JP3288701B2 - 1,3−ブタジエン酸化流出物からの3,4−エポキシ−1−ブテンの回収 - Google Patents

1,3−ブタジエン酸化流出物からの3,4−エポキシ−1−ブテンの回収

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JP3288701B2
JP3288701B2 JP50698693A JP50698693A JP3288701B2 JP 3288701 B2 JP3288701 B2 JP 3288701B2 JP 50698693 A JP50698693 A JP 50698693A JP 50698693 A JP50698693 A JP 50698693A JP 3288701 B2 JP3288701 B2 JP 3288701B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、1,3−ブタジエンの選択的酸化により製造
された3,4−エポキシ−1−ブテン、1,3−ブタジエン、
不活性ガスおよび酸素を含む酸化流出物より、3,4−エ
ポキシ−1−ブテンを回収する方法に関する。更に詳し
くは、本発明の一態様として、吸収ゾーンにおいて、前
述した酸化流出物を液体1,3−ブタジエンと緊密に接触
せしめ、3,4−エポキシ−1−ブテンの1,3−ブタジエン
溶液を得る方法に関する。別の態様としては、1,3−ブ
タジエンが選択的に3,4−エポキシ−1−ブテンに酸化
される酸化ゾーンに供給されるガス中の1,3−ブタジエ
ンの量を正確に調節する為の手段としての、3,4−エポ
キシ−1−ブテンの回収方法の利用に関する。
米国特許第4,897,498号および同第4,950,773号では、
或る種の銀触媒の存在下に、ブタジエンを酸素含有ガス
と接触させ、1,3−ブタジエン(以下ブタジエンと略
称)の選択エポキシ化により3,4−エポキシ−1−ブテ
ン(以下EpBと略称する)を製造する方法を開示してい
る。EpBの高収率(消費ブタジエン基準)を達成するた
め、特に商業的規模で運転する場合には、ブタジエンの
転化率を比較的低いレベルで、例えばエポキシ化反応ゾ
ーンに供給されるブタジエン基準で、2〜20モル%に維
持することが必要である。従って、エポキシ化反応流出
物は、回収し、再びエポキシ化反応にリサイクルしなけ
ればならない多量のブタジエンを含有している。EpBの
高収率を得るためには、エポキシ化反応ゾーンへの供給
ガス中に不活性ガスが存在することが不可欠である。例
えば、エポキシ化反応ゾーンへの供給ガス中には、メタ
ン、窒素、ヘリウムのような不活性ガスが50〜80モル%
含まれている。
EpBは非常に反応性に富んだ化合物で、多くの化学物
質の製造に使用することができる。EpBの反応性のため
に、エポキシ反応流出物からのEpBの回収は、EpBがブテ
ンジオールやオリゴマーのような他の好ましくない化合
物へ転化しないように、穏和な条件で行われなくてはな
らない。エポキシ反応流出物から直接EpBを回収するに
は、流出ガスをEpBが液化するに十分な圧力まで圧縮す
ることにより可能となる。しかしながら、この流出ガス
の圧縮は、圧縮熱を除去して、EpBを副生物の生成を最
少限にする温度に保つために一連の圧縮器と熱交換器と
の使用が不可欠である。
ガス流が、抽出剤あるいは溶媒とも呼ばれる液体吸収
剤と接触する吸収法によるガス生成物の回収は良く知ら
れている。例えば、エチレンがエチレンオキサイドにエ
ポキシ化されるエチレンオキサイド製造法では、水がガ
ス状エポキシ化反応流出物中のエチレンオキサイドの吸
収に使用される。かなりの量のエチレンオキサイドが水
と反応し、エチレングリコールになる。EpB製造プロセ
スの目的は出来る限り多くのEpBを回収することであ
り、かつEpBの水への溶解度は非常に限られているの
で、水はEpBの回収にとって実用的な吸収剤ではない。
EpBの回収に用いるに適した吸収剤/溶媒は、EpBと、
エポキシ反応ゾーンでの酸化とに対して不活性でなけれ
ばならない。ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘ
プタンのような飽和炭化水素はEpBと共沸をつくり、溶
媒からEpBを分離するのは非常に困難である。ベンゼ
ン、トルエン、又はキシレンのような芳香族炭化水素類
の使用やそれらのEpB製造システム中での存在は、銀と
の錯体形成による銀エポキシ化触媒の活性低下を来す。
加えて、加圧蒸留塔で全てのブタジエンを回収するため
に、これらの溶媒と共に使用しなければならない温度
は、例えば、水、ブタンジオール、及び/または高級Ep
B付加物のような活性水素化合物との重合や反応のため
にEpBの損失を引き起こす。
本発明者らは、ブタジエンと同様にEpBが、吸収ゾー
ンで流出物と液体ブタジエンとを緊密に接触させること
により、実質的にガス状のEpB、ブタジエン、酸素及び
不活性ガスを含むエポキシ化流出物から回収され得るこ
とを見いだした。本発明者らは又、吸収ゾーン内におい
てある一定の条件を用いることにより、予め設定された
濃度のブタジエンを含む流出蒸気が吸収ゾーンから除か
れ、エポキシ化ゾーンへのブタジエン供給として利用さ
れることを見いだした。本発明の一つの態様は、従っ
て、触媒と不活性ガスの存在下に、ブタジエンを酸素含
