JP3292543B2 - 線状パターン検出法及び溶接ロボット装置 - Google Patents

線状パターン検出法及び溶接ロボット装置

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JP3292543B2 JP12633493A JP12633493A JP3292543B2 JP 3292543 B2 JP3292543 B2 JP 3292543B2 JP 12633493 A JP12633493 A JP 12633493A JP 12633493 A JP12633493 A JP 12633493A JP 3292543 B2 JP3292543 B2 JP 3292543B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スリット状光線が照射
された対象物を撮像して得られる光切断画像から複数の
直線成分よりなる線状パターンを検出し、この線状パタ
ーン中に直線成分の交点として開先位置を求めるための
線状パターン検出法及びこの線状パターン検出法を用い
た溶接ロボット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の溶接における開先位置検
出法については、例えば特開昭53−50984、特開
平4−266480及び文献「溶接ロボット用レーザ視
覚センサ」(平井他、溶接学会、1990年5月、溶接
法研究委員会編)に開示されているようにスリット光と
2次元受光手段によるものがある。図10は、従来の開
先位置検出の原理図を示したものである。図において、
投光手段2と受光手段3は、取付け支持体(図示せず)
を介して溶接ト−チ1と一体となって構成される。投光
手段2からスリット状に鋭く集光させたレ−ザ光4を被
溶接部材6、7のア−ク点8に先行する開先部に照射
し、開先部からの反射光5を、照射方向と一定角度を持
つ位置に設置されたITVカメラなどの2次元撮像手段
3で検出する。図11はこの溶接継手部の開先について
得られる光切断画像の例を示す。図示した光切断画像に
おける線状パターン(光切断像あるいは線状光線像)か
ら開先面の折れ曲がり点で作られる線分Q1Q2、Q2
Q3及びQ3Q4に対応するq1q2、q2q3及びq
3q4を画像処理により検出し、各々の線分の交点等を
演算することにより、最終的に溶接すべき位置Q3を求
めるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した開先位置検出
方法では、投光手段と受光手段で構成される検出部と対
象物体の相対位置関係が通常固定されていないので、撮
像される2次元の配列デ−タのどこに光切断画像が入力
されるか定まらない。このようなことから、図11に示
した光切断画像においてほぼ画面全体の膨大な入力デ−
タを用いて物体位置検出のための計算処理をする必要が
あり、処理時間に多大の時間を要するといった問題があ
った。
【0004】従来この画像処理時間を短縮するために、
文献(1)の例にも示したように画像処理の前段である
光切断像のみを圧縮し抽出する前処理をハ−ドウエア化
して行う方法も採られていたが、この方法はハ−ドウエ
アが高額となり、物体位置検出部をツ−ルとした作業シ
ステムの全体価格に影響を及ぼすといった問題があっ
た。
【0005】したがって本発明の目的は、走査時間の短
縮化及び走査対象画素の短縮化を可能にする線状パター
ン検出法及びこれを用いた溶接ロボット装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を実現
するために、溶接対象物の表面にスリット状の光線を照
射しながら撮像して得られる2次元の光切断画像に対し
てラスタ走査を行いつつ走査線上の画素に計算処理を施
すことで、前記光切断画像から複数の直線成分よりなる
線状パターンを検出し、この線状パターン中に前記直線
成分の交点として開先位置を求めるための線状パターン
検出法において、任意の水平走査線Yi上での計算処理
領域は、直前の水平走査線Yi−1上で線状パターンを
与える変化点となる画素が検出された場合にはこの変化
点画素と同じ水平方向位置に位置する画素を含む所定の
制限幅Wの範囲とし、直前の水平走査線Yi−1上で線
状パターンを与える変化点となる画素が検出されない場
合には水平走査線Yiの全幅とするようにして、前記光
切断画像中の全水平走査線Yiについて水平走査線Yi
ごとに計算処理領域を設定しながら線状パターン検出の
ための処理を行うようにし、且つ前記複数の直線成分を
相互に分離するためのラベリングを前記変化点画素に施
すとともに、このラベリングで分離した各直線成分に、
