JP3264757B2 - 蛍光化合物 - Google Patents

蛍光化合物

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JP3264757B2 JP27995193A JP27995193A JP3264757B2 JP 3264757 B2 JP3264757 B2 JP 3264757B2 JP 27995193 A JP27995193 A JP 27995193A JP 27995193 A JP27995193 A JP 27995193A JP 3264757 B2 JP3264757 B2 JP 3264757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光偏光免疫検定法にお
いて改良された蛍光を有する化合物に関し、かつまたそ
の化合物を利用する免疫検定法に関する。
【0002】
【従来の技術】競合的結合免疫検定法は周知でありかつ
試料中のリガンドを定量的に検出するために利用するこ
とができる。一般に、免疫検定法の手順は問題のリガン
ドのアナログに標識、例えば、蛍光標識、または放射性
標識(例えば、トリチウム、32P、 125Iまたは14C)
を付けることを含む。この標識アナログ(便宜上「トレ
ーサー」と名づける)を問題のリガンドを含むと疑われ
る試料に混入する。この試料に、前記リガンドとリガン
ドアナログの両者を共に認識することができる抗体を混
合する。試料混合物中で、リガンドとリガンドアナログ
は限定された数の抗体結合部位に対して競合する。試料
中のトレーサー抗体複合体の測定量は試料中におけるリ
ガンド量の逆関数である。
【0003】トレーサーが蛍光標識を有する場合には、
トレーサー抗体複合体を慣用の蛍光偏光免疫検定法(F
PIA)を使用して検出することができる。一般的な意
味で、蛍光標識トレーサーが直線偏光により励起される
と、放出された光の観察される偏光度はトレーサーの回
転速度に逆比例する。結合されたトレーサー分子に比較
して、結合されなかったトレーサー分子はより速く回転
するので、これは放出された光を抗体に結合されたトレ
ーサー分子からの光よりも高度に偏光解消させる。偏光
された蛍光の放出度はFPIA法により容易に測定され
ることができ、これは試料中に存在するトレーサー抗体
複合体の量に比例することになる。かくして、FPIA
は競合的結合免疫検定において生成したトレーサー抗体
複合体の量を定量的に測定するために使用することがで
きる。
【0004】FPIAに役立つ多くの種類の蛍光標識ト
レーサーが当業界に公知である。例えば、米国特許第
4,668,640号はカルボキシフルオレセイン誘導
体を記載しており、また米国特許第4,255,329
号は蛍光標識にリガンドアナログを結合させる結合基を
記載している。このような結合基は一般にカルボキシメ
トキシイミノ、アセチルグリシル、ブチリルグリシル、
グリシル、クロトニルグリシル、アセチル、クロトニ
ル、スクシンジオイル、およびオキサリルとして記載さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は次式のトレー
サー化合物に関する。
【化3】 式中、Fは蛍光化合物であり;Yは−NH−または単共
有結合であり;Zは少なくとも1つの極性親水基により
置換される、2〜10の炭素原子を有する直鎖または分
枝鎖アルキレン結合基であり;Qは酸素または硫黄であ
り;Xは対応するリガンドに対して特異的な抗体により
識別されることができるリガンド・アナログである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はさらに生体液
(例えば、尿、血漿、血清、脊髄液、羊膜液含む)の試
料中のリガンドを検出する方法に関する。この方法は試
料を式Iの化合物と混合する段階およびリガンドおよび
リガンドアナログの両者に対して特異的抗体と混合する
段階、および前記試料中のリガンドの濃度を蛍光偏光法
により測定する段階を包含する。
【0007】ここで使用される、用語「蛍光化合物」
は、適当な波長の偏光により励起されるとき、一般的意
味においてその回転速度に逆比例する偏光度を有する蛍
光を放出するすべての慣用の化合物を意味する。例え
ば、J.R.Lakowiczによる「蛍光分光学の原
理」(“Priciples of Fluoresc
ence Spectroscopy”,Plenum
Press,1983)を参照されたい。本発明にお
ける使用に適する式I中のFにより表わされる代表的な
蛍光化合物には、例えば、フルオレセイニル、置換フル
オレセイニル、ロダミニル、置換ロダミニル、およびナ
フトフルオレセイニルがある。特に好ましいものは5−
フルオレセイニルまたは6−フルオレセイニルである。
しかし前記の特性を有する化合物はいずれも本発明にお
ける使用に適する。
【0008】ここで使用される、用語「リガンド」は生
物学的意義を有し、生体液試料中のその存在が本発明を
用いることにより検出される、通常のタンパク質を含ま
ない低分子量化合物のいずれか、例えば誤用の薬物およ
び治療用化合物を意味する。例えば、米国特許第4,2
55,329号、米国特許第4,668,640号、C
olbert et al,Analyst,112
(1987),1483−1486,Dandlike
r et al,Immunochemistry,1
973,10,219−227を参照されたい。また例
えば、Fairclough & Cantor,Me
thods in Enzymology,48(19
78),347−379頁も参照されたい。本発明を用
いて試料中において検出し得るリガンドの代表的例には
限定する訳ではなく、テトラヒドロカンナビノイド、麻
酔剤、N−アセチルプロカインアミド、カルバマゼピ
ン、フェニトイン、およびそれぞれの代謝産物がある。
【0009】「タンパクを含まない低分子量化合物」に
よって意味されるものは、少なくとも1つの極性官能基
を有し、その構造中にアミノ酸部分を含む又は含まな
い、典型的には2000より少ない分子量を有する有機
化合物であって、それが異物である動物に導入された場
合に、それ自身では一般に免疫応答を誘発することがで
きない有機化合物である。
【0010】用語「リガンドアナログ」により意味され
るものは、リガンドに化学構造において十分に類似して
おり、その結果前記リガンドを良好な特異性をもって識
別するある抗体がまた前記リガンドアナログにも良好な
特異性をもって識別するような化合物である。用語「リ
ガンドアナログ」はリガンド自体をまた包含してもよ
い。例えば、式Iの中のXは6a,7,10,10a−
テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3
−ペンチル−6H−ジベンゾ−〔b,d〕ピラン−9−
イルまたは6a,7,8,10a−テトラヒドロ−1−
ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−
ジベンゾ−〔b,d〕ピラン−9−イルのようなテトラ
ヒドロカンナビノイドアナログてありうる。
【0011】式IにおけるZによって表わされる連結
基、すなわち「少なくとも1つの極性親水基により置換
される、2〜10の炭素原子を有する直鎖または分子鎖
アルキレン連結基」には少なくとも1つの極性親水基に
よって置換される、エチレン、プロピレン、ブチレン、
ペンチル、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニ
レン、デシレン、およびそれらのすべての官能異性体
(例えば、イソプロピレン、t−ブチレンなど)があ
る。
【0012】「極性親水基」により意味されるものは少
なくとも2つの原子を包含する官能基であり、前記原子
のうち少なくとも1つはヘテロ原子(例えば、酸素、窒
素、硫黄、またはリン)でありかつ前記官能基はそれ自
身の中でまたはそれ自身と分子の残りの部分(例えば、
本発明のアルキレン連結基)との付着点との間のいずれ
かにおいて電荷の分極の特性を有し、典型的には水分子
に対し、または他の極性基に対して水素結合を形成する
ことができる、これについては古典的に例えば、Lin
