JP3298579B2 - 偏光照明装置 - Google Patents

偏光照明装置

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JP3298579B2
JP3298579B2 JP2000073449A JP2000073449A JP3298579B2 JP 3298579 B2 JP3298579 B2 JP 3298579B2 JP 2000073449 A JP2000073449 A JP 2000073449A JP 2000073449 A JP2000073449 A JP 2000073449A JP 3298579 B2 JP3298579 B2 JP 3298579B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入射された光を
所定の偏光光束に変換して出射する偏光照明装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】投写型表示装置の照明光学系には、光の
利用効率を高めて明るい表示を得るために、ランダムな
偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を有する光に
変換して使用する方法が用いられている。このような、
ランダムな偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を
有する光に変換する光学素子(偏光変換素子)として
は、特開平7−294906号公報に記載されたものが
知られている。図14は、このような光学素子の平面図
である。この光学素子は、偏光分離膜36を有する線状
の偏光ビームスプリッタ30と、反射膜46を有する線
状のプリズム40とを交互に貼り合わせた偏光ビームス
プリッタアレイ20を備えている。また、偏光ビームス
プリッタアレイ20の光の入射面には複数の集光レンズ
で構成されるレンズアレイ10を備え、光の出射面の一
部には、λ/2位相差板24が選択的に設けられてい
る。
【0003】図14(A)に示すように、レンズアレイ
10に入射された光束は、レンズアレイ10によって集
光されて、複数の分割光束(中間光束)に変換され、レ
ンズアレイ10に対応して配置される偏光ビームスプリ
ッタ30に、s偏光成分とp偏光成分とを含む入射光と
して入射される。この入射光は、まず、偏光分離膜36
によってs偏光光とp偏光光とに分離される。s偏光光
は、光入射面に対して45度をなす偏光分離膜36によ
ってほぼ垂直に反射され、光入射面に対して45度をな
す反射膜46によってさらに垂直に反射されて、プリズ
ム40から出射される。一方、p偏光光は、偏光分離膜
36をそのまま透過し、λ/2位相差板24によってs
偏光光に変換されて出射される。従って、この光学素子
は、入射したランダムな偏光方向を有する光束を、すべ
てs偏光光束に変換して出射する素子である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】レンズアレイ10に入
射された光束は、レンズアレイ10を構成する各集光レ
ンズによって集光されて、各集光レンズに対応する偏光
ビームスプリッタに、すべての光束が入射することが理
想的である。しかしながら、現実のレンズアレイ10に
入射された光束には、図14(B)に示すように、完全
に集光されずにプリズム40に入射する光束が存在す
る。このような、プリズム40に入射した光束は、反射
膜46で全反射して隣に配置された偏光ビームスプリッ
タ30に入射する。そして、偏光ビームスプリッタ30
に入射した光束は、偏光分離膜36によってs偏光光と
p偏光光とに分離される。分離されたs偏光光は、偏光
分離膜36で反射し、λ/2位相差板24によってp偏
光光に変換されて出射する。また、p偏光光は、偏光分
離膜36を透過して透過方向に配置されたプリズム40
の反射膜46で反射して出射する。従って、この光学素
子に入射した光束は、s偏光光の単一光束ではなく、p
偏光光束も含んだ光束に変換されて出射することにな
る。ここで、偏光変換素子の入射領域は、有効入射領域
EAと無効入射領域UAとに分けられる。有効入射領域
EAは、入射された光束が所望の偏光光に変換されて出
射される偏光変換素子の入射領域をいう。また、無効入
射領域UAは、入射された光束が所望ではない偏光光に
変換されて出射される偏光変換素子の入射領域をいう。
したがって、本従来例では、複数の偏光ビームスプリッ
タ30の入射面が有効入射領域EAであり、複数のプリ
ズム40の入射面が無効入射領域UAとなる。
【0005】一種類の偏光光のみを利用することが望ま
れている場合には、このような無効入射領域UAに入射
される光を偏光板等でカットしなければならない。すな
わち、このような場合に、上述のp偏光光の出射光は利
用されないため、光の利用効率が低下してしまうという
課題があった。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、偏光照明装置の
光の利用効率を向上させる技術を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題を解決するため、第1の発明は、光源と、前記
光源から出射された光束を複数の分割光束に分割するた
めの複数のレンズが配置されたレンズアレイと、偏光方
向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つ
の偏光変換素子アレイと、を有する偏光照明装置であっ
て、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向が
ランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光
分離面と、前記偏光分離面により反射された直線偏光光
を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射
