JP3273277B2 - 環状ライナー成形装置 - Google Patents

環状ライナー成形装置

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JP3273277B2 JP28686893A JP28686893A JP3273277B2 JP 3273277 B2 JP3273277 B2 JP 3273277B2 JP 28686893 A JP28686893 A JP 28686893A JP 28686893 A JP28686893 A JP 28686893A JP 3273277 B2 JP3273277 B2 JP 3273277B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、瓶蓋或いは罐蓋の如き
容器蓋における容器蓋シェル内に合成樹脂製環状ライナ
ーを成形するための環状ライナー成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】容器蓋の密封特性を所要とおりの優れた
ものにせしめるために、周知の如く、金属薄板或いは合
成樹脂から形成された容器蓋シェル内に、比較的柔軟な
合成樹脂から成形されたライナーを施すことが広く実用
に供されている。容器蓋の内径が比較的小さい場合に
は、円板形状のライナーを施すことが多いが、容器蓋の
内径が比較的大きい場合には、ライナー材料の節約等の
見地から、容器蓋シェル内の周縁部のみに存在する環状
ライナーを施すことが望まれる。
【0003】本発明者等は、特開平4−107111号
公報及び特開平4−259514号公報において、容器
蓋シェルの天面壁の内面に合成樹脂製環状ライナーを成
形するための環状ライナー成形装置を開示した。かかる
環状ライナー成形装置は、容器蓋シェル受取域、合成樹
脂素材受取域、成形域及び容器蓋排出域を通して搬送さ
れる成形手段を具備している。成形手段は容器蓋支持手
段と、この容器蓋支持手段の上方に配設され且つ容器蓋
支持手段に対して相対的に昇降動せしめられる成形型組
立体を含んでいる。成形型組立体はパンチ部材、このパ
ンチ部材の外側に配設された円筒状ブッシング部材、及
びブッシング部材の外側に配設された円筒状スリーブ部
材を含み、ブッシング部材はパンチ部材及びスリーブ部
材に対して相対的に昇降動自在である。
【0004】成形手段が容器蓋シェル受取域を通して搬
送される際に、容器蓋支持手段上に容器蓋シェルが倒立
状態(即ち天面壁の外面を下方に向けた状態)で載置さ
れる。成形手段が合成樹脂素材受取域を通して移動せし
められる際には、パンチ部材及びスリーブ部材に対して
ブッシング部材は上昇せしめられており、ブッシング部
材の下方にてスリーブ部材内の特定角度部位に溶融状態
の合成樹脂素材が供給される。成形域においては、ブッ
シング部材が下降せしめられて合成樹脂素材に作用し、
合成樹脂素材を下降せしめると共に周方向両側に移動せ
しめる。かくして、合成樹脂素材はパンチ部材、ブッシ
ング部材及びスリーブ部材の下端面と容器蓋シェルの内
面との間に規定される成形空間に流動せしめられ、容器
蓋シェル内に環状ライナーが成形される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】而して、本発明者等の
経験によれば、本発明者が先に提案した上述したとおり
の環状ライナー成形装置には、次のとおりの問題が存在
することが判明した。第一に、成形域においてブッシン
グ部材が下降せしめられると、合成樹脂素材は下降せし
められると共に周方向両側に移動せしめられ、パンチ部
材の外周面とスリーブ部材の内周面とに相当な面積に渡
って接触せしめられて流動せしめられる。然るに、パン
チ部材及びスリーブ部材は共に比較的肉薄であり、従っ
てパンチ部材及びスリーブ部材に形成されている流路に
熱媒体を循環せしめる等によって、パンチ部材の外周面
及びスリーブ部材の内周面の温度を所要とおりに制御す
ることは不可能ではないにしても著しく困難である。そ
れ故に、成形型組立体内を流動せしめられる合成樹脂素
材の温度を所要とおりに制御することが著しく困難であ
り、これに起因して所要とおりの環状ライナーを安定し
て成形することが著しく困難である。第二に、合成樹脂
素材が周方向に流動せしめられて最終的に環状ライナー
に成形せしめられる故に、周方向特定部位に合成樹脂素
材の所謂ウエルドライン(周方向両側に流動せしめられ
た合成樹脂素材が合流して合体することによって形成さ
れる合体ライン)が必然的に生成される。かかるウエル
ドラインは何等の処理をも受けることなくそのまま残留
せしめられ、従って成形された環状ライナーは周方向全
体に渡って充分に均一でない。
【0006】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、その主たる技術的課題は、周方向全体に渡って充
分に均一である良好な環状ライナーを容器蓋シェル内に
充分に安定して成形することができる、改良されたライ
ナー成形装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記技
術的課題を解決するために、環状ライナー成形装置に
は、前成形手段と最終成形手段との2種類の成形手段が
配設される。前成形手段は容器蓋シェルが倒立状態で載
置される容器蓋シェル支持手段と、容器蓋シェル支持手
段に対して相対的に接近及び離隔する方向に移動自在で
ある前成形型部材と、強制流動部材とを含む。前成形型
部材にはその先端面に環状溝が形成されていると共に、
容器蓋シェル支持手段に対するその相対的移動方向に延
びて上記環状溝に連通する貫通孔が形成されている。強
制流動部材は上記貫通孔を通って滑動自在に配設されて
いる。前成形型部材の貫通孔内に合成樹脂素材が供給さ
れ、かかる合成樹脂素材が強制流動部材の作用によって
貫通孔を通して環状溝に流動せしめられて、容器蓋シェ
ル支持手段上の容器蓋シェル内に環状前成形体が前成形
