JP3279785B2 - ロボットの制御方法 - Google Patents

ロボットの制御方法

Info

Publication number
JP3279785B2
JP3279785B2 JP33467193A JP33467193A JP3279785B2 JP 3279785 B2 JP3279785 B2 JP 3279785B2 JP 33467193 A JP33467193 A JP 33467193A JP 33467193 A JP33467193 A JP 33467193A JP 3279785 B2 JP3279785 B2 JP 3279785B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
robot
speed
time
joint
robots
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33467193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07156095A (ja
Inventor
悟理 小島
睦 山本
康成 川島
茂 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP33467193A priority Critical patent/JP3279785B2/ja
Publication of JPH07156095A publication Critical patent/JPH07156095A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3279785B2 publication Critical patent/JP3279785B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボットの制御方法に
係り、詳しくは、作業するロボットの動作をプログラム
上で時間管理するためのロボットの制御方法に適用する
ことができ、特に、ロボットの動作時間をプログラム上
で時間管理することができることによって、複数のロボ
ットで作業を実行するに当たって個々のロボットの干渉
領域からの退出時刻を管理して、システム全体として作
業効率を向上させることができるロボットの制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プログラムに従って動作する多関
節ロボットの各関節の駆動制御方法においては、図12
に示す如く、始点から目標点までロボットを動作させる
際に、その手先位置から逆座標変換によって各関節の移
動距離を求め(処理S100〜S103 )、その求め
た各関節の移動距離と各関節の最大速度、及び最大加速
度から最長の移動時間となる関節(最大負荷軸)を判断
し、その移動時間を登録し(処理S104〜S107
)、その最大負荷軸に同期させて他軸の移動時間を計
算して速度プロフィールを作成し(処理S108,S1
09 )、この作成した速度プロフィールに基づいて他
の関節をサーボ制御している(処理S110 )。
【0003】この従来の各関節の駆動制御方法では、始
点から目標点の間の障害物等を回避する時に複数の経由
点を設ける場合や、例えば組立作業やパレタイジングの
ような微妙な動作を行わせるために、速度を落として動
作させなければならないような時に速度変更点を設ける
場合、上記経由点や速度変更点を教示し、それらの教示
点で区切られる複数の移動動作に分割して、移動動作毎
に各関節を制御している。
【0004】これに対し、上記教示点において移動動作
を一旦停止させることなく移動できるという利点を有す
るロボットの制御方法については、例えば特開平4−2
86006号公報で報告されている。さて、近年、ロボ
ットの導入によって各種作業の自動化が図られてきてい
るが、より一層の効率化を図るために、複数台のロボッ
トを配置して、その配置した複数台のロボットを協調作
業させる場合がある。その動作方法としては、お互いの
ロボットの動作範囲が重複する干渉領域では、先に侵入
したロボットが出るまで、他のロボットは所定の位置で
待機して、ロボットの衝突を防ぐ方法が取られている。
このロボットの制御方法については、例えば特開平4−
305704号公報で報告されており、ここでは、特
に、お互いのロボットの動作範囲が重複する干渉領域
を、複数の領域に分割して待機すべき領域を小さくする
ように構成することにより、作業効率の向上を図ること
ができるという利点を有する。
【0005】また、例えば特開平5−53634号公報
で報告されたロボットの制御方法では、ロボット毎にプ
ログラムされたコード列を自動修正するコード列自動修
正手段を設けて構成することにより、干渉回避のために
必要となる処理時間を大きくならないようにできるとい
う利点を有する他、例えば特開平5−66822号公報
で報告されたロボットの制御方法では、ロボットがプロ
グラムに従って動作する時に、各ロボットの側面が他の
ロボットの側面と抵触するか否かを予め調べて抵触する
場合、その抵触を回避するために速度と軌跡の何れかを