us Paulingにより“The Nature
of theChemical Bond”,Corn
ell University Press,第3版、
1960,第12章において記載されかつ論じられてい
る。本発明に適切な極性基に含まれるものは(但し、こ
れらに限定されない)ヒドロキシ、カルボキシ、カルボ
ン酸エステル(−C(O)OR′,R′=アルキル)、
カルバモイル、チオカルバミル、アミノ(第1級、第2
級、または第3級)、アシルアミノ、スルフィノ、スル
ホ、スルファミル、ホスホノ、並びにヒドロキシアルコ
キシとアミノアルコキシであってそれぞれ1〜8の炭素
原子を有する基である。特に好ましい極性親水基はヒド
ロキシ、カルボキシ、カルボン酸エステル、アミノ(第
1級、第2級、または第3級)、アシルアミノ、1〜8
の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシ、および1〜
8の炭素原子を有するアミノアルコキシである。
【0013】ここで使用される、用語「置換される」と
は、アルキレン連結基の少なくとも1つの水素原子が極
性親水基に取り替えられることを意味する。
【0014】用語「アルキル」によって意味されるもの
は、式−Cn 2n+1(nは1から8までの整数)の直鎖
または分枝鎖脂肪族炭化水素基のいずれかである。
【0015】「アルコキシ」により意味されるものは、
式−O−Cm 2m+1(mは1から8までの整数)の直鎖
または分枝鎖の脂肪族炭化水素基のいずれかである。
【0016】用語「アシルアミノ」は、式−N(R1
−C(O)−R2 (式中R1 はHまたはアルキルであ
り、R2 はHまたはアルキルまたはアルコキシである)
を有する基を意味する。
【0017】本発明の競合結合免疫検定法において使用
される抗体は慣用の周知の方法を用いて生成されかつ精
製されることができる。そのような方法は、例えばCo
hler & Milstein,Nature,25
、pp.495−497(1975);“Antib
odies−A Laboratory Manua
l”,E.Harlow & D.Lane,Cold
spring Harbor Laboratory,
pp.55−144(1988);C.William
s & M.Chase,“Methods in I
mmunology & Immunochemist
ry”,Academic Press,New Yo
rk,Vol.1,Chap.3,(1967);およ
びS.Burchiel,“methods in E
nzymology”,Vol.121,Chap.5
7,pp.596−615,Academic Pre
ss,New York(1986)に記載されてい
る。一般に、ある免疫原が動物に投与されて免疫原に対
する免疫応答を引き出す。問題のリガンドとリガンドア
ナログの両者に対して特異的な抗体はリガンドとリガン
ドアナログの同じ一般構造を有する免疫原を使用するこ
とにより産生することができる。免疫原に対して産生さ
れるポリクローナル抗体は動物の抗血清から得られ、そ
れから周知の方法を用いて精製される。免疫原に対する
モノクローナル抗体は周知の方法を用いてハイブリドー
マ細胞から得ることができる。
【0018】テトラヒドロカンナビノイドのリガンドお
よびテトラヒドロカンナビノイドのリガンドアナログに
対するポリクローナル抗体を産生するために適切な免疫
原に含まれるものは次式の化合物であるが、但しこれら
に限定されない。
【化4】 〔KLH〕=カギアナカサガイの血青素(Keyhol
e Limpet Hemocyanin)
【0019】羊または山羊は上記化合物により免疫感作
されることができ、そして当業界に周知の方法により抗
血清を得ることができる。
【0020】テトラヒドロカンナビノイドのリガンドお
よびテトラヒドロカンナビノイドのリガンドアナログに
対するモノクローナル抗体の産生は上記の免疫原(この
場合にKLHは牛のチログロブリンに取り替えられる)
を用いて作用されることができる。それからマウスが前
記の免疫原により免疫感作されることができ、そして必
要なクローン融合が当業界に周知の方法を用いて行われ
た後にモノクローナル抗体を得ることができる。
【0021】上記の免疫原は単なる説明のための例に過
ぎない、そしていずれかのタンパクまたはポリアミノ酸
もまた当業者に明らかな方法で担体として使用されう
る。
【0022】本発明の好ましい連結基は2−ヒドロキシ
プロピレン、カルボキシエチレン、1−カルボキシペン
チレン、1−エチル−カルボキシラートペンチレン、お
よび1−カルボキシブチレンである。
【0023】好ましいトレーサーは、Qが酸素でありか
つZが2−ヒドロキシプロピレンであるものである。さ
らに好ましいトレーサーは次の式を有するものである。トレーサーIa
【化5】 トレーサーIb
【化6】 トレーサーIc
【化7】 トレーサーId
【化8】 トレーサーIe
【化9】 トレーサーIf
【化10】 トレーサーIg
【化11】 トレーサーIh
【化12】 トレーサーIi
【化13】 トレーサーIj
【化14】 トレーサーIk
【化15】 トレーサーIl
【化16】 トレーサーIm
【化17】
【0024】トレーサーIcはテトラヒドロカンナビノ
イド(THC)の部分において、(−)−6a,10
の異性体であり、そしてトレーサーIiはTHC部
分におけるラセミ体でありかつトレーサーIcとIfの
1:1混合物である。
【0025】式IのトレーサーはFPIA法に使用され
たとき著しく良好な強度を有することによりおよび著し
く大きなスパンを与えることにより当業界に公知の化合
物にまさる改良された特性を備えている。そのスパン
は、添加されたリガンドの濃度増加に伴う観測されたm
P(蛍光偏光)単位における減少総量の尺度である。ス
パンが大きければ大きいほど、測定の精度も良くなる。
【0026】前記の強度は、バックグランド上の信号
(signal)の強さの尺度である。したがって、強
度が高ければ高いほど、測定の精度も高くなる。全体の
スパンが大きいとき、検定におけるリガンドまたはトレ
ーサーの濃度の小さな変化は、観測されるmP値の著し
く大きな変化を生む。これにより臨床試料に典型的に存
在するリガンド(薬物被験体)の少量の測定において著
しく大きな感度と精度がもたらされる。トレーサーの強
度が高いとき、信号対雑音比は(signalto n
oise ratio)は高い。これにより検定におい
て、低い強度を示すトレーサーに比較して、良好な信号
対雑音比を生じさせるために検定に使用するトレーサー
必要量の減少を可能にする。検定に使用されるトレーサ
ーの量のこのような減少は一般的な意味において、比較
的少ないトレーサー分子(それぞれはその構造の部分と
してリガンドアナログを含む)が、分析される試料中に
存在する限定された量の抗体にリガンドと競合して結合
するため利用できることを意味する。これは次には存在
するリガンドの増加と共に、特にリガンドの低い濃度に
おいて、観測される蛍光偏光の著しく急勾配の減少に寄
与する。このことは標準曲線のスパンの増加に役立ちか
つ免疫検定の感度の増加に役立つ。
【0027】本発明のトレーサーは後記の一般反応式1
−7およびその後に続く実施例に従って製造することが
できる。一般に、それらのトレーサーは、6a,7,1
0,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6−
ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕ピ
ラン−9−カルボン酸または6a,7,8,10a−テ
トラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−
ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カル
ボン酸のいずれかと、N−ヒドロキシスクシンイミドと
をカルボジイミドカップリング剤を用いて反応させるこ
とにより製造することができる。次に生成する化合物を
ジアミノ連結剤化合物と反応させ、引き続いて5−また
は6−カルボキシ−フルオレセインN−ヒドロキシスク
