JP3302247B2 - 紫外線殺菌装置 - Google Patents

紫外線殺菌装置

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JP3302247B2 JP03110196A JP3110196A JP3302247B2 JP 3302247 B2 JP3302247 B2 JP 3302247B2 JP 03110196 A JP03110196 A JP 03110196A JP 3110196 A JP3110196 A JP 3110196A JP 3302247 B2 JP3302247 B2 JP 3302247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水などの廃水の
消毒に使用される紫外線殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】下水などの廃水の消毒方法として、従来
より塩素処理が一般的に行われている。しかしながら、
塩素は取り扱いが比較的簡単であってかつ消毒効果が大
きい反面、残留塩素が生態系へ悪影響を及ぼす恐れがあ
り、またトリハロメタン等の発ガン性副生成物の問題も
あるため、最近では紫外線による消毒が注目され、実用
化されつつある。紫外線消毒の原理は、紫外線が微生物
の核酸に直接作用して損傷を与え、微生物を不活化し、
その増殖を阻害することによる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、紫外線によ
り不活化された微生物に可視光線あるいは近紫外線を照
射すると、光回復酵素によって損傷箇所が修復され、微
生物の機能が回復することが知られており、この現象は
光回復現象と呼ばれている。したがって、目標とする消
毒効果を上げるためには、光回復を見込んだ量の紫外線
を照射しなければならない。
【0004】一方、紫外線殺菌装置は、紫外線ランプの
配置と被処理水の流れ方向とによって幾つかの方式に分
類され、基本的には、図3に示したように被処理水1の
流れ方向に沿って紫外線ランプ2が配置される平行流型
と、図4に示したように被処理水1の流れ方向と交わる
上下方向に紫外線ランプ2が配置される縦型直角流型と
に分類される。平行流型、縦型直角流型とも、被処理水
1は紫外線ランプ2の近傍を通過する際に強い紫外線照
射を受けて消毒される。
【0005】しかしながら、縦型直角流型の紫外線殺菌
装置においては、紫外線消毒された処理水は、紫外線ラ
ンプの近傍を通過した後も、紫外線ランプからの距離の
2乗に反比例して減衰した紫外線と可視光線の照射を受
けることになるため、紫外線処理水中の微生物に光回復
が起きることが明らかになってきた。
【0006】たとえば、図5に示したような縦型直角流
型の紫外線殺菌装置において、紫外線ランプの下流側の
ランプ近傍位置のA点でサンプリングした試料と、より
下流側のB点でサンプリングした試料とについて大腸菌
群試験を行なうと、両者の大腸菌群数は明らかに異なっ
ている。これは、紫外線によって核酸に損傷を生じた大
腸菌が、下流側において紫外線が弱まった状態で強烈な
可視光線を浴び、そのエネルギーによってわずかな時間
のうちに損傷が修復され、時間経過とともに増殖するた
めと思われる。
【0007】したがって、縦型直角流型の紫外線殺菌装
置では、消毒効果を向上させるために、紫外線ランプか
ら発生する可視光による光回復現象を抑制することが必
要である。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、紫外
線ランプから発生する可視光による光回復現象を抑制で
きる縦型直角流型の紫外線殺菌装置を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の紫外線殺菌装置は、被処理
水が連続的に通水される消毒槽の内部に、流路と交わる
方向に配置される紫外線ランプを流路の幅方向の一側か
ら他側にわたり配列した紫外線殺菌装置において、紫外
線ランプの下流側のランプ近傍位置に、透水性を有する
とともに、紫外線ランプから照射される可視光線を遮断
する遮光手段を設けたものである。
【0010】請求項2記載の紫外線殺菌装置は、上記し
た構成において、遮光装置が、適当間隔で平行に配列さ
れた複数枚の遮光板よりなり、各遮光板が、紫外線ラン
プに対向して配置され、紫外線ランプから照射される可
視光を遮蔽する遮光部と、流路の軸心方向に沿って配置
され、紫外線処理水の流れを流路の軸心方向に整える整