変更できるという利点を有する。
【0006】なお、上記各従来例は、ロボットを干渉領
域に進入させる際、相手側のロボットが干渉領域内に侵
入したり干渉領域外に待避したりする信号を双方のロボ
ットのロボットコントローラの間や、それらのコントロ
ーラの上位の干渉チェック装置で制御信号を通信するこ
とにより判断するようにしている。また、この時、シー
ケンサにより複数のロボットを非干渉に制御したり、シ
ミュレーションによりロボットの動作プログラムを非干
渉なプログラムに変更したりしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来のロボットの制御方法では、プログラムに
従って動作する多関節ロボットの各関節を駆動制御する
際、最大負荷軸に同期させて他軸の移動速度を計算し直
さなければならないため、計算効率が悪い他、始点から
目標点に達するまでの動作時間が判らないために、各種
作業のタクトタイムを容易に知ることができず、プログ
ラムによるロボット動作の時間管理を行うことができな
いという問題があった。
【0008】また、上記した経由点や速度変更点を必要
とする従来のロボットの制御方法では、それらの教示点
で区切られる複数の移動動作に分割して、移動動作毎に
各関節を制御しなければならず、それらの教示点で一旦
停止した後、再軌道して目標点に向けて移動させていた
ために、作業効率を悪化させてしまううえ、上記経由点
や速度変更点については、予め教示しておかなければな
らないため、教示点が増えてしまうという問題があっ
た。
【0009】これに対し、上記教示点において移動動作
を一旦停止させることなく移動させることができる特開
平4−286006号公報で報告された従来のロボット
の制御方法では、これについても何らかの方法で経由点
や速度変更点を教示しておかなければならないため、上
記と同様教示点が増えてしまうという問題があった。ま
た、複数台のロボットを配置してそれらを協調作業させ
る場合、従来のロボットの制御方法では、お互いのロボ
ットの動作範囲が重複する干渉領域では、先に侵入した
ロボットが出るまで他のロボットは所定の位置で待機し
て、ロボットの衝突を防ぐ方法が取られていたため、干
渉領域内の作業が長い場合等は、相手側のロボットが停
止している時間が長くなって、作業効率が悪くなってし
まうという問題があった。
【0010】また、これらの干渉を回避する従来のロボ
ットの制御方法としては、シーケンサにより複数のロボ
ットを非干渉に制御する方法を採っていたために、シー
ケンスプログラムに多大な負担を与えてしまう他、シミ
ュレーションによりロボットの動作プログラムを非干渉
なプログラムに変更する方法を採っていたために、予め
シミュレーションに要する時間が膨大なものとなってし
まうという問題があった。
【0011】また、上記各従来のロボットの制御方法で
は、ロボットを干渉領域に進入させる際、相手側のロボ
ットが干渉領域内に侵入したり干渉領域外に待避したり
する信号を双方のロボットのロボットコントローラの間
や、それらのコントローラの上位の干渉チェック装置で
制御信号を通信することにより判断するようにしていた
ために、制御が複雑になってしまううえ、通信手段を新
たに設けなければならず、コストが増加するという問題
があった。
【0012】そこで、本発明は、ロボットの動作時間を
プログラム上で時間管理することができることによっ
て、複数のロボットで作業を実行するに当たって個々の
ロボットの干渉領域からの退出時刻を管理することがで
き、これにより、プログラム上で容易に非干渉制御する
ことができるとともに、システム全体として作業効率を
向上させることができるロボットの制御方法を提供する
ことを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、プログラムに
基づいて動作する多関節ロボットの各関節を駆動制御す
る方法において、該ロボットの手先の始点と目標点と移
動時間とを予め入力し、各関節の移動速度を計算し、該
計算した各関節の移動速度が該関節の最大速度以下であ
れば該移動速度における速度プロフィールを作成し、一
方、該計算した各関節の移動速度が該関節の最大速度よ
り大きければ該移動速度を設定し直し、該ロボットの動
作を時間管理し、ロボットの動作範囲内に障害物が存在
する場合、予め該障害物を3次元的なパスゾーンとして
ソフトマップで有し、軌道生成した経路上に該障害物が
存在する時、3次元的なパスゾーンを考慮して複数の経
路を最短時間経路の候補として選択し、該選択した候補
について各々軌道生成を行い、最短時間のものを最短時
間経路として選択することを特徴とするものである。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【作用】本発明では、プログラムに基づいて動作する多
関節ロボットの各関節を駆動制御する方法において、該
ロボットの手先の始点と目標点と移動時間とを予め入力
し逆座標変換によって各関節の移動量を求めた後、各関
節の移動速度を計算し、該計算した各関節の移動速度が
該関節の最大速度以下であれば該移動速度における速度
プロフィールを作成し、一方、該計算した各関節の移動
