JP3284753B2 - 変位測定装置 - Google Patents

変位測定装置

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JP3284753B2 JP11675194A JP11675194A JP3284753B2 JP 3284753 B2 JP3284753 B2 JP 3284753B2 JP 11675194 A JP11675194 A JP 11675194A JP 11675194 A JP11675194 A JP 11675194A JP 3284753 B2 JP3284753 B2 JP 3284753B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変位測定装置に関し、特
に原子間顕微鏡(Atomic Force Microscopy、以下AF
Mと略す)の測定用の探針の変位測定など、微小変位を
高分解能で測定する場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術に係る変位測定装置をAFMの
測定用探針の変位測定を例に説明する。図6に装置の構
成を示す。図中、1は光源、2はハーフミラー、3はガ
ラス製の平板、5は光検出器、8はAFMの測定用の探
針、9はAFMにより表面観察する試料である。このと
き、探針8はL字形で先端が尖らせてあり、試料9の表
面に対し垂直に接近し得る。
【0003】図7に示すように、AFMでは試料9を垂
直方向に移動すると、試料9の表面に原子の凹凸があり
探針8先端との原子の間隔が変化し原子間力が変化する
ので、探針8がたわみ、水平方向の変位が生じる。この
変位を測定することにより試料9の表面の原子配列が観
察できる。
【0004】図6に示す変位測定装置を用いた探針8の
変位の測定方法を以下に説明する。平板3と探針8をコ
ヒーレント光を照射するレーザである光源1の光軸上に
設置し、光源1が照射する入射光を平板3と探針8の表
面で反射させ、2つの反射光をハーフミラー2を介して
光検出器5に入射させる。このとき、平板3は反対側の
面からの反射光を除去するため、無反射コートを施す
か、くさび形としている。
【0005】かくして2つの反射光は干渉し、平板3と
探針8の間隔に応じて光検出器5で検出される光強度が
図8に示すように光源1の半波長(1μm以下)を1周
期として変化する。すなわち、平板3と探針8とで光共
振器を構成する。
【0006】したがって、はじめに変位に対する信号変
化を移動量の測定可能なステージなどにより校正してお
けば、校正値を内挿しオングストロームオーダの微小な
変位が測定できる。信号の勾配が最大の地点(図8中の
a点)の信号が得られるように、はじめに平板3と探針
8の間隔を設定しておけば、より高い分解能で変位測定
ができる。
【0007】図9に示すような光ファイバ6と光ファイ
バカプラ7を用いた構成により分解能0.1Åを得た報
告がある(文献:D.Rugar et al.,"Improved fiber-opt
ic interferometer for atomic force microscopy" App
l.Phys.Lett.,vol.55,No.25,p.2588,1989.) 。この構成
では図6に示す例における平板3の代わりに光ファイバ
6の端面を用いる。光ファイバであるので、狭い空間に
でも配置可能であり、また、上記の例と比較して光軸調
整が簡単になることが特長である。
【0008】なお、図9中、図6と同一部分には同一番
号を付し重複する説明は省略する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き従来の技術では分解能が低いという問題がある。す
なわち、分解能は変位に対する信号の勾配と雑音レベル
の比で決定されるのであるが、ガラス製の平板3の表面
の空気中、あるいは、真空中での反射率が約4%である
ので、図8に示すように、信号はほぼ正弦波に近く最大
の勾配が小さい。前述の文献を例とすると、光源1の波
長が830nm、光検出器5への入射光が3μWの場
合、最大約1nW/Åの勾配が得られる。これに対して
雑音は0.1nW分程度あり、0.1Åの分解能にとど
まっている。この分解能では物理現象の解明には不十分
であり、もう1けた下の分解能が望まれている。
【0010】本発明は、上記従来技術に鑑み、0.01
Å以下の分解能で変位を測定することが可能な変位測定
