JP3296077B2 - 酵素免疫検査法 - Google Patents
酵素免疫検査法Info
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- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酵素免疫検査法(エンザ
イムイムノアッセイ)に関するものであり、特に微量な
目的物質を高感度に検出する酵素免疫検査法に関するも
のである。
イムイムノアッセイ)に関するものであり、特に微量な
目的物質を高感度に検出する酵素免疫検査法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】抗原または抗体を高感度に同定、定量す
るために抗原抗体反応(免疫反応)の高い特異性を利用
することが行われており、一般的に免疫検査法(イムノ
アッセイ)といわれている。免疫検査法は、抗原抗体反
応により生じる沈澱物や凝集体を光学的に検出する免疫
比濁法(TIA)と、分別検出の容易な物質で標識した
抗体または抗原を用いる標識化免疫法に大別される。特
に後者には、その標識物によって種々の系が考えられて
おり、代表的なものとしては放射性同位元素を含むもの
を標識とするラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素を
標識とするエンザイムイムノアッセイ(EIA)、蛍光
体を標識とする蛍光イムノアッセイ(FIAまたはFI
T)等がある。また現在適用されている検査を見てみる
とTIAを使用しているものには血清中の蛋白質である
トランスフェリンやCRP、免疫グロブリンIgG、Ig
A、IgM、自己免疫関連としてリウマチ因子、更に血
液学的な検査としてはプラスミノ−ゲンの定量化、アン
チトロンビンIIIの定量化等があり、一方標識化免疫測
定法としてRIA法は内分秘学検査(例えばエリスロポ
エチン、プロスタグランディンなど)からウイルス学検
査(例えばHBs抗体、HCV抗体など)、腫瘍関連検
査(例えばAFP、CEAなど)、生化学検査(例えば
トリプシンなど)と広い範囲に及び、EIA法は血液学
検査(例えばプロテインS、FPAなど)、免疫血清学
検査(例えば免疫複合体、マイクログロブリンなど)、
FATはウイルス抗体の検査(例えばEBV、ヘルペス
など)、免疫血清学検査(例えば抗核抗体など)に使用
されている。
るために抗原抗体反応(免疫反応)の高い特異性を利用
することが行われており、一般的に免疫検査法(イムノ
アッセイ)といわれている。免疫検査法は、抗原抗体反
応により生じる沈澱物や凝集体を光学的に検出する免疫
比濁法(TIA)と、分別検出の容易な物質で標識した
抗体または抗原を用いる標識化免疫法に大別される。特
に後者には、その標識物によって種々の系が考えられて
おり、代表的なものとしては放射性同位元素を含むもの
を標識とするラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素を
標識とするエンザイムイムノアッセイ(EIA)、蛍光
体を標識とする蛍光イムノアッセイ(FIAまたはFI
T)等がある。また現在適用されている検査を見てみる
とTIAを使用しているものには血清中の蛋白質である
トランスフェリンやCRP、免疫グロブリンIgG、Ig
A、IgM、自己免疫関連としてリウマチ因子、更に血
液学的な検査としてはプラスミノ−ゲンの定量化、アン
チトロンビンIIIの定量化等があり、一方標識化免疫測
定法としてRIA法は内分秘学検査(例えばエリスロポ
エチン、プロスタグランディンなど)からウイルス学検
査(例えばHBs抗体、HCV抗体など)、腫瘍関連検
査(例えばAFP、CEAなど)、生化学検査(例えば
トリプシンなど)と広い範囲に及び、EIA法は血液学
検査(例えばプロテインS、FPAなど)、免疫血清学
検査(例えば免疫複合体、マイクログロブリンなど)、
FATはウイルス抗体の検査(例えばEBV、ヘルペス
など)、免疫血清学検査(例えば抗核抗体など)に使用
されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】免疫検査法は上に述
べたように広く臨床検査等に利用されているが、高感度
に目的物質を検出するためにはRIA法によるのが一般
的である。しかし、このRIA法では標識物質としての
ラジオアイソト−プは保存ができなかったり、人体への
影響等で取扱いが面倒であるという問題点がある。
べたように広く臨床検査等に利用されているが、高感度
に目的物質を検出するためにはRIA法によるのが一般
的である。しかし、このRIA法では標識物質としての
ラジオアイソト−プは保存ができなかったり、人体への