有ガスと接触させて、EpB、ブタジエン、酸素、および
不活性ガスを含むエポキシ化流出物を製造するエポキシ
化反応ゾーンからの、実質的にガス状の流出物からEpB
を回収するためのプロセスに関し、このプロセスは、前
記流出物を吸収容器に供給して、流出物を液体ブタジエ
ンと5〜15バール(500〜1500kPa)の圧力及び0〜30℃
の温度で緊密に接触せしめて、 (1)吸収容器上部からの、ブタジエンと酸素と不活性
ガスを含む蒸気流出物;及び (2)吸収容器下部からのEpBとブタジエンを含む液体
流出物を得ることを含んでなる。
吸収剤としてブタジエンを使用することは、EpB製造
システムと無関係の他の有機物を使うのに比べて経済的
に有利である。例えば、他の吸収剤の使用は、その吸収
剤自身の追加コストに加えてその回収に必要な追加装置
のためのコスト高となる。
添付されている図は、本発明の方法の原理を具現して
いるEpB製造システムを例示しているプロセスフロー図
である。本発明はいろいろな形でその態様を示すことが
可能であるが、図面に示し、そして本発明のより好まし
い態様について以下に詳細に述べる。しかしながら、こ
こに述べることは、本発明を例示されている特定の態様
に限定するものではなく、単なる本発明の例証として考
慮されるべきものである。以下に引用する圧力は絶対圧
バール(キロパスカル)である。
本発明は、触媒と不活性ガスの存在下に、ブタジエン
を酸素含有ガスと接触させてEpB、ブタジエン、酸素及
び不活性ガスを含むエポキシ化流出物を製造する任意の
エポキシ化プロセスと組み合わせて使用することができ
る。米国特許第4,897,498号及び同第4,950,773号で述べ
られている銀触媒エポキシ化反応プロセスは、このエポ
キシ化ゾーンで用いても良い典型的な例である。エポキ
シ化ゾーンは発熱温度暴走の発生を避ける為に、反応熱
を除去するように設計された、一つまたはそれ以上の反
応器を含む。例えばエチレンオキサイドの製造に典型的
に使われるシェル−アンド−チューブタイプの設計を用
いることができる。反応器設計の他のタイプとしては多
段断熱反応器、流動床反応器、移動床又は輸送床反応器
等がある。
エポキシゾーンへはブタジエン、酸素含有ガス及び不
活性希釈ガスが色々な比率で供給される。通常、酸素
(O2)ガスの濃度は爆発限界以下で使用される。窒素が
不活性ガスとして使用される場合は、最大酸素濃度は通
常9モル%である。メタンが不活性希釈剤として用いら
れる場合はより高い酸素濃度、例えば、18モル%まで許
される。典型的なブタジエンの濃度は8〜30モル%であ
る。供給されるブタジエン:酸素のモル比は通常、0.5:
1〜5:1の範囲に保持される。不活性希釈ガスは通常、エ
ポキシゾーンへ供給される全量の50〜80モル%である。
通常、供給ガスは又少量の、例えば、1〜40ppmの1,2−
ジクロロエタンのようなハロゲン化物を含有する。使用
を許されるさまざまな他の有機ハロゲン化物は米国特許
第4,950,773号に記載されている。供給ガス中の有機ハ
ロゲン化物の濃度は、より一般には2〜10ppmの範囲で
ある。供給ガスは少量の、例えば全体の5モル%より低
い、水や二酸化炭素のような不純物が含まれていてもよ
い。
エポキシゾーンの反応器は圧力として、0.1〜20バー
ル(10〜2000kPa)の範囲で運転されてもよいが、通常
1〜3バール(100〜300kPa)が用いられる。供給ガス
はエポキシ化反応器へ入る前に予熱器で195〜240℃に加
熱される。エポキシ反応流出物の温度は予熱器の温度お
よび/または供給の酸素濃度および/またはハロゲン化
物の濃度を調節することにより、210〜260℃、好ましく
は230〜240℃に保たれる。
米国特許第4,897,498号に述べられている銀触媒は、
ブタジエンをEpBに変換するのに使用されるエポキシ化
反応触媒の例である。触媒は、好ましくはセシウムを助
触媒とした銀担持触媒である。
ガス状エポキシ化反応流出物の典型的な構成は0.5〜
6モル%のEpB、7〜26モル%のブタジエン、4〜16モ
ル%の酸素と50〜80モル%の不活性ガスである。流出物
は又、エポキシ反応ゾーンで生成した全量に対して0.5
〜5モル%の水、二酸化炭素、アクロレイン、フラン、
ビニルアセトアルデヒド、及びクロトンアルデヒドを含
む。消費されなかった有機ハロゲン化物もエポキシ反応
流出体中に存在する。代表的なEpBへの選択率は90〜95
%である。ここで、ブタジエンのパーセント転化率は: (転化したブタジエンのモル数÷供給されたブタジエン
のモル数)×100 そして3,4−エポキシ−1−ブテンへの%選択率は: (3,4−エポキシ−1−ブテンへ転化したブタジエンの
モル数÷転化したブタジエンのモル数)×100 エポキシ反応流出物は、一つまたはそれ以上の熱交換
器、及び一つまたはそれ以上の圧縮器から構成された冷
却/圧縮ゾーンに供給される。そこで流出物は絶対圧5
〜15バール(500〜1500kPa)に加圧され、0〜60℃の温
度に冷却される。冷却/圧縮ゾーンは、凝縮液体、例え
ば水及び/またはブタンジオール(3−ブテン1,2−ジ
オール及び2−ブテン−1,4−ジオール)を吸収ゾーン
に供給する前に圧縮、冷却流出物から分離するため、ガ
ス/液分離器を含んでもよい。
吸収ゾーンはガス/液の接触を密にするための棚板、
