JP3292524B2 - クライオスタット - Google Patents

クライオスタット

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JP3292524B2
JP3292524B2 JP32521692A JP32521692A JP3292524B2 JP 3292524 B2 JP3292524 B2 JP 3292524B2 JP 32521692 A JP32521692 A JP 32521692A JP 32521692 A JP32521692 A JP 32521692A JP 3292524 B2 JP3292524 B2 JP 3292524B2
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龍一 袴田
政彦 高橋
透 栗山
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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体ヘリウム等の液化
ガス貯槽と常温部を連結する配管を有するクライオスタ
ットの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】静磁場を発生させるために超伝導磁石を
用いるMRI装置(磁気共鳴映像装置)等では、液体ヘ
リウム等の液化ガス貯槽を備えたクライオスタットが使
用されている。
【0003】図10は、従来のクライオスタットの一例
を示す概略断面図である。この図に示すように、真空槽
1内には1段輻射シールド板2と2段輻射シールド板3
が配設されており、1,2段輻射シールド板2,3には
GM(ギホード・マクマホン)冷凍機4が接続されてい
る。
【0004】2段輻射シールド板3内には、液体ヘリウ
ム5が貯蔵されている液体ヘリウム槽6が配設されてお
り、液体ヘリウム槽6内には液体ヘリウム5に浸される
ようにして超伝導磁石7が配置されている。
【0005】液体ヘリウム槽6には、真空槽1、1,2
段輻射シールド板2,3を通して常温部のヘリウム回収
部(図示省略)と連通している配管8が連結されてお
り、配管8は1,2段輻射シールド板2,3の1,2段
アンカー部9,10で冷却(1段アンカー部9では例え
ば40〜45K、2段アンカー部10では例えば5〜9
K程度)される。
【0006】また、ヘリウムガスの対流、熱伝導、輻射
等によって常温部のヘリウム回収部(図示省略)から配
管8内を通して液体ヘリウム槽6への熱侵入を防ぐため
に、配管8内には、例えば図11に示すように、外周面
に複数のバッフル板11を円周方向に取付けたFRPか
ら成る円筒部材12を挿入したり、あるいは円筒部材1
2の代わりに図10に示すように、複数のバッフル板1
1を円周方向に取付けたFRP(Fiber Reinforcement
Plastic )棒14が挿入されている。
【0007】このように、上記した従来のクライオスタ
ットでは、液化ヘリウム槽6と常温部のヘリウム回収部
(図示省略)を連結する配管8内に、外周面に複数のバ
ッフル板11を円周方向に取付けた円筒部材12(図1
1参照)や、複数のバッフル板11を円周方向に取付け
たFRP棒14(図12参照)を挿入している。これに
よりこれらを配管8内に挿入しない場合では、ヘリウム
回収部(図示省略)から配管8を通して液体ヘリウム槽
6への熱侵入量が約19mW(2段アンカー部10の温
度は約7K)だったのを、約9mW(2段アンカー部1
0の温度は約7K)に低減することができるようになっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
クライオスタットでは、常温部のヘリウム回収部(図示
省略)から極低温部の液体ヘリウム槽6への熱侵入量を
低減するために、配管8内に、外周面に複数のバッフル
板11を円周方向に取付けた円筒部材12(図11参
照)や、バッフル板11を円周方向に取付けたFRP棒
14(図12参照)が挿入されている。
【0009】しかしながら、上記したような従来のクラ
イオスタットでは、バッフル板11を配管8内に多段に
配置したことによってヘリウム回収部(図示省略)から