前記光切断画像における座標上でのその幾何学的特徴を
求める直線化処理を施すようにしたことを特徴としてい
る(請求項1)。
【0007】また本発明では、上記線状パターン検出法
について、変化点検出のための計算処理を平滑化微分に
よる極大値極小値によるものとしている(請求項2)。
【0008】また本発明では、上記線状パターン検出法
について、光切断画像について線状パターンの一部を含
むと思われる領域を少なくとも1個指定し、この指定し
た領域内で変化点の数を計数し、その数が規定計数値の
範囲内であるか否か判定し、規定計数値の範囲内でなけ
ればエラー処理を行い、規定計数値の範囲内であれば、
上記手順に従って変化点の探査を行うようにしている
(請求項3)。
【0009】また本発明では、上記線状パターン検出法
について、指定した領域内で計数する変化点は、この指
定した領域内で上記手順に従って探査し求めた変化点と
するようにしている(請求項4)。
【0010】また本発明は上記目的を実現するために、
アームに取り付けられた溶接トーチを備えるとともに、
位置検出装置を備え、この位置検出装置で開先位置を検
出しながら溶接を行う溶接ロボット装置において、位置
検出装置は、検出対象である開先位置を含む部位にスリ
ット状の光線を照射する照射手段と、この光線照射方向
に対し一定の角度をなす方向から2次元の光切断画像を
得る撮像手段と、この撮像手段で得られる光切断画像に
対しラスタ走査を行いつつ走査線上の画素に計算処理を
施すことで、前記光切断画像中に複数の直線成分からな
る線状パターンを検出する検出手段と、この検出手段で
検出された線状パターンに基づいて特定される開先位置
に沿って溶接トーチを移動させる位置制御手段とを有し
ており、そして前記位置検出装置の検出手段は、請求項
1〜請求項4の何れか1項に記載の線状パターン検出法
で線状パターンの検出をなすようにされていることを特
徴としている(請求項5)。
【0011】
【作用】本発明によれば、開先位置を求めるための線状
パターンの走査追跡に際し、最初はその線状パターンを
与える画素の出現までラスタ走査によって追跡しつつ各
水平走査線の全幅について計算処理をなすものの、一度
その画素がみつかると、それ以降はその画素の位置を基
準にして所定幅に制限した領域について計算処理をする
ことになり、処理時間の短縮をはかれる。またそれとと
もに、線状パターンを形成する複数の直線成分をラベリ
ングにより相互に分離した後に、その各直線成分に画像
座標上でのその幾何学的特徴を求める直線化処理を施す
ようにしているので、特に複数の直線成分よりなる線状
パターンを検出し、この検出に基づいて開先位置を特定
する場合の処理をより効率的に行うことが可能となる
(請求項1)。
【0012】また本発明によれば、変化点検出のための
計算処理を平滑化微分による極大値極小値によるもとし
ているので、線状パターンのエッジ部分が強調されるよ
うになり、明るさが緩やかに暗から明に変化するのが一
般的であるノイズの影響を大幅に軽減することができ、
より安定的な処理を行えるようになる(請求項2)。
【0013】また本発明によれば、予備的な事前走査に
よって変化点の出現状態を検査することとしたので、エ
ラー要因に対して効果的に対処することができ、結果と
して線状パターンの検出をより効率的になすことが可能
となる(請求項3、4)。
【0014】また本発明によれば、以上のような効果を
有する線状パターン検出法を溶接ロボット装置に適用し
たことで溶接個所の自動誘導が実時間で且つ小型の処理
装置で容易に可能となる(請求項5)。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1〜図9
を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例における
処理方法、つまり撮像された画像又はそれをラッチした
メモリ上の画像である2次元の配列デ−タから、コンピ
ュータ等の処理手段を利用して、スリット光が照射され
た際に物体表面の一定角度から反射される光切断光線
(線状光線)で得られる光切断画像を走査して線状光線
像(線状パターンあるいは光切断像)のみを抽出する方
法をフロ−チャ−トで示したものである。ここで走査と
は、データを読み出すことである。また走査法には、最
上位水平ライン(水平走査線)から順々にラインを更新
すると共に、各水平ライン上では左側から右側にかけて
順々に読み出すやり方(即ちラスタ走査法)をとる例が
多い。本実施例でも、このラスタ走査法を採用した。線
状光線像を検出するステップは、図1に示したように第
1のステップ、第2のステップ及び第3のステップに大
別される。