あるいは充填物を含む塔型の加圧容器で構成される。適
当な充填物の例として、コッホ−シュルツアー充填物、
ポールリング、バールサドル、ペンステイト充填物が挙
げられる。吸収装置は通常、その上部から分離されたガ
ス流体中の液体の同伴を少なく、または避けるため、充
填物の上に非接続の空間等の手段が講じられる。圧縮冷
却された実質的にガス状のエポキシ化流出物は吸収装置
の下部、好ましくはその容器の底部に供給される。液体
ブタジエンは吸収装置の上部、好ましくは頭部近辺に供
給され、下方に流れ、上昇してくるエポキシ反応流体の
EpB成分を吸収、または洗浄する。ブタジエン中のEpBの
溶液は吸収装置の底部から除かれ、エポキシ反応流出物
中のブタジエン、不活性ガス、酸素及び二酸化炭素成分
を含む蒸気は、その装置の頭部から分離される。
上述したように、エポキシ反応流出体は圧力5〜15バ
ール(500〜1500kPa)、温度0〜30℃の吸収ゾーンでブ
タジエンと緊密に接触する。吸収ゾーンはEpBと存在す
る少量の活性水素化合物との反応を抑えるため、好まし
くは圧力6〜13バール(600〜1300kPa)、温度約2〜22
℃で運転される。本発明の好ましい態様では、吸収装置
から分離された蒸気流出体中のブタジエンの濃度を所望
のもの、例えば8〜30、好ましくは10〜25モル%にする
ため、圧力と温度の特定の組み合わせが選択される。か
くして得られたブタジエンを含む流出蒸気はエポキシ化
反応ゾーンに直接、または間接にリサイクルされ、エポ
キシ化反応の為の全てのブタジエン反応物が用意され
る。
吸収容器に供給される液体ブタジエンの量は、例え
ば、特定された容器、充填物と、用いられた条件、供給
速度、そしてエポキシ反応流出物の組成により実質的に
は変わり得る。一般に、エポキシ反応流出物供給に対す
るブタジエン供給の重量比は0.05:1〜0.5:1の範囲であ
る。供給されるブタジエンの温度は代表的には0〜30℃
の範囲である。
EpBブタジエン溶液を含む流出液(吸収塔下降流)は
吸収容器底部から分離され、ブタジエン回収ゾーンに供
給される。例えば、下降流体部の最高95体積%までが吸
収塔にリサイクルされ得る。リサイクル流体は熱交換器
により冷却され、吸収塔の温度を管理・調節するため
に、その下部に返される。吸収塔降下流中のEpBの濃度
は実質的に、例えば、流体の全重量に対して5〜75重量
%の範囲で変化する。通常、EpBの濃度は40〜70重量%
の範囲にある。
ブタジエン回収ゾーンは、底部に熱源を持ち、装置の
頭部から分離された凝縮蒸気の冷却器と凝縮液体からの
水を分離する分離器を持つ蒸留容器、例えば蒸留塔から
構成される。吸収塔降下流は(1)塔の上部からのブタ
ジエンを含む流出ガス、(2)塔の下部からの粗EpBを
含む流出液を得るため、ブタジエン回収塔の中央部に供
給される。流出ガスは二相の液体混合物を得るため、流
出体を凝縮することにより、またブタジエン相から水相
を分離することにより、EpB製造システムから取り除か
れる少量の水を含む。水とブタジエンは4.46バール(44
6kPa)で約57℃の沸点を持つ共沸混合物を形成する。水
の除去は、例えば80重量%までのブタジエン回収容器の
上部への凝縮ブタジエン相をリサイクルすることにより
高められる。ブタジエン回収ゾーンから分離された水を
全く含まないブタジエン流は、直接または間接的に新し
いブタジエンと共に吸収ゾーンにリサイクルされる。
本発明の第二の態様は、従って、触媒と不活性ガスの
存在下に、ブタジエンを酸素含有ガスと接触させて、Ep
B、ブタジエン及び不活性ガスを含むエポキシ反応流出
物を製造する、エポキシ化反応ゾーンからの実質上ガス
状のエポキシ化流出物からEpBを回収するプロセスに関
し、このプロセスは、 (A)5〜15バール(500〜1500kPa)の圧力及び0〜30
℃の温度で液体ブタジエンと緊密に接触させる吸収容器
に流出物を供給して、 (1)吸収容器の上部からのブタジエン並びに不活性ガ
ス及び酸素を含む流出蒸気;並びに (2)吸収容器下部からのEpB及びブタジエンを含む流
出液; (B)工程(A)(2)の流出物を2〜6バール(200
〜600kPa)の圧力及び約5〜150℃の温度範囲で運転さ
れるブタジエン回収容器に供給し: (1)塔の上部からのブタジエンを含む流出ガス;及び (2)塔の下部からの粗EpBを含む流出液; (C)水及びブタジエンを含む二相混合物を得るため
に、工程(B)(1)のガス流出体を凝縮せしめ、水を
含まないブタジエンを得るため二相混合物から水を分離
し;そして (D)無水のブタジエンを回収する工程を含んで成る。
ブタジエン回収塔で用いられる条件は、使われる特定
の装置によって著しく変わる。圧力と温度は通常2.5〜
4バール(250〜400kPa)と5〜120℃の範囲内である。
この塔は、好ましくは2.5〜4バール(250〜400kPa)及
び100〜120℃の塔底圧力及び温度で、また2.5〜4バー
ル(250〜400kPa)及び5〜40℃の塔頂圧力及び温度で
運転される。ブタジエン重合体の生成を避けるために、
ブタジエンの回収は重合防止剤、例えば第三級ブチルカ
テコールのようなフェノール化合物、またはエクソンか
ら供給されるActrene 230(商標名)のような非フェノ
ール化合物の存在下で行われる。重合防止剤はブタジエ