面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2
つの偏光変換素子アレイは、互いの前記偏光分離面が向
かい合うように配置されており、前記2つの偏光変換素
子アレイの最も中心側の偏光分離面どうしが所定の間隔
を隔てて配置されており、前記複数のレンズのうち、前
記第1の偏光分離面に最も近い位置に配置されているレ
ンズから出射される分割光束は、少なくとも前記第1の
偏光分離面に入射し、前記第1の偏光分離面に最も近い
位置に配置されている前記レンズから出射される分割光
束のうち、前記所定の間隔に入射する一部の光束は、前
記所定の間隔を通過して出射されることを特徴とする。
【0008】偏光変換素子アレイの光の入射面は、入射
光が偏光分離膜面に直接入射する第1の領域と、反射面
に直接入射する第2の領域とに分けられる。このうち第
1の入射領域に入射した光は、所定の1種類の偏光光
(有効な偏光光)に変換されるが、第2の入射領域に入
射した光は、それとは異なった無効な偏光光に変換され
る。上記第1の発明の構成によれば、レンズアレイから
出射した光束のうち、偏光変換素子アレイに入射せずに
所定の間隔を通過する光は、第2の領域に入射されるこ
とはないので、無効な偏光光に変換されずにランダムな
偏光光のままで偏光照明装置から出射する。したがっ
て、このような所定の間隔を通過するランダムな偏光光
に含まれる有効な偏光光も利用することができるため、
偏光照明装置の光の利用効率を高めることができる。
【0009】ここで、前記2つの偏光変換素子アレイの
それぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側に、前記偏
光分離面、前記反射面のいずれも存在しないダミー領域
を、透光性部材により形成することが好ましい。
【0010】このようにすれば、偏光変換素子アレイを
通過する光束と、所定の間隔を通過する光束の光路長を
近付けることができる。また、2つの偏光変換素子アレ
イのそれぞれの両端部のうち、所定の間隔側の端面で反
射した光束は、反射の方向によっては有効に照射面を照
射できず、光を有効に利用できないこともある。上記の
ように構成にすれば、この問題を緩和することができ
る。
【0011】なお、上記各構成において、前記ダミー領
域の前記所定の間隔側の角部が取り除かれていることが
好ましい。
【0012】こうすれば、レンズアレイに2つの偏光変
換素子アレイを接着剤で貼りつけた場合に、所定の間隔
に接着剤がはみ出すのを少なくすることができる。
【0013】上記各構成において、前記2つの偏光変換
素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔
側ではない側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれ
も存在しない領域を、透光性部材により形成してもよ
い。
【0014】第1の発明の偏光照明装置の中心は、一般
には、配置された2つの変換素子アレイの中間、すなわ
ち所定の間隔内に設定され、光源の光軸上にその中心を
一致させて用いられる。一方、光源の出射光は、一般に
は、光源の光軸から離れるほど弱くなる傾向にあり、2
つの偏光変換素子アレイの所定の間隔側ではない側の端
部に入射される光を所定の1種類の偏光光に変換して
も、光の利用効率上ほとんど効果がない。したがって、
上記のような構成にすれば、偏光分離面や反射面を減ら
すことができるので、安価な偏光照明装置を実現でき
る。
【0015】第2の発明は、光源と、前記光源から出射
された光束を複数の分割光束に分割するための複数のレ
ンズが配置されたレンズアレイと、偏光方向がランダム
な偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素
子アレイと、を有する偏光照明装置であって、前記偏光
変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏
光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前
記偏光分離面により反射された直線偏光光を反射する反
射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性
部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換
素子アレイは、互いの前記偏光分離面が向かい合うよう
に配置されており、前記偏光変換素子アレイのそれぞれ
の偏光分離面は、前記レンズアレイから出射される光の
分布に合わせて一定の間隔で配列されていることを特徴
とする。
【0016】第2の発明の偏光照明装置も、第1の発明
の偏光照明装置と同様の作用・効果を得ることができ
る。また、レンズアレイから出射される光を有効に利用
することができるため、照明装置の光の利用効率をさら
に向上させることができる。
【0017】ここで、前記2つの偏光変換素子アレイの
最も中心側に配列された2つの第1の偏光分離面の中心
は、前記複数のレンズのうち、それぞれの前記第1の
光分離面と最も近い位置に配置されているレンズの中心
軸よりも前記所定の間隔側に配置されていることが好ま
しい。
【0018】光源の出射光は、光源の光軸付近の光量が
多い。また、光源光軸付近から出射される光の光量分布
は、2つの偏光変換素子アレイの最も中心側の偏光分離
と最も近い位置に配置されているレンズの中心軸より
も光源光軸側に偏っている。したがって、上記のような
構成によれば、この光源光軸付近の光を有効に利用する
ことができるため、照明装置の光の利用効率をさらに向
上させることができる。
【0019】また、上記各構成において、前記偏光変換
素子アレイの光入射面に沿った前記偏光分離面と前記反
射面との配列ピッチが、前記偏光分離面及び前記反射面
の配列方向に沿った前記レンズアレイの配列ピッチの1
/2よりも大きいことが好ましい。