シンイミドエステルと、あるいは5−または6−イソシ
アナトフルオレセインと、あるいは5−または6−イソ
チオシアナトフルオレセインと反応させることができ
る。
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0028】
【実施例】次の実施例は本発明の説明のためのものであ
って、その範囲を限定するためのものではない。特に示
さないかぎり、すべての例は記載のとおりに実施した。
例の中で使用されるとき、「後処理(work−u
p)」は反応の消滅または停止および有機化学の熟練者
に周知の方法による反応から生成物の最初の単離を意味
し、「室温」とは約23℃を意味する。さらに、すべて
の溶媒比は体積比として表わす。
【0029】例1 (トランス−ラセミック)−6a,
7,10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−
6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ
〔b,d〕ピラン−9(8H)−オン(I)の分割
【0030】反応式1に関して、100ml乾燥トルエ
ン中5.00g(0.016モル)の(トランス−ラセ
ミック)−6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1
−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H
−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9(8H)−オン(Fa
hrenholtz,Lurie & Kierste
ad,J.Am.Chem.Soc.,1967,
,5934;McNally,Schwartz &
Usategui,米国特許第4,833,073
号)の溶液に3.80g(0.017モル、1.05当
量)の(+)−ジイソプロピル −タルトレート(A
ldrich)および0.25gの−トルエンスルホ
ン酸−水和物(MCB)を加えた。この溶液を還流下に
沸とうさせ、同時に反応中生成する水をジーン・スター
ク(Dean−Stark)トラップの中に採取した。
18時間後、褐色の反応混合物を室温に冷却させ、約2
0mlの量にまで真空濃縮してからガラス炉過器中のシ
リカゲル60のプラグ(3.5cm深さ×4.5cm直
径)を通過させ、100mlのトルエン次いで100m
lのヘキサンを通して洗い、そしてその洗液を一緒にし
た(フラクション1)。次に前記シリカゲルプラグをさ
らに200mlのジエチルエーテルで溶出させた(フラ
クション2)、次に追加して200mlのジエチルエー
テルで溶出させた(フラクション3)。次にフラクショ
ン1を真空蒸発させると5.52gの発泡体を生じ、こ
れは薄層クロマトグラフィー(TLC)分析により主と
して(6a,10a)異性体(III)および(6
,10a)異性体(II)を共に含むことが示さ
れた。フラクション2を真空蒸発させると3.72gの
発泡体を与え、これは薄層クロマトグラフィー(TL
C)分析により主として(II)および(III)を共
に含むことが示された。フラクション1および2から物
質を一緒にしてからWater Prep 500A
LCシステムのシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、
EtOAc(酢酸エチル)−ヘキサン(5:95〜1
5:85体積比)により勾配溶離し、同時に混合したフ
ラクションを再クロマトグラフィーにかけると、極性の
弱い(6a,10a)異性体(III)(2.92
g,35%)を灰白色の発泡体として得た。その分析試
料は〔α〕D−53°(CHCl3 )、M+ 532.3
013(計算値532.3036)を有していた。そし
て極性の強い(6a,10a)異性体(II)
(2.31g,27%)灰白色の発泡体として得た。こ
の分析試料は〔α〕D −56°(CHCl3 ),M+
32.3004(計算値532.3036)を有した。
さらにそれらと共に0.79g(9%)の純度のより低
い(II)を得た。
【0031】例2 (6aR,10aR)−6a,7,
10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6
−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕
ピラン−9(8H)−オン(IV)
【0032】引き続き反応式1に関し、精製テトラヒド
ロフラン(THF)(40ml)中タルトレートケター
ル(II)(0.76g,1.43ミリモル)の溶液に
アルゴン下に3N過塩素酸水溶液(25ml)を加えて
から、その透明な溶液を還流冷却器の下で70℃に1
7.5時間加熱した。冷却した(室温に)、淡黄色溶液
を水(40ml)で希釈し、固形NaHCO3 を慎重に
加え(泡立てながら)飽和させ、生じた溶液を4回Et
OAcで抽出した。各有機層を一緒に集めて飽和NaC
lで洗浄し、MgSO4 上で乾燥させてから真空蒸発さ
せると540mgの無色の結晶性固体を得た。これを室
温でメチレンクロリド(約5ml)に浸し、その結果生
成した白い固形物を含む溶液をシリカゲル60のプラグ
の頂上に注いだ。このシリカに250mlのEtOAc
−ヘキサン(3:7)混液を通して洗浄してから、その
淡黄色炉液を真空濃縮すると441mgの淡黄色発泡体
を得た。これをシリカ上で中圧液体クロマトグラフィ
(MPLC)にかけ、EtOAc−ヘキサン(3:7)
混液で溶出させて400mg、89%、の純(6a
10a)−ケトン(IV)を白色結晶性発泡体として
得た。融点114−117℃;〔α〕D −91°(CH
Cl3 )、M+ 316.2032(計算値316.20
38);分析結果,C20283 とした計算値:C,7
5.91;H,8.92,測定値:C,75.96;
H,8.81%。
【0033】例3 (6aS,10aS)−6a,7,
10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6
−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕
ピラン−9(8H)−オン(V)
【0034】(IV)に関して述べかつ反応式1に示し
た手順と同様にして、(III)(0.60g,1.1
3ミリモル)を蒸留したTHF(10ml)中で3N
HClO4 (10ml)により70℃でアルゴン下に3
時間加水分解させると、後処理の後、326mgの淡黄
褐色のガムを生成した。これをシリカ上の分取TLCに
かけ、EtOAc−ヘキサン(3:7)混液で溶出する
と、主生成物バンドから、220mg,62%、の式
(V)に示された(6a,10a)−ケトンを得
た。その分析用試料を−20℃でヘキサンから再結晶さ
せると無色の針状物を生成した。融点115−117
℃;〔α〕D +92°(CHCl3 ),M+ 316.2
034(計算値316.2038);分析結果、C20
283 とした計算値:C,75.91;H,8.92、
測定値:C,75.70;H,9.09%。
【0035】例4 (6aR,9S,10aR)−6
a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−1,9
−ジヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6
H−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボニトリル
(VI)および(6aR,9R,10aR)−6a,
7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−1,9−ジ
ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−
ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボニトリル(VI
I)
【0036】反応式2に関して、無水メタノール(20
ml)中(6a,10a)−ケトン(IV)(0.
