JP3267453B2 - 固体潤滑剤被膜形成方法及びそれを実施するための装置 - Google Patents

固体潤滑剤被膜形成方法及びそれを実施するための装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラスト法を利用し
体潤滑剤形成方法及びそれを実施するための装
置、詳しくは、固体表面での結晶配向を被膜形成と同時
に行える様にした二硫化モリブデン固体潤滑剤被膜形成
方法及びそれを実施するための装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】二硫化モリブデンは、本質的に摩擦係数
が低く極圧性に優れ、かつ化学的に非常に安定な固
体潤滑剤であるが、使用する場合には何らかの方法で摺
動面に対し被膜を形成させる必要がある。二硫化モリブ
デン被膜を形成させるための方法として各種組成物を
使用する方法スパッタリング法等が提案されている
が、これらの方法乃至組成物は以下述べるような問題点
を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】二硫化モリブデン粉末
をオイルグリス中に分散させ摺動部分に供給するこ
とも一方法であり、それぞれ多くの潤滑剤組成物が発表
されている。しかし超高真空域や高温などグリス
イルとしての存在が不可能な領域では供給方法、組成物
とも十分な潤滑効果は得られない。
【0004】又、二硫化モリブデン粉末を有機もしくは
無機のバインダーと混ぜて摺動部分に塗布し、乾性潤滑
膜を形成する方法もあり、摺動・塗布条件に合わせた潤
滑剤組成物が発表されている。ただし、バインダーの潤
滑性能および耐熱性や下地との密着強度などの物理
性により固体潤滑剤の潤滑性能が制限される点、被塗布
物がプラスチックやゴムなどの場合には材料特性を変化
させる点、溶媒の乾燥や樹脂の焼成工程を必要とする点
など、固体潤滑剤の適用方法として簡便とは言いがた
被塗布物の制限も多い。
【0005】更に、二硫化モリブデン粉末を樹脂等とと
もにあらかじめコーティングした鋼球を加工物表面に
ラストする方法もあるが、鋼球にあらかじめ樹脂等とと
もに二硫化モリブデン粉末をコーティグする点で前述の
潤滑剤の被膜形成方法と同様の問題を有する。又鋼球
と共に投射する方法では、ピーニング効果により表面で
の硬度が上がり、かつ内部応力の発生により、二硫化モ
リブデン被膜が均一とはなりにくい。
【0006】一方、前述の問題を軽減し固体潤滑剤とし
ての二硫化モリブデンの性能を理想的に引き出す方法と
して、スパッタリングによる被覆、蒸着やイオンプレー
ティングによる方法ある。しかし、装置的に極めて
価な上、被塗布物の形状が複雑な場合には均一な二硫化
モリブデン被膜とはなりえなかった。さらに処理容器の
寸法上の制約など汎用摺動部品への適用が難しかった。
【0007】二硫化モリブデン粉末を高速度で吹き付け
るジェットコーティング法もあるが、高圧空気を用いる
ために装置が大型となり、粉末の飛散が多いなど効率的
ではなかった。更に、二硫化モリブデン粉末をセーム革
で摺動部品にり込む方法もあるが、手作業であり、効
到底実用的とは言えなかった。又、スパッタリング
法やジェットコーティング法などにおいては、二硫化モ
リブデンの摩擦係数低減効果を発現させる為、オリエン
テーションと呼ばれる二硫化モリブデン結晶の底面と摺
動面とを平行にする結晶配向を必要としており、単に、
摺動部分に二硫化モリブデン被膜を形成しただけでは、
ただちに低摩擦を発現させることは出来なかった。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題点を解消
し、複雑な工程を伴わず二硫化モリブデン被膜成が可
能で、一般的な固体潤滑剤組成物に見られるバインダー
やオイルなどのキャリアーの物理特性に起因する適用上
の使用限界の影響を受けず、結晶配向を必要とせず、す