【0020】上記構成によれば、レンズアレイから出射
した光束がより効率よく入射するように偏光変換素子ア
レイを構成できるため、照明装置の光の利用効率をさら
に高めることができる。
【0021】
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。
【0024】A.偏光照明装置: 図1は、本発明の実施例を適用する偏光照明装置50の
要部を平面的にみた概略構成図である。この偏光照明装
置50は、光源部60と、偏光発生装置70とを備えて
いる。光源部60は、s偏光成分とp偏光成分とを含む
ランダムな偏光方向の光束を出射する。光源部60から
出射された光束は、偏光発生装置70によって偏光方向
がほぼ揃った一種類の直線偏光光(例えば、s偏光光)
に変換されて、照明領域80を照明する。
【0025】光源部60は、光源ランプ101と、放物
面リフレクター102とを備えている。光源ランプ10
1から放射された光は、放物面リフレクター102によ
って一方向に反射され、略平行な光束となって偏光発生
装置70に入射する。
【0026】偏光発生装置70は、第1の光学要素20
0と、第2の光学要素400とを備えている。図2は、
第1の光学要素200の斜視図である。第1の光学要素
200は、矩形状の輪郭を有する微小な光束分割レンズ
201が、縦方向にM行、横方向に2N列のマトリクス
状に配列された構成を有している。従って、レンズ横方
向中心CLからは、左方向にN列、右方向にN列存在す
る。この例では、M=10,N=4である。第1の光学
要素200は、光軸が第1の光学要素200の中心に一
致するように配置されている。各光束分割レンズ201
をZ方向から見た外形形状は、照明領域80の形状と相
似形をなすように設定されている。本実施例では、x方
向に長い横長の照明領域80を想定しているため、光束
分割レンズ201のXY平面上における外形形状も横長
である。
【0027】図1の第2の光学要素400は、光学素子
300と出射側レンズ390とを備えている。そして、
光学素子300および出射側レンズ390は、その中心
が光軸と一致するように配置されている。
【0028】光学素子300は、集光レンズアレイ31
0と2つの偏光変換素子アレイ320a,320bとを
備えている。集光レンズアレイ310は、第1の光学要
素200と同じ構成のレンズアレイで、相対する向きに
配置される。集光レンズアレイ310は、第1の光学要
素200とともに、各光束分割レンズ201で分割され
た複数の分割光束を集光する役割を有する。偏光変換素
子アレイ320a,320bは、入射された光束を1種
類の直線偏光光(例えば、s偏光光やp偏光光)に変換
して出射する役割を有する。図3は、偏光変換素子アレ
イ320b(320a)の基本動作を示す説明図であ
る。偏光変換素子の入射面に、s偏光成分とp偏光成分
とを含むランダムな偏光方向を有する入射光が入射す
る。この入射光は、まず、偏光分離膜331によってs
偏光光とp偏光光に分離される。s偏光光は、偏光分離
膜331によってほぼ垂直に反射され、反射膜332に
よってさらに垂直に反射されてから出射される。一方、
p偏光光は、偏光分離膜331をそのまま透過する。偏
光分離膜を透過したp偏光光の出射面には、λ/2位相
差板381が配置されており、このp偏光光がs偏光光
に変換されて出射する。従って、偏光変換素子を通過し
た光は、そのほとんどがs偏光光となって出射される。
また、偏光変換素子から出射される光をp偏光光とした
い場合には、λ/2位相差板381を、反射膜332に
よって反射されたs偏光光が出射する出射面に配置する
ようにすればよい。なお、本発明は、光学素子300に
特徴を有するものであり、詳細については後述する。
【0029】図1の出射側レンズ390は、光学素子3
00から出射される複数の分割光束(偏光変換素子アレ
イ320a,320bによって変換された直線偏光光の
分割光束)がすべて照明領域80を照射するように重畳
する役割を有する。
【0030】光源部60から出射されて第1の光学要素
200に入射した光束は、それぞれの光束分割レンズ2
01によって中間光束202に分割される。中間光束2
02は、光束分割レンズ201と集光レンズ311の集
光作用によって、光軸と垂直な平面内(図1ではXY平
面)で収束する。中間光束202が収束する位置には、
光束分割レンズ201の数と同数の光源像が形成され
る。なお、光源像が形成される位置は、偏光変換素子ア
レイ320a,320b内の偏光分離膜331(図3参
照)の近傍である。
【0031】光学素子300に入射された光束のうち、
集光レンズアレイ310で集光されて偏光分離膜331
を照射した光束は、1種類の直線偏光光に変換されて出
射される。光学素子300から出射された光束は、出射
側レンズ390によって照明領域80を照明する。照明
領域80は、多数の光束分割レンズ201で分割された
多数の光束で照明されるので、照明領域80の全体をむ
らなく照明することができる。
【0032】B.光学素子の第1実施例: 図4は第1実施例である光学素子300の光の入射面を
示す正面図、図5は出射面を示す背面図、図6は図5の
A−A’断面図、図7は側面図を示している。
【0033】この光学素子300は、集光レンズアレイ
310の平坦な光出射面に、2つの偏光変換素子アレイ
320a,320bが光学接着剤で貼り合わされたもの
である。2つの偏光変換素子アレイ320a,320b
は、集光レンズアレイ310の横方向中心CLを基準
に、所定の間隔Cpを挟んで左右に反対向きに配置され
ている。この所定の間隔Cpについては後述する。集光
レンズアレイ310は、第1の光学要素200(図2)
と同様に略矩形状の輪郭を有する集光レンズ311が、
たて方向にM行、よこ方向には2N列のマトリクス状に
配列された構成を有している。従って、レンズ横方向の
中心CLからは、左方向にN列,右方向にN列存在す
る。この例では、M=10,N=4である。
【0034】図8は、偏光変換素子アレイ320a,3