影響等で取扱いが面倒であるという問題点がある。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので目的物質を高感度に簡単に検出することを目
的としている。
れたもので目的物質を高感度に簡単に検出することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、目的物質と反応する抗体または抗原の標識として制
限酵素を用いることにした。このような制限酵素によっ
て標識された抗体または抗原を検出試薬として被検体に
加える。被検体に目的物質が含まれている場合、抗原抗
体反応が起こり、1または2以上の制限酵素を有する免
疫反応複合体が得られる。これと未反応物とを分離(B
/F分離)する。得られた複合体は制限酵素を有してお
り、この制限酵素により切断される切断塩基配列を有す
るDNA鎖を基質として複合体と反応させることによ
り、DNA鎖が切断される。本発明においては、切断さ
れたDNA鎖断片を分析して測定することにより、制限
酵素の有無やその量、ひいては目的物質の有無やその量
を検出する。
は、目的物質と反応する抗体または抗原の標識として制
限酵素を用いることにした。このような制限酵素によっ
て標識された抗体または抗原を検出試薬として被検体に
加える。被検体に目的物質が含まれている場合、抗原抗
体反応が起こり、1または2以上の制限酵素を有する免
疫反応複合体が得られる。これと未反応物とを分離(B
/F分離)する。得られた複合体は制限酵素を有してお
り、この制限酵素により切断される切断塩基配列を有す
るDNA鎖を基質として複合体と反応させることによ
り、DNA鎖が切断される。本発明においては、切断さ
れたDNA鎖断片を分析して測定することにより、制限
酵素の有無やその量、ひいては目的物質の有無やその量
を検出する。
【0006】複合体の制限酵素により切断される切断塩
基配列を有するDNA鎖としては、切断されたDNA鎖
断片の分析が容易になるような位置に切断配列を有する
DNA鎖を用いる。この様なDNA鎖としては、例えば
端部より決められた位置に1つの切断塩基配列を持つよ
うにして切断後同一長のDNA鎖断片ができるようにし
たものや、端部より等間隔に複数の切断配列を有し、切
断後一定長の整数倍の複数の長さのDNA鎖断片が出来
るようにしたものを用いた。
基配列を有するDNA鎖としては、切断されたDNA鎖
断片の分析が容易になるような位置に切断配列を有する
DNA鎖を用いる。この様なDNA鎖としては、例えば
端部より決められた位置に1つの切断塩基配列を持つよ
うにして切断後同一長のDNA鎖断片ができるようにし
たものや、端部より等間隔に複数の切断配列を有し、切
断後一定長の整数倍の複数の長さのDNA鎖断片が出来
るようにしたものを用いた。
【0007】切断されたDNA鎖断片の分析としては、
電気泳動法、クロマトグラフィ−法を使用することとし
た。
電気泳動法、クロマトグラフィ−法を使用することとし
た。
【0008】
【作用】本発明によれば、抗体または抗原に制限酵素を
標識して検出試薬とし、被検体と反応させる。これによ
り抗体(または抗原)は、目的とする抗原(または抗
体)が被検体中に存在するときに非常に高い特異性を持
って目的物質(抗原または抗体)と結合する。これをB
/F分離して未反応検出試薬を除去すれば免疫反応複合
体が得られる。このときの状態は極少量の制限酵素を有
する免疫反応複合体である。この微量の制限酵素を検出
するために、制限酵素の切断塩基配列を持つDNA鎖を
加えて反応させる。このとき使用するDNA鎖として
は、たとえば、決められた端部より一定位置に1つの制
限酵素切断塩基配列をもつDNA鎖を使用する。あるい
は、決められた端部より等間隔に複数の制限酵素切断配
列をもつDNA鎖を使用する。このようにすると、制限
酵素とDNA鎖の切断塩基配列との反応により、同じ長
さかまたはその整数倍の長さに切断されたDNA鎖断片
が大量に生じることになる。そこでこれらを例えばゲル
電気泳動法により分画すれば特定の位置にこれらのDN
A鎖断片は局在化され、これにより目的物質の有無がエ
チジウムブロマイド等の染色により蛍光観察として容易
に検出できる。また、蛍光強度を測定することによりD
NA鎖断片の定量が行われ、すなわち目的物質の量を測
定することができる。
標識して検出試薬とし、被検体と反応させる。これによ
り抗体(または抗原)は、目的とする抗原(または抗
体)が被検体中に存在するときに非常に高い特異性を持
って目的物質(抗原または抗体)と結合する。これをB
/F分離して未反応検出試薬を除去すれば免疫反応複合
体が得られる。このときの状態は極少量の制限酵素を有
する免疫反応複合体である。この微量の制限酵素を検出