ン回収塔の上部に加えられる。例えば、低分子量ブタジ
エン重合物の生成は、実質的に塔から分離された蒸気量
基準で300〜400ppmのActrene 230防止剤を注射器型ポン
プのような低流量供給装置により、ブタジエン回収塔の
頂部へ添加することにより抑制される。防止剤はまた、
例えば液体ブタジエンの供給と共に吸収塔にも加えら
れ、輸送ライン、タンクにおけるポリマー生成を減らす
ために、吸収塔からの流出液中、ブタジエン回収ゾーン
に輸送される。
ブタジエン回収ゾーンから得られた下流液はEpB、典
型的には90〜99重量%のEpB、少量のブタジエン、ビニ
ルアセトアルデヒド、ブテンジオール、ビニルシクロヘ
キセン、クロトンアルデヒド及び高沸点不純物を含む。
粗EpBは蒸留操作により、より精製される。そこではEpB
は塔頂から流出し、ほとんどの不純物は蒸留塔の底部か
ら除かれる。
上述したように、吸収ゾーンは、エポキシ化反応ゾー
ンへ供給でき、それへの全てのブタジエン反応体を供給
するに足る、所定量のブタジエンを含む流出蒸気を得る
べく運転される。このようにブタジエン反応体をエポキ
シ化ゾーンに供給するという優れた方法は、本発明のも
う一つの態様である。この態様は以下の各工程を含むEp
Bの製造及び分離の為のプロセスに関する。
I.ブタジエンをEpBにエポキシ化するエポキシ化ゾーン
に8〜30モル%のブタジエン、5〜18モル%の酸素、50
〜80モル%の不活性物質を含むガスを供給する工程; II.エポキシ化反応ゾーンから0.5〜6モル%のEpB、7
〜26重量%のブタジエン、4〜16モル%の酸素と約50〜
80重量%の不活性ガスを含むガス状エポキシ化流出物を
分離する工程; III.ガス状エポキシ反応流出物を、その流出物が5〜15
バール(500〜1500kPa)の圧力に加圧し、0〜60℃の温
度に冷却する、冷却/圧縮ゾーンに供給する工程; IV.工程(III)で得られた流出物を、その流出物が5〜
15バール(500〜1500kPa)の圧力及び約0〜30℃の温度
で液体ブタジエンと緊密に接触させる吸収容器へ供給し
て (1)吸収容器の上部からの不活性ガスと8〜30モル%
のブタジエンを含む流出蒸気;及び (2)吸収容器の下部からのEpBとブタジエンを含む流
出液体を得る工程; V.工程IV(1)の流出物をエポキシ化ゾーンに供給する
工程; これらの工程において工程Iで供給されたブタジエン
は工程IV(1)の流出物により与えられる。この5工程
の態様は、工程IV(1)の流出物が以下に述べられるよ
うな二酸化炭素回収ゾーンに供給されるところの追加の
工程を含んでも良い。
エポキシ化ゾーンに供給されたガス中の相当量の二酸
化炭素の存在は、例えばエポキシ化速度の低下を起こ
し、銀エポキシ化触媒の活性に悪影響を及ぼす。例え
ば、供給ガスが2モル%の二酸化炭素を含有するときに
は、EpBの生産速度は供給ガスが実質的に二酸化炭素を
含まない、即ち1000ppmより低い二酸化炭素の時の速度
の55%である。供給ガス中1モル%の二酸化炭素を含ん
だだけで、EpBの生産速度は含まないときの75%であ
る。従って、ブタジエン含有流出ガスは任意には二酸化
炭素の濃度が0.5モル%未満、好ましくは0.2モル%未
満、最も好ましくは1000ppm未満に減じられた二酸化炭
素除去ゾーンを経て流される。二酸化炭素の除去は、水
酸化及び炭酸ナトリウム、カリウム等のようなアルカリ
金属の水酸化物及び炭酸化物並びにアルカリ土類金属の
水酸化物及び炭酸化物、並びにモノエタノールアミン及
びジエタノールアミンのようなアミン類を使った吸収
法、及び膜または分子ふるいを使ったサイズ排除法のよ
うな幾多のよく知られた手法により達成される。
二酸化炭素除去ゾーンは、例えば一つの吸収容器を含
む。そこではガスを水酸化カリウムのようなアルカリ金
属水酸化物の水溶液と緊密に接触させて、二酸化炭素を
含まないガス流出物に変換させる。このように、流出ガ
スは、適当な充填物または棚板を備えた二酸化炭素吸収
容器の底部に、また、例えば30〜50重量%の水酸化カリ
ウム水溶液のようなアルカリ金属水酸化物の水溶液は頂
部に供給する。容器内の圧力は通常、5〜8バール(50
0〜800kPa)である。必要ならば、二酸化炭素除去ゾー
ンにはアルカリ除去装置(スクラバー)が含まれる。そ
こでは、二酸化炭素を含まないガス流は、二酸化炭素吸
収容器からのガスに同伴しているアルカリ金属水酸化物
または炭酸化物を除去するため、水と接触(洗浄)させ
る。洗浄塔内の代表的な圧力及び温度は2〜8バール
(200〜800kPa)及び5〜110℃である。
酸素はエポキシ化ゾーンで消費されるので、EpB吸収
ゾーン(あるいは二酸化炭素除去ゾーン)から得られた
ブタジエン含有流出ガスの酸素含量は、そのガスをエポ
キシ化ゾーンへ供給する前に補給される。通常、上述し
た有機ハロゲン化物もその流出ガスに添加される。
添付の図面を参照するに、ブタジエン、酸素、不活性
ガス及び有機ハロゲン化物を含む混合物は導管2により
熱交換器3に導かれる。そこでは混合物は195〜240℃の
温度に加熱され、導管4を経てエポキシ化反応器5に供
給される。このエポキシ化反応器はセシウムを促進剤と
した担持銀触媒のような触媒を詰めた多管式鋼管からな
る。供給ガスはブタジエンがEpBに選択的に酸化される