【0016】このうち、まず第1のステップでは、処理
開始直後においては2次元配列の画像デ−タ上で垂直方
向(y=1)のスタ−ト点(x=1)から終了点(x=
i)までの区間、あらかじめ定めた2値化処理手段によ
り各画素の濃度値に対する2値化処理計算を行って画素
値を“1”か“0”かのいずれかに変換する。この2値
化処理で得られた“1”の存在する画素が線状光線像を
与える変化点デ−タとなる。図2は、図10を例に開先
光切断画像デ−タ例を示したものであり、横方向にx座
標、縦方向にy座標をとり、この(x、y)座標で画素
位置を特定している。図中の数字は撮像した入力画像を
A/D変換(図示せず)して得られた明るさ(輝度)の
レベルである。2値化処理では、2値化用閾値Dthを与
え、Dthより大きい輝度値を“1”、Dthより小さい輝
度値を“0”にする。図2のデータで、Dth=50とし
た時のy=1における第1番目の水平ラインに対する2
値化処理結果を図3(A)に示してある。図2ではy=
1のラインでx=81、x=83、x=87、x=88
の各画素値が“50”未満のため“0”にされ、x=8
4、x=85、x=86の各画素値が“50”以上のた
め“1”(変化点データの検出)にされている。この2
値化処理で得た“1”の存在する画素位置が線状光線像
(スリット像)の存在位置となる。
【0017】この第1のステップにおいて、第1番目の
水平ライン上に変化点デ−タが全く存在しないときは変
化点デ−タが発生するまで垂直方向に順次走査して(y
の値を増加させその都度x=1〜x=iまでの全画素を
走査する)計算処理を繰返す(フローF1,F2,F3,
F9)。変化点デ−タが発生したとみなされた後、次の
第2のステップにおける処理へ移行する。即ち、変化点
データがみつかるまでは本来の走査が行われる。
【0018】第2のステップの処理では、まず変化点デ
−タの中心x座標位置を計算により求め、次の水平ライ
ンにおける2値化処理計算を実行する計算処理領域を決
定する(フローF4,F5)。処理領域は、あらかじめ
定めた変数Wbの値を用い、前記変化点デ−タの中心x
座標位置に対し次に2値化処理する水平ラインのx方向
が±Wbの範囲となるように決定する。
【0019】例えば図3(A)の例では、最初のライン
(y=1)で変化点デ−タが存在し、その中心座標がx
=85の例でありWbの値を4画素としている。この第
2のステップの処理より、中心x座標位置(x=85)
に対して次のラインy=2での計算処理領域は x=8
1〜89となる。
【0020】第3のステップの処理では、y=2につい
て第2のステップの処理で求められた範囲(x=81〜
89)のみで2値化処理計算を実行し、同一ライン上で
のその他の領域は0の値を当てはめるようにする(フロ
ーF6)。この結果を図3の(B)のy=2の位置に示
してある。
【0021】次に、y=2で変化点データが存在したこ
とにより、この変化点の中心座標x=85の両側である
x=81〜89を次の水平ラインy=3の計算処理領域
に設定する。そして同様に、y=3のx=81〜89で
2値化処理を行い、変化点を抽出する。なお、図2で
は、線状光線像が垂直下方に形成される例であるが、斜
め方向に向かう例も当然ありうる(図6参照)。その場
合にはその斜め方向の線状光線像に沿って走査追跡がな
される。
【0022】このように第3のステップ処理終了以降
は、第3のステップ終了時に線状光線像を与える変化点
デ−タが存在するときは第2と第3のステップの処理を
繰返す(フローF7,F8,F7からF4へのルート)
が、線状光線像を与える変化点デ−タが存在しないとき
は第3のステップで処理したラインの上の水平方向のス
タ−ト点(x=1)を開始点とした第1ステップから第
3ステップまでの処理を実施し(フローF10,F2,
F3)、以下処理ラインを垂直方向に順次走査しながら
2次元配列の画像デ−タのうち水平ライン上の限定した
領域のみについて水平ラインごとに2値化処理を行な
い、線状光線像を与える変化点デ−タを検出する。な
お、最終水平ラインy=iであれば、処理を終了する
(フローF7)。
【0023】以上の本発明の実施例は、2値化処理を例
に示したが、平滑化微分による極大極小値処理等を用い
ても同様に作用し、しかも開先位置特定のためになす線
状光線像の検出をより安定的に行えるという効果が得ら
れる。
【0024】以下では、この平滑化微分による極大極小
を用いた場合について図4及び図5を用いて概略説明す
る。この処理では、まず画像中で水平方向に隣接する5
画素のうち前2画素、後2画素それぞれの平均値を計算
(平滑化)する。さらにそれぞれの平均値の差分を計算
して微分演算を行い、結果を5画素の中心画素に入れ