するために、制限酵素の切断塩基配列を持つDNA鎖を
加えて反応させる。このとき使用するDNA鎖として
は、たとえば、決められた端部より一定位置に1つの制
限酵素切断塩基配列をもつDNA鎖を使用する。あるい
は、決められた端部より等間隔に複数の制限酵素切断配
列をもつDNA鎖を使用する。このようにすると、制限
酵素とDNA鎖の切断塩基配列との反応により、同じ長
さかまたはその整数倍の長さに切断されたDNA鎖断片
が大量に生じることになる。そこでこれらを例えばゲル
電気泳動法により分画すれば特定の位置にこれらのDN
A鎖断片は局在化され、これにより目的物質の有無がエ
チジウムブロマイド等の染色により蛍光観察として容易
に検出できる。また、蛍光強度を測定することによりD
NA鎖断片の定量が行われ、すなわち目的物質の量を測
定することができる。
【0009】さらに、別の方法としては、クロマトグラ
フィ−により分画・染色したり、紫外線での濃度測定に
より容易に検出される。
フィ−により分画・染色したり、紫外線での濃度測定に
より容易に検出される。
【0010】
【実施例】本発明を用いて目的物質であるガン胎児性抗
原(CEA)を高感度に簡単に検出する例を以下に記
す。なお、材料は全て市場に上市されているものであ
り、容易に入手できるものである。 [実施例1] (1)検出試薬(制限酵素標識抗体)の調製 制限酵素としてEcoR Iを0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.0)に溶解し、それに500〜1000当量のN-スクシン
イミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-
カルボキシレートのN,N-ジメチルホルムアミド溶液を加
え30℃にて1時間反応させた。沈殿した未反応のマレイ
ミド化合物を遠心分離にて除去したのち、上清を0.1M
リン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化したSephade
x G-25カラムにて目的物を精製した。この画分へ抗CEA
抗体を溶解した5mM/l EDTA含有リン酸ナトリウム緩衝
液を混ぜ合わせ4℃にて20時間インキュベートしたの
ち、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)で平衡化し
たUltrogel AcA 44カラムにて目的画分を精製して制限
酵素標識された抗体を収率85%で得、これを検出試薬と
した。 (2)検出用基質DNA鎖の調製 図1の様に全長が400bpsの長さを有し、その中央部のみ
にEcoR Iの切断部位を有するDNA二重鎖をDNA合成
機にて調製した。図中各ボックス11はヌクレオチドを示
し、3'と5'はその末端部を表し、200bpsは塩基長を表
し、aとa'部分はEcoR Iの切断部位を含まない任意の塩
基配列である。
原(CEA)を高感度に簡単に検出する例を以下に記
す。なお、材料は全て市場に上市されているものであ
り、容易に入手できるものである。 [実施例1] (1)検出試薬(制限酵素標識抗体)の調製 制限酵素としてEcoR Iを0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.0)に溶解し、それに500〜1000当量のN-スクシン
イミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-
カルボキシレートのN,N-ジメチルホルムアミド溶液を加
え30℃にて1時間反応させた。沈殿した未反応のマレイ
ミド化合物を遠心分離にて除去したのち、上清を0.1M
リン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化したSephade
x G-25カラムにて目的物を精製した。この画分へ抗CEA
抗体を溶解した5mM/l EDTA含有リン酸ナトリウム緩衝
液を混ぜ合わせ4℃にて20時間インキュベートしたの
ち、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)で平衡化し
たUltrogel AcA 44カラムにて目的画分を精製して制限
酵素標識された抗体を収率85%で得、これを検出試薬と
した。 (2)検出用基質DNA鎖の調製 図1の様に全長が400bpsの長さを有し、その中央部のみ
にEcoR Iの切断部位を有するDNA二重鎖をDNA合成
機にて調製した。図中各ボックス11はヌクレオチドを示
し、3'と5'はその末端部を表し、200bpsは塩基長を表
し、aとa'部分はEcoR Iの切断部位を含まない任意の塩
基配列である。
【0011】なお、EcoR Iの切断塩基配列は