液体ヘリウム槽6へのヘリウムガスの対流が不規則な流
れとなり、ヘリウム回収部(図示省略)から液体ヘリウ
ム槽6への熱侵入を充分遮断することができなかった。
【0010】このため、液体ヘリウム槽6から液体ヘリ
ウム5が蒸発してしまい、現実問題として液体ヘリウム
の補充を頻繁に行う必要があり、このため維持費が高く
なっていた。
【0011】本発明は上記した課題を解決する目的でな
され、常温部から配管を通して液化ガス貯槽への熱侵入
量を大幅に低減して液化ヘリウム5の蒸発を少なくする
ことができるクライオスタットを提供しようとするもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した従来の課題を解
決するために本発明はなされたものであり、請求項1に
記載のクライオスタットに於ては、極低温媒体を収納す
るための容器と、前記容器の内部と外部とを連通させる
ための配管と、前記配管内に該配管と隙間を隔てて配設
される少なくとも1つの筒状部材と、前記配管を冷却す
るための熱アンカー部と、一方の端が前記配管に固着さ
れて前記筒状部材内に配置されている棒状部材の他方の
端に固着され、前記筒状部材内の前記極低温媒体のガス
層を前記筒状部材の長手方向に分断するように前記筒状
部材内に配置される板状部材とから構成されていること
を特徴としている。
【0013】また、請求項2に記載のクライオスタット
に於ては、極低温媒体を収納するための容器と、前記容
器の内部と外部とを連通させるための配管と、前記配管
を冷却するために前記配管の長手方向に離れて設けられ
る第1および第2の熱アンカー部と、一方の端が前記配
管に固着されて前記配管内に配置されている棒状部材の
他方の端に固着され、前記配管内の前記極低温媒体のガ
ス層を前記配管の長手方向に分断し、前記第1および第
2の熱アンカー部の間の位置となるように前記配管内に
配置される板状部材とから構成されていることを特徴と
している。
【0014】また、請求項3に記載のクライオスタット
に於ては、請求項2に記載のクライオスタットにおい
て、前記板状部材は、複数枚の薄板を積層して構成され
ていることを特徴としている。
【0015】また、請求項4に記載のクライオスタット
に於ては、極低温媒体を収納するための容器と、前記容
器の内部と外部とを連通させるための配管と、前記配管
を冷却するための熱アンカー部と、一方の端が前記配管
に固着されて前記配管内に配置されている棒状部材の他
方の端に固着され、前記配管内の前記極低温媒体のガス
層を前記配管の長手方向に分断するように前記配管内に
配置された多層の断熱材から成る板状部材とから構成さ
れていることを特徴としている。
【0016】また、請求項5に記載のクライオスタット
に於ては、請求項1あるいは請求項4に記載のクライオ
スタットにおいて、前記熱アンカー部は、前記配管の長
手方向に所定距離離れて少くとも2箇所設けられ、前記
板状部材は前記2箇所に設けられる熱アンカー部のほぼ
中間位置に対応する位置に配置されていることを特徴と
している。
【0017】
【作用】本発明者等は、上記した課題である液化ガス貯
槽への熱侵入について鋭意研究を重ねた結果、常温部と
極低温部である液化ガス貯槽とを連結する配管と熱アン
カー部とを具備したクライオスタットにおいて、第1ア
ンカー部と、第2アンカー部との間の位置にバッフル板
又は、熱輻射率の小さい部材で形成した挿入板を挿入す
ることによって、配管内の気化ガスの温度分布を調整可
能であることを見い出した。これによりガスの対流を防
ぎ、更に常温部からの輻射熱を遮断し、その結果常温部
と極低温部である液化ガス貯槽とを連結する配管の液化
ガス貯槽への熱侵入量を低減することが可能となった。
【0018】このように、本発明に係るクライオスタッ
トによれば、配管内の所定位置に配設した挿入板によっ
て液化ガス貯槽への熱侵入量を低減することができるの
で、液化ガスの蒸発を少なくすることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。尚、従来と同一部材には同一符号を付して
説明する。
【0020】<第1実施例>図1は、本発明の第1実施
例に係るクライオスタットを示す概略断面図である。図