触媒充填鋼管を通過し、導管6を経てエポキシ化反応器
を出る。熱交換器流体は反応器チューブの外側を通過
し、反応熱を除去する。導管6の代表的な温度及び圧力
は1〜4バール(100〜400kPa)、210〜260℃である。
エポキシ化流出物は流出流の温度が0〜60℃に低下
し、圧力が5〜15バール(500〜1500kPa)に増加した6,
8,10,12及び14の導管を経て、7,11及び15の熱交換器と
9及び13の圧縮器に供給される。冷却、加圧された流体
は、導管16を経てガス/液分離器17、そして導管18を通
過し、吸収塔20に移送される。ガス/液分離器17の機能
はエポキシ反応流体の冷却・圧縮により液化したブタン
ジオールや水のような物質を除去することである。
液体ブタジエンはブタジエン回収タンク22から導管21
を通過し、ライン18により供給された流出物と、ライン
21により供給された液体ブタジエン間の緊密な接触を保
つため、適当な充填物を詰めた吸収塔の上部に供給され
る。吸収塔20内の圧力及び温度は、圧力と温度の組み合
わせが吸収塔内の液体を保持するという条件で、5〜15
バール(500〜1500kPa)及び0〜30℃の範囲にある。圧
力及び温度条件は、また、吸収塔頂部から除かれる流出
ガス中の予め定めたブタジエン濃度を与えるように制御
される。
ブタジエン中のEpB溶液からなる排出液は吸収塔20の
底部から除され導管23及び24を経てブタジエン回収塔25
の中間部に転送する。この流出液流の一部、例えば95重
量%以下は、導管26、熱交換器27及び導管28を経て吸収
塔20へ返送してもよい。この循環流は吸収塔の内容物を
追加的に冷却する作用を有する。
ライン24によって塔25へ供給する液体溶液中のEpB濃
度は典型的には溶液全重量当り20〜40重量%である。塔
25には典型的には棚板又は充填物が設けられ、基部圧力
及び温度で2.5〜4バール(250〜400kPa)及び100〜120
℃であり、頭(頂)部温度は2.5〜4バール(250〜400k
Pa)及び5〜40℃で供給されたブタジエンの実質上すべ
てを蒸発させる。粗EpBの液体流は塔25から除かれ、EpB
製造システムから導管26及び27を経て除かれる。この流
れはEpBの純度を、例えば99+%にまで向上させるた
め、一回又はそれ以上の蒸留操作でさらに精製すること
ができる。
ブタジエンを蒸発させるのに要する熱は、導管28、熱
交換器(リボイラー)29及び導管30によって、例えば塔
25への液体流の95重量%までの部分を循環させることに
より与えられる。ブタジエンと少量の水を含む蒸気は、
塔25から導管31を経て除かれ、熱交換器32で凝縮され、
導管33により水分離器34へ供給する。水は分離器34の下
部で集められ、導管36により製造システムから取り除か
れる。塔25に供給されたブタジエンと水の他の物質から
の分離は、ライン35を経て塔へ戻される凝縮ブタジエン
の一部、例えば50〜95重量%の部分を循環することによ
り高められる。残余の凝縮ブタジエンは、導管37を経て
ブタジエン回収タンク22へ移送する。新しいブタジエン
はまたライン38によりタンク22へ供給される。ブタジエ
ン重合防止剤もタンク22へ供給される。
ブタジエン、不活性ガス、即ちエポキシ化反応器5に
供給される不活性ガス、及び酸素を含む流出蒸気は導管
38を経て吸収塔20から分離される。通常、流出蒸気のブ
タジエン含有量は8〜30モル%、好ましくは10〜25モル
%の範囲内である。ブタジエンを含む流出蒸気は導管3
9,40,2及び4、そして予熱器3を経てエポキシ化反応器
5に移送され、エポキシ化反応のためのブタジエン反応
体となる。このエポキシ化反応器への直接リサイクルの
場合、導管39の流体の一部が二酸化炭素の過度の蓄積を
避けるために製造システムからパージされる。酸素は、
反応器への酸素濃度が5〜18モル%に成るよう、導管1
を経てライン40の流出物と合体される。
ライン38を経てEpB吸収塔20から分離された流出蒸気
は、代わりに二酸化炭素吸収塔42、苛性水タンク44及び
スクラバー47から成る二酸化炭素除去ゾーンに移送す
る。流出蒸気は適当な充填物を詰めた吸収塔42の下部に
導管41により供給する。アルカリ金属水酸化物(苛性)
の水溶液は苛性水溶液タンク44から導管43を経て吸収塔
42の上部に供給する。二酸化炭素はアルカリ金属水酸化
物を炭酸化物に転換することにより吸収される。アルカ
リ金属の水酸化物/炭酸化物の水溶液は吸収塔42から除
かれ、ライン45によりタンク44に戻される。二酸化炭素
を含まない蒸気は吸収塔42の頭部から除き、二酸化炭素
を含まない蒸気に同伴されたアルカリ金属化合物を除去
するスクラバー47の下部に導管46を経て移送する。水は
導管48でスクラバー47の上部に供給され、ライン49を通
じてスクラバーの底部から除去される。アルカリを含ま
ない蒸気流はスクラバーの頭部から除去し、ライン50,4
0,2及び4並びに予熱器3を経て前述したようにエポキ
シ化反応器に移送される。
本発明により提供されたプロセスを、以下の実施例に
より、図中で述べられたEpB製造システムを用いてより
詳しく例示する。流速は重量基準で示す。用いたエポキ
シ化反応器は、米国特許第4,897,498号に述べられてい
るセシウムを助触媒とした銀担持触媒の固定床である。