される。最終成形手段は前成形体を有する容器蓋シェル
が倒立状態で載置される容器蓋シェル支持手段と、容器
蓋シェル支持手段に対して相対的に接近及び離隔する方
向に移動自在である最終成形型部材とを含む。容器蓋シ
ェル支持手段上の容器蓋シェル内に形成されている前成
形体に最終成形型部材が作用することによって、前成形
体が所要形状のライナーに最終成形される。
【0008】即ち、本発明によれば、上記技術的課題を
解決する環状ライナー成形装置として、容器蓋シェル受
取域、合成樹脂素材受取域、前成形域及び容器蓋シェル
移出域を通して搬送される前成形手段と、容器蓋シェル
移入域、最終成形域及び容器蓋排出域を通して搬送され
る最終成形手段と、該容器蓋シェル受取域において該前
成形手段に容器蓋シェルを搬入するための容器蓋シェル
搬入手段と、該合成樹脂素材受取域において該前成形手
段に合成樹脂素材を供給するための合成樹脂素材供給手
段と、該容器蓋シェル移出域において該前成形手段から
移出される容器蓋を該容器蓋シェル移入域において該最
終成形手段に移入する容器蓋シェル移送手段と、を具備
し、該前成形手段は容器蓋シェルが倒立状態で載置され
る容器蓋シェル支持手段と、該容器蓋シェル支持手段に
対して相対的に接近及び離隔する方向に移動自在である
前成形型部材と、強制流動部材とを含み、該前成形型部
材にはその先端面に環状溝が形成されていると共に、該
容器蓋シェル支持手段に対するその相対的移動方向に延
びて該環状溝に連通する貫通孔が形成されており、該強
制流動部材は該貫通孔を通って滑動自在に配設されてお
り、該前成形型部材の該貫通孔内に合成樹脂素材が供給
され、かかる合成樹脂素材が該強制流動部材の作用によ
って該貫通孔を通して該環状溝に流動せしめられて、該
容器蓋シェル支持手段上の容器蓋シェル内に環状前成形
体が前成形され、該最終成形手段は前成形体を有する容
器蓋シェルが倒立状態で載置される容器蓋シェル支持手
段と、該容器蓋シェル支持手段に対して相対的に接近及
び離隔する方向に移動自在である最終成形型部材とを含
み、該容器蓋シェル支持手段上の容器蓋シェル内に形成
されている前成形体に該最終成形型部材が作用すること
によって、該前成形体が所要形状のライナーに最終成形
される、ことを特徴とする環状ライナー成形装置が提供
される。
【0009】該前成形手段の該前成形型部材に形成され
ている該貫通孔の断面形状は、該前成形型部材に形成さ
れている該環状溝の一部に合致した弧状であるのが好適
である。好適実施例においては、該前成形手段の該前成
形型部材には、該前成形手段の移動方向に延在する切欠
が形成されており、該切欠に隣接せしめて該貫通孔に
は、該前成形手段の移動方向前側に受入口が形成されて
おり、該合成樹脂素材供給手段は供給ノズルを有し、該
前成形手段が該合成樹脂素材受取域を通過する際に該合
成樹脂素材供給手段の該供給ノズルの先端部は該前成形
型部材に形成されている該切欠内に位置し、該供給ノズ
ルから流出される合成樹脂素材が該受入口を通して該貫
通孔内に供給される。該容器蓋シェル移送手段は回転タ
ーレット機構から構成されており、該回転ターレット機
構には容器蓋シェル内に形成されている前成形体を加熱
するための加熱手段が配設されている。
【0010】
【作用】本発明の環状ライナー成形装置における前成形
手段においては、前成形型部材に形成されている貫通孔
内に供給された合成樹脂素材は、貫通孔に沿って前成形
型部材の先端まで流動せしめられ、次いで前成形型部材
の先端面に形成されている環状溝に沿って流動せしめら
れる。かような合成樹脂素材の流動経路は比較的単純で
ある。一方、前成形型部材は充分な質量を有し、従って
前成形型部材に形成した経路に充分な量の熱媒体を循環
せしめる等によって、前成形部材の温度、特に合成樹脂
素材が流動せしめられる貫通孔及び環状溝を規定してい
る表面部の温度を所要とおりに制御することができる。
それ故に、所要とおりの環状前成形体を成形することが
できる。最終成形手段においては、最終成形型部材が環
状前成形体に作用して所要形状の最終環状ライナーに成
形せしめる。この際には、環状前成形体に残留している
ウエルドラインにも最終成形型部材が作用し、ウエルド
ライン領域においても合成樹脂の再流動が生成され、か
くしてウエルドラインが充分に消失せしめられ、周方向
全体に渡って充分に均一な環状ライナーが成形される。
【0011】
【実施例】以下、本発明に従って構成された環状ライナ
ー成形装置の好適実施例を図示している添付図面を参照
して、更に詳細に説明する。
【0012】図1を参照して説明すると、図示の環状ラ
イナー成形装置は、全体を番号2で示す回転式前成形機
構と全体を番号4で示す回転式最終成形機構とを具備し
ている。
【0013】後に更に詳述する如く、前成形機構2は実
質上鉛直(図1において紙面に垂直な方向)に延びる中
心軸線を中心として矢印6で示す方向に連続的に回転せ
しめられる回転支持体8を具備しており、この回転支持
体8には周方向に等間隔をおいて複数個の前成形手段1
0(図2)が装着されている。回転支持体8が矢印6で
示す方向に連続的に回転せしめられると、前成形手段1
0の各々は容器蓋シェル受取域12、合成樹脂素材受取
域14、前成形域16及び容器蓋シェル移出域18を順
次に通る円形搬送経路を通して搬送せしめられる。所望
ならば、容器蓋シェル受取域12と合成樹脂素材受取域
14との配列順序を逆にして、前成形手段10の各々は
合成樹脂受取域14を通った後に容器蓋シェル受取域1
2を通るようにせしめることもできる。
【0014】前成形機構2と同様に最終成形機構4も、
後に更に詳述する如く、実質上鉛直(図1において紙面
に垂直な方向)に延びる中心軸線を中心として矢印20
で示す方向に連続的に回転せしめられる回転支持体22
を具備しており、この回転支持体22には周方向に等間
隔をおいて複数個の最終成形手段24(図6)が装着さ
れている。回転支持体22が矢印20で示す方向に連続
的に回転せしめられると、最終成形手段24は容器蓋シ
