JP3295577B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3295577B2
JP3295577B2 JP16963995A JP16963995A JP3295577B2 JP 3295577 B2 JP3295577 B2 JP 3295577B2 JP 16963995 A JP16963995 A JP 16963995A JP 16963995 A JP16963995 A JP 16963995A JP 3295577 B2 JP3295577 B2 JP 3295577B2
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英樹 塚岡
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば自動車
等に搭載された撮像手段によって得られた画像に基づい
て、画像内の物体の追跡等に用いられる画像処理装置に
関し、特に撮像された画像を投影データに変換する投影
手段を設け、今回撮像された画像に対して前回画像との
相関演算を行うことにより、短時間の演算処理を可能に
した画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車載の撮像手段により撮像さ
れた画像内において、移動する対象物体を高精度に投影
して追跡するために、画像の揺れ量を検出する機能を有
する画像処理装置は、種々提案されている。また、この
種の画像処理装置においては、一般に、前回の画像と現
在の画像との相関演算に基づいて対象物体および揺れ量
を検出している。
【0003】図16はたとえば特公昭62−38663
号公報に記載された従来の画像処理装置の相関演算処理
を示す説明図であり、図において、31は水平方向の被
相関画面、32は垂直方向の被相関画面、33は縦×横
の画素サイズがm×nの水平方向の参照画面、34は縦
×横の画素サイズがn×mの垂直方向の参照画面、C
(x)は水平方向の相関係数、C(y)は垂直方向の相
関係数である。
【0004】従来の画像処理装置の相関演算処理は、図
16に示すように、幅がm画素で長さがn画素の小領域
からなる各参照画面33および34を、各被相関画面3
1および32上でずらせることにより、各相関係数C
(x)およびC(y)を求めている。
【0005】このとき、各相関係数C(x)およびC
(y)を求めるためには、各参照画面33および34を
ずらす毎に、各参照画面33および34の面積に相当す
る全画素分のm×nの積和演算が行われる。したがっ
て、もし、各参照画面33および34をk回ずらした場
合、m×n×k回の演算を必要とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像処理装置は
以上のように、各参照画面33および34をずらす毎に
m×nの演算が行われるため、計算量が多くなるという
問題点があった。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、撮像手段から得られた撮像信
号(画像)から、速度センサ等を用いることなく少ない
計算量で効果的に画像の移動量を求めることのできる画
像処理装置を得ることを目的とする。
【0008】また、この発明は、画像の移動量から求め
られた揺れ量をキャンセルするように補正された画像を
蓄積し、効果的に防振機能を実現した画像処理装置を得
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る画像処理装置は、風景を撮影する撮像手段と、撮像手
段により得られた画像を、所定方向成分に関して計数し
た投影データに変換する投影手段と、投影データを蓄積
する投影データ蓄積手段と、蓄積された前回の投影デー
タから現在の投影データまでのフレーム間移動量を各投
影データの相関から求める相関器と、投影データの投影
範囲を決定するためのウィンドウを設定するウィンドウ
設定手段とを備え、画像内の投影対象は、ウィンドウの
範囲内で選択され、フレーム間移動量を画像の移動速度
とするものである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】また、この発明の請求項2に係る画像処理
装置は、請求項1において、ウィンドウは、投影対象の
移動方向に延長された形状を有するものである。
【0014】また、この発明の請求項3に係る画像処理
装置は、請求項1または請求項2において、投影データ
の一部をテンプレートとして決定するテンプレート決定
手段を備え、テンプレートは、投影データのうちのダイ
ナミックレンジが最大となる部分がほぼ中央となるよう
に設定され、投影データ蓄積手段は、テンプレートを前
回の投影データとして蓄積し、相関器は、テンプレート
と今回の投影データとの相関をとってフレーム間移動量
を求めるものである。
【0015】また、この発明の請求項4に係る画像処理
装置は、請求項1から請求項3までのいずれかにおい
て、相関器は、フレーム間移動量を1画素以下の精度で
求めるための補間演算手段を含むものである。
【0016】
【0017】また、この発明の請求項5に係る画像処理
装置は、請求項1から請求項4までのいずれかにおい
て、フレーム間移動量を時間方向に積分して得られた積
分値を画像の移動量として出力する積分手段を備えたも
のである。
【0018】また、この発明の請求項6に係る画像処理
装置は、請求項5において、積分値により求められた移
動量のうちの比較的小さい移動成分を除去するためのハ
イパスフィルタを備え、ハイパスフィルタは、移動量の
誤差をキャンセルするとともに、移動量に含まれる撮像
手段の揺れに起因した画像の揺れ量を求めるものであ
る。
【0019】また、この発明の請求項7に係る画像処理
装置は、請求項6において、撮像手段は自動車に搭載さ