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は、光を反射する滑らかな平面を有する被測定
物、及びこの被測定物に対向し、被測定物の前記平面と
平行な平面を有するとともに、光を透過する平板からな
る光共振器と、光共振器へ向けて入射光を照射する光源
と、光共振器からの反射光の光強度を検出する光検出器
と、入射光及び反射光の光路の途中に配設したハーフミ
ラーとを有して被測定物の微小変位を前記光共振器の共
振長の変化として測定する変位測定装置において、前記
平板の被測定物に対向する側の平面の反射率が、前記入
射光の波長又は前記光共振器の共振長を変化させた場合
の前記共振器からの反射光強度の、前記入射光が前記共
振器を1往復する際に進む位相での微分の最大値が最大
となるように選択して構成したことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成の本発明では、平板の反射率を最適化
することにより、平板と、変位を測定すべき被測定物の
表面で高フィネスの光共振器が形成され、変位に対して
勾配の大きな信号が得られるので、高い分解能で変位測
定が可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。
【0014】図1(a)は本発明の実施例を概念的に示
す説明図、図1(b)はその光共振器の部分を抽出・拡
大して示す説明図である。
【0015】両図中、1は例えばレーザ等、コヒーレン
ト光を出射する光源、2はハーフミラー、3はガラス製
の平板、4は反射コート、5は光検出器、8は被測定物
であるAFMの測定用の探針、9はAFMにより表面観
察する試料である。
【0016】このとき、反射コート4は、光源1から照
射する入射光の反射面である探針8の平面と相対向する
よう平板4に形成した透明な薄膜であり、この反射コー
ト4と探針8の前記平面とで光共振器を構成している。
かくして、前述の従来技術と同様の原理に基づき、光検
出器5で反射光の光強度を検出することにより探針8の
微小変位を検出するように構成してある。
【0017】しかも、このとき平板3の反射面である反
射コート4の反射率R1 は、探針8の前記平面の反射率
2 との間で次式(1)を満足するように構成してあ
る。
【数2】 ここで、反射率R1 の算出方法を説明する。
【0018】図1(b)に示すように、平板3と探針8
の表面で光源1の出射光である入射光が多重反射するの
で、光検出器5に入射する反射光の複素振幅Eは式
(2)であらわされ、検出される光強度Iは式(3)で
あらわされる。ここで、λは光源1の発振波長、dは平
板3と探針8の間隔である。
【0019】この結果位相差δは式(4)であらわされ
る。
【0020】また、rを反射係数、tを透過係数、反射
率をRとすると式(5)の関係がある。なお、添字1,
2は平板3と探針8の表面を示し、平板3の平面への入
射光の複素振幅を1とした。
【数3】
【0021】図2に式(3)の関係を図示する。同図は
反射率60%の探針8(R2 =0.6)を用い、反射コ
ート4の反射率をR1 =0.04、0.8、0.9とし
た場合である。なお、R1 =0.04はガラスと空気と
の反射率で従来例の信号を示す。
【0022】図2を参照すればR1 =0.8とすると信
号の勾配がR1 =0.04の場合よりもかなり大きく、
また、R1 =0.9と比較しても大きいので平面の反射
率に最適値が存在することが直観的にわかる。
【0023】式(2)を位相δで微分することにより信
号の勾配は式(6)であらわされる。式(6)をさらに
位相δで微分し式(7)が得られるが、式(6)、つま
り勾配が最大となる位相で式(7)は0となる。
【0024】そこで、式(7)を0とおいて該当の位相
δ0 を求めると式(8)となる。式(8)を式(6)に
代入し、勾配の最大値は式(9)となる。
【数4】
【0025】図3にR2 =0.6の場合について式
(9)を図示する。同図を参照すれば勾配は反射率R1
=0.78付近で最大値を示し、R1 =0.04の場合
に対して約10倍の勾配であることがわかる。
【0026】式(9)をR1 で微分し式(10)が得ら
れるが、式(10)は式(9)が最大となるR1 で0と
なるので、式(10)を0とおいて得られる式(1)を
解くことにより最適な反射率R1 が算出できる。
【数5】
【0027】なお、式(1)〜式(10)で使用したa
〜d,f〜h,k,lは式(1)の但書の式であらわさ
れる。
【0028】式(1)の解は解析的にも求められるが、
式が複雑なため困難であり、数値的に算出した。その結