ェル移入域26、最終成形域28及び容器蓋排出域30
を順次に通る円形搬送経路を通して搬送せしめられる。
【0015】前成形機構2における上記容器蓋シェル受
取域12に関連せしめて容器蓋シェル搬入手段32が配
設され、前成形機構2における上記合成樹脂素材受取域
14に関連せしめて合成樹脂素材供給手段34が配設さ
れている。図示の実施例における容器蓋シェル搬入手段
32は、実質上鉛直(図1において紙面に垂直な方向)
に延びる中心軸線を中心として矢印36で示す方向に連
続的に回転せしめられるターレット40を具備する回転
ターレット機構から構成されている。ターレット40の
周縁部には周方向に等間隔をおいて複数個の半円形状の
切欠が形成されており、ターレット40のかかる切欠の
各々に搬入シュート42から容器蓋シェル44が倒立状
態で供給され、かかる容器蓋シェル44がターレット4
0の矢印36で示す方向への回転に付随して容器蓋シェ
ル受取域12に搬送され、容器蓋シェル受取域12にお
いて上記前成形手段10の各々に搬入される。搬入シュ
ート42の下流側から容器蓋シェル受取域12の上流側
までターレット40の周縁に沿って延びる拘束壁46が
配設されており、かかる拘束壁46はターレット40の
切欠から容器蓋シェル44が半径方向外方に離脱するこ
とを防止する。ターレット40の下方に配設されている
静止支持盤内には高周波誘導加熱コイル48が配設され
ている。この高周波誘導加熱コイル48には高周波発生
機50から高周波が供給され、かくしてターレット40
によって搬送される容器蓋シェル44が加熱される。容
器蓋シェル搬入手段32を構成する回転ターレット機構
自体は当業者には周知の形態のものでよく、それ故にそ
の詳細については説明を省略する。容器蓋シェル44は
アルミニウム基合金薄板、クロム酸処理鋼薄板或いはブ
リキ薄板の如き金属薄板から形成されたものでよく、図
5に明確に図示する如く円形天面壁52とこの天面壁5
2の周縁から垂下する円筒状スカート壁54とを有す
る。スカート壁54には雌ねじ或いはラグ等の係合手段
を形成することができる。
【0016】図示の実施例における合成樹脂素材供給手
段34は、通常の形態でよい押出機56と、供給ノズル
58と、押出機56と供給ノズル58とを接続している
可撓性導管60とを含んでいる。供給ノズル58には空
気圧シリンダ機構62が付設されており、この空気圧シ
リンダ機構62の作用によって供給ノズル58は実線で
示す作用位置と二点鎖線で示す後退位置とに選択的に位
置付けられる。押出機56から押出された溶融状態の合
成樹脂素材が可撓性導管60を通して供給ノズル58に
供給される。そして、作用位置に位置せしめられている
供給ノズル58の先端部に形成されている排出口59
(図3)から排出される合成樹脂素材が上記前成形手段
10に供給される(供給ノズル58及びその排出口59
から成形手段10への合成樹脂素材の供給については後
に更に言及する)。
【0017】図1を参照して説明を続けると、前成形機
構2における容器蓋シェル移出域18と最終成形機構4
における容器蓋シェル移入域26との双方に関連せしめ
て、容器蓋シェル移送手段64が配設されている。図示
の実施例における容器蓋シェル移送手段64は、実質上
鉛直(図1において紙面に垂直な方向)に延びる中心軸
線を中心として矢印66で示す方向に連続的に回転せし
められるターレット68を具備する回転ターレット機構
から構成されている。ターレット68の周縁部には周方
向に等間隔をおいて複数個の半円形状の切欠が形成され
ている。上記容器蓋シェル移出域18において、前成形
機構2の前成形手段10からターレット68の切欠の各
々に、前成形体を有する容器蓋シェル44が移出され、
かかる容器蓋シェル44がターレット68の回転に付随
して上記容器蓋シェル移入域26に搬送され、そしてこ
の容器蓋シェル移入域26において、ターレット68の
切欠の各々から最終成形機構4の最終成形手段24に容
器蓋シェル44が移入される。容器蓋シェル移出域18
の下流側から容器蓋シェル移入域26の上流側までター
レット68の周縁に沿って延びる拘束壁70が配設され
ており、かかる拘束壁70はターレット68の切欠から
容器蓋シェル44が半径方向外方に離脱することを防止
する。ターレット68の下方に配置されている静止支持
盤内には、加熱手段を構成する高周波誘導加熱コイル7
2が配設されている。この高周波誘導加熱コイル72に
は上記高周波発生機50から高周波が供給される。かく
して、前成形体を有する容器蓋シェル44は、容器蓋シ
ェル移出域18から容器蓋シェル移入域26まで搬送さ
れる間に、所要温度に加熱せしめられる。容器蓋シェル
移送手段64を構成する回転ターレット機構自体も当業
者には周知の形態のものでよく、それ故にその詳細につ
いては説明を省略する。
【0018】最終成形機構4における上記容器蓋排出域
30に関連せしめて容器蓋排出手段74が配設されてい
る。この容器蓋排出手段74も、実質上鉛直(図1にお
いて紙面に垂直な方向)に延びる中心軸線を中心として
矢印76で示す方向に連続的に回転せしめられるターレ
ット78を具備する回転ターレット機構から構成されて
いる。ターレット78の周縁部には周方向に等間隔をお
いて複数個の切欠が形成されており、上記容器蓋排出域
30において、容器蓋シェル44とその天面壁52の内
面に形成された環状ライナー80を有する容器蓋82
(図8)がターレット78の切欠の各々に排出される。
かかる容器蓋82はターレット78の回転に付随して容
器蓋搬出域84まで搬送され、そして容器蓋搬出域84
においてターレット78の切欠の各々から搬送シュート
86に送出される。容器蓋排出域30から容器蓋搬出域
84までターレット78の周縁に沿って延び、搬送シュ
ート86の片側壁に接続されている拘束壁88が配設さ
れており、かかる拘束壁88はターレット78の切欠か
ら容器蓋82が半径方向外方に離脱するのを防止する。
容器蓋排出手段74を構成する回転ターレット機構自体
も当業者には周知の形態でよく、従ってその詳細につい
