変
換し、周波数成分毎に、方向θ1 またはθ2 から単位振
幅の正弦波が到来したものと仮定して観測される複素遅
延ベクトルを生成してフィルタの周波数成分との内積を
とり、その2乗の値を全周波数について加算しても良
い。後者の方法については、特開平9−9794号公報
に詳述してあるので、ここでは述べない。
【0088】第1のビームフォーマ51のθ2 の方向の
応答特性をp1、第2のビームフォーマ52のθ1 の方
向の応答特性の値をp2とし、第1の実施の形態での式
(2)〜式(6)のp1、p2に各々置き換えて計算す
れば、第1の実施の形態と同様に、入力方向の更新が行
える。他の処理は実施例とまったく同じである。
【0089】以上述べたように、2つのビームフォーマ
の出力パワーではなく、ビームフォーマのフィルタの応
答特性に基づいて入力方向の設定を行うことにより、さ
らに精度よく信号の到来方向の追尾を行うことが可能と
なった。フィルタの応答特性を用いる方法は、第1の実
施の形態での例だけでなく、第2及び第3の実施の形態
においてもビームフォーマの出力パワーの代わりに応答
特性を用いるだけで応用可能であり、容易に実施でき
る。
【0090】以上、詳述したように、本発明は、複数の
ビームフォーマを具備し、ビームフォーマ毎にわずかに
ずれた方向を入力方向とするように各ビームフォーマの
入力方向を設定し、各ビームフォーマの出力パワーを比
較して真の到来方向がどのビームフォーマの入力方向に
近いかを検出し、真の到来方向に近い入力方向の方に各
ビームフォーマの入力方向を同時に少しづつずらしてい
くことにより、真の到来方向を追尾するようにしてたも
のである。そして、これは各ビームフォーマの出力を比
べた場合、入力方向が真の到来方向から遠いビームフォ
ーマほど、目的信号がキャンセルされて出力が低下する
ことを利用したものである。
【0091】この構成により、計算量の多い空間探索処
理や、周波数領域の処理が不要となり、非常に単純な構
成で目的音源を追尾して目的信号キャンセルによる劣化
のないロバストな処理が可能となる。
【0092】さらに本発明は、前述の複数のビームフォ
ーマに加えて、別の1個のビームフォーマをさらに具備
し、その入力方向を先の複数のビームフォーマの入力方
向の中間に向けるようにした。
【0093】このようにすると、前述の複数のビームフ
ォーマに加えて、別の1個のビームフォーマを具備して
おり、この別の1個のビームフォーマの入力方向を先の
複数のビームフォーマの入力方向の中間に向けることに
よって、より正確に目的信号の到来方向に該1個のビー
ムフォーマの入力方向を設定することができ、このビー
ムフォーマの出力を目的信号として用いれば、これ以外
の複数のビームフォーマのいずれかの出力を目的信号と
した場合よりも高精度に目的信号の抽出が行える効果が
得られる。この場合、複数のビームフォーマの出力は追
尾のみに関与し、出力信号の品質に直接影響しないの
で、これらのビームフォーマのフィルタ長を小さくして
全体処理量を小さくすることが可能であるという利点も
ある。
【0094】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ものでなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形し
て実施し得ることは、勿論である。
【0095】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、計算量の多い空間探索処理などを使わずに、簡単な
構成で信号到来方向を追尾することが可能となり、少な
い計算量で、しかも、目的信号キャンセルの現象を回避
しつつ目的信号を高精度に抽出することが可能となる信
号処理装置及び信号処理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の実施の形態における一例としての構成を示すブロ
ック図。
【図2】本発明を説明するための図であって、ビームフ
ォーマの構成例を示すブロック図。
【図3】本発明を説明するための図であって、ビームフ
ォーマにおいて設定する入力方向から第mチャネル目の
信号Schmに与える遅延時間τm を求められることを説
明するための図。
【図4】本発明を説明するための図であって、GSCの
構成例を示すブロック図。
【図5】本発明を説明するための図。
【図6】本発明の第1の実施の形態における処理手順の
一例を示すフローチャート。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明の
第2の実施の形態における一例としての構成を示すブロ
ック図
【図8】本発明を説明するための図。
【図9】本発明を説明するための図。
【図10】本発明を説明するための図。
【図11】本発明の第2の実施の形態における処理手順
の一例を示すフローチャート。
【図12】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の実施の形態における一例としての構成を示すブ
ロック図。
【図13】本発明を説明するための図。
【図14】本発明を説明するための図。
【図15】本発明の第3の実施の形態における処理手順
をの一例を示すフローチャート。
【図16】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の実施の形態における一例としての構成を示すブ
ロック図。
【図17】本発明の第4の実施の形態における処理手順