ぐれた固定潤滑剤である二硫化モリブデン本来の性能の
みをただちに発現しうる、簡便かつ経済的な固体潤滑剤
被膜形成方法及びそれを実施する為の装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、平均粒径5
0μm〜100μmの二硫化モリブデン微粉末と平均粒
径0.1m〜1.0mの構造用プラスチックとを
見かけ容積比2:1乃至1.2の範囲内で均一に混合し
混合物0.2MPa乃至0.5MPaの圧力の高
圧ガスによってノズルから加工物表面に向って噴射
二硫化モリブデン微粉末を加工物表面に付着させる
と共にプラスチック形成されつつある二硫化モリ
ブデン被膜に衝突飛散させることにより、加工物表面に
低摩擦を発現する結晶配向された二硫化モリブデン被膜
を形成させることにより、上記課題を解決せんとするも
のである。又、上記方法を実施する為には、二硫化モリ
ブデン微粉末とプラスチック粒とをそれぞれ別々に収納
する一対の容器1,2、これら容器1,2よりそれぞれ
収納した微粉末及び粒を混合室上流側の受け取り口に
導く流量調整装置を内蔵する管路3,4、高圧ガス源よ
り供給されるガス体を受け取り前記混合室の上流側末端
に導き噴流としてガス体を混合室内に放出する噴射用ジ
ェット混合室5の下流側末端の開口部につながりその
混合室内への噴射用ジェットからの高圧ガス体の噴射に
伴って生じる負圧により吸引された前記二種の微粉末と
と前記ジェットより噴射したガス体噴流とを混合し固
・気・混合の高速流体として噴射するノズル部分6とか
らなる装置を用いる。
【0010】次に本発明を更に具体的に説明する。二硫
化モリブデン微粉末としては真比重4.8程度で、か
つ、その平均粒径50μm〜100μmのものを用い
る。
【0011】又、合成樹脂としては構造用プラスチック
を用いる構造用プラスチックとしては、ポリカーボネ
ート、不飽和ポリエステル、ユリア、アクリル、メラミ
ン、アセタールが例示される。構造用プラスチック粒
平均粒径は0.1〜1.0mm、望ましくは0.2〜
0.3mmのものが実施例にも示すように好ましい。
造用プラスチック粒の形状は顆粒状円筒状又は球状
のものが適当である。
【0012】二硫化モリブデン微粉末とプラスチック粒
とを高圧ガス体中に浮遊、混合させる。高圧ガス体とし
ては高圧空気を用いるのが実際的であり、又その圧力は
0.2MPa〜0.5MPaとする。この圧力があまり
小さいと、プラスチック粒を十分に加速することができ
、二硫化モリブデン微粉末の加工物表面への打ち込み
効果、り込み効果が十分働かない。 また圧力が
あまり大きいと、プラスチック粒の飛散する割合が大と
なり、非能率的な加工法となる。
【0013】両者を高圧ガス体中に浮遊、混合する方法
に特に限定はなく、例えば、二硫化モリブデン微粉末と
プラスチック粒とを予定された割合にて混合用容器に投
入し一様に混合た混合を噴射ガン混合室に導
き、この混合室より噴射ガンのノズルにいたる混合室内
において、前記混合室末尾部分に開口する噴射ジェット
からの高圧ガス体の噴射に伴って生じる負圧により前記
混合を吸引すると共に高圧ガス体の噴流に乗せるこ
とにより両者高圧ガス中に浮遊させ均一に混合させ
ることができる。
【0014】前記方法に用いる装置を図2に基いて説明
すると、二硫化モリブデン微粉末容器1に収納した二硫
化モリブデン微粉末と、プラスチック粒容器2に収容し
プラスチック粒を予定された割合で混合用容器7に投
入して一様に混合し、混合を噴射ジェットから高圧ガ
ス体の噴射によって生じた負圧で噴射ガン8の混合室内
に吸引し、高圧ガスに乗せて噴射ノズルより加工物9の
表面に向けて噴射するようになっている。尚、図中10
は回収ホッパーで、回収ダクト11、ブロワー12
して回収槽13に二硫化モリブデン微粉末及びプラスチ
ック粒を回収するようになっている。
【0015】或は図1に示すような、二硫化モリブデン
