JP3294596B1 - ドライクリーニング法および改質溶媒 - Google Patents

ドライクリーニング法および改質溶媒

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グリーンアース クリーニング リミテッド ライアビリテイ カンパニー
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Abstract

【要約】 ドライクリーニングシステムおよび方法は、環状シロキ
サン溶媒と組み合わせて用いるドライクリーニング機を
含む。環状シロキサンベースの溶媒のクリーニング能力
を増強するために、そのような溶媒は、酢酸2−エチル
ヘキシル、エステル類、アルコール類およびエーテル類
などの薬品類の群から選ばれる薬品で改質される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(発明の分野) 本発明は、衣類、布地、織物などのドライクリーニング
の一般的な分野におけるものであり、より詳細には、ド
ライクリーニングに今まで用いられなかった改質された
溶媒を用いて織物をドライクリーニングする方法および
装置を対象とする。
【0002】(発明の背景) ドライクリーニングは、世界の主要産業である。米国だ
けでも4万以上のドライクリーニング業者が存在する
(これらの多くは、複数の活動場所を有している)。ド
ライクリーニング産業は、現代経済の主要産業である。
多くの衣類品(および他の品目)は、身体油脂の除去に
よる清潔さ、および縮みや変色を防ぐことにより体裁を
維持するため、ドライクリーニングする必要がある。
【0003】今まで最も広く使用されたドライクリーニ
ング溶媒は、パークロロエチレン(PERC)であっ
た。PERCには固有の毒性および臭いなどの多くの欠
点がある。
【0004】この分野における他の問題は、ドライクリ
ーニングプロセス中の各種織物類の損傷を防ぐために、
現在使用のシステムでは各種織物類を異なった取扱いに
しなければならないことである。
【0005】ドライクリーニング法の従来技術では、ク
リーニングを達成するために適当な機械類を用いて種々
の溶媒が使用されている。前記のように、最も広く使用
される溶媒は、PERCであった。PERCは、優れた
クリーニング溶媒としての利点を有するが、健康および
環境に対して主な危険物になるという欠点がある。すな
わち、多くの形態の癌に関連してきており、地下水およ
び水生生物に対して非常に破壊的である。幾つかの地域
では、これらの欠点のためにPERCの使用が禁じられ
ている。さらに、過去において、石油をベースとした溶
媒、グリコールエーテル類およびエステル類などの他の
溶媒が試用されている。これら種々の溶媒が用いられて
きたが、クリーニングの結果は様々であり、PERCで
得られた結果と比較して、布地/織物の適合性に問題が
ある。
【0006】ドライクリーニング産業は、織物類および
衣類物品のグリーニングにおける使用のために、石油を
ベースとした溶媒や公知の塩素化炭化水素、パークロロ
エチレンおよびトリクロロエチレンに長い間依存してき
た。1940年代以来、PERCは、難燃性の合成化合
物であり、ドライクリーニング産業にとって卓越した脱
脂性および洗浄性を有するものとして称賛されていた。
1970年代初期、PERCが動物で肝臓癌を引き起こ
すことが判明した。ドライクリーニングの廃液は、当時
埋め立てごみ処理地およびダンプスターに置かれたと
き、そこから土壌およぶ地下水にしみ出すことが警報を
与える発見となった。
【0007】環境保護局の規制は次第に強化され、つい
に1つの法令となり、1996年に発効され、織物類お
よび衣類物品がドライで機械に入りかつドライで出て来
ることを意味する「ドライからドライへ」のサイクルを
もつことが全てのドライクリーニング業者に要求され
た。このことは、ほとんど全てのPERC、液体または
蒸気を再捕捉できる「閉鎖ループ」システムを必要とし
た。「サイクル」の工程は、円形窓を通して見ることが
でき、15から150ポンドの織物または衣類物品を保
持することができる特別に設計された洗濯機に、織物ま
たは衣類物品を入れることを含む。洗濯機に入れる前
に、織物または衣類物品は、チェックされ、汚れに対し