速度が該関節の最大速度より大きければ該移動速度を設
定し直し、該ロボットの動作を時間管理し、ロボットの
動作範囲内に障害物が存在する場合、予め該障害物を3
次元的なパスゾーンとして、ソフトマップ内で有し、軌
道生成した経路上に該障害物が存在 する時、3次元的な
パスゾーンを考慮して複数の経路を最短時間経路の候補
として選択し、該選択した候補について各々軌道生成を
行い、最短時間のものを最短時間経路として選択するこ
とを特徴としている。この特徴により、計算した各関節
の移動速度がその関節の最大速度以下であれば、ロボッ
トの動作を時間管理することができるためロボットの始
点から目標点に達するまでの動作時間を知ることがで
き、プログラムによるロボット動作の時間管理を行うこ
とができ、各種作業のタクトタイムを容易に知ることが
でき、自動的に最短時間経路を計算することができるの
で、自動的にパス移動量を算出してパスモーションを作
成することができ、教示点を減らすことができ、プログ
ラムの作成を容易に行うことができ、多少事前に計算時
間を要するが、最短時間経路を選択することができるの
で、タクトタイムを大幅に短縮することができ、教示点
を大幅に減らすことができるので、作業効率を大幅に向
上させることができる。
【0020】
【0021】 この結果、複数のロボットで作業を実行す
るに当たって個々のロボットの干渉領域からの退出時刻
を管理することにより、プログラム上で容易に非干渉制
御することができるので、ロボット同士の干渉をチェッ
クする手間を省くことができるとともに、シーケンサ等
による複雑な制御や、事前に多大な時間を費やさなけれ
ばならないシミュレーションという手間を省くことがで
き、作業効率を向上させることができる他、高度な干渉
チェック装置や情報信号を遣り取りするための通信装置
を新たに設けないで済ませることができ、低コスト化を
実現することができる。
【0022】また、ロボットの干渉領域からの退出時刻
を管理することにより、次に干渉領域内に侵入するロボ
ットの速度を干渉領域外に待避するロボットと同期させ
るように設定することができるので、ロボットの耐久
性、安全性及びエネルギー効率を向上させることができ
るとともに、システム全体として作業効率を向上させる
ことができる。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の一実施例に則したロボットの制御
フローを示すフローチャートである。本実施例では、ま
ず、ロボットの始点と目標点と移動時間とを与え(処理
S1 )、逆座標変換によって各関節の移動量を求め、
続いて各関節毎に移動速度を計算し(処理S2 〜S4
)、この計算した各関節の移動速度が移動可能速度
(軸の最大速度以下)であれば(処理S5 )、速度プ
ロフィールを与え(処理S6 )、4−3−4次多項式
等の方法により滑らかな軌道を生成して、それに基づい
てサーボ処理を行う(処理S8 〜S10)。一方、計
算した各関節の移動速度が移動可能速度でなければ(処
理S5 )、設定した移動速度が不適切であることを表
示して(処理S7 )、移動速度を設定し直し、再度上
記と同様の処理を行う。
【0034】図2(a)に示す如く、従来では、各軸の
動作速度を与え最大負荷軸に同期させて他軸を制御して
いたが、本発明では、図2(b)に示す如く、動作時間
を与え動作速度を求めて各軸を制御している。このた
、本実施例では、計算した各関節の移動速度がその関
節の最大速度以下であれば、その移動速度における速度
プロフィールを作成し、一方、計算した各関節の移動速
度がその関節の最大速度より大きければ、その移動速度
を設定し直すことにより、ロボットの動作を時間管理す
ることができるので、ロボットの始点から目標点に達す
るまでの動作時間を知ることができる。従って、プログ
ラムによるロボット動作の時間管理を行うことができる
とともに、各種作業のタクトタイムを容易に知ることが
できる。
【0035】この結果、複数のロボットで作業を実行す
るに当たって個々のロボットの干渉領域からの退出時刻
を管理することにより、プログラム上で容易に非干渉制
御することができるので、ロボット同士の干渉をチェッ
クする手間を省くことができるとともに、シーケンサ等
による複雑な制御や、事前に多大な時間を費やさなけれ
ばならないシミュレーションという手間を省くことがで
き、作業効率を向上させることができる他、高度な干渉
チェック装置や情報信号を遣り取りするための通信装置
を新たに設けないで済ませることができるので、低コス
ト化を実現することができる。
【0036】また、ロボットの干渉領域からの退出時刻
を管理することにより、次に干渉領域内に侵入するロボ
ットの速度を干渉領域外に待避するロボットと同期させ
るように設定することができるので、ロボットの耐久
性、安全性及びエネルギー効率を向上させることができ
るとともに、システム全体として作業効率を向上させる
ことができる。
【0037】次に、図3は本発明の一実施例に則したロ
ボットの制御フローを示すフローチャートである。本実
施例では、2又は3次元的なスロー速度ゾーンをソフト
マップで持ち、図3に示すフローチャートによって動作
する。まず、ロボットの始点と目標点と移動時間と移動