20bの構成を示す斜視図である。この偏光変換素子ア
レイ320a,320bは、偏光ビームスプリッタアレ
イ340と、偏光ビームスプリッタアレイ340の光出
射面の一部に選択的に配置されたλ/2位相差板381
(図中斜線で示す)とを備えている。偏光ビームスプリ
ッタアレイ340は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状
の複数の透光性部材323が、順次貼り合わされた形状
を有している。透光性部材323の界面には、偏光分離
膜331と反射膜332とが交互に形成されている。λ
/2位相差板381は、偏光分離膜331あるいは反射
膜332の光の出射面のx方向の写像部分に、選択的に
配置される。この例では、偏光分離膜331の光の出射
面のx方向の写像部分にλ/2位相差板381を選択配
置している。
【0035】先に図3を用いて説明したように、偏光分
離膜331に入射された入射光は、偏光分離膜331を
透過し、λ/2位相差板381により所定の直線偏光光
に変換されて出射する直線偏光光と、偏光分離膜331
で反射し、反射膜332で反射して出射する所定の直線
偏光光とに分離される。従って、隣り合う1つの偏光分
離膜331および1つの反射膜332を含み、さらに1
つのλ/2位相差板381で構成される1つのブロック
を、1つの偏光変換素子350とみなすことができる。
偏光変換素子アレイ320a,320bは、このような
偏光変換素子350が、x方向に複数列配列されたもの
である。この実施例では、集光レンズアレイ310の片
側の列方向の数Nは4であるため、片側には原則として
4列の偏光変換素子350が構成されている。ただし、
4列めの偏光変換素子に相当する部分360は、偏光分
離膜331も反射膜332も有さず、透光性部材のみで
構成されている。以下、説明上、この部分360を透光
部と呼ぶこととする。また、この透光部360について
は後述する。
【0036】図8において、一番左側の列の偏光変換素
子350の側面(端面)部分には、透光性部材で構成さ
れるダミー部370が設けられている。また、ダミー部
370の光の入射面(接着面)側の端部372は、角を
丸くしたり、角をとったりされている。これらの理由は
後で説明する。
【0037】図9は、偏光ビームスプリッタアレイ34
0の製造例を示す説明図である。この偏光ビームスプリ
ッタアレイ340は、偏光分離膜331と反射膜332
とが交互に配置されるように、例えば、偏光分離膜33
1と反射膜332とが形成された板ガラス321と、何
も形成されていない板ガラス322とを接着剤325に
より交互に貼り合わせる。この際、貼り合わせの最初と
最後には、板ガラス322と異なる厚さの板ガラス32
2b(ダミー部370(図8))および322C(透光
部360(図8))を貼り合わせる。こうすれば、ダミ
ー部370および透光部360を形成することができ
る。こうして互いに接着された複数の透光性部材32
1,322,322b,322cを、その表面と所定の
角度θをなす切断面(図中、破線で示す)でほぼ平行に
切断することによって、透光性ブロックが切り出され
る。θの値は、約45度とすることが好ましい。また、
両端の突出した部分を切断して略直方体形状とする。こ
うして切り出された透光性ブロックの表面(切断面)を
研磨することによって、偏光ビームスプリッタアレイ3
40(図8)を得ることができる。なお、この明細書に
おいては、透光性板材(透光性部材)を「基板」とも呼
び、また、複数の透光性板材を貼り合わせたブロック
や、これから切り出されたブロックを「基板ブロック」
とも呼ぶ。
【0038】図10は、図5に示すA−A’断面の一部
拡大図である。偏光変換素子アレイ320a,320b
はレンズ中心に対して反対向きに対称な位置に配置され
ているだけで、その機能は全く同じであるため、以下で
は偏光変換素子アレイ320aについて説明する。偏光
変換素子アレイ320aの光の入射面は、偏光分離膜3
31へ入射して有効な偏光光に変換される光が入射する
有効入射領域EA(偏光分離膜331に対応する光の入
射面)と、反射膜332に入射して、無効な偏光光に変
換される光が入射する無効入射領域UA(反射膜332
に対応する光の入射面)とが、交互に配置されている。
この有効入射領域EAおよび無効入射領域UAのx方向
の大きさWp は、集光レンズ311のx方向の大きさW
L の1/2に等しくしている。また、集光レンズ311
の中心311cは、有効入射領域EAのx方向の中心と
等しくなるように配置されている。ここでは、偏光変換
素子で変換されて利用される有効な偏光光をs偏光光と
する。
【0039】集光レンズアレイ310で集光された光
(s偏光成分とp偏光成分とを含むランダムな偏光方向
を有する光)は、偏光変換素子アレイ320aに入射す
る。このような入射光のうち有効入射領域EAに入射す
る光束L1は、先に図3を用いて説明したように、偏光
分離膜331でs偏光光とp偏光光に分離される。s偏
光光は、偏光分離膜331で反射し、さらに反射膜33
2で反射して出射する。p偏光光は、偏光分離膜331
を透過し、さらにλ/2位相差板381でs偏光光に変
換されて出射する。従って、偏光変換素子アレイ320
aの有効入射領域EAに入射した光は、ほぼすべてs偏
光光に変換されて出射する。
【0040】なお、λ/2位相差板381を、反射膜3
32の出射面側に選択的に設けるようにすれば、偏光変
換素子からほとんどp偏光光のみを選択的に出射するこ
とができる。
【0041】無効入射領域UAに入射する光は、従来の
技術で説明したように不要な偏光光(本実施例ではp偏
光光)に変換される。通常は、無効入射領域UA上に遮
光板等を設けて光を遮断するなどしているため、光の利
用効率が低下することとなる。特に、図1に示した偏光
照明装置50のような構成においては、光源光軸付近の
光量が最も大きくなるため、光軸付近の無効入射領域U
Aが存在する場合には、光の利用効率の低下が顕著であ