て局所的な手作業のしみ抜きによって処理される。この
織物が稀なものとして、または面倒なものとして知られ
ている場合、その品目がドライクリーニングに対して安
全であると製造業者がみなしていることを確かめるため
に、そのラベルがチェックされる。そうしなければ、そ
の汚れは、永久的となる可能性がある。一例として、糖
の汚れは見えなくても、ひとたびドライクリーニングプ
ロセスを経て処理されると、その汚れは酸化されて褐色
を呈する。汚れがグリース関連であると、水は役立たな
いが、PERCは、グリースを溶解するので役立つ。実
際、ある衣類(普通の洗濯機で洗濯すべきでないもの)
をドライクリーニングする原則的な理由は、蓄積した身
体油脂(脂肪酸として知られている)を除去することで
ある。それは、油脂が酸化して不快な悪臭を生じるから
である。
【0008】溶媒に蓄積するグリースは、濾過およびP
ERCを蒸留することにより除かれる。換言すれば、汚
れたPERCを沸騰させ、蒸気を凝縮して清浄な液体に
戻す。汚れおよび/または事前のしみ抜きからの残留汚
れを溶解することを促進するために、少量の洗浄剤、す
なわち一般的には全混合物の1から1.5体積%の洗浄
剤を、一般的にPERCと混合する。衣類を洗濯機から
取り出す前に、洗濯機は乾燥機となる。熱風がコンパー
トメントを通して吹き込まれる。しかし、外側に通気す
る代わりに、空気流はコンデンサーを通り、そのコンデ
ンサーでPERC蒸気は液化され再利用するために戻さ
れる。洗浄および乾燥後、衣類に蒸気アイロンをかけ
る。
【0009】ドライクリーニングプロセスは、衣類から
大部分のPERCを除去するが、少量は残存する。衣類
には、他のものよりも溶媒を多く保持する各種繊維があ
る。例えば、綿、羊毛などの天然繊維、および寝袋、ダ
ウンコート、肩パッドなどの分厚い物品は、軽い物品ま
たは合成繊維よりも溶媒を多く保持する傾向がある。
【0010】衣類のドライクリーニングに関連するその
他の主たる問題は、使用する染料の染色堅牢度である。
PERCは、非常に攻撃的な溶媒で、製造業者によって
使用された染料は、PERCまたは他のドライクリーニ
ング溶媒内で退色することが非常に多い。時に、ドライ
洗浄のみとラベルを付けられている織物であっても、印
刷されたものまたは表面の染料が、溶媒で退色し、その
物品が使用できなくなることがある。物品が洗浄されて
染料が退色すると、この物品は損傷し、他の物品がその
表面に染料の再付着を受けることになる。
【0011】織物のドライクリーニングに関連するその
他の問題は、1つの織物または衣類物品から放たれた水
溶性汚れの再付着であり、洗浄されているもの自体また
は別の織物または衣類物品に再付着することである。揮
発性のシリコーン溶媒類が単独であると、衣服からの油
脂および他の有機物汚れを溶かして懸濁状態を維持する
のに極めて効果的であるが、適切な洗浄剤の補助なしで
は水溶性の汚れを懸濁状態に保持することはできない。
【0012】同じ問題が、PERCおよび炭化水素をベ
ースとした溶媒にも存在する。これら有機溶媒中に水溶
性汚れを懸濁させる問題、およびこれらからの汚れが再
付着する問題を解決するために、特別な洗浄剤が開発さ
れた。PERCとの併用で開発された洗浄剤は、揮発性
シリコーン溶媒とは適合しない。
【0013】クリーニングを目的とした環状シロキサン
組成物の唯一の利用は、Kasprzakの米国特許第
4,685,930号に開示されている。しかしなが
ら、そこでの開示は、局所クリーニングの適用のみに関
するものである。物品を環状シロキサンに浸漬すること
の開示はなく、またドライクリーニング機内で環状シロ
キサンを用いることの如何なる示唆もない。さらに、大
量の織物物品から油脂、グリースおよび他の汚れを除去
するために、バルク工程で物品をドライクリーニングす
るために、連続工程でこのような物品を環状シロキサン
中での浸漬攪拌、回転、部分減圧および加熱に供するこ
との示唆もない。
【0014】(発明の概要) 本発明は、ドライクリーニングシステムおよび方法を含
み、このシステムおよび方法ではドライクリーニング機
が、有機/無機混成体(有機シリコーン)から誘導され
る特殊な溶媒と組み合わせて使用される。この有機シリ
コーン類の種類では、環状シロキサン類として知られて
いる群が挙げられる。そのような環状シロキサンをベー