速度とを与え(処理S21)、従来の方法で軌道生成を
行う(処理S22)。次いで、この軌道生成を行って求
めた経路上でスロー速度ゾーンに侵入する場合、その地
点を検索し(処理S23)、まず、スロー速度ゾーン内
の速度プロフィールを従来の方法で設定された速度に基
づいて作成し(処理S24)、時間管理アルゴリズムに
より、求めた速度プロフィールの立ち上がり時間を引い
た移動時間でスロー速度ゾーン外の速度プロフィールを
作成する(処理S25)。そして、図4(a),(b)
に示す如く、スロー速度ゾーン内の速度プロフィールを
変形して、全体の速度プロフィールを作成し(処理S2
6)、4−3−4次多項式等の方法により滑らかな軌道
を生成し、その生成した軌道に基づいてサーボ処理を行
う(処理S27)。なお、図4(a)は、スロー速度ゾ
ーン外の移動速度がスロー速度ゾーン内の移動速度より
速い場合におけるスロー速度ゾーン内の速度プロフィー
ルの変形・合成の様子を示しており、図4(b)は、ス
ロー速度ゾーン外の移動速度がスロー速度ゾーン内の移
動速度より遅い場合におけるスロー速度ゾーン内の速度
プロフィールの変形・合成の様子を示している。
【0038】このため、本実施例では、ロボットの動作
範囲内に2次元的なスロー速度ゾーンをソフトマップで
持つことにより、教示点を減らすことができるので、プ
ログラムの作成を容易に行うことができる。例えばスカ
ラーロボットにおいて、ピック アンド プレイス等の
単純な組み付け作業を繰り返し行う時のように、Z方向
の速度変化のみが多用されるような場合は、容易にソフ
トマップを構成することができるので、作業効率を大幅
に向上させることができる他、速度変更点において一旦
停止することなく動作させることができるので、滑らか
な動きを実現することができ、タクトタイムを短縮する
ことができる。
【0039】そして、本実施例では、ロボットの動作範
囲内に3次元的なスロー速度ゾーンをソフトマップで持
つことにより、ロボットに横組み付け作業等を行わせる
場合等、あらゆる方向の動作の速度変化に対応すること
ができるので、より高度な作業プログラムを容易に作成
することができる。
【0040】次に、本実施例では、前記ソフトマップ
を、2次元的あるいは3次元的なスロー速度ゾーンを同
時に複数有し、かつゾーン毎に各々異なる速度を設定で
きるように構成する。このため、2次元的あるいは3次
元的なスロー速度ゾーンを同時に複数持ち、ゾーン毎に
各々異なる速度を設定することができるので、より緻密
で滑らかな動作プログラムの作成を容易に行うことがで
きるとともに、タクトタイムを短縮することができる
他、教示点を大幅に減らすことができるので、作業効率
を大幅に向上させることができる。
【0041】次に、図5は本発明の一実施例に則したロ
ボットの制御フローを示すフローチャートである。本実
施例では、2次元的なパスゾーンをソフトマップで待
ち、図5に示すフローチャートによって動作する。ま
ず、ロボットの始点と目標点と移動時間と移動速度とを
与え(処理S31)、従来の方法で軌道生成を行う(処
理S32)。次いで、この軌道生成を行って求めた経路
上でパスゾーンに侵入する場合(処理S33)、ソフト
マップを基に一方向のパス移動量を計算し(処理S3
4)、移動時間を考慮して速度プロフィールを作成する
(処理S35)。そして、4−3−4次多項式等の方法
により滑らかな軌道を生成し、この生成した軌道に基づ
いてサーボ処理を行う(処理S36)。
【0042】なお、従来技術では、経由点で一旦停止さ
せてから後、再起動して目標点に向けて動作させていた
、本実施例では、経由点において一旦停止させること
なく速度連続で各軸を制御することにより滑らかな軌道
を得る。このため、本実施例では、ロボットの動作範囲
内に障害物が存在する場合、予めその障害物を2次元的
なパスゾーンとしてソフトマップで持つことにより、自
動的にパス移動量を算出してパスモーションを作成する
ことができるので、教示点を減らすことができ、プログ
ラムの作成を容易に行うことができる。例えばスカラー
ロボットにおいて、ピック アンド プレイス等の単純
な組み付け作業を繰り返し行う時のように、Z方向のパ
スモーションのみが多用されるような場合は、容易にソ
フトマップを構成することができるので、作業効率を大
幅に向上させることができる他、経由点において一旦停
止することなく動作させることができるので、滑らかな
動きを実現することができ、タクトタイムを短縮するこ
とができる。
【0043】次に、図6は本発明の一実施例に則したロ
ボットの制御フローを示すフローチャートである。本実
施例では、3次元的なパスゾーンをソフトマップで持
ち、図6に示すフローチャートによって動作する
ず、ロボットは、自らの始点と目標点と移動時間と移動
速度とを与えられ(処理S41)、従来の方法で軌道生
成を行う(処理S42)。次いで、この軌道生成を行っ
て求めた経路上でパスゾーンがある場合(処理S4
)、ロボットは、ソフトマップを基に最短となりうる
複数のパス経路を最短時間経路の候補として選択する
(処理S44,S45)。次いで、ロボットは、更に各
々について従来の方法で軌道生成を行い(処理S4