る。本発明は、上述の問題を解決したものであり、次に
その詳細を説明する。
【0042】本実施例では、偏光変換素子アレイ320
aの光軸に最も近い偏光変換素子350a(図10参
照)と、偏光変換素子アレイ320b(図10)の光軸
に最も近い偏光変換素子350bとが、間隔Cpを挟ん
で左右に反対向きに配置される構成としている。この間
隔Cpには、2つの偏光変換素子アレイ320a,32
0bのダミー部370と、これらの間の隙間Gpとが存
在する。これにより、光軸付近で集光レンズアレイ31
0に入射した光束のうち、集光レンズアレイ310で集
光しきれないために偏光分離膜331を照射できない光
束L2は、偏光分離膜331も反射膜332もない間隔
Cpを通過し、そのまま出射することになる。この間隔
Cpの通過光は、有効な偏光光であるs偏光光と無効な
偏光光であるp偏光光とを含む光束である。そして、こ
の間隔Cpを通過する出射光のうち、必要な偏光光(本
実施例ではs偏光光)のみを、例えば、この間隔Cpの
出射面側に偏光板を設けることにより、有効な光束とし
て利用することが可能である。また、偏光照明装置50
(図1)を、後述する投写型表示装置に適用した場合に
は、照明領域80である液晶ライトバルブの入射面に、
通常、偏光板が設けられている。従って、このような場
合には、別途偏光板を設ける必要がない。
【0043】偏光変換素子アレイ320aの最外側であ
る透光部360は、集光レンズアレイ310の最外側の
レンズからの光が通過する部分である。この実施例を使
用して構成される偏光照明装置50の光源は、通常、集
光レンズアレイ310の光の入射面の中心で光の入射面
に垂直な中心線上に配置されるため(図4参照)、レン
ズアレイ310の外側、すなわち、この透光部360に
入射される光は最も光量が小さい。このような状態にお
いて、この集光レンズアレイ310の最外側からの入射
光を偏光変換素子によって変換された偏光光として利用
する場合と、変換しないでそのまま利用する場合とで
は、第1の光学要素300(図1)全体で有効に利用で
きる光量にほとんど差がないことが多い。そこで、偏光
変換素子アレイ320aにおける集光レンズアレイ31
0の最外側に対応するこの透光部360は、偏光変換素
子350(図8参照)の構成とせずに透光性部材のみの
構成とし、λ/2位相差板381も削除している。これ
により、集光レンズアレイ310の最外側のレンズを通
過する光束L3は、この透光部360を通過し、そのま
ま出射することになる。そして、この透光部360から
出射する出射光は、上記の間隔Cpを通過して出射する
出射光と同様に、有効な偏光光であるs偏光光と無効な
偏光光であるp偏光光とを含む光束である。そして、こ
の透光部360を通過する出射光のうち、必要な偏光光
(本実施例ではs偏光光)のみを、例えば、この透光部
360の出射面側に偏光板を設けるにより、有効な光束
として利用することが可能である。
【0044】図11は、図8に示したダミー部370お
よびダミー部370の光の入射面側の端部372を拡大
して示す説明図である。図11(A)に示すように、ダ
ミー部370を有しない偏光変換素子アレイ320aと
320bとが、集光レンズアレイ310の光の出射面の
レンズ横方向中心CLに対して所定の間隔Cpを設けて
配置されているとする。このとき、間隔Cpを通過する
光束と、偏光変換素子アレイ320a,320bを通過
する光束では、光路長が異なることになるが、可能であ
れば、できる限り光路長を等しくすることが望ましい。
また、偏光変換素子アレイ320a,320bの端面3
71で反射した光束Lex1 は、反射の方向によっては有
効に利用できないこともある。また、集光レンズアレイ
310と、偏光変換素子アレイ320aおよび320b
とは、例えば、図11(A)に示すように、接着剤37
5によって接着される。このとき、所定の間隔Cpに
は、接着剤のはみ出し部376が発生する。このような
接着剤のはみ出し部376を通過する光束Lex2 は、接
着剤表面の不均一性によって乱反射することになり、有
効に利用できないことになる。
【0045】そこで、図11(B)に示すように、所定
の間隔Cpに偏光変換素子アレイ320a,320bを
構成する透光性部材323と同じ部材でダミー部370
を設けることとした。こうすれば、上記光路長の問題
や、偏光変換素子アレイ320a,320bの端面37
1での反射光Lex1 の問題を緩和することができる。ま
た、図11(B)に示すように、ダミー部370を設け
るとともに、ダミー部370の光の入射面(接着面)側
の端部372の角を丸くしたり、角をとったりすること
により、接着剤のはみ出しを少なくすることとした。な
お、中心部の隙間Gpはなくてもよい。しかし、偏光変
換素子アレイ320aと320bとを集光レンズアレイ
310の出射面に接着する場合の接着位置の位置合わせ
精度を考慮すると、偏光変換素子アレイ320aおよび
320bを集光レンズアレイ310の出射面に接着した
際に、中心部に若干の隙間Gpができる程度でダミー部
370を設けることが好ましい。
【0046】C.光学素子の第2実施例: 図12は、第2実施例の光学素子300’について示す
説明図である。
【0047】図12の中段には、偏光照明装置50(図
1)のような構成において、レンズアレイ310の各レ
ンズLa〜Ldで集光され偏光変換素子アレイ320
a’の入射面を照射する光の光量分布が示されている。
一般に、光軸に最も近いレンズLaで集光される光の光
強度Iaが最も強くなり、光軸から遠いレンズで集光さ
れる光ほど弱くなり、図12では、4番目のレンズLd
で集光される光の光強度Idが最も弱くなる。また、各
レンズLa〜Ldで集光された光の光量分布は、あるレ
ンズ位置(図12では3番目のレンズLcの位置)を境
に、光軸に近いほどレンズ中心に対して光軸寄りの分布
になり、光軸から遠いほど光軸の反対寄りの分布にな
る。図12では、レンズLcで集光された光の光量分布
Pcがほぼレンズ中心に分布し、レンズLb、Laと光