30g,0.95ミリモル)の溶液にシアン化ナトリウ
ム(0.30g,6.12ミリモル)を加えてから、そ
の混合物をアルゴン下に室温で17時間攪拌すると無色
の溶液を生成した。次に氷酢酸(0.38ml)を加え
ると淡黄色の溶液を生じた。これを室温で3時間攪拌す
ると殆ど無色の溶液を生じた。次に塩化水素ガスを泡立
てて通気してpH1にして、今や白色沈殿を含む反応混
合物を室温で24時間攪拌し、真空蒸発させて乾固に至
らせ、そして残渣をCH2 Cl2 (70ml)と水(3
0ml)との間に分配した。その水層をさらにCH2
2 (2×30ml)で抽出した。一緒にした有機相を
乾燥させ(Na2 SO4 )てから、真空蒸発させるとジ
アステレオマーのシアノヒドリン(VI)と(VII)
の3:2混合物(335mg)を灰白色の結晶性発泡体
として得た。
【0037】この発泡体の一部をシリカ(Merck)
上の分取TLCにかけ、CHCl3−MeOH−ヘキサ
ン(20:10:70)混液により溶出させると極性の
弱い(6a,9,10a)異性体(VII)を白
色発泡体として、〔α〕D −106°(CHCl3 ),
(M+H)+ (FAB)344.2220(計算値34
4.2226)、および極性の強い(6a,9,1
0a)異性体VIをもまた白色発泡体、〔α〕D −5
4°(CHCl3 ),(M+H)+ (FAB)344.
2213(計算値344.2226)を得た。
【0038】例5 (6aR,9S,10aR)−6
a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−1,9
−ジヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6
H−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボン酸メチル
エステル(VIII)および(6aR,9R,10a
R)−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ
−1,9−ジヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペン
チル−6H−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボン
酸メチルエステル(IX)
【0039】さらに引き続いて反応式2に関し、(V
I)と(VII)の混合物(328mg,0.96ミリ
モル)の無水メタノール(20ml)中溶液を氷浴中で
冷却して、これに塩化水素ガスを泡立て通して約1時間
で中和させた。その密封したフラスコを0℃に70時間
維持した。それから塩酸(6N,10ml)を加え、反
応混合物を室温で16時間攪拌してから真空蒸発させて
ほぼ乾固に至らせた。残渣を酢酸エチル(EtOAc)
(70ml)と水(40ml)の間に分配し、水相をN
aClで飽和させ、各相を分離してから、さらに水相を
EtOAcにより抽出した。一緒にした有機相を連続し
て水、飽和NaHCO3 および飽和NaClで洗浄し、
乾燥させ(MgSO4 )、そして真空蒸発させると34
3mg,95%の(VIII)と(IX)の混合物を灰
白色の発泡体として得た。
【0040】一部分をシリカ(Merck)上の分取T
LCにかけ、CHCl3 −MeOH−ヘキサン(2:
1:7)混液により溶出させると極性の弱い(6a
,10a)異性体(IX)をガラス体、〔α〕D
−67°(CHCl3 ),M+376.2257(計算
値376.2250)、として、および極性の強い(6
,9,10a)異性体(VIII)をガラス
体、〔α〕D −61°(CHCl3 ),M+ 376.2
238(計算値376.2250)、として得た。
【0041】例6 (6aR,10aR)−6a,7,
10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6
−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕
ピラン−9−カルボン酸メチルエステル(X)
【0042】さらに引き続き反応式2に関し、乾燥四塩
化炭素(75ml)中トリフェニルホスフィン(1.1
8g,4.5ミリモル)および(VIII)と(IX)
の混合物(335mg,0.89ミリモル)の混合物の
溶液を還流下にかつアルゴン下で18時間煮沸した。冷
却した(室温に)反応混合物(いまトリフェニルホスフ
ィン酸化物を含んでいる)を真空蒸発により乾固させ
た。褐色の斑点ある残渣をメタノール(100ml)中
に再び溶解させてから、室温で4.5時間攪拌し、そし
て真空蒸発により乾固させた。その残渣を8mlのメチ
レンクロリド中に溶解させてから、シリカゲル60のプ
ラグの頂上に置いた。そのシリカを何回かEtOAc−
ヘキサン(3:7)混液を通して洗い、生成物を含む各
フラクションを、シリカ上のTLCにより示されるよう
に、プールしてから真空蒸発させると、297mg,9
3%、の粗製ながらかなり純粋の(X)を灰白色の結晶
性発泡体として得た。試料をさらにシリカ上のクロマト
グラフィーにより精製し、注意深くCHCl3 −MeO
H−ヘキサン(2:1:7)で溶出させると純粋の
(X)を白色発泡体、〔α〕D −283°(CHC
3 ),M+ 358.2138(計算値358.214
4)、として得た。
【0043】例7 (6aR,10aR)−6a,7,
10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6
−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕
ピラン−9−カルボン酸(XI)
【0044】さらに引続き反応式2に関し、メタノール
(25ml)中(X)(290mg,0.81ミリモ
ル)の溶液をアルゴンで0.5時間スパージした。水酸
化ナトリウム(2N,20ml)をアルゴンでスパージ
してから加え、その結果生じた溶液を室温で15時間攪
拌した。その溶液を次に6N HClによりpH1まで
酸性にしてから真空蒸発させてメタノールを除いた。水
(10ml)を加えてからその水相を3回酢酸エチルで
抽出した。それら有機抽出液を一緒にして飽和NaCl
で洗い、Na2 SO4 上で乾燥させてから真空蒸発させ
ると296mgの淡褐色の発泡体を得た。この物質をC
2 Cl2 −石油エーテル(30/60)混液から再結
晶させると多くの不純物を含む、27mgの白色結晶を
得た。次に、母液を蒸発させると269mgの殆ど純粋
の(XI)を発泡体として得た。試料をさらにシリカ上
のクロマトグラフィーにより精製し、EtOAc−ヘキ
サン−MeOH(5:3:2)混液で溶出させると純粋
の(XI)、〔α〕D −286°(EtOH)(Mec
houlamらはExperientia,29:11
93(1973)において〔α〕D −287°(EtO
H)を記載している)、〔α〕D −238°(CHCl
3 ),M+ 344.1963(計算値344.198
8)を得た。
【0045】例8 (6aR,10aR)−1−
〔〔(6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1−ヒ
ドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジ
ベンゾ〔b,d〕ピラン−9−イル)カルボニル〕オキ
シ〕−2,5−ピロリジンジオン(XII) さらに反応式2に関して、乾燥テトラヒドロフラン(T
HF)(4ml)中(XI)(50mg,0.145ミ
リモル)の溶液にアルゴン下で、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(Aldrich;120mg,0.58ミ
リモル)とN−ヒドロキシスクシンイミド(Aldri
ch;102mg,0.89ミリモル)とを加えた。そ
の溶液を室温で1時間、次に40℃で3時間攪拌し、そ