2はクライオスタットを含む配管8の概略断面図であ
る。これらの図に示すように、本実施例に係るクライオ
スタットは、真空槽1内に1段輻射シールド板2と、2
段輻射シールド板3と、2段輻射シールド板3内に配設
した極低温部の液体ヘリウム槽6と、この液体ヘリウム
槽6と常温部のヘリウム回収部(図示省略)とを連結す
る配管8とを具備しており、1,2段輻射シールド板
2,3は接続されているGM冷凍機4で冷却されてい
る。
【0021】液体ヘリウム5が貯蔵されている液体ヘリ
ウム槽6内には、液体ヘリウム5に浸されるようにして
超伝導磁石7が配置されており、配管8は、1,2段輻
射シールド板2,3の1,2段アンカー部9,10で冷
却(1段アンカー部9では例えば40〜45K、2段ア
ンカー部10では例えば5〜9K程度)されている。
【0022】配管8内には、外周面に複数のバッフル板
11を円周方向に取付けたFRPから成る円筒部材12
が挿入され、更に、円筒部材12内には、熱輻射率の小
さい例えばFRP、あるいはMLI(多層断熱材)、あ
るいはSUS、あるいはアルミ等から成る薄板が1枚あ
るいは複数枚積層されている円板状の薄い挿入板15を
先端に取付けたFRP棒14が挿入されている(図2参
照)。挿入板15は、1段アンカー部9と2段アンカー
部10の中間に位置するようにして配置され、挿入板1
5の周面と円筒部材12の内周面間には、約1mmの微
小隙間が形成されている。
【0023】FRP棒14の上部は、真空槽1の外側に
突出している配管8の上部8aの内側に固着されてお
り、配管8の上部8aは、配管8を嵌合するようにして
真空槽1の上部に配設したフランジ16に着脱自在に接
続されている。また、円筒部材12の上部は、配管8の
内周面に固着されている。
【0024】図3は、図2に示した挿入板としてのバッ
フル板11の位置と熱侵入量との関係を示した図であ
る。ここでは、挿入板AはSUS板3枚から構成されて
いる場合、挿入板Bは複数のSUS板を積層して構成し
ている場合、挿入板Cは複数のアルミ板を積層して構成
されている場合の実験結果を示している。挿入板位置
[cm]は、円筒部材12と極低温液体ヘリウム槽6と
の接触面8bから測定した挿入板15の距離である。同
図で明らかなように、上記3種類の挿入板のいずれの場
合においても、熱侵入量が最も少ない位置は、挿入板が
1段アンカー部および2段アンカー部のほぼ中間点に位
置している場合である。
【0025】この実験結果より、挿入板15の位置を1
段アンカー部9と2段アンカー部10との中間点に位置
させる場合に最も熱侵入量を少なくすることができるこ
とがわかった。また上記条件に加えて、図3から明らか
なようにバッフル板の位置(図3に*印で示す)を避け
て挿入板を挿入設置した方が熱侵入量を少なくできるこ
とがわかる。即ち、円筒部材12に形成されているバッ
フル板11の位置に対して、円筒部材12の長手方向か
ら見て、挿入板15の位置をバッフル板11の位置とず
らした位置に設置したほうが、さらに熱侵入量を少なく
できる。
【0026】<第2実施例>図4は、本発明の第2実施
例に係るクライオスタットのヘリウム回収部と液体ヘリ
ウム槽との間を連結する配管を示す概略断面図である。
【0027】本実施例では、配管8内に、円板状のFR
P板17上に複数層(例えば10層以上)の熱輻射率の
小さいMLI(多層断熱材)18を載置することによっ
て形成される挿入板19が挿入されており、挿入板19
は、配管8の上部8aの内側に固着されているFRP棒
14の先端に取付けられている。
【0028】挿入板19は、前記第1実施例と同様に1
段アンカー部9と2段アンカー部10とのほぼ中間に位
置するようにして配置され、挿入板19の周面と配管8
の内周間には、約1mmの微小隙間が形成されている。
他の部分の構成は図1および図2に示した第1実施例と
同様である。
【0029】<第3実施例>図5は、本発明の第3実施
例に係るクライオスタットのヘリウム回収部と液体ヘリ
ウム槽との間を連結する配管を示す概略断面図である。
【0030】本実施例では、配管8内に、かご状のFR
P容器20内に複数層(例えば10層以上)の熱輻射率
の小さいMLI(多層断熱材)18を収納することによ
って形成される挿入板21が挿入されており、挿入板2