軸に近いほどその光量分布Pb、Paと次第に光軸寄り
の分布になっている。また、レンズLdで集光された光
の光量分布Pdが光軸の反対寄りになっている。
【0048】このような場合に、偏光変換素子アレイの
有効入射領域の中心を一律にレンズ中心と一致させる
と、上記のような光量分布のずれに起因する光の損失が
発生する。特に、光源光軸付近において、レンズアレイ
から出射される光の分布と有効入射領域とのずれは、大
きな光の損失となる。したがって、レンズアレイ310
から出射される光の分布に合わせて、すなわち、レンズ
アレイ310から出射される光の分布のピーク間隔に合
わせて偏光変換素子アレイ320a’の各有効入射領域
の中心を配列するようにすることが好ましい。また、レ
ンズアレイ310で集光される光をより有効に利用する
ためには、光軸に近いレンズで集光される光ほどより有
効に利用できるようにすることが好ましい。特に、光源
光軸付近の光量が大きく、また、光源光軸付近のレンズ
Laから出射される光の分布Paがレンズの中心光軸よ
りも光源光軸側に偏っている場合には、偏光変換素子ア
レイ320a’の最も光源光軸側に近い有効入射領域E
A1の中心を光の分布Paのピーク位置にほぼ合わせる
ようにすることが好ましい。
【0049】第2実施例は、上記のような、集光レンズ
アレイのレンズ位置に対する依存性を有する、光強度や
光量分布に対応したものである。第2実施例の光学素子
300’は、基本的には第1実施例と同じ構成である
が、有効入射領域EA(図中EA1〜EA4)および無
効入射領域UA(図中UA1〜UA4)のx方向の幅W
p’が、レンズアレイ310の各レンズLa〜Ldのx
方向の幅WL の1/2よりも大きい偏光変換素子アレイ
320a’,320b’を用いている点が異なってい
る。図12は、このうち偏光変換素子アレイ320a’
側のみを示している。偏光変換素子アレイ320b’側
は光軸を基準として偏光変換素子アレイ320a側と対
称であるだけなので、省略した。
【0050】例えば、3列目のレンズLcの中心と、そ
れに対応する有効入射領域EA3の中心とを等しくする
ように、偏光変換素子アレイ320a’を配置する。通
常、無効入射領域の幅UA(図ではUA1からUA4)
は、有効入射領域EAの幅Wp'と等しいので、左側の2
つの有効入射領域EA2,EA1は各レンズLb,La
の中心に対してしだいに光軸寄りとなる。また、一番右
側の有効入射領域EA4はレンズLdの中心に対して光
軸の反対寄りとなる。この結果、各有効入射領域EA1
〜EA4が、レンズアレイ310から出射される光の光
量分布の位置とほぼ一致する。特に、光軸に近い所定の
数のレンズ、例えば、2〜3個のレンズは、光強度が強
いので、これらのレンズで集光される光の光量分布と、
それに対応する有効入射領域がほぼ一致することが好ま
しい。このような構成にすることで、第2実施例は、よ
り光の利用効率を高めることができる。なお、有効入射
領域の幅をレンズの幅の1/2に対してどの程度大きく
するか、および、どのレンズに対する有効入射領域を基
準に配置するかは、レンズアレイの数や、各レンズに対
応する光量分布の関係から実験的に容易に求められる。
また、有効入射領域や無効入射領域の幅は、レンズの幅
の1/2より大きくすることに限定する必要はなく、偏
光変換素子アレイの光の入射面を照射する実際の光量分
布によって決定される。
【0051】D.投写型表示装置: 図13は、図1に示す偏光照明装置50を備えた投写型
表示装置800の要部を示す概略構成図である。この投
写型表示装置800は、偏光照明装置50と、ダイクロ
イックミラー801,804と、反射ミラー802,8
07,809と、リレーレンズ806,808,810
と、3枚の液晶ライトバルブ803,805,811
と、クロスダイクロイックプリズム813と、投写レン
ズ814とを備えている。
【0052】ダイクロイックミラー801,804は、
白色光束を赤、青、緑の3色の色光に分離する色光分離
手段としての機能を有する。3枚の液晶ライトバルブ8
03,805,811は、与えられた画像情報(画像信
号)に従って、3色の色光をそれぞれ変調して画像を形
成する光変調手段としての機能を有する。クロスダイク
ロイックプリズム813は、3色の色光を合成してカラ
ー画像を形成する色光合成手段としての機能を有する。
投写レンズ814は、合成されたカラー画像を表す光を
スクリーン815上に投写する投写光学系としての機能
を有する。
【0053】青光緑光反射ダイクロイックミラー801
は、偏光照明装置50から出射された白色光束の赤色光
成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分と
を反射する。透過した赤色光は、反射ミラー802で反
射されて、赤光用液晶ライトバルブ803に達する。一
方、第1のダイクロイックミラー801で反射された青
色光と緑色光のうちで、緑色光は緑光反射ダイクロイッ
クミラー804によって反射され、緑光用液晶ライトバ
ルブ805に達する。一方、青色光は、第2のダイクロ
イックミラー804も透過する。
【0054】この実施例では、青色光の光路長が3つの
色光のうちで最も長くなる。そこで、青色光に対して
は、ダイクロイックミラー804の後に、入射レンズ8
06と、リレーレンズ808と、出射レンズ810とを
含むリレーレンズ系で構成された導光手段850が設け
られている。すなわち、青色光は、緑光反射ダイクロイ
ックミラー804を透過した後に、まず、入射レンズ8
06及び反射ミラー807を経て、リレーレンズ808
に導かれる。さらに、反射ミラー809によって反射さ
れて出射レンズ810に導かれ、青光用液晶ライトバル
ブ811に達する。なお、3枚の液晶ライトバルブ80
3,805,811は、図7における照明領域80に相
当する。
【0055】3つの液晶ライトバルブ803、805、
811は、図示しない外部の制御回路から与えられた画
像信号(画像情報)に従って、それぞれの色光を変調
