JP3259032B2 - キャピラリーゾーン電気泳動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動時間−実効移動度変換法 - Google Patents

キャピラリーゾーン電気泳動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動時間−実効移動度変換法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャピラリーゾー
ン電気泳動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動時
間ー実行移動度変換法に関し、特に、キャピラリーゾー
ン電気泳動法の再現性を向上させる計算法に関する。
【0002】
【従来の技術】キャピラリーゾーン電気泳動が広く普及
するには、ピークポジションの再現性が高いことが必要
である。なぜなら、それは直接定性指標として用いられ
るからである。横軸として時間を用いたとき、再現性の
良い横軸を得るために最も重要となるファクターは泳動
電圧(電流)、分離チャンバーの温度、および、電気浸
透流のコントロールである。しかしながら、同じ条件下
で、前者2つを完全にコントロールしても、セパレーシ
ョンチューブの温度上昇はジュール熱によって避けられ
ず、電気浸透流の制御は容易ではない。これらの理由に
より時間軸を持つ通常のCZEフェログラムの分析再現
性はHPLCほど高くない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最も困難な問題は電気
浸透流がキャピラリー内部の状態や履歴により変化する
ことである。分離キャピラリーの内壁をコーティングす
ることは、電気浸透流が変化するという問題を解決す
る。しかしながら、カチオン分析ではEOFの欠如は泳
動時間を長引かせる。そこで、実際に迅速分析を行うに
は、内壁のコートは行わず、何らかの方法で浸透流の速
度を測定し、その値を用いて試料イオンの速度を補正す
る方が有効であると考えられる。
【0004】短い時間で十分に物質を分離させるには高
い印加電圧が必要なので、ジュール熱によるキャピラリ
ー内部の温度上昇は避けられない。Grushkaと共同研究
者らは、キャピラリー中の温度分布の解析解を導いた。
彼らはキャピラリーの中心と外側の温度差は2〜10K
にも達することがあることを証明した。移動度の温度係
数は約2%なので、4%〜20%も泳動速度が変化す
る。その結果、泳動時間の再現性は測定条件の微妙な変
化により損なわれる。
【0005】さらに、我々はコンピューターシミュレー
ションプログラムを使って電位勾配の緩和(RPG)を
発見した。これは異常に高い電位勾配を持つゾーンが注
入プラグ付近に発生・消滅するために、定電圧モードで
はすべてのサンプルイオンがある一定時間遅延する現象
である。従って、泳動時間を横軸として持つエレクトロ
フェログラムは再現性がない。
【0006】EOFの利用と高電圧の印加は迅速分析に
は必要である。さらに、多くの場合CZEは定電圧で行
われる。この条件下では再現性を低下させる上述の3つ
の原因を何らかの方法で取り除かなければならない。冷
却の有無に関わらず、たとえ大電流であっても、泳動速
度は泳動電流に対してリニアであることが多数報告され
た。Hjertenは定電流では物質の泳動速度はほとんど温
度に依らないことを確認した。そこで、LeeとYeungは電
流の時間積分をキャピラリー長で割った値を泳動指標
(migration index, MI)とし、さらに浸透流の影響
を補正した値である調節泳動指標(adjusted migration
index, AMI)を定性指標として用いることにより、
再現性を低下させる上述の前者2つの原因を取り除くこ
とに成功している。さらに、RPGの影響も、その発生
メカニズムから考えて、除去できていると考えられる。
しかしながら、得られた値の意味が不明瞭な点が問題で
ある。
【0007】このように、従来技術によれば、印加電圧
を上昇させると、ジュール熱によりキャピラリー内温度
が上昇するため、実効移動度が大きく見積もられる。従
って、印加電圧を変えたときには、未知試料の同定が困
難になる。即ち、未知試料に含まれていると思われる物
質を含んだ溶液を精密に測定するために印加電圧を5k
Vでキャピラリーゾーン電気泳動を行い、未知試料は迅
速分析のために30kVでキャピラリー電気泳動を行っ
たとすると、未知試料に含まれるイオンの移動度が大き
くなるために誤同定してしまう問題がある。
【0008】そこで本発明は、キャピラリーゾーン電気
泳動法において、ジュール熱による温度上昇に伴う移動
度の増加を除去し、再現性の高い定性指標を得る手法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する第1
のキャピラリーゾーン電気泳動法における仮想的浸透流
を用いた電気泳動時間ー実効移動度変換方法は、未知試
料に標準物質を添加してキャピラリーゾーン電気泳動を
実行し、標準物質の泳動時間を求めるステップと、浸透