スとした溶媒は、環境に優しいプロセスとなるシステム
を提供する。それはまた、以前に知られている如何なる
システムよりも、織物などのクリーニングにより効果的
である。このシロキサン組成物は、本発明の方法を実施
するためにドライクリーニング機中で使用される。環状
シロキサンをベースとした溶媒のクリーニング能力を強
化するために、そのような溶媒は、酢酸2−エチルヘキ
シル、エステル類、アルコール類およびエーテル類など
の薬品群から選ばれる薬品で改質される。好ましい実施
形態において、この方法は、物品をクリーニングバスケ
ットに入れる工程と、物品およびそれらを浸漬する改質
シロキサン組成物を攪拌する工程と、大部分の改質シロ
キサン組成物を除去する工程と、物品を遠心分離にかけ
る工程と、物品を冷却した後バスケットから物品を取り
出す工程とを有する。
【0015】(発明の開示) 本発明は、ドライクリーニングプロセスにおいて、望ま
しい引火点(華氏140度を超える)および脂肪酸、グ
リースおよび油に優れた溶解性、ならびに布地安全性
(脱染料がなく、縮みのない)を有する、シリコンベー
スの溶媒を使用するドライクリーニングの方法および装
置を含む。
【0016】本発明のドライクリーニング法は、化粧品
および局所用薬に通常用いられる環状シロキサンの流体
を使用する。これら環状シロキサンは、より具体的に
は、オクタメチル−シクロテトラシロキサン(テトラマ
ー)、デカメチル−シクロペンタシロキサン(ペンタマ
ー)およびドデカメチル−シクロ−ヘキサシロキサン
(ヘキサマー)として知られている。
【0017】本発明の溶媒は、このように環境に優し
く、衣類に付着または蓄積せず、低アレルギー性であ
り、独特の可燃特性を有する。使用の際に、溶液の引火
点と燃焼点が、少なくとも華氏10度分、離れ、それに
より溶媒が引火点と燃焼点との間で自己消火する。さら
に、織物に損傷を起こすことなく、溶媒を加熱(華氏1
00度を超える)することができ、クリーニングプロセ
スを改良し、スピード化する。最後に、より良く繊維に
浸透してくずを除去し、織物から溶媒を除去し易くする
ために、溶媒が18ダイン/平方センチメートル未満の
表面張力を有する。本発明は、通常の石油をベースとし
た脂肪族化合物およびハロゲン化炭化水素の代替溶媒と
して、揮発性有機シリコーンの使用を開示する。有機シ
リコーンは天然には見出せないので合成的に製造する必
要がある。根源的な出発物質は、砂(二酸化ケイ素)ま
たは他の無機ケイ酸塩であり、地球外殻の75%を構成
している。有機シリコーンは、1863年にFired
elおよびCraftsにより最初に合成され、彼らが
初めてテトラエチルシランを合成した。それ以後、多く
の他の誘導体が合成されたが、有機シリコーン化学に対
して幅広い興味が生じたのは1940年代になってから
であった。
【0018】シリカは、炭素と、ハロゲン、窒素、酸素
を含む他の元素との極性共有結合を形成する相対的に電
気的陽性の元素である。シリコーンの強度および反応性
は、シリコーン類が、共有結合する元素の相対的電気陰
性度に依存する。ポリシラン類の制御された加水分解
は、ポリシロキサン類を容易に形成する。これらの環状
および直鎖ポリマーは、シリコーン油として商業的に知
られている。
【0019】シリコーン油は非極性であり、水または低
級アルコールに溶けない。それらは、ハロゲン化溶媒を
含む典型的な脂肪族および芳香族溶媒に完全に混和性で
あるが、ナフテンなどの中間の石油留分には一部分だけ
混和性である。シリコーン油は、高級炭化水素、潤滑
油、ワックス、脂肪酸、植物油、動物油などには不溶で
あるが、揮発性の環状シリコーン油(テトラマーおよび
ペンタマー)は、高級炭化水素に僅かに溶解する。
【0020】事実、環状シロキサンによる脱染料および
交差着色がないことは、従来のドライクリーニング装置
内でドライクリーニング溶媒として前記環状シロキサン
を実際に使用することを通して予想外に発見された。さ
らに本出願人らは、従来の溶媒に関連する脱染料問題が
事実上排除されて、ドライクリーニングの業者に大きな
経済的利益が生じることを経験した。この利益は、オペ
レータが色に無関係に衣服および衣料品を混ぜ合わせて
もよいこと、したがってクリーニングの生産性の増加と
して示された。
【0021】1つの選択肢として、揮発性有機シリコー