果を図4に示す。これが探針8の反射率R2 に対する最
適な反射コート4平面の反射率R1 である。
【0029】なお、これらの式および図ではR1 とR2
を置き換えても成立するので、反射コート4の反射率R
1 が0.04の場合、勾配の大きな信号を得るには、探
針8の反射率を35%程度に下げることがよいことにな
る。ただし、得られる信号の勾配は若干の向上にとどま
る。
【0030】上述の手順に従い、反射率約60%のタン
グステンの探針8に対して最適反射率を約78%と決定
し、図5(a)に示す構成、すなわち図1の平板3の代
わりに光ファイバ6の端面を用い、特にこの部分を拡大
した図5(b)に明瞭に示すように、光ファイバ6の端
面に反射コート4を形成した構成において、波長0.6
3μmのレーザ光を用い、光ファイバ6の端面に80%
の反射コート4を施して用いた。その結果、図2のR1
=0.7の場合に示すような最大勾配が約10nW/Å
で従来例の約10倍の信号が得られ、雑音レベルは従来
例と同様に0.1nWであったので、0.01Åの高い
分解能を得ることができた。
【0031】なお、さらに探針8の反射率R1 、およ
び、これに合わせて平板3の反射率を上げることにより
さらに分解能を高められると考えられる。また、上記実
施例では平板3をガラス基板に反射コート4を施したも
のを用いたが、勿論これに限定するものではない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
平板の反射率を最適化することにより、平板と、変位を
測定すべき被測定物の平面で高フィネスの光共振器が形
成され、変位に対して勾配の大きな信号が得られるの
で、高い分解能で変位測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明図及びその光共振器
を抽出・拡大して示す説明図。
【図2】光強度と位相差との関係を示す特性図。
【図3】光強度の勾配と平板の反射率R1 との関係を示
す特性図。
【図4】平板の最適反射率と被測定物の反射率R2 との
関係を示す特性図。
【図5】本発明の他の実施例を示す説明図及びその光フ
ァイバの端面を抽出・拡大して示す斜視図。
【図6】従来技術に係る装置を概念的に示す説明図。
【図7】探針と試料表面との間の原子間力の作用の態様
を示す説明図。
【図8】原子間顕微鏡の測定原理の基礎となる光強度と
位相差との関係を示す特性図。
【図9】従来技術に係る他の装置を概念的に示す説明
図。
【符号の説明】
1 光源 2 ハーフミラー 3 平板 4 反射コート 5 光検出器 8 探針
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 9/00 - 11/00 102 G01B 21/00 - 21/32 G01N 13/10 - 13/24 H01J 37/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を反射する滑らかな平面を有する被測
    定物、及びこの被測定物に対向し、被測定物の前記平面
    と平行な平面を有するとともに、光を透過する平板から
    なる光共振器と、 光共振器へ向けて入射光を照射する光源と、 光共振器からの反射光の光強度を検出する光検出器と、 入射光及び反射光の光路の途中に配設したハーフミラー
    とを有して被測定物の微小変位を前記光共振器の共振長
    の変化として測定する変位測定装置において、 前記平板の被測定物に対向する側の平面の反射率が、前
    記入射光の波長又は前記光共振器の共振長を変化させた
    場合の前記共振器からの反射光強度の、前記入射光が前
    記共振器を1往復する際に進む位相での微分の最大値が
    最大となるように選択して構成したことを特徴とする変
    位測定装置。
  2. 【請求項2】 前記光を透過する平板は、ガラス基板
    と、このガラス基板に形成した薄膜であって前記共振器
    の反射面となる反射コートとで構成したことを特徴とす
    る[請求項1]に記載する変位測定装置。
  3. 【請求項3】 前記平板の反射面の反射率R1 と、被測
    定物の入射光の反射面である前記平面の反射率R2 とが
    次式(1)の関係を満足するように構成したことを特徴
    とする[請求項1]又は[請求項2]に記載する変位測
    定装置。 【数1】
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