【0012】
【化1】
【0013】である。ここにG,A,T,Cはヌクレオチドの
塩基の慣例に従う表記である。 (3)固相化抗体の作成 リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)に抗CEA抗体を溶解し
たものをマイクロタイタープレートに加え、4℃にて1晩
インキュベートしたのち、液を捨てリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.2)にて洗浄して固相化抗体を作成した。 (4)固相化抗体-抗原-標識化抗体複合体(標識化免疫
反応複合体)の形成 ウエルに被検体であるCEAの標準試料を加え、室温にて2
時間インキュベートした。液を捨てリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.2)にて洗浄したのち、先に調製した検出試
薬であるEcoR I標識化抗体をリン酸ナトリウム緩衝液で
希釈してウエルに加え、室温にて1時間インキュベート
した。この後液を捨て、リン酸ナトリウム緩衝液にて洗
浄し、未反応検出試薬を除去して固相化抗体−抗原(CE
A)-標識化抗体複合体(標識化免疫反応複合体)を形成
した。 (5)検出 ウエルに制限酵素にとって好条件となる緩衝液(50mM
塩化ナトリウム、7mM塩化マグネシウム、Tris-HCl、pH
7.5)と(2)で調製した検出用DNA鎖を加え、37℃にて3
0分間インキュベートしたのちウエル内の液をポリアク
リルアミドゲルにて電気泳動して泳動パターンを得た。
このゲルをエチジウムブロマイドにて染色し、その蛍光
を測定し、同条件にて作成した検量線から200bpsの位置
にあるバンド及び400bpsの位置にあるバンドのDNA鎖
の量を算出して抗原の定量を行った。図3に泳動パタ−
ンを示した。図中30はポリアクリルアミドのゲル板であ
り矢印の方向は泳動方向であり、31は200bpsの断片、32
は400bpsのDNA鎖断片を示す。 (6)検量線の作成 上記で用いた同一の免疫検査用タイタープレートの未使
用ウエルに既知濃度の各制限酵素を加え、(5)の検出
操作を上記抗原存在系と同一条件にて行い、制限酵素量
と生成する制限酵素DNA断片との関係をプロットして検
量線を作成した。この結果図5の様な検量線を得た。
塩基の慣例に従う表記である。 (3)固相化抗体の作成 リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)に抗CEA抗体を溶解し
たものをマイクロタイタープレートに加え、4℃にて1晩
インキュベートしたのち、液を捨てリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.2)にて洗浄して固相化抗体を作成した。 (4)固相化抗体-抗原-標識化抗体複合体(標識化免疫
反応複合体)の形成 ウエルに被検体であるCEAの標準試料を加え、室温にて2
時間インキュベートした。液を捨てリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.2)にて洗浄したのち、先に調製した検出試
薬であるEcoR I標識化抗体をリン酸ナトリウム緩衝液で
希釈してウエルに加え、室温にて1時間インキュベート
した。この後液を捨て、リン酸ナトリウム緩衝液にて洗
浄し、未反応検出試薬を除去して固相化抗体−抗原(CE
A)-標識化抗体複合体(標識化免疫反応複合体)を形成
した。 (5)検出 ウエルに制限酵素にとって好条件となる緩衝液(50mM
塩化ナトリウム、7mM塩化マグネシウム、Tris-HCl、pH
7.5)と(2)で調製した検出用DNA鎖を加え、37℃にて3
0分間インキュベートしたのちウエル内の液をポリアク
リルアミドゲルにて電気泳動して泳動パターンを得た。
このゲルをエチジウムブロマイドにて染色し、その蛍光
を測定し、同条件にて作成した検量線から200bpsの位置
にあるバンド及び400bpsの位置にあるバンドのDNA鎖
の量を算出して抗原の定量を行った。図3に泳動パタ−
ンを示した。図中30はポリアクリルアミドのゲル板であ
り矢印の方向は泳動方向であり、31は200bpsの断片、32
は400bpsのDNA鎖断片を示す。 (6)検量線の作成 上記で用いた同一の免疫検査用タイタープレートの未使
用ウエルに既知濃度の各制限酵素を加え、(5)の検出
操作を上記抗原存在系と同一条件にて行い、制限酵素量
と生成する制限酵素DNA断片との関係をプロットして検
量線を作成した。この結果図5の様な検量線を得た。
【0014】[実施例2] (1)検出試薬の調整 実施例1と同じにした。 (2)検出用基質DNA鎖の調整 図2の様に全長が2kbpsの長さを有し、端部より200bps