る。この入力画像データをf(x)とし、平滑化微分デ
ータをg(x)とするとつぎの通りに表すことができ
る。 g(x)={f(x+1)+f(x+2)}/2−{f(x−1)+f(x−2)}/2
【0025】平滑化微分データは、画像の水平方向で見
ると、線状光線像のエッジ部分が強調される。そしてこ
のことにより、溶接中に発生するヒューム、スパッタ、
さらに溶接アーク光等の明るさが緩やかに暗から明に変
化するといったノイズを軽減することができる。前述の
図2の開先光切断画像データ例を用い、y=1のライン
での平滑化微分データを計算すると図4の通りとなる。
なお、この計算においてx=77、78、91及び92
でのデータは0として求めた。この結果、図4のy=1
のラインでの平滑化微分データにおいてx=83及びx
=87で線状光線像のエッジ部分に相当する極大値及び
極小値が得られる。そこで、この極大値及び極小値の対
に囲まれる領域を前述の変化点データと定め、図5に示
した変化点データの検出値;“1”を当てはめる。次の
ステップでは、このラインでの極大極小値の中心x座
標:85を計算により求め、次のラインにおける平滑化
微分による極大極小処理を実行する計算処理領域を決定
する。以下の手順は、前述した2値化処理による場合と
同様で、計算処理手法が異なるのみであるから、図2の
処理フローと同様にして順次変化点データを計算する。
なお、この平滑化微分による極大極小処理においてx=
1、x=2及びx=i−1、x=iでのg(x)の値
は、各々前及び後のデータが存在しないので計算はでき
ないが、この部分の計算処理については本発明では特定
しない。
【0026】また、図1に示した本発明の第1〜第3の
ステップの処理を入力した画面全体でなく、あらかじめ
定めた任意の2次元領域で行うようにしても良い。画面
上で線状光線像がどの辺にあるかを予めわかっているよ
うな場合には、この存在予想領域を限定しておき、この
限定した2次元領域のみに関して第1〜第3ステップの
処理を実行する。これにより、余分な走査時間、走査処
理が不要となる。この領域は2個以上の例もありうる。
【0027】図1に示した本発明の実施方法では、何ら
かの原因で物体表面の光切断像が入力されない時あるい
は変化点デ−タが多量に発生した時等入力画像に異常が
発生した場合は、必ずしも処理時間の短縮にならないと
きがある。図6は、このような異常な画像が入力された
時でも、処理時間が短縮できるようにするための本発明
による他の実施例を示したものである。図において、二
つの領域A,Bは、処理すべき光切断像の入力画像が良
好か否かを前もって概略評価するために設定した領域で
ある。領域A、Bの大きさは、1水平ラインから複数水
平ラインの幅まで各種設定可能であり、また、x方向の
幅の大きさも任意である。
【0028】図7は、この処理も含めた物体位置検出処
理の概略フロ−チャ−トを示したものである。図示した
ように、まず二つの領域A,Bで本発明の処理(図1)
を実行して各々の変化点デ−タの検出を行う(フロ−F
1、F2、F3)。次に、各変化点デ−タの総和を求め
その値(計数値)があらかじめ決められたしきい値(規
定計数値;図7で変化点デ−タの上限と下限を各々Sma
x,Sminで示した)の範囲であれば図1に従って全領域
について本来の物体位置検出の処理を実行し、しきい値
の範囲を越えるようなときは、エラ−処理をして実行処
理を終了する(フロ−F5、F6、F8、F7)。ここ
で、エラー処理とは、撮像失敗、又は処理系や制御系の
異常発生を表示し、必要な対策をとることである。二つ
の領域A,Bにおける処理時間は、短時間で実行できる
ので本発明による方法を用いた物体位置検出装置をツ−
ルとしたシステムにおいて、所望とする画像以外の異常
な画像が入力された時でも高速に対処が可能となる。
【0029】図7の本発明実施例において、変化点デ−
タ検出後の物体位置検出のアルゴリズムについては特に
限定されない。
【0030】図8は、本発明の他の実施例を示したもの
で、光切断像の変化点デ−タの検出と同時にラベリング
と直線化処理も逐次実行する方法を示したものである
(フロ−F7、F8)。ここでラベリングは、同じ連結成
分(直線成分)に属すると見なされる画素(変化点デ−
タ)に同一の番号を割当てる処理であり、他の連結成分
と区別する、つまり各連結成分を相互に分離するために
行う。ここで、連結しているとは、光切断像が上下、左
右方向につながっている状態を指し、変化点デ−タの境
界位置デ−タに囲まれた領域を光切断像の存在領域とし
て、光切断像が縦、横方向に連続している場合に同じ連
結成分、連続していない場合に異なった連結成分である
とする。即ち、走査線を画像の垂直方向に着目した際、