れ、投影対象は道路上の白線であり、揺れ量をキャンセ
ルするための走査線位置指令を出力する走査線位置設定
手段と、走査線位置指令に応じて画像内の走査線読み込
み位置を設定する走査線読み込み位置設定手段と、走査
線読み込み位置に対応した画像から白線を検出する白線
検出手段とを備え、白線の画像読み出し位置は、揺れ量
をキャンセルするように補正されるものである。
【0020】また、この発明の請求項8に係る画像処理
装置は、請求項6において、揺れ量をキャンセルするよ
うに撮像手段の同期信号をずらすための同期信号ずらし
手段と、撮像手段により得られた画像を1フレーム分だ
け遅延させる1フレーム遅延手段と、1フレーム遅延さ
れた画像を、同期信号ずらし手段により決定されたアド
レスに蓄積するフレームメモリとを備えたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の請求項1においては、
画面毎に一次元の投影データの相関をとることにより、
画像の移動速度(蓄えられた投影データから新しい投影
データまでのフレーム間移動量)を求める。また、投影
データの投影範囲を任意の位置、大きさおよび形状のウ
ィンドウで設定することにより、移動対象を選択する。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】また、この発明の請求項2においては、ウ
ィンドウを、求める移動方向に長い形に設定することに
より、投影データのダイナミックレンジを大きくすると
ともに相関をとる領域を小さくして、投影データを求め
るための計算量を減らす。
【0026】また、この発明の請求項3においては、投
影データの相関をとるためのテンプレートは、投影デー
タの配列値のダイナミックレンジが最大となる位置を探
索して、この位置がテンプレートのほぼ中央となるよう
に設定する。これにより、テンプレートを小さくして、
相関をとるための計算量を小さくするとともに、フレー
ム間移動量の精度を上げる。
【0027】また、この発明の請求項4においては、相
関をとるときに補間演算を用いて1画素以下のフレーム
間移動量をも検出することにより、フレーム間移動量の
演算精度を向上させる。
【0028】
【0029】また、この発明の請求項5においては、移
動速度を時間方向に積分することにより、画像の移動量
を得る。
【0030】また、この発明の請求項6においては、積
分値として得られた移動量をハイパスフィルタに通し、
移動量の誤差(小さい移動量)をキャンセルするととも
に、画像の揺れ量(大きい移動量)を抽出する。
【0031】また、この発明の請求項7においては、抽
出された揺れ量に相当する分だけ画像の読み出し位置を
補正することにより、正しい白線位置を検出する。
【0032】また、この発明の請求項8においては、抽
出された揺れ量に相当する分だけ画像の同期信号をずら
すことにより、画像の揺れをとり除く。
【0033】実施の形態1.以下、この発明の実施の形
態1を図について説明する。図1はこの発明の実施の形
態1を示すブロック図であり、たとえば画面の縦揺れを
検出する車載用の画像処理装置を示す。図1において、
1は撮像手段としてのビデオカメラ、2はビデオカメラ
1からの撮像信号Aをデジタル信号に変換するADコン
バータ、3はAD変換された撮像信号から2値画像のエ
ッジEを抽出するエッジ抽出手段である。
【0034】24はエッジ抽出手段から出力されるエッ
ジEから横長成分Hを抽出する横長成分抽出手段、13
は投影用のウィンドウWを設定するウィンドウ設定手
段、15は横長成分HおよびウィンドウWの論理積をと
るアンドゲート、4はアンドゲート15の出力信号に基
づいて横方向の投影データDHを生成する横方向の投影
手段である。
【0035】5は横方向の投影データDHをとり込んで
縦方向の揺れ量Fを検出するマイコンであり、以下の構
成要素6〜10を含んでいる。6は横方向の投影データ
DHのうちの相関性のとり易い一部をテンプレートTと
して決定するテンプレート決定手段、7はテンプレート
Tを格納して1フレーム分だけ遅延させた(前回の)テ
ンプレートとして出力するメモリである。
【0036】8は横方向の投影手段4およびメモリ7の
各出力端子に接続された相関器であり、投影データDH
と遅延されたテンプレートTとの相関をとって、1フレ
ーム間のフレーム間移動量ΔSを移動速度として出力す
る。9はフレーム間移動量ΔSを時間方向に積分する積
分手段であり、積分値Stを画像の最終的な移動量とし
て出力する。
【0037】10は積分値(移動量)Stのうちの低周
波数成分(小さい移動量)をカットするハイパスフィル
タ(以下、HPFとも記す)であり、大きい移動量を縦
方向の揺れ量Fとして出力する。このとき、HPF10
は、積分値Stに含まれる小さい移動量である誤差成分
を除去する。また、図示しないが、マイコン5は、ウィ
ンドウ設定手段13に対する初期設定手段を含んでい
る。
【0038】図2は相関器8の動作を示す説明図であ
り、横方向の投影手段4から得られる横方向の投影デー
タDHに基づいて、フレーム間移動量ΔSを求める場合
を示す。図2において、DH1は1フレーム(1画面)
前の投影データ、DH2は現在(現フレーム)の投影デ
ータ、ΔSは1フレーム前の投影データDH1から現フ
レームの投影データDH2までのフレーム間移動量であ
る。
【0039】図3はエッジ抽出手段3および横長成分抽
出手段24で抽出されたエッジEおよび横長成分Hに基
づく画像例を示す説明図であり、図3(a)はエッジE
に基づく元のエッジ画像GEおよびその投影データDH
3を示し、図3(b)は横長成分Hに基づく横長エッジ
画像GHおよびその投影データDH4を示す。
【0040】また、図3において、R3は投影データD
H3のダイナミックレンジ、R4は投影データDH4の
ダイナミックレンジであり、横長エッジ画像GHにおけ