1は、配管8の上部8aの内側に固着されているFRP
棒14の先端に取付けられている。
【0031】挿入板21は、前記実施例同様1段アンカ
ー部9と2段アンカー部10との中間点に位置するよう
にして配置され、挿入板21の周面と配管8の内周面間
には、約1mmの微小隙間が形成されている。他の部分
の構成は図1に示した第1実施例のクライオスタットの
構成と同様である。
【0032】図6は、図5に示したクライオスタット内
に積層された60枚の挿入板から構成される挿入板21
の位置と熱侵入量との関係を示した図である。同図にお
いて、図3に示した実験結果の場合と同様に、挿入板位
置[cm]は、円筒部材12と極低温液体ヘリウム槽6
との接触面8bから測定した挿入板15との距離であ
る。本実験結果においても、図3に示した実験結果の場
合と同様に、挿入板21の位置が1段アンカー部および
2段アンカー部のほぼ中間点に位置する場合が、最も熱
侵入量が少ないことが明らかとなった。
【0033】<第4実施例>図7は、本発明の第4実施
例に係るクライオスタットのヘリウム回収部と液体ヘリ
ウム槽との間を連結する配管を示す概略断面図である。
【0034】本実施例では、配管8内に、熱輻射率の小
さい例えばFRP、あるいはSUS、あるいはアルミ等
から成る薄板が1枚あるいは複数枚積層されている円板
状の薄い挿入板22が挿入されており、挿入板22は、
配管8の上部8aの内側に固着されているFRP棒14
の先端に取付けられている。
【0035】挿入板22は、前記実施例同様1段アンカ
ー部9と2段アンカー部10との中間点に位置するよう
にして配置され、挿入板22の周面と配管8の内周面間
には、微小隙間が形成されている。他の部分の構成は図
1に示した第1実施例のクライオスタットの構成と同様
である。
【0036】上記した第1〜第4実施例に示したよう
に、ヘリウム回収部(図示省略)と液体ヘリウム槽6の
間を連結する配管8内の気化ヘリウムガス層を1段アン
カー部および2段アンカー部のほぼ中間点で上下方向
(配管8の長さ方向)に分割するようにして挿入した挿
入板15,19,21,22によって、配管8内のヘリ
ウムガスの温度分布のばらつきをなくすことができ、こ
れによりヘリウムガスの対流を防ぐことができる。更
に、ヘリウム回収部(図示省略)から液体ヘリウム槽6
への輻射熱も遮断することができる。
【0037】また、上記した第1〜第4の各実施例にお
いて、挿入板15,19,21,22を先端に取付けた
FRP棒14は、フランジ16に着脱自在に取付けられ
ている配管8の上部8aに固着されているので、超伝導
磁石7を超伝導状態にする際には先ず配管8の上部8a
を取外し、配管8内に電流リード(図示省略)を挿入し
て超伝導磁石7を励磁して超伝導状態にする。そして、
配管8内から電流リード(図示省略)を取外した後に配
管8の上部8aをフランジ16に取付けて、配管8内に
挿入板15,19,21,22を挿入する。
【0038】このように、配管8の上部8aと一体にF
RP棒14に固着した挿入板15,19,21,22を
着脱することができるので、電流リード(図示省略)を
出し入れする時には、挿入板15,19,21,22を
配管8から容易に取外すことができる。
【0039】図8は、本発明の第1,第2実施例におけ
る配管8を使用したクライオスタットの液体ヘリウム槽
6への熱侵入量の測定結果を示したものである。この図
に示すように、図10に示した従来のクライオスタット
の配管8の場合(図中A)には、液体ヘリウム槽6への
熱侵入量が約9.3mW(2段アンカー部10の温度
7.3K)であったのが、本実施例(例えば第1実施例
で円筒部材12内にMLI(多層断熱材)から成る挿入
板15を挿入した場合(図中B))では、液体ヘリウム
槽6への熱侵入量が約1.5mW(2段アンカー部10
の温度7.3K)となり、従来に比べて熱侵入量が約1
/6に減少した。
【0040】また、液体ヘリウム槽6への熱侵入量が最
も低減されたのは、第2実施例の配管8内に複数層のM
LI(多層断熱材)18をFRP板17に載置すること
によって形成される挿入板19を挿入した場合(図中
C)であり、この構成では、液体ヘリウム槽6への熱侵
入量が約0.79mW(2段アンカー部10の温度6.