ては説明を省略する。搬送シュート86を通して搬送さ
れる容器蓋82は、例えば、検査域に搬送されて検査を
受け、しかる後に包装域に搬送されて包装箱内に充填さ
れる。
【0019】次に、上述した前成形機構2における前成
形手段10について詳細に説明する。図2を参照して説
明すると、前成形機構2における回転支持体8に周方向
に等間隔をおいて形成された複数個の前成形手段10の
各々は、容器蓋シェル支持手段90、前成形型部材92
及び強制流動部材94を含んでいる。前成形機構2の回
転支持体8は実質上鉛直に延びる支持軸96(図1)に
回転自在に装着された下部支持板98及び上部支持板1
00を有する。下部支持板98と上部支持板100とは
相互に連結されており、一体として矢印6(図1)で示
す方向に連続的に回転せしめられる。下部支持板98に
は環状段差102が形成されており、かかる段差102
よりも半径方向外側に位置する外側部は下方に幾分変位
せしめられている。下部支持板98の外側部上には環状
ターレット104が固定されている。このターレット1
04の周縁部には周方向に等間隔をおいて複数個の切欠
が形成されており、下部支持板98の外側部上面におけ
る、ターレット104の切欠の各々に対応して位置する
領域が、前成形手段10における上記容器蓋シェル支持
手段90を構成する。上述した容器蓋シェル受取域12
において前成形手段10に搬入される容器蓋シェル44
は、図2に明確に図示する如く、倒立状態(即ちその天
面壁52の外面を下方に向けた状態)で、ターレット1
04の切欠の各々に搬入されて上記容器蓋シェル支持手
段90上に位置付けられ、そして下部支持板98の回転
に付随して矢印6(図1)で示す方向に搬送される。必
要に応じて、ターレット104の切欠から容器蓋シェル
44が半径方向外方へ離脱するのを防止するための、タ
ーレット104の外周に沿って延びる拘束壁(図示して
いない)を配設することができる。
【0020】下部支持板98の外側部上面に周方向に等
間隔をおいて規定されている上記容器蓋シェル支持手段
90の各々に対応せしめて、上部支持板100の外側部
には内側貫通孔106及び外側貫通孔108が形成され
ている。実質上鉛直に延びる貫通孔106には懸架手段
110が昇降自在に挿通され、実質上鉛直にのびる貫通
孔108には懸架手段112が昇降自在に挿通されてい
る。懸架手段110は上部ロッド114と下部ロッド1
16とを含んでいる。下部ロッド116には上方に延出
する連結軸部118が形成されており、かかる連結軸部
118が上部ロッド114に所定範囲に渡って昇降自在
に連結されており、そして連結軸部118には複数個の
皿ばね120が被嵌されている。かくして、下部ロッド
116は上部ロッド114に対して所定範囲に渡って昇
降自在であり、且つ弾性偏倚手段を構成する皿ばね12
0によって下方に弾性的に偏倚されている。上部ロッド
114は上部支持板100を越えて上方に突出せしめら
れており、その上端部には実質上水平に延びる軸部材1
22が装着されている。そして、この軸部材122には
カムローラ124及び126が回転自在に装着されてい
る。貫通孔108に挿通せしめられている懸架手段11
2も上部ロッド128と下部ロッド130とを含んでい
る。下部ロッド130には上方に延出する連結軸部13
2が形成されており、かかる連結軸部132が上部ロッ
ド128に所定範囲に渡って昇降自在に連結されてお
り、そして連結軸部132には複数個の皿ばね134が
被嵌されている。かくして、下部ロッド130は上部ロ
ッド128に対して所定範囲に渡って昇降自在であり、
且つ弾性偏倚手段を構成する皿ばね134によって下方
に弾性的に偏倚されている。上部ロッド128は上部支
持板100を越えて上方に突出せしめられており、その
上端部には実質上水平に延びる軸部材136が装着され
ている。そして、この軸部材136にはカムローラ13
8が回転自在に装着されている。一方、前成形機構2に
は、回転支持体8の上部支持板100の上方に配置され
た静止カムブロック140も配設されており、このカム
ブロック140には上方を向いた環状カム面142、下
方を向いた環状カム面144及び環状カム溝146が形
成されている。上記懸架手段110のカムローラ124
及び126は夫々環状カム面142及び144と協働せ
しめられ、上記懸架手段112のカムローラ138は環
状カム溝146と協働せしめられ、かくして回転支持体
8が矢印6(図1)で示す方向に連続的に回転せしめら
れる間に、懸架手段110及び112が所要とおりに昇
降動せしめられる。
【0021】上記懸架手段110の下部ロッド116の
下端には前成形手段10の前成形型部材92が固定さ
れ、上記懸架手段112の下部ロッド130の下端には
前成形手段10の強制流動部材94が固定されている。
図2と共に図3を参照して説明すると、前成形型部材9
2の下部には実質上円筒形状の突出部148が形成され
ている。この突出部148の外径は容器蓋シェル44の
内径と実質上同一に設定されている。突出部148の先
端部即ち下端部は幾分先細形状(下方に向かって半径が
漸次減少せしめられている形状)にせしめられている。
図3と共に図4及び図5を参照して説明を続けると、突
出部148の先端面即ち下面には環状溝150が形成さ
れている。前成形型部材92には、上記環状溝150に
連通する貫通孔152も形成されている。図示の実施例
における貫通孔152は環状溝150の一部に合致した
弧状断面形状を有し、環状溝150から前成形型部材9
2の上端まで実質上鉛直に延びている。前成形型部材9
2には、更に、回転支持体8の矢印6で示す方向への回
転に付随する前成形手段10の移動方向に略沿って実質
上水平に延在する切欠154も形成されている。図3及
び図4から明確に理解される如く、この切欠154は上
記貫通孔152を完全横切って延在している。切欠15
4に隣接せしめてその下方において、貫通孔152の、
矢印6で示す移動方向前側は前方に向かって開口せしめ
られており、受入口156が形成されている。換言すれ