し、それぞれの色成分の画像情報を含む色光を生成す
る。変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプ
リズム813に入射する。クロスダイクロイックプリズ
ム813には、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を
反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。こ
れらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、
カラー映像を表す光が形成される。合成された光は、投
写光学系である投写レンズ814によってスクリーン8
15上に投写され、映像が拡大されて表示される。
【0056】この投写型表示装置800では、光変調手
段として、特定の偏光方向の光束(s偏光光またはp偏
光光)を変調するタイプの液晶ライトバルブ803,8
05,811が用いられている。これらの液晶ライトバ
ルブには、入射側と出射側にそれぞれ偏光板(図示せ
ず)が貼り付けられているのが普通である。従って、所
定の偏光方向、例えばs偏光光のみが変調されてクロス
ダイクロイックプリズム813に入射する。このとき、
光学素子300に入射された光束のうち、集光レンズア
レイ310で集光されて偏光分離膜331を照射した光
束は、前述した図5にも示したように、すべてs偏光光
に変換されて出射される。光学素子300から出射され
た光束は、出射側レンズ390によって液晶ライトバル
ブ803,805,811を照明する。
【0057】また、光学素子300に入射された光束の
うち、集光レンズアレイ310で集光しきれずに、反射
膜332を照射した光束は、従来の技術で説明したよう
にp偏光光に変換されて出射され、液晶ライトバルブ8
03,805,811を照明する。しかし、上述したよ
うに、液晶ライトバルブ803,805,811の入射
面には、上述したように、s偏光光のみを利用するべく
偏光板が設けられており、p偏光光は遮断される。一
方、本発明の実施例による光学素子300における間隔
Cp(図10)を通過した光束は、偏光光に変換される
ことなく出射されて、液晶ライトバルブ803,80
5,811を照明する。この照明光は、液晶ライトバル
ブ803,805,811で利用可能なs偏光光成分を
含む白色光であるため、液晶ライトバルブ803,80
5,811に照射した光のうちのs偏光光成分のみを利
用することが可能である。従って、図13に示す投写型
表示装置800は、実施例による光学素子300を用い
た偏光照明装置50を使用しているので、従来よりも光
の利用効率が高いという利点を有している。
【0058】以上のように、この実施例による光学素子
を用いることによって、投写型表示装置における光の利
用効率を従来に比べて高めることができる。従って、ス
クリーン815上に投写される映像をより明るくするこ
とができる。
【0059】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0060】本発明による偏光照明装置は、図13に示
す投写型表示装置に限らず、これ以外の種々の装置に適
用することが可能である。例えば、カラー画像でなく、
白黒画像を投写する投写型表示装置にも本発明による偏
光ビームスプリッタアレイを適用することができる。こ
の場合には、図13の装置において、液晶ライトバルブ
が1枚で済み、また、光束を3色に分離する色光分離手
段と、3色の光束を合成する色光合成手段とを省略でき
る。さらに、ライトバルブを1つしか用いない投写型カ
ラー表示装置にも本発明を適用することができる。ま
た、反射型のライトバルブを用いる投写型表示装置やリ
ア型表示装置等の偏光照明光を利用する画像表示装置に
も適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を適用する偏光照明装置50の
要部を平面的にみた概略構成図。
【図2】第1の光学要素200の斜視図。
【図3】偏光変換素子アレイ320b(320a)の基
本動作を示す説明図。
【図4】第1実施例である光学素子300の光の入射面
を示す正面図。
【図5】第1実施例である光学素子300の光の出射面
を示す背面図。
【図6】図5のA−A’断面図。
【図7】第1実施例である光学素子300の側面図。
【図8】偏光変換素子アレイ320a,320bの構成
を示す斜視図。
【図9】偏光ビームスプリッタアレイ340の製造例を
示す説明図。
【図10】図5に示すA−A’断面の一部拡大図。
【図11】図8に示したダミー部370およびダミー部
370の光の入射面側の端部372を拡大して示す説明
図。
【図12】第2実施例の光学素子300’について示す
説明図。
【図13】図1に示す偏光照明装置50を備えた投写型
表示装置800の要部を示す概略構成図。
【図14】従来の光学素子の平面図。
【符号の説明】
10…レンズアレイ 20…偏光ビームスプリッタアレイ 30…偏光ビームスプリッタ 36…偏光分離膜 40…プリズム 46…反射膜 50…偏光照明装置 60…光源部 70…偏光発生装置 80…照明領域 90…照明領域 101…光源ランプ 102…放物面リフレクター 200…第1の光学要素 201…光束分割レンズ 202…中間光束 300…光学素子 310…集光レンズアレイ 311…集光レンズ 311c…中心 320a,320b…偏光変換素子アレイ 321,322,322b,322c…透光性部材 323…透光性部材(板ガラス) 325…接着剤 331…偏光分離膜 332…反射膜 340…偏光ビームスプリッタアレイ 350…偏光変換素子 350a…偏光変換素子 350b…偏光変換素子 360…透光部 370…ダミー部 371…端面 372…端部 375…接着剤 376…接着剤のはみ出し部 381…λ/2位相差板 390…出射側レンズ 400…第2の光学要素 800…投写型表示装置 801,804…ダイクロイックミラー 802,807,809…反射ミラー 