メタン(不活性ガス)、酸素、ブタジエン、水及び4
〜5ppmの1,2−ジクロロエタンを含むガス混合物を予熱
器3で215℃に加熱し、2433部/時間の速度、1.5バール
(150kPa)の圧力で、ライン4によりエポキシ反応器5
に供給する。メタン、酸素、ブタジエン、水、二酸化炭
素、EpB及び高沸点物を含むエポキシ化反応流出ガス
は、2433部/時間の速度で反応器5からライン6を経て
除去し、熱交換器7,11及び15並びに圧縮器9及び13を経
て、ライン6,8,10,12,14及び16によりガス/液分離器17
に移送する。水及びブテンジオールは各々9及び2部/
時間の速度で分離器17から除去する。
エポキシ化流出ガス(ブテンジオールを含まない)は
導管18を経て、内径約10cm、1.8mの区分長のステンレス
管から成るEpB吸収塔20の底部に近い側部に供給する。
吸収塔は塔頂部の0.5mの空間を除き、6.35mmのペンステ
ート充填物14.1リットルで充填されている。液体ブタジ
エンは、466部/時間の速度、11.4バール(1140kPa)の
圧力及び25℃の温度で、導管21により吸収塔20の塔頂部
に近い側部に供給する。吸収塔内の圧力及び温度は11.4
バール(1140kPa)及び12℃である。ブタジエン、EpB、
水、ブテンジオール及び高沸点物を含む液は導管23によ
り吸収塔20から除去し、461部/時間の速度でブタジエ
ン回収塔25の中間部に導管24を経て供給する。導管23の
流れの一部はライン26により除去し、熱交換器27で冷却
され、導管28を経て、4149部/時間の速度で吸収塔20の
下部に循環する。
塔25は3.9バール(390kPa)及び120℃の塔底部圧力及
び温度並びに3.9バール(390kPa)及び38℃の塔頂部の
圧力及び温度で運転する。EpB、ブテンジオール及び高
沸点物を含む液体流は88部/時間の速度で導管26及び27
を経て塔25、そして製造システムから除去する。ライン
26の液体流の一部はライン28により除去し、熱交換器29
を経て120℃の塔底温度に保った塔25の下部に供給す
る。ライン27の粗EpB生成物は蒸留して、99%以上の純
度を持つ塔頂留出EpB製品を得る。
メタン、酸素、二酸化炭素及びブタジエンを含む流出
蒸気は、2427部/時間の速度で、ライン38を経て吸収塔
20から除去し、ライン41により炭酸ガス吸収塔42の下側
部に供給する。蒸気中に存在する二酸化炭素はエポキシ
反応に不利に作用することが見いだされているが、流出
蒸気はライン38,39,40,2及び4並びに予熱器3を経てエ
ポキシ化反応器5に直接戻すことができる。二酸化炭素
吸収塔は内径7.6cm、1.8mの区画長のステンレススチー
ル管から成る。20重量%の水酸化/炭酸カリウムを含む
水溶液を、249部/時間の速度で導管43を経て吸収塔42
の上部に供給し、導管45を経て下部から除去する。二酸
化炭素を含まない流出蒸気は吸収塔42から除去し、導管
46により2426部/時間の速度でスクラバー47の下部に供
給する。そこで同伴した水酸化/炭酸カリウムは、ライ
ン48を経て供給し、ライン49により除去される水によっ
て除去する。
スクラバー47からの流出蒸気は、ライン50,40,2及び
4並びに予熱器3により、2368部/時間の速度で、反応
器5に移送する。ライン40流体の一部は54部/時間の速
度で製造システムからパージする。メタンと酸素の混合
物は、65部/時間の速度でライン40の流体と一緒にす
る。
上述の実施例では、EpBは平均ブタジエン転化率8.1%
で、EpBの全体収率が89.7%において、1時間当たり、
触媒1リットル当たり、EpBが0.57Kgの割合で生産す
る。このEpB生産速度は、300時間を超える時間で、前述
のEpB製造システムで連続運転により達成されている。
前述の実施例の流体組成のいくつかの例を表Iに示
す。ここで各々の数値は流体組成の全重量に対する重量
%で与えられている。ジオールは3−ブテン−1,2−ジ
オール及び2−ブテン−1,4−ジオールを意味する。高
沸点物はビニルアセトアルデヒド、ビニルシクロヘキセ
ン、クロトンアルデヒド及び高分子量化合物を含む。
前述の如く、本発明の一つの態様はエポキシ化反応器
に供給されるブタジエン反応体源としてEpB吸収塔を活
用することである。この目的のために、EpB吸収塔から
の流出蒸気中のブタジエンは通常、8〜30モル%、好ま
しくは10〜25モル%の間にある。かかるブタジエン濃度
を含む流出蒸気を製造するために、吸収塔内では圧力と
温度の広範囲な組み合わせを用いることができる。表II
は、−20℃〜30℃の温度を用いた場合に、15,20及び25
モル%のブタジエンを含む流出蒸気を製造するに必要な
圧力をkPaで表示している。
エポキシ反応流出物を0℃未満に冷却することは、必
要とする装置が高価となり、かつ運転費用も増大し、ま
た流出物を13バール(1300kPa)より高い圧力に加圧す
ることは、冷却/圧縮ゾーンにおいて他の化合物に変換
することによりEpBの全収率の減少を起こすことになる
から、EpB吸収塔は0〜30℃及び6〜13バール(600〜13
00kPa)の範囲内で運転するのが好ましい。
本発明は、それのより好ましい態様について特に引用
して詳細に述べてきたが、その変更及び修正が本発明の
精神と範囲内でなし得ることを理解されたい。