ン類(環状体)は、エステル添加物、より具体的には酢
酸2−エチルヘキシル(EHA)と組み合わせて用いる
ことができ、優れた溶解性とクリーニング能力のための
ベースとなる。
【0022】揮発性環状シリコーン/EHAの混合物の
脱グリース力のテストにおいて、それらの性能は、石油
をベースとした脂肪族溶媒よりも良く、PERCの水準
に匹敵することが判明した。PERCは、脱グリース剤
として非常に優れた攻撃的な溶媒であるが、通常のドラ
イクリーニングの目的には過剰となる可能性がある。ド
ライクリーニングの主な目的は、着衣中に衣服または衣
類に蓄積する汚れおよび臭いのある脂肪酸類を引き離す
ことである。理想的なドライクリーニング溶媒は、脱染
料、プラスチックの融解、および洗浄する物質の色また
は生地を変化させる力をもってはいけない。
【0023】ある有機エステル類、エーテルおよびアル
コール類と組み合わせた揮発性環状シリコーン類は、従
来の溶媒では達成できない多くの独特の物理化学的性質
を有する。デカメチルペンタシクロシロキサンと酢酸2
−エチルヘキシルとの好適な混合物は、多くの理由で独
特であり、合成または天然にかかわらず織物の染色繊維
に対して化学的に不活性な真に選択された脱グリース化
剤である。このことは、染料が本溶媒からの攻撃を受け
ないか、または化学的に繊維から引き離されないことを
意味する。
【0024】揮発性環状シリコーン類とエステルの組合
せが均一な分子量を有していることにより、洗浄に重要
な望ましい表面張力が付与される。別の主たる重要な点
は、揮発性環状シリコーン油が、事実上全ての織物また
は布地に対して「絹のような柔らかい手触り」を授ける
ことである。この特徴は、PERCが天然繊維の油を除
くと不快な感触または手触りとなるので、重要である。
【0025】環状の分子構造は、石油をベースとした物
質よりも極めて大きな抗酸化性をもつ。このことは、環
状シリコーンの蒸留の信頼性を高める。また、環状の性
質は、流体を衣類の繊維により浸透し易くし、捕捉され
た汚れを解き離す。
【0026】2つの主たる揮発性環状シリコーン類、す
なわちテトラマーおよびペンタマーは、氷点の幅が広
い。すなわちテトラマーの氷点は、華氏53度であり、
ペンタマー氷点は、華氏−40度であり、華氏で約10
0度離れている。これらの各物質は、それら自体ではド
ライクリーニングプロセス用に使用実現可能な脱グリー
ス化溶媒とならない独特の物理特性を有する。例えば、
テトラマーの引火点は、華氏140度であるが、燃焼点
は、華氏169度で、ペンタマーの引火点は、華氏17
0度から190度であるが、その燃焼点は、華氏215
度である。テトラマーおよびペンタマーの双方は、混合
して適切な可燃特性および氷点をもつ所望の組成物また
は配合物を作ることができる。好ましいエステル添加
物、酢酸2−エチルヘキシルもまた、高い引火点および
著しく低い氷点を有する。
【0027】したがって、好ましい混合物は、40%未
満のEHAおよび50%以上のペンタマーとなる。この
範囲は、大抵のドライクリーニングの操作を好適にする
溶媒組成物の開発を可能にする。EHAエステルは、好
ましい物質であるが、前記と同様の能力を示すと思われ
るエステル、エーテルおよびアルコール属からの多くの
物質がある。以下のものは、好ましい混合物におけるE
HAに替わるものとして使用できる薬品類のリストであ
る。
【0028】エステル類 2塩基性エステル類 酢酸グリコールエーテルDPM 酢酸グリコールエーテルEB アルコール類 2−エチルヘキシルアルコール シクロヘキサノール ヘキサノール エーテル類 グリコールエーテルPTB グリコールエーテルDPTB グリコールエーテルDPNP 上記のものは、揮発性の有機環状シロキサンに対し2、
3の見込みのある添加物のみを表しているが、リストに
ないものも本発明の範囲に含む。
【0029】石油をベースとした誘導体、すなわち、無
機スピリッツ、ハロゲン化炭化水素などのある添加物を
上記の配合に添加して、上記の組成物により単独では達
成できないと思われる洗浄および/または脱グリースの
結果を達成してもよいことに留意されたい。
【0030】上記に関連する種々の重要な組成物を以下