の後シリカ上のTLCはもはや出発原料が残っていない
ことを示した。反応混合物を室温に冷却させ、ジシクロ
ヘキシル尿素の結晶性沈殿を濾別し、そして濾液を真空
蒸発させると固化するガムを生成した。シリカ上の分取
TLC、EtOAc−ヘキサン(1:1)混液による抽
出は57mgの主バンドから単離された固体物質を与え
たが、 1H NMRにより44mg、69%のNHSエ
ステル(XII)および13mgのジシクロヘキシル尿
素を含むことが示された。この混合物をそれ以上の精製
を行わずに、例14に記載のように化合物(XXI)
(トレーサーIc)の製造に使用した。
【0046】他の一方法として、2当量の1−(3−ジ
メチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒ
ドロクロリド(EDC−HCl)を(XI)の反応のカ
ップリング剤として1.5当量のN−ヒドロキシスクシ
ンイミドとCH2 Cl2 中で還流させながら24時間混
合した。その結果生成する反応混合物をEtOAcで希
釈し、水、飽和NaHCO3 、飽和NaClで洗い、N
2 SO4 上で乾燥させてから真空蒸発させるとガムを
生じた。これをシリカ上のクロマトグラフィーにかけ、
EtOAc−ヘキサン(1:1)混液で溶出させると
(XII)を灰白色の発泡体、〔α〕D −208°(C
HCl3 ),(M+H)+ (FAB)442.2260
(計算値442.2230)を得た。
【0047】例9 (6aS,9S,10aS)−6
a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−1,9
−ジヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6
H−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボニトリル
(XIII)および(6aS,9R,10aS)−6
a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−1,9
−ジヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6
H−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボニトリル
(XIV
【0048】反応式3に関して、例4において化合物
(VI)と(VII)について記載された通りの同じ手
順により、6a,10a−ケトン(V)(100m
g,0.316ミリモル)とNaCN(100mg,
2.04ミリモル)を乾燥メタノール(5ml)中で反
応させてから、前記のように後処理すると103mg,
95%、の(XIII)と(XIV)の3:2混合物を
灰白色の結晶性発泡体、(M+H)+ (FAB)34
4.2229(計算値344.2226)として得た。
【0049】例10 (6aS,9S,10aS)−6a,7,8,
9,10,10a−ヘキサヒドロ−1,9−ジヒドロキ
シ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ
〔b,d〕ピラン−9−カルボン酸メチルエステル(X
V)および(6aS,9R,10aS)−6a,7,
8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−1,9−ジヒド
ロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベ
ンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボン酸メチルエステル
(XVI) さらに引き続いて反応式3に関して、例5において(V
III)および(IX)の製造について記載の通り同じ
方法を適用して、(XIII)と(XIV)(100m
g,0.291ミリモル)の混合物をHCl(ガス)で
飽和したメタノール(5ml)中で4日間反応させる
と、後処理の後、107mg,98%粗収率、の(X
V)と(XVI)の混合物を灰白色の発泡体として得
た。
【0050】さらにこの物質の一部分をシリカ上の分取
TLCにより精製し、ヘキサン−CHCl3 −MeOH
(75:20:5)混液により注意深く溶出すると、
(6a,9,10a)異性体(XV)を極性の弱
いバンドから白色発泡体、〔α〕D +67°(CHCl
3 ),M+ 376.2233(計算値376.225
0)として、および(6a,9,10a)異性体
(XVI)を極性の強いバンドからやはり白色発泡体、
〔α〕D +66°(CHCl3 ),M+ 376.223
4(計算値376.2250)、として得た。
【0051】例11 (6aS,10aS)−6a,
7,10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−
6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ
〔b,d〕ピラン−9−カルボン酸メチルエステル(X
VII)
【0052】(X)を製造するために述べたものと同じ
方法に従いおよび反応式と例6に従って、(XV)と
(XVI)の混合物(101mg,0.268ミリモ
ル)とトリフェニルホスフィン(Aldrich;35
2mg,1.34ミリモル)を四塩化炭素(10ml)
中で還流させながら16時間反応させると、後処理の後
91mg,95%、のエステル(XVII)を白色発泡
体として生成した。一試料をさらにシリカ上の分取TL
Cにより精製し、ヘキサン−CHCl3 −MeOH(7
5:20:5)混液で注意深く溶出すると純粋の(XV
II)を白色の発泡体、〔α〕D +298°(CHCl
3 ),M+ 358.2169(計算値358.214
4)として得た。
【0053】例12 (6aS,10aS)−6a,
7,8,10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ
−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ
〔b,d〕ピラン−9−カルボン酸(XVIII)
【0054】例7において(XI)を製造するため前記
した同じ方法により、(6a,10a)−エステル
(XVII)(22mg,0.061ミリモル)をアル
ゴンでスパージしたメタノール(4ml)中で、アルゴ
ンスパージした2N NaOH(3ml)により室温で
18時間に加水分解すると、後処理の後、22mgのガ
ムを生成した。これをシリカ上の分取TLCにかけ、ヘ
キサン−CHCl3 −MeOH(7:2:1)混液で溶
出すると、主バンドから、16mg,76%、の(6a
,10a)−酸(XVIII)をガラス体、〔α〕
D +310°(CHCl3 ),M+ 344.1983
(計算値344.1988)、として得た。
【0055】例13 (6aS,10aS)−1−
〔〔(6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1−ヒ
ドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジ
ベンゾ〔b,d〕ピラン−9−イル)カルボニル〕オキ
シ〕−2,5−ピロリジンジオン(XIX)
【0056】反応式3に関し、乾燥THF(2ml)中
(XVIII)(6mg,0.017ミリモル)の溶液
に、アルゴン下に、ジシクロヘキシルカルボジイミド
(Aldrich;13mg,0.063ミリモル)と
N−ヒドロキシスクシンイミド(Aldrich;11
mg,0.096ミリモル)を加えた。その結果生じた
反応混合物を43時間攪拌し、ジシクロヘキシル尿素か
ら濾別し、その濾液を真空蒸発させると白色固体を生成
した。この物質を少量のTHFに浸漬してから、不溶部
分(尿素)を濾別した。その濾液を真空蒸発により乾固
させ、そしてこの操作を繰返すと発泡体を生成し、それ