8K)と従来の約1/12まで減少した。また、図中
D,Eは、それぞれ第1実施例で配管8内にFRP、ア
ルミから成る挿入板15を挿入した時の熱侵入量であ
る。尚、図では省略したが、第3,4実施例の場合も第
1実施例とほぼ同様の結果が得られた。
【0041】また、前記した各実施例では、配管8内に
挿入される挿入板15,19,21,22を1段アンカ
ー部9と2段アンカー部10とのほぼ中間点に位置する
ようにして配置しているが、図3に示しているように中
間位置からずれても本発明の効果が得られる。また、配
管8内に挿入板15,19,21,22を複数段配設し
てもよい。
【0042】図9は、上記した本発明に係る各実施例の
クライオスタット(図では第4実施例に示した構成の配
管8を有するクライオスタット)を適用したMRI装置
(磁気共鳴映像装置)を示す概略断面図である。
【0043】図9に示すMRI装置において、円筒状に
形成されている真空槽1の上部には、本発明に係る各実
施例のクライオスタット(図では第4実施例に示した構
成の配管8を有するクライオスタット)30が配列され
ており、円筒状に形成されている超伝導磁石(静磁場マ
グネット)7の内周側には、勾配磁場コイル31とラジ
オ波送受信用プローブ32が配設されている。
【0044】クライオスタット30の構成は前記した実
施例で説明したのでここでは省略する。
【0045】MRI装置は上記のように構成されてお
り、超伝導磁石7で発生される静磁場中に人体33をお
き、これに勾配磁場コイル31で発生される線形勾配磁
場を重ねる。そして、ラジオ波送受信用プローブ32か
ら高周波パルスを印加した時に発生するNMR(Nuc
lear Magnetic Resonance)信
号(ある原子核が磁場中で特定波長の電磁波エネルギー
を共鳴吸収して、その時に放出する電磁波)を再びラジ
オ波送受信用プローブ32で検出し、コンピュータ処理
によって再構成して画像化することによって人体33の
所望部分の断面像を得ることができる。
【0046】このように、MRI装置では、静磁場が広
い領域にわたって高い均一性や安定性、および強い磁場
(例えば0.2T以上)が要求されるので、静磁場の発
生に超伝導磁石7が使用されている。超伝導磁石7は、
本発明に係るクライオスタット30の液体ヘリウム槽6
内の液体ヘリウム5によって超伝導状態に保持されてい
る。
【0047】そして、上記した各実施例で述べたよう
に、ヘリウム回収部(図示省略)と液体ヘリウム槽6の
間を連結する配管8内に挿入した挿入板22によって、
液体ヘリウム槽6への熱侵入量を大幅に低減することが
できるので、液体ヘリウム5の蒸発量が大幅に減少し、
維持費の削減を図ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように本発明によれば、液化ガス貯槽への熱侵入量を
大幅に低減して液化ガスの蒸発を少なくすることができ
るので、液化ガスの補充が少なくてすみ、維持費の削減
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るクライオスタットを
示す概略断面図である。
【図2】図1に示した第1実施例に係るクライオスタッ
トの配管を示す概略断面図である。
【図3】図2に示したクライオスタット内の挿入板の位
置と熱侵入量との関係図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るクライオスタットの
配管を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係るクライオスタットの
配管を示す概略断面図である。
【図6】図4に示したクライオスタット内の挿入板の位
置と熱侵入量との関係図である。
【図7】本発明の第4実施例に係るクライオスタットの
配管を示す概略断面図である。
【図8】本発明の各実施例および従来のクライオスタッ
トの液化ヘリウム槽への熱侵入量の測定結果を示す図で
ある。
【図9】本発明に係るクライオスタットを使用したMR