6)、最短時間のものを選択し(処理S47〜S5
0)、移動時間を考慮して速度プロフィールを作成する
(処理S51)。そして、ロボットは、4−3−4次多
項式等の方法により滑らかな軌道を生成し、この生成し
た軌道に基づいてサーボ処理を行う(処理S52)。
【0044】このため、本実施例では、ロボットの動作
範囲内に障害物が存在する場合は、予めその障害物を3
次元的なパスゾーンとしてソフトマップで持ち、自動的
に最短時間経路を計算することができるので、自動的に
パス移動量を算出してパスモーションを作成することが
でき、教示点を減らすことができるのでプログラムの作
成を容易に行うことができ、作業効率を大幅に向上させ
ることができ、多少事前に計算時間を要するが、最短時
間経路を選択することができるので、タクトタイムを大
幅に短縮することができる。例えばスカラーロボットに
おいて、ピック アンド プレイス等の単純な組み付け作
業を繰り返し行う時のように、Z方向のパスモーション
のみが多用されるような場合は、容易にソフトマップを
構成することができるので、作業効率を大幅に向上させ
ることができ、経由点において一旦停止することなく動
作させるので滑らかな動きを実現することができ、タク
トタイムを短縮することができる。
【0045】次に、本実施例では、作業台で組み立てる
部品の作業時間基準に動作プログラムを構成し、該構成
した動作プログラムに基づいて部品組立を行う複数多関
節ロボットを制御できるように構成する。このため、作
業台上で組み立てる部品の作業時間基準に動作プログラ
ムを構成して、そのプログラムに応じて部品組立を行う
複数多関節ロボットを制御することができるので、複数
のロボットで作業を実行するに当たって個々のロボット
の干渉領域からの退出時刻を管理することにより、プロ
グラム上で容易に非干渉制御することができ、ロボット
同士の干渉をチェックする手間を省くことができる。し
かも、シーケンサ等による複雑な制御や、事前に多大な
時間を費やさなければならないシミュレーションという
手間もなく省くことができるので、作業効率を向上させ
ることができる他、高度な干渉チェック装置や情報信号
を遣り取りするための通信装置を新たに設けないで済ま
せることができるので、低コスト化を実現することがで
きる。
【0046】また、ロボットの干渉領域からの退出時刻
を管理することにより、次に干渉領域内に侵入するロボ
ットの速度を干渉領域外に待避するロボットと同期させ
るように設定することができるので、ロボットの耐久
性、安全性及びエネルギー効率を向上させることができ
るとともに、システム全体として作業効率を向上させる
ことができる。
【0047】次に、本発明の実施例の適用例を、説明を
簡略化するために2台のスカラーロボットを備えたロボ
ットセルに下フレーム組み付けを行わせるものを例示し
て説明する。図7に示すロボットセルは、2台のスカラ
ーロボットと下フレームを組み立てるための作業台10
1と加圧レバートレー102を供給する部品供給系とE
リングを供給するEリングフィーダ103とを備えてい
る。下フレーム組み付けは、2台のスカラーロボットが
加圧レバーとEリングを交互に下フレームの両側に組み
付けるものである。ここで、2台のロボットの動作フロ
ー例を図8に示し、図9(a)に各動作に最低必要なタ
クトタイムを示す。図8には、本実施例により時間管理
されたタクトタイムを記し、これにより2台のロボット
がプログラム上で容易に非干渉制御することができる。
【0048】次に、これらの動作フローを部分的に取り
上げて詳しく説明する。図10にロボットセル周辺に設
定したパスゾーンマップを示し、各々のパスゾーンに設
定されたパス移動量を図9(b)に示す。なお、図10
(a)は、ロボットセルを上から見たパスゾーンであ
り、図10(b)は、ロボットセルを正面から見たパス
ゾーンである。更に、図11に作業台周辺に設定したス
ロー速度ゾーンマップを示す。なお、図11(a)は、
作業台を上から見たスロー速度ゾーンであり、図11
(b)は、作業台を正面から見たスロー速度ゾーンであ
る。
【0049】ロボット#1の「加圧レバー#1組付動
作」については、加圧レバートレー上の加圧レバー#1
把持位置から加圧レバー#1組付位置に移動する。この
際、始点から目標点までの経路上にパスゾーン1,2が
存在するので、そのパスゾーンに設定されたパス移動量
から最大のパス移動量(パスゾーン2)によりパスモー
ションを形成する。この形成されたパスモーションの経
路上に作業台上のスロー速度ゾーン1,2,3が存在す
るので、図3に示すフローチャートにより、加圧レバー
#1組付タクトタイムに合うように速度プロフィールを
作成し、滑らかな軌道を生成して制御を行う。
【0050】このような操作を繰り返すことにより、各
々の作業のタクトタイムを容易にプログラム上で管理す
ることができるので、2台のロボットを非干渉制御する
ことができる。ここでは、スカラーロボットのため、パ
スモーションをZ方向に限定しているが、その他の方向
の設定もできるし、最短時間経路を選択することもでき
る。また、加圧レバー組付作業は横組付作業であるが、
スロー速度ゾーンマップを細かく設定しているため、滑