流部とを有し、隣接する一方の遮光部の上流側縁部が他
方の遮光部に流路の軸心方向において重なり合うように
配置されて構成されたものである。
【0011】上記した請求項1記載の構成によれば、消
毒槽に流入した被処理水は、紫外線ランプ間の間隙を通
過して、紫外線ランプより照射される紫外線を浴び、被
処理水中の大腸菌などの細菌類やウイルスは紫外線によ
り不活性化される。不活性化された細菌類やウイルスを
含んだ紫外線処理水は、遮光手段を通過した後、紫外線
ランプからの可視光線が遮光手段によって遮断されてい
る中を下流側へ流れ、槽外へ流出する。したがって、不
活性化された細菌類やウイルスが可視光線を受けること
はなく、装置内での光回復現象の発現は抑制される。
【0012】請求項2記載の構成によれば、不活性化さ
れた細菌類やウイルスを含んだ紫外線処理水は、遮光板
間の間隙を遮光部と整流部とに沿って流れて、流路の軸
心方向のスムーズな流れとなり、紫外線ランプからの可
視光線を受けることなく下流側へ流れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1において、紫外線殺菌装
置11は、被処理水12が連続的に通水される消毒槽1
3の内部に、縦型紫外線ランプユニット14を設置し、
紫外線ランプユニット14の上流側の適当位置に整流板
15を設け、紫外線ランプユニット14の下流側のラン
プ近傍位置に遮光装置16を設置し、遮光装置16の下
流側の適当位置に越流堰17を設けることにより構成さ
れている。ここでは、紫外線殺菌装置11は、標準処理
水量20,000m3 /日として設計されており、幅
2.5m、長さ9.0m、有効深さ1.3mに形成され
ている。
【0014】消毒槽13は、対向する槽壁にそれぞれ流
入管18と流出管19が設けられていて、被処理水12
が槽内を長手方向に流れるようになっている。紫外線ラ
ンプユニット14は、槽上部から底部にわたる長さを有
する出力1kwの低圧紫外線ランプ20を並列に4本配
置することにより縦型ランプユニットとして構成されて
いて、流路の軸心方向の中央位置に、流路の幅方向の一
側から他側にわたり5ユニット(紫外線ランプ20本)
設けられている。
【0015】整流板15は、多数のオリフィス15aを
有していて、被処理水12はオリフィス15aを通過す
ることにより均一な流れに整えられる。遮光装置16
は、図2にも示したように、槽上部から底部にわたる長
さの遮光板21を適当間隔で並列に配列することにより
構成されていて、遮光板21,21間を紫外線処理水2
2が流下するようになっている。各遮光板21は、紫外
線ランプ20に対向して配置され、紫外線ランプ20か
ら照射される可視光線を遮蔽する遮光部21aと、流路
の軸心方向に沿って配置され、紫外線処理水22の流れ
を流路の軸心方向に整える整流部21bとからなり、隣
接する一方の遮光部21bの上流側縁部が他方の遮光部
21bに流路の軸心方向において重なり合うように配置
されている。
【0016】越流堰17は一定高さまで立設されてい
て、紫外線処理水22が越流堰17を越えて槽外へ流出
することにより、槽内の水位がほぼ一定に維持される。
上記した構成によれば、被処理水12は、流入管18を
通じて消毒槽13の内部に流入し、整流板15のオリフ
ィス15aを通過して、紫外線ランプユニット14に達
するまでに均一な流れに整流され、紫外線ランプ20,
20間を通過する間に均等に紫外線を浴び、被処理水1
2中の大腸菌などの細菌類やウイルスは紫外線により損
傷を受けて不活性化される。
【0017】不活性化された細菌類やウイルスを含んだ
紫外線処理水22は、遮光装置16の遮光板21,21
間の間隙を遮光部21aと整流部21bとに沿って流れ
て、流路の軸心方向のスムーズな流れとなり、紫外線ラ
ンプ20からの可視光線が遮光部21aによって遮断さ
れる中をさらに下流側へ流れ、越流堰17を越えて、流
出管19を通って槽外へ流出する。
【0018】したがって、不活性化された細菌類やウイ
ルスが紫外線ランプ20からの可視光線を受けることは
なく、装置内での光回復現象の発現は抑制される。上記
したような紫外線殺菌装置11において、下水の3次処
理水、すなわち生物処理後に沈降および砂濾過処理した
処理水を被処理水として、遮光装置を設置した状態(遮
光装置あり)と設置しない状態(遮光装置なし)とにお
いて紫外線消毒を行い、大腸菌群数を指標として消毒効
果を比較した。被処理水の平均的な水質は表1に示した
ようなものであり、大腸菌群数は表2に示したようなも
のであった。このとき、波長254nmの紫外線と可視