流の速度が時間に直線的に依存していると仮定して、前
記標準物質の泳動時間から実効移動度に変換するステッ
プと、を具備することを特徴とする。
【0010】上記目的を達成する第2のキャピラリーゾ
ーン電気泳動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動
時間ー実効移動度変換方法は、移動度がmA,mBである2
つの標準物質の泳動時間tA、tBから、仮想的浸透流の速
度veof,hypを時間の一次関数 veof,hyp=at+bとして求
めるステップと、未知試料の泳動時間tから未知試料の
速度を求めて、前記仮想的浸透流の速度v eof,hypとの差
を求めるステップと、前記差をキャピラリーの平均電位
勾配Eで割るステップと、を具備することを特徴とす
る。
【0011】上記目的を達成する第3のキャピラリーゾ
ーン電気泳動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動
時間ー実効移動度変換方法は、遅延時間τを導入して、
移動度がmA,mB,mCの3つの標準物質の泳動時間tA
t B、tCから、仮想的浸透流の速度veof,hypを時間の一次
関数 veof,hyp=a(t-τ)+bとして求めるステップ
と、未知試料の泳動時間tと遅延時間τとから未知試料
の速度を求めて、前記仮想的浸透流の速度veof,hypとの
差を求めるステップと、前記差をキャピラリーの平均電
位勾配Eで割るステップと、を具備することを特徴とす
る。
【0012】上記の本発明に係るキャピラリーゾーン電
気泳動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動時間ー
実効移動度変換方法は、得られた泳動時間からある参照
温度での実効移動度を得る方法である。
【0013】参照温度、たとえば25度、での実効移動
度が得られれば、系のpHやイオン強度を変えて測定す
ることによって、その温度での絶対移動度の測定が可能
になり、すでに報告されたテーブルから未知物質の定性
を行うことすら可能になる。
【0014】従来の泳動時間−移動度変換法では、キャ
ピラリーの内部温度に応じた移動度しか得られなかっ
た。そのため、移動度はキャピラリーの長さや太さおよ
び熱的特性、及び印加電圧(駆動電流)によって変化す
る。また、電位勾配を簡単に得るためには、定電圧で実
験を行わなくてはならない。そのため、RPGの影響も
考慮する必要があった。
【0015】そこで、我々は泳動時間から実効移動度に
変換するのに簡単なモデル、時間により速度が変化する
仮想的浸透流、を導入した。このモデルでは試料の移動
度を決定するのにいくつかのパラメーターが必要であ
る。これらのパラメーターの決定のために、実効移動度
が既知の物質を用いる、HEOF法とHEDT法を提案
する。
【0016】(1)泳動時間から実効移動度への変換法
(従来法) 浸透流についてのみ考慮した従来の方法について簡単に
記述する。
【0017】イオンの泳動速度vはイオンの電気泳動速
度vion と電気浸透流veof の和で表される。
【0018】
【数1】
【0019】したがって泳動時間tは
【0020】
【数2】
【0021】となる。ここで、lはキャピラリー有効長
である。従って、平均電位勾配E=V/Lを用いて、実
効移動度mは以下のようにして求められる。
【0022】
【数3】
【0023】ここでVは印加電圧、Lはキャピラリー全
長である。
【0024】また、veof は移動度0の物質のピークも
しくはシステムピークの泳動時間t eof を用いて以下の
式から得られる。
【0025】
【数4】
【0026】さらに、電位勾配の緩和効果を考慮すると
これらの式は以下のように誘導される。
【0027】
【数5】
【0028】ここで、τは電位勾配の緩和効果による泳
動時間の遅れを示す。
【0029】(2)時間により流速の変化する仮想的浸
透流を導入した変換法(HypotheticalElectro osmotic
flow(HEOF)法) 水溶液系でのイオンの移動度は温度に依存する。そこ
で、図1に示すように、この温度上昇による移動度の変
化を除去する方法として「時間により流速の変化する仮
想的浸透流」を考えた。この方法では、温度上昇による
実効移動度の変化を浸透流の時間変化として見積もり、
その評価を用いて補正する。ここでは、電気浸透流の速
さが泳動時間の一次の関数で表されると仮定したうえ
で、実効移動度を算出する。
【0030】今、仮に電気浸透流の速さが時間tに対し
て、veof,hyp =a×t+bという1次式で表されるも
のとする。このとき、
【0031】
【数6】
【0032】ここで、veof,s ,veof,0 はそれぞれ標
準物質の泳動時間における浸透流速度と移動度0の物質
(もしくはシステムピーク)の泳動時間から得られる浸
透流速度、ts,0はそれぞれ既知の移動度を持つ標準
物質の泳動時間と移動度0の物質(もしくはシステムピ
ーク)の泳動時間である。
【0033】veof,0は、(4)式を用いて求められる。
【0034】veof,s は泳動時間と基準温度での標準物