らかな組み付け作業を実現することができる他、更に細
かな設定を行うことにより、より緻密な組み付け作業が
実現することができる。
【0051】なお、本実施例では、プログラムにより2
台のスカラーロボットの非干渉制御を行っているため、
干渉チェックは行っていないが、エラーチェックをセル
コントローラで行っており、エラー発生時には、ロボッ
トセル全体が非常停止するようになっている。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、該ロボットの手先の始
点と目標点と移動時間とを予め入力し、各関節の移動速
度を計算し、該計算した各関節の移動速度が該関節の最
大速度以下であれば該移動速度における速度プロフィー
ルを作成し、一方、該計算した各関節の移動速度が該関
節の最大速度より大きければ該移動速度を設定し直し、
該ロボットの動作を時間管理し、ロボットの動作範囲内
に障害物が存在する場合、予め該障害物を3次元的なパ
スゾーンとして、ソフトマップ内で有し、軌道生成した
経路上に該障害物が存在する時、3次元的なパスゾーン
を考慮して複数の経路を最短時間経路の候補として選択
し、該選択した候補について各々軌道生成を行い、最短
時間のものを最短時間経路として選択するので、複数の
ロボットで作業を実行するに当たって個々のロボットの
干渉領域からの退出時刻を管理することができ、これに
より、プログラム上で容易に非干渉制御することができ
るとともに、システム全体として作業効率を向上させる
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に則したロボットの制御フロ
ーを示すフローチャートである。
【図2】各軸の動作速度を与え最大負荷軸に同期させて
他軸を制御する従来例と動作時間を与え動作速度を求め
て各軸を制御する本発明との差異を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に則したロボットの制御フロ
ーを示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施例に則したスロー速度ゾーン内
の速度プロフィールの変形・合成の様子を示す図であ
る。
【図5】本発明の一実施例に則したロボットの制御フロ
ーを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例に則したロボットの制御フロ
ーを示すフローチャートである。
【図7】2台のスカラーロボットを備えたロボットセル
を示す図である。
【図8】2台のロボットの動作フローを示すフローチャ
ートである。
【図9】下フレーム組み付け作業のタクトタイムと設定
されたパス移動量とを示す図である。
【図10】ロボットセル周辺に設定したパスゾーンマッ
プを示す図である。
【図11】作業台周辺に設定したスロー速度ゾーンマッ
プを示す図である。
【図12】従来例の多関節ロボットの各関節の駆動制御
フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 作業台 102 加圧レバートレー 103 Eリングフィーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 茂 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平3−273303(JP,A) 特開 昭60−151717(JP,A) 特開 昭58−143981(JP,A) 特開 昭64−35608(JP,A) 特開 平2−262981(JP,A) 特開 平3−37701(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 9/10 B25J 19/06 G05D 13/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プログラムに基づいて動作する多関節ロボ
    ットの各関節を駆動制御する方法において、該ロボット
    の手先の始点と目標点と移動時間とを予め入力し、各
    節の移動速度を計算し、該計算した各関節の移動速度が
    該関節の最大速度以下であれば該移動速度における速度
    プロフィールを作成し、一方、該計算した各関節の移動
    速度が該関節の最大速度より大きければ該移動速度を設
    定し直し、該ロボットの動作を時間管理し、ロボットの
    動作範囲内に障害物が存在する場合、予め該障害物を3
    次元的なパスゾーンとして、ソフトマップ内で有し、軌
    道生成した経路上に該障害物が存在する時、3次元的な
    パスゾーンを考慮して複数の経路を最短時間経路の候補
    として選択し、該選択した候補について各々軌道生成を
    行い、最短時間のものを最短時間経路として選択するこ
    とを特徴とするロボットの制御方法。
JP33467193A 1993-10-15 1993-12-28 ロボットの制御方法 Expired - Fee Related JP3279785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33467193A JP3279785B2 (ja) 1993-10-15 1993-12-28 ロボットの制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25806593 1993-10-15