微粉末とプラスチック粒とをそれぞれ別々に収納する
硫化モリブデン微粉末容器1とプラスチック粒容器2、
一対の容器1,2よりそれぞれ収納した微粉末と粒
を混合室の上流側受け取り口に導く流量調整装置4´
を内蔵する管路3,4、高圧ガス源より供給されるガス
体を受け取り前記混合室の上流側末端に導き噴流と
してガス体を混合室内に放出する噴射用ジェット、混合
室5の下流側末端の開口部につながりその混合室内へ
噴射用ジェットからの高圧ガス体の噴射に伴って生じ
る負圧により吸引された前記微粉末と粒と前記ジェット
より噴射したガス体噴流とを混合し固・気・混合の高
速流体として噴射するノズル部分6とからなる装置を使
用してもよく、この場合には最も好適な結果が得られ
る。
【0016】両者の混合は見かけ容積比において、
硫化モリブデン微粉末:プラスチック粒を[2:1]〜
[1:2]の範囲内、特に、[1:1]の前後であるこ
とが好ましい。
【0017】上記のような二硫化モリブデン微粉末と
ラスチック粒とが混合、浮遊している固・気・混合の高
圧ガス体を、加工物表面(摺動面)へ向けて噴射ノズル
から高速で噴射すると、二硫化モリブデン微粉末は加工
物表面に衝突付着し、プラスチック粒は表面に衝突する
と同時に反発して気体流と共に飛び去るが、その時、
ラスチック粒は二硫化モリブデン微粒子加工物表面に
打ち込むと同時に擦り込み、これによって加工物表面と
の密着性の良好な二硫化モリブデンが加工物表面に
形成される。更に、加工物表面に形成されつつある二硫
化モリブデン被膜の表面にプラスチックが衝突するこ
とにより、被膜を形成している二硫化モリブデン結晶の
配向、即ち、オリエンテーションが行われ、結晶底面と
摺動面とは平行に保持される。これらの現象は、二硫化
モリブデン微粉末とプラスチック粒とは物性(粒径、真
比重、弾性反撥力)が異なり、このような物性の異なる
二種類の物質が同一噴射装置により、ある気体圧力で同
一ノズルより噴射されたとき、それらの飛翔速度が異な
り、又物性の相違により表面に与える作用異なること
によって生起されるのであり、本発明はこのような現象
を見出し、利用したものである。
【0018】上記の点を更に詳述する。本加工方法を実
施したとき、混和された物質のうち、二硫化モリブデン
粉末は、比重が大きいにしても粒径が小さいため、粒
子の断面積が大きいプラスチック粒より、一定速度まで
加速される時間は長い。それに対し、プラスチック粒
その質量も軽く、一定速度まで容易に加速される。プラ
スチック粒が0.3MPa程度の圧縮空気圧力で噴射さ
れた場合、その速度は、噴射ガンノズル先端より150
mm程度に離れた位置で秒速200m程度である。こ
れに対し二硫化モリブデン粉末は、空気噴流中では
加速に多少時間がかかり噴流の外側に寄せられる傾向
にある。
【0019】プラスチック粒は衝突と同時に反発して飛
び去るが、二硫化モリブデン粉末は加工物表面に容易
に付着しにあとから衝突してくるプラスチック粒
打ち込まれ、擦り込まれることとなる。二硫化モリブデ
微粉末の平均粒径はプラスチック粒の平均粒径の80
%以下、望ましくは50%以下とするのが適当である。
この結果、以下の実施例、効果にも記載されているよう
な極めて良好な結果をることができる。尚、上記作
用、効果は加工物表面が清浄であり、かつ微細粗面であ
る場合は特に著しい。
【0020】又、本発明によるときは、二硫化モリブデ
ンの摩擦係数低減効果を発現させるために必要な条件、
即ちオリエンテーションと呼ばれる二硫化モリブデン
晶底面と摺動面を平行にさせる処理を同時に終了され
ることができる。そのため、本発明により成形された二
硫化モリブデン被膜の摩擦係数は初期段階から極めて低
く、例えばスパッタリング装置を用い理想的な条件で
成膜され、別途オリエンテーションが行われた二硫化モ
リブデン被膜と同等以上の低摩擦係数を示し、二硫化モ
リブデンの理論的な摩擦係数であるμ=0.05に達す
