JP3276837B2 - 原子炉補機冷却用海水取水設備 - Google Patents

原子炉補機冷却用海水取水設備

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JP3276837B2 JP03939396A JP3939396A JP3276837B2 JP 3276837 B2 JP3276837 B2 JP 3276837B2 JP 03939396 A JP03939396 A JP 03939396A JP 3939396 A JP3939396 A JP 3939396A JP 3276837 B2 JP3276837 B2 JP 3276837B2
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紀子 沼田
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祐一 内山
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子力発電プラント
における原子炉補機冷却用海水取水設備の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図8および図9に示すように従来の原子
力発電プラントの補機冷却用海水取水設備は、循環水A
系1、循環水B系2、および循環水C系3の3系統から
なる循環水系、それぞれの循環水系1、2、3に対応す
る取水路28、29、30、原子炉補機冷却海水A系
4、原子炉補機冷却海水B系5、原子炉補機冷却海水C
系6の3系統からなる原子炉補機冷却海水系、循環水B
系取水路29から原子炉補機冷却海水A系4と原子炉補
機冷却海水C系6に冷却水としての海水を送る連絡水路
25と、原子炉補機冷却海水B系5に冷却水としての海
水を送る連絡水路26、タービン補機冷却海水系7、海
水流路の開閉操作ができる流路仕切り装置8〜18によ
り構成されている。
【0003】原子炉補機冷却海水系は、定期検査時には
3系統のうちの1系統を点検している時に運転中の1系
統の機能が喪失した場合でも、残りの1系統がバックア
ップできるようすることが要求されるため、1系統を点
検しているときにも他の2系統が運転または運転可能な
待機状態となるようにする必要がある。
【0004】このため従来の原子炉補機冷却用海水取水
設備では、定期検査中に循環水系を1系統ずつ点検して
いた。例えば、図10(A)に示すように循環水A系1
および循環水系Aの取水路28を点検する場合は、原子
炉補機冷却海水A系4、原子炉補機冷却海水B系5、原
子炉補機冷却海水C系6の内いずれかの点検が可能な構
成としている。
【0005】たとえば、取水路28の上流側に設置され
たゲート(図示しない)を閉じて取水路28を空にした
状態で、循環水A系1および循環水A系用の取水路28
を点検中に、原子炉補機冷却海水A系4を点検する場合
(ケース3)は、図10(A)に示すように、流路仕切
り装置10、13、18を閉じる。
【0006】流路仕切装置10が閉じると原子炉補機冷
却海水A系4への送水が中止し、点検を可能にするとと
もに、流路仕切り装置16、17の開放により循環水C
系取水路30から流路仕切装置16、17を経て原子炉
補機冷却海水B系5へ冷却用としての海水を供給する。
【0007】さらに、流路仕切り装置14、15を開け
ることにより、循環水B系取水路29から連絡水路2
5、流路仕切装置15、14を通り、原子炉補機冷却海
水C系6へ冷却用の海水を供給できる構成になってい
る。
【0008】また流路仕切り装置18が閉じているの
で、循環水B系取水路29から連絡通路26を通ってく
る海水を止めるとともに、流路仕切り装置13の閉成に
より、点検中の循環水A系1および循環水A系取水路2
8に海水が流れないようにしている。
【0009】循環水B系2および循環水B系取水路2
9、循環水C系3および循環水C系取水路を点検する場
合についても図10(B)、(C)に示すように3系統
ある原子炉補機冷却海水系の内いずれかの点検が可能な
取水構成になっている。いずれの場合でも、1系統が運
転中のときは、残りの2系統がそれぞれ点検中、待機中
になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の原子力発電プラ
ントの原子炉補機冷却用海水設備は、定期検査時に循環
水系を1系統ずつ点検していたため、図9に示すように
3系統ある循環水系のどれを点検していても、3系統あ
るすべての原子炉補機冷却海水系へ冷却用の海水を供給
可能な取水設備構成であった。
【0011】しかし定期検査の日程を短縮するために循
環水系を2系統同時に点検する定期検査の工程を考えた
場合、図8に示す従来の取水設備では、循環水A系1お
よび循環水A系取水路28、循環水B系および循環水B
系取水路29の循環水系を2系統同時に点検する場合
は、冷却用の海水は循環水C系取水路30からしか取れ
ないため、原子炉補機冷却海水系で運転可能な系統は、
原子炉補機冷却海水B系5だけになってしまうことにな
る。
【0012】これでは原子炉補機冷却海水B系5が機能
を喪失した場合、残りの1系統がバックアップする事が
不可能な状況になる。このため従来の原子炉補機冷却用
海水取水設備では、循環水系を2系統同時に点検してし
まうと、原子炉補機冷却海水系が1系統運転、1系統点
検、1系統バックアップ可能となる取水路構成が成り立