フロントページの続き (56)参考文献 米国特許3410761(US,A) 米国特許4950773(US,A) 米国特許4897498(US,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒と不活性ガスの存在下に、ブタジエン
    を酸素含有ガスと緊密に接触させて、EpB、ブタジエ
    ン、酸素及び不活性ガスから成るエポキシ化流出物を製
    造する、エポキシ化ゾーンからの実質的にガス状の流出
    物からEpBを回収する方法において、該方法が前記流出
    物を5〜15バール(500〜1500kPa)の圧力及び0〜30℃
    の温度で液体ブタジエンと緊密に接触させる吸収容器に
    供給して (1)吸収容器の上部区画からのブタジエン並びに酸素
    と不活性ガスから成る流出蒸気;並びに (2)吸収容器の下部区画からのEpB及びブタジエンか
    ら成る液体流出物(ここでEpBは3,4−エポキシ−1−ブ
    テンであり、ブタジンは1,3−ブタジエンである)を得
    ることを含んでなる方法。
  2. 【請求項2】エポキシ化流出物が、0.5〜6モル%のEp
    B、7〜26モル%のブタジエン、4〜16モル%の酸素及
    び50〜80モル%の不活性ガスから成り、用いられる液体
    ブタジエンの量が、エポキシ化流出物重量部当たり0.05
    〜0.5重量部である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】銀触媒と不活性ガスの存在下に、ブタジエ
    ンと酸素含有ガスとを接触させて、0.5〜6モル%のEp
    B、7〜26モル%のブタジエン、4〜16モル%の酸素及
    び50〜80モル%の不活性ガスから成るエポキシ化流出物
    を製造する、エポキシ化ゾーンからの実質的にガス状の
    流出物からEpBを回収する方法において、該方法が前記
    流出物を6〜13バール(600〜1300kPa)の圧力及び2〜
    22℃の温度で流出物を液体ブタジエンと緊密に接触させ
    る吸収容器に流出物を供給して: (1)吸収容器の上部区画からのブタジエン並びに酸素
    及び不活性ガスから成る流出蒸気;並びに (2)吸収容器の下部区画からのEpB及びブタジエンか
    ら成る流出液体;(ここでEpBは3,4−エポキシ−1−ブ
    テンであり、ブタジエンは1,3−ブタジエンである)を
    得ることを含んでなる方法。
  4. 【請求項4】流出蒸気(1)が10〜25モル%のブタジエ
    ンを含み、流出液体(2)が20〜40重量%のEpBを含む
    請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】触媒と不活性ガスの存在下に、ブタジエン
    を酸素含有ガスと接触させて、EpB、ブタジエン、酸素
    及び不活性ガスから成るエポキシ化流出物を製造する、
    エポキシ化ゾーンからの実質的にガス状のエポキシ流出
    物からEpBを回収する方法であって、該方法が (A)5〜15バール(500〜1500kPa)の圧力及び0〜30
    ℃の温度で前記流出物を液体ブタジエンと緊密に接触さ
    せる吸収容器に該流出物を供給して (1)吸収容器の上部区画からの不活性ガス、酸素及び
    ブタジエンを含む流出蒸気;並びに (2)吸収容器の下部区画からのEpB、水及びブタジエ
    ンを含む流出液体 を得; (B)工程(A)(2)の流出物を2〜6バール(200
    〜600kPa)の圧力及び5〜150℃の温度で運転されるブ
    タジエン回収容器に供給して (1)塔の上部区画からのブタジエン及び水を含む流出
    蒸気;並びに (2)塔の下部区画からの粗EpBを含む流出液; を得、 (C)工程(B)(1)の流出蒸気を凝縮して水とブタ
    ジエンを含む二相混合物を得、そしてこの二相混合物か
    ら水を分離して、水を含まないブタジエンを得;そして (D)水を含まないブタジエンを回収する(ここで、Ep
    Bは3,4−エポキシ−1−ブテンであり、ブタジエンは1,
    3−ブタジエンである)工程を含んでなる方法。
  6. 【請求項6】エポキシ化流出物が0.5〜6モル%のEpB、
    9〜26モル%のブタジエン、4〜16モル%の酸素及び50
    〜80モル%の不活性ガスから成り、用いられた液体ブタ
    ジエンの量がエポキシ化流出物の重量当り0.05〜0.5重
    量部であり、かつ流出液体(A)(2)が5〜75重量%
    のEpBを含む請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】銀触媒及び不活性ガスの存在下に、ブタジ
    エンを酸素含有ガスと接触させて、0.5〜6モル%のEp
    B、7〜26モル%のブタジエン、4〜16モル%の酸素及
    び50〜80モル%の不活性ガスから成るエポキシ化流出物
    を製造する、エポキシ化反応ゾーンからの実質的にガス
    状のエポキシ化流出物からEpBを回収する方法であっ
    て、該方法が (A)6〜13バール(600〜1300kPa)の圧力及び2〜22
    ℃の温度で、液体ブタジエンと緊密に接触させる吸収容