る投影データDH4のダイナミックレンジR4の方が、
エッジ画像GEにおける投影データDH3のダイナミッ
クレンジR3よりも大きくなっている。
【0041】図4は図3(a)内のエッジ画像GEにウ
ィンドウWを投影した状態を示す説明図であり、ウィン
ドウWは縦方向に長く設定されている。図5はウィンド
ウWの幅を変えた場合の投影データDHの違いを示す説
明図であり、図5(a)はウィンドウWの幅を大きく設
定した場合、図5(b)はウィンドウWの幅を小さく設
定した場合をそれぞれ示す。図5から明らかなように、
ウィンドウWを(b)のように縦に長くすることによ
り、小さい領域で大きいダイナミックレンジが得られる
ことが分かる。
【0042】図6は投影データDHに対する相関用のテ
ンプレートTの設定位置を示す説明図であり、破線Mは
投影データDHのうちの変化量が最大となる部分、TW
はテンプレートの抽出範囲である。図6のように、投影
データDHの数画素分の範囲内で最大ダイナミックレン
ジを示す部分Mは、テンプレートTの抽出範囲TW内の
ほぼ中央になるように設定される。
【0043】図7はテンプレートTを用いた相関器8に
よる現投影データDH2との比較動作を示す説明図であ
り、テンプレートTを現投影データDH2と比較してい
く様子を示している。相関器8は、図7内のテンプレー
トTを1画素分ずつずらしながら、テンプレートTと現
投影データDH2との差ΔDを求め、フレーム間移動量
ΔSが何画素分に相当するかを求める。
【0044】図8は1画素毎に求められたデータ差ΔD
を点P1、P2、P3、…で示す説明図であり、横軸は
ずらし量(画素)、縦軸はデータ差ΔDである。また、
ΔScは各点P1〜P3により設定される直線L1およ
びL2によって補間されたフレーム間移動量である。
【0045】図9はフレーム間移動量ΔSの積分値St
(最終的な移動量)を通過させて揺れ量Fを抽出するH
PF10の動作を示す説明図である。図9においては、
移動量すなわち積分値Stのうちの速い移動成分を抽出
することにより、積分値Stの出力誤差による累積誤差
をキャンセルし、且つ、車両の縦方向の揺れ量Fが高精
度に抽出される状態を示す。
【0046】次に、図2〜図9を参照しながら、図1に
示したこの発明の実施の形態1の動作について説明す
る。一般に、車載の画像処理装置においては、車両のピ
ッチング(ビデオカメラ1の上下方向の揺れ)により、
安定した処理が妨げられることがある。そこで、画面の
縦方向の揺れを検出し、縦揺れに合わせて白線検出用の
2値画像の読み出し位置を上下させることにより正しく
処理を行う。
【0047】まず、図1内の信号の概略的な流れについ
て説明すると、ビデオカメラ1より得られた撮像信号A
は、ADコンバータ2によりデジタル値に変換され、さ
らにエッジ抽出手段3を通してエッジEを示す2値画像
に変換される。
【0048】続いて、エッジEを示す2値画像すなわち
エッジ画像GE(図3(a)参照)は、フィルタからな
る横長成分抽出手段24を通して横長成分Hのみが抽出
され、ダイナミックレンジを大きくした2値画像すなわ
ち横長エッジ画像GH(図3(b)参照)となる。
【0049】横長エッジ画像GHに対応した横長成分H
は、アンドゲート15を介して横方向の投影手段4に入
力され、横方向の投影データDHとなる。このとき、あ
らかじめウィンドウ設定手段13で設定されたウィンド
ウW内についてのみ投影され、この投影データDHの上
下移動から、後述するように、マイコン5によって画面
の揺れ量Fが求められることになる。
【0050】このように、ビデオカメラ1で撮像された
多値画像を、エッジ抽出手段3によりエッジEの2値画
像(エッジ画像GE)に変換し、さらに横長成分抽出手
段24により横長成分Hの2値画像(横長エッジ画像G
H)に変換することで、揺れ量Fを検出するための情報
を損なうことなく、投影データDHを求めるための計算
量ならびに相関をとるための計算量を著しく低減するこ
とができる。
【0051】ここで、2値画像から横方向の投影データ
DHを得るための動作ならびに投影データDHの相関比
較動作について説明する。まず、横方向の投影手段4
は、横長成分Hからなる横長エッジ画像GHから、横方
向の一線上に「1」が何個あるかを数える。
【0052】たとえば、アンドゲート15を介して順次
送られてくる2値画像(ウィンドウW内のエッジEの横
長成分H)の画素値が「1」ならカウントアップし、
「0」ならばカウントアップしないという動作を繰り返
し行う。すなわち、横方向の投影手段4は、画素値
「1」の計数を画面の左端からウィンドウW内について
行い、この結果を画面の右端でバッファに蓄えという動
作を画面の上から下まで繰り返し行い、各計数結果を投
影データDHとして得る。
【0053】こうして得られる投影データDHは、時系
列的に送られてくる撮像信号Aの1画面(1フレーム)
毎に更新される。そこで、マイコン5内の相関器8は、
図2に示すように、1画面前の投影データDH1から現
画面の投影データDH2までのフレーム間移動量ΔS
(前投影データDH1から現投影データDH2への移動
速度)を求め、積分手段9は、フレーム間移動量ΔSを
フレーム毎に時間的に積分し、最終的な移動量Stを求
める。
【0054】このとき、相関器8は、1画面の前後の各
投影データDH1およびDH2を1画素分づつずらしな
がら比較して、両者のデータ差ΔDが最も少なくなると
きの画素ずらし量をフレーム間移動量ΔSとする。した
がって、比較演算する画素数が少ない方が計算量が少な
くて済むことが分かる。また、比較演算に先立って、テ
ンプレート決定手段6は、投影データDHのうちで最も
相関のとり易い一部分をテンプレートTとしてメモリ7
に記憶させる。相関器8は、上記比較演算時において、
メモリ7内のテンプレートTを読み出し、これを1画面
前のテンプレートとして用いる。