たなくなるケースがあり、定期検査を行う上で取水路と
原子炉補機冷却海水系の組み合わせに配慮が必要とな
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、流路仕切り装
置の開閉操作により循環水系を挟んで配置される独立し
た原子炉補機冷却海水系を相互に結ぶことのできる連絡
水路を設けることにより、補機冷却用取水設備の定期検
査時において、従来と同等の機能・安全性を保ちつつ、
従来以上の運用性を有する原子炉補機冷却用取水海水設
備を提供するものである。
【0014】本発明によれば流路仕切り装置の開閉操作
により、複数の循環水系を挟んで配置される独立した
子炉補機冷却海水系を相互に結ぶことのできる連絡水路
により、定期検査時において3系統ある循環水系のう
ち、いかなる組み合わせの2系統が同時に点検中であっ
ても、常に原子炉補機冷却海水系は1系統は運転、1系
統はバックアップ可能な待機状態を保つことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図3に本発明の実施の形態
の一例を示す。この例では循環水A系1、循環水B系
2、循環水C系3の3系統からなる循環水系、それらに
対応する循環水A系取水路28、循環水B系取水路2
9、循環水C系取水路30と、原子炉補機冷却海水A系
4、原子炉補機冷却海水B系5、原子炉補機冷却海水C
系6の独立した3系統からなる原子炉補機冷却海水系、
循環水B系取水路29から原子炉補機冷却海水A系4と
原子炉補機冷却海水C系6に冷却水としての海水を送る
連絡水路25と、原子炉補機冷却海水B系5に冷却水と
して海水を送る連絡水路26、海水流路の開閉操作がで
きる流路仕切り装置8〜18、流路仕切り装置の開閉操
作により3系統の原子炉補機冷却海水系4、5、6を相
互に結ぶことのできる連絡水路27から構成されてい
る。この連絡水路は27は、取水路28、29、30の
下方を横切って設けられており、その水路を点検、清掃
する場合、それにつながる仕切り装置を閉じることによ
って、空にした状態で行うことが可能である。
【0016】図4(A)に示すように、循環水A系1お
よび循環水A系取水路28、循環水B系2および循環水
B系取水路29を同時に点検中に、原子炉補機冷却海水
系を点検する場合の例で説明する。原子炉補機冷却海水
A系4が運転中で、原子炉補機冷却海水B系5が待機中
に、原子炉補機冷却海水C系6を点検するケース1で
は、流路仕切り装置11、13、15が閉じられる。
【0017】流路仕切り装置16、17の開放により循
環水C系取水路30から原子炉補機冷却海水B系5へ冷
却用としての海水を供給する。循環水C系取水路30か
ら供給された海水は、連絡水路27を通り、開放してい
る流路仕切り装置14、10を経て原子炉補機冷却海水
A系4へ冷却用の海水を供給される。そして流路仕切り
装置11を閉じることにより原子炉補機冷却海水C系6
への送水が中止され、その点検が可能となる取水路構成
になっている。
【0018】また流路仕切り装置13を閉じて、点検中
の循環水A系1および循環水A系取水路28に海水が流
れないようにするとともに、流路仕切り装置15、18
を閉じて点検中の循環水B系2および循環水B系取水路
29に海水が流れないようにしている。
【0019】また同様に原子炉補機冷却海水B系5が運
転中で、かつ原子炉補機冷却海水C系6が待機中に、原
子炉補機冷却海水C系Aを点検するケース3でも、流路
仕切り装置の開閉操作により3系統の原子炉補機冷却海
水系4、5、6を相互に結ぶことのできる連絡水路27
を設けることによって、流路仕切り装置14を閉じて原
子炉補機冷却海水A系4を点検可能にし、流路仕切り装
置16、17を開けることにより、循環水C系取水路3
0から原子炉補機冷却海水B系5へ冷却用としての海水
を供給し、循環水C系取水路30から供給された海水は
連絡水路27を通り、原子炉補機冷却海水C系6へ冷却
用の海水を供給できる取水路構成になっている。
【0020】また流路仕切り装置13を閉じることで点
検中の循環水A系1および循環水A系取水路28に海水
が流れないようにし、流路仕切り装置18を閉じること
で点検中の循環水B系2および循環水B系取水路29に
海水が流れないようにしている。このため定期検査時に
おいては機能・安全性を従来と同等に保ちながら、取水
路と原子炉補機冷却海水系の組み合わせに配慮の必要が
なくなるため運用においては従来以上となる原子炉補機
冷却用海水取水設備となる。
【0021】図5および図6に本発明の他の実施の形態
を示す。この例では循環水A系1、循環水B系2の2系
統からなる循環水系、それに対応する循環水A系取水路
28、循環水B系取水路29と、原子炉補機冷却海水A
系4、原子炉補機冷却海水B系5、原子炉補機冷却海水
C系6の独立した3系統からなる原子炉補機冷却海水系
に、海水流路の開閉操作ができる流路仕切り装置10〜
12、19〜24、流路仕切り装置の開閉操作により3
系統の原子炉補機冷却海水系を相互に結ぶことのできる
連絡水路27を設けた原子炉補機冷却用海水取水設備で
構成する。
【0022】図7(A)に示す循環水A系1および循環
水A系取水路28点検中に、原子炉補機冷却海水系を点
検する例で説明すると、原子炉補機冷却海水A系4が運
転中、原子炉補機冷却海水B系5が待機中に、原子炉補
機冷却海水C系6を点検するケース1では、流路仕切り
装置20、21が閉じられる。
【0023】流路仕切り装置の開閉操作により3系統の