質の実効移動度m0,s を用いて、以下のように表され
る。
【0035】
【数7】
【0036】式(1)で見たように、サンプルイオンの
泳動速度は電気泳動による速度vと電気浸透流速度の代
数和で表されるから、サンプルの泳動時間tは、
【0037】
【数8】
【0038】となり、ゆえにサンプルの実効移動度は次
のようになる。
【0039】
【数9】
【0040】この計算の過程でts ,t0 およびtは実
験により求まる値であり、mo,s は既知であるものとし
て、サンプルの実効移動度を求める。これを仮想的浸透
流による補正(Hypothetical Electro osmotic flow me
thod(HEOF))法と呼ぶ。
【0041】(3)仮想的浸透流と遅延時間による補正
法(Hypothetical Electro osmotic flow and delay ti
me(HEDT)法) HEOF法に加えて、電位勾配の緩和効果を考慮するこ
とでより再現性を向上させることが期待できる。この方
法では、式(11)の泳動時間tから遅延時間τを減ず
ることで以下のような補正式を得ることができる。
【0042】
【数10】
【0043】となる。(この補正式では高濃度試料に含
まれる大きな移動度を持つイオンの移動度の評価に特に
有効である。)この式には未知数が3個(a、b、τ)
含まれるため、浸透流の指標と既知の移動度を持つ2つ
の標準イオンが試料中に含まれている必要がある。ま
た、これらのパラメーターを解析的に得ることは困難な
ため、コンピューターを用いて最適なパラメーターを求
める必要がある。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図2に示
す。図2は、HEOF法を示している。
【0045】キャピラリーゾーン電気泳動法において、
実効移動度がmA,mBで、かつmA>mBとして既知
である2つの標準物質A,Bをステップ1において試料
に添加して、キャピラリー内に導入する。そしてステッ
プ2において、キャピラリーゾーン電気泳動を実行す
る。
【0046】次にステップ3において、キャピラリーゾ
ーン電気泳動で得られたフェログラムから、標準物質の
泳動時間を計測し、それぞれの泳動時間をtA,tBと
する。
【0047】更に、ステップ4において、浸透流の速度
が仮想的に下記の時間の一次関数
【0048】
【数11】
【0049】で表されるとして、その時間の係数aを下
記の式
【0050】
【数12】
【0051】より求め、係数bを
【0052】
【数13】
【0053】又は
【0054】
【数14】
【0055】から求める。
【0056】そして、ステップ5において、下記の式を
用いて試料の泳動時間を実効移動時間に変換する。
【0057】
【数15】
【0058】次にHEDT法の実施形態を説明する。
【0059】このHEDT法を実行するには、図2のt
をt−τに置き換えればよい。なお、未知数がa,b,τの
3つになるので、上記に加えて、第3の移動度mCを有す
る標準物質の泳動時間を用いる。
【0060】
【実施例】キャピラリー電気泳動装置はCAPI−31
00S(Otsuka electric Co., Osaka, Japan)を用い
た。試料は14種希土類イオン(La−Lu)40 ppm
に標準物質としてK,Liを添加した。支持電解液はク
レアチニン30mM、錯形成剤としてHIBA 4m
M、酢酸を用いてpH4.8に調節した。
【0061】印加電圧は30,25,20,15,1
0,5kVと変化させた。キャピラリーは内径75μm
全長70cm(有効長57.7cm)であった。設定
温度は25℃、注入は落差法(2cm 60sec)で
行った。検出は波長220nmのクレアチニンの吸収を
測定する間接吸収法により行った。パラメーターを求め
るにはMicrosoft Excel(Microsoft, USA)を用い
た。
【0062】以下のようにしてコンピューターによるH
EDTパラメーターを決定した。(1)はじめにτを0
と仮定して、Kの泳動時間とシステムピーク(移動度0
のピークとして利用する)の泳動時間の2点を用いてa
とbを計算し、(2)この結果得られるLiの移動度と
Liの移動度の理論値(35.6x10-5cm/Vs)との差を求
める。
【0063】(3)この差が小さくなるようにτをわず
かに変化させ、もう一度aとbを計算する。
【0064】(4)Liの移動度が理論値と等しくなる
まで(3)を繰り返した。
【0065】なお、HEOF法のパラメータは上記
(1)の段階で得られる。
【0066】図3に各印加電圧における試料のエレクト
ロフェログラムを示す。それぞれのフェログラム中の最
初の二つのピークは標準物質であるKとLiであり、最
後の最も大きなピークはシステムピークである。試料
は、本発明の変換法を比較するのに十分よく分離されて
いた。
【0067】図から明らかなように泳動時間は単純に印
加電圧には比例しなかった。表1にそれぞれの泳動時間
を示す。
【0068】
【表1】
【0069】図4は古典的な変換法によって得られた移
動度を横軸とするエレクトロフェログラムである。予想