をシリカ上の分取TLCにかけてから、EtOAc−ヘ
キサン(1:1)混液で溶出させると、5mg,67%
のNHSエステルを灰白色の発泡体として得た。
【0057】例14 (6aR,10aR)−N−〔3
−〔〔(6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1−
ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−
ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−イル)カルボニル〕ア
ミノ〕−2−ヒドロキシプロピル〕−3′,6′−ジヒ
ドロキシ−3−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−1
(3H),9′−〔9H〕キサンテン〕−5−カルボキ
サミド(XXI)(トレーサーIc)
【0058】反応式4aに関し、乾燥ピリジン(5m
l)中NHSエステル(XII)(44mg,0.10
ミリモル、の(XII)および13mgのジシクロヘキ
シル尿素を包む混合物57mg)の溶液に1,3−ジア
ミノ−2−ヒドロキシプロパン(Aldrich;10
0mg,1.11ミリモル)を加えてから、その溶液を
室温でアルゴン下に17時間攪拌した。その透明な溶液
を真空蒸発により乾固させてから、ジエチルエーテル
(100ml)と水(30ml)の間に分配した。各相
を分離し、そして水相をさらに2回ジエチルエーテルで
抽出した。有機相を一緒に集めて飽和NaCl(30m
l)で洗い、Na2 SO4 上で乾燥させ、真空蒸発させ
てから、かくして得られた残渣を真空下(0.2トル)
に室温で3時間放置すると52mgの粗製(XX)( 1
HNMRによるとまだジシクロヘキシル尿素を含む)を
ガラス体として生成した。
【0059】この物質を乾燥ピリジン(5ml)に再溶
解してから、5−カルボキシフルオレセインN−ヒドロ
キシスクシンイミドエステル(Research Or
ganics;48mg,0.10ミリモル)を全部一
度に攪拌されている反応混合物に加えた。室温でアルゴ
ン下に16時間保った後、その透明な黄橙色溶液を真空
蒸発により乾固させるとオレンジ色のガムを生成し、そ
れをメタノール(1ml)中に再溶解させてからシリカ
上の分取TLCにより精製し、CHCl3 −MeOH
(65:35)混液で溶出した。主なオレンジ色の蛍光
バンドをプレートから取り去って、そのシリカをCHC
3 −MeOH(1:1)混液で洗った。その洗液を真
空蒸発させるとオレンジ色の固形物を生成した。これを
再びシリカ上の分取TLCにかけ、CHCl3 −MeO
H(85:15)混液で溶出すると、主バンドからオレ
ンジ色の物質を生成し、これを再び分析級シリカ上の分
取TLCにかけ、CHCl3 −MeOH(65:35)
混液で溶出した。その生成物バンドをプレートから分離
してから、そのシリカをCHCl3 −MeOH(1:
1)混液で溶出させ、その溶離液を真空蒸発させるとオ
レンジ色の固体を生成した。これをCHCl3 −MeO
H(95:5)混液中に投入して、0.5ミクロンフィ
ルターで濾過し、濾液を真空蒸発させてから、その残渣
を真空下(0.2トル)に室温で光から保護して放置す
ると47mg,61%、の(XXI)(トレーサーI
c)をフレーク状の、濃オレンジ色の固体として得た。
融点>330℃(分解);〔α〕D −108°(MeO
H);および(M+H)+ (FAB)775.3288
(計算値775.3231)。
【0060】例15 (6aS,10aS)−N−〔3
−〔〔(6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1−
ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−
ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−イル)カルボニル〕ア
ミノ〕−2−ヒドロキシプロピル〕−3′,6′−ジヒ
ドロキシ−3−オキソスピロ〔イソベンゾフラン−1
(3H),9′−〔9H〕キサンテン〕−5−カルボキ
サミド(XXIII)(トレーサーIf)
【0061】反応式4bに関し、例14における(XX
I)の製造と同様の方法で、(6a,10a)−エ
ステル(XIX)(3mg,0.007ミリモル、の
(XIX)と2mgのジシクロヘキシル尿素を含む5m
gの混合物と1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパ
ン(Aldrich;12mg,0.133ミリモル)
を乾燥ピリジン(1ml)中で室温に15時間アルゴン
下で反応させると、後処理の後、4.5mgの粗製(X
XII)を無色のガラス体として生成した。これを乾燥
ピリジン(1ml)中に再溶解してから、その溶液を攪
拌しながら5−カルボキシフルオレセインN−ヒドロキ
シスクシンイミドエステル(Research Org
anics;5mg,0.011ミリモル)を加えた。
室温で15時間攪拌した後、その透明な黄橙色溶液を真
空蒸発させ、その残渣を前記のような多段クロマトグラ
フィー精製にかけると4mg,74%、の(6a,1
0a)−トレーサー(XXIII)(トレーサーI
f)を濃オレンジ色のフレークとして得た。融点>33
0℃(分解);〔α〕D +114°(MeOH);(M
+H)+ (FAB)775.3249(計算値775.
3231)。
【0062】例16 (トランス−ラセミック)−6
a,7,10,10a−テトラヒドロ−1−〔3−
〔〔3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソスピロ〔イ
ソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテ
ン−5−イル〕カルボニル〕アミノ〕プロポキシ〕−
6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ
〔b,d〕ピラン−9−カルボン酸(XXVIII)
【0063】乾燥トリエチルアミン(0.04ml,
1.1当量)を含む乾燥ピリジン(10ml)中(トラ
ンス−ラセミック)−1−(3−アミノプロポキシ)−
6a,7,10,10a−テトラヒドロ−6,6−ジメ
チル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕ピラン
−9−カルボン酸モノヒドロクロリド(XXVII);
108mg,0.247ミリモル;(McNally
等,米国特許第4,833,073号)の、溶液に5−
カルボキシフルオレセインN−ヒドロキシスクシンイミ
ドエステル(Research Organics;1
16mg,0.245ミリモル)を加えた。次にこの反
応混合物を室温で9時間アルゴン下に攪拌し、その後シ
リカ上の薄層クロマトグラフィーにかけ、CHCl3
MeOH(75:25)混液で溶出するとある程度(X
XVII)が残っていることを示した。さらに、5m
g,0.01ミリモル、のフルオレセイン化合物を加
え、追加の3mlのトリエチルアミンと共にさらに14
回の攪拌の後、10mg,0.02ミリモル、のフルオ
レセイン化合物を続けて加えた。さらに16.5時間の
攪拌の後、反応混合物を真空蒸発により乾固させ、その
結果生じたオレンジ色の油状物をシリカ上のTLCにか
け、CHCl3 −MeOH(75:25)で溶出した。
主要なオレンジ色の蛍光バンドをプレートから分離し、
そのシリカをCHCl 3 −MeOH(1:1)混液で溶
出し、その洗液を真空蒸発させると147mg、79%
粗収率、の(XXVIII)をオレンジ色固体として生
成した。これを再び上記のような分取TLCにかける
と、生成物バンドから、126mg,67%、の精製さ
れた(XXVIII)を黄橙色の固体として得た。(M
+H)+ (FAB)760.3136(計算値760.