ば、切欠154に隣接してその下方において前成形型部
材92は、貫通孔152から矢印6で示す移動方向前方
に切り欠かれており、これによって貫通孔152の移動
方向前側に受入口156が形成されている。所望なら
ば、切欠154に隣接せしめてその下方ではなくて上方
において、貫通孔152の移動方向前方に受入口を形成
することもできる(この場合には、後に更に詳述する如
く合成樹脂素材受取域14において上記切欠154内に
位置する供給ノズル58の先端部には、下方に開口した
排出口59ではなくて上方に開口した排出口を形成する
ことが必要である)。後に更に詳細に言及する如く、切
欠154の下方において貫通孔152内に溶融状態の合
成樹脂素材158が供給され、かかる合成樹脂素材15
8が貫通孔152を通して下方に流下せしめられ、次い
で環状溝150に沿って周方向に流動せしめられる。前
成形型部材92内には、貫通孔152及び環状溝150
に沿って延在する熱媒体流路(図示していない)も形成
されている。かかる熱媒体流路は適宜の可撓性導管(図
示していない)を介して温水でよい熱媒体の供給源に接
続されており、熱媒体流路を通して熱媒体が循環せしめ
られる。かくして、貫通孔152及び環状溝150を通
して流動せしめられる合成樹脂素材158が所要温度に
維持される。
【0022】懸架手段112の下部ロッド130に固定
されている強制流動部材94は、下部ロッド130の下
端から下方に実質上鉛直に垂下している。この強制流動
部材94の主部(上端部以外の部分)の断面形状は、前
成形型部材92に形成されている上記貫通孔152の断
面形状に合致せしめられており、従って上記環状溝15
0の一部に合致した弧状である。
【0023】上述したとおりの前成形手段10の作用に
ついて説明すると、次のとおりである。前成形手段10
が容器蓋シェル受取域12を通る際には、前成形型部材
92及び強制流動部材94は図2に示す上昇位置に上昇
せしめられており、容器蓋シェル支持手段90から上方
に離隔せしめられている。かかる状態において、容器蓋
シェル搬入手段32から前成形手段10の容器蓋シェル
支持手段90上に容器蓋シェル44が搬入され、倒立状
態で容器蓋シェル支持手段90上に載置される。図2と
共に図3を参照することによって理解される如く、前成
形手段10が合成樹脂素材受取域14まで搬送される間
に、前成形型部材92が下降せしめられて、その突出部
148が容器蓋シェル44内に挿入され、突出部148
の下端が容器蓋シェル44の天面壁52の内面に押し付
けられる。強制流動部材94は未だ幾分かだけしか下降
されておらず、合成樹脂素材受取域14を通過する際に
は強制流動部材94の下端は前成形型部材92に形成さ
れている切欠154よりも幾分上方に位置せしめられて
いる。図3に図示する如く、前成形手段10が合成樹脂
素材受取域14を通過する際には、合成樹脂素材供給手
段34における供給ノズル58の先端部が、前成形型部
材92に形成されている切欠154内に位置せしめられ
る。供給ノズル58の先端部には下方に開口した排出口
59が形成されており、かかる排出口59から下方に排
出されている溶融状態の合成樹脂素材158は、受入口
156を通して貫通孔152内に導入される。そして、
前成形型部材92が合成樹脂素材受取域14からを通過
する時に、前成形型部材92の、切欠156の下端を規
定している平面と供給ノズル58の下面との協働切断作
用によって、供給ノズル58の排出口59から合成樹脂
素材158が切断され、かくして貫通孔152内に所要
量の合成樹脂素材158が供給される。
【0024】図3と共に図5を参照することによって理
解される如く、前成形手段10が前成形域16を通して
搬送される間には、強制流動部材94が図5に示す位置
まで下降せしめられる。強制流動部材94のかような下
降によって、合成樹脂素材158は、先ず貫通孔152
を通して下方に流動せしめられ、しかる後に前成形型部
材92の下面に形成されている環状溝150に沿って周
方向両側に流動せしめられる。かくして、容器蓋シェル
44の天面壁52の内面周縁領域に位置する環状前成形
体160が成形される。
【0025】前成形手段10が前成形域16を通過する
と、前成形型部材92及び強制流動部材94は図2に示
す上昇位置まで上昇せしめられて、前成形体160を有
する容器蓋シェル44から上方に離隔せしめられる。前
成形体160を有する容器蓋シェル44が前成形型部材
92に付随して上昇せしめられるのを防止するために、
必要ならば、容器蓋シェル44を選択的に真空吸着する
ためのそれ自体は周知の形態でよい真空吸着手段(図示
していない)を容器蓋シェル支持手段90に配設するこ
とができる。或いは、これに代えて、前成形型部材92
の突出部148の外径よりは大きいが容器蓋シェル44
の外径よりは小さい直径を有する円形切欠を有し、前成
形型部材92の突出部148が切欠を通って昇降するの
は許容するが容器蓋シェル44が上昇するのは阻止す
る、それ自体は周知の形態の容器蓋シェル上昇阻止部材
を、回転支持体8の下部支持板98に配設することもで
きる。容器蓋シェル移出域18においては、上述した如
く前成形体160を有する容器蓋シェル44が前成形手
段10の容器蓋シェル支持手段90から搬出されて容器
蓋シェル移送手段64に搬入される。
【0026】図示の前成形手段10においては、容器蓋
シェル支持手段90は昇降動せしめられることなく所定
高さに維持されているが、所望ならば容器蓋シェル支持
手段90の各々を昇降自在に構成して適宜に昇降動せし
めることもできる。この場合には、前成形型部材92は
昇降動せしめることなく所定高さ位置に維持することも
できる。
【0027】次に、上述した最終成形機構4における最
終成形手段24について詳細に説明する。図1と共に図
6を参照して説明すると、最終成形機構4における回転
支持体22に周方向に等間隔をおいて形成された複数個
の最終成形手段24の各々は、容器蓋シェル支持手段1
62及び最終成形型部材164を含んでいる。最終成形