る。更に微粉末及び粒の運動エネルギーのみを利用する
ため、樹脂等をバインダーとして潤滑被膜を形成する潤
滑剤組成物に比べ被塗布物の材質による選択性はほと
んどない。また、加熱工程溶剤等を必要としないた
め、被塗布物の材料特性に悪影響を及ぼさない。
【0021】
【作用】真比重の大きい、二硫化モリブデン微粉末と真
比重の小さいプラスチック粒とを高圧ガス体中に混入、
浮遊させ、この高圧ガス体をノズルから加工物表面に噴
射することにより、二硫化モリブデン微粉末をプラスチ
ック粒によって加工物表面に打ち込むと同時に擦り込
み、これによって結晶配向された二硫化モリブデン被膜
を加工物表面に形成させる。
【0022】
【実施例1】各種粒径の二硫化モリブデンに、不飽和ポ
リエステル樹脂を二硫化モリブデン微粉末に対する容
積比をいろいろに変更して配合し、30秒間SPCC軟
鋼板に図2に示す装置を用いてブラスト処理し、その結
果得られた膜の状況を目視により判定した。その結果
を表1に示す。
【表1】 表中の◎は、試料表面が銀色となり十分な二硫化モリブ
デン被膜が生成されることを示し、○は試料表面が薄い
灰銀色となり二硫化モリブデン被膜がある程度生成され
ることを示す。一方△は未塗布のSPCC板との比較
により成膜は確認される程度、×は未塗布のSPCC板
との比較によっても成膜の確認が困難な状態を示す。高
圧ガス体としては圧力0.3MPaの高圧空気を用い
た。ブラスト時間は30秒である。
【0023】
【実施例2】実施例1と同様な方法で、平均粒径100
μmの二硫化モリブデン微粉末に50vol%の各粒径
の各種プラスチック粒を配合した場合の成膜状態に関し
て表1と同様に評価した結果を表2に示す。
【表2】 判定方法そのほかは表1と同じである。なお▲は試料表
面が不均質となったものを示す。(光学顕微鏡により確
認した)
【0024】
【実施例3】平均粒径100μmの二硫化モリブデン
粉末50部と、粒径0.2mmから0.3mmの不飽和
ポリエステル樹脂50部からなり、潤滑剤を必要とす
る各種材料面に0.3MPaの圧力で30秒間ブラスト
処理することにより得られた二硫化モリブデン被膜の摩
擦係数を、新東科学株式会社製表面性試験機(TYPE
HEIDON−14D)で測定した結果を表3に示
す。さらに、未処理の各種材料の摩擦係数と、二硫化モ
リブデン粉末をセーム革で擦り込んだ場合、エポキシ
樹脂をバインダーとした二硫化モリブデン乾性被膜で処
理した場合、スパッタリングにより二硫化モリブデンを
成膜した場合、の摩擦係数を比較例として表3に示す。
【表3】 試験条件は相手材:SUJ 1/16inch球、荷重4
KG、滑り速度1mm/s、滑り距離40mmで、50
回目の平均摩擦係数を求めた。なお表中の不可とは、試
料が作成できないことを示す。表3に見られるように本
発明により得られた二硫化モリブデン被膜は、摩擦係数
が低く、比較例1,2,3より低い摩擦係数を示し、比
較例4の摩擦係数に匹敵する。さらに材料によっては比
較例4をしのぐ。
【0025】
【発明の効果】本発明によるときは、スパッタリング装
置やジエットコーティング装置等の複雑かつ高価な装置
を使用することなく、経済的かつ容易に前述の装置でな
ければなし得なかった特性を持つ二硫化モリブデン被膜
容易に形成できる。さらに、本発明で得られる二硫化
モリブデン被膜は、加工物の材質、形状、寸法制約を受
けにくい点で、前述の装置で得られる二硫化モリブデン
被膜をしのぐ。更に、本発明によるときは、低摩擦発現
の為の結晶配向、即ちオリエンテーションを別途行う必
要はなく、二硫化モリブデン被膜形成直後から低摩擦を
発現できる。 又、本発明によれば形成される二硫化モ
リブデン被膜の厚さを制御すること可能で、そのため
超精密部品、例えば精密ベアリングレースの潤滑被膜
等などその潤滑被膜厚さの許容限界が厳密であるよ
うな部品に適用することが出来る。更に、固体潤滑剤