3122;分析結果、C4545NO 10・3H2 Oの計算
値:C,66.41;H,6.32;N,1.72、測
定値:C,66.63;H,5.87;N,1.80
%。
【0064】例17 トレーサーIa,Id−Ie,I
g−Iiの製造 (トランス−ラセミック)−1−〔〔(6a,7,1
0,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6−
ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ〔b,d〕ピ
ラン−9−イル)カルボニル〕オキシ〕−2,5−ピロ
リジンジオン(XXIV)を対応する(トランス−ラセ
ミック)−6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1
−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H
−ジベンゾ〔b,d〕ピラン−9−カルボン酸(Sch
wartz & Madan,J.Org.Che
m.,1986,51,5463)とN−ヒドロキシス
クシンイミドとの反応をジシクロヘキシルカルボジイミ
ドまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エ
チルカルボジイミドをカップリング剤として行わせるこ
とにより得た。化合物(XXIV)を1.1〜10当量
の対応するジアミノ連結剤化合物と共にピリジン溶液中
で反応させ、次いで、中間体化合物の単離を行うかまた
は行わずに、この中間体の次の反応を1〜1.1当量の
5−カルボキシフルオレセインN−ヒドロキシスクシン
イミドエステル(Research Organic
s;5−カルボキシフルオレセインNHSエステル)と
共にピリジン溶液中で室温下で典型的には14〜18時
間行わせた。次にこの反応混合物を真空蒸発させ、残渣
をメタノール中に再び溶解させてから、分取TLCのシ
リカプレートに塗布した。適切な溶媒または溶媒混合物
(例えば、1:3MeOH−CHCl3 )により展開し
た後、生成物バンドをプレートから取り去り、そのシリ
カを展開溶媒よりも極性の強い溶媒または溶媒混合物
(例えば、1:1MeOH−CHCl3 )で溶出させ
た。次に洗液を真空蒸発させると前記トレーサーを生成
し、それらは典型的には上記の手順を繰返すことにより
さらに精製された。
【0065】(トランス−ラセミック)−1−〔〔(6
a,7,8,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−
6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ
〔b,d〕ピラン−9−イル)カルボニル〕オキシ〕−
2,5−ピロリジンジオン(XXXV)は対応する(ト
ランス−ラセミック)−酸(XXXII)とN−ヒドロ
キシスクシンイミドを1−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−3−エチルカルボジイミドをカップリング剤とし
て反応させることにより得られた。
【0066】トレーサーIaはXXIVから、2,3−
ジアミノプロピオン酸とピリジン−pH8緩衝剤の中で
反応させ、次いで前記のように5−カルボキシフルオレ
セインNHSエステルと反応させることにより得られ
る。
【0067】トレーサーIdは(XXXV)から上記の
一般的手順と同様な方法で得られる。トレーサーIeは
(XXXV)から上記の一般的手順と6−カルボキシフ
ルオレセインNHSエステル(Research Or
ganics)を使用する以外は同様な方法で得られ
る、トレーサーIdおよびIeの反応式は反応式5に示
されている。
【0068】トレーサーIiは(XXIV)から上記の
一般的手順に従ってかつ例14に対応する方法で製造さ
れる。トレーサーIgの場合には中間体化合物が(XX
IV)と対応するNε− tBOC保護L−リジンの反応
により形成され、次いで慣用の方法を用いて5−カルボ
キシフルオレセインNHSエステルとの反応の前にε−
アミノの脱保護が行われる。
【0069】トレーサーIhの場合には、Nα− tBO
C L−リジンを(XXIV)と反応させて中間体化合
物を得た。α−アミノを脱保護してから慣用の方法に従
って5−カルボキシフルオレセインNHSエステルと反
応させると前記トレーサーが得られた。
【0070】例18 トレーサーIb,IkおよびImの製造 これらのトレーサーは例17と類似の方法で製造された
が、但し対応する中間体化合物は、5−カルボキシフル
オレセインNHSエステルの代りに5−イソチオシアナ
トフルオレセインと反応させられた。
【0071】例19 トレーサーIjおよびIl これらのトレーサーは例17の一般的方法により製造さ
れたが、但し対応する中間体化合物を、5−アミノフル
オレセインとホスゲンからトリエチルアミンの存在下で
その場で生成させた5−イソシアナトフルオレセインと
反応させた。
【0072】例20 本発明のトレーサーを使用する蛍
光偏光免疫検定法 検定試薬およびプロトコール、尿試料中のカンナビノイ
ドの蛍光偏光測定用に製作された自動制御のCOBAS
TMFARA(Roche Diagnostic Sy
stems Inc.,Branchburg,NJ,
U.S.A.,Hoffman−La Roche I
nc.,Nutley,NJ,U.S.A.の子会社)
の機械で行われた:
【0073】i)試薬の処方: a)カンナビノイド代謝物質抗体試薬:0.2%のアジ
ド、1%のエチレングリコール、0.05%のリボフラ
ビン結合タンパク(RBP)、0.25%のナフタレン
−1−スルホナート、およびカンナビノイドに特定な適
切な希釈剤を含む0.1M Tris pH8.0。 b)カンナビノイドトレーサー試薬:0.2%のアジ
ド、0.01%の牛のガンマグロブリン(BGG)、ト
レーサー中1.26×10-7M,(1.66×10-2
%のドデシル硫酸リチウム(LDS)、0.77%のア
ルファシクロデキストラン(American Mai
ze−Products Company,Hammo
nd,Indiana),および0.062%のEDT
Aを含む0.1M ACES pH8.0。 c)カンナビノイド代謝物質検量薬: 25ng/mlカットオフレベル(cut−off l
evel)の検定用 :0,6.25,12.5,25,
37.5および50ng/mlのΔ9 −11−ノル−9
−カルボキシ−テトラヒドロカンナビノールの緩衝液
(0.2%アジド、0.01%BGG,(1.66×1
-2)%ドデシル硫酸リチウム、0.77%アルファシ
クロデキストラン、および0.062%EDTAを含む
0.1MACES pH8.0を含む)の中の溶液、ま
たは0.2%のアジドを含む尿。50ng/mlカットオフレベルの検定 :0,12.