機構4の回転支持体22は実質上鉛直に延びる支持軸1
66(図1)に回転自在に装着された下部支持板168
及び上部支持板170を有する。下部支持板168と上
部支持板170とは相互に連結されており、一体として
矢印20(図1)で示す方向に連続的に回転せしめられ
る。下部支持板168には環状段差172が形成されて
おり、かかる段差172よりも半径方向外側に位置する
外側部は下方に幾分変位せしめられている。下部支持板
168の外側部上には環状ターレット174が固定され
ている。このターレット174の周縁部には周方向に等
間隔をおいて複数個の切欠が形成されており、下部支持
板168の外側部上面における、ターレット174の切
欠の各々に対応して位置する領域が、最終成形手段24
における上記容器蓋シェル支持手段162を構成する。
上述した容器蓋シェル移入域26においては、図6に明
確に図示する如く、前成形体160を有する容器蓋シェ
ル44が倒立状態(天面壁52の外面を下方に向けた状
態)で、ターレット174の切欠の各々内に搬入されて
上記容器蓋シェル支持手段162上に位置付けられる。
そして、容器蓋シェル支持手段162上に搬入された容
器蓋シェル44は、下部支持板168の回転に付随して
矢印20(図1)で示す方向に搬送される。必要に応じ
て、ターレット174の切欠から容器蓋シェル44が半
径方向外方へ離脱するのを防止するための、ターレット
174の外周に沿って延びる拘束壁(図示していない)
を配設することができる。
【0028】下部支持板168の外側部上面に周方向に
等間隔をおいて規定されている上記容器蓋シェル支持手
段162の各々に対応せしめて、上部支持板170の外
側部には実質上鉛直に延びる貫通孔176が形成されて
いる。貫通孔176には懸架手段を構成するロッド17
8が昇降自在に挿通されている。ロッド178は上部支
持板170を越えて上方に突出せしめられており、その
上端部には実質上水平に延びる軸部材180が装着され
ている。そして、この軸部材180にはカムローラ18
2及び184が回転自在に装着されている。一方、最終
成形機構4には、回転支持体22の上部支持板170の
上方に配置された静止カムブロック186も配設されて
おり、このカムブロック186には上方を向いた環状カ
ム面188及び下方を向いた環状カム面190が形成さ
れている。上記カムローラ182及び184は夫々環状
カム面188及び190と協働せしめられ、かくして回
転支持体22が矢印20で示す方向に連続的に回転せし
められる間に、ロッド178が所要とおりに昇降動せし
められる。
【0029】上記ロッド178の下端には上述した最終
成形型部材164が装着されている。図示の実施例にお
ける最終成形型部材164は3個の部材、即ち中央部材
192、中間部材194及び外側部材196から構成さ
れている。ロッド178は略円筒形状の中空部材から構
成されており、その下端部外周には下方を向いた2個の
環状肩面198及び200が形成されており、かかる肩
面198及び200の存在によって外径が段階的に小さ
くせしめられている。また、ロッド178の内周には上
方を向いた肩面202が形成されており、かかる肩面2
02の存在によって内径が段階的に小さくせしめられて
いる。最終成形型部材164の上記中央部材192は円
柱形下部204とその上面中央から上方に延びる装着軸
部206とを有する。中央部材192の下部204の外
径は、容器蓋シェル44の天面壁52の内面に形成され
ている前成形体160の内径と実質上同一乃至これより
若干小さく設定されている(図7も参照されたい)。中
央部材192の装着軸部206はロッド178内に挿入
されている。装着軸部206の外径は、ロッド178に
おける肩面202よりも下方の部分の内径と実質上同一
である。装着軸部206の、肩面202を越えて上方に
延出している上端部には止めリング208が固定されて
いる。ロッド178の下端と中央部材192の下部20
4との間には圧縮コイルばね210でよい弾性偏倚手段
が配設されている。圧縮コイルばね210はロッド17
8に対して中央部材192を下方に弾性的に偏倚する。
ロッド178に対する中央部材192の下方への移動
は、止めリング208がロッド178の内周に形成され
ている肩面202に当接することによって制限される。
最終成形型部材164の外側部材196は全体として略
円筒形状であり、その上端部内周面には雌螺条が形成さ
れている。外側部材196のかかる雌螺条を、ロッド1
78の外周面における肩面198と肩面200との間に
形成されている雄螺条に螺合せしめることによって、ロ
ッド178に外側部材196が装着されている。外側部
材196の下端部の外径は、容器蓋シェル44のスカー
ト壁54の内径と実質上同一に設定されており、外側部
材196の下端面は、成形すべき環状ライナーに対応し
た所要形状にせしめられている(図7も参照された
い)。外側部材196の内周には上方を向いた環状肩面
212が形成されている。最終成形型部材164の中間
部材194は円筒形状であり、その上端には半径方向外
側に張り出した係止フランジ214が形成されている。
中間部材194の内径は中央部材192の下部204の
外径と実質上同一に設定され、中間部材194の外径
(係止フランジ214よりも下方の主部における外径)
は外側部材の下端部内径(環状肩面212よりも下方の
部分の内径)と実質上同一に設定されている。ロッド1
78の肩面200と中間部材194の係止フランジ21
4との間には圧縮コイルばね216でよい弾性偏倚手段
が配設されている。圧縮コイルばね216はロッド17
8に対して中間部材194を下方に弾性的に偏倚する。
ロッド178に対する中間部材194の下方への移動
は、中間部材194の係止フランジ214が外側部材1
96の内周に形成されている肩面212に当接すること
によって制限される。
【0030】上述したとおりの最終成形手段24の作用
は次のとおりである。最終成形手段24が容器蓋シェル