されたように、印加電圧が高いほどキャピラリー内温度
が高く、移動度が大きくなっていた。
【0070】図5と図6にそれぞれLiを標準物質とす
るHEOF法およびLiとKを標準物質とする仮想的浸
透流と遅延時間を考慮した補正HEDT法による変換後
のフェログラムを示す。
【0071】図5,6におけるSmの移動度を見ると、
HEOFでは15kV以上では移動度がやや遅く見積も
られたが、このフェログラムを用いれば印加電圧を変化
させても物質の同定に問題がない程度であった。さらに
詳細に比較するために表2、表3にそれぞれの方法で計
算した移動度とそのばらつき及び補正に用いられたパラ
メーターを示す。期待されたとおり、どちらの変換法も
古典的な変換法と比較して、移動度のばらつきが大きく
改善された。
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】ここで、各変換法の中で印加電圧5kVの
時の値がもっとも確からしいと仮定する。前述のように
従来法では印加電圧が上昇するに従って、キャピラリー
内温度が上昇するため、移動度は大きく見積もられる。
【0075】前述のようにHEOF法では、ほとんどが
小さく見積もられる傾向がみられた。特に高電圧印加時
にはその影響が強くみられた。これは、仮想的浸透流が
大きく見積もられたためであると考えられる。一方Kの
移動度が大きく見積もられていることからも、Kの泳動
時間では仮想的浸透流は実際の浸透流よりも小さく見積
もられている。すなわち、式(11)のbを大きく、a
を小さく見積もりすぎていると考えられる。
【0076】HEDT法では遅延時間が負になった。電
位勾配の緩和効果のメカニズムから考えて、本来、遅延
時間は正になるはずである。しかしながら、仮想的浸透
流が実際よりも大きく見積もられるため、それを和らげ
るように遅延時間を負に見積もる必要が生じたと考えら
れる。その結果、HEDT法ではHEOF法からさらに
25%〜74%ばらつきが減少した。
【0077】
【発明の効果】このように、本発明のHEOF法及びH
EDT法によれば、容易にキャピラリー内温度上昇の影
響を除去し、再現性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仮想的浸透流を説明する図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を説明するフローチャ
ートである。
【図3】エレクトロフェログラムの印加電圧依存性を説
明する図である。
【図4】従来の変換法により得られたエレクトロフェロ
グラムを示す図である。
【図5】本発明のHEOF法により選られた変換後のエ
レクトロフェログラムを示す図である。
【図6】本発明のHEDT法により選られた変換後のエ
レクトロフェログラムを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/447 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未知試料に標準物質を添加してキャピラリ
    ーゾーン電気泳動を実行し、標準物質の泳動時間を求め
    るステップと、 浸透流の速度が時間に直線的に依存していると仮定し
    て、前記標準物質の泳動時間から実効移動度に変換する
    ステップと、 を具備することを特徴とするキャピラリーゾーン電気泳
    動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動時間ー実効
    移動度変換方法。
  2. 【請求項2】移動度がmA,mBである2つの標準物質の泳
    動時間tA、tBから、仮想的浸透流の速度veof,hypを時間
    の一次関数 veof,hyp=at+bとして求めるステップと、 未知試料の泳動時間tから未知試料の速度を求めて、前
    記仮想的浸透流の速度v eof,hypとの差を求めるステップ
    と、 前記差をキャピラリーの平均電位勾配Eで割るステップ
    と、 を具備することを特徴とするキャピラリーゾーン電気泳
    動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動時間ー実効
    移動度変換方法。
  3. 【請求項3】遅延時間τを導入して、移動度がmA,mB,m
    Cの3つの標準物質の泳動時間tA、t B、tCから、仮想的
    浸透流の速度veof,hypを時間の一次関数 veof,hyp=a
    (t-τ)+bとして求めるステップと、 未知試料の泳動時間tと遅延時間τとから未知試料の速
    度を求めて、前記仮想的浸透流の速度veof,hypとの差を
    求めるステップと、 前記差をキャピラリーの平均電位勾配Eで割るステップ
    と、 を具備することを特徴とするキャピラリーゾーン電気泳
    動法における仮想的浸透流を用いた電気泳動時間ー実効
    移動度変換方法。
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