【0055】なお、投影データDHのうちで最も相関が
とり易い部分は、短い区間で値の大小が大きい部分、つ
まり、ダイナミックレンジの大きい部分である。そこ
で、あらかじめ、横長成分抽出手段24において、元の
エッジEの2値画像GE(図3(a)参照)から、横長
成分Hのみの2値画像GH(図3(b)参照)を抽出
し、ダイナミックレンジの大きい横長エッジ画像GHを
取得しておく。
【0056】図3(a)に示した元のエッジ画像GEの
投影データDH3と、図3(b)に示した横長エッジ画
像GHの投影データDH4とを比較すれば、エッジEに
よる投影データDH3のダイナミックレンジR3より
も、横長成分Hによる投影データDH4のダイナミック
レンジR4の方が、短い区間で大きい値となることが分
かる。
【0057】ここでは、エッジ抽出手段3によりエッジ
Eの2値画像GEを生成した後、この2値画像GEを横
長成分抽出手段4に通して横長成分Hの2値画像GHを
抜き出しているが、エッジEの抽出の際に横長成分Hの
エッジのみを抽出し、エッジ抽出手段3が横長成分抽出
手段24の機能を含むようにしてもよい。
【0058】このように、エッジ画像GEから横長成分
Hを抜き出すことにより、図3(b)のように、小さな
領域でダイナミックレンジR4を著しく大きくすること
ができる。また、ウィンドウ設定手段13は、図4に示
すように、ウィンドウWを縦に長く設定することによ
り、小さな領域でダイナミックレンジR4を大きくした
効果を損なわないようにする。
【0059】さらに、撮像画面内でのウィンドウWの設
定位置は、投影データDHのダイナミックレンジを大き
くするのに効果的な位置に選択される。また、図4のよ
うにウィンドウWを縦に長くするのみならず、図5
(b)のように、ウィンドウWの幅を狭く設定すること
により、図5(a)のようにウィンドウWの幅を広く設
定した場合よりも、小さい領域で大きいダイナミックレ
ンジをとることができる。ここでは、投影対象が路上の
白線の場合を示している。
【0060】アンドゲート15は、横長成分抽出手段2
4からの横長成分Hすなわち横長エッジ画像GHと、ウ
ィンドウ設定手段13からのウィンドウWとの論理積を
とることにより、ウィンドウW内だけの投影を行い、こ
れを横方向の投影手段4に入力する。横方向の投影手段
4は、各フレーム毎のウィンドウW内の画像に基づい
て、一次元のデータ列からなる投影データDHを各フレ
ーム毎に求め、これをマイコン5に入力する。
【0061】マイコン5内のテンプレート決定手段6
は、図6に示すように、全ての投影データDHのうち、
数画素分の範囲内で大きく値が変化する部分M(最大変
化率を示しダイナミックレンジが最大となる部分)を探
索し、この部分Mがテンプレート抽出領域TWのほぼ中
央に位置するように、テンプレートTを決定する。な
お、テンプレート抽出領域TW(テンプレートTの大き
さ)は、投影データDHのダイナミックレンジが大きく
とれる最少の大きさにあらかじめ設定されている。
【0062】相関器8は、図7のように、メモリ7から
読み出した前回のテンプレートTを現投影データDH2
と比較し、テンプレートTを1画素分づつずらしなが
ら、両者のデータ差ΔDを求める。すなわち、図8のよ
うに、各ずらし量毎に得られたデータ差ΔDを、二次元
座標空間内の点P1、P2、P3、…として表わす。こ
こで、ずらし量は、元のテンプレートTの位置から、現
投影データDH2と一致するまでずらした画素数に相当
する。
【0063】このとき、テンプレートTを1画素分ずつ
ずらして現投影データDH2と比較していき、最もデー
タ差ΔDが小さくなるずらし量をそのままフレーム間移
動量ΔSとして決定すると、このフレーム間移動量ΔS
と実際のフレーム間移動量との間には、1画素(分解
能)以下の誤差が生じることになる。
【0064】したがって、相関器8は、フレーム間移動
量ΔSを1画素以下の精度で求めるための補間演算手段
を含んでおり、図8のように各画素間の補間演算を行う
ことにより、実際に最もデータ差ΔDが小さくなるずら
し量を、補間後のフレーム間移動量ΔScとして推測に
より求める。
【0065】このときの補間演算は、たとえば3点補間
について説明すると、以下のように行われる。まず、最
もデータ差ΔDの小さい3点P1〜P3(図8参照)を
選び、これらを小さい順にP1、P2、P3とする。続
いて、点P1およびP3とを結ぶ直線L1と、この直線
L1の傾きの正負を逆にした傾きで点P2を通る直線L
2との交点に対応するずらし量を、実際にデータ差ΔD
が最少となる点、すなわち補間されたフレーム間移動量
ΔScとする。
【0066】こうして補間演算されたフレーム間移動量
ΔScは、フレーム間移動量ΔSとして積分手段9に入
力される。このとき、フレーム間移動量ΔSは、1画面
毎の移動速度を示しているので、積分手段9は、フレー
ム間移動量ΔSを積分した積分値Stを最終的な移動量
としてHPF10に入力する。
【0067】HPF10は、図9のように、実際の移動
量を示す積分値Stのうち、誤差等を含む小さい移動量
成分を除去し、高周波成分すなわち速い移動成分のみを
縦方向の揺れ量Fとして抽出する。これにより、移動量
の出力誤差による累積誤差をキャンセルするとともに、
車両の縦方向の揺れ量Fを抽出することができる。
【0068】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、横方向の投影データDHに基づいて縦方向の揺れ量
Fを求めるようにしたが、横方向の投影データDHに代
えて縦方向の投影データを用いれば、横方向の揺れ量を
求めることができる。また、マイコン5により縦方向の
揺れ量Fのみを求めるようにしたが、揺れ量Fに応じた
走査線設定を行うことにより、車両に搭載した場合に路
上の白線を有効に検出するようにしてもよい。
【0069】図10は車載用の白線検出装置に適用した