に掲げる: 組成物1: テトラマー−75重量% EHA−25重量% 組成物2: EHA−50重量% ペンタマー−50重量% 組成物3: EHA−30重量% ペンタマー−70重量% 組成物4: テトラマー−15重量% ペンタマー−55重量% EHA−30重量% 組成物5: EHA−85重量% ペンタマー−15重量% 上記組成物は、主に揮発性有機環状シロキサンおよびE
HAに基づくが、次の範囲で企画される組成混合物も本
発明の範囲内にある: EHA−1重量%から99重量%、 ペンタマー−1重量%から99重量%、 テトラマー−1重量%から99重量%。
【0031】前記溶媒またはそれら自体による組合せ
は、本発明のドライクリーニング法の一実施形態におい
て変更および強化してもよい。この変更は、洗浄および
リンスサイクル中における汚れの再沈着を防ぐ汚れ懸濁
添加剤、水溶性汚れに対する洗浄剤、全ての衣類に存在
する細菌や他の形態の微生物殺菌用殺菌剤を添加する形
態である。添加物は、溶媒溶液の成分として、または別
個の添加剤として含有させてもよいことを特記する必要
がある。
【0032】ここでのシロキサン溶媒に適合する好適な
洗浄剤は、ここに開示され、本発明の一部を形成する。
洗浄剤は、親水性の極性側鎖置換基をもつ疎水性の高い
直鎖または環状の有機シリコーン主鎖、および1から3
00モルの極性フィンガ(fingers)をもつ純粋
有機分子または有機シリコーン混合分子を含む両親媒性
分子の立体配置を含む。そのような極性フィンガはイオ
ン性であってもよい。さらに、イオン性洗浄剤は、溶媒
と組み合わせて使用してもよい。
【0033】揮発性シリコーン溶媒に関する好ましい洗
浄剤製剤の設計は、全体的にまたは他のものと組み合わ
せて次の分子特性をもつ必要がある。
【0034】1.非常に疎水性の直鎖環状の主鎖と親水
性の極性側鎖置換基または主鎖から配列した「フィン
ガ」からなる両親媒性分子の立体配置。主鎖は、純粋な
有機分子または有機シリコーン混合分子であってもよ
い。 2.1分子につき1〜300モルの極性フィンガ。 3.20重量%から90重量%の極性フィンガ。 4.親水性基:脂溶性基のバランス(HLB)が4から
18。 5.親水性フィンガは、ポリエーテル類を形成するため
にエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド
との反応を介して疎水性主鎖の置換基から得られる。
【0035】有機ケイ酸塩の主鎖を用いるそのような重
要な組成物の例は以下のとおりである。
【0036】1.ニューヨーク州ウォーターベリー、ジ
ェネラルエレクトリックシリコーンディビジョン社によ
り開発され、現在入手でき、下記の名付けられた製品名
で知られている環状有機シリコーン製品: SF−1288(環状有機シリコーン主鎖;66重量%
のエチレンオキシド極性フィンガ)、 SF−1528(環状有機シリコーン主鎖;24重量%
のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド極性フィ
ンガ;ペンタマーに溶解されている(90%中10
%))、 SF−1328(有機シリコーン主鎖;24重量%のエ
チレンオキシドおよびプロピレンオキシド極性フィン
ガ;テトラマーおよびペンタマー混合物に溶解されてい
る(90%中10%))、 SF−1488(有機シリコーン主鎖;49重量%のエ
チレンオキシド極性フィンガ)。
【0037】2.ミシガン州ミッドランド、ダウコーニ
ング社により開発され、現在入手でき、下記の名付けら
れた製品名で知られている有機シリコーン製品: 3225C(有機シリコーン主鎖;エチレンオキシドお
よびプロピレンオキシド極性フィンガ、キクロメチコー
ン(chyclomethicone)に溶解されている)。
【0038】3.ペンシルヴァニア州アレンタウン、エ
アプロダクツ化学社により開発され、下記の名付けられ
た製品名で知られているエチレンオキシド極性フィンガ
をもつ一連の直鎖有機ポリエーテル: Surfynol 420(20重量%のエチレンオキ
シド極性フィンガ)、 Surfynol 440(40重量%のエチレンオキ
シド極性フィンガ)、 Surfynol 465(65重量%のエチレンオキ
シド極性フィンガ)。
【0039】好ましい洗浄剤は、GE SF−1528
およびSurfynol 440の80:20の組合わ
せである。
【0040】上記のものは、揮発性シリコーン溶媒と併
用するための好ましい洗浄剤のベースを分類する。