    器に前記流出物を供給して (1)吸収容器の上部区画からのブタジエン並びに酸素
    及び不活性ガスから成る流出蒸気;並びに (2)吸収容器の下部区画からの20〜40重量%のEpB及
    びブタジエンから成る流出液体 を得; (B)2.5〜4バール(250〜400kPa)及び100〜120℃の
    塔底圧力及び温度並びに2.5〜4バール(250〜400kPa)
    及び5〜40℃の塔頂圧力及び温度で運転されるブタジエ
    ン回収塔に工程(A)(2)の流出物を供給して (1)塔の上部区画からのブタジエンを含む流出蒸気及
    び (2)塔の下部区画からの粗EpBを含む流出液 を得; (C)工程(B)(1)の流出蒸気を凝縮させて、水及
    びブタジエンを含む二相の混合物を得、そしてこの二相
    の混合物から水を分離して水を含まないブタジエン流を
    得;そして (D)水を含まないブタジエンを回収する(ここでEpB
    は3,4−エポキシ−1−ブテンであり、ブタジエンは1,3
    −ブタジエンである)ことを含んでなる方法。
  8. 【請求項8】I.銀触媒の存在下に、ブタジエンをEpBに
    エポキシ化させるエポキシ化ゾーンに、8〜30モル%の
    ブタジエン、5〜18モル%の酸素及び50〜80モル%の不
    活性物質から成るガスを供給し; II.0.5〜6モル%のEpB、7〜26モル%のブタジエン、
    4〜16モル%の酸素及び50〜80モル%の不活性ガスを含
    むガス状エポキシ化流出物をエポキシ化ゾーンから除去
    し; III.前記流出物を5〜15バール(500〜1500kPa)の圧力
    に加圧し、0〜60℃の温度に冷却する冷却/圧縮ゾーン
    に、ガス状エポキシ化流出物を供給し; IV.5〜15バール(500〜1500kPa)の圧力及び0〜30℃の
    温度で前記流出物を液体ブタジエンと緊密に接触させる
    吸収容器に、工程(III)から得られた流出物を供給し
    て (1)吸収容器上部区画からの不活性ガスと酸素及び8
    〜30モル%のブタジエンから成る流出蒸気;並びに (2)吸収容器の下部区画からのEpB及びブタジエンか
    ら成る流出液体; を得; V.工程IV(1)のエポキシ化ゾーンへの流出物を回収す
    る(ここで、工程Iに供給されたブタジエンは、工程IV
    (1)の流出物により与えられ、EpBは3,4−エポキシ−
    1−ブテンであり、ブタジエンは1,3−ブタジエンであ
    る)EpBの製造及び分離方法。
  9. 【請求項9】工程Iのガスが、0.2モル%未満の二酸化
    炭素を含む請求の範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】工程IV(1)の流出蒸気を、1000ppm未
    満の、二酸化炭素を含まない流出蒸気を得るために二酸
    化炭素除去ゾーンに供給し、二酸化炭素を含まない流出
    物をエポキシ化ゾーンに供給する請求の範囲第8項に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】二酸化炭素除去ゾーンが工程IV(1)の
    流出蒸気をアルカリ金属の水酸化物の水溶液と接触させ
    る吸収容器から成る、請求の範囲第10項に記載の方法。
  12. 【請求項12】I.10〜25モル%のブタジエン、5〜18モ
    ル%の酸素及び50〜80モル%の不活性物質から成るガス
    を銀触媒の存在下に、EpBにエポキシ化されるエポキシ
    化ゾーンに供給し; II.0.5〜6モル%のEpB、7〜26モル%のブタジエン、
    4〜16モル%の酸素及び50〜80モル%の不活性ガスから
    成るガス状エポキシ流出物をエポキシ化ゾーンから除去
    し; III.流出物を6〜13バール(600〜1300kPa)の圧力に加
    圧し、そして0〜60℃の温度に冷却する冷却/圧縮ゾー
    ンにガス状エポキシ化流出物を供給し; IV.工程(III)から得られた流出物を、該流出物を6〜
    13バール(600〜1300kPa)の圧力及び2〜22℃の温度で
    液体ブタジエンと緊密に接触させる吸収塔に供給して (1)吸収容器の上部区画からの不活性ガス、酸素及び
    10〜25モル%のブタジエンから成る流出蒸気;並びに (2)吸収容器の下部区画からの、ブタジエン中の20〜
    40重量%のEpBを含む溶液から成る流出液体 を得;そして V.工程IV(1)の流出物を、1000ppm未満の、二酸化炭
    素を含まない流出蒸気を得るために、工程IV(1)の流
    出蒸気をアルカリ金属水酸化物の水溶液と接触させる吸
    収容器から成る二酸化炭素除去ゾーンに供給し、二酸化
    酸素を含まない流出物をエポキシ化ゾーンに供給する
    (ここで、工程Iで供給されたブタジエンは工程Vの二
    酸化炭素を含まない流出物で与えられ、EpBは3,4−エポ
    キシ−1−ブテンであり、ブタジエンは1,3−ブタジエ
    ンである)ことを含んでなるEpBの製造及び分離方法。
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