この発明の実施の形態2を示すブロック図であり、5A
はマイコン5に対応しており、1〜4、13、15およ
び24は前述と同様のものである。14はマイコン5A
からの走査線位置指令DLに基づいて走査線読み込み位
置Lを設定する走査線読み込み位置設定手段、15aは
走査線読み込み位置LおよびエッジEの論理積をとるア
ンドゲートである。
【0070】アンドゲート15aは、エッジ画像GE
(図3(a))内の白線走査部分を2値画像GLとして
マイコン5Aに入力する。この場合、マイコン5Aは、
前述に縦方向の揺れ量Fを求める機能のみならず、白線
を検出する機能が付加されており、2値画像GLに基づ
いて白線位置PLを出力するようになっている。
【0071】図11はマイコン5Aの機能構成を示すブ
ロック図であり、6〜10は前述と同様のものである。
11は白線検出用の走査線位置を設定する走査線位置設
定手段であり、HPF10から得られた揺れ量Fに基づ
いて、白線検出に最適な走査線読み込み開始位置を示す
走査線位置指令DSを出力する。12はアンドゲート1
5aからの2値画像GLに基づいて白線位置PLを検出
する白線検出手段である。
【0072】走査線位置設定手段11には、走査線位置
の基準値が初期設定されており、白線検出用の走査線位
置指令DLは、基準値に対する揺れ量Fの加減算により
決定されるものとする。図12は走査線読み込み位置設
定手段14における白線検出用の走査線読み込み位置L
の設定動作を示す説明図であり、図12(a)は画像が
上方向にずれた状態、図12(b)は画像が下方向にず
れた状態をそれぞれ示す。
【0073】この場合、たとえば、図12(b)におい
ては、図12(a)よりも揺れ量Fに相当する分だけ減
算した走査線位置から下方部分(横線部分)が走査線読
み込み位置Lとなる。これにより、揺れ量Fの大小によ
らず、白線に対応した位置のみが有効に走査されること
になる。
【0074】次に、図10〜図12を参照しながら、こ
の発明の実施の形態2によるマイコン5Aの動作につい
て説明する。まず、マイコン5A内の走査線位置設定手
段11は、HPF10で求められた画面の上下(縦方
向)の揺れ量Fに合わせて走査線位置指令DLを出力す
る。
【0075】走査線読み込み位置設定手段14は、走査
線位置指令DLに応答して、揺れ量Fに合わせた走査線
読み込み位置Lを上下方向に移動させて設定する。した
がって、アンドゲート15aは、図12のように白線位
置に対応した2値画像GLを、マイコン5A内の白線検
出手段12に入力する。
【0076】こうして設定された走査線読み込み位置L
内の2値画像GLは、路面が平坦であるとすれば、常に
自車両から前方の一定距離部分に相当する走査線内の画
像となる。これにより、白線検出手段12は、白線部分
のみを確実に含む適切な2値画像GLに基づいて、3次
元的な白線位置PLを常に安定に出力することができ
る。
【0077】実施の形態3.なお、上記実施の形態1で
は、横長エッジ画像GHの投影データDHのみに基づい
て縦方向のフレーム間移動量ΔS(移動速度)を求めた
が、縦長エッジ画像の投影データに基づいて横方向のフ
レーム間移動量(移動速度)をも求め、最終的な移動速
度をさらに正確に求めてもよい。
【0078】図13は横方向のフレーム間移動量(移動
速度)をも考慮したこの発明の実施の形態3を示すブロ
ック図であり、5Bはマイコン5に対応しており、1、
4、6〜8、13および15は前述と同様のものであ
る。この場合、横方向の投影データDHを求めるための
ブロック構成と同様に、縦方向の投影データDVを求め
るためのブロック構成が並設されている。
【0079】また、マイコン5Bは、縦方向のフレーム
間移動量ΔS(移動速度Vy)を求めるブロック構成と
同様に、横方向のフレーム間移動量ΔSb(移動速度V
x)を求めるブロック構成が並設されている。なお、マ
イコン5B内において、積分手段9およびHPF10等
は、図示を省略されている。
【0080】21はビデオカメラ1からの撮像信号Aか
ら横長成分Hを抽出する横長エッジ抽出フィルタ、21
bは撮像信号Aから縦長成分Vを抽出する縦長エッジ抽
出フィルタである。横長エッジ抽出フィルタ21および
縦長エッジ抽出フィルタ21bは、それぞれ、前述のA
Dコンバータ2、エッジ抽出手段3および横長成分抽出
手段24と同等の機能を有しており、これらと同様の構
成に置き代えてもよい。
【0081】13bは縦長成分Vに対する投影用のウィ
ンドウWbを設定するウィンドウ設定手段、15bは縦
長成分VとウィンドウWbとの論理積をとるアンドゲー
ト、4bは縦方向の投影データDVを生成する縦方向の
投影手段である。この場合、ウィンドウWbは横方向に
延長された形状を有する。また、縦方向の投影データD
Vは、横方向に1画素ずつずらしながら、各画素位置毎
に縦長成分Vを計数した値として得られる。
【0082】6bは縦方向の投影データDVからテンプ
レートTbを決定するテンプレート決定手段、7bはテ
ンプレートTbを格納するメモリである。8bは画像の
横方向のフレーム間移動量ΔSbを求める相関器であ
り、メモリ7b内のテンプレートTb(前回のテンプレ
ート)と今回の投影データDVとの相関をとって、横方
向のフレーム間移動量ΔSbすなわち移動速度Vxを出
力する。
【0083】図13に示したこの発明の実施の形態3の
構成によれば、ビデオカメラ1から得られた撮像信号A
の縦方向の移動速度Vyおよび横方向の移動速度Vxが
それぞれ個別に得られるので、角速度センサの機能とし
て使用することもできる。なお、縦方向の投影データD
Vの信号処理は、前述の横方向の投影データDHに関す
る信号処理と同様である。
【0084】この場合、縦方向のフレーム間移動量ΔS
(移動速度Vy)は、前述のように横長エッジ画像GH
(図3参照)に基づいて求められ、横方向のフレーム間