移入域26を通る際には、最終成形型部材164は図6
に示す上昇位置に上昇せしめられており、容器蓋シェル
支持手段162から上方に離隔せしめられている。かか
る状態において、容器蓋シェル移送手段64から最終成
形手段24の容器蓋シェル支持手段162上に、前成形
体160を有する容器蓋シェル44が搬入され、倒立状
態で容器蓋シェル支持手段162上に載置される。
【0031】最終成形手段24が最終成形域28を通し
て搬送される間には、最終成形型部材164が容器蓋シ
ェル44内の前成形体160に作用して所要形状の環状
ライナー80に成形する。かかる成形について更に詳述
すると、容器蓋シェル支持手段162上に載置されてい
る容器蓋シェル44に対して、最終成形型部材164が
装着されているロッド178が下降せしめられると、図
7に図示する如く、最終成形型部材164の下端が容器
蓋シェル44内に進入せしめられ、最終成形型部材16
4の中央部材192の下面が、前成形体160の内側に
おいて容器蓋シェル44の天面壁52の内面に押圧せし
められる。ロッド178が更に下降せしめらて、最終成
形型部材164が図8に図示する最下降位置にせしめら
れる際には、最終成形型部材164の中間部材194及
び外側部材196が前成形体160に作用し、かくして
前成形体160が所要形状の環状ライナー80に成形さ
れる。ロッド178のかかる最終下降工程においては、
中央部材192は容器蓋シェル44の天面壁52に当接
せしめられている故に更に下降せしめられ得ず、圧縮コ
イルばね210の弾性偏倚作用に抗して、中間部材19
4及び外側部材196に対して相対的に幾分上昇せしめ
られる。図8を参照することによって理解される如く、
ロッド178の最終下降工程においては、前成形体16
0に作用する中間部材194も、圧縮コイルばね216
の弾性偏倚作用に抗して、外側部材196に対して相対
的に幾分上昇せしめられる。前成形体160を形成して
いる合成樹脂素材の量、従って上述した合成樹脂素材受
取域14において前成形手段10に供給される合成樹脂
素材158の量を著しく精密に制御することは実際上不
可能であり、供給される合成樹脂素材158の量には若
干の変動が存在するが、供給量のかかる変動は環状ライ
ナー80の最終成形工程において中間部材194が圧縮
コイルばね216の弾性偏倚作用に抗して幾分上昇せし
められることによって補償される。環状ライナー80
の、例えば瓶口の頂面に密接せしめられて密封機能をは
たす部分は、通常、外側部材196の下面によって規定
される部分である。従って、供給される合成樹脂素材1
58の量の変動に応じて、最終成形工程における中間部
材194の上記上昇量が幾分変動しても、環状ライナー
80の密封特性に悪影響が及ぼされることはない。環状
ライナー80の最終成形については、更に、次の事実も
注目されるべきである。上述した前成形体160の成形
においては、合成樹脂素材158が所定角度部位(貫通
孔152が形成されている部位)から周方向両側に流動
せしめられて環状前成形体160が成形される。従っ
て、前成形体160の周方向特定部位(貫通孔152に
対して直径方向反対側に位置する部位)においては合成
樹脂素材158が合流して合体することによって形成さ
れるウエルドラインが存在する。然るに、前成形体16
0に最終成形型部材164を作用せしめると、前成形体
160における上記ウエルドラインにおいても合成樹脂
が充分に再流動せしめられ、これによって上記ウエルド
ラインが充分に消失せしめられる。
【0032】最終成形手段24が最終成形域28から容
器蓋排出域30に搬送せしめられる間には、最終成形型
部材164は図6に図示する上昇位置まで上昇せしめら
れて、環状ライナー80を有する容器蓋82から上方に
離隔せしめられる。最終成形型部材164の上昇に付随
して容器蓋82が上昇せしめられるのを防止するため
に、必要ならば、容器蓋シェル44を選択的に真空吸着
するためのそれ自体は周知の形態でよい真空吸着手段
(図示していない)を容器蓋シェル支持手段162に配
設することができる。或いは、これに代えて、最終成形
型部材164の下端部の外径よりは大きいが容器蓋シェ
ル44の外径よりは小さい直径を有する円形切欠を有
し、最終成形型部材164の下端部が切欠を通って昇降
するのは許容するが容器蓋シェル44が上昇するのは阻
止する、それ自体は周知の形態の容器蓋シェル上昇阻止
部材を、回転支持体22の下部支持板168に配設する
こともできる。容器蓋排出域30においては、上述した
如く環状ライナー80を有する容器蓋82が最終成形手
段24から容器蓋排出手段74に移送される。
【0033】図示の最終成形手段24においては、最終
成形型部材164のみが昇降動せしめられ、容器蓋シェ
ル支持手段162は昇降動せしめられることなく所定高
さに維持されているが、所望ならば、最終成形型部材1
64を昇降動せしめることに代えて或いはこれに加え
て、容器蓋シェル支持手段162を適宜に昇降動せしめ
ることもできる。
【0034】
【発明の効果】本発明の環状ライナー成形装置によれ
ば、周方向全体に渡って充分に均一である所要とおりの
合成樹脂製環状ライナーを安定して容器蓋シェル内に成
形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された環状ライナー成形装
置の好適実施例の全体的構成を簡略に示す平面図。
【図2】図1に示す環状ライナー成形装置における前成
形機構を示す部分縦断面図。
【図3】図2に示す前成形機構における前成形手段を示
す部分縦断面図。
【図4】図2に示す前成形機構における前成形手段の前
成形型部材を示す横断面図。
【図5】図2に示す前成形機構における前成形手段を、
容器蓋シェル内に成形された前成形体と共に示す縦断面
図。
【図6】図1に示す環状ライナー成形装置における最終
成形機構を示す縦断面図。
【図7】図6に示す最終成形機構における最終成形手段
を示す縦断面図。
【図8】図6に示す最終成形機構における最終成形手段
を、容器蓋シェル内に成形された環状ライナーと共に示