毎のみにEcoR Iの切断部位を有するDNA二重鎖をDN
A合成機により調製した。図中20はEcoR Iによる切断塩
基配列を示し、21は切断塩基配列を含まない任意の塩基
配列を示し、3'と5'は末端の表示であり、200bps及び20
00bpsは塩基長を示す。 (3)固相化抗体の作成 実施例1と同じにした。 (4)固相化抗体-抗原−標識化抗体複合体(標識化免疫
反応複合体)の形成 実施例1と同じにした。 (5)検出 ウエルに制限酵素にとって好条件となる緩衝液(50mM
塩化ナトリウム、7mM塩化マグネシウム、Tris-HCl、pH
7.5)と(2)で調製した検出用DNA鎖を加え、37℃に
て30分間インキュベートしたのちウエル内の液をポリア
クリルアミドゲルにて電気泳動して泳動パターンを得
た。このゲルをエチジウムブロマイドにて染色し、その
蛍光を測定し、同条件にて作成した検量線から200の整
数倍のベ−スペアの位置にあるバンド及び2kbpsの位置
にあるバンドのDNA断片の量を算出して抗原の定量を
行った。図4に泳動パタ−ンを示した。図中40はポリア
クリルアミドゲル板であり、泳動は矢印の方向に行わ
れ、41〜50は各々200bps毎のDNA鎖断片のバンド位置
を示す。 (6)検量線の作成 実施例1と同様に行った。
毎のみにEcoR Iの切断部位を有するDNA二重鎖をDN
A合成機により調製した。図中20はEcoR Iによる切断塩
基配列を示し、21は切断塩基配列を含まない任意の塩基
配列を示し、3'と5'は末端の表示であり、200bps及び20
00bpsは塩基長を示す。 (3)固相化抗体の作成 実施例1と同じにした。 (4)固相化抗体-抗原−標識化抗体複合体(標識化免疫
反応複合体)の形成 実施例1と同じにした。 (5)検出 ウエルに制限酵素にとって好条件となる緩衝液(50mM
塩化ナトリウム、7mM塩化マグネシウム、Tris-HCl、pH
7.5)と(2)で調製した検出用DNA鎖を加え、37℃に
て30分間インキュベートしたのちウエル内の液をポリア
クリルアミドゲルにて電気泳動して泳動パターンを得
た。このゲルをエチジウムブロマイドにて染色し、その
蛍光を測定し、同条件にて作成した検量線から200の整
数倍のベ−スペアの位置にあるバンド及び2kbpsの位置
にあるバンドのDNA断片の量を算出して抗原の定量を
行った。図4に泳動パタ−ンを示した。図中40はポリア
クリルアミドゲル板であり、泳動は矢印の方向に行わ
れ、41〜50は各々200bps毎のDNA鎖断片のバンド位置
を示す。 (6)検量線の作成 実施例1と同様に行った。
【0015】上記2例においては分析にゲル電気泳動を
用いたが、他の電気泳動法やクロマトグラフィ−のよう
な方法でも勿論可能である。更に基質のDNA鎖の構成
に関しても対応する制限酵素の切断部位が何処にあるか
が判っていれば原理的には全く問題はない。
用いたが、他の電気泳動法やクロマトグラフィ−のよう
な方法でも勿論可能である。更に基質のDNA鎖の構成
に関しても対応する制限酵素の切断部位が何処にあるか
が判っていれば原理的には全く問題はない。
【0016】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、酵素免疫
検査法の酵素として制限酵素を利用することにより、高
感度に目的物質を簡単に検出できる。また、検査された
被検体のデ−タは後日、いつでも再チェックすることも
可能となる。更に検体の相互比較が1枚の泳動パタ−ン
で簡単にできるというメリットもある。
検査法の酵素として制限酵素を利用することにより、高
感度に目的物質を簡単に検出できる。また、検査された
被検体のデ−タは後日、いつでも再チェックすることも
可能となる。更に検体の相互比較が1枚の泳動パタ−ン
で簡単にできるというメリットもある。
【0017】
【図面の簡単な説明】
【図1】 使用した基質としてのDNA鎖の構成例であ
る。
る。
【図2】 使用した基質としてのDNA鎖の構成例であ
る。
る。
【図3】 実施例1での泳動パタ−ンである。
【図4】 実施例2での泳動パタ−ンである。
【図5】 検量線であり、横軸が制限酵素の量、縦軸が
泳動後のDNA鎖断片のバンド濃度を示す。
泳動後のDNA鎖断片のバンド濃度を示す。
11 ヌクレオチド 20 切断塩基配列 21 塩基配列(切断部位を含まない) 31、32、41〜50 DNA鎖断片のバンド位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−245000(JP,A) 特開 平4−265859(JP,A) 特開 平7−265076(JP,A) 特開 平6−43135(JP,A) 特開 平7−270419(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 - 33/579