移動量ΔSb(移動速度Vx)は、縦長成分Vからなる
縦長エッジ画像(図示せず)に基づいて求められる。こ
れにより、投影対象が縦方向および横方向の両方に同時
(つまり、斜め方向)に動いた場合でも、正しく移動速
度を求めることができる。
【0085】実施の形態4.なお、上記実施の形態2で
は、画像の揺れ量Fをキャンセルするように白線検出用
の画像の走査線読み込み位置Lを補正したが、揺れ量F
をキャンセルするように1フレームの画像を補正しても
よい。図14は画像の防振機能を設けたこの発明の実施
の形態4を示す機能ブロック図であり、5Cはマイコン
5Aまたは5Bに対応しており、1、9および10は前
述と同様のものである。また、2cはADコンバータ2
に対応している。
【0086】ここでは、縦方向および横方向の各揺れ量
をキャンセルした1フレーム画像を得る場合を示してい
る。したがって、マイコン5C内の積分手段9cおよび
HPF10cは、横方向の揺れ量Fcを求めるための構
成要素であり、それぞれ、縦方向の揺れ量Fを求める積
分手段9およびHPF10に対応して並設されている。
【0087】16は縦方向の揺れ量Fをキャンセルする
ようにビデオカメラ1の同期信号をずらす同期信号ずら
し手段、17は同期信号ずらし手段16からの同期信号
ずらし量に応じた垂直アドレスを発生する垂直アドレス
発生手段である。
【0088】16cは横方向の揺れ量Fcをキャンセル
するようにビデオカメラ1の同期信号をずらす同期信号
ずらし手段、17cは同期信号ずらし手段16cからの
同期信号ずらし量に応じた水平アドレスを発生する水平
アドレス発生手段であり、それぞれ、同期信号ずらし手
段16および垂直アドレス発生手段17に対応して並設
されている。
【0089】20は各アドレス発生手段17および17
cからの垂直アドレスおよび水平アドレスにしたがって
1画面分の画像を蓄積するフレームメモリである。23
はADコンバータ2によりAD変換された撮像信号Aを
1画面相当分だけ遅延させる1フレーム遅延手段であ
り、遅延された画像をフレームメモリ20に入力してい
る。
【0090】30はビデオカメラ1からの撮像信号Aに
基づいて縦方向の移動速度Vyおよび横方向の移動速度
Vxを検出する画像移動速度センサであり、同期信号ず
らし手段16、16c、垂直アドレス発生手段17およ
び17cとともにマイコン5C内に構成されている。画
像移動速度センサ30で検出された移動速度Vyおよび
Vxは、各積分手段9および9cに個別に入力される。
なお、画像移動速度センサ30は、図13に示したもの
と同様の構成要素により構成され得る。
【0091】この場合、画像移動速度センサ30からの
縦方向の移動速度Vyおよび横方向の移動速度Vxは、
それぞれ、積分手段9およびHPF10ならびに積分手
段9cおよびHPF10cを介して、縦方向の揺れ量F
および横方向の揺れ量Fcに変換される。
【0092】同期信号ずらし手段16は、縦方向の揺れ
量Fの相当する分だけ垂直同期信号をずらし、同様に、
同期信号ずらし手段16cは、横方向の揺れ量Fcだけ
水平同期信号をずらす。こうして、ずらした後の各同期
信号に基づいて、垂直アドレス発生手段17および水平
アドレス発生手段17cは、フレームメモリ20に対す
る画像蓄積用のアドレスを発生する。
【0093】一方、ADコンバータ2cは、ビデオカメ
ラ1からの撮像信号Aをデジタル値に変換し、1フレー
ム遅延手段23は、デジタル値からなる画像を1画面相
当分だけ遅延させて、フレームメモリ20に入力される
画像データとする。したがって、マイコン5Cにおい
て、今回の撮像信号Aに対して各揺れ量FおよびFcを
キャンセルするように各アドレスを発生する間に、1フ
レーム遅延手段23により遅延された今回の画像は、同
期信号ずらし量に応じたアドレスにタイミングを合わせ
て、フレームメモリ20に入力される。
【0094】図15は同期信号ずらし手段16および垂
直アドレス発生手段17の動作を示す説明図であり、縦
方向の揺れ量Fに相当する分だけ垂直同期信号Qをずら
した場合の1フレーム画像を示している。図15(a)
は揺れ量Fが0(揺れ成分なし)の場合を示し、垂直同
期信号Qのずらし量は0である。また、図15(b)は
縦揺れにより画像が上方向にシフトした場合を示し、垂
直同期信号Qのずらし量は、シフト量(揺れ量F)をキ
ャンセルするように下方向に設定される。
【0095】図15の場合と同様に、横方向の揺れ量F
cに対しても、同期信号ずらし手段16cおよび水平ア
ドレス発生手段17cにより、揺れ量Fcをキャンセル
した画像をフレームメモリ20内に蓄積することができ
る。こうして、揺れ量FおよびFcをキャンセルした揺
れのない画像をフレームメモリ20に格納することがで
きる。したがって、ビデオカメラ1を自動車等の搭載し
ても安定した画像を得ることができる。
【0096】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、風景を撮影する撮像手段と、撮像手段により得られ
た画像を、所定方向成分に関して計数した投影データに
変換する投影手段と、投影データを蓄積する投影データ
蓄積手段と、蓄積された前回の投影データから現在の投
影データまでのフレーム間移動量を各投影データの相関
から求める相関器と、投影データの投影範囲を決定する
ためのウィンドウを設定するウィンドウ設定手段とを備
え、画像内の投影対象は、ウィンドウの範囲内で選択さ
れ、画面毎に一次元の投影データの相関をとることによ
りフレーム間移動量を画像の移動速度として求めるよう
にしたので、撮像手段の他に速度センサ等を用いること
なく、少ない計算量で効果的に画像の移動量(移動速
度)を求めることのできる画像処理装置が得られる効果
がある。
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、ウィンドウは、投影対象の移動方向に延