す縦断面図。
【符号の説明】
2:前成形機構 4:最終成形機構 8:前成形機構の回転支持体 10:前成形手段 12:容器蓋シェル受取域 14:合成樹脂素材受取域 16:前成形域 18:容器蓋シェル移出域 22:最終成形機構の回転支持体 24:最終成形手段 26:容器蓋シェル移入域 28:最終成形域 30:容器蓋排出域 32:容器蓋シェル搬入手段 34:合成樹脂素材供給手段 44:容器蓋シェル 50:高周波発生機 52:容器蓋シェルの天面壁 54:容器蓋シェルのスカート壁 56:押出機 58:供給ノズル 64:容器蓋シェル移送手段 68:容器蓋シェル移送手段のターレット 72:高周波誘導加熱コイル 74:容器蓋排出手段 80:環状ライナー 82:環状ライナーを備えた容器蓋 90:前成形手段の容器蓋シェル支持手段 92:前成形型部材 94:強制流動部材 98:回転支持体の下部支持板 100:回転支持体の上部支持板 110:懸架手段 112:懸架手段 114:上部ロッド 116:下部ロッド 128:上部ロッド 130:下部ロッド 140:静止カムブロック 150:前成形型部材の環状溝 152:前成形型部材の貫通孔 154:前成形型部材の切欠 156:前成形型部材の受入口 158:合成樹脂素材 160:前成形体 162:最終成形手段の容器蓋シェル支持手段 164:最終成形型部材 168:回転支持体の下部支持板 170:回転支持体の上部支持板 178:ロッド 186:静止カムブロック 192:最終成形型部材の中央部材 194:最終成形型部材の中間部材 196:最終成形型部材の外側部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 浩 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラ ウンコルク株式会社 平塚工場内 (72)発明者 野崎 幸仁 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラ ウンコルク株式会社 平塚工場内 (56)参考文献 特開 平4−259514(JP,A) 特開 昭61−297113(JP,A) 特開 昭55−77523(JP,A) 特開 昭54−62079(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 43/04 - 43/20 B29C 43/32 - 43/34 B29D 31/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器蓋シェル受取域、合成樹脂素材受取
    域、前成形域及び容器蓋シェル移出域を通して搬送され
    る前成形手段と、 容器蓋シェル移入域、最終成形域及び容器蓋排出域を通
    して搬送される最終成形手段と、 該容器蓋シェル受取域において該前成形手段に容器蓋シ
    ェルを搬入するための容器蓋シェル搬入手段と、 該合成樹脂素材受取域において該前成形手段に合成樹脂
    素材を供給するための合成樹脂素材供給手段と、 該容器蓋シェル移出域において該前成形手段から移出さ
    れる容器蓋を該容器蓋シェル移入域において該最終成形
    手段に移入する容器蓋シェル移送手段と、を具備し、 該前成形手段は容器蓋シェルが倒立状態で載置される容
    器蓋シェル支持手段と、該容器蓋シェル支持手段に対し
    て相対的に接近及び離隔する方向に移動自在である前成
    形型部材と、強制流動部材とを含み、該前成形型部材に
    はその先端面に環状溝が形成されていると共に、該容器
    蓋シェル支持手段に対するその相対的移動方向に延びて
    該環状溝に連通する貫通孔が形成されており、該強制流
    動部材は該貫通孔を通って滑動自在に配設されており、
    該前成形型部材の該貫通孔内に合成樹脂素材が供給さ
    れ、かかる合成樹脂素材が該強制流動部材の作用によっ
    て該貫通孔を通して該環状溝に流動せしめられて、該容
    器蓋シェル支持手段上の容器蓋シェル内に環状前成形体
    が前成形され、 該最終成形手段は前成形体を有する容器蓋シェルが倒立
    状態で載置される容器蓋シェル支持手段と、該容器蓋シ
    ェル支持手段に対して相対的に接近及び離隔する方向に
    移動自在である最終成形型部材とを含み、該容器蓋シェ
    ル支持手段上の容器蓋シェル内に形成されている前成形
    体に該最終成形型部材が作用することによって、該前成
    形体が所要形状のライナーに最終成形される、ことを特
    徴とする環状ライナー成形装置。
  2. 【請求項2】 該前成形手段の該前成形型部材に形成さ
    れている該貫通孔の断面形状は、該前成形型部材に形成
    されている該環状溝の一部に合致した弧状である、請求
    項1記載の環状ライナー成形装置。
  3. 【請求項3】 該前成形手段の該前成形型部材には、該
    前成形手段の移動方向に延在する切欠が形成されてお
    り、該切欠に隣接せしめて該貫通孔には、該前成形手段
    の移動方向前側に受入口が形成されており、該合成樹脂
    素材供給手段は供給ノズルを有し、該前成形手段が該合
    成樹脂素材受取域を通過する際に該合成樹脂素材供給手
    段の該供給ノズルの先端部は該前成形型部材に形成され
    ている該切欠内に位置し、該供給ノズルから流出される
    合成樹脂素材が該受入口を通して該貫通孔内に供給され
    る、請求項1又は2記載の環状ライナー成形装置。
  4. 【請求項4】 該容器蓋シェル移送手段は回転ターレッ
    ト機構から構成されており、該回転ターレット機構には
    容器蓋シェル内に形成されている前成形体を加熱するた
    めの加熱手段が配設されている、請求項1から3までの
    いずれかに記載の環状ライナー成形装置。
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