5,25,50,75および100ng/mlのΔ9
11−ノル−9−カルボキシ−テトラヒドロカンナビノ
ールの緩衝液(0.2%アジド、0.01%BGG,
(1.66×10-2)%ドデシル硫酸リチウム、0.7
7%アルファシクロデキストラン、および0.062%
EDTAを含む0.1M ACES pH8.0を含
む)の中の溶液、または0.2%のアジドを含む尿。100ng/mlカットオフレベルの検定 :0,25,
50,100,150および200ng/mlのΔ9
11−ノル−9−カルボキシ−テトラヒドロカンナビノ
ールの緩衝液(0.2%アシド、0.01%BGG,
(1.66×10 -2)%ドデシル硫酸リチウム、0.7
7%アルファシクロデキストラン、および0.062E
DTAを含む0.1M ACES pH8.0を含む)
の中の溶液、または0.2%アジドを含む尿。 d)カンナビノイド代謝物質対照物:18.75および
31.25ng/mlのΔ9 −11−ノル−9−カルボ
キシテトラヒドロカンナビノールの0.001%LDS
および0.2%アジドを含む尿の中の溶液。
【0074】 ii)検定プロトコール a)FARAについて: 1.抗体試薬 200μl 2.トレーサー試薬 30μl 3a.試料(ポリクロナールAbと共に) 10μl* または18μl** 3b.試料(モノクロナールAbと共に) 22μl**
【0075】1.および3.を混合せよ:バックグラウ
ンドを読め;2を加えよ;30秒間インキュベーション
せよ。蛍光偏光度を読め。
【0076】記号解* 50ng/mlカットオフ検定** 100ng/mlカットオフ検定*** 25ng/mlカットオフ検定
【0077】b)前記の検量薬を「試料」として使用す
ることにより標準曲線が得られる。
【0078】c)尿検体または未知検体は「試料」とし
て使用され、そして蛍光偏光度の読みは標準曲線に対し
比較されることにより試料中のカンナビノイド濃度を与
える。
【0079】上記(a)〜(c)の段階は前記の示した
計器において行なわれる自動制御された段階である。
【0080】例21 カンバマゼピントレーサーの比較 2種のトレーサー化合物のうち1種のトレーサーがヒド
ロキシ置換基を連結基上に含む以外は同じ構造を有する
2種のトレーサー化合物の間で比較が行われ、そして異
なる抗体により行われた。各トレーサーのスパンと強度
がそれぞれ個々の実験において同じ濃度で抗体の存在下
で同じタイター(titer)(希釈度)で比較された
ことに注意することは重要である。測定は従来のFPI
A法を用いて行われた。その結果を次の表Iに示す。
【0081】
【表1】
【0082】表Iの結果は、すべての実験において連結
基上にヒドロキシ置換基を持つトレーサーの観測された
蛍光強度(カルバマゼピンを含有する添加された、試料
または検量薬の不在において)はヒドロキシ置換基を有
しないトレーサーのものよりも高い。ヒドロキシ置換ト
レーサーの使用は従って望ましい信号/雑音比を提供す
る。その際にトレーサーが抗体に結合するため添加され
たカルバマゼピン検量薬(0〜20μg/ml)の増加
する濃度と競合することを許される場合には、観測され
た蛍光偏光度の低下(スパン)は連結基上にヒドロキシ
置換基を持つトレーサーの場合には、ヒドロキシ置換基
を持たないトレーサーよりも大きい。ヒドロキシ置換基
を持つトレーサーをカルバマゼピンの検定に使用する場
合にはこのより大きなスパンは結果として検定のためよ
り広い機能範囲(dynamicrange)を生じさ
せ、高い精度を可能にする。
【0083】例22 テトラヒドロカンナビノイドトレーサー類の比
テトラヒドロカンナビノイドトレーサー類の中で極性ヒ
ドロキシ置換基を連結基上に持つか持たないものの間で
比較がなされた。トレーサーの相対的蛍光輝度がFPI
Aにより測定され、表IIに示されている。
【0084】
【表2】
【0085】例23 フェニトイントレーサー類の比較 2種のトレーサー化合物において、その1種のトレーサ
ーが連結基上にヒドロキシ置換基を有する以外は構造の
同じ2種のトレーサー化合物の間で比較がなされ、そし
て異なる抗体により比較された。各トレーサーのスパン
と強度が個々の実験において同じタイター(希釈度)に
おける抗体の存在下でトレーサーの同じ濃度において比
較された。測定は慣用のFPIA法を用いてなされた。
それらの結果を表3に示す。
【0086】
【表3】 〔Fl5 〕=5−フルオレセイニル スパンはmP単位である。強度は相対的単位である。
【0087】表IIIの結果は、すべての実験において
連結基上にヒドロキシ置換基を持つトレーサーの観測さ
れた蛍光強度(フェニトイン検量薬または標準薬の零濃
度における)はヒドロキシ置換基を持たないトレーサー
のそれとほぼ等しいかまたはそれより高いことを示す。
次にトレーサーがその際に抗体に結合するため添加され
たフェニトイン検量薬(0〜40μg/ml)の増加す
る濃度と競合することを許される場合には、観測された
蛍光偏光度の低下は連結基上にヒドロキシ置換基を持つ
トレーサーの場合には、ヒドロキシ置換基を持たないト
レーサーの場合とほぼ等しいかまたはそれよりも大き
い。抗体1の実験においてスパンとトレーサー強度はい
ずれも連結基上にヒドロキシ置換基を有するトレーサー
につきより大きい。例21に記載の実験と同様に、上記
の結果はフェニトインについての検定の処方に、連結基
上にヒドロキシ置換基を持つトレーサーが使用されると
きには、ヒドロキシ置換基を持たないトレーサーの場合
よりも高い精度および/またはより大きい信号/雑音比
によって特徴づけられることを許す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キャスリン サラ シュヴェンツァー アメリカ合衆国ペンシルバニア州ヤード リィ,アップルウッド サークル 1557 (56)参考文献 特開 昭59−104554(JP,A) 特開 昭63−192770(JP,A) 特開 昭57−150680(JP,A) 米国特許4255329(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 493/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中、Fは蛍光化合物残基であって5−フルオレセイ
    ニルまたは6−フルオレセイニルであり;Yは−NH−
    または単共有結合であり;Zは少なくとも1つの極性親
    水基により置換される、2〜10の炭素原子を有する直
    鎖または分枝鎖アルキレンであり;Qは酸素または硫黄
    であり;Xは対応するリガンドに対して特異的な抗体に
    より識別されることができるリガンド・アナログであっ
    て、テトラヒドロカンナビノイドアナログ、カルバマゼ
    ピンアナログまたはフェニトインアナログである〕 を有する化合物。
  2. 【請求項2】 該親水基がヒドロキシ、カルボキシ、カ
    ルボン酸エステル、カルバミル、チオカルバミル、アミ
    ノ(第1級、第2級、または第3級)、アシルアミノ、
    スルフィノ、スルホ、スルファミル、ホスホノ、ヒドロ
    キシアルコキシ、及びアミノアルコキシから成る群より
    選択される請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Xがテトラヒドロカンナビノイドアナロ
    グであり、Yが単共有結合であり、Qが酸素であり、Z
    が2−ヒドロキシプロピレンである請求項1に記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 Xがテトラヒドロカンナビノイドアナロ
    グでありかつYが−NH−であり、Qが酸素である請求
    項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 該テトラヒドロカンナビノイドアナログ
    が6a,7,10,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロ
    キシ−6,6−ジメチル−3−ペンチル−6H−ジベン
    ゾ〔b,d〕ピラン−9−イルである請求項1〜4のい
    ずれかに記載の化合物。
  6. 【請求項6】 該テトラヒドロカンナビノイドアナログ
    が6a,7,8,10a−テトラヒドロ−1−ヒドロキ
    シ−6,6−ジメチル−3−フェニル−6H−ジベンゾ
    〔b,d〕ピラン−9−イルである請求項1〜4のいず
    れかに記載の化合物。
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