長された形状を有するようにしたので、投影データのダ
イナミックレンジを大きくするとともに相関をとる領域
を小さくして、投影データを求めるための計算量をさら
に減らすことのできる画像処理装置が得られる効果があ
る。
【0101】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1または請求項2において、投影データの一部をテン
プレートとして決定するテンプレート決定手段を備え、
テンプレートは、投影データのうちのダイナミックレン
ジが最大となる部分がほぼ中央となるように設定され、
投影データ蓄積手段は、テンプレートを前回の投影デー
タとして蓄積し、相関器は、テンプレートと今回の投影
データとの相関をとってフレーム間移動量を求めるよう
にしたので、テンプレートを小さくして、相関をとるた
めの計算量を小さくするとともに、フレーム間移動量の
検出精度を向上させた画像処理装置が得られる効果があ
る。
【0102】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1から請求項3までのいずれかにおいて、相関器は、
フレーム間移動量を1画素以下の精度で求めるための補
間演算手段を含むようにしたので、フレーム間移動量の
演算精度を向上させた画像処理装置が得られる効果があ
る。
【0103】
【0104】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1から請求項4までのいずれかにおいて、フレーム間
移動量を時間方向に積分して得られた積分値を画像の移
動量として出力する積分手段を備えたので、少ない計算
量で効果的に画像の移動量を求めることのできる画像処
理装置が得られる効果がある。
【0105】また、この発明の請求項6によれば、請求
項5において、積分値により求められた移動量のうちの
比較的小さい移動成分を除去するためのハイパスフィル
タを備え、ハイパスフィルタは、移動量の誤差をキャン
セルするとともに、移動量に含まれる撮像手段の揺れに
起因した画像の揺れ量を求めるようにしたので、少ない
計算量で効果的に画像の揺れ量を求めることのできる画
像処理装置が得られる効果がある。
【0106】また、この発明の請求項7によれば、請求
項6において、撮像手段は自動車に搭載され、投影対象
は道路上の白線であり、揺れ量をキャンセルするための
走査線位置指令を出力する走査線位置設定手段と、走査
線位置指令に応じて画像内の走査線読み込み位置を設定
する走査線読み込み位置設定手段と、走査線読み込み位
置に対応した画像から白線を検出する白線検出手段とを
備え、揺れ量をキャンセルするように白線の画像読み出
し位置を補正するようにしたので、常に正しい白線位置
を高精度に検出することのできる画像処理装置が得られ
る効果がある。
【0107】また、この発明の請求項8によれば、請求
項6において、揺れ量をキャンセルするように撮像手段
の同期信号をずらすための同期信号ずらし手段と、撮像
手段により得られた画像を1フレーム分だけ遅延させる
1フレーム遅延手段と、1フレーム遅延された画像を、
同期信号ずらし手段により決定されたアドレスに蓄積す
るフレームメモリとを備え、画像の揺れをとり除くよう
にしたので、効果的に防振機能を実現した画像処理装置
が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す機能ブロック
図である。
【図2】 この発明の実施の形態1により求められる1
画面(1フレーム)間の画像の移動量を示す説明図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態1による画像例を示す
説明図であり、(a)はエッジに基づくエッジ画像およ
びその投影データを示し、(b)は横長成分に基づく横
長エッジ画像およびその投影データを示す。
【図4】 この発明の実施の形態1による画像例と投影
用のウィンドウとの関係を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1によるウィンドウと
投影データとの関係を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1によるテンプレート
の決定動作を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態1によるテンプレート
と投影データとの相関動作を示す説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態1による相関器の補間
演算動作を示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態1によるハイパスフィ
ルタの作用を示す説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態2(白線検出用の画
像を得る)を示す機能ブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態2の要部(図10内
のマイコン)を示す機能ブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態2による走査線読み
込み位置設定動作を示す説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態3(縦方向および横
方向の移動速度を得る)を示す機能ブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態4(防振画像を得
る)を示す機能ブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態4による防振用の同
期信号ずらし動作を示す説明図である。