光切断像(変化点デ−タ)が前の走査線の光切断像と隣
接(上下、左右方向に隣あう状態)する場合には前の走
査線の光切断像(変化点デ−タ)と同一のラベレ(番
号)を付け、それ以外は新しいラベルが発生していると
して別の番号を付ける(ラベリングの結果できた連結成
分をセグメントと呼ぶ)。また、ラベリングと同時に画
像水平方向の境界位置デ−タを平均し、水平走査線上の
光切断像部分の中心位置を求める。
【0031】また、直線化処理は、上述のラベリングで
計算した中心位置及びラベルの連結成分から物体表面の
形状に基づいてあらかじめ決めることができる各線要素
の直線を設定するものである。つまり各線要素について
直線の式を求めるものである。一般に、xy直交座標系
での直線の式は、y=ax+bであり、またヘッセの標
準形ではr=xcosθ+ysinθで表される。したがって
直線の設定の方法は、例えばハフ変換処理等で各線要素
に対してヘッセの標準形を使ったxy直交座標系の原点
から線要素に直交するベクトルの距離rとx軸との成す
角度θを計算して、xy直交座標系での線要素のデータ
をrとθのパラメ−タ空間へ写像する処理等となる。
【0032】以上のラベリングと直線化は、図6の例で
の光切断像は、画面垂直方向に連続した1本の線像であ
るが、4本の直線の要素が連結して構成されたものであ
る。上述のラベリングと直線化とは、各直線でのx方向
の不揃えをなくし、上方から順に4つの直線化を行い、
且つその各部分直線の座標上での幾何学的な位置づけ、
つまり幾何学的な特徴づけを与える。以上のように、光
切断像の変化点デ−タの検出と同時にラベリングと直線
化処理も逐次実行するようにしたことにより、以下のよ
うな効果が得られる。即ち、光切断像の検出に基づいて
開先位置を特定する場合には、多くの場合において、そ
の光切断像は、図6ないし図11に示す例のように、複
数の直線成分が折れ曲がって組み合わされた状態をと
る。具体的に言えば、光切断像は、直線q1q2、直線
q2q3、直線q3q4及び直線q4q5からなり、そ
の直線q2q3と直線q3q4の交点q3が開先位置と
して特定されることになる。このためラベリングとこれ
に応じた直線化処理を施すことにより、開先位置q3の
特定をより効率的になすことが可能となる。
【0033】なお、図3の例では2値化処理で変化点デ
ータを求めるとしたが、単なる閾値処理を行ってもよ
い。例えば閾値として“15”を設定すれば、図2のデ
ータに対して、y=1ではx=81〜88がそのままの
輝度で残り、この残った領域x=81〜88についてy
=2における処理を行わせる。また、この単なる閾値処
理でも中心点や最大点を中心に、任意Wbを与えてy=
2での計算処理領域としてもよい。
【0034】また本実施例では、1つの画像中に1本の
切断線がある例を示したが、対象物体によっては、或は
制御対象によっては2本以上の切断線が存在する例もあ
る。こうした場合にも、それぞれ切断線ごとに計算処理
領域が設定でき、同時併行に各切断線の追跡が可能であ
る。
【0035】図9に、本発明が適用される自動溶接ロボ
ットシステムの一例を示す。図において9は溶接ロボッ
ト本体、10は投光手段2の制御及び本発明の処理を実
行する画像処理部が組み込まれた位置検出装置、11は
溶接ロボットの制御装置、12は溶接機である。溶接ト
−チ1と、投光手段2と、受光手段3とを位置検出装置
付きト−チとしてロボット本体9の先端に取り付ける。
投光手段2と、受光手段3とを図10に示したように溶
接ト−チ1の進行方向前方に配置し、前記各実施例を利
用して開先位置検出を実行して実際の開先(ワ−ク)位
置を検出し、該検出デ−タを用いて溶接ト−チ位置を倣
うものである。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、開先位置を求めるため
の画像処理による線状パターンの検出に関して、画面全
体を処理することなく、撮像された2次元配列デ−タ中
の特定範囲における画像デ−タのみを処理すれば済み、
処理速度を大幅に短縮することが可能となるのに加え
て、特に複数の直線成分よりなる線状パターンを検出
し、この検出に基づいて開先位置を特定する場合につい
て、その処理をより効率的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明での変化点デ−タの検出方法の実施例を
示した図である。
【図2】開先光切断像のデ−タ例を示した図である。
【図3】本発明の光切断像の処理方法を示した図であ
る。
【図4】本発明の光切断像の処理方法を示した図であ
る。
【図5】本発明の光切断像の処理方法を示した図であ
る。
【図6】2つの処理領域での変化点デ−タ検出方法を示