の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…第1のビームフォーマ 2…第2のビームフォーマ 3…入力方向更新部 31…第1のビームフォーマ 32…第2のビームフォーマ 33…第3のビームフォーマ 41…中間位置用ビームフォーマ 42…入力方向更新部 Sch1,Sch2,Sch3,〜SchM…入力信号 51…第1のビームフォーマ 52…第2のビームフォーマ 53…第1の応答特性計算部 54…第2の応答特性計算部 55…入力方向更新部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−184183(JP,A) 特開 昭62−69175(JP,A) 特開 平8−82668(JP,A) 特開 昭61−111479(JP,A) 特開 昭62−8082(JP,A) 特開 昭61−2087(JP,A) 特開 平8−82665(JP,A) 特開 平7−318631(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 3/00 310 H04R 3/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の位置でそれぞれ観測して得た複数チ
    ャネル分の入力信号に対し、適応フィルタ演算を行って
    雑音を抑圧し、目的の方向から到来する信号をビームフ
    ォーマにより抽出する信号処理装置において、 目的の方向である入力方向をビームフォーマ毎に異なっ
    た方向に予め設定されると共に、更新情報対応に入力方
    向が変更される複数のビームフォーマと、 前記複数のビームフォーマの出力に基づき、実際の目的
    信号の到来方向が前記複数のビームフォーマの入力方向
    のいずれに近いかを検出して、その検出結果に従い方向
    修正のための修正量を求め、その修正量分、各ビームフ
    ォーマの入力方向を修正した新たな入力方向を求めて更
    新情報として逐次出力する入力方向更新手段と、を具備
    し、更新した入力方向に該複数のビームフォーマの入力
    方向を再設定することを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の信号処理装置において、 前記複数のビームフォーマの入力方向の中間の方向をビ
    ームフォーマの入力方向とする中間方向用のビームフォ
    ーマを具備し、該中間方向用のビームフォーマの出力信
    号を目的の信号として得ることを特徴とする信号処理装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2いずれか一項記載
    の信号処理装置において、 入力方向更新手段は、各ビームフォーマのフィルタ係数
    から計算される入力方向の応答特性に基づいて入力方向
    の更新情報を得るものであることを特徴とする信号処理
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3いずれか一項記載の
    信号処理装置において、 ビームフォーマにおける入力方向の設定は、入力した複
    数チャネルの信号に対して遅延を与えることにより行う
    ことを特徴とする信号処理装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4いずれか一項記載の
    信号処理装置において、 入力方向更新手段におけるビームフォーマの新たな入力
    方向を示す更新情報は、更新前の入力方向に対し、前記
    複数のビームフォーマに設定した入力方向のいずれかの
    方向にずらすべく、小さな量の変化を与えることにより
    行うことを特徴とする信号処理装置。
  6. 【請求項6】複数の位置でそれぞれ観測して得た複数チ
    ャネル分の入力信号に対し、適応フィルタ演算を行って
    雑音を抑圧し、目的の方向から到来する信号をビームフ
    ォーマにより抽出する信号処理方法において、 目的の方向である入力方向をビームフォーマ毎に異なっ
    た方向に設定するステップと、 複数のビームフォーマにおいてビームフォーマ処理を行
    うステップと、 前記複数のビームフォーマの出力に基づき、実際の目的
    信号の到来方向が前記複数のビームフォーマの入力方向
    のいずれに近いかを検出して新たな入力方向を計算する
    入力方向更新ステップと、を具備し、 更新した入力方向に該複数のビームフォーマの入力方向
    を再設定することを特徴とする信号処理方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の信号処理方法において、 前記複数のビームフォーマの入力方向の中間の方向をビ
    ームフォーマの入力方向として設定するステップと、 該中間方向を入力方向とする1個のビームフォーマ処理
    を行うステップと、をさらに具備し、 該1個のビームフォーマの出力信号を出力することを特
    徴とする信号処理方法。
  8. 【請求項8】請求項6または請求項7いずれか一項記載
    の信号処理方法において、 入力方向更新ステップは、各ビームフォーマのフィルタ
    係数から計算される入力方向の応答特性に基づいて入力
    方向を更新することを特徴とする信号処理方法。
  9. 【請求項9】請求項6乃至請求項8いずれか一項記載の
    信号処理方法において、 ビームフォーマにおける入力方向の設定は、入力した複
    数チャネルの信号に対して遅延を与えることにより行う
    ことを特徴とする信号処理方法。
  10. 【請求項10】請求項6乃至請求項9いずれか一項記載
    の信号処理方法において、 入力方向更新ステップにおけるビームフォーマの入力方
    向の更新は、更新前の入力方向に対し、前記複数のビー
    ムフォーマに設定した入力方向のいずれかの方向にずら
    すように小さな量の変化を与えることにより行うことを
    特徴とする信号処理方法。
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