803,805,811…液晶ライトバルブ 806…入射レンズ 807…反射ミラー 808…リレーレンズ 809…反射ミラー 810…出射レンズ 813…クロスダイクロイックプリズム 814…投写レンズ 815…スクリーン 850…導光手段 CL…レンズ横方向中心 Cp…間隔 EA…有効入射領域 EA1,EA2,EA3,EA4…有効入射領域 Gp…隙間 Ia,Ib,Ic,Id…光強度 Lex1…光束 Lex2…光束 L1…光束 L2…光束 L3…光束 La,Lb,Lc,Ld…レンズ Pa,Pb,Pc,Pd…光量分布 UA…無効入射領域 UA1,UA2,UA3,UA4…無効入射領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/74 H04N 5/74 A 9/31 9/31 C (56)参考文献 特開 平8−114765(JP,A) 特開 平8−304739(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/28 G02B 5/30 G02F 1/13 505 G03B 21/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源から出射された光束を
    複数の分割光束に分割するための複数のレンズが配置さ
    れたレンズアレイと、偏光方向がランダムな偏光光を1
    種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイと、
    を有する偏光照明装置であって、 前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がラン
    ダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離
    面と、前記偏光分離面により反射された直線偏光光を反
    射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面と
    は透光性部材を介して交互に複数配列され、 前記2つの偏光変換素子アレイは互いの前記偏光分離面
    が向かい合うように配置されており、前記2つの偏光素
    子アレイの最も中心側の第1の偏光分離面どうしが所定
    の間隔を隔てて配置されており、 前記複数のレンズのうち、前記第1の偏光分離面に最も
    近い位置に配置されているレンズから出射される分割光
    束は、少なくとも前記第1の偏光分離面に入射し、 前記第1の偏光分離面に最も近い位置に配置されている
    前記レンズから出射される分割光束のうち、前記所定の
    間隔に入射する一部の光束は、前記所定の間隔を通過し
    て出射される ことを特徴とする偏光照明装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のう
    ち、前記所定の間隔側に、前記偏光分離面、前記反射面
    のいずれも存在しないダミー領域を、透光性部材により
    形成したことを特徴とする偏光照明装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記ダミー領域の前記所定の間隔側の角部が取り除かれ
    ていることを特徴とする偏光照明装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、 前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のう
    ち、前記所定の間隔側ではない側に、前記偏光分離面、
    前記反射面のいずれも存在しない領域を、透光性部材に
    より形成したことを特徴とする偏光照明装置。
  5. 【請求項5】 光源と、前記光源から出射された光束を
    複数の分割光束に分割するための複数のレンズが配置さ
    れたレンズアレイと、偏光方向がランダムな偏光光を1
    種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイと、
    を有する偏光照明装置であって、 前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がラン
    ダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離
    面と、前記偏光分離面により反射された直線偏光光を反
    射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面と
    は透光性部材を介して交互に複数配列され、 前記2つの偏光変換素子アレイは、互いの前記偏光分離
    面が向かい合うように配置されており、 前記偏光変換素子アレイのそれぞれの偏光分離面は、
    記レンズアレイから出射される光の分布に合わせて一定
    の間隔で配列されていることを特徴とする偏光照明装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項において、前記2つの偏光変換素子アレイの最も中心側に配列され
    た2つの第1の偏光分離面の中心は、前記複数のレンズ
    のうち、それぞれの前記第1の 偏光分離面と最も近い位
    置に配置されているレンズの中心軸よりも前記所定の間
    隔側に配置されていることを特徴とする偏光照明装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記偏光変換素子アレイの光入射面に沿った前記偏光分
    離面と前記反射面との配列ピッチが、前記偏光分離面及
    び前記反射面の配列方向に沿った前記レンズアレイの配
    列ピッチの1/2よりも大きいことを特徴とする偏光照
    明装置。
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