光線の照度を測定し、表3に示したような結果を得た。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】なお、表2および表3におけるC点、D
点、E点は、図1に示した位置を言い、C点は紫外線ラ
ンプユニットより上流側の点、D点は遮光装置の下流側
の点(紫外線ランプユニットの後端部から110m
m)、E点はD点より下流側の点(紫外線ランプユニッ
トの後端部から1310mm)を示す。表2における大
腸菌群数は、上下左右9ポイントでサンプリングした試
料について認められた大腸菌群数の平均値を示す。
【0023】表2は、遮光装置ありの場合は、D点、E
点とも、大腸菌群が認められなかったのに対し、遮光装
置なしの場合は、D点において認められなかった大腸菌
群がE点において再び認められたことを示している。
【0024】一方、表3は、遮光装置ありの場合、D
点、E点とも、紫外線、可視光線ともほぼ完全に遮断さ
れており、遮光装置なしの場合、E点ではD点に比べ
て、紫外線は大幅に減衰し、可視光線は減衰しているも
ののかなり照射されていることを示している。
【0025】これらのことから、紫外線によって不活性
化された細菌類やウイルスを含んだ紫外線処理水は、遮
光装置が設置されている場合、可視光線を強く浴びるこ
とがなく、槽内での光回復現象の発現が抑制されたこと
がわかる。
【0026】なお、紫外線は人体、特に目や皮膚に対し
て損傷を与えるので、装置の維持管理面から、紫外線ラ
ンプの上流側のランプ近傍位置にも遮光装置を設置する
のが望ましい。これらの遮光装置は、紫外線ランプユニ
ットに直接組み込むことも可能である。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、紫外線ラ
ンプの下流側のランプ近傍位置に遮光装置を設けること
により、紫外線により不活化された細菌類やウイルスに
紫外線ランプからの可視光線が照射されるのを防止し
て、槽内での光回復現象の発現を抑制することができ、
本殺菌装置の殺菌性能を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の紫外線殺菌装置の全体構
成を示した縦断面図である。
【図2】図1の紫外線殺菌装置に示した遮光装置の概略
横断面図である。
【図3】紫外線殺菌装置における平行流型紫外線ランプ
の配置を示した説明図である。
【図4】紫外線殺菌装置における縦型直角流型紫外線ラ
ンプの配置を示した説明図である。
【図5】従来の紫外線殺菌装置の全体構成を示した縦断
面図である。
【符号の説明】
11 紫外線殺菌装置 12 被処理水 13 消毒槽 15 整流板 16 遮光装置 17 越流堰 20 紫外線ランプ 21 遮光板 21a 遮光部 21b 整流部 22 紫外線処理水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/30 - 1/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水が連続的に通水される消毒槽の
    内部に、流路と交わる方向に配置される紫外線ランプを
    流路の幅方向の一側から他側にわたり配列した紫外線殺
    菌装置において、紫外線ランプの下流側のランプ近傍位
    置に、透水性を有するとともに、紫外線ランプから照射
    される可視光線を遮断する遮光手段を設けたことを特徴
    とする紫外線殺菌装置。
  2. 【請求項2】 遮光装置は、適当間隔で平行に配列され
    た複数枚の遮光板よりなり、各遮光板は、紫外線ランプ
    に対向して配置され、紫外線ランプから照射される可視
    光を遮蔽する遮光部と、流路の軸心方向に沿って配置さ
    れ、紫外線処理水の流れを流路の軸心方向に整える整流
    部とを有し、隣接する一方の遮光部の上流側縁部が他方
    の遮光部に流路の軸心方向において重なり合うように配
    置されたことを特徴とする請求項1記載の紫外線殺菌装
    置。
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DE102015218053A1 (de) * 2015-09-21 2017-03-23 Eta Plus Electronic Gmbh Vorrichtung zur UV-Bestrahlung eines strömenden Mediums

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