【0041】この開示の主な目的は、当業界で必要とさ
れるドライクリーニングのパラメータを満たすために、
揮発性シリコーン溶媒に、適合性の洗浄剤を製造業によ
り添加する必要がある事実に対処することである。
【0042】好ましい洗浄剤組成物は、次のとおりであ
る: 1.SF−1328(50重量%〜90重量%)および
Surfynol 420(50重量%〜10重量%) 2.SF−1328(70重量%〜95重量%)および
Surfynol 440(30重量%〜5重量%) 3.SF−1328(60重量%〜95重量%)および
SF−1488(40重量%〜5重量%) 4.SF−1528(60重量%〜95重量%)および
Surfynol 420(40重量%〜5重量%) 5.SF−1528(70重量%〜95重量%)および
Surfynol 440(30重量%〜5重量%) 6.SF−1528(60重量%〜95重量%)および
SF−1488(40重量%〜5重量%) 7.SF−1528(50重量%〜85重量%)、Su
rfynol 440(49重量%〜5重量%)、およ
びSF−1288(1重量%〜10重量%) 8.SF−1528(50重量%〜70重量%)、Su
rfynol−440(49重量%〜5重量%)、およ
びSF−1488(1重量%〜25重量%)。
【0043】上記配合および物質が、望ましい目的、こ
の場合、洗浄剤を達成する物質組成の単なる例であるこ
とを特記する必要がある。所望の結果を達成するため
に、多くの前記有機および/または無機の有機シリコー
ン化合物などの有機および/または有機シリコーンベー
スの洗浄剤であればどれも、下記のドライクリーニング
プロセスにおいて、織物から水溶性汚れを除去し、それ
らの再付着を防ぐ限り揮発性シリコーンドライクリーニ
ング溶媒に適合する他の関連の洗浄剤とともに用いても
よい。
【0044】下記の段階は、ドライクリーニング法の好
ましい実施形態をより詳細に記載するものである。
【0045】段階1において、ドライクリーニングされ
る衣服または他の物品を、水平に回転攪拌するクリーニ
ングバスケットをもつ垂直連結式洗濯乾燥機に入れる
(当業者に知られている)。バスケットバレルは、多数
の穴または穿孔をもち、好ましくは、各穴が、直径1/
8から1/2インチである。これらの穴のサイズに関す
る主たる理由の1つは、この環状シロキサンの低い表面
張力を利用して、遠心分離中にこのシロキサンをただち
に除去できることである。
【0046】段階2において、洗浄サイクルが、テトラ
マーおよびペンタマーの環状シロキサンの組合わせから
なる溶媒により開始される。好ましい組合せは、80重
量%のテトラマーおよび20重量%のペンタマーであ
る。代替として、環状シロキサン溶媒は、前記の如何な
る混合物を含んでもよい。上記混合物を改質する添加物
は、洗浄サイクル直前に別個に加えてもよく、溶媒組成
の一部である必要はない。これら添加物、すなわち洗浄
剤および懸濁剤の使用は、この溶媒による衣服全体のク
リーニングプロセスの実施を可能にする。この溶媒およ
び洗浄剤(使用の場合)は、保存タンクからクリーニン
グバスケットにポンプで注入される。洗浄される物品
は、衣類の機械的摩擦および溶媒の浸透によって、衣類
の繊維から汚れ、堆積物および体脂肪を溶解しほぐすよ
うに攪拌され、前記攪拌は1分から15分続ける。洗浄
サイクル中、この溶媒および洗浄剤(使用の場合)の混
合物は、「ボタントラップ」を通り、次いでフィルタを
通してポンプでバスケットから排出される。このフィル
タシステムは、微粒子を除くのを助け、不純物は混合物
を形成する。時には、混合物は、フィルタシステムに曝
露させず、ボタントラップから直接ポンプでバスケット
に戻される「バッチ」溶媒流を選択して用いてもよい。
代替として、あらゆるタイプのカートリッジ、ディス
ク、フレックスチューブラ、リジッドチューブラを個々
にあるいは組み合わせて用いてもよい。別の選択肢とし
て、濾過システムは、さらに炭素あるいはケイ藻土など
の添加物を含む。
【0047】物品が洗浄された段階3において、その混
合物をバスケットから作業タンクまたは蒸留器にポンプ
で吸い上げ、次いで物品は、できるだけ多くの混合物を
除去するために遠心分離されポンプまたは重力が加わっ
て、混合物を目的の点へと到らせる。遠心分離工程は、
物品により1分間につき350回転(RPM)よりも大