した図である。
【図7】本発明の他の実施例を示した図である。
【図8】本発明の他の実施例を示した図である。
【図9】本発明が適用される自動溶接ロボットシステム
の一例を示した図である。
【図10】従来の物体位置検出方法を示した図である。
【図11】溶接開先光切断像の模式図である。
【符号の説明】
1 溶接ト−チ 2 投光手段 3 受光手段 4 スリット光 5 反射像 6、7 ワーク 8 溶接ア−ク点 9 溶接ロボット 10 物体位置検出装置 11 溶接ロボットの制御装置 12 溶接機
フロントページの続き (72)発明者 須長 富士男 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社日立栃木エレクトロニク ス内 (56)参考文献 特開 昭62−101379(JP,A) 特開 平1−100411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接対象物の表面にスリット状の光線を
    照射しながら撮像して得られる2次元の光切断画像に対
    してラスタ走査を行いつつ走査線上の画素に計算処理を
    施すことで、前記光切断画像から複数の直線成分よりな
    る線状パターンを検出し、この線状パターン中に前記直
    線成分の交点として溶接対象の開先位置を求めるための
    線状パターン検出法において、 任意の水平走査線Yi上での計算処理領域は、直前の水
    平走査線Yi−1上で線状パターンを与える変化点とな
    る画素が検出された場合にはこの変化点画素と同じ水平
    方向位置に位置する画素を含む所定の制限幅Wの範囲と
    し、直前の水平走査線Yi−1上で線状パターンを与え
    る変化点となる画素が検出されない場合には水平走査線
    Yiの全幅とするようにして、前記光切断画像中の全水
    平走査線Yiについて水平走査線Yiごとに計算処理領
    域を設定しながら線状パターン検出のための処理を行う
    ようにし、且つ前記複数の直線成分を相互に分離するた
    めのラベリングを前記変化点画素に施すとともに、この
    ラベリングで分離した各直線成分に、前記光切断画像に
    おける座標上でのその幾何学的特徴を求める直線化処理
    を施すようにしたことを特徴とする線状パターン検出
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1の線状パターン検出法におい
    て、変化点検出のための計算処理を平滑化微分による極
    大値極小値によるものとした線状パターン検出法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の線状パタ
    ーン検出法において、光切断画像について線状パターン
    の一部を含むと思われる領域を少なくとも1個指定し、
    この指定した領域内で変化点の数を計数し、その数が規
    定計数値の範囲内であるか否か判定し、規定計数値の範
    囲内でなければエラー処理を行い、規定計数値の範囲内
    であれば、各請求項における手順に従って変化点の探査
    を行うようにした線状パターン検出法。
  4. 【請求項4】 請求項3の線状パターン検出法におい
    て、指定した領域内で計数する変化点は、この指定した
    領域内で請求項1又は請求項2における手順に従って探
    査し求めた変化点とする線状パターン検出法。
  5. 【請求項5】 アームに取り付けられた溶接トーチを備
    えるとともに、位置検出装置を備え、この位置検出装置
    で開先位置を検出しながら溶接を行う溶接ロボット装置
    において、 位置検出装置は、検出対象である開先位置を含む部位に
    スリット状の光線を照射する照射手段と、この光線照射
    方向に対し一定の角度をなす方向から2次元の光切断画
    像を得る撮像手段と、この撮像手段で得られる光切断画
    像に対しラスタ走査を行いつつ走査線上の画素に計算処
    理を施すことで、前記光切断画像中に複数の直線成分か
    らなる線状パターンを検出する検出手段と、この検出手
    段で検出された線状パターンに基づいて特定される開先
    位置に沿って溶接トーチを移動させる位置制御手段とを
    有しており、そして前記位置検出装置の検出手段は、請
    求項1〜請求項4の何れか1項に記載の線状パターン検
    出法で線状パターンの検出をなすようにされていること
    を特徴とする溶接ロボット装置。
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