Claims (5)
- 【請求項1】 目的物質である抗原または抗体と、酵素
により標識された抗体または抗原とを反応させ免疫反応
複合体を得た後、該複合体と未反応物とを分離し、複合
体の酵素を利用して目的物質を検出する酵素免疫検査法
において、目的物質と反応する抗体または抗原の標識と
して制限酵素を用い、前記反応及び分離により1または
2以上の制限酵素を有する免疫反応複合体を得、複合体
の制限酵素により切断される切断塩基配列を有するDN
A鎖を複合体の制限酵素により切断し、該切断されたD
NA鎖断片を分析して測定することにより目的物質を検
出することを特徴とする酵素免疫検査法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の酵素免疫検査法におい
て、前記DNA鎖の切断塩基配列がDNA鎖の端部より
決められた位置にあり、切断されたDNA鎖断片が一定
の長さを有することを特徴とする酵素免疫検査法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の酵素免疫検査法におい
て、前記DNA鎖の切断塩基配列がDNA鎖の端部より
等間隔に複数形成されており、切断されたDNA鎖断片
が一定の長さの整数倍の長さを有することを特徴とする
酵素免疫検査法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の酵素免疫検査法におい
て、前記切断されたDNA鎖断片を電気泳動法により分
析して測定することにより目的物質を検出することを特
徴とする酵素免疫検査法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の酵素免疫検査法におい
て、前記切断されたDNA鎖断片をクロマトグラフィを
用いて分析して測定することにより目的物質を検出する
ことを特徴とする酵素免疫検査法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05925794A JP3296077B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 酵素免疫検査法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05925794A JP3296077B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 酵素免疫検査法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07270418A JPH07270418A (ja) | 1995-10-20 |
JP3296077B2 true JP3296077B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=13108151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05925794A Expired - Fee Related JP3296077B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 酵素免疫検査法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3296077B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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RU2017107871A (ru) * | 2014-09-22 | 2018-09-10 | Японское Агентство По Науке И Технике | Способ детектирования молекулы-мишени и набор для использования в этом способе |
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1994
- 1994-03-29 JP JP05925794A patent/JP3296077B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07270418A (ja) | 1995-10-20 |
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