きく、好ましくは450から750rpmの間で1分か
ら7分間続ける。この操作では、2〜5%以下、または
一般的に3%の残留溶媒が洗浄される物品中に残る。r
pmを高くすればするほど、回転するバスケットの遠心
力により溶媒がより速く除去される。この溶媒の極めて
低い表面張力により、この遠心回転工程を介する溶媒除
去の効率を最大にする。
【0048】段階4および5において、衣服をバスケッ
トに投げ入れて華氏110度から170度の間の温度に
加熱する。この温度は、クリーニングバスケットの蒸気
を帯びた空気が出て行くとき、前濃縮点において測定さ
れる。加熱は、コイルを通して圧力蒸気を通し、回転フ
ァンを使用してバスケット内の空気を加熱することによ
り達成される。これを実施している間、50から600
ミリメートル水銀柱(ここでの大気圧は、760mm)
の間の負圧で機械内に部分減圧が作られる。これにより
前記組成物の蒸発点を減少させ、回収時間を短くするこ
とができる。この加熱サイクル中に、溶媒混合物は蒸発
され、循環空気により冷却濃縮コイルに運ばれて、そこ
で主要空気流から集められる蒸気溶媒が、液体に濃縮さ
れる。次いで、空気流を閉鎖ループタイプシステム中で
再度加熱してもよい。時間的には一般に10分から55
分で、溶媒混合物は物品から除去され、再利用のため回
収される。
【0049】段階6において、加熱サイクルが停止さ
れ、冷却サイクルが始まる。冷却サイクルは1分から1
0分間かかってもよい。温度は、華氏110度から華氏
170度の範囲から華氏100度よりも下、好ましくは
華氏70〜100度まで下げられる。これは、加熱を解
除して、この工程が完了するまで、冷却コイルの間に空
気を循環させることにより達成できる。空気は、コイル
を通して蒸気を流すことなく加熱コイルの周囲を単に循
環する。二次的なしわの形成を減じるために冷却された
温度で衣服が機械から取り出されると、このクリーニン
グプロセスは完了する。高温で衣服を除くとしわが生じ
ることになる。
【0050】段階7において、汚染されたシロキサン溶
媒は、再処理され、液体リングポンプ法または追加ファ
ンの補助を伴ったベンチュリ法を用いて真空蒸留により
精製する。これは、乾燥工程を助けるためにチャンバが
減圧になっている真空蒸留器に、不純物のある溶媒をポ
ンプで注入することにより達成される。熱は、華氏23
0度から300度の範囲で、チャンバに接触する蒸気エ
ネルギーを与えたコイルを通して発生する。
【0051】環状シロキサンは、華氏150度を超える
沸点を有する。例えばテトラマーは、華氏175度を超
える沸点をもち、ペンタマーは、華氏209度を超える
沸点をもつ。減圧温度でなく正常の沸点でこれらのシロ
キサン類を蒸留することは、化学分解の原因を助長する
可能性がある。すなわち環構造は、沸点が華氏150度
を超えると直鎖構造に分解され、ホルムアルデヒドが生
成する。本発明の一実施形態において、環状リング構造
をそのまま維持する汚染された環状シロキサンを精製し
て回収し、再処理された溶媒を提供することは、経済的
に有利である。汚染された環状シロキサン溶媒の減圧蒸
留は、高沸点の不純物と同じく残留水を含む低沸点不純
物を排除する。
【0052】環状シロキサン、すなわちテトラマーおよ
びペンタマーは、華氏209度などの低温度で共沸し、
残渣として後に残る溶媒の汚染可溶物とともに純水およ
び純水な溶媒となることが発見された。
【0053】種々の実施形態を上記したが、それらは、
実施例を通して示したのにすぎず、なんら限定するもの
でないことを理解されたい。したがって、好ましい実施
形態の広がりと範囲は、如何なる上記の代表的な実施形
態により限定すべきではないが、特許請求の範囲および
それらと同等なものに従ってのみ限定すべきである。 [図面の簡単な説明] 本発明の前記の利点、同じく追加目的およびその利点
は、下記の図面と好ましい実施形態の詳細な説明とが連
結させた結果として、以下でより完全に理解されるであ
ろう。
【図1】本発明の一実施形態を示すプロセスの各工程ブ
ロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06L

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物品のドライクリーニング法であって (a)シロキサン溶媒と、酢酸2−エチルヘキシル、エ