【図16】 従来の画像処理装置の相関演算動作を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 ビデオカメラ(撮像手段)、2、2c ADコンバ
ータ、3 エッジ抽出手段、4 横方向の投影手段、4
b 縦方向の投影手段、5、5A、5B、5Cマイコ
ン、6、6b テンプレート決定手段、7、7b メモ
リ(投影データ蓄積手段)、8、8b 相関器、9、9
c 積分手段、10、10c HPF(ハイパスフィル
タ)、11 走査線位置設定手段、12 白線検出手
段、13、13b ウィンドウ設定手段、14 走査線
読み込み位置設定手段、15、15a、15b アンド
ゲート、16、16c 同期信号ずらし手段、17 垂
直アドレス発生手段、17c 水平アドレス発生手段、
20 フレームメモリ、21横長エッジ抽出フィルタ、
21b 縦長エッジ抽出フィルタ、23 1フレーム遅
延手段、24 横長成分抽出手段(長手方向成分抽出手
段)、30 画像移動速度センサ、A 撮像信号(画
像)、DH、DV 投影データ、DH1 1フレーム前
の投影データ、DH2 現フレームの投影データ、DH
3 エッジ画像の投影データ、DH4 横長エッジ画像
の投影データ、DL 走査線位置指令、E エッジ、
F、Fc 揺れ量、H 横長成分、GE エッジ画像、
GH 横長エッジ画像、GL 2値画像、L 走査線読
み込み位置、M 最大変化量を示す部分、PL 白線位
置、Q 垂直同期信号、R3、R4 ダイナミックレン
ジ、St、Stc 移動量、T テンプレート、V 縦
長成分、Vy、Vx 移動速度、W、Wb ウィンド
ウ、ΔS、ΔSb フレーム間移動量、ΔSc 補間さ
れたフレーム間移動量。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風景を撮影する撮像手段と、 前記撮像手段により得られた画像を、所定方向成分に関
    して計数した投影データに変換する投影手段と、 前記投影データを蓄積する投影データ蓄積手段と、 蓄積された前回の投影データから現在の投影データまで
    のフレーム間移動量を前記各投影データの相関から求め
    る相関器と 前記投影データの投影範囲を決定するためのウィンドウ
    を設定するウィンドウ設定手段と を備え、前記画像内の投影対象は、前記ウィンドウの範囲内で選
    択され、 前記フレーム間移動量を前記画像の移動速度とすること
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ウィンドウは、前記投影対象の移動
    方向に延長された形状を有することを特徴とする請求項
    1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記投影データの一部をテンプレートと
    して決定するテンプレート決定手段を備え、 前記テンプレートは、前記投影データのうちのダイナミ
    ックレンジが最大となる部分がほぼ中央となるように設
    定され、 前記投影データ蓄積手段は、前記テンプレートを前回の
    投影データとして蓄積し、 前記相関器は、前記テンプレートと今回の投影データと
    の相関をとって前記フレーム間移動量を求める ことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記相関器は、前記フレーム間移動量を
    1画素以下の精度で求めるための補間演算手段を含む
    とを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに
    記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記フレーム間移動量を時間方向に積分
    して得られた積分値を前記画像の移動量として出力する
    積分手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項
    4までのいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記積分値により求められた移動量のう
    ちの比較的小さい移動成分を除去するためのハイパスフ
    ィルタを備え、 前記ハイパスフィルタは、前記移動量の誤差をキャンセ
    ルするとともに、前記移動量に含まれる前記撮像手段の
    揺れに起因した前記画像の揺れ量を求める ことを特徴と
    する請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記撮像手段は自動車に搭載され、前記
    投影対象は道路上の白線であり、 前記揺れ量をキャンセルするための走査線位置指令を出
    力する走査線位置設定手段と、 前記走査線位置指令に応じて前記画像内の走査線読み込
    み位置を設定する走査線読み込み位置設定手段と、 前記走査線読み込み位置に対応した画像から前記白線を
    検出する白線検出手段とを備え、 前記白線の画像読み出し位置は、前記揺れ量をキャンセ
    ルするように補正される ことを特徴とする請求項6に記
    載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記揺れ量をキャンセルするように前記
    撮像手段の同期信号をずらすための同期信号ずらし手段
    と、 前記撮像手段により得られた画像を1フレーム分だけ遅
    延させる1フレーム遅延手段と、 前記1フレーム遅延された画像を、前記同期信号ずらし
    手段により決定されたアドレスに蓄積するフレームメモ
    リと を備えた ことを特徴とする請求項6に記載の画像処
    理装置。
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