I装置を示す概略構成図である。
【図10】従来のクライオスタットを示す概略断面図で
ある。
【図11】図8に示した従来のクライオスタットの配管
を示す概略断面図である。
【図12】従来のクライオスタットの他の実施例に係る
配管を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 真空槽 2 1段輻射シールド板 3 2段輻射シールド板 4 GM冷凍機 5 液体ヘリウム 6 液体ヘリウム槽(液化ガス貯槽) 7 超伝導磁石 8 配管 9 1段アンカー部(熱アンカー部) 10 2段アンカー部(熱アンカー部) 11 バッフル板 12 円筒部材 14 FRP棒 15,19,21,22 挿入板 18 MLI
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中込 秀樹 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平3−293784(JP,A) 実開 平1−127267(JP,U) 実開 昭59−185807(JP,U) 特公 昭43−28905(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 39/02 - 39/04 H01L 39/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極低温媒体を収納するための容器と、 前記容器の内部と外部とを連通させるための配管と、 前記配管内に該配管と隙間を隔てて配設される少なくと
    も1つの筒状部材と、 前記配管を冷却するための熱アンカー部と、 一方の端が前記配管に固着されて前記筒状部材内に配置
    されている棒状部材の他方の端に固着され、前記筒状部
    材内の前記極低温媒体のガス層を前記筒状部材の長手方
    向に分断するように前記筒状部材内に配置される板状部
    材と、 から構成されていることを特徴とするクライオスタッ
    ト。
  2. 【請求項2】 極低温媒体を収納するための容器と、 前記容器の内部と外部とを連通させるための配管と、 前記配管を冷却するために前記配管の長手方向に離れて
    設けられる第1および第2の熱アンカー部と、 一方の端が前記配管に固着されて前記配管内に配置され
    ている棒状部材の他方の端に固着され、前記配管内の前
    記極低温媒体のガス層を前記配管の長手方向に分断し、
    前記第1および第2の熱アンカー部の間の位置となるよ
    うに前記配管内に配置される板状部材と、 から構成されていることを特徴とするクライオスタッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記板状部材は、複数枚の薄板を積層し
    て構成されていることを特徴とする請求項2に記載のク
    ライオスタット。
  4. 【請求項4】 極低温媒体を収納するための容器と、 前記容器の内部と外部とを連通させるための配管と、 前記配管を冷却するための熱アンカー部と、 一方の端が前記配管に固着されて前記配管内に配置され
    ている棒状部材の他方の端に固着され、前記配管内の前
    記極低温媒体のガス層を前記配管の長手方向に分断する
    ように前記配管内に配置された多層の断熱材から成る板
    状部材と、 から構成されていることを特徴とするクライオスタッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記熱アンカー部は、前記配管の長手方
    向に所定距離離れて少なくとも2箇所設けられ、前記板
    状部材は前記2箇所に設けられる熱アンカー部のほぼ中
    間位置に対応する位置に配置されていることを特徴とす
    る請求項1あるいは請求項4に記載のクライオスタッ
    ト。
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