    ステル類、アルコール類およびエーテル類を含む薬品類
    の群から選ばれた薬品とを含む組成物に、ドライクリー
    ニングされる前記物品を浸漬する工程と、 (b)前記組成物中で前記物品を攪拌する工程と、 (c)前記物品から前記組成物を除去する工程 とを有することを特徴とする物品のドライクリーニング
    法。
  2. 【請求項2】 前記組成物が、ペンタマー、テトラマー
    およびヘキサマーの環状シロキサン類を含む群から選ば
    れたシロキサン溶媒を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記薬品が、酢酸2−エチルヘキシルを
    含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記シロキサン溶媒が、テトラマーの環
    状シロキサンを含むことを特徴とする請求項3に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記テトラマーの環状シロキサンが75
    重量%であり、前記酢酸2−エチルヘキシルが25重量
    %であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記シロキサン溶媒が、ペンタマーの環
    状シロキサンを含むことを特徴とする請求項3に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 前記ペンタマーの環状シロキサンが60
    重量%と80重量%の間であり、前記酢酸2−エチルヘ
    キシルが20重量%と40重量%の間であることを特徴
    とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ペンタマーの環状シロキサンが50
    重量%であり、前記酢酸2−エチルヘキシルが50重量
    %であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ペンタマーの環状シロキサンが15
    重量%であり、前記酢酸2−エチルヘキシルが85重量
    %であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記シロキサン溶媒が、ペンタマーの
    環状シロキサンおよびテトラマーの環状シロキサンを含
    むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記テトラマーの環状シロキサンが1
    5重量%であり、前記ペンタマーの環状シロキサンが5
    5重量%であり、酢酸2−エチルヘキシルが30重量%
    であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記薬品が、2塩基性エステル類、酢
    酸グリコールエーテルDPM、および酢酸グリコールエ
    ーテルを含む群から選ばれたエステルを含むことを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記薬品が、2−エチルヘキシルアル
    コール、シクロヘキサノール、およびヘキサノールを含
    む群から選ばれたアルコールを含むことを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記薬品が、グリコールエーテルPT
    B、グリコールエーテルDPTB、およびグリコールエ
    ーテルDPNPを含むエーテル類の群から選ばれたエー
    テルを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
JP2000-560310A 1998-07-14 1999-07-14 ドライクリーニング法および改質溶媒 Expired - Lifetime JP3294596B1 (ja)

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US09/304,430 1999-05-03
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