原子炉補機冷却海水系4、5、6を相互に結ぶことので
きる連絡通路27を設けることにより、流路仕切り装置
12、24を開けると循環水B系取水路29から原子炉
補機冷却海水B系5へ冷却用としての海水を供給し、供
給された海水は連絡水路27を通り、流路仕切り装置
、10を介して原子炉補機冷却海水A系4へ冷却用の
海水を供給できる取水路構成になっている。
【0024】また流路仕切り装置20を閉じることで原
子炉補機冷却海水C系6が点検可能となる。さらに、流
路仕切り装置21を閉じることで点検中の循環水A系1
および循環水A系取水路28に海水が流れないように構
成されている。
【0025】同様に循環水B系2および循環水B系取水
路29点検中において、原子炉補機冷却海水A系4が運
転中、原子炉補機冷却海水B系5が待機中に、原子炉補
機冷却海水C系6を点検するケース1では、流路仕切り
装置10、21を開けることにより、循環水A系取水路
28から原子炉補機冷却海水A系4へ冷却用としての海
水を供給する。
【0026】また供給された海水は流路仕切り装置1
9、23を開けることで連絡水路27を通り、流路仕切
り装置12を経て原子炉補機冷却海水B系5へ冷却用の
海水を供給できる取水路構成になっている。そして流路
仕切り装置20、22を閉じることで原子炉補機冷却海
水C系6が点検可能となる。また流路仕切り装置24を
閉じることで点検中の循環水B系2および循環水B系取
水路29に海水が流れないように構成されている。
【0027】このため定期検査時において機能・安全性
を従来と同等に保ちながら、取水路と原子炉補機冷却海
水系の組み合わせに配慮の必要がなくなるため運用にお
いては従来以上となる原子炉補機冷却用取水設備とな
る。
【0028】
【発明の効果】本発明は原子力発電プラントの原子炉補
機冷却用海水取水設備において、流路仕切り装置の開閉
により循環水系を挟んで配置される独立した複数系統の
原子炉補機冷却海水系を相互に結ぶことのできる連絡水
路を設けることにより、原子炉補機冷却用海水取水設備
の定期検査時における機能・安全性を従来と同等に保ち
つつ、運用においては従来以上の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態を示す3系統の循環水系
を持つ原子炉補機冷却用海水取水設備の構成図である。
【図2】図1におけるA−A線方向に沿った断面図であ
る。
【図3】図1におけるB−B線方向に沿った断面図であ
る。
【図4】図1における原子炉補機冷却海水系の点検パタ
ーンを示す。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す2系統の循環水
系による原子炉補機冷却用海水取水設備構成図である。
【図6】図1におけるA−A線方向に沿った断面図であ
る。
【図7】図5における原子炉補機冷却海水系の点検パタ
ーンを示す。
【図8】従来の原子炉補機冷却用海水取水設備構成図で
ある。
【図9】図1におけるA−A線方向に沿った断面図であ
る。
【図10】図8における原子炉補機冷却海水系の点検パ
ターンを示す。
【符号の説明】
1…循環水A系、2…循環水B系、3…循環水C系、4
…原子炉補機冷却海水A系、5…原子炉補機冷却海水B
系、6…原子炉補機冷却海水C系、7…タービン補機冷
却海水系、8〜24…流路仕切り装置、25〜27…連絡水
路、28…循環水A系取水路、29…循環水B系取水路、30
…循環水C系取水路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 祐一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 小田 篤 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 平子 静 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−80006(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21D 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2系統の循環水系と、前記循
    環水系を挟んで配置される独立した3系統の原子炉補機
    冷却海水系を有し、前記循環水系および前記3系統の原
    子炉補機冷却用海水系に冷却水としての海水をそれぞれ
    送るための取水路を有する原子炉発電プラントの原子炉
    補機冷却用取水設備において、流路仕切装置の開閉操作
    によりそれぞれ独立した前記3系統の原子炉補機冷却海
    水系を結ぶ共通の流路水路を設け、総ての原子炉補機冷
    却海水系を接続するか、あるいは選択した二つの原子炉
    補機冷却海水系を接続することを特徴とする原子炉補機
    冷却用海水取水設備。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記連絡通路水路は
    前記取水路の下方を横切って設置されている原子炉補機
    冷却用海水取水設備。
  3. 【請求項3】 請求項1,または2において、前記連絡
    通路を前記原子炉補機冷却海水系から隔離する仕切装置
    を備えた原子炉補機冷却用海水取水設備。
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