被膜を形成するには、潤滑材を結合剤・溶剤と混合し
スプレ方式で行うこと一般的であるが、そのような
溶剤の使用が好ましくない材料、即ちゴム・プラスチッ
ク等の材料に対しても容易に二硫化モリブデン被膜を形
成することが出来る。更に又本発明によれば、例えば
航空機・宇宙機器に使用される機械部品の摺動面など、
超高真空領域、高温領域での摺動部品、腐食性雰囲気中
等一般のグリスや油などでは潤滑不可能で固体潤滑剤の
みが使用可能な摺動部分等に二硫化モリブデン被膜を
実に形成できる。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための、一部を破断した説明
図である。
【図2】他の装置を示す慨略図である。
【符号の説明】
1 二硫化モリブデン粉末容器 2 プラスチック容器 3 流量調整装置を内蔵する管路 4 流量調整装置を内蔵する管路 4´ 流量調整装置(板バルブ) 5 混合室 6 ノズル部分 7 混合用容器 8 噴射ガン 9 加工物 10 回収ホッパー 11 回収ダクト 12 ブロワー 13 回収槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏谷 智 岐阜県岐阜市古市場東町田97 シャトー 岐大B217 (72)発明者 佐藤 眞一 東京都小金井市前原町1丁目16番地15号 C―12 (56)参考文献 特開 昭64−43364(JP,A) 実開 平3−90648(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 7/04 B05D 5/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径50μm〜100μmの二硫化
    モリブデン微粉末と平均粒径0.1mm〜1.0mmの
    構造用プラスチック粒とを見かけ容積比2:1乃至1.
    2の範囲内で均一に混合した混合物を、0.2MPa乃
    至0.5MPaの圧力の高圧ガスによって、ノズルから
    加工物表面に向って噴射し、二硫化モリブデン微粉末を
    加工物表面に付着させると共に、プラスチック粒を形成
    されつつある二硫化モリブデン被膜に衝突飛散させるこ
    とにより、加工物表面に低摩擦を発現する結晶配向され
    た二硫化モリブデン被膜を形成させることを特徴とする
    固体潤滑剤被膜形成方法。
  2. 【請求項2】 二硫化モリブデン微粉末とプラスチック
    とをそれぞれ異なった容器に収納し、それぞれ異なっ
    た経路により混合用容器に導き、噴射ガン中の噴射ジェ
    ットから噴射される高圧ガス流に伴って生じる負圧によ
    前記微粉末及び粒前記混合用容器から噴射ガンの混
    合室内に吸引・混合しこれらを前記高圧ガスに乗せて噴
    射ノズルより加工物表面に噴射することを特徴とする
    求項1に記載の固体潤滑剤膜形成方法。
  3. 【請求項3】 二硫化モリブデン微粉末とプラスチック
    とをそれぞれ別々に収納する一対の容器1,2、これ
    容器1,2よりそれぞれ収納した微粉末及び粒を混
    合室上流側の受け取り口に導く流量調整装置を内蔵する
    管路3,4、高圧ガス源より供給されるガス体を受け取
    り前記混合室の上流側末端に導き噴流としてガス体を
    合室内に放出する噴射用ジェット混合室5の下流側
    端の開口部につながりその混合室内への噴射用ジェット
    からの高圧ガス体の噴射に伴って生じる負圧により吸引
    された前記微粉末と粒と前記ジェットより噴射したガス
    体噴流とを混合し固・気・混合の高速流体として噴射す
    るノズル部分6、とからなることを特徴とする請求項1
    記載方法を実施するための装置。
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