JP5-258065 1993-10-15
JP33467193A JP3279785B2 (ja) 1993-10-15 1993-12-28 ロボットの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07156095A JPH07156095A (ja) 1995-06-20
JP3279785B2 true JP3279785B2 (ja) 2002-04-30

Family

ID=26543527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33467193A Expired - Fee Related JP3279785B2 (ja) 1993-10-15 1993-12-28 ロボットの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3279785B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4666675B2 (ja) * 2004-04-19 2011-04-06 シチズンホールディングス株式会社 数値制御旋盤におけるワークの加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07156095A (ja) 1995-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9170580B2 (en) Determining trajectories of redundant actuators jointly tracking reference trajectory
US8600554B2 (en) System and method for robot trajectory generation with continuous accelerations
US11813753B2 (en) Collision avoidance motion planning method for industrial robot
KR20120073616A (ko) 로봇의 경로 계획 장치 및 그 방법
CN112427843B (zh) 基于qmix强化学习算法的船舶多机械臂焊点协同焊接方法
CN113190020A (zh) 一种移动机器人队列系统及路径规划、跟随方法
CN112148023A (zh) 一种自治水下机器人等平面水下编队方法
JPH0944225A (ja) ロボットの制御方法
US20060089748A1 (en) Method and device to generate position profile in motion controller
JP3279785B2 (ja) ロボットの制御方法
EP0227304A2 (en) Method of controlling a robot
CN111300409A (zh) 一种工业机器人路径规划方法
JPH02219107A (ja) 数値制御装置
CN114879676A (zh) 一种多机器人编队队形变换与动态避障方法
Al-Buraiki et al. Task switching for specialized mobile robots working in cooperative formation
JPS62251901A (ja) 多軸ロボツトの経路制御装置
CN113119105A (zh) 机器人多机联动控制方法、多机联动控制设备和控制系统
US20230027260A1 (en) Robot controller and emergency stop method of robot
JPH02144705A (ja) ロボットアームの制御方法
CN117681187A (zh) 一种移动操作机器人的控制系统及方法
Suksabai et al. Development of Trajectory Generator Program for Path Planning of Industrial Overhead Cranes
JPH04245505A (ja) 速度制御装置および数値制御送り速度制御方法
JPH03213285A (ja) ロボットの制御方法
JPH1020910A (ja) ロボットコントローラおよびロボットの制御方法
Yang et al. A multi-objective optimization trajectory interpolation method based on fifth